JP7373419B2 - 補強材 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態の一つは、補強材、およびそれを利用する構造体の施工方法に関する。例えば本発明の実施形態の一つは、鉄筋ユニットを補強するための補強材、およびこれを利用する構造体の施工方法に関する。
鉄筋コンクリートで形成される構造体は、コンクリート、およびこのコンクリート内に埋設され、複数の鉄筋によって構築される鉄筋ユニットを基本構造として有する。例えば鉄筋コンクリートで形成される平板状の構造体は、特許文献1に開示されるように、一方向にストライプ状に延伸する複数の主筋、および複数の主筋に交差する複数の配力筋を基本構成とする鉄筋ユニットを配置し、その後鉄筋ユニットを埋め込むようにレディーミクストコンクリート(生コンクリート)を打設、硬化させることで施工される。構造体に加えられる圧縮力に対する耐性は主にコンクリートが担い、張力に対する耐性は主筋と配力筋が主に担うことで高い強度を有する構造体が構築される。すなわち、鉄筋ユニットによってコンクリートが補強され、これにより、構造体のひび割れが防止される。
特開2007-126854号公報
本発明の実施形態の一つは、鉄筋コンクリートを含む構造体を高い作業性で施工可能にする補強材を提供すること、およびこの補強材を用いる構造体の施工方法を提供することを課題の一つとする。例えば本発明の実施形態の一つは、鉄筋ユニットの構築作業を容易にすることが可能な補強材、これを用いて鉄筋コンクリートを含む構造体を施工する方法、およびこの方法によって施工される構造体を提供することを課題の一つとする。
本発明の実施形態の一つは補強材である。この補強材は少なくとも一つの弾性体、および複数の補強ロッドを備える。少なくとも一つの弾性体は、巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される。複数の補強ロッドは、少なくとも一つの弾性体に固定され、少なくとも一つの弾性体と交差する。
本発明の実施形態の一つは補強材である。この補強材は弾性体、および複数の補強ロッドを備える。弾性体は巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される。複数の補強ロッドは、弾性体の第1の面に固定される。
本発明の実施形態の一つは構造体の施工方法である。この施工方法は、複数の鉄筋をストライプ状に配置すること、補強材を複数の鉄筋上に配置すること、鉄筋の少なくとも一部、および補強材の少なくとも一部を埋め込むようにレディーミクストコンクリートを打設することを含む。補強材は少なくとも一つの弾性体、および複数の補強ロッドを備える。少なくとも一つの弾性体は、巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される。複数の補強ロッドは、少なくとも一つの弾性体に固定され、少なくとも一つの弾性体と交差する。補強材は複数の補強ロッドが複数の鉄筋と交差するように鉄筋上に配置される。
本発明の実施形態の一つは構造体の施工方法である。この施工方法は、複数の鉄筋をストライプ状に配置すること、補強材を複数の鉄筋上に配置すること、複数の鉄筋の少なくとも一部、および補強材の少なくとも一部を埋め込むようにレディーミクストコンクリートを打設することを含む。補強材は弾性体、および複数の補強ロッドを備える。弾性体は巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される。複数の補強ロッドは、弾性体の第1の面に固定される。補強材は複数の補強ロッドが複数の鉄筋と交差するように鉄筋上に配置される。弾性体は、補強材の配置後、レディーミクストコンクリートの打設前に除去される。
本発明の実施形態の一つは構造体である。この構造体は複数の鉄筋、少なくとも一つの弾性体、複数の補強ロッド、およびコンクリートを有する。複数の鉄筋は
ストライプ状に配置され、第1の方向に延伸する。少なくとも一つの弾性体は、複数の鉄筋上に位置し、第1の方向に延伸する。複数の補強ロッドは弾性体上に位置し、複数の鉄筋と交差する。コンクリートは複数の鉄筋の少なくとも一部、少なくとも一つの弾性体の少なくとも一部、および複数の補強ロッドの少なくとも一部を埋め込む。
本発明の実施形態の一つは構造体である。この構造体は複数の鉄筋、複数の補強ロッド、クランプ、およびコンクリートを有する。複数の鉄筋はストライプ状に配置され、第1の方向に延伸する。複数の補強ロッドは、複数の鉄筋上に位置し、複数の鉄筋と交差する。クランプは補強ロッドを鉄筋に固定する。コンクリートは、複数の鉄筋の少なくとも一部、および複数の補強ロッドの少なくとも一部を埋め込む。クランプは、複数の鉄筋の一つが挿入される第1のホルダ、および第1のホルダに固定され、複数の補強ロッドの一つが挿入される第2のホルダを有する。第1のホルダと第2のホルダの少なくとも一つは、断面が開いた形状を有する。
本発明の実施形態により、鉄筋コンクリートを含み、かつ、強度の高い構造体を高い作業性で施工することが可能となる。また、この構造体を施工するコストを低減し、かつ、施工作業の効率化と安全性の向上、作業員の負担の軽減を図ることができる。
本発明の実施形態の一つである補強材の巻き取られた状態の模式的側面図と断面図。 本発明の実施形態の一つである補強材の展開された状態の模式的斜視図。 本発明の実施形態の一つである補強材が巻き取られた状態から展開された状態へ遷移する際の模式的上面図と側面図。 本発明の実施形態の一つである補強材の巻き取られた状態の模式的側面図。 本発明の実施形態の一つである補強材の補強ロッドを固定する方法を示す模式図。 本発明の実施形態の一つである補強材の補強ロッドを固定する方法を示す模式図。 本発明の実施形態の一つである補強材の巻き取られた状態における模式的側面図と断面図。 本発明の実施形態の一つである補強材の展開された状態における模式的斜視図。 本発明の実施形態の一つである補強材が巻き取られた状態から展開された状態へ遷移する際の模式的上面図と側面図。 本発明の実施形態の一つである、構造体の施工方法を示す模式的上面図と断面図、および側面図。 本発明の実施形態の一つである、構造体の施工方法を示す模式的上面図と断面図。 本発明の実施形態の一つである、構造体の施工方法を示す模式的上面図と断面図。 本発明の実施形態の一つである、構造体の施工方法を示す模式的上面図と断面図。 本発明の実施形態の一つである補強材と鉄筋との固定方法を説明する模式的斜視図。 本発明の実施形態の一つである補強材を利用する構造体の施工方法を示す模式的上面図、断面図、および側面図。 本発明の実施形態の一つである補強材を利用する構造体の施工方法を示す模式的上面図、断面図、および側面図。 本発明の実施形態の一つである補強材と配管との固定方法を説明する模式的斜視図と上面図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状などについて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
本明細書および図面において、同一、あるいは類似する複数の構成を総じて表記する際には同一の符号を用い、これら複数の構成のそれぞれを区別して表記する際には、さらに小文字のアルファベットを添えて表記する。
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明の実施形態の一つである補強材100について説明する。
1.構造
補強材100の模式的側面図を図1(A)に、図1(A)の鎖線A-A´に沿った模式的断面図を図1(B)に、補強材100の斜視図を図2(A)に示す。図1(A)、図1(B)は補強材100がロール状に巻き取られた状態を示しており、一方、図2(A)は補強材100が展開された状態を示す。
これらの図に示すように、補強材100は少なくとも一つ、あるいは複数の弾性体102、および弾性体102と交差する複数の補強ロッド104を備える。複数の補強ロッド104が延伸する方向と弾性体102が延伸する方向がなす角は、70°以上90°以下、75°以上90°以下、80°以上90°以下、あるいは85°以上90°以下となるように複数の補強ロッド104と弾性体102が配置され、互いに固定される。一つの弾性体102は複数でもよく、この場合、複数の補強ロッド104と複数の弾性体102は格子形状を形成する。
補強ロッド104は、そのピッチP1(図2(A)参照)が1cm以上1m以下、10cm以上1m以下、15cm以上50cm以下、あるいは20cm以上30cm以下になるように配置することができる。複数の弾性体102を用いる場合、弾性体102はそのピッチP2が1cm以上100m以下、20cm以上1m以下、30cm以上80cm以下、あるいは30cm以上50cm以下となるように配置することができる。例えばピッチP2がピッチP1よりも大きくなるように配置することで、弾性体102の使用量を低減することができ、かつ、後述するように高い作業性を維持することができる。
図2(B)に示すように、隣接する二つの補強ロッド104を可撓性の連結材106によって互いに連結してもよい。連結材106は紐状であり、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロンなどの脂肪族ポリアミド、綿や麻などの天然高分子、ポリイソプレンやポリイソブチレン、ポリブタジエンなどの主鎖に二重結合を有する高分子などから選択される材料を含むことができる。あるいは、連結材106は、鉄や銅、亜鉛などの金属もしくはその合金を含む針金でもよい。連結材106と補強ロッド104は、結び付けられる、あるいは接着剤を用いて互いに固定される。
弾性体102は超弾性を示し、弾性変形するように構成される。より具体的には、弾性体102は形状記憶合金や形状記憶樹脂、あるいは形状記憶繊維を含む。形状記憶合金としては、ニッケル、チタン、鉄、マンガン、アルミニウム、および銅から選択される金属を含む合金が挙げられる。このような合金の典型例としては、例えば銅、アルミニウム、およびマンガンを含む合金が例示される。形状記憶樹脂や形状記憶繊維としては、ノルボルネンやその誘導体の開環メタセシス重合体、架橋ポリイソプレン、スチレンーブタジエン共重合体、架橋ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエステルなどを含む高分子が挙げられる。あるいは、形状記憶合金、および形状記憶樹脂もしくは形状記憶繊維との混合物でもよい。この場合、弾性体102は、例えば形状記憶合金が形状記憶樹脂もしくは形状記憶繊維によって覆われた構造を有してもよく、あるいは形状記憶合金と形状記憶樹脂もしくは形状記憶繊維が積層された構造でも良い。
弾性体102は、図1(A)や図1(B)に示す巻き取られた状態から図2(A)に示す展開された状態へ自発的に遷移するように構成される。すなわち弾性体102は、外力を加えて展開された状態から巻き取られた状態へ変形した後に外力を取り除くと、元の状態である展開された状態へ自発的に戻る。形状記憶合金の形状回復温度(Af点)は、-40℃以上50℃以下、0℃以上40℃以下、あるいは10℃以上40℃以下になるように調整される。弾性体102の形状は、例えばテープ(帯)状でもよく、紐状やコイル状であってもよい。図示しないが、弾性体102は、テープ状や紐状に成形された形状記憶合金と、それを覆う樹脂を含むことができる。
補強ロッド104は、鉄や銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいはガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック、ボロン繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、およびポリエチレン強化プラスチックなどの繊維含有プラスチックを含む。金属の典型例は鉄である。繊維含有プラスチックは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、エポキシ樹脂、ナイロンなどのポリアミド、フェノール樹脂などの有機樹脂、およびガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維などの繊維を含む材料であり、これを用いることで補強材100が軽量化され、後述するように補強材100を含む構造体を施工するうえで作業性が大幅に向上する。また、繊維含有プラスチックの高い強度に起因し、補強材100の外径を小さくすることも可能となる。
補強ロッド104の大きさや断面形状に制約はない。断面が円、あるいは実質的に円と近似できる場合、その円の外径は3mm以上10cm以下、5mm以上5cm以下、5mm以上3cm以下、あるいは5mm以上2cm以下の範囲から選択することができる。補強ロッド104の長さは、例えば10cm以上100m以下、1m以上10m以下、1m以上5m以下、1.5m以上3m以下の範囲から選択すればよい。図示しないが、補強ロッド104は中空構造を有してもよい。
補強ロッド104は弾性体102の一方の面(第1の面102a、図1(B)、図2(A)参照)上に配置され、この第1の面102aが内側に位置し、第1の面102aに対向する第2の面102bが外側に配置されるように弾性体102が巻き取られる。したがって、巻き取られた状態では補強ロッド104は、少なくともその一部が弾性体102によって覆われ、他の一部が弾性体102から露出する。また、補強ロッド104と弾性体102を比較すると、巻き取られた状態では後者が最表面に位置する。図示しないが、補強ロッド104と弾性体102の位置関係は逆でも良い。すなわち、補強ロッド104が第2の面102b上に配置され、巻き取られた状態では弾性体102の一部が補強ロッド104に覆われ、他の一部が補強ロッド104から露出されるように補強ロッド104と弾性体102を配置してもよい。この場合、巻き取られた状態では補強ロッド104が最表面に位置する。
上述したように、弾性体102は、巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に戻る。このため補強材100は、巻き取られた状態を維持するための固定材108を一つ、あるいは複数有してもよい(図1(A))。固定材108は紐状の部材、あるいは針金であり、連結材106と同様の材料を含むことができる。固定材108を用いることで、巻き取られた状態を維持したまま補強材100を容易に搬送することが可能となり、かつ、作業性が向上する。
図3(A)と図3(B)に、巻き取られた補強材100が一部展開された状態の上面図と側面図をそれぞれ示す。補強材100を使用する際、補強ロッド104が弾性体102の上に位置するように、すなわち、第2の面102bが第1の面102aよりも下に位置するように、巻き取られた補強材100が配置される。したがって、固定材108を外す、あるいは巻き取られた状態で外力を開放することにより、展開された状態を回復するための復元力が働き、作業員が手を加えなくても、あるいは大きな力を用いなくても補強材100が回転し(図3(B)矢印参照)、その結果、補強ロッド104を配置することが可能となる。
なお、補強材100はロール状に巻き取られた状態だけでなく、折りたたまれた状態を取ることもできる。例えば図4(A)に示すように、二つ折りに折りたたまれた状態を取ることができる。あるいは図4(B)に示すように、断面がS字形状を有するように補強材100を折りたたんでもよい。折りたたみ様式に制約はなく、巻き三つ折り、観音折り、外三つ折り、巻き四つ折りなど、様々な折たたみ様式を適用することができる。
2.補強ロッドと弾性体との固定
補強ロッド104と弾性体102とを固定する形式は任意に選択することができる。例えば接着剤110を用いて補強ロッド104を弾性体102に固定してもよい(図5(A))。接着剤の一例としては、エポキシ系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤などが挙げられる。
あるいは、一対の面ファスナー112を用いてもよい。具体的には、補強ロッド104と弾性体102のいずれか一方に対して表面に複数のフックが形成されたフック布112aを貼り付け、他方に対して表面に複数のループが形成されたループ布112bを貼り付ける(図5(B))。両者を互いに接触させることでフックがループに引っ掛かり、接着力が得られる。なお、補強ロッド104の表面が粗く、表面の凹凸がフックとしても機能することができる場合、補強ロッド104にはフック布112aを貼り付けず、弾性体102の表面にループ布112bを貼り付けるだけで十分な接着力を得ることができる。
あるいは図5(C)に示すように、弾性体102に互いにほぼ平行な一対のスリット102cを形成し、これらを貫通するように補強ロッド104を配置することで補強ロッド104と弾性体102とを固定してもよい。
あるいは図6(A)に示すように、弾性体102の第1の面102aにリング状、あるいは筒状のクランプ116を固定し、補強ロッド104をクランプ116内に挿入することで補強ロッド104と弾性体102とを固定してもよい。弾性体102とクランプ116の固定は、図示しない接着剤や面ファスナー、あるいは釘やねじなどを用いて行えばよい。
クランプ116は断面が円形の空洞、あるいは断面が円弧の溝を有しており、前者の場合、補強ロッド104をクランプ116に挿入することで補強ロッド104と弾性体102とが固定される。後者の場合、補強ロッド104をクランプ116に挿入することで固定を行ってもよいが、弾性変形可能な材料を用いてクランプ116を構成することで、図6(B)の点線矢印で示すように、補強ロッド104をクランプ116に押し当てることで容易に固定することができる。この時、溝が開くようにクランプ116が変形し、補強ロッド104が溝内に収納されるとクランプ116は元の形状、あるいはそれに近い形状に戻る。クランプ116に使用可能な材料の一例としては、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルなどが挙げられる。
あるいは図6(C)に示すように、結束バンドに例示される紐状の固定冶具118を用いて補強ロッド104と弾性体102とを固定してもよい。固定冶具118に使用可能な材料は、固定材108のそれと同様である。
なお、複数の弾性体102を用いる場合、複数の弾性体102と複数の補強ロッド104が交差する全ての交差点でこれらを固定する必要は無い。特に連結材106を用いる場合には、複数の補強ロッド104はピッチP1で互いに連結されるため、一部の交差点で弾性体102と補強ロッド104を固定するだけで、均等に補強ロッド104を配置することができる。
補強材100を用いて鉄筋コンクリートの構造体を施工する方法の詳細は後述するが、構造体は、複数の鉄筋で構成される鉄筋ユニットを構築した後に鉄筋ユニットを埋め込むようにレディーミクストコンクリートを打設、硬化することで形成される。この時、上述した構造を有する補強材100を鉄筋ユニットの一部に使用することで、高い強度を有する構造体を与えることができるだけでなく、鉄筋ユニットの構築作業の作業性を大幅に向上させることができる。その結果、作業員の負担が大幅に軽減されるだけでなく、作業時間の短縮が図られ、構造体の施工コストを低減することが可能となる。
(第2実施形態)
本実施形態では、補強材100とは異なる構造を有する補強材130について説明する。第1実施形態と同様、あるいは類似する構成については説明を割愛することがある。
補強材130の模式的側面図を図7(A)に、図7(A)の鎖線B-B´に沿った模式的断面図を図7(B)に、補強材130の斜視図を図8に示す。図7(A)、図7(B)は補強材130がロール状に巻き取られた状態を示しており、一方、図8は補強材130が展開された状態を示す。
これらの図に示すように、補強材130は弾性体132、および複数の補強ロッド104を備える。複数の補強ロッド104は、弾性体132の一つの面(第1の面132a)に着脱可能なように固定される。任意の構成として、補強材130は隣接する二つの補強ロッド104を連結する複数の可撓性の連結材106を含んでもよい。
弾性体102と同様、弾性体132は超弾性を示し、弾性変形するように構成される。すなわち、図7(A)、図7(B)に示す巻き取られた状態から図8に示す展開された状態へ自発的に遷移するように構成される。したがって、外力を加えて展開された状態から巻き取られた状態へ変形した後に外力を取り除くと、元の状態である展開された状態へ自発的に戻る。弾性体132の形状は、例えばシート状、テープ状、紐状とすることができ、本実施形態ではシート状の弾性体132を用いた例が示されている。図示しないが、弾性体132は形状記憶合金と、それを覆う樹脂を含むことができる。
補強材100と異なり補強材130では、巻き取られた状態において補強ロッド104が弾性体132を取り囲む。換言すると、補強ロッド104が弾性体132の第1の面132aの外側に位置し、第1の面102aは、これ対向する第2の面132bよりも外側に配置されるように補強材130が巻き取られる(図7(B))。補強材100と同様、補強材130も巻き取られた状態を維持するための固定材108を一つ、あるいは複数有してもよい(図7(A))。
図9(A)と図9(B)に、巻き取られた補強材130が一部展開された状態の模式的上面図と側面図をそれぞれ示す。補強材130を使用する際、弾性体132が補強ロッド104の上に位置するように、すなわち、第1の面132aが第2の面132bよりも下に位置するように、巻き取られた補強材130が配置される。したがって、補強ロッド104と弾性体132を比較すると、巻き取られた状態では前者が最表面に位置する。上述したように、弾性体132は巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に遷移する。したがって、固定材108を外す、あるいは巻き取られた状態で外力を開放することで展開された状態を回復するための復元力が働き、作業員が手を加えなくても、あるいは大きな力を用いなくても補強材130が回転し(図9(B)矢印参照)、その結果、補強ロッド104を配置することが可能となる。
詳細な説明は割愛するが、弾性体132と補強ロッド104は、着脱可能なように固定される。したがって、弾性体132と補強ロッド104の固定は、図5(B)に示す一対の面ファスナー112を用いて行うことができる。あるいは、水や有機溶媒に溶解する接着剤110などを用いて固定してもよい(図5(A)参照)。あるいは、溝を有するクランプ116を用いて固定してもよい(図6(B)参照)。
補強材100と同様、上述した構造を有する補強材130を鉄筋ユニットの一部に使用することで、高い強度を有する鉄筋コンクリートの構造体を与えることができるだけでなく、鉄筋ユニットの構築作業の作業性を大幅に向上させることができる。その結果、作業員の負担が大きく軽減され、作業時間の短縮が図られ、構造体の施工コストを低減することが可能となる。
(第3実施形態)
本実施形態では、補強材100あるいは130を用いて鉄筋コンクリートの構造体を施工する方法を述べる。構造体の形状や大きさ、用途、設置場所などに制約はない。本実施形態では一例として、平板状の構造体(以下、スラブと記す)を施工する方法を図10(A)から図17(D)を用いて説明する。図10(A)、図11(A)、図12(A)、図13(A)、図15(A)、図16(A)は、スラブを施工する方法を説明する模式的上面図(XY平面図)であり、図10(B)、図11(B)、図12(B)、図13(B)、図15(B)、図16(B)は、それぞれこれらの図中の鎖線に沿った模式的断面図であり、図10(C)、図11(C)、図12(C)、図13(C)、図15(C)、図16(C)は、それぞれこれらの図に対応する模式的側面図である。なお、図16(A)では、見やすさを考慮し、補強ロッド104は図示されていない。
1.鉄筋ユニットの構築
まず、スラブを施工する場所に鉄筋ユニット144を形成する。鉄筋ユニット144は地面に直接形成してもよく、捨てコンクリート上に形成してもよいが、本実施形態では、H鋼で形成される梁140上にデッキ142を設け、その上に鉄筋ユニット144を構築する例を示す。なお、以下に示すデッキ142はあくまで一例であり、デッキ142の構造に制約はなく、様々な構造を有するデッキに対して本発明に係る実施形態を適用することができる。
具体的には、平行に配置される複数の梁140上に、デッキ142を固定する(図10(A)から図10(C))。デッキ142は鉄やステンレスで形成される平板であり、凹凸形状を有してもよい。デッキ142は、溶接、あるいはボルトによって梁140に固定される。
次に、デッキ142上に鉄筋トラス146を形成する。鉄筋トラス146の構造に制約はないが、例えば図11(A)から図11(C)に示すように、下主筋150、上主筋152、端部材148、吊材154、ラチス材156などの鉄筋を主な構成として備えることができる。以下、梁140上に固定されたデッキ142上に鉄筋トラス146を設置する方法を述べるが、あらかじめ鉄筋トラス146が設けられたデッキ142を梁140上に固定してもよい。
下主筋150と上主筋152は、一つの方向(例えば第1の方向であるX方向)に延伸し、上主筋152が下主筋150上に配置される。上主筋152と下主筋150はそれぞれ溶接、あるいはボルトによって端部材148に固定され、端部材148も溶接、あるいはボルトによってデッキ142に固定される。なお、下主筋150と上主筋152は、スラブの長辺方向と平行になるように配置してもよく、短辺方向と平行になるように配置してもよい。
ラチス材156は下主筋150と上主筋152の間に配置され、溶接、またはボルトによって下主筋150と上主筋152に固定される。ラチス材156は下主筋150と上主筋152の間で波形状を有し、下主筋150と上主筋152が延伸する方向に延伸する。これにより、下主筋150と上主筋152が強固に固定され、X方向、および上下方向(Z方向)に掛かる張力に対して高い耐性が付与される。
一方、吊材154は、下主筋150と上主筋152が延伸する方向と交差する方向(例えば第2の方向であるY方向)に延伸する。吊材154は、溶接、あるいはボルトによってデッキ142に固定されるとともに、上主筋152にも固定される。吊材154は、デッキ142を底面、上主筋152を頂点とする三角形を囲む形状を有するように折り曲げられ、デッキ142と上主筋152に固定される。これにより、第2の方向(Y方向)に掛かる張力に対して高い耐性が付与される。
次に、補強材100を配置する。具体的には、巻き取られた、あるいは折りたたまれた補強材100を鉄筋トラス146上に配置する(図12(A)から図12(C)参照)。この時、弾性体102上に補強ロッド104が位置し、かつ、補強ロッド104が下主筋150と上主筋152が延伸する方向(第1の方向)と交差する方向に延伸するように補強材100を配置する。例えば補強ロッド104が延伸する方向と第1の方向がなす角が70°以上90°以下、75°以上90°以下、80°以上90°以下、あるいは85°以上90°以下となるように補強材100を配置する。下主筋150と上主筋152がスラブの長辺方向と平行になるように配置される場合、補強ロッド104は配力筋として機能する。一方、下主筋150と上主筋152がスラブの短辺方向と平行になるように配置される場合、下主筋150と上主筋152が配力筋として機能し、補強ロッド104は主筋として機能する。
その後固定材108を外し、弾性体102が有する復元力を利用して補強材100を展開する(図12(A)から図12(C))。上述したように、補強ロッド104は弾性体102と固定されるため、補強材100が展開されると同時にピッチP1を維持しながら補強ロッド104が鉄筋トラス146上に配置される。したがって、複数の補強ロッド104を作業員が一つずつ配置する作業が不要となる。
補強材130を用いる場合には、巻き取られた、あるいは折りたたまれた補強材130を、補強ロッド104上に弾性体132が位置し、かつ、補強ロッド104が下主筋150と上主筋152が延伸する方向(第1の方向)と交差する方向に延伸するように補強材100を配置する(図13(A)から図13(C)参照)。これにより、弾性体132を介すことなく、補強ロッド104が上主筋152と接触することができる。その後、固定材108を外し、弾性体132が有する復元力を利用して補強材130を展開する。上述したように、補強ロッド104は弾性体132に固定することができるため、補強材100が展開されると同時にピッチP1を維持しながら補強ロッド104が鉄筋トラス146上に配置される。補強ロッド104が弾性体132と固定されていない場合でも、隣接する補強ロッド104は連結材106によって連結されるので、ピッチP1、あるいはそれに近い間隔で複数の補強ロッド104を配置することができる。したがって、複数の補強ロッド104を作業員が一つずつ配置する作業が不要となる。
その後、補強ロッド104を上主筋152と固定する。固定は結束バンドなどの紐状の部材を用いてもよいが、図14(A)から図14(D)に模式的に示すクランプ160を用いてもよい。図14(B)に示すように、クランプ160は二つの筒状、あるいはリング状のホルダ162a、162bを備えており、これらは互いに接着、あるいは固定される。ホルダ162a、162bには円形の断面を有する空洞、あるいは断面の一部が円弧状である溝が設けられ、空洞や溝が延伸する方向は、ホルダ162a、162b間で互いに交差する。これらの図に示されるように、ホルダ162a、162bの少なくともいずれか一方は溝を有し、弾性変形可能な材料を含む。溝は、他方のホルダに対して反対側に形成される。弾性変形可能な材料の一例としては、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルなどが挙げられる。
図14(A)から図14(D)から理解されるように、ホルダ162aの空洞、あるいは溝を上主筋152が貫通できるよう、ホルダ162aが構成される。したがって、ホルダ162aが空洞を有する場合、その内径は上主筋152の外径と同一、あるいはそれ以上である。ホルダ162aが溝を有する場合、溝の内径は上主筋152の外径と同一でもよく、それよりも小さくてもよい。一方、ホルダ162bの空洞、あるいは溝を補強ロッド104が貫通できるよう、ホルダ162bが構成される。したがって、ホルダ162bが空洞を有する場合、その内径は補強ロッド104の外径と同一、あるいはそれ以上である。ホルダ162bが溝を有する場合、溝の内径は補強ロッド104の外径と同一でもよく、それよりも小さくてもよい。
図14(B)に示すクランプ160を用いて補強ロッド104と上主筋152が固定される場合、あらかじめ上主筋152を複数のクランプ160のホルダ162aに挿入し、その後鉄筋トラス146を構築する。その後、補強材100、あるいは130を用いて補強ロッド104を配置する。補強ロッド104と上主筋152との固定は、これらが交差する位置にクランプ160を配置し、ホルダ162bに対して上から補強ロッド104を押し込むことで行われる。この時、可撓性を有するホルダ162bの溝が一時的に開き、ホルダ162bの溝内に補強ロッド104が収納される。このため、作業員がしゃがみながら結束バンドなどの紐状の部材を使用する、あるいは溶接する必要は無く、手、あるいは足で補強ロッド104をクランプ160に押し当てるだけで補強ロッド104を上主筋152に固定することができ、作業性が大幅に向上する。その結果、作業員の負担が軽減されるとともに、作業のより高い安全性が確保され、かつ、作業時間の大幅な短縮が可能である。
一方、図14(C)に示すクランプ160を用いて補強ロッド104を上主筋152に固定する場合、あらかじめ補強ロッド104が複数のクランプ160のホルダ162bに挿入された補強材100、あるいは130を用いて補強ロッド104を鉄筋トラス146上に配置する。補強ロッド104と上主筋152との固定は、これらが交差する位置にクランプ160を配置し、上主筋152に対してホルダ162を上から押し込むことで行われる。この時、可撓性を有するホルダ162aの溝が一時的に開き、ホルダ162aの溝内に上主筋152が収納される。したがって、紐状の部材の使用、あるいは溶接による固定と比較し、作業性を大幅に向上させることができる。
図14(D)に示すクランプ160を用いて補強ロッド104を上主筋152に固定する場合には、補強材100、あるいは130を用いて補強ロッド104を鉄筋トラス146上に配置する。その後、上主筋152に対してホルダ162aを押し込んでホルダ162aの溝内に上主筋152を収納し、さらにホルダ162bに対して上から補強ロッド104を押し込む。したがって、紐状の部材の使用、あるいは溶接による固定と比較し、作業性を大幅に向上させることができる。
ここまでの工程により、鉄筋トラス146と補強ロッド104によって構成される鉄筋ユニット144が構築される。
2.コンクリートの打設
その後、鉄筋ユニット144の全体、あるいは少なくとも一部を埋め込むようにレディーミクストコンクリート158を打設する(図15(A)から図15(C))。補強材100、130は、全体がレディーミクストコンクリート158内に埋設されてもよく、一部だけが埋設されてもよい。必要に応じ、レディーミクストコンクリート158の上面を平坦化する。
補強材100を使用する場合、弾性体102を除去することなくレディーミクストコンクリート158が打設される。したがって、弾性体102は、少なくとも一部がレディーミクストコンクリート158内に埋設される。一方、補強材130を使用する場合には、弾性体132を補強ロッド104に固定したままレディーミクストコンクリート158を打設してもよく、弾性体132を除去した後にレディーミクストコンクリート158を打設してもよい。前者の場合、弾性体132の少なくとも一部がレディーミクストコンクリート158内に埋設される。
この後、レディーミクストコンクリート158を硬化させることでスラブが施工される。
スラブ内に空調設備や電気配線、ガス供給、給排水などのための配管170を敷設する場合には、鉄筋トラス146の上または内部に配管170を配置すればよい(図16(A)から図16(C)参照)。このような配管は比較的柔軟性があるため、レディーミクストコンクリート158の打設の際に意図しない方向に屈曲する、意図しない場所に移動することがあり、これに起因して局所的に大きな力が掛かって破断することある。この場合には、配管170の位置や形状が大きく変化しないよう、配管170を補強ロッド104に固定すればよい。固定方法としては、結束バンドや針金を用いてもよいが、図17(A)から図17(D)に示すようなクランプ180を用いてもよい。
このクランプ180は、補強ロッド104と上主筋152を固定するクランプ160と同様の構造を有することができる。具体的には、図17(A)から図17(C)に示すように、各クランプ180は、空洞または溝を有する二つのホルダ182a、182bを備えており、これらは互いに連結される。空洞や溝が延伸する方向は、ホルダ182a、182b間で互いに交差する。ホルダ182a、182bの両者に溝が設けられる、または一方には円形の断面を有する空洞が設けられ、他方には断面の一部が円弧状である溝が設けられることが好ましい。この場合、溝は、他方のホルダに対して反対側に形成され、溝が設けられるホルダは、弾性変形可能な材料を含む。図16(A)に示すように、配管170は必ずしも補強ロッド104や下主筋150、上主筋152、吊材154と平行に延伸せず、これらに対して斜めに延伸する場合もある。また、XY平面において曲線状に延伸する部分も有する場合がある。このため、図17(D)に示すように、ホルダ182aと182bがねじ(あるいはピン)184などによって連結され、ねじ184の軸を中心に互いに自由に回転できるよう、クランプ180を構成してもよい。
図17(A)から図17(D)から理解されるように、ホルダ182aの空洞、あるいは溝を配管170が貫通できるよう、ホルダ182aが構成される。したがって、ホルダ182aが空洞を有する場合、その内径は配管170の外径と同一、あるいはそれ以上である。ホルダ182aが溝を有する場合、溝の内径は配管170の外径と同一でもよく、それよりも小さくてもよい。一方、ホルダ182bの空洞、あるいは溝を補強ロッド104が貫通できるよう、ホルダ182bが構成される。したがって、ホルダ182bが空洞を有する場合、その内径は補強ロッド104の外径と同一、あるいはそれ以上である。ホルダ182bが溝を有する場合、溝の内径は補強ロッド104の外径と同一でもよく、それよりも小さくてもよい。
図17(B)に示すクランプ180を用いて補強ロッド104と配管170が固定される場合、あらかじめクランプ180のホルダ182bに補強ロッド104が挿入された補強材100、または130を配置・展開し、補強ロッド104を鉄筋トラス146上に配置する。配管170の補強ロッド104への固定は、これらが交差する位置でクランプ180に対して配管170を押し込むことで行われる。この時、可撓性を有するホルダ182aの溝が一時的に開き、ホルダ182aの溝内に配管170が収納される。
一方、図17(B)に示すクランプ180を用いて補強ロッド104と配管170が固定される場合には、配管170を敷設した後、補強材100、または130を配置・展開し、補強ロッド104を鉄筋トラス146上に配置する。その後、配管170と補強ロッド104が交差する位置にクランプ180を配置し、ホルダ182a、180bの溝に対してそれぞれ配管170と補強ロッド104を押し込めばよい。
このため、作業員が長時間しゃがみながら結束バンドなどの紐状の部材を使用する、あるいは溶接する必要は無く、手、あるいは足で補強ロッド104や配管170をクランプ160に押し当てるだけで補強ロッド104を上主筋152に固定することができる。このため、作業員の負担が軽減されるとともに、作業のより高い安全性が確保され、かつ、作業時間の大幅な短縮が可能である。
上述したように、本発明の実施形態の一つである補強材100、あるいは103を用いることで、鉄筋コンクリートの構造体内部に設けられる鉄筋ユニットの構築作業が容易となり、作業効率の増大、作業員の負担の軽減、作業の安全性の向上が図れるとともに、低コストで構造体を提供することが可能となる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。
100:補強材、102:弾性体、102a:第1の面、102b:第2の面、102c:スリット、104:補強ロッド、106:連結材、108:固定材、110:接着剤、112:面ファスナー、112a:フック布、112b:ループ布、116:クランプ、118:固定冶具、130:補強材、132:弾性体、132a:第1の面、132b:第2の面、140:梁、142:デッキ、144:鉄筋ユニット、146:鉄筋トラス、148:端部材、150:下主筋、152:上主筋、154:吊材、156:ラチス材、158:レディーミクストコンクリート、160:クランプ、162:ホルダ、162a:ホルダ、162b:ホルダ、170:配管、180:クランプ、182:ホルダ、182a:ホルダ、182b:ホルダ

Claims (12)

  1. 形状記憶合金、形状記憶樹脂、または形状記憶繊維を含み、巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される少なくとも一つの超弾性体、および
    前記少なくとも一つの弾性体に固定され、前記少なくとも一つの弾性体と交差する複数の補強ロッドを備える、コンクリート構造体の補強材。
  2. 前記弾性体はテープ状である、請求項1に記載の補強材。
  3. 前記巻き取られた状態において、前記複数の補強ロッドの一部が前記少なくとも一つの弾性体によって覆われる、請求項1に記載の補強材。
  4. 前記複数の補強ロッドの少なくとも一部を覆い、前記巻き取られた状態を維持する固定材をさらに含む、請求項1に記載の補強材。
  5. 前記少なくとも一つの弾性体は複数の弾性体を含む、請求項1に記載の補強材。
  6. 形状記憶合金、形状記憶樹脂、または形状記憶繊維を含み、巻き取られた状態から展開された状態へ自発的に変形するように構成される弾性体、および
    前記弾性体の第1の面に固定される複数の補強ロッドを備える、コンクリート構造体の補強材。
  7. 前記弾性体はシート状である、請求項6に記載の補強材。
  8. 前記巻き取られた状態において、前記複数の補強ロッドは前記第1の面よりも外側に位置する、請求項6に記載の補強材。
  9. 前記複数の補強ロッドの各々は、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック、ボロン繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、およびポリエチレン強化プラスチックから選択される材料を含む、請求項1または6に記載の補強材。
  10. 前記形状記憶合金は、ニッケル、チタン、鉄、マンガン、アルミニウム、および銅から選択される金属を含む、請求項1または6に記載の補強材。
  11. 前記形状記憶合金は、銅、アルミニウム、およびマンガンを含む、請求項10に記載の補強材。
  12. 前記複数の補強ロッドのうち隣接する二つは、連結材によって互いに連結される、請求項1または6に記載の補強材。
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