以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、「左」、「中」、「右」の3つの表示領域(演出図柄表示領域)に演出図柄が表示制御されるように構成されている。
この実施の形態では、演出表示装置9は、各々を識別可能な複数種類の演出図柄(識別情報)を可変表示可能な演出図柄表示領域(可変表示部)を複数有するとともに複数の組合せ有効ラインが定められている。そして、演出表示装置9に導出表示された演出図柄の組合せ表示結果が組合せ有効ライン(後述するいずれかの表示ライン)上であらかじめ定められた大当り図柄(特定表示結果)となったときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行される。具体的には、後述するように、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域ごとに、「上」、「中」、「下」に3つの演出図柄(大当り表示態様やリーチ態様を構成しえないダミー図柄(例えば、星印などの図形のみを含む図柄)を含む)が表示制御される。従って、この実施の形態では、演出図柄の表示態様が大当り表示態様となる場合には、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域の「上」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域の「中」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域の「下」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合とがあるとともに、「左」の演出図柄表示領域の「上」部分、「中」の演出図柄表示領域の「中」部分、および「右」の演出図柄表示領域の「下」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」の演出図柄表示領域の「下」部分、「中」の演出図柄表示領域の「中」部分、および「右」の演出図柄表示領域の「上」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合との合計5つの場合がある。また、この実施の形態では、演出図柄の表示態様がリーチ態様となる場合には、「左」、「右」の各演出図柄表示領域の「上」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」、「右」の各演出図柄表示領域の「中」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」、「右」の各演出図柄表示領域の「下」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合とがあるとともに、「左」の演出図柄表示領域の「上」部分および「右」の演出図柄表示領域の「下」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合と、「左」の演出図柄表示領域の「下」部分および「右」の演出図柄表示領域の「上」部分に表示される図柄が同じ図柄で揃った場合との合計5つの場合がある。すなわち、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面上に、大当り表示態様やリーチ態様が形成されうる表示ラインとして、横方向に上中下の3ラインと、左上から右下にかけて斜めに形成される表示ラインと、左下から右上にかけて斜めに形成される表示ラインとの合計5つの表示ラインが形成される。
演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときに点滅する。また、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、擬似連の演出が実行されるときに動作する。なお、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍には、各LEDの取付部分を信号させる振動モータ(図示せず)が設けられている。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍に設けられ各LEDの取付部分を信号させる振動モータ87a,87b,87cを出力ポート106を介して駆動する。なお、振動モータ87aは上演出LED85aを振動させ、振動モータ87bは中演出LED85bを振動させ、振動モータ87cは下演出LED85cを振動させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」、「9」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「1」の数字を示す特別図柄を突然確変大当り図柄(大当り後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄)にする。また、「9」の数字を示す特別図柄を確変大当り図柄(大当り後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄)にし、「7」の数字を示す特別図柄を時短大当り図柄(大当り後に時短状態に制御される11ラウンド大当り図柄)にし、「3」の数字を示す特別図柄を通常大当り図柄(大当り後に通常状態に制御される8ラウンド大当り図柄)にする。特別図柄表示器8に「3」、「7」、「9」の大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な状態に変化させるラウンドが開始される。また、特別図柄表示器8に「1」の突然確変大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が極めて期間(例えば、0.5秒間)だけ開放状態となる。
また、確変大当りまたは時短大当りによる大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、確変大当りによる大当り遊技状態を終了したときには、その後の特別図柄の可変表示において可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。また、時短状態は、時短大当りによる大当り遊技状態を終了したときには、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
確変大当りによる大当り遊技状態となった場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御されるとともに確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が極めて短い期間(例えば、0.5秒間)だけ開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は例えば2回である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、確変状態や時短状態を終了することに決定されている場合には、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態は通常状態に制御される。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態や確変を伴わない時短状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、始動入賞口13が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。なお、これら普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めるようにしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりする場合において、必ずしも特別図柄の変動時間を短縮するように制御しなくてもよい。
演出表示装置9の表示領域において、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示に対応して、演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域において演出図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において所定順序で演出図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域において同時に停止図柄を停止表示してもよい。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域において停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄(識別情報)が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。この実施の形態では、リーチ状態とは、可変表示時に最終停止となる識別情報(中リール)を除いて識別情報が導出表示された状態で、少なくとも1つの組合せ有効ライン上に導出表示された識別情報が特定表示結果(大当り図柄)となりうる組合せ表示となっていることを指す。また、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、演出図柄の可変表示中に、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、演出図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」といった特定演出が実行可能である。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示領域(例えば、「左」および「右」の演出図柄表示領域)において演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示領域のうち所定数(例えば、「1」または「2」)の演出図柄表示領域(例えば、「左」の演出図柄表示領域と「右」の演出図柄表示領域のいずれか一方または双方)において演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示において揺れ変動表示したり、短時間の仮停止の後に演出図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定(最終停止)しない旨を報知することが好ましい。また、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を仮停止させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
なお、「仮停止」とは、演出表示装置9における全ての演出図柄表示領域(演出用可変表示部)において表示された演出図柄(演出用識別情報)について、次の演出図柄への更新表示が行われず、表示されている演出図柄を維持する状態であり、停止表示を除く状態を指す。この実施の形態では、仮停止状態において演出図柄を微少揺れさせる場合を示しているが、微少揺れに代えて、演出図柄を伸縮表示させたり、拡大縮小表示させるようにしてもよい。
上記のように、「擬似連」の特定演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、全ての演出図柄表示領域において演出図柄を仮停止表示させた後、全ての演出図柄表示領域において演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば、最大3回まで)行う。
図6は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が、演出表示装置9に表示画面上の上下中のうち中段の横方向の表示ラインに仮停止表示される。「左図柄」は「左」の演出図柄表示領域(具体的には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」部分)に表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示領域(具体的には、「中」の演出表示領域の上中下の「中」部分)に表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示領域(具体的には、「右」の演出表示領域の上中下の「中」部分)に表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる演出図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。なお、この実施の形態では、演出表示装置9に表示される各表示ラインのうち、上中下のうちの中部分の横方向の表示ラインに図6に示す擬似連チャンス目の図柄の組み合わせが表示される場合があるものとするが、上部分または下部分の横方向の表示ラインに擬似連チャンス目の図柄の組み合わせが表示されるようしてもよく、左上から右下にかけての斜め方向の表示ラインや左下から右上にかけての斜め方向の表示ラインに擬似連チャンス目の図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域に、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各演出図柄表示領域における停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。
図7は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、スーパーPE1−1およびスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンが用意されている。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、時短大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図10(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態や時短状態でない遊技状態)および時短状態において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値および図10(B)に記載されている各数値が設定されている。図10(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図10(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図10(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「時短大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「時短大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、この実施の形態では、大当り種別として「通常大当り」と決定された場合には、大入賞口を8回開放する(8ラウンド)大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別として「時短大当り」と決定された場合には、大入賞口を11回開放する(11ラウンド)大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別として「確変大当り」と決定された場合には、大入賞口を15回開放する(15ラウンド)大当り遊技状態に制御される。また、大当り種別として「突然確変大当り」と決定された場合には、大入賞口を2回開放する(2ラウンド)大当り遊技状態に制御される。
図11(A)〜(F)および図12(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図12(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「時短」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」または「時短」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」または「時短」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「時短」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」または「時短」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図13(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図13(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「235」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17、図18(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図19に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5といった特定演出を実行する変動パターン(図7参照)に、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、演出図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出(非リーチPA1−4の演出(「滑り」)または非リーチPA1−5の演出(「擬似連」))を実行することができる。
また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチPA1−5を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「231」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−5に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられて、非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「235」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「5」〜「8」である場合には、保留記憶数が「0」〜「4」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
また、非リーチPA1−5を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して、図16(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHC1−1に対して「234」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHC1−2に対して「235」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHC1−2に対して、図14(C)に示すリーチ判定テーブル134Cにおいて、保留記憶数が「2」以上である場合にも、保留記憶数が「0」または「1」である場合にも、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「231」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHC1−1に対するよりも、非リーチHC1−2に対して割り当てられている判定値数が少ないので、保留記憶数が「2」以上である場合には、保留記憶数が「0」または「1」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
なお、図19に例示されたはずれ変動パターン判定テーブル138Bを用いる場合には、「擬似連」を含む変動パターンとして非リーチPA1−5のみが選択されうるが、「擬似連」を含む複数種類の変動パターンが選択可能になるようにはずれ変動パターン判定テーブル138Bを構成してもよい。
図7に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7および図8に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A004(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンド、大当り開始3指定コマンド、および小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、時短大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング4指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図21に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図24(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図24(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図24(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図24(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図24(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図24(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図9参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図9参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図25および図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図24(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図10参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、時短大当り、通常大当りまたは突然確変大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りまたは時短大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、ステップS75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「時短」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「時短」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」、「時短」または「確変」に決定した場合には、「3」、「7」または「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図27は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図12(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図28は、表示結果コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図21参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。大当りの種別が時短大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。確変大当りでも時短大当りでも突然確変大当りでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
CPU56は、ステップS118の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS122)。
図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。大当りの種別が時短大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、確変大当りの場合には15回。時短大当りの場合には11回。通常大当りの場合には8回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否か確認する。確変フラグがセットされている場合には、ステップS144に移行する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS140)。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS141)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(ステップS142,S143)。
ステップS144では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否か確認する。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS145)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS146)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(ステップS147)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS148)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS149)。
図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、確変大当り(15ラウンド大当り)、時短大当り(11ラウンド大当り)および通常大当り(8ラウンド大当り)の場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図32および図33は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。ただし、突然確変大当りや小当りのときは、確変大当り(15ラウンド大当り)や、時短大当り(11ラウンド大当り)、通常大当り(8ラウンド大当り)より短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS442)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS443)。
図34は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了3指定コマンドを送信し、時短大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突確終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであったか否か確認する(ステップS158)。
大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS159)とともに、時短フラグをセットして時短状態とする(ステップS160)。そして、ステップS164に移行する。確変大当りでも突然確変大当りでもない場合には、CPU56は、大当りの種別が時短大当りであったか否か確認する(ステップS161)。大当りの種別が時短大当りであった場合には、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態(確変を伴わない時短状態)に移行させるとともに(ステップS162)、時短回数カウンタに例えば100をセットする(ステップS163)。そして、ステップS164に移行する。大当りの種別が時短大当りでもなかった場合(すなわち、通常大当りであった場合)には、そのままステップS164に移行する。
そして、ステップS164では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する。
なお、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、ステップS308の小当り開放前処理はステップS305の大当り開放前処理と同様の処理であり、ステップS309の小当り開放中処理はステップS306の大入賞口開放中処理と同様の処理であり、ステップS310の小当り終了前処理はステップS307の大当り終了処理と同様の処理である。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図36および図37は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
コマンド受信バッファとして、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図21参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、または大当り開始3指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、または大当り終了3指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または大当り終了3指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図38は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図38に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図38(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図38(B)参照)。
図39は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図39に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、特定演出(滑り)パターン判定用の乱数SR6−1を用いる。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にリーチ状態となるときに、リーチ状態が発生することを報知するリーチ発生報知演出が実行される場合がある。図39に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ発生報知演出の実行有無を決定するためのリーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)、およびリーチ発生報知演出の報知パターンを決定するためのリーチ発生報知パターン決定用乱数(SR7−2)を用いる。
さらに、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にリーチ発生報知演出を実行した後に、特別の報知演出である特別報知演出が実行される場合がある。図39に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別報知演出の実行有無を決定するための特別報知決定用乱数(SR8−1)、および特別報知演出の報知パターンを決定するための特別報知パターン決定用乱数(SR8−2)を用いる。
なお、演出効果を高めるために、図39に示した乱数以外の乱数を用いてもよい。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
滑り仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域における全てまたは一部において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。
次に、演出表示装置9で変動表示される演出図柄の図柄配列について説明する。図40は、演出図柄の図柄配列の例を示す説明図である。図40において、「左」、「中」、「右」の各図柄配列の左側に表された1〜18の数字は、図柄配列番号を示している。図40に示すように、この実施の形態では、「左」、「中」、「右」の各図柄配列の図柄配列番号の奇数番目に、大当り表示態様やリーチ態様を構成しうる演出図柄(1〜9の数字を含む演出図柄)が配置されている。この実施の形態では、図40に示すように、大当り表示態様やリーチ態様を構成しうる各演出図柄は、それぞれ、数字に付属キャラクタが付加されて構成されている。また、図40に示すように、「左」、「中」、「右」の各図柄配列の図柄配列番号の偶数番目に、大当り表示態様やリーチ態様を構成しえないダミー図柄(数字を含まない、例えば星印などの図形のみを含む演出図柄)が配置されている。
なお、この実施の形態では、大当り表示態様やリーチ態様を構成しうる演出図柄として、全て数字に付属キャラクタが付加されて構成された図柄を用いる場合を示しているが、変動表示に用いる演出図柄のうちの一部のみが、数字に付属キャラクタが付加されて構成されたものであってもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図40に示すような数字に付属キャラクタが付加されて構成された演出図柄を用いるとともに、数字のみで構成された演出図柄を用いて、変動表示を制御してもよい。
また、この実施の形態では、数字に付属キャラクタを付加して演出図柄を構成する態様として、図40に示すように、丸枠つきの数字(識別情報)の一部に重なるように付属キャラクタ(付属情報)を配置し、付属キャラクタの重なった部分が丸枠つきの数字の背面に隠れるように構成する場合を示したが、演出図柄の構成態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、付属キャラクタの重なった部分を丸枠つき数字の背面に隠れるようにするのではなく、丸枠つき数字および付属キャラクタの重なった部分がともに見えるような態様で構成してもよい。また、例えば、付属キャラクタが丸枠つき数字の一部にのみ重なるのではなく、丸枠つき数字全体が付属キャラクタに覆われるように配置して構成してもよい。この場合、付属キャラクタの重なった部分が丸枠つき数字とともに見えるような態様で構成してもよく、付属キャラクタの重なった部分が丸枠つき数字の背面に隠れるような態様で構成してもよい。また、例えば、丸枠つき数字とは重ならない位置に付属キャラクタを配置して演出図柄を構成するようにしてもよい。また、丸枠つきの数字ではなく、他の形状の枠(例えば、三角形の枠)で囲まれた数字に付属キャラクタを付加してもよく、数字のみ(枠のないもの)に付属キャラクタを付加して演出図柄を構成してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組み合わせを決定するためのテーブルとして、例えば、図41(A),(B)および図42に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cが含まれている。
図41(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示領域において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて図柄配列番号「1」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「18」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定される。また、例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて図柄配列番号「2」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。
図41(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「右」の演出図柄表示領域において停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2(具体的には、図柄配列番号)を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。
図42に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示領域において停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3(具体的には、図柄配列番号)を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図43に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、R12、R23、R34、R45、R56、R67、R78、R89のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、R12、R23、R34、R45、R56、R67、R78、R89のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。
図41(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とがいずれかの表示ライン上で(上中下の横方向の表示ライン、左下から右上または左上から右下にかけて斜め方向の表示ラインのいずれか)同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせになる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせにならないようにすることができる。また、図42に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた演出図柄の組み合わせになる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図6に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8の組み合わせにならないようにすることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図44(A),(B)、図45および図46に示す最終停止図柄決定テーブル162A〜162Dが含まれている。なお、この実施の形態では、リーチ状態となる場合として、演出表示装置9に表示される5つの表示ラインのうち、横方向の上中下のいずれか1つの表示ラインにおいてリーチ状態となる場合(シングルリーチという)と、左上から右下にかけて斜めに形成される表示ラインおよび左下から右上にかけて斜めに形成される表示ラインで同時にリーチ状態となる場合(ダブルリーチという)とがある。この実施の形態では、図44(A),(B)および図45に示される最終停止図柄決定テーブル162A〜162Cは、シングルリーチとなった後にリーチはずれとなる図柄の組み合わせを決定するためのテーブルである。また、図46に示される最終停止図柄決定テーブル162Dは、ダブルリーチとなった後にリーチはずれとなる図柄の組み合わせを決定するためのテーブルである。
図44(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、シングルリーチ時のリーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて図柄配列番号「1」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「18」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定される。また、例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて図柄配列番号「2」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。
図44(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、シングルリーチ時のリーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2(具体的には、図柄配列番号)を、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Bは、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ2−2の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、図44(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号が「1」に決定されている場合には、図柄配列番号「17」にのみ判定値が割り当てられており、100パーセントの確率で右最終停止図柄の図柄配列番号が「17」に決定される。この場合、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「17」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「18」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定されることになる。なお、図44(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号が奇数番号に決定されている場合には、右最終停止図柄FZ2−2の1つの図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられているのであるから、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号を奇数番号に決定した場合には、乱数による抽選処理を行わずに、そのまま対応する右最終停止図柄FZ2−2の図柄配列番号を決定するようにしてもよい。
また、例えば、図44(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号が「2」に決定されている場合には、図柄配列番号「14」および「18」に判定値が割り当てられており、それぞれ50パーセントの確率で右最終停止図柄の図柄配列番号が「14」または「18」に決定される。この場合、例えば、右最終停止図柄の図柄配列番号が「14」に決定された場合には、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「14」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「13」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字7に女キャラクタが付加された図柄)が決定されることになる。
以上のように、最終停止図柄決定用テーブル162A,162Bを用いた決定が行われることによって、演出表示装置9の表示画面上で横方向に上中下に形成されるいずれかの表示ライン上でシングルリーチのリーチ状態を構成する演出図柄の停止図柄が決定される。
図45に示す最終停止図柄決定テーブル162Cは、シングルリーチ時のリーチはずれ組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示領域において停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。ただし、図45では、中最終停止図柄FZ2−3を特定可能なデータとして、右最終停止図柄FZ2−2との図柄差が示されている。
すなわち、リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄配列番号との差分値である図柄差によって特定される。すなわち、演出図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示領域において演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示領域以外の「左」および「右」の演出図柄表示領域に停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162A,162Bを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Cを用いて「中」の演出図柄表示領域に停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と右最終停止図柄FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の演出図柄表示領域に停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Cは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、特殊PG2−3の変動パターンである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
図46に示す最終停止図柄決定テーブル162Dは、ダブルリーチ時のリーチはずれの組み合わせとなる「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左中右最終停止図柄FZ2−1,FZ2−2,FZ2−3(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。ただし、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号のうち奇数番目の番号に対しては、ダブルリーチとなりえないため、判定値が割り当てられていない。また、図46に示すように、左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号が決定されれば、同時に中右最終停止図柄FZ2−2,FZ2−3の図柄配列番号も決定されることになる。なお、中右最終停止図柄FZ2−2,FZ2−3の決定においても、乱数を用いた抽選処理を行う(ただし、この場合、左最終停止図柄FZ2−1に対応して1つの中右最終停止図柄FZ2−2,FZ2−3の図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられていることになる)ようにしてもよい。
例えば、図46に示す例では、最終停止図柄決定テーブル162Dを用いて左最終停止図柄FZ2−1の図柄配列番号が「2」に決定された場合には、同時に中右最終停止図柄FZ2−2,FZ2−3の図柄配列番号が「16」に決定される。この場合、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。また、「中」、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「17」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定される。従って、左上から右下にかけた斜めの表示ラインに図柄8によるリーチ状態が形成されるとともに、左下から右上にかけた斜めの表示ラインに図柄9によるリーチ状態が形成されてダブルリーチ状態となった後に、最終の表示結果としてリーチはずれとなる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組み合わせのいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図47(A),(B)、図48、図49(A),(B)および図50に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Fが含まれている。なお、この実施の形態では、図47(A),(B)および図48に示される最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cは、シングルリーチとなった後にリーチはずれとなる図柄の組み合わせを決定するためのテーブルである。このうち、図47(A),(B)に示される最終停止図柄決定テーブル163A,163Bは、確変大当りとすることに決定されている場合に使用される。また、図48に示される最終停止図柄決定テーブル163Cは、通常大当りまたは時短大当りとすることに決定されている場合に使用される。また、図49(A),(B)および図50に示される最終停止図柄決定テーブル163D〜163Fは、ダブルリーチとなった後にリーチはずれとなる図柄の組み合わせを決定するためのテーブルである。このうち、図49(A),(B)に示される最終停止図柄決定テーブル163D,163Eは、確変大当りとすることに決定されている場合に使用される。また、図50に示される最終停止図柄決定テーブル163Fは、通常大当りまたは時短大当りとすることに決定されている場合に使用される。
図47(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、シングルリーチ時の確変大当りの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ3−1(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、最終停止図柄決定テーブル163Aを用いて図柄配列番号「1」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「18」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定される。また、例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて図柄配列番号「2」が決定された場合には、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。
図47(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、シングルリーチ時の確変大当りの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3(具体的には、図柄配列番号)を、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、図47(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が「1」に決定されている場合には、図柄配列番号「17」にのみ判定値が割り当てられており、100パーセントの確率で右最終停止図柄の図柄配列番号が「17」に決定される。この場合、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「17」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「18」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定されることになる。なお、図47(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が奇数番号に決定されている場合には、中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の1つの図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられているのであるから、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号を奇数番号に決定した場合には、乱数による抽選処理を行わずに、そのまま対応する中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号を決定するようにしてもよい。
また、例えば、図47(B)に示す例では、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が「2」に決定されている場合には、図柄配列番号「14」および「18」に判定値が割り当てられており、それぞれ50パーセントの確率で中右最終停止図柄の図柄配列番号が「14」または「18」に決定される。この場合、例えば、中右最終停止図柄の図柄配列番号が「14」に決定された場合には、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「14」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「13」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字7に女キャラクタが付加された図柄)が決定されることになる。
以上のように、最終停止図柄決定用テーブル163A,163Bを用いた決定が行われることによって、演出表示装置9の表示画面上で横方向に上中下に形成されるいずれかの表示ライン上でシングルリーチのリーチ状態の後に大当りを表示する演出図柄の停止図柄(左中右が同じ図柄で揃った状態の演出図柄)が決定される。
図48に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、シングルリーチ時の通常大当りまたは時短大当りの組み合わせとなる「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ3−1,FZ3−2,FZ3−3(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。ただし、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号のうち「1」、「5」、「9」、「13」、「17」、「18」に対しては、確変図柄(本例では、奇数図柄)による大当り図柄としかなりえないため、判定値が割り当てられていない。また、図48に示すように、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が決定されれば、同時に中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号も決定されることになる。なお、中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の決定においても、乱数を用いた抽選処理を行う(ただし、この場合、左最終停止図柄FZ3−1に対応して1つの中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられていることになる)ようにしてもよい。
例えば、図48に示す例では、最終停止図柄決定テーブル163Cを用いて左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が「2」に決定された場合には、同時に中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号が「14」に決定される。この場合、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。また、「中」、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「14」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「13」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字7に女キャラクタが付加された図柄)が決定される。従って、演出表示装置9上に表示される横方向の上中下の表示ラインのうち上の表示ラインに、非確変図柄(偶数図柄。本例では8)による大当り図柄が表示されることになる。
以上のように、最終停止図柄決定用テーブル163Cを用いた決定が行われることによって、演出表示装置9の表示画面上で横方向に上中下に形成されるいずれかの表示ライン上でシングルリーチのリーチ状態の後に非確変図柄による大当りを表示する演出図柄の停止図柄が決定される。
図49(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Dは、ダブルリーチ時の確変大当りの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ3−1(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。ただし、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号のうち奇数番目の番号に対しては、ダブルリーチとなりえないため、判定値が割り当てられていない。また、図49(A)に示すように、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が決定されれば、同時に右最終停止図柄FZ3−2の図柄配列番号も決定されることになる。なお、右最終停止図柄FZ3−2の決定においても、乱数を用いた抽選処理を行う(ただし、この場合、左最終停止図柄FZ3−1に対応して1つの右最終停止図柄FZ3−2の図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられていることになる)ようにしてもよい。
例えば、図49(A)に示す例では、最終停止図柄決定テーブル163Dを用いて左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が「2」に決定された場合には、同時に右最終停止図柄FZ3−2の図柄配列番号が「16」に決定される。この場合、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。また、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「17」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定される。従って、左上から右下にかけた斜めの表示ラインに図柄8によるリーチ状態が形成されるとともに、左下から右上にかけた斜めの表示ラインに図柄9によるリーチ状態が形成されてダブルリーチ状態となった後に、最終の表示結果としてリーチはずれとなる。
図49(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Eは、ダブルリーチ時の確変大当りの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ3−3(具体的には、図柄配列番号)を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Eは、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ3−3の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。例えば、図49(B)に示す例では、左右最終停止図柄FZ3−1,FZ3−2の図柄配列番号が「2」、「16」に決定されている場合には、図柄配列番号「15」および「17」に判定値が割り当てられており、それぞれ50パーセントの確率で中右最終停止図柄の図柄配列番号が「15」または「17」に決定される。この場合、例えば、中右最終停止図柄の図柄配列番号が「15」に決定された場合には、「中」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「14」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定されることになる。従って、左上から右下にかけた斜めの表示ラインに図柄8によるリーチ状態が形成されるとともに、左下から右上にかけた斜めの表示ラインに図柄9によるリーチ状態が形成されてダブルリーチ状態となった後に、最終の表示結果として左上から右下にかけた斜めの表示ラインが左中右の図柄が8で揃った大当り図柄となる。
図50に示す最終停止図柄決定テーブル163Fは、ダブルリーチ時の通常大当りまたは時短大当りの組み合わせとなる「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域(具体的には、上中下の「中」の部分)において停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ3−1,FZ3−2,FZ3−3(具体的には、図柄配列番号)を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Fは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。ただし、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号のうち「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」、「13」、「15」、「17」、「18」に対しては、確変図柄(本例では、奇数図柄)による大当り図柄としかなりえないため、判定値が割り当てられていない。また、図50に示すように、左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が決定されれば、同時に中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号も決定されることになる。なお、中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の決定においても、乱数を用いた抽選処理を行う(ただし、この場合、左最終停止図柄FZ3−1に対応して1つの中右最終停止図柄FZ3−2,FZ3−3の図柄配列番号にのみ判定値が割り当てられていることになる)ようにしてもよい。
例えば、図50に示す例では、最終停止図柄決定テーブル163Fを用いて左最終停止図柄FZ3−1の図柄配列番号が「2」に決定された場合には、同時に右最終停止図柄FZ3−2の図柄配列番号が「16」に決定され、中最終停止図柄FZ3−3の図柄配列番号が「15」に決定される。この場合、「左」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「2」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「3」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「1」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定される。また、「右」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「17」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字9に動物キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定される。また、「中」の演出表示領域の上中下の「中」に図柄配列番号「15」に対応する演出図柄(図40に示す例では、数字8に女キャラクタが付加された図柄)が決定され、上中下の「上」に図柄配列番号「16」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定され、上中下の「下」に図柄配列番号「14」に対応する演出図柄(図40に示す例では、星印の図形を含むダミー図柄)が決定される。従って、左上から右下にかけた斜めの表示ラインに図柄8によるリーチ状態が形成されるとともに、左下から右上にかけた斜めの表示ラインに図柄9によるリーチ状態が形成されてダブルリーチ状態となった後に、最終の表示結果として左上から右下にかけた斜めの表示ラインが左中右の図柄が非確変図柄(本例では8)で揃った大当り図柄となる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図51に示す特定演出パターン判定テーブル164Aが含まれている。図51に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8参照)に応じて、特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の演出図柄表示領域において停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示領域において演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の演出図柄表示領域において停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の演出図柄表示領域において停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の演出図柄表示領域において演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示領域において演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の演出図柄表示領域において停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
なお、例えば、変動パターンが非リーチPA1−4である場合に、前回演出値(前回演出保存データ:前回の演出図柄の変動パターンを示す値)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜4のいずれであるかに応じて、選択しうる滑りTP1−1〜滑りTP1−4を変更する。なお、1〜4のそれぞれは、滑りTP1−1〜滑りTP1−4のそれぞれを示すとする。演出制御用CPU101は、滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定する。そして、特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルとする。演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定する場合には、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、特定演出パターン判定テーブル164Aの構成を変更するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにするようにしてもよい。その場合には、図51に例示された特定演出パターン判定テーブル164Aを使用するが、決定した滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)が前回判定値で特定される滑り演出態様と一致する場合には、演出態様を差し替える(例えば、決定した滑り演出態様が滑りTP1−nであれば、滑りTP1−(n+1)に差し替える)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図52(A),(B)および図53(A),(B)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図53(C)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる演出図柄表示領域において最終停止図柄となる演出図柄(具体的には、図柄配列番号)に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示領域における最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示領域における最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄(具体的には、図柄配列番号)に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。なお、仮停止図柄決定テーブル166Bを用いて仮停止図柄を決定する場合、最終停止図柄が非確変図柄(例えば、偶数図柄)である場合には、仮停止図柄として確変図柄(例えば、奇数図柄)を選択しないようにしてもよい。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示領域における最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄(具体的には、図柄配列番号)に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示領域における最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄(具体的には、図柄配列番号)に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄配列番号「1」〜「18」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図54(A),(B)および図55に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の演出図柄表示領域において仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図54(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図54(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の演出図柄表示領域における最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄(具体的には、図柄配列番号)に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図55に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
なお、仮停止図柄決定テーブル167Aでは、図6に示す擬似連チャンス目の演出図柄の組み合わせのうち、左最終停止図柄と同じ図柄から始まる図柄の組み合わせを仮停止図柄として決定するように設定されている。ただし、図6に示すように、この実施の形態では、図柄「9」から始まるチャンス目の組み合わせはないので、左最終停止図柄が図柄配列番号「1」に対応する上中下の図柄である場合には、チャンス目の演出図柄の組み合わせとしてCG1を選択するように設定されている。
また、仮停止図柄決定テーブル167Bでは、左最終停止図柄として上中下の中段に偶数図柄が決定されている場合には、奇数図柄から始まるチャンス目の組み合わせを選択しないように設定されるとともに、同じ偶数図柄から始まるチャンス目の組み合わせを高確率(本例では、50パーセント)で選択するように設定されている。また、仮停止図柄決定テーブル167Bでは、左最終停止図柄として上中下の中段に「9」以外の奇数図柄が決定されている場合には、全てのチャンス目の組み合わせを選択可能に設定されるとともに、同じ偶数図柄から始まるチャンス目の組み合わせを高確率(本例では、50パーセント)で選択するように設定されている。また、仮停止図柄決定テーブル167Bでは、左最終停止図柄として上中下の中段に図柄「9」が決定されている場合には、全てのチャンス目の組み合わせを同じ確率で選択可能に設定されている。また、仮停止図柄決定テーブル167Bでは、左最終停止図柄として上中下の上段及び下段に図柄停止するように決定されている場合には、全てのチャンス目の組み合わせを同じ確率で選択可能に設定されている。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cでは、第2擬似連時仮停止図柄が奇数図柄から始まるチャンス目の組み合わせてある場合には、全てのチャンス目の組み合わせを選択可能に設定されるとともに、同じチャンス目の組み合わせを高確率(本例では、50パーセント)で選択するように設定されている。また、仮停止図柄決定テーブル167Cでは、第2擬似連時仮停止図柄が偶数図柄から始まるチャンス目の組み合わせてある場合には、偶数図柄で始まるチャンス目の組み合わせのみを選択可能に設定されるとともに、同じチャンス目の組み合わせを高確率(本例では、50パーセント)で選択するように設定されている。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図56に示すように、擬似連演出における再変動(初回変動を含む。)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示領域における全部において仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図57に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図57に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。各図柄変動制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図58に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図59は、図35に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図60は、図59に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図61〜図67は、図59に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS501)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない演出図柄の停止図柄を決定する(ステップS503)。ステップS503の処理では、図41(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1になる演出図柄(具体的には、「左」の演出図柄表示領域の上中下の「中」に表示する図柄)を決定する。次に、図41(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄(具体的には、「右」の演出図柄表示領域の上中下の「中」に表示する図柄)を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図43に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図41(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄(具体的には、「中」の演出図柄表示領域の上中下の「中」に表示する図柄)を決定する。
ステップS503の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することによって、演出図柄の停止図柄をリーチの組み合わせや大当りの組み合わせにしない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図6に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8の組み合わせになることもない。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS501)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS504)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS505)。図8に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンは、いずれも、演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS505の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS503に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS503の処理で、最終停止図柄となる演出図柄を決定する。
ステップS505の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS506に移行する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS504)、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認する(ステップS513A)。なお、スーパーリーチを含むか否かは、コマンド解析処理のステップS615で変動パターンコマンド格納領域に格納されたデータを確認することによって判定できる。
変動パターンがスーパーリーチを含む場合には、演出制御用CPU101は、大当り図柄(演出図柄の停止図柄)を決定するためのテーブルとして、ダブルリーチ用の最終停止図柄決定テーブル163D〜163Fを選択する(ステップS514A)。この場合、確変大当りとすることに決定されている場合には、確変大当り時最終停止図柄決定テーブル163D,163Eを選択する。また、通常大当りまたは時短大当りとすることに決定されている場合には、通常・時短大当り時最終停止図柄決定テーブル163Fを選択する。なお、確変大当り、時短大当りまたは通常大当りのいずれに決定されているかは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に、第2表示結果コマンド〜第4表示結果コマンドのいずれが格納されているかを確認することによって判定できる。
変動パターンがスーパーリーチを含まない場合(すなわち、ノーマルリーチを含む場合)には、演出制御用CPU101は、大当り図柄(演出図柄の停止図柄)を決定するためのテーブルとして、シングルリーチ用の最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cを選択する(ステップS515A)。この場合、確変大当りとすることに決定されている場合には、確変大当り時最終停止図柄決定テーブル163A,163Bを選択する。また、通常大当りまたは時短大当りとすることに決定されている場合には、通常・時短大当り時最終停止図柄決定テーブル163Cを選択する。
そして、演出制御用CPU101は、選択した最終停止図柄決定テーブルを用いて、大当りの組み合わせの演出図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS516A)。なお、この実施の形態では、確変大当りにすることに決定されている場合に、左中右の確定演出図柄として「2」、「4」、「6」、「8」といった一般に非確変大当りを想起させるような停止図柄が導出表示されることもあるが(図47、図49参照)、確変大当りにすることに決定されている場合には「2」、「4」、「6」、「8」が選択されないようにしてもよい。また、確変大当りにすることに決定されている場合に「2」、「4」、「6」、「8」が左中右の確定演出図柄として選択されうるようにしたときに、大当り遊技中等に、いわゆる確変昇格演出を実行することによって、演出表示装置9において表示されている左中右の確定演出図柄を「7」等に変更するようにしてもよい。なお、確変状態に関する報知を行わない遊技機では、確変昇格演出を実行せず、遊技者に、確定演出図柄によって遊技状態(確変状態であるか否か)を把握することを困難にするようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS513A〜S516Aの処理が実行されることによって、演出図柄の変動表示中にノーマルリーチの演出が実行されるときにはシングルリーチのリーチ状態となるように制御され、スーパーリーチの演出が実行されるときにはダブルリーチのリーチ状態となるように制御される。なお、ノーマルリーチまたはスーパーリーチの演出のいずれか実行されるかにもとづいてシングルリーチとするかダブルリーチとするかを決定するのではなく、他の判断基準に従ってシングルリーチとするかダブルリーチとするかを決定してもよい。例えば、演出制御用CPU101は、ダブルリーチとするか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行ってダブルリーチとするか否かを決定し、ダブルリーチと決定したときにはステップS514Aの処理を実行してダブルリーチのリーチ状態となるように制御し、ダブルリーチとしないことに決定したときにはステップS515Aの処理を実行してシングルリーチのリーチ状態となるように制御してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)を抽出し、抽出したリーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)にもとづいて、演出図柄の変動中のリーチ発生時にリーチ発生報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS517A)。図68は、リーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)に対する判定値の割り当ての例を示す説明図である。図68に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動中にリーチ演出(ノーマルリーチ、スーパーリーチを含む)が実行される場合には、40パーセントの確率でリーチ発生報知演出を実行することに決定される。なお、リーチ発生報知演出を実行することに決定する確率は、この実施の形態で示したものに限られない。リーチ発生報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS518AのN)、ステップS506に移行する。
リーチ発生報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS518AのY)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS519A)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS513A〜S516Aの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS520A)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を選択する(ステップS521A)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、確変大当り指定の表示結果4指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS522A)。なお、表示結果4指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第4表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果4指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1確変大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS523A)。
表示結果4指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU101は、時短大当り指定の表示結果3指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS524A)。なお、表示結果3指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第3表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果3指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1時短大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS525A)。
表示結果3指定コマンドも受信していなければ(すなわち、通常大当りを指定する表示結果2指定コマンドを受信している場合)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1通常大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS526A)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したリーチ発生報知パターン決定用テーブルから、リーチ発生報知パターン決定用乱数(SR7−2)にもとづいてリーチ発生報知パターンを選択する(ステップS527A)。
次いで、演出制御用CPU101は、特別報知決定用乱数(SR8−1)を抽出し、抽出した特別報知決定用乱数(SR8−1)にもとづいて、演出図柄の変動中にリーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS528A)。図69は、特別報知決定用乱数(SR8−1)に対する判定値の割り当ての例を示す説明図である。図69に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動中にリーチ発生報知演出が実行された後に、60パーセントの確率で特別報知演出を実行することに決定される。なお、特別報知演出を実行することに決定する確率は、この実施の形態で示したものに限られない。特別報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS529AのN)、ステップS506に移行する。
特別報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS529AのY)、演出制御用CPU101は、ステップS513A〜S516Aの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS530A)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を選択する(ステップS531A)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、確変大当り指定の表示結果4指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS532A)。なお、表示結果4指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第4表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果4指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1確変大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS533A)。
表示結果4指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU101は、時短大当り指定の表示結果3指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS534A)。なお、表示結果3指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第3表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果3指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1時短大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS535A)。
表示結果3指定コマンドも受信していなければ(すなわち、通常大当りを指定する表示結果2指定コマンドを受信している場合)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1通常大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS536A)。
そして、演出制御用CPU101は、選択した特別報知パターン決定用テーブルから、特別報知パターン決定用乱数(SR8−2)にもとづいて特別報知パターンを選択する(ステップS537A)。
ステップS519Aで第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合。すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS513A〜S516Aの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS520B)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を選択する(ステップS521B)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、確変大当り指定の表示結果4指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS522B)。なお、表示結果4指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第4表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果4指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2確変大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS523B)。
表示結果4指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU101は、時短大当り指定の表示結果3指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS524B)。なお、表示結果3指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第3表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果3指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2時短大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS525B)。
表示結果3指定コマンドも受信していなければ(すなわち、通常大当りを指定する表示結果2指定コマンドを受信している場合)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2通常大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS526B)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したリーチ発生報知パターン決定用テーブルから、リーチ発生報知パターン決定用乱数(SR7−2)にもとづいてリーチ発生報知パターンを選択する(ステップS527B)。
次いで、演出制御用CPU101は、特別報知決定用乱数(SR8−1)を抽出し、抽出した特別報知決定用乱数(SR8−1)にもとづいて、演出図柄の変動中にリーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS528B)。特別報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS529BのN)、ステップS506に移行する。
特別報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS529BのY)、演出制御用CPU101は、ステップS513A〜S516Aの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS530B)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を選択する(ステップS531B)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、確変大当り指定の表示結果4指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS532B)。なお、表示結果4指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第4表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果4指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2確変大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS533B)。
表示結果4指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU101は、時短大当り指定の表示結果3指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップS534B)。なお、表示結果3指定コマンドを受信しているか否かは、コマンド解析処理のステップS618で表示結果コマンド格納領域に第3表示結果コマンドが格納されているかを確認することによって判定できる。表示結果3指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2時短大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS535B)。
表示結果3指定コマンドも受信していなければ(すなわち、通常大当りを指定する表示結果2指定コマンドを受信している場合)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2通常大当り時特別報知パターン決定用テーブルを選択する(ステップS536B)。
そして、演出制御用CPU101は、選択した特別報知パターン決定用テーブルから、特別報知パターン決定用乱数(SR8−2)にもとづいて特別報知パターンを選択する(ステップS537B)。
ステップS502で非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信した(すなわち、ノーマルリーチやスーパーリーチを伴う変動パターンコマンドを受信した)と判断した場合には、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認する(ステップS513C)。なお、スーパーリーチを含むか否かは、コマンド解析処理のステップS615で変動パターンコマンド格納領域に格納されたデータを確認することによって判定できる。
変動パターンがスーパーリーチを含む場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する演出図柄の停止図柄(はずれ図柄)を決定するためのテーブルとして、ダブルリーチ用の最終停止図柄決定テーブル162Dを選択する(ステップS514C)。変動パターンがスーパーリーチを含まない場合(すなわち、ノーマルリーチを含む場合)には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する演出図柄の停止図柄(はずれ図柄)を決定するためのテーブルとして、シングルリーチ用の最終停止図柄決定テーブル162A〜162Cを選択する(ステップS515C)。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終停止図柄決定テーブルを用いて、リーチの組み合わせを構成する演出図柄の最終停止図柄(はずれ図柄)を決定する(ステップS516C)。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)を抽出し、抽出したリーチ発生報知決定用乱数(SR7−1)にもとづいて、演出図柄の変動中のリーチ発生時にリーチ発生報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS517C)。リーチ発生報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS518CのN)、ステップS506に移行する。
リーチ発生報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS518CのY)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS519C)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS513C〜S516Cの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS520C)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を選択する(ステップS521C)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を選択する(ステップS523C)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したリーチ発生報知パターン決定用テーブルから、リーチ発生報知パターン決定用乱数(SR7−2)にもとづいてリーチ発生報知パターンを選択する(ステップS527C)。
次いで、演出制御用CPU101は、特別報知決定用乱数(SR8−1)を抽出し、抽出した特別報知決定用乱数(SR8−1)にもとづいて、演出図柄の変動中にリーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS528C)。特別報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS529CのN)、ステップS506に移行する。
特別報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS529CのY)、演出制御用CPU101は、ステップS513C〜S516Cの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS530C)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1特別報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を選択する(ステップS531C)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第1特別報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を選択する(ステップS533C)。
そして、演出制御用CPU101は、選択した特別報知パターン決定用テーブルから、特別報知パターン決定用乱数(SR8−2)にもとづいて特別報知パターンを選択する(ステップS537C)。
ステップS519Cで第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合。すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS513C〜S516Cの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS520D)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を選択する(ステップS521D)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、リーチ発生報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を選択する(ステップS523D)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したリーチ発生報知パターン決定用テーブルから、リーチ発生報知パターン決定用乱数(SR7−2)にもとづいてリーチ発生報知パターンを選択する(ステップS527D)。
次いで、演出制御用CPU101は、特別報知決定用乱数(SR8−1)を抽出し、抽出した特別報知決定用乱数(SR8−1)にもとづいて、演出図柄の変動中にリーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かを決定する(ステップS528D)。特別報知演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS529DのN)、ステップS506に移行する。
特別報知演出を実行することに決定した場合には(ステップS529DのY)、演出制御用CPU101は、ステップS513C〜S516Cの処理で、リーチ態様をダブルリーチとすることに決定されたか否かを確認する(ステップS530D)。リーチ態様がダブルリーチでなければ(すなわち、シングルリーチであれば)、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2特別報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を選択する(ステップS531D)。
リーチ態様がダブルリーチであれば、演出制御用CPU101は、特別報知演出における報知パターンを決定するためのテーブルとして、左右のリーチ図柄に応じて、第2特別報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を選択する(ステップS533D)。
そして、演出制御用CPU101は、選択した特別報知パターン決定用テーブルから、特別報知パターン決定用乱数(SR8−2)にもとづいて特別報知パターンを選択する(ステップS537D)。
なお、この実施の形態では、ステップS518A,S518CでNのときにリーチ発生報知演出を実行しないことに決定し、ステップS518A,S518CでYのときにリーチ発生報知演出の報知パターンを決定してさらに特別報知演出を実行するか否かを決定しているが(ステップS528A,S529A,S528B,S529B,S528C,S529C,S528D,S529D参照)、ステップS518A,S518CでNのときには共通の報知パターンのリーチ発生報知演出パターンを実行することにし、さらに特別報知演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、ステップS518A,S518CでNと判定したときには、共通のリーチ発生報知パターンを選択するとともに、ステップS528A〜S537A,ステップS528B〜S537B,ステップS528C〜S537C,ステップS528D〜S537Dと同様の処理を実行して、特別報知演出を実行するか否かを決定するとともに、特別報知演出を実行すると決定したときには特別報知演出の報知パターンを決定するようにしてもよい。
図70〜図81は、リーチ発生報知演出の報知パターンを決定するためのリーチ発生報知パターン決定用テーブルの例を示す説明図である。このうち、図70は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、大当りと決定されている場合に用いられる第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を示している(ステップS521A参照)。また、図71は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、確変大当りと決定されている場合に用いられる第1確変大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS523A参照)。また、図72は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、時短大当りと決定されている場合に用いられる第1時短大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS525A参照)。また、図73は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、通常大当りと決定されている場合に用いられる第1通常大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS526A参照)。
また、図74は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、大当りと決定されている場合に用いられる第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を示している(ステップS521B参照)。また、図75は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、確変大当りと決定されている場合に用いられる第2確変大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS523B参照)。また、図76は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、時短大当りと決定されている場合に用いられる第2時短大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS525B参照)。また、図77は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、通常大当りと決定されている場合に用いられる第2通常大当り時リーチ発生報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS526B参照)。
また、図78は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を示している(ステップS521C参照)。また、図79は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を示している(ステップS523C参照)。
また、図80は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を示している(ステップS521D参照)。また、図81は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を示している(ステップS523D参照)。
図70〜図81に示すように、各リーチ発生報知パターン決定用テーブルには、演出図柄に付加されている付属キャラクタの種類に対応して、複数の報知パターンが設定されている。例えば、ステップS521Aで選択した図70に示す第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、リーチ発生報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」である場合には、図柄「1」に付加されている男キャラクタに応じて、リーチ発生を報知する男のセリフ「リーチだぜ!」または「チャンスだぜ!」を演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかを決定する。なお、この場合、男のセリフ「リーチだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、リーチ発生報知演出において男の声で「リーチだぜ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。また、男のセリフ「チャンスだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、リーチ発生報知演出において男の声で「チャンスだぜ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。
また、図70〜図81に示すように、複数の演出図柄において、付加されている付属キャラクタの種類にかかわらず、リーチ発生報知演出において共通の報知パターンが用いられる場合がある。例えば、ステップS521Aで選択した図70に示す第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、リーチ発生報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「2」、「4」、「6」または「8」である場合には、付属キャラクタの種類にかかわらず、リーチ発生を報知するセリフ「リーチ!」または「チャンス!」を演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかを決定する。なお、この場合、「リーチ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、リーチ発生報知演出において例えば子供の声で「リーチ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。また、「チャンス!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、リーチ発生報知演出において例えば子供の声で「チャンス」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。
また、この実施の形態では、図71〜図73、図75〜図77、図79および図81に示すように、ダブルリーチ用のリーチ発生報知パターン決定用テーブルは、大当りに決定されているときには、はずれに決定されているときと比べて、リーチ発生報知演出の報知パターンとして、第1の報知パターンを決定する割合が第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。そのように設定されていることによって、ダブルリーチのリーチ演出が実行されるときに、第1の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるか、第2の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるかによって、大当りに対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時におけるリーチ発生報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行する演出図柄の変動表示において、左右リーチ図柄として「1」と「2」でダブルリーチとなるリーチ演出を行う場合を説明する(図71〜図73、図79参照)。この場合、演出制御用CPU101は、図柄「1」に付加された男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンのいずれかを決定する。
図79に示すように、はずれと決定されている場合には、男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを80パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ10パーセントの低確率で決定する。これに対し、図71〜図73に示すように、大当りと決定されている場合には、はずれと決定されている場合と比較して、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを決定する確率が高い。従って、リーチ発生報知演出において、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる演出、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、大当りに対する信頼度を高めることができる。
また、この実施の形態では、図71〜図73、図75〜図77に示すように、大当りのダブルリーチ用のリーチ発生報知パターン決定用テーブルは、大当りの種類に応じて、各報知パターンを決定する割合が異なるように設定されている。具体的には、11ラウンドの大当りである時短大当りに決定されているときには、8ラウンドの大当りである通常大当りに決定されているときと比べて、リーチ発生報知演出の報知パターンとして、第1の報知パターンを決定する割合が第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。また、15ラウンドの大当りである確変大当りに決定されているときには、時短大当りや通常大当りと決定されているときと比較して、リーチ発生報知演出の報知パターンとして、第3の報知パターンを決定する割合が、第1の報知パターンや第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。そのように設定されていることによって、ダブルリーチのリーチ演出が実行されるときに、第1の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるか、第2の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるか、さらには第3の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるかによって、遊技者にとって遊技価値が高い大当り遊技状態(本例では、ラウンド数の多い大当り遊技状態)に制御されることに対する信頼度を異ならせることができる。また、第1の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるか、第2の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるか、さらには第3の報知パターンでリーチ発生報知演出が実行されるかによって、大当り遊技状態の終了後に有利状態に制御されること(本例では、確変状態や時短状態に制御されること。時短状態に移行された場合の継続期間が異なること。)に対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時におけるリーチ発生報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行する演出図柄の変動表示において、左右リーチ図柄として「1」と「2」でダブルリーチとなるリーチ演出を行う場合を説明する(図71〜図73参照)。この場合、演出制御用CPU101は、図柄「1」に付加された男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンのいずれかを決定する。
図73に示すように、通常大当りと決定されている場合には、男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。これに対し、図72に示すように、時短大当りと決定されている場合には、女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。従って、リーチ発生報知演出において、女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、11ラウンドの大当り遊技状態に移行されることに対する信頼度を高めることができる。また、大当り遊技終了後に時短状態に移行されるとともに特別図柄変動を100回終了するまで時短状態が継続されることに対する信頼度を高めることができる。
さらに、図71に示すように、確変大当りと決定されている場合には、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。従って、リーチ発生報知演出において、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、15ラウンドの大当り遊技状態に移行されることに対する信頼度を高めることができる。また、大当り遊技終了後に確変状態および時短状態に移行されるとともに次の大当りまで時短状態が継続されることに対する信頼度を高めることができる。
また、この実施の形態では、図70〜図81に示すように、各リーチ発生報知パターン決定用テーブルは、第1特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出を実行する場合であるかに応じて、各報知パターンを選択する割合が異なるように設定されている。そのように設定されていることによって、いずれの特別図柄に対応した演出図柄の変動表示であるかに応じて、リーチ発生報知演出の報知態様を多様化させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されるときに、ステップS521Aで選択した図70に示す第1リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、リーチ発生報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」であれば、男キャラクタに対応したセリフ「リーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの確率で決定し、セリフ「チャンスだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを40パーセントの確率で決定する。これに対し、第2特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されるときに、ステップS521Cで選択した図74に示す第2リーチ発生報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、リーチ発生報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」であれば、男キャラクタに対応したセリフ「リーチだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを40パーセントの確率で決定し、セリフ「チャンスだぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの確率で決定する。
なお、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかに応じて、付属キャラクタに対応したセリフ(例えば、「リーチだぜ!」や「チャンスだぜ!」)を異なる色で重畳表示したり、異なる字体で重畳表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかに応じて、各報知パターンを選択する割合を異ならせるようにしたが、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかによって、全く異なる報知パターンのリーチ発生報知演出を実行するように構成してもよい。
図82〜図93は、特別報知演出の報知パターンを決定するための特別報知パターン決定用テーブルの例を示す説明図である。このうち、図82は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、大当りと決定されている場合に用いられる第1特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を示している(ステップS531A参照)。また、図83は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、確変大当りと決定されている場合に用いられる第1確変大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS533A参照)。また、図84は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、時短大当りと決定されている場合に用いられる第1時短大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS535A参照)。また、図85は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、通常大当りと決定されている場合に用いられる第1通常大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS536A参照)。
また、図86は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、大当りと決定されている場合に用いられる第2特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を示している(ステップS531B参照)。また、図87は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、確変大当りと決定されている場合に用いられる第2確変大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS533B参照)。また、図88は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、時短大当りと決定されている場合に用いられる第2時短大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS535B参照)。また、図89は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、通常大当りと決定されている場合に用いられる第2通常大当り時特別報知パターン決定用テーブルを示している(ステップS536B参照)。
また、図90は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第1特別報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を示している(ステップS531C参照)。また、図91は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第1特別報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を示している(ステップS533C参照)。
また、図92は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をシングルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第2特別報知パターン決定用テーブル(はずれ用)を示している(ステップS531D参照)。また、図93は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされ(すなわち、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行され)、リーチ演出におけるリーチ態様をダブルリーチとする場合であって、はずれと決定されている場合に用いられる第2特別報知パターン決定用テーブル(ダブルリーチはずれ用)を示している(ステップS533D参照)。
図82〜図93に示すように、各特別報知パターン決定用テーブルには、演出図柄に付加されている付属キャラクタの種類に対応して、複数の報知パターンが設定されている。例えば、ステップS531Aで選択した図82に示す第1特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、特別報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」である場合には、図柄「1」に付加されている男キャラクタに応じて、男のセリフ「やるぞ!」または「いくぞ!」を演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかを決定する。なお、この場合、男のセリフ「やるぞ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、特別報知演出において男の声で「やるぞ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。また、男のセリフ「いくぞ」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、特別報知演出において男の声で「いくぞ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。
また、図82〜図93に示すように、複数の演出図柄において、付加されている付属キャラクタの種類にかかわらず、特別報知演出において共通の報知パターンが用いられる場合がある。例えば、ステップS531Aで選択した図82に示す第1特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、特別報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「2」、「4」、「6」または「8」である場合には、付属キャラクタの種類にかかわらず、セリフ「やるぜ!」または「いくぜ!」を演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかを決定する。なお、この場合、「やるぜ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、特別報知演出において例えば少年の声で「やるぜ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。また、「いくぜ!」を重畳表示させる報知パターンを決定した場合には、特別報知演出において例えば少年の声で「いくぜ」とスピーカ27から音声出力する演出が行われる。
また、この実施の形態では、図83〜図85、図87〜図89、図91および図93に示すように、ダブルリーチ用の特別報知パターン決定用テーブルは、大当りに決定されているときには、はずれに決定されているときと比べて、特別報知演出の報知パターンとして、第1の報知パターンを決定する割合が第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。そのように設定されていることによって、ダブルリーチのリーチ演出が実行されるときに、第1の報知パターンで特別報知演出が実行されるか、第2の報知パターンで特別報知演出が実行されるかによって、大当りに対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時における特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行する演出図柄の変動表示において、左右リーチ図柄として「1」と「2」でダブルリーチとなるリーチ演出を行う場合を説明する(図83〜図85、図91参照)。この場合、演出制御用CPU101は、図柄「1」に付加された男キャラクタに対応したセリフ「やるぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンのいずれかを決定する。
図91に示すように、はずれと決定されている場合には、男キャラクタに対応したセリフ「やるぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを80パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ10パーセントの低確率で決定する。これに対し、図83〜図85に示すように、大当りと決定されている場合には、はずれと決定されている場合と比較して、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを決定する確率が高い。従って、特別報知演出において、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる演出、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、大当りに対する信頼度を高めることができる。
また、この実施の形態では、図83〜図85、図87〜図89に示すように、大当りのダブルリーチ用の特別報知パターン決定用テーブルは、大当りの種類に応じて、各報知パターンを決定する割合が異なるように設定されている。具体的には、11ラウンドの大当りである時短大当りに決定されているときには、8ラウンドの大当りである通常大当りに決定されているときと比べて、特別報知演出の報知パターンとして、第1の報知パターンを決定する割合が第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。また、15ラウンドの大当りである確変大当りに決定されているときには、時短大当りや通常大当りと決定されているときと比較して、特別報知演出の報知パターンとして、第3の報知パターンを決定する割合が、第1の報知パターンや第2の報知パターンを決定する割合よりも高くなるように設定されている。そのように設定されていることによって、ダブルリーチのリーチ演出が実行されるときに、第1の報知パターンで特別報知演出が実行されるか、第2の報知パターンで特別報知演出が実行されるか、さらには第3の報知パターンで特別報知演出が実行されるかによって、遊技者にとって遊技価値が高い大当り遊技状態(本例では、ラウンド数の多い大当り遊技状態)に制御されることに対する信頼度を異ならせることができる。また、第1の報知パターンで特別報知演出が実行されるか、第2の報知パターンで特別報知演出が実行されるか、さらには第3の報知パターンで特別報知演出が実行されるかによって、大当り遊技状態の終了後に有利状態に制御されること(本例では、確変状態や時短状態に制御されること。時短状態に移行された場合の継続期間が異なること。)に対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時における特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行する演出図柄の変動表示において、左右リーチ図柄として「1」と「2」でダブルリーチとなるリーチ演出を行う場合を説明する(図83〜図85参照)。この場合、演出制御用CPU101は、図柄「1」に付加された男キャラクタに対応したセリフ「やるぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、図柄「2」に付加された女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンのいずれかを決定する。
図85に示すように、通常大当りと決定されている場合には、男キャラクタに対応したセリフ「やるぜ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。これに対し、図84に示すように、時短大当りと決定されている場合には、女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。従って、特別報知演出において、女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、11ラウンドの大当り遊技状態に移行されることに対する信頼度を高めることができる。また、大当り遊技終了後に時短状態に移行されるとともに特別図柄変動を100回終了するまで時短状態が継続されることに対する信頼度を高めることができる。
さらに、図83に示すように、確変大当りと決定されている場合には、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの高確率で決定し、他の2つの報知パターンはそれぞれ20パーセントの低確率で決定する。従って、特別報知演出において、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示および音声出力させる演出が実行されることによって、15ラウンドの大当り遊技状態に移行されることに対する信頼度を高めることができる。また、大当り遊技終了後に確変状態および時短状態に移行されるとともに次の大当りまで時短状態が継続されることに対する信頼度を高めることができる。
また、この実施の形態では、図82〜図93に示すように、各特別報知パターン決定用テーブルは、第1特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出を実行する場合であるかに応じて、各報知パターンを選択する割合が異なるように設定されている。そのように設定されていることによって、いずれの特別図柄に対応した演出図柄の変動表示であるかに応じて、特別報知演出の報知態様を多様化させることができる。
例えば、第1特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されるときに、ステップS531Aで選択した図82に示す第1特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、特別報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」であれば、男キャラクタに対応したセリフ「やるぞ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの確率で決定し、セリフ「いくぞ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを40パーセントの確率で決定する。これに対し、第2特別図柄の変動表示に同期して実行される演出図柄の変動表示中にリーチ演出が実行されるときに、ステップS531Cで選択した図86に示す第2特別報知パターン決定用テーブル(大当り用)を用いて、特別報知演出の報知パターンを決定する場合には、シングルリーチの左右リーチ図柄が「1」であれば、男キャラクタに対応したセリフ「やるぞ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを40パーセントの確率で決定し、セリフ「いくぞ!」を重畳表示および音声出力させる報知パターンを60パーセントの確率で決定する。
なお、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかに応じて、付属キャラクタに対応したセリフ(例えば、「やるぞ!」や「いくぞ!」)を異なる色で重畳表示したり、異なる字体で重畳表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかに応じて、各報知パターンを選択する割合を異ならせるようにしたが、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるか、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行する場合であるかによって、全く異なる報知パターンの特別報知演出を実行するように構成してもよい。
ステップS506では、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する。
図94は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出(「滑り」または「擬似連」)を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」であるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」の特定演出であれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図51に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。すなわち、まず、特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS553の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、RAMの所定領域の前回演出値を更新する(ステップS555)。例えば、ステップS554の処理で滑りTP1−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。滑りTP1−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、滑りTP1−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。また、滑りTP1−4の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を4に更新する。
ステップS555の処理を実行することによって、「滑り」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定された滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「滑り」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を示すデータを記憶する。
特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルにした場合、演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定するときには、ステップS554の処理において、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」以外である(すなわち、「擬似連」である)と判定した場合には、ステップS555の処理で、受信した変動パターンコマンドが示す擬似連演出の種類を示すデータを、RAMの所定領域に記憶する。
次いで、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図52(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる演出図柄を決定する。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、受信した変動パターンコマンドで特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が1回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が2回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図54(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図54(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS556の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図54(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。そして、処理を終了する。
ステップS506の特定演出設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS507)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、ステップS527A,S527B,S527C,S527Dで決定したリーチ発生報知演出の報知パターン、ステップS537A,S537B,S537C,S537Dで決定した特別報知演出の報知パターン、ステップS506の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図57に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS508)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS509)。
図95は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および振動モータ86a,86b,86cを制御する。なお、可動部材制御データには、可動部材78の制御状態に加えて、振動モータ86a,86b,86cの制御状態を示すデータも設定されている。
図95に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、図57に示された図柄変動制御パターンテーブル180、および図58に示された各種演出制御パターンテーブル182を、より具体的に示したものに相当する。
図96は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および振動モータ86a,86b,86cを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と振動モータ86a,86b,86c)の制御を開始する(ステップS510)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78と振動モータ86a,86b,86cを動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS511)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS512)。
図97は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
なお、リーチ演出中にリーチ発生報知演出が実行される場合には、リーチ開始時間となったときに、ステップS845において、ステップS527A,S527B,S527C,S527Dで決定した報知パターンにもとづいてステップS507で決定した演出制御パターンに従って、リーチ発生報知演出が実行される。具体的には、演出図柄に付加された付属キャラクタに応じたセリフ(例えば、「リーチだぜ!」や「チャンスよ!」、「ダブルリーチだぜ!」)の文字列を演出表示装置9に重畳表示するとともに、付属キャラクタに応じた音声でセリフ(例えば、「リーチだぜ」や「チャンスよ」、「ダブルリーチだぜ」)を音声出力する制御を行う。
また、リーチ演出中に特別報知演出が実行される場合には、特別報知演出の開始時間となったときに、ステップS845において、ステップS537A,S537B,S537C,S537Dで決定した報知パターンにもとづいてステップS507で決定した演出制御パターンに従って、特別報知演出が実行される。具体的には、演出図柄に付加された付属キャラクタに応じたセリフ(例えば、「やるぜ!」や「いくよ!」)の文字列を演出表示装置9に重畳表示するとともに、付属キャラクタに応じた音声でセリフ(例えば、「やるぜ」や「いくよ」)を音声出力する制御を行う。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターン(非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3)にもとづいてステップS841〜S845の処理を実行する部分は、再変動演出を実行する再変動演出制御処理に相当する。
図98は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、図58に示された「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、時短大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、図58に示された「11回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、通常大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、図58に示された「8回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドを受信しているとき:図21参照)は、図58に示された「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と振動モータ86a,86b,86c)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
次に、演出図柄の変動表示中に実行されるリーチ発生報知演出の演出態様について説明する。図99および図100は、演出図柄の変動表示中に実行されるリーチ発生報知演出の演出態様の例を示す説明図である。このうち、図99は、演出図柄の変動表示中にシングルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ状態の発生時にリーチ発生報知演出が実行される場合の演出態様の例を示している。また、図100は、演出図柄の変動表示中にダブルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ状態の発生時にリーチ発生報知演出が実行される場合の演出態様の例を示している。
まず、図99にもとづいて、演出図柄の変動表示中にシングルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ状態の発生時にリーチ発生報知演出が実行される場合の演出態様について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ノーマルリーチを伴う変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて(ステップS811参照)、図99(1)(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始する(ステップS508〜S511参照)。次いで、演出図柄の変動表示中にリーチ演出時間が到来すると、図99(3)に示すように、左右の演出図柄(数字に付属キャラクタが付加された図柄)として同じ図柄を停止表示させ、リーチ状態を発生させる(ステップS845参照)。この場合、「左」、「右」の演出図柄表示領域の上中下の「中」部分に同じ図柄(図99に示す例では図柄「1」)を停止表示させてシングルリーチを発生させる。
図99に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ演出の開始時にリーチ発生報知演出を実行することに決定されている(ステップS517A,S518AのY,S517C,S518CのY参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS521A,S527A,S521B,S527B,S521C,S527C,S521D,S527D参照)。図99に示す例では、左右のリーチ図柄として「1」に男キャラクタが付加された演出図柄が停止表示されているので、男キャラクタに対応した「リーチだぜ!」または「チャンスだぜ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図70、図74、図78、図80参照)。
セリフ「リーチだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図99(4A)に示すように、演出表示装置9に「リーチだぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「リーチだぜ」を音声出力させる制御を行う。また、セリフ「チャンスだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図99(4B)に示すように、演出表示装置9に「チャンスだぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「チャンスだぜ」を音声出力させる制御を行う。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS871参照)、はずれと決定されている場合には、図99(5A)に示すように、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示される(ステップS872参照)。また、大当りと決定されている場合には、図99(5B)に示すように、演出図柄の停止図柄として、左右中の図柄が同じ図柄で揃った大当り図柄が停止表示される(ステップS872参照)。
次に、図100にもとづいて、演出図柄の変動表示中にダブルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ状態の発生時にリーチ発生報知演出が実行される場合の演出態様について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチを伴う変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて(ステップS811参照)、図100(1)(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始する(ステップS508〜S511参照)。次いで、演出図柄の変動表示中にリーチ演出時間が到来すると、図100(3)に示すように、左右の演出図柄(数字に付属キャラクタが付加された図柄)として同じ図柄を停止表示させ、リーチ状態を発生させる(ステップS845参照)。この場合、「左」、「右」の演出図柄表示領域の上中下の「上」部分と「下」に、斜め方向に同じ図柄(図100に示す例では図柄「1」と図柄「2」)が停止表示されるようにして、ダブルリーチを発生させる。
図100に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ演出の開始時にリーチ発生報知演出を実行することに決定されている(ステップS517A,S518AのY,S517C,S518CのY参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS522A〜S527A,S522B〜S527B,S522C〜S527C,S522D〜S527D参照)。図100に示す例では、左右のリーチ図柄として「1」に男キャラクタが付加された演出図柄と「2」に女キャラクタが付加された演出図柄とが停止表示されているので、男キャラクタに対応した「ダブルリーチだぜ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、女キャラクタに対応した「ダブルリーチよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方の「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図71〜図73、図75〜図77、図79、図81参照)。
男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(4A)に示すように、演出表示装置9に「ダブルリーチだぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「ダブルリーチだぜ」を音声出力させる制御を行う。また、女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(4B)に示すように、演出表示装置9に「ダブルリーチよ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から女の音声で「ダブルリーチよ」を音声出力させる制御を行う。さらに、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図100(4C)に示すように、演出表示装置9に「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」の両方の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「ダブルリーチだぜ」を音声出力させ、女の音声で「ダブルリーチよ」を音声出力させる制御を行う。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS871参照)、はずれと決定されている場合には、図100(5A)に示すように、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示される(ステップS872参照)。また、大当りと決定されている場合には、図100(5B)に示すように、演出図柄の停止図柄として、左右中の図柄が同じ図柄(図100に示す例では2種類のリーチ図柄のうちの図柄「1」)で揃った大当り図柄が停止表示される(ステップS872参照)。
次に、演出図柄の変動表示中に実行される特別報知演出の演出態様について説明する。図101および図102は、リーチ発生報知演出の後に実行される特別報知演出の演出態様の例を示す説明図である。このうち、図101は、演出図柄の変動表示中にシングルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ発生報知演出が実行された後に特別報知演出が実行される場合の演出態様の例を示している。また、図102は、演出図柄の変動表示中にダブルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ発生報知演出が実行された後に特別報知演出が実行される場合の演出態様の例を示している。
まず、図101にもとづいて、演出図柄の変動表示中にシングルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ発生報知演出が実行された後に特別報知演出が実行される場合の演出態様について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ノーマルリーチを伴う変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて(ステップS811参照)、図101(1)(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始する(ステップS508〜S511参照)。次いで、演出図柄の変動表示中にリーチ演出時間が到来すると、図101(3)に示すように、左右の演出図柄(数字に付属キャラクタが付加された図柄)として同じ図柄を停止表示させ、リーチ状態を発生させる(ステップS845参照)。この場合、「左」、「右」の演出図柄表示領域の上中下の「中」部分に同じ図柄(図101に示す例では図柄「4」)を停止表示させてシングルリーチを発生させる。
図101に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ演出の開始時にリーチ発生報知演出を実行することに決定されている(ステップS517A,S518AのY,S517C,S518CのY参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS521A,S527A,S521B,S527B,S521C,S527C,S521D,S527D参照)。図101に示す例では、左右のリーチ図柄として「4」に男キャラクタが付加された演出図柄が停止表示されているので、付属キャラクタの種類にかかわらず、共通の報知パターンとして、「リーチ!」または「チャンス!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図70、図74、図78、図80参照)。
セリフ「リーチ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(4A)に示すように、演出表示装置9に「リーチ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から子供の音声で「リーチ」を音声出力させる制御を行う。また、セリフ「チャンス!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(4B)に示すように、演出表示装置9に「チャンス!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から子供の音声で「チャンス」を音声出力させる制御を行う。
また、図101に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かが決定されている(ステップS528A,S529A,S528B,S529B,S528C,S529C,S528D,S529D参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、特別報知演出を実行することに決定された場合には、特別報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS531A,S537A,S531B,S537B,S531C,S537C,S531D,S537D参照)。図101に示す例では、左右のリーチ図柄として「4」に男キャラクタが付加された演出図柄が停止表示されているので、付属キャラクタにかかわらず、共通の報知パターンとして、「やるぜ!」または「いくぜ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図82、図86、図90、図92参照)。
セリフ「やるぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(5A)に示すように、演出表示装置9に「やるぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から少年の音声で「やるぜ」を音声出力させる制御を行う。また、セリフ「いくぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9に「いくぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から少年の音声で「いくぜ」を音声出力させる制御を行う。また、リーチ発生報知演出を実行するのみで特別報知演出を実行しないことに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図101(5B)に示すように、中図柄の変動表示を行うのみで文字列を重畳表示させるなどの演出は行わない(通常のリーチ演出を行う)。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS871参照)、はずれと決定されている場合には、図101(6A)に示すように、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示される(ステップS872参照)。また、大当りと決定されている場合には、図101(6B)に示すように、演出図柄の停止図柄として、左右中の図柄が同じ図柄で揃った大当り図柄が停止表示される(ステップS872参照)。
次に、図102にもとづいて、演出図柄の変動表示中にダブルリーチのリーチ演出が実行されるとともに、リーチ発生報知演出が実行された後に特別報知演出が実行される場合の演出態様について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチを伴う変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて(ステップS811参照)、図102(1)(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始する(ステップS508〜S511参照)。次いで、演出図柄の変動表示中にリーチ演出時間が到来すると、図102(3)に示すように、左右の演出図柄(数字に付属キャラクタが付加された図柄)として同じ図柄を停止表示させ、リーチ状態を発生させる(ステップS845参照)。この場合、「左」、「右」の演出図柄表示領域の上中下の「上」部分と「下」に、斜め方向に同じ図柄(図102に示す例では図柄「1」と図柄「2」)が停止表示されるようにして、ダブルリーチを発生させる。
図102に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ演出の開始時にリーチ発生報知演出を実行することに決定されている(ステップS517A,S518AのY,S517C,S518CのY参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS522A〜S527A,S522B〜S527B,S522C〜S527C,S522D〜S527D参照)。図102に示す例では、左右のリーチ図柄として「1」に男キャラクタが付加された演出図柄と「2」に女キャラクタが付加された演出図柄とが停止表示されているので、男キャラクタに対応した「ダブルリーチだぜ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、女キャラクタに対応した「ダブルリーチよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方の「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図71〜図73、図75〜図77、図79、図81参照)。
図102に示す例では、男キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチだぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合が示されている。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(4)に示すように、演出表示装置9に「ダブルリーチだぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「ダブルリーチだぜ」を音声出力させる制御を行う。なお、女キャラクタに対応したセリフ「ダブルリーチよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9に「ダブルリーチよ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から女の音声で「ダブルリーチよ」を音声出力させる制御を行う。さらに、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9に「ダブルリーチだぜ!」および「ダブルリーチよ!」の両方の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「ダブルリーチだぜ」を音声出力させ、女の音声で「ダブルリーチよ」を音声出力させる制御を行う。
また、図102に示す例では、演出図柄の変動表示を開始するときに、リーチ発生報知演出を実行した後に特別報知演出を実行するか否かが決定されている(ステップS528A,S529A,S528B,S529B,S528C,S529C,S528D,S529D参照)。また、演出図柄の変動表示を開始するときに、特別報知演出を実行することに決定された場合には、特別報知演出の報知パターンも決定されている(ステップS532A〜S537A,S532B〜S537B,S532C〜S537C,S532D〜S537D参照)。図102に示す例では、左右のリーチ図柄として「1」に男キャラクタが付加された演出図柄と「2」に女キャラクタが付加された演出図柄とが停止表示されているので、男キャラクタに対応した「やるぜ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、女キャラクタに対応した「いくよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターン、または男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方の「やるぜ!」および「いくよ!」のセリフを演出表示装置9に重畳表示させる報知パターンのいずれかが決定される(図83〜図85、図87〜図89、図91、図93参照)。
男キャラクタに対応したセリフ「やるぜ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(5A)に示すように、演出表示装置9に「やるぜ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「やるぜ」を音声出力させる制御を行う。また、女キャラクタに対応したセリフ「いくよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(5B)に示すように、演出表示装置9に「いくよ!」の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から女の音声で「いくよ」を音声出力させる制御を行う。さらに、男キャラクタおよび女キャラクタに対応した両方のセリフ「やるぜ!」および「いくよ!」を重畳表示させる報知パターンを用いることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(5C)に示すように、演出表示装置9に「やるぜ!」および「いくよ!」の両方の文字列を重畳表示させるとともに、スピーカ27から男の音声で「やるぜ」を音声出力させ、女の音声で「いくぜ」を音声出力させる制御を行う。また、リーチ発生報知演出を実行するのみで特別報知演出を実行しないことに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図102(5D)に示すように、中図柄の変動表示を行うのみで文字列を重畳表示させるなどの演出は行わない(通常のリーチ演出を行う)。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると(ステップS871参照)、はずれと決定されている場合には、図102(6A)に示すように、演出図柄の停止図柄として、はずれ図柄が停止表示される(ステップS872参照)。また、大当りと決定されている場合には、図102(6B)に示すように、演出図柄の停止図柄として、左右中の図柄が同じ図柄(図102に示す例では2種類のリーチ図柄のうちの図柄「1」)で揃った大当り図柄が停止表示される(ステップS872参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定結果にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から変動パターンを決定する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれと決定したことに対応して、特定演出(「滑り」や「擬似連」の演出)に対応する変動パターン種別を含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。そして、特定演出に対応する変動パターン種別に決定したときに、決定した変動パターン種別に含まれる特定演出の実行を伴う変動パターンの中から変動パターンを決定する。そのため、はずれと決定した場合であっても多様な特定演出を行うことができ、変動パターンを決定するためのプログラムの容量(変動パターンを決定するための作業領域のデータ容量)を増加させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の可変表示の実行中にリーチ状態が発生するときに、リーチ状態となることを報知するリーチ発生報知演出を実行する。また、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発生するリーチ状態を形成する演出図柄に付加された付属キャラクタの種類に応じた報知態様でリーチ発生報知演出を実行する。そのため、演出図柄に付加された付属キャラクタの種類に応じた多様なリーチ発生報知演出を実行することができ、さらなる遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、1種類の付属キャラクタに対応して、複数種類の報知態様でリーチ発生報知演出を実行可能であるように構成されている。そのため、1種類の付属キャラクタに対応してさらに多様なリーチ発生報知演出を行うことができ、より一層の遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、複数種類の付属キャラクタに対応して、共通の報知態様でリーチ発生報知演出を実行可能であるように構成されている。そのため、付属キャラクタが異なっていても共通の報知態様のリーチ報知演出が実行される場合を設けて演出の意外性を実現することができ、より一層の遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ状態中に、リーチ発生報知演出を実行したた後、リーチ状態に対応した特別報知演出を実行する。また、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発生するリーチ状態を形成する演出図柄に付加された付属キャラクタの種類に応じた報知態様で特別報知演出を実行する。そのため、演出図柄に付加された付属キャラクタの種類に応じた多様な特別報知演出を実行することができ、さらなる遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、1種類の付属キャラクタに対応して、複数種類の報知態様で特別報知演出を実行可能であるように構成されている。そのため、1種類の付属キャラクタに対応してさらに多様な特別報知演出を行うことができ、より一層の遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、複数種類の付属キャラクタに対応して、共通の報知態様で特別報知演出を実行可能であるように構成されている。そのため、付属キャラクタが異なっていても共通の報知態様の特別報知演出が実行される場合を設けて演出の意外性を実現することができ、より一層の遊技の興趣の向上を図ることができる。
なお、この実施の形態では、リーチ発生報知演出および特別報知演出の両方を実行可能に構成する場合を示したが、リーチ発生報知演出または特別報知演出のいずれか一方のみを実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態のようにリーチ発生報知演出および特別報知演出の両方を実行可能に構成した場合に、リーチ発生報知演出または特別報知演出のいずれか一方を実行する場合には、、報知パターンの選択処理を行うことなく、一律に共通の報知パターンに従って演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、例えば「リーチだぜ!」や「チャンスだぜ!」などの文字列を演出表示装置9の表示画面に重畳表示するとともに音声出力することによって、リーチ発生報知演出や特別報知演出を実行する場合を示したが、リーチ発生報知演出や特別報知演出の報知態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、「リーチだぜ!」や「チャンスだぜ!」などの文字列を演出表示装置9の表示画面に重畳表示するのみの演出を行ったり、「リーチだぜ」や「チャンスだぜ」を音声出力するのみの演出を行うことによって、リーチ発生報知演出や特別報知演出を実行してもよい。また、例えば、遊技機が演出用の可動部材を備えている場合には、所定の報知パターンに従った可動態様で可動部材を可動させることによって、リーチ発生報知演出や特別報知演出を実行してもよい。さらに、所定の報知パターンに従った発光態様で遊技機が備えるランプなどの発光部品を発光させることによって、リーチ発生報知演出や特別報知演出を実行してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1始動入賞口13に遊技球が進入したことにもとづく第1の可変表示の実行条件が成立したことにもとづいて、各々を識別可能な第1特別図柄の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1特別図柄表示器8aと、第2始動入賞口14に遊技球が進入したことにもとづく第2の可変表示の実行条件が成立したことにもとづいて、各々を識別可能な第2特別図柄の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2特別図柄表示器8bとを備える。そのため、2つの特別図柄表示器8a,8bを用いた特別図柄の可変表示を行えるようにすることによって、より一層の遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示が実行されていることに応じて演出表示装置9において演出図柄の可変表示が実行されているか、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されていることに応じて演出表示装置9において演出図柄の可変表示が実行されているかにもとづいて、リーチ発生報知演出の報知態様または特別報知演出の報知態様を決定する。そのため、いずれの特別図柄表示器8a,8bに対応した可変表示であるかに応じて、リーチ発生報知演出の報知態様または特別報知演出の報知態様を多様化させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りと決定されているときには、はずれと決定されているときと比べて、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第1演出図柄に付加された第1付属キャラクタに対応する第1報知態様を決定する割合が、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第2演出図柄に付加された第2付属キャラクタに対応する第2報知態様と決定する割合よりも高くなるように設定されたリーチ発生報知パターン決定用テーブルまたは特別報知パターン決定用テーブルを用いて、リーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様を決定する。そのため、ダブルリーチ演出が実行されるときに、第1報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるか、第2報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるかによって、大当りに対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時におけるリーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短大当り(11ラウンド大当り)と決定されているときには、通常大当り(8ラウンド大当り)と決定されているときと比べて、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第1演出図柄に付加された第1付属キャラクタに対応する第1報知態様を決定する割合が、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第2演出図柄に付加された第2付属キャラクタに対応する第2報知態様と決定する割合よりも高くなるように設定されたリーチ発生報知パターン決定用テーブルまたは特別報知パターン決定用テーブルを用いて、リーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様を決定する。そのため、ダブルリーチ演出が実行されるときに、第1報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるか、第2報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるかによって、遊技者にとって遊技価値が高い大当り遊技状態(例えば、ラウンド数が多い大当り遊技状態)に制御されることに対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時におけるリーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短大当りと決定されているときには、通常大当りと決定されているときと比べて、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第1演出図柄に付加された第1付属キャラクタに対応する第1報知態様を決定する割合が、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第2演出図柄に付加された第2付属キャラクタに対応する第2報知態様と決定する割合よりも高くなるように設定されたリーチ発生報知パターン決定用テーブルまたは特別報知パターン決定用テーブルを用いて、リーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様を決定する。そのため、ダブルリーチ演出が実行されるときに、第1報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるか、第2報知態様でリーチ発生報知演出または特別報知演出が実行されるかによって、大当り遊技状態の終了後に有利状態(例えば、時短状態)に制御されることに対する信頼度を異ならせることができる。従って、リーチ状態発生時におけるリーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第1演出図柄に付加された第1付属キャラクタに対応する第1報知態様と、ダブルリーチ演出におけるリーチ状態を形成する複数の表示ラインの演出図柄のうち第2演出図柄に付加された第2付属キャラクタに対応する第2報知態様との両方を含む第3報知態様を、リーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様として決定可能であるように構成されている。そのため、ダブルリーチ演出が実行されるときに第1報知態様と第2報知態様との両方の報知態様を含むリーチ発生報知演出または特別報知演出を実行することができ、さらにリーチ発生報知演出または特別報知演出の報知態様の多様化を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、ダブルリーチ演出におけるリーチ発生報知演出および特別報知演出の報知パターンの違いによって、大当りに対する信頼度を異ならせたり、遊技価値が高い大当り遊技状態に制御されることに対する信頼度を異ならせたり、大当り遊技状態の終了後に有利状態に制御されることに対する信頼度を異ならせる場合を示したが、シングルリーチ演出におけるリーチ発生報知演出および特別報知演出の報知パターンの違いによって、大当りに対する信頼度を異ならせたり、遊技価値が高い大当り遊技状態に制御されることに対する信頼度を異ならせたり、大当り遊技状態の終了後に有利状態に制御されることに対する信頼度を異ならせるようにしてもよい。例えば、左右リーチ図柄が「1」であるシングルリーチ演出を実行する場合のリーチ発生報知演出において、リーチ図柄「1」に付加された男キャラクタに対応する「リーチだぜ!」または「チャンスだぜ!」を重畳表示/音声出力させる報知パターンに従って演出を実行する場合に、「チャンスだぜ!」を重畳表示/音声出力させる演出を実行した場合には、「リーチだぜ!」を重畳表示/音声出力させる演出を実行した場合よりも、大当りに対する信頼度が高くなるようにしたり、遊技価値が高い大当り遊技状態に制御されることに対する信頼度が高くなるようにしたり、大当り遊技状態の終了後に有利状態に制御されることに対する信頼度が高くなるようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、可変表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。