実施形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りであることや確変昇格演出(確変状態に昇格することを示す特別な演出)において確変に昇格したことを報知した場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに、一旦大当り以外の表示結果となる仮停止図柄を仮停止させた後に、演出図柄の可変表示を再度実行する再変動演出を1回または複数回実行する演出である。「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図6(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC6は、特殊組み合わせに含まれる演出図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、「擬似連演出」を伴わない変動パターンとして、変動パターン1(通常変動はずれ)、変動パターン2(ノーマルリーチはずれ)、変動パターン3(ノーマルリーチ当り)、変動パターン4(ロングリーチはずれ)、変動パターン5(ロングリーチ当り)、変動パターン6(スーパーリーチはずれ)、変動パターン7(スーパーリーチ当り)、変動パターン8((発展)スーパーリーチはずれ)、変動パターン9((発展)スーパーリーチ当り)、変動パターン29(突然確変大当り時用変動)および変動パターン30(小当り時用変動)がある。
変動パターン1(通常変動はずれ)は、リーチ演出が実行されずに最終停止図柄として「はずれ図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン2(ノーマルリーチはずれ)は、ノーマルリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「はずれ図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン3(ノーマルリーチ当り)は、ノーマルリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「大当り図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン4(ロングリーチはずれ)は、ロングリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「はずれ図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン5(ロングリーチ当り)は、ロングリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「大当り図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン6(スーパーリーチはずれ)は、スーパーリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「はずれ図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン7(スーパーリーチ当り)は、スーパーリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「大当り図柄」が導出表示されるような変動パターンである。
変動パターン8((発展)スーパーリーチはずれ)は、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「はずれ図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン9((発展)スーパーリーチ当り)は、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に最終停止図柄として「大当り図柄」が導出表示されるような変動パターンである。変動パターン29は、突然確変大当り時に用いられる変動パターンである。変動パターン30は、小当り時に用いられる変動パターンである。
「擬似連演出」を伴う変動パターンとして、変動パターン10(擬似連(仮停止1回)→はずれ)、変動パターン11(擬似連(仮停止1回)→ロングリーチはずれ)、変動パターン12(擬似連(仮停止1回)→ロングリーチ当り)、変動パターン13(擬似連(仮停止1回)→スーパーリーチはずれ)、変動パターン14(擬似連(仮停止1回)→スーパーリーチ当り)、変動パターン15(擬似連(仮停止1回)→(発展)スーパーリーチはずれ)、変動パターン16(擬似連(仮停止1回)→(発展)スーパーリーチ当り)、変動パターン17(擬似連(仮停止2回)→ロングリーチはずれ)、変動パターン18(擬似連(仮停止2回)→ロングリーチ当り)、変動パターン19(擬似連(仮停止2回)→スーパーリーチはずれ)、変動パターン20(擬似連(仮停止2回)→スーパーリーチ当り)、変動パターン21(擬似連(仮停止2回)→(発展)スーパーリーチはずれ)、変動パターン22(擬似連(仮停止2回)→(発展)スーパーリーチ当り)、変動パターン23(擬似連(仮停止3回)→ロングリーチはずれ)、変動パターン24(擬似連(仮停止3回)→ロングリーチ当り)、変動パターン25(擬似連(仮停止3回)→スーパーリーチはずれ)、変動パターン26(擬似連(仮停止3回)→スーパーリーチ当り)、変動パターン27(擬似連(仮停止3回)→(発展)スーパーリーチはずれ)、変動パターン28(擬似連(仮停止3回)→(発展)スーパーリーチ当り)がある。
変動パターン10(擬似連(仮停止1回)→はずれ)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン11(擬似連(仮停止1回)→ロングリーチはずれ)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン12(擬似連(仮停止1回)→ロングリーチ当り)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン13(擬似連(仮停止1回)→スーパーリーチはずれ)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン14(擬似連(仮停止1回)→スーパーリーチ当り)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン15(擬似連(仮停止1回)→(発展)スーパーリーチはずれ)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン16(擬似連(仮停止1回)→(発展)スーパーリーチ当り)は、1回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン17(擬似連(仮停止2回)→ロングリーチはずれ)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン18(擬似連(仮停止2回)→ロングリーチ当り)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン19(擬似連(仮停止2回)→スーパーリーチはずれ)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン20(擬似連(仮停止2回)→スーパーリーチ当り)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン21(擬似連(仮停止2回)→(発展)スーパーリーチはずれ)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン22(擬似連(仮停止2回)→(発展)スーパーリーチ当り)は、2回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン23(擬似連(仮停止3回)→ロングリーチはずれ)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン24(擬似連(仮停止3回)→ロングリーチ当り)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン25(擬似連(仮停止3回)→スーパーリーチはずれ)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン26(擬似連(仮停止3回)→スーパーリーチ当り)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン27(擬似連(仮停止3回)→(発展)スーパーリーチはずれ)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(はずれ図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
変動パターン28(擬似連(仮停止3回)→(発展)スーパーリーチ当り)は、3回の飾り図柄の再変動(左中右の飾り図柄を仮停止表示させた後に再び左中右の飾り図柄を変動させること)が行われ、ロングリーチの演出が行われた後にスーパーリーチに発展し、スーパーリーチの演出が行われた後に、左中右の飾り図柄(大当り図柄)が確定(最終停止)するような変動パターンである。
なお、ロングリーチは、ノーマルリーチから発展するものであってもよいし、左図柄及び右図柄が停止した後にロングリーチのリーチ演出が実行されるものであってもよい。また、(発展)スーパーリーチは、ロングリーチから発展するものに限定されるが、スーパーリーチは、ノーマルリーチから発展するものであってもよいし、左図柄及び右図柄が停止した後にスーパーリーチのリーチ演出が実行されるものであってもよい。また、再変動が2回または3回実行される場合には、再変動が行われた後、必ず、表示結果ははずれ図柄になるもののリーチ演出が実行されるか、15R大当りになるか、突確大当りになるか、または小当りになるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連演出が行われた後にリーチ演出が実行される変動パターンがあるが、擬似連演出が行われた場合には、リーチ演出が実行されることがないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図7に示すように、変動パターンに応じて変動時間が固定的に定められているが、例えば、同じ種類の変動パターンによる変動(可変表示)が行われる場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、スーパーリーチを伴う変動パターンによる変動が行われる場合に、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターンによる変動が行われる場合に、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、遊技状態が確変状態または時短状態であるときには、各変動パターンのうち、所定の変動パターン(例えば、「通常変動はずれ」の変動パターン)の変動時間が短縮される(例えば、1/2の変動時間になる)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム2(MR2):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(3)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別判定用乱数(ランダム2)および普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りに決定しないようにしてもよい。その場合、図9(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が時短状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が高ベース状態であるときにも小当りが発生するようにし、かつ、高ベース状態になるか否かを遊技者に推測させるような演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が高ベース状態であるにも関わらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。しかし、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が高ベース状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変状態であるか否かを推測させるような演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
図10は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10に示す大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10(A)には、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)が示されている。図10(B)には、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)が示されている。
通常大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が多い回数(例えば、15回)まで許容され、大当り遊技状態が終了すると、遊技状態を時短状態に変化させるような大当りである。確変大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が多い回数(例えば、15回)まで許容され、大当り遊技状態が終了すると、遊技状態を確変状態に変化させるような大当りである。突然確変大当りは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少なく大入賞口の開放時間が極めて短い(例えば、開放時間が0.5秒で開放回数が2回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。以下、突然確変大当り(突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態は特殊遊技状態の一例)を突確大当りまたは2ラウンド(2R)大当りということがある。また、通常大当りと確変大当りとを15R大当りと総称することがある。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りの場合には大入賞口の開放回数は2回であるが、すなわち、突然確変大当りにもとづく大当り遊技のラウンド数は2であるが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技のラウンド数を、通常大当りおよび確変大当りのラウンド数と同じ(例えば、15ラウンド)にしてもよい。その場合には、1ラウンドの開放時間をさらに短くする(例えば、0.1秒にする)。
また、この実施の形態では、一例として、突然確変大当り特別図柄の停止図柄は「3」であり、確変大当りになるときには特別図柄の停止図柄は確変大当り図柄である「7」であり、通常大当りになるときには特別図柄の停止図柄は通常大当り図柄である「5」である。すなわち、大当りの種別と特別図柄の停止図柄の種別とは対応している。
図10(A)には、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)が示されている。図10(B)には、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)が示されている。
高ベース状態では、遊技球が第1始動入賞口13に入賞することに比べて、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会が多いので、図10(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される機会が極めて多い。また、低ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会はないので、図10(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される。
なお、図10(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いる場合にのみ「突然確変大当り」に振り分けられることがあり、図10(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いる場合には「突然確変大当り」に振り分けられることはないが(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われる場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)、第2特別図柄の変動表示が行われる場合にも、「突然確変大当り」に振り分けられることがあるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では所定の乱数を用いて大当りの種別を決定するが、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別が決まるようにしてもよい。
また、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別を決定する場合に、ある図柄(1つでもよいし複数でもよい)については、そのときの遊技状態に応じて、大当り遊技の終了後に時短状態に移行させる場合があったり、時短状態に移行させない場合があったりしてもよい。
図11は、大当りの種別と大当り遊技後の遊技状態を示す説明図である。図11に示すように、突然確変大当りにもとづく大当り遊技後には、遊技状態は、確変状態かつ高ベース状態に制御される。確変大当りにもとづく大当り遊技後には、遊技状態は、確変状態かつ高ベース状態に制御される。通常大当りにもとづく大当り遊技後には、遊技状態は、通常状態(非確変状態)かつ高ベース状態(ただし、時短状態の終了まで)に制御される。
図12は、ROM54に記憶されている変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図12に示すように、変動パターン決定テーブルは、「15R大当り」フィールド、「突確大当り」フィールド、「小当り」フィールドおよび「はずれ」フィールドを有し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
例えば、可変表示結果を通常大当りや確変大当りにする旨の判定がなされたときには、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)と「15R大当り」フィールドの値とにもとづいて決定される。また、可変表示結果を突然確変大当りにする旨の判定がなされたときには、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)と「突確大当り」フィールドの値とにもとづいて決定される。また、可変表示結果を小当りにする旨の判定がなされたときには、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)と「小当り」フィールドの値とにもとづいて決定される。また、可変表示結果をはずれにする旨の判定がなされたときには、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)と「はずれ」フィールドの値とにもとづいて決定される。
図12に示す変動パターン決定テーブルによると、ノーマルリーチよりもロングリーチ、ロングリーチよりもスーパーリーチ、スーパーリーチよりも(発展)スーパーリーチが実行される変動パターンが選択されたときの方が大当りとなる割合が高く、同じロングリーチやスーパーリーチ、(発展)スーパーリーチが実行される場合であっても、擬似連の仮停止回数が多い方が大当りとなる割合が高い。
なお、この実施の形態では、保留記憶数に関わらず1つの変動パターン決定テーブルを使用するが、保留記憶数に応じて、異なる変動パターン決定テーブルを使用してもよい。その場合、例えば、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)が多い(例えば、3以上)場合に使用される変動パターン決定テーブルの「はずれ」フィールドでは、リーチ確率が低くなるように判定値が設定される。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図14は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図15は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図16(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図16(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図16(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図16(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図16(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図16(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2(図8参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2(図8参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図17および図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図16(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、ステップS75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図9(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常大当り」または「確変大当り」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図19は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別が15R大当り(通常大当りまたは確変大当り)である場合には(ステップS92)、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用する変動パターン判定テーブルのフィールドとして、「15R大当り」フィールド(図12参照)を選択する(ステップS93)。そして、ステップS101に移行する。
大当り種別が15R大当りでない場合には、変動パターンを決定するために使用する変動パターン判定テーブルのフィールドとして、「突確大当り」フィールド(図12参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターンを決定するために使用する変動パターン判定テーブルのフィールドとして、「小当り」フィールド(図12参照)を選択する(ステップS96)。そして、ステップS101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、変動パターンを決定するために使用する変動パターン判定テーブルのフィールドとして、「はずれ」フィールド(図12参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS93,S94,S96,S97の処理で選択した変動パターン決定テーブルのフィールドを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。また、この実施の形態では、変動パターン判定用乱数を用いて直接変動パターンが決定されるが、あらかじめ変動パターンを変動パターン種別にグループ化し、まず、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から、変動パターン判定用乱数を用いて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、また、特別図柄の変動を開始する(ステップS105)。具体的には、例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS106)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS107)。
なお、はずれと決定されている場合において、リーチに関わりなく変動パターンを決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターンを決定するようにしてもよい。その場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン決定テーブル(非リーチの変動パターンのみを含むもの)と、リーチ用の変動パターン判定テーブル(リーチの変動パターンのみを含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン決定テーブルを選択して、変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合に、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図20は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りでも突然確変大当りでもないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突然確変大当り(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(ステップS142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図23は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図24および図25は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS442)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS443)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、ステップS152の処理を、大入賞口開放中処理におけるステップS442の前で実行してもよい。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が通常大当りであったか否か確認する(ステップS156)。
大当りの種別が通常でない場合には、確変フラグをセットし(ステップS159)、時短フラグをセットして(ステップS160)、遊技状態を確変状態に移行させる。そして、ステップS161に移行する。大当りの種別が通常大当りであった場合には、時短フラグをセットし(ステップS157)、時短回数カウンタに例えば100をセットする(ステップS158)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS161)。
なお、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、ステップS308の小当り開放前処理はステップS305の大当り開放前処理と同様の処理であり、ステップS309の小当り開放中処理はステップS306の大入賞口開放中処理と同様の処理であり、ステップS310の小当り終了前処理はステップS307の大当り終了処理と同様の処理である。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図27は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図28および図29は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
コマンド受信バッファとして、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図30は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図30に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図30(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図30(B)参照)。
図31は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図31に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、特別演出決定用の乱数SR5−1、第1特定演出(滑り)パターン判定用の乱数SR6−1を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
滑り仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
特別演出決定用の乱数SR5−1は、特別演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特別演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。この実施の形態では、特別演出として、例えば、所定のタイミングで演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタ画像や背景を表示させる演出が実行される。演出制御用CPU101は、演出の態様が異なる複数種類の特別演出を実行可能であり、例えば、特別演出決定用の乱数SR5−1と、大当り図柄が導出表示されているか否かやロングリーチからスーパーリーチに発展するか否か等とに応じて、実行する特別演出を決定する。
第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。
図32は、図27に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図33は、図32に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS820)。演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りにすることに決定されているか否かを、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(表示結果特定コマンド)で確認できる。大当りにすることにも小当りにすることにも決定されていない場合には、ステップS823に移行する。
大当りまたは小当りにすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1を抽出し、抽出した乱数にもとづいて左中右の最終停止図柄を決定する(ステップS821)。そして、ステップS822に移行する。
なお、この実施の形態では、突確大当り図柄および小当り図柄(突確大当り/小当りの場合のチャンス目)については、左図柄と第1最終停止図柄決定用乱数による判定値とが対応して設定されているテーブルを用いて左図柄を決定し、左図柄に1を加えた図柄を中図柄とし、中図柄に1を加えた図柄を右図柄とするが、8種類の小当り図柄のそれぞれと、第1最終停止図柄決定用乱数と比較される判定値とが対応して設定されているテーブルを設け、第1最終停止図柄決定用乱数を用いて、直接、突確大当り図柄および小当り図柄(左中右の図柄の組み合わせ)を決定してもよい。すなわち、テーブルに設定されている突確大当り図柄および小当り図柄から、第1最終停止図柄決定用乱数と一致する判定値に対応する突確大当り図柄および小当り図柄を選択するようにしてもよい。
ステップS823では、演出制御用CPU101は、リーチすることになるか否か確認する。リーチすることになるか否かは、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドによって確認される。リーチしない場合には、演出制御用CPU101は、第1〜第3最終停止図柄決定用乱数SR1−1〜SR1−3を抽出し、抽出した乱数にもとづいて左中右の最終停止図柄を決定する(ステップS824)。そして、ステップS822に移行する。なお、演出制御用CPU101は、決定した左中右の最終停止図柄が、リーチ図柄(左右図柄が一致)、チャンス目または擬似連図柄に一致した場合には、左中右のいずれかの図柄をずらして、リーチ図柄、チャンス目または擬似連図柄に一致しないようにする。
リーチする場合には、演出制御用CPU101は、第1,第2最終停止図柄決定用乱数SR1−1,SR1−2を抽出し、抽出した乱数にもとづいて左中右の最終停止図柄を決定する(ステップS825)。この場合、例えば、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値に応じて左右図柄を決定し、第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2の値に応じて中図柄を決定する。なお、決定した最終停止図柄が大当り図柄になった場合には、中図柄をずらして、大当り図柄に一致しないようにする。そして、ステップS822に移行する。
ステップS822では、演出制御用CPU101は、S821,S824,S825の処理で決定した左中右の演出図柄を示すデータをRAMの保存領域に保存する。
また、確変潜伏フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、突然確変大当りまたは小当りになるか否か確認する(ステップS827)。突然確変大当りまたは小当りになるか否か(突然確変大当りまたは小当りにすることに決定されているか否か)は、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータによって確認される。この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、突然確変大当りまたは小当りになるか否か確認することもできる。突然確変大当りまたは小当りになる場合には、演出制御用CPU101は、確変潜伏モード突入フラグをセットする(ステップS828)。その後、ステップS829に移行する。なお、大当り遊技または小当り遊技が終了したときに、確変潜伏モード突入フラグがセットされている場合には、演出状態が確変潜伏モードに移行する。
ステップS829では、演出制御用CPU101は、「滑り」の可変表示演出を実行するための設定を行う(ステップS829)。例えば、演出制御用CPU101は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する。このとき、「滑り」の可変表示演出が実行されると判定した場合には「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される演出図柄などを決定する。
ステップS829の処理に続いて、演出制御用CPU101は、擬似連演出の具体的な演出内容を設定するための擬似連演出設定処理を実行する(ステップS830)。
図35は、ステップS830の擬似連演出設定処理を示すフローチャートである。擬似連演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行する場合に対応した擬似連変動パターンであるか否かを判定する(ステップS8301)。ステップS8301では、変動パターンが、図7に示す変動パターン番号10〜28のいずれかであるか否かを判定すればよい。擬似連変動パターンでないと判定された場合(ステップS8301;No)、演出制御用CPU101は、擬似連演出設定処理を終了する。
擬似連変動パターンであると判定された場合(ステップS8301;Yes)、演出制御用CPU101は、「擬似連」の可変表示演出における1回目の仮停止図柄を決定する(ステップS8302)。ステップS8302では、「擬似連」の可変表示演出における1回目の仮停止図柄として、図6に示す、擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかを構成する演出図柄の組合せが決定される。ステップS8302では、例えば、図36(a)に示すような決定割合で擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかに決定されればよい。
なお、図36(a)に示す決定割合では、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、変動パターン(擬似連変動の回数など)がいずれであるかによらず、略均等割合で擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかに決定されるようになっているが、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、変動パターン(擬似連変動の回数など)に応じて擬似連チャンス目の決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、いずれの擬似連チャンス目となるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる割合が高いことや、擬似連変動の回数が多くなりやすいことなどを示唆することができるようになる。
続いて、演出制御用CPU101は、1回目の仮停止前に第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)を実行するための設定を行う(ステップS8303)。この実施の形態では、擬似連チャンス目は、リーチはずれの組合せとなっている。そこで、擬似連変動が実行される場合には、仮停止前にリーチ演出を実行するようにしている。なお、この実施の形態では、リーチはずれの組合せの擬似連チャンス目を用いる場合について説明するが、擬似連チャンス目は、リーチハズレの組合せに限らず、左右の演出図柄が異なる組合せであってもよい。左右の演出図柄が異なる組合せの擬似連チャンス目を用いる場合には、第1の演出および後述する第2の演出においてリーチ演出を実行する必要がない場合もあるため、リーチ演出を実行するための設定は必ずしも行わなくてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連変動1回である変動パターンであるか否かを判定する(ステップS8304)。ステップS8304では、変動パターンが、図7に示す、変動パターン番号10〜16のいずれかであるか否かを判定すればよい。擬似連変動1回である変動パターンであると判定された場合(ステップS8304;Yes)、演出制御用CPU101は、擬似連演出設定処理を終了する。
擬似連変動が1回である変動パターンでないと判定された場合(ステップS8304;No)、演出制御用CPU101は、「擬似連」の可変表示演出における2回目の仮停止図柄を決定する(ステップS8305)。ステップS8305では、「擬似連」の可変表示演出における2回目の仮停止図柄として、図6に示す、擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかを構成する演出図柄の組合せが決定される。ステップS8305では、例えば、図36(a)に示すような決定割合で擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかに決定されればよい。なお、2回目の仮停止図柄の決定割合を1回目と異ならせてもよい。
続いて、演出制御用CPU101は、2回目の仮停止前に第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)を実行するための設定を行う(ステップS8306)。そして、演出制御用CPU101は、2回目の仮停止のタイミングを決定する(ステップS8307)。
この実施の形態では、擬似連における1回目の仮停止では変動開始後の第1の期間に仮停止が実行される。そして2回目以降の仮停止では、再変動開始後の第1の期間または第1の期間より後の第2の期間に仮停止が実行可能になっている。このように、2回目以降の仮停止では、仮停止され得るタイミングが増加するので、第1の期間に仮停止しなかった場合でも第2の期間に仮停止する場合がある。これにより、遊技者の期待感をより長く維持することができる。また、2回目以降の仮停止では、仮停止され得るタイミングが増加することを遊技者が知らない場合でも、第2の期間に仮停止することで、遊技者に対して意外性のある演出を実行することができる。
ステップS8307では、例えば図36(b)に示す決定割合で、2回目の仮停止のタイミングとして第1の期間または第2の期間に決定されればよい。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS8307において、2回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定されたか否かを判定する(ステップS8308)。2回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には(ステップS8308;Yes)、演出制御用CPU101は、2回目の仮停止前に第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)を実行するための設定を行う(ステップS8309)。仮停止のタイミングとして第1の期間より後の第2の期間に決定された場合には、仮停止を行うまでの時間が長くなり、演出を実行する期間に余裕ができる。そこで、仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には、第1の演出が実行された後に第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)を実行するようにしている。このように、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行された後に第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)が実行されて、その後の第2の期間に擬似連変動が実行される場合があるので、演出が多様になるとともに、2回目以降の仮停止時の演出に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
ここで、仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には、第2の演出としてノーマルリーチの第2リーチ演出が実行される。ノーマルリーチは、図12に示したように、(ロングリーチやスーパーリーチ等に比べて)大当り信頼度が低いリーチパターンである。仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合に、このように大当り信頼度の低い演出を実行することで、遊技者は一旦落胆することになる。しかしながら、ノーマルリーチの第2リーチ演出が実行された後に、第2の期間において、擬似連チャンス目が仮停止して、擬似連変動が実行されることがあるので、遊技者は大当りとなるか否かよりも擬似連変動が実行されるか否かに注目するようになる。即ち、第2の期間において仮停止が実行される場合には、あえて信頼度の低い演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)を実行することで、擬似連変動が実行されるか否かに遊技者を注目させることができるようになり、遊技の興趣が向上する。
2回目の仮停止のタイミングとして第1の期間に決定された場合や(ステップS8308;No)、ステップS8309の処理の後には、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連変動2回である変動パターンであるか否かを判定する(ステップS8310)。ステップS8310では、変動パターンが、図7に示す、変動パターン番号17〜22のいずれかであるか否かを判定すればよい。擬似連変動が2回である変動パターンであると判定された場合(ステップS8310;Yes)、演出制御用CPU101は、擬似連演出設定処理を終了する。
擬似連変動が2回である変動パターンでないと判定された場合(ステップS8310;No)、演出制御用CPU101は、「擬似連」の可変表示演出における3回目の仮停止図柄を決定する(ステップS8311)。ステップS8311では、「擬似連」の可変表示演出における3回目の仮停止図柄として、図6に示す、擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかを構成する演出図柄の組合せが決定される。ステップS8311では、例えば、図36(a)に示すような決定割合で擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかに決定されればよい。なお、3回目の仮停止図柄の決定割合を1回目や2回目と異ならせてもよい。
続いて、演出制御用CPU101は、3回目の仮停止前に第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)を実行するための設定を行う(ステップS8312)。そして、演出制御用CPU101は、2回目の仮停止のタイミングを決定する(ステップS8313)。ステップS8313では、例えば図36(c)に示す決定割合で、3回目の仮停止のタイミングとして第1の期間または第2の期間に決定されればよい。なお、3回目の仮停止のタイミングの決定割合を2回目の仮停止のタイミングの決定割合と異ならせているが、同じ決定割合であってもよい。また、3回目の仮停止のタイミングの決定割合を2回目の仮停止のタイミングの決定結果に応じて異ならせてもよい。例えば、2回目の仮停止のタイミングとして第1の期間に決定された場合には、3回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定される割合を高くするようにしてもよい。このようにすることで、未だ第2の期間において仮停止が実行されていない場合には、3回目の仮停止が第2の期間に実行される割合が高まるので、意外性のある演出が実行されやすくなる。また、2回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には、2回目の仮停止によって第2の期間に仮停止が実行され得ることを遊技者が認識するので、3回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定される割合を低くするようにしてもよい。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS8313において、3回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定されたか否かを判定する(ステップS8314)。3回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には(ステップS8314;Yes)、演出制御用CPU101は、3回目の仮停止前に第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)を実行するための設定を行う(ステップS8315)。
3回目の仮停止のタイミングとして第1の期間に決定された場合や(ステップS8314;No)、ステップS8315の処理の後には、演出制御用CPU101は、擬似連演出設定処理を終了する。
ステップS830にて以上のような擬似連演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、特別演出の具体的な演出内容を設定するための特別演出設定処理を実行する(ステップS831)。
図37は、ステップS832の特別演出設定処理を示すフローチャートである。特別演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンが、ロングリーチを伴う変動パターンであるか否かを判定する(ステップS83201)。ステップS83201では、変動パターンが、図7に示す、変動パターン番号4〜5,8〜9,11〜12,15〜18,21〜24,27〜28のいずれかであるか否かを判定すればよい。ロングリーチを伴わない変動パターンであると判定された場合(ステップS83201;No)、演出制御用CPU101は、特別演出設定処理を終了する。
ロングリーチ演出を伴う変動パターンであると判定された場合(ステップS83201;Yes)、演出制御用CPU101は、変動パターンが、ロングリーチ後に当りとなる変動パターン(具体的には、ロングリーチ後にスーパーリーチに発展することなく当りとなる変動パターン)であるか否かを判定する(ステップS83202)。ステップS83202では、変動パターンが、図7に示す、変動パターン番号5,12,18,22,24のいずれかであるか否かを判定すればよい。ロングリーチ後に当りとなる変動パターンであると判定された場合(ステップS83202;Yes)、演出制御用CPU101は、ロングリーチ当り用の特別演出を実行するための設定を行い(ステップS83203)、特別演出設定処理を終了する。
一方、ロングリーチ後に当りとなる変動パターンではないと判定された場合(ステップS83202;No)、演出制御用CPU101は、変動パターンが、ロングリーチからスーパーリーチに発展する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS83204)。ステップS83204では、変動パターンが、図7に示す、変動パターン番号8〜9,15〜16,21〜22,27〜28のいずれかであるか否かを判定すればよい。ロングリーチからスーパーリーチに発展する変動パターンであると判定された場合(ステップS83204;Yes)、演出制御用CPU101は、ロングリーチからスーパーリーチに発展することを報知する発展報知を実行するための設定を行う(ステップS83205)。
ステップS83205の処理の後、または、ロングリーチからスーパーリーチに発展する変動パターンではないと判定された場合(ステップS83204;No)、演出制御用CPU101は、変動パターンの内容(具体的には、スーパーリーチに発展するか否か)に応じて特別演出を実行するための設定を行う(ステップS83206)。その後、演出制御用CPU101は、特別演出設定処理を終了する。
図38は、特別演出決定テーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、特別演出の内容は、所定のタイミングで演出表示装置9の表示画面においてキャラクタを登場させる演出としている。特別演出には、ロングリーチ直後に当りとなる場合に実行される大当りとなったことを報知するロングリーチ当り用の特別演出と、ロングリーチ直後に当りとならない場合に実行されるスーパーリーチに発展する可能性を示唆する特別演出A,B,Cとが含まれる。また、特別演出A,B,Cの順に、ロングリーチからスーパーリーチに発展する期待度が高いことが示唆される。演出制御用CPU101は、例えば、ステップS83206において、変動パターンがロングリーチからスーパーリーチに発展する発展パターンであるか否かに応じて、図38に示される特別演出決定テーブルに示される割合で実行する特別演出を決定する。
以上のようにして決定された特別演出や発展報知の有無および演出態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMの所定格納領域(予告演出格納領域)に格納(設定)される。
擬似連演出設定処理および特別演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS832)。このとき、演出制御用CPU101は、例えば、擬似連演出や特別演出を実行する場合には、その擬似連演出や特別演出に応じたプロセステーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、ステップS832で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS833)。
図39は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図39に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや特別演出の内容に応じて用意されている。なお、特別演出を実行可能に構成する場合において、特別演出を実行することに決定されている場合には、特別演出に対応したデータが設定されているプロセステーブルを選択し、特別演出を実行することに決定されていない場合には、特別演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、擬似連が実行される場合には、ステップS832において選択されたプロセステーブルに従って擬似連中の初回変動が実行され、その後、再変動ごとにプロセスデータを切り替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって、各再変動(最終変動を含む)が実行されるものとする。また、この実施の形態では、ノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、ロングリーチからスーパーリーチに発展するタイミングでも、プロセスデータを切り替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって、スーパーリーチへの発展演出が実行されるものとする。
なお、擬似連やスーパーリーチが実行される場合であっても、プロセスデータの切り替えを行うことなく、ステップS832で再変動やスーパーリーチへの発展演出も含めたプロセスデータを一括して選択して擬似連やスーパーリーチを伴う演出図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
図40は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および演出羽根役物79a,79bを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS833の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(ステップS834)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS835)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS836)。
図41は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS840A)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS840B)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS841のY)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS842)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS843)。
その後、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS844)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS846)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS845のY)、ステップS846に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターンにもとづいてステップS840B〜S843の処理を実行する場合は、上述したように、複数回の演出図柄の擬似変動が実行されるように演出表示装置9の表示制御が実行される。すなわち、擬似連変動パターンに対応するプロセステーブルには、擬似連の演出を示す演出制御データも設定されている。
図42は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を背景変更処理(ステップS808)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突然確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき)は、「2回開放遊技開始報知(突然確変大当り・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
次に、リーチ演出の具体例について説明する。図43は、ロングリーチからスーパーリーチへ発展するリーチ演出のタイムチャートである。図43(a)は、この実施の形態のロングリーチからスーパーリーチへ発展するリーチ演出のタイムチャートである。また、図43(b)は、ロングリーチからスーパーリーチへ発展する一般的なリーチ演出のタイムチャートである。なお、図43(a)(b)のリーチ演出開始とは、発展前リーチ(ロングリーチ)の開始を示すものであって、ノーマルリーチ(擬似連演出における第1の演出や第2の演出を含む)の開始を示すものではない。
図43(b)に示されているように、一般的なリーチ演出では、変動パターンがロングリーチ大当り(すなわち、ロングリーチ後にスーパーリーチに発展することなく大当りとなる)の場合には、ロングリーチ(図43(b)の発展前リーチ)が開始されると、発展前リーチ大当りタイミング(第1タイミング)で大当り図柄が導出表示される。また、変動パターンがロングリーチはずれ又は(発展)スーパーリーチ(大当り又ははずれ)の場合には、発展前リーチはずれタイミング(第2タイミング)ではずれ図柄が導出表示される。そして、はずれ図柄が停止表示された後に、スーパーリーチへの発展を煽る発展煽り演出が実行され、変動パターンが(発展)スーパーリーチ(大当り又ははずれ)の場合には、スーパーリーチ(図43(b)の発展後リーチ)が開始される。このようなリーチ演出は、ロングリーチ後にはずれ図柄が停止表示された後にもスーパーリーチに発展することに期待を持たせることができるものの、一旦はずれ図柄を停止させてから実行中の変動表示が継続するか否かを報知するため演出が冗長となる。また、リーチ演出の開始前に大当り期待度が高い予告演出等が実行された場合等には、スーパーリーチに発展することが予想されるため、演出が冗長となる。
図43(a)に示されているように、この実施の形態のリーチ演出では、変動パターンがロングリーチ大当りの場合に、第1タイミングで大当り図柄が導出表示され、変動パターンがロングリーチはずれの場合には、第2タイミングではずれ図柄が導出表示されることに変わりはないが、変動パターンが(発展)スーパーリーチ(大当り又ははずれ)の場合には、第1タイミングと第2タイミングとの間の期間にスーパーリーチに発展することを報知する発展報知が行われる。発展報知は、例えば、大当り図柄が停止表示されないことが明らかとなったタイミングで行われる。そして、発展報知が行われた後には、はずれ図柄が一旦停止されたり、発展煽り演出が行われたりすることなく、スーパーリーチに発展し、スーパーリーチが開始される。このように、この実施の形態では、大当り図柄が停止表示されないことが明らかになった後に、はずれ図柄が停止表示されることなく、発展報知が行われスーパーリーチに発展する。そのため、大当り図柄が停止表示されないことが明らかになった後でもスーパーリーチに発展することに期待を持たせることができ、かつ演出が冗長となることを防止することができる。また、はずれ図柄を一旦停止表示させることや発展煽り演出を省略することによって、リーチ演出の時間を短縮することができる。
また、この実施の形態では、第1タイミングと発展報知のタイミングとの間の期間中に特別演出が実行される。特別演出には、ロングリーチ直後に当りとなる場合に実行されるロングリーチ当り用の特別演出と、ロングリーチ直後に当りとならない場合に実行される特別演出A,B,Cとが含まれる。また、特別演出A,B,Cの順に、ロングリーチからスーパーリーチに発展する期待度が高いことが示唆される。
図44は、特別演出の具体例を示す説明図である。この実施の形態では、特別演出Aは、演出表示装置9の表示画面に図44(a)に示すキャラクタが表示される演出である。また、特別演出Bは、演出表示装置9の表示画面に図44(b)に示すキャラクタが表示される演出である。また、特別演出Cは、演出表示装置9の表示画面に図44(c)に示すキャラクタが表示される演出である。また、ロングリーチ当り用の特別演出は、演出表示装置9の表示画面に、図44(d)に示すように、図44(a)〜(c)の全てのキャラクタが同時に表示される演出である。
図44に示すように、ロングリーチ直後に当りとなる場合に実行される(すなわち、第1タイミングで大当り図柄が停止表示された後に実行される)ロングリーチ当り用の特別演出と、ロングリーチ直後に当りとならない場合に実行される(すなわち、第1タイミングで大当り図柄が停止表示されなかった後に実行される)特別演出A,B,Cとが異なる演出の態様であるため、第1タイミングの表示結果に応じた演出を実行でき、特別演出の演出効果を向上させることができる。また、特別演出A,B,Cがそれぞれ異なる演出の態様であるため、リーチ演出が発展するか否か(すなわち、いずれの特別演出が実行されるか)に一層注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、特別演出は、必ず実行されるものでなくてもよく、例えば、実行されることによって発展する期待度が高くなるようにしてもよい。
続いて、特別演出および発展報知が行われるリーチ演出の具体例について説明する。図45は、特別演出および発展報知が行われるリーチ演出の具体例を示す説明図である。図45に示す例では、図45(a)は、左右の図柄が停止表示され(「7」「7」)、中図柄が変動中であり、発展前リーチ(ロングリーチ)中である状態を示している。そして、図45(a)の状態から中図柄の変動が行われ(図45(b),(c))、「7」からさらに変動されたことで(図45(d))、大当り図柄(「7」「7」「7」)が停止表示されないことが明らかになった後に(第1タイミング後に)、特別演出が実行される(図45(e))。図45(e)は、ロングリーチ直後に大当りとならない場合に実行される特別演出のうちの特別演出Aが実行されている状態を示している。そして、変動パターンがスーパーリーチに発展する変動パターンである場合には、特別演出が実行された後、中図柄が「8」に変動して停止する前に(第2タイミング前に)、発展報知が行われ(図45(f))、その後ロングリーチからスーパーリーチへの発展が行われる。なお、図45(f)では、演出表示装置9の表示画面に「発展!!」画像を表示させることによって発展報知を行っているが、これに限らず、他の画像や効果音等を用いてもよいし、それらを組み合わせて用いてもよい。また、可動物を動作させることで発展報知を行うようにしてもよい。一方、変動パターンがスーパーリーチに発展しない変動パターン(すなわち、ロングリーチはずれ)である場合には、特別演出が実行された後に、第2タイミングではずれ図柄が停止表示される(図45(g))。
図45に示す例において、図45(c)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される第1タイミングに相当する。また、図45(e)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される第1タイミングと発展報知との間のタイミングに相当する。また、図45(f)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される発展報知のタイミングに相当する。また、図45(g)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される第2タイミングに相当する。
続いて、表示結果に応じた特別演出の具体例について説明する。図46は、表示結果に応じた特別演出が実行されるリーチ演出の具体例を示す説明図である。図46に示す例では、図46(a)は、左右の図柄が停止表示され(「7」「7」)、中図柄が変動中であり、発展前リーチ(ロングリーチ)中である状態を示している。そして、図46(a)の状態から中図柄の変動が行われ(図46(b),(c))、大当り図柄(「7」「7」「7」)が停止表示されると(図46(d))、ロングリーチ当り用の特別演出が実行される(図46(e))。図46(e)は、図44(d)に示されるロングリーチ当り用の特別演出が実行されている状態を示している。
図46に示す例において、図46(d)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される第1タイミングに相当する。また、図46(e)のタイミングは、例えば、図43(a)に示される第1タイミングと発展報知との間のタイミングに相当する。
また、図46に示す例は、ロングリーチ時(図46(a)〜(d))の背景が、図45に示すロングリーチ時(図45(a)〜(d))の背景と異なる。このように、演出の態様が異なる複数種類のロングリーチを実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出のバリエーションを増やすことができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、実行可能なロングリーチの種類は、図45,図46に示される2種類に限らず、3種類以上(例えば、背景が異なる他に特定のキャラクタ等が登場するようにしてもよい)であってもよい。また、ロングリーチの種類に応じて、示唆されるものが異なるようにしてもよい。例えば、ロングリーチの種類に応じて、大当り期待度や発展期待度、確変大当り期待度、内部高確期待度(潜伏確変状態があるもの)、大当りとなったの際のラウンド数、大当りとなったの際の時短回数等が示唆されるようにしてもよい。さらに、演出の態様が異なる複数種類のスーパーリーチを実行可能とし、スーパーリーチの種類に応じて、示唆されるものが異なるようにしてもよい。また、この場合、いずれのロングリーチからいずれのスーパーリーチに発展するかに応じて示唆される期待度が異なるようにしてもよい。例えば、ロングリーチとスーパーリーチとが、いずれも大当り期待度を示唆する演出の態様である場合には、いずれか一方のみが大当り期待度を示唆する演出の態様である場合に比べて、大当り期待度が高くなるようにする。
続いて、擬似連の可変表示演出の具体例について説明する。図47は、擬似連の可変表示演出が実行されるときの演出のタイムチャートである。擬似連変動が1回の場合、図47(A)に示すように、変動開始後、「左」の演出図柄(左図柄)が仮停止してから、「右」の演出図柄(右図柄)が仮停止する。そして、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行された後、第1の期間において、「中」の演出図柄(中図柄)が仮停止する。その後再変動が実行され、変動パターンに応じたリーチ演出などが実行される。
擬似連変動が2回の場合、図47(B)に示すように、変動開始後、左図柄が仮停止してから、右図柄が仮停止する。そして、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行された後、第1の期間において、中図柄が仮停止する。その後、1回目の再変動が実行され、再度左図柄が仮停止してから、右図柄が仮停止する。ここで、2回目の仮停止のタイミングとして第1の期間に決定された場合には、第1の演出が実行された後、第1の期間において、中図柄が仮停止する。その後、2回目の再変動が実行され、変動パターンに応じたリーチ演出などが実行される。
また、2回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には、図47(C)に示すように、第1の演出が実行された後、第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)が実行されてから、第2の期間において、中図柄が仮停止する。その後、2回目の再変動が実行され、変動パターンに応じたリーチ演出などが実行される。このように、2回目の仮停止において、仮停止のタイミングを複数設けることで、遊技者の期待感を長く維持させることができる。また、仮停止のタイミングを複数あることを遊技者が知らない場合でも、意外性のある演出を実行することができるようになる。さらに、第2の期間において、中図柄が仮停止するときには、あえて大当り信頼度の低い第2の演出を実行することで、遊技者は一旦落胆するが、大当りとなるか否かよりも、第2の期間に擬似連変動が実行されるか否かに遊技者を注目させることができるようになり、遊技の興趣が向上する。
なお、図47に示す例では、擬似連チャンス目がリーチはずれの組合せである場合について説明するが、擬似連チャンス目は、リーチはずれの組合せに限らず、左右の演出図柄が異なる組合せであってもよい。左右の演出図柄が異なる組合せの擬似連チャンス目を用いる場合には、図47の左図柄仮停止と右図柄仮停止とにおいて異なる図柄が仮停止されるため、第1の演出および第2の演出においてリーチ演出を実行しない。
図48は、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)及び第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)が実行される場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図48(A)は、演出表示装置9の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄の変動が行われている状態を示している。擬似連を伴う変動パターンである場合には、図48(B)に示すように、「左」の演出柄表示エリア9Lに例えば「7」の英数字を示す演出図柄(左図柄)が停止表示され、図48(C)に示すように、「右」の図柄表示エリア9Rにも「7」の英数字を示す演出図柄(右図柄)が停止表示されてリーチとなる。そして、例えば、図48(C)に示すように、左図柄及び右図柄が揺れて表示されるような第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行される。
その後、図48(D)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける変動が高速変動となり、第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)に発展するような表示が行われる。そして、図48(E)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける変動が高速変動となる第2の演出が実行される。そして、図48(F)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cに、例えば「4」の英数字を示す演出図柄(中図柄)が停止表示されて、リーチはずれとなる。
図49は、擬似連変動が実行される場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図49(A)は、演出表示装置9の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄の変動が行われている状態を示している。擬似連を伴う変動パターンである場合には、先ず、図49(B)に示すように、例えば「7」の英数字を示す左図柄が仮停止表示され、図49(C)に示すように、「7」の英数字を示す右図柄が仮停止表示されてリーチとなった後、図49(C)に示すように、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行される。その後、図49(D)に示すように、例えば「3」の英数字を示す中図柄が仮停止表示され、擬似連チャンス目GC5となる。
その後、図49(E)に示すように、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄再変動が開始される。そして、図49(F)に示すように、例えば「7」の英数字を示す左図柄が仮停止表示され、図49(G)に示すように、「7」の英数字を示す右図柄が仮停止表示されてリーチとなった後、図49(G)に示すように、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)が実行される。ここで、図35のステップS8307において、2回目の仮停止のタイミングとして第2の期間に決定された場合には、図49(H)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける変動が高速変動となり、第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)に発展するような表示が行われる。そして、図49(I)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける変動が高速変動となる第2の演出が実行される。
ここで、擬似連2回の変動パターン(例えば図7に示す変動パターン番号17〜22)である場合には、図49(J)に示すように、例えば「3」の英数字を示す中図柄が仮停止表示され、擬似連チャンス目GC5となる。その後、図49(K)に示すように、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄再変動が開始される変動パターンに対応したリーチ演出が実行され、図49(L)に示すように、大当りとなる演出図柄の組合せが停止表示される。
また、擬似連1回の変動パターン(例えば図7に示す変動パターン番号10〜16)である場合には、図49(M)に示すように、例えば「4」の英数字を示す中図柄が停止表示されて、リーチはずれとなる。
なお、図48や図49では、擬似連チャンス目がリーチはずれの組合せである場合の例を示しているが、擬似連チャンス目は、リーチはずれの組合せに限らず、左右の演出図柄が異なる組合せであってもよい。図50は、左右の演出図柄が異なる組合せの擬似連チャンス目(「1」「2」「3」)を用いた場合の演出表示装置9における表示動作例を示す図である。図50(A)は、演出表示装置9の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄の変動が行われている状態を示している。擬似連を伴う変動パターンである場合には、先ず、図50(B)に示すように、例えば「1」の英数字を示す左図柄が仮停止表示され、図50(C)に示すように、「3」の英数字を示す右図柄が仮停止表示される。そして、図50(D)に示すように、例えば「2」の英数字を示す中図柄が仮停止表示されると、擬似連チャンス目となる。その後、図50(E)に示すように、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄再変動が開始される。
なお、図48や図49、図50に示した演出動作は、図35の擬似連演出設定処理における決定結果、図34のステップS832にて決定されたプロセステーブルに基づいて、演出制御用CPU101が図41に示す演出図柄変動中処理を実行することによって行われる。
また、この実施の形態では、擬似連演出中の第1の演出および第2の演出は、ノーマルリーチに含まれるものである。したがって、図7に示す変動パターンのうち擬似連を伴いロングリーチやスーパーリーチに発展する変動パターンでは、上記の第1の演出または第1演出および第2の演出を含むノーマルリーチが実行された後に、ロングリーチ(発展前リーチ)やスーパーリーチ(発展後リーチ)に発展する演出が行われる。
以上に説明したように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ演出として、発展前リーチ演出(例えばロングリーチ)と発展前リーチ演出の実行後に実行される発展後リーチ演出(例えばスーパーリーチ)とを実行可能である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発展前リーチ演出中の大当り図柄が導出表示され得る第1タイミングと、第1タイミングより後のタイミングであり、はずれ図柄が導出表示される第2タイミングとの間の期間中に、発展前リーチから発展後リーチに発展することを報知する。そのため、この実施の形態では、はずれ図柄が導出表示される前に、リーチ演出が発展することが報知され、発展前リーチから発展後リーチに発展する演出が行われるため、演出が冗長となることを防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発展前リーチ演出として、演出の態様が異なる複数のリーチ演出を実行するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り期待度や発展期待度に応じて、演出表示装置9の表示画面の背景や登場するキャラクタが異なる発展前リーチ演出を実行するようにしてもよい(例えば、図45(a)〜(d),図46(a)〜(d)参照)。そのようにすることで、演出のバリエーションが増えるため、遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1タイミングと発展報知のタイミングとの間の期間中に特別演出を実行する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出の態様が異なる複数種類の特別演出を実行可能であり、第1タイミングで大当り図柄が導出表示された場合には、第1タイミングで大当り図柄が導出表示されなかった場合とは異なる特別演出を実行する。そのため、この実施の形態では、導出表示結果に応じた演出を実行できるため、演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発展後リーチ演出に発展するか否かに応じて、演出の態様が異なる複数種類の特別演出のうちの何れかの特別演出を実行する。そのため、リーチ演出が発展するか否かに一層注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、擬似連における1回目の仮停止では変動開始後の第1の期間に仮停止が実行される。そして2回目以降の仮停止では、再変動開始後の第1の期間または第1の期間より後の第2の期間に仮停止が実行可能になっている。このように、2回目以降の仮停止では、仮停止され得るタイミングが増加するので、第1の期間に仮停止しなかった場合でも第2の期間に仮停止する場合がある。これにより、遊技者の期待感をより長く維持することができる。また、2回目以降の仮停止では、仮停止され得るタイミングが増加することを遊技者が知らない場合でも、第2の期間に仮停止することで、遊技者に対して意外性のある演出を実行することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態では、擬似連変動が実行されるときには、図6に示したような、予め定められた擬似連チャンス目GC1〜GC6のいずれかが仮停止表示されるようになっていたが、仮停止する飾り図柄の組合せはこれに限定されず、非リーチはずれの組合せであってもよい。例えば、擬似連チャンス目GC1〜GC6加えて、非リーチはずれの組合せである擬似連チャンス目GC7(1・2・3)や擬似連チャンス目GC8(4・5・6)を設けてもよい。また、擬似連チャンス目に限らず、例えば擬似連専用の図柄を設け、左中右図柄のうちの少なくとも1つに擬似連専用の図柄が仮停止表示されると、擬似連変動が実行されるようにしてもよい。上記実施の形態では、擬似連変動が1回実行された後に、非リーチはずれとなる変動パターン10が設けられていた。リーチとなった後に、リーチはずれを構成する擬似連チャンス目が仮停止表示されたにもかかわらず、最終的に非リーチはずれとなると遊技者を落胆させてしまう。そこで、擬似連変動が実行された後に非リーチはずれとなる変動パターン10である場合には、非リーチはずれの組合せである擬似連チャンス目が仮停止表示されるようにしてもよい。このようにする場合は、例えば、図35のステップS8302、S8305、S8311において、変動パターン10であるか否かに応じて、所定の決定割合で仮停止図柄が決定されるようにすればよい。具体的には、変動パターンが変動パターン10以外である場合には、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定されるようにして、変動パターンが変動パターン10である場合には、擬似連チャンス目GC7またはGC8に決定されるようにすればよい。このようにすることで、遊技者を落胆させるような演出を防止でき、遊技の興趣の低下を防止できる。また、1回目の仮停止図柄のみ、非リーチはずれの組合せである擬似連チャンス目が選択されるようにしてもよい。また、1回目の仮停止図柄は、必ず非リーチはずれの組合せである擬似連チャンス目となるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、2回目以降の仮停止のタイミングとして第1の期間と第2の期間との2つが設けられていたが、これに限定されず、2回目の仮停止のタイミングを第1の期間と第2の期間とのいずれかとして、3回目の仮停止のタイミングを第1の期間と第2の期間と第2の期間より後の第3の期間とのいずれかとしてもよい。この場合、例えば、図35のステップS8313において、所定の決定割合で3回目の仮停止のタイミングを第1の期間と第2の期間と第2の期間より後の第3の期間とのいずれかに決定するようにすればよい。3回目の仮停止のタイミングが第3の期間に決定された場合には、第1の演出(ノーマルリーチの第1リーチ演出)を実行し、第2の演出(ノーマルリーチの第2リーチ演出)を実行した後に、第3の演出(例えばノーマルリーチの第3リーチ演出)を実行するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第1の演出がノーマルリーチの第1リーチ演出であって、第2の演出がノーマルリーチの第2リーチ演出である例を説明したが、第1の演出及び第2の演出は、このようなリーチ演出に限定されず、他の演出であってもよい。例えば、擬似連変動が実行されるときに、非リーチはずれの組合せを仮停止させる場合などには、仮停止した飾り図柄を揺れるように表示する演出を第1の演出として、仮停止した飾り図柄の揺れが強くなったり、回転するように表示する演出を第2の演出としてもよい。なお、第1の演出及び第2の演出は画像表示装置5における演出に限定されず、音声やランプの点灯を用いた演出であってもよい。
また、擬似連変動の回数が2回(仮停止が2回)から3回(仮停止が3回)になると飛躍的に信頼度が向上するようにしてもよい。この場合、遊技者は2回目の擬似連変動においてさらに再変動が実行されるか否か(3回目の仮停止が実行されるか否か)に最も注目する。上記実施の形態では、2回目以降の仮停止のタイミングとして第1の期間と第2の期間との2つが設けられていたが、遊技者が最も注目するタイミングである3回目の仮停止においてのみ、仮停止のタイミングとして第1の期間と第2の期間との2つを設けるようにしてもよい。このようにする場合には、図35に示すステップS8307〜S8309の処理をスキップするようにすればよい。
また、上記実施の形態では、擬似連を伴う変動において、変動または再変動が開始してからの第1の期間または当該第1の期間より後の第2の期間において、仮停止が実行されるようになっていた。図47に示すタイムチャートでは、第1の演出実行後または第2の演出実行後に中図柄の仮停止が実行されるようになっているが、第1の期間及び第2の期間として予め定められた期間中のいずれかのタイミングで仮停止が実行さればよい。また、第2の期間は第1の期間の終了後に開始するものに限定されず、第2の期間の開始タイミングが第1の期間の開始タイミングより後であれば、一部において期間が重複していてもよい。
また、上記実施の形態では、第2の演出はノーマルリーチの第2リーチ演出となっていたが、第2の演出としていずれを実行するかを選択するようにしてもよい。例えば、図35のステップS8309やS8315において、第2の演出として大当り信頼度が異なる複数種類からいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、大当り信頼度が低い第2の演出の選択割合を大当り信頼度が高い第2の演出の選択割合より高くすればよい。このようにすることで、第2の演出として大当り信頼度の低い演出が実行されやすくなり、第2の演出が実行されたときに、大当りとなるか否かよりも再変動が実行されるか否かに注目させることができる。
なお、上記の実施の形態では、可変表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機や、スロットマシンにも適用することができる。
(1)本発明による遊技機は、複数種類の識別情報(例えば特別図柄や演出図柄など)の可変表示を開始させた後に表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば第1及び第2特別図柄表示器8a、8bや演出表示装置9など)に予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄となる特別図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機であって、前記特定遊技状態に制御するか否かを識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、前記可変表示パターン決定手段により所定の可変表示パターンに決定されたことに基づいて、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果を導出表示する以前に仮停止表示させてから識別情報の可変表示を再開する再可変表示を所定回実行する再可変表示実行手段と、リーチ演出を実行するリーチ演出実行手段(例えばステップS843等の処理を実行する演出制御用CPU101)とを備え、前記可変表示パターン決定手段は、前記再可変表示の回数が多くなる程、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となる割合が高くなるように前記可変表示パターンを決定し、前記再可変表示実行手段は、識別情報の可変表示または前記再可変表示が開始されてから所定時間経過後の第1の期間または当該第1の期間より後である第2の期間において、前記再可変表示を実行し、第1回数目の前記再可変表示を実行するときには前記第2の期間において前記再可変表示を実行せずに前記第1の期間において前記再可変表示を実行し、前記第1回数目よりも多い第2回数目の前記再可変表示を実行するときには前記第1の期間または前記第2の期間において前記再可変表示を実行し、前記リーチ演出は、発展前リーチ演出(例えば、ロングリーチ)と該発展前リーチ演出の実行後に実行される発展後リーチ演出(例えば、(発展)スーパーリーチ)とを含み、前記リーチ演出実行手段は、前記発展前リーチ演出中の特定表示結果が導出表示され得る第1タイミング(例えば、図43に示される第1タイミング)と、該第1タイミングより後のタイミングであり非特定表示結果が導出表示される第2タイミング(例えば、図43に示される第2タイミング)との間の特定期間中に前記発展後リーチ演出に発展することを報知することを特徴とする。
そのような構成によれば、興趣の向上を図ることができる。
また、遊技制御手段と、演出制御手段とを備え、前記遊技制御手段は、情報を出力可能であり、前記演出制御手段は、前記遊技制御手段が出力した情報に基づいて演出を実行するように構成されていてもよい。
(2)上記の(1)の遊技機において、発展前リーチ演出は、演出の態様が異なる複数のリーチ演出(例えば、変動中の演出図柄が高速変動したり、演出表示装置9の表示画面の背景が変化したり、キャラクタが登場したりする)を含む。
そのような構成によれば、演出のバリエーションが増えるため、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記の(1)または(2)の遊技機において、第1タイミングと発展後リーチ演出に発展することを報知する発展報知タイミング(例えば、図43の発展報知のタイミング)との間の期間中に特別演出を実行する特別演出実行手段(例えばステップS843等の処理を実行する演出制御用CPU101)を備え、前記特別演出実行手段は、演出の態様が異なる複数種類の特別演出を実行可能であり、前記第1タイミングで特定表示結果が導出表示された場合には、前記第1タイミングで特定表示結果が導出表示されなかった場合とは異なる特別演出(例えば、図44(d)に示されるロングリーチ当り用の特別演出)を実行する。
そのような構成によれば、表示結果に応じた演出を実行できるため、演出効果を向上させることができる。
(4)上記の(1)または(3)の遊技機において、第1タイミングと発展後リーチ演出に発展することを報知する発展報知タイミングとの間の期間中に特別演出を実行する特別演出実行手段(例えばステップS843等の処理を実行する演出制御用CPU101)を備え、前記特別演出実行手段は、演出の態様が異なる複数種類の特別演出(例えば、図44(a),(b),(c)に示される特別演出A,B,C)を実行可能であり、発展後リーチ演出に発展するか否かに応じて何れかの特別演出を実行する。
そのような構成によれば、リーチ演出が発展するか否かに一層注目させることができるため、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記の(1)〜(4)の遊技機において、特定遊技状態に制御するか否かを識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS102等の処理を実行するCPU103)と、前記可変表示パターン決定手段により所定の可変表示パターンに決定されたことに基づいて、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果を導出表示する以前に仮停止表示させてから識別情報の可変表示を再開する再可変表示(例えば擬似連変動)を所定回実行する再可変表示実行手段(例えば、擬似連を伴う変動パターンに基づいて、ステップS802の処理を実行する演出制御用CPU120)とを備え、前記可変表示パターン決定手段は、前記再可変表示の回数が多くなる程、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となる割合が高くなるように前記可変表示パターンを決定し(例えばCPU103が図12に示す割合で変動パターンを決定し)、前記再可変表示実行手段は、識別情報の可変表示または前記再可変表示が開始されてから所定時間経過後の第1の期間または当該第1の期間より後である第2の期間において、前記再可変表示を実行し、第1回数目(例えば1回目)の前記再可変表示を実行するときには前記第2の期間において前記再可変表示を実行せずに前記第1の期間において前記再可変表示を実行し、前記第1回数目よりも多い第2回数目(例えば2回目や3回目)の前記再可変表示を実行するときには前記第1の期間または前記第2の期間において前記再可変表示を実行する(例えば演出制御用CPU120がステップS8307の決定結果に基づいて、図47(B)、(C)に示すように第1の期間または第2の期間に仮停止を実行する)。
そのような構成によれば、再可変表示が実行され再可変表示の回数が多くなることを期待する遊技者は第1の期間にて再可変表示が実行されないことで一旦は落胆するが、再可変表示でない可変表示においては再可変表示が実行され得ない第2の期間にて再可変表示が実行されるため、遊技興趣を向上させることができる。