実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、左・中・右の演出図柄はそれぞれ「1」〜「7」の図柄とされている。また、原則として、左の表示領域における演出図柄(左図柄、第1停止図柄)が最初に停止し、次いで右の表示領域における演出図柄(右図柄、第2停止図柄)が停止し、最後に中の表示領域における演出図柄(中図柄、第3停止図柄、最終停止図柄)が停止するようになっている。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに「1」〜「9」の数字と「−」の記号)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、単色のLEDと7セグメントLEDとの組み合わせによって構成されていていもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、第1特別図柄の可変表示の実行条件である第1始動条件、または第2特別図柄の可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
なお、この実施の形態において、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち、第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしている。例えば第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。また、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
また、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、設けられていなくてもよい。また、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bを設ける代わりに演出表示装置9の画面内に第1飾り図柄と第2飾り図柄を表示する表示領域を設け、その表示領域において第1飾り図柄と第2飾り図柄の変動を行うようにしてもよい。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、所定条件が成立したときにソレノイド16によって開状態とされる。この実施の形態では、後述するように、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときに、可変入賞球装置15が所定時間開状態とされる。なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態(厳密には確変時短状態)または時短状態(時間短縮状態)であるときには、通常状態であるときと比較して可変入賞球装置15が長い時間開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
図1には示していないが、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示領域という。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示領域が設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示領域が設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に(所定条件が成立したときに)、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。なお、普通図柄の可変表示結果が当りとなった場合に限らず、例えば、遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて所定条件が成立したと判断して、可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示を行うことなく、直ちに可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示は行うものの、普通図柄の可変表示結果を当りとするか否かを判定することなく、無条件に可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、普通図柄の当りを示す当りフラグを格納する領域が不要となり、RAM容量を削減することができる。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
さらに、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)において、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、通常状態および時短状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(厳密には確変時短状態)においても、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。なお、通常状態と比較して可変入賞球装置15の開放期間が延長された状態は、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められた状態を意味する。確変状態または時短状態であるときに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数のいずれも高める必要はなく、可変入賞球装置15の開放時間のみを長くするようにしてもよく、開放回数のみを増やしてもよい。
この実施の形態では、確変状態とは、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態および時短状態よりも高い遊技状態のことをいう。また、時短状態とは、特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態および確変状態よりも短縮される遊技状態のことをいう。この実施の形態では、確変状態であり、かつ時短状態である確変時短状態に制御される場合がある。確変時短状態において特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態および時短状態よりも高いことを除いて、時短状態とは同じように制御される。すなわち、確変時短状態および時短状態のいずれの状態においても、特別図柄の可変表示時間が短縮され、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められ、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放延長が行われる。なお、確変時短状態と時短状態とで異なる制御を行うようにしてもよい。例えば、時短状態のときにのみ、特別図柄の可変表示時間を短縮するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、時短状態の付かない確変状態である潜伏確変状態(遊技者に確変状態であることが隠されている確変状態)に制御される場合がある。潜伏確変状態では、確変時短状態と同様に、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態および時短状態よりも高いが、特別図柄の可変表示時間が短縮されず、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められず、普通図柄の可変表示時間が短縮されず、可変入賞球装置15の開放延長が行われない。
確変時短状態や時短状態のときのように、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められ、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放延長が行われている遊技状態を高ベース状態といい、通常状態や潜伏確変状態のときのように高ベース状態でない遊技状態を低ベース状態という。
また、確変時短状態や潜伏確変状態のときのように、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が高められた遊技状態を高確率状態といい、通常状態や時短状態のように、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が高められていない遊技状態を低確率状態という。
なお、この実施の形態において、単に「確変状態」という場合は、「確変時短状態」のことを示している。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
また、打球供給皿(上皿)3の上面には、遊技中に遊技者が操作するための操作ボタン120が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
次に、大当りの種別について説明する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの15ラウンド用の確変図柄(例えば「7」)になると、15ラウンドの大当り遊技状態(以下、15R大当りまたは15R確変大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が15回開閉制御される。なお、特別可変入賞装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。
また、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの7ラウンド用の確変図柄(例えば「5」)になると、7ラウンドの大当り遊技状態(以下、7R大当りまたは7R確変大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が7回開閉制御される。
また、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの2ラウンド用の確変図柄(例えば「3」)になると、2ラウンドの大当り遊技状態(以下、2R確変大当りまたは突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置20が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置20が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドや7ラウンドの大当りの場合と異なり、演出表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が変化(例えば確変状態から時短状態に変化)したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。
さらに、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの2ラウンド用の時短図柄(例えば「1」)になると、2ラウンドの大当り遊技状態(以下、2R時短大当りまたは突然時短大当りという。)に移行する。突然時短大当りでも、特別可変入賞装置20が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然時短大当りにおいて、特別可変入賞装置20が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然時短大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。突然時短大当りが発生したときも、15ラウンドや7ラウンドの大当りの場合と異なり、演出表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が変化(例えば確変状態から時短状態に変化)したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。なお、突然確変大当り(2R確変大当り)が発生するときも突然時短大当り(2R時短大当り)が発生するときも、同じ内容の2ラウンド用演出が実行されるので、遊技者は演出の内容から突然確変大当りが発生したか突然時短大当りが発生したかを認識することができない。
なお、上記の例では、特別図柄の停止図柄によって大当りの種類を表示するようにしているが、特別図柄の停止図柄によって大当りのラウンド数のみ表示するようにしてもよい。例えば、15ラウンドの大当りのときは「7」とし、7ラウンドの大当りのときは「5」とし、2ラウンドの大当り(突然確変大当り、突然時短大当り)のときは「3」としてもよい。
また、飾り図柄(第1飾り図柄、第2飾り図柄)によって大当りのラウンド数を表示するようにしてもよい。例えば、突然時短大当りおよび突然確変大当り(2ラウンド)についてはLEDの発光色を「赤色」とし、15ラウンド大当りについてはLEDの発光色を「青色」とし、7ラウンド大当りについてはLEDの発光色を「黄色」とするようにしてもよい。また、飾り図柄(第1飾り図柄、第2飾り図柄)によって大当りの種類を表示するようにしてもよい。例えば、突然時短大当りについてはLEDの発光色を「赤色」とし、突然確変大当りについてはLEDの発光色を「緑色」とし、15ラウンド大当りについてはLEDの発光色を「青色」とし、7ラウンド大当りについてはLEDの発光色を「黄色」とするようにしてもよい。
次に、図2にもとづいて演出モードの遷移について説明する。図2は、演出モードの遷移を示す説明図である。図2に示すように、この実施の形態では、演出モードとして、遊技状態が通常状態または潜伏確変状態であることを示す「通常演出」のモード(通常モードという。)と、遊技状態が確変状態(確変時短状態)であることを示す「確変演出」のモード(確変モードまたはバトルモードという。)と、遊技状態が時短状態(確変時短状態を含む)であることを示す「時短演出」のモード(時短モードという。)とが設けられている。ここで、「通常演出」と「確変演出」と「時短演出」とは、演出表示装置9における表示画面の背景(背景画像および背景色のいずれか一方または双方)、演出図柄の変動中の演出内容、演出図柄の変動中の効果音、ランプ・LEDの点灯パターンなどが相違する。これにより、遊技者は、現在の演出モードがどの演出モードであるかを容易に認識することができる。そして、演出モードから現在の遊技状態を認識することができる(なお、後述するように、時短モードのときは、遊技状態が時短状態の場合と確変時短状態の場合とがあり、通常モードのときは、遊技状態が通常状態の場合と潜伏確変状態の場合とがある)。
(1)通常モード(通常状態または潜伏確変状態)のときに15R用の確変図柄または7R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態から確変状態(確変時短状態)に移行され、または潜伏確変状態から確変状態(確変時短状態)に移行される。また、演出モードが通常モードから確変モード(バトルモード)に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、確変モード(バトルモード)に移行されることによって「確変演出」が実行され、遊技状態が確変状態(確変時短状態)であることが認識可能となる。
(2)確変モード(確変状態)のときに15R用の確変図柄または7R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態として確変状態(確変時短状態)が継続されるとともに、演出モードとして確変モードが継続される。これによって、特別図柄および普通図柄の判定において高確率状態が維持され、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められた状態が維持される。また、確変モード(バトルモード)が継続されることによって「確変演出」が実行され、遊技状態が確変状態(確変時短状態)であることも認識可能である。
(3)確変モード(確変状態)のときに2R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態として確変状態が継続される(すなわち、確変時短状態が継続される)が、演出モードは確変モードから時短モードに移行される。また、確変モード(確変状態)のときに2R用の時短図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態(確変時短状態)から時短状態に移行されるとともに、演出モードが確変モードから時短モードに移行される。上述したように、突然確変大当りが発生するときも突然時短大当りが発生するときも同内容の2ラウンド用演出が実行されるので、遊技者は演出の内容によって突然確変大当りか突然時短大当りかを判断することができない。また、大当り遊技の終了後の遊技状態は確変状態または時短状態に移行されるが、見た目上は、確変状態と時短状態は同じである(すなわち、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数が高められた状態は見た目(開放動作等)で判断できるが、特別図柄および普通図柄の当り判定が高確率に制御されているかどうかは見た目で判断できない)。さらに、大当り遊技の終了後の演出モードは同じ「時短演出」が実行される時短モードであり、その演出の内容によっても遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかを判断することはできない。なお、特別図柄表示器8aまたは8bにおける特別図柄の停止図柄が「1」であるか「3」であるかによって、大当り遊技の終了後の遊技状態を判断することが可能であるが、特別図柄表示器8a,8bは目立たない箇所に配置されているため、遊技者は特別図柄表示器8aまたは8bの停止図柄には注目していないと考えられる。このように、演出モードが確変モード(バトルモード)から時短モードに移行された場合は、遊技者は遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかを判断することができず(困難であり)、その結果、確変状態が継続されていることに対する期待感を持つことになる。
(4)大当り遊技の終了後に時短モード(このときの遊技状態は時短状態)に移行され、その後の変動回数が50回になると、時短状態が終了し、遊技状態が時短状態から通常状態に移行されるとともに、演出モードも時短モードから通常モードに移行される。また、大当り遊技の終了後に時短モード(このときの遊技状態は確変時短状態)に移行され、その後の変動回数が50回になると、確変状態(確変時短状態)の時短状態だけが終了し(つまり、大当り判定においては高確率状態であるが、特別図柄等の変動時間は短縮されず可変入賞球装置15の開放時間等も高められていない潜伏確変状態に移行し)、遊技状態が確変状態(確変時短状態)から潜伏確変状態(遊技者に確変状態であることが隠されている確変状態)に移行されるとともに、演出モードも時短モードから通常モードに移行される。このように、演出モードが時短モードから通常モードに移行された場合は、遊技者は遊技状態が潜伏確変状態であるか通常状態であるかを判断することができず(困難であり)、その結果、確変状態が継続されていること(潜伏確変状態に移行されていること)に対する期待感を持つことになる。
(5)時短モード(時短状態または確変状態)のときに15R用の確変図柄または7R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が時短状態から確変状態(確変時短状態)に移行され、または確変状態(確変時短状態)が継続される。また、演出モードが時短モードから確変モード(バトルモード)に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、確変モード(バトルモード)に移行されることによって「確変演出」が実行され、遊技状態が確変状態(確変時短状態)であることが認識可能となる。
(6)時短モード(時短状態または確変状態)のときに2R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が時短状態の場合は時短状態から確変状態(確変時短状態)に移行され、遊技状態が確変状態(確変時短状態)の場合は確変状態(確変時短状態)が継続される。また、演出モードについては時短モードがさらに50回の変動回数分だけ継続される。また、時短モード(時短状態または確変状態)のときに2R用の時短図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が時短状態の場合は時短状態がさらに50回の変動回数分だけ継続され、遊技状態が確変状態(確変時短状態)の場合は確変状態(確変時短状態)から時短状態に移行される。また、演出モードについては時短モードがさらに50回の変動回数分だけ継続される。このように、時短モードが50回の変動回数分だけ継続された場合は、遊技者は遊技状態が確変状態(確変時短状態)であるか時短状態であるかを判断することができず(困難であり)、その結果、確変状態(確変時短状態)が継続されていることに対する期待感を持つことになる。
(7)通常モード(通常状態または潜伏確変状態)のときに2R用の確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態の場合は通常状態から確変時短状態に移行され、遊技状態が潜伏確変状態の場合は潜伏確変状態から確変時短状態に移行される。また、演出モードについては通常モードから時短モードに移行される。また、通常モード(通常状態または潜伏確変状態)のときに2R用の時短図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態の場合は通常状態から時短状態に移行され、遊技状態が潜伏確変状態の場合は潜伏確変状態から時短状態に移行される。また、演出モードについては通常モードから時短モードに移行される。このように、時短モードに50回の変動回数分だけ移行された場合は、遊技者は遊技状態が確変状態(確変時短状態)であるか時短状態であるかを判断することができず(困難であり)、その結果、確変状態(確変時短状態)が継続されていることに対する期待感を持つことになる。
なお、以上のような演出モードおよび遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
以上のように、この実施の形態では、15ラウンドの確変大当りまたは7ラウンドの確変大当りが生じたことにより確変演出を実行する確変モード(バトルモード)に移行し、確変モードが継続している限り、遊技状態が確変状態に制御されていると認識することができる。そして、2ラウンドの確変大当り(突然確変大当り)または2ラウンドの時短大当り(突然時短大当り)が生じたことにより確変モード(バトルモード)が終了し、時短演出を実行する時短モードに移行する。従って、遊技者は、15ラウンドまたは7ラウンドの確変大当りを発生させて演出モードを確変モードに移行させ、その後、15ラウンドまたは7ラウンドの確変大当りを発生させることにより確変モードを長く継続させることを期待しつつ遊技を行う。
なお、通常モードと時短モードと確変モードとは演出上大きく相違する。例えば、通常モードのときは図28および図29に示すような変動中の演出を実行し、確変モードのときは図30〜図33に示すような変動中の演出を実行する。また、時短モードのときは図33(P)に示すような「特訓モード」と呼ばれる変動中の演出(通常モードや確変モードの場合と異なる演出)を実行する。これにより、いずれの遊技状態に制御されていることを容易に認識させることができるとともに、確変状態の継続の期待感を高めることができる。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値、遊技状態を示すフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を情報端子盤34を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、操作ボタン120からの検出信号を入力したことにもとづいて、操作ボタン120が操作されたこと(押されたこと)を認識する。
図4は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。図4に示すように、この実施の形態では、遊技機1は、演出表示装置9の表示制御を行うための演出制御基板80と、音出力装置27の音出力制御を行うための音声出力基板70と、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80,音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、演出表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、1つの制御基板(例えば、1つの演出制御基板)を用いて行ってもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、ROM84、RAM85およびI/Oポート87を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に搭載されたランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾ランプ25や天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、球切れランプ51、賞球ランプ52などの各ランプに供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89から必要なデータを読み出す。キャラクタROM89は、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて演出表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを演出表示装置9に出力する。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて、デモ画面(デモンストレーション画面)の表示中に大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行う(図37参照)。なお、操作ボタン120からの操作信号ではなく、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて、大当りの発生を期待させる演出図柄(その演出図柄に対応つけられているキャラクタ)を表示する制御を行うようにしてもよい。また、設定スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、設定スイッチ354は、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
次に、リアルタイムクロック353の構成について説明する。図5は、リアルタイムクロック353の構成例を示すブロック図である。リアルタイムクロック353は、例えば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現される。図5に示すように、リアルタイムクロック353は、水晶発振子360、出力制御部361、割込制御部362、バス/インタフェース回路363、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、コントロールレジスタ367およびシフトレジスタ368を含む。
水晶発振子360は、所定の発振周波数(例えば、32.768kHz)の発振信号を出力する。クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてクロック信号を出力する機能を備える。また、クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて日時や時刻を計時する機能を備える。例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、時計カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて時計カウンタをカウントアップすることによって時刻(時、分、秒)を計時する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、カレンダカウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてカレンダカウンタをカウントアップすることによって日付(年、月、日)を管理する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、曜日カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて曜日カウンタをカウントアップすることによって曜日を管理する。
シフトレジスタ368は、クロック出力/カレンダ機能部364が計時する日付や時刻をシリアルデータに変換してバス/インタフェース回路363に出力する機能を備える。バス/インタフェース回路363は、シフトレジスタ368からの入力にもとづいて、現在の日付信号や時刻信号(DATA)をシリアルデータとして出力する機能を備える。また、バス/インタフェース回路363は、クロック出力/カレンダ機能部364の出力にもとづいてクロック信号(CLK)を出力する機能を備える。
出力制御部361は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて、あらかじめ設定された周波数のクロック信号(FOUT)を出力する機能を備える。例えば、出力制御部361は、周波数設定レジスタを備え、外部入力(FCON)にもとづいて周波数設定レジスタにあらかじめ周波数を設定する。そして、周波数設定レジスタに設定された設定周波数にもとづいてクロック信号(FOUT)を出力する。
割込制御部362は、タイマレジスタ365に設定された設定値(定周期割込時刻)にもとづいて、所定周期ごとに割込信号(TIRQ)を出力する機能を備える。また、割込制御部362は、アラームレジスタ366に設定された設定値(アラーム時刻)にもとづいて、所定の時刻にアラームとしての割込信号(AIRQ)を出力する機能を備える。
また、この実施の形態では、リアルタイムクロック353は、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとなったときに、外部からのアクセスが可能となる。例えば、リアルタイムクロック353の各レジスタの設定値をセットしたり、リアルタイムクロック353が計時する時刻を外部から調整したりする場合には、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとされアクセス許可状態とされて、外部からコマンドが入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、バトルモードフラグ、合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値など)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧に関するコマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。ここで、停電復旧に関するコマンドとしては、停電復旧画面を表示することを指定する停電復旧指定コマンドが設けられている。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(電源投入指定コマンドともいう。遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)MR1:第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)MR2:大当りを発生させるときの大当りの種別(「突時」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(大当り種別決定用)
(4)MR3:演出図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(5)MR4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)MR5:MR4の初期値を決定する(MR4初期値決定用)
図7に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り種別決定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。例えば、大当り種別決定用乱数の初期値を決定するためのMR2初期値用乱数を設けてもよい。そして、MR4初期値用乱数に加えてMR2初期値用乱数もステップS18,S25の初期値用乱数更新処理で更新するようにしてもよい。そのようにすれば、大当り決定時の大当り種別(特別図柄の大当り図柄)をよりランダムに決定することができ、特に15ラウンドの確変図柄(例えば、「7」)や7ラウンドの確変図柄(例えば「5」)などをよりランダムに発生させることができる。そのため、確変大当りをよりランダムに発生させることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。なお、乱数回路503を遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵させずに、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは別の回路であってもよい(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外付けであってもよい)。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動に関しても第2特別図柄の変動に関しても図8に示された乱数(特に、MR1,MR2,MR3)を用いるが、第1特別図柄の変動に関する乱数と第2特別図柄の変動に関する乱数とを別にしてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態および可変入賞球装置15の開閉状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、後述する変動パターン設定処理でセットされる開始フラグや特別図柄プロセスフラグの値に応じて、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では4)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
なお、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタを確認し、第1特別図柄と第2特別図柄のうち特別図柄ポインタが示す特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。このとき、第2特別図柄の可変表示を第1特別図柄の可変表示に優先して実行するので、CPU56は、合算保留記憶数が0でない場合に、第2保留記憶数が0であるかどうかを確認し、第2保留記憶数が0でなければ特別図柄ポインタに「第1」を設定し、第2保留記憶数が0であれば特別図柄ポインタに「第2」を設定する。なお、始動入賞順に特別図柄の可変表示を行う場合には、例えば、後述する保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を確認し、保留特定領域の1つ目の領域にセットされているデータが「第1」であるか「第2」であるかにもとづいて、特別図柄ポインタに「第1」または「第2」を設定する。そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータにもとづいて、第1特別図柄の可変表示であるか第2特別図柄の可変表示であるかを特定して、特定した特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を切り替えるようにしてもよい。例えば、普通図柄プロセス処理において、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて、ゲート通過記憶数を確認して普通図柄を当りとするか否かや普通図柄の停止図柄を決定する普通図柄通常処理、普通図柄の変動中の各種処理を実行する普通図柄変動処理、普通図柄を停止表示する普通図柄停止処理、普通図柄が当りとなった後に普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉制御を行う普通電動役物作動処理を実行する。この場合、例えば、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動処理に対応した値(例えば1)となると、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理に対応した値(例えば2)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図9は、大当り判定テーブルおよび大当り種別決定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、0〜65535の数値範囲内で更新されるランダムR(大当り判定用乱数)と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである(図9(A)(B))。大当り判定テーブルには、通常状態または時短状態において用いられる通常時大当り判定テーブル(図9(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図9(B)参照)とがある。図9(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値と大当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。
また、大当り種別決定テーブルとは、大当り種別決定用乱数(MR2)と比較される各大当り種別(「突時」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)に割り振られる判定値が設定されているテーブルである(図9(C))。ランダムRにもとづいて大当りとすることに決定された場合には、大当り種別決定用乱数にもとづいて大当り種別が決定される。ここで、「突時」は、突然時短大当りのことである。「第1確変」は、7ラウンドの確変大当りのことである。「第2確変」は、15ラウンドの確変大当りのことである。「第3確変」は、7ラウンド用の確変図柄で仮停止した後に、再抽選で15ラウンド用の確変図柄に昇格(確定)させる15ラウンドの確変大当りである。「突確」は、突然確変大当りのことである。
大当り種別と特別図柄の大当り図柄とは対応している。具体的には、大当り種別として「突然時短大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄が2R用の時短図柄「1」となる。大当り種別として「第1確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄が7R用の確変図柄「5」となる。大当り種別として「第2確変大当り」および「第3確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄が15ラウンド用の確変図柄「7」となる。大当り種別として「突然確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄「3」となる。なお、第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けずに、一つの大当り種別決定テーブルを用いて第1特別図柄および第2特別図柄の大当り種別を決定するようにしもよい。
なお、ランダムRにもとづいてはずれとすることに決定された場合には、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて特別図柄の停止図柄として「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれかが決定される。
なお、演出図柄の停止図柄は、CPU56にて決定された表示結果(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、突然確変大当り、突然時短大当り、はずれ)を指定する表示結果特定コマンドにもとづいて演出制御用CPU101によって決定される。
このように、この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果として、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、突然確変大当り、突然時短大当りまたははずれのいずれかに決定される。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9に示す大当り判定値に一致すると、第1特別図柄および第2特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10に示す例において、コマンド8000(H)〜801A(H)は、特別図柄の可変表示に対応して飾り図柄表示器および演出表示装置9において可変表示される飾り図柄および演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8000(H)〜801A(H)のいずれかを受信すると、飾り図柄表示器および演出表示装置9において飾り図柄および演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C00(H)〜8C05(H)は、大当りまたははずれのいずれとするか、および大当り遊技の種類(大当りの種別)を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C00(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C00(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。ここで、コマンド8C00(H)は、はずれを指定する表示結果指定コマンドである。コマンド8C01(H)は、突然確変大当りを指定する表示結果指定コマンドである。コマンド8C02(H)は、7ラウンドの確変大当りを指定する表示結果指定コマンドである。コマンド8C03(H)は、15ラウンドの確変大当りを指定する表示結果指定コマンドである。コマンド8C04(H)は、7ラウンド用の確変図柄を仮停止させた後に再抽選で15ラウンドの確変図柄を確定する15ラウンドの確変大当り(再抽選ありの15ラウンドの確変大当り)を指定する表示結果指定コマンドである。コマンド8C05(H)は、突然確変大当りを指定する表示結果指定コマンドである。
後述するように、演出制御用マイクロコンピュータ100において、コマンド8C00(H)の受信にもとづいてはずれ図柄が決定され、コマンド8C01(H)の受信にもとづいて突時図柄が決定され、コマンド8C02(H)の受信にもとづいて7ラウンド用の確変図柄が決定され、コマンド8C03(H)の受信にもとづいて15ラウンド用の確変図柄が決定され、コマンド8C04(H)の受信にもとづいて15ラウンド用の確変図柄と仮停止される7ラウンド用の確変図柄が決定され、コマンド8C05(H)の受信にもとづいて突確図柄が決定される。なお、この実施の形態では、突時図柄と突確図柄は共通の図柄(リーチはずれ図柄)とされている。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、この実施の形態では、第1特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合と、第2特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合とで共通の図柄確定指定コマンドを送信する場合を示すが、第1特別図柄に対応する変動表示を停止する場合と第2特別図柄に対応する変動表示を終了する場合とで別々の図柄確定指定コマンド(例えば、第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される、初期画面を表示することを指定する演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される、停電復旧画面を表示することを指定する演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9500(H)は、演出モードが通常モードであるときの背景(その他の演出)を表示することを指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、演出モードが確変モードであるときの背景(その他の演出)を表示することを指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、演出モードが時短モードであるときの背景(その他の演出)を表示することを指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9500(H)〜9502(H)を背景指定コマンドという。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ1指定コマンド)である。また、コマンド9F55(H)は、エラーが発生したときに、エラーを報知する(演出表示装置9において黒画面に「エラー」を表示し、エラー音をならす)ことを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ2指定コマンド)である。
コマンドA000〜A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始3指定コマンドがある。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド・7ラウンド大当りのときのXX(01〜0F)で示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中1指定コマンド)である。A2XX(H)は、15ラウンド・7ラウンド大当りのときのXX(01〜0F)で示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後1指定コマンド)である。
コマンドA300(H)は、「大当り終了」画面(7ラウンド大当りの終了を示す画面)を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、「確率変動突入」画面(15ラウンドの大当りの終了を示す画面)を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、2ラウンド用のエンディング(突然確変大当りまたは突然時短大当りのエンディング)を実行することを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドA4XX(H)は、2ラウンド大当りのときのXX(01〜02)で示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中2指定コマンド)である。A2XX(H)は、2ラウンド大当りのときのXX(01〜02)で示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後2指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図11は、この実施の形態で用いられる演出図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。なお、変動パターンは演出図柄の変動時間等を示すものであるが、演出図柄の変動は特別図柄の変動と同期しているので、変動パターンは特別図柄の変動時間等も示す。以下、単に、特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターンのように表現することがある。
図2で説明したように、演出モードに応じて演出図柄の変動中の演出内容を変化させる。このため、演出モードに応じた演出図柄の変動パターンを用意している。図11に示す変動パターンにおいて、変動番号「1」〜「4」の変動パターンは、演出モードが「通常モード」「確変モード」「時短モード」のいずれの場合にも選択可能な変動パターンである(なお、具体的には、変動番号「1」「2」の変動パターンは「通常モード」の場合に選択される変動パターンであり、変動番号「3」「4」の変動パターンは「確変モード」または「時短モード」のときに選択される変動パターンである)。変動番号「5」〜「18」の変動パターンは、演出モードが「通常モード」または「時短モード」の場合に選択される変動パターンである。変動番号「19」〜「27」の変動パターンは、「確変モード(バトルモード)」の場合に選択される変動パターンである。
また、図11に示す変動パターンは、事前決定(図21のステップS62,S73参照)の決定結果に応じて、はずれ(非リーチはずれ、リーチはずれ)の場合の変動パターン(変動番号「1」〜「12」、「19」、「20」)と、2ラウンド大当り(突然確変大当り、突然時短大当り)の場合の変動パターン(変動番号「13」、「14」、「21」、「22」)と、7ラウンド大当りまたは15ラウンド大当りの場合の変動パターン(変動番号「15」〜「18」、「23」〜「27」)とに分けられている。
事前決定の決定結果がはずれの場合の変動パターンとして、「非リーチはずれ」の変動パターン(変動番号「1」〜「4」)と、「リーチはずれ」の変動パターン(変動番号「5」〜「12」、「19」、「20」)とが設けられている。
そして、「非リーチはずれ」の変動パターンには、非時短時(図2に示す通常モード時)であって合算保留記憶数が0〜3個のときの通常変動の変動パターン(変動番号「1」)と、非時短時であって合算保留記憶数が4〜8個のときの通常変動の変動パターン(変動番号「2」)と、時短時(図2に示す確変モード時または時短モード時)であって合算保留記憶数が0〜3個のときの通常変動の変動パターン(変動番号「3」)と、時短時であって合算保留記憶数が4〜8個のときの通常変動の変動パターン(変動番号「4」)とが設けられている。
なお、変動番号「1」の変動パターンの変動時間より変動番号「2」の変動パターンの変動時間の方が短く、変動番号「3」の変動パターンの変動時間より変動番号「4」の変動パターンの変動時間の方が短い。また、変動番号「1」の変動パターンの変動時間より変動番号「3」の変動パターンの変動時間の方が短く、変動番号「2」の変動パターンの変動時間より変動番号「4」の変動パターンの変動時間の方が短い。
また、「通常モード」または「時短モード」のときに選択可能な「リーチはずれ」の変動パターンには、ノーマルリーチの変動パターン(変動番号「5」「6」)と、スーパーリーチAの変動パターン(変動番号「7」「8」)と、スーパーリーチBの変動パターン(変動番号「9」「10」)と、スーパーリーチCの変動パターン(変動番号「11」「12」)とが設けられている。なお、リーチパターンの横に付されている(−2)(−1)(+1)は、リーチ図柄(この実施の形態では左右図柄)と最終停止図柄(この実施の形態では中図柄)との図柄差を示している。具体的には、(−1)は、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前の図柄で停止することを示し(例えば、リーチ図柄が「3」で最終停止図柄が「2」)、(+1)は、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ後ろの図柄で停止することを示している(例えば、リーチ図柄が「3」で最終停止図柄が「4」)。
また、「確変モード」のときに選択可能な「リーチはずれ」の変動パターンには、自キャラクタと敵キャラクタ(相手キャラクタ)とが2回対戦(バトル)するが引き分けとなる変動パターン(変動番号「19」)と、自キャラクタと敵キャラクタ(相手キャラクタ)とが3回対戦(バトル)するが引き分けとなる変動パターン(変動番号「20」)とが設けられている。
事前決定の決定結果が2ラウンド大当りの場合の変動パターンには、「通常モード」または「時短モード」のときに選択可能な変動パターン(変動番号「13」「14」)と、「確変モード」のときに選択可能な変動パターン(変動番号「21」「22」)とが設けられている。なお、「高確中バトル2回型負け」は、自キャラクタと敵キャラクタとが2回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが負けてしまうことを示し、「高確中バトル3回型負け」は、自キャラクタと敵キャラクタとが3回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが負けてしまうことを示している。
事前決定の決定結果が7ラウンド大当りまたは15ラウンド大当りの場合の変動パターンには、「通常モード」または「時短モード」のときに選択可能な変動パターン(変動番号「15」〜「18」)と、「確変モード」のときに選択可能な変動パターン(変動番号「23」〜「27」)とが設けられている。なお、「高確中バトル1回型勝ち」は、自キャラクタと敵キャラクタとが1回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが勝つことを示し、「高確中バトル2回型勝ち」は、自キャラクタと敵キャラクタとが2回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが勝つことを示し、「高確中バトル3回型勝ち」は、自キャラクタと敵キャラクタとが3回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが勝つことを示している。また、「高確中バトル2回型救済」は、自キャラクタと敵キャラクタとが2回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが負けてしまうが、その後に救済演出が実行されて(自キャラクタが復活して)、自キャラクタが逆転勝ちすることを示し、「高確中バトル3回型救済」は、自キャラクタと敵キャラクタとが3回対戦(バトル)した結果、自キャラクタが負けてしまうが、その後に救済演出が実行されて(自キャラクタが復活して)、自キャラクタが逆転勝ちすることを示している。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示が行われるときにも第2特別図柄の可変表示が行われるときにも同じ変動パターンが用いられるが、第1特別図柄の可変表示が行われるときと第2特別図柄の可変表示が行われるときとで異なる変動パターンを用いるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを示す演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた時間、飾り図柄表示器で飾り図柄の可変表示を行い演出表示装置9で演出図柄の可変表示を行うとともに、演出表示装置9で、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた種類の表示演出を行う。同時に、ランプやLEDおよびスピーカ27などの演出用部品を用いた演出を行う。すなわち、変動パターンとは、変動時間を示すとともに、演出の態様を示すものである。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図12は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図13に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号(取り込みの指示信号)に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図12に示された極性と逆極性であってもよい。
図14は、演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。図14(A)は、始動入賞(第1始動入賞または第2始動入賞)が生じたときの例を示す。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信した後、合算保留記憶数指定コマンドを続けて送信する。具体的には、タイマ割込にもとづく遊技制御処理で第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信し、次いで、合算保留記憶数指定コマンドを送信する。
また、図14(B)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、特別図柄特定コマンド、表示結果特定コマンドおよび合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、これらのコマンドを送信する順序は図14(A)(B)に示す順序に限られるわけではなく、適宜変更することが可能である。
図15は、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。
特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞または第2始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する。具体的には、入力ポート0(第1始動口スイッチ13aと第2始動入賞口14を含むスイッチからの検出信号を入力するポート)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードする(ステップS311)。そして、ロードした内容(ロードしたデータ)とC0(H)とのビット毎の論理積演算を行い演算結果が0でない場合には(ステップS312)、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313)。より具体的には、演算結果が1になった状態に変化した場合(直前の2ms前の判定では0であり、今回の判定で1になった場合)に、始動口スイッチ通過処理を実行する。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。また、C0(H)は、入力ポート0の第1始動口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aからの検出信号の入力ビットに対応する値である。また、この実施の形態では、入力ポート0の内容を直接ロードしているが、スイッチ処理(ステップS21)で入力ポート0の内容をRAM55の所定の領域に設定している場合には、その領域の内容をロードするようにしてもよい(なお、ノイズによる誤判定を防止するため、RAM55の所定領域に入力ポート0の内容が複数回のタイマ割込みに亘って設定されたときにスイッチオンとするフラグをセットし、そのフラグがセットされたときに始動口スイッチ通過処理を実行するようにしてもよい)。また、ステップS312の処理を、ロードした内容(ロードしたデータ)のビット0〜5をマスク(0にすること)した後、00(H)との排他的論理和をとる演算に代えてもよい。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か、大当りの場合は大当りの種別を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、タイマ(停止時間タイマ)にによって特別図柄の停止図柄を停止させる時間(図柄停止時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、図柄停止時間が経過すると、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態および演出モードを示すフラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ、バトルモードフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16および図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。ステップS311に示されたように入力ポート0からロードした内容(ロードされたデータ)とC0(H)との論理積演算を行い演算結果が0でない場合に、すなわち第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、ロードされたデータのビット6(第2始動口スイッチ14aに対応する入力ポート0のビット)が1であるか否か確認する(ステップS211)。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合には、ロードされたデータのビット6に入力される検出信号は1(ハイレベル)である。すなわち、ロードされたデータのビット6が1であるということは、入力ポート0のビット6の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを意味する。
また、ロードされたデータのビット6が1でないということは、入力ポート0のビット7(第1始動口スイッチ13aに対応する入力ポート0のビット)の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを意味する。
CPU56は、入力ポート0のビット6が1である場合には、始動口ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS212)。また、入力ポート0のビット6が1でない場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS213)。
この実施の形態では、第1保留記憶数(第1始動入賞口13に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数カウンタ)と、第2保留記憶数(第2始動入賞口14に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第2保留記憶数カウンタ)とが設けられている。そして、始動口ポインタには、第1保留記憶数カウンタのアドレスまたは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示すデータが設定される。すなわち、始動口ポインタに設定される「第1」を示すデータは第1保留記憶数カウンタのアドレスを示し、「第2」を示すデータは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示す。始動口ポインタはRAM55に形成されている。また、第1保留記憶数カウンタおよび第2保留記憶数カウンタもRAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。なお、始動口ポインタの代わりに、遊技制御用マイクロコンピュータ560内部のレジスタに「第1」または「第2」を示すデータを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS214A)。保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214B)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数を示す第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数を示す第2保留記憶数カウンタの値を1増やす。そして、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS215)。
また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする(ステップS216)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータをセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータをセットする。この場合、対応する保留記憶がない場合には(「第1」を示すデータも「第2」を示すデータもセットされていない場合には)、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。なお、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータ(アドレスデータ)に対応するデータをセットするようにしてもよい。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータに対応するデータとして01(H)をセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータに対応するデータとして02(H)をセットする。
図18(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図18(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図18(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図18(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、第2特別図柄の変動表示を常に第1特別図柄の変動表示に優先して実行するようにする場合には、第2保留記憶が1つでもあれば第1保留記憶の有無にかかわらず常に第2特別図柄の変動表示を実行し、第2保留記憶がなく第1保留記憶のみがあるときに限って第1特別図柄の変動表示を実行するように制御するのであるから、第1始動入賞口13単独の入賞順と第2始動入賞口14単独の入賞順さえ特定できれば、必ずしも第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定する必要はない。そのため、第2特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を設けないようにしてもよい。
図18(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとのうちの始動口ポインタが示す方の保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS217)。具体的には、CPU56は、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第1保留記憶バッファの第1保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第2保留記憶バッファの第2保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納する。
なお、第1保留記憶数バッファにおいて、第1保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされ、また、第2保留記憶数バッファにおいても、第2保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされている。この場合、CPU56は、始動口ポインタが示すデータによって保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)の先頭アドレスを認識する。そして、1つの保留記憶あたりのデータ数(各乱数の数)に保留記憶数(保留記憶数カウンタが示す値)を乗算した値をオフセット値として保存領域にソフトウェア乱数およびランダムRを格納する。
なお、ステップS217では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてMR1〜MR3(図8参照)の値を抽出し、乱数回路503のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。また、図18(A)に例示された保留特定領域における第1〜第8の領域のそれぞれに、さらに、抽出した乱数値を格納する2つの保存領域(第1保留記憶に対応する保存領域と第2保留記憶に対応する保存領域)を形成してもよい。そのように構成した場合には、CPU56は、ステップS217の処理では、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、そのカウント値(合算保留記憶数)に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する(始動口ポインタのデータに対応する)保存領域に乱数値を保存する。または、合算保留記憶数カウンタを設けずに、ステップS217の処理の実行ごとに、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせ、その合計値に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する保存領域に乱数値を保存する。合算保留記憶数カウンタを設ける構成では、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせる処理(演算処理)が不要となり、処理数を削減することができ、合算保留記憶数カウンタを設けない構成では、RAM55の容量を削減することができる。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には第1始動入賞指定コマンドを送信し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には第2始動入賞指定コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS219)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータには合算保留記憶数カウンタの値が設定される。
なお、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする処理をステップS212の処理の前または後や、ステップS213の処理の前または後に実行するようにしてもよい。
なお、ステップS219では、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されているが、このような構成に限られず、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS218にて始動入賞指定コマンドのみ送信するようにし、ステップS219では合算保留記憶数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、始動口ポインタが「第2」を示している場合には(ステップS221)、ロードされたデータのビット7が1であるか否か確認する(ステップS222)。ロードされたデータのビット7が1である場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータをセットし(ステップS223)、ステップS214Aに移行する。ステップS221〜S223の処理によって、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合、すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、ビット7に対応する第2始動口スイッチ14aについてステップS214A〜S219の処理が実行された後、直ちに、ビット6に対応する第1始動口スイッチ13aについてステップS214A〜S219の処理が実行されることになる。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、2ms内で実行される処理によって、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづく処理が実行される。よって、例えば、遊技球を検出したスイッチが検出信号をオン状態にする期間が極めて短くなったような状況が生じても、確実にスイッチがオン状態になったことにもとづく処理を完了できる。また、2ms内(1タイマ割込処理内)で、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづくステップS214A〜S219の処理が完了するので、ソフトウェア乱数の値が1増えないうちに乱数が抽出される。そのため、入賞タイミングに対応した正確なソフトウェア乱数の値を抽出することができる。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合、または始動口ポインタが「第2」を示しているがロードされたデータのビット7が1でない場合には、ステップS231に移行する。
ステップS231では、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1であるか否か確認する。ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合には、始動口ポインタをクリアして(ステップS239)、処理を終了する。つまり、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になっていた場合にはステップS232以降の処理を実行しない。すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態であるということは、特定処理(いずれの始動入賞口13,14への入賞が生じたのかを特定する処理)において誤判定されたという事態は生じないのであるから、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合しているか否かの確認処理(ステップS232〜S238)を行うことなく、始動口ポインタをクリアして処理を終了する。
ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1でない場合(ビット6とビット7とのうちの一方のみが1である場合)には、CPU56は、始動口ポインタが「第2」を示しているか否か確認する(ステップS232)。始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2始動口スイッチ14aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット6が1であるか否か確認する(ステップS233)。ステップS211,S212の処理で、入力ポート0のビット6が1であるときに始動口ポインタに「第2」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、入力ポート0のビット6が1であるはずである。入力ポート0のビット6が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット6が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すために、始動口ポインタをクリアし(ステップS237)、入力ポート0のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードした後(ステップS238)、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第2保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第2保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS234)。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合すなわち「第1」を示している場合には、第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット7が1であるか否か確認する(ステップS235)。ステップS211,S213の処理で、入力ポート0のビット7が1であるときに始動口ポインタに「第1」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、入力ポート0のビット7が1であるはずである。入力ポート0のビット7が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット7が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すためにステップS237,S238の処理を実行し、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第1保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第1保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS236)。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、入力ポート0に入力された検出信号にもとづいて特定処理(いずれの始動口への入賞が生じたのかを特定する処理)を実行した後、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合していないときには、再度特定処理を実行するので、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定される。例えば、第1保留記憶数が上限値である4であるときに第1始動口13への入賞が生じた場合には、その入賞は有効な始動入賞とは見なされないが、その第1始動口13への入賞が誤って第2始動口14への入賞であると判定された場合には、第2保留記憶数の値が増やされる(第2保留記憶数が上限値である4でない場合)。つまり、有効な始動入賞とされるべきではないのに、有効な始動入賞とされてしまう。この実施の形態では、そのような状況が生ずる可能性が低減する。
ただし、再度特定処理を実行するように構成しなくてもよい。そのように構成する場合に、ステップS231〜S238の処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、プログラム容量が、再度特定処理を実行する場合に比べて削減される。なお、再度特定処理を実行しないように構成する場合には、図17におけるステップS231に移行する処理に代えてステップS239に移行するようにプログラムを構成する。
また、特定処理を際限なく繰り返し実行してしまう事態を防止するため、特定処理を所定回数(例えば2回)繰り返し実行した後には、ステップS231〜S238の処理を実行せずに、保留記憶特定情報記憶領域に記憶したデータや、保留記憶数バッファに格納した乱数値をクリアして、始動口スイッチ通過処理を終了するようにしてもよい。そのようにすれば、ノイズなどの影響によって特定処理を際限なく繰り返し実行してしまい、遊技機が動作しなくなってしまうような事態を防止することができる。
また、ステップS231〜S238の処理を実行した後に、再度特定処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、ステップS238の処理を実行したら始動口スイッチ通過処理を終了する。なお、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容は、以後にステップS214B,S216の処理が実行されるときに新たに抽出された乱数値で上書きされるが、ステップS238の処理を実行して始動口スイッチ通過処理を終了する場合に(この実施の形態のようにステップS238の処理を実行してステップS211に移行する場合も同様)、念のため、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容をクリアするようにしてもよい。
なお、再度ステップS211以降の処理が実行される場合に、再びステップS218,S219の処理が実行されと、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドが二重に送信されることになる。そのような状況になることを避けるには、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定された時点(ステップS231のY,S233のY、S235のYの後)で、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信するように構成すればよい。
また、この実施の形態では、ステップS311,S312の処理の実行後にステップS313のサブルーチンを実行するように構成したが、ステップS313のサブルーチンを実行するのではなく、ステップS311,S312の処理に続けて、ステップS312でN(すなわち、始動入賞あり)と判定したときにステップS211〜S239の処理を実行するように構成してもよい。
始動口スイッチ通過処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが始動口ポインタに設定される。そして、以降の処理では、始動口ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。例えば、ステップS214Bの処理を例にすると、具体的には、第1保留記憶数カウンタと第2保留記憶数カウンタとをRAM55において連続アドレスに形成しておき、ステップS214Bの処理の最初で第1保留記憶数カウンタのアドレスをレジスタに設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値(例えば、「第1」を示すデータが「0」で、「第2」を示すデータが「1」)を加算し、加算後のレジスタの値をRAM55のアドレスとして、そのアドレスのデータに1を加算する処理を行う。そのような処理によれば、加算処理の対象は、始動口ポインタに「第1」を示すデータが設定されているときには第1保留記憶数カウンタであり、始動口ポインタに「第2」を示すデータが設定されているときには第2保留記憶数カウンタである。つまり、一の加算処理で、自動的に、オン状態になった始動入賞口に対応する保留記憶数カウンタの値が+1される。換言すれば、双方の始動入賞口についての処理が共通化されている。
なお、ここでは、ステップS214Bの処理を例にしたが、ステップS216およびステップS218の処理についても処理を共通化できる。例えばレジスタに第1始動入賞口に対応するデータ(第1保留記憶数バッファのアドレスや第1始動入賞指定コマンドのコマンド送信テーブルのアドレス)を設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値をオフセットとして加算し、加算後のレジスタの値にもとづいてデータをセットする処理(ステップS216の場合)やコマンド送信テーブルのアドレスの指定(ステップS218の場合)を行うことによって、一の処理で、データをセットする処理やコマンド送信テーブルのアドレスの指定を行うことができる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数バッファと第2保留記憶数バッファとを別々に備える場合を例にしたが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通の保留記憶数バッファを備えるようにしてもよい。図19は、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通に備える共通保留記憶数バッファの構成例を示す説明図である。図19に示すように、共通保留記憶数バッファは、保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域とを組み合わせた領域を8つ含む。また、共通保留記憶数バッファにおいて、保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の各領域には連続したアドレスが割り当てられている。
共通保留記憶数バッファを用いる場合、CPU56は、ステップS214Bで始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やし、ステップS215で合算保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS216の処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする処理を実行する。具体的には、CPU56は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数とを毎回加算して求めてもよい)にもとづいてデータ格納先のアドレスを指定するポインタの位置を更新することによって、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。
共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭を特定する場合、例えば、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、図19に示す例では、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域との2つのデータ格納領域が設けられている。そのため、合算保留記憶数を2倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、合算保留記憶数が3である場合には、図19に示すように、オフセット値+7(合算保留記憶数3を2倍して1を加えた値)に対応する保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。この場合、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットする。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新するようにすればよい。
また、データ格納先のアドレスを指定するポインタの初期位置を共通保留記憶数バッファの1つ目の領域(図19に示す保留記憶1用の保留記憶特定情報保存領域)とする場合には、CPU56は、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。例えば、図19に示す例では、合算保留記憶数を2倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。そして、CPU56は、ポインタの位置を初期位置からオフセット値の分だけ移動した位置とすることによって、ポインタを更新するように制御してもよい。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにすればよい。
また、CPU56は、ステップS217の処理に代えて、ソフトウェア乱数(大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の乱数値保存領域に格納する処理を実行する。具体的には、CPU56は、保留記憶特定情報保存領域にデータをセットした後に、アドレスを指定するポインタの位置を1つ更新して、更新後のポインタが指すアドレスの乱数値保存領域に乱数値を格納する。なお、CPU56は、格納する乱数値の種類の数分だけ同様の処理を行ってもよい。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0であれば(ステップS51のY)、CPU56は、デモ画面の表示中であることを示すデモフラグがセットされているか否か確認する(ステップS50A)。デモフラグがセットされていなければ(ステップS50AのN)、特別図柄の変動終了後からデモ画面を表示するまでの時間を計測するためのデモ表示タイマの値を1減算する(ステップS50B)。次いで、CPU56は、デモ表示タイマがタイムアウトしたかどうか判定し(ステップS50C)、タイムアウトしたときは、客待ちデモ1指定コマンドを送信する制御を実行し(ステップS50D)、デモフラグをセットする(ステップS50E)。なお、図20には示していないが、デモフラグをセットした場合は、デモ表示タイマの値が初期値(例えば120秒を示す値)に戻される。また、特別図柄の変動が開始される場合(例えばステップS51のYの場合)にも、デモ表示タイマの値が初期値に戻される。
なお、図柄の変動停止後にデモ表示を行うまでの所定時間(例えば120秒)が経過したか否かを判定する処理(ステップS50B,S50Cの処理)は演出制御用CPU101側で実行するようにしてもよい。具体的には、CPU56は、図柄の変動停止後(ステップS51のY)、デモフラグがセットされているか否か確認し(ステップS50Aに相当)、デモフラグがセットされていなければ客待ちデモ1指定コマンドを送信する(ステップS50Dに相当)。そして、デモフラグをセットする(ステップS50Eに相当)。そして、演出制御用CPU101は、客待ちデモ1指定コマンドを受信したことにもとづいて、時間の計測を開始し、所定時間が経過するとデモ画面を表示する制御を実行する。このような構成によっても、変動停止後から所定時間経過にデモ画面を表示させることができる。
合算保留記憶数が0でなければ(ステップS51のY)、CPU56は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。ステップS52〜S54の処理によって、第2保留記憶数が0でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を、第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御される。
なお、遊技状態が時短状態や確変状態(確変時短状態)のときにのみ(時短状態のときのみ、確変状態のときのみ、または時短状態または確変状態のときのみ)、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御してもよい。すなわち、遊技状態を確認し、遊技状態が通常状態のときは、始動入賞が発生した順序で第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行し(上記のステップS52〜S54の処理を実行し)、遊技状態が時短状態や確変状態のときは、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御する。この場合、時短状態や確変状態(確変時短状態)のときは、可変入賞球装置15が高い頻度で開放し、第2始動入賞口14に数多くの遊技球が入賞する可能性が高いため、第2始動入賞口14への無効始動入賞(第2保留記憶数が4に達した後に発生する第2始動入賞の発生)の発生確率が高くなるが、時短状態や確変状態のときに第2特別図柄の変動表示を優先して実行することにより、第2始動入賞口14への無効始動入賞の発生を低減させることができる。
なお、この実施の形態では、第2保留記憶数が0でないことを条件として、常に第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合を説明するが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれの保留記憶数が多いかを判断し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を優先して実行するようにしてもよい。例えば、ステップS52で第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認し、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多ければ、ステップS53に移行して第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにし、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多くなければ、ステップS54に移行して第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。なお、この場合、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数であった場合には、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよいし、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、第1保留記憶数と第2保留記憶数のうち多い方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行することができる。また、保留記憶数が多い方の始動入賞口への入賞にもとづく変動を優先的に開始できるので、始動入賞口への無効始動入賞の発生を低減することができる。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
なお、図20に示すような共通保留記憶数バッファを用いる場合、ステップS52において、CPU52は、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよいし、共通保留記憶数バッファの各保留記憶特定情報保存領域に「第2」を示すデータがセットされているか否かを確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよい。そして、第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS53参照)。また、第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54参照)。
次いで、例えば、特別図柄ポインタが「第1」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第1」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。また、例えば、特別図柄ポインタが「第2」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第2」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。そして、ステップS56において、特定した保留記憶特定情報保存領域およびその次のアドレスに対応する乱数値保存領域以降の保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の内容をシフトするようにしてもよい。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S307の処理も、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
その後、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS57)。その後、CPU56は、遊技状態や演出モードを示すフラグ(時短フラグ、バトルモードフラグ)の設定状況にもとづいて現在の遊技状態や演出モードを確認し、現在の遊技状態や演出モードに応じた背景指定コマンドを送信する制御を実行する(ステップS58)。具体的には、バトルモードフラグがセットされているときは、確変状態背景指定コマンドが送信され、バトルモードフラグがセットされておらず時短フラグがセットされているときは、時短状態背景指定コマンドが送信され、バトルモードフラグおよび時短フラグのいずれもセットされていないときは、通常状態背景指定コマンドが送信される。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるとき(すなわち、確変フラグがセットされているとき)には、図9(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態または時短状態(すなわち非確変状態)であるとき(すなわち、確変フラグがセットされていないとき)には、図9(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aにおける停止図柄または第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS72)、大当り種別決定用乱数にもとづいて、図9(C)に示す大当り種別決定テーブルを用いて大当り種別(「突時」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(ステップS73)。大当り種別が決定されると、大当り種別に対応した特別図柄の停止図柄としての大当り図柄(「1」「3」「5」「7」)のいずれかが決定される。この実施の形態では、上述したように、7ラウンドの確変大当り(「第1確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「5」)となる。また、15ラウンドの確変大当り(「第2確変」「第3確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「7」)となる。また、突然確変大当り(「突確」)が決定された場合には、停止図柄が突然確変図柄(「3」)となる。また、突然時短大当り(「突時」)が決定された場合には、停止図柄が突然時短図柄(「1」)となる。なお、大当り種別決定テーブルは第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けられているので、CPU56は、ステップS73の処理を実行する前に、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」であるか「第2」であるかを確認し、大当り種別を決定するテーブルを選択する。
CPU56は、7ラウンドまたは15ラウンドの確変大当りとすることに決定された場合には、確変大当りの種別(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)に応じたフラグ(第1確変大当りが決定されたときは「7R大当りフラグ」、第2確変大当りまたは第3確変大当りが決定されたときは「15R大当りフラグ」)をセットする(ステップS74,S75)。また、突然確変大当りに決定された場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS76,S77)。また、突然時短大当りが決定された場合には、突然時短大当りフラグをセットする(ステップS76,S78)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
大当りとしない場合には(ステップS63のN)、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS81)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS82)。この場合には、はずれ図柄(「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれか)を決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
なお、この実施の形態では、ステップS55〜S82に示すように、第1特別図柄の変動表示を行なう場合と第2特別図柄の変動表示を行なう場合とで、各乱数値の読み出し処理や各カウンタの更新処理(ステップS55〜S57参照)、大当りの判定処理(ステップS61〜S82参照)を共通化する場合を示したが、別々の処理として構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り判定用乱数にもとづいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り種別決定用乱数にもとづいて所定の大当り種別(すなわち、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、突然確変大当り、突然時短大当りの種別)を決定しているが、大当り判定用乱数にもとづいて、大当りとするか否かと大当りの種類とを決定するようにしてもよい。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、演出モードが確変モード(バトルモード)であることを示すバトルモードフラグがセットされているか否か判定する(ステップS91)。バトルモードフラグがセットされていなければ、15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされているか否か判定する(ステップS92)。15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていれば、通常モード(および時短モード)のときに15ラウンド大当りまたは7ラウンド大当りになると決定された場合に用いる通常モード時の15R・7R大当り用変動パターンテーブルを設定する(ステップS93)。
ここで、通常モード時の15R・7R大当り用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「15」〜「18」の変動パターンが設定されている。
15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていないときは(ステップS92のN)、CPU56は、突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされているか否か判定する(ステップS94)。突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされていれば、通常モード(および時短モード)のときに突然確変大当りまたは突然時短大当りになると決定された場合に用いる通常モード時の2R大当り用変動パターンテーブルを設定する(ステップS95)。
ここで、通常モード時の2R大当り用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「13」「14」の変動パターンが設定されている。
突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされていないときは(ステップS94のN)、CPU56は、通常モード(および時短モード)のときにはずれになると決定された場合に用いる通常モード時のはずれ用変動パターンテーブルを設定する(ステップS96)。
ここで、通常モード時のはずれ用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「1」〜「12」の変動パターンが設定されている。なお、図22には示していないが、遊技状態が通常状態または潜伏確変状態のとき(低ベース状態のとき)であって、合算保留記憶数が0〜3個のときは、変動番号「1」「5」〜「12」の変動パターンが設定されたテーブルを設定し、遊技状態が通常状態または潜伏確変状態のとき(低ベース状態のとき)であって、合算保留記憶数が4〜8個のときは、変動番号「2」「5」〜「12」の変動パターンが設定されたテーブルを設定し、遊技状態が時短状態または確変状態のとき(高ベース状態のとき)であって、合算保留記憶数が0〜3個のときは、変動番号「3」「5」〜「12」の変動パターンが設定されたテーブルを設定し、遊技状態が時短状態または確変状態のとき(高ベース状態のとき)であって、合算保留記憶数が4〜8個のときは、変動番号「4」〜「12」の変動パターンが設定されたテーブルを設定する。
ステップS91において、バトルモードフラグがセットされている場合は(ステップS91のY)、CPU56は、15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされているか否か判定する(ステップS97)。15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていれば、確変モード(バトルモード)のときに15ラウンド大当りまたは7ラウンド大当りになると決定された場合に用いるバトルモード時の15R・7R大当り用変動パターンテーブルを設定する(ステップS98)。
ここで、バトルモード時の15R・7R大当り用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「23」〜「27」の変動パターンが設定されている。
15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていないときは(ステップS97のN)、CPU56は、突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされているか否か判定する(ステップS99)。突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされていれば、確変モード(バトルモード)のときに突然確変大当りまたは突然時短大当りになると決定された場合に用いるバトルモード時の2R大当り用変動パターンテーブルを設定する(ステップS100)。
ここで、バトルモード時の2R大当り用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「21」「22」の変動パターンが設定されている。
突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされていないときは(ステップS99のN)、CPU56は、確変モード(バトルモード)のときにはずれになると決定された場合に用いるバトルモード時のはずれ用変動パターンテーブルを設定する(ステップS101)。
ここで、バトルモード時のはずれ用変動パターンテーブルには、図11に示した変動番号「3」「4」「19」「20」の変動パターンが設定されている。なお、図22には示していないが、合算保留記憶数が0〜3個のときは、変動番号「3」「19」「20」の変動パターンが設定されたテーブルを設定し、合算保留記憶数が4〜8個のときは、変動番号「4」「19」「20」の変動パターンが設定されたテーブルを設定する。
次いで、CPU56は、変動パターン決定用乱数を乱数格納バッファから読み出し(ステップS102)、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、上記のステップS93,S95,S96,S98,S100,S101のいずれかの処理で設定した変動パターンテーブルを用いて、変動パターンを決定する(ステップS103)。
その後、CPU56は、特別図柄の変動を示す図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS104)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には、第1特別図柄の変動を示す第1図柄変動指定コマンドを送信し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には、第2特別図柄の変動を示す第2図柄変動指定コマンドを送信する。なお、ステップS53,S54の処理の実行後に、図柄変動指定コマンド送信テーブルをセットする処理を実行するようにしてもよい。その場合、ステップS104において、特別図柄の変動が第1特別図柄の変動であるか第2特別図柄の変動であるかを判定する必要がないので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の判定処理の負担が軽減され、かつプログラム数を削減することができる。
また、CPU56は、ステップS103で決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS105)。なお、ステップS103の処理によって、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が決定されたことになる。
なお、ステップS105の処理を実行した後にステップS104の処理を実行するようにしてもよい。つまり、変動パターンコマンドを送信する制御を実行した後に、図柄変動指定コマンドを送信する制御を実行するようにしてもよい。
そして、特別図柄ポインタの設定に応じて、第1特別図柄または第2特別図柄の変動を開始する(ステップS106)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS33の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS106において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS107)。なお、第1特別図柄の変動が実行される場合も、第2特別図柄の変動が実行される場合も、変動時間が設定される領域(変動時間タイマ)は共通である。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS108)。
この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。よって、ROM54において特別図柄プロセス処理のプログラムを格納する領域も節減されている。また、例えば、ステップS107で設定される変動時間タイマ(RAM55に形成されている)は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されるので、RAM55の容量節減にもつながる。
図24は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されているはずれ・大当り、または大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図10参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンド(8C00(H))を送信する制御を行う(ステップS116)。
また、大当りフラグがセットされている場合、15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされているときには、表示結果3〜5指定コマンド(8C02(H)〜8C04(H))のいずれかを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。すなわち、7R大当りフラグがセットされているときは表示結果3指定コマンド(8C02(H))を送信する制御を行い、15R大当りフラグがセットされているときは表示結果4指定コマンド(8C03(H))または表示結果5指定コマンド(8C04(H))を送信する制御を行う。なお、表示結果4指定コマンドを送信するか、表示結果5指定コマンドを送信するかは、第2確変大当りが決定されたことまたは第3確変大当りが決定されたことを示すフラグをセットし、そのフラグにもとづいて判断することが可能である。例えば、大当り種別の判定で第3確変大当りが決定された場合にステップS75にて第3確変フラグをセットし、その第3確変フラグがセットされている場合に表示結果5指定コマンドを送信し、第3確変フラグがセットされていない場合に表示結果4指定コマンドを送信する。
15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていない場合において(ステップS111のN)、突然確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。また、突然確変大当りフラグがセットされていないとき(すなわち、突然時短大当りフラグがセットされているとき)には(ステップS113のN)、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
次いで、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS117)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS118)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、停止時間タイマに図柄停止時間(特別図柄の停止図柄の停止時間;例えば1秒)をセットしスタートさせる(ステップS123)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS124)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS130)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS131)。
なお、図柄確定指定コマンドは第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの停止を指定する場合にも用いる共通のコマンドとされているが、第1特別図柄の停止(確定)を指定する第1図柄確定指定コマンドと第2特別図柄の停止(確定)を指定する第2図柄確定指定コマンドを設けてもよい。この場合、例えば、ステップS122のYのときに、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS131の処理において、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、停止時間タイマの値を1減算し(ステップS132)、停止時間タイマの値が0になったか(タイムアウトしたか)どうか確認する(ステップS133)。停止時間タイマの値が0になっていないとき(タイムアウトしていないとき)は、そのまま処理を終了する。停止時間タイマの値が0になったときは、ステップS134以降の処理を実行する。なお、図柄確定指定コマンドは、停止図柄の導出表示のときに1回だけ送信されるように(ステップS131参照)、図柄確定指定コマンドを送信したときに送信済みフラグをセットし、そのフラグがセットされた後は、ステップS131の処理を実行しないようにする。
次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS134)。セットされていれば、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS135)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。具体的には、15R大当りフラグがセットされている場合には大当り開始1指定コマンドを送信し、7R大当りフラグがセットされている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされている場合には大当り3指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS134のN)、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS139)。セットされていれば、時短状態における特別図柄および飾り図柄の変動表示の回数をカウントするための時短回数カウンタを1減算し(ステップS140)、減算後の時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS141)。時短回数カウンタの値が0であれば、時短フラグをリセットする(ステップS142)。なお、この実施の形態では、時短状態(具体的には時短状態または確変時短状態に制御される時短モード)に移行されてから50回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態(確変時短状態の場合は、確変時短状態うちの時短状態)が継続される。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS143)。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、15R大当りおよび7R大当りの場合には29.5秒。2R大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、15R大当りおよび7R大当りの場合には29.5秒。2R大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンド(15ラウンド、7ラウンドまたは2ラウンド)が終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、15R大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、7R大当りフラグがセットされている場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグがセットされている場合には大当り終了3指定コマンドを送信する。
そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、図27に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。例えば、遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでに最長1.0秒かかるとすると、カウントスイッチ検出時間は1.0秒よりも長い時間である。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、15R大当りフラグまたは7R大当りがセットされているか否か確認する(ステップS156)。
15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(15R大当りフラグまたは7R大当りフラグ)をリセットし(ステップS157)、バトルモードフラグおよび確変フラグをセットする(ステップS158、S159)。これにより、演出モードがバトルモードに移行され、遊技状態が確変状態に移行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS166)。
15R大当りフラグまたは7R大当りフラグがセットされていない場合は(ステップS156のN)、突然確変大当りフラグがセットされているか否か確認し(ステップS160)、突然確変大当りフラグがセットされていれば、確変フラグをセットする(ステップS161)。次いで、突然確変大当りフラグまたは突然時短大当りフラグをリセットし(ステップS162)、バトルモードフラグがセットされている場合には、そのフラグをリセットする(ステップS163)。そして、時短フラグをセットし(ステップS164)、時短回数カウンタに所定値(この実施の形態では50)をセットする(ステップS165)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS166)。
次に、演出モードに応じた変動中の演出について説明する。
図28および図29は、通常モードにおける演出図柄の変動中の演出(通常演出)を示す説明図である。なお、図28では、リーチに発展する演出を示し、図29では、リーチに発展しない演出を示している。
まず、図28に示す演出例を説明する。図28に示す演出例において、変動開始条件(保留記憶数が0でなく、図柄の変動および大当り遊技が実行されていないこと)が成立したことにもとづいて、左中右の演出図柄が停止している状態(A)から変動が開始される(B)。図28(A)(B)に示す例では、「164」が停止している状態から変動が開始されている。変動開始から所定時間経過後、リーチや大当りが発生する可能性があることを予告(報知)する予告演出が実行される(C)。
ここで、後述するように、各演出図柄「1」〜「7」と曜日とが対応つけられている(図40参照)。具体的には、「1」には月曜日が対応つけられ、「2」には火曜日が対応つけられ、「3」には水曜日が対応つけられ、「4」には木曜日が対応つけられ、「5」には金曜日が対応つけられ、「6」には土曜日が対応つけられ、「7」には日曜日が対応つけられている。そして、この実施の形態では、最初に停止する左の演出図柄(第1停止図柄)に、遊技が行われている曜日の図柄(例えば月曜日なら「1」)が停止した場合は、リーチや大当りが発生する可能性が高く、左の演出図柄に、遊技が行われている曜日の図柄以外の図柄が停止した場合は、遊技が行われている曜日の図柄が停止した場合と比べ、リーチや大当りが発生する可能性が低くなるように構成している。
また、後述するように、各演出図柄「1」〜「7」には、それぞれ、各曜日のキャラクタが対応つけられている(図40参照)。具体的には、「1」には月曜日の「月」が対応つけられ、「2」には火曜日の「火」が対応つけられ、「3」には水曜日の「水」が対応つけられ、「4」には木曜日の「木」が対応つけられ、「5」には金曜日の「金」が対応つけられ、「6」には土曜日の「土星」が対応つけられ、「7」には日曜日の「太陽」が対応つけられている。そして、この実施の形態では、遊技が行われている曜日のキャラクタが予告演出で登場した場合は、リーチや大当りが発生する可能性が高く、遊技が行われている曜日のキャラクタ以外のキャラクタが予告演出で登場した場合は、遊技が行われている曜日のキャラクタが予告演出で登場した場合と比べ、リーチや大当りが発生する可能性が低くなるように構成している。
遊技が行われている曜日が月曜日であるものとすると、図28(C)では演出表示装置9の画面に「月」が現れているので、月曜日に対応したキャラクタが現れたことになり、リーチや大当りが発生する可能性が高いことになる。その後、左の演出図柄が「1」で停止する(D)。左の演出図柄に「1」が停止されると、月曜日に対応した図柄が停止したことになり、リーチや大当りが発生する可能性がより一層高いことになる。そして、右の演出図柄も「1」で停止することによりリーチに発展する(E)。
次に、図29に示す演出例を説明する。図29に示す演出例において、変動開始条件(保留記憶数が0でなく、図柄の変動および大当り遊技が実行されていないこと)が成立したことにもとづいて、左中右の演出図柄が停止している状態(A)から変動が開始される(B)。変動開始から所定時間経過後、リーチや大当りが発生する可能性があることを予告(報知)する予告演出が実行される(C)。
遊技が行われている曜日が月曜日であるものとすると、図29(C)では演出表示装置9の画面に「木」が現れているので、「木」が月曜日に対応したキャラクタではなく、リーチや大当りが発生する可能性が低いことになる。その後、左の演出図柄が「6」で停止する(D)。左の演出図柄に「6」が停止されると、月曜日に対応した図柄以外の図柄が停止したことになり、リーチや大当りが発生する可能性が低いことになる。そして、右の演出図柄は「4」で停止し(E)、中の演出図柄は「1」で停止することによりリーチに発展せずに、はずれ図柄が確定する(F)。
このように、遊技が行われている曜日に応じたキャラクタ(例えば月曜日に応じた「月」)が予告演出で登場するか否かでリーチや大当りは発生する可能性の高低を認識させるようにしているので、予告演出に登場するキャラクタに興味を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。また、左の演出図柄に、遊技が行われている曜日に応じた図柄(例えば月曜日に応じた「1」)が停止するか否かでリーチや大当りの発生する可能性の高低を認識させるようにしているので、左の演出図柄に停止する図柄に興味を持たせ、遊技の興趣を向上させることができる。
図30〜図33は、バトルモード(確変モード)における演出図柄の変動中の演出(確変演出)を示す説明図である。なお、図30および図31では、自キャラクタが敵キャラクタとのバトルで勝った場合と引き分けた場合の演出を示し、図32および図33では、自キャラクタが敵キャラクタとのバトルで負けた場合の演出を示している。また、バトルモードのときは、演出図柄の変動は画面右下に小さく表示されている。
まず、図30および図31に示す演出例を説明する。図30および図31に示す演出例において、変動開始条件(保留記憶数が0でなく、図柄の変動および大当り遊技が実行されていないこと)が成立したことにもとづいて、左中右の演出図柄が停止している状態(A)から変動が開始される(B)。このとき、自キャラクタと敵キャラクタとが対峙している状態から敵キャラクタが自キャラクタに攻撃を開始する(パンチを出す)。通常変動の場合には、左中右の演出図柄の高速変動後、左中右の演出図柄がはずれ図柄で停止する(C)。このとき、キャラクタ同士の攻撃は発展しない(相手の攻撃に対して応戦などしない)。
なお、図30(A)〜(C)の演出は、例えば図11に示したコマンド8002(H)にもとづき実行される演出例である。図11に示したコマンド8003(H)にもとづき実行される演出については、変動時間がきわめて短いことを考慮し、パンチを出さずに対峙状態のまま演出図柄の変動のみが行われてから演出図柄が停止する演出としてもよい。
再度、変動開始条件が成立すると、左中右の演出図柄が停止している状態(C)から変動が開始される(D)。このとき、自キャラクタと敵キャラクタとが対峙している状態から自キャラクタが敵キャラクタに攻撃を開始する。そして、演出図柄の高速変動中に敵キャラクタが反撃する(E)。また、敵キャラクタが突進しようとしたときに(F)、自キャラクタが「月」のキャラクタに変身する(G−1,G−2)。ここで、遊技が行われている曜日が月曜日であるものとすると、図30の(G−2)に示すように月曜日に対応した「月」のキャラクタに変身したことにより、遊技者はリーチに発展して大当りとなる可能性が高いことを認識する。自キャラクタが「月」のキャラクタに変身したとき、左の演出図柄が「1」で停止している。ここで、上述したように、左の演出図柄に、遊技が行われているときの曜日に応じた図柄が停止されると、リーチや大当りが発生する可能性が高い。上記の例では、遊技が行われているときの曜日が月曜日であり、左の演出図柄に「1」が停止したことによってリーチや大当りが発生する可能性が高いことを遊技者は認識する。
その後、バトルが開始される(H)。バトルが開始されたときに、右の演出図柄が「1」で停止してリーチに発展する。バトル開始後、図30に示す例では、敵キャラクタが攻撃し、自キャラクタがそれをよける(I)。そして、「月」に変身した自キャラクタが反撃する(J,K)。そして、自キャラクタが再度攻撃しようとする(図31のL)。
大当り(15ラウンドまたは7ラウンドの大当り)が発生する場合は、自キャラクタの攻撃で敵キャラクタがノックダウンされ(M)、自キャラクタが勝利する(N)。このとき、中の演出図柄が「1」で停止し、大当り図柄「111」(15ラウンドの大当り図柄;図42参照)が導出表示される。そして、大当りが発生し、大当り遊技が開始される(O)。なお、図30(D)〜(K),図31(L)(M)(N)(O)の演出は、例えば図11に示したコマンド8018(H)にもとづき実行される7ラウンドまたは15ラウンド大当りの「高確中バトル3回型勝ち」の変動パターンの演出例である。
大当り(15ラウンドまたは7ラウンドの大当り)が発生しない場合は、自キャラクタが攻撃しようとするときに敵キャラクタが逃げて引き分けとなる(P)。そして、再び、演出図柄の変動が開始される(Q)。なお、図30(D)〜(K),図31(L)(P)(Q)の演出は、例えば図11に示したコマンド8013(H)にもとづき実行されるリーチはずれの「高確中バトル3回型引き分け」の変動パターンの演出例である。
次に、図32および図33に示す演出例を説明する。図32および図33に示す演出例において、変動開始条件(保留記憶数が0でなく、図柄の変動および大当り遊技が実行されていないこと)が成立したことにもとづいて、左中右の演出図柄が停止している状態(A)から変動が開始される(B)。このとき、自キャラクタと敵キャラクタとが対峙している状態から敵キャラクタが自キャラクタに攻撃を開始する(パンチを出す)。通常変動の場合には、左中右の演出図柄の高速変動後、左中右の演出図柄がはずれ図柄で停止する(C)。このとき、キャラクタ同士の攻撃は発展しない(相手の攻撃に対して応戦などしない)。
再度、変動開始条件が成立すると、左中右の演出図柄が停止している状態(C)から変動が開始される(D)。このとき、自キャラクタと敵キャラクタとが対峙している状態から自キャラクタが敵キャラクタに攻撃を開始する。そして、演出図柄の高速変動中に敵キャラクタが反撃する(E)。また、敵キャラクタが突進しようとしたときに(F)、自キャラクタが「月」のキャラクタに変身する(G−1,G’−2)。ここで、遊技が行われている曜日が月曜日であるものとすると、図32の(G−2)に示すように月曜日に対応していない「木」のキャラクタに変身したことにより、遊技者はリーチに発展して大当りとなる可能性が相対的に高くないことを認識する。自キャラクタが「木」のキャラクタに変身したとき、左の演出図柄が「4」で停止している。ここで、上述したように、左の演出図柄に、遊技が行われているときの曜日に応じた図柄以外の図柄が停止されると、リーチや大当りが発生する可能性が低い。上記の例では、遊技が行われているときの曜日が月曜日であり、左の演出図柄に「4」が停止したことによってリーチや大当りが発生する可能性が低いことを遊技者は認識する。
その後、バトルが開始される(H’)。バトルが開始されたときに、右の演出図柄が「4」で停止してリーチに発展する。バトル開始後、図32に示す例では、敵キャラクタが攻撃し、自キャラクタがそれをよける(I’)。そして、「木」に変身した自キャラクタが反撃する(J’,K’)。そして、自キャラクタが再度攻撃しようとする(図33のL’)。
大当り(2ラウンドの突然確変大当りまたは突然時短大当り)が発生する場合は、自キャラクタが攻撃しようとするときに敵キャラクタが反撃し(M,N)、自キャラクタがノックダウンされ(O)、自キャラクタが負ける。このとき、中の演出図柄が「3」で停止し、リーチはずれ図柄「434」が導出表示されて確定する。そして、2ラウンドの大当りが発生し(なお、15ラウンド・7ラウンドの大当りが発生したときように(図31(O)参照)、2ラウンドの大当りが発生したことを示すような表示内容を画面上に表示しない。)、その後、2ラウンドの大当り遊技の終了後に変動回数50回だけ時短モード(図33中の「特訓モード」)に移行される(P)。なお、図32(D’)〜(K’),図33(L’)〜(O)の演出は、例えば図11に示したコマンド8015(H)にもとづき実行される2ラウンド大当りの「高確中バトル3回型負け」の変動パターンの演出例である。
このように、バトルモードでは、バトル(Fight)が開始されることにより、大当りの期待感を持たせることができる。また、バトル開始時に自キャラクタから変身したキャラクタが遊技が行われている曜日に対応したキャラクタである場合には大当りの期待感(特に15ラウンド大当りまたは7ラウンド大当りの期待感)をより一層持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、バトルで自キャラクタが勝つと15ラウンドまたは7ラウンドの大当りが発生し、引き分けるとリーチはずれとなり、負けると2ラウンドの大当りが発生する。そして、15ラウンドまたは7ラウンドの大当りが発生したときは、出球を獲得できるとともに確変状態が継続され、リーチはずれになったときは、出球を獲得できないが確変状態は継続され、2ラウンドの大当りが発生したときは確変状態が終了する(潜伏確変状態に移行している場合もある)。従って、遊技者は、確変状態が継続するように、自キャラクタの勝ち(少なくとも引き分け)を望むことになるため、バトルの勝敗に大きな関心を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図34は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、デモ画面の表示中において今日活躍するキャラクタ(変動中の演出や予告演出で登場したときにリーチや大当りの可能性が高いキャラクタ、具体的には今日の曜日に応じたキャラクタ)を報知するためのデモ表示処理を行う(ステップS706)。そして、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS708)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示領域の表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS709)。また、演出図柄や演出などを決定するための各乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS710)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通の飾り図柄表示制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄変動指定コマンドにもとづいて第1飾り図柄または第2飾り図柄いずれの変動であるかを特定し、特定した飾り図柄に対応する飾り図柄表示器9a,9bに表示信号を出力するように制御する。
図35は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
図36は、デモ表示処理(ステップS706)を示すフローチャートである。デモ表示処理において、演出制御用CPU101は、客待ちデモ1指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ1指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1740)。なお、客待ちデモ1指定コマンド受信フラグは、後述するステップS615Bにてセットされ、演出図柄の変動開始時にリセットされる。客待ちデモ1指定コマンド受信フラグがセットされると、演出表示装置9にデモ画面を表示する制御を実行する(ステップS1741)。デモ画面として、例えば図37(B)に示すような操作ボタン120の押下を促す画面が表示される。
そして、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からの検出信号を入力待ちの状態に移行する(ステップS1742)。操作ボタン120からの検出信号を入力すると、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353から現在の日付(月、日、曜日)と時間(時分秒)を示す現時刻信号を入力する(ステップS1743)。そして、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号にもとづいて、曜日を確認し、曜日に応じた告知内容を選択する(ステップS1744)。告知内容として、今日の曜日に応じたキャラクタが活躍することを表示する(ステップS1745)。すなわち、今日の曜日に応じたキャラクタが予告演出で登場するとリーチや大当りとなりやすく、今日の曜日に応じた図柄が停止(左図柄として停止)するとリーチや大当りとなりやすいことを遊技者に報知する。図37(C)に示す例では、「月のヒーローに期待!」という文字を表示して、「月」のキャラクタが活躍することを告知している。
なお、図36に示すデモ表示処理において、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認するようにしていたが、演出制御用CPU101の電源投入時(例えばステップS701の初期化処理)において、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認し、今日の曜日に応じたフラグ(曜日フラグ)をセットするようにしてもよい。この場合、ステップS1743の処理の代わりに、曜日フラグを確認して今日の曜日を判定する。このような構成によれば、デモ表示処理を実行する毎にリアルタイムクロック353からの信号を入力する必要がなくなり、処理を簡略化することができる。なお、後述するステップS731,S741等のリアルタイムクロック353から現時刻信号を入力する他の処理においても、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力して今日の曜日を確認する代わりに、曜日フラグを確認して今日の曜日を判定するようにしてもよい。
図38および図39は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが、演出表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9502(H))であれば(ステップS614AのY)、演出制御用CPU101は、背景指定コマンドで指定された遊技状態(および演出モード)に応じた背景を演出表示装置9にて表示する(ステップS614B)。また、背景指定コマンドで指定された遊技状態(および演出モード)に応じた背景指定フラグをセットする。なお、後述するように背景指定フラグで特定可能な演出モードに応じた演出が実行される。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ1指定コマンドであれば(ステップS615A)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS615B)。また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ2指定コマンドであれば(ステップS615C)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS615D)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS620)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドの内容にもとづいて演出図柄を決定する演出図柄決定処理を実行する(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS622A)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622B)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1〜3指定コマンドのいずれかであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS630)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS631)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1〜3指定コマンドのいずれかであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれかをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、受信した演出制御コマンドに応じたコマンド受信フラグをセットする(ステップS643)。そして、ステップS611に移行する。
図40は、各演出図柄に対応つけられたキャラクタを示す説明図である。図40に示すように、演出図柄「1」には月曜日を示す「月」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「2」には火曜日を示す「火」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「3」には水曜日を示す「水」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「4」には木曜日を示す「木」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「5」には金曜日を示す「金」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「6」には土曜日を示す「土星」のキャラクタが対応つけられ、演出図柄「7」には日曜日を示す「太陽」のキャラクタが対応つけられている。
図41は、コマンド解析処理における演出図柄決定処理(ステップS621)を示すフローチャートである。演出図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンドではずれが指定されているか否か確認する(ステップS721)。はずれが指定されている場合には、変動パターンコマンドの内容がリーチを伴う変動パターンであるか否か確認する(ステップS722)。リーチを伴う変動パターンでない場合は、リーチ無はずれ決定処理を実行する(ステップS723)。リーチを伴う変動パターンである場合は、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724)。
ステップS721ではずれが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで15R大当りが指定されているか否か確認する(ステップS725)。15R大当りが指定されている場合には、15R大当り図柄決定処理を実行する(ステップS726)。15R大当りが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで7R大当りが指定されているか否か確認する(ステップS727)。7R大当りが指定されている場合には、7R大当り図柄決定処理を実行する(ステップS728)。7R大当りが指定されていない場合(すなわち、突然確変大当り、または突然時短大当りが指定されている場合)には、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724)。すなわち、この実施の形態では、突然確変図柄および突然時短図柄は、「はずれリーチ図柄」と同じ図柄であり、リーチ有はずれ決定処理にて決定される。
図42は、曜日に応じた7ラウンドの大当り図柄と15ラウンドの大当り図柄を示す説明図である。この実施の形態では、図42に示すように、今日の曜日が月曜日の場合は、月曜日に対応つけられている「1」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「2」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が火曜日の場合は、火曜日に対応つけられている「2」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」「3」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日水曜日の場合は、水曜日に対応つけられている「3」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」「2」「4」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が木曜日の場合は、木曜日に対応つけられている「4」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「3」、「5」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が金曜日の場合は、金曜日に対応つけられている「5」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「4」、「6」〜「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が土曜日の場合は、土曜日に対応つけられている「6」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「5」「7」)が7ラウンドの大当り図柄である。今日の曜日が日曜日の場合は、日曜日に対応つけられている「7」が15ラウンドの大当り図柄であり、その他の図柄(「1」〜「6」)が7ラウンドの大当り図柄である。
この実施の形態では、今日の曜日に対応する演出図柄の表示態様(形、色など。特に色)を、今日の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄の表示態様と異ならせている。例えば、今日が月曜日である場合は、月曜日に対応する「1」の図柄だけ赤色にし、他の図柄を青色にする。このような構成によれば、いずれの演出図柄が今日の曜日に対応する演出図柄であるかについて遊技者の誤認を防止することができる。なお、今日の曜日に対応する演出図柄の表示態様を、今日の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄の表示態様と区別可能であればどのどうな表示態様であってもよい。例えば、今日が月曜日である場合に、月曜日に対応する図柄「1」以外の図柄「2」〜「7」も全て異なる色とした場合であっても、月曜日に対応する図柄「1」が金色にすることによって今日の曜日に対応する図柄が「1」であることを認識させることができる。
図43は、リーチ無はずれ決定処理を示すフローチャートである。リーチ無はずれ決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS731)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた非リーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する(ステップS732)。例えば、今日の曜日が月曜日であれば、図47に示す月曜日テーブルの中の非リーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、左図柄決定用乱数を抽出し(ステップS733)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の左図柄決定テーブルを用いて左図柄(左の演出図柄)を決定する(ステップS734)。
ここで、図47〜図53に示すように、左図柄決定テーブルでは、今日の曜日に応じた図柄(例えば月曜日であれば「1」)に対して割り振る判定値の数を他の図柄に対して割り振る判定値の数よりも少なくなるように設定している。従って、非リーチはずれの場合には、今日の曜日に応じた図柄が左図柄として選択される割合が低い。
次いで、演出制御用CPU101は、右図柄決定用乱数を抽出し(ステップS735)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の右図柄決定テーブルを用いて右図柄(右の演出図柄)を決定する(ステップS736)。
ここで、図47〜図53に示すように、右図柄決定テーブルでは、ステップS734で決定された左図柄と同じ図柄に対して判定値が割り振られていない。左図柄と同じ図柄が右図柄として決定されると、リーチが発生してしまうからである。なお、左図柄と同じ図柄以外の図柄に対する判定値の割り振りは略均等である。
そして、演出制御用CPU101は、中図柄決定用乱数を抽出し(ステップS737)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の右図柄決定テーブルを用いて中図柄(中の演出図柄)を決定する(ステップS738)。なお、中図柄決定テーブルでは、各図柄に対する判定値の割り振りは略均等である。
図44は、リーチ有はずれ決定処理を示すフローチャートである。リーチ有はずれ決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS741)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じたリーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する(ステップS742)。例えば、今日の曜日が火曜日であれば、図48に示す火曜日テーブルの中のリーチはずれ時図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS743)、抽出した乱数値に従って、ステップS742で選択したリーチはずれ時図柄決定テーブルを用いてリーチ図柄(左右の演出図柄)を決定する(ステップS744)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドで指定されたリーチ図柄に対する図柄差から中図柄を決定する(ステップS745)。例えば、リーチ図柄が「7」であり、変動パターンで指定された図柄差が「−2」である場合には、中図柄としてリーチ図柄「7」の2コマ手前の図柄「5」を中図柄と決定する。
なお、上述したように、突然確変図柄および突然時短図柄も同様の処理で決定する。ここで、突然確変大当り・突然時短大当り共用の変動パターンでは、リーズ図柄に対する中図柄の図柄差は例えば「−1」に固定されているものとする。従って、突然確変図柄および突然時短図柄を決定する場合においても、ステップS745と同様に、リーチ図柄に対する図柄差から中図柄を決定することが可能となる。
そして、演出制御用CPU101は、中図柄決定用乱数を抽出し(ステップS737)、抽出した乱数値に従って、ステップS732で選択した非リーチはずれ時図柄決定テーブルの中の右図柄決定テーブルを用いて中図柄(中の演出図柄)を決定する(ステップS738)。なお、中図柄決定テーブルでは、各図柄に対する判定値の割り振りは略均等である。
図45は、15R大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。15R大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS751)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた15R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS752)。例えば、今日の曜日が水曜日であれば、図49に示す水曜日テーブルの中の15R大当り図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS753)、抽出した乱数値に従って、ステップS752で選択した15R大当り図柄決定テーブルを用いて15ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS754)。なお、この実施の形態では、15ラウンドの大当り図柄は1種類(今日の曜日に対応つけられた図柄)しか設けられていないので、15R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄に対してのみ判定値が割り振られている。
次に、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで「第3確変大当り」が指定されているか否か確認する(ステップS755)。第3確変大当りが指定されている場合は、再抽選演出実行前に仮停止させる仮停止図柄を決定する必要があるからである。表示結果指定コマンドで第3確変大当りが指定されている場合には、演出制御用CPU101は、今日の曜日に応じた7R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS756)。例えば、今日の曜日が水曜日であれば、図49に示す水曜日テーブルの中の7R大当り図柄決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、ステップS753で抽出した乱数値に従って、ステップS756で選択した7R大当り図柄決定テーブルを用いて、仮停止図柄である7ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS757)。なお、この実施の形態では、7ラウンドの大当り図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6種類の図柄とされているので、7R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄以外の図柄に対して判定値が略均等に割り振られている。
図46は、7R大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。7R大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS761)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた7R大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS762)。例えば、今日の曜日が木曜日であれば、図50に示す木曜日テーブルの中の7R大当り図柄決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS763)、抽出した乱数値に従って、ステップS762で選択した7R大当り図柄決定テーブルを用いて7ラウンドの大当り図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS764)。なお、この実施の形態では、7ラウンドの大当り図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6種類の図柄とされているので、7R大当り図柄決定テーブルには今日の曜日に応じた図柄以外の図柄に対して判定値が略均等に割り振られている。
図47〜図53に示すように、非リーチはずれ時図柄決定テーブルにおける左図柄決定テーブルでは、今日の曜日に対応した演出図柄に対する判定値の割り振りが少なくされる一方、リーチはずれ時図柄決定テーブルでは、各演出図柄に対する判定値の割り振りが略均等とされている。従って、左図柄が今日の曜日に応じた図柄(月曜日なら「1」)となる割合が低いが、左図柄が今日の曜日に応じた図柄となると、リーチに発展する割合が高いことになる。従って、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止することによって遊技者にリーチの発生を期待させることができる。なお、リーチはずれ時図柄決定テーブルにおいて、今日の曜日に対応する演出図柄に対する判定値の割り振りを他の演出図柄に対する判定値の割り振りよりも多くするようにしてもよい。このようにすれば、左図柄が今日の曜日に応じた図柄となったときのリーチに発展する割合をより一層高くすることができ、左図柄がどの図柄で停止するかに対して遊技者に興味を持たせることができる。
また、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止した場合には15ラウンド大当りに発展する割合が高い。具体的には、15ラウンド用の確変図柄は今日の曜日に対応した1つの図柄で、7ラウンド用の確変図柄は今日の曜日に対応した図柄以外の6つの図柄である(図42参照)。また、図9(C)に示したように、7ラウンド用の確変図柄が停止表示される「第1確変」および「第3確変」に対して振り分けられた判定値の総数は27(37〜53,73〜82)であり、15ラウン用の確変図柄が停止表示される「第2確変」に対して振り分けられた判定値の総数は19(54〜72)である。従って、7ラウンド用の確変図柄における1図柄あたりに振り分けられた判定値の数は約4であるのに対し、15ラウンド用の確変図柄に振り分けられた判定値の数は19であるので、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄になった場合に15ラウンド大当りになる割合は、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄以外の図柄になった場合に7ラウンド大当り(15ラウンド大当りに昇格する場合を含む)になる割合よりも高いことになる。よって、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止することによって遊技者に大当りの発生を期待させることができる。以上のように、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止するとリーチに発展する可能性が高く、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止すると大当りに発展する可能性が高いので、左図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止すると、リーチや大当りに発展するとの期待感を遊技者に持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、左図柄が今日の曜日に対応した図柄になったときだけ、リーチになりやすくしてもよい(大当りのときは今日の曜日に対応する図柄とその他の図柄が均等に決定されるようにしてもよい。)。
図54は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
予告選択処理(ステップS801):演出図柄の変動中において予告演出を実行するか否かと、予告演出の態様とを選択する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動開始処理(ステップS802):飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図55は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図56は、演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS815)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認する。次いで、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドの内容などにもとづいて、今回実行される演出図柄の変動が大当りの変動であるかどうかを確認する(ステップS816)。大当りの変動でなければ、演出制御用CPU101は、今日の曜日に応じた予告選択テーブル(1)を選択する(ステップS817)。大当りの変動であれば、今日の曜日に応じた予告選択テーブル(2)を選択する(ステップS818)。
ここで、予告選択テーブル(1)を図58に示し、予告選択テーブル(2)を図59に示す。図58に示すように、予告選択テーブル(1)は、今日の曜日に応じたテーブルが7つ設けられている。そして、予告選択テーブル(1)では、予告なしと、各曜日ごとのキャラクタに用いた2種類の予告演出パターン(合計14種類の予告演出パターン)に対して判定値が割り振られている。図58に示すように、今日の曜日のキャラクタを用いた予告演出パターンに対して多くの判定値が割り振られ、それ以外の予告演出パターンに対して相対的に少ない判定値が割り振られている。例えば、月曜日のテーブルの場合、「予告なし」には10個の判定値が割り振られ、月のキャラクタを用いた予告演出パターンA−1(例えば図57に示すような月のキャラクタが光る予告演出パターン)には30個の判定値が割り振られ、月のキャラクタを用いた予告演出パターンA−2(例えば図57に示すような月がアップで光る予告演出パターン)には10個の判定値が割り振られ、「月」以外のキャラクタ(火、水、木、金、土星、太陽)を用いた予告演出パターン(B−1,B−2〜G−1,G−2)には5個の判定値しか割り振られていない。また、火曜日のテーブルの場合、「予告なし」には10個の判定値が割り振られ、火のキャラクタを用いた予告演出パターンB−1(例えば図57に示すような火のキャラクタが燃える予告演出パターン)には30個の判定値が割り振られ、火のキャラクタを用いた予告演出パターンA−2(例えば図57に示すような炎がアップで燃える予告演出パターン)には10個の判定値が割り振られ、「火」以外のキャラクタ(月、水、木、金、土星、太陽)を用いた予告演出パターン(A−1,A−2,C−1,C−2〜G−1,G−2)には5個の判定値しか割り振られていない。なお、図57に示す予告演出パターンは、図28や図29に示した予告演出パターンと厳密に対応させていないが、図28や図29に示したような予告演出パターンも予告選択テーブルに設定されているのが好ましい。
図59に示すように、予告選択テーブル(2)も、今日の曜日に応じたテーブルが7つ設けられている。そして、予告選択テーブル(2)では、予告なしと、各曜日ごとのキャラクタに用いた2種類の予告演出パターン(合計14種類の予告演出パターン)に対して判定値が割り振られている。図59に示すように、今日の曜日のキャラクタを用いた予告演出パターンに対して多くの判定値が割り振られ、それ以外の予告演出パターンに対して相対的に少ない判定値が割り振られている。なお、予告選択テーブル(1)と予告選択テーブル(2)とで、今日の曜日に応じた同一のキャラクタを用いた2種類の予告演出パターンに対する判定値の割り振りが異なる。例えば、月曜日の場合は、予告選択テーブル(1)では、予告演出パターンA−1に対して多くの判定値を割り振っているが、予告選択テーブル(2)では、予告演出パターンA−2に対して多くの判定値を割り振っている。従って、今日の曜日に応じたキャラクタを用いた予告演出パターンは、いずれのテーブルを用いても高い割合で選択されるが、同一のキャラクタを用いた2種類の予告演出パターンは、使用する予告選択テーブルによって選択される割合が異なる。
その後、演出制御用CPU101は、予告選択用乱数を抽出し(ステップS819)、抽出した乱数値に従って、ステップS817またはS818で選択した予告選択テーブルを用いて予告演出を実行するか否かと、予告演出パターンとを決定する(ステップS820)。なお、ステップS820で決定された予告演出パターンは、RAMの所定領域に格納される。
図60は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。次いで、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS822)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS823)、第1飾り図柄の変動を開始させることを示す第1飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS824)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS825)。その後、ステップS828に移行する。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているはずである。そこで、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS826A)、第2飾り図柄の変動を開始させることを示す第2飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS826B)とともに、第2保留記憶数を1減算することを示す第2保留記憶数減算フラグをセットする(ステップS826C)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS827)。その後、ステップS828に移行する。
ステップS828では、演出制御用CPU101は、演出制御パターン(演出表示装置9にどのような内容の画像を表示し、どのタイミングで演出表示装置9の表示を切り換えるか、どのような音をならし、どのタイミングで音を切り替え、どのようなランプ・LEDの点灯パターンで点灯させるかを示すパターン)を決定する演出制御パターン決定処理を実行する(ステップS828)。図61は、演出制御パターン決定処理を示すフローチャートである。演出制御パターン決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から読み出した変動パターンコマンドの内容にもとづいて、変動パターンが通常モードまたは時短モードのときに選択される変動パターン(変動番号「1」〜「18」の変動パターン)であるかを確認する(ステップS828A)。変動パターンが通常モードまたは時短モードのときに選択される変動パターンである場合には(ステップS828AのY)、予め用意されている変動パターンに応じた演出制御パターン(通常変動や、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Cの変動に応じた演出を実行する演出制御パターン)を決定する(ステップS828B)。その後、演出制御パターン決定処理を終了し、図60のステップS831の処理に移行する。なお、ここで決定した演出制御パターンにもとづく演出例として、図28および図29には通常モードのときの演出例が示され、図33(P)には時短モードのときの演出例が示されている。
また、変動パターンが通常モードまたは時短モードのときに選択される変動パターンでなく、確変モード(バトルモード)のときに選択される変動パターン(変動番号「19」〜「27」の変動パターン)である場合には(ステップS828AのN)、演出制御パターン決定用乱数を抽出する(ステップS828C)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンの内容に応じた図62に示す演出制御パターン決定テーブルを選択し(ステップS828D)、選択した演出制御パターン決定テーブルを用いて、ステップS828Cで抽出した乱数値に従って演出制御パターンを決定する(ステップS828E)。
具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンの内容が3回型(3回の攻撃が実行されるタイプ)の勝ちパターン(コマンド8018(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(k3−1,k3−2,k3−3,k3−4)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が3回型の引き分けパターン(コマンド8013(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(h3−1〜h3−8)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が3回型の負けパターン(コマンド8015(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(m3−1〜m3−4)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が2回型の勝ちパターン(コマンド8017(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(k2−1〜k2−2)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が2回型の引き分けパターン(コマンド8012(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(h2−1〜h2−4)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が2回型の負けパターン(コマンド8014(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(m2−1〜m2−2)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が1回型の勝ちパターン(コマンド8016(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(k1−1)と決定する。また、変動パターンの内容が3回型の救済パターン(コマンド801A(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(Q3−1〜Q3−4)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。また、変動パターンの内容が2回型の救済パターン(コマンド8019(H)の受信)である場合には、演出制御パターン(Q2−1〜Q2−2)が設定されているテーブルを用いて演出制御パターンを決定する。
そして、演出制御用CPU101は、図30の(G)や図32の(G’)に示すような自キャラクタが変身するキャラクタを選択する処理を実行する(ステップS828F〜S828I)。すなわち、演出制御用CPU101は、キャラクタ選択用乱数を抽出し(ステップS828F)、変動パターンが7R大当りまたは15R大当りの変動パターン(変動番号「23」〜「27」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS828G)。7R大当りまたは15R大当りの大当りの変動パターンである場合には(ステップS828GのY)、ステップS828Fで抽出したキャラクタ選択用乱数値に従って、有利状態用キャラクタテーブルを用いてキャラクタを選択する(ステップS828H)。ここで、有利状態用キャラクタテーブルでは、月曜日から日曜日に対応したキャラクタに対して判定値が割り振られたテーブルであって、今日の曜日に対応したキャラクタに対する判定値を他の曜日に対応したキャラクタに対する判定値よりも多くの判定値が割り振られている。従って、有利状態用キャラクタテーブルを用いてキャラクタを選択する場合、今日の曜日に対応したキャラクタ(例えば今日が月曜日であれば、月曜日に応じた「月」のキャラクタ)が他の曜日に対応したキャラクタよりも高い割合で選択されることになる。一方、7R大当りまたは15R大当りの大当りの変動パターンでない場合には(ステップS828GのN)、すなわち、リーチはずれまたは2R大当りの変動パターン(変動番号「19」〜「22」の変動パターン)である場合は、演出制御用CPU101は、ステップS828Fで抽出したキャラクタ選択用乱数値に従って、不利状態用キャラクタテーブルを用いてキャラクタを選択する(ステップS828I)。ここで、不利状態用キャラクタテーブルでは、月曜日から日曜日に対応したキャラクタに対して判定値が割り振られたテーブルであって、今日の曜日に対応したキャラクタに対する判定値を他の曜日に対応したキャラクタに対する判定値よりも少ない判定値が割り振られている。従って、不利状態用キャラクタテーブルを用いてキャラクタを選択する場合、今日の曜日に対応したキャラクタ(例えば今日が月曜日であれば、月曜日に応じた「月」のキャラクタ)が他の曜日に対応したキャラクタよりも低い割合で選択されることになる。
なお、有利状態用キャラクタテーブルについてだけ、今日の曜日に対応したキャラクタに対する判定値の振り分けを他のキャラクタに対する判定値の振り分けよりも多くするようにしてもよい。また、不利状態用キャラクタテーブルについてだけ、今日の曜日に対応したキャラクタに対する判定値の振り分けを他のキャラクタに対する判定値の振り分けよりも少なくするようにしてもよい。また、有利状態用キャラクタテーブルおよび不利状態用キャラクタテーブルの両方において、今日の曜日に対応したキャラクタに対する判定値の振り分けを他のキャラクタに対する判定値の振り分けよりも多くするが、不利状態用キャラクタテーブルよりも有利状態用キャラクタテーブルの方が判定値の振り分けが多くするようにしてもよい。
以上のような構成によって、バトル演出における自キャラクタが変身する場合において、今日の曜日に対応したキャラクタに変身したときは、今日の曜日に対応したキャラクタ以外のキャラクタに変身したときよりも、7Rまたは15R大当りが発生する可能性が高いことを遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一層煽ることができる。その後、演出制御パターン決定処理を終了し、図60のステップS831の処理に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS828で決定された演出制御パターンに応じたプロセステーブル(表示制御実行データと、ランプ制御実行データと、音番号データと、各演出(表示、ランプ、音)を実行させる時間が設定されたプロセスタイマとからなる複数のプロセスデータを備えたテーブル)を選択する(ステップS831)。なお、バトルモードの場合はステップS828Eで決定された演出制御パターンとステップS828H,S828Iで選択されたキャラクタに応じたプロセステーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ(プロセステーブルを構成するデータ)におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834)。
演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける最初のプロセスデータの内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS835)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS836)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値にする(ステップS837)。
図63は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。
次に、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か判定し(ステップS843)、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843のY)、プロセスデータの切替を行う(ステップS844)。このとき、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。そして、演出制御用CPU101は、次のプロセスタイマをスタートさせる(ステップS845)。そして、次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)にもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS847)。
ここで、ステップS828で決定された演出制御パターンにもとづく演出図柄の変動中の演出が実行される。すなわち、変動パターンが通常モードまたは時短モードの変動パターンであれば、例えば図28および図29に示したような演出が実行される。また、変動パターンが確変モード(バトルモード)の変動パターンであれば、例えば図30〜図33に示したような演出が実行される。
なお、図63には示していないが、予告演出を実行すると決定されている場合には、既に選択された予告演出パターンに従って所定のタイミングで予告演出を実行する制御を行う。予告演出も、例えば、予告演出を実行するためのプロセステーブル(プロセスデータ)に従って実行することが可能である。
また、表示結果特定コマンドで「第3確変」が指定されていれば(すなわち、変動中に7ラウンドの確変図柄を15ラウンドの確変図柄に昇格させることが指定されていれば)、ステップS847にて再抽選演出(昇格演出ともいう)が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS848)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS849)、ステップS850に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図64は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。また、飾り図柄変動終了フラグをセットする(ステップS854)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄および演出図柄の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄および演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図65は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜3指定コマンドのいずれかを受信したことを示す大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンドを受信している場合には、15Rファンファーレ画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。大当り開始2指定コマンドを受信している場合には、7Rファンファーレ画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。大当り開始3指定コマンドを受信している場合には、2R用の演出を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図66は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合であって、大当り終了3指定コマンドを受信している場合(ステップS889のY)、つまり、突然確変大当りまたは突然時短大当りの終了を指定する演出制御コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、演出用時短回数カウンタに所定値(50回)をセットする(ステップS890)。演出用時短回数カウンタは、演出制御用CPU101側で突然確変大当りまたは突然時短大当りの終了後における時短回数(50回)をカウントするカウンタである。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
大当り終了3指定コマンドを受信していない場合には(ステップS889のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
図67は、演出制御メイン処理におけるステップS707の第1飾り図柄表示制御処理を示すフローチャートである。第1飾り図柄表示制御処理において、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS781)。第1飾り図柄変動中フラグがセットされている場合には、ステップS785に移行する。第1飾り図柄変動中フラグがセットされていない場合には、第1飾り図柄変動要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS782)。第1飾り図柄変動要求フラグがセットされている場合には、第1飾り図柄変動要求フラグをリセットし(ステップS783)、第1飾り図柄変動中フラグをセットする(ステップS784)。
ステップS785では、飾り図柄変動終了フラグがセットされているか否か確認する。飾り図柄変動終了フラグがセットされている場合には、飾り図柄変動終了フラグをリセットし(ステップS786)、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータに従って第1飾り図柄表示器9aに表示結果を導出表示し(ステップS791)、第1飾り図柄変動中フラグをリセットする(ステップS792)。
飾り図柄変動終了フラグがセットされていない場合には、飾り図柄切替タイマの値を−1する(ステップS787)。飾り図柄切替タイマの値が0になっていれば(ステップS788)、すなわち点灯LEDの切替タイミングになっていれば、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDを切り替え(ステップS789)、飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を再設定する(ステップS790)。なお、ステップS824,S827では、飾り図柄切替タイマに0.5秒に相当する値を再設定する処理を実行しなくてもよい。
以上のような制御によって、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDが例えば0.5秒ごとに切り替えられ、第1飾り図柄の可変表示が実現される。
なお、第2飾り図柄表示制御処理(ステップS708)のプログラムも第1飾り図柄表示制御処理と同様に構成される。すなわち、上記の第1飾り図柄表示制御処理の説明において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2飾り図柄表示制御処理が説明されることになる。
なお、第1飾り図柄表示制御処理(ステップS707)と第2飾り図柄表示制御処理(ステップS708)を共通の処理としてもよい。この場合、第1飾り図柄変動中フラグ等のフラグをリセットする処理(ステップS781〜S784,S786)については、第1飾り図柄用の処理と第2飾り図柄用の処理とを別々に設ける必要があるが、ステップS785,S787〜S792の処理は共通にすることが可能である。例えば、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか、第2飾り図柄変動中フラグがセットされているかによって、対応するLED(第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9b)に表示制御信号を出力する制御を実行する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出図柄決定処理において、事前にリーチまたは大当りになると決定されている場合には、リーチまたは大当りとならないと決定されている場合に比べ、今日の曜日に対応する演出図柄に決定する割合が高く設定されているテーブル(非リーチはずれ時図柄決定テーブル、リーチはずれ時図柄決定テーブル、大当り図柄決定テーブル)を用いて演出図柄を決定するように構成されているので、今日の曜日に対応する演出図柄が表示される(今日の曜日に対応する図柄の表示を含む演出が実行される)ことにより遊技者にとって有利な状態(リーチ、大当り)となる期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、予告選択処理において、事前にリーチまたは大当りになると決定されている場合には、リーチまたは大当りとならないと決定されている場合に比べ、今日の曜日に対応する演出図柄を用いた予告演出に決定する割合が高く設定されているテーブル(予告選択テーブル)を用いて予告演出を決定するように構成されているので、予告演出によってもリーチまたは大当りとなる期待感を抱かせることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、この実施の形態では、デモ画面表示中において、操作手段が操作されたことを条件に、今日の曜日に対応する演出図柄が活躍すること(今日の曜日に対応する演出図柄が表示されたり、今日の曜日に対応するキャラクタが登場すると、リーチや大当りが発生する可能性が高いこと)を報知可能に構成されているので、いずれの演出図柄が今日の曜日に対応する演出図柄であるかについて遊技者の誤認を防止することができる。
また、この実施の形態では、今日の曜日に対応する演出図柄の表示態様(形、色など。特に色)を、今日の曜日に対応する演出図柄以外の演出図柄の表示態様と異ならせることによって、いずれの演出図柄が今日の曜日に対応する演出図柄であるかについて遊技者の誤認を防止することができる。
また、この実施の形態では、スーパーリーチや大当りが発生するときは高い割合で自キャラクタを今日の曜日に対応するキャラクタに変身させるように構成されているので、今日の曜日に対応するキャラクタに変身することによりスーパーリーチや大当りの発生の期待感を持たせることができ、遊技者の期待感を一層煽ることができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、左図柄が今日の曜日に対応する演出図柄になると、リーチに発展する割合が高くなるようにしていたが、この実施の形態2では、リーチ図柄が今日の曜日に対応する演出図柄になると、大当りが発生する割合が高くなるようにしたものである。
ここで、上記の実施の形態1では、15ラウンド大当り図柄を今日の曜日に対応した図柄(例えば今日が月曜日であれば「1」)が3つ揃った場合(左中右の演出図柄が今日の曜日に対応した同一図柄となった場合)とし、7ラウンド大当り図柄を今日の曜日に対応した図柄以外の図柄(例えば今日の月曜日であれば「2」〜「7」)が3つ揃った場合としていた。しかし、この実施の形態2では、全ての図柄(「1」〜「7」)を15ラウンド大当り図柄としている。すなわち、上記の実施の形態1では、大当り種別として、7ラウンドの確変大当り(第1確変)、15ラウンドの確変大当り(第2確変)、7ラウンドの確変大当りから15ラウンドの確変大当りに昇格させる確変大当り(第3確変)、2ラウンドの突然確変大当りおよび2ラウンドの突然時短大当りとしていたが、この実施の形態2では、大当り種別として、7ラウンドの確変大当りを設けずに、15ラウンドの確変大当り、2ラウンドの突然確変大当りおよび2ラウンドの突然時短大当りとしている。従って、この実施の形態2では、ステップS73の大当り種別の決定処理において、大当り種別として、15ラウンドの確変大当り、2ラウンドの突然確変大当りおよび2ラウンドの突然時短大当りが決定され、そして、表示結果指定コマンドとして、「はずれ」、「15ラウンドの確変大当り」、「2ラウンドの突然確変大当り」、「2ラウンドの突然時短大当り」のいずれかを指定するコマンドが送信されることになる。
図68は、実施の形態2における月曜日テーブルを示す説明図である。図68に示す月曜日テーブルでは、図47に示した月曜日テーブルと異なり、左図柄決定テーブルにおける各演出図柄に対する判定値の割り振りは略均等とされている。また、リーチはずれ時決定テーブルでは、月曜日に対応する演出図柄「1」に対する判定値の割り振りを、他の演出図柄に対する判定値の割り振りよりも少なくしている。また、大当り図柄決定テーブルでは、7ラウンド大当り図柄と15ラウンド大当り図柄とを区別せずに全ての演出図柄を15ラウンド大当り図柄とし、月曜日に対応する図柄「1」に対する判定値の割り振りを、他の図柄に対する判定値の割り振りよりも多くしている。
なお、月曜日テーブル以外のテーブル(火曜日テーブル等)においても同様である。例えば、火曜日テーブルでは、図48に示した火曜日テーブルと異なり、左図柄決定テーブルにおける各演出図柄に対する判定値の割り振りは略均等とされ、また、リーチはずれ時決定テーブルでは、火曜日に対応する演出図柄「2」に対する判定値の割り振りを、他の演出図柄に対する判定値の割り振りよりも少なくしている。また、大当り図柄決定テーブルでは、7ラウンド大当り図柄と15ラウンド大当り図柄とを区別せずに全ての演出図柄を15ラウンド大当り図柄とし、火曜日に対応する図柄「2」に対する判定値の割り振りを、他の図柄に対する判定値の割り振りよりも多くしている。
以上の構成によれば、今日の曜日に対応する図柄でリーチが発生する割合は低いが、今日の曜日に対応する図柄でリーチが発生すると15ラウンドの確変大当りになる割合が高くなる。よって、リーチ図柄が今日の曜日に対応した図柄であるか否かに対する興味を遊技者に持たせることができる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、今日の曜日に対応する図柄を15ラウンド大当り図柄(15R確変図柄)とし、それ以外の図柄を7ラウンド大当り図柄(7R確変図柄)としていたが、この実施の形態3では、今日の曜日に対応する図柄を15ラウンドの確変図柄とし、それ以外の図柄を15ラウンドの非確変図柄(カス図柄)としたものである。
ここで、今日の曜日に対応する図柄を15ラウンドの確変図柄とし、それ以外の図柄を15ラウンドの非確変図柄(カス図柄)とする場合、ステップS73の大当り種別の決定処理において、大当り種別として、15ラウンドの確変大当り(第1確変大当り)、15ラウンドの非確変大当り、15ラウンドの非確変大当りから15ラウンドの確変大当りに昇格させる確変大当り(第3確変大当り)、2ラウンドの突然確変大当りおよび2ラウンドの突然時短大当りが決定され、そして、表示結果指定コマンドとして、「はずれ」、「15ラウンドの確変大当り」、「15ラウンドの非確変大当り」、「再抽選で昇格させる15ラウンドの確変大当り」、「2ラウンドの突然確変大当り」、「2ラウンドの突然時短大当り」のいずれかを指定するコマンドが送信されることになる。
図69は、実施の形態3における曜日に応じた確変図柄と非確変図柄(カス図柄)を示す説明図である。図69に示すように、今日の曜日が月曜日の場合は、月曜日に対応つけられている「1」が確変図柄であり、その他の図柄(「2」〜「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日が火曜日の場合は、火曜日に対応つけられている「2」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」「3」〜「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日水曜日の場合は、水曜日に対応つけられている「3」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」「2」「4」〜「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日が木曜日の場合は、木曜日に対応つけられている「4」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」〜「3」、「5」〜「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日が金曜日の場合は、金曜日に対応つけられている「5」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」〜「4」、「6」〜「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日が土曜日の場合は、土曜日に対応つけられている「6」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」〜「5」「7」)がカス図柄(非確変図柄)である。今日の曜日が日曜日の場合は、日曜日に対応つけられている「7」が確変図柄であり、その他の図柄(「1」〜「6」)がカス図柄(非確変図柄)である。
図70は、実施の形態3における演出図柄決定処理を示すフローチャートである。演出図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、表示結果指定コマンドではずれが指定されているか否か確認する(ステップS721A)。はずれが指定されている場合には、変動パターンコマンドの内容がリーチを伴う変動パターンであるか否か確認する(ステップS722A)。リーチを伴う変動パターンでない場合は、リーチ無はずれ決定処理を実行する(ステップS723A)。リーチを伴う変動パターンである場合は、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724A)。
ステップS721Aではずれが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで確変大当りが指定されているか否か確認する(ステップS725A)。確変大当りが指定されている場合には、確変大当り図柄決定処理を実行する(ステップS726A)。確変大当りが指定されていない場合には、表示結果指定コマンドで通常大当りが指定されているか否か確認する(ステップS727A)。通常大当りが指定されている場合には、通常大当り図柄決定処理を実行する(ステップS728A)。通常大当りが指定されていない場合(すなわち、突然確変大当り、または突然時短大当りが指定されている場合)には、リーチ有はずれ決定処理を実行する(ステップS724A)。
なお、リーチ無はずれ決定処理およびリーチ有はずれ決定処理の内容は、実施の形態1と同様である。
図71は、確変大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。確変大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS751A)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた確変大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS752A)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS753A)、抽出した乱数値に従って、ステップS752Aで選択した確変大当り図柄決定テーブルを用いて確変図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS754A)。
次に、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで「第3確変大当り」(ここで「第3確変大当り」は15ラウンドの非確変大当りから15ラウンドの確変大当りに昇格させる確変大当り)が指定されているか否か確認する(ステップS755A)。第3確変大当りが指定されている場合は、再抽選演出実行前に仮停止させる非確変図柄を決定する必要があるからである。表示結果指定コマンドで第3確変大当りが指定されている場合には、演出制御用CPU101は、今日の曜日に応じた非確変大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS756A)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS753Aで抽出した乱数値に従って、ステップS756Aで選択した非確変図柄決定テーブルを用いて、仮停止図柄である非確変図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS757A)。
図72は、通常大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。通常大当り図柄決定処理において、まず、演出制御用CPU101は、リアルタイムクロック353からの現時刻信号を入力し(ステップS761A)、入力した現時刻信号にもとづいて今日の曜日を確認し、曜日に応じた非確変大当り図柄決定テーブルを選択する(ステップS762A)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS763A)、抽出した乱数値に従って、ステップS762Aで選択した非確変大当り図柄決定テーブルを用いて非確変図柄(左中右の演出図柄)を決定する(ステップS764A)。
図73は、実施の形態3における月曜日テーブルを示す説明図である。なお、図73では、月曜日テーブルとして、大当り図柄決定テーブルのみ示しているが、図47に示したのと同様の非リーチはずれ時図柄決定テーブルとリーチはずれ時図柄決定テーブルも設けられている。図73に示すように、実施の形態3における月曜日テーブルの大当り図柄決定テーブルにおいて、非確変大当り図柄決定テーブルでは、月曜日(今日の曜日)に対応した図柄に対して判定値が割り振られておらず、その他の図柄に対して略均等に判定値が割り振られている。また、確変大当り図柄決定テーブルでは、月曜日(今日の曜日)に対応した図柄に対してのみ判定値が割り振られ、その他の図柄に対して判定値が割り振られていない。なお、月曜日テーブル以外のテーブル(火曜日テーブル等)も設けられている。
以上の構成によれば、今日の曜日に対応する図柄で確変大当りが発生し、今日の曜日に対応する図柄以外の図柄で通常大当りが発生するように構成されているので、今日の曜日に対応する図柄で大当りが発生するか否かに対する興味を遊技者に持たせることができる。
なお、「遊技者にとって有利な有利状態」とは、リーチを伴う変動パターンが実行される状態、ラウンド数の多い大当り(7ラウンド大当りや15ラウンド大当り)が発生する状態、時短モード中における時短回数が多い大当りが発生する状態、確変モード中における確変回数が多い大当りが発生する状態などをいう。
ここで、上記の実施の形態1では、リーチを伴う変動パターンが実行される状態が「遊技者にとって有利な有利状態」となる。すなわち、CPU56は、図20および図21に示す特別図柄通常処理において、大当りとするか否かと、大当りとする場合に大当り種別とを決定する。また、図22および図23に示す変動パターン設定処理において、大当り判定結果および大当り種別の決定結果に応じた変動パターンを決定する。そして、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではずれが指定され、かつ変動パターンコマンドでリーチを伴わない変動パターンが指定されているときは、その日の曜日に応じた非リーチはずれ時図柄決定テーブルを用いて、非リーチはずれ図柄を決定する。このとき、左図柄決定テーブルにおける今日の曜日に応じた図柄に対する判定値がそれ以外の図柄に対する判定値よりも振り分けが少なく設定されているので、左図柄として今日の曜日に対応した図柄が選択される割合が低い。また、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではずれが指定され、かつ変動パターンコマンドでリーチを伴う変動パターンが指定されているときは、その日の曜日に応じたリーチはずれ時図柄決定テーブルを用いて、リーチ図柄を決定する。このとき、リーチはずれ時図柄決定テーブルでは全ての図柄に対して略均等に判定値が割り振られているので、全ての図柄が均等にリーチ図柄として決定される。以上のように、CPU56によって、リーチを伴う変動パターンが決定されたときは、リーチを伴う変動パターンが決定されていないときよりも、左図柄として今日の曜日に応じた図柄(今日が月曜日なら「1」)が決定される割合が高くなる。すなわち、演出制御用CPU101は、有利状態(リーチを伴う変動パターンが実行される状態)にすると決定されたときには、有利状態にすると決定されていないときに比べ、左図柄の停止図柄として今日の曜日に対応した演出図柄に決定する割合が高くなるように構成されていることになる。
また、上記の実施の形態2では、大当りが発生する状態が「遊技者にとって有利な有利状態」となる。すなわち、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではずれが指定され、かつ変動パターンコマンドでリーチを伴う変動パターンが指定されているときは、リーチはずれ時図柄決定テーブル(図68参照)を用いて、リーチ図柄を決定する。このとき、リーチはずれ時図柄決定テーブルにおける今日の曜日に応じた図柄に対する判定値がそれ以外の図柄に対する判定値よりも振り分けが少なく設定されているので、リーチ図柄として今日の曜日に対応した図柄が選択される割合が低い。また、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで大当りが指定されているときは、大当り図柄決定テーブル(図68参照)を用いて、大当り図柄を決定する。このとき、大当り図柄決定テーブルにおける今日の曜日に応じた図柄に対する判定値がそれ以外の図柄に対する判定値よりも振り分けが多く設定されているので、大当り図柄として今日の曜日に対応した図柄が選択される割合が高い。以上のように、CPU56によって、大当りとすると決定されたときは、リーチはずれとすると決定されていないときよりも、リーチ図柄として今日の曜日に応じた図柄(今日が月曜日なら「1」)が決定される割合が高くなる。すなわち、演出制御用CPU101は、有利状態(15ラウンド大当りが発生する状態)にすると決定されたときには、有利状態にすると決定されていないときに比べ、リーチ図柄として今日の曜日に対応した演出図柄に決定する割合が高くなるように構成されていることになる。この例では、非リーチ時の左図柄として今日の曜日の図柄が選択されやすくしてもよい。
また、上記の実施の形態3でも、上記の実施の形態1と同様、リーチを伴う変動パターンが実行される状態が「遊技者にとって有利な有利状態」となる。ただし、上記の実施の形態1では、大当り図柄が7ラウンド確変図柄と15ラウンド確変図柄とに分けられ、左図柄が今日の曜日に対応する図柄になると15ラウンドの確変大当りの発生を期待させるのに対し、上記の実施の形態3では、大当り図柄が確変図柄(15ラウンド)と非確変図柄(15ラウンド)とに分けられ、左図柄が今日の曜日に対応する図柄になると確変大当りの発生を期待させる点で相違する。従って、上記の実施の形態3では、確変大当りが発生する状態が「遊技者にとって有利な状態」と言える。
なお、「遊技者にとって有利な有利状態」を時短モード中における時短回数が多い大当りが発生する状態とする場合は、例えば、大当り種別として、「第1確変」「第2確変」「第3確変」「時短回数が50回の突確」「時短回数が50回の突時」以外に例えば「時短回数が100回の突確」「時短回数が100回の突時」を設ける。そして、CPU56は、時短回数が50回の突確または突時が決定されたときは、大当り遊技の終了時(大当り終了処理)に時短回数カウンタに時短回数として50回を設定し、時短回数が100回の突確または突時が決定されたときは、大当り遊技の終了時(大当り終了処理)に時短回数カウンタに時短回数として100回を設定する。また、演出制御用CPU101は、時短回数が50回の突確または突時であるときは、突確図柄・突時図柄(リーチはずれ図柄)として、今日の曜日に対応したリーチ図柄が選択される割合が低くなるように判定値が割り振られたテーブルを用いて決定し、時短回数が100回の突確または突時であるときは、突確図柄・突時図柄(リーチはずれ図柄)として、今日の曜日に対応したリーチ図柄が選択される割合が高くなるように判定値が割り振られたテーブルを用いて決定する。このような構成によって、演出制御用CPU101は、有利状態(時短回数が多い大当りが発生する状態)にすると決定されたときには、有利状態にすると決定されていないときに比べ、リーチ図柄として今日の曜日に対応した演出図柄に決定する割合が高くなるように構成されていることになる。
また、「遊技者にとって有利な有利状態」を確変モード中における確変回数が多い大当りが発生する状態とする場合は、例えば、確変モードに移行されてから100回の変動が行われると確変状態を終了させる確変大当り(7ラウンド大当り)とを設ける。すなわち、大当り種別として、「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」「突時」以外に例えば「確変回数が100回の7ラウンド確変大当り」を設ける。そして、CPU56は、確変回数が100回の7ラウンド確変大当りが決定されたときは、大当り遊技の終了時(大当り終了処理)に確変回数カウンタに確変回数として100回を設定する。また、15ラウンドの確変図柄と7ラウンドの確変図柄(確変回数無制限)を今日の曜日に対応した図柄とし、7ラウンドの確変図柄(確変回数100回)を今日の曜日に対応した図柄以外の図柄とする。そして、演出制御用CPU101は、確変回数が100回の7ラウンド確変大当りであるときは、7ラウンド確変図柄(確変回数100回)として、今日の曜日に対応した大当り図柄が選択される割合が低くなるように判定値が割り振られたテーブルを用いて決定し、15ラウンド確変大当りまたは7ラウンド確変大当り(確変回数無制限)であるときは、15ラウンド確変図柄または7ラウンド確変図柄(確変回数無制限)として、今日の曜日に対応した大当り図柄が選択される割合が高くなるように判定値が割り振られたテーブルを用いて決定する。このような構成によって、演出制御用CPU101は、有利状態(時短回数が多い大当りが発生する状態)にすると決定されたときには、有利状態にすると決定されていないときに比べ、大当り図柄として今日の曜日に対応した演出図柄に決定する割合が高くなるように構成されていることになる。
なお、「遊技者にとって有利な有利状態」は上記のような状態に限られず、例えば、変動パターンとして擬似連続変動(1回の変動中に図柄の仮停止と再変動を所定回繰り返し、擬似的に複数回の変動が実行されたように見せる変動)を伴う変動パターンを設け、その擬似連続変動を伴う変動パターンが実行される状態を「遊技者にとって有利な有利状態」としてもよい。この場合、大当りが決定されたときは、はずれが決定されたときよりも擬似連続変動が選択されやすいように構成される。また、擬似連続変動中の擬似連の回数が多ければ多いほど、大当りの確率が高くなるように構成した場合には、特定回数以上の擬似連が実行される擬似連続変動が行われる状態を「遊技者にとって有利な有利状態」としてもよい。また、左・中・右の演出図柄のうち、所定の演出図柄が今日の曜日に対応した図柄で停止したときに擬似連続変動しやすいように構成してもよい。また、リーチを伴う変動パターンのうちスーパーリーチ(さらに特定のスーパーリーチでもよい)を伴う変動パターンが実行される状態を「遊技者にとって有利な有利状態」としてもよい。また、特定の予告演出が実行される状態を「遊技者にとって有利な有利状態」としてもよい。
また、上記の実施の形態1では、有利状態(リーチを伴う変動パターンが実行される状態)になると決定された場合に、今日の曜日に応じた図柄が演出表示装置9における演出図柄表示領域中の「左の表示領域(第1停止図柄の表示領域)」に停止する割合が高くなるように構成されていたが、それ以外の表示領域(「右の表示領域」「中の表示領域」)に今日の曜日に応じた図柄が停止する割合が高くなるように構成されていてもよい。この場合、今日の曜日に応じた図柄が「右の表示領域」に停止する割合が高くなるように構成されるときは、右図柄が最初に停止するように構成されているのが好ましいが、そのように構成されていなくてもよい。また、今日の曜日に応じた図柄が「中の表示領域」に停止する割合が高くなるように構成されるときは、中図柄が最初に停止するように構成されているのが好ましいが、そのように構成されていなくてもよい。
また、上記の実施の形態2では、有利状態(15ラウンドの大当りが発生する状態)になると決定された場合に、リーチ図柄が今日の曜日に応じた図柄となる割合が高くなるように構成されていたが、非リーチはずれになる(有利状態にならず、しかもリーチにもならない)と決定された場合においても、今日の曜日に応じた図柄が「左の表示領域(第1停止図柄の表示領域)」に停止する割合が高くなるように構成されていてもよい。このような構成によれば、左図柄に今日のように対応した図柄が停止し、さらに右図柄に今日の曜日に対応した図柄が停止すると、大当り(有利状態)が発生する割合が高くなるため、左図柄が今日の曜日に対応した図柄になった後に、右図柄が今日の曜日に対応した図柄になるか否かについて遊技者に興味を持たせることができる。
また、上記の実施の形態1では、予告選択処理において、大当りとなるか否かに応じて予告選択テーブル(1)または(2)を用いて予告演出を実行するか否かと予告選出の態様(パターン)とを選択するように構成されている。このような構成によれば、今日(本日)の曜日に対応したキャラクタを用いた予告演出の態様(月曜日の場合は「月」のキャラクタを用いた予告演出)が他のキャラクタを用いた予告演出の態様よりも高い割合で選択されるとともに、「大当り」となるときは「はずれ」となるときよりも特定の予告演出の態様(月曜日の場合は図57に示す予告演出A−2)が高い割合で選択されることになる。よって、特定の態様の予告演出が実行されることによって、大当りの発生の期待感を向上させることができる。なお、もう少し単純に、「大当り」となるときは「はずれ」となるときよりも今日の曜日に対応したキャラクタを用いた予告演出の態様が高い割合で選択されるようにしてもよい。
上記の実施の形態3では、今日の曜日に対応した図柄(例えば月曜日だれば「1」)を確変図柄とし、それ以外の図柄を非確変図柄としていた。しかし、このような構成に限られず、いずれの演出図柄も確変が確定しない非確変図柄とするが、今日の曜日に対応した図柄で大当りとなると確変大当りになりやすい(例えば、大当り遊技中に演出等で確変になる旨の報知を行う)、また確変大当り用の大当り図柄決定テーブルには非確変大当り用の大当り図柄決定テーブルより多くの判定値が今日の曜日に対応した図柄に振り分けられているように構成されていてもよい。また、奇数の図柄を確変図柄と偶数の図柄を非確変図柄とし、偶数の図柄で大当りとなったときに、その図柄が今日の曜日に対応した図柄である場合には確変大当りに昇格しやすいように構成されていてもよい。また、いずれの演出図柄もラウンド数(15Rまたは7R)が確定しない大当り図柄とするが、今日の曜日に対応した図柄で大当りとなると15ラウンド大当りになりやすい(例えば、大当り遊技中に演出等で15ラウンド大当りになる旨の報知を行う)、また15ラウンド用の大当り図柄決定テーブルには7ラウンド用の大当り図柄決定テーブルより多くの判定値が今日の曜日に対応した図柄に振り分けられているように構成されていてもよい。また、奇数の図柄を15ラウンド用の大当り図柄と偶数の図柄を7ラウンド用の大当り図柄とし、偶数の図柄で大当りとなったときに、その図柄が今日の曜日に対応した図柄である場合には15ラウンド大当りに昇格しやすいように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態1〜3において、演出図柄だけでなく、演出(例えば、予告演出、リーチ演出、大当り中の演出等)においても各曜日に応じたキャラクタが出現可能であり、今日の曜日に対応したキャラクタが出現することによって遊技者にとって有利な有利状態になる割合が高くなるように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態1〜3では、リアルタイムクロック353からの現時刻信号にもとづいて曜日を確認し、曜日に応じた図柄やキャラクタの出現させることによって有利状態が発生する可能性を示唆していたが、このような構成にかぎらず、例えば、リアルタイムクロック353からの現時刻信号にもとづいて月、日、時間帯などを確認し、月、日、時間帯などに応じた図柄やキャラクタの出現させることによって有利状態が発生する可能性を示唆してもよい。具体的には、演出図柄を「1」〜「12」とし、現在時刻が1時なら「1」の図柄や1時に対応したキャラクタを出現させることによって有利状態が発生する可能性を示唆し、現在時刻が3時なら「3」の図柄や3時に対応したキャラクタを出現させることによって有利状態が発生する可能性を示唆するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態1〜3では、図柄決定テーブル(図47〜図53等)や予告選択テーブル(図58、図59)を曜日毎に設け、曜日に応じたテーブルを用いて図柄や予告演出を決定するように構成していた。しかし、そのような構成に限られず、図柄決定テーブルや予告選択テーブルを曜日毎に設けずに、今日の曜日からの加算値(「0」〜「6」)が設定されたテーブルを設ける。そして、各加算値に判定値を割り振る。そして、このテーブルを用いて加算値を決定し、今日の曜日に加算値を加えた曜日(例えば、今日が月曜日で、決定された加算値が「3」のときは、月曜日から3日後の木曜日)の図柄またはキャラクタを停止図柄または予告演出等で用いるキャラクタなどと決定する。このような構成によっても、曜日毎にテーブルを設けた場合と同様に、曜日に応じた図柄・キャラクタを決定することができる。さらにテーブル数を減らすこともでき、データ容量を削減することが可能となる。
また、バトル中の演出おいて、敵キャラクタが自キャラクタに応じたキャラクタになるようにしてもよい。例えば、自キャラクタが今日の曜日に対応したキャラクタで、敵キャラクタが自キャラクタと相性の良いキャラクタ(例えば、水曜日の「水」系のキャラクタに対し、火曜日の「火」系のキャラクタ)になると、自キャラクタがバトルで勝利しやすい(大当り等が発生しやすい)ようにしてもよい。
また、「対戦演出」は、(1)実力行使系(喧嘩、レスリング等)のほか、(2)スポーツ系(100m走で勝ったら当り、サッカーで勝ったら当りなど)、(3)ゲーム系(じゃんけんで勝ったら当り、ポーカーで勝ったら当りなど)、などのように、勝敗を決するものであって自キャラクタが勝つことにより大当りとなる演出であれば、どのような演出であってもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。