JP2009136435A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することである。
【解決手段】再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示マーク183の表示の表示色を変化させる制御を行なう。
【選択図】図49

Description

本発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機、および、スロットマシン等の遊技機に関し、特に、始動条件が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、たとえば、パチンコ遊技機のように、始動条件(始動入賞の発生)が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するものがあった。このような遊技機においては、始動条件は成立したが開始条件が成立していない変動表示が保留記憶として記憶され、その保留記憶の保留数が所定数を上限として計数される。そして、その遊技機では、計数された保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示を行なうことにより、保留数を特定する表示が行なわれていた。
また、このような遊技機としては、識別情報としての図柄の1回の変動表示(1つの保留中に、当該図柄が1回以上の回数仮停止(一時停止すること。一般に、一時停止中には左中右図柄は表示画面において揺れるように表示される(揺れ変動される))させ、再び変動表示させる再変動をする演出を行なうように構成された遊技機がある。このような再変動の演出を行なう遊技機では、遊技者が何回目の再変動であるのかを容易に把握できるように、再変動の回数が異なると表示画面における背景を変えるような制御を行なうことにより再変動の回数を報知するものがあった(特許文献1)。
特開2006−204809号公報(段落0099,0100,0141〜0143)
前述したような再変動の演出を行なう遊技機では、1つの保留記憶数に応じて複数回行なわれる再変動のそれぞれを1つの保留記憶に対応して1回行なわれる変動表示として見せる演出、すなわち、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動(擬似連)を行なうことが可能である。
しかし、前述したような再変動の回数を報知する従来の遊技機では、背景を変えることにより再変動の回数を報知していたため、演出において再変動と保留数を特定する表示とが関連させられなかったので、擬似連続変動を行なうような再変動に関する表示の演出として用いるには面白みに欠けるという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 始動条件(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立した後に変動表示の開始条件(保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(演出図柄)を変動表示する変動表示部(演出表示装置9)を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当りを想起させるような演出図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図35のS61,S71)と、
前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターン(「擬似連」の演出を含む変動パターン)を含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターン(変動パターン)を決定する変動表示パターン決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS101〜S105B)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図69のS518〜S521、図75のS841〜S845)と、
前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数(保留記憶数)を、所定数を上限として計数する保留数計数手段(合算保留記憶数カウンタ、図32のS217、図34のS58、図66のS905,S910)と、
該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示(保留表示マーク183の表示)を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部(演出表示装置9、合算保留記憶表示部18)と、
該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図50のS708、図66のS901〜S911)とを備え、
該保留表示制御手段は、前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における前記再変動の実行回数(再変動カウンタのカウント値)に応じて、前記保留表示の表示色を変化させる制御を行なう(図75のS845C、図49の(D)〜(G))。
このような構成によれば、再変動表示パターンに基づいて識別情報の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示の表示色を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示色を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 始動条件(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立した後に変動表示の開始条件(保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(演出図柄)を変動表示する変動表示部(演出表示装置9)を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当りを想起させるような演出図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図35のS61,S71)と、
前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターン(「擬似連」の演出を含む変動パターン)を含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターン(変動パターン)を決定する変動表示パターン決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS101〜S105B)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図69のS518〜S521、図75のS841〜S845)と、
前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数(保留記憶数)を、所定数を上限として計数する保留数計数手段(合算保留記憶数カウンタ、図32のS217、図34のS58、図66のS905,S910)と、
該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示(保留表示マーク183の表示)を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部(演出表示装置9、合算保留記憶表示部18)と、
該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図50のS708、図66のS901〜S911)とを備え、
該保留表示制御手段は、前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における前記再変動の実行回数(再変動カウンタのカウント値)に応じて、前記保留表示の表示形状を変化させる制御を行なう(図75のS845C、図77の(D)〜(G))。
このような構成によれば、再変動表示パターンに基づいて識別情報の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示の表示形状を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示形状を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 始動条件(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)が成立した後に変動表示の開始条件(保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(演出図柄)を変動表示する変動表示部(演出表示装置9)を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当りを想起させるような演出図柄の組合せ)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図35のS61,S71)と、
前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターン(「擬似連」の演出を含む変動パターン)を含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターン(変動パターン)を決定する変動表示パターン決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS101〜S105B)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図69のS518〜S521、図75のS841〜S845)と、
前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数(保留記憶数)を、所定数を上限として計数する保留数計数手段(合算保留記憶数カウンタ、図32のS217、図34のS58、図66のS905,S910)と、
該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示(保留表示マーク183の表示)を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部(演出表示装置9、合算保留記憶表示部18)と、
該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図50のS708、図66のS901〜S911)と、
前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、前記保留表示部において表示されるいずれかの保留表示に付随する位置に所定の付属情報(「CHANCE」、「激熱!!」というような付属情報184a,184b)を表示する付属情報表示部(演出表示装置9、図78および図81の付属情報表示部184)と、
該付属情報表示部における表示を制御する付属情報表示制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、第3実施形態における図79のS558B、図80のS845H、第4実施形態で引用する図79のS558B、図80のS845H)とを備え、
該付属情報表示制御手段は、前記付属情報を表示するときに、前記保留数計数手段により計数されている前記保留数が2以上の予め定められた数以上(たとえば2以上)であるときに、前記再変動の実行に応じて、前記付属情報が付随する前記保留表示の対象を変更し、前記付属情報を表示する位置を変化させる制御を行なう(第3実施形態における図80のS845G,S845H、図78の(C)〜(H)、第4実施形態で引用する図80のS845G,S845H、および、図81の(C)〜(H))。
このような構成によれば、再変動表示パターンに基づいて識別情報の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、保留表示部において表示されるいずれかの保留表示に付随する位置に所定の付属情報が表示される。そして、その再変動が行なわれるときに、保留数計数手段により計数されている保留数が2以上の予め定められた数以上であるときに、当該再変動の実行に応じて、付属情報が付随する前記保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示に付随する位置に表示される付属情報が付随する保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置が変化するというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前記付属情報表示制御手段は、前記再変動の実行に応じて前記付属情報を表示する位置を変化させるときに、当該付属情報の位置変化により当該付属情報が付随しなくなった前記保留表示の大きさを、位置変化後の方が位置変化前よりも小さくなるように変化させる制御を行なう(第4実施形態で引用する図80のS845G,S845H、図81の(E)〜(H))。
このような構成によれば、再変動が行なわれるときにおいて、当該再変動の実行に応じて、付属情報が付随する前記保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置が変化させられるときに、付属情報の位置変化により当該付属情報が付随しなくなった保留表示の大きさを、位置変化後の方が位置変化前よりも小さくなるように変化させる制御が行なわれる。これにより、付属情報の位置変化の前後での保留表示の大きさの変化により、保留記憶が再変動の実行に用いられたように演出することができるので、再変動を行なう遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(5) 前記付属情報は、複数種類の異なる付属情報(図81の付属情報表示部184に表示する「CHANCE」、「激熱!!」という付属情報184a,184b)を含み、
前記付属情報表示制御手段は、前記再変動の実行に応じて前記付属情報を表示する位置を変化させるときに、保留表示に付随して表示する付属情報を変化させる制御を行なう(図81の付属情報表示部184で「CHANCE」という文字の付属情報184aを「激熱!!」という文字の付属情報184bに変化させる)。
このような構成によれば、再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置を変化させるときに、保留表示に付随して表示する付属情報を変化させる制御が行なわれる。このように再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置が変化するときに、表示する付属情報が変化するので、付属情報の変化によって遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(6) 前記変動表示制御手段が前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して実行される再変動演出として、第1再変動演出(図27においてA1〜A3で示される期間の演出、図28および図29において、Aで示される演出)と、該第1再変動演出と異なる態様の第2再変動演出(図27においてB1〜B3、C1〜C3で示される期間の演出、図28および図29において、BまたはCで示される演出)とを実行可能な再変動演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100において、「擬似連」の演出を含む変動パターンにもとづいて図69のS518〜S521および図75のS841〜S845の処理を実行する部分)をさらに備えた。
このような構成によれば、再変動表示パターンに基づいて識別情報の変動表示を実行することに対応して実行される再変動演出として、第1再変動演出と、第1再変動演出と異なる態様の第2再変動演出とを実行可能にした。これにより、再変動演出が実行されていることを第1再変動演出および第2再変動演出によって遊技者に認識させることが可能である上に、複数種類の再変動演出によって再変動演出による演出効果を向上させることができる。
(7) 前記再変動演出として、前記第1再変動演出、前記第2再変動演出、または、前記第1再変動演出および前記第2再変動演出が組合わされた第3再変動演出(図27において2つの符号が+で連結された期間の演出、図28および図29において、AB、AC、BC、ABCで示される演出)を選択する再変動演出選択手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS105A,S105B)とをさらに備え、
前記再変動演出制御手段は、前記再変動演出選択手段により選択された再変動演出を実行可能であり、
前記再変動演出選択手段は、前記事前決定手段が特定遊技状態に制御することに決定したときに、再変動演出として、前記第1再変動演出および前記第2再変動演出よりも高い割合で前記第3再変動演出を選択する(例えば、図28および図29に示す擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bで、AB、AC、BCまたはABCで示される変動パターンが、はずれ時よりも当り時に選択されやすいように、判定値を割振っている)。
このような構成によれば、特定遊技状態に制御することに決定されたときには、再変動演出として、第1再変動演出および第2再変動演出よりも高い割合で第3再変動演出が選択される。これにより、特定遊技状態となる信頼度に連動した再変動演出を実行することができ、再変動演出による演出効果をより向上させることができる。また、第1再変動演出および第2再変動演出に、さらに第3再変動演出を加えることにより、複数種類の再変動演出態様による演出効果をより向上させることができる。
(8) 前記特定遊技状態は、特定遊技状態終了後に特定遊技状態と異なる通常状態よりも、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率(大当り確率)が向上した高確率状態となる第1特定遊技状態(2ラウンド大当り状態)と、該第1特定遊技状態よりも遊技価値が高い第2特定遊技状態(15ラウンド大当り状態)とを含み、
前記事前決定手段は、前記特定遊技状態に制御すると決定するときに、前記第1特定遊技状態と、前記第2特定遊技状態とのどちらに制御するかを決定し(図35のS61、S72,S73、図16(C))、
前記変動表示パターン決定手段は、前記事前決定手段により前記第1特定遊技状態に制御すると決定されたときに、前記再変動表示パターンを選択決定可能である(図14、図17(C)、図18(G)、図24(B))。
このような構成によれば、第1特定遊技状態に制御すると決定されたときに、再変動表示パターンを選択決定することが可能であるので、再変動表示パターンが選択される状況のバリエーションが豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 遊技球が進入したことに応じて前記始動条件が成立する領域である始動領域(第1始動入賞口13または第2始動入賞口14)に遊技球が進入しやすい遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と、当該始動領域に遊技球が進入しにくいまたは進入しない遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とに変化する可変始動装置(可変入賞球装置15)と、
所定の開始条件の成立に基づいて各々を識別可能な普通識別情報(普通図柄)の変動表示を行ない表示結果を導出表示する普通識別情報表示部(普通図柄表示器10)と、
該普通識別情報表示部に特定の表示結果が導出表示されたことに基づいて前記可変始動装置を前記第2状態から前記第1状態に変化させ、その後前記第2状態に変化させる動作が所定回数行なわれる可変始動装置動作制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図5のS27を実行する部分)と、
前記特定遊技状態が終了した後に前記可変始動装置が通常状態よりも前記第1状態となりやすい進入有利状態(時短状態)に移行させ、前記進入有利状態への移行後に識別情報の変動表示の回数が所定回数(100回)になるまで前記進入有利状態に制御する進入有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図39のS139〜S142、図43のS162,S163)と、
前記進入有利状態において前記変動表示部における前記識別情報の仮停止の実行回数と前記識別情報の導出表示の実行回数との合計回数を特定可能な情報(図48の残り回数)を表示する情報表示部(演出表示装置9、時短情報表示部19)をさらに備え、
前記情報表示部は、前記変動表示部における前記識別情報の仮停止が行なわれたことに基づいて前記合計回数を特定可能な情報を更新して表示し(図75のS842K)、当該識別情報の導出表示が行なわれたことに基づいて前記合計回数を特定可能な情報を更新して表示する(図69のS506G)。
このような構成によれば、情報表示部により、識別情報の仮停止の実行回数と識別情報の導出表示の実行回数との合計回数を特定可能な情報が表示される。そして、識別情報の仮停止が行なわれたことに基づいて合計回数を特定可能な情報が更新して表示され、識別情報の導出表示が行なわれたことに基づいて合計回数を特定可能な情報を更新して表示される。これにより、合計回数を特定可能な情報が所定回数に達した後においても進入有利状態が継続されることがあり、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 前記事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御しない旨の決定がされたことに基づいて、前記変動表示部における識別情報の変動表示状態を所定のリーチ状態とするか否かを決定するリーチ決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS95〜S98)と、
前記事前決定手段による決定結果と前記リーチ決定手段による決定結果とに基づいて、識別情報の変動表示パターン種別を複数種類のいずれかに決定する変動表示パターン種別決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図36のS101〜S102)とをさらに備え、
前記変動表示パターン決定手段は、前記変動表示パターン種別決定手段により決定された変動表示パターン種別に含まれる変動表示パターンの中から変動表示パターンを決定し(図36のS103〜S105)、
前記変動表示パターン種別決定手段は、
前記リーチ決定手段によってリーチ状態とする旨の決定がなされたことに対応して、当該リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、
前記リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して、前記識別情報の変動表示中に特定の演出を実行する変動パターン種別を含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し(図36のS100の処理で、図22に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択して、図36のS101〜S103の処理で変動パターン種別を決定する。図22に示す非リーチCA1−4および非リーチCC1−3では、「擬似連」を含む非リーチPA1−5が選択され得る(図25参照))、
前記変動表示パターン決定手段は、
前記リーチ決定手段によってリーチ状態とする旨の決定がなされたことに対応して、前記識別情報の変動パターンを、前記変動パターン種別決定手段により決定された変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチ変動表示パターンのいずれかに決定し(図36のS99の処理で、図21に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択して、図36のS101〜S103の処理で変動パターン種別を決定する。図21に示すスーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1では、「擬似連」を含むスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3が選択され得る(図26参照))、
前記リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたこと、および、前記変動表示パターン種別決定手段によって前記特定の演出を実行する変動パターン種別に決定されたことに対応して、前記識別情報の変動パターンを、前記再変動を含む前記特定の演出を実行するための複数種類の非リーチ変動表示パターンのいずれかに決定する(「擬似連」を含む変動パターンを含む変動パターン判定テーブルが選択された後、図36のS104,S105の処理を実行する)。
このような構成によれば、変動表示パターン種別決定手段により、事前決定手段による決定結果とリーチ決定手段による決定結果とに基づいて、識別情報の変動表示パターン種別が複数種類のいずれかに決定される。そして、変動表示パターン種別は、リーチ状態とする旨の決定がされたときに加えて、リーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して、再変動表示パターンを含む変動表示パターン種別を含む複数種類の変動表示パターン種別のいずれかに決定される。そして、変動表示パターンは、変動表示パターン決定手段が、リーチ状態とする旨の決定がされたときに加えて、リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたこと、および、変動表示パターン種別決定手段によって再変動表示パターンを含む変動表示パターン種別に決定されたことに対応して、変動表示パターンを、再変動演出を実行するための非リーチ変動表示パターンに決定することが可能である。これにより、変動表示パターン種別決定手段および変動表示パターン決定手段は、リーチ決定手段によってリーチ状態にする旨の決定がなされたか否かに応じて異なる決定を行なうことになり、制御負担を増大させることなく、変動表示パターンの種類を増やすことができる。また、リーチにならない場合でも再変動演出が実行されるので、遊技の興趣をより向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、あるいは、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、始動条件が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技用媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで所定の遊技が行なわれる遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがあるが、図柄表示エリア9Aの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L、9C、9Rの3つの領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがある。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(遊技球が第1始動入賞口13に入賞したこと)または第2始動条件(遊技球が第2始動入賞口14に入賞したこと)が成立した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に変動表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞とのうちのいずれかを優先させて変動表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。たとえば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の変動表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。また、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bとを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(変動表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の変動表示とは、同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の変動表示とは、同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として変動表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1状態)になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態は、遊技者にとって不利な状態(第2状態)であり、遊技球が第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには、可変入賞球装置15に向かう遊技球が第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。具体的には、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18という。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18が設けられているので、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18が設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときに点滅する。また、左側には、モータ86の回転軸に取付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、擬似連の演出が実行されるときに動作する。なお、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍には、各LEDの取付部分を信号させる振動モータ(図示せず)が設けられている。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときとに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞に基づいて予め決められている所定数の景品遊技球の払出を行なうための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58が主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59が主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)が、主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を変動表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってCGROM(図示せず)から必要なデータを読出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読出す。そして、VDP109は、読出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍に設けられ各LEDの取付部分を信号させる振動モータ87a,87b,87cを出力ポート106を介して駆動する。なお、振動モータ87aは、上演出LED85aを振動させる。振動モータ87bは、中演出LED85bを振動させる。振動モータ87cは、下演出LED85cを振動させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED28等の枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSと呼ぶ)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域は、バックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(S43)。そして、S14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(S13)。たとえば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、パチンコ遊技機1の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。
そして、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(S15)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、パチンコ遊技機1に設けられている変動表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取り得る値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を実行する(S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する判定用乱数更新処理を行なう(S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行する。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する演出制御コマンド制御処理を行なう(S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的にCPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する出力処理を実行する(S31)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msごとに起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1における演出表示装置9で実行される擬似連の表示演出を説明する。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
図6は、擬似連の表示演出例を示す説明図である。図6(A)に示すパターンaは、それぞれの再変動(初回変動も含む。)の期間中に、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。なお、仮停止期間において、LED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)はすべて消灯状態であってもよい。ここで、仮停止とは、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアのうちすべての図柄表示エリアにおいて表示された演出用の識別情報としての演出図柄について、次の演出図柄への更新表示が行なわれず、表示されている演出図柄を維持する状態であり、停止表示を除く状態を指す。なお、この実施の形態においては、演出図柄を揺れ変動表示(微小な揺れ)させる例を示すが、揺れ変動表示に代えて、演出図柄を伸縮させたり拡大縮小表示を行なってもよい。また、再変動(初回変動も含む。)の期間中に、LEDは点滅するように制御されてもよいし、表示色が変わるように制御されてもよいし、点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されるのではなく上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうちで点灯するものが変わるように制御されるようにしてもよい。また、図6(A)には、演出図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の再変動(初回変動も含む。)が行なわれる例が示されている。しかし、これに限らず、仮停止の回数は、1回の場合もあってもよいし、3回以上であってもよい。また、それぞれの再変動(初回変動も含む。)A1,A2,A3を、第1再変動演出態様の再変動演出ということがある。
なお、擬似連の初回変動において使用される演出態様(図6に示す例では、A1、B1、C1、D1)は、擬似連を伴わない変動パターン(一例として、スーパーリーチの変動パターンやノーマルリーチの変動パターン)における一部の演出態様としても用いられるようにしてもよい。
図6(B)に示すパターンbは、それぞれの再変動(初回変動も含む。)の期間中に、可動部材78が動作する。なお、仮停止期間において、可動部材78は停止状態であってもよい。また、図6(B)には、演出図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の再変動(初回変動も含む。)が行なわれる例が示されている。しかし、これに限らず、仮停止の回数は、1回の場合もあってもよいし、3回以上であってもよい。また、それぞれの再変動(初回変動も含む。)B1,B2,B3を、第2再変動演出態様(I)の再変動演出ということがある。
図6(C)に示すパターンcは、それぞれの再変動(初回変動も含む。)の期間中に、演出表示装置9において特定のキャラクタ画像が表示される。なお、仮停止期間では、特定のキャラクタ画像が表示されないようにしてもよい。また、図6(C)には、演出図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の再変動(初回変動も含む。)が行なわれる例が示されている。しかし、これに限らず、仮停止の回数は、1回の場合もあってもよいし、3回以上であってもよい。また、それぞれの再変動(初回変動も含む。)C1,C2,C3を、第2再変動演出態様(II)の再変動演出ということがある。
図6(D)に示すパターンdは、複数の再変動(初回変動も含む。)の期間の1つ以上の期間において、第1再変動演出態様と第2再変動演出態様(第2再変動演出態様(I)もしくは第2再変動演出態様(II)、または第2再変動演出態様(I)と第2再変動演出態様(II)の双方)で演出が実行されるパターンである。なお、仮停止期間では、第1再変動演出態様および第2再変動演出態様の演出が実行されないようにしてもよい。また、図6(D)には、演出図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の再変動(初回変動も含む。)が行なわれる例が示されている。しかし、これに限らず、仮停止の回数は、1回の場合もあってもよいし、3回以上であってもよい。また、それぞれの再変動(初回変動も含む。)D1,D2,D3を、第3再変動演出態様の再変動演出ということがある。
なお、図6(D)において、「2つ点灯」のボックスが破線で示されているのは、その演出が実行される場合もあり、実行されない場合もあることを示す。実行されない場合には、初回変動においてLED(上演出LED85a、中演出LED85bまたは下演出LED85c)を用いた演出が実行され、次に実行される再変動において、可動部材78を用いた演出が実行されるが、LEDを用いた演出は実行されないことを示す。
図7は、演出表示装置9におけるパターンaの再変動演出の具体例を示す説明図である。パターンaの再変動演出では、図7(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図7(B)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図7(C)参照)。そして、図7に示す例では、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図7(D)参照)、所定の再変動期間が経過するとリーチとなる(図7(E)参照)。その後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。図7に示す例では、初回変動の期間において、下演出LED85cが点灯し、初回変動に続く再変動期間において、中演出LED85bおよび下演出LED85cが点灯する。なお、図7に示す例は、1回の仮停止が行なわれる場合の例である。また、図7(A)〜(C)の期間が、図6(A)に示されたA1の期間に相当し、図7(D)〜(E)の期間が、図6(A)に示されたA2の期間に相当する。ただし、図7に示す例では、仮停止が1回の例であって、A2の期間が終了するとリーチとなる。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
図7において、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち黒で表示されているLEDは点灯状態であるLEDである。また、点灯状態であるLEDは、振動モータ87a,87b,87c(図3参照)によって振動させられる。また、図7において、下向き矢印は、演出図柄が変動表示されている(変動している)ことを示す。なお、そのことは、図8〜図11においても同様である。
図8は、演出表示装置9におけるパターンbの再変動演出の具体例を示す説明図である。パターンbの再変動演出では、図8(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図8(B),(C)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図8(D)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図8(E)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する(図8(F)参照)。図8に示す例では、初回変動の期間において、可動部材78が動作(演出表示装置9の表示画面に進入した後、元の位置(表示画面外)に戻るように動作)し、初回変動に続く再変動期間においても、可動部材78が動作する。なお、図8に示す例は、1回の仮停止が行なわれる場合の例である。また、図8(A)〜(D)の期間が、図6(B)に示されたB1の期間に相当し、図8(E)〜(F)の期間が、図6(B)に示されたB2の期間に相当する。ただし、図8に示す例では、仮停止が1回の例であって、B2の期間が終了するとリーチとなる。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
図9は、演出表示装置9におけるパターンcの再変動演出の具体例を示す説明図である。パターンcの再変動演出では、図9(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図9(B)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図9(C)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図9(D)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する(図9(E)参照)。図9に示す例では、初回変動の期間において、特定のキャラクタ画像79aが演出表示装置9において表示され、初回変動に続く再変動期間において、特定のキャラクタ画像79b(特定のキャラクタ画像79aと関連する画像であって、演出が発展したかのように遊技者に感じさせる画像)が演出表示装置9において表示される。なお、図9に示す例は、1回の仮停止が行なわれる場合の例である。また、図9(A)〜(C)の期間が、図6(C)に示されたC1の期間に相当し、図9(D)〜(E)の期間が、図6(C)に示されたC2の期間に相当する。ただし、図9に示す例では、仮停止が1回の例であって、C2の期間が終了するとリーチとなる。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
図10および図11は、演出表示装置9におけるパターンdの再変動演出の具体例を示す説明図である。パターンaの再変動演出では、図10(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図10(B)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図10(C)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図10(D),(E)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄が再び仮停止する(図10(F)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図11(G)参照)、所定の再変動期間が経過すると、リーチとなる(図11(H)参照)。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。図10および図11に示す例では、初回変動の期間において、下演出LED85cが点灯し、初回変動に続く再変動期間において、中演出LED85bおよび下演出LED85cが点灯するとともに、可動部材78が動作する。また、続く再変動期間において、可動部材78が動作するとともに、特定のキャラクタ画像79c(特定のキャラクタ画像79a,79bと関連する画像であって、演出がさらに発展したかのように遊技者に感じさせる画像)が演出表示装置9において表示される。なお、図10および図11に示す例は、2回の仮停止が行なわれる場合の例である。また、図10(A)〜(C)の期間が、図6(D)に示されたD1の期間に相当し、図10(D)〜(F)の期間が、図6(D)に示されたD2の期間に相当する。また、図11(G)〜図11(H)の期間が、図6(D)に示されたD3の期間に相当する。
また、図10および図11において、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち黒で表示されているLEDは点灯状態であるLEDである。また、点灯状態であるLEDは、振動モータ87a,87b,87c(図3参照)によって振動させられる。
図10に例示したように、この実施の形態では、パターンaを構成する初回変動(図10(A)〜(C)参照)が実行された後、パターンbを構成する再変動(図10(D)〜(F)参照)が実行される。すなわち、第1再変動演出(たとえば、パターンaを構成する)を実行した後に第2再変動演出(たとえば、パターンbを構成する)を実行することが可能である。なお、図10に示す例では、パターンbを構成する再変動(図10(D)〜(F)参照)が実行されるときにもパターンaを構成する再変動(LEDの点灯を伴う再変動)が実行されているが、パターンbを構成する再変動(図10(D)〜(F)参照)が実行されるときに、パターンaを構成する再変動(LEDの点灯を伴う再変動)が実行されなくてもよい。また、図10(D)〜(F)に示すようなパターンaを構成する再変動とパターンbを構成する再変動とが組合されたものを、第2再変動演出と捉えることもできる。つまり、演出の態様が異なる任意の2つの再変動演出は、第1再変動演出と第2再変動演出とに相当すると捉えることができる。
また、パターンaを構成する再変動を第1再変動と捉え、パターンaとは異なるパターン(この例では、パターンb)を構成する再変動を第2再変動と捉え、パターンaを構成する再変動とパターンaとは異なるパターン(この例では、パターンb)を構成する再変動とが組合されたものを第3再変動と捉えることもできる。そのように捉えた場合には、第1再変動演出または第2再変動演出を実行した後に第3再変動演出を実行することが可能であることになる。
なお、上記のように、図7〜図11に示された例の説明において、再変動演出が終了するときにリーチになるとしたが、再変動演出が終了したときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
また、上記の例では、識別情報(ここでは、演出図柄)の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果(大当りを想起させない演出図柄の組合せ)となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターンにおける複数種類の再変動演出として、発光体(上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85c)、可動部材78、特定のキャラクタ画像79a,79b,79cを用いた演出態様が例示されたが、他の演出態様を用いてもよい。たとえば、スピーカ27による音声や効果音の出力の違い、演出対象物(たとえば、可動部材78)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違い等)、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違い等)によって再変動演出の演出態様を違えたり、演出表示装置9においてキャラクタ画像ではなく文字を変えたり背景画像を変えたりして、再変動演出の演出態様を違えたりするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の変動表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(たとえば、29秒間)または所定個数(たとえば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(たとえば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(たとえば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(たとえば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(たとえば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行なわれるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の変動表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、たとえば、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の変動表示が実行されること、および、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、たとえば、次に変動表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確と省略形で示す場合あり)状態ともいう。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(たとえば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(たとえば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、確変状態や時短状態を終了することに決定されている場合には、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率(大当り確率)が高くなっている。たとえば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、始動入賞口13が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9の表示領域において、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示に対応して、演出図柄の変動表示が行なわれる。すなわち、演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動が開始され、たとえば、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて所定順序で演出図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(変動表示期間=変動時間)で、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、演出図柄の変動表示中に、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、演出図柄の変動表示態様等によって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」といった特定演出が実行可能である。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(たとえば、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9R)において演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄表示エリアのうち所定数(たとえば、「1」または「2」)の図柄表示エリア(たとえば、「左」の図柄表示エリア9Lと「右」の図柄表示エリア9Rのいずれか一方または双方)において演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。なお、仮停止表示において揺れ変動表示したり、短時間の仮停止の後に演出図柄を再変動させること等によって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定(最終停止)しない旨を報知することが好ましい。また、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を仮停止させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
上記のように、「擬似連」の特定演出では、特別図柄の変動表示の開始条件が1回成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(たとえば、最大3回まで)行なう。
図12は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図12(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が「突確」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行なわれた後、所定の非リーチの組合せ(たとえば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組合せとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出は、「小当り」の変動表示態様という。
図13は、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図14は、変動表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応して予め用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、スーパーPE1−1およびスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンが用意されている。
図15は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当り、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(7)ランダム7(MR7):擬似連演出のパターンを決定する(擬似連パターン決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4、ランダム7)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図16(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図16(A)の左欄に記載されている各数値および図16(B)に記載されている各数値が設定されている。確変時大当り判定テーブルには、図16(A)の右欄に記載されている各数値および図16(B)に記載されている各数値が設定されている。図16(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図16(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図16(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図16(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図17(A)〜(F)および図18(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図18(H)に示すようなテーブル選択規則にしたがって選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
たとえば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図17(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図17(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、たとえば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割当てられている。よって、変動表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図17(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図17(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図19(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、たとえば、図19(D)に示すようなテーブル選択規則にしたがって選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図19(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図19(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割当てられている。図19(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図17(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割当てられている。図19(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図18(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、変動表示結果が「小当り」になる場合とで共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図17(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図17(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図18(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、変動表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図20(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)に基づいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図20(D)に示すようなテーブル選択規則にしたがって選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
たとえば、図20(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割当てられている。保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割当てられている。保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割当てられている。保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「235」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(たとえば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図21(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
たとえば、図21(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割当てられている。リーチHA2−1には、図20(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(たとえば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図22(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図23、図24(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果等に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図25および図26は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果等に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「はずれ」であり変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「はずれ」であり変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図25に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5といった特定演出を実行する変動パターン(図13参照)に、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。このような設定によって、演出図柄の変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5の変動パターンのいずれかにする決定を行ない、特定演出(非リーチPA1−4の演出(「滑り」)または非リーチPA1−5の演出(「擬似連」))を実行することができる。
また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割当てられている。
そして、非リーチPA1−5を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図22(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割当てられ、非リーチHA1−3に対して「231」〜「241」の範囲の判定値が割当てられ、非リーチHA1−4に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割当てられ、非リーチHA1−5に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図20(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割当てられて、非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「235」の範囲の判定値が割当てられている。したがって、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「5」〜「8」である場合には、保留記憶数が「0」〜「4」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
また、非リーチPA1−5を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して、図22(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHC1−1に対して「234」〜「241」の範囲の判定値が割当てられ、非リーチHC1−2に対して「235」〜「241」の範囲の判定値が割当てられている。また、非リーチHC1−2に対して、図20(C)に示すリーチ判定テーブル134Cにおいて、保留記憶数が「2」以上である場合にも、保留記憶数が「0」または「1」である場合にも、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「231」の範囲の判定値が割当てられている。非リーチHC1−1に対するよりも、非リーチHC1−2に対して割当てられている判定値数が少ないので、保留記憶数が「2」以上である場合には、保留記憶数が「0」または「1」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
なお、図25に例示されたはずれ変動パターン判定テーブル138Bを用いる場合には、「擬似連」を含む変動パターンとして非リーチPA1−5のみが選択され得るが、「擬似連」を含む複数種類の変動パターンが選択可能になるようにはずれ変動パターン判定テーブル138Bを構成してもよい。
図13に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図26に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。
さらに、たとえば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行なわれた後に演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図26に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割当てられている。
図27は、この実施の形態で用いられる擬似連の演出パターンの具体例を示す意説明図である。図27(A)は、パターンaの擬似連の演出パターンを示す。図27(A)において、「A・A」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにおいて図6(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出が実行されることを意味する。「A・A・A」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにおいて図6(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出が実行されることを意味する。なお、A1,A2,A3は、図6(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出を示す。また、「A・A」および「A・A・A」における再変動演出A1の期間は、図7(A)〜(C)の期間に相当し、「A・A」における再変動演出A2の期間は、図7(C)〜(E)の期間に相当する。「A・A・A」における再変動演出A2の期間は、図7(C)〜(E)の期間に相当する。ただし、期間終了時の演出図柄の表示態様は、図7(E)に示された最終停止の態様とは異なり、仮停止の態様である。また、「A・A・A」における再変動演出A3の期間において、たとえば、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのすべてが点灯状態に制御されるとともに、振動状態に制御される。
図27(B)は、パターンBの擬似連の演出パターンを示す。図27(B)において、「B・B」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにおいて図6(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出が実行されることを意味する。「B・B・B」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにおいて図6(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出が実行されることを意味する。なお、B1,B2,B3は、図6(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出を示す。また、「B・B」および「B・B・B」における再変動演出B1の期間は、図8(A)〜(D)の期間に相当し、「B・B」における再変動演出B2の期間は、図8(D)〜(F)の期間に相当する。「B・B・B」における再変動演出B2の期間は、図8(D)〜(F)の期間に相当する。ただし、期間終了時の演出図柄の表示態様は、図8(F)に示されたリーチの態様とは異なり、仮停止の態様である。また、「B・B・B」における再変動演出B3の期間において、再変動演出B1,B2の期間と同様に、可動部材78が動作状態に制御される。
図27(C)は、パターンcの擬似連の演出パターンを示す。図27(C)において、「C・C」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにおいて図6(C)に示された第2再変動演出態様(II)の再変動演出が実行されることを意味する。「C・C・C」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにおいて図6(C)に示された第2再変動演出態様(II)の再変動演出が実行されることを意味する。なお、C1,C2,C3は、図6(C)に示された第1再変動演出態様の再変動演出を示す。また、「C・C」および「C・C・C」における再変動演出C1の期間は、図9(A)〜(C)の期間に相当し、「C・C」における再変動演出C2の期間は、図9(C)〜(E)の期間に相当する。「C・C・C」における再変動演出C2の期間は、図9(C)〜(E)の期間に相当する。ただし、期間終了時の演出図柄の表示態様は、図9(E)に示されたリーチの態様とは異なり、仮停止の態様である。また、「C・C・C」における再変動演出C3の期間において、たとえば、演出表示装置9に、特定のキャラクタ画像79c(図11(G)参照)が表示される。
図27(D)は、パターンdの擬似連の演出パターンを示す。図27(D)において、A・ABは、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出B2とがともに実行されることを意味する。A・ACは、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出C2とがともに実行されることを意味する。B・BCは、初回変動において再変動演出B1が実行され、再変動において、再変動演出B2と再変動演出C2とがともに実行されることを意味する。
A・B・BCは、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出B2が実行され、さらに続く再変動において再変動演出B3と再変動演出C3とがともに実行されることを意味する。B・B・BCは、初回変動において再変動演出B1が実行され、再変動において、再変動演出B2が実行され、さらに続く再変動において再変動演出B3と再変動演出C3とがともに実行されることを意味する。A・AB・ABCは、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出B2とがともに実行され、さらに続く再変動において再変動演出A3と再変動演出B3と再変動演出C3とが実行されることを意味する。
なお、図27に示された擬似連の演出パターンは一例であって、第1再変動演出態様の再変動演出と、第2再変動演出態様(I)と、第2再変動演出態様(II)とを任意に組合せて、擬似連の演出パターンとすることができる。一例として、先に第2再変動演出態様(I)または第2再変動演出態様(II)が実行され、次に、第1再変動演出態様の再変動演出が実行されるようにしてもよい。
図28および図29は、ROM54に記憶されている擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bを示す説明図である。擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bには、擬似連を伴う変動パターンである非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3(図13および図14参照)のそれぞれに対応した判定値が設定されている。判定値は、具体的な変動パターンに対応している。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンを、擬似連を伴う変動パターンに決定した場合には、ランダム7の値と一致する判定値に対応する具体的な変動パターンを、使用する演出図柄の変動パターンとして決定する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、具体的な変動パターンを決定するときに、第1保留数と第2保留数との和である合算保留記憶数が設定されている合算保留記憶数カウンタを参照し、合算保留記憶数カウンタの値が0〜3であれば、図28に示す擬似連演出パターン判定テーブル139Aを使用し、合算保留記憶数カウンタの値が4〜8であれば、図29に示す擬似連演出パターン判定テーブル139Bを使用する。
図28および図29において、具体的な変動パターンにおける()内の記号(A・A等)は、図27(A)〜(D)における記号に対応している。つまり、たとえば、非リーチPA1−5(A・A)は、図27(A)に、A・Aで示された第1再変動演出態様に相当する。なお、変形例については、第2の実施の形態で説明する。
図28および図29に示された示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数に応じて、第1再変動演出(Aで示される演出)、第2再変動演出(BまたはCで示される演出)および第3再変動演出(ABのようにA,B,Cのうちの2つ以上が複合した演出)の選択割合を異ならせている。
この実施の形態では、「擬似連」を伴う変動パターンについて、大当りとしない場合には、非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、およびスーパーPB3−3が選択され得る(図13参照)。
また、大当りとする場合には、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3が選択され得る(図14参照)。
図28および図29に示すように、大当りとしない場合に選択され得る非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、およびスーパーPB3−3のグループに対して、大当りとする場合に選択され得るスーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3のグループの方が、2回の再変動演出(初回変動の演出を含む)のそれぞれが異なっている(たとえば、(A・AB)は、初回変動の演出がAの演出であり、再変動演出がAの演出とBの演出の組合せであって異なっている)割合や、3回の再変動演出(初回変動の演出を含む)のそれぞれが異なっている(たとえば、(A・AB・ABC)は、初回変動の演出がAの演出であり、再変動演出がAの演出とBの演出の組合せであり、次の再変動演出がAの演出とBの演出とCの演出の組合せであって異なっている)割合が高くなっている。よって、2回の再変動演出が異なっていたり3回の再変動演出が異なっていたりする演出を実行することによって、遊技者に、大当りの発生に対する期待感を抱かせることができる。
換言すれば、図28および図29に示すように、大当りとしない場合に選択され得る非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、およびスーパーPB3−3のグループに対して、大当りとする場合に選択され得るスーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3のグループの方が、AB、AC、BC、ABCといった異なる態様の再変動演出が組合されたものが出現する確率が高い。よって、異なる態様の再変動演出が組合された演出を実行することによって、遊技者に、大当りの発生に対する期待感を抱かせることができる。
また、通常大当りとする場合には、図17に示された大当り用変動パターン判定テーブル132A,132Dに基づいて変動パターン種別が決定され、図23および図24に示された当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cに基づいて変動パターンが決定されるので、「擬似連」の演出を伴う変動パターンとして、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、およびスーパーPB4−3が選択され得る。確変大当りとする場合には、図17に示された大当り用変動パターン判定テーブル132B,132Eに基づいて変動パターン種別が決定され、図23および図24に示された当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cに基づいて変動パターンが決定されるので、「擬似連」の演出を伴う変動パターンとして、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、およびスーパーPB4−3に加えて、スーパーPA5−3およびスーパーPB5−3が選択され得る。
確変大当りとする場合にのみ選択され得るスーパーPA5−3およびスーパーPB5−3において、AB、BC、ABCといった異なる態様の再変動演出が組合されたものに対応する判定値の数は、より多くなっている。すなわち、確変大当りとする場合には、AB、BC、ABCといった異なる態様の再変動演出が組合されたものが出現する確率が高い。
したがって、異なる態様の再変動演出が組合された演出を実行することによって、遊技者に、確変大当りの発生に対する期待感を抱かせることができる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図23〜図26に示された当り変動パターン判定テーブル137A,137B,137C、または、はずれ変動パターン判定テーブル138A,138Bとランダム4とを用いて変動パターンを決定した後、擬似連演出パターン判定テーブル139Aまたは擬似連演出パターン判定テーブル139Bを用いて擬似連の具体的な変動パターンを決定するが、当り変動パターン判定テーブル137A,137B,137C、および、はずれ変動パターン判定テーブル138A,138Bに、擬似連の具体的な変動パターンとそれに対応する判定値を設定し、ランダム4に一致する変動パターンを決定することによって、擬似連の具体的な変動パターンまで決定されるようにしてもよい。
図30は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図30に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図13、図14および図28に示された使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄変動表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。コマンドC401(H)は、時短状態であることを指定する演出制御コマンド(時短有指定コマンド)である。コマンドC402(H)は、時短状態ではないことを指定する演出制御コマンド(時短無指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図30に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取込み処理を開始する。
図30に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行なう画像表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行なうのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行なうのかを判定するために使用される。
図31は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305またはS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図32は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(S212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、S221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。たとえば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図33(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図33(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図33(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図33(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図33(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図33(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S215)。なお、S215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図15参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値に基づいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう(S218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンドごとに設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(S211参照)処理を行なうようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S225)。なお、S225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図15参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値に基づいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(S228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、S213〜218の処理とS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図34および図35は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図33(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(S53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S59)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。そして、CPU56は、時短フラグの設定状況に基づいて現在の遊技状態が時短状態であるか否かを確認し、現在の遊技状態に応じて、時短有指定コマンドと時短無指定コマンドとのどちらかを送信する制御を実行する(S58)。具体的には、時短フラグがセットされているときは、時短有指定コマンドを送信する制御が行なわれ、時短フラグがセットされていないときは、時短無指定コマンドを送信する制御が行なわれる。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し(S61)、大当り判定モジュールを実行する(S62)。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図16参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図16(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図16(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図16(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(S62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(S63)。そして、S75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図16(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(S72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(S73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図36は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図18(H)に示すテーブル選択規則にしたがって、遊技状態に基づいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(S92)。そして、S101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
大当りフラグがセットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図19(D)に示すテーブル選択規則にしたがって、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
S93で小当りフラグがセットされている場合、すなわち、大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合、には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに基づいて、図20(D)に示すテーブル選択規則にしたがって、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(S95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(S96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチ状態にするか否かと、リーチ状態にしない場合の演出の種別またはリーチ状態にする場合のリーチの種別を決定する(S97)。なお、S97の処理で用いられる保留記憶数として、S53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチ状態にすることに決定した場合には、S97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(S99)。リーチ状態にしないことに決定した場合には、S97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(S100)。そして、S101に移行する。
S101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値に基づいて、S92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、S102の変動パターン種別の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(S103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(S104)。そして、抽出したランダム4の値に基づいて、S103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105)。
そして、変動パターンとして、擬似連の演出を含む変動パターンを決定しているか否かを確認する(S105A)。変動パターンとして、擬似連の演出を含む変動パターンを決定しているときに、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値が0〜3のいずれかであれば図28に示す擬似連演出パターン判定テーブル139Aを選択し、合算保留記憶数カウンタの値が4〜8のいずれかであれば図29に示す擬似連演出パターン判定テーブル139Bを選択し、ランダム7を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム7の値を抽出する。そして、抽出したランダム7の値に基づいて、選択した擬似連演出パターン判定テーブルを参照することによって、擬似連の演出を含む変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105B)。一方、変動パターンとして、擬似連の演出を含む変動パターン以外の変動パターンを決定しているときには、このような、ランダム7の値の値に基づいた変動パターンの決定が行なわれない。
なお、S105A,S105Bの処理は、再変動演出として、第1再変動演出もしくは第2再変動演出を選択する再変動演出選択処理、または、再変動演出として、第1再変動演出、第2再変動演出、もしくは第1再変動演出と第2再変動演出とが組合された第3再変動演出を選択する再変動演出選択処理を含むことになる。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S106)。
また、特別図柄の変動を開始する(S107)。たとえば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
図37は、表示結果特定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図30参照)を送信する制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S110)。セットされていない場合には、S116に移行する。大当りフラグがセットされている場合には、大当りの種別が確変大当りであるか否か確認する(S111)。大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行なう(S112)。一方、大当りの種別が確変大当りでないときには、大当りの種別が突然確変大当りであるか否か確認する(S113)大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行なう(S114)。一方、大当りの種別が突然確変大当りでないとき、すなわち、大当りの種別が確変大当りでも突然確変大当りでもないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行なう(S115)。
CPU56は、S116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行なう(S117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行なう(S118)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(S119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S120)。
図38は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図39は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(たとえば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(S137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
S139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(S142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(S146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新する(S147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S148)。
図40は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なうとともに(S404)、開放回数カウンタの値を−1する(S405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(S406)。たとえば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(S306)に応じた値に更新する(S415)。
図41および図42は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(S421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(S436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(S438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(S440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に応じた値に更新する(S441)。なお、インターバル期間は、たとえば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S442,S447)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S449)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新する(S450)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでなく、突然確変大当りを示すデータである場合には、小当り/突確終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S443,S444)。大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでもないときには、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S445)。そして、S449に移行する。
図43は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行なう(S152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突確終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行なわれている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S153)、処理を終了する。
S154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S155)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであったか否か確認する(S158)。
大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S161)。そして、S162に移行する。一方、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りでなかった場合には、そのままS162に移行する。そして、S162では、時短フラグをセットし(S162)、時短回数カウンタにたとえば100をセットする(S163)。これにより、大当り遊技状態の終了後には、必ず時短状態に制御されることとなる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S164)。
なお、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、S308の小当り開放前処理はS305の大当り開放前処理と同様の処理であり、S309の小当り開放中処理はS306の大入賞口開放中処理と同様の処理であり、S310の小当り終了前処理はS307の大当り終了処理と同様の処理である。
次に、変動表示中に実行される演出の具体例を、図44〜図47の説明図を参照して説明する。なお、図44〜図47において、演出表示装置9の表示画面を矩形で示す。すなわち、図44〜図47では、図1等に示す円形の演出表示装置9の表示画面の一部が示されている。図44は、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合、特定演出が実行されないとき、および「擬似連」の特定演出が実行されるときの演出制御用マイクロコンピュータ100の制御による演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図44(C1),(C2)に示すように特定演出は実行されない。非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには、図44(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される。非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには、図44(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される。なお、図44(D1)〜(D6)には、簡略化された擬似連の演出態様が示されている。
図44(A)に示す例は、たとえば、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図44(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたことに対応して、図44(B)に示すような演出図柄の停止表示が行なわれる。なお、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、特定演出パターンが常に滑りTP1−1に決定され(図60参照)、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行される。よって、「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示する演出図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたときには、図44(B)に示すような演出図柄の停止表示が行なわれる。
その後、特定演出が実行されない場合には、たとえば、図44(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図44(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される演出図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の特定演出が実行される場合には、たとえば、図44(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図44(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、擬似連チャンス目GC6となる演出図柄が停止表示される。このときには、たとえば、演出図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行なってから、図44(D3)に示すようにすべての図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄を再び変動させる。その後、たとえば、図44(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、たとえば、図44(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図44(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる。その後、図44(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄になるように、停止表示させる演出図柄を変更させる。ここで、図44(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される演出図柄は、たとえば、決定された右最終停止図柄FZ1−2に基づいて決定される(図55参照)。その後、たとえば、図44(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図45〜図47は、変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図45(A)に示す例では、たとえば、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図45(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、たとえば、変動パターンがスーパーPA4−2であるときのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、図45(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。また、たとえば、変動パターンがスーパーPA4−3であるときのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図45(D1)〜(D5)に示すように、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、すべての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行なわれる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の演出図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になる。
図45(C3)や図45(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図46(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるとき等には、図46(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行なわれる。なお、図46(B)に示す例では、変動表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組合せを構成する演出図柄が停止表示されているが、変動表示結果が「はずれ」となる場合には、たとえば、図46(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の演出図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の演出図柄を停止表示させること等によって、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の変動表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1,リーチ演出β2が実行される場合には、図46(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。リーチ演出β1では、図46(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図46(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図46(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、図46(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。図46(G)に示す例では、変動表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組合せを構成する演出図柄が停止表示されているが、変動表示結果が「はずれ」となる場合には、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の変動表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、図46(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進む。また、リーチ演出β2では、図46(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図46(I)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、図47(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。なお、変動表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている演出図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の変動表示を終了させる。また、リーチ演出α3では、たとえば、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進む。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。その後、演出図柄が停止表示される。
次に、演出表示装置9における合算保留記憶表示部18および時短情報表示部19での表示態様を説明する。図48は、演出表示装置9での表示画像を示す表示画面図である。
演出表示装置9においては、演出図柄が表示される図柄表示エリア9L、9C、9Rの上方に、時短状態の最大継続回数である100回の変動表示回数のうちの残り回数(以下、時短残り回数という)を表示する時短情報表示部19の表示領域が形成される。時短情報表示部19において、時短状態の残り回数は、図48に示すように、数字により表示される。時短情報表示部19は、時短状態になったときに残り回数を出現させて表示する。なお、時短情報表示部19は、時短状態でないときには残り回数「0」を表示する等、時短状態であるか否かに関わらず残り回数を出現させて表示してもよい。
また、演出表示装置9においては、演出図柄が表示される図柄表示エリア9L、9C、9Rの下方に、合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部18が形成される。合算保留記憶表示部18において、合算保留記憶数は、図48に示すように、1つの保留記憶に対応して1つ表示される図形(アイコン)である保留表示マーク183が表示されている個数により示される。合算保留記憶表示部18では、変動表示が保留されていることを特定する保留表示として、このような保留表示マーク183を表示することにより、保留数を特定する表示を行なうことが可能である。合算保留記憶表示部18において、保留表示マーク183は、円形の演出表示装置9の縁部に沿うように、円弧形状に連なって最大8つ表示される。保留表示マーク183は、再変動が行なわれないときの表示状態において、基本的に、所定の基準形状(この例では六角形)および所定の標準色(この例では黄色)で表示される。合算保留記憶表示部18においては、最も古い保留記憶が最も左の位置に保留表示マーク183として表示され、保留記憶となったタイミングの古い順番で、左から右方向へ並ぶ態様で順次保留表示マーク183が表示される。このような保留表示マーク183は、たとえば、第1,第2特別図柄保留記憶表示器18a,18bで表示器が点灯するような態様で表示される。
次に、演出図柄の再変動が行なわれるときの演出表示装置9における合算保留記憶表示部18の表示態様を説明する。図49は、演出図柄の再変動が行なわれるときの演出表示装置9における合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。図49においては、時短状態ではない状態において、1回の変動表示において2回の再変動が行なわれるときの表示が一例として示されている。
(A)に示すように、合算保留記憶表示部18において、保留表示マーク183は、左から順次表示されていく。(B)に示すように、保留記憶に基づいて図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄の変動表示が開始されるときには、保留表示マーク183が1つ消去され、保留記憶が変動表示に用いられたことが示される。そして、(C)に示すように演出図柄が仮停止した後、(D)に示すように演出図柄が1回目の再変動をするときには、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、最も右側に表示されている保留表示マーク183を、標準色(黄色)から、予め定められた特別色(赤色)の保留表示マーク183aに変化させる制御が行なわれる。言い換えると、演出図柄が1回目の再変動をするときには、最も右側に表示されている保留表示の表示色を変化させる制御が行なわれる。このように、再変動時において、最も右側に表示されている保留表示マーク183の色が変化させられることにより、1回目の再変動であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。具体的に、特別色の保留表示マーク183aが表示されるときには、表示開始時において(D)に示すように特別色の保留表示マーク183aを点滅させた後、(E)に示すように特別色の保留表示マーク183aが継続して点灯させるような表示態様となるように表示制御が行なわれる。
そして、(E)に示すように再び演出図柄が仮停止した後、(F)に示すように2回目の再変動として再び演出図柄が再変動するときには、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、前回特別色に色が変化されられた保留表示マーク183aの左隣に表示されている保留表示マーク183を、標準色(黄色)から、予め定められた特別色(赤色)の保留表示マーク183aに変化させる制御が行なわれることにより、保留表示マーク183の色を変化させる制御が行なわれる。そのときにおける保留表示マーク183aの表示態様は、(F),(G)に示すように、(D),(E)に示す前回の再変動における保留表示マーク183aの表示態様と同様となるように制御される。これにより、再変動時において、最も右側から2つ目に表示されている保留表示マーク183の色が変化させられることにより、2回目の再変動であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。
このように、再変動を行なうときに色を変化させる制御を行なう対象となる保留表示マーク183は、再変動の実行回数に応じて所定の順序で選択される。
このように、複数の保留記憶があり、複数の保留表示マーク183が表示されている状態において再変動が行なわれるときには、再変動の実行回数に応じて所定の順序で選択した保留表示マーク183の表示色を基準色から特別色に変化させる制御が行なわれる。また、保留記憶が1つであり、1つのみ保留表示マーク183が表示されている状態においても再変動は行なわれるが、その場合、表示されている数の保留表示マーク183が表示されている状態において再変動が行なわれるときには、その表示されている1つの保留表示マーク183の表示色を基準色から特別色に変化させる制御が行なわれる。
このように、この実施の形態の場合、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示(保留表示マーク183)の表示色を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示色を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示の表示色を変化させる制御としては、次のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、保留表示の表示色を、1回目の再変動時に色を変更する保留表示マークは赤色に変更し、2回目の再変動時に色を変更する保留表示マークは青色に変更するというように、変動表示中における再変動の実行回数に応じて、実行回数ごとに保留表示の表示色を変化させる制御を行なうようにしてもよい。また、たとえば、複数ある保留表示の表示色を、1回目の再変動時にすべて赤色に変更し、2回目の再変動時にはすべて青色に変更するというように、変動表示中における再変動の実行回数に応じて、表示されているすべての保留表示を対象として、実行回数ごとに保留表示の表示色を変化させる制御を行なうようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図50は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリア、各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、S704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等をするコマンド解析処理を行なう(S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行なう(S706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行なう(S707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18の表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタ(ランダムカウンタ)のカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S709)。その後、S702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図51および図52は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
コマンド受信バッファとして、たとえば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、コマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドが、予め定められたコマンドのうち、どのコマンド(図30参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(S634)。
また、受信した演出制御コマンドが時短有指定コマンドであれば(S635)、時短状態であることを示す時短状態フラグをセットした状態にする(S636)。また、受信した演出制御コマンドが時短無指定コマンドであれば(S637)、時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットした状態にする(S638)。これにより、時短状態フラグがセットされているときには現在の遊技状態が時短状態であり、時短状態フラグがセットされていないとき(リセットされているとき)には現在の遊技状態が時短状態ではないと判断することができる。このように、演出制御用マイクロコンピュータ100では、時短有指定コマンドおよび時短無指定コマンドに応じて時短状態フラグを管理することにより、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを把握することができる。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S649)。そして、S611に移行する。
図53は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の変動表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図53に示すように、所定時間(たとえば、0.5秒)ごとに交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図53(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図53(B)参照)。
図54は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図54に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、第1特定演出(滑り)パターン判定用の乱数SR6−1を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
滑り仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおけるすべてまたは一部において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。
図55は、最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。図56は、左右出目判定テーブルを示す説明図である。図57は、最終停止図柄とならない非リーチ組合せを示す説明図である。図58および図59は、最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。図60は、特定演出パターン判定テーブルを示す説明図である。図61は、仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。図62は、仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組合せを決定するためのテーブルとして、たとえば、図55(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cが含まれている。
図55(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組合せとなる確定演出図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図55(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図56に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行なわれる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18,LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。このような割当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組合せになる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組合せがリーチの組合せや大当り組合せにならないようにすることができる。
また、図55(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた演出図柄の組合せになる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。たとえば、リーチの組合せや大当り組合せ以外であっても、図12に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図57に示すような一定の非リーチの組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割当てられていない。このような割当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や、チャンス目に類似する一定の非リーチの組合せにならないようにすることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図58(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図58(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれの組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図58(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。ただし、図58(B)では、中最終停止図柄FZ2−3を特定可能なデータとして、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2との図柄差が示されている。
すなわち、リーチはずれ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって特定される。すなわち、演出図柄の変動表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3、スーパーPB3−1〜PB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組合せのいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図59に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bが含まれている。図59に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bは、大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。なお、最終停止図柄決定テーブル163Aは、確変大当りとすることに決定されている場合に使用され、最終停止図柄決定テーブル163Bは、通常大当り(非確変大当り)とすることに決定されている場合に使用される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、たとえば、図60に示す特定演出パターン判定テーブル164Aが含まれている。図60に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1に基づいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図13および図14参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行なわれる。
なお、たとえば、変動パターンが非リーチPA1−4である場合に、前回演出値(前回演出保存データ:前回の演出図柄の変動パターンを示す値)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜4のいずれであるかに応じて、選択し得る滑りTP1−1〜滑りTP1−4を変更する。なお、1〜4のそれぞれは、滑りTP1−1〜滑りTP1−4のそれぞれを示すとする。演出制御用CPU101は、滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定する。そして、特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割当てられたテーブルとする。演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定する場合には、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、特定演出パターン判定テーブル164Aの構成を変更するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにするようにしてもよい。その場合には、図60に例示された特定演出パターン判定テーブル164Aを使用するが、決定した滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)が前回判定値で特定される滑り演出態様と一致する場合には、演出態様を差し替える(たとえば、決定した滑り演出態様が滑りTP1−nであれば、滑りTP1−(n+1)に差し替える)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図61(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、たとえば、図61(E)に示すようなテーブル選択規則にしたがって、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンにしたがって演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンにしたがって演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンにしたがって演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンにしたがって演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、たとえば、図62(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数等に応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、たとえば、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図62(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図62(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bとはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図62(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
図63は、擬似連変動での仮停止図柄を示す説明図である。仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、たとえば、図63に示すように、擬似連演出における再変動(初回変動を含む。)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
図64は、図柄変動制御パターンテーブルを示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、図64に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図64に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
図65は、演出制御パターンテーブルを示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、図65に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図66は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている合算保留記憶数保存領域のデータが、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMに形成されている合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(S901)。合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、S907に移行する。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな合算保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時には、S701の初期化処理によって、合算保留記憶数カウンタの値は0になっている。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、停電復旧指定コマンドを受信したことを示す停電復旧フラグがセットされているか否か確認する(S902)。停電復旧フラグがセットされている場合には、停電復旧フラグをリセットし(S903)、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の保留表示マーク183を、合算保留記憶表示部18に表示させる(S904)。すなわち、合算保留記憶数保存領域に保存されている個数の保留表示マーク183の画像を表示させる。
そして、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットし(S906)、処理を終了する。
一方、S902で停電復旧フラグがセットされていないと判断したとき、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18における保留表示マーク183の表示個数を1増やすように制御する(S905)。そして、合算保留記憶数カウンタにセットし(S906)、処理を終了する。
S907では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、処理を終了する。一方、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをリセットし(S908)、合算保留記憶表示部18における最も前に表示された保留表示マーク183を消去し、各保留表示マーク183を、消去された保留表示マーク183の側にシフトして表示するように制御する(S909)。そして、合算保留記憶数カウンタの値を−1する(S910)。その後、合算保留記憶数カウンタの値を合算保留記憶数保存領域にセットし(S911)、処理を終了する。
以上のような制御によって、合算保留記憶表示部18において、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドと、合算保留記憶数指定コマンドとを受信したときに合算保留記憶数を示す保留表示マーク183の数を1増加させる制御が行なわれる。また、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示部18において表示されている保留表示マーク183の数を1減少(消去)させる制御が行なわれる。
図67は、図50に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。また、いわゆる確変昇格演出を実行するパチンコ遊技機1では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図68は、図67に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に応じた値に更新する(S813)。
図69および図70は、図67に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(S501)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない演出図柄の停止図柄を決定する(S504)。S504の処理では、図55(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1になる演出図柄を決定する。次に、図55(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づいて、図56に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図55(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とに基づいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
S504の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することによって、演出図柄の停止図柄をリーチの組合せや大当りの組合せにしない。また、リーチの組合せや大当りの組合せ以外であっても、図12に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8や図57に示されたような一定の非リーチの組合せになることもない。
S502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定する(S505)。S505の処理では、図58(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、図58(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
以上のように、S505の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
はずれとすることに決定されていない場合には(S501)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(S507)。突確または小当りに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図30参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(S508)。図14に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンは、いずれも、演出図柄の変動表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。S508の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、S504に移行し、演出制御用CPU101は、S504の処理で、最終停止図柄として、非リーチとなる最終停止図柄としての所定の演出図柄(大当り図柄の組合せとは異なる所定の演出図柄)を小当り図柄として決定する。
S508の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、S505に移行し、S505の処理で、最終停止図柄として、リーチとなる最終停止図柄としての所定の演出図柄(大当り図柄の組合せとは異なる所定の演出図柄)を小当り図柄として決定する。
突確および小当りに決定されていない場合には(S507)、大当りの組合せの演出図柄の最終停止図柄を決定する(S511)。S511の処理では、演出制御用CPU101は、確変大当りにすることに決定されている場合には図59(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。通常大当りにすることに決定されている場合には図59(B)に示された最終停止図柄決定テーブル163Bを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値に基づいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを最終停止図柄として決定する。なお、確変大当りにすることに決定されている場合に、左中右の確定演出図柄として「2」、「4」、「6」、「8」といった一般に非確変大当りを想起させるような停止図柄が導出表示されることもあるが(図59(A)参照)、最終停止図柄決定テーブル163Aにおいて、「2」、「4」、「6」、「8」に対して判定値を割当てないようにして、確変大当りにすることに決定されている場合には「2」、「4」、「6」、「8」が選択されないようにしてもよい。また、確変大当りにすることに決定されている場合に「2」、「4」、「6」、「8」が左中右の確定演出図柄として選択され得るようにしたときに、大当り遊技中等に、いわゆる確変昇格演出を実行することによって、演出表示装置9において表示されている左中右の確定演出図柄を「7」等に変更するようにしてもよい。なお、確変状態に関する報知を行なわないパチンコ遊技機1では、確変昇格演出を実行せず、遊技者に、確定演出図柄によって遊技状態(確変状態であるか否か)を把握することを困難にするようにしてもよい。
S504、S505、S511のいずれかの処理を実行した後、または、S508の処理で「N」になった後に、演出制御用CPU101は、506Aの処理を実行する。S506Aの処理では、前述した時短状態フラグがセットされているか否かを確認することにより、時短状態であるか否かを確認する(S506A)。時短状態でないときには、後述するS516に進む。一方、時短状態であるときには、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認することに基づいて、受信した変動パターンコマンドが指定する変動パターンが、擬似連の変動パターンであるか否かを確認する(S506B)。
擬似連の変動パターンであるときには、演出図柄の変動開始時から演出図柄の仮停止後の再変動開始時(変動再開時)までの時間、または、演出図柄の仮停止後の再変動開始時から演出図柄の次の仮停止後の再変動開始時までの時間を計測するための計時手段である仮停止時間タイマをスタートさせる(S506C)。このS821Bでスタートさせる仮停止時間タイマは、演出図柄の変動開始時から演出図柄の仮停止後の再変動開始時(変動再開時)までの時間を計測するために用いられる。S821Bでスタートさせる仮停止時間タイマは、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認し、その変動パターンに対応する制御データに基づいて、演出図柄の変動開始時から1回目の演出図柄の仮停止後の再変動開始時(変動再開時)までの時間を参照し、その時間を計時できるように、その時間を計時するためのタイマ値(ダウンカウント初期値)をセットする。
擬似連の変動パターンでないと確認した後、および、擬似連の変動パターンであり仮停止時間タイマをスタートさせた後、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の時短情報表示部19に表示される残り回数をカウントするための残り回数カウンタの値を1減算する(S506D)。残り回数カウンタは、大当り終了演出処理(S807)によりセットされ、100から0までダウンカウントされる。そして、演出制御用CPU101は、実際の時短状態が継続可能な変動回数(時短回数)をカウントするための演出用時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS506E)。演出用時短回数カウンタは、大当り終了演出処理(S807)によりセットされ、100から0までダウンカウントされる。なお、演出用時短回数カウンタの値は、時短状態において保留記憶を消化することに基づく演出図柄の変動表示(再変動を除く)が開始されるごとに計数されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって更新される時短回数カウンタの値と同期して更新される。
その後、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(S506F)。残り回数カウンタは、S506Dにより、基本的に1つの保留記憶を消化することに基づく変動表示が1回実行されるごとに1ずつ減算更新されるが、後述するように擬似連の変動パターンにより保留記憶を消化することに基づかない再変動が実行されるときにも演出的な観点から再変動の実行回数分減算更新されるので、擬似連の変動パターンにより再変動が実行されたときには、時短状態における実際の変動表示の残り回数と、時短情報表示部19に表示される見た目上の残り回数とが一致しない状態になる場合がある。時短情報表示部19に表示される見た目上の残り回数が0になったが、時短状態における実際の変動表示の残り回数が0になっていないときには、残りの時短状態期間中における実際の変動表示の残り回数が消化されるまで、演出表示装置9において、時短状態が延長された旨を示す時短延長表示が行なわれる。
残り回数カウンタの値が0でなければ、まだ残り回数が残っているので、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値に基づいて、時短情報表示部19に表示される残り回数を更新表示(減算更新表示)する(S506G)。そして、S516の処理に移行する。一方、残り回数カウンタの値が0であるときには、残り回数カウンタの値が0となり時短情報表示部19で残り回数が0であることを表示して変動表示(残り回数0変動表示)を行なう場合、および、残り回数0変動表示が行なわれた後に時短延長表示を行なう場合を含む。つまり、残り回数カウンタは、100から0までカウントダウンされるが、0未満の数値となならないので、残り回数カウンタの値が0であるときは、残り回数0変動フラグがセットされているか否かを確認する(S506H)。ここで、残り回数0変動フラグは、残り回数0変動表示を行なったことを示すために、残り回数0変動表示を行なうときにセットされるフラグである。
残り回数0変動フラグがセットされていないときは、残り回数0変動表示をこれから行なうときであるので、残り回数0変動フラグをセットし(S506I)、時短情報表示部19に表示される残り回数を0に更新表示(減算更新表示)する(S506G)。そして、S516の処理に移行する。一方、残り回数0変動フラグがセットされているときは、残り回数0変動表示をすでに行なったときであるので、演出用時短回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(S506J)。演出用時短回数カウンタの値が0でないときには、時短情報表示部19に表示される見た目上の残り回数とは異なり、実際の時短状態はまだ継続するので、前述した時短延長表示を行ない(S506K)、S516の処理に移行する。一方、演出用時短回数カウンタの値が0であるときには、実際に時短が終了するので、残り回数0変動フラグをリセットし(S506L)、S516の処理に移行する。
ここで、前述したような時短状態で演出表示装置9において行なわれる残り回数の表示制御、および、時短延長表示の表示制御について説明する。図71は、時短状態で演出表示装置9において行なわれる残り回数の表示制御、および、時短延長表示の表示制御を示す表示画面図である。
図71においては、(A)〜(F)に、図49の(A)〜(F)の場合と同様に、1回の変動表示において2回の再変動が行なわれるときの表示が一例として示されている。時短状態においては、(A)等に示すように時短情報表示部19に現在の残り回数が表示される。たとえば、図71において、(A)のように演出図柄が停止した状態から、保留記憶を消化することに基づいて(B)のように図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄の変動表示が開始されるときには、時短情報表示部19において表示される残り回数が減算更新される。また、(C),(D)および(E),(F)のように演出図柄が仮停止した状態から、保留記憶を消化することに基づかずに図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄の再変動が開始されるときにも、時短情報表示部19において表示される残り回数が減算更新される。(E),(F)は、残り回数0変動表示の状態が示されている。そして、(G)に示すように残り回数0変動表示が行なわれた後に変動表示が行なわれるときには、(H)に示すように、時短状態が延長された旨を示す時短延長表示が行なわれる。(H)では、時短延長表示の例として、演出表示装置9の表示画面に時短状態が延長された旨を表示する。具体的には、例えば「EXTRA夢夢TIME」というメッセージ191と所定のキャラクタ192とを表示する。その場合、演出図柄の変動表示は、(H)に示すように、画面の所定位置において縮小表示される。なお、時短延長表示としては、演出表示装置9の表示画面の背景として時短延長状態用の背景として予め定められた背景を表示する制御を実行するようにしてもよい。
S516において、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する。図72は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出(「滑り」または「擬似連」)を含まない変動パターンであるか否か判定する(S551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」であるか否か判定する(S552)。「滑り」の特定演出であれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(S553)。「滑り」の特定演出である場合には、図60に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(S554)。すなわち、まず、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値に基づいて、S553の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、S554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、RAMの所定領域の前回演出値を更新し(S555)、S556に移行する。たとえば、S554の処理で滑りTP1−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。滑りTP1−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、滑りTP1−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。また、滑りTP1−4の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を4に更新する。
S555の処理を実行することによって、「滑り」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンのいずれかに決定するごとに、決定された滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「滑り」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定するごとに、決定された演出動作の種類を示すデータを記憶する。
特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割当てられたテーブルにした場合、演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定するときには、S554の処理において、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、S552の処理で、特定演出が「滑り」以外である(すなわち、「擬似連」である)と判定した場合には、受信した変動パターンコマンドが示す擬似連の変動パターンの演出の種類を示すデータを、RAMの所定領域に記憶する(S557)。この場合には、S557により記憶された擬似連演出の種類を示すデータに基づいて、受信した変動パターンコマンドが示す擬似連の変動パターンでの演出が行なわれる。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での保留表示を、擬似連時以外の通常時の表示態様から擬似連時の表示態様に変更する制御を行ない(S558)、S556に移行する。
次いで、S556において、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、S554の処理で決定した特定演出パターンに基づいて、図61(E)に示されたテーブル選択規則にしたがって、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値に基づいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる演出図柄を決定する(S556)。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、受信した変動パターンコマンドで特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。たとえば、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が1回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が2回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図62(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図62(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値に基づいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、S556の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図62(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値に基づいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。そして、処理を終了する。
S516の特定演出設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S517)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやS516の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図64に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S518)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S519)。
図73は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および振動モータ86a,86b,86cを制御する。なお、可動部材制御データには、可動部材78の制御状態に加えて、振動モータ86a,86b,86cの制御状態を示すデータも設定されている。
図73に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、図64に示された図柄変動制御パターンテーブル180、および図65に示された各種演出制御パターンテーブル182を、より具体的に示したものに相当する。
図74は、プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データにしたがって表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データにしたがって、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および振動モータ86a,86b,86cを制御する処理を繰返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(たとえば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、S519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と振動モータ86a,86b,86c)の制御を開始する(S520)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データにしたがって、可動部材78と振動モータ86a,86b,86cを動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S522)。
図75は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動時間タイマの値を1減算する(S842)。
次に、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否かを確認することにより、時短状態であるか否かを確認する(S842A)。時短状態でないときには、後述するS843に移行する。一方、時短状態であるときには、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認することに基づいて、受信した変動パターンコマンドが指定する変動パターンが、擬似連の変動パターンであるか否かを確認する(S842B)。
擬似連の変動パターンではないときは、後述するS843に移行する。一方、擬似連の変動パターンであるときは、前述した仮停止時間タイマが停止状態であることを示すフラグである仮停止時間タイマ停止フラグがオン状態(停止状態を示す状態)であるか否かを確認する(S842C)。仮停止時間タイマ停止フラグがオン状態であるときには、仮停止時間タイマが停止中であり、後述するS843に移行する。一方、仮停止時間タイマ停止フラグがオン状態でないときには、擬似連の変動パターンでの変動表示中における再変動を管理するために仮停止時間タイマが動作中であり、仮停止時間タイマの値を1減算する(S842D)。
S842Eで、演出制御用CPU101は、仮停止時間タイマの値が0であるか否か(タイムアウトしているか否か)を確認する(S842E)。ここで、仮停止時間タイマがタイムアウトしているということは、演出図柄の変動開始時から演出図柄の1回目の仮停止後の再変動開始時(変動再開時)までの時間が経過したこと、または、演出図柄の1回目の仮停止後の再変動開始時から演出図柄の次(2回目)の仮停止後の再変動開始時までの時間が経過したことを意味する。したがって、仮停止時間タイマがタイムアウトした場合は、残り回数の更新表示等の処理を行なう必要があるので、S842F以降の処理を実行する。一方、仮停止時間タイマがタイムアウトしていない場合には、後述するS843の処理に移行する。
S842Fでは、次に再変動を行なうか否かを、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認し、その変動パターンに対応する制御データに基づいて判断する(S842F)。次に再変動を行なうときには、1回目の演出図柄の仮停止後の1回目の再変動開始時から演出図柄の2回目の仮停止後の2回目の再変動開始時までの時間を計測するために、仮停止時間タイマをスタートさせ(S842G)、後述する842Iの処理に移行する。このS842Gでスタートさせる仮停止時間タイマは、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認し、その変動パターンに対応する制御データに基づいて、1回目の演出図柄の仮停止後の1回目の再変動開始時から2回目の演出図柄の仮停止後の2回目の再変動開始時までの時間を参照し、その時間を計時できるように、その時間を計時するためのタイマ値(ダウンカウント初期値)をセットする。その後、後述するS842Iに以降する。一方、次に再変動を行なわないときには、仮停止時間タイマ停止フラグが停止中であることを示すために、前述した仮停止時間タイマ停止フラグをオン状態にし(S842H)、S843の処理に移行する。
S842Iで、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値を1減算する(S842I)。そして、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(S842J)。残り回数カウンタの値が0でなければ、まだ残り回数が残っているので、演出制御用CPU101は、残り回数カウンタの値に基づいて、時短情報表示部19に表示される残り回数を更新表示(減算更新表示)する(S842K)。これにより、時短状態においては、擬似連の変動パターンにおいて、再変動が実行されるごとに、時短情報表示部19において表示される残り回数が更新表示されることとなる。そして、S843の処理に移行する。一方、残り回数カウンタの値が0であるときには、前述したS506Hと同様に、残り回数0変動フラグがセットされているか否かを確認する(S842L)。
残り回数0変動フラグがセットされていないときは、残り回数0変動表示をこれから行なうときであるので、残り回数0変動フラグをセットし(S842M)、時短情報表示部19に表示される残り回数を0に更新表示(減算更新表示)する(S842K)。そして、S843の処理に移行する。一方、残り回数0変動フラグがセットされているときは、残り回数0変動表示をすでに行なったときであるので、演出用時短回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(S842N)。演出用時短回数カウンタの値が0でないときには、時短情報表示部19に表示される見た目上の残り回数とは異なり、実際の時短状態はまだ継続するので、前述した時短延長表示を行ない(S842O)、S843の処理に移行する。一方、演出用時短回数カウンタの値が0であるときには、実際に時短が終了するので、残り回数0変動フラグをリセットし(S842P)、S843の処理に移行する。
S843で、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値に基づいて、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S843)。プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、後述するS846に移行する。一方、プロセスタイマがタイムアウトしたら、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S845)。
そして、次に実行する演出制御実行データに基づいて、次に実行する制御プロセスが再変動を開始するプロセスであるか否かを確認する(S845A)。再変動を開始しないプロセスであるときには、後述するS846に移行する。一方、再変動を開始するプロセスであるときには、再変動カウンタを1加算更新する(S845B)。再変動カウンタは、擬似連の変動パターンでの変動表示における再変動の実行回数を計数するための計数手段であり、再変動が開始されるごとに加算更新される。次に、再変動カウンタの値に応じて、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での保留表示を制御する(S845C)。具体的に、S845Cでは、図49に示すように、演出図柄の再変動を実行するごとに、その実行回数に応じて、合算保留記憶表示部18の保留表示マーク183の色を変化させる制御(制御プログラム)を実行させる。そして、S846に移行する。
また、S846で、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S846)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S847)、S848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターン(非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3)に基づいてS841〜S845の処理を実行する部分は、再変動演出を実行する再変動演出制御処理に相当する。
図76は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、S877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行なうが、変動時間タイマがタイムアップしたことに基づいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
次に、S615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認することに基づいて、受信した変動パターンコマンドが指定する変動パターン、すなわち、実行した変動表示の変動パターンが、擬似連の変動パターンであるか否かを確認する(S872A)。擬似連の変動パターンであるときに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での保留表示を、擬似連時の表示態様から、擬似連時以外の通常時の表示態様に変更する制御を行なう(S872B)。
次に、S872の処理で小当り図柄または大当り図柄を表示したか否かを確認する(S873)。S872の処理で小当り図柄または大当り図柄を表示しなかったと判断した場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S874)。
一方、S872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示したと判断した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(S878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、S879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図22参照)には、図65に示された「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図30参照)は、図65に示された「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と振動モータ86a,86b,86c)の制御を実行する(S881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S882)。
以上に説明した制御によって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定された変動パターンに基づいて実行される演出図柄の変動の開始時から終了時までの間で、演出図柄を一時停止表示させた後に再度変動表示させる再変動が1回または複数回行なわれる再変動演出を行なわせ、再変動演出には、第1再変動演出態様の再変動演出と、該第1再変動演出態様とは異なる第2再変動演出態様の再変動演出とが含まれるように構成されているので、第1再変動演出態様および第2再変動演出態様によって擬似連の演出が実行されていることを遊技者に認識させることが可能である上に、複数種類の再変動演出態様によって擬似連の演出による演出効果を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、再変動演出として、第1再変動演出態様の再変動演出、第2再変動演出態様の再変動演出または第3再変動演出態様の再変動演出を選択する再変動演出態様選択処理を実行し、事前決定手段が特定遊技状態に制御することに決定したときには、再変動演出として、第1再変動演出態様の再変動演出および第2再変動演出態様の再変動演出よりも高い割合で第3再変動演出態様の再変動演出を選択するように構成されているので、複数種類の再変動演出態様によって擬似連による演出効果を向上させることができる。また、特定遊技状態の信頼度に連動した擬似連の演出が実行され、擬似連による演出効果をより向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、再変動の変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示の表示形状を変化させる制御を行なう例を説明する。第2実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
図77は、第2実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。図77が図49と異なるのは、(D)〜(G)に示された再変動時における合算保留記憶表示部18の表示態様である。
図77について、(A)〜(C)に示すように演出図柄が仮停止するまでの表示態様は、図49の(A)〜(C)と同様である。(D)に示すように演出図柄が1回目の再変動をするときには、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、すべての保留表示マーク183を、標準形状である六角形から、第1特別形状であるハート形の保留表示マーク183bに変化させる制御が行なわれる。言い換えると、演出図柄が1回目の再変動をするときには、表示されているすべての保留表示の形状を変化させる制御が行なわれる。このように、再変動時において、表示されているすべての保留表示マーク183の形状が第1の特別形状に変化させられることにより、1回目の再変動であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。具体的に、第1特別形状の保留表示マーク183bが表示されるときには、表示開始時において(D)に示すように第1特別形状の保留表示マーク183bを点滅させた後、(E)に示すように第1特別形状の保留表示マーク183bが継続して点灯させるような表示態様となるように表示制御が行なわれる。
そして、(E)に示すように再び演出図柄が仮停止した後、(F)に示すように2回目の再変動として再び演出図柄が再変動するときには、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、すべての保留表示マーク183を、第1特別形状から、第2特別形状である星形の保留表示マーク183cに変化させる制御が行なわれる。言い換えると、演出図柄が2回目の再変動をするときには、表示されているすべての保留表示の形状を変化させる制御が行なわれる。このように、再変動時において、表示されているすべての保留表示マーク183の形状が第2の特別形状に変化させられることにより、2回目の再変動であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。具体的に、第2特別形状の保留表示マーク183cが表示されるときには、表示開始時において(F)に示すように第2特別形状の保留表示マーク183cを点滅させた後、(G)に示すように第2特別形状の保留表示マーク183cが継続して点灯させるような表示態様となるように表示制御が行なわれる。
このように、複数の保留記憶があり、複数の保留表示マーク183が表示されている状態において再変動が行なわれるときには、再変動の実行回数に応じて保留表示マーク183の表示形状を基準形状から特別形状に変化させる制御が行なわれる。また、保留記憶が1つであり、1つのみ保留表示マーク183が表示されている状態においても再変動は行なわれるが、その場合、その表示されている1つの保留表示マーク183の表示形状を基準形状から特別形状に変化させる制御が行なわれる。
このように、この実施の形態の場合、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示(保留表示マーク183)の表示形状を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示形状を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示の表示形状を変化させる制御としては、次のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、図49に示すように、保留記憶数が複数の場合に、表示されている保留表示の一部を対象として、表示形状を変化させるようにしてもよい。より具体的には、図49の(D)〜(G)のように、再変動を行なうときに形状を変化させる制御を行なう対象となる保留表示マーク183を、再変動の実行回数に応じて所定の順序で選択し、選択した保留表示マーク183の形状を変化させるようにすればよい。また、保留表示マーク183の表示形状を変化させるときに、その表示色を変化させるようにしてもよい。
図77に示したような表示制御は、図75に示す演出図柄変動中処理のS845Cにおいて、図49に示すような制御を行なわず、図77に示すような、演出図柄の再変動を実行するごとに、その実行回数に応じて、合算保留記憶表示部18の保留表示マーク183の形状を変化させる制御(制御プログラム)を実行することにより実現される。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態においては、再変動の変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、保留表示に付随する位置に所定の付属情報を表示し、保留数が2以上の予め定められた数以上であるときに、再変動の実行に応じて、付属情報が付随する前記保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置を変化させる制御を行なう例を説明する。第3実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
図78は、第3実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。図78が図49と異なるのは、(B)、(D)〜(I)に示された再変動時における合算保留記憶表示部18の表示態様である。
図78については、(A)に示すように、合算保留記憶表示部18において、保留表示マーク183は、左から順次表示されていく。(B)および(D)に示すように、保留記憶に基づいて図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄の変動表示が開始されるときには、演出図柄の変動表示に用いられた保留記憶に対応する保留表示マーク183は、(B)および(D)に示すように、最も左側の位置から表示画面の縁部へ向けて移動して消滅する態様で、保留表示マーク183が1つ消去され、保留記憶が変動表示を行なうために用いられたことが示される。
そして、再変動を実行する再変動表示パターンにより変動表示が行なわれるときには、(D)に示すように変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、(E)に示すように、仮停止表示前の段階で、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、最も右側に表示されている保留表示マーク183に付随する位置に付属情報184aを表示させる制御が行なわれる。具体的に、付属情報184aは、「CHANCE」という文字が示された吹き出し形状で、図形および所定の文字の情報よりなる画像である。なお、付属情報184aは、「CHANCE」の他に、「激熱」、「ラッキー」等の遊技者にとって有利となる情報を特定する画像であるのが好ましい。また、付属情報184aは、遊技者にとって有利となる旨を特定する情報を文字により示すことに換えて、遊技者にとって有利となる旨を特定する(示唆する)ような図形(遊技球が山積みされた図形等)を吹き出し形状の枠線で囲んで表示するようにしてもよい。また、付属情報184aは、遊技者にとって有利となる情報を特定しない所定の情報を示す画像を用いてもよい。つまり、付属情報184aは、いずれかの保留表示に付随する位置に表示される所定の情報であれば、どのような情報を用いてもよい。このような付属情報184aは、演出表示装置9の表示画面の表示領域のうち、最大8つ表面される保留表示マーク183のそれぞれに情報を付随して表示可能な表示領域(保留表示マーク183の並びに沿う領域)として領域分けされた付属情報表示領域184において表示される。
このように、再変動時において、最も右側に表示されている保留表示マーク183に付属情報184aが付随して表示されることにより、変動表示が、再変動を伴う変動パターン(擬似連の変動パターン)であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で、変動表示が再変動を伴う変動パターン(擬似連の変動パターン)であることを特定可能な情報を表示することが可能となる。具体的に、付属情報184aが表示されるときには、付属情報184aと、付随対象となる保留表示マーク183とが接続された態様で表示される。これにより、付属情報184aと、付随する保留表示マーク183との関係を明確化することができる。
そして、(F)に示すように演出図柄が1回目の仮停止をした後、(G)に示すように演出図柄が1回目の再変動をするときには、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の左隣に表示されている保留表示マーク183を対象として、当該保留表示マーク183に付随する位置に付属情報184aを表示させる制御が行なわれる。具体的には、付属情報184aが付随して表示される保留表示マーク183が変更される態様で、付属情報184aの表示位置を変化させる制御が行なわれる。これにより、再変動が1回目であることが示され、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。
その後、(H)に示すように演出図柄が2回目の仮停止をした後、演出図柄が2回目の再変動をするときには、保留記憶数に応じて、表示される画像が異なる。保留表示マーク183が3つ以上表示されている条件下では、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の左隣に表示されている保留表示マーク183を対象として、1回目の再変動のときと同様に、当該保留表示マーク183に付随する位置に付属情報184aを表示させる制御が行なわれる。一方、保留表示マーク183が2つ表示されている条件下では、(I)および(J)に示すように、付属情報184aは、最も左側の位置から表示画面の縁部へ向けて移動して消滅する態様で表示される。これにより、再変動が2回目であることが示され、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となる。
このように、再変動時において、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の左隣の保留表示マーク183に付属情報184aが付随して表示されること、または、最も左側の位置から表示画面の縁部へ向けて移動して消滅する態様で表示されることにより、2回目の再変動であることが示される。これにより、保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することが可能となるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。具体的に、付属情報184aが表示されるときには、付属情報184aと、付随対象となる保留表示マーク183とが接続された態様で表示される。これにより、付属情報184aと、付随する保留表示マーク183との関係を明確化することができる。
図78に示した表示制御を実現するための制御処理について説明する。図79は、第3実施形態による特定演出設定処理を示すフローチャートである。図79においては、第1実施形態による図72の特定演出設定処理と共通する部分について、同様のステップ番号を付し、重複した説明を繰返さない。
図79の処理が図72の処理と異なるのは、S558の代わりに、S557A,S557B,S558Aが設けられていることである。S557の後、演出制御用CPU101は、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMに形成されている合算保留記憶数カウンタの値に基づいて、保留記憶数が2以上あるか否かを確認する(S557A)。保留記憶数が2以上ないときには、第1実施形態の図49に示すような保留表示である第1擬似連演出用表示の表示態様に変更する制御を行なう(S558A)。一方、保留記憶数が2以上であるときには、図79に示すような保留表示である第2擬似連演出用表示の表示態様に変更する制御を行なう(S558B)。
図80は、第3実施形態による演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。図80においては、第1実施形態による図75の特定演出設定処理と共通する部分について、同様のステップ番号を付し、重複した説明を繰返さない。
図80の処理が図75の処理と異なるのは、S845Cの代わりに、S845E〜S845Hが設けられていることである。S845Bの後、演出制御用CPU101は、現在実行中の保留表示に関する制御データに基づいて、現在の保留表示が、前述した第1擬似連演出用表示であるか否かを確認する(S845E)。
第1擬似連演出用表示であるときには、前述したS845Cと同様に、再変動カウンタの値に応じて、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での保留表示を制御する(S845F)。これにより、第1擬似連演出用表示として、図49に示されるような保留表示が行なわれる。一方、第1擬似連演出用表示ではないとき、すなわち、第2擬似連演出用表示であるときには、再変動カウンタの値に応じて、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での保留表示を制御する(S845G)。具体的に、S845Gでは、図78に示すように、演出図柄の再変動を実行するごとに、演出図柄の変動表示に用いられた保留記憶に対応する保留表示マーク183を、最も左側の位置から表示画面の縁部へ向けて移動して消滅する態様で表示させる制御(制御プログラム)を実行させる。そして、S846に移行する。
そして、再変動カウンタの値に応じて、演出表示装置9に表示される合算保留記憶表示部18での付属情報184aを制御する(S845H)。具体的に、S845Hでは、図78に示すように、合算保留記憶表示部18の保留表示マーク183に付随して付属情報184aを表示し、演出図柄の再変動を実行するごとに、その実行回数に応じて、付属情報184aが付随する対象となる保留表示マーク183が変化するように、付属情報184aを表示する位置を変化させる制御(制御プログラム)を実行させる。そして、S846に移行する。これにより、第2擬似連演出用表示として、図78に示されるような保留表示が行なわれる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態においては、再変動が行なわれるときであって、保留表示に付随する位置に所定の付属情報を表示し、保留数が2以上の予め定められた数以上であるときに、再変動の実行に応じて、付属情報が付随する保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置を変化させる制御を行なう場合に、付属情報が示す情報を変化させるとともに、保留表示の大きさを変化させる制御を行なう例を説明する。第4実施形態においては、第3実施形態と異なる点を主に説明する。
図81は、第4実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。図81が図78と異なるのは、(B)、(D)〜(I)に示された再変動時における合算保留記憶表示部18の表示態様である。
図81については、(A)〜(D)に示すように演出図柄が仮停止するまでの表示態様は、(B)に示すように演出図柄の変動表示に用いられた保留記憶に対応する保留表示マーク183が最も左側の位置から表示画面の縁部へ向けて移動して消滅する態様で表示される制御が行なわれないという点を除き、図78の(C)〜(F)と同様である。第4実施形態の場合、演出図柄の変動表示に用いられた保留記憶に対応する保留表示マーク183は、特別な演出が行なわれることなく消去される。なお、第4実施形態の場合、演出図柄の変動表示に用いられた保留記憶に対応する保留表示マーク183は、第3実施形態のような演出が行なわれて消去されるようにしてもよい。
(D)に示すように演出図柄が1回目の仮停止をした後、(E)に示すように演出図柄が1回目の再変動をするときには、付属情報表示領域184において、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の左隣に表示されている保留表示マーク183を対象として、当該保留表示マーク183に付随する位置に付属情報184aを表示させる制御が行なわれる。具体的には、付属情報184aが付随して表示される保留表示マーク183が変更される態様で、付属情報184aの表示位置を変化させる制御が行なわれる。さらに、付属情報184aの表示位置を変化させる制御が行なわれるときには、それに合わせて、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の大きさを、付属情報184aの表示位置の変化前よりも変化後に小さくなるようにする制御が行なわれる。
このように、演出制御用CPU101は、再変動の実行に応じて、付属情報184aが付随する保留表示マーク183の対象を変更し、付属情報184aを表示する位置を変化させるときに、付属情報184aの位置変化により当該付属情報184aが付随しなくなった保留表示マーク183の大きさを、位置変化後の方が位置変化前よりも小さくなるように変化させる制御が行なわれる。
その後、(F)に示すように演出図柄が2回目の仮停止をした後、(G)に示すように演出図柄が2回目の再変動をするときには、保留記憶数に応じて、表示される画像が異なる。保留表示マーク183が3つ以上表示されている条件下では、(G)および(H)に示すように、その時点で表示されている保留表示マーク183のうち、前回に付属情報184aが付随して表示された保留表示マーク183の左隣に表示されている保留表示マーク183を対象として、1回目の再変動のときと同様に、当該保留表示マーク183に付随する位置において、前回に表示された付属情報184aとは種類が異なる付属情報184bを表示させる制御が行なわれる。具体的に、付属情報184bは、「激熱!!」という文字が示された吹き出し形状で、図形および所定の文字の情報よりなる画像であり、前回表示されていた付属情報184aとは種類が異なる。一方、保留表示マーク183が2つ表示されている条件下では、付属情報184aは、消去される。
また、第4実施形態の場合には、第3実施形態の場合とは異なり、「CHANCE」、「激熱!!」という複数種類の異なる付属情報が用いられる。そして、2回目の再変動をするときにおいて、再変動の実行に応じて付属情報184aを表示する位置を変化させるときに、保留表示マーク183に付随して表示する付属情報を、たとえば、「CHANCE」という文字情報が示された付属情報184aから「激熱!!」という文字情報が示された付属情報184bに変化させる制御が行なわれる。これにより、再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置を変化させるときに、保留表示に付随して表示する付属情報を変化させる制御が行なわれる。このように再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置が変化するときに、付属情報の情報が変化するので、付属情報の情報の変化によって遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、第4実施形態の場合には、第3実施形態の場合とは異なり、(C),(E),(F)に示されるように、再変動を実行する変動パターンでの変動表示が実行されるときに、変動表示中において、付属情報184aが出現したこと、付属情報184aが移動したこと、および、付属情報の表示内容が変化したこと(「たとえば、表示内容が「CHANCE」という文字情報から「激熱!!」という文字情報に変化したこと)に対応して、スピーカ27から所定の効果音を発生させる制御が行なわれる。具体的に、(C)に示すように、変動表示が再変動を伴う変動パターン(擬似連の変動パターン)において付属情報184aが出現したときには、「ピピッ」という効果音が発生させられる。また、(E)に示すように、付属情報184aが移動したときには、「ピピッ」という効果音が発生させられる。また、(F)に示すように、付属情報の表示内容が変化したときには、付属情報184aが出現したとき、および、付属情報184aが移動したときとは異なる効果音である「ファーン、ファーン」という効果音が発生させられる。このような制御は、図73に示した音制御用の演出制御実行データに基づいて行なわれる。これにより、再変動を行なう変動表示において、演出表示装置9での表示による演出と、スピーカ27での音による演出とを相乗させた演出が行なわれるので、遊技の興趣をさらに向上させることができる。なお、再変動を実行する変動パターンでの変動表示が実行されるときに、変動表示の開始時、および、各再変動の開始時において、スピーカ27から所定の効果音を発生させる制御を行なうようにしてもよい。
図81に示したような表示制御は、次のような制御を行なうことにより実現される。まず、図80に示す演出図柄変動中処理のS845Gにおいて、再変動カウンタのカウント値に基づいて、演出図柄の再変動を実行する回数に応じて、図81に示すように保留表示マーク183の大きさを小さく変化させる制御(制御プログラム)を実行する。そして、図80に示す演出図柄変動中処理のS845Hにおいて、再変動カウンタのカウント値に基づいて、演出図柄の再変動を実行する回数に応じて、付属情報の位置および付属情報の種類を変化させる制御(制御プログラム)を実行する。
なお、第4実施形態で示した付属情報の種類を変化させる制御、および、付属情報184aの出現、移動、表示内容変化に対応して効果音を出力する制御は、前述した第3実施形態によるパチンコ遊技機1に適用してもよい。
〔第5実施形態〕
上記の実施の形態(第1〜第4実施形態)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、擬似連の具体的な変動パターンを決定したが、演出制御用マイクロコンピュータ100が、具体的な変動パターンを決定するようにしてもよい。図82は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、具体的な変動パターンを決定するように構成されている場合の演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図82に示すように、この実施の形態では、第1の実施の形態における乱数(図54参照)に加えて、擬似連の具体的な変動パターンを決定するための第2特定演出(擬似連)パターン判定用乱数も用いられる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ランダム7(図15参照)は使用されない。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、擬似連演出パターン判定テーブル139A,139B(図28および図29参照)を使用しない。したがって、変動パターンとして、擬似連を伴う変動パターンである非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、または特殊PG1−3を決定した場合には、決定した変動パターンを示す演出制御コマンドを変動パターンコマンドとして送信する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブル(設定内容は、擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bの設定内容と同じ)を有している。なお、非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、または特殊PG1−3は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってランダム3に基づいて決定されている。すなわち、変動時間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって決定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、あくまでも、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって決定された変動パターン(変動時間も決定されたことになる)のうちで、具体的な変動パターン(すなわち、擬似連の態様)を決定する。
図83は、第5実施形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」または「擬似連」であるか否か判定する(S552A)。「滑り」の特定演出であれば、演出制御用CPU101は、図60に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択するが、「擬似連」の特定演出であれば、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブルを選択する。
そして、演出制御用CPU101は、S554の処理で、「擬似連」である場合には、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブルと第2特定演出(擬似連)パターン判定用乱数とを用いて、擬似連を含む具体的な変動パターンを決定する。決定の仕方は、第1実施形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560の決定の仕方と同じである。
この実施の形態のように演出制御用マイクロコンピュータ100が擬似連を含む具体的な変動パターンを決定する場合でも、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。また、第5実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドの種類数を減らすことができる。
なお、一例として、変動パターンが非リーチPA1−5である場合に、前回演出値(前回の演出図柄の変動パターンを示す値)に応じて、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブルにおける擬似連の演出を含む具体的な変動パターンの振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜3のいずれであるかに応じて、選択し得る具体的な変動パターン(図28および図29参照)を変更する。すなわち、非リーチPA1−5については、図28および図29に示す変形例を使用する。前回演出値である1〜3のそれぞれは、(1)非リーチPA1−5(A・A)と(2)非リーチPA1−5(B・B)と(3)非リーチPA1−5(C・C)のそれぞれを示すとする。演出制御用CPU101は、変動パターンとして(1)非リーチPA1−5(A・A)、(2)非リーチPA1−5(B・B)または(3)非リーチPA1−5(C・C)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定しておく。そして、次回の変動パターンが非リーチPA1−5に決定された場合には、図83に示すS553の処理において、図28および図29に示す変形例を使用する。つまり、前回判定値がn(n=1〜3のいずれか)である場合には(n)の非リーチPA1−5が選択されないように判定値が割当てられたテーブルを使用する。演出制御用CPU101が、そのように構成されたテーブルを用いて擬似連の演出を含む具体的な変動パターンを決定する場合には、非リーチPA1−5の変動パターンに応じて「擬似連」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「擬似連」の特定演出における特定演出パターン(擬似連の演出を含む具体的な変動パターン)と同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。図83に示す処理によって、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、または特殊PG1−3である場合にも、前回実行された「擬似連」の特定演出における特定演出パターン(擬似連の演出を含む具体的な変動パターン)と同一の特定演出パターンにはならない。つまり、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3についても、図28および図29に示す変形例と同様のテーブル(判定値の割当て方は非リーチPA1−5の場合とは異なっていてもよい。)を各特定演出パターンごとに設け、演出制御用CPU101は、S554の処理で、それぞれの変動パターンに応じたテーブルに基づいて特定演出パターンを決定する。
なお、演出制御用CPU101は、変動パターンとして、「擬似連」の特定演出を含まないものを決定した場合には、前回演出値を、1〜3以外の値(たとえば、0)に更新するようにしてもよい。その場合には、使用する変動パターンとして「擬似連」の特定演出を含むものが決定されたときに、直前に実行された変動表示において「擬似連」の特定演出を含む変動パターンに基づく演出が実行された場合に、前回実行された「擬似連」の特定演出における特定演出パターン(擬似連の演出を含む具体的な変動パターン)と同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。そして、前回演出値が1〜3以外の値である場合には、演出制御用CPU101は、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブル(変形例ではないテーブル)を使用して、擬似連の演出を含む具体的な変動パターンを決定する。
また、図28および図29に示す変形例を使用するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「擬似連」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにするようにしてもよい。
その場合には、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bに相当するテーブル(変形例ではないテーブル)を使用する。
S555の後、前述したS615で格納した変動パターンコマンドの内容を確認することに基づいて、受信した変動パターンコマンドが指定する変動パターンが、擬似連の変動パターンであるか否かを確認する(S555A)。擬似連の変動パターンではないときには、S556に移行して前述のように仮停止図柄を決定する。一方、擬似連の変動パターンであるときには、保留表示を、第1実施形態〜第4実施形態で示したような擬似連演出用の保留表示に変更する処理を行なう(S555B)。S555Bにおいては、保留記憶数に応じて演出用表示が異なるときには、保留記憶数に応じた擬似連演出用の保留表示する処理を行なう。そして、S556に移行して前述のように仮停止図柄を決定する。
そして、図84のフローチャートに示すように、特定演出について、特定演出パターンが前回判定値で特定される特定演出パターンと一致する場合には(S554A)、演出態様を差し替える。図84は、第5実施形態によるその他の特定演出設定処理を示すフローチャートである。たとえば、演出態様を1ずらす(S554B)。すなわち、たとえば、前回演出値が1であるときに決定した特定演出パターンが上記の(1)であれば、上記の(2)に差し替える。なお、図84に示されたフローチャートによる処理では、「滑り」の特定演出についても、特定演出パターンが前回判定値で特定される特定演出パターンと一致する場合には演出態様を差し替えることによって、同一演出が連続して実行されないようにすることができる。
また、ここでは、演出制御用マイクロコンピュータ100が、リーチ状態としない旨の決定がなされた場合に、直前の変動表示において再変動演出を実行するための非リーチ変動表示パターンと異なる非リーチ変動表示パターンを決定したり、直前の変動表示において再変動演出を実行するための非リーチ変動表示パターンと同じ非リーチ変動表示パターンを決定したときには、非リーチ変動表示パターンを変更するように制御したが、第1実施形態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、図28および図29に示された擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bおよび変形例を用いて、そのような制御を実行することもできる。
なお、上記の各実施の形態では、変動表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図75のS845C、および、図49の(D)〜(G)に示すように、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示としての保留表示マーク183の表示色を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示色を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で、保留表示マーク183のような再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図75のS845C、および、図77の(D)〜(G)に示すように、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における再変動の実行回数に応じて、保留表示としての保留表示マーク183の表示形状を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示の表示形状を変化させるというような保留表示の表示箇所と関連した態様で、保留表示マーク183のような再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図78の(C)〜(H)および図81の(C)〜(H)に示すように、再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して再変動が行なわれるときに、合算保留記憶表示部18において表示される保留表示としての保留表示マーク183のいずれかに付随する位置に、付属情報184aのような所定の付属情報が表示される。そして、図80のS845G,S845H、図78の(C)〜(H)、および、図81の(C)〜(H)に示すように、その再変動が行なわれるときに、計数されている保留記憶数が2以上の予め定められた数以上であるときに、当該再変動の実行に応じて、付属情報が付随する保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置を変化させる制御が行なわれる。これにより、保留表示に付随する位置に表示される付属情報が付随する保留表示の対象を変更し、付属情報を表示する位置が変化するというような保留表示の表示箇所と関連した態様で再変動の実行回数を特定可能な情報を表示することができるので、再変動に関する表示の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 第4実施形態で引用する第3実施形態の図80のS845G,S845H、および、第4実施形態における図81の(E)〜(H)に示すように、再変動が行なわれるときにおいて、当該再変動の実行に応じて、付属情報184a,184bが付随する保留表示としての保留表示マーク183の対象を変更し、付属情報184a,184bを表示する位置が変化させられるときに、付属情報184a,184bの位置変化により当該付属情報184a,184bが付随しなくなった保留表示マーク183の大きさを、位置変化後の方が位置変化前よりも小さくなるように変化させる制御が行なわれる。これにより、付属情報の位置変化の前後での保留表示の大きさの変化により、保留記憶が再変動の実行に用いられたように演出することができるので、再変動を行なう遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(5) 図81において、付属情報表示部184で「CHANCE」という文字の付属情報184aを「激熱!!」という文字の付属情報184bに変化させることを示したように、再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置を変化させるときに、保留表示としての保留表示マーク183に付随して表示する付属情報を変化させる制御が行なわれる。このように再変動の実行に応じて付属情報を表示する位置が変化するときに、表示する付属情報が変化するので、付属情報の変化によって遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(6) 再変動表示パターンに基づいて演出図柄の変動表示を実行することに対応して実行される再変動演出として、図27においてA1〜A3で示される期間の演出、図28および図29において、Aで示される演出である第1再変動演出と、第1再変動演出と異なる態様の演出であって、図27においてB1〜B3、C1〜C3で示される期間の演出、および、図28,図29においてBまたはCで示される演出である第2再変動演出とを実行可能にした。これにより、再変動演出が実行されていることを第1再変動演出および第2再変動演出によって遊技者に認識させることが可能である上に、複数種類の再変動演出によって再変動演出による演出効果を向上させることができる。
(7) 図28および図29に示す擬似連演出パターン判定テーブル139A,139Bで、AB、AC、BCまたはABCで示される変動パターンが、はずれ時よりも当り時に選択されやすいように判定値を割振っていることを示したように、大当り遊技状態に制御することに決定されたときには、再変動演出として、第1再変動演出および第2再変動演出よりも高い割合で第3再変動演出が選択される。これにより、特定遊技状態となる信頼度に連動した再変動演出を実行することができ、再変動演出による演出効果をより向上させることができる。また、第1再変動演出および第2再変動演出に、さらに第3再変動演出を加えることにより、複数種類の再変動演出態様による演出効果をより向上させることができる。
(8) 大当り遊技状態として設けられた2ラウンド大当り状態および15ラウンド大当り状態に関し、短期間で終了する2ラウンド大当り状態に制御すると決定されたときに、再変動表示パターンを選択決定することが可能であるので、再変動表示パターンが選択される状況のバリエーションが豊富となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 図48、図69のS506G、および、図75のS842Kに示すように、演出表示装置9における時短情報表示部19により、演出図柄の仮停止の実行回数と演出図柄の導出表示の実行回数との合計回数を特定可能な情報である残り回数が表示される。そして、演出図柄の仮停止が行なわれたことに基づいて残り回数が更新して表示され、演出図柄の導出表示が行なわれたことに基づいて残り回数が更新して表示される。これにより、残り回数が時短状態が継続する設定回数としての100回から0回に達した後においても時短状態が継続されることがあり、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 図36のS101〜S102により、図35のS61,S71による大当り決定結果と図36のS95〜S98によるリーチの決定結果とに基づいて、演出図柄の変動表示パターンの種別が複数種類のいずれかに決定される。そして、図36のS100の処理で、図22に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択して、図36のS101〜S103の処理で変動パターン種別を決定し、図22に示す非リーチCA1−4および非リーチCC1−3では、「擬似連」を含む非リーチPA1−5が選択され得ることを示したように、変動パターンの種別は、図36のS101〜S105Bにより、リーチ状態とする旨の決定がされたときに加えて、リーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して、再変動表示パターンを含む変動パターン種別を含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定される。そして、変動パターンは、「擬似連」を含む変動パターンを含む変動パターン判定テーブルが選択された後、図36のS104,S105の処理を実行することを示したように、リーチ状態とする旨の決定がされたときに加えて、リーチ状態としない旨の決定がなされたこと、および、再変動表示パターンを含む変動パターンの種別に決定されたことに対応して、変動パターンを、再変動演出を実行するための非リーチ変動パターンに決定することが可能である。これにより、変動パターンの種別決定および変動パターン決定は、リーチ状態にする旨の決定がなされたか否かに応じて異なる決定を行なうことになり、制御負担を増大させることなく、変動パターンの種類を増やすことができる。また、リーチにならない場合でも再変動演出が実行されるので、遊技の興趣をより向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9および飾り図柄表示器9a,9bを制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドに基づいて、演出用部品としての演出表示装置9で、図柄変動指定コマンドで特定される特別図柄表示器に対応した予告演出を実行するように構成されているので、2つの特別図柄表示器(特別図柄表示器8a、特別図柄表示器8b)が設けられていても、遊技者に、遊技の進行状況(いずれの変動表示手段における変動表示に対応する演出が行なわれているのか等)を把握させやすくすることができる。
(4) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドに基づいて、演出用部品としての演出表示装置9で、図柄変動指定コマンドで特定される特別図柄表示器に対応した変動態様による変動表示演出を実行するように構成されているので、2つの特別図柄表示器(特別図柄表示器8a、特別図柄表示器8b)が設けられていても、遊技者に、遊技の進行状況(いずれの特別図柄表示器における変動表示に対応する演出が行なわれているのか等)を把握させやすくすることができるとともに、遊技のバリエーションを豊富にすることができる。
(5) 上記の各実施の形態では、飾り図柄表示器として2つのLEDからなる表示器が用いられていたが、飾り図柄表示器は、そのような構成のものに限られない。たとえば、1つ以上の7セグメントLEDで構成してもよい。また、飾り図柄表示器が設けられていない遊技機も、本発明を適用可能である。
(6) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(7) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(8) なお、前述したように特別図柄プロセス処理において始動口スイッチ通過処理を第1特別図柄用の処理と第2特別図柄用の処理とに分けて設けるときには、たとえば大当り判定をする処理等の一部の処理については、共通の処理ルーチンを実行することにより共通化するようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを同じ種類の表示器(7セグメントLED)で構成する例を示した。しかし、これに限らず、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、異なる種類の表示器で構成するようにしてもよい。具体的には、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方をドットマトリックス表示器で構成してもよい。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方を前述の飾り図柄表示器9a,9bのようなLED表示器で構成してもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、表示可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、表示可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(12) 前述した第1実施形態に示したような演出図柄の再変動の実行回数に応じて保留表示マーク183の色を変化させる制御、第2実施形態に示したような演出図柄の再変動の実行回数に応じて保留表示マーク183の表示形状を変化させる制御、第3実施形態に示したような保留記憶数が2以上の予め定められた数以上であるときに再変動の実行に応じて付属情報184aが付随する保留表示の対象を変更して付属情報を表示する位置を変化させる制御、および、第4実施形態に示したような演出図柄の再変動の実行回数に応じて付属情報が示す情報を変化させるとともに保留表示マーク183の大きさを変化させる制御については、これら制御のうちすべての制御、または、これら制御のうちいずれか2以上の制御の組合せを1台のパチンコ遊技機1において実行可能となるようにしてもよい。そのように構成する場合には、これらの制御をランダムに選択して実行可能とする等、所定の選択方向により選択して実行するようにしてもよい。
(13) 前述した擬似連の表示演出のうち付属情報184a,184bのような付属情報を表示する演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が遊技制御用マイクロコンピュータ560から擬似連を指定する演出制御コマンドを受信したときに必ず実行するようにしてもよい。また、そのような付属情報を表示する演出は、擬似連を指定する演出制御コマンドを受信したときに演出制御用マイクロコンピュータ100において、実行するか否かを選択するとともに、実行する種類を選択し、実行するようにしてもよい。
(14) 前述した擬似連の表示演出のうち付属情報184a,184bのような付属情報を表示する演出は、再変動表示パターンのうちの初回変動時から付属情報の表示を開始するように制御してもよい。また、そのような付属情報を表示する演出は、再変動表示パターンのうちの初回変動時から継続して付属情報を表示するように制御してもよい。再変動表示パターンのうちの初回変動時よりも後の所定タイミング(たとえば、第1回目の仮停止時から第1回目の再変動開始時までの期間、または、第1回目の再変動開始時から以後の期間)から付属情報の表示を開始するように制御してもよい。たとえば、再変動表示パターンのうちの1回目の再変動開始時以降における変動表示中に、付属情報の表示を始めることにより、斬新かつ印象深い演出を実行でき、遊技者は擬似連の変動パターンでの変動表示に対してさらなる期待感を抱くことができるので、興趣の向上を図ることができる。
(15) 前述した擬似連の表示演出のうち付属情報184a,184bのような付属情報を表示する演出は、表示が開始された後、擬似連の演出の実行途中に付属情報を消去する演出を含む複数種類の演出(付属情報を表示する演出)のうちから演出の種類を選択して実行するようにしてもよい。そのような付属情報を消去する演出を行なうときには、付属情報を消去したときに、その後の演出図柄の変動表示結果が非リーチではずれとなる表示結果とするようにしてもよい。また、そのような付属情報を消去する演出を行なうときには、付属情報を消去したときに、付属情報が消去されずに継続して表示される演出を行なうときと比べて、大当りとなる割合(大当りとなる信頼度)が低くなるようにしてもよい。
(16) 前述した擬似連の演出としては、擬似連の演出を行なう再変動表示パターンにおいて実行される再変動の回数を報知する演出態様の第1演出と、擬似連の変動表示パターンにおいて実行される再変動の回数を報知しない第2演出とのどちらの演出を用いてもよい。また、これら第1演出と第2演出とのいずれかを選択して実行可能とする変動表示パターン手段を備えるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態では、擬似連の変動パターンでの変動表示が行なわれるときには、保留表示マークの色の変化、保留表示マークの形状の変化、付属情報の表示の移動、または、付属情報の表示内容変化により再変動の実行回数を特定可能な表示を行なう例を示した。しかし、これに限らず、擬似連の変動パターンでの変動表示が行なわれるときには、再変動の実行回数を特定可能な表示を実行してもよいし、再変動の実行回数を特定可能な表示を実行しなくてもよい。たとえば、再変動の実行回数を特定可能な表示を行なうか否かを選択(たとえば、ランダムに選択)し、その選択結果に応じて、再変動の実行回数を特定可能な表示を行なうことが可能となるようにしてもよい。より具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100において、再変動の実行回数を特定可能な表示をするか否かを選択決定するために用いる乱数を生成する手段(ランダムカウンタ)を設け、擬似連の変動パターンコマンドを受信したときに、当該乱数値を用いて、再変動の実行回数を特定可能な表示をするか否かを選択決定するようにしてもよい。このようにすれば、より多彩な演出を実行することが可能となり、より一層興趣の向上を図ることができる。
(18) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 擬似連の表示演出例を示す説明図である。 パターンaの再変動演出の具体例を示す説明図である。 パターンbの再変動演出の具体例を示す説明図である。 パターンcの再変動演出の具体例を示す説明図である。 パターンdの再変動演出の具体例を示す説明図である。 パターンdの再変動演出の具体例を示す説明図である。 擬似連チャンス目を示す説明図である。 変動パターンを示す説明図である。 変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、大当り種別判定テーブルおよび確変昇格演出判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 リーチ判定テーブルを示す説明図である。 リーチ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 非リーチ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 擬似連の演出パターンの具体例を示す意説明図である。 擬似連演出パターン判定テーブルを示す説明図である。 擬似連演出パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果特定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出図柄の変動表示中における表示動作例を示す説明図である。 演出表示装置での表示画像を示す表示画面図である。 演出図柄の再変動が行なわれるときの演出表示装置における合算保留記憶表示部の表示態様を示す表示画面図である。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 飾り図柄の変動表示の態様の一例を示す説明図である。 演出制御用マイクロコンピュータが使用する乱数を示す説明図である。 最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 左右出目判定テーブルを示す説明図である。 最終停止図柄とならない非リーチ組合せを示す説明図である。 最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 最終停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 特定演出パターン判定テーブルを示す説明図である。 仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 仮停止図柄決定テーブルを示す説明図である。 擬似連変動での仮停止図柄を示す説明図である。 図柄変動制御パターンテーブルを示す説明図である。 演出制御パターンテーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 時短状態で演出表示装置において行なわれる残り回数の表示制御、および、時短延長表示の表示制御を示す表示画面図である。 特定演出設定処理を示すフローチャートである。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。 第3実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。 第3実施形態による特定演出設定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態による演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第4実施形態による合算保留記憶表示部18の表示態様を示す表示画面図である。 第5実施形態による演出制御用マイクロコンピュータが使用する乱数を示す説明図である。 第5実施形態による特定演出設定処理を示すフローチャートである。 第5実施形態によるその他の特定演出設定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
13 第1始動入賞口、14 第2始動入賞口、9 演出表示装置、1 パチンコ遊技機、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、18 合算保留記憶表示部、100 演出制御用マイクロコンピュータ、184 付属情報表示部、184a,184b 付属情報、183,183a 保留表示マーク。

Claims (10)

  1. 始動条件が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段と、
    前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターンを含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段と、
    前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段と、
    前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数を、所定数を上限として計数する保留数計数手段と、
    該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部と、
    該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段とを備え、
    該保留表示制御手段は、前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における前記再変動の実行回数に応じて、前記保留表示の表示色を変化させる制御を行なうことを特徴とする、遊技機。
  2. 始動条件が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段と、
    前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターンを含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段と、
    前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段と、
    前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数を、所定数を上限として計数する保留数計数手段と、
    該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部と、
    該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段とを備え、
    該保留表示制御手段は、前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、当該変動表示中における前記再変動の実行回数に応じて、前記保留表示の表示形状を変化させる制御を行なうことを特徴とする、遊技機。
  3. 始動条件が成立した後に変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示する変動表示部を備え、該変動表示部における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記変動表示の結果に応じて前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記変動表示部における変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段と、
    前記変動表示の開始条件が成立したことに基づいて、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を仮停止させた後にすべての識別情報について変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示パターンを含む予め定められた複数種類の前記識別情報の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段と、
    前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する制御を行なう変動表示制御手段と、
    前記始動条件は成立したが前記開始条件が成立していない変動表示の保留数を、所定数を上限として計数する保留数計数手段と、
    該保留数計数手段により計数されている前記保留数に対応した数の表示領域において、変動表示が保留されていることを特定する保留表示を行なうことにより、前記保留数を特定する表示を行なうことが可能な保留表示部と、
    該保留数表示部における表示を制御する保留表示制御手段と、
    前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して前記再変動が行なわれるときに、前記保留表示部において表示されるいずれかの保留表示に付随する位置に所定の付属情報を表示する付属情報表示部と、
    該付属情報表示部における表示を制御する付属情報表示制御手段とを備え、
    該付属情報表示制御手段は、前記付属情報を表示するときに、前記保留数計数手段により計数されている前記保留数が2以上の予め定められた数以上であるときに、前記再変動の実行に応じて、前記付属情報が付随する前記保留表示の対象を変更し、前記付属情報を表示する位置を変化させる制御を行なうことを特徴とする、遊技機。
  4. 前記付属情報表示制御手段は、前記再変動の実行に応じて前記付属情報を表示する位置を変化させるときに、当該付属情報の位置変化により当該付属情報が付随しなくなった前記保留表示の大きさを、位置変化後の方が位置変化前よりも小さくなるように変化させる制御を行なうことを特徴とする、請求項3または4に記載の遊技機。
  5. 前記付属情報は、複数種類の異なる付属情報を含み、
    前記付属情報表示制御手段は、前記再変動の実行に応じて前記付属情報を表示する位置を変化させるときに、保留表示に付随して表示する付属情報を変化させる制御を行なうことを特徴とする、請求項3または4に記載の遊技機。
  6. 前記変動表示制御手段が前記再変動表示パターンに基づいて前記識別情報の変動表示を実行することに対応して実行される再変動演出として、第1再変動演出と、該第1再変動演出と異なる態様の第2再変動演出とを実行可能な再変動演出制御手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記再変動演出として、前記第1再変動演出、前記第2再変動演出、または、前記第1再変動演出および前記第2再変動演出が組合わされた第3再変動演出を選択する再変動演出選択手段とをさらに備え、
    前記再変動演出制御手段は、前記再変動演出選択手段により選択された再変動演出を実行可能であり、
    前記再変動演出選択手段は、前記事前決定手段が特定遊技状態に制御することに決定したときに、再変動演出として、前記第1再変動演出および前記第2再変動演出よりも高い割合で前記第3再変動演出を選択することを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記特定遊技状態は、特定遊技状態終了後に特定遊技状態と異なる通常状態よりも、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態となる第1特定遊技状態と、該第1特定遊技状態よりも遊技価値が高い第2特定遊技状態とを含み、
    前記事前決定手段は、前記特定遊技状態に制御すると決定するときに、前記第1特定遊技状態と、前記第2特定遊技状態とのどちらに制御するかを決定し、
    前記変動表示パターン決定手段は、前記事前決定手段により前記第1特定遊技状態に制御すると決定されたときに、前記再変動表示パターンを選択決定可能であることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 遊技球が進入したことに応じて前記始動条件が成立する領域である始動領域に遊技球が進入しやすい遊技者にとって有利な第1状態と、当該始動領域に遊技球が進入しにくいまたは進入しない遊技者にとって不利な第2状態とに変化する可変始動装置と、
    所定の開始条件の成立に基づいて各々を識別可能な普通識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する普通識別情報表示部と、
    該普通識別情報表示部に特定の表示結果が導出表示されたことに基づいて前記可変始動装置を前記第2状態から前記第1状態に変化させ、その後前記第2状態に変化させる動作が所定回数行なわれる可変始動装置動作制御手段と、
    前記特定遊技状態が終了した後に前記可変始動装置が通常状態よりも前記第1状態となりやすい進入有利状態に移行させ、前記進入有利状態への移行後に識別情報の変動表示の回数が所定回数になるまで前記進入有利状態に制御する進入有利状態制御手段と、
    前記進入有利状態において前記変動表示部における前記識別情報の仮停止の実行回数と前記識別情報の導出表示の実行回数との合計回数を特定可能な情報を表示する情報表示部をさらに備え、
    前記情報表示部は、前記変動表示部における前記識別情報の仮停止が行なわれたことに基づいて前記合計回数を特定可能な情報を更新して表示し、当該識別情報の導出表示が行なわれたことに基づいて前記合計回数を特定可能な情報を更新して表示することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の遊技機。
  10. 前記事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御しない旨の決定がされたことに基づいて、前記変動表示部における識別情報の変動表示状態を所定のリーチ状態とするか否かを決定するリーチ決定手段と、
    前記事前決定手段による決定結果と前記リーチ決定手段による決定結果とに基づいて、識別情報の変動表示パターン種別を複数種類のいずれかに決定する変動表示パターン種別決定手段とをさらに備え、
    前記変動表示パターン決定手段は、前記変動表示パターン種別決定手段により決定された変動表示パターン種別に含まれる変動表示パターンの中から変動表示パターンを決定し、
    前記変動表示パターン種別決定手段は、
    前記リーチ決定手段によってリーチ状態とする旨の決定がなされたことに対応して、当該リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、
    前記リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して、前記識別情報の変動表示中に特定の演出を実行する変動パターン種別を含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、
    前記変動表示パターン決定手段は、
    前記リーチ決定手段によってリーチ状態とする旨の決定がなされたことに対応して、前記識別情報の変動パターンを、前記変動パターン種別決定手段により決定された変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチ変動表示パターンのいずれかに決定し、
    前記リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたこと、および、前記変動表示パターン種別決定手段によって前記特定の演出を実行する変動パターン種別に決定されたことに対応して、前記識別情報の変動パターンを、前記再変動を含む前記特定の演出を実行するための複数種類の非リーチ変動表示パターンのいずれかに決定することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の遊技機。
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