JP5284302B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示部を備え、可変表示部における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ機などの遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を、所定の遊技価値を遊技者に与える特定遊技状態に制御するように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、特定遊技状態が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。特定表示結果が表示されると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して可変表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で特定遊技状態発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示部に可変表示される図柄の表示結果が特定表示結果でない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、特定遊技状態をいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
また、特定遊技状態やリーチ(特にスーパーリーチ)などが発生する可能性が高いことを予告する演出を予告演出という。リーチ演出は、最終停止図柄となる図柄以外の図柄が揃っている状態における演出であるが、予告演出は、リーチ演出とは異なる演出であって、最終停止図柄となる図柄以外の図柄が揃う前に実行可能である。
こうした遊技機としては、可変表示部において図柄の可変表示を開始させてから当該可変表示の表示結果を導出表示させるまでの間に行う予告演出として、予告演出の演出態様(例えば、キャラクタ)を所定タイミングで次々と切り替えていく予告演出であって、予告演出における各キャラクタ(各ステップ演出)の表示タイミング(切替タイミング)が異なる複数種類の予告演出(本願ではステップアップ予告演出という。)を用意しておき、複数種類のステップアップ予告演出のうち、一のステップアップ演出を選択して実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−201600号公報(段落0321−0351、段落0406−0431、段落0439−0472、図65−68、図77−81、図83−110)
特許文献1に記載された遊技機では、ステップアップ予告のうちの所定段階(特許文献1に示す例では、最終段階のステップ(E),(e))の演出態様による演出がリーチ状態となった後に実行されることによって、遊技者に特定遊技状態に対する期待感を認識させることができる。しかし、ステップアップ予告中の所定段階の演出態様による演出がリーチ演出とは無関係に実行されているので、ステップアップ予告演出とリーチ演出とを関連付けさせることができない。そのため、ステップアップ予告演出の所定段階の演出態様による演出が実行されることによる期待感とリーチ演出が実行されることによる期待感とを別々に与えることしかできず、遊技に対する興趣を十分に向上させることができない。
そこで、本発明は、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出とリーチ演出とを関連付けて期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)を可変表示する可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、可変表示手段における識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の可変表示の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、特定表示結果となる可能性があることを予告する予告演出(例えば、ステップアップ予告演出、可動物予告演出、キャラクタ予告演出、枠予告演出、ミニキャラ予告演出、演出羽根役物予告演出、桜モチーフ予告演出、群予告演出)を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8003の決定結果にもとづいてステップS8105,S8106〜S8112,S8117を実行する部分)と、可変表示手段において、特定表示結果の一部を構成しているが少なくとも一部の識別情報が可変表示中であるリーチ状態となった後にリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ、ロングリーチ、スーパーリーチ、全回転リーチ)を実行するリーチ演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるリーチが指定された変動パターンに従ってステップS8105を実行する部分)と、を備え、予告演出実行手段により実行される予告演出は、予め定められた順番に従って1段階から複数段階(例えば、3段階)まで演出態様を段階的に変化させるステップアップ予告演出(例えば、図50に示す態様のステップアップ予告演出)を含み、リーチ演出実行手段は、第1リーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)と、当該第1リーチ演出から発展して実行される第2リーチ演出(例えば、ロングリーチ、スーパーリーチ、全回転リーチ)とを実行可能であり、予告演出実行手段は、事前決定手段によって特定表示結果とすると決定された場合には、当該特定表示結果としないと決定された場合と比較して高い割合で、リーチ演出実行手段によって実行されるリーチ演出が第1リーチ演出から第2リーチ演出に発展するタイミングで、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出を実行(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509を実行してステップアップ予告演出の有無および態様を決定する際に、図40に示すように、大当りである場合には3段階目のステップC1,C2まで発展する「A→B→C1」や「A→B→C2」、「A→C1」、「A→C2」の発展パターンのステップアップ予告演出を高い割合で決定する。また、図46および図50に示すように、ノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展させるタイミングでステップC1,C2の演出を実行する。)、予告演出実行手段によって予告演出が実行されるときに、予告演出の演出態様を、通常演出態様(例えば、図53の男性キャラクタ330Bに示すように、無地の態様でキャラクタ表示を行う)とするか、当該通常演出態様とは異なる特殊演出態様(例えば、図53の男性キャラクタ330Aに示すように、桜柄のモチーフ態様でキャラクタ表示を行う)とするかを決定する予告演出態様決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1526を実行する部分)をさらに備え、予告演出態様決定手段は、事前決定手段の決定結果にもとづいて、リーチ状態となる前に実行される予告演出の演出態様を特殊演出態様とするか、リーチ状態となった後に実行される予告演出の演出態様を特殊演出態様とするかを決定する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1526で桜モチーフ予告演出の有無を決定する際に、図44に示すように、大当りである場合にのみ桜モチーフ予行演出(リーチ後)を実行することに決定可能である)ことを特徴とする。そのような構成により、リーチ演出が発展するタイミングでステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出を実行することができるので、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出とリーチ演出とを関連付けて期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、そのような構成によれば、特殊演出態様の予告演出が実行されたときの遊技の進行状況に応じて特定表示結果となる割合を異ならせることができ、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。 予告演出設定処理を示すフローチャートである。 予告演出設定処理を示すフローチャートである。 ステップアップ予告設定テーブルの具体例を示す説明図である。 示唆演出決定用テーブルの具体例を示す説明図である。 可動物予告設定テーブルの具体例を示す説明図である。 ボタン予告、枠予告、ミニキャラ予告および演出羽根役物予告の予告設定テーブルの具体例を示す説明図である。 桜モチーフ予告および群予告の予告設定テーブルの具体例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 各種予告演出の実行タイミングを示すタイミング図である。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 ステップアップ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 ステップアップ予告演出中にボタン演出や示唆演出が実行される場合の演出態様の具体例を示す説明図である。 ステップアップ予告演出中にボタン演出や示唆演出が実行される場合の演出態様の具体例を示す説明図である。 桜モチーフ予告演出および群予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 ステップアップ予告演出の実行態様の他の例を示す説明図である。 ステップアップ予告演出の実行態様のさらに他の例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1、ロングPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
なお、はずれ用の変動パターンのうち、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4はリーチ演出を伴わない変動パターンであり、ノーマルPA2−1、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2はノーマルリーチを伴う変動パターンであり、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2はスーパーリーチを伴う変動パターンである。さらに、ロングPA2−2はロングリーチを伴う変動パターンである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3、ロングPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、全回転PC3−1、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、大当り用の変動パターン(特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2を除く)のうち、ノーマルPA2−3、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4はノーマルリーチを伴う変動パターンであり、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4はスーパーリーチを伴う変動パターンである。さらに、ロングPA2−4はロングリーチを伴う変動パターンであり、全回転PC3−1は全回転リーチを伴う変動パターンである。
この実施の形態では、図6に示すように、大当りの場合にのみ全回転PC3−1の変動パターンが選択されて変動表示中に全回転リーチが実行される場合がある。従って、この実施の形態では、変動表示中に全回転リーチが実行されれば、大当りが確定することになる。また、この実施の形態では、ロングリーチ、スーパーリーチおよび全回転リーチのうち、全回転リーチが出現した場合が大当りに対する期待度が最も高く(本例では、大当り確定)、次にスーパーリーチが出現した場合が大当りに対する期待度が高く、ロングリーチが出現した場合が最も大当りに対する期待度が低い。なお、全回転リーチが実行されると大当りが確定するのではなく、全回転リーチの場合が最も大当りに対する期待度が高ければ、全回転リーチが実行されても極めて低い割合ではずれとなる場合があるように構成してもよい。
なお、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、そのリーチなどの演出を伴う可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチまたはロングリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3と、全回転リーチを伴う変動パターン種別である全回転CA3−4とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチまたはロングリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3と、全回転リーチを伴う変動パターン種別である全回転CA3−4とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチまたはロングリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS170,S171参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくすするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、全回転CA3−4、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、全回転CA3−4の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、全回転CA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチまたはロングリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3と、全回転リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である全回転CA3−4とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図25参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図17は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図17に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
まず、第2始動口スイッチ14aがオンしているか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図18および図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
また、この実施の形態では、背景指定コマンドを特別図柄通常処理で送信する場合を示したが、背景指定コマンドの送信タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、特別図柄の変動終了時に(例えば、後述する図23の特別図柄停止処理においてステップS145の処理の後に)背景指定コマンドを送信してもよい。また、この場合、例えば、大当り遊技終了時にも(例えば、後述する図24の大当り終了処理においてステップS173の処理の前に)背景指定コマンドを送信してもよい。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS99に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97,S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S99,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図21は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図28〜図31は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618A)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618B)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS674)。また、演出制御用CPU101は、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをセットする(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS679)。そして、ステップS611に移行する。
図32は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図33は、図26に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図33に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用CPU101は、「図柄変動時の変動形態の変化」の演出態様の連続演出を実行すると決定されている場合には、演出図柄の停止図柄として、いわゆるチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)を決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図35は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図35に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、群予告演出、ミニキャラ予告演出など。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、および予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図36は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS8006)。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図36に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8003の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
図37は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および演出羽根役物79a,79bを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を開始する(ステップS8019)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図38および図39は、ステップS8003の予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS1501)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS1501のY)、図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1502)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出のことをいう。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
この実施の形態では、後述するように(図50参照)、ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させていく演出としている。ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図50等を参照して後述する。
図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出A(以下、ステップAの演出ともいう)のみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B(以下、ステップBの演出ともいう)が実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出C1(以下、ステップC1の演出ともいう)が実行される演出態様(「A→B→C1」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出C2(以下、ステップC2の演出ともいう)が実行される演出態様(「A→B→C2」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bを経由せずに予告演出C1が実行される演出態様(「A→C1」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bを経由せずに予告演出C2が実行される演出態様(「A→C2」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図41〜図44)においても同様である。
この実施の形態では、図40に示すように、1段階目から最大で3段階目までのステップまで発展するステップアップ予告演出が実行される。この実施の形態では、ステップアップ予告演出が実行される場合には、1段階目のステップ(ステップA)のみで終了するステップアップ予告演出が実行される場合よりも、2段階目のステップ(ステップB)まで発展するステップアップ予告演出が実行される場合の方が、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、2段階目のステップ(ステップB)までで終了するステップアップ予告演出が実行される場合よりも、最終の3段階目のステップ(ステップC1,C2)まで発展するステップアップ予告演出が実行される場合の方が、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高い。
また、この実施の形態では、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチを実行する場合に最終の3段階目のステップC1,C2の演出まで発展するステップアップ予告演出が実行される場合がある。また、この実施の形態では、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチが実行される場合には、演出図柄の変動表示中に、まずノーマルリーチ態様となり、ノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチにリーチ態様が発展する演出が実行される。この実施の形態では、最終の3段階目のステップC1,C2の演出まで発展するステップアップ予告演出が実行される場合には、リーチ態様がノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展するタイミングで、ステップアップ予告演出の態様が最終の3段階目のステップC1,C2の演出に発展する。このように、この実施の形態では、リーチ態様が発展するタイミングでステップアップ予告演出の態様を最終段階のステップの演出に発展させるようにしているので、リーチ演出とステップアップ予告演出とを関係付けることができ、大当りに対する期待感を相乗的に高めることができる。
なお、「リーチ態様が発展するタイミング」とは、リーチ態様がノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展する瞬間、および直前直後の所定期間内を指す。例えば、「リーチ態様が発展するタイミング」は、ノーマルリーチ演出が終了してからスーパーリーチ演出(または、ロングリーチ演出、全回転リーチ演出)が開始されるまでの期間が該当する。また、例えば、「リーチ態様が発展するタイミング」は、ノーマルリーチ演出の表示内容からスーパーリーチ演出(または、ロングリーチ演出、全回転リーチ演出)の表示内容に、表示内容が変更される期間が該当する。なお、この実施の形態では、ノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展する直前のタイミング(例えば、リーチが発展する所定期間前(例えば、1秒前)のタイミング)で、ステップC1,C2の演出に発展した後、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチの演出が開始される場合を示しているが、遊技者がリーチ態様が発展するタイミングと略同一のタイミングと認識できるタイミングであれば、例えば、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチの開始直後にステップC1,C2の演出に発展させてもよい。
また、この実施の形態では、図40に示すように、ステップアップ予告演出における最終の3段階目のステップの演出としてステップC1とステップC2との2種類の演出が用意されており、ステップC2の演出時間の方がステップC1の演出時間よりも長い(例えば、ステップC1の演出は1秒間実行され、ステップC2の演出は3秒間実行される)。また、この実施の形態では、図40に示すように、ステップC1に発展するステップアップ予告演出が実行される場合よりも、ステップC2に発展するステップアップ予告演出が実行される場合の方が、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。従って、この実施の形態では、同じ最終の3段階目のステップまで発展する場合であっても、最終の3段階目のステップの演出が長い時間実行されれば、遊技者に対して大当りに対する期待感をより高めさせることができる。なお、この実施の形態では、ステップC1の演出を実行する場合と、ステップC2の演出を実行する場合とでは、演出期間が異なるだけで同じ演出態様(例えば、同じキャラクタを登場させる態様)で演出が実行される。なお、演出期間を異ならせるだけでなく、異なるキャラクタを登場させたり、可動部材78や演出羽根役物79a,79bなどの役物を可動させるなど演出態様も異ならせてもよい。
なお、この実施の形態では、図40に示すステップアップ予告設定テーブルにおいて、同じ最終の3段階目のステップまで発展する「A→B→C1」、「A→B→C2」、「A→C1」および「A→C2」の全て組み合わせの発展パターンが設定されていることによって、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509において3段階目のステップの演出期間も一括して決定する場合を示しているが、最終の3段階目のステップの演出期間の決定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509では、最終の3段階目のステップまで発展させることだけを決定するようにし、3段階目のステップまで発展させるステップアップ予告演出を実行することに決定した場合に、別の乱数を用いた抽選処理を行って、3段階目のステップの演出期間をステップC1の演出期間(例えば、1秒)とするかステップC2の演出期間(例えば、3秒)とするかを決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図40に示すように、2段階目のステップBを経由せずに、1段階目のステップAからいきなり最終の3段階目のステップ(ステップC1,C2)に発展する態様でステップアップ予告演出(いわゆるステップ飛ばしのステップアップ予告演出)が実行される場合がある。この実施の形態では、図40に示すように、いわゆるステップ飛ばしのステップアップ予告演出が実行される場合には、ステップA→ステップB→ステップC1,C2と各段階のステップを順番通りに発展させるステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)がより高くなっている。
また、この実施の形態では、図40に示すように、ステップアップ予告演出が実行される場合にはボタン演出が実行される場合が設けられている。この実施の形態において、「ボタン演出」とは、ステップアップ予告演出を実行する場合に操作ボタン120の操作を促す態様の演出を行い、操作ボタン120による操作が行われたことを条件にステップアップ予告演出中の所定段階のステップの演出に発展させ、操作ボタン120による操作が行われなかった場合には所定段階のステップの演出に発展させないようにする演出である。この実施の形態では、ボタン演出が実行される場合には、操作ボタン120による操作が行われたことを条件に最終の3段階目のステップC1,C2の演出に発展させ、操作ボタン120による操作が行われなかった場合には、「A→B→C1」や「A→B→C2」、「A→C1」、「A→C2」の発展パターンに決定されている場合であっても、最終の3段階目のステップC1,C2の演出に発展させない。ただし、この実施の形態では、図40に示すように、最終の3段階目のステップC1,C2の演出まで発展させる発展パターンではない「A」や「A→B」の発展パターンに決定される場合であっても低い割合でボタン演出が実行される場合(すなわち、いわゆるガセ演出としてボタン演出が実行される場合)もあるが、この場合には、操作ボタン120による操作が行われてもステップC1,C2の演出に発展することはない。
なお、図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→B→C1」や「A→B→C2」、「A→C1」、「A→C2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C1,C2以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C1,C2以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS1502において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様、ボタン演出の有無を決定する。
ステップS1501において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS1501のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS1503)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS1503のY)、演出制御用CPU101は、図40の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1504)。
図40の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図40の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルにも、「A→B→C1」や「A→B→C2」、「A→C1」、「A→C2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。従って、この実施の形態では、ステップアップ予告演出においてステップC1,C2の演出まで発展した場合には、ロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチとなることが確定したことになる。
演出制御用CPU101は、ステップS1504において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様、ボタン演出の有無を決定する。
ステップS1503において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS1503のN)、ロングリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS1505)。ロングリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS1505のY)、演出制御用CPU101は、図40の左中段に示すロングリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1506)。
図40の左中段に示すロングリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルや図40の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図40の左中段に示すロングリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→B→C2」や「A→C2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、3段階目のステップの演出として2種類の演出のうちのステップC2の方の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS1506において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様、ボタン演出の有無を決定する。
ステップS1505において、演出制御用CPU101は、ロングリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS1505のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS1507)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS1507のY)、演出制御用CPU101は、図40の右下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1508)。
図40の右下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、図40の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルや図40の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブル、図40の左中段に示すロングリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図40の右下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→C2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。従って、この実施の形態では、いわゆるステップ飛ばしのステップアップ予告演出のうち、ステップAの演出からいきなりステップC2の演出に発展する態様の演出が実行された場合には、大当りであることが確定することになる。
演出制御用CPU101は、ステップS1508において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様、ボタン演出の有無を決定する。
ステップS1507において、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1507のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信した場合である。この場合、演出制御用CPU101は、図40の左下に示す大当り用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1509)。
図40の左下に示す大当り用のステップアップ予告設定テーブルでは、図40の左上、右上、左中段および右下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用、ロングリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS1509において、ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様、ボタン演出の有無を決定する。
なお、この実施の形態では、図40に示すように、大当りである場合には、いわゆるステップ飛ばしのステップアップ予告演出が実行される場合には、ステップAからそのままステップC1に発展するステップアップ予告演出が実行される割合が、ステップAからそのままステップC2に発展するステップアップ予告演出が実行される割合よりも高くなるようにしている。なお、逆に、ステップAからそのままステップC2に発展するステップアップ予告演出が実行される割合が、ステップAからそのままステップC1に発展するステップアップ予告演出が実行される割合よりも高くなるように、図40の左下に示す大当り用のステップアップ予告設定テーブルを割り振ってもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509において、ステップC1,C2の演出まで発展するステップアップ予告演出(「A→B→C1」や「A→B→C2」、「A→C1」、「A→C2」の発展パターンのステップアップ予告演出)を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS1510)。ステップC1,C2の演出まで発展するステップアップ予告演出を実行することに決定していれば、演出制御用CPU101は、ロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチを実行するか否かを確認する(ステップS1511)。なお、ロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチを実行するか否かは、具体的には、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドにおいて、ロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチを含む変動パターンが指定されているか否かを確認することによって判定できる。
ロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチを実行する場合には、演出制御用CPU101は、大当りであるか否かを確認する(ステップS1512)。なお、大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に大当りを指定する表示結果指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって判定できる。大当りであれば、演出制御用CPU101は、示唆演出の有無および態様を決定するためのテーブルとして、リーチ種類がロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチのいずれであるかに応じて、大当り用の示唆演出決定テーブルを選択する(ステップS1513)。大当りでなければ、演出制御用CPU101は、示唆演出の有無および態様を決定するためのテーブルとして、リーチ種類がロングリーチまたはスーパーリーチのいずれであるかに応じて、はずれ用の示唆演出決定テーブルを選択する(ステップS1514)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS1513,S1514で選択した示唆演出決定テーブルを用いて、示唆演出を実行するか否かを決定するための示唆演出決定用乱数にもとづいて抽選処理を行い、示唆演出の有無と態様とを決定する(ステップS1515)。
この実施の形態において、「示唆演出」とは、ステップアップ予告演出の所定段階のステップの演出(この実施の形態では、ステップC1,C2の演出)と組み合わせて実行される演出であって、ノーマルリーチの後、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展する可能性があることを示唆する演出である。この実施の形態では、示唆演出には、ロングリーチに発展する可能性があることを示唆する示唆演出(ロングリーチ)と、スーパーリーチに発展する可能性があることを示唆する示唆演出(スーパーリーチ)と、全回転リーチに発展する可能性があることを示唆する示唆演出(全回転リーチ)との3種類がある。
図41は、示唆演出決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図41(A)は、大当りであるとともにリーチ種類が全回転リーチである場合にステップS1513で選択される大当り用示唆演出決定テーブルである。図41(A)に示すように、この実施の形態では、大当りであるとともにリーチ種類が全回転リーチである場合には、80パーセントの割合((10+10+20)/50)で示唆演出が実行されるとともに、示唆演出(全回転リーチ)が実行される割合が最も高く、低い割合で示唆演出(ロングリーチ)や示唆演出(スーパーリーチ)が実行される場合がある。また、図41(B)は、大当りであるとともにリーチ種類がスーパーリーチである場合にステップS1513で選択される大当り用示唆演出決定テーブルである。図41(B)に示すように、この実施の形態では、大当りであるとともにリーチ種類がスーパーリーチである場合には、80パーセントの割合で示唆演出が実行されるとともに、示唆演出(スーパーリーチ)が実行される割合が最も高く、低い割合で示唆演出(ロングリーチ)や示唆演出(全回転リーチ)が実行される場合がある。また、図41(C)は、大当りであるとともにリーチ種類がロングリーチである場合にステップS1513で選択される大当り用示唆演出決定テーブルである。図41(C)に示すように、この実施の形態では、大当りであるとともにリーチ種類がロングリーチである場合には、80パーセントの割合で示唆演出が実行されるとともに、示唆演出(ロングリーチ)が実行される割合が最も高く、低い割合で示唆演出(スーパーリーチ)や示唆演出(全回転リーチ)が実行される場合がある。
また、図41(D)は、はずれであるとともにリーチ種類がスーパーリーチである場合にステップS1514で選択されるはずれ用示唆演出決定テーブルである。図41(D)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともにリーチ種類がスーパーリーチである場合には、大当りである場合に比べて示唆演出が実行される割合が50パーセントと低く((10+10+5)/50)、示唆演出(ロングリーチ)と示唆演出(スーパーリーチ)とが同じ割合(20パーセント)で実行される場合があり、示唆演出(全回転リーチ)が実行される割合(10パーセント)が最も低い。また、図41(E)は、はずれであるとともにリーチ種類がロングリーチである場合にステップS1514で選択されるはずれ用示唆演出決定テーブルである。図41(E)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともにリーチ種類がロングリーチである場合には、大当りである場合に比べて示唆演出が実行される割合が44パーセントと低く((10+10+2)/50)、示唆演出(ロングリーチ)と示唆演出(スーパーリーチ)とが同じ割合(20パーセント)で実行される場合があり、示唆演出(全回転リーチ)が実行される割合(4パーセント)が最も低い。
そして、演出制御用CPU101は、示唆演出を実行することに決定した場合には(ステップS1516のY)、示唆演出を実行することを示す示唆演出実行フラグをセットする(ステップS1517)。
なお、ステップS1517では、示唆演出実行フラグをセットするとともに、示唆演出(ロングリーチ)、示唆演出(スーパーリーチ)または示唆演出(全回転リーチ)のいずれを決定したかを特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、示唆演出(ロングリーチ)であることを示すフラグや、示唆演出(スーパーリーチ)であることを示すフラグ、示唆演出(全回転リーチ)であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、示唆演出実行フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、示唆演出実行フラグの所定ビットに示唆演出(ロングリーチ)、示唆演出(スーパーリーチ)または示唆演出(全回転リーチ)のいずれであるかを指定する値を設定することによって特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509において、ボタン演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS1518)。ボタン演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU101は、ボタン演出を実行することを示すボタン演出実行フラグをセットする(ステップS1519)。
なお、この実施の形態では、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509において、ステップアップ予告演出の有無や態様を決定するとともに、ボタン演出を実行するか否かを一括して決定する場合を示したが、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509では、ステップアップ予告演出の有無や態様のみを決定するようにしてもよい。そして、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509とは別の乱数を用いた抽選処理を行って、ボタン演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りであれば、図42の上段に示す大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する。また、はずれであれば、図42の下段に示すはずれ用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS1520)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、可動物予告演出は、ステップアップ予告演出ではなく、可動部材78が予定の態様で動作することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、可動物予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(可動部材78が段階的に1回または複数回変化(発展、動作)させる予告演出ではない)。
図42に示す可動物予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、第1予告タイミングで可動部材78が動作する演出態様と、第2予告タイミング(第1予告タイミングとは異なるタイミング)で可動部材78が動作する演出態様と、第3予告タイミング(第1予告タイミングと第2予告タイミングのいずれも)で可動部材78が動作する演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS1520において、可動物予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と可動物予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1予告タイミング」、「第2予告タイミング」、「第3予告タイミング」)にもとづいて、可動物予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り用の可動物予告設定テーブルに関して、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数の可動物予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、可動物予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。また、はずれ用の可動物予告設定テーブルに関して、リーチの有無やリーチの種類(ノーマルリーチやスーパーリーチ)に応じて複数の可動物予告設定テーブルを設け、リーチの有無や種類に応じたテーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、リーチの有無や種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、可動物予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、図43に示すキャラクタ予告設定テーブルを用いて、キャラクタ予告演出の有無を決定する(ステップS1521)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のキャラクタ予告設定テーブルを用いて、キャラクタ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のキャラクタ予告設定テーブルを用いて、キャラクタ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、キャラクタ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタ(本例では、男性のキャラクタ)を登場させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。
図43に示す枠予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各キャラクタ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、キャラクタ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方がキャラクタ予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS1521において、キャラクタ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とキャラクタ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、キャラクタ予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図43に示す枠(ランプ)予告設定テーブルを用いて、枠(ランプ)予告演出の有無を決定する(ステップS1522)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、枠(ランプ)予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、枠ランプ28を所定の点灯ぱターンで点灯させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、枠(ランプ)予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(点灯パターンを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。
図43に示す枠予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各枠予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、枠予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が枠予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS1522において、枠予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と枠予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、枠予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図43に示すミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する(ステップS1523)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ミニキャラ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面にミニキャラ(サイズの小さいキャラクタの画像)を表示させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ミニキャラ予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(ミニキャラを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。
図43に示すミニキャラ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各ミニキャラ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、ミニキャラ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方がミニキャラ予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS1523において、ミニキャラ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とミニキャラ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する。
なお、ミニキャラ予告演出は複数種類設けられ、ミニキャラ予告の実行(ミニキャラ出現)を決定したときに、いずれのミニキャラを出現させるかを決定するようにしてもよい。ミニキャラの種類には、大当り時のみ出現可能なキャラが設定されていてもよい。ミニキャラは、大当りの予告のほかに、大当り時の確率変動を伴う大当りとなるかどうかを示唆する予告、変動がリーチとなるかどうかを示唆する予告、スーパーリーチになるかどうかを示唆する予告、擬似連や滑り演出が発生するかどうかを示唆する予告等、予告する対象の異なる複数系統のミニキャラ予告を備え、各々の系統において、大当り判定の判定結果および変動パターンの内容にもとづいて選択されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、はずれの場合と大当りの場合とでテーブルにおける振分値を変更しているが、大当りにおいても確変大当り、通常大当り、突確、小当りの各々において使用する振分値の異なるミニキャラ予告決定用のテーブルを備え、それらのテーブルにもとづいてミニキャラの出現および種類を選択するようにしてもよい。この場合に、複数系統のミニキャラを備えている場合には、各系統において各々テーブルを設けて複数系統の各々のミニキャラの出現を選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、図43に示す演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の有無を決定する(ステップS1524)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、演出羽根役物予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出羽根役物79a,79bを所定タイミングで動作させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、演出羽根役物予告演出は、演出羽根役物79a,79bを1回または複数回動作させる予告演出ではない。
図43に示す演出羽根役物予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各演出羽根役物予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、演出羽根役物予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が演出羽根役物予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS1524において、演出羽根役物予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と演出羽根役物予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、演出羽根役物予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509でステップアップ予告演出を実行することに決定したか、またはステップS1521でキャラクタ予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS1525)。ステップアップ予告演出またはキャラクタ予告演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU101は、図44に示す桜モチーフ予告設定テーブルを用いて、桜モチーフ予告演出の有無を決定する(ステップS1526)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の桜モチーフ予告設定テーブルを用いて、桜モチーフ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の桜モチーフ予告設定テーブルを用いて、桜モチーフ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、桜モチーフ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面上に表示された所定のキャラクタ(例えば、ステップアップ予告演出中に登場するキャラクタや、キャラクタ予告演出で登場する男性のキャラクタ)を桜柄のモチーフ態様で表示することによって、キャラクタ予告演出の大当りに対する期待度(信頼度)を高める予告演出である。
図44に示す桜モチーフ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各桜モチーフ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、桜モチーフ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が桜モチーフ予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
また、図44に示すように、この実施の形態では、桜モチーフ予告演出は、リーチ発生前に実行される場合とリーチ発生後に実行される場合とがある。そして、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出については、図44に示すように、大当り用の桜モチーフ予告設定テーブルにのみ判定値が割り振られ、はずれ用の桜モチーフ予告設定テーブルには判定値が割り振られていない。従って、この実施の形態では、リーチ発生後に桜モチーフ予告演出が実行された場合には、大当りが確定することになる。
なお、はずれ用の桜モチーフ予告設定テーブルにおいても、低い割合でリーチ発生後の桜モチーフ予告演出が実行されるように判定値を割り振るようしてもよい。そのように構成しても、桜モチーフ予告演出がリーチ発生後に実行された場合には、リーチ発生前に実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるようにすることができ、遊技者に対して大当りに対する期待感をより強く抱かせることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS1526において、桜モチーフ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と桜モチーフ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、桜モチーフ予告演出の有無を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出またはキャラクタ予告演出が実行される場合に桜モチーフ予告演出が実行される場合があるように構成しているが、ステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出以外の予告演出(例えば、ミニキャラ予告演出)においても、桜モチーフ予告演出を実行可能に構成してもよい。また、この実施の形態では、桜柄のモチーフ態様で表示する予告演出を実行する場合を示しているが、例えば、桜柄以外の唐草模様など他のモチーフ態様で表示する予告演出を実行するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、図44に示す群予告設定テーブルを用いて、群予告演出の有無を決定する(ステップS1527)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の群予告設定テーブルを用いて、群予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の群予告設定テーブルを用いて、群予告演出の内容を決定する。なお、この実施の形態では、群予告演出は、リーチが発生したときに実行される予告演出であるので、演出制御用CPU56は、ステップS1527において、例えば、受信した変動パターンコマンドにもとづいてリーチが実行されるか否かを判定し、リーチが実行されると判定した場合に、群予告演出を実行するか否かを決定する。
この実施の形態では、群予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面上で所定のキャラクタやアイテムの群を登場させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。
図44に示す群予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各群予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、群予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が群予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS1527において、群予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と群予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、群予告演出の有無を決定する。
以上のように、この実施の形態では、ステップS1501〜S1527に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定された予告設定テーブル(図40〜図44参照)を用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々の予告設定テーブルの容量を軽減することができる。
なお、予告設定テーブルを予告演出ごとに設定するのではなく、この実施の形態で実行される複数の予告演出の組み合わせが設定された予告設定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、複数の予告演出の組み合わせが設定された予告演出テーブルを用いて、1回の決定処理で各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのようにすれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS8105において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容に従ってステップアップ予告演出が実行されているかどうかを確認する(ステップS8106)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(ステップS8106のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(ステップS8107)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(ステップS8107のY)、演出制御用CPU101は、ボタン演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8108)。
ボタン演出実行フラグがセットされていれば(すなわち、ボタン演出を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120の操作が可能な期間(ボタン有効期間中)であるか否か(例えば、ノーマルリーチが発生した後、ステップC1,C2への切替タイミングとなるまでの期間であるか否か)確認する(ステップS8109)。ボタン有効期間であるときは(ステップS8109のY)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120がオンとなったか(押下されたか)どうかを検出する処理を実行する(ステップS8110)。操作ボタン120のオンは、操作ボタン120からのオン信号を入力したことで検出する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120のオンを検出すると(ステップS8110のY)、演出制御用CPU101は、ステップC1,C2の演出への切替タイミングであるか否かを確認する(ステップS8111)。ステップCの演出への切替タイミングであれば(ステップS8111のY)、演出制御用CPU101は、ステップS8112に移行し、ステップアップ予告演出の切替処理(例えば、次の段階のステップ用のプロセスデータへの切り替えやプロセスタイマの再スタート)を行い、ステップC1,C2の演出への切替を行う(ステップS8112)。
一方、ボタン有効期間内に操作ボタン120の操作が行われなかった場合には、ステップS8110でNと判定されてステップS8112のステップアップ予告演出の切替が行われず、ステップC1,C2への発展は行われない。また、操作ボタン120の操作が行われた場合であっても、もともと「A」や「A→B」の発展パターンのステップアップ予告演出を実行することに決定されていた場合(すなわち、いわゆるガセ演出としてボタン演出を実行することに決定していた場合)にも、ステップS8111でNと判定されてステップS8112のステップアップ予告演出の切替が行われず、ステップC1,C2への発展は行われない。
なお、ボタン演出を実行しない場合には、ステップS8108でNと判定されて、そのままステップS8112に移行し、ステップアップ予告演出の切替タイミングごとに、ステップAからステップBへの切替や、ステップBからステップC1,C2への切替が行われる。また、ボタン演出を実行する場合であっても、ステップAからステップBへの切替を行う場合であれば、まだボタン操作期間となっていないことから、ステップS8109でNと判定されて、そのままステップS8112に移行し、ステップAからステップBへの切替が行われる。
次いで、演出制御用CPUは、示唆演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8113)。示唆演出実行フラグがセットされていれば(すなわち、示唆演出を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出中のステップC1,C2への切替タイミングであるか否か判定する(ステップS8114)。ステップC1,C2への切替タイミングであれば(ステップS8114のY)、演出制御用CPU101は、示唆演出を実行する(ステップS8115)。この場合、例えば、示唆演出(全回転リーチ)を実行することに決定されている場合には、演出表示装置9の表示画面において「全回転リーチ?」などの文字列を重畳表示させる演出を行う。また、例えば、示唆演出(スーパーリーチ)を実行することに決定されている場合には、演出表示装置9の表示画面において「SPリーチ?」などの文字列を重畳表示させる演出を行う。また、例えば、示唆演出(ロングリーチ)を実行することに決定されている場合には、演出表示装置9の表示画面において「ロングリーチ?」などの文字列を重畳表示させる演出を行う。ステップS8115の処理が実行されることによって、ステップアップ予告演出の最終の3段階目のステップC1,C2の演出に組み合わせて示唆演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてその他の予告演出(可動物予告演出、キャラクタ予告演出、枠予告演出、ミニキャラ予告演出、桜モチーフ予告演出、群予告演出、演出羽根役物予告演出)の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS8116)。その他の予告演出の実行タイミングであれば(ステップS8116のY)、プロセスデータの内容に従ってその他の予告演出を実行する(ステップS8117)。すなわち、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させたり、演出表示装置9の画面にミニキャラや桜モチーフ、群の画像を所定のタイミングで表示させたり、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを動作させたりする。また、桜モチーフ予告演出を実行する場合には、ステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出で登場するキャラクタを桜柄のモチーフ態様で表示させる演出を行う。
そして、演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンドを受信しているか(ステップS8118のY)、または変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8119のY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8120)。なお、図柄確定指定コマンドを受信しているか否かは、具体的には、確定コマンド受信フラグ(ステップS620参照)がセットされているか否かを確認することによって判定できる。
次に、各種予告演出の実行タイミング(予告タイミング)について説明する。図46は、各種予告演出の実行タイミングを示すタイミング図である。図46に示すように、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、キャラクタ予告演出、桜モチーフ予告演出、および群予告演出は、演出表示装置9に表示される画像を用いる予告であるので、これらの予告のことを液晶予告という。
また、図46に示すように、ステップアップ予告演出は、ステップAからステップB、ステップC1,C2の順にステップアップする予告(「A→B→C1」、「A→B→C2」)である。ここで、ステップAは予告演出Aが実行されている段階(期間)を示し、ステップBは予告演出Bが実行されている段階(期間)を示し、ステップC1,C2は予告演出C1,C2が実行されている段階(期間)を示している。また、各ステップの予告演出のうち、図46に示すように、予告演出Aおよび予告演出Bはリーチが発生する前に実行される演出であり、予告演出C1,C2は、ノーマルリーチが発生した後、ノーマルリーチからロングリーチ、スーパーリーチまたは全回転リーチに発展するタイミングで実行される演出である。なお、図46に示す例では、一例として、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する場合の予告タイミングが示されているが、ノーマルリーチからロングリーチに発展する場合や全回転リーチに発展する場合も同様に、リーチ演出の演出態様が発展するタイミングで予告演出C1,C2が実行される。
また、図46に示すように、同じ最終の3段階目のステップまで発展するステップアップ予告演出であっても、最後の3段階目のステップの演出としてステップC1の演出が実行される場合とステップC2の演出が実行される場合との2種類の態様がある。図46に示すように、この実施の形態では、最後の3段階目のステップの演出としてステップC2の演出が実行される場合の方がステップC1の演出が実行される場合と比較して、その最後の3段階目のステップの演出が長い。
また、図46に示すように、この実施の形態では、最終の3段階目のステップC1,C2に発展するステップアップ予告が実行される場合であっても、2段階目のステップBを経由せずに、ステップAからいきなりステップC1,C2に発展する「A→C1」や「A→C2」の発展パターンのステップアップ予告演出(いわゆるステップ飛ばしのステップアップ予告演出)が実行される場合もある。ステップ飛ばしのステップアップ予告演出が実行される場合には、図46に示すように、ステップAの演出を実行した後、ステップBの演出タイミングとなってもステップBの演出が実行されず、一旦ステップアップ予告演出が発展せずに終了したかのように見せておいてから、リーチ演出の発展タイミングで突然ステップC1,C2の演出が出現してステップアップ予告演出が発展したかのような演出が実行される。
また、図46に示す例では、複数の予告演出のうち、ミニキャラ予告演出と枠予告演出(枠フラッシュ)は、演出表示装置9における演出図柄の変動の開始と同時に実行可能な予告演出とされている。また、複数の予告演出のうち、ステップアップ予告演出、演出羽根役物予告演出および可動物予告演出は、演出図柄の変動が高速変動に移行された時点から実行可能な予告演出とされている。また、複数の予告演出のうち、群予告は、リーチが発生した時点から実行可能な予告演出とされている。
また、複数の予告演出のうち、キャラクタ予告演出、桜モチーフ予告演出(ただし、ステップアップ予告演出またはキャラクタ予告演出が実行される場合にのみ同時に実行される場合がある)も、演出図柄の変動が高速変動に移行された時点から実行可能な予告演出とされている。ただし、桜モチーフ予告演出は、さらにノーマルリーチが発生する前(リーチ発生前)に実行される場合と、ノーマルリーチが発生した後(リーチ発生後)に実行される場合とがある。キャラクタ予告演出を実行することに決定されたことにもとづき同時に桜モチーフ予告演出も実行することに決定されている場合には、リーチ発生前の桜モチーフ予告演出を実行することに決定された場合には、図46に示すように、ノーマルリーチ発生前のタイミングでキャラクタ予告演出を実行するとともに桜モチーフ予告演出を実行し、例えば、キャラクタ予告演出で登場するキャラクタ(例えば、男性のキャラクタ)を桜柄のモチーフ態様で表示する演出が実行される。また、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出を実行することに決定された場合には、図46に示すように、ノーマルリーチ発生後のタイミングでキャラクタ予告演出を実行するとともに桜モチーフ予告演出を実行し、例えば、キャラクタ予告演出で登場するキャラクタを桜柄のモチーフ態様で表示する演出が実行される。
なお、図46に示す例では、キャラクタ予告演出を実行することに決定されたことにもとづき同時に桜モチーフ予告演出も実行することに決定されている場合の演出タイミングが示されているが、ステップアップ予告演出を実行することに決定されたことにもとづき同時に桜モチーフ予告演出も実行することに決定されている場合には、例えば、リーチ発生前の桜モチーフ予告演出であれば、ステップAで登場するキャラクタを桜柄のモチーフ態様で表示する演出が実行される。また、例えば、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出であれば、ステップC1,C2で登場するキャラクタを桜柄のモチーフ態様で表示する演出が実行される。
また、図46に示す例において、ミニキャラ予告は、演出図柄の変動開始とともに、演出表示装置9の画面上にミニキャラを登場させて(例えばチョウチョを飛ばす)、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図46に示す例において、演出羽根役物予告は、演出図柄が高速変動しているときに演出羽根役物79a,79bを動作させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図46に示す例において、可動物予告は、演出図柄の変動が高速変動となる時点(第1予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、演出図柄の左図柄が停止表示した時点(第2予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、第1予告タイミングおよび第2予告タイミングのいずれのタイミング(第3予告タイミング)でも可動部材78を動作させることにより、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。なお、この実施の形態では、第1予告タイミングよりも第2予告タイミングで、第2予告タイミングよりも第3予告タイミングで可動部材78が動作したときは、大当りの可能性を高くしている。
また、図46に示す例において、枠予告は、演出図柄の変動開始とともに、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。また、図46に示す例において、群予告は、リーチが発生したタイミングで、演出表示装置9の画面において所定のキャラクタやアイテムの群を登場させることによって、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
図47は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS8302)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8303)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8304)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図33のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8305)。
図48は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図49は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS888)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。また、例えば、確変状態フラグがセットされている場合には、確変状態フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
次に、ステップアップ予告演出の演出態様の具体例について説明する。図50は、ステップアップ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図50において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たに変動パターンコマンドを受信すると、図50(1)に示すように演出図柄の停止図柄が停止表示している状態から、図50(2)に示すように演出図柄の変動表示を開始する。次いで、ステップアップ予告演出を実行することに決定されている場合には、高速変動が開始され、ステップアップ予告演出中のステップAの演出の実行タイミングとなると、例えば、図50(2)に示すように、所定のキャラクタA201を登場させるなどの態様で1段階目のステップAの演出が実行される。次いで、演出図柄のうちの左図柄が停止表示され、ステップアップ予告演出中のステップBの演出の実行タイミングとなると、例えば、図50(3)に示すように、所定のキャラクタB202を登場させるなどの態様で2段階目のステップBの演出が実行される。
次いで、ノーマルリーチの実行タイミングとなると、例えば、図50(4)に示すように、右の演出図柄が左の演出図柄と同じ図柄(本例では、「7」の図柄)で停止表示されて、ノーマルリーチが開始される。ノーマルリーチでは、例えば、図50(5)(6)に示すように、中の演出図柄が左右の演出図柄と同じ図柄(本例では、「7」の図柄)に近くなると、変動中の中の演出図柄が低速変動に切り替わったり、図50(7)に示すように、左右の演出図柄と同じ図柄を通り過ぎると、再び中の演出図柄が高速変動に切り替わったりする演出が実行される。
次いで、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するリーチ演出の発展タイミングとなると(本例では、スーパーリーチが開始される直前の所定期間前(例えば、1秒前)となると)、図50(7)に示すように、所定のキャラクタA201と所定のキャラクタB202とを両方登場させるなどの態様で最終の3段階目のステップC1,C2の演出が実行される。
次いで、リーチ演出がノーマルリーチからスーパーリーチに発展し、図50(8)〜(10)に示すようなスーパーリーチの演出が実行される。例えば、スーパーリーチの演出が実行される場合には、図50(8)(9)に示すように、味方のキャラクタ203と敵のキャラクタ204とがバトルを行うような態様の演出が実行され、大当りとなる場合には、図50(10)に示すように、味方のキャラクタ203がバトルに勝利するような態様の演出が実行される。なお、はずれとなる場合には、例えば、図50(10)の表示画面において、逆に味方のキャラクタ203がバトルに敗北するような態様の演出が実行される。また、スーパーリーチの演出が実行されている場合には、例えば、図50(8)〜(10)に示すように、表示画面の一部において縮小表示されるなどの態様で演出図柄の変動表示が継続して表示される。
そして、大当りである場合には、図50(11)に示すように、左中右の演出図柄が同じ図柄(本例では、「7」の図柄)で揃った状態の大当り図柄が最終停止表示され、図50(12)に示すように、「大当り」などの文字列が表示されて、大当り遊技が開始される。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にステップアップ予告演出が実行される場合には、ボタン演出や示唆演出が実行される場合がある。図51および図52は、ステップアップ予告演出中にボタン演出や示唆演出が実行される場合の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図51は、ボタン演出において操作ボタン120による操作が行われた場合の演出態様を示しており、図52は、ボタン演出において操作ボタン120による操作が行われなかった場合の演出態様を示している。また、図50と同様に、図51および図52において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図51および図52において、図51(1)〜(5)および図52(1)〜(5)の演出態様は図50(1)〜(5)に示した演出態様と同様であり、図50(1)〜(3)と同様の態様で演出図柄の変動表示が開始されて、1段階目のステップAおよび2段階目のステップBの演出が実行される。また、ノーマルリーチの実行タイミングとなると、図50(4),(5)と同様の態様でノーマルリーチの演出が実行される。
次いで、ノーマルリーチが発生した後、ステップC1,C2への切替タイミングとなるまでのボタン有効期間となると、例えば、図51(6)および図52(6)に示すように、「ボタンを押せ!」などの文字列とともに、操作ボタン120の操作を促す表示205が表示され、ボタン演出が開始される。なお、ボタン演出が実行されている場合には、例えば、図51(6)および図52(6)に示すように、表示画面の一部において縮小表示されるなどの態様で演出図柄の変動表示が継続して表示される。
そして、遊技者によって操作ボタン120の操作が行われた場合には、リーチ演出の発展タイミングとなると、図51(7)に示すように、所定のキャラクタA201と所定のキャラクタB202とを両方登場させるなどの態様で最終の3段階目のステップC1,C2の演出が実行される(ステップS8110のY,ステップS8112参照)。さらに、示唆演出を実行することに決定されている場合には、ステップC1,C2の演出に組み合わせて、例えば、図51(7)に示すように、所定のキャラクタA201と所定のキャラクタB202とのセリフとして「SPリーチ?」などの文字列206が表示され、スーパーリーチに発展する可能性があることを示唆する演出が実行される(ステップS8113〜S8115参照)。なお、示唆演出(ロングリーチ)や示唆演出(全回転リーチ)を実行することに決定されている場合には、例えば、図51(7)の表示画面において、「ロングリーチ?」や「全回転リーチ?」などの文字列が表示される演出が実行される。
一方、遊技者によって操作ボタン120の操作が行われなかった場合には、リーチ演出の発展タイミングとなっても、図52(7)に示すように、「SPリーチ?」などの文字列206が表示され、スーパーリーチに発展する可能性があることを示唆する演出が実行される(ステップS8113〜S8115参照)だけで、ステップC1,C2の演出は実行されず、最終の3段階目のステップには発展しない(ステップS8110のN参照)。なお、示唆演出(ロングリーチ)や示唆演出(全回転リーチ)を実行することに決定されている場合には、例えば、図52(7)の表示画面において、「ロングリーチ?」や「全回転リーチ?」などの文字列が表示される演出が実行される。
その後、図50(8)〜(10)と同様の態様で、リーチ演出がノーマルリーチからスーパーリーチに発展してスーパーリーチの演出が実行され、大当りである場合には、図50(11)と同様の態様で大当り図柄が最終停止表示されるとともに、図50(12)と同様の態様で大当り遊技が開始される。
次に、桜モチーフ予告演出および群予告演出の演出態様の具体例について説明する。図53は、桜モチーフ予告演出および群予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図53において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たに変動パターンコマンドを受信すると、図53(1)に示すように演出図柄の停止図柄が停止表示している状態から、演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示を開始する際に、ステップS8003の予告演出設定処理において、キャラクタ予告演出を実行することに決定したことにもとづいて桜モチーフ予告演出を実行することに決定するとともに、群予告演出を実行することに決定したものとする。
次いで、図53(2)に示すように、キャラクタ予告演出の実行が決定されていることにもとづいて、演出図柄の高速変動が行われている期間中に所定のキャラクタ(本例では、男性のキャラクタ330A)を登場させる演出が行われる。この場合、桜モチーフ予告演出を伴わず、キャラクタ予告演出のみが実行される場合には、図53(2)の右側に併記したように、同じキャラクタであっても無地の上着を着た男性キャラクタ330Bを用いた演出が実行される。これに対して、図53(2)に示す例では、桜モチーフ予告演出を実行することに決定されていることにもとづいて、桜柄の上着を着た男性キャラクタ330Aを登場させることによって桜モチーフ予告演出が実行され、キャラクタ予告演出の大当りに対する期待度(信頼度)が高められる。このように、表示画面上に登場するキャラクタなどが桜柄などのモチーフ表示で表示されていることを認識することによって、遊技者は通常予告と比較して大当りに対する期待度(信頼度)が高いことを認識することができる。
なお、図53(2)に示す例では、リーチ発生前のタイミングで桜モチーフ予告演出が実行される場合が示されているが、リーチ発生後のタイミングで桜モチーフ予告演出が実行される場合にも、演出の実行タイミングがリーチ発生後であるだけで、図53(2)と同様の態様で、桜柄の上着を着た男性キャラクタ330Aを登場させることによって桜モチーフ予告演出が実行される。
また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出を実行することに決定されている場合にも桜モチーフ予告演出が実行される場合があるのであるが、この場合、例えば、リーチ発生前の桜モチーフ予告演出を実行することに決定されている場合には、図50(2)の表示画面において、桜柄のキャラクタA201を登場させることによって桜モチーフ予告演出を実行するようにすればよい。また、例えば、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出を実行することに決定されている場合には、図50(7)の表示画面において、桜柄のキャラクタA201および桜柄のキャラクタB202登場させることによって桜モチーフ予告演出を実行するようにすればよい。
次いで、図53(3)に示すように、左の演出図柄と右の演出図柄とが同じ図柄で停止表示して、リーチ演出が開始される。次いで、図53(4)に示すように、群予告演出を実行することに決定されていることにもとづいて、リーチ演出の実行中に群予告演出が実行される。すなわち、群予告演出の実行が決定されている場合には、図53(3)に示すようにリーチが発生したときに、図53(4)に示すように群予告演出が実行される。図53(4)に示す例では、演出表示装置9の表示画面上に所定のキャラクタ(本例では、女性のキャラクタ340)の群を登場させる演出が実行される。このように、表示画面上にキャラクタなどの群が登場することによって、遊技者は通常予告と比較して大当りに対する期待度(信頼度)が高いことを認識することができる。なお、群予告演出は、リーチが発生したときに実行される演出であり、図53(4)に示すように、群予告演出の実行中も、演出表示装置9の表示画面の一部で演出図柄の変動表示がリーチ態様で継続される。
そして、その後、変動時間が終了すると、大当りとすることに決定されている場合には、図53(5)に示すように、中の演出図柄が左右の演出図柄の同じ図柄で停止表示され、大当り図柄が停止表示される。一方、はずれとすることに決定されている場合には、図53(6)に示すように、中の演出図柄が左右とは異なる図柄で停止表示されて、はずれ図柄(リーチはずれ図柄)が停止表示される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め定められた順番に従って1段階から複数段階(例えば、3段階)まで演出態様を段階的に変化させるステップアップ予告演出を実行可能であり、リーチ演出を実行する場合に、ノーマルリーチと、ノーマルリーチの後に実行されるロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチとを実行可能である。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りである場合には、はずれである場合と比較して高い割合で、リーチ演出がノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展するタイミングで、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出(例えば、最終の3段階目のステップC1,C2の演出)を実行する。そのため、リーチ演出が発展するタイミングでステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出を実行することができるので、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出とリーチ演出とを関連付けて期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、リーチ演出が発展するタイミングでステップC1,C2の演出を実行するデータのみをあらかじめ用意し、そのあらかじめ用意したデータを用いてステップアップ予告演出を実行することによって、ステップC1,C2の演出への発展タイミングが必ずリーチ演出の発展タイミングと同じになる場合を示したが、ステップC1,C2まで発展させるステップアップ予告演出の実行の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、同じステップC1,C2まで発展するステップアップ予告演出であっても、リーチ演出の発展タイミングでステップC1,C2に発展する場合と、リーチ演出の発展タイミングよりも前のタイミングでステップC1,C2に発展する場合とがあるようにしてもよい。そして、リーチ演出の発展タイミングでステップC1,C2に発展する場合には、リーチ演出の発展タイミングよりも前のタイミングでステップC1,C2に発展する場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成すればよい。
図54は、ステップアップ予告演出の実行態様の他の例を示す説明図である。なお、図54に示す例では、最終段階のステップとしてステップC1まで発展させるステップアップ予告演出を実行する場合の例が示されているが、ステップC2まで発展させるステップアップ予告演出についても同様である。図54に示す変形例では、ステップC1まで発展するステップアップ予告演出用の演出データとして、ステップBの演出の後そのままステップC1の演出に発展させる(すなわち、リーチ演出の発展タイミングまで待たずにステップC1の演出に発展させる)態様の演出を実行するための演出データがあらかじめ用意されているものとする。この場合、同じステップC1まで発展するステップアップ予告演出を実行することに決定した場合であっても、リーチ演出の発展タイミングよりも前のタイミングでステップC1に発展させることに決定した場合には、あらかじめ用意した演出データをそのまま用いてステップアップ予告演出を実行するようにすればよい。一方、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定した場合には、図54に示すように、あらかじめ用意した演出データをそのまま用いてステップアップ予告演出を実行する際に、演出データ中のステップC1の演出に対応する部分の演出を、リーチ演出の発展タイミングまで待ってから実行するようにすればよい。
例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、大当りであるか否かを確認する。そして、大当りである場合には、はずれである場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定し、図54に示すように、あらかじめ用意した演出データをそのまま用いて、演出データ中のステップC1の演出に対応する部分の演出を、リーチ演出の発展タイミングまで待ってから実行するようにすればよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、全回転リーチ、スーパーリーチ、ロングリーチまたはノーマルリーチのいずれであるかを確認し、リーチの種類に応じて異なる高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにしてもよい。この場合、例えば、全回転リーチのときに最も高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、スーパーリーチのときに次に高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、ロングリーチのときにさらに次に高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、ノーマルリーチのときにリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定する割合が最も低くなるようにしてもよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、高確率状態であるか否かを確認する。そして、高確率である場合には、低確率である場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定し、図54に示すように、あらかじめ用意した演出データをそのまま用いて、演出データ中のステップC1の演出に対応する部分の演出を、リーチ演出の発展タイミングまで待ってから実行するようにすればよい。また、逆に、低確率である場合に、高確率である場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにしてもよい。
また、ステップC1まで発展するステップアップ予告演出用の演出データとして、ステップBの演出の後そのままステップC1の演出に発展させる演出を実行するための演出データと、リーチ演出の発展タイミングまで待ってからステップC1の演出に発展させる演出を実行するための演出データとの2種類の演出データをあらかじめ用意してもよい。図55は、ステップアップ予告演出の実行態様のさらに他の例を示す説明図である。図55に示す例では、リーチ演出の発展タイミングよりも前のタイミングでステップC1に発展させることに決定した場合には、あらかじめ用意した演出データ1を用いてステップアップ予告演出が実行される。また、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定した場合には、あらかじめ用意した演出データ2を用いてステップアップ予告演出が実行される。なお、図54と同様に、図55に示す例においても、最終段階のステップとしてステップC1まで発展させるステップアップ予告演出を実行する場合の例が示されているが、ステップC2まで発展させるステップアップ予告演出についても同様である。
例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、大当りであるか否かを確認する。そして、大当りである場合には、はずれである場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定し、図55に示すように、あらかじめ用意した演出データ2を用いて、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させるようにすればよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、全回転リーチ、スーパーリーチ、ロングリーチまたはノーマルリーチのいずれであるかを確認し、リーチの種類に応じて異なる高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにしてもよい。この場合、例えば、全回転リーチのときに最も高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、スーパーリーチのときに次に高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、ロングリーチのときにさらに次に高い割合でリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにし、ノーマルリーチのときにリーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定する割合が最も低くなるようにしてもよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出設定処理においてステップアップ予告演出を設定するときに、高確率状態であるか否かを確認する。そして、高確率である場合には、低確率である場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定し、図55に示すように、あらかじめ用意した演出データ2を用いて、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させるようにすればよい。また、逆に、低確率である場合に、高確率である場合と比較して高い割合で、リーチ演出の発展タイミングでステップC1に発展させることに決定するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、リーチ成立後にステップアップ予告演出の演出の態様が変化可能な所定段階数は、ステップアップ予告演出の種別に応じて異なる段階数である。例えば、この実施の形態では、ステップアップ予告演出の種別に応じて、リーチ発生後にステップBまで発展させたり、さらにリーチ演出の発展タイミングでステップBからステップC1,C2に発展させたりする。また、ステップアップ予告演出の種別に応じて、リーチ演出の発展タイミングでステップBおよびステップC1,C2に発展させるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチとなる可能性があることを示唆する示唆演出を実行可能である。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りである場合には、はずれである場合と比較して高い割合で、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出(例えば、ステップC1,C2の演出)が実行されるときに、その所定段階の演出態様による演出に組み合わせて示唆演出を実行する。そのため、大当りとなる場合には、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出と組み合わせて示唆演出が実行されやすいので、示唆演出が組み合わされることにより遊技の興趣の向上を期待することができる。
なお、この実施の形態では、示唆演出として、示唆演出(ロングリーチ)、示唆演出(スーパーリーチ)、および示唆演出(全回転リーチ)の3種類の演出が実行される場合がある。そして、この実施の形態では、全回転リーチが行われる場合が大当りに対する期待度(信頼度)が最も高く、スーパーリーチが行われる場合が大当りに対する期待度(信頼度)が次に高く、ロングリーチが行われる場合が大当りに対する期待度(信頼度)が最も低い。そのため、この実施の形態では、示唆演出のうち、示唆演出(全回転リーチ)が実行される場合が大当りに対する期待度(信頼度)が最も高く、示唆演出(スーパーリーチ)が行われる場合が大当りに対する期待度(信頼度)が次に高く、示唆演出(ロングリーチ)が行われる場合が大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなる。
また、この実施の形態によれば、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出は、第1期間(例えば、1秒間)実行される第1パターンの演出(例えば、ステップC1の演出)と、第1期間よりも長い第2期間(例えば、3秒間)実行される第2パターンの演出(例えば、ステップC2の演出)とを含む。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りである場合には、はずれである場合と比較して高い割合で、第2パターンの演出を実行する。そのため、演出期間の長い第2パターンの演出が実行されることによって、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出が実行されていることを遊技者により強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、ボタン演出を実行することに決定された場合には、操作ボタン120が操作されたことを条件として、リーチ演出がノーマルリーチからロングリーチやスーパーリーチ、全回転リーチに発展するタイミングで、ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出(例えば、ステップC1,C2の演出)を実行する。そのため、操作ボタン120を操作しなければステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出が実行されないので、所定段階の演出態様による演出が実行されるように遊技者に操作を促すことができ、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、ボタン演出を実行する場合には、操作ボタン120による操作が行われた場合にのみステップC1,C2の演出に発展するようにし、操作ボタン120による操作が行われなかった場合にはステップC1,C2の演出に発展させないように制御する場合を示したが、操作ボタン120による操作が行われなかった場合であっても、稀に低い割合でステップC1,C2の演出に発展させるようにしてもよい。
また、ボタン演出を実行する場合に、ステップC1,C2の演出に発展させるための操作条件として様々な操作条件を設定することができる。例えば、操作ボタン120による操作の有効期間中に、操作ボタン120が1回でも操作されれば操作条件が成立したものとしてステップC1,C2の演出に発展させてもよいし、操作ボタン120が複数回操作されたことを条件としてステップC1,C2の演出に発展させるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ボタン演出を実行する場合に、操作ボタン120による操作が行われなかった場合にリーチ演出を発展させないように制御する場合を示したが、さらに、操作ボタン120による操作が行われなければ、示唆演出も実行しないように構成してもよい。
図56は、操作ボタンによる操作が行われたかった場合に示唆演出も実行しないようにする場合の演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図56に示す変形例では、演出制御用CPU56は、ステップS8110で操作ボタン120のオンを検出した場合には、操作ボタン120による操作を検出したことを示す操作検出フラグをセットする(ステップS8110A)。また、ステップS8114でステップC1,C2への切替タイミングであった場合に、演出制御用CPU101は、さらに、操作検出フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS8114A)、操作検出フラグがセットされていることを条件にステップS8115に移行して、示唆演出を実行する。なお、図56に示す変形例のように構成した場合には、例えば、図56(7)に示す演出の具体例において、「SPリーチ?」などの文字列も表示されず、示唆演出も実行されないことになる。
また、この実施の形態によれば、ステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出が実行されるときに、予告演出の演出態様を、通常演出態様とは異なる特殊演出態様(例えば、桜柄のモチーフ態様)とする桜モチーフ予告演出を実行可能である。また、桜モチーフ予告演出が実行される場合には、大当りであるか否かにもとづいて、リーチ状態となる前に実行されるステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出の演出態様を特殊演出態様とするか、リーチ状態となった後に実行されるステップアップ予告演出やキャラクタ予告演出の演出態様を特殊演出態様とするかが決定される。そのため、特殊演出態様の予告演出が実行されたときの遊技の進行状況に応じて(桜柄のモチーフ態様が登場するのがリーチ前であるかリーチ後であるかに応じて)、大当りとなる割合を異ならせることができ、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、桜モチーフ予告演出のうち、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出については、大当りである場合にのみ実行される場合がある。従って、この実施の形態では、リーチ発生後に桜モチーフ予告演出が実行された場合には、大当りが確定することになる。なお、はずれである場合にも低い割合でリーチ発生後の桜モチーフ予告演出が実行されるようしてもよい。その場合でも、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、リーチ発生後の桜モチーフ予告演出が実行される割合が高くなるように構成すればよい。そのように構成しても、桜モチーフ予告演出がリーチ発生後に実行された場合には、リーチ発生前に実行された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるようにすることができ、遊技者に対して大当りに対する期待感をより強く抱かせることができる。
なお、確変大当りであるか否かに応じて、リーチ成立前に実行される演出の態様を桜モチーフ態様とするか、リーチ成立後に実行される演出の態様を桜モチーフ態様とするかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、「リーチハズレ」、「非確変大当り」または「確変大当り」かどうかに応じて、ステップアップ予告におけるリーチ成立前に実行されるステップAの演出やキャラクタ予告演出において桜モチーフ予告演出を実行するか、リーチ成立後に実行されるステップC1,C2の演出やキャラクタ予告演出において桜モチーフ予告演出を実行するかを決定するようにしてもよい。そして、確変大当りである場合には、通常大当りである場合と比較して、高い割合でリーチ発生後の桜モチーフ予告演出を実行すると決定するようにすればよい。
また、大当りであるか否かに応じて、リーチ成立後のステップアップ予告演出のいずれの段階の演出の態様を桜モチーフ予告態様とするかを決定するようにしてもよい。例えば、ステップアップ予告演出におけるリーチ成立後に実行されるステップBまたはステップC1,C2のいずれかの演出において桜モチーフ予告演出を実行するとを決定するようにしてもよい。そして、この場合、大当りであるか否かに応じて異なる割合で、ステップBとステップC1,C2とのいずれを桜柄モチーフ態様とするかを決定するようにすればよい。
また、1回の変動表示中に桜モチーフ予告演出を複数回実行可能に構成してもよい。例えば、ステップアップ予告演出とキャラクタ予告演出とでそれぞれ桜モチーフ予告演出を実行することによって、1回の変動表示中に2回の桜モチーフ予告演出を実行可能に構成してもよい。そして、はずれとなる場合には、1回の変動表示中の桜モチーフ予告演出の実行回数を所定回数(例えば、1回)以内に制限するようにしてもよい。例えば、はずれである場合には、ステップアップ予告演出とキャラクタ予告演出とのいずれか一方のみで桜モチーフ予告演出を実行するように制限することによって、1回の変動表示中に実行可能な桜モチーフ予告演出を1回に制限するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
なお、上記に示した実施の形態では、以下の(1)〜(5)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)遊技機は、複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、飾り図柄)の可変表示を開始させた後に表示結果(例えば、停止図柄)を導出表示する可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、該可変表示手段に導出表示された識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、1段階から複数段階(例えば、3段階)まで演出の態様が段階的に変化可能なステップアップ予告演出(例えば、図50に示す態様のステップアップ予告演出)を複数種別の中から選択するとともに、該選択した種別のステップアップ予告演出において演出の態様を変化させる段階数を選択する予告演出選択手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1502,S1504,S1506,S1508,S1509を実行する部分)と、該予告演出選択手段が選択した段階数のステップアップ予告演出を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8003の決定結果にもとづいてステップS8105,S8106〜S8112を実行する部分)と、を備え、複数種別のステップアップ予告演出は、リーチ成立前から予告演出の実行が開始され、リーチ成立後も演出の態様が所定段階数変化可能であり(例えば、リーチ成立後にステップBやステップC1,C2に発展可能である)、リーチ成立後に演出の態様が変化可能な所定段階数は、ステップアップ予告演出の種別に応じて異なる段階数である(例えば、ステップアップ予告演出の種別に応じて、リーチ発生後にステップBまで発展させたり、さらにリーチ演出の発展タイミングでステップBからステップC1,C2に発展させたりする。また、ステップアップ予告演出の種別に応じて、リーチ演出の発展タイミングでステップBおよびステップC1,C2に発展させてもよい)ことを特徴とする。そのような構成によれば、期待感を長期間持続させることができるとともに、ステップアップ予告演出の種別に注目させて遊技興趣のさらなる向上を図ることができる。
(2)リーチ成立前とリーチ成立後に実行可能な演出の態様を、通常演出態様(例えば、図53に示すようなキャラクタの服が無地の柄の演出態様)とするか、該通常演出態様とは異なる特定のデザイン(例えば、桜柄)を使用した特殊演出態様(例えば、図53に示すようなキャラクタの服が桜柄の演出態様)とするかを決定する演出態様決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1526を実行する部分)と、所定の移行条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて、通常遊技状態であるときに比べて表示結果が特定表示結果となりやすい特別遊技状態(例えば、時短状態または確変状態)に制御する遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS167,S170,S171を実行する部分)と、を備え、事前決定手段は、特定表示結果とするか否か(例えば、ステップS61)と所定の移行条件を成立させるか否か(例えば、ステップS72,S73)を決定し、演出態様決定手段は、事前決定手段により所定の移行条件を成立させると決定されたか否かに応じて、リーチ成立前に実行される演出の態様を特殊演出態様とするか、リーチ成立後に実行される演出の態様を特殊演出態様とするかを決定する(例えば、事前決定手段の決定結果が「リーチハズレ」「非確変大当り」「確変大当り」かどうかに応じて、ステップアップ予告におけるリーチ成立前に実行されるステップAの演出やキャラクタ予告演出において桜モチーフ予告演出を実行するか、リーチ成立後に実行されるステップC1,C2の演出やキャラクタ予告演出において桜モチーフ予告演出を実行するかを決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定のデザインを用いた演出が実行されたときの遊技の進行状況に応じて特別遊技状態となる割合を異ならせることができ、さらに遊技者の期待感に抑揚をつけることができる。
(3)予告演出実行手段は、演出態様決定手段により演出の態様を特殊演出態様とすると決定されたときに、ステップアップ予告演出における所定段階(例えば、ステップAやステップC1,C2)の演出の態様を特殊演出態様にてステップアップ予告演出を実行する(例えば、ステップアップ予告におけるリーチ成立前に実行されるステップの演出において桜モチーフ予告演出を実行するか、リーチ成立後に実行されるステップの演出において桜モチーフ予告演出を実行するかを決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、ステップアップ予告演出により一層注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)演出態様決定手段は、事前決定手段により特定表示結果とすると決定されたか否かに応じて、リーチ成立後のいずれの段階の演出の態様を特殊演出態様とするかを決定する(例えば、ステップアップ予告演出におけるリーチ成立後に実行されるステップBまたはステップC1,C2のいずれかの演出において桜モチーフ予告演出を実行するとを決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、リーチ成立後のいずれの段階数で特殊演出態様が実行されるかについて注目させることができ、より一層遊技の興趣を向上させることができる。
(5)演出態様決定手段は、演出の態様を複数回特殊演出態様とすると決定可能であり(例えば、ステップアップ予告演出とキャラクタ予告演出とでそれぞれ桜モチーフ予告演出を実行することによって、1回の変動表示中に2回の桜モチーフ予告演出をすると決定可能とする)、表示結果が特定表示結果とならない識別情報の可変表示が実行される場合は、特殊演出態様の実行回数を所定回数(例えば、1回)以内に制限する実行回数制限手段(例えば、はずれである場合には、ステップアップ予告演出とキャラクタ予告演出とのいずれか一方のみで桜モチーフ予告演出を実行するように制限する)を備えていてもよい。そのような構成によれば、特殊演出態様に対する期待感を過度に煽りすぎないようにすることにより、特殊演出態様が実行されるか否かに対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、始動領域を遊技媒体が通過した後、可変表示の開始を許容する開始条件が成立したことにもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を開始し、表示結果を導出表示する可変表示部を備え、可変表示部において導出表示された表示結果が特定表示結果となったときに特定遊技状態となる遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
120 操作ボタン

Claims (1)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示手段を備え、前記可変表示手段における識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定表示結果とするか否かを、識別情報の可変表示の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果にもとづいて、前記特定表示結果となる可能性があることを予告する予告演出を実行する予告演出実行手段と、
    前記可変表示手段において、前記特定表示結果の一部を構成しているが少なくとも一部の識別情報が可変表示中であるリーチ状態となった後にリーチ演出を実行するリーチ演出実行手段と、を備え、
    前記予告演出実行手段により実行される前記予告演出は、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出態様を段階的に変化させるステップアップ予告演出を含み、
    前記リーチ演出実行手段は、第1リーチ演出と、当該第1リーチ演出から発展して実行される第2リーチ演出とを実行可能であり、
    前記予告演出実行手段は、前記事前決定手段によって前記特定表示結果とすると決定された場合には、当該特定表示結果としないと決定された場合と比較して高い割合で、前記リーチ演出実行手段によって実行される前記リーチ演出が前記第1リーチ演出から前記第2リーチ演出に発展するタイミングで、前記ステップアップ予告演出のうちの所定段階の演出態様による演出を実行し、
    前記予告演出実行手段によって前記予告演出が実行されるときに、前記予告演出の演出態様を、通常演出態様とするか、当該通常演出態様とは異なる特殊演出態様とするかを決定する予告演出態様決定手段をさらに備え、
    前記予告演出態様決定手段は、前記事前決定手段の決定結果にもとづいて、前記リーチ状態となる前に実行される前記予告演出の演出態様を前記特殊演出態様とするか、前記リーチ状態となった後に実行される前記予告演出の演出態様を前記特殊演出態様とするかを決定する
    ことを特徴とする遊技機。
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