以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様を異ならせる。この実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の青色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の赤色表示とする。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側方に、変動中特図表示エリア5Iが設けられている。変動中特図表示エリア5Iには、現在実行されている可変表示に対応した画像が表示される。第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中特図表示エリア5Iに丸型で青色の画像が表示される。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示エリア4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中には、変動中特図表示エリア5Iに丸型で赤色の画像が表示される。即ち、第1又は第2開始条件の成立と共に、始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された表示がこの変動中特図表示エリア5Iにシフトして表示されることとなる。この、変動中特図表示エリア5Iの表示により、遊技者は第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bのいずれで特図ゲームが実行されているかを把握することができる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が所定の上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が、比較的に長いとなるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数の出玉が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的に出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数に比べて少なくなるものであってもよい。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過し易い第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。即ち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まる。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報等に基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性等を連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出とも称される。
この実施の形態では、先読み予告演出として、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性等を予告する保留表示予告が実行されるようになっている。具体的には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を、所定のタイミングにおいて通常の表示態様と異なる特別態様で表示する保留表示予告が実行される。
始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位に加えて、変動中特図表示エリア5Iにおいても先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。この実施の形態では、保留が消化されたことに対応して始動入賞記憶表示エリア5Hから除去された保留記憶表示は、この変動中特図表示エリア5Iにシフトして表示されることとなるが、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特別態様で保留記憶表示が成されているときに、変動中特図表示エリア5Iにシフトする場合には、変動中特図表示エリア5Iにおける表示も特別態様とするようにしてもよい。このようにすることで、保留記憶数が少ない段階で先読み予告演出が実行された場合であっても、表示態様が特別態様に変化する機会を増やすことができ、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、このような先読み予告演出とは別に、可変表示が実行されるときに、当該可変表示の変動パターンや可変表示結果に基づいて、当該可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される変動中予行演出が実行されるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組み合わせのうち、所定の通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組み合わせを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、通常大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」の可変表示態様と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態等とは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組み合わせのうち、所定の確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組み合わせを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組み合わせであるか確変大当り組み合わせであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確変制御が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始される毎に実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定が成されたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御が共に行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組み合わせのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後等に、所定のリーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」の可変表示態様と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。但し、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示結果がリーチ組み合わせを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態及び小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組み合わせの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定飾り図柄が非確変大当り組み合わせや確変大当り組み合わせとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組み合わせとなる飾り図柄と、通常大当り組み合わせとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組み合わせとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間等にて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中等にて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組み合わせであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うこと等により、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御が共に行われる遊技状態に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。コマンド9F00Hは、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信すると共に、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理において、始動入賞の発生に基づき、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できると共に、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値をとる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図5に示す各変動パターンは、予め定められた複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれていてもよい。各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されてもよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分けてもよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態であるときに、通常状態又は時短状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態や確変状態といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは、大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、特図表示結果や、変動パターン種別決定用の乱数値MR3や、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照される変動パターン決定テーブル等が記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことによる第2始動条件の成立に基づく保留情報とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。また、演出制御基板12には、RTC200が搭載されている。RTC200は、計時を行うことによる計時値を示すデータとして、少なくとも日付を示す日付データを出力可能である。なお、RTC200は、日付だけでなく時刻も示す日付時刻データを出力可能に構成されたものであってもよい。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御用CPU120には、RTC200がローカルに接続されており、RTC200から出力される日付データが演出制御用CPU120に入力されるようになっている。なお、RTC200には一次電池が接続されており、パチンコ遊技機1に電源が投入されていない状態でも、RTC200は一次電池から電力の供給を受けることで計時を実行可能である。これに対し、一次電池が消耗したときには、RTC200による計時を実行不能となり、日付データの出力が停止される。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出等における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターン毎に、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばプッシュボタン31Bといった操作部に対する所定を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図10(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド及び保留記憶数通知コマンドという4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図10(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のぞれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「6」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に対応する始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図10(B)に示す格納状態において新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「6」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「5」に対応した領域にシフトされる。
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのうち、バッファ番号「6」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知を取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図10(B)に示す例では、バッファ番号「6」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納される始動入賞時のコマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する場合における先読み予告パターンが決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限される。こうした先読み予告演出の設定が制限される期間に始動入賞時のコマンドを受信した場合に、その受信タイミングで先読み予告演出の設定が行われなかったものに対応して、未判定情報が「1」にセットされる。なお、先読み予告演出の実行を制限する場合には、所定期間内に発生した始動入賞に対応する可変表示を対象とする先読み予告演出について、全部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、各バッファ番号に保留記憶表示の表示態様を示す「保留表示態様」が対応付けて記憶される。この「保留表示態様」の値が「0」である場合は通常の表示態様となり、「1」や「2」である場合は通常の表示態様とは異なる特別態様であることを示す。例えば、保留表示予告の先読み予告演出が実行されている場合には特別態様となる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図11のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図12は、特別図柄プロセス処理として、図11に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図13は、始動入賞判定処理として、図12のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図14は、入賞時乱数値判定処理として、図13のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を抽象的に分類した変動パターン種別の決定や、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを先読みし、この先読み結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図14に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130A又は第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図13のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値と最大値とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定される。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;NO)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;NO)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。
ステップS405の処理に続いて、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS406)。変動パターン種別判定しきい値は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を特定し、変動パターン種別等に応じて予め設定された複数種類の変動カテゴリのうち、いずれに決定されるかを判定するために設定される判定値となる。この実施の形態では、少なくとも可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、時短制御の有無や合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリ、時短制御の有無や合計保留記憶数にかかわらず共通して「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリ、それら以外の「ハズレ」の変動カテゴリが設けられる。そして、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;YES)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。ステップS407の処理に続いて、小当り用の変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS408)。例えば、ステップS408の処理では、「250」を小当り用の変動パターン種別判定しきい値に設定する。ここで、「250」は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3における最大値であり、乱数値MR3は常に小当り用の変動パターン種別判定しきい値以下の値となる。即ち、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた変動カテゴリは1つのみ設けられて、その変動カテゴリに決定されると判定される。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;YES)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブル等を設定すればよい。ステップS410の処理に続いて、ステップS409の処理による判定結果に応じた変動パターン種別判定しきい値を設定する(ステップS411)。
ステップS406、S408、S411の処理のいずれかを実行した後には、それぞれの処理にて設定された変動パターン種別判定しきい値と、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
なお、ステップS406、S408、S411の処理により、予め定められた変動パターン種別判定しきい値を設定するものに代えて、変動パターン種別決定テーブルのいずれかを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターン種別に決定されるかの判定を行うようにしてもよい。その後、ステップS412の処理による判定結果に応じた変動カテゴリコマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図14に示す入賞時乱数値判定処理では、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合でも一律に変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲となる変動カテゴリの判定を行うようにしている。これに対して、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合には、変動カテゴリの判定を行わないようにしてもよい。この場合、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドを送信すると共に、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」であるときの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図13に示す始動入賞判定処理や図14に示す入賞時乱数値判定処理では、図13におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212において図14に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図14におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、更に図13におけるステップS213の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図11に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドという4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図12のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。なお、この実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようになっている。そのため、特別図柄通常処理では、第1特図を用いた特図ゲームの実行条件、及び第2特図を用いた特図ゲームの実行条件が成立している場合には、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件を優先的に成立させる制御が実行される。なお、これに対して、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグが共にオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定すると共に、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理等が実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理等が含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図15は、特別図柄通常処理として、図12のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図13に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新する(ステップS237)。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図6に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、確変状態における確変制御の有無に応じて割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを遊技用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた確変フラグがオン状態である場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図6に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図12に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかに応じて、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものであるか第2特図を用いたものであるかに応じて乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。例えば、乱数値MR2が「82」である場合、CPU103は、今回の特図ゲームが第1特図を用いたものである場合には、「突確」を大当り種別として決定し、今回の特図ゲームが第2特図を用いたものである場合には、「確変」を大当り種別として決定する。
図7では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせている。より具体的に、変動特図が第2特図のときには、大当り種別が「突確」とはならない。また、大当り種別が「確変」に決定される割合は、変動特図が第1特図のときよりも、変動特図が第2特図のときに高くなる。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて異なる割合で、所定の大当り種別に決定されてもよい。
遊技状態が時短状態であるときには、高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口を遊技球が進入し易い有利開放態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させることがある。こうした高開放制御が行われているときに、第2始動入賞口を遊技球が進入したことに基づいて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別が「突確」に決定されないように制限することで、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合と比べて、大当り種別が「突確」に決定され難いように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS240;NO)、その特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS244)。このとき、特図表示結果が「小当り」である場合には(ステップS244;YES)、RAM102の所定領域に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS245)。
ステップS244にて特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS244;NO)、ステップS243、S245の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240、S244にて特図表示結果が「大当り」や「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。ステップS244にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図12に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図16は、図12のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(S321)。一例として、図12に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。そして、大当り種別が「非確変」ではないと判定された場合には(ステップS323;NO)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合や(ステップS323;YES)、ステップS324の処理を実行した後には、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットすると共に、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、時短回数カウンタに設定する。なお、大当り種別が「突確」である場合には、短期開放大当り状態となる以前に時短制御が行われていたか否かに応じて、時短制御を開始する設定を行うか否かを異ならせてもよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、時短回数カウント値の初期設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定してもよい。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受ける。起電用の電力供給が開始された演出制御用CPU120では、演出制御メイン処理が実行される。
図17は、演出制御用CPU120により実行される演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、起動時の各種設定を行う(ステップS71)。例えばステップS71の処理では、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等が行われる。なお、演出制御基板12がバックアップ機能を有する場合には、ステップS71にて所定の演出状態復旧処理が実行されてもよい。演出状態復旧処理では、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かを判定し、チェックデータが格納されている場合には所定のチェックサム算出処理により算出したチェックサムとの比較結果が正常であるか否かを判定する。そして、チェック結果が正常である場合には、RAM122のバックアップデータ記憶領域に格納されているバックアップデータにより各種データを復旧する。一方、チェックデータが格納されていない場合や、チェック結果が正常ではない場合等には、RAM122をクリアする等の初期化処理を実行する。
ステップS71の処理を実行した後には、RTC200における異常の有無を検出する(ステップS72)。例えばステップS72の処理では、RTC200から出力される日付データを取得できるか否かを判定する。このとき、日付データを取得できない場合には、パチンコ遊技機1が導入されてから長時間が経過したことによりRTC200に電力を供給している一次電池が消耗した可能性が高いと推定して、RTC200に異常が発生したことを検出する。
ステップS72の処理による検出結果に応じて、RTC200に異常があるか否かを判定する(ステップS73)。RTC200に異常がない場合には(ステップS73;NO)、RTC200から出力される日付データを取得する(ステップS74)。続いて、取得した日付データが示す日付等をチェックして、その日付に異常があるか否かを判定する(ステップS75)。このとき、取得した日付データが実際にはあり得ない年月日を示していれば、ノイズ等の原因により取得した日付データが異常となった可能性が高いと推定して、日付に異常があると判定する。また、取得した日付データが所定範囲を超える場合にも、日付に異常があると判定してもよい。
ステップS75にて日付に異常がないと判定された場合には(ステップS75;NO)、ステップS74の処理により取得した日付データを、RAM122の日付データ記憶領域に記憶させる(ステップS76)。これに対し、ステップS73にてRTC200に異常があると判定された場合や(ステップS73;YES)、ステップS75にて日付に異常があると判定された場合には(ステップS75;YES)、RTC200の異常を報知するための設定を行う(ステップS77)。ステップS77の処理による設定に応じて、所定の異常報知期間が経過するまで、例えば遊技効果ランプ9を所定色で点滅表示させることにより、RTC200の異常をホールの従業員等が認識可能に報知する。このときには、異常の種類に応じて異なる報知態様で、異常の発生を報知してもよい。具体的な一例として、ステップS73の処理によりRTC200に異常があると判定された場合には遊技効果ランプ9を赤色で点滅表示させる一方、ステップS75の処理により日付に異常があると判定された場合には遊技効果ランプ9を青色で点滅表示させてもよい。これにより、RTC200における異常の原因が、一次電池の消耗によるものであるか、ノイズ等によるものであるかを、従業員等が容易に推察することができる。なお、RTC200の異常や日付の異常があると判定された場合には、予めROM121等に格納されている基準日付を示す日付データを読み出して、日付データ記憶領域に記憶させればよい。例えば基準日付を示す日付データは、パチンコ遊技機1がホールに導入されたときに対応する日付を示すものであればよい。
ステップS76、S77の処理のいずれかを実行した後には、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS78)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS78;NO)、ステップS78の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122の所定領域に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS78にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS78;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS79)、コマンド解析処理を実行する(ステップS80)。ステップS80にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS80にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS81)。ステップS81の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS81の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS82)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122の所定領域に設けられたランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS78の処理に戻る。
図18は、演出制御プロセス処理として、図17のステップS81にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す演出制御プロセス処理では、まず、演出効果設定処理を実行する(ステップS161)。
図19は、図18のステップS161にて実行される演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、以下に説明する演出効果設定処理を実行することで、遊技中や客待ちデモンストレーション表示中に、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量を調整可能となっている。また、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像Rが、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示される。調整結果画像Rは、図21(A)、(B)、(C2)等に示すように、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像Rの態様は、遊技者等に現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様等であってもよい。なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中となったときにのみ音量の調整が可能となっている。音量調整モード選択中には、調整結果画像Rが常に表示される。また、後述するように、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待ちデモ表示中からメニューモードへと移行する。
図19に示す演出効果設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中と判定し、オフ状態であればメニューモード実行中でないと判定する。なお、メニューモード実行中フラグは、後述のステップS127でオン状態にセットされ、ステップS516やステップS135でオフ状態にクリアされる。
メニューモード実行中でない場合(ステップS701;NO)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS702)。なお、調整結果画像表示中フラグは、後述のステップS708やS714でオン状態にセットされ、ステップS704、S711でオフ状態にクリアされる。
調整結果画像表示中フラグがオン状態である場合(ステップS702;YES)、演出制御用CPU120は、調整操作受付時から予め定められた所定期間T1が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、調整操作は、例えばスティックコントローラ31A等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作であり、この実施の形態では、スティックコントローラ31Aを左右に傾倒操作することにより、音量を予め定められた範囲内から調整し、傾倒操作を止めた時点での音量が調整結果としての音量として決定される。
なお、音量の決定操作は、調整操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって成されてもよい。また、音量調整のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段等であってもよい。また、操作手段の代わりに、非接触型のセンサを用いて、当該センサによって検出される遊技者の調整動作によって演出効果の調整が可能であってもよい。
所定期間T1は、音量の調整結果を示す調整結果画像Rの表示期間として予め定められている。所定期間T1は、遊技者が調整結果を確認するのに適切な期間であれば任意であり、この実施の形態では、数秒程度に設定されている。なお、調整操作受付時から所定期間T1が経過したか否かは、例えば、後述のステップS706で調整操作ありと判定したことに伴って、所定のタイマに所定期間T1に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
なお、調整操作は、演出効果としての画像表示装置5や演出効果ランプの表示輝度を調整するための操作であってもよい。そして、調整結果画像Rは輝度の調整結果を示すものであってもよい。また、調整操作に応じて、音量と輝度との少なくとも一方が調整可能であればよい。また、音量に応じた調整結果画像が表示される所定期間と、輝度に応じた調整結果画像が表示される所定期間とは、同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
ステップS703において、調整操作受付時から所定期間T1が経過していた場合(ステップS703;YES)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを画像表示装置5から消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS704)。このステップS704の処理により、遊技中や、デモ表示中の場合には、調整操作から所定期間T1が経過すると、調整結果画像Rが消去されることになる。ステップS704の処理に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS706の処理を実行する。また、ステップS702やS703の処理でNO判定の場合にも、ステップS706の処理を実行する。
ステップS701において、メニューモード実行中である場合には(ステップS701;YES)、音量調整モード選択中であれば(ステップS705;YES)、ステップS706の処理を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグがオン状態であれば音量調整モード選択中であると判定し、オフ状態であれば音量調整モード選択中でないと判定する。なお、音量調整モード選択中フラグは、後述のステップS131でオン状態にセットされ、所定の場合にオフ状態にクリアされる。例えば、メニューモード実行中に音量調整以外のモード選択が成された場合や、メニューモード実行中フラグがオフされるのに伴って、音量調整モード選択中フラグはオフ状態にクリアされる。また、音量調整モードが選択されている場合には(S705;YES)、ステップS704の処理を経ず、調整結果画像Rが常に表示される。また、デモ表示中の場合にも調整結果画像Rは所定期間T1を経過しても消去されないようにしてもよい。メニューモード実行中であっても(ステップS701;YES)、音量調整モード選択中でない場合は(ステップS705;NO)、演出効果設定処理を終了する。
ステップS706では、演出制御用CPU120は、調整操作があったか否かを判定する。演出制御用CPU120は、例えばスティックコントローラ31Aからの操作信号が入力されている場合には、調整操作ありと判定し(ステップS706;YES)、調整操作に応じた音量設定値をRAM122に設けられた設定値格納領域に格納する(ステップS707)。なお、ステップS707の処理においても、RAM122に設けられた設定値格納領域に設けられた、エラー音についての音量設定値は変更されず、初期設定値のままである。
続いて、演出制御用CPU120は、調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS708)。なお、既に調整結果画像Rが表示中である場合は、今回の調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態のまま保つ。
ステップS708の処理の実行後や、ステップS706の処理で調整操作なしと判定した場合は(ステップS706;NO)、ステップS709の処理を実行する。
ステップS709では、演出制御用CPU120は、可変表示結果導出表示期間T2であるか否かを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、後述の可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理を開始した際にオン状態にセットされ、当該処理を終了した際にオフ状態にクリアされるフラグに基づいて、導出表示期間T2であるか否かを判定する。導出表示期間T2は、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄の表示期間に相当するものであり、数秒程度に設定されている。したがって、この実施の形態では、導出表示期間T2は、前述の所定期間T1よりも短くなる。なお、導出表示期間T2は一定でなくともよく、例えば、通常状態のときよりも時短状態のときの方が短くなるように設定する等してもよい。
可変表示結果の導出表示期間T2である場合(ステップS709;YES)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS710)、オンであれば(ステップS710;YES)、調整結果画像Rを消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS711)。これにより、調整操作から所定期間T1が経過していなくとも、導出表示期間T2であれば、調整結果画像Rが消去されることになる。
一方で、可変表示結果の導出表示期間T2でない場合(ステップS709;NO)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS712)、オフであれば(ステップS712;NO)、ステップS713の処理を実行する。
ステップS713の処理では、演出制御用CPU120は、可変表示の導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内であるか否かを判定する。導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内である場合(ステップS713;YES)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを復帰表示し、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS714)。これにより、ステップS711の処理で調整結果画像Rが消去されていたとしても、導出表示期間内である場合には、図20(B)に示すように、調整結果画像Rが復帰して表示される。
ステップS712でYES判定であった場合や、ステップS705、S710、S713でNO判定であった場合や、ステップS711、S714の実行後は、演出制御用CPU120は、演出効果設定処理を終了する。
なお、導出表示期間T2において調整結果画像Rが消去されている場合は、ステップS706あるいはS707の処理を経ないようにして、調整操作を無効としたり、調整操作に応じた音量設定を無効としたりしてもよい。また、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された音量設定値を、所定のタイミングでデフォルトに戻るように構成してもよい。当該所定のタイミングとしては、例えば、特定の変動後や、変動を特定回数実行後や、客待ちデモ表示復帰タイミングや、パチンコ遊技機1の再起動時等であればよい。また、所定期間T1は、互いに長さの異なる複数種類用意され、例えば遊技状態毎に使い分けてもよい。例えば、時短状態では所定期間を10秒とし、通常状態では所定期間を5秒とする等してもよい。
ここで、導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図20(A)、(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図20(A)、(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される。図20(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図20(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T2が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
図21(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態においては、調整結果画像Rの表示領域は、図21(A)に示すように、飾り図柄の表示領域の一部と重なるようになっている。
図21(B)は、デモ表示中における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」等の客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図21(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり、図21(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bwo押下操作したりすることによって、図21(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キー等であってもよい。なお、図21(A)に示す遊技中と、図21(C2)に示す音量調整モード選択中とでは、遊技中に比べて調整結果画像Rを大きく表示したり、画像表示装置5の中央に表示させたり等してもよい。
図21(D1)、(D2)は、エラー報知処理において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、可変表示結果の導出表示中も消去されず、調整結果画像Rよりも優先して表示される。
図18に示すステップS161にて演出効果設定処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図22は、図18のステップS170にて実行される可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドといった、主基板11から伝送される変動開始コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、第1変動開始コマンド及び第2変動開始コマンドをいずれも受信していなければ(ステップS501;NO)、所定操作を受け付けた場合にはメニューモードへ移行するメニューモード処理を実行する(ステップS502)。
図23は、図22のステップS502にて実行されるメニューモード処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すメニューモード処理において、演出制御用CPU120は、まず、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS121)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中であると判定し、オフ状態であればメニューモード実行中ではないと判定する。
ステップS121にてメニューモード実行中ではない場合には(ステップS121;NO)、メニュー画面切替操作があったか否かを判定する(ステップS122)。メニュー画面切替操作は、例えば、客待ちデモ表示中に受付可能なプッシュボタン31Bの押下操作であり、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bからの操作信号が入力されている場合にはメニュー画面切替操作があったと判定する。なお、メニュー画面切替操作を受付可能な操作手段は任意であり、プッシュボタン31Bに限られない。
ステップS122にてメニュー画面切替操作はなかった場合には(ステップS122;NO)、メニューモード処理を終了する。このようにして、メニューモード実行中ではないときにメニュー画面切替操作がなかった場合には、メニューモードは実行されない。
ステップS122にてメニュー画面切替操作があった場合には(ステップS122;YES)、演出制御フラグ設定部191に設けられたデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS123)。なお、デモ表示中フラグは、後述するステップS505の処理が実行されたときにオン状態にセットされる一方で、ステップS125、S510、S513の処理のいずれかが実行されたときにクリアされてオフ状態となる。
ステップS123にてデモ表示中フラグがオンである場合には(ステップS123;YES)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS124)。一例として、演出制御用CPU120は、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS125)。このようにして、メニュー画面切替操作があったときにデモ画面表示中であった場合には、デモ画面表示が終了される。
ステップS123にてデモ表示中フラグがオフである場合や(ステップS123;NO)、ステップS125の処理を実行した後には、メニュー表示を開始し(ステップS126)、メニューモード実行中フラグをオン状態にセットして(ステップS127)、メニューモード処理を終了する。このようにして、メニュー画面切替操作があったときにデモ画面表示中ではない場合や、メニュー画面切替操作があったときにデモ画面表示を終了した場合には、メニュー表示が開始される。
ステップS121にてメニューモード実行中である場合には(ステップS121;YES)、モード選択中であるか否かを判定する(ステップS128)。ここで、メニューモード中においては、メニュー画面から複数種類の項目が選択可能となっている。上述したように、この実施の形態では、メニュー画面にて「音量調整」の項目が選択可能となっている。また、「音量調整」の項目の他にも、メニュー画面では、例えば、通常状態にてスピーカ8L、8Rから出力される楽曲を選択するための「楽曲選択」や、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを報知する予告演出の出現率を変更するための「ゲーム性変更」等の項目を選択可能とすることができる。そして、複数種類の項目の中から遊技者の選択操作により、いずれかの項目が選択された場合には、選択された項目に対応するモード選択中となる。例えば、「音量調整」の項目が選択された場合には、音量調整モード選択中となり、音量調整モード選択中フラグがオン状態にセットされる。ステップS128の処理では、例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグや楽曲選択モード選択中フラグ、ゲーム性変更モード選択中フラグといった、モード選択中フラグがオン状態であればモード選択中であると判定し、オフ状態であればモード選択中ではないと判定する。
ステップS128にてモード選択中ではない場合には(ステップS128;NO)、モード選択操作があったか否かを判定する(ステップS129)。ここで、モード選択操作は、例えばスティックコントローラ31A等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作であり、この実施の形態では、スティックコントローラ31Aを前後に傾倒操作することにより、項目を選択し、傾倒操作を止めた時点での項目が選択結果としての項目として決定される。
なお、項目の決定操作は、選択操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって成されてもよい。また、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段等であってもよい。また、操作手段の代わりに、非接触型のセンサを用いて、当該センサによって検出される遊技者の選択動作によって項目の選択が可能であってもよい。
ステップS129にてモード選択操作があった場合には(ステップS129;YES)、モード表示を開始し(ステップS130)、モード選択中フラグをオン状態にセットする(ステップS131)。ステップS131の処理において、演出制御用CPU120は、例えば、「音量調整」のモード選択操作があった場合には、音量調整モード表示を開始し、音量調整モード選択中フラグをオン状態にセットする。このようにして、メニュー画面から複数種類の項目のいずれかが選択された場合には、選択された項目に対応するモード表示が開始される。
ステップS128にてモード選択中である場合や(ステップS128;YES)、ステップS129にてモード操作がなかった場合や(ステップS129;NO)、ステップS131の処理を実行した後には、メニュー画面表示終了操作があったか否かを判定する(ステップS132)。メニュー画面表示終了操作は、例えば、メニュー画面にて選択可能な複数種類の項目のうち、「メニューモード終了」の項目の選択操作である。
ステップS132にてメニュー画面表示終了操作がなかった場合には(ステップS132;NO)、メニュー画面表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS133)。このとき、メニュー画面表示期間が終了していなければ、メニューモード処理を終了する。このようにして、メニューモード実行中に、メニュー画面表示終了操作が行われず、メニュー画面表示期間も終了していない場合には、次回のタイマ割込みが発生したときにも、継続してメニューモードが実行される。
ステップS132にてメニュー画面表示終了操作があった場合や(ステップS132;YES)、ステップS133にてメニュー画面表示期間が終了した場合には(ステップS133;YES)、メニュー画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS134)。一例として、演出制御用CPU120は、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる。このときには、メニューモード実行中フラグをクリアしてオフ状態として(ステップS135)、メニューモード処理を終了する。また、ステップS135にて、音量調整モード選択中フラグ等のモード選択中フラグがオン状態である場合、演出制御用CPU120は、オン状態となっているモード選択中フラグについてもクリアしてオフ状態とする。このようにして、メニューモード実行中に、メニュー画面表示終了操作が行われた場合や、メニュー画面表示期間が終了した場合には、メニュー画面表示が終了される。
図22に戻り、ステップS502の処理を実行した後には、演出制御フラグ設定部191に設けられたデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS503)。
ステップS503にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS503;NO)、主基板11から伝送される客待ちデモ指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、客待ちデモ指定コマンドを受信していなければ(ステップS504;NO)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS504にて客待ちデモ指定コマンドを受信していれば(ステップS504;YES)、デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS505)。続いて、デモ表示画面を開始させるための設定を行うデモ画面表示開始設定処理を実行する(ステップS506)。
図24は、図22のステップS506にて実行されるデモ画面表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すデモ画面表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる(ステップS141)。
ステップS141の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、日付データ記憶領域における日付データの記憶を読み出す(ステップS142)。続いて、演出制御用CPU120は、読み出した日付データによって示される日付が、予め定められた特定の日付以降の日付であるか否かを判定する(ステップS143)。特定の日付は、例えば、パチンコ遊技機1がホールに導入されたときに対応する日付を基準日付として、その基準日付から数週間後の日付等、基準日付から所定期間後の日付であればよい。
ステップS143にて特定の日付以降でなければ(ステップS143;NO)、演出制御用CPU120は、第1デモ表示用のデモ表示用演出制御パターンをROM121から読み出し、デモ画面表示中における演出動作を制御するための使用パターンとしてセットして(ステップS144)、デモ画面表示開始設定処理を終了する。一方、ステップS143にて特定の日付以降であれば(ステップS143;YES)、演出制御用CPU120は、第2デモ表示用のデモ表示用演出制御パターンをROM121から読み出し、デモ画面表示中における演出動作を制御するための使用パターンとしてセットして(ステップS145)、デモ画面表示開始設定処理を終了する。
このようにデモ表示用演出制御パターンがセットされることにより、この実施の形態では、現在の日付が特定の日付以降であるか否かに応じて、第1デモ表示又は第2デモ表示のうち、いずれかのデモ表示が実行される。これらのデモ表示では、複数種類の変動中予告演出のうち複数種類の特定の変動中予告演出が、キーポイントとして紹介される。
図25は、デモ表示において紹介される変動中予告演出を説明するための図である。図25(A)に示すように、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示では、激アツの呼びかけ予告、群予告、フルーツ柄のアイキャッチ予告の3種類の変動中予告演出が、「3大キーポイント」として紹介される。一方、図25(B)に示すように、特定の日付以降に実行される第2デモ表示では、ケーキのプレゼント予告、カウント5のカウントアップ予告、フルーツ柄のアイキャッチ予告の3種類の変動中予告演出が、「新3大キーポイント」として紹介される。
第1デモ表示において「3大キーポイント」の一つとして紹介される激アツの呼びかけ予告は、複数態様の呼びかけ予告のうちの一態様である。呼びかけ予告は、画像表示装置5に表示されるキャラクタのセリフに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。したがって、激アツの呼びかけ予告が紹介されるときには、例えば「セリフに注目!」といった、呼びかけ予告が実行されたときに遊技者が注目すべきキーポイントの説明が表示される。なお、第1デモ表示では、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる、複数態様の呼びかけ予告のうち可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い呼びかけ予告が紹介される。
第1デモ表示において「3大キーポイント」の一つとして紹介される群予告は、画像表示装置5に表示されるミニキャラ群が、複数種類のキャラクタのうち、いずれのキャラクタであるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。したがって、群予告が紹介されるときには、例えば「ミニキャラ群に注目!」といった、群予告が実行されたときに遊技者が注目すべきキーポイントの説明が表示される。なお、第1デモ表示では、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる、複数態様の群予告のうち可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い群予告が紹介される。
第2デモ表示において「新3大キーポイント」の一つとして紹介されるケーキのプレゼント予告は、複数態様のプレゼント予告のうちの一態様である。プレゼント予告は、画像表示装置5に表示されるキャラクタが取り出すプレゼントに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。したがって、ケーキのプレゼント予告が紹介されるときには、例えば「プレゼントに注目!」といった、プレゼント予告が実行されたときに遊技者が注目すべきキーポイントの説明が表示される。なお、第2デモ表示では、プレゼントが「ケーキ」となる、複数態様のプレゼント予告のうち可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いプレゼント予告が紹介される。
第2デモ表示において「新3大キーポイント」の一つとして紹介されるカウント5のカウントアップ予告は、複数態様のカウントアップ予告のうちの一態様である。カウントアップ予告は、画像表示装置5に表示されるキャラクタがカウントアップを行い、最終的に何カウントになったかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。したがって、カウント5のカウントアップ予告が紹介されるときには、例えば「カウントに注目!」といった、カウントアップ予告が実行されたときに遊技者が注目すべきキーポイントの説明が表示される。なお、第2デモ表示では、カウントが「5」となる、複数態様のカウントアップ予告のうち可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いカウントアップ予告が紹介される。
第1デモ表示において「3大キーポイント」の一つとして紹介されると共に、第2デモ表示において「新3大キーポイント」の一つとして紹介されるフルーツ柄のアイキャッチ予告は、複数態様のアイキャッチ予告のうちの一態様である。アイキャッチ予告は、画像表示装置5に表示されるキャラクタの着物の柄に応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。したがって、フルーツ柄のアイキャッチ予告が紹介されるときには、例えば「着物の柄に注目!」といった、アイキャッチ予告が実行されたときに遊技者が注目すべきキーポイントの説明が表示される。なお、第1デモ表示と第2デモ表示では、キャラクタの着物の柄が「フルーツ柄」となる、複数態様のアイキャッチ予告のうち可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いアイキャッチ予告が紹介される。
このように、特定の日付以降に実行される第2デモ表示では、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示にて紹介される予告演出とは異なる予告演出が紹介される。即ち、演出制御用CPU200は、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、デモ表示によって紹介される予告演出を変更する。このような構成によれば、例えば、パチンコ遊技機1がホールに導入されてから数週間といった特定期間にデモ表示が何度も実行されても、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応してデモ表示によって紹介される予告演出が変更されることで、デモ表示に対する遊技者の興味が薄れてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、特定の日付以降に実行される第2デモ表示において、例えば、フルーツ柄のアイキャッチ予告のように、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示でも紹介されていた予告演出と同じ演出が紹介される。即ち、演出制御用CPU120は、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となっても、デモ表示にて紹介される予告演出のうち一部の予告演出については変更しない。このような構成によれば、デモ表示によって紹介される予告演出が変更されても、一部の予告演出については変更されないので、デモ表示によって紹介される予告演出が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い態様の演出であることを分かり易くすることができる。
図22に戻り、ステップS503にてデモ表示中フラグがオンである場合や(ステップS503;YES)、ステップS506の処理を実行した後には、デモ画面表示指令処理を実行する(ステップS507)。このデモ画面表示指令処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマを更新し、ステップS506にてセットしたデモ表示用演出制御パターンから、更新後の演出制御プロセスタイマ値に応じた制御データを読み出し、その制御データに対応する各種指令を作成して、VDPやランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。なお、この実施の形態では、無音の客待ちデモ画面となっており、デモ表示用演出制御パターンには音声制御データは含まれない。
ステップS507にてデモ画面表示指令処理を実行した後には、デモ表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS508)。このとき、デモ表示期間が終了していなければ(ステップS708;NO)、可変表示開始待ち処理を終了する。これに対して、デモ表示期間が終了した場合には(ステップS508;YES)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS509)。一例として、演出制御用CPU120は、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態として(ステップS510)、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS501にて変動開始コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS501;YES)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS511)。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば(ステップS511;YES)、デモ画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS512)。一例として、演出制御用CPU120は、ステップS512の処理において、ステップS509の処理と同様に、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる。このときには、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS513)。
ステップS511にてデモ表示中フラグがオフである場合や(ステップS511;NO)、ステップS513の処理を実行した後には、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS514)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中であると判定し、オフ状態であればメニューモード実行中ではないと判定する。
ステップS514にてメニューモード実行中である場合には(ステップS514;YES)、メニュー画面表示を終了させるための設定を行う(ステップS515)。一例として、演出制御用CPU120は、VDPに対して所定の表示制御指令を送信する等して、画像表示装置5における表示を初期化させる。このときには、メニューモード実行中フラグをクリアしてオフ状態として(ステップS516)、メニューモード処理を終了する。また、ステップS516にて、音量調整モード選択中フラグ等のモード選択中フラグがオン状態である場合、演出制御用CPU120は、オン状態となっているモード選択中フラグについてもクリアしてオフ状態とする。このようにして、メニューモード実行中に、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始される場合には、メニュー画面表示が終了される。
ステップS514にてメニューモード実行中ではない場合や(ステップS514;NO)、ステップS516の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS517)、可変表示開始待ち処理を終了する。
図26は、可変表示開始設定処理として、図18のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されたときには(ステップS521;YES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS523の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組み合わせの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;NO)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」又は「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;YES)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS526)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照すること等により、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組み合わせを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4又は変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS524と同様の処理を実行することにより、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定すればよい。
ステップS525にて「突確」又は「小当り」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS525;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS527)。一例として、ステップS527の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無等に応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組み合わせ又は確変大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出等により確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組み合わせの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS523、S524、S526、S527の処理のいずれかを実行した後には、変動中予告設定処理を実行する(ステップS528)。ステップS528の変動中予告設定処理では、変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとが決定される。
図27は、変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンの一例を示す図である。この実施の形態では、可変表示の期間のうちの第1期間、第2期間、第3期間に対応して、複数種類の変動中予告演出を実行可能である。例えば、第1期間では、呼びかけ予告とプレゼント予告を実行可能である。また、第2期間では、群予告とカウントアップ予告を実行可能である。また、第3期間であるアイキャッチ予告を実行可能である。
第1期間において実行可能な呼びかけ予告は、上述したように、画像表示装置5に表示されるキャラクタのセリフに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。この実施の形態では、呼びかけ予告の演出態様に対応した変動中予告パターンとして、キャラクタのセリフが「チャンスだよ!」となる演出態様の変動中予告パターンYY1、キャラクタのセリフが「スーパーリーチがかかるよ!」となる演出態様の変動中予告パターンYY2、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる演出態様の変動中予告パターンYY3を決定可能である。そして、この実施の形態では、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる演出態様の変動中予告パターンYY3に対応する激アツの呼びかけ予告が、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。
第1期間において実行可能なプレゼント予告は、上述したように、画像表示装置5に表示されるキャラクタが取り出すプレゼントに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。この実施の形態では、プレゼント予告の演出態様に対応した変動中予告パターンとして、プレゼントが「アイスクリーム」となる演出態様の変動中予告パターンPY1、プレゼントが「ドーナツ」となる演出態様の変動中予告パターンPY2、プレゼントが「ケーキ」となる演出態様の変動中予告パターンPY3を決定可能である。そして、この実施の形態では、プレゼントが「ケーキ」となる演出態様の変動中予告パターンPY3に対応するケーキのプレゼント予告が、特定の日付以降に実行される第2デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「新3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。
第2期間において実行可能な群予告は、上述したように、画像表示装置5に表示されるミニキャラ群が、複数種類のキャラクタのうち、いずれのキャラクタであるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。この実施の形態では、群予告の演出態様に対応した変動中予告パターンとして、ミニキャラ群が「キャラクタAのみ」となる演出態様の変動中予告パターンGY1、ミニキャラ群が「キャラクタBのみ」となる演出態様の変動中予告パターンGY2、ミニキャラ群が「キャラクタCのみ」となる演出態様の変動中予告パターンGY3、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる演出態様の変動中予告パターンGY4を決定可能である。そして、この実施の形態では、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる演出態様の変動中予告パターンGY4に対応する群予告が、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。
第2期間において実行可能なカウントアップ予告は、上述したように、画像表示装置5に表示されるキャラクタがカウントアップを行い、最終的に何カウントになったかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。この実施の形態では、カウントアップ予告の演出態様に対応した変動中予告パターンとして、カウントが「2」となる演出態様の変動中予告パターンCY1、カウントが「3」となる演出態様の変動中予告パターンCY2、カウントが「4」となる演出態様の変動中予告パターンCY3、カウントが「5」となる演出態様の変動中予告パターンCY4を決定可能である。そして、この実施の形態では、カウントが「5」となる演出態様の変動中予告パターンCY4に対応するカウント5のカウントアップ予告が、特定の日付以降に実行される第2デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「新3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。
第3期間において実行可能なアイキャッチ予告は、上述したように、画像表示装置5に表示されるキャラクタの着物の柄に応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が異なる予告演出である。この実施の形態では、アイキャッチ予告の演出態様に対応した変動中予告パターンとして、キャラクタの着物の柄が「星柄」となる演出態様の変動中予告パターンEY1、キャラクタの着物の柄が「金魚柄」となる演出態様の変動中予告パターンEY2、キャラクタの着物の柄が「フルーツ柄」となる演出態様の変動中予告パターンEY3、キャラクタが「キャラクタD」となる演出態様の変動中予告パターンEY4を決定可能である。そして、この実施の形態では、キャラクタの着物の柄が「フルーツ柄」となる演出態様の変動中予告パターンEY3に対応するフルーツ柄のアイキャッチ予告が、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示と、特定の日付以降に実行される第2デモ表示とにおいて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「3大キーポイント」、「新3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。
図28は、変動中予告設定処理として、図26のステップS528にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す変動中予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、日付データ記憶領域における日付データの記憶を読み出す(ステップS142)。続いて、演出制御用CPU120は、読み出した日付データによって示される日付に応じて、可変表示の期間のうちの第1期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとを決定する(ステップS152)。一例として、ステップS152の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、現在の日付が特定の日付以降であるか否かに応じて予め用意された2種類の変動中予告決定テーブルのうちのいずれかを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、変動中予告パターン決定用の乱数値と比較される数値が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS152の処理では、現在の日付が特定の日付よりも前であれば、図29(A)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第1期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。一方、現在の日付が特定の日付以降であれば、図29(B)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第1期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。
図29に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、第1期間に実行可能な変動中予告演出である呼びかけ予告とプレゼント予告の有無の決定割合を異ならせている。図29(A)、(B)に示すように、変動パターンが「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合には、「非リーチ」や「その他ハズレ」の変動パターンである場合よりも、呼びかけ予告又はプレゼント予告が実行される割合が高くなっており、変動パターンが「大当り」の変動パターンである場合には、「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合よりも、呼びかけ予告又はプレゼント予告が実行される割合が高くなっている。このような設定により、呼びかけ予告又はプレゼント予告が実行されることによって、可変表示結果やスーパーリーチの有無を示唆することができる。
また、図29に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、変動中予告演出を実行する場合における、呼びかけ予告やプレゼント予告の演出態様に応じた変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図29(A)、(B)に示すように、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、呼びかけ予告について、変動中予告パターンYY3よりも変動中予告パターンYY1や変動中予告パターンYY2に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンYY1や変動中予告パターンYY2よりも変動中予告パターンYY3に決定される割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、プレゼント予告について、変動中予告パターンPY3よりも変動中予告パターンPY1や変動中予告パターンPY2に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンPY1や変動中予告パターンPY2よりも変動中予告パターンPY3に決定される割合が高くなっている。このような設定により、呼びかけ予告やプレゼント予告が実行されるときの演出態様によって、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。また、デモ表示において紹介されない演出態様の変動中予告演出よりも、激アツの呼びかけ予告やケーキのプレゼント予告といったデモ表示において紹介される演出態様の変動中予告演出の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆するようにすることができる。
また、図29に示す決定割合の設定例では、現在の日付が特定の日付以降であるか否かと、変動パターンとに応じて、変動中予告演出を実行する場合における、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆する呼びかけ予告やプレゼント予告の変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図29(A)に示すように、現在の日付が特定の日付よりも前であるときには、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、変動中予告パターンYY3よりも変動中予告パターンPY3に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンPY3よりも変動中予告パターンYY3に決定される割合が高くなっている。一方、図29(B)に示すように、現在の日付が特定の日付以降であるときには、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、変動中予告パターンPY3よりも変動中予告パターンYY3に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンYY3よりも変動中予告パターンPY3に決定される割合が高くなっている。このような設定により、現在の日付が特定の日付よりも前である場合には、プレゼントが「ケーキ」となるケーキのプレゼント予告よりも、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる激アツの呼びかけ予告の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出とすることができる。また、現在の日付が特定の日付以降である場合には、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる激アツの呼びかけ予告よりも、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる激アツの呼びかけ予告の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出とすることができる。
ここで、上述したように、この実施の形態では、キャラクタのセリフが「激アツだよ!」となる激アツの呼びかけ予告は、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。一方、プレゼントが「ケーキ」となるケーキのプレゼント予告は、特定の日付以降に実行される第2デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「新3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。即ち、演出制御用CPU120は、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、可変表示結果が「大当り」となる可能性が、特定の日付となる前までとは異なる可能性となるように呼びかけ予告とプレゼント予告を実行する。このような構成によれば、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となった後に、それまでにも実行されていた呼びかけ予告やプレゼント予告が実行されたとしても、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることで、遊技興趣を向上させることができる。
ステップS152の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS151にて読み出した日付データによって示される日付に応じて、可変表示の期間のうちの第2期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとを決定する(ステップS153)。一例として、ステップS153の処理では、ステップS152の処理と同様に、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、現在の日付が特定の日付以降であるか否かに応じて予め用意された2種類の変動中予告決定テーブルのうちのいずれかを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、変動中予告パターン決定用の乱数値と比較される数値が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS153の処理では、現在の日付が特定の日付よりも前であれば、図30(A)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第2期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。一方、現在の日付が特定の日付以降であれば、図30(B)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第2期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。
図30に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、第2期間に実行可能な変動中予告演出である群予告とカウントアップ予告の有無の決定割合を異ならせている。図30(A)、(B)に示すように、変動パターンが「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合には、「非リーチ」や「その他ハズレ」の変動パターンである場合よりも、群予告又はカウントアップ予告が実行される割合が高くなっており、変動パターンが「大当り」の変動パターンである場合には、「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合よりも、群予告又はカウントアップ予告が実行される割合が高くなっている。このような設定により、群予告又はカウントアップ予告が実行されることによって、可変表示結果やスーパーリーチの有無を示唆することができる。
また、図30に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、変動中予告演出を実行する場合における、群予告やカウントアップ予告の演出態様に応じた変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図30(A)、(B)に示すように、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、群予告について、変動中予告パターンGY4よりも変動中予告パターンGY1や変動中予告パターンGY2、変動中予告パターンGY3に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンGY1や変動中予告パターンGY2、変動中予告パターンGY3よりも変動中予告パターンGY4に決定される割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、カウントアップ予告について、変動中予告パターンCY4よりも変動中予告パターンCY1や変動中予告パターンCY2、変動中予告パターンCY3に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンCY1や変動中予告パターンCY2、変動中予告パターンCY3よりも変動中予告パターンCY4に決定される割合が高くなっている。このような設定により、群予告やカウントアップ予告が実行されるときの演出態様によって、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。また、デモ表示において紹介されない演出態様の変動中予告演出よりも、カウント5のカウントアップ予告といったデモ表示において紹介される演出態様の変動中予告演出の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆するようにすることができる。
また、図30に示す決定割合の設定例では、現在の日付が特定の日付以降であるか否かと、変動パターンとに応じて、変動中予告演出を実行する場合における、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆する群予告やカウントアップ予告の変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図30(A)に示すように、現在の日付が特定の日付よりも前であるときには、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、変動中予告パターンGY4よりも変動中予告パターンCY4に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンCY4よりも変動中予告パターンGY4に決定される割合が高くなっている。一方、図29(B)に示すように、現在の日付が特定の日付以降であるときには、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、変動中予告パターCPY3よりも変動中予告パターンGY3に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンGY4よりも変動中予告パターンCY4に決定される割合が高くなっている。このような設定により、現在の日付が特定の日付よりも前である場合には、カウントが「5」となるカウント5のカウントアップ予告よりも、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる群予告の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出とすることができる。また、現在の日付が特定の日付以降である場合には、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる群予告よりも、カウントが「5」となるカウント5のカウントアップ予告の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出とすることができる。
ここで、上述したように、この実施の形態では、ミニキャラ群が「キャラクタA、B、C」となる群予告は、特定の日付よりも前に実行される第1デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。一方、カウントが「5」となるカウント5のカウントアップ予告は、特定の日付以降に実行される第2デモ表示において、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い「新3大キーポイント」となる予告演出のうちの一つとして紹介される。即ち、演出制御用CPU120は、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、可変表示結果が「大当り」となる可能性が、特定の日付となる前までとは異なる可能性となるように群予告とカウントアップ予告を実行する。このような構成によれば、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となった後に、それまでにも実行されていた群予告やカウントアップ予告が実行されたとしても、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることで、遊技興趣を向上させることができる。
ステップS153の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、可変表示の期間のうちの第3期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとを決定して(ステップS154)、変動中予告設定処理を終了する。一例として、ステップS154の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されるか否かに応じて予め用意された2種類の変動中予告決定テーブルのうちのいずれかを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターン等に応じて、変動中予告パターン決定用の乱数値と比較される数値が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターン等に、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等から抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS154の処理では、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されない場合には、図31(A)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第3期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。一方、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行される場合には、図31(B)に示すような決定割合で、可変表示の期間のうちの第3期間に実行される変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に応じた変動中予告パターンとが決定されればよい。
例えば、演出制御用CPU120は、現在の日付が特定の日付よりも前である場合には、ステップS152の処理にて決定された変動中予告パターンが変動中予告パターンYY3であるか、ステップS153の処理にて決定された変動中予告パターンが変動中予告パターンGY4であれば、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されると判定する。一方、現在の日付が特定の日付以降である場合には、ステップS152の処理にて決定された変動中予告パターンが変動中予告パターンPY3であるか、ステップS153の処理にて決定された変動中予告パターンが変動中予告パターンCY4であれば、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されると判定する。
図31に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、第3期間に実行可能な変動中予告演出であるアイキャッチ予告の有無の決定割合を異ならせている。図31(A)、(B)に示すように、変動パターンが「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合には、「非リーチ」や「その他ハズレ」の変動パターンである場合よりも、アイキャッチ予告が実行される割合が高くなっており、変動パターンが「大当り」の変動パターンである場合には、「スーパーリーチ(ハズレ)」や「突確・小当り」の変動パターンである場合よりも、アイキャッチ予告が実行される割合が高くなっている。このような設定により、アイキャッチ予告が実行されることによって、可変表示結果やスーパーリーチの有無を示唆することができる。
また、図31に示す決定割合の設定例では、変動パターンに応じて、変動中予告演出を実行する場合における、アイキャッチ予告の演出態様に応じた変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図31(A)、(B)に示すように、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンであれば、変動中予告パターンEY3よりも変動中予告パターンEY1や変動中予告パターンEY2に決定される割合が高くなっており、「大当り」の変動パターンであれば、変動中予告パターンEY1や変動中予告パターンEY2よりも変動中予告パターンEY3に決定される割合が高くなっている。また、変動中予告パターンEY4は、変動パターンが「大当り」の変動パターンであるときにしか決定されない。このような設定により、アイキャッチ予告が実行されるときの演出態様によって、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。また、キャラクタの着物の柄が「フルーツ柄」となるアイキャッチ予告が実行されることによって、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆することができる。更に、キャラクタが「キャラクタD」となるアイキャッチ予告が実行されることによって、可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知することができる。
ここで、この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知する演出態様であるにもかかわらず、キャラクタが「キャラクタD」となるアイキャッチ予告については、デモ表示において紹介しないようにしている。これは、キャラクタが「キャラクタD」となるアイキャッチ予告の実行頻度が極めて低いことに起因しており、このような、所謂、プレミア演出とも称されるような演出の存在を積極的に明らかにはしないようにするためである。
また、図31に示す決定割合の設定例では、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されるか否かに応じて、デモ表示において紹介されるフルーツ柄のアイキャッチ予告に対応する変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。図31(A)に示すように、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されない場合には、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンでも、変動中予告パターンEY3に決定されることがある。一方、図31(B)に示すように、可変表示の期間のうちの第1期間から第2期間までの間に、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行される場合には、変動パターンが「大当り」以外の変動パターンでは、変動中予告パターンEY3に決定されることはない。このような設定により、現在の日付が特定の日付よりも前である場合には、第1デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含む2つ以上の変動中予告演出を、一の可変表示中に実行することで、可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知することができる。同様に、現在の日付が特定の日付以降である場合には、第2デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含む2つ以上の変動中予告演出を一の可変表示中に実行することで、可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知することができる。即ち、演出制御用CPU120により、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含む2つ以上の変動中予告演出が一の可変表示中に実行された場合には、可変表示結果が「大当り」となることが確定する。このような構成によれば、デモ表示において紹介される変動中予告演出が実行されることに対する期待感を向上させることができる。
また、図29から図31に示す決定割合の設定では、現在の日付が特定の日付以降であるか否かにかかわらず、アイキャッチ予告が実行されて可変表示結果が「大当り」となる可能性は、デモ表示において紹介される他の変動中予告が実行されて可変表示結果が「大当り」となる可能性よりも高くなっている。即ち、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」となる可能性がそれぞれ異なる、デモ表示において紹介される複数種類の変動中予告演出を実行する。このような設定により、デモ表示に対する遊技者の興味を惹くことできる。
図26に戻り、ステップS528の処理で以上のような変動中予告設定処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS529)。一例として、ステップS529の処理では、変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9等に含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部又は全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS529の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性等にはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS530)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、変動中予告設定処理における演出の決定結果等に対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS530の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS533)、可変表示開始設定処理を終了する。
図32は、可変表示中演出処理として、図18のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS541;NO)、予告演出を実行するための予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS542)。予告演出期間は、例えば、図26のステップS528で選択された変動中予告パターン毎に予め定められていればよい。ステップS542にて予告演出期間であるときには(ステップS542;YES)、予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS543)。
一例として、ステップS543の処理では、各変動中予告パターンに対応する予告演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作等のうち、一部又は全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS542にて予告演出期間ではないときや(ステップS542;NO)、ステップS543の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS544)。リーチ演出期間は、所定のリーチ演出に対応して選択されたリーチ演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS544にてリーチ演出期間であるときには(ステップS544;YES)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS545)。
ステップS544にてリーチ演出期間ではないときや(ステップS544;NO)、ステップS545の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS546)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS541;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS547)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS547;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS547にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS547;YES)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS548)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS549)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS550)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における具体的な演出動作について説明する。図33は、現在の日付が特定の日付よりも前である場合に、「3大キーポイント」となる変動中予告演出を紹介する第1デモ表示が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。図33(A)は、第1デモ表示を開始したときの様子を示しており、激アツの呼びかけ予告、群予告、フルーツ柄のアイキャッチ予告の3つの変動中予告演出が「3大キーポイント」であることを、遊技者が認識可能に表示している。
その後、所定時間が経過したこと等により、図33(B)に示すように、「3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示画像が表示される。激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示画像では、飾り図柄の可変表示中に激アツの呼びかけ予告が実行されている様子を示す演出画面が表示される。ここで、激アツの呼びかけ予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出である。そこで、その旨を遊技者に対して分かり易く報知するために、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときに激アツの呼びかけ予告が実行されている様子等を表示するようにする。そして、画像表示装置5の表示領域におけるタイトル表示領域5Aには、例えば「激アツの呼びかけ予告」といった、デモ表示されている変動中予告演出のタイトルが表示される。また、画像表示装置5の表示領域におけるキーポイント表示領域5Bには、例えば「セリフに注目!」といった、デモ表示されている変動中予告演出においてキーポイントとなる簡単な解説が表示される。更に、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように、人が指差ししているかのような表示態様の指差し画像Yが表示される。図33(B)では、指差し画像Yにより、キャラクタのセリフを示す吹き出しが指し示されている様子を示している。
その後、更に所定時間が経過したこと等により、図33(C)に示すように、「3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、群予告を紹介するデモ表示画像が表示される。群予告を紹介するデモ表示画像では、飾り図柄の可変表示中に群予告が実行されている様子を示す演出画面が表示される。ここで、群予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出である。そこで、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示と同様に、その旨を遊技者に対して分かり易く報知するために、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときに群予告が実行されている様子等を表示するようにする。そして、画像表示装置5の表示領域におけるタイトル表示領域5Aには、例えば「群予告」といった、デモ表示されている変動中予告演出のタイトルが表示される。また、画像表示装置5の表示領域におけるキーポイント表示領域5Bには、例えば「ミニキャラ群に注目!」といった、デモ表示されている変動中予告演出においてキーポイントとなる簡単な解説が表示される。更に、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示と同様に、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように指差し画像Yが表示される。図33(C)では、指差し画像Yにより、キャラクタ群が指し示されている様子を示している。
その後、更に所定時間が経過したこと等により、図33(D)に示すように、「3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、フルーツ柄のアイキャッチ予告を紹介するデモ表示画像が表示される。フルーツ柄のアイキャッチ予告を紹介するデモ表示画像では、飾り図柄の可変表示中にフルーツ柄のアイキャッチ予告が実行されている様子を示す演出画面が表示される。ここで、フルーツ柄のアイキャッチ予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出である。そこで、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示等と同様に、その旨を遊技者に対して分かり易く報知するために、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときにフルーツ柄のアイキャッチ予告が実行されている様子等を表示するようにする。そして、画像表示装置5の表示領域におけるタイトル表示領域5Aには、例えば「フルーツ柄のアイキャッチ予告」といった、デモ表示されている変動中予告演出のタイトルが表示される。また、画像表示装置5の表示領域におけるキーポイント表示領域5Bには、例えば「着物の柄に注目!」といった、デモ表示されている変動中予告演出においてキーポイントとなる簡単な解説が表示される。更に、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示等と同様に、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように指差し画像Yが表示される。図33(D)では、指差し画像Yにより、キャラクタの着物の柄が指し示されている様子を示している。
図34は、現在の日付が特定の日付以降である場合に、「新3大キーポイント」となる変動中予告演出を紹介する第2デモ表示が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示している。図34(A)は、第2デモ表示を開始したときの様子を示しており、ケーキのプレゼント予告、カウント5のカウントアップ予告、フルーツ柄のアイキャッチ予告の3つの変動中予告演出が「新3大キーポイント」であることを、遊技者が認識可能に表示している。
このように、現在の日付が特定の日付となるより前であるときに実行される第1デモ表示では「3大キーポイント」といった表示が成されていたところ、現在の日付が特定の日付以降であるときに実行される第2デモ表示では「新3大キーポイント」とった表示に変更される。即ち、演出制御用CPU120は、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、デモ表示によって紹介される変動中予告演出を変更するにあたり、変更されたことを遊技者が認識可能に報知する。このような構成によれば、デモ表示によって報知される変動中予告演出が変更されても、変更されたことを遊技者が認識可能に報知することで、変更されたことを遊技者が容易に認識することができる。
その後、所定時間が経過したこと等により、図34(B)に示すように、「新3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、ケーキのプレゼント予告を紹介するデモ表示画像が表示される。ケーキのプレゼント予告を紹介するデモ表示画像では、飾り図柄の可変表示中にケーキのプレゼント予告が実行されている様子を示す演出画面が表示される。ここで、ケーキのプレゼント予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出である。そこで、その旨を遊技者に対して分かり易く報知するために、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示等と同様に、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときにケーキのプレゼント予告が実行されている様子等を表示するようにする。そして、画像表示装置5の表示領域におけるタイトル表示領域5Aには、例えば「ケーキのプレゼント予告」といった、デモ表示されている変動中予告演出のタイトルが表示される。また、画像表示装置5の表示領域におけるキーポイント表示領域5Bには、例えば「プレゼントに注目!」といった、デモ表示されている変動中予告演出においてキーポイントとなる簡単な解説が表示される。更に、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示等と同様に、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように指差し画像Yが表示される。図34(B)では、指差し画像Yにより、キャラクタが取り出したプレゼントが指し示されている様子を示している。
その後、更に所定時間が経過したこと等により、図34(C)に示すように、「新3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、カウント5のカウントアップ予告を紹介するデモ表示画像が表示される。カウント5のカウントアップ予告を紹介するデモ表示画像では、飾り図柄の可変表示中にカウント5のカウントアップ予告が実行されている様子を示す演出画面が表示される。ここで、カウント5のカウントアップ予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高い予告演出である。そこで、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示等と同様に、その旨を遊技者に対して分かり易く報知するために、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときにカウント5のカウントアップ予告が実行されている様子等を表示するようにする。そして、画像表示装置5の表示領域におけるタイトル表示領域5Aには、例えば「カウント5のカウントアップ予告」といった、デモ表示されている変動中予告演出のタイトルが表示される。また、画像表示装置5の表示領域におけるキーポイント表示領域5Bには、例えば「カウントに注目!」といった、デモ表示されている変動中予告演出においてキーポイントとなる簡単な解説が表示される。更に、激アツの呼びかけ予告を紹介するデモ表示と同様に、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように指差し画像Yが表示される。図34(C)では、指差し画像Yにより、カウントしているキャラクタの手が指し示されている様子を示している。
その後、更に所定時間が経過したこと等により、図34(D)に示すように、「新3大キーポイント」となる変動中予告演出のうち、フルーツ柄のアイキャッチ予告を紹介するデモ表示画像として、図33(D)に示すデモ表示画像と同じ画像が表示される。
このように、この実施の形態では、デモ表示において、いずれの変動中予告演出が紹介されているときでも、デモ表示されている変動中予告演出の演出画面において、遊技者が注目すべきところを指し示すように指差し画像Yが表示される。即ち、演出制御用CPU120は、デモ表示によって複数種類の変動中予告演出を紹介するにあたり、指差し画像Yといった少なくとも共通の態様により紹介を行っている。このような構成によれば、キーポイントとして注目すべきポイントがある変動中予告演出であることを、遊技者に容易に把握させることができる。
次に、図35を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。
飾り図柄の可変表示が実行され、図35(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図35(B)に示すような発展報知画像を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作が成されると、図35(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される。
このような発展報知に続いて、図35(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される。そして、プッシュボタン31Bによる操作が成されると、図35(D)に示すように、所定のカットイン演出が実行される。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる操作が成されない場合には、カットイン演出は実行されない。その後、図35(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作が成されてから所定期間T1が経過するまでは、図35(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像Pとは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果導出期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図35(E)に示すように調整結果画像Rは消去される。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
(変形例1)上記実施の形態では、RTC200により計時を行うものであったが、タイマーや、パチンコ遊技機1がコールドスタートされた回数をカウントする手段等により、計時を行うようにしてもよい。
(変形例2)上記実施の形態では、デモ表示において、「3大キーポイント」や「新3大キーポイント」として紹介される変動中予告演出が実行されている様子等を表示するものであったが、例えば、「3大キーポイント」や「新3大キーポイント」となる変動中予告演出の情報を、文字情報のみによって紹介するようにしてもよい。このようにすることで、例えば、シンプルさを売りにしているようなパチンコ遊技機1では、そのコンセプトに合ったデモ表示を行うことができる。
(変形例3)上記実施の形態では、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせるものであったが、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となっても、可変表示結果が「大当り」となる可能性が変わらない変動中予告演出があってもよい。
(変形例4)上記実施の形態では、複数種類の変動中予告演出のうち複数種類の特定の変動中予告演出がキーポイントとして紹介されるデモ表示を実行するものであったが、このようなキーポイントが紹介されるものではない単なるデモ動画像を表示した後にキーポイントが紹介されるデモ表示を実行したり、キーポイントが紹介されるデモ表示を実行する度にデモ動画像を表示したり、キーポイントが紹介されるデモ表示の実行とデモ動画像の表示とをランダムに行うようにしたりしてもよい。このようにすることで、キーポイントが紹介されるデモ表示が頻発することを防止することができ、デモ表示に対する遊技者の興味が低下してしまうことを抑制することができる。
(変形例5)上記実施の形態では、RTC200から出力された日付データによって示される日付が特定の日付となったことに対応して、デモ表示において紹介される変動中予告演出の内容が変更されるものであったが、例えば、現在時刻が偶数の時刻であるか否かや、午前であるか午後であるかといった、RTC200から出力された時刻データによって示される時刻が特定の時刻となったことに対応して、デモ表示において紹介される変動中予告演出の内容が変更されるようにしてもよい。このようにすることで、一日の間に報知演出が何度も実行されても、デモ表示に対する遊技者の興味が薄れてしまうことを防止することができる。
(変形例6)上記実施の形態では、演出制御用CPU120が、特別図柄の可変表示が終了した後に客待ちデモ指定コマンドを受信したことに関連してデモ表示を実行するものであったが、遊技者の選択操作に起因して実行されるメニューモードにおいて、デモ表示を実行させるための「デモ表示」の項目を設け、「デモ表示」の項目が選択されたことに関連して、デモ表示を実行するようにしてもよい。このようにすることで、特別図柄の可変表示が終了した後にデモ表示が実行されるまでの待ち時間を要することなく、デモ表示において遊技者が注目すべきキーポイントを紹介することができる。
(変形例7)上記実施の形態では、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含む2つ以上の変動中予告演出が一の可変表示中に実行された場合に、可変表示結果が「大当り」となることが確定するものであったが、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含むか否かにかかわらず、複数の変動中予告演出が特定期間としての一の可変表示中に実行された場合に、可変表示結果が「大当り」となるようにしてもよい。また、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうちの複数の変動中予告演出が、特定期間としての特定回数の可変表示が実行される期間中に実行された場合に、可変表示結果が「大当り」となるようにしてもよい。また、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうちの複数の変動中予告演出が、例えば、リーチ前やスーパーリーチ前、スーパーリーチ中といった特定期間としての一の可変表示中における所定期間中に実行された場合に、可変表示結果が「大当り」となるようにしてもよい。このようにすることで、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうちの複数の変動中予告演出が特定期間中に実行されるか否かに注目させることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
加えて、本発明の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出された遊技球を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しとを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、1つめのコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つめのコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つめのコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つめのコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動カテゴリの判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
以上説明したように、本発明の遊技機は、可変表示(例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示ゲーム等)を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、遊技者にとって有利な有利状態に制御される可能性を予告する複数種類の予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出を実行可能な演出制御用CPU120等)と、可変表示が終了した後に特定時間が経過したことに関連して、前記複数種類の予告演出のうち複数種類の特定の予告演出の情報を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば、特別図柄の可変表示が終了した後に客待ちデモ指定コマンドを受信したことに関連して、複数種類の変動中予告演出のうち複数種類の特定の変動中予告演出が、キーポイントとして紹介されるデモ表示を実行可能な演出制御用CPU120等)とを備え、前記特定の予告演出は、前記報知演出によって報知されない予告演出のうち少なくとも一部の予告演出よりも、前記有利状態に制御される可能性が高いことを予告する演出であり(例えば、デモ表示において紹介されない演出態様の変動中予告演出よりも、激アツの呼びかけ予告やケーキのプレゼント予告といったデモ表示において紹介される演出態様の変動中予告演出の方が、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いこと等)、前記報知演出実行手段は、前記複数種類の特定の予告演出の画像を表示することにより、前記複数種類の特定の予告演出の情報を報知する報知演出を実行する(例えば、デモ表示において、飾り図柄の可変表示状態が確変図柄でリーチ状態となっているときに激アツの呼びかけ予告等の変動中予告演出が実行されている様子等を表示すること等)。
これにより、報知演出に対する遊技者の興味を惹くことができる。
前記報知演出実行手段は、前記報知演出によって前記複数種類の特定の予告演出の情報を報知するにあたり、少なくとも一部を共通の報知態様により報知する(例えば、デモ表示によって複数種類の変動中予告演出を紹介するにあたり、指差し画像Yといった少なくとも共通の態様により紹介を行っていること等)ようにしてもよい。
これにより、報知演出によって報知される特定の予告演出が、注目すべきポイントがある予告演出であることを、遊技者に容易に把握させることができる。
前記予告演出実行手段により、前記複数種類の特定の予告演出のうち特定数以上の特定の予告演出が特定期間中に実行された場合には、前記有利状態に制御されることが確定する(例えば、デモ表示において紹介される変動中予告演出のうち、アイキャッチ予告を含む2つ以上の変動中予告演出が一の可変表示中に実行された場合には、可変表示結果が「大当り」となることが確定すること等)ようにしてもよい。
これにより、報知演出において報知される特定の予告演出が実行されることに対する期待感を向上させることができる。