JP2008119879A - 積層成形体 - Google Patents

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俊哉 丸山
Satoru Moritomi
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Abstract

【課題】軟質性、層と層の接着性、および、成形性に優れる積層成形体、および、それからなるグリップを提供する。
【解決手段】炭素数2以上のα−オレフィンに由来する構造単位の含有量が85重量%以下であり、α、β−不飽和カルボン酸エステルおよびビニルエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する構造単位の含有量が15重量%以上であるオレフィン共重合体(A)とオレフィン系エラストマー(B)とを溶融混練して得られ、(A)と(B)の重量比((A)/(B))が98/2〜50/50である熱可塑性樹脂組成物を含有する層と、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂を含有する層とからなる積層成形体、および、それからなるグリップ。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層成形体に関するものである。さらに詳細には、軟質性、層と層の接着性、および、成形性に優れる積層成形体に関するものである。
ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等の高剛性の熱可塑性樹脂は、自動車の内外装材、家電製品、OA機器、住宅建材、日用品、文具品、スポーツ用品などに幅広く使用されている。
近年、前記の高剛性の熱可塑性樹脂からなる成形品の表面に柔軟性やグリップ性を付与することが要望されている。例えば、グリップ部分にはソフトな感触や外観などが求められ、オレフィン系熱可塑性エラストマー等が積層されたポリカーボネート樹脂やポリプロピレン樹脂等の高剛性の熱可塑性樹脂が用いられている。
例えば、特許第2801134号には、樹脂に対する熱融着性を向上させるために、エチレンと(メタ)アクリレートとの共重合体に、エチレン−α−オレフィン共重合体および/またはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックからなるブロック共重合体を水素添加した水添ブロック共重合体が配合されたオレフィン系エラストマーを用いることが記載されている。
また、特開平10−130453号公報には、硬質(極性)支持体に対してより強力に接着させるために、少なくとも2つの重合モノビニル芳香族化合物からなる樹脂末端ブロックと重合共役ジエンからなるエラストマー中央ブロックを有する水素化されたエラストマーブロックコポリマー、可塑剤、オレフィン−アクリレートポリマーおよびポリオレフィンを含む熱可塑性エラストマー組成物を用いることが記載されている。
さらに、特開平11−80448号公報には、極性値の高い熱可塑性樹脂に積層し接着させるために、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)およびポリプロピレンを150〜230℃で混練し、次いで、架橋剤(有機化酸化物)および架橋助剤を添加して混練して製造されるJIS−A高度が60〜95度のオレフィン系熱可塑性エラストマーに、特定のモノマーとしてメチルメタクリレートを含むエチレン系共重合体を添加して混練し製造される熱接着性熱可塑性エラストマーを用いることが記載されている。
特許第2801134号 特開平10−130453号公報 特開平11−80448号公報
しかし、上記の公報等に記載されている熱接着性熱可塑性エラストマーを含有する層と、ポリカーボネート系、アクリロニトリル−スチレン(AS)系、ポリオレフィン系、ポリアミド系樹脂等の高剛性の熱可塑性樹脂を含有する層とからなる積層成形体に用いた場合、軟質性、層と層の接着性、および、成形性は、必ずしも充分ではないことがあり、熱可塑性エラストマーを含有する層と、高剛性の熱可塑性樹脂を含有する層とからなる積層成形体の軟質性、層と層の接着性、および、成形性については、さらなる改良が求められていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、軟質性、層と層の接着性、および、成形性に優れる積層成形体、および、それからなるグリップを提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討の結果、本発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
下記の成分(A)と成分(B)とを溶融混練して得られ、成分(A)と成分(B)の重量比((A)/(B))が98/2〜50/50である熱可塑性樹脂組成物を含有する層と、下記の成分(C)である熱可塑性樹脂を含有する層とからなる積層成形体、および、それからなるグリップに係るものである。
成分(A):下記の(a−1)と(a−2)を重合して得られるオレフィン共重合体であって、(a−1)に由来する構造単位の含有量が85重量%以下であり、(a−2)に由来する構造単位の含有量が15重量%以上であるオレフィン共重合体(ただし、オレフィン共重合体(成分(A))の全重量を100重量%とする)。
(a−1)炭素数2以上のα−オレフィン
(a−2)α、β−不飽和カルボン酸エステルおよびビニルエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物
成分(B):エチレンに由来する構造単位と炭素数が3以上のα−オレフィンに由来する構単位とからなり、密度が0.88〜0.91g/cm3であり、メルトインデックスが5/30g/10分であるオレフィン系エラストマー
成分(C):ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂
本発明によれば、軟質性、層と層の接着性、および、成形性に優れる積層成形体、および、それからなるグリップを得ることができる。
本発明で用いられるオレフィン共重合体(成分(A))は、下記の(a−1)と(a−2)を重合して得られるオレフィン共重合体である。
(a−1)炭素数2以上のα−オレフィン
(a−2)α、β−不飽和カルボン酸エステルおよびビニルエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物
成分(A)に用いられる炭素数2以上のα−オレフィン(a−1)としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、ビニルシクロヘキサン、スチレン等が挙げられる。炭素数2以上のα−オレフィン(a−1)として、好ましくはエチレンである。
成分(A)で用いられる化合物(a−2)のうち、α、β−不飽和カルボン酸エステルとしては、炭素数が3〜8のアルキル基を有するα、β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが挙げられ、具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
また、成分(A)に用いられる化合物(a−2)のうち、ビニルエステルとしては、炭素数2〜8のカルボン酸から誘導されるビニルエステル等が挙げられ、具体例としては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられる。
成分(A)に用いられる化合物(a−2)として、好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルである。
本発明で用いられるオレフィン共重合体(成分(A))に含有されるα−オレフィン(a−1)に由来する構造単位の含有量は85重量%以下であり、化合物(a−2)に由来する構造単位の含有量は15重量%以上である。ただし、オレフィン共重合体(成分A)の全重量を100重量%とする。
α−オレフィン(a−1)に由来する構造単位の含有量が85重量%を超えた場合(すなわち化合物(a−2)に由来する構造単位の含有量の全量が15重量%未満の場合)、軟質性が低下したり、ポリカーボネート系樹脂、AS系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等との接着性が不十分なことがある。
α−オレフィン(a−1)に由来する構造単位の含有量として、好ましくは50重量%以上80重量%以下であり、化合物(a−2)に由来する構造単位の含有量として、好ましくは20重量%以上50重量%以下である。
本発明で用いられるオレフィン系エラストマー(成分(B))は、エチレンに由来する構造単位(b−1)および炭素数が3以上のα−オレフィン単位に由来する構造(b−2)からなる。炭素数が3以上のα−オレフィンに由来する構造単位(b−2)としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセンなどのα−オレフィンから誘導される構造単位が挙げられる。これらの中でも、炭素数が3〜12のα−オレフィンから誘導される構造単位が好ましい。これらの構造単位は、単独で含有されていてもよく、少なくとも2種が含有されていてもよい。
オレフィン系エラストマー(成分(B))は、例えば、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−ヘキセンランダム共重合体、エチレン−オクテンランダム共重合体、エチレン−デセンランダム共重合体、エチレン−4−メチルペンテンランダム共重合体等が挙げられる。好ましくは、エチレン−ブテンランダム共重合体、エチレン−ヘキセンランダム共重合体、エチレン−オクテンランダム共重合体である。
本発明で用いられるオレフィン系エラストマー(成分(B))の密度は0.87〜0.91g/cm3であり、オレフィン系エラストマー(成分(B))の密度が0.87g/cm3より小さい場合、成形品表面に凹凸が出るなど外観不良が発生することがあり、密度が0.91g/cm3より大きい場合、熱可塑性エラストマーの軟質性が低下することがある。本発明で用いられるオレフィン系エラストマー(成分(B))のメルトインデックス(測定条件 温度:190℃、荷重21.2N)は5〜30g/10分である。オレフィン系エラストマー(成分(B))のメルトインデックスが5g/10分より低い場合、成形品表面に凹凸などの外観不良が発生することがあり、30g/10分より大きい場合、接着性が不十分なことがある。
本発明で用いられるオレフィン系重合体(成分(A))とオレフィン系エラストマー(成分(B))からなる熱可塑性樹脂組成物の製造方法としては、上記の成分(A)と成分(B)を混合し、混練する方法が挙げられる。混練に用いられる装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等が挙げられる。混練の温度は、通常、100〜300℃であり、混練の時間は、通常、1〜20分である。また、上記の成分(A)と成分(B)の混練は同時に行ってもよく、分割して行ってもよい。例えば、上記の成分(A)と成分(B)を、1段階目で成分(A)の半量と成分(B)の全量を混練し、次いで、1段階目の混練物に成分(A)の残りを加え混練するように分割して混練を行ってもよい。分割して混練する場合、混練の順序や成分(A)と成分(B)の分配は任意であって、必要に応じて、適宜決定される。
また、本発明で用いられる成分(A)と成分(B)からなる熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤、滑剤等を配合しても良い。
本発明の積層成形体は、成分(A)と成分(B)を溶融混練して得られる熱可塑性樹脂組成物からなる層と、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂からなる層とからなる樹脂積層体である。
本発明で成分(C)として用いられるポリカーボネート系樹脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを反応させることによって製造される芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ジヒドロキシ化合物と少量のポリヒドロキシ化合物とホスゲンとを反応させることによって製造される芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ジヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルでエステル交換反応して製造される芳香族ポリカーボネート系樹脂、または、芳香族ジヒドロキシ化合物と少量のポリヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルでエステル交換反応して製造される芳香族ポリカーボネート系樹脂である。
本発明で成分(C)として用いられるポリカーボネート系樹脂は、分岐している芳香族ポリカーボネート系樹脂であっても良く、分岐していない芳香族ポリカーボネート系樹脂であっても良い。分岐している芳香族ポリカーボネート系樹脂の製造においては、分岐剤としての三官能化合物や分子量調節剤を用いる。
ポリカーボネート系樹脂に用いられる芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−イソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4'−ジヒドロキシフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAである。
分岐している芳香族ポリカーボネート樹脂は、前記の芳香族ジヒドロキシ化合物に、ポリヒドロキシ化合物、3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(慣用名:イサチン(ビスフェノールA))、5−クロロイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロモイサチン等を前記の芳香族ジヒドロキシ化合物の0.1〜2モル%加え、製造される。
ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプチン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4, 6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン、3,2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン等が例示される。
ポリカーボネート系樹脂の分子量を調節するために用いられる分子量調節剤としては、一価芳香族ヒドロキシ化合物が挙げられ、例えば、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−ブロモフェノール、p−第3級−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂として用いられる芳香族ポリカーボネート樹脂としては、例えば、特開昭63−30524号公報、特開昭56−55328号公報、特公昭55−414号公報、特公昭60−25049号公報、特公平3−49930号公報等に記載されている芳香族ポリカーボネート樹脂が挙げられる。好ましくは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系化合物を主原料として製造される芳香族ポリカーボネート樹脂、少なくとも2種の芳香族ジヒドロキシ化合物を併用して製造される芳香族ポリカーボネート樹脂、3価のフェノール系化合物を少量併用して製造される分岐しているポリカーボネート樹脂であり、より好ましくは、ビスフェノールAを主原料として製造される芳香族ポリカーボネート樹脂である。また、成分(C)としては、芳香族ポリカーボネート樹脂を単独で用いてもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
本発明で成分(C)として用いられるアクリロニトリル−スチレン系樹脂は、アクリロニトリルから誘導される繰り返し単位とスチレンから誘導される繰り返し単位とがランダムに共重合したものである。アクリロニトリルから誘導される繰り返し単位の含有量は、通常2〜50重量%(すなわち、スチレンから誘導される繰り返し単位の含有量は、通常98〜50重量%)であり、好ましくは20〜30重量%(すなわち、スチレンから誘導される繰り返し単位の含有量は、好ましくは80〜70重量%)である(ただし、アクリロニトリル−スチレン系樹脂に含有される繰り返し単位の合計を100重量%とする)。
また、アクリロニトリル−スチレン系樹脂としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)やアクリロニトリル−EPゴム−スチレン樹脂(AES樹脂)等が挙げられる。ABS樹脂としては、例えば、アクリロニトリル−スチレン系樹脂にオレフィン系ゴム(例えば、ポリブタジエンゴム)を40重量%以下程度にグラフト重合した樹脂が挙げられる。また、AES樹脂としては、例えば、アクリロニトリル−スチレン系樹脂にエチレン−プロピレン共重合体ゴム(例えば、EPゴム)を40重量%以下程度グラフト重合した樹脂が挙げられる。
AS系樹脂の分子量は、目的に応じて定めればよく、一般に温度230℃および荷重21.2Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表わした場合、通常0.01〜400g/10分であり、好ましくは0.1〜60g/10分である。
AS系樹脂の製造方法としては、例えば、溶融反応法、溶液法、エマルジョン法およびオートクレーブ法によって製造する方法が挙げられる。
本発明で成分(C)として用いられるポリオレフィン樹脂とは、α−オレフィンや環状オレフィン等のオレフィン類の単独重合体または共重合体である。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。環状オレフィンとしては、例えば、特開平2−115248号公報に記載の環状オレフィンが挙げられる。
また、本発明で成分(C)として用いられるポリオレフィン樹脂としては、上記のオレフィン類と15重量%未満の他の不飽和単量体を共重合した共重合体も挙げられる。そして、上記のオレフィン類の単独重合体、上記のオレフィン類の共重合体、または、上記のオレフィン類と少量の他の不飽和単量体を共重合した共重合体を酸化やスルホン化して得られる変性物も挙げられる。
上記の他の不飽和単量体としては、例えば、不飽和有機酸またはその誘導体、ビニルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン、非共役ジエン等が挙げられる。
不飽和有機酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられ、不飽和有機酸の誘導体としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アリールマレイン酸イミド、アルキルマレイン酸イミド等が挙げられ、ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、メチルスチレン等が挙げられ、ビニルシランとしては、ビニルトリメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、4−エチリデン−2−ノルボルネン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂として、好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、または、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテンおよび4−メチル−1−ペンテンから選ばれる少なくとも一種のオレフィンを、50重量%以上含有する共重合体であり、より好ましくはプロピレン系重合体であり、さらに好ましくはプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、または、これらの混合物である。
ポリオレフィン樹脂の分子量は、温度230℃および荷重21.2Nの条件で測定したメルトフローレート(MFR)で表わした場合、0.01〜400g/10分であり、好ましくは0.1〜60g/10分である。
ポリオレフィン樹脂の製造方法としては、公知の重合によって製造する方法や変性によって製造する方法が挙げられる。例えば、米国特許第4900706号公報や米国特許第4820775号公報等に記載の方法が挙げられる。また、市販品を、適宜選んで使用しても良い。
本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂とは、ラクタムまたはアミノカルボン酸を縮重合して製造されるポリアミド樹脂、ラクタムを縮重合させることによって製造されるポリアミド樹脂、炭素原子数4〜12個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と、等モル量の炭素原子数2〜12個を含む脂肪族ジアミンとを縮重合させることによって製造されるポリアミド樹脂から選ばれた少なくとも一種のポリアミド樹脂である。
炭素原子数4〜12個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等が挙げられ、炭素原子数2〜12個を含む脂肪族ジアミンとしては、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン等が挙げられる。
炭素原子数4〜12個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と、等モル量の炭素原子数2〜12個を含む脂肪族ジアミンとを縮重合させることによって製造されるポリアミド樹脂の製造において、所望に応じて、脂肪族ジアミンを過剰に用いることによって、ポリアミド樹脂に含有されるカルボキシル末端基よりアミン末端基が過剰になるように調整することができ、また、過剰の二塩基性酸を用いることによって、ポリアミド樹脂に含有されるアミン末端基よりカルボキシル基末端基が過剰になるよう調整することもできる。
そして、本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂としては、飽和脂肪族ジカルボン酸の誘導体(例えば、エステルや酸塩化物等)と、脂肪族ジアミンの誘導体(例えば、アミン塩等)とから製造されるポリアミド樹脂も挙げられる。
炭素原子数4〜12個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と、等モル量の炭素原子数2〜12個を含む脂肪族ジアミンとを縮重合させることによって製造されるポリアミド樹脂の例としては、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセバサミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカノアミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p−アミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)等が挙げられる。これらのナイロンを単独で用いてもよく、少なくとも2種を、任意の割合で混合して用いてもよい。
ラクタムを縮重合させることによって製造されるポリアミド樹脂の例としては、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリウンデカノラクタム(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド−co−カプロラクタム)(ナイロン6/66)等が挙げられる。これらのナイロンを単独で用いてもよく、少なくとも2種を、任意の割合で混合して用いてもよい。
本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂として、好ましくは、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12であり、より好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、またはナイロン6とナイロン66とを任意の比率で混合した混合物である。
また、本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂として、好ましくは、末端官能基としてアミン末端を多く含有するポリアミド樹脂、末端官能基としてカルボキシル末端を多く含有するポリアミド樹脂、アミン末端とカルボキシル末端を多く含有するポリアミド樹脂、または、これらのポリアミド樹脂を任意の比率で混合した混合物が挙げられる。
また、本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂としては、芳香族成分を含有する芳香族ポリアミド樹脂も挙げられ、例えば、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)等が挙げられる。上記の芳香族成分としては、芳香族アミノ酸や芳香族ジカルボン酸等が挙げられ、例えば、パラアミノメチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
また、上記の芳香族ポリアミド樹脂は、上記の芳香族成分を主要な構成成分として、溶融重合によって製造されるポリアミド樹脂である。
上記の芳香族ポリアミド樹脂には、必要に応じて、その他の構成成分としてジアミンを含有させてもよく、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
また、ジアミンの代わりにイソシアネート類を用いても良く、例えば、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートやトリレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂には、必要に応じて、共重合成分を含有させても良く、共重合成分としては、ラクタムから誘導される化合物(例えば、ε−カプロラクタムやω−ラウロラクタム等)、炭素原子4〜12個のω−アミノ酸から誘導される化合物(例えば、11−アミノウンデカン酸や12−アミノドデカン酸等)、炭素原子4〜12個の脂肪族ジカルボン酸から誘導される化合物、炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンから誘導される化合物(例えば、前記の各種ジアミンと等モルのアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等から得られる塩等)が挙げられる。
また、本発明で成分(C)として用いられるポリアミド系樹脂は結晶性のポリアミド樹脂であっても良く、非晶性のポリアミド樹脂であっても良く、前記の結晶性のポリアミド樹脂と非晶性のポリアミド樹脂を任意の割合で混合した混合物であっても良い。
本発明の積層成形体は、上記の成分(A)と成分(B)とを溶融混練して得られる熱可塑性樹脂組成物からなる層Iと、ポリカーボネート系樹脂、AS系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分(C)からなる熱可塑性樹脂からなる層IIとを有する積層成形体である。
本発明の積層成形体(層I+層II)の全体の厚みに対する層Iの厚みの比率(層Iの厚み/積層成形体の厚み)は、積層成形体の強度を高めるという観点や、積層成形体の表面のクッション性や柔軟性を高めるという観点から、好ましくは0.01〜0.6である。
また、本発明の積層成形体は、使用目的に応じて、その他の層を有する積層成形体であっても良く、積層成形体の表面のクッション性や柔軟性を高めるという観点から、好ましくは層Iを最外層に有する積層成形体である。
本発明の積層成形体の製造方法としては、例えば、多層押出成形、多層ブロー成形、多層プレス成形、多色射出成形、インサート射出成形等の貼合成形法によって、層Iと層IIとを積層する方法が挙げられ、好ましくは多層押出成形やインサート射出成形である。
本発明の積層成形体の用途としては、例えば、はさみ、ドライバー、歯ブラシ、スキーストック、ボールペン、シャープペンシル等の握り部のグリップ部分や、手すり、パイプ、柱等の建築・土木用途、アニマルガード、ルーフレール、スポイラー等の自動車用途等が挙げられ、グリップ性、軟質性および基材との接着性が求められる用途に用いられる。
本発明で用いられる上記の成分(A)と成分(B)とを溶融混練して得られる熱可塑性樹脂組成物や、成分(C)に用いられるポリカーボネート系樹脂、AS系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂には、必要に応じて、上記の樹脂組成物または樹脂を混練する時、または本発明の積層成形体を成形する時に、慣用の添加剤(例えば、顔料、染料や補強剤(炭素繊維等))、充填剤、耐熱剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤、安定剤(例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤や重合禁止剤)等を添加しても良い。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明を更に詳しく説明する。
以下に実施例および比較例で使用した樹脂(略号の意味)を示した。
(1)オレフィン共重合体(本発明の成分(A)に該当する。)
PO1:エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
(a−1)エチレン含有量75重量%
(a−2)メタクリル酸メチル含有量25重量%
PO2:エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
(a−1)エチレン含有量90重量%
(a−2)メタクリル酸メチル含有量10重量%
(2)オレフィン系エラストマー(本発明の成分(B)に該当する。)
OE1:エチレン−ヘキセンランダム共重合体
メルトフローレート(MFR)(測定条件:ASTM−D1238、温度190℃、荷重21.2N)8g/10分、密度0.880g/cm3、ショアーA硬度82であるエチレン−ヘキセンランダム共重合体。
OE2:エチレン−ブテンランダム共重合体
メルトフローレート(MFR)(測定条件:ASTM−D1238、温度190℃、荷重21.2N)20g/10分、密度0.905g/cm3、ショアーA硬度92であるエチレン−ブテンランダム共重合体。
OE3:エチレン−オクテンランダム共重合体
メルトフローレート(MFR)(測定条件:ASTM−D1238、温度190℃、荷重21.2N)18g/10分、密度0.880g/cm3、ショアーA硬度81であるエチレン−オクテンランダム共重合体(商標:エンゲージ8411 ダウケミカル(株)製)。
OE4:エチレン−ブテンランダム共重合体
メルトフローレート(MFR)(測定条件:ASTM−D1238、温度190℃、荷重21.2N)0.8g/10分、密度0.900g/cm3、ショアーA硬度90であるエチレン−ブテンランダム共重合体。
OE5:エチレン−オクテンランダム共重合体
メルトフローレート(MFR)(測定条件:ASTM−D1238、温度190℃、荷重21.2N)1.0g/10分、密度0.857g/cm3、ショアーA硬度50であるエチレン−ブテンランダム共重合体(商標:エンゲージ8842 ダウケミカル(株)製)。
(4)成分(C)として用いた熱可塑性樹脂
PC1:ポリカーボネート樹脂、商標:カリバー301−10 住友ダウ(株)製
AS1:ABS樹脂、商標:クララスチックGA704 日本エイアンドエル(株)製
PP1:ポリオレフィン系樹脂
プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分の割合が14.5重量%であり、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分中のエチレンに由来する構造単位の含量が40重量%であり、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分の極限粘度([η]EP)が4.3dl/gであり、プロピレンの単独重合体の極限粘度([η]P)が1.1dl/gであり、メルトフローレート(MFR、ASTM−D1238、測定温度230℃、荷重2.16kg)が30g/10分であるプロピレン‐エチレンブロック共重合体。
プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分の割合、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分中のエチレンに由来する構造単位の含量、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体部分の極限粘度、プロピレンの単独重合体の極限粘度は、特開2000−309668記載の方法に従って測定した。
次に実施例および比較例における物性値等の評価方法を以下に示した。
層Iとして用いられる熱可塑性樹脂組成物の流動性
ASTM−D1238に準拠し、230℃、21.2N荷重でのメルトフローレート(MFR)を測定した。MFRの値が大きいほど、流動性が良好であることを示す。
接着性
まず、層IIとして用いるポリカーボネート樹脂、AS系樹脂およびポリオレフィン系樹脂のそれぞれを熱プレス成形し、縦150mm×横150mm×厚み2mmのシートを作成した。作成したシートをそれぞれ幅12.5mmに切削した。切削した試験片を射出成形機(住友重機械工業(株)製、サイキャップ110/50)に取り付けた金型(幅12.7mm×長さ150mm×厚み3.2mm)中にそれぞれ挿入し、ペレット状の層Iとして用いられる熱可塑性樹脂組成物を成形(成形条件:シリンダー温度230℃、金型温度30℃)し、接着性評価用試験片を得た。
試料の180度剥離試験を剥離速度200mm/分で行い、得られたチャートより応力(N)を求め、試料の幅で除した値を接着強度(N/cm)とした。接着強度の値が大きいほど接着性が良好であることを示す。
硬度(ショアーAスケール)
JIS−K7215に準拠して測定した。すなわち、表1に示した配合で得られた熱可塑性樹脂組成物のペレットを熱プレス成形(200℃)し、厚み3mm、縦150mm×横150mmのシートを作成した。得られたプレスシートを縦50mm×横50mmに切削する。切削したシートを2枚重ねて厚みを6mmとし、上島製作所製スプリング式硬度計を用いて測定を行った。値が小さいものほど柔らかく柔軟性に富むことを示す。
成形性(成形品外観)
射出成形機(住友重機械工業(株)製、サイキャップ110/50)に取り付けた金型(幅12.7mm×長さ150mm×厚み0.8mm)中に、ペレット状の層Iとして用いられる熱可塑性樹脂組成物を単独で成形(成形条件:シリンダー温度230℃、金型温度50℃)して評価用試験片を得た。
成形品表面に発生する凹凸を目視で判定した。判定基準は、表面に凹凸が認められず、外観が良好な場合を○とし、表面に凹凸が認められた場合、×とした。
[実施例1]
表1に示した配合割合(重量部)の各成分を、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数80rpmに設定した連続二軸混練機((株)東洋精機製作所製2D25S)のホッパーから投入した後、これらの成分を溶融混練してペレット状の層Iとして用いられる熱可塑性樹脂組成物を得た。得られたペレットを40℃のオーブンで2時間乾燥した。得られたペレットを用いて、流動性、硬度、成形性、接着性を評価した。結果を表1に示した。
[実施例2〜3]および[比較例1〜3]
実施例1と同様にして、表1に示した配合割合(重量部)のペレット状の層Iとして用いられる熱可塑性樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示した。
Figure 2008119879
本発明の要件を充足する実施例1〜3は、軟質性、層と層の接着性、および成形性に優れる積層成形体であることが分かる。
これに対して、本発明の要件を満たさないPO2を成分(A)に用いた比較例1は接着性が不充分であり、本発明の要件を満たさないOE4およびOE5を成分(B)に用いた比較例2および3は成形性が不充分であることが分かる。

Claims (2)

  1. 下記の成分(A)と成分(B)とを溶融混練して得られ、成分(A)と成分(B)の重量比((A)/(B))が98/2〜50/50である熱可塑性樹脂組成物を含有する層と、下記の成分(C)である熱可塑性樹脂を含有する層とからなる積層成形体。
    成分(A):下記の(a−1)と(a−2)を重合して得られるオレフィン共重合体であって、(a−1)に由来する構造単位の含有量が85重量%以下であり、(a−2)に由来する構造単位の含有量が15重量%以上であるオレフィン共重合体(ただし、オレフィン共重合体(成分(A))の全重量を100重量%とする)。
    (a−1)炭素数2以上のα−オレフィン
    (a−2)α、β−不飽和カルボン酸エステルおよびビニルエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物
    成分(B):エチレンに由来する構造単位と炭素数が3以上のα−オレフィンに由来する構造単位とからなり、密度が0.88〜0.91g/cm3であり、メルトインデックスが5〜30g/10分であるオレフィン系エラストマー
    成分(C):ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびポリアミド系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂
  2. 請求項1に記載の積層成形体からなるグリップ。
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