JP4868699B2 - 熱可塑性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性ポリアミド樹脂組成物に関する。詳しくは本発明は、剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性、靱性、流動性、外観に優れた熱可塑性ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド6、ポリアミド66に代表されるポリアミド樹脂は成形性、機械物性、耐薬品性などに優れ、電気、電子、自動車部品を始めとする工業部品に広く使用されている。
しかしながらポリアミド樹脂は線膨張率、加熱処理後の収縮による寸法変化、吸水による寸法変化、剛性不足による成形品でのソリ発生など寸法安定性に欠点があった。
この様なポリアミド樹脂の欠点を改良するために、無機フィラーを配合する方法が知られているが、外観、靱性、耐衝撃性、流動性の低下を招く。
そこで、ポリアミド樹脂の耐衝撃性を改善する為に、ポリアミドにゴム状の重合体を含む他の熱可塑性樹脂を配合する方法が知られているが、剛性、耐熱剛性、流動性の低下を招くという問題があった。即ち剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性、外観、流動性等を高度に均衡させることが技術的に大きな課題となっている。
近年、これら物性バランスを高める手法として、特定の無機フィラーを選択すること、フィラーにシランカップリング剤を配合し製法を特定することによってモルホロジーを制御する等による改良手法が提案されているが、大きな改善効果を得るには至っていない(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、本発明において使用される、ペンタエリスリトール型のホスファイトの配合に関しては、従来からポリアミドの酸化防止剤として有効であることは広く知られており、熱処理による酸化劣化に伴う熱変色や物性劣化の抑制剤として使用されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、タルクを含む特定のポリアミド樹脂組成物に於いて、寸法安定性、剛性、耐熱剛性、耐衝撃性等の物性バランスを飛躍的に改善出来ることは、これまで一切知られていなかった。
【特許文献1】
特開平5−331369号公報
【特許文献2】
特開2002−173600号公報
【特許文献3】
特開2002−167507号公報
【特許文献4】
特開平3−97755号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した無機フィラー及び耐衝撃性改良材を配合したポリアミド樹脂の物性バランスを高度に均衡させることを課題として鋭意検討した結果、従来、酸化防止剤としての配合以外は知られていなかったペンタエリスリトール型のホスファイトが特定の構成成分において剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性の改善に極めて有効であることを見出し本発明に到達したものである。
【0004】
即ち、本発明の目的は剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性、靱性、流動性、外観に優れた熱可塑性ポリアミド樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨とするところは、
成分(A)熱可塑性ポリアミド樹脂
成分(B)不飽和ジカルボン酸類を、成分(B)に対して0.005〜25重量%グラフト変性した、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体及びスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体を部分水添してなる共重合体からなる群より選ばれる、JIS−K6301−Aにて測定される表面硬度が60〜90である柔軟性に優れた少なくとも1種の共重合体
成分(C)タルク
成分(D)ペンタエリスリトール型のホスファイト
からなり、その含有率(重量比)が以下(1)〜(3)の関係式を満たし、かつ該組成物からなる成形品の成形収縮率が1.4%以下、二次収縮率が0.4%以下であることを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物に存する。
(1)(B)/(A)=10/90〜40/60
(2)(C)/(A)=10/90〜40/60
(3)(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.05/99.95〜2/98
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0007】
成分(A):熱可塑性ポリアミド樹脂
本発明の熱可塑性ポリアミド樹脂は、重合可能なω−アミノ酸類若しくは、そのラクタム類、好ましくは3員環以上のラクタム、または二塩基酸類とジアミンなどを原料として、これらの重縮合によって得られるポリアミド樹脂である。具体的に原料のωーアミノ酸類としては、ε−アミノカプロン酸、7ーアミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。ラクタム類としてはε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドンが挙げられる。
二塩基酸類としてはアジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、キシリレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
またジアミン類としてはヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミン等が挙げられる。
【0008】
これらの熱可塑性ポリアミド樹脂の内、ポリアミド6、ポリアミド66、又はポリアミド6とポリアミド66の共重合体を主成分とするものが望ましく、特にポリアミド6を主成分とする樹脂が耐衝撃性の点で好ましく、耐熱性が重要な場合にはポリアミド66を主成分とする樹脂が好ましい。
【0009】
本発明で使用されるポリアミド樹脂は、23℃、98%濃硫酸中、濃度1重量%で測定した相対粘度が好ましくは1.5〜5.0のものである。1.5未満だと機械的強度が不足しやすく、5.0を越えると流動性が低下しやすい。従って、相対粘度はより好ましくは1.8〜4.0であり、最も好ましくは2.0〜3.0である。
【0010】
また、曲げ弾性率が2000〜2800MPaで、熱変形温度(応力条件0.45MPa)が140℃以上であるポリアミドを用いることが好ましい。
更に、ポリアミド6等の脂肪族ポリアミドを主成分とした場合に、芳香族環を含む半芳香族ポリアミドを含有させると、結晶性の低下による外観の改良、結晶化に伴う収縮を低減することが出来る。しかし耐熱剛性と耐衝撃性も同時に低下する傾向にあるため、脂肪族ポリアミドと半芳香族ポリアミドとの含有比率は、60/40〜99/1の範囲内であることが好ましい。
【0011】
また、ポリアミドの末端基のアミノ基、カルボキシル基の合計は100〜170μeq/gの範囲が好ましい。特に、末端カルボキシル基の含有量が140μeq/g以下で、末端に存在するアミノ基/カルボキシル基の比が、1/6〜1/1.5の範囲のものが好ましい。
【0012】
成分(B):不飽和ジカルボン酸類をグラフト変性したオレフィン系重合体
本発明で用いられる成分(B)の不飽和ジカルボン酸および/または不飽和ジカルボン酸誘導体(不飽和ジカルボン酸類)でグラフト変性したオレフィン系重合体におけるオレフィン系重合体としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンの単独重合体もしくはエチレン系共重合体、共役ジエン系重合体(ジオレフィン系単量体の単独重合体又は共重合体)、共役ジエン・芳香族ビニル炭化水素系共重合体などが挙げられ、これらは2種以上混合して用いることができる。
【0013】
ここでいう単独重合体としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。ポリエチレンとしてはLLDPE、HDPE、LDPEなどいずれの分子構造を持ったものも好ましく使用できる。
さらにエチレン系共重合体とは、エチレンと他の単量体との共重合体および多元共重合体を指す。エチレン系共重合体において、エチレンの共重合量は50〜99モル%であることが好ましい。エチレンと共重合する他の単量体としては炭素数3以上のα−オレフィン、非共役ジエン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、α,β−不飽和カルボン酸およびその誘導体などの中から選択することができる。
【0014】
炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−1、オクテン−1などであり、プロピレン、ブテン−1が好ましく使用できる。
非共役系ジエンとしては、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−クロチル−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−メチル−5−ビニルノルボルネンなどのノルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、4,7,8,9−テトラヒドロインデン、1,5−シクロオクタジエン、1,4−ヘキサジエン、イソプレン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、11−トリデカジエンなどであり、好ましくは5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸などが挙げられ、その誘導体としてはアルキルエステル、アリールエステル、グリシジルエステル、酸無水物、イミドを例として挙げることができる。
【0015】
これらのエチレン系共重合体の中では、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体が好ましく、具体的にはエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体などが挙げられる。
共役ジエン系重合体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等の共役ジエン単量体の単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。これらの重合体中に存在する不飽和結合の一部または全部が水添により還元されたものも好ましく使用できる。
【0016】
さらに、共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素との共重合体を使用することもできる。例えば、共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素との比がさまざまのブロック共重合体またはランダム共重合体であり、これを構成する共役ジエンの例としては前記の単量体が挙げられ、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。芳香族ビニル炭化水素の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、なかでもスチレンが好ましく使用できる。また、共役ジエン・芳香族ビニル炭化水素系共重合体の芳香環以外の不飽和結合の一部または全部が水添により還元されているものも好ましく使用できる。好ましい例として、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体を部分水添してなる共重合体が挙げられる。
【0017】
以上説明したオレフィン系重合体としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体を部分水添してなる共重合体を好ましい例として挙げることができる。とりわけJIS−K6301−Aで測定された表面硬度60〜90のエチレン・ブテン−1共重合体が柔軟性に優れ、またポリアミドに相容化させた時の分散性、得られる組成物の物性、塗装性に優れており好ましい。
【0018】
不飽和ジカルボン酸類としては、不飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和ジカルボン酸誘導体が挙げられる。例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ノルボルネンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、ノルボルネンジカルボン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸イミド、イタコン酸イミド、シトラコン酸イミドなどが挙げられ、特に無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸イミドが好ましく使用できる。これらの不飽和ジカルボン酸またはその誘導体は2種以上を併用してもよい。
【0019】
本発明において使用される成分(B)は、前記オレフィン系重合体に、これら不飽和カルボン酸類をグラフト変性したものである。グラフト変性の方法については公知の手法を用いることができる。例えば、押出機を用いて溶融状態のオレフィン系重合体に所定量の不飽和カルボン酸類を混合して反応させることができる。
グラフト反応する不飽和ジカルボン酸類の量は、成分(B)に対して、通常0.005〜25重量%、好ましくは0.01〜20重量%の範囲で用いられる。
【0020】
成分(B)の配合量は、成分(A)との含有率(重量比)で、(B)/(A)=10/90〜40/60の範囲が好ましく、とりわけ15/85〜30/70の範囲が好ましい。これより成分(B)の含有率が少ないと吸水寸法変化率、耐衝撃性が悪化、これより多いと、剛性、耐熱剛性、線膨張率が悪化するので好ましくない。
【0021】
成分(C):タルク
本発明で使用される成分(C)のタルクは層状構造を持った板状粒子であり、化学組成は含水ケイ酸マグネシウムであり、平均粒径が好ましくは0.8〜4μm、より好ましくは1〜3μm(ミクロン)のものである。0.8μm未満ではポリアミド樹脂に対するタルクの分散性及び流動性が低下しやすく、一方、4μmを超えると耐衝撃性、外観等が不充分になりやすい。
尚、平均粒径はレーザー解析法により測定した粒径の50%積算値として求めた数平均粒子径である。
【0022】
タルクの化学組成は、通常SiO2を58〜66重量%、MgOを28〜35重量%、H2Oを約5重量%含んでいる。その他少量成分としてFe2O3が0.03〜1.2重量%、Al2O3が0.05〜1.5重量%、CaOが0.05〜1.2重量%、K2Oが0.2重量%以下、Na2Oが0.2重量%以下等含有しており、比重は約2.7、pHは8〜11である。SiO2及びMgOの含有量が高く、不純物成分が少ない物ほど物性に与える悪影響が少なく、優れている。
【0023】
タルクを原石から粉砕する際の製法は特に制限を受けないが、タルクを脱気、圧縮或いは造粒して、かさ密度を低くしたものの方が、組成物を配合・製造する際に、取り扱い、生産効率に優れるので好ましい。また、一般にポリアミド樹脂にタルクを配合する際に、耐衝撃性、剛性向上を目的にアミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン又はチタン系のカップリング剤等で表面処理する手法が知られているが、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、カップリング剤で処理したタルクを用いると、剛性、耐衝撃性は低下しやすい。この理由は、カップリング剤で表面処理したタルクを用いるとポリアミド樹脂中に均一にタルクが分散せずに、ポリアミド樹脂とオレフィン系重合体の界面或いはオレフィン系重合体の中に分散するタルクが増加するためと考えられる。従って、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン又はチタン系のカップリング剤で処理しない無処理のタルクを用いることが好ましい。但し、PHが7以下の中性、弱酸性、酸性を示すような表面処理剤であれば、上記のような問題が発生しにくく、例えば、ステアリン酸等の高級脂肪酸や亜リン酸またはそれらの金属塩などで処理したタルクを用いることもできる。これらの配合量はタルク100重量部に対して0.05〜5重量部が好ましい。
【0024】
成分(C)の配合量は、成分(A)との含有率(重量比)で、(C)/(A)=10/90〜40/60の範囲が好ましく、とりわけ20/80〜40/60の範囲が好ましい。成分(C)がこれより少ないと剛性、耐熱剛性、寸法安定性の改良効果が不十分であり、これより多いと耐衝撃性の低下が著しい為好ましくない。
【0025】
成分(D):ペンタエリスリトール型のホスファイト
本発明において使用される成分(D)のペンタエリスリトール型のホスファイトとしては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ジノニルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−イソプロピルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト等を例示することができ、中でもビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。上記のホスファイトは単独でも、2種以上混合して使用してもよい。
【0026】
ペンタエリスリトール型のホスファイトの含有量は、他の成分との重量比で(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.05/99.95〜2/98、好ましく0.08/99.92〜1.5/98.5である。上記の範囲より成分(D)が少ないと剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性の効果が不十分であり、多過ぎると、滞留安定性、流動性等が悪化し好ましくない。とりわけ、0.1/99.9〜1/99の範囲が好ましい。
【0027】
以上、ポリアミドに対する添加成分として、成分(B)、(C)、(D)の各成分を説明したが、これら以外にも、本発明の効果を損なわない範囲において、他の添加剤や熱可塑性樹脂を配合することが出来る。
例えばエポキシ基、アクリル基、メタクリル基の1種類以上を分子中に含有する化合物及び/或いは、エチレン・ビニルアルコール樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体のケン化物)等を加えることができる。これらの成分は塗装性の改良に効果があり、その配合量は全構成成分を100重量部としたときに、0.5〜20重量部含有させることが好ましい。0.5重量部未満では塗装密着性改良効果が小さく、20重量部を超えるとポリアミド樹脂との反応性が高くなり、流動性の低下、外観の悪化、衝撃性の低下を招くため好ましくない。
【0028】
また、ポリアミド樹脂に導電性が必要な場合には導電性カーボンブラックを配合することが出来る。ここで用いられるカーボンブラックとして、原油を原料としファーネス式不完全燃焼によって製造されるケッチェンブラック、アセチレンガスを熱分解して得られるアセチレンブラック等が挙げられ、DBP吸油率が150ml/100g以上のものが好ましい。特に、ケッチェンブラックが優れており、成分(A)との含有量の比率が、重量比で(E)/(A)=1.5/98.5〜15/85の範囲で配合した樹脂組成物は体積抵抗率が小さくなり、帯電防止性、静電塗装時の塗着効率の改良などに極めて有用である。
【0029】
その他、高級脂肪酸金属石鹸、高級脂肪酸アミドなどの離型剤や滑剤、ニグロシン等のポリアミドの外観改良材兼着色染料、ノルマルブチルスルホン酸アミド等の可塑剤、酸性有機化合物等の流動性改良材、ヒンダードアミン等の光安定剤、ヒンダートフェノール、ホスフェート、ハロゲン化銅、ヨウ化カリウム等などの熱安定剤、微粒子酸化亜鉛等の紫外線吸収剤、窒素系ガス等を発生する様な発泡剤、ハロゲン系、窒素系、リン系、金属水和物等の難燃剤、銀イオンを含む抗菌材や防かび剤、酸化チタン、硫化亜鉛等の着色剤等の公知の添加剤を配合することが出来る。
更に、ポリカーボネート(PC系)、ポリフェニレンエーテル(PPE系)、ポリアルキレンテレフタレート(PBT系、PET系)、ポリフェニレンサルファイド(PPS系)、液晶ポリマー(LCP系)、ポリスチレン(PS系)、ポリオレフィン(PE系、PP系)、アクリル酸エステル樹脂(アクリル系)などの熱可塑性樹脂を添加することもできる。
【0030】
本発明に於ける樹脂組成物の配合は、ポリアミド樹脂の重合から成形までの任意の段階で実施される。好ましくはポリアミド原料を重合してポリアミド樹脂を製造した後、押し出し機により溶融混練することである。
特に好ましくは成分(A)、(B)及び(D)を配合、溶融混練後に、成分(C)を配合し、溶融混練することである。これにより、成分(A)相中に成分(B)、(C)及び(D)が微分散しやすくなり、剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性が向上するので好ましい。
尚、成分(A)、(B)、(C)、(D)を一度に同時に溶融混練すると成分(B)の中、或いは成分(A)と成分(B)の界面付近に成分(C)が偏在する確率が高くなり、剛性、耐熱性、寸法安定性、耐衝撃性は悪化する。
タルク同様、他の添加剤でもアルカリ性水酸基を持つ無機成分を配合する場合は成分(C)と同じタイミングで配合、溶融混練する製法が好ましい。アルカリ性水酸基を持つ無機成分としては、タルク、ワラストナイト、カーボンブラック等が挙げられる。具体的な製法として押出加工(溶融混練装置)を2〜3回に分けて製造する方法(複数回押し出し方式)、押出機への原料の投入を複数箇所から行い、一度の押出加工にて製造する方式等がある。また含有する成分はそれぞれ、予め成分(A)等の熱可塑性樹脂で高濃度に配合したマスターバッチを調整しておき、それを配合しても良い。
本発明の樹脂組成物は、曲げ弾性率が好ましくは3500MPa以上、熱変形温度が好ましくは190℃以上であり、且つ成形収縮率が好ましくは1.4%以下、二次収縮率が好ましくは0.4%以下である。
【0031】
以下本発明を実施例に依って、詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下に実施例・比較例において使用した各成分の詳細は次の通りである。また以下の実施例、比較例において配合量は重量部を意味し、得られた組成物の評価試験は下記の方式で行った。
【0032】
I)使用した各成分の詳細一覧
成分(A):熱可塑性ポリアミド樹脂
(A−1):ポリアミド6(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名ノバミッド1007J、相対粘度=2.2、融点=223℃)
(A−2):ポリアミド66(東レ社製、商品名アミランE3000、相対粘度=2.4、融点=265℃)
【0033】
成分(B):不飽和カルボンで変性したオレフィン系重合体
(B−1):無水マレイン酸をグラフト変性したエチレン・ブテン−1共重合体。
三菱化学社製、商品名=MODIC−AP730T。密度=0.89g/cm3、MFR=2g/10min[ASTM-D1238、190℃にて測定]、表面硬度=83[JIS-K6301-typeA]
(B−2):無水マレイン酸をグラフト変性したSEBS(ビニル芳香族−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物)旭化成社製、商品名=タフテックM1943、MFR=8g/10min[ISO-1133,230℃×2.16kgにて測定]、表面硬度=67[ISO6719-typeA]、スチレン含有率=20重量%。
【0034】
成分(C):タルク
(C−1):林化成社製、商品名=圧縮タルクHST0.5、圧縮前の平均粒子径=2.75μm、圧縮後の平均粒子径=100μm以上、化学的組成{蛍光X線分析結果}=SiO2:60.7%/MgO:30.9%/Fe2O3/0.12%/Al2O3:0.04%/CaO:0.41%/ Na2O:0.02%/K2O:0%/TiO2:0.001%/P2O5:0.04%/SO3:0%/強熱減量分(殆どが水分):5.7%。PH=9.3、嵩密度=1g/cm3、当該タルクはポリアミド樹脂と溶融混練する事で圧縮して固めていたタルクが、1次粒子径の大きさでポリアミド中に微分散する。
【0035】
成分(D):ペンタエリスリトール型ホスファイト
(D−1):ビス(2,6−ジ−t-ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化社製、商品名PEP36。融点=234〜240℃、 揮発性(10%重量減少温度)=346℃)
(D−2):ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化社製、商品名PEP−45、 融点=232〜236℃、揮発性(10%重量減量温度)=361℃)
【0036】
成分(E):その他の添加物
(E−1):トリス(2,4−ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、旭電化社製、商品名=AS2112 融点=170〜190℃ 揮発性=302℃ (10%重量減量温度)
(E−2):ケッチェンブラック。ライオン社製、商品名=600JD、比表面積=1270cm3/g、DBP吸油率=495ml/100g
(E−3):エチレン・ビニルアルコール樹脂(通称=EVOH)、クラレ社製、商品名エバールG156A、エチレン共重合比率47mol%、融点=160℃、密度1.12g/cm3
(E−4):PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル)、日本ポリエーテル社にて試作、30℃の温度でクロロホルム中で測定した固有粘度[η]0.3dl/g、曲げ弾性率(JIS−K7203):26000MPa
【0037】
II.ポリアミド樹脂組成物の製造法
成分(A)、(B)、(D)をタンブラーミキサーで配合し、日本製鋼所社製二軸押出機(TEX−30XCT)にて溶融混練した後に成分(C)を配合し、再度、上記同様の押出機にて溶融混練して、熱可塑性ポリアミド樹脂組成物ペレットを調整した。尚、この際の溶融混練温度は成分(A)の融点よりも10℃高い温度とした。また、成分(E−1)、(E−2)、(E−3)を配合する場合は、成分(C)と同じタイミングで配合した。成分(E−4)を配合する場合は、成分(B)と同じタイミングで配合した。
このペレットを用いて、射出成形機(ファナック100B、型締め力100トン)によって金型温度80℃、成形サイクル45secの条件で各種試験片を作成した。
尚、この際のシリンダー温度は成分(A)の融点より20℃高い温度とした。
【0038】
III.品質の評価方法
(1)曲げ弾性率
ASTM−D790に準拠して、23℃雰囲気、絶乾時のサンプルにて評価した。この数値が高いほど、剛性に優れる。
(2)熱変形温度
ASTM−D648に準拠して、応力条件0.45MPa、絶乾時のサンプルにて評価した。この数値が高いほど、耐熱剛性に優れる。
(3)線膨張率
ASTM-D696に準拠した。測定温度範囲は、23〜83℃とした。この数値が低いほど寸法安定性に優れる。
(4)成形収縮率
100×100×2mmtの成形品の収縮率を、万能投影機(ニコン社製、プロファイル・プロジェクターV−16E)を用いて23℃雰囲気にて測定した。樹脂の流動方向、直角方向の平均値を成形収縮率とした。この数値が低いほど、寸法安定性に優れる。
(5)二次収縮率
190℃の熱風オーブン内にて、30分間エージングをした後に、23℃まで冷却し、(4)と同じ方法にて収縮率を測定し、(4)で測定した収縮率を引いた値を二次収縮率とした。この数値が低いほど、寸法安定性に優れる。
(6)面衝撃強度
絶乾状態の100×100×2mmtの成形品の中央部を23℃雰囲気にて1.5インチφの受け台の上に載せて、先端Rが1/8インチの落錘の重さ、高さを変えて落下させて、1つの高さで2回落下させて試験を行い、2回共に破壊しない最大高さを求め、エネルギーとして算出した。
算出式:荷重(kgf)×落下させる高さ(m)/9.8・・・[単位J]
この数値が高いほど、靱性、耐衝撃性に優れる。
(7)導電性(体積抵抗率)
引張試験片[ASTM-D638]の両端を剪定ばさみで切断し、標線範囲内から長さ5cmの短冊を切り出し(切出品の形状=5cm×1/2インチ×1/8インチ)、切断した端面に銀ペーストを全面に塗布し、23℃で30分風乾する。30分後にテスターで抵抗値(RL)を測定し、体積抵抗率を算出した。算出式:体積抵抗率(R)=RL×AL×/L(ALは試験片の断面積、Lは長さを意味する)
(8)塗装密着性
100×100×2tの平板試験片にて次のような評価法で行った。まず平板の表面にアクリルウレタン系塗料(オリジン電気社製、OP−Z−NY)を塗布し、80℃にて60分焼き付け、焼き付けた後の塗布面に、一辺が1mm幅で碁盤目上のスリットを100マス刻設し、ここにセロハンテープを張り付け、このテープを剥がした際に塗膜も共に剥げるかを評価する。判定基準は塗膜が全く剥離しない物=○、1マス以上剥がれた物=×とした。
【0039】
[実施例1〜7]
表1に示す配合組成にてポリアミド樹脂組成物を調製し、その品質評価を行った。結果を表1に示した。
【0040】
[比較例1〜13]
表2又は表3に示す配合組成にてポリアミド樹脂組成物を調製し、その品質評価を行った。結果を表2又は表3に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
[実施例、比較例の説明]
表1、表2、表3より次の事項が明らかである。
(1)実施例1、2と比較例1を比較して分かる通り、比較例1の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例1,2の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(2)比較例1と比較例2を比較して分かる通り、成分(D)のホスファイトではない、リン系物質を配合しても効果は見られない。
(3)実施例3と比較例3を比較して分かる通り、比較例3の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例3の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(4)実施例4と比較例4を比較して分かる通り、比較例4の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例4の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(5)実施例5と比較例5を比較して分かる通り、比較例5の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例5の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(6)実施例1と実施例5を比較して分かる通り、実施例1の組成物に成分(E−1)を配合したことで導電性が向上する。
(7)実施例6と比較例6を比較して分かる通り、比較例6の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例6の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(8)実施例5、実施例6及び実施例7を比較して分かる通り、実施例5の組成物に成分(E−3)又は(E−4)を配合したことで塗装密着性も向上する。
(9)実施例7と比較例7を比較して分かる通り、比較例7の組成物に成分(D)を配合しただけの実施例7の組成物は耐衝撃性、剛性、耐熱剛性、寸法安定性共に飛躍的に改善されている。
(10)比較例8と比較例9を比較して分かる通り、成分(B)、成分(C)を欠く比較例8の組成物に成分(D)を配合しただけの比較例9の剛性、耐熱剛性は向上していない。
(11)比較例10と比較例11を比較して分かる通り、成分(C)を欠く比較例10の組成物に成分(D)を配合しただけの比較例11の剛性、耐熱剛性は向上していない。
(12)比較例12と比較例13を比較して分かる通り、成分(B)を欠く比較例12の組成物に成分(D)を配合しただけの比較例13の剛性、耐熱剛性は向上していない。
(13)上記(10)〜(12)より、成分(D)の配合効果は成分(A)(B)(C)との組合わせにおいてのみ発現される特有の効果であることがわかる。
【0045】
【発明の効果】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、剛性、耐熱剛性、寸法安定性、耐衝撃性、靱性、流動性、外観に優れた成形品を与える。それ故、電気・電子、自動車部品の構造部材、外装部材として好適であり、その産業上の利用価値は極めて高い。
Claims (7)
- 成分(A)熱可塑性ポリアミド樹脂
成分(B)不飽和ジカルボン酸類を、成分(B)に対して0.005〜25重量%グラフト変性した、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体及びスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体を部分水添してなる共重合体からなる群より選ばれる、JIS−K6301−Aにて測定される表面硬度が60〜90である柔軟性に優れた少なくとも1種の共重合体
成分(C)タルク
成分(D)ペンタエリスリトール型のホスファイト
からなり、その含有率(重量比)が以下(1)〜(3)の関係式を満たし、かつ該組成物からなる成形品の成形収縮率が1.4%以下、二次収縮率が0.4%以下であることを特徴とする熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
(1)(B)/(A)=10/90〜40/60
(2)(C)/(A)=10/90〜40/60
(3)(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.05/99.95〜2/98 - 成分(B)が、無水マレイン酸をグラフト変性した、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体及びスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体を部分水添してなる共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
- 成分(B)が、無水マレイン酸をグラフト変性したエチレン・ブテン−1共重合体で、JIS−K6301−Aにて測定される表面硬度が60〜90であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
- 成分(C)が、平均粒径0.8〜4μmのタルクであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
- 成分(D)が、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
- 成分(A)が、23℃、98%濃硫酸中、濃度1重量%で測定した相対粘度が1.5〜5.0である熱可塑性ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
- 成分(A)が、ポリアミド6であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリアミド樹脂組成物。
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