JP5013295B2 - 免震スライダーボックス。 - Google Patents
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Description
平成5年以後の先行特許としては、免震構造物に関する特許文献は270件、免震建築物に関する特許文献は45件、免震建造物に関する特許文献は26件、免震ベアリングに関する特許文献は3件、フラットベアリングに関する特許文献は1件それぞれに提案されている。
すなわち耐震構造については、梁、鎹の構造改善、ダンパーの活用、ゴムの弾性の活用、縦横に組み合わせるローラーの活用、球体の活用等がある。
本発明は、ベアリングの回転に基づいて物体をスライドさせる方式であるが、これと類似性を有し、先行する出願には特許文献1から特許文献8に示す発明があげられる。
この技術ではベアリングボールの接触を回避するためリテーナリングで保持されている。
特許文献3は、水平方向縦横2方向にそれぞれ移動する、大きな荷重を支持可能で荷重支持要素と復元力要素を同時に発揮する免震支承で、鋼板の縦横2方向に沿った溝を掘り、溝に沿ってボールベアリングが移動する構造である。
免震層は、横スライドを自在に支持する無限軌道状の移動体を備えたスライダーと上部構造部の横スライドに抵抗を与えるダンパーとメガストラクチャーと上部構造部の横スライド量を所定値に規制するストッパーを有している。
本発明とはスライダーの使用目的と構造が基本的に相違している。
しかしここに用いられたベアリングは本発明の大きく移動するスライダーではない。
この構造は本発明のスライド盤の構造とは基本的に相違する。
特許文献14は、剛性を有する剛性板と弾性を有する弾性板とを高さ方向に交互に積層した積層体の内部に免震ベアリングを配置する構造である。
ベアリングの用途は本発明のスライダーによる免震方法ではない。
スライダープレート格納容器が、更に、スライダープレートの移動に従って移動し、スライダープレートを下方に押し付けてスライダープレートをアラウンドスライド盤と密着させる固定車輪と、固定車輪を下方に押さえつつ移動させる固定車輪レールと、固定車輪レールを下方に押さえつつ固定車輪レールを固定車輪の移動に従って運搬する運搬車輪と、固定車輪レールと直交して設けられ、運搬車輪を下方に押さえつつ移動させる運搬車輪レールと、を有することを特徴とする。
また本発明は、建造物接地脚部とスライダープレートとの間に、更に、鋼製のスプリングを内蔵したクッション装置を有することが好ましい。
なる移動天井を有することが好ましい。
本発明の免震スライダーボックスは、地震計の針が振り切れる程の大地震の場合で、揺れによる地面の移動距離が最大で50cm近く瞬間的に移動しても、免震スライダーボックスのスライド機能が片側だけで50cm〜60cmあれば、一応免震作用により建造物は静止して破壊は免れると考えられる。本発明の免震スライダーボックスは、片側17〜75cm、両側往復34〜150cmの移動幅を確保する。
一般に免震装置の設置場所が建造物の低位置にあり、長期靜置状況に置かれるので、湿気、水没等で従来の装置では、金具が錆び付く恐れが多い。本発明の免震スライダーボックスは、その様な場所に設置されても、免震部分が密封され、金属部部は錆防止液に浸漬されて居り、窒素ガスと置換されているので、長期低湿地に靜置されても錆び付かない構造になっている。
縦揺れ方向の地震波は地面の突き上げがり、構造物及び人体は重力の加速度で下方へ引き寄せられる。巨大地震波による構造物の歪みは、場所毎に最大10cm前後の高低差が考えられ建造物接地脚部毎に独立懸架させ、クッションによる歪み解消が重要である。
その荷重も全体重量の数倍の加速度であるので建造物の強度とクッション作用で縦揺れによる歪みの破壊力は軽減できる。
本発明は、地震の衝撃は波のうねり状に波及し、建造物の位置毎に均等に掛かるものではないので、建造物の脚部を一つ一つ独立懸架させ、建造物の脚部毎に免震させる方式と合わせ長期静止状態に置かれる金属の錆・腐食を防止する装置を提案した。
図1は、免震スライダーボックスの建造物への設置位置図である。
図1に示すように、建造物の建設基盤(B)を作り、免震スライダーボックス(C)はその中に設置固定される。設置に当たっては四面等水準になるように水準計測することが重要である。
図2に示すように、設置された免震スライダーボックス(C)は地震の揺れによって、大地の移動方向に沿って免震スライダーボックス(C)自体が移動する。
第1は、スライダープレートを積載して移動するアラウンドスライド盤の部分。
第2は、建造物接地脚部(D)を挿入して移動するスライダープレートの部分。
第3は、スライダープレート格納容器内で建造物を支持し、振動を和らげるクッションの部分。
第4は、スライダープレートがスライダープレート格納容器内で安定走行できるように固定するスライド車輪の部分。
第5は、アラウンドスライド盤、スライダープレートを格納するスライダープレート格納容器の部分。
第6は、スライダープレート格納容器内で金属の腐食を防止する錆防止液の部分である。
図5は、本発明のアラウンドスライド盤の平面図を示した。表示した符号は図3と同一である。
図8は、本発明のアラウンドスライド盤の上部ホルダーの側断面図を示している。符号5は金属球1が上部ホルダー2の上面に突出する上面孔であり、符号6は金属球1を捕捉する上部空間である。
図10は、本発明のアラウンドスライド盤の上部ホルダー及び下部ホルダーの側面図を示している。符号5及び符号7は金属球1の上部ホルダー2及び下部ホルダー3の上下面それぞれからの突出口となる上面孔及び下面孔であり、符号6及び符号8は上部ホルダー2及び下部ホルダー3それぞれの金属球1のホールダーとなる上部空間及び下部空間である。
符号5及び符号7は金属球1が上部ホルダー2及び下部ホルダー3の上下面それぞれの外へ突出す上面孔及び下面孔であり、符号4は上部ホルダー2及び下部ホルダー3を接着し固定するネジとネジ孔を示している。
図12に示す符号9〜13の装置はスライダープレート13の部品である。符号9は上部建造物の脚部を収容する脚部収容空間であり、符号10は上部建造物の脚部との接続装置、符号12は上部建造物の脚部挿入口である。
符号19は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋とを取り付ける天蓋の結合装置である。天蓋の結合装置19は、取り付け結合ネジ21でスライダープレート格納容器15と上部の蓋部を密着させる。
符号21は、スライダープレート格納容器15とスライダープレート格納容器15上部の蓋部を取り付ける結合ネジである。
符号22は、免震スライダーボックス(C)の天蓋支持プレートである。
符号24は、固定車輪23を上から押さえる固定車輪レールである。
符号26は、固定車輪レールを前後に運ぶ運搬車輪25を上から押さえる運搬車輪レールである。
すなわち、左右の固定車輪23、23と、これを押さえる左右の固定車輪レール24、24と、前後の運搬車輪25、25と、運搬車輪25を押さえる前後の運搬車輪レール26、26によってスライダープレート13はがたつかずスムースに前後左右へ移動できる。
符号28は、リング蓋27と接合して、免震スライダーボックス(C)内を気密に保つ蛇腹装置である。蛇腹装置28だけで免震スライダーボックス(C)を覆うと、外圧で膜が内側へ湾曲するのでリング蓋27と接合してリング蓋27で支える構造を採用している。
免震スライダーボックス(C)は、ゴム製でゴム組織内部に鋼製の強力なスプリングを内蔵する脚部クッション装置11を容器底に設置している。
符号14はアラウンドスライド盤であり、スライダープレート13を載せて、免震スライダーボックス(C)内を四方八方へ自在に移動することが可能である。
スライダープレート13とアラウンドスライド盤14とはそれぞれダンパー装置17によって四方から牽引されている。ダンパー装置17の機能は、万一にもスライダーが振り切れ、側壁16と接触する場合の衝撃吸収のブレーキの役割である。
スライダープレート格納容器15の周囲には上部の蓋部の天蓋の結合装置19を配置し、結合ネジ21でこれを接着させている。
符号11は、ゴム組織内部に鋼製の強力なスプリングを内蔵する脚部クッション装置であり、12は上部建造物の脚部挿入口である。
図に示したa〜nの符号は、天蓋の外側から内側へ向けて被覆するリング蓋27の内側から外側までの順序の記号である。
符号19は、スライダープレート格納容器15上部の天蓋の結合装置である。符号20は、スライダープレート格納容器15上部の天蓋の側壁である。符号22は、免震スライダーボックス(C)の天蓋支持プレートである。符号27は、天蓋の外からの圧力に対し上部を保護する方形のリング状に重ね合わされたリング蓋である。
蛇腹装置28はリング状のリング蓋27外延部と次のリング状のリング蓋27との間を襞状にリング上面を覆って繋ぎ、リングの移動に伴って移動変形し、免震スライダーボックス(C)内の空間と外側空間とを密封する機能がある。蛇腹装置28による密封によって外界からの湿気、空気の侵入が遮断され、装置の腐食が防止される。
図に示したa〜nの記号はリング蓋27の支持リングの内側から外側までの順序に従ったリングの記号である。
符号10は上部建造物の脚部との接続装置であり、符号12は上部建造物の脚部挿入口である。符号15はスライダープレート格納容器であり、符号16は側壁である。
符号21は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける結合ネジである。符号28は、リング蓋27と接合して、スライダーボックス内を気密に保つ蛇腹装置である。
符号10は上部建造物の脚部との接続装置であり、符号12は上部建造物の脚部挿入口である。符号19は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける、天蓋の結合装置である。符号21は、スライダープレート格納容器15とパン上部の蓋部を取り付ける結合ネジである。
符号15は、スライダープレート格納容器であり、符号19は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける天蓋の結合装置である。
符号21は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける結合ネジである。
図21に示す符号9〜13の装置はスライダープレート13の部品である。符号9は上部建造物の脚部を収容する脚部収容空間であり、符号10は上部建造物の脚部との接続装置、符号12は脚部挿入口である。
符号19は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける、天蓋の結合装置である。天蓋の結合装置19は、結合ネジ21でスライダープレート格納容器15と上部の蓋部を密着させる。
符号21は、スライダープレート格納容器15とスライダープレート格納容器15上部の蓋部を取り付ける結合ネジである。
免震スライダーボックス(C)の天蓋支持プレート22は、上部アラウンドスライド盤14を押さえ、スライダープレート13をスライダープレート格納容器15に押し付けて、スライダープレート13を、ガタツキを起こさないで左右にスムースに移動させる機能を有する。
符号29は、重量建造物免震スライダーボックス天蓋プレート間の脚部室移動空間である。
符号17は、アラウンドスライド盤14を四方の側壁16から引っ張るダンパー装置である。
符号19は、スライダープレート格納容器15と上部の天蓋を取り付ける天蓋の結合装置である。符号21は、スライダープレート格納容器15上部の蓋部を取り付ける結合ネジである。符号22は、スライダープレート格納容器15の天蓋支持プレートである。
符号29は、重量建造物免震スライダーボックスと天蓋支持プレート22間の脚部室移動空間である。
符号9は上部建造物の脚部を収容する脚部収容空間である。符号10は上部建造物の脚部との接続装置、12は上部建造物の脚部挿入口である。符号11は、上部建造物の脚部を下から支えるクッション装置である。脚部クッション装置11は柔らかいゴム製でゴム組織内部に鋼製の強力なスプリングを内蔵させ、強力な支持力と併せ大きな重力変動の衝撃に対して柔軟に対応できる構造である。
符号14は、スライダープレート13を上に載せて滑走する下部アラウンドスライド盤とスライダープレート13を下部アラウンドスライド盤に押し付けて滑走する上部アラウンドスライド盤である。
符号18は、アラウンドスライド盤14と側壁16との衝突・接触に対する衝撃吸収の接触クッションである。
符号15は、スライダープレート格納容器である。
符号17は、スライダープレート13とアラウンドスライド盤14を側壁16の四方から引っ張るダンパー装置である。符号18は、スライダープレート13及びアラウンドスライド盤14と側壁16の衝突に対する衝撃吸収の接触クッションである。符号19は、スライダープレート格納容器15上部に天蓋部を取り付る天蓋の結合装置である。
符号1は、金属球、符号2は、上部アラウンドスライド盤の上部ホルダーである。符号3は、上部アラウンドスライド盤の下部ホルダーである。符号5は、上部ホルダー2の上面孔であり、符号7は、下部ホルダー3の下面孔である。
符号29は、免震スライダーボックス(C)と天蓋支持プレート22の間の脚部室移動空間である。
符号1は金属球、符号2は下部アラウンドスライド盤の上部ホルダーである。符号3は、アラウンドスライド盤14の下部ホルダーである。符号5は、下部アラウンドスライド盤の上面孔あり、符号7は、下部アラウンドスライド盤の下面孔である。符号18は、上部アラウンドスライド盤の移動に伴うスライダープレート格納容器15との衝突接触を緩和するためのスライド盤外側と内側の接触クッション18である。符号29は、免震スライダーボックス(C)と天蓋プレート間の脚部室移動空間である。
B 建設基盤
C 免震スライダーボックス
D 建造物接地脚部
1 金属球
2 上部ホルダー
3 下部ホルダー
4 ネジとネジ孔
5 上面孔
6 上部空間
7 下面孔
8 下部空間
9 脚部収容空間
10 接続装置
11 脚部クッション装置
12 脚部挿入口
13 スライダープレート
14 アラウンドスライド盤
15 スライダープレート格納容器
16 側壁
17 ダンパー装置
18 接触クッション
19 天蓋の結合装置
20 天蓋の側壁
21 結合ネジ
22 天蓋支持プレート
23 固定車輪
24 固定車輪レール
25 運搬車輪
26 運搬車輪レール
27 リング蓋
28 蛇腹装置
29 脚部室移動空間
30 錆防止液
Claims (4)
- 建造物接地脚部(D)の重量を均一に下方へ伝達する鉄板を底面に有するスライダープレート(13)と、
前記スライダープレート(13)の下方に設けられ、複数の金属球(1)と、上部空間(6)を複数個備える上部ホルダー(2)と、下部空間(8)を複数個備える下部ホルダー(3)と、を有し、前記金属球(1)それぞれが、各々の前記上部空間(6)及び前記下部空間(8)に保持され、前記上部ホルダー(2)に設けられた上面孔(5)及び前記下部ホルダーに設けられた下面孔(7)から上下に突出し、前記複数の金属球(1)が前記スライダープレート(13)の下面及び下方に設けられた鉄板それぞれと回転自在に接して、移動方向自在にスライドしつつ、建物の重量を下方へ伝達するアラウンドスライド盤(14)と、
前記アラウンドスライド盤(14)の下方に設けられて建物の重量を受け、底面に前記鉄板を有し、前記スライダープレート(13)と、前記アラウンドスライド盤(14)と、を一定の範囲内で移動させつつ格納する前記スライダープレート格納容器(15)と、
前記スライダープレート(13)及び前記アラウンドスライド盤(14)それぞれを前記スライダープレート格納容器(15)の四方の側壁(16)から牽引するダンパー装置(17)と、
を有する免震スライダーボックスであって、
前記スライダープレート格納容器(15)が、更に、
前記スライダープレート(13)の移動に従って移動し、前記スライダープレート(13)を下方に押し付けて前記スライダープレート(13)を前記アラウンドスライド盤(14)と密着させる固定車輪(23)と、
前記固定車輪(23)を下方に押さえつつ移動させる固定車輪レール(24)と、
前記固定車輪レール(24)を下方に押さえつつ前記固定車輪レール(24)を前記固定車輪(23)の移動に従って運搬する運搬車輪(25)と、
前記固定車輪レール(24)と直交して設けられ、前記運搬車輪(25)を下方に押さえつつ移動させる運搬車輪レール(26)と、
を有することを特徴とする免震スライダーボックス。 - 前記スライダープレート(13)に対する前記スライダープレート格納容器(15)の最大相対移動範囲は、片側17〜75cm、両側往復34〜150cmであることを特徴とする請求項1に記載の免震スライダーボックス。
- 前記建造物接地脚部(D)と前記スライダープレート(13)との間に、更に、鋼製のスプリングを内蔵した脚部クッション装置(11)を有することを特徴とする請求項1に記載の免震スライダーボックス。
- 前記スライダープレート格納容器(15)は、更に、リング蓋(27)と蛇腹装置(2
8)とからなる移動天井を有することを特徴とする請求項1に記載の免震スライダーボックス。
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