JP5021022B2 - 像振れ補正装置及び撮像ユニット - Google Patents
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Description
しかしながら、この装置においては、第1可動部材と第2可動部材が光軸方向に配列された二段構成となっているため、光軸方向において装置の大型化を招く。また、第2駆動装置は第2可動部材だけを駆動するものの、第1駆動装置は第1可動部材だけでなく第2可動部材及び第2案内軸も一緒に駆動する必要があるため、第1可動部材だけを駆動する場合に比べてより大きな駆動力を発生しなければならず、第1駆動装置の大型化を招く。さらに、第1駆動装置の駆動負荷と第2駆動装置の駆動負荷が異なるため、レンズを光軸に垂直な平面内で位置決めするための駆動制御が容易ではない。
しかしながら、この装置においては、可動部材が、光軸方向に伸長する4本の弾性支持部材(ワイヤ)を用いてベースに支持され、さらに可動部材の前方において他の部材によりコイルを保持する固定枠が支持されているため、光軸方向において装置の大型化を招くと共に、4本の弾性支持部材の連結部がリンク状ではなくリジッドに連結されているため、可動部材(レンズ)が光軸に垂直な平面方向に移動させられるだけでなく光軸に対して傾斜する虞があり、又、弾性支持部材(ワイヤ)の経時変化により所望の復帰特性が得られなくなる虞がある。また、ベースと可動部材は連結されていても、コイルを保持する固定枠は一体的に連結されていないため、像振れ補正装置としてモジュール化することができず、取り扱いが不便であると共に、一つの部材(例えばベース)を基準として、可動部材の第1磁石及び第2磁石と固定枠の第1コイル及び第2コイルをそれぞれ位置合わせすることができず、装置の組付け作業が面倒である。
この装置においては、可動部材とベースの間に3つの転動するボールを介在させているため、光軸方向において装置を薄型化することはできるものの、可動部材が3つのボールに接触して常時支持されるようにコイルスプリングにより付勢力を及ぼしており、コイルスプリングの付勢力は可動部材を駆動する際に抵抗力すなわち駆動負荷として作用するため、駆動手段としては、コイルスプリングの付勢力に対抗し得るだけの駆動力を発生させる必要があり、又、コイルスプリングを掛止させる作業が面倒であり、全体の組付け作業が容易ではない。
この装置においては、可動部材を中心位置に復帰させる復帰手段として、アシストバネを採用しているため、アシストバネの配設スペースが必要になり、装置の大型化等を招き、又、アシストバネを掛止させる作業が面倒であり、全体の組付け作業が容易ではない。
ここで、球体が凹部に配置され当接面が当接するように、可動保持部材がベースに対向して配置されると、第1復帰磁石と第1駆動磁石との磁気的吸引力作用及び第2復帰磁石と第2駆動磁石との磁気的吸引作用により、従来のような付勢力を及ぼすバネを用いることなく、可動保持部材をベースに対して移動自在に組み込むことができる。
また、第1復帰磁石と第1駆動磁石との磁気的吸引力作用及び第2復帰磁石と第2駆動磁石との磁気的吸引作用により、可動保持部材(レンズ)は、所定の休止位置に自動的に復帰(例えば、センタリング)させられて安定して保持される。したがって、駆動時にイニシャライズ等の駆動制御が不要であり、又、休止状態において可動保持部材のガタツキ等を防止することができる。このように、第1駆動機構及び第2駆動機構の第1駆動磁石及び第2駆動磁石を、第1復帰磁石及び第2復帰磁石と磁気的に相互作用させる磁石として兼用するため、構造の簡素化、装置の小型化等を達成することができる。
さらに、第1駆動機構が、互いに離隔配置された2つの駆動磁石及び2つの駆動磁石に対応する2つのコイルからなるため、第1方向に駆動力を発生する際に、可動保持部材の長手方向の両側にそれぞれ駆動力が生じ、可動保持部材を回転させるような回転モーメントの発生を防止することができ、可動保持部材を簡単な構成にて高精度に駆動することができる。尚、第1磁気センサは少なくとも一方の駆動磁石と対向するように配置されれば十分であるが、2つの駆動磁石のそれぞれに対向するように配置された2つの磁気センサを採用することで、可動保持部材(レンズ)の位置をより高精度に駆動することができる。
この構成によれば、装置の組付けに際して、ケース状ベースの凹部に球体を嵌め込み、その上から当接面を球体に当接させるようにして可動保持部材をケース状ベースに嵌め込み、さらにその上からカバー状ベースを取り付けることで、装置の組付け作業を簡単な手順にて容易に行うことができ、又、光軸方向において装置を薄型化でき、さらに、光軸に垂直な方向でかつ可動保持部材の長手方向に垂直な方向において装置を幅狭化及び小型化することができる。また、復帰磁石と駆動磁石との磁気的吸引力の他に、カバー状ベースを設けたことにより、可動保持部材をベースに対して移動自在に支持すると共に、外部から衝撃力等を受けた場合でも可動保持部材がベースから光軸方向に離脱するのを確実に防止することができる。さらに、可動保持部材及び球体をケース状ベースに収容しその上からカバー状ベースを結合することにより、装置を取り扱いに便利なモジュール品として提供することができる。
この構成によれば、可動保持部材をその長手方向において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
この構成によれば、撮像用の複数のレンズが光軸方向に配置された構成において、上記の像振れ補正装置を含むことで、可動保持部材に保持される補正用のレンズが適宜駆動されて、手振れ等による像振れを円滑にかつ高精度に補正することができる。
すなわち、撮像用の複数のレンズ、撮像素子、筐体に加えて、上記の像振れ補正機能を追加した撮像ユニットを提供することができる。
この像振れ補正装置を組み込んだカメラユニットUは、図1に示すように、扁平で小型の携帯情報端末機PHに搭載されている。携帯情報端末機PHは、略矩形で扁平な輪郭をなす筐体PH1、筐体PH1の表面に配置された種々の情報を表示する液晶パネル等の表示部PH2及び操作ボタンPH3、表示部PH2の反対側の表面に形成された撮影窓PH4等を備えている。そして、カメラユニットUは、図1に示すように、撮影窓PH4から進入する被写体光の光軸L1に対して垂直な方向に延在するように筐体PH1の内部に収容されている。
プリズム20は、図2及び図3に示すように、ユニットケース10の突出部11に収容されて、撮影窓PH4から進入する被写体光の光軸L1を直角に屈曲させて光軸L2方向に導くようになっている。
レンズG1,G2は、図2及び図3に示すように、光軸L1,L2方向においてプリズム20の後方に配置され、ユニットケース10の保持部12に固定されている。
すなわち、第1可動レンズ群30は、レンズ保持部材31、ガイドシャフト61にガイドされる被ガイド部32、回り止めシャフト62に摺動自在に係合されて光軸L2回りの回転が規制される被規制部33、リードスクリュー63に螺合されたナット65が当接するU字状係合部34等を備えている。
第3可動レンズ群30´´は、図2及び図3に示すように、光軸L2方向において第2固定レンズ群30´の後方に配置され、レンズG5を保持すると共に光軸L2方向に移動自在に支持されており、第2駆動ユニット70により光軸L2方向に往復駆動されるようになっている。
すなわち、第3可動レンズ群30´´は、レンズ保持部材31´´、ガイドシャフト61にガイドされる被ガイド部32´´、回り止めシャフト62に摺動自在に係合されて光軸L2回りの回転が規制される被規制部33´´、リードスクリュー73に螺合されたナット75が当接するU字状係合部34´´等を備えている。
フィルタ40は、赤外線カットフィルタあるいはローパスフィルタ等であり、図3に示すように、光軸L2方向において第4固定レンズ群(像振れ補正装置M)の後方に配置され、ユニットケース10の保持部14に固定されている。尚、フィルタ40は、撮像素子及び撮像処理手段によっては、必要としない場合もある。
CCD50は、図3に示すように、光軸L2方向においてフィルタ40の後方に配置されて、ユニットケース10の保持部15に固定されている。
ケース状ベース201は、図7及び図9に示すように、レンズG7(図9に示すように、外径をR3、直線S1方向における中心からの寸法をh3、直線S2方向における中心からの寸法をw3とするとき、R3>w3>h3を満たす形状のレンズ)を嵌合して固定する開口部201a、開口部201aの周りに形成された凹部201b(図9に示すように、内径をR4、直線S1方向における中心からの寸法をh4、直線S2方向における中心からの寸法をw4とするとき、R4>w4>h4を満たす形状の凹部)、第1コイル221を嵌合して固定する2つの嵌合凹部201c、第1復帰磁石261を嵌合して固定する2つの嵌合凹部201d、第2コイル231を嵌合して固定する嵌合凹部201e、第2復帰磁石262を嵌合して固定する嵌合凹部201f、ガイドシャフト61が挿入されて位置決めされる貫通孔201g、回り止めシャフト62が挿入されて位置決めされる貫通孔201h、支持機構としての球体250を受け入れる4つの凹部201i、可動保持部材210の周りを取り囲むように形成された略矩形状の外周壁201j、外周壁201jの端面に形成されてカバー状ベース202を位置決めして結合するための位置決めピン201k及びネジ穴201m、ユニットケース10の保持部13´に嵌合される突起201p等を備えている。
凹部201bは、可動保持部材210が駆動される範囲内において、可動保持部材210の保持部210aが非接触にて移動し得る内径寸法に形成されている。
2つの嵌合凹部201cは、直線S1に対して線対称の位置に形成され、2つの嵌合凹部201dは直線S1に対して線対称の位置でかつ2つの嵌合凹部201cにそれぞれ対応する位置に形成されている。
4つの凹部201iは、球体250を光軸L2方向に部分的に突出させた状態で転動自在に受け入れるように形成されている。そして、4つの凹部201iの配置構成は、図9に示すように、直線S2方向において開口部201a及び凹部201bを挟んで、一方側に2つの凹部201iが配置され、他方側に2つの凹部201iが配置されている。すなわち、一方側の2つの凹部201iは、可動保持部材210の一方側の延出部211に対応し、他方側の2つの凹部201iは、可動保持部材210の他方側の延出部211に対応するように配置されている。
そして、ベース200は、ケース状ベース201に球体250及び可動保持部材210を収容し、その上からカバー状ベース202を結合することで、可動保持部材210が光軸L2方向に離脱するのを規制すると共に、可動保持部材210を光軸L2に垂直な平面内において移動自在に保持するようになっている。
したがって、ケース状ベース201に球体250及び可動保持部材210を収容し、カバー状ベース202を組み付けた後に、これらを一体的にモジュール品として取り扱うことができる。
2つの嵌合孔212は、直線S1に対して線対称の位置でかつ2つの嵌合凹部201cにそれぞれ対応する位置に形成され,1つの嵌合孔213は、1つの嵌合凹部201eに対応する位置に形成されている。
4つの当接面214は、図11に示すように、休止状態(レンズG6の光軸L2がベース200の開口部201aの中心C1(レンズG7の光軸L2)と一致する休止位置にある状態)で、光軸L2方向において4つの凹部201i(球体250)と対向するように配置され、可動保持部材210が光軸L2に垂直な平面(直線S1,S2を含む平面)内において二次元的に移動する範囲において、ケース状ベース201の対応する凹部201iに挿入された球体250に接触した状態から逸脱しないように、所定の面積をなす平面状に形成されている。
すなわち、一方側の延出部211に設けられた2つの当接面214は、ケース状ベース201の一方側に設けられた2つの凹部201iに対応し、他方側の延出部211に設けられた2つの当接面214は、ケース状ベース201の他方側に設けられた2つの凹部201iに対応するように配置されている。
特に、直線S1方向における2つの球体250の中心間距離をH1及び最外端までの距離をH2(H2>H1)とするとき、保持部210aの外径寸法R2との関係において、
2・R2>H1・・・(1)
2・R2>H2・・・(2)
の少なくとも(1)式を満たすように球体250が配置されている。
それ故に、構造の簡素化、光軸L2方向における薄型化、直線S1方向における幅狭化を達成でき、装置全体の小型化を達成することができる。
また、4つの球体250(及び凹部201i)は、2つの球体250(及び凹部201i、当接面214)が可動保持部材210の保持部210aを挟んで一方側の延出部211(の当接面214)に対向しかつ他の2つの球体250(及び凹部201i)が他方側の延出部211(の当接面214)に対向するように配置されているため、可動保持部材210をその長手方向(直線S2方向)において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材210を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
第1コイル221は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向から視て、直線S2の方向に長軸をもつ長円又は略楕円環状をなすように形成されて、ケース状ベース201の2つの嵌合凹部201cにそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1コイル221は、直線S1に対して線対称に配置された二つのコイルにより構成されている。
第1駆動磁石222は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向において2極に着磁されかつ直線S1方向において2極に着磁され全体として4極に着磁された矩形形状に形成されて、可動保持部材210の2つの嵌合孔212にそれぞれ嵌合されて固定されている。すなわち、第1駆動磁石222は、直線S1に対して線対称に配置されると共に光軸L2方向において第1コイル221(二つのコイル)とそれぞれ対向するように配置された二つの駆動磁石により構成されている。
第2コイル231は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向から視て、直線S1の方向に長軸をもつ長円又は略楕円環状をなすように形成されて、ケース状ベース201の1つの嵌合凹部201eに嵌合されて固定されている。すなわち、第2コイル231は、同一側に配置された第1コイル221よりも直線S1(開口部201a)寄りに配置された一つのコイルにより構成されている。
第2駆動磁石232は、図7ないし図9に示すように、光軸L2方向において2極に着磁されかつ直線S2方向において2極に着磁され全体として4極に着磁された矩形形状に形成されて、可動保持部材210の1つの嵌合孔213に嵌合されて固定されている。すなわち、第2駆動磁石232は、同一側に配置された第1駆動磁石222よりも直線S1(保持部210a)寄りに配置されると共に光軸L2方向において第2コイル231と対向するように配置された一つの駆動磁石により構成されている。
第2復帰磁石262は、図7及び図9に示すように、直線S2方向において2極に着磁された矩形形状に形成されて、ケース状ベース201の1つの嵌合凹部201fに嵌合されて固定されている。すなわち、第2復帰磁石262は、同一側に配置された第1復帰磁石261よりも直線S1(開口部201a)寄りに配置されると共に光軸L2方向において第2駆動磁石232と対向するように配置された一つの復帰磁石により構成されている。
このように、休止状態においては、復帰手段の第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と駆動手段の第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232との間の磁気的吸引作用により、可動保持部材210は、所定の休止位置に自動的に復帰(センタリング)させられて安定して保持される。
したがって、駆動時にイニシャライズ等の駆動制御が不要であり、又、休止状態において可動保持部材210のガタツキ等を防止することができる。また、駆動手段の第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232を、復帰手段の第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と相互作用させるべく兼用するため、構造の簡素化、装置の小型化等を達成することができる。
そして、第1磁気センサ271は、可動保持部材210に固定された第1駆動磁石222との間で磁気回路を形成し、可動保持部材210がベース200に対して相対的に移動することによって生じる磁束密度の変化を検出することで、可動保持部材210の位置を検出するようになっている。
尚、ここでは、第1磁気センサ271として、二つの駆動磁石222にそれぞれ対向する二つの磁気センサを採用した場合を示したが、例えば、直線S1に対して第2駆動磁石232が配置された側と反対側に配置された駆動磁石222と対向する1つの磁気センサを採用してもよい。
そして、第2磁気センサ272は、可動保持部材210に固定された第2駆動磁石232との間で磁気回路を形成し、可動保持部材210がベース200に対して相対的に移動することによって生じる磁束密度の変化を検出することで、可動保持部材210の位置を検出するようになっている。
そして、フレキシブル配線板280は、ケース状ベース201に対して球体250及び可動保持部材210が組み込まれ、その上からカバー状ベース202が取り付けられた状態で、ケース状ベース201の背面とカバー状ベース202の前面に接するように取り付けられて、電気的に接続されるようになっている。
このように、フレキシブル配線板280は、光軸L2方向及び光軸L2に垂直な平面方向のいずれにも移動しないベース200(ケース状ベース201及びカバー状ベース202)に固定されているため、光軸L2方向及び光軸L2に垂直な平面方向に移動させる必要がなく、フレキシブル配線板280を撓ませて配置する必要がない。したがって、フレキシブル配線板280の配置スペースを狭くでき、それ故に、装置を小型化でき、耐久性を向上させることができる。
そして、球体250をケース状ベース201の凹部201iに挿入し、続いて、当接面214を球体250に当接させるようにして、可動保持部材210をケース状ベース201に収容する。このとき、ケース状ベース201に固定された第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262と可動保持部材210に固定された第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232がそれぞれ磁気的に吸引するため、従来のような付勢力を及ぼすバネを用いなくても、可動保持部材210はケース状ベース201から離れずに光軸L2に垂直な平面内で移動自在に支持されると共に自動的に休止位置にセンタリングされる。
続いて、可動保持部材210の延出部211を覆うように、カバー状ベース202を被せてケース状ベース201にネジBを用いて結合する。
最後に、フレキシブル配線板280をケース状ベース201の背面及びカバー状ベース202の前面に対向させるようにして取り付ける。
また、復帰磁石261,262と駆動磁石222,232との磁気的吸引力の他に、カバー状ベース202を設けたことにより、可動保持部材210をベース200に対して移動自在に支持すると共に、外部から衝撃力等を受けた場合でも可動保持部材210がベース200から光軸L2方向に離脱するのを確実に防止することができる。
先ず、第1コイル221及び第2コイル231に通電しない休止状態において、可動保持部材210は、図12(a)に示すように、復帰手段(第1復帰磁石261及び第2復帰磁石262)の復帰作用により、そのレンズG6の光軸L2がベース200の開口部201aの中心C1(すなわち、レンズG7の光軸L2)と一致する休止位置に復帰(センタリング)して保持されている。
そして、図12(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を上方にシフトさせる場合は、第1駆動機構220に第1方向(直線S1方向)の上向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図12(b)に示すように、直線S1方向の上向きに移動させられる。
また、図12(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を下方にシフトさせる場合は、第1駆動機構220に第1方向(直線S1方向)の下向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図12(c)に示すように、直線S1方向の下向きに移動させられる。
また、図13(a)に示す休止状態から、一例として可動保持部材210(レンズG6)を左側にシフトさせる場合は、第2駆動機構230に第2方向(直線S2方向)の左向きに駆動力を発生させる。これにより、可動保持部材210は、図13(c)に示すように、直線S2方向の左向きに移動させられる。
この実施形態においては、図14に示すように、ケース状ベース201´は、3つの凹部201iを有し、可動保持部材210´は3つの当接面214を有する。
そして、1つの凹部201iは、開口部201aの中心C1を通る直線S1上でかつ上側に配置され、他の2つの凹部201iは、直線S1に対して線対称の位置でかつ下側に配置されている。
また、1つの当接面214は、直線S1上に位置する凹部201iに対応する位置に配置され、他の2つの当接面214は、直線S1に対して線対称の位置に位置する2つの凹部201iに対応する位置に配置されている。
すなわち、3つの球体250のうちの2つの球体250は、可動保持部材210´の保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211にそれぞれ対向する領域に配置され、3つの凹部201iのうちの2つの凹部201iは、各々の延出部211に対応する2つの球体250に対応する位置に配置され、3つの当接面214のうちの2つの当接面214は、各々の延出部214に対応する2つの球体250に対応する位置に配置されている。
この構成によれば、可動保持部材210´が、直線S1上に配置された1つの球体250と、保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211に対応する2つの球体250とにより支持されるため、構造をより簡素化しつつ、可動保持部材210´をその長手方向において偏りなく均等に支持することができ、それ故に、可動保持部材210´を円滑かつ高精度に駆動して所望の位置に位置決めすることができる。
この実施形態においては、図15に示すように、ケース状ベース201´´は、3つの凹部201iを有し、可動保持部材210´´は3つの当接面214を有する。
そして、1つの凹部201iは、直線S1に対して左側の延出部211に配置され、他の2つの凹部201iは、直線S1に対して右側の延出部211に配置されている。
また、1つの当接面214は、直線S1に対して左側に位置する凹部201iに対応する位置に配置され、他の2つの当接面214は、直線S1に対して右側に位置する2つの凹部201iに対応する位置に配置されている。
ここでは、第1駆動磁石222のみを保持する右側の延出部211を1つの球体250で支持し、第1駆動磁石222及び第2駆動磁石232を保持する左側の延出部211を2つの球体250で支持するようになっている。
すなわち、3つの球体250のうちの2つの球体250は、可動保持部材210´´の保持部210aを挟んで一方側の延出部211と他方側の延出部211にそれぞれ対向する領域に配置され、3つの凹部201iのうちの2つの凹部201iは、各々の延出部211に対応する2つの球体250に対応する位置に配置され、3つの当接面214のうちの2つの当接面214は、各々の延出部214に対応する2つの球体250に対応する位置に配置されている。
上記実施形態においては、位置検出手段として、ホール素子からなる第1磁気センサ271及び第2磁気センサ272を示したが、これに限定されるものではなく、その他の磁気センサを採用してもよい。
上記実施形態においては、ベース200(ケース状ベース201,201´,201´´、カバー状ベース202)にコイル221,231及び復帰磁石261,262が固定され、可動保持部材210,210´,210´´に駆動磁石222,232が固定された場合を示したが、これに限定されるものではなく、逆に、ベースに駆動磁石が固定され、可動保持部材にコイル及び復帰磁石が固定された構成を採用してもよい。
これによれば、撮像用の複数のレンズが光軸方向に配置された構成において、上記の像振れ補正装置を含むことで、可動保持部材に保持される補正用のレンズが適宜駆動されて、手振れ等による像振れを円滑にかつ高精度に補正することができる。すなわち、撮像用の複数のレンズに加えて、上記の像振れ補正機能を追加した撮像ユニットを提供することができる。
PH 携帯情報端末機
PH1 筐体
PH2 表示部
PH3 操作ボタン
PH4 撮影窓
U カメラユニット
10 ユニットケース(筐体)
11 突出部
12,13,13´,14,15 保持部
20 プリズム
G1,G2,G3,G4,G5,G6,G7 レンズ
30 第1可動レンズ群
31 レンズ保持部材
32 被ガイド部
33 被規制部
34 U字状係合部
30´ 第2固定レンズ群
30´´ 第3可動レンズ群
31´´ レンズ保持部材
32´´ 被ガイド部
33´´ 被規制部
34´´ U字状係合部
40 フィルタ
50 CCD
60 第1駆動ユニット
61 ガイドシャフト
62 回り止めシャフト
63 リードスクリュー
64 モータ
65 ナット
66 コイルスプリング
70 第2駆動ユニット
73 リードスクリュー
74 モータ
75 ナット
80 角速度センサ
90 制御ユニット
91 制御部
92,93 モータ駆動回路
94 CCD駆動回路
95 駆動回路
96 位置検出回路
97 角速度検出回路
M 像振れ補正装置
B ネジ
S1 直線(第1方向)
S2 直線(第2方向)
200 ベース
201,201´,201´´ ケース状ベース
201a 開口部
201b 凹部
201c,201d,201e,201f 嵌合凹部
201g,201h 貫通孔
201i 凹部(支持機構)
201j 外周壁
201k 位置決めピン
201m ネジ穴
201p 突起
202 カバー状ベース
202a,202b 嵌合孔部
202c,202d 貫通孔
202e 嵌合孔(又は切り欠き)
202f 円孔
210,210´,210´´ 可動保持部材
210a 保持部
211 延出部
212,213 嵌合孔
214 当接面(支持機構)
220 第1駆動機構(駆動手段)
221 第1コイル
222 第1駆動磁石
230 第2駆動機構(駆動手段)
231 第2コイル
232 第2駆動磁石
250 球体(支持機構)
261 第1復帰磁石(復帰手段)
262 第2復帰磁石(復帰手段)
271 第1磁気センサ(位置検出手段)
272 第2磁気センサ(位置検出手段)
280 フレキシブル配線板
281,282,283,284 接続部
Claims (4)
- 開口部を有するベースと、レンズを保持する可動保持部材と、前記可動保持部材をレンズの光軸に垂直な平面内で移動自在に支持する支持機構と、前記可動保持部材を前記平面内で駆動する駆動手段と、前記可動保持部材の位置を検出する位置検出手段と、休止状態において前記可動保持部材を所定の休止位置に復帰させる復帰手段と、を備えた像振れ補正装置であって、
前記駆動手段は、前記可動保持部材を前記平面内でかつその長手方向に垂直な第1方向に駆動する第1駆動機構と、前記平面内の第2方向に駆動する第2駆動機構とを含み、
前記第1駆動機構は、前記ベース及び可動保持部材の一方に固定されると共に離隔配置された2つのコイルからなる第1コイルと、前記ベース及び可動保持部材の他方に固定されると共に前記第1コイルの2つのコイルと対向配置された2つの駆動磁石からなる第1駆動磁石とを含み、
前記第2駆動機構は、前記ベース及び可動保持部材の一方に固定された第2コイルと、前記ベース及び可動保持部材の他方に固定されると共に前記第2コイルと対向配置された第2駆動磁石とを含み、
前記復帰手段は、前記休止位置に復帰させる磁力を発生するべく前記ベース及び可動保持部材の一方にそれぞれ固定され、前記第1駆動磁石の2つの駆動磁石と対向配置された2つの復帰磁石からなる第1復帰磁石と、前記第2駆動磁石と対向配置された第2復帰磁石とを含み、
前記位置検出手段は、前記ベース及び可動保持部材の一方にそれぞれ固定され、前記第1駆動磁石の2つの駆動磁石の少なくとも一方と対向配置された少なくとも1つの磁気センサからなる第1磁気センサと、前記第2駆動磁石と対向配置された第2磁気センサとを含み、
前記支持機構は、前記ベース及び可動保持部材の一方に設けられた少なくとも3つの凹部と、前記少なくとも3つの凹部に突出した状態で転動自在に配置された少なくとも3つの球体と、前記ベース及び可動保持部材の他方に設けられて前記少なくとも3つの球体に当接する少なくとも3つの当接面とを含む、
ことを特徴とする像振れ補正装置。 - 前記可動保持部材は、外周を部分的に切断したレンズを嵌合させて保持する保持部と、前記保持部を挟んで両側に延出する2つの延出部と、前記少なくとも3つの当接面とを有し、
前記ベースは、前記保持部と対向する領域に形成された前記開口部,前記少なくとも3つの当接面と対向する領域に形成された前記少なくとも3つの凹部,及び前記可動保持部材の周りを取り囲むように形成された外周壁を画定するケース状ベースと、前記ケース状ベースに前記球体及び可動保持部材を収容した状態で前記可動保持部材が光軸方向に離脱するのを規制するべく前記ケース状ベースに着脱自在に結合されるカバー状ベースとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。 - 前記少なくとも3つの球体のうちの少なくとも2つの球体は、前記可動保持部材の保持部を挟んで一方側の延出部と他方側の延出部にそれぞれ対向する領域に配置され、
前記少なくとも3つの凹部のうちの少なくとも2つの凹部は、前記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置され、
前記少なくとも3つの当接面のうちの少なくとも2つの当接面は、前記少なくとも2つの球体に対応する位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の像振れ補正装置。 - 請求項1ないし3いずれか一つに記載の像振れ補正装置と、撮像用の複数のレンズと、撮像素子と、筐体とを含む、
ことを特徴とする撮像ユニット。
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