JP5012861B2 - 光学装置及び光学機器 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された光学装置(1)であって、前記位置決め部(61A)による第1保持枠(40)の位置決め方向、及び、前記固定部(61B)による前記第1保持枠の固定方向と交差する第2方向において、前記第1保持枠との間に前記付勢部材(62B)を挟むように備えられ、前記付勢部材(62B)の前記付勢力を調節する付勢力調節部(62A)を有すること、を特徴とする光学装置(1)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載された光学装置(1)であって、前記位置決め部(61A)による前記第1保持枠(40)の位置決め方向、及び前記固定部位(61B)による前記第1保持枠(40)の固定方向と交差する第2方向は、前記光学系の光軸と略平行な方向であること、を特徴とする光学装置(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載された光学装置(1)であって、前記付勢力調節部は、前記光軸と略平行な方向に沿って進退可能なネジ(62A)であることを特徴とする光学装置(1)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4までの何れか1項に記載された光学装置(1)であって、前記位置決め部(61A)材は前記第1保持枠(40)の外周に沿って2つ設けられ、該2つの位置決め部(61A)材は、それぞれ光軸からの径方向に進退可能で、該進退方向は互いに直交していること、を特徴とする光学装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載された光学装置(1)であって、前記弾性体(61S)は、前記位置決め部(61A)と前記光軸を挟んで対向する側に、前記位置決め部(61A)のそれぞれに対応して2つ設けられ、前記固定部(61B)は、前記2つの弾性体(61S)の間であって、前記2つの位置決め部(61A)のそれぞれと光軸を挟んで対向する側に配置されていること、を特徴とする光学装置(1)である。
請求項7に記載の発明は、光学系を保持する第1保持枠(40)と、前記第1保持枠(40)を支持する第2保持枠(50)と、前記光学系の光軸と交差する第1方向でみて前記第1保持枠(40)と前記第2保持枠(50)との間に備えられ弾性を有する第1弾性体(61S)と、前記光軸と交差する第1方向でみて前記第1弾性体(61S)との間で前記第1保持枠(40)を挟むように備えられ、前記光軸と交差する第1方向にネジ締めされる第1ネジ部材(61A)と、前記光軸と交差する第1方向でみて前記第1ネジ部材との間で前記第1保持枠(40)を挟むように備えられ、前記光軸と交差する第1方向にネジ締めされる第2ネジ部材と、前記第1ネジ部材のネジ締め方向、及び、前記第2ネジ部材のネジ締め方向と交差する第2方向に、第2の保持枠に対して前記第1保持枠(40)に弾性力を与える第2弾性体(62B)と、前記第1ネジ部材が前記第1保持枠に当接する部分と、前記第2ネジ部材が前記第1保持枠に当接する部分と、にそれぞれ設けられ、前記第2方向に対して傾斜しかつ前記第2保持枠側が大径化する傾斜面(43A)を有する被押圧部(43)とを含むこと、を特徴とする光学装置(1)である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載された光学装置(1)であって、前記第1ネジ部材のネジ締め方向、及び、前記第2ネジ部材のネジ締め方向と交差する方向において、前記第1保持枠(40)との間に前記第2弾性体(62B)を挟むように備えられ、前記第2弾性体(62B)の前記弾性力を調節する第3ネジ部材(62A)を有すること、を特徴とする光学装置(1)である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8までの何れか1項に記載された光学装置(1)を含む光学機器である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
図1は、本発明の一実施形態であるレンズ鏡筒1における光軸OAを含む縦断面図である。図2は、図1のA−A断面に相当するレンズ鏡筒1における光軸OAと直交する横断面図である。図3は図2を簡略化した図である。図4は、図2のB−B断面図である。図5は、図2のC−C断面図である。図6は、図2のD−D断面図である。
固定筒10の外周側には、当該レンズ鏡筒1の外面を形成する外筒30と、ズーム操作環31と、フォーカス操作環32とが、配設されている。
また、カム筒20の内部には、4群のレンズ群(第1レンズ群L1,第2レンズ群L2,第3レンズ群L3,第4レンズ群L4)が配設されている。
ズーム操作環31は外筒30の外周面側における被写体側に、回転自在に設けられている。フォーカス操作環32は、外筒30の外周面側における像側に、回転自在に設けられている。
第4レンズ群L4は、レンズ保持枠40に保持されており、このレンズ保持枠40の外周側(カム筒20との間)に位置する連結部材50を介してカム筒20の内部に支持されている。レンズ保持枠40は、光軸OAと直交する方向における位置調整を可能とする調整固定機構60を介して連結部材50に結合されている。
レンズ室41は、概略形状が円筒状であって、その内部にレンズ群L4を構成する複数のレンズを所定の位置関係で保持している。レンズ室41の前面側の外周には、外周ネジが形成されている。
そして、レンズ室保持枠42とレンズ室41とは、レンズ室保持枠42の内周メネジにレンズ室41が外周ネジで螺合し、これによって一体化してレンズ保持枠40を構成している。
図4に示すように、連結部材50の外周には、円筒状のカムピン51が当該連結部材50の径方向外周側に向けて突設されている。カムピン51は、カム筒20に形成された図示しないカム溝に摺動移動可能に嵌合し、さらに突出する先端が固定筒10に形成された図示しない進溝に摺動移動可能に嵌合している。これにより、連結部材50は、カム筒20の回転によって、固定筒10の直進溝に移動方向が規定され、カム溝の変位に従って光軸OA方向に移動駆動されるようになっている。
はじめに、調整部61について説明する。
調整部61は、連結部材50を径方向に貫通して螺合配置された2本の調整ネジ61A(61Ax,61Ay)および一本の固定ネジ61Bと、2組の押圧スプリング61S(61Sx,61Sy)とにより構成されている。
図5,図3に示すように、調整ネジ61Ax,61Ayおよび固定ネジ61Bは、すりわり付き止めネジであって、連結部材50を径方向に貫通して配置されている。
すなわち、一方の調整ネジ61Axは、図中プラス側のX軸近傍に、他方の調整ネジ61Ayは、図中マイナス側のY軸の近傍に配設されている。
また、固定ネジ61Bは、2本の調整ネジ61Ax,61Ayの中心線が成す角θ(=90°)の、光軸OAを挟んで対向する対向角度領域θ′に配設されている。本実施形態では、固定ネジ61Bは、対向角度領域θ′の略中央(すなわち何れの調整ネジ61Aからも周方向に135°離れた位置)に配設されている。
このように、外周側から調整工具を挿入可能な調整孔を開口形成することで、レンズ鏡筒1におけるレンズ組立工程の最終段階で光軸調整作業を行うことができ、作業工程を削減できる。
当て板43Bは、連結部材50より硬質で耐摩耗性の高い素材によって形成された、所定厚さの板である。
これにより、調整ネジ61Aおよび固定ネジ61Bの先端は、当て板43Bを介して傾斜面43A(すなわちレンズ室保持枠42=レンズ保持枠40)を押圧するようになっている。
この状態で、調整ネジ61Aを螺進させて連結部材50の内周側に突出させることで、レンズ保持枠40を押圧スプリング61Sの付勢力に抗して移動操作することができる。調整ネジ61Aは、90°間隔で2本配設されている(調整ネジ61Ax,61Ay)ため、それぞれを適宜調整することで、レンズ保持枠40を光軸OAと直交する面(X−Y平面)内において任意の位置に容易に移動させることができる。このように、本構成では一つの調整ネジ61Aの操作によってレンズ保持枠40は一方方向にのみに操作量に応じて移動するため、極めて作業性が良い。
この光軸調整時におけるレンズ保持枠40の移動は、調整ネジ61Aによる押圧操作方向前方に配置された押圧スプリング61Sの付勢力に抗して行われるため、レンズ保持枠40が光OAと直交する方向にガタ付くことなく安定して行うことができる。位置調整終了後は、固定ネジ61Bを締め込んでレンズ保持枠40を調整ネジ61Ax,61Ayに向けて押し付ける。これにより、レンズ保持枠40を光軸OAと直交する面内において移動不能に固定することができる。
固定部62は、前述したように、レンズ保持枠40を連結部材50に固定する固定ビス62Aによって構成されている。固定ビス62Aは、レンズ保持枠40における固定突起42Aをそれぞれ連結部材50に固定するように設けられている。つまり、固定ビス62Aは、周方向に3カ所設けられている。ここで、レンズ保持枠40における固定突起42Aの周方向における位置(すなわち固定ビス62Aの周方向における位置)は、周方向等間隔(120°間隔)に設定されることが好ましい。なお、各固定突起42A(固定ビス62A)は、レンズ保持枠40を連結部材50に安定して固定するために、調整部61における調整ネジ61Aおよび固定ネジ61Bの間に配設してもよい。
バネ座金62Bは、スリットによって分断された円環を中心軸方向にねじった形状であって、元の円環状態に戻すように中心軸方向に圧縮変形させると弾性復帰力を生ずるように形成されている。
また、固定ビス62Aの径方向における配設位置は、レンズ鏡筒1における背面側から締め込み操作可能に設定されている。すなわち、図1に示すように、レンズ鏡筒1の背面側の端部には、マウント環1Mが配設されており、さらにその内周には内部が容易に見えないようにカバー環11が装着されている。このカバー環11とレンズ保持枠40とは、図1に示すようにレンズ保持枠40が背面側に位置した状態において径方向において重合するが、カバー環11の内周面とレンズ保持枠40の外周面との間には円環状の隙間1Aが形成されている。この隙間1Aと固定ビス62Aの配設位置とは略対応しており、レンズ鏡筒1の背面側から隙間1Aにドライバー等の調整工具を挿入して固定ビス62Aを回転操作することができるようになっている。これにより、レンズ鏡筒1におけるレンズ組立工程の最終段階で光軸調整作業(および固定作業)を行うことができ、作業工程を削減できる。
光軸調整は、調整部61における調整ネジ61Aを螺進調整することで、レンズ保持枠40を光軸OAと直交するX−Y平面内で移動させて、レンズ保持枠40が保持する第4レンズ群L4の光軸を、レンズ鏡筒1の光軸OAに一致させる。
(1)連結部材50の内周側に配設されたレンズ保持枠40を、押圧スプリング61Sの付勢力に抗して光軸OAと直交する方向に移動操作すると共に位置決めする調整ネジ61Aと、レンズ保持枠40を調整ネジ61Aに押圧して固定する固定ネジ61Bとを備える調整部61と、レンズ保持枠40を連結部材50に光軸OAと平行な固定ビス62Aで固定する固定部62とを備える。これにより、光軸調整後、調整部61における固定ネジ61によってレンズ保持枠40を連結部材50に光軸OAと直交する方向において固定し、固定部62における固定ビス62Aによってレンズ保持枠40を連結部材50に光軸OAと平行する方向において固定することができる。このため、レンズ鏡筒1の落下や振動衝撃の作用によっても移動しないように、レンズ保持枠40を連結部材50に強固に固定することができ、精度劣化を抑制することができる。
また、固定部62における固定ネジ61Bとレンズ保持枠40との間に介装されたバネ座金62Bが、その弾性復帰力で光軸調整時においてレンズ保持枠40を連結部材50に押圧付勢する。このため、レンズ保持枠40の連結部材50に対する倒れを抑えることができ、精度の高い光軸調整が可能となる。
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態は、調整部61における固定ネジ61Bを1本とした例である。しかし、これに限らず、固定ネジ61Bは2本以上の複数としても良い。
(2)また、本実施形態では、固定部62における固定ビス62Aは3本である。しかし、これに限らず、固定ビス62Aは4本以上としても良い。
(3)本実施形態における固定部62では、バネ座金62Bがレンズ保持枠40を連結部材50に押圧付勢するように構成されている。しかし、押圧付勢する部材はバネ座金に限らず、他の構成のバネ部材を用いても良い。
(4)上記実施形態は、第4レンズ群L4を保持するレンズ保持枠40に対して光軸調整を行う構成例であるが、本光軸調整構成を他のレンズ群に適用しても良いことは、勿論である。
(5)調整される光学系は、最も像側の光学系であることが好ましいが、これに限定されず、他の光学系であってもよい。また、調整される光学系は、1枚のレンズであってもよいし、レンズ群であってもよい。
(6)本実施形態では、光学機器としてレンズ鏡筒について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、スチルカメラ、ビデオカメラ、レンズ鏡筒、携帯電話、望遠鏡などであってもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
Claims (9)
- 光学系を保持する第1保持枠と、
前記第1保持枠を支持する第2保持枠と、
前記光学系の光軸と交差する第1方向でみて前記第1保持枠と前記第2保持枠との間に備えられ、弾性を有する弾性体と、
前記第1方向でみて前記弾性体との間で前記第1保持枠を挟むように備えられ、前記弾性体に弾性力が生じるように前記第1保持枠を前記弾性体に向けて位置決め可能である位置決め部と、
前記第1方向でみて前記位置決め部との間で前記第1保持枠を挟むように備えられ、前記第1保持枠が固定するように前記第1保持枠を前記位置決め部に向けて固定可能である固定部と、
前記位置決め部による前記第1保持枠の位置決め方向、及び、前記固定部による前記第1保持枠の固定方向と交差する第2方向に、前記第1保持枠を前記第2保持枠に対して付勢する付勢部材と、
前記位置決め部が前記第1保持枠に当接する部分と、前記固定部が前記第1保持枠に当接する部分と、にそれぞれ設けられ、前記第2方向に対して傾斜しかつ前記第2保持枠側が大径化する傾斜面を有する被押圧部とを含むこと、
を特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載された光学装置であって、
前記位置決め部による前記第1保持枠の位置決め方向、及び、前記固定部による前記第1保持枠の固定方向と交差する第2方向において、前記第1保持枠との間に前記付勢部材を挟むように備えられ、前記付勢部材の前記付勢力を調節する付勢力調節部を有すること、
を特徴とする光学装置。 - 請求項2に記載された光学装置であって、
前記位置決め部による前記第1保持枠の位置決め方向、及び、前記固定部による前記第1保持枠の固定方向と交差する第2方向は、前記光学系の光軸と略平行な方向であること、
を特徴とする光学装置。 - 請求項3に記載された光学装置であって、
前記付勢力調節部は、前記光軸と略平行な方向に沿って進退可能なネジであること、
を特徴とする光学装置。 - 請求項1から4までの何れか1項に記載された光学装置であって、
前記位置決め部は前記第1保持枠の外周に沿って2つ設けられ、該2つの位置決め部は、それぞれ光軸からの径方向に進退可能で、該進退方向は互いに直交していること、
を特徴とする光学装置。 - 請求項5に記載された光学装置であって、
前記弾性体は、前記位置決め部と前記光軸を挟んで対向する側に、前記位置決め部のそれぞれに対応して2つ設けられ、
前記固定部は、前記2つの弾性体の間であって、前記2つの位置決め部のそれぞれと光軸を挟んで対向する側に配置されていること、
を特徴とする光学装置。 - 光学系を保持する第1保持枠と、
前記第1保持枠を支持する第2保持枠と、
前記光学系の光軸と交差する第1方向でみて前記第1保持枠と前記第2保持枠との間に備えられ弾性を有する第1弾性体と、
前記第1方向でみて前記第1弾性体との間で前記第1保持枠を挟むように備えられ、前記第1方向にネジ締めされる第1ネジ部材と、
前記光軸と交差する第1方向でみて前記第1ネジ部材との間で前記第1保持枠を挟むように備えられ、前記第1方向にネジ締めされる第2ネジ部材と、
前記第1ネジ部材のネジ締め方向、及び、前記第2ネジ部材のネジ締め方向と交差する第2方向に、前記第2保持枠に対して前記第1保持枠に弾性力を与える第2弾性体と、前記第1ネジ部材が前記第1保持枠に当接する部分と、前記第2ネジ部材が前記第1保持枠に当接する部分と、にそれぞれ設けられ、前記第2方向に対して傾斜しかつ前記第2保持枠側が大径化する傾斜面を有する被押圧部とを含むこと、
を特徴とする光学装置。 - 請求項7に記載された光学装置であって、
前記第1ネジ部材のネジ締め方向、及び、前記第2ネジ部材のネジ締め方向と交差する第2方向において、前記第1保持枠との間に前記第2弾性体を挟むように備えられ、前記第2弾性体の前記弾性力を調節する第3ネジ部材を有すること、
を特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載された光学装置を含む光学機器。
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