実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図99等の図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせ(例えば、同じ数字が一列に並んだ組み合わせ)が停止表示される。なお、15R確変大当り(特別図柄は例えば7)とは、大当り遊技が15ラウンド継続し、当該大当り遊技の終了後に確変状態に移行する大当りである。また、15R通常大当り(特別図柄は例えば5)とは、大当り遊技が15ラウンド継続し、当該大当り遊技の終了後に確変状態に移行しない、または確変状態から通常状態に移行する大当りである。また、突然確変大当り(特別図柄は例えば3)とは、大当り遊技が2ラウンド継続し、当該大当り遊技の終了後に確変状態に移行する大当りである。なお、後述する2R通常大当り(特別図柄は例えば1)とは、大当り遊技が2ラウンド継続し、当該大当り遊技の終了後に確変状態に移行しない、または確変状態から通常状態に移行する大当りである。なお、ラウンドとは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放されてから、所定個の入賞または所定の開放時間が経過するまでの期間をいう。よって、15ラウンドの大当り遊技では、大入賞口が開放されてから、所定個の入賞または所定の開放時間が経過し、当該大入賞口が閉成する遊技が15回繰り返される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りであることや確変昇格演出(確変状態に昇格することを示す特別な演出)において確変に昇格したことを報知した場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図4は、可動部材の動作の具体例を示す説明図である。なお、図4に示す例では、演出表示装置9における再変動演出(擬似連の演出)が実行されるときの可動部材78の動作を示している。再変動演出では、図4(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図4(B),(C)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図4(D)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図4(E)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する(図4(F)参照)。図4に示す例では、初回変動の期間において、可動部材78が動作(演出表示装置9の表示画面に進入した後、元の位置(表示画面外)に戻るように動作)し、初回変動に続く再変動期間においても、可動部材78が動作する。なお、図4に示す例は、1回の仮停止が行われる場合の例である。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに、一旦大当り以外の表示結果となる仮停止図柄を仮停止させた後に、演出図柄の可変表示を再度実行する再変動演出を1回または複数回実行する演出である。「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図7(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。なお、本例では、特定の変動パターン(スーパーPB4−3)の場合には、擬似連の演出であっても擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示されない場合がある。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる演出図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図8は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。なお、図8に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−5の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについても、再変動が2回行われる。
図9は、可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、スーパーPE1−1およびスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、および特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。なお、図9に示すように、可変表示結果が大当り図柄になる場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについては、再変動が2回または3回行われる。
なお、この実施の形態では、図8および図9に示すように、大当りである場合に擬似連の演出が実行される場合には、はずれである場合に擬似連の演出が実行される場合と比較して、擬似連における再変動回数が多い変動パターンが選択されやすい(例えば、図8および図9に示すように、再変動回数が3回の擬似連を伴う変動パターンは、大当りの場合にのみ選択される)。そのため、この実施の形態では、擬似連の演出が実行される場合に、再変動回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度が高くなる。
なお、はずれである場合に、擬似連の演出における仮停止前に突然確変大当りを想起させる演出を実行し、仮停止後にはずれであることを示す演出を実行するための変動パターンが用意されていてもよい。また、擬似連の演出における仮停止前に突然確変大当りを想起させる演出を実行し、仮停止後に15R大当りであることを示す演出を実行するか否かは、擬似連の演出を実行することを示す変動パターンコマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100が決定するように構成されていてもよい。なお、突然確変大当りを想起させる演出とは、例えば、演出表示装置9に突然確変大当り図柄としての「357」を仮停止図柄として表示させたり、突然確変大当り図柄としての「123」等の連番の数字を左中右の仮停止図柄として表示させたりする演出である。
図10は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当り、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4、ランダム7)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図11(A),(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図11(A)の左欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図11(A)の右欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定されている。図11(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。
図11(B)に示すテーブルは、大当りとすることに決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値に基づき、大当りの種別を15R(ラウンド)通常大当り、15R確変大当り、突然確変大当り、および2R通常大当りといった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照される。図11(B)に示すテーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるRAM102における遊技制御バッファ設定部に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”であるか“2”であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値を、15R通常大当り、15R確変大当り、突然確変大当り、および2R通常大当りの大当り種別に割り当てる決定用データから構成されている。なお、本実施の形態において、2R通常大当りの大当り種別は用意されていなくてもよい。
ここで、図11(B)に示すテーブルは、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、15R確変大当りと、突然確変大当りとの大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、大当り種別判定用の乱数値のうち「1」、「4」、「5」が15R確変大当りの大当り種別に割り当てられ、「7」、「9」が突然確変大当りの大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、突然確変大当りの大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を15R確変大当りと、突然確変大当りとに決定する割合を、異ならせることができる。なお、変動特図指定バッファ値が“2”である場合にも、突然確変大当りの大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値が割り当てられていてもよいし、突然確変大当りと決定する割合が、変動特図指定バッファ値が“1”である場合よりも高いように設定されていてもよい。
なお、図11(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図12(A)〜(G)および図13(H)〜(J)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Jを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Jは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Jは、図13(K)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Jには、大当り種別の判定結果が「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「突然確変大当り」、「2R通常大当り」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1〜特殊CA4−3、特殊CB4−1〜特殊CB4−3、特殊CC4−1〜特殊CC4−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「15R通常大当り」である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図12(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B,132I,132J(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。なお、確変状態における15R通常大当り時に選択される変動パターンとして、スーパーPB4−3が設定されていてもよい。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132G、132Iでは、例えば、特殊CA4−2、特殊CB4−2、特殊CC4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15R通常大当り時、15R確変大当り時、および2R通常大当り時とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「15R通常大当り」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図12(E)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「突然確変大当り」、「2R通常大当り」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132E(「15R通常大当り」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132F(「15R確変大当り」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132G,132I(「突然確変大当り」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D,132G,132J(「2R通常大当り」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「235」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17、図18(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CA4−3、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CB4−3、特殊CC4−1、特殊CC4−2、特殊CC4−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。なお、当り変動パターン判定テーブル137A,137Bに設定されているスーパーPB4−3の変動パターンは、擬似連の演出における演出図柄の最終変動時(例えば、2回目の変動時)に、15R確変大当りの演出を実行し、演出図柄のそれ以前の変動時(例えば、1回目の変動時)に、突然確変大当りを想起させる演出を実行するための変動パターンである。なお、スーパーPB4−3の変動パターンにもとづいて、演出図柄が3回以上変動するように構成されていてもよい。具体的には、スーパーPB4−3の変動パターンが、擬似連の演出における演出図柄の最終変動時(例えば、4回目の変動時)に、15R確変大当りの演出を実行し、演出図柄のそれ以前の変動時(例えば、1回目、2回目、または3回目の変動時)に、突然確変大当りを想起させる演出を実行するための変動パターンである。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図19に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5といった特定演出を実行する変動パターン(図8参照)に、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、演出図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出(非リーチPA1−4の演出(「滑り」)または非リーチPA1−5の演出(「擬似連」))を実行することができる。
また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチPA1−5を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「231」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−5に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられて、非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「235」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「5」〜「8」である場合には、保留記憶数が「0」〜「4」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
また、図16(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、非リーチPA1−5を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別(図19参照)に対して、リーチの種別が非リーチHC1−1の場合には「235」〜「241」の範囲の判定値(変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値)が割り当てられ、リーチの種別が非リーチHC1−2の場合には「234」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、図14(C)に示すリーチ判定テーブル134Cにおいて、保留記憶数が「2」以上であるときに非リーチHC1−1に割り当てられている判定値(リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値)の数と、保留記憶数が「0」または「1」であるときに非リーチHC1−2に割り当てられている判定値の数とは同じである(「1」〜「231」の範囲)。図16(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、非リーチHC1−1の場合に非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して割り当てられている判定値よりも、非リーチHC1−2の場合に非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して割り当てられている判定値の数の方が少ないので、保留記憶数が「2」以上である場合には、保留記憶数が「0」または「1」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
なお、図19に例示されたはずれ変動パターン判定テーブル138Aを用いる場合には、「擬似連」を含む変動パターンとして非リーチPA1−5のみが選択されうるが、「擬似連」を含む複数種類の変動パターンが選択可能になるようにはずれ変動パターン判定テーブル138Aを構成してもよい。
図8に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8および図9に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび突然確変大当り開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)は、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動時間が短縮された状態である時短状態の残り回数(時短状態が終了するまでの特別図柄の残り変動回数)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図21に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と、第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図24(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図24(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図24(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図24(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図24(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図24(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図10参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図10参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図25および図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図24(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
なお、前述したように、第1始動入賞口13への入賞にもとづく決定よりも第2始動入賞口14への入賞にもとづく決定を優先させて可変表示の開始条件を成立させるように構成されていてもよい。具体的には、ステップS52で、第2保留記憶数バッファにソフトウェア乱数値およびランダムRの値が保存されていれば(図23のステップS225参照)、当該ソフトウェア乱数値およびランダムRの値を用いて大当り判定等を行うように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、第2始動入賞口14への入賞にもとづく決定が優先され、図11(B)に示すように、15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当り)とされる割合が高くなるので、遊技興趣を向上させることができる。また、そのように構成された場合には、図24(A)に示す保留特定領域を用意する必要はない。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップS61)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図11(A)参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、そのままステップS75の処理に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図11(B)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(15R通常大当り、15R確変大当り、突然確変大当りまたは2R通常大当り)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が15R通常大当りの場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が15R確変大当りの場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が突然確変大当りの場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が2R通常大当りの場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」または「2R通常大当り」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」または「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「15R通常大当り」または「15R確変大当り」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図27は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(K)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Jのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
大当りフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101の処理に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図28は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図24参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には(つまり、はずれである場合)、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が15R確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。大当りの種別が2R通常大当りであるときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。突然確変大当りであるときには(ステップS111のN,S113のN,S115のY)、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS116)、15R通常大当りであるときには(ステップS111のN,S113のN,S115のN)、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS116)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139の処理に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が15R確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、15R通常大当りおよび15R確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1し(ステップS140)、時短回数カウンタの値に応じた時短回数指定コマンドを送信する制御を行う。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットし(ステップS142)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。なお、確変フラグがセットされている場合には、確変状態時に時短フラグがセットされる意味がなくなるため、ステップS142の処理で時短フラグはリセットされない。
図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図32および図33は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS442)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS443)。
図34は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154の処理に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、15R確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には突然確変大当り終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、ステップS152の処理を、大入賞口開放中処理におけるステップS442の前で実行してもよい。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が15R確変大当りまたは突然確変大当りであったか否か確認する(ステップS158)。
大当りの種別が15R確変大当りまたは突然確変大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS161)。そして、ステップS162に移行する。15R確変大当りでも突然確変大当りでもない場合には、時短フラグをセットする(ステップS162)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS164)。
次に、可変表示中に実行される演出の具体例を、図35〜図38の説明図を参照して説明する。なお、図35〜図38において、演出表示装置9の表示画面を矩形で示す。すなわち、図35〜図38では、図1等に示す円形の演出表示装置9の表示画面の一部が示されている。また、演出図柄に付されている演出情報としてのキャラクタも省略している。図35は、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合、特定演出が実行されないとき、および「擬似連」の特定演出が実行されるときの演出制御用マイクロコンピュータ100の制御による演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図35(C1),(C2)に示すように特定演出は実行されない。非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには、図35(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される。非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには、図35(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される。なお、図35(D1)〜(D6)には、簡略化された擬似連の演出態様が示されている。
図35(A)に示す例は、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図35(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたことに対応して、図35(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われる。なお、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、特定演出パターンが常に滑りTP1−1に決定され(図56参照)、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行される。よって、「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示する演出図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたときには、図35(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われる。
その後、特定演出が実行されない場合には、例えば、図35(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図35(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される演出図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の特定演出が実行される場合には、例えば、図35(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図34(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、擬似連チャンス目GC6となる演出図柄が停止表示される。このときには、例えば、演出図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図35(D3)に示すように全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄を再び変動させる。その後、例えば、図35(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、例えば、図35(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図35(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる。その後、図35(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄になるように、停止表示させる演出図柄を変更させる。ここで、図35(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される演出図柄は、例えば、決定された右最終停止図柄FZ1−2にもとづいて決定される(図47参照)。その後、例えば、図35(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図36〜図38は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図36(A)に示す例では、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図36(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば、変動パターンがスーパーPA4−2であるときのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、図36(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば、変動パターンがスーパーPA4−3であるときのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図36(D1)〜(D5)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の演出図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。
図36(C3)や図36(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図37(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図37(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図37(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、例えば、図37(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の演出図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の演出図柄を停止表示させることなどによって、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1,リーチ演出β2が実行される場合には、図37(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。リーチ演出β1では、図37(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図37(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図37(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、図37(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。図37(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、図37(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進む。また、リーチ演出β2では、図37(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図37(I)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、図38(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。なお、可変表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている演出図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了させる。また、リーチ演出α3では、例えば、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進む。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。その後、演出図柄が停止表示される。なお、リーチ演出α3における3段階目の演出表示については図37および図38に示していない。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図39は、普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS710)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS711)を実行する。
ゲートスイッチ通過処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム5)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS712〜S716に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ステップS712〜S716の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(ステップS712):普通図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。普通図柄プロセスフラグの値が0である状態は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が行われていない状態であって、かつ、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置15の開閉動作中でもない場合)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄通常処理において、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、普通図柄当り判定用乱数を用いて当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。また、普通図柄決定用乱数を用いて普通図柄の停止図柄を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動中処理(ステップS713)に対応した値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動中処理(ステップS713):普通図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する。タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止し、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS714)に対応した値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS714):普通図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS712)に対応した値(具体的には「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS715)に対応した値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップS715):普通図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1回目の開放前であれば、開放回数カウンタに開放回数をセットし、ソレノイド15aを駆動して普通電動役物(可変入賞球装置15)を開放する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS716)に対応した値(具体的には「4」)に更新する。第1回目の開放前でなければ、すなわち2回目以降の開放後であれば、閉鎖時間を計測し、閉鎖時間が経過したら、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS716)に対応した値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップS716):普通図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、開放時間を計測し、開放時間が経過したら、ソレノイド15aの駆動を停止させて普通電動役物を閉鎖する。最後の開放が終了した場合には、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS712)に対応した値(具体的には「0」)に更新する。最後の開放が終了した場合でなければ、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS715)に対応した値(具体的には「3」)に更新する。
図40は、普通図柄通常処理(ステップS712)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS721)。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0であれば、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ、CPU56は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS722)。なお、CPU56は、普通図柄決定用乱数も、乱数バッファ領域に格納する。そして、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS723)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値等を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し(ステップS724)、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするかを決定する(ステップS725)。具体的には、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否か判定し、一致する当り判定値があれば当りと決定する。例えば、確変状態では、当り判定値は3〜12であり、通常状態(時短状態を含む)では、当り判定値は3および7である。普通図柄当り判定用乱数は3〜13の数値範囲で更新されるので(図10参照)、確変状態における当選確率は10/11であり、通常状態における当選確率は2/11である。すなわち、通常状態に比べて、確変状態では高確率で当りになる。なお、CPU56は、普通図柄決定用乱数を用いて、普通図柄の停止図柄を決定する。当りの場合には、普通図柄の停止図柄は、例えば奇数図柄である。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄変動時間をセットし(ステップS726)、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を開始させる(ステップS727)。なお、この実施の形態では、図43(A)の説明図および図43(B)のタイミング図に示すように、通常状態における普通図柄の変動時間は30.0秒であり、確変状態および時短状態における普通図柄の変動時間は1.0秒である。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動中処理(ステップS713)に対応した値(具体的には「1」)に更新する(ステップS728)。
図41は、普通図柄変動中処理(ステップS713)を示すフローチャートである。普通図柄変動中処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS731)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS735)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS732)。また、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS733)。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS714)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS734)。
図42は、普通図柄停止処理(ステップS714)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS741)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS742)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する(ステップS743)。普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは、CPU56は、遊技状態が確変状態である場合は、普通電動役物の開放パターンとして図43(A)の下段に示す値が設定されている確変時および時短時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS744,S745)。通常状態である場合は、CPU56は、普通電動役物の開放パターンとして図43(A)の上段に示す値が設定されている通常時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS744,S746)。図43に示す例では、通常時テーブルには、開放パターンとして、開放時間が0.3秒(0.3s)、開放回数が1回であることを示すデータが設定されている。また、確変時および時短時テーブルには、開放パターンとして、開放時間が1.2秒(1.2s)、閉鎖時間が1.5秒(1.5s)、開放回数が2回であることを示すデータが設定されている。
そして、CPU56は、第1回開放前フラグをセットする(ステップS747)。また、ステップS745の処理またはS746の処理で選択した開放パターンを開放パターンバッファにセットする(ステップS748)。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS715)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップS749)。
普通図柄の停止図柄がはずれ図柄である場合には、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS712)に対応した値(具体的には「0」)に更新する(ステップS743,S750)。
図44は、普通電動役物開放前処理(ステップS715)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU56は、第1回開放前フラグがセットされているか否か確認する(ステップS761)。第1回開放前フラグがセットされている場合には、第1回開放前フラグをリセットし(ステップS762)、開放パターンバッファにセットされている開放回数を開放回数カウンタにセットする(ステップS763)。また、開放パターンバッファにセットされている開放時間に相当する値を普通電役タイマにセットする(ステップS764)。さらに、ソレノイド15aを駆動して可変入賞球装置15を開放し(ステップS765)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS716)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップS766)。
CPU56は、ステップS761の処理で第1回開放前フラグがセットされていないことを確認した場合には、普通電役タイマの値を1減算する(ステップS767)。そして、普通電役タイマの値が0になった場合には、すなわち普通電役タイマがタイムアウトしたらステップS764に移行する(ステップS768)。なお、ステップS767,S768の処理は、第1回目以降の開放が終了した後の閉鎖時間を計測するための処理である。
図45は、普通電動役物開放中処理(ステップS716)を示すフローチャートである。普通電動役物開放中処理において、CPU56は、普通電役タイマの値を1減算する(ステップS771)。そして、普通電役タイマの値が0になった場合には、すなわち普通電役タイマがタイムアウトしたら(ステップS772のY)、ソレノイド15aの駆動を停止して普通電動役物(可変入賞球装置15)を閉鎖する(ステップS773)。
なお、普通電役タイマの値が0になっていない場合には、すなわち普通電役タイマがタイムアウトしていない場合であっても(ステップS772のN)、普通電動役物(可変入賞球装置15)への入賞回数が8回になったら、ステップS773の処理に移行し、ソレノイド15aの駆動を停止して普通電動役物を閉鎖するように構成されていてもよい。
また、開放回数カウンタの値を−1し(ステップS774)、開放回数カウンタの値が0になっていなければ、開放パターンバッファにセットされている閉鎖時間に相当する値を普通電役タイマにセットする(ステップS775,S776)。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS715)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップS777)。
CPU56は、ステップS775の処理で開放回数カウンタの値が0になっていることを確認したら、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS712)に対応した値(具体的には「0」)に更新する(ステップS778)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図46は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図47および図48は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
コマンド受信バッファとして、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図21参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図49は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図49に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図49(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図49(B)参照)。
図50は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図50に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、可動物予告決定用の乱数SR5−4、枠予告決定用の乱数SR5−5、演出羽根役物予告決定用の乱数SR5−7、第1特定演出(滑り)パターン判定用の乱数SR6−1を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
滑り仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。可動物予告決定用の乱数SR5−4は、可動物予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。枠予告決定用の乱数SR5−5は、枠予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。演出羽根役物予告決定用の乱数SR5−7は、演出羽根役物予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。
第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組み合わせを決定するためのテーブルとして、例えば、図51(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図51(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図51(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図51(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図52に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18,LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図51(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせになる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせにならないようにすることができる。また、図51(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた演出図柄の組み合わせになる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図7に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図53に示すような一定の非リーチの組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や、チャンス目に類似する一定の非リーチの組み合わせにならないようにすることができる。なお、図53に示す一定の非リーチの組み合わせには、突然確変大当り時の最終停止図柄も含まれ、遊技者に大当りであることを想起される図柄が含まれる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図54(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図54(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図54(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。ただし、図54(B)では、中最終停止図柄FZ2−3を特定可能なデータとして、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2との図柄差が示されている。
すなわち、リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって特定される。すなわち、演出図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組み合わせのいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図55に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bが含まれている。図55に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bは、大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。なお、最終停止図柄決定テーブル163Aは、確変大当りとすることに決定されている場合に使用され、最終停止図柄決定テーブル163Bは、通常大当り(非確変大当り)とすることに決定されている場合に使用される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図56に示す特定演出パターン判定テーブル164Aが含まれている。図56に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−5、スーパーPA4−2、スーパーPA4−5、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図8および図9参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
なお、例えば、変動パターンが非リーチPA1−4である場合に、前回演出値(前回演出保存データ:前回の演出図柄の変動パターンを示す値)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜4のいずれであるかに応じて、選択しうる滑りTP1−1〜滑りTP1−4を変更する。なお、1〜4のそれぞれは、滑りTP1−1〜滑りTP1−4のそれぞれを示すとする。演出制御用CPU101は、滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定する。そして、特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルとする。演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定する場合には、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、特定演出パターン判定テーブル164Aの構成を変更するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにするようにしてもよい。その場合には、図56に例示された特定演出パターン判定テーブル164Aを使用するが、決定した滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)が前回判定値で特定される滑り演出態様と一致する場合には、演出態様を差し替える(例えば、決定した滑り演出態様が滑りTP1−nであれば、滑りTP1−(n+1)に差し替える)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図57(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図57(E)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図58(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PG3−1のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PG3−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PG3−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンがスーパーPB4−3である場合には、仮停止図柄として、突然確変大当りを想起させる図柄に決定される。
図58(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図58(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図58(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図59に示すように、擬似連演出における再変動(初回変動を含む。)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図60に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図60に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。各図柄変動制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図61に示す各種演出制御パターンテーブル182が含まれている。図61に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図62は、図46に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図63は、図62に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図64および図65は、図62に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS501)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているか否かを変動パターンコマンドにもとづいて確認してもよい。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS504)、ステップS516の処理に移行する。ステップS504の処理では、図51(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1になる演出図柄を決定する。次に、図51(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図52に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図51(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
ステップS504の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することによって、演出図柄の停止図柄をリーチの組み合わせや大当りの組み合わせにしない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図7に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8や図53に示されたような一定の非リーチの組み合わせになることもない。なお、突然確変大当りに決定されている場合には、ステップS504の処理で、最終停止図柄を突然確変大当り図柄に決定する。また、リーチの場合のリーチ図柄の仮停止図柄を決定する。
ステップS502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS505)、ステップS516の処理に移行する。ステップS505の処理では、図54(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、図54(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
以上のように、ステップS505の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS501)、演出制御用CPU101は、突然確変大当りまたは2R通常大当りに決定されているか否か判定する(ステップS507)。突然確変大当りまたは2R通常大当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。なお、突然確変大当りまたは2R通常大当りに決定されているか否かを変動パターンコマンドにもとづいて判定するように構成されていてもよい。突然確変大当りまたは2R通常大当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS508)。図9に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンは、いずれも、演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS508の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS504の処理に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS504の処理で、最終停止図柄となる演出図柄を決定する。
ステップS508の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS505の処理に移行する。
突然確変大当りおよび2R通常大当りに決定されていない場合には(ステップS507)、大当りの組み合わせの演出図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS511)。ステップS511の処理では、演出制御用CPU101は、確変大当りにすることに決定されている場合には図55(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。通常大当りにすることに決定されている場合には図55(B)に示された最終停止図柄決定テーブル163Bを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。なお、確変大当りにすることに決定されている場合に、左中右の確定演出図柄として「2」、「4」、「6」、「8」といった一般に非確変大当りを想起させるような停止図柄が導出表示されることもあるが(図51(A)参照)、最終停止図柄決定テーブル163Aにおいて、「2」、「4」、「6」、「8」に対して判定値を割り当てないようにして、確変大当りにすることに決定されている場合には「2」、「4」、「6」、「8」が選択されないようにしてもよい。また、確変大当りにすることに決定されている場合に「2」、「4」、「6」、「8」が左中右の確定演出図柄として選択されうるようにしたときに、大当り遊技中等に、いわゆる確変昇格演出を実行することによって、演出表示装置9において表示されている左中右の確定演出図柄を「7」等に変更するようにしてもよい。なお、確変状態に関する報知を行わない遊技機では、確変昇格演出を実行せず、遊技者に、確定演出図柄によって遊技状態(確変状態であるか否か)を把握することを困難にするようにしてもよい。
次に、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンド(図21参照)が、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンがスーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否か判定する(ステップS512)。スーパーPB4−3の変動パターンは、突然確変大当りを想起させる演出を行った後の擬似連による仮停止図柄の表示後に、15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当りを含む)を想起させる演出を行うための変動パターンである(図9参照)。変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンがスーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否かによって判定される。そして、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドである場合に(ステップS512のY)、仮停止図柄として突然確変大当り図柄を決定し(ステップS513)、ステップS517の処理に移行する。したがって、スーパーPB4−3の変動パターンにもとづく演出が実行される場合には、まず、突然確変大当りを想起させる演出が行われ(図9参照)、次に、突然確変大当り図柄が仮停止図柄として表示され(ステップS513参照)、確変状態中の演出(通常状態と異なる背景画像を演出表示装置9に表示させる演出)が実行され、その後、演出図柄の変動が再開され、15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当りを含む)を想起させる演出が実行され(図9参照)、演出最終停止図柄として15R通常大当り図柄または15R確変大当り図柄(例えば、「777」等の図柄)が導出表示される(ステップS511参照)。よって、遊技者に、突然確変大当りに決定されたかのように思わせてから(遊技者の15R通常大当りまたは15R確変大当りに対する期待感を一旦低下させてから)、15R通常大当りまたは15R確変大当りであることを報知し、期待感に抑揚を与え、遊技興趣を向上させることができる。
また、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドでない場合に(ステップS512のN)、ステップS516の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS516で、特定演出設定処理を実行する。図66は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出(「滑り」または「擬似連」)を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」であるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」の特定演出であれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図56に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。すなわち、まず、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS553の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、RAMの所定領域の前回演出値を更新する(ステップS555)。例えば、ステップS554の処理で滑りTP1−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。滑りTP1−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、滑りTP1−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。また、滑りTP1−4の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を4に更新する。
ステップS555の処理を実行することによって、「滑り」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定された滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「滑り」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を示すデータを記憶する。
特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルにした場合、演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定するときには、ステップS554の処理において、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」以外である(すなわち、「擬似連」である)と判定した場合には、受信した変動パターンコマンドが示す擬似連演出の種類を示すデータを、RAMの所定領域に記憶する。
次いで、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図57(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる演出図柄を決定する(ステップS556)。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、受信した変動パターンコマンドで特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が1回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が2回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図58(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PG3−1のいずれかである場合には、図58(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。なお、演出制御用CPU101は、ステップS513の処理に代えて、変動パターンがスーパーPB4−3のときにもステップS556の処理で仮停止図柄を決定するように構成されていてもよい。そして、突然確変大当り図柄を仮停止図柄として決定するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、ステップS512の処理を実行する必要がなくなり、プログラムの簡略化を図ることができる。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS556の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図58(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。以上にように、ステップS556の処理が実行されることによって、擬似連が実行される場合には、演出図柄の仮停止図柄として擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかの図柄が決定される。そして、処理を終了する。
ステップS516の特定演出設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS517)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS516の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図60に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンや予告演出の内容に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS518)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS519)。
図67は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図67に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、図60に示された図柄変動制御パターンテーブル180、および図61に示された各種演出制御パターンテーブル182を、より具体的に示したものに相当する。また、ステップS518Aの処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
図65は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および演出羽根役物79a,79bを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を開始する(ステップS520)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS522)。
図69は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(可動部材制御データ等)の内容にもとづいて可動物予告演出の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS852)。可動物予告演出の実行タイミングであれば(ステップS852のY)、プロセスデータ(特に、可動部材制御データ)の内容に従って可動部材78を動作させて可動物予告演出を実行する(ステップS853)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてその他の予告演出(枠予告演出、演出羽根役物予告演出)の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS854)。その他の予告演出の実行タイミングであれば(ステップS854のY)、プロセスデータの内容に従ってその他の予告演出を実行する(ステップS855)。すなわち、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させたり、演出羽根役物79a,79bを動作させたり、演出表示装置9の画面に他の演出で用いられる画像とは異なる画像(他系統の画像)を表示させたりする。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS858)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857)、ステップS858に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターン(非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3および特殊PG3−1)にもとづいてステップS841〜S845の処理を実行する場合は、上述したように、複数回の演出図柄の擬似変動が実行されるように演出表示装置9の表示制御が実行される。すなわち、擬似連変動パターンに対応するプロセステーブルには、擬似連の演出を示す演出制御データも設定されている。なお、スーパーPB4−3の変動パターンに対応するプロセステーブルとして、突然確変大当りを想起させる演出を実行させてから、演出図柄の再変動を開始させて、15R確変大当りに応じた演出を実行させるための演出制御データが設定されている。ここで、通常の突然確変大当り時には、演出図柄の変動終了後に大入賞口が開放されるが、スーパーPB4−3の変動パターンにもとづく演出時には、演出図柄(突然確変大当り図柄)の仮停止後には大入賞口は開放されない。
図70は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877の処理に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、図61に示された「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、2R通常大当りまたは突然確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図24参照)は、図61に示された「2回開放遊技開始報知(突然確変大当り・2R通常大当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。なお、突然確変大当りに決定されているときの演出は、変動パターンコマンドにもとづいて、大当り遊技が終了するまでの演出を一連のもの(ファンファーレコマンドが送信されても演出に影響させないもの。)として実行するように構成されていてもよい。
図71は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS973)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
図72から図74は、本実施の形態のパチンコ遊技機1において実行される演出の具体例を示す説明図である。
演出図柄が可変表示されていない状態で、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立すると(図72(1−1))、決定された変動パターンにもとづいて、演出図柄の可変表示が開始される(図72(1−2))。なお、図72(1−1)に示す状態では、図72(1−1)の下部の黒丸が3個であることにより、保留記憶数が3であることが示されている。そして、演出図柄の可変表示が開始されたことにより、保留記憶数が−1され、保留記憶数が2になったことが下部の黒丸が2個であることにより示されている。
そして、決定された変動パターンにもとづいてリーチ演出が実行され(図72(1−3))、最終停止図柄が導出表示される(図72(1−4))。図72に示す例では、リーチ演出後に15R確変大当り図柄(「777」)が導出表示され、15R確変大当りに決定されたことが報知されている。
図73および図74は、変動パターンスーパーPB4−3にもとづいて実行される演出の具体例を示す説明図である。
演出図柄が可変表示されていない状態で、可変表示の開始条件が成立すると(図73(2−1))、変動パターンスーパーPB4−3にもとづいて、演出図柄の可変表示が開始される(図73(2−2))。なお、図73(2−1)に示す状態では、図73(2−1)の下部の黒丸が3個であることにより、保留記憶数が3であることが示されている。そして、演出図柄の可変表示が開始されたことにより、保留記憶数が−1され、保留記憶数が2になったことが下部の黒丸が2個であることにより示されている。
そして、突然確変大当り図柄(「357」)が仮停止図柄(つまり、揺れ変動等させて表示させる図柄としての突然確変大当り図柄(「357」))として表示され(図73(2−3)、図65のステップS513参照)、変動パターンスーパーPB4−3にもとづいて、確変状態に移行したかのような演出(背景画像の色や、ランプ(装飾LED25等)の発光態様、演出図柄の形状や色、演出表示装置9に表示されるキャラクタ等が通常状態とは異なる演出)が実行され(図73(2−4),(2−5))、演出図柄が再変動される(図74(2−6))。図73(2−4),(2−5)は、確変状態に移行することを示す演出である。なお、図74(2−6)に示す状態では、図74(2−6)の下部の黒丸が2個であることにより、保留記憶数が2であることが示され、演出図柄の仮停止後の再変動演出なので、保留記憶数が減少していないことが示されている。つまり、図73(2−4)〜図74(2−7)に示す演出は、15R確変大当りに決定されたことにもとづく擬似連の演出として、図73(2−2)に示す状態から、突然確変大当りを想起させる演出を経て、図74(2−7)で表示結果が導出表示されるまでの特別図柄の1回の変動中に行われる演出である。したがって、この間には、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおける飾り図柄、および第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は継続して行われている。なお、本実施例では、第1特定遊技状態として、2Rの大当り遊技状態を例示しているが、第1特定遊技状態は、小当り遊技であってもよい。ここで、小当り遊技とは、小当りとは、15Rの大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(例えば、突然確変大当りと同様に0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。そして、突然確変大当りと小当りとで、大入賞口の開放パターンを同じにする。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、15R確変大当りと決定された場合に、変動パターンスーパーPB4−3にもとづいて行われる演出のうち、突然確変大当りであることを想起させる演出は、突然確変大当りの演出と全く同じものであるが、例えば、通常の突然確変大当りの演出の一部(突然確変大当りの演出の途中までまたは途中から)の演出であってもよい。
その後、変動パターンスーパーPB4−3にもとづいてリーチ演出が実行され(図74(2−7))、最終停止図柄が導出表示される(図74(2−7))。図74に示す例では、15R確変大当り図柄(「777」)が導出表示され、15R確変大当りに決定されたことが報知されている。なお、突然確変大当りに決定されているときの演出(演出図柄の変動中および大当り遊技中を含む)として、図73(2−1)〜(2−5)に示す演出が実行される。また、突然確変大当りに決定されているときには、演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンドを受信したときに、図73(2−3)が演出表示装置9に表示されている状態で、特別図柄、飾り図柄、演出図柄の変動が、仮停止ではなく、完全に停止表示される。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、仮停止図柄として突然確変大当り図柄が表示された後に、15R通常大当り図柄または15R確変大当り図柄が導出表示され、突然確変大当り図柄が仮停止表示された後に確変状態に移行した場合と同じ演出が実行され、15R通常大当りまたは15R確変大当りであることが報知されるので、遊技者の15R通常大当りまたは15R確変大当りへの期待感を低下させてから、15R通常大当りまたは15R確変大当りであることが報知され、遊技者の期待感に抑揚を与え、遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、仮停止図柄として突然確変大当り図柄が表示された後に、15R通常大当り図柄または15R確変大当り図柄が導出表示され、突然確変大当り図柄が仮停止表示された後に確変状態に移行した場合と同じ演出が実行されるので、遊技者に、突然確変大当りにもとづく確変状態における特別図柄の1回目の可変表示によって15R通常大当り図柄または15R確変大当り図柄が導出表示されたかのように思わせる意外性のある演出により、遊技興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技機の遊技状態に応じて異なる演出を実行する。なお、本実施の形態では、15R通常大当りは用意されていなくてもよいが、そのように構成された場合には、ラウンド数が2R以外の大当りで、後述するバトル演出が開始される。なお、バトル演出中以外の状態では、第1の実施の形態と同様に、図72に例示した演出が実行され、演出図柄の変動が行われる。
図75および図76は、第2の実施の形態における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第2の実施の形態の演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS501)。演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否かを、変動パターンにもとづいて確認してもよい。そして、本実施の形態では、はずれとすることに決定されているときであって(ステップS501のY)、バトルフラグがセットされている場合には(ステップS501AのY)、ステップS504の処理に移行し、非リーチの停止図柄を決定する処理が行われる(ステップS504)。つまり、バトル演出中には、当りのとき以外はリーチ演出は実行されない。なお、バトルフラグおよびバトル演出については後述する。なお、突然確変大当りとすることに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合(つまり、バトル演出中)に、演出制御用CPU101は、ステップS501の処理からステップS505の処理に移行して、リーチはずれとしてもよい。
演出制御用CPU101は、はずれと決定されていない場合に(ステップS501のN)、2R通常大当りに決定されているか否か判定する(ステップS507A)。演出制御用CPU101は、2R通常大当りに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合に(ステップS507AのY,S507BのY)、ステップS505の処理に移行し、リーチの停止図柄を決定する(ステップS505)。ステップS505の処理は、第1の実施の形態における処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。2R通常大当りに決定されていない場合(ステップS507AのN)、または2R通常大当りに決定されているがバトルフラグがセットされていない場合に(ステップS507AのY,S507BのN)、ステップS511の処理に移行し、大当りの組み合わせの演出図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS511)。従って、2R通常大当りに決定され、バトルフラグがセットされている場合には、最終停止図柄として、はずれの組み合わせのリーチ演出図柄に決定される。つまり、そのような場合には、ステップS511の処理とは別の処理で最終停止図柄が決定される。通常時(バトル演出中でないとき)に2R通常大当りまたは突然確変大当りに決定された場合には、「357」や「123」等の突然確変大当り図柄が最終停止図柄に決定される。なお、2R通常大当りに決定され、バトルフラグがセットされていない場合に、当該大当り遊技の終了後に潜伏時背景画像を表示するように構成されていてもよい。突然確変大当りや15R確変大当りに決定されている場合には、最終停止図柄として、大当りの組み合わせの演出図柄に決定される。なお、ステップS511の処理は、第1の実施の形態における処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。そして、演出制御用CPU101は、ステップS511の処理の終了後、15R確変大当りに決定されているか否か判定する(ステップS561)。15R確変大当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。演出制御用CPU101は、15R確変大当りに決定されていないと判定した場合に(ステップS561のN)、ステップS517Aの処理に移行する。
演出制御用CPU101は、15R確変大当りに決定されていると判定した場合に(ステップS561のY)、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンド(図21参照)が、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンがスーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否か判定する(ステップS562)。なお、本実施の形態におけるスーパーPB4−3の変動パターンは、2R通常大当りを想起させる演出を行った後の擬似連による仮停止図柄の表示後に、15R確変大当りを想起させる演出を行うための変動パターンである。変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンがスーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドであるか否かによって判定される。演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドでない場合に(ステップS562のN)、ステップS517Aの処理に移行する。演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが、スーパーPB4−3を指定している変動パターンコマンドである場合に(ステップS562のY)、仮停止図柄として2R通常大当り図柄を決定する(ステップS563)。
そして、演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされている場合に(ステップS564のY)、背景変更フラグをセットして(ステップS565)、ステップS517Aの処理に移行する。背景変更フラグとは、スーパーPB4−3の変動パターンにもとづく演出図柄の可変表示中に、演出表示装置9の表示画面の背景画像を変更するか否かを示すフラグである。バトルフラグについては後述する。
演出制御用CPU101は、セットされているフラグ(具体的には、バトルフラグ、潜伏フラグ、通常演出フラグ)に応じて、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS517A)。図77は、バトルフラグがセットされている場合に実行される演出(バトル演出)の例を示す説明図である。本実施の形態では、バトルフラグがセットされている場合であって、大当り時には、2人のキャラクタ(一方が味方のキャラクタ、他方が敵のキャラクタ)が闘う演出が実行される。つまり、大当り時以外には、闘いの演出は開始されない。バトル演出は、具体的には、図77に示すように、バトルフラグがセットされている場合であって、15R確変大当りに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、味方のキャラクタが敵のキャラクタを倒して勝つ演出を実行させるための演出制御パターンに決定する。また、15R通常大当りに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、味方のキャラクタが敵のキャラクタを倒したが、敵のキャラクタが立ち直る演出を実行させるための演出制御パターンに決定する。また、突然確変大当りに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、味方のキャラクタと敵のキャラクタとの闘いが引き分けで継続される演出を実行させるための演出制御パターン、または味方のキャラクタが敵のキャラクタに倒される演出を実行させるための演出制御パターンのいずれかに、乱数の値が予め決められた合致するか否かによって決定する。つまり、演出制御用CPU101は、味方のキャラクタと敵のキャラクタとの闘いが引き分けで継続される演出を実行させるための演出制御パターン、または味方のキャラクタが敵のキャラクタに倒される演出を実行させるための演出制御パターンのいずれかに、乱数の値が予め決められた合致するか否かによって決定するのは、突然確変大当りに決定されている場合である。そして、演出制御用CPU101は、味方のキャラクタが敵のキャラクタに倒される演出を実行させるための演出制御パターンに決定した場合には、後述するステップS990〜ステップS992の処理を実行しない。また、2R通常大当りに決定されている場合であって、バトルフラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、一方のキャラクタが他方のキャラクタに倒されて負ける演出を実行させるための演出制御パターンに決定する。なお、バトル演出中には、演出図柄の変動も実行されるが、バトル演出が開始されたときには演出図柄の表示領域が縮小されて、演出表示装置9の表示画面の端部に近い領域に移動し、主にキャラクタのどちらが闘いで勝つのかの演出を遊技者が認識しやすいように演出図柄が表示される。
なお、通常演出フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、確変状態でないことを認識可能な演出を実行させるための演出制御パターンに決定する。また、潜伏フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、確変状態であるか否かが認識困難な演出を実行させるための演出制御パターンに決定する。
ステップS518以降の処理は第1の実施の形態における処理と同様なため説明を省略する。
図78は、第2の実施の形態における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第2の実施の形態の演出図柄変動開始処理において、ステップS840〜S845の処理は、図69に示す第1の実施の形態の演出図柄変動中処理と同様な処理であるので、説明を省略する。
第2の実施の形態における演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、背景変更フラグがセットされているか否か判定する(ステップS846)。背景変更フラグは、15R確変大当りと決定され、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンがスーパーPB4−3を指定しており、バトルフラグがセットされている場合に、前述した演出図柄変動開始処理のステップS565の処理でセットされる(図76参照)。
そして、演出制御用CPU101は、背景変更フラグがセットされていると判定した場合に(ステップS846のY)、背景変更の切替タイミングであるか否かを判定する(ステップS847)。背景変更の切替タイミングとは、例えば、前述した演出図柄変動開始処理のステップS563の処理で仮停止図柄として決定された2R通常大当り図柄が仮停止表示されたタイミングである。なお、演出制御用CPU101は、例えば、変動時間タイマの値にもとづいて、背景変更の切替タイミングであるか否かを判定する。
そして、演出制御用CPU101は、背景変更の切替タイミングであると判定した場合に(ステップS847のY)、背景画像を切り替える(ステップS848)。具体的には、バトルフラグがセットされている場合に実行される演出に応じた背景画像(バトル時背景画像)から、潜伏フラグがセットされている場合に実行される演出(突然確変大当りまたは2R通常大当りにもとづいて実行される演出)に応じた背景画像(潜伏時背景画像)に切り替える。バトルフラグがセットされている場合に実行される演出に応じた背景画像とは、例えば、遊技者が確変状態であることを認識可能な画像である。また、潜伏フラグがセットされている場合に実行される演出に応じた背景画像とは、遊技者が確変状態であることを認識困難な画像である。したがって、ステップS848の処理は、例えば、2R通常大当り図柄が仮停止表示されたタイミングで、遊技者が確変状態であることを認識可能な画像から、遊技者が確変状態であることを認識困難な画像に切り替える処理である。
なお、ステップS852以降の処理は第1の実施の形態における処理と同様なため説明を省略する。
図79は、第2の実施の形態における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。本実施の形態の演出図柄変動停止処理と、図70に示す第1の実施の形態の演出図柄変動停止処理とは、はずれに決定されている場合の処理が異なる。
すなわち、演出制御用CPU101は、はずれに決定されている場合に(ステップS874A)、時短回数指定コマンドが「0」を示しているか否か判定する(ステップS874A)。なお、図34に示す大当り終了処理におけるステップS159で、2R通常大当りまたは15R通常大当りであった場合に、時短回数カウンタに値(本例では「100」)がセットされ、図30に示す特別図柄停止処理のステップS140で、時短回数カウンタの値が−1され、時短回数カウンタの値に応じた時短回数指定コマンドを送信する制御が行われる。そして、演出制御用CPU101は、送信された時短回数指定コマンドが示す時短回数カウンタの値が「0」である場合に、通常時背景画像(遊技者が確変状態でないことを認識可能な演出に応じた背景画像)を表示し(ステップS874B)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874C)。
ここで、図81に示すフローチャートを用いて後述するように、2R通常大当りであった場合には、潜伏時背景画像が表示されている(ステップS992参照)。したがって、2R通常大当りであった場合には、時短回数カウンタがタイムアウトするまで(ステップS874AのN)、潜伏時背景画像が表示され(ステップS992参照)、時短回数カウンタがタイムアウトすると(ステップS874AのY)、通常時背景画像が表示されることとなる(ステップS874B)。
図80は、第2の実施の形態における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。本実施の形態の大当り終了演出処理と、図71に示す第1の実施の形態の大当り終了演出処理とは、演出期間計測タイマがタイムアウトした場合の処理が異なる。
すなわち、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトした場合に(ステップS972のY)、15R確変大当りであったか否かを判定する(ステップS980)。そして、演出制御用CPU101は、15R確変大当りであったと判定した場合に(ステップS980のY)、バトルフラグがセットされているか否か判定する(ステップS981)。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS981のN)、ステップS985の処理に移行する。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていると判定した場合に(ステップS981のY)、背景変更フラグがセットされているか否か判定する(ステップS982)。演出制御用CPU101は、背景変更フラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS982のN)、ステップS978の処理に移行する。
なお、背景変更フラグは、図75に示す演出図柄変動開始処理のステップS565の処理でセットされるフラグである。そして、背景変更フラグがセットされていると、図78に示す演出図柄変動中処理のステップS848の処理で、背景画像が、バトル時背景画像から潜伏時背景画像に切り替えられる。よって、ステップS982の処理で背景変更フラグがセットされていると判定する場合には、図78に示す演出図柄変動中処理のステップS848の処理で、背景画像が、バトル時背景画像から潜伏時背景画像に切り替えられている。
演出制御用CPU101は、背景変更フラグがセットされていると判定した場合に(ステップS982のY)、演出表示装置9の表示画面にバトル時背景画像を表示させる(ステップS983)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像を潜伏時背景画像からバトル時背景画像に切り替える。そして、背景変更フラグをリセットし(ステップS984)、ステップS978の処理に移行する。ここで、背景画像が潜伏時背景画像である場合とは、仮停止図柄として2R通常大当り図柄が表示されるとともに背景変更フラグがセットされ(前述した演出図柄変動開始処理のステップS561〜S565参照)、演出図柄変動中処理のステップS848の処理で、背景画像が潜伏時背景画像に切り替えられた場合である。したがって、このとき、遊技者に大当りに対する不安感を抱かせる演出が実行されている。そして、その後、演出図柄が再変動し、リーチ演出が実行され、15R確変大当り図柄が表示されて、大当り(特定遊技状態)が終了するときにステップS983の処理で背景画像を潜伏時背景画像からバトル時背景画像に切り替えることにより、遊技者に確変状態であることを確信させ、遊技興趣を向上させている。不安感を抱かせる演出が実行された後に15R確変大当りとなる再変動が行われ、当該15R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後にバトル演出が再開され、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU101が、ステップS981の処理でバトルフラグがセットされていないと判定する場合とは、前回の大当り時の大当り終了演出処理における後述するステップS991の処理またはステップS995の処理で、潜伏フラグまたは通常演出フラグがセットされている場合である。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS981のN)、ステップS985の処理で、前回の大当り時の大当り終了演出処理におけるステップS991の処理またはステップS995の処理でセットされた潜伏フラグまたは通常演出フラグをリセットする(ステップS985)。そして、演出制御用CPU101は、バトルフラグをセットし(ステップS986)、演出表示装置9の表示画面にバトル時背景画像を表示させる(ステップS987)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像を潜伏時背景画像または通常時背景画像からバトル時背景画像に切り替える。そして、ステップS978の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、突然確変大当りまたは2R確変大当りであったと判定した場合に(ステップS980のN、ステップS988のY)、バトルフラグがセットされているか否か判定する(ステップS989)。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS989のN)、ステップS978の処理に移行する。なお、演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に、ステップS991の処理に移行するように構成されていてもよい。
演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていると判定した場合に(ステップS989のY)、バトルフラグをリセットし(ステップS990)、潜伏フラグをセットする(ステップS991)。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に潜伏時背景画像を表示させる(ステップS992)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像をバトル時背景画像から潜伏時背景画像に切り替える。そして、ステップS978の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、15R確変大当りでなく(ステップS980のN)、突然確変大当りおよび2R確変大当りでないと判定した場合に(ステップS988のN)、通常演出フラグがセットされているか否か判定する(ステップS993)。なお、本例において、15R確変大当りでなく、突然確変大当りおよび2R確変大当りでない場合とは、15R通常大当りである場合である。
演出制御用CPU101は、通常演出フラグがセットされていると判定した場合に(ステップS993のY)、ステップS978の処理に移行する。
また、演出制御用CPU101が、ステップS993の処理で通常演出フラグがセットされていないと判定する場合とは、前回の大当り時の大当り終了演出処理におけるステップS986の処理またはステップS991の処理で、バトルフラグまたは潜伏フラグがセットされている場合である。演出制御用CPU101は、通常演出フラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS993のN)、ステップS994の処理で、前回の大当り時の大当り終了演出処理におけるステップS986の処理またはステップS991の処理でセットされたバトルフラグまたは潜伏フラグをリセットする(ステップS994)。そして、演出制御用CPU101は、通常演出フラグをセットし(ステップS995)、演出表示装置9の表示画面に通常演出時背景画像を表示させる(ステップS996)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像をバトル時背景画像または潜伏時背景画像から通常時背景画像に切り替える。そして、ステップS978の処理に移行する。
ステップS978以降の処理は第1の実施の形態における処理と同様なため説明を省略する。
図82〜図87は、演出図柄の変動表示中に実行される所定のバトル演出の演出態様の例を示す説明図である。まず、特殊PG3−2の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG3−2の変動パターンは、2R通常大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG3−2の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図83(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図83(4−A’))態様の演出が行われる。そして、味方のキャラクタ200がそのままKOされ(図83(5−B))、確変状態を終了し時短状態に移行する旨の表示が行われる(図83(6−B))。
次に、特殊PG3−3の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG3−3の変動パターンは、2R通常大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG3−3の変動パターンコマンドが送信された場合に、図49(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図84(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図84(4−D’))態様の演出が行われる。そして、味方のキャラクタ200がそのままKOされ(図84(5−B))、確変状態を終了し時短状態に移行する旨の表示が行われる(図84(6−B))。
次に、15R確変大当りと決定されている場合であって、スーパーPB4−1(図18参照)の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。
15R確変大当りと決定されている場合であって、スーパーPB4−1の変動パターンコマンドが送信された場合、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201にヒットし(図85(4−G))、敵のキャラクタ201が倒される(図85(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図85(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図85(6−C’))。なお、15R通常大当りと決定されている場合には、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図84(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図84(4−D’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図84(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図84(6−C))。そして、大当りが確定する旨の表示が行われる(図84(6−C’))。
次に、15R確変大当りと決定されている場合であって、スーパーPB4−2(図18参照)の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。
15R確変大当りと決定されている場合であって、スーパーPB4−2の変動パターンコマンドが送信された場合、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図82(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックが敵のキャラクタ201にヒットし(図86(4−I))、敵のキャラクタ201が倒される(図86(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図86(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図86(6−C’))。なお、15R通常大当りと決定されている場合には、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図84(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図84(4−D’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図84(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図84(6−C))。そして、大当りが確定する旨の表示が行われる(図84(6−C’))。
次に、スーパーPD1−1の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、スーパーPD1−1の変動パターンは、15R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図17参照)。従って、スーパーPD1−1の変動パターンに従ってバトル演出が実行される場合には、遊技者は、15R確変大当りとなったことを確信することができる。
スーパーPD1−1の変動パターンコマンドが送信された場合、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200による連続パンチ攻撃が開始される(図82(3−E))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201に連続してヒットし(図87(4−K))、敵のキャラクタ201が倒される(図87(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図87(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図87(6−C’))。
次に、特殊PG1−2の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG1−2の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG1−2の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201にヒットし(図85(4−G))、敵のキャラクタ201が倒される(図85(4−G’))態様の演出が行われる。しかし、敵のキャラクタ201が立ち直り(図85(5−H))、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図85(6−A))。
次に、特殊PG1−2の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の他の態様を説明する。
特殊PG1−2の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図82(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックが敵のキャラクタ201にヒットし(図86(4−I))、敵のキャラクタ201が倒される(図86(4−G’))態様の演出が行われる。しかし、敵のキャラクタ201が立ち直り(図86(5−H))、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図86(6−A))。
次に、特殊PG1−3の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG1−3の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG1−3の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図82(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックを敵のキャラクタ201がよけて(図86(4−J))、味方のキャラクタ200が驚いている(図86(5−I))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図86(6−A))。
次に、特殊PG1−3の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の他の態様を説明する。
特殊PG1−3の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図82(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチを敵のキャラクタ201がよけて(図85(4−H))、味方のキャラクタ200が驚いている(図85(5−I))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図85(6−A))。
次に、突然確変大当りと決定されている場合であって、特殊PG2−1(図18参照)の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。
特殊PG2−1の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチを味方のキャラクタ200がよけて(図83(4−B))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図83(5−C))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図83(6−A))。
次に、特殊PG2−1の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の他の態様を説明する。
特殊PG2−1の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチを味方のキャラクタ200が受け止めて(図83(4−C))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図83(5−D))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図83(6−A))。
次に、突然確変大当りと決定されている場合であって、特殊PG2−2(図18参照)の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。
特殊PG2−2の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックを味方のキャラクタ200がよけて(図84(4−E))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図84(5−E))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図84(6−A))。
次に、特殊PG2−2の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の他の態様を説明する。
特殊PG2−2の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックを味方のキャラクタ200が飛び跳ねてかわし(図84(4−F))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図84(5−F))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図84(6−A))。
次に、特殊PG2−3の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG2−3の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG2−3の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図83(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図83(4−A’))態様の演出が行われる。しかし、味方のキャラクタ200が立ち直り(図83(5−A))、大当り(15R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図83(6−A))。
次に、特殊PG3−1の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG3−1の変動パターンは、2R通常大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG3−1の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図83(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図83(4−A’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図83(5−B))演出が実行された後、確変状態を終了し時短状態に移行する旨の表示が行われる(図83(6−B))。なお、2R通常大当りであるので、大当りが確定する旨の表示(図83(6−C’))は行われない。
次に、特殊PG1−1の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、特殊PG1−1の変動パターンは、2R通常大当りまたは突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図18参照)。
特殊PG1−1の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図83(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図83(4−A’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図83(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図83(6−C))。なお、2Rの大当りであるので、大当りが確定する旨の表示(図83(6−C’))は行われない。また、突然確変大当り時には図83(6−A)の表示が行われ、2R通常大当り時には、図83(6−B)の表示が行われる。
次に、スーパーPA5−3の変動パターンコマンドが送信された場合に実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、スーパーPA5−3の変動パターンは、15R通常大当りと決定されている場合に用いられる(図17参照)。
スーパーPA5−3の変動パターンコマンドが送信された場合に、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図82(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図84(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図84(4−D’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図84(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図84(6−C))。そして、大当りが確定する旨の表示が行われる(図84(6−C’))。
なお、図82〜図87に示す例では、演出表示装置9において演出図柄の変動表示は描かれていないが、大当りが発生するまでは、対峙しているキャラクタの前で演出図柄が変動していて、リーチとなった場合にバトル演出が開始され、そのときには演出図柄は、演出表示装置9の表示画面の一部(例えば、端部)にリーチ態様の演出図柄の変動表示を縮小表示するようにしてもよい。
また、図82(2−A)または図82(2−B)以降に示す各演出は、当り(15R確変大当り、15R通常大当り、突然確変大当り、2R通常大当り)と決定された場合に実行され、はずれと決定された場合には、図82(2−A)または図82(2−B)以降に示す演出は実行されない。また、図82(1)に示す「バトルスタート」の文字も表示されない。よって、図82(2−A)または図82(2−B)以降に示す各演出が開始されると、遊技者に大当りの種類に対する興味を持たせ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、特殊PG1−2、特殊PG1−3、特殊PG2−1または特殊PG2−2の変動パターンコマンドが送信された場合に実行される演出として、複数の演出が用意されている。演出制御用CPU101は、それらの変動パターンコマンドが送信された場合に、例えば、所定の乱数の値が、予め決められた値である場合に、複数の演出のうち一の演出を実行する演出に決定する。
図88は、演出表示装置9の表示画面に表示される背景画像の例を示す説明図である。図88(A1)に示す背景画像は、図80〜図81に示す大当り終了演出処理のステップS996の処理で表示される通常演出時の背景画像の例である。図88(A1)に示す例では、背景画像として昼の空の様子が描かれている。図88(B1)に示す背景画像は、図80〜図81に示す大当り終了演出処理のステップS987の処理で表示されるバトル時の背景画像の例である。図88(B1)に示す例では、背景画像として宇宙の様子が描かれている。図88(C1)に示す背景画像は、図80〜図81に示す大当り終了演出処理のステップS992の処理で表示される潜伏時の背景画像の例である。図88(C1)に示す例では、背景画像として噴火中の火山の様子が描かれている。図88(D1)に示す背景画像は、図80〜図81に示す大当り終了演出処理のステップS992の処理で表示される潜伏時の背景画像の他の例である。図88(D1)に示す例では、背景画像として噴火前の火山の様子が描かれている。なお、図80〜図81に示す大当り終了演出処理のステップS992の処理で、突然確変大当りである場合(つまり確変状態である場合)には図88(C1)または(D1)に示す背景画像を表示し、2R通常大当りである場合(つまり確変状態でない(通常状態である)場合)には図88(D1)に示す背景画像を表示するように構成されていてもよい。そのように構成された場合、図88(C1)に示す背景画像は、内部的に確変状態であることを報知する背景画像である。なお、突然確変大当り時には、必ず図88(D1)に示す背景画像を表示させるように構成されていてもよい。また、図88(C1)に示す背景画像には、例えば、突然確変大当りと決定されて潜伏状態の背景画像に移行した場合に、100回の時短が実行されたときに切り替えられるようにしてもよい。このようなタイミングで切り替えられるのは、同じ演出が実行されていても、2R通常大当り後には100回しか時短状態を継続させることができないので、時短状態が続く突然確変大当り後には、確変状態確定画面として、図88(C1)に示す背景画像を使用することができるからである。
そして、演出制御用CPU101は、遊技機の遊技状態が確変状態であることを示すコマンドを受信した場合に、前述したステップS874Bの処理で、図88(C1)に示す背景画像を表示し、遊技機の遊技状態が通常状態であることを示すコマンドを受信した場合に、前述したステップS874Bの処理で、図88(D1)に示す背景画像を表示し、遊技機の状態を遊技者に認識させるように構成されていてもよい。
ここで、背景画像の遷移を含む演出の推移について説明する。バトル演出中に15R確変大当りに決定され、変動パターンスーパーPB4−3を受信した場合、演出制御用CPU101は、まず、図82(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示させ、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図82(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図82(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図83(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図83(4−A’))態様の演出が行われる。そして、味方のキャラクタ200がそのままKOされ(図83(5−B))、時短状態に移行する旨の表示が行われ(図83(6−B))、演出図柄変動中処理のステップS848の処理で、潜伏時の背景画像として、例えば、図88(D1)に示す背景画像が表示される。図88(D1)に示す背景画像が表示されるのは、図88(D1)に示す背景画像は、内部的に確変状態であるか否かを報知しない背景画像であるからである。その後、潜伏時の背景画像が表示されている状態で、例えば、図74に例示した演出態様で、演出図柄の再変動が行われ、最終停止図柄として15R確変大当り図柄が表示されて、大当り終了演出処理のステップS987の処理でバトル時の背景画像である図88(B1)に示す背景画像が表示され、バトル演出が再開される。なお、バトル演出で味方のキャラクタが負けた演出が実行されていたときも、演出図柄はリーチはずれで仮停止されていて、特別図柄および飾り図柄は変動が継続されている。
なお、図81に示す例では、バトル時と潜伏時と通常演出時とで異なる背景画像を表示するように構成されているが、バトル時と通常演出時とで異なる背景画像を表示するように構成されていてもよい。つまり、潜伏状態がないように構成されていてもよい。そのように構成されている場合、バトル演出中に15R確変大当りに決定され、変動パターンスーパーPB4−3を受信したとき、演出制御用CPU101は、突然確変大当り図柄(例えば「357」や「123」)を仮停止表示させた後の演出状態を潜伏状態にすることに代えて、例えば、図88(C1)に示す背景画像を演出表示装置9に表示させる代わりに、図88(A1)に示す背景画像を表示させ、その後通常演出時の背景画像を演出表示装置9に表示させた状態で、演出図柄を変動表示させ、15R大当りとなる演出図柄(例えば「777」)を停止表示させる。図89は、バトル時と通常演出時とで異なる背景画像を表示するように構成された場合(潜伏状態がない場合)の大当り終了演出処理の例を示すフローチャートである。
すなわち、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトした場合に(図80のステップS972のY)、15R確変大当りであったか否かを判定する(ステップS980A)。そして、演出制御用CPU101は、15R確変大当りであったと判定した場合に(ステップS980AのY)、バトルフラグがセットされているか否か判定する(ステップS981A)。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS981AのN)、ステップS982Aの処理に移行する。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていると判定した場合に(ステップS981AのY)、ステップS978の処理に移行する。
また、演出制御用CPU101が、ステップS981Aの処理でバトルフラグがセットされていないと判定する場合とは、前回の大当り時の大当り終了演出処理における後述するステップS988Aの処理で、通常演出フラグがセットされている場合である。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS981AのN)、ステップS982Aの処理で、前回の大当り時の大当り終了演出処理におけるステップS988Aの処理でセットされた通常演出フラグをリセットする(ステップS982A)。そして、演出制御用CPU101は、バトルフラグをセットし(ステップS983A)、演出表示装置9の表示画面にバトル時背景画像を表示させる(ステップS984A)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像を通常時背景画像からバトル時背景画像に切り替える。そして、ステップS978の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、15R確変大当りでなかったと判定した場合に(ステップS980AのN)、バトルフラグがセットされているか否か判定する(ステップS986A)。演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS986AのN)、ステップS978の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、バトルフラグがセットされていると判定した場合に(ステップS986AのY)、バトルフラグをリセットし(ステップS987A)、通常演出フラグをセットし(ステップS988A)、演出表示装置9の表示画面に通常演出時背景画像を表示させる(ステップS989A)。すなわち、演出制御用CPU101は、背景画像をバトル時背景画像から通常時背景画像に切り替える。そして、ステップS978の処理に移行する。
ステップS978以降の処理は第1の実施の形態における処理と同様なため説明を省略する。
図90は、大当り判定テーブルの他の例を示す説明図である。図90に示す例では、図11に示す例と異なり、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、突然確変大当りの大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値が割り当てられている。そのような構成によれば、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を突然確変大当りと決定することができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、以上に述べた各実施の形態では、CPU56が、変動パターン設定処理(ステップS301)で、擬似連の演出中に実行される再変動回数をするように構成されていた。しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100が、擬似連の演出中に実行される再変動回数を決定するように構成されていてもよい。
図91は、擬似連演出パターン判定テーブルを示す説明図である。図91(A)には、はずれ時に使用される変動パターンが示され、図91(B)には、当り時に使用される変動パターンが示されている。擬似連演出パターン判定テーブルには、擬似連を伴う変動パターンであるスーパーPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PG3−1(図8および図9参照)のそれぞれに対応した判定値が設定されている。判定値は、具体的な変動パターンに対応している。演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンの変動パターンコマンドが送信された場合に、図91に示すテーブルを参照して、所定の乱数(乱数値の範囲:1〜100)を用いて擬似連の再変動回数を決定する。なお、図91に示すように、本例では、はずれ時には再変動2回が選択される割合が高く、当り時には再変動3回が選択される割合が高い。
上記の各実施の形態において本発明による遊技機としてパチンコ機を適用した場合について説明したが、本発明による遊技機としてスロットマシンを適用することも可能である。以下、スロットマシンの実施例について図面(図92)を用いて説明する。本実施例(変形例)のスロットマシン501は、図92に示すように、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン501の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール502L、502C、502R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図92に示すように、これらリール502L、502C、502Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓503から見えるように配置されている。
リール502L、502C、502Rの外周部には、例えば、「赤7(図中白抜き7)」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール502L、502C、502Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓503において各々上中下三段に表示される。
各リール502L、502C、502Rは、各リール502L、502C、502Rの図柄が透視窓503に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール502L、502C、502Rの回転を停止させることで、透視窓503に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部504、メダルが払い出されるメダル払出口509、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ505、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では通常遊技状態においては「3」、レギュラーボーナスにおいては「1」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ506、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ510、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ507、リール502L、502C、502Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ508L、508C、508Rが設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器511、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器512、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器513が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED514、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED515、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED516、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED517、スタートスイッチ507の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED518、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED519、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED520が設けられている。
また、MAXBETスイッチ506の内部には、1枚BETスイッチ505及びMAXBETスイッチ506の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LEDが設けられており、ストップスイッチ508L、508C、508Rの内部には、該当するストップスイッチ508L、508C、508Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LEDがそれぞれ設けられている。
前面扉の内側上方中央位置には、遊技に関連する演出画像等を表示可能な液晶表示器551が設けられており、その前方に配置された液晶表示窓570を通して表示画面に表示される表示画像を視認できるようになっている。また、該液晶表示器551の左右側には、遊技に関連する演出を行う2つの可動役物575L,575Rがそれぞれ配設されており、左右の可動役物575L,575Rの前方に配置されるように前面扉に設けられた透明パネルからなる演出用透視窓571L,571Rから内部の可動役物575L,575Rを透視できるようになっている。
また、左右の可動役物575L,575Rと演出用透視窓571L,571Rとの間には、左右の可動役物575L,575Rを演出用透視窓571L,571Rから透視不可能に隠蔽する隠蔽状態と、左右の可動役物575L,575Rを演出用透視窓571L,571Rから透視可能とする非隠蔽状態と、に変更可能な2つのシャッタ装置(図示せず)を構成する無端状のシャッタシートが配設されている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作によりRAM異常エラーを除くエラー状態及び打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ523、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器524、メダル投入部504から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられたホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口509側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド530、メダル投入部504から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ531が設けられている。
本実施例のスロットマシン501においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部504から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ505、またはMAXBETスイッチ506を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図92参照)が有効となり、スタートスイッチ507の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として通常遊技状態においては3枚が定められており、レギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ(レバーともいう)507を操作すると、各リール502L、502C、502Rが回転し、各リール502L、502C、502Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ508L、508C、508Rを操作すると、対応するリール502L、502C、502Rの回転が停止し、透視窓503に表示結果が導出表示される。なお、入賞を許容させるか否かは、レバー操作にもとづいて判定される。また、本実施例のスロットマシン501の筐体内部には、遊技制御基板(図2の遊技制御基板(主基板)31に相当)と、演出制御基板(図2の演出制御基板80に相当)とが設けられている。そして、演出制御基板に搭載されたサブ制御部が、遊技制御基板に搭載されたメイン制御部から送信された抽選の結果にもとづいて図柄の変動パターンを決定するように構成されていてもよい。
そして全てのリール502L、502C、502Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール502L、502C、502Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口509(図92参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール502L、502C、502Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。なお、入賞には、特定役(BB(ビッグボーナス、バトルボーナスともいう)、RB(レギュラーボーナス)、RT(リプレイタイム)等)と、小役(すいか、チェリー等)がある。そして、演出として、例えば、RBに当選という演出を実行してから、BBに当選という演出が実行されるように用意されていてもよい。具体的には、例えば、RBに制御されると決定されたことにもとづいて、「111」の図柄の組み合わせに停止可能であり、RTに制御されると決定されたことにもとづいて、「222」の図柄の組み合わせに停止可能であり、ARTに制御されると決定されたことにもとづいて、「333」の図柄の組み合わせに停止可能であり、ATに制御されると決定されたことにもとづいて、「444」の図柄の組み合わせに停止可能であり、BBに制御されると決定されたことにもとづいて、「555」の図柄の組み合わせに停止可能である場合に、表示結果として「111」(つまりRBを想起)で図柄を仮停止させた後に図柄を再変動させて「555」(つまりBBに移行)で図柄を停止させたり、表示結果として「444」(つまりATを想起)で図柄を仮停止させた後に図柄を再変動させて「555」(つまりBBに移行)で図柄を停止させたり、表示結果として「222」(つまりRTを想起)で図柄を仮停止させた後に図柄を再変動させて「333」(つまりARTに移行)で図柄を停止させたり、表示結果として「222」(つまりRTを想起)で図柄を仮停止させた後に図柄を再変動させて「444」(つまりATに移行)で図柄を停止させたりしてもよい。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、再可変表示が実行されるときの仮停止前の変動中のバトル演出で遊技者に2R通常大当りに決定されたかのように思わせて遊技者を落胆させた後、仮停止後に15R確変大当りに決定されたことを示すという意外性のある演出により、遊技者の期待感に強烈な抑揚を与え、遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、仮停止する際に潜伏時の背景画像を表示して遊技者に不安感を与えてから、15R確変大当りに決定されたことを示す演出を実行して、遊技者の期待感に抑揚を与え、遊技興趣を向上させることができる。
なお、以上に述べた各実施の形態では、第1特定遊技状態よりも遊技者に有利な第2特定遊技状態として、15Rの大当り遊技状態を例示したが、他のラウンド数(例えば、7ラウンド)の大当り遊技状態であってもよい。すなわち、15R確変大当りおよび15R通常大当りに代えて7R確変大当りおよび7R通常大当りが用意されていてもよいし、15R確変大当りおよび15R通常大当りに加えて7R確変大当りおよび7R通常大当りが用意されていてもよい。
また、2R通常大当りまたは15R通常大当りの終了後に、演出図柄の可変表示回数が100回まで時短状態に移行するように構成されているが(図34のステップS159参照)、次回の大当り時まで時短状態に移行するように構成されていてもよい。
なお、以上に述べた第2の実施の形態では、バトル演出は、演出制御用CPU101が遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された変動パターンコマンドに対応した内容で実行されるように構成されていたが、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された変動パターンコマンドおよび演出図柄指定コマンドとにもとづいて、バトル演出の内容を決定するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、確変状態か否かや、大当り遊技のラウンド数等に応じて、どちらのキャラクタが攻撃するのか、どの攻撃をするのか、救済演出を実行するのかの選択割合を異ならせることができる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を増やさずに演出のバリエーションを豊富にすることができる。
また、突然確変大当りを想起させる演出を実行してから、15R確変大当りの演出を実行するか否かは、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された変動パターンコマンドにもとづいて決定するように構成されていてもよい。また、突然確変大当りを想起させる演出を実行してから、はずれの演出を実行する演出パターンが用意されていてもよい。
なお、以下のように演出が実行されてもよい。すなわち、2R、7R、15Rの確変大当りと、2Rの通常大当りとがあり、2R通常大当りおよび2R確変大当り以外の大当りのときに、バトル演出が開始される。バトル演出中の7Rと15Rとの大当り時には、闘いに勝つ演出が実行されて再びバトル演出が開始される。また、バトル演出中の2R通常大当り時にバトル演出は終了される。2R確変大当り時にもバトル演出が終了されるように構成されていてもよい。バトル演出終了後所定期間(例えば、特別図柄が10回変動表示されるまで)は、確変状態であるのか、または通常状態であるのかがわからない演出が実行されてもよい。このようなバトル演出が実行される際に、大当りのラウンド数に応じて擬似連回数の決定割合を異ならせてもよい。その際に、例えば、4回の擬似連の演出が実行されるときには15Rの大当りである割合が多く、3回の擬似連の演出が実行されるときには7Rの大当りである割合が多くなるようにすればよい。さらに、擬似連の回数が少ないときには2Rの大当りの割合を増やすことによって、擬似連が連続することにより、大当りとラウンド数との期待感が段階的に向上していくので、遊技興趣を向上させることができる。また、擬似連の回数が少ない場合には、バトル演出が終了、すなわち、確変状態が終了するかもしれないという焦燥感を遊技者に与えて、遊技興趣を向上させることができる。