JPH09177371A - ベアリング球敷免震ベース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震時の水平揺れを吸収し、建物の倒壊、家
具什器等の倒落、火災等の二次災害を防ぎ、居住者の安
全を保持する。 【解決手段】 中央に柱体があり、柱体は下はベアリン
グに接し、又、板バネを配し、上に抜け出さないよう
に、鋼製のリング座を設け、これらの諸要素により、下
部の揺れを切るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はベアリング球敷免震
ベースに関する。本発明は、建築物、又、機械、工作物
等の免震に利用出来、上部構造物に地震の際の揺れが伝
わらないように設置し、地震による被害を防止すること
を目的として利用出来る。

【０００２】

【従来の技術】地震の際、建物の倒壊や、家具什器の倒
落等により、内部居住者の安全が脅かされることが多
い。しかし、これに対する免震ベースは余り良いものが
提案されてないのが現状である。

【０００３】今日、免震装置、制震装置等を取り入れた
超高層ビル、高層マンション等のいずれの建物にも直下
からの突き上げ地震動に対しての対策及び装置は設けら
れてなく、この装置は小さな重量物以外は非常に難し
い。このベアリング球敷免震ベースについて、地震時の
水平揺れをゴムを使用しない機械式免震ベースとした。
ゴム免震ベースは、未だ一般的にゴムの耐用年数、材質
劣化、耐火、耐熱等に不安を持つ人も少なくない。この
ベアリング球敷免震ベースはゴムのような心配を解消し
てくれる免震ベースである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベアリング
球を用いた免震ベースで、素晴らしい効果を持つもので
ある。これにより、より有効な免震ベースを提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上部に建物を
受ける受面部を持つ柱体が中央に上下にあり、該柱体は
下部はベアリング球に支持されており、該柱体の一部で
あるベアリング収納部から順次一部重なってリング座が
数個設けられ、該リング座は、該側壁の突起部迄重ねら
れており、該リング座の上の部分で柱体を中心に数枚の
板バネが４つのコーナーから各２枚設けられたベアリン
グ球敷免震ベースに関する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下図面を追って説明する。１
は、下部凹函の側壁であり、水平動の吸収、板バネの着
装と上部建物の引き抜き動の力を受け止める突起部１０
を装着している。２は、下部凹部の底部であり、上部凸
部の柱体４とベアリング球９の上部荷重を支持体に伝達
する。３は、柱体４の一体的に上部をなし、上部建物の
荷重を受け、下部構成部に伝える受面部である。４は、
柱体であり、上部は受面部で下部はベアリング球に接
し、上部建物の荷重をベアリング球９を通して下部に伝
達し、又、地震の水平動を吸収する要である。

【０００７】５は、ベアリング収納部であり、柱体４と
一体である。６は、リングが順次一部重なりながら数個
上部に付設されたもので、これは、建物の水平揺れの範
囲の最大限に達した時に、上部建物の一部が引き抜きの
力が生じた場合の引抜き防止用の鋼製のリング座で、水
平変位のどの位置にも有効である。

【０００８】７は板バネであり、数枚あり、建物の地震
及び台風等の横の力に対し、十分な力を保持し、ベアリ
ング球９の台上にて平常時の水平安定を保持する。この
板バネは、図のような配置で、四方の隅から各２本出て
おり、中央の柱体４の回りの４つの蝶番を介して、万遍
なく力が保持できるようになっている。８はその蝶番で
あり、４つあり、各々２つの板バネが掛っている。９
は、ベアリング球で、地震発生時、建物と基礎との摩擦
を最小限にし、地震の動きを切る役目をする。

【０００９】１０は、突起部であり、側壁１と一体であ
り、リング座６の引き抜きの力を受け止めるもので、最
上部のリング座に接している。１１はコーナー材であ
り、板バネの端部を下部凹函に固定し、板バネの効力を
発生させるものである。１２は抑え部であり、側壁１の
上部で、板バネの力を十分引き出せるように上から抑え
ている。１３は、ボルトであり、強度を保持させる。１
４は、ベアリング収納部の減圧孔である。又、１５は内
部の潤滑油である。

【００１０】地震の揺れと、下部凹部が同じ揺れになる
が、建物を支持する上部凸部の柱体４にベアリング球９
が敷かれているため、地震動は上部建物には伝達しな
い。又、柱体４の下部には底部２の水平動に耐えて常に
ベアリング球を敷いて動き、又、進行方向の反対側では
同時にベアリング球を回収する。即ちベアリング球を布
設回収するベアリング収納部５である。又、底部の凾の
中には油を封入しベアリングの回転を円滑にする。

【００１１】建物に常時横風等の横力に対し、下部凾四
隅に端部を固定１１した板バネ７は、柱体４に板バネ７
の端部を着装した蝶番８を配して、横力に対し釣合を保
持する。板バネ７は右巻４枚を上段に、左巻４枚を下段
に配して、上部柱体４に捻じれ等の力が発生しないよう
に配した。又、建物の揺れ止まり時に発生する浮き上が
りの防止のため引き抜き防止鋼製のリング座を下部凹函
と柱体４の間に配した。このリング座６の内上部にリブ
を設けて、全方位水平動に対しても乱れることなく引き
抜きに対抗出来るようにした。

【００１２】

【発明の効果】本発明は、地震の際の水平揺れを吸収
し、建物の倒壊、及び建物内部の家具、什器の倒落等
と、何よりも大切な居住者の安全と、火災等の二次災害
を防止するのに極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ′線の断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ′線の断面図である。

【符号の説明】

１ 側壁 ２ 底部 ３ 受面部 ４ 柱体 ５ ベアリング収納部 ６ リング座 ７ 板バネ ８ 蝶番 ９ ベアリング球 １０ 突起部 １１ コーナー材 １２ 抑え部 １３ ボルト １４ 減圧孔 １５ 潤滑油

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に建物を受ける受面部３を持つ柱体
   ４が中央に上下にあり、該柱体４は下部はベアリング球
   ９に支持されており、該柱体４の一部であるベアリング
   収納部５から順次一部重なってリング座６が数個設けら
   れ、該リング座６は、該側壁１の突起部１０迄重ねられ
   ており、該リング座６の上の部分で柱体４を中心に数枚
   の板バネ７が４つのコーナーから各２枚設けられたベア
   リング球敷免震ベース。