JP5012047B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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本発明はセル内圧に応じて開閉する制御弁を備えた鉛蓄電池に関するものである。
鉛蓄電池は、始動用鉛蓄電池をはじめとする様々な用途に用いられている。一般的に、始動用鉛蓄電池は、電池の放電容量や、高温寿命を確保する観点から、セルを構成する正極板及び負極板の全面を浸漬した、開放液式の鉛蓄電池が用いられている。
一方、近年、環境的な側面から、エンジンとモータとを組み合わせたハイブリッド車両が普及しつつある。ハイブリッド車両では、モータ駆動やエンジン始動に用いられる主電池に加え、ECUや灯火等の14V系補機に電力を供給する補機用電池を備えている。
主電池としては、ニッケル水素蓄電池やリチウム2次電池等の高出力電池が用いられているが、補機用電池としては、主として12V系の鉛蓄電池が使用される。補機用電池として用いられる鉛蓄電池は、車室内やトランク内に搭載される。車室内やトランク内に搭載された鉛蓄電池は、エンジンルーム内のような、例えば70℃を越えるような高温雰囲気に曝されることがないこと、また、開放液式鉛蓄電池で生じるような、電池外への酸素ガス・水素ガスや、酸霧の放出を避ける目的で、制御弁式の鉛蓄電池が用いられている。
一般的な制御弁式の鉛蓄電池では、正極板と負極板がマットセパレータを介して対向するよう配置される。セル内で負極板上での酸素ガス吸収反応を促進するために、電解液量は制限され、正極及び負極活物質とマットセパレータ内の空孔の一部に電解液が保持された構成が用いられている。
このような電解液量の制限によって、セル内の硫酸量は減少する。電解液中の硫酸濃度をより高くすることによって、硫酸量の減少を抑制できるものの、高濃度硫酸中では正極及び負極活物質が劣化したり、電池の充電受入性が著しく低下するため実用的ではない。
セル中の硫酸量の低下は、電池の放電容量の低下に直結する。鉛蓄電池は、ニッケル水素蓄電池や、リチウム2次電池といった電池とは異なり、電解液成分である硫酸自体が放電反応に関与するためである。
さらに、補機用の鉛蓄電池は、車両のECUへのバックアップ電流を、車両が休止した状態でも連続的に供給する必要がある。このような、いわゆる暗電流は、車両によってその値が異なるものの、凡そ10数mA〜数10mAである。したがって、車両を長期間使用せずに放置した場合には、鉛蓄電池が過放電状態に陥り、最終的にはデンドライトショートと呼ばれる内部短絡状態となる場合があった。
デンドライトショートは、過放電による電解液中の硫酸濃度の著しい低下により、放電生成物である硫酸鉛や、負極活物質でもある鉛の電解液中への溶解度が増大した状態で、電池を再充電すると鉛の樹枝状結晶(デンドライト)が負極上で析出し、マットセパレータを貫通し正極板と接触することによって生じるものである。
このような過放電によるデンドライトショートを抑制するためには、電池の容量を増大させ、過放電になるリスクを低下させること、及び、過放電状態となっても硫酸鉛の溶解度が高くならないよう、電解液中に硫酸分が残存していることが有効であると考えられてきた。
これらのことを同時に満足させるために、電解液中の硫酸濃度は抑制したままで、電解液量を増量することが有効である。例えば、特許文献1には、電解液量の殆ど全てが極板及びセパレータに含浸保持させた従来の制御弁式鉛蓄電池とは異なり、極板及びセパレータの一部もしくはその大半を電解液に浸漬した制御弁式の鉛蓄電池が示されている。
また、電池容量の増大には寄与しないものの、電解液中に硫酸ナトリウム等の、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の硫酸塩あるいはホウ酸塩を添加することが知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2004−14283号公報 特開2002−260714号公報
前記したように、制御弁式鉛蓄電池を過放電した際のデンドライトショートを抑制するために、セル内の電解液量を増加させていくことが有効である。しかしながら、活物質量に対して電解液中の硫酸量の十分と考えられる量を確保した場合においても、長期間の過放電においては、依然としてデンドライトショートは発生していた。
本発明は、前記したような、極板とセパレータが電解液に浸漬された制御弁式の鉛蓄電池を過放電した際に発生するデンドライトショートを抑制し、耐過放電性能に優れた鉛蓄電池を得るものである。
前記した課題を解決するために、本発明は、正極板と負極板とがマットセパレータを介して積層された極板群と、前記極板群を収納するセル室を備えた電槽を有し、前記セル室当たりの正極活物質量(PAM)に対する前記セル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)が0.48以上であり、前記セル室の内寸は、前記極板群の極板積層方向における厚みよりも長く、前記正極板及び前記負極板の極板面の少なくとも一部もしくは全てを前記電解液中に浸漬し、かつ、前記セル室の内圧に応じて開閉する制御弁を備えた鉛蓄電池を示すものである。
本発明によれば、制御弁式の鉛蓄電池を過放電した際に生じるデンドライトショートが顕著に抑制され、耐過放電性能に優れた鉛蓄電池を提供することができる。
本発明による鉛蓄電池の構成を以下に説明する。本発明による鉛蓄電池1は、正極板2と負極板3とがマットセパレータ4を介して積層された極板群5が電槽6に収納され、電槽6は蓋7によって閉じられる。蓋7には、セル室8の内圧に応じて開閉する制御弁9を有する。正極板2、負極板3、マットセパレータ4及び電解液10で鉛蓄電池のセルが構成される。
制御弁9としては、従来から知られているように、シリコンオイル等の潤滑剤を外周に塗布した筒部9aにキャップ状弁9bを装着し、このキャップ状弁9bの筒部9aからの脱落を防止するための弁押え板9cを蓋7に装着した構造を用いることができる。なお、制御弁9は、セル室8の内圧に応じて開閉動作すればよいので、このような動作を実現するのであれば、どのような構成でも採り得る。また、図1に示したように、制御弁9を極板群5毎に設けてもよく、複数の極板群5毎に一つの制御弁9を配置してもよい。
本発明の鉛蓄電池1は、電槽6内に、極板群5の少なくとも一部もしくは全てを浸漬する電解液10を有する。そして、本発明の鉛蓄電池1では、セル室当たりの正極活物質量(PAM)に対するセル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)を0.48以上とする。
さらに、セル室8の極板群5の極板積層方向の内寸dは、極板群5の極板積層方向における厚みtよりも長く設定する。なお、セル室8の内壁に補強リブ8aが配置される場合、補強リブ8a間の最狭部の内寸を内寸dとして採用する。
なお、本発明の鉛蓄電池は、制御弁式であるため、負極でのガス吸収反応を円滑に行うため、従来の制御弁式の鉛蓄電池と同様、セル室内の正極活物質量(PAM)に対する負極活物質量(NAM)の比率(NAM/PAM)を、正極容量よりも負極容量を大きくなるよう設定する。通常この比率は、0.800以上となる。
本発明によれば、制御弁式の鉛蓄電池において生じていた過放電時のデンドライトショートを顕著に抑制することによって、耐過放電性能に優れた制御弁式の鉛蓄電池を得ることができる。
従来の、極板群から遊離した電解液が存在しない程度まで、電解液量が制限された制御弁式鉛蓄電池では、放電時における正極と負極の活物質への硫酸分の供給は、極板自身が含浸保持した電解液中の硫酸分と、マットセパレータから極板に拡散移動した電解液中の硫酸分からによるものである。マットセパレータから極板への電解液の拡散移動は必須のものであり、この拡散移動を容易とするために、マットセパレータを群圧で圧縮した状態とし、マットセパレータと極板の密着性を高めることが必要であった。
しかしながら、群圧によって極板群とマットセパレータとを密着させた場合、放電時においては、極板とマットセパレータとの接触面では他の部分に比較して硫酸濃度が低下し、デンドライトショートが発生しやすい状況にあると考えられた。
本発明においては、極板群5の厚みtと、この厚みtに対応するセル室の内寸dとの関係をd−t>0とする。このような寸法関係に規定することにより、極板とマットセパレータ間に間隙が生じ、この間隙に電解液が充填されることによって、極板のマットセパレータとの対向面での硫酸濃度の低下が抑制され、デンドライトショートが抑制されると考えられる。なお、極板群の厚みtの測定においては、測定精度を確保する観点から19.6kPaの加圧時の厚みとする。
このような極板とマットセパレータ間の間隙は、従来の、極板群から遊離した電解液が殆どない状態とされた制御弁式鉛蓄電池においては、極板への硫酸分補給を阻害し、電池容量を大幅に低下される。
しかしながら、本発明のように、極板群が電解液に浸漬された制御弁式鉛蓄電池では、極板とマットセパレータ間の隙間は極板群から遊離した電解液が充填されるため、間隙の存在によっても電池容量の低下は生じない。
また、極板群の上部が電解液より露出した場合においては、この間隙で毛細管現象によって、電解液が極板上部まで上昇することもあり、極板上部への硫酸分の供給がより円滑に行われるとも考えられる。
本発明において、セル室の内寸dと極板群の厚みtとの差(d−t)を0を含まず、0よりも大きな値とするが、この差(d−t)を過剰に大きくした場合、電池に振動が加わった際に、セル室内で極板群ががたつき、電池の耐振動性が低下するため、電池の耐振動性能の低下が生じない程度に差(d−t)の上限値を設定すべきである。但し、この上限値は、極板群の寸法形状やセル間接続構造、極板群と電槽とを固定するための補強構造の有無によって大幅に変化するため、一義的に決定することは困難であり、各電池において個別に決定すべきであると考えられる。
本発明において、セル室当たりの正極活物質量(PAM)に対するセル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)を0.48以上とするが、本発明の効果を得る上で比率(E/PAM)の上限値を設けるものではない。
しかしながら、セル室内の容積と極板群の体積の設計的な制限から、当該比率(E/PAM)を0.60を越え、例えば0.70とした場合には、電解液中の硫酸濃度を、鉛蓄電池に適した濃度(凡そ30質量%〜45質量%)を越えた値に設定することとなる。
電解液中の硫酸濃度を越えた値に設定すると、活物質のサルフェーション(硫酸鉛の固定化)が進行しやすく、さらには電池の充電受入性が顕著に低下するため避けるべきである。
また、負極板上での酸素ガス吸収反応を効率的に進行させるため、セル内の正極容量よりも負極容量を大きくなるよう、セル内の正極活物質量(PAM)に対する負極活物質量(NAM)の比率(NAM/PAM)を設定する。通常この比率は、前記したように、0.800以上とするが、過剰量の負極容量の確保は、電池出力の体積効率や質量効率を低下させることになるため好ましくなく、その上限値は1.20に留めるべきである。
マットセパレータとしては、従来から用いられているガラス繊維を主体とした不織布をはじめとして、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、PET樹脂等の合成樹脂繊維からなるもの、さらには、ガラス繊維にこれらの合成樹脂繊維を混合したものを用いることができる。また、従来から知られているような、マットセパレータ中にホワイトカーボン、シリカ(珪藻土)を添加したものを用いてもよい。
なお、電解液量については、当初より極板面の全てが電解液に浸漬した構成としてもよい。このような鉛蓄電池においては、当初は水の電気分解により電池外に酸素ガスと水素ガスが放出されるが、この電気分解によって、電解液面が低下し、極板面が電解液面から露出すると、負極板上でガス吸収反応が生じ、水の電気分解が抑制され、電解液面は極板面の一部が電解液から露出し、他の一部が電解液に浸漬した状態で安定するからである。
本発明例および比較例による鉛蓄電池(以下、電池)を作成した。各電池は、JIS D5301(始動用鉛蓄電池)に規定するD23サイズの6セルが直列接続された12Vの鉛蓄電池であり、各セル毎に制御弁を有する。制御弁の開弁圧は10kPa、閉弁圧は6kPaである。
本実施例における各電池は、表1に示したように、セル室の内寸dと19.6kPa加圧状態における極板群の厚みtとの差(d−t)を−2.0から+5.0とし、かつセル室内の電解液(硫酸濃度42質量%の希硫酸)の量と、活物質量の値を調整することによって、セル室当たりの正極活物質量(PAM)に対するセル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)を0.41〜0.60まで変化させた電池である。なお、極板の高さの少なくとも下部50%に相当する部分が電解液に浸漬された構造を有する。なお、本実施例において、セル室の内寸dは、極板の高さ方向の中心部で30.0mmである。
Figure 0005012047
表1に示した各電池は、いずれも以下に示す正極板、負極板およびマットセパレータを用いたものであり、いずれもセル内の正極活物質量(PAM)に対する負極活物質量(NAM)の比率(NAM/PAM)を、0.85とし、正極容量よりも負極容量を大きくなるよう設定した。
なお、セル当たりの正極板枚数は5枚、負極板枚数は6枚であり、平板状のマットセパレータを正極板と負極板間に配置した極板群構造を有している。
正極板は、酸化度75%のボールミル式鉛粉を水で練合したのち、50質量%の希硫酸を滴下しながらさらに練合して得た、見掛け密度4.40g/cm3のペースト状活物質を、エキスパンド格子体(組成:Sn1.2質量%−Ca0.07質量%−残部鉛)に充填し、熟成乾燥したものである。
負極板は、正極板で用いたものと同じ酸化度75%のボールミル式鉛粉にリグニンスルホン酸ナトリウム、アセチレンブラック及び硫酸バリウムを添加した後、水で練合し、50質量%の希硫酸を滴下しながらさらに練合して得た見掛け密度4.60g/cm3のペースト状活物質を、エキスパンド格子体(組成:Sn0.25質量%−Ca0.07質量%−残部鉛)に充填し、熟成乾燥したものである。
本実施例の各電池に用いたマットセパレータは、ガラス繊維を主体とし、PET樹脂繊維及びアクリル樹脂繊維を混抄したものであり、空孔率は85%である。
表1に示した各電池を、以下に示す条件で過放電状態とした後、回復充電を行い、デンドライトショートの有無を確認した。
(試験手順)
(1)初期放電:9.6A放電(放電終止電圧10.5V)、試験温度25℃
(2)過放電:267Ω定抵抗放電で放電期間30日間、60日間、90日間の各期間連続放電、試験温度40℃
(3)回復充電:14.0V定電圧(最大電流50A)で2時間充電、試験温度25℃
(4)デンドライトショート確認:上記(1)〜(3)の各手順を終了後、各電池を分解し、すべてのマットセパレータを目視で確認し、デンドライトがマットセパレータを貫通しているものについては、デンドライトショート有、デンドライトが生じていないか、生じていたとしてもマットセパレータを貫通していないものについてはデンドライトショート無とする。
上記の試験結果を表2に示す。
Figure 0005012047
表2に示した結果から、セル当たりの正極活物質量(PAM)に対するセル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)が0.48以上とし、かつ(d−t)を0を越えた、0.2mm及び5.0mmとすることにより、90日間の長期間の過放電においてもデンドライトショートを顕著に抑制できることがわかる。
なお、(d−t)が0以下の領域であっても、比率(E/PAM)が0.48以上であれば、30日間の過放電ではデンドライトショートは発生していない。これは、本試験における30日間の過放電では、過放電レベルが浅く、デンドライトが発生する段階までに至っていなかったと考えられる。
本試験においては、60日間及び90日間の過放電によって、デンドライトが発生し、デンドライトショートしうる領域になったと考えられるが、本発明によれば、このような領域においてもデンドライトショートが顕著に抑制できることが確認できた。
なお、デンドライトショートが生じた比較例の電池においては、極板面の中央よりも若干上方の位置でデンドライトが顕著に成長していた。比較例の電池では、極板面とマットセパレータとが緊密に密着しているため、極板面での硫酸濃度が低下しやすく、鉛や硫酸鉛の溶解度が上昇しやすい極板面中央近傍領域と、かつ回復充電時の充電電流密度が高くなりやすい極板面上方の領域とが重なりあう、極板面の中央部よりも若干上方の位置でデンドライトショートが発生したと考えられる。
また、セル当たりの正極活物質量(PAM)に対するセル室当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)が0.48より低く、0.43及び0.41とした場合、絶対的な硫酸量不足により、(d−t)の値に関わらずデンドライトショートを抑制することができないものの、当該比率(E/PAM)を0.48以上とすることによって硫酸量を確保した上で、セル室内寸tを極板群厚dよりも大きくすることによって、極板表面への硫酸補給が行われ、デンドライトショートが顕著に抑制されると考えられる。
本発明によれば、従来の制御弁式の鉛蓄電池で特に課題となっていた過放電時のデンドライトショートを顕著に抑制し、鉛蓄電池の耐過放電性能を顕著に改善するものであり、車両用を含め、様々な用途に利用することができる。
本発明の鉛蓄電池を示す断面図
符号の説明
1 鉛蓄電池
2 正極板
3 負極板
4 マットセパレータ
5 極板群
6 電槽
7 蓋
8 セル室
8a 補強リブ
9 制御弁
9a 筒部
9b キャップ状弁
9c 弁押え板
10 電解液

Claims (1)

  1. 正極板と負極板とがマットセパレータを介して積層された極板群と、前記極板群を収納するセル室を備えた電槽を有し、
    前記セル室当たりの正極活物質量(PAM)に対する前記セル当たりの電解液中に含まれる硫酸質量(E)の比率(E/PAM)が0.48以上であり、
    前記セル室の内寸は、前記極板群の極板積層方向の厚みよりも長く、
    前記正極板及び前記負極板の極板面の少なくとも一部もしくは全てを前記電解液中に浸漬し、
    かつ、前記セル室の内圧に応じて開閉する制御弁を備えた鉛蓄電池。
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