JP5021975B2 - フラップテーブル - Google Patents
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Description
このようなフラップテーブルにおいて,その天板の水平姿勢と起立姿勢との変換(変位)操作に関して,従来特許文献1が知られている。
また上記公知文献1記載のフラップテーブルでは,上記付勢機構と上記ロック解除駆動機構とが両方とも外部に露出する構造となっているが,このようなフラップテーブルは人が座るものであり,多くの回転部,往復動作部を備えた上記付勢機構と上記ロック解除駆動機構に人が触る可能性のある構造では,人手がはさまれたりする可能性があり,安全性の点で問題があった。
また上記特許文献1記載のフラップテーブルには,上記付勢機構をリモートコントロースシステムによって作動するものが開示されているが,複数のテーブルについてリモートコントロールシステムを用いて天板を起立動作させると,全てのテーブルの天板が一斉に立ち上がるものであった。しかし,通常は複数のフラップテーブルのうちの一部について収納させたりすればよいことが多く,全てのテーブルの天板を一斉に天板を持ち上げることは,返ってテーブルを収納する作業能率を低下させることになっていた。
また,上記のような付勢機構についてはリモートコントロールシステムによって遠隔操作で天板の動作を可能とすることが望ましいが,その際,適宜選択されたフラップテーブルのみについて天板を起立させることができるようにして,フラップテーブルの収納作業の能率化を図ることについても本発明の目的である。
さらにまた,上記のようなフラップテーブルにおける駆動部にカバーを設けて,人が座るフラップテーブルにおける完全性を確保することが目的として挙げられる。
このフラップテーブルでは,上記付勢機構が上記ロック解除駆動機構を兼ねているので,これらを別々に設けた従来のフラップテーブルを較べて部品点数が減少し,コストダウンに寄与することができる。
この場合には,フラップテーブルを1つ1つ操作する必要がなく,一群のフラップテーブルについて一斉に天板の上下動作を行わせることができるので,テーブル収納などの操作が著しく簡略され,効率の良いフラップテーブルを提供することができる。
さらにこの発明は,天板を水平姿勢と起立姿勢とに変位するように起倒可能に備えたフラップテーブルにおいて,天板を起立方向へ付勢する付勢機構と,天板を水平姿勢でロックするロック機構と,このロック機構のロック状態を解除するロック解除駆動機構とを備え,上記付勢機構が上記ロック解除駆動機構を兼ねており,更に,上記付勢機構を覆う付勢機構カバー及び/若しくはロック解除駆動機構を覆うロック解除駆動機構カバーとを備えてなるフラップテーブルとしても把握することができる。
このようなカバーを設けることで,人が座るフラップテーブルの安全性が向上し,優れたフラップテーブルを提供することができる。
ここに図1は,本発明の実施形態にかかるフラップテーブル全体の斜視図,図2は,図1に示したフラップテーブルの動きを示す側面図,図3は,上記フラップテーブルの要部拡大斜視図,図4は,上記フラップテーブルのアームとアクチュエータの関係を示す要部側面図,図5は,上記フラップテーブルのレバーと天板の動きを示す要部側面図,図6は,上記実施形態にかかるフラップテーブルの制御回路を示すブロック図である。
上記アクチュエータ19の上記伸縮軸21の先端には,軸方向の断面がU字状の受け溝23が形成されている。
上記アクチュエータ19は,上記伸縮軸21が最も縮んだ状態で前記主脚3に固定されたストッパ20に当接して,それ以上下方に揺動できないように設定されている。
なお,図2は,アクチュエータ19の伸縮軸21が縮んだ状態で,且つ,前記天板9が起立状態近くまで人手によって持ち上げられた状態を示している。また,説明の都合上,後記するカバー71,73がはずされた状態が記載されている。
上記回動軸27は,図示しないバネによって図3(a)における時計方向(矢印Yで示される)に常時回動付勢されており,このバネによる反力で,破線で示す上部位置(29b)よりも外へ回動しないように回動規制されている。また後述するように上記回動軸27には,レバー39が一体に取り付けられており,このレバー39に形成されたロック溝45と主脚カバー35に取り付けられたロックピン41との干渉によって,上記アーム29は,図3(a)に実線で示す下部位置29a以上には時計方向に回ることが出来ない。すなわち,上記アーム29は,図3(a)における実線位置29aと破線位置29bとの間でのみ回動自在である。
またこの状態で,アクチュエータ19が作動して伸縮軸21が進出したとき,上記受け溝23が,図3に実線位置にあるアーム29の係合ピン31に係合するように,前記アーム29の長さや角度が設定されている。
さらに伸縮軸21が進出すると,アーム29が前記バネの反発力でそれ以上回れなくなるので,天板9が回転支軸2のまわりに回動して上昇し,やがて図3(b)あるいは図2に示す起立状態となる。
また,この起立状態からアクチュエータ19が反対に作動して伸縮軸21が縮むと,それに伴って受け溝23が下降し,天板9は自重によって回転支軸2のまわりに回動し,図外のストッパに当って水平状態で停止する。
さらに伸縮軸21が縮むと,受け溝23は係合ピン31と離れ,係合ピン31と受け溝23との係合が完全に解除される。これに伴って,図2に示す天板9を人が持ち上げることができるようになる。
また,上記のように受け溝23と係合ピン31は,離接自在であるので,天板9自身は,後記するロック機構を人がはずすことで人手で自由に回動させることが出来る。
すなわち,この実施形態では,万一誤ってアクチュエータ19が誤動作し,水平状態の天板9が勝手に起立状態に動作すると,人の作業の邪魔になる可能性がある。
そのため,水平状態にある天板9が勝手に起立しないようにロックする機構が必要である。しかし同時に人が起立させたいときにこのロックを外すことができるようにしておくこともまた必要である。
このようなロックの解除は,一般的には人が所定の解除動作をすることによって達成できればよいが,実際にはいちいち人が解除動作を行うことを前提としてのでは,作業が著しく遅くなってしまう。
また後述するように天板9の作動をリモートコントロールシステムを用いて一斉に行いうるようにするためには,人がいちいち上記解除動作を行っていたのでは,リモートコントロールシステムを用いる意味がない。
そのため,前記特許文献1においては,天板9を持ち上げるアクチュエータなどの付勢機構を設けると共に,これとは別個に,前記ロック機構を解除する別のアクチュエータやソレノイドなどからなるロック解除駆動機構を設け,2つのアクチュエータによって天板の持ち上げと,ロックの解除という2つの動作を実行可能としていた。
本実施形態ではこの点について,2つのアクチュエータによって天板の持ち上げと,ロックの解除という2つの動作を1つのアクチュエータ19によって実現できるようにして,部品点数の減少を図っている。
アクチュエータ19による天板9の持ち上げ機能についてはすでに説明した。以下,天板9のロック機構と上記アクチュエータ19によるロック解除機能について説明する。
また主脚カバー35の内側には,水平方向の第1のロックピン41が固定されている。
更にまた主脚カバー35の上記第1のロックピン41よりは上方には,上記第1のロックピン41とは別の第2のロックピン43が固定されている。
また上記レバー39には,前記第1のロックピン41と契合して天板9の立ち上がりを阻止する前記した第1のロック溝45及び,上記第2のロックピン43と契合して天板9の起立状態から水平状態への復帰を阻止する第2のロック溝47がそれぞれ形成されている。
なお,前記したように上記レバー39が固定された回動軸27には図外のバネが設けられており,このバネによってレバー39が常時図4における時計方向に回動付勢されている。
そして天板9が図4(b)に示すように水平状態にあると,前記図外のバネによる付勢によってレバー39が時計方向に回動し,第1のロックピン41が,レバー39の第1のロック溝45に嵌り込むので,レバー39を故意に反時計方向に回動させない限り,天板9は持ち上げることができない。即ち,天板9は,水平位置でロックされる。
ここで上記レバー39を人が故意に反時計方向に押せば,上記ロックは解除され,天板9は人手で持ち上げることができる。
またこのように持ち上げた(起立させた)状態で,人が前記バネの力に助けられてレバー39を時計方向に回動させ,第2のロック溝47と第2のロックピン43とを係合させれば,レバー39が邪魔になって天板9は水平状態に復帰することができないで,起立状態でロックされる。
もちろん,人が上記レバー39を反時計方向に回動させれば,このロックも解除され,天板9は水平状態に復帰することが出来る。
なお,上記主脚カバー35には前記レバー39の一部を露出させる開口53が形成され,人が外部から上記レバー39を押して回動できるように構成されている。
前記図4に示された天板9の水平状態では,図4(b)に示すようにレバー39の第1のロック溝45が第1のロックピン41と係合しているので,天板9は持ち上げることができない。
この状態で,前記アクチュエータ19が作動して伸縮軸21が進出し,受け溝23が係合ピン31を押し上げると,アーム29が反時計方向に回動され,アーム29と一体の回動軸27も反時計方向に回動される。
これによって回動軸27と一体のレバー39も反時計方向に回動され,第1のロック溝45と第1のロックピン41との係合も解除されるので,人がレバー39を押さなくてもロックが解除される。そして,前記したようにアクチュエータ19の作動によって回動するアーム29が前記バネの反発力でそれ以上回動できないところまで回動した後に,アクチュエータ19に押されて天板9がアクチュエータ19によって持ち上げられる。
このように本実施形態では,天板9を持ち上げるためのアクチュエータ19が,レバー39を反時計方向に回動し,第1のロック溝45と第1のロックピン41との係合による天板9のロックを解除する手段としても兼用されているので,それらが別個の部材として設けられていた従来のフラップテーブルと比べて,部品点数が減少しコストダウンとなる。
なおこのアクチュエータ19は前記のようにモータ17によって作動される減速機付きのアクチュエータであるので,縮ませるためにはモータ17の逆回転が必要である。従って,最も高い位置まで天板9が起立されると,その位置でモータ17が停止することで,天板9の起立状態はロックされる。
同様に前記アクチュエータ19及びアーム29についても人手から隔離する必要がある。
そのためにこの実施形態では,図5に示すようにアクチュエータ19及びアーム29はカバー71及び73により覆われる。カバー71は図2に分解状態で示すように天板9の裏面にネジ孔55によって固定される。またカバー73は図2に示すようにネジ孔57によって下部幕板13に固定される。
これによって,アクチュエータ19やアーム29等の可動部にユーザが接触する危険性が回避される。
なお,上記カバー72,73は必須ではなく,前記主脚カバー35と一緒に或いは択一的に設けられてもよい。
上記下部幕板13の内面にはバッテリ59,制御部61,受信部63が取り付けられている。受信部63は,図3に示す外部のリモートコントローラ(以下リモコンという)RCからの無線信号,超音波信号,赤外線信号などを受信して上記制御部61に伝える。リモコンRCにはONボタン81とOFFボタン83が設けられており,ONボタン81が押されると,前記モータ17を正方向(アクチュエータ19の伸縮軸21が伸びる方向)に駆動するための信号を受信部63に送信する。またOFFボタン83が押されると,前記モータ17を逆方向(アクチュエータ19の伸縮軸21が縮む方向)に駆動するための信号を受信部63に送信する。
上記制御部61による制御回路が図6に示されている。
即ち,制御部61は,マイクロコンピュータなどの制御手段を含み,上記受信部63からの信号を受けて接続されたモータ17を駆動することにより,前記のように天板9を持ち上げ又は下降させる。
なお,制御部61にはモータ17の駆動時間を計測するタイマやモータ17の回転回数を計測する図外の回転計が収納されており,これらの計測器からの信号に基づいてアクチュエータ19による天板9の上昇時間あるいは下降時間が設定されている。これらの上昇時間あるいは下降時間の基準点は,前記アーム29あるいはレバー39と干渉して天板9の水平位置あるいは起立位置を計測する図外のリミットスイッチからの信号を用いればよい。
しかしこのようなマイコンによる制御を更に確実にするために,モータ17の正転の開始時期を機械的に設定できるようにすることも可能である。
そのために例えば図3に示すように,受信部61に内蔵したソレノイドの作動片65と当接可能なリミットスイッチLS1を下部幕板13の裏面に固定し,上記リモコンRCからのONボタン押下による駆動信号を受信した受信部61からの信号により制御部61が上記ソレノイドを駆動して作動片65を突出させ,上記リミットスイッチLSに作用させて,リミットスイッチLSからの信号に基づいて前記モータ17を正転させるようにしても良い。
3…主脚
5…横脚
7…キャスタ
9…天板
11…上部幕板
13…下部幕板
15…支持軸
17…モータ
19…アクチュエータ
20…ストッパ
21…伸縮軸
23…受け溝
25…受け金具
27…回動軸
29…アーム
31…係合ピン
35…主脚カバー
39…レバー
45…第1のロック溝
47…第2のロック溝
51…斜面
53…開口
55…ネジ孔
LS1…リミットスイッチ
57…ネジ孔
59…バッテリ
61…制御部
63…受信部
RC…リモコン(リモートコントローラ)
71…カバー
73…カバー
81…ONボタン
83…OFFボタン
Claims (3)
- 天板を水平姿勢と起立姿勢とに変位するように起倒可能に備えたフラップテーブルにおいて,天板を起立方向へ付勢する付勢機構と,天板を水平姿勢でロックするロック機構と,このロック機構のロック状態を解除するロック解除駆動機構を備え,上記付勢機構が上記ロック解除駆動機構を兼ねていることを特徴とするフラップテーブル。
- 天板を水平姿勢と起立姿勢とに変位するように起倒可能に備えたフラップテーブルであって,天板を起立方向へ付勢する付勢機構と,天板を水平姿勢でロックするロック機構と,このロック機構のロック状態を解除するロック解除駆動機構と,前記付勢機構を遠隔操作によって作動させるリモートコントロールシステムとを備えてなるフラップテーブルにおいて,
上記付勢機構が上記ロック解除駆動機構を兼ねており,且つ上記リモートコントロールシステムを構成するリモートコントローラーが,複数のフラップテーブルの中から天板の起立動作をさせるべきフラップテーブルを選択するテーブル選択機能を備えており,上記テーブル選択機能によって選択されたフラップテーブルについてのみその天板を一斉にあるいは順次起立動作させる機能をそなえたものであることを特徴とするフラップテーブル。 - 天板を水平姿勢と起立姿勢とに変位するように起倒可能に備えたフラップテーブルにおいて,天板を起立方向へ付勢する付勢機構と,天板を水平姿勢でロックするロック機構と,このロック機構のロック状態を解除するロック解除駆動機構とを備え,上記付勢機構が上記ロック解除駆動機構を兼ねており,更に上記付勢機構を覆う付勢機構カバー及び/若しくはロック解除駆動機構を覆うロック解除駆動機構カバーとを備えてなることを特徴とするフラップテーブル。
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