JP5009275B2 - マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法 - Google Patents

マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はマルチビーム露光走査方法及び装置に係り、特にフレキソ版などの印刷版の製造に好適なマルチビーム露光技術及びこれを適用した印刷版の製造技術に関する。
従来、複数のレーザビームを同時に照射し得るマルチビームヘッドを用いて版材の表面に凹形状を彫刻する技術が開示されている(特許文献1)。このようなマルチビーム露光によって版を彫刻する場合、隣接ビームの熱の影響により、小点や細線などの微細形状を安定に形成することは大変困難である。
かかる課題に対して、特許文献1では、版材の表面に形成されるビームスポット列における隣接ビームスポット間での相互の熱的影響を軽減するために、いわゆるインターレース露光を行う構成を提案している。即ち、特許文献1では、彫刻密度に対応する彫刻ピッチの2倍以上の間隔で版材表面に複数のレーザスポットを形成し、1回の露光走査で形成する走査線の間隔をあけ、各走査線間の走査線を2回目以降の走査で露光する方法を採用している。
特開平09−85927号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、隣接ビームの影響を完全に低減するには、版材の面上でビーム位置の間隔をビーム径よりも十分に離す必要があり、実際には数画素(数ライン)分の走査線間隔をあける必要がある。そのため、結像光学系に用いるレンズの収差が問題となり、正確な走査線間隔のビーム列を形成することが困難であり、光学系が複雑化するなど、実用上制限が多い。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、マルチビーム露光に伴う隣接ビームの熱の影響を効果的に低減し、微細形状など所望の形状を高精度に形成し得るマルチビーム露光走査方法及び装置並びにこれを適用した印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るマルチビーム露光走査方法は、複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状とその周囲の傾斜部との概略形状をなす第1形状を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程と同一の走査線上を第2ビーム群によって露光走査し、前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の最終形状をなす第2形状を形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、最終形状近傍では第2ビーム群から記録媒体へ照射されるエネルギーは第1ビーム群から記録媒体へ照射されるエネルギーよりも低い方が好ましい。そのために、第2ビーム群の出力パワーは第1ビーム群よりも低くなるように制御する。
また、他の発明に係るマルチビーム露光走査方法は、複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第2ビーム群で形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とする。
更に他の発明に係るマルチビーム露光走査方法は、複数の光ビームを同時に照射しながら同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第1ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程の後に、第2ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とする。
また、他の発明に係るマルチビーム露光走査方法は、複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域とし、前記第1領域は、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行い、前記第2領域は、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うことを特徴とする。
本発明によれば、複数回行われる走査露光の各回で彫刻の役割を分担し、各露光走査工程においてビームのパワー制御、露光位置の制御などを行うことにより、残すべき表面形状の近傍における熱の影響を低減することができる。これにより、所望の表面形状と傾斜部(スロープ)を高精度に形成することができる。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<マルチビーム露光走査装置の構成例>
図1は、本発明の実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置の構成図である。図示の製版装置11は、円筒形を有するドラム50の外周面にシート状の版材(「記録媒体」に相当)を固定し、該ドラム50を図1中の矢印R方向(主走査方向)に回転させると共に、版材Fに向けてレーザ記録装置10の露光ヘッド30から、該版材Fに彫刻(記録)すべき画像の画像データに応じた複数のレーザビームを射出し、露光ヘッド30を主走査方向と直交する副走査方向(図1矢印S方向)に所定ピッチで走査させることで、版材Fの表面に2次元画像を高速で彫刻(記録)するものである。ここでは、フレキソ印刷用のゴム版又は樹脂版を彫刻する場合を例に説明する。
本例の製版装置11に用いられるレーザ記録装置10は、複数のレーザビームを生成する光源ユニット20と、光源ユニット20で生成された複数のレーザビームを版材Fに照射する露光ヘッド30と、露光ヘッド30を副走査方向に沿って移動させる露光ヘッド移動部40と、を含んで構成されている。
光源ユニット20は、複数の半導体レーザ21A、21B(ここでは合計64個)を備えており、各半導体レーザ21A、21Bの光は、それぞれ個別に光ファイバー22A、22B、70A、70Bを介して露光ヘッド30の光ファイバーアレイ部300へと伝送される。
本例では、半導体レーザ21A、21Bとしてブロードエリア半導体レーザ(波長:915nm)が用いられ、これら半導体レーザ21A、21Bは光源基板24A、24B上に並んで配置されている。
各半導体レーザ21A、21Bは、それぞれ個別に光ファイバー22A、22Bの一端部にカップリングされ、光ファイバー22A、22Bの他端はそれぞれSC型光コネクタ25A、25Bのアダプタに接続されている。
SC型光コネクタ25A、25Bを支持するアダプタ基板23A、23Bは、光源基板24A、24Bの一方の端部に垂直に取り付けられている。また、光源基板24A、24Bの他方の端部には、半導体レーザ21A、21Bを駆動するLDドライバー回路(図1中不図示、図7の符号26)を搭載したLDドライバー基板27A、27Bが取り付けられている。各半導体レーザ21A、21Bは、それぞれ個別の配線部材29A、29Bを介して、対応するLDドライバー回路に接続されており、各々の半導体レーザ21A、21Bは個別に駆動制御される。
なお、本実施の形態では、レーザビームを高出力とするために、コア径の比較的大きな、多モード光ファイバーを光ファイバー70A、70Bに適用している。具体的には、本実施形態においては、コア径が105μmの光ファイバーが用いられている。また、半導体レーザ21A、21Bには、最大出力が10W程度のものを使用している。具体的には、例えば、JDSユニフェーズ社から販売されているコア径105μmで出力10W(6398-L4)のものなどを採用することができる。
一方、露光ヘッド30には、複数の半導体レーザ21A、21Bから射出された各レーザビームを取り纏めて射出する光ファイバーアレイ部300が備えられている。光ファイバーアレイ部300の光出射部(図1中不図示、図2の符号280)は、各半導体レーザ21A、21Bから導かれた64本の光ファイバー70A、70Bの出射端が32個ずつ2列に並んで配置された構造となっている(図3参照)。
また、露光ヘッド30内には、光ファイバーアレイ部300の光出射部側より、コリメータレンズ32、開口部材33、及び結像レンズ34が、順番に並んで配設されている。コリメータレンズ32と結像レンズ34の組合せによって結像光学系が構成されている。開口部材33は、光ファイバーアレイ部300側から見て、その開口がファーフィールド(Far Field)の位置となるように配置されている。これによって、光ファイバーアレイ部300から射出された全てのレーザビームに対して同等の光量制限効果を与えることができる。
露光ヘッド移動部40には、長手方向が副走査方向に沿うように配置されたボールネジ41及び2本のレール42が備えられており、ボールネジ41を回転駆動する副走査モータ(図1中不図示、図7の符号43)を作動させることによってボールネジ41上に配置された露光ヘッド30をレール42に案内された状態で副走査方向に移動させることができる。また、ドラム50は主走査モータ(図1中不図示、図7の符号51)を作動させることによって、図1の矢印R方向に回転駆動させることができ、これによって主走査がなされる。
図2は光ファイバーアレイ部300の構成図であり、図3はその光出射部280の拡大図(図2のA矢視図)である。図3に示すように、光ファイバーアレイ部300の光出射部280は、上下2段に組み合わされた光ファイバーアレイユニット300A、300Bで構成され、上段と下段とにそれぞれ同じコア径105μmの光ファイバー70A、70Bが32本ずつ2列に並んで配置されている。
光ファイバーアレイ部300は、2枚の基台(V溝基板)302A、302Bを有している。基台302A、302Bには各々片面に半導体レーザ21A、21Bと同数、すなわち夫々32個のV字溝282A、282Bが所定の間隔で隣接するように形成されている。そして、基台302A、302Bは、V字溝282A、282Bが対向するように配置されている。
基台302Aの各V字溝282Aには、光ファイバー70Aの他端部の光ファイバー端部71Aが1本ずつ嵌め込まれている。同様に基台302Bの各V字溝282Bに各光ファイバー70Bの他端部の光ファイバー端部71Bが1本ずつ嵌め込まれている。すなわち、本実施の形態の光ファイバーアレイ部300は、複数(本実施形態では32本×2=合計64個)の光ファイバー端部71A、71Bが所定方向に沿った直線状に配置されて構成された光ファイバー端部群301A、301Bが、上記所定方向と直交する方向に平行に2列設けられて構成されている。
したがって、光ファイバーアレイ部300の光出射部280からこれら複数本(32本×2)のレーザビームが同時に射出される。
図4は、光ファイバーアレイ部300の結像系の概要図である。図4に示すように、コリメータレンズ32及び結像レンズ34で構成される結像手段によって、光ファイバーアレイ部300の光出射部280を所定の結像倍率で版材Fの露光面(表面)FAの近傍に結像させる。本実施形態では、結像倍率は1/3倍とされており、これにより、コア径105μmの光ファイバー端部71A、71Bから出射されたレーザビームLAのスポット径は、φ35μmとなる。
このような結像系を有する露光ヘッド30において、図3で説明した光ファイバーアレイユニット300A、300Bの上段と下段の間隔(図3中のL1)と列方向の相対的位置(図3中のL2)、列内の隣接ファイバー間隔(図3中のL3)及び光ファイバーアレイ部300を固定するときの光ファイバー端部群301A、301Bの配列方向(アレイ方向)の傾斜角度(図5中の角度θ)を適宜設計することにより、図5に示すように、アレイ上段(光ファイバー端部群301A)及びアレイ下段(光ファイバー端部群301B)の各列内で隣り合う位置に配置される光ファイバー端部71A、71Bから射出されるレーザビームで露光する走査線(記録ライン)Kの間隔P1と、アレイ上段の右端の光ファイバー端部71ATとアレイ下段の左端の光ファイバー端部71BTで露光する走査線Kの間隔P2をそれぞれ等しく10.58μm(副走査方向の解像度2400dpi相当)に設定することができる。なお、図5では、図示の便宜上、光ファイバーの数を減じて示した。つまり、光ファイバーアレイ部300の設計により、64チャンネルで副走査方向解像度2400dpiの走査線間隔(P1=P2≒10.6μm)を実現できる。
上記構成の露光ヘッド30を用いることにより、光ファイバーアレイ部300の光ファイバー端部群301A、301Bの2列で64ラインの範囲(1スワス分)を同時に走査して露光することができる。
図6は、図1に示した製版装置11における走査露光系の概要を示す平面図である。露光ヘッド30は、ピント位置変更機構60と、副走査方向への間欠送り機構90を備えている。
ピント位置変更機構60は、露光ヘッド30をドラム50面に対して前後移動させるモータ61とボールネジ62を有し、モータ61の制御により、ピント位置を約0.1秒で約300μm移動させることができる。間欠送り機構90は、図1で説明した露光ヘッド移動部40を構成するものであり、図6に示すように、ボールネジ41とこれを回転させる副走査モータ43を有する。露光ヘッド30は、ボールネジ41上のステージ44に固定されており、副走査モータ43の制御により、露光ヘッド30をドラム50の軸線52方向に、約0.1秒で1スワス分(640μm)と隣り合うスワス分まで間欠送りできる。
なお、図6において、符号46、47は、ボールネジ41を回動自在に支持するベアリングである。符号55はドラム50上で版材Fをチャックするチャック部材である。このチャック部材55の位置は、露光ヘッド30による露光(記録)を行わない非記録領域である。トラム50を回転させながら、この回転するドラム50上の版材Fに対し、露光ヘッド30から64チャンネルのレーザビームを照射することで、64チャンネル分(1スワス分)の露光範囲92を隙間なく露光し、版材Fの表面に1スワス幅の彫刻(画像記録)を行う。そして、ドラム50の回転により、露光ヘッド30の前をチャック部材55が通過するときに(版材Fの非記録領域のところで)、副走査方向に間欠送りを行い、次の1スワス分を露光する。このような副走査方向の間欠送りによる露光走査を繰り返すことにより、版材Fの全面に所望の画像を形成する。
本例では、シート状の版材F(記録媒体)を用いているが、円筒状記録媒体(スリーブタイプ)を用いることも可能である。
<制御系の構成>
図7は、製版装置11の制御系の構成を示すブロック図である。図7に示すように、製版装置11は、彫刻すべき2次元の画像データに応じて各半導体レーザ21A、21Bを駆動するLDドライバー回路26と、ドラム50を回転させる主走査モータ51と、主走査モータ51を駆動する主走査モータ駆動回路81と、副走査モータ43を駆動する副走査モータ駆動回路82と、制御回路80と、を備えている。制御回路80は、LDドライバー回路26、及び各モータ駆動回路(81、82)を制御する。
制御回路80には、版材Fに彫刻(記録)する画像を示す画像データが供給される。制御回路80は、この画像データに基づき、主走査モータ51及び副走査モータ43の駆動を制御するとともに、各半導体レーザ21A、21Bについて個別にその出力(レーザビームのパワー制御)を制御する。なお、レーザビームの出力を制御する手段としては、半導体レーザ21A、21Bの発光量を制御する態様に限らず、これに代えて、又はこれと組み合わせて、音響光変調器(AOM:Acoustic Optical Modulator)ユニットなどの光変調手段を用いてもよい。
次に、マルチビーム露光系によって印刷版を製造する際の露光走査工程について説明する。
<第1実施例>
第1の方法は、同一走査線を複数回走査露光するマルチビーム露光系において、記録媒体の露光表面に残すべき平面形状およびその傾斜部の大枠を第1ビーム群で形成し(粗彫刻工程)、この粗彫刻工程で上昇した版材Fの温度が所定温度まで下がった後に、第2ビーム群で同一走査線上を露光走査し、最終形状(目的とする表面形状および傾斜部)を精密に微細彫刻する(微細彫刻工程)。ここで、最終形状近傍では第2ビーム群から記録媒体へ照射されるエネルギーは第1ビーム群から記録媒体へ照射されるエネルギーよりも低い方が好ましい。そのために、第2ビーム群の出力パワーは第1ビーム群よりも低くなるように制御する。このように、同一走査線を複数回走査露光する際の各々のビーム群に彫刻の役割(粗彫刻、微細彫刻)を分担させた複数回露光走査方式を採用する。
図8を基にこの露光の走査順序を説明する。
まず、ドラム50を一定速度で回転させながら、露光ヘッド30から出射する第1ビーム群(64チャンネル)で版材F上を露光走査して、第1形状を彫刻する(図8(a))。この第1ビーム群による1回目の走査露光工程は、最終的に凸平面部として残す表面形状及びその傾斜部の形状まで到達しない粗彫刻を行う工程である。ドラム50が1回転すると64チャンネル幅で粗彫刻が行われる。その後、同じ副走査位置で(露光ヘッド30を移動させずに)、ドラム50の2回転目で同じ場所の同じライン上を、より低パワーの第2ビーム群(第1ビーム群と同チャンネル)で走査露光を行い、最終形状(第2形状)を形成する(図8(b))。
こうして、ドラム50の2回転で1スワス分の彫刻を完成させた後、非記録領域たるチャック部材55が露光ヘッド30の前を横切るときに、露光ヘッド30を副走査方向(図8において左方向)に間欠送りし、隣接する次の1スワス分の彫刻を行う位置に移動させる。そして、当該位置において、図8(a)と同様に、第1ビーム群による粗彫刻の露光走査を行う(図8(c))。その後、再度、この同じ場所の同じライン上を走査する第2ビーム群(第1ビーム群と同チャンネル)で微細彫刻の走査露光を行い、最終形状を形成する(図8(d))。以後、上記の工程を繰り返し、版材F上の全面を露光する。
図9は、版材Fの表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図であり、(a)は第1ビーム群による粗彫刻で得られる形状(第1形状)110を示し、(b)は第2ビーム群による微細彫刻で得られる最終形状(第2形状)120を示すものである。目的とする最終形状120は図9(b)に示すように、表面に微小な矩形平面部121(ここでは、一辺が4画素程度の正方形)を残し、その周囲に傾斜部122と更にその外側に平坦なボトム部124を彫刻するものとする。
図9(a)に示すように、まず、第1ビーム群による露光走査によって、ややラフな概略矩形の表面部111を残すように、露光ヘッド30の対応するチャンネルのレーザパワーを制御する。同図の横方向は、副走査方向の位置を示しており、表面部111の位置に対応するチャンネルのレーザ出力はオフとし、傾斜部112及びボトム部114に対応するチャンネルのレーザ出力は彫刻する深さに応じたパワーに設定される。
次に、この第1形状110の表面に対し、更に、第2ビーム群によって露光走査を行う。この2回目の露光では、図9(b)に示すように、第1形状110の表面部111と傾斜部112を僅かに除去するように、対応するチャンネルのレーザ出力を1回目の露光時よりも低パワーとする。
1回目の第1ビーム群による彫刻時に上昇した温度は、2回目の走査露光までの間に所定の温度まで下がり、その後、第2ビーム群によって低パワーで微細に彫刻するため、残したい表面部の温度上昇を抑制することができる。これにより、熱の影響が低減され、精密な矩形形状(矩形平面部121)を得ることができるとともに、シャープな(急峻な)傾斜部122を形成することができる。
また、傾斜部122よりも外側のボトム部124については、1回目の彫刻時と同等のパワーで彫刻することにより、1回目のボトム部114の深さの約2倍の深さに深堀りすることができる。
一般に高精細のフレキソ版では、500μm程度の深掘り(凹部の深さ)が望ましいとされている。本実施形態によれば、同一走査線上を複数回露光走査する構成により、この深掘りが可能である。
図10は、図9中のB−B線(主走査方向の位置y=yB)における1回目の露光時と2回目の露光時のレーザ出力を例示したグラフである。図10の横軸は光ファイバーアレイ部300における光ファイバーのチャンネル位置(副走査方向の位置)、縦軸はレーザ出力(W)を示す。細線(符号[1])は第1ビーム群、太線(符号[2])は第2ビーム群のレーザ出力を示す。ここでは、説明を簡単にするために、チャンネルch1〜24の範囲を示し、最高出力を10Wとするが、彫刻すべき画像データに応じて使用するチャンネルは異なり、装置構成等によって出力も異なる。
図10において、第1ビーム群のチャンネルch1〜5、ch18〜24の出力は10Wに設定され、これらチャンネルによって図9(a)のボトム部114の彫刻が行われる。また、第1ビーム群のチャンネルch9〜14は、出力0W(オフ)に設定され、図9(a)の表面部111の位置に対応している。傾斜部112に対応するチャンネルch6〜8、ch15〜17の出力は、1W以上10W未満の範囲でチャンネル位置に応じて次第に出力を減少又は増加させる。このようなチャンネル毎の出力制御(符号[1])により、図9(a)で説明した第1形状110が得られる。
2回目の露光時における第2ビーム群では、図10の符号[2]で示したように、チャンネルch5〜9、ch14〜18について出力を1Wとし、チャンネルch10〜13の出力を0W(オフ)としている。これにより、図9(b)で説明した矩形平面部121の形状を高精度に形成することができるとともに、急峻な傾斜部122を形成することができる。
第1ビーム群による1回目の走査露光時のレーザ出力(ビーム光量)を各チャンネル(ch)の番号iと露光ヘッド30の副走査方向位置xとの関数としてPW1(i,x)と表し、第1ビーム群と同じ場所の同じライン上を露光する第2ビーム群による2回目の走査露光時のレーザ出力をPW2(i,x)と表すものとすると、最終的に表面形状として残す領域(図9(b)における矩形平面部121)の境界を彫刻するチャンネル(図10の場合、ch9、ch14)よりも外側の近傍のチャンネル(図10においてch5〜8、ch15〜18について、第2ビーム群のレーザ出力PW2(i,x)は、第1ビーム群のレーザ出力PW1(i,x)より低パワーとする(PW2(i,x)≦PW1(i、x))。ただし、図1で説明した実施形態においては、i=1〜64、xはスワスピッチspに対応した副走査送り量を単位として間欠送りの送り数(x=0、1、2…)で表すことができる。
また、最終表面形状として残す領域(図9(b)における矩形平面部121)の境界を彫刻するチャンネル(図10の場合、ch9、ch14)については、複数回の走査露光工程を通じて、最小の出力(図10において1W)とする。
このようなパワー制御により、最終形状の表面部の温度上昇を抑えることができ、表面平面部を高精度に形成することができるとともに、エッジの急峻化を図ることができる。
なお、使用する版材(フレキソ感材)の感度(光への反応性)によって、パワー制御の具体的な制御態様は異なる。版材の種類等に応じて適切な出力条件が実験的に定められる。
<第2実施例>
第2の方法は、同一走査線を複数回走査露光するマルチビーム露光系において、記録媒体の露光表面に残すべき最終形状のエッジ部のうち、主走査方向あるいは副走査方向に沿う方向のどちらか一方のエッジ部を第1ビーム群で形成し(第1方向エッジ形成工程)、この第1方向エッジ形成工程で上昇した温度が所定温度まで下がった後に、第2ビーム群でこれと直交する方向のエッジ部を形成し(第2方向エッジ形成工程)、所望の最終形状(表面形状および傾斜部)を得る。このように、複数回の走査露光における各々のビーム群に彫刻の役割(第1方向に沿ったエッジ部の形成、第2方向に沿ったエッジ部の形成)を分担させた複数回露光走査方式を採用する。
主走査方向及び副走査方向の両方向のエッジを同時に、高精度に形成することは困難であるため、複数回の露光工程に分けて各方向のエッジを形成する。すなわち、角部の直交する二つのエッジを一回の露光で形成しようとすると、隣接ビームの熱の影響により、良好に再現することが難しいが、上記第2の方法のように、各方向のエッジの形成を第1ビーム群による露光工程と、第2ビーム群による露光工程とに分けて、分担させることにより、残したい表面部の温度上昇を抑えることができる。これにより、所望形状の表面平面部を残し、かつエッジの急峻化が両立できる。
図11は、第2の方法により版材Fの表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図であり、(a)は第1ビーム群で得られる形状(第1形状)210を示し、(b)は第2ビーム群で得られる最終形状(第2形状)220を示すものである。
ここでは、1回目の走査露光時の第1ビーム群によって主走査方向に沿う直線のエッジ(図11(a)における表面部211の左右のエッジ)215、216を出すように、対応するチャンネルのレーザ出力を制御し、副走査方向に沿う上辺と下辺については、最終目的とする表面形状(図11(b)の符号221)のエッジ227、228位置よりも十分に外側の主走査方向位置でレーザ出力をオフとする。こうして、図11(a)に示す第1形状210が得られる。
次に、この第1形状210の表面に対し、更に、第2ビーム群によって露光走査を行う。この2回目の露光では、図11(b)に示すように、副走査方向に沿う直線のエッジ(図11(b)における矩形平面部221の上下のエッジ)227、228を出すように、対応するチャンネルのレーザ出力を制御する。
なお、主走査方向に沿う直線のエッジ215、216は、1回目の走査露光時に第1ビーム群によって形成されているため、第2ビーム群では、エッジ215、216位置よりも外側の副走査方向位置のチャンネルからレーザ出力をオフとする。
このように、複数回の走査露光工程に分けて、一方向ずつエッジのラインを形成することにより、最終的に残す表面形状を高精度に形成することができ、エッジの急峻化も実現できる。また、図9で説明した第1の方法と同様に、第2の方法においても凹部の深掘りが可能である。
図12は、図11中のC−C線における1回目の露光時のレーザ出力を例示したグラフである。図12の横軸は光ファイバーアレイ部300における光ファイバーのチャンネル位置(副走査方向の位置)、縦軸はレーザ出力(W)を示す。比較のために、図10で説明した「実施例1」における第1ビーム群のレーザ出力(符号[1])を図12中に破線で示した。図12中の実線(符号[3])で示したように、「実施例2」の場合は、1回目の露光で主走査方向に沿うラインの最終形状のエッジを完成させるため、その形状の境界を彫刻するチャンネルch9、ch14の出力を1Wに設定している。
なお、第1ビーム群によって副走査方向に沿うラインのエッジを形成し、第2ビーム群によって主走査方向に沿うラインのエッジを形成する態様も可能である。
<第3実施例>
第3の方法は、同一走査線を複数回走査露光するマルチビーム露光系において、記録媒体の露光表面に残すべき最終形状のエッジ部のみが形成されるように低パワーの第1ビーム群で細線を露光して最終表面形状を形成し(輪郭線彫刻工程)、この輪郭線彫刻工程で上昇した温度が所定温度まで下がった後に、第2ビーム群で細線(輪郭線)の外側を露光走査して傾斜部を形成する(傾斜部彫刻工程)。
このように、複数回の走査露光における各々のビーム群に彫刻の役割(輪郭線の形成、傾斜部の形成)を分担させた複数回露光走査方式を採用する。
これにより、残したい表面部への熱の影響を抑えることができ、表面平面部の形状精度の向上と傾斜部の急峻化を両立できる。
図13は、第3の方法により版材Fの表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図であり、(a)は第1ビーム群で彫刻される形状(第1形状)310を示し、(b)は第2ビーム群で彫刻される形状(第2形状)320を示すものである。図13(a)に示すように、1回目の走査露光時には低いレーザ出力(例えば、1W)の第1ビーム群で最終的な矩形平面部321の形状の輪郭を規定する細線(溝313)のみを作る。例えば、溝313の幅Wsは、概ね数10μm〜30μm程度である。
その後、2回目の走査露光時には、第2ビーム群により、溝313の外側の領域を当該溝313の部分まで彫刻し、図13(b)に示すように、傾斜部322とボトム部324を形成する。
これを最終形状とすることも可能であるし、3回目以降の走査露光によって傾斜部322を更に急峻に彫刻したり、ボトム部324を更に深掘りしたりすることも可能である。
<第4実施例:スパイラル露光方式の装置形態について>
本発明の実施に際しては、図1〜図8で説明した副走査方向の間欠送りによる走査露光方式に限らず、ドラム回転中に副走査方向に一定速度で露光ヘッド30を移動させて版材Fの表面をスパイラル(らせん)状に走査するスパイラル露光方式を採用してもよい。
スパイラル露光方式によるマルチビーム露光走査装置の構成は図1で説明したものと概ね共通している。共通する要素については同一符号を用いて説明する。
間欠送り方式の装置と比較した場合のスパイラル露光方式の装置の主な相違点は、ドラム50が1回転する間に露光ヘッド30を副走査方向に一定速度で移動させる走査駆動の方法と、光ファイバーアレイ部300における光ファイバーの配置形態である。
図14は、スパイラル露光を行う場合に好適な光ファイバーの配置形態と走査線の関係を示す模式図である。ここでは、説明を簡単にするために、チャンネル数を減らして、4本×2列の合計8チャンネルで説明する。
図14において、斜め方向に並ぶチャンネルch1〜4群からなる第1列を第1ビーム群のチャンネルとして用い、残りのチャンネルch5〜8群からなる第2列を第2ビーム群のチャンネルとして用いる。ドラム50の一定速度の回転と露光ヘッド30の副走査方向への一定速度の移動によって、先行する第1ビーム群(ch1〜4)が露光した走査線と同じ走査線上を後続の第2ビーム群(ch5〜8)が露光する複数回走査露光が行われる。
このようなスパイラル露光方式の場合、第1ビーム群(ch1〜4)と、第2ビーム群(ch5〜8)との間を少なくとも1画素以上空けるようにビーム配列を設定することが望ましい。図14では、ch4とch5の間を副走査方向について4画素分空けた例を示した。かかるビーム配列は、図3で説明した上下2段の光ファイバーアレイユニット300A、300Bの列間距離(L1)を適宜設計することにより実現できる。
こうして、第1ビーム群と第2ビーム群の間を空けることにより、各ビーム群による露光の熱の影響(熱干渉)を低減することができる。
なお、図1で説明した64チャンネルの光ファイバーアレイ部300を備えた露光ヘッド30の場合、ドラム1回転中に露光ヘッド30を副走査方向に32チャンネル分移動させ、先行する1列目(例えば、図3における上段の光ファイバーアレイユニット300Aに属するチャンネル群)のビーム群で第1走査露光を行い、後続の2列目(例えば、図3における下段の光ファイバーアレイユニット300Bに属するチャンネル群)のビーム群で第2走査露光を行う形態とする。
スパイラル露光方式の製版装置を用いた場合も既述した第1実施例〜第3実施例の露光走査方式を採用することができる。
<第5実施例:インターレース露光(2回走査)の例>
図15は、第5実施例に係る複数回走査露光方式の概要を示す模式図である。図15(a)の符号510で示した矩形領域が最終的に版材Fの表面に残したい領域であるとする。この領域510を含む周囲近傍の領域(符号512)は、走査線を間引くインターレース走査露光によって彫刻を行う領域(以下「インターレース領域」という。)である。このインターレース領域512の更に外側の領域(符号514)は、非インターレース走査露光(走査線を間引かない通常の走査露光)によって彫刻を行う領域(以下「ノンインターレース領域」という。)である。
図15(b)の拡大図において、「1」は1回目の走査で照射するビーム群のチャンネルの位置(走査線の位置)を表しており、「2」は2回目の走査で照射するビーム群のチャンネル位置(走査線の位置)を表している。
このように、インターレース領域512については、1画素間隔で露光する走査線を間引き、2回の走査で彫刻を行い、残したい領域510を形成する。
図16は、残したい領域510と走査線及びビーム位置(チャンネル)の関係を示した模式図である。なお、同図では図示の便宜上、全64チャンネルのうち5チャンネル分のビーム位置のみをch_k+1〜ch_k+5として示した。図17は1回目の走査によって露光される領域を示しており、図18は2回目の走査によって露光される領域を示している。
図17に示すように、1回目の走査において、ノンインターレース領域514については全チャンネルで露光し、粗彫刻を行う。そして、インターレース領域512は、奇数チャンネル(例えば、ch_k+1、ch_k+3、ch_k+5を含むビーム群)で露光する。
その後、2回目の走査において、図18に示すように、ノンインターレース領域514は全チャンネルで露光して深掘りを行う。そして、インターレース領域512は、偶数チャンネル(例えば、ch_k+2、ch_k+4を含むビーム群)で露光する。
図19は、図18中のD−D線で示した位置(主走査方向位置)における断面形状を示すものである。図19において、横軸は副走査方向の位置(単位mm)を示し、縦軸は高さ(単位μm)を示している。なお、縦軸の高さは、彫刻されず最終的に残る版材表面の位置dを基準にすると、彫刻によって掘られた深さを示すものに相当する。
図19に示すように、1回目の走査によって、ノンインターレース領域514は高さd(深さd−d)まで彫刻され、インターレース領域512は図19の符号531で示す傾斜部を持つ略台形形状に彫刻される。
その後、2回目の走査によって、ノンインターレース領域514は高さd(深さd−d)まで彫刻され、インターレース領域512は図19の符号532で示すように表面形状と傾斜部が更に彫刻され、目的の最終形状が得られる。
かかる態様によれば、隣接ビームによる熱の影響を受け難くなるため、良好な目的形状を形成することができる。
<第6実施例:インターレース露光(3回走査)の例>
図15〜図19では、奇数チャンネルと偶数チャンネルに分けて2回の走査でインターレース領域を露光する例を説明したが、2回走査に限らず、使用するチャンネル数を1/3に間引いて3回の走査を行う態様も可能である。
図20は、インターレース領域512を3回の走査で彫刻する場合の模式図である。図20において、「1」は1回目の走査で照射するビーム群のチャンネルの位置(走査線の位置)を表しており、「2」は2回目の走査で照射するビーム群のチャンネル位置(走査線の位置)、「3」は3回目の走査で照射するビーム群のチャンネル位置(走査線の位置)を表している。
図21は1回目の走査によって露光される領域を示しており、図22は2回目の走査、図23は3回目の走査の各走査によってそれぞれ露光される領域を示している。図21〜図23について図15〜図19と同一又は類似する要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図21に示すように、1回目の走査において、インターレース領域512はチャンネル番号1、4、7…のチャンネルで露光する。
その後、2回目の走査において、図22のように、インターレース領域512はチャンネル番号2,5,8…のチャンネルで露光する。
また、3回目の走査において、図23のように、インターレース領域512はチャンネル番号3,6,9…のチャンネルで露光する。
図24は、図23中のE−E線で示した位置(主走査方向位置)における断面形状を示すものである。図24において、横軸は副走査方向の位置(単位mm)を示し、縦軸は高さ(単位μm)を示している。
図24に示すように、1回目の走査によって、ノンインターレース領域514は高さd(深さd−d)まで彫刻され、インターレース領域512は図24の符号541で示す傾斜部を持つ略台形形状に彫刻される。
その後、2回目の走査によって、ノンインターレース領域514は高さd(深さd−d)まで彫刻され、ノンインターレース領域514は図24の符号542で示すように表面形状と傾斜部が更に彫刻される。
その後、更に3回目の走査によって、ノンインターレース領域514は高さd(深さd−d)まで彫刻され、インターレース領域512は図24の符号543で示すように表面形状と傾斜部が更に彫刻され、目的の最終形状が得られる。
かかる態様によれば、隣接ビームによる熱の影響を一層受け難くなるため、更に良好な目的形状を形成することができる。
上述した2回走査(図15〜図19)、3回走査(図20〜図24)と同様の方法により、1/4間引きによる4回走査、1/5間引きによる5回走査なども可能である。
すなわち、全チャンネルを副走査方向について均等に1/Nに間引いてチャンネル群をグループ分けし(Nは2以上の整数)、N回の走査でそれぞれ使用するチャンネル群(グループ)を変えて、複数回走査露光を行う態様が可能である。なお、副走査方向に沿って並ぶチャンネル群について端からチャンネル番号j(j=1,2,3…)を付与し、そのチャンネル番号jをNで割った剰余数によってチャンネル群をグループ分けすることができる。隣接ビーム間隔を広げるほど、隣接ビームの影響の低減効果は大きくなる。
<第7実施例:インターレース露光の他の形態>
上述の第5及び第6実施例では、光ファイバーアレイ光源によってノンインターレースのビーム配置を構成し、記録媒体(版材F)におけるノンインターレース領域514(「第2領域」に相当)をノンインターレース露光し、インターレース領域512(「第1領域」に相当)を間引きビーム群による擬似インターレース露光としたが、ビーム配置自体をインターレース配置(例えば1走査線置き)にして、このインターレース配置で更にビーム間隔を空けた擬似インターレースで第1領域(インターレース領域512)を露光する実施形態も可能である。
すなわち、走査線の副走査方向の間隔をPK、記録媒体の表面に最終的に残す平面形状の領域とその周囲領域に相当する「第1領域」を露光するビーム群の隣接ビーム間隔(副走査方向の間隔)をBP、当該第1領域の外側の「第2領域」を露光するビーム群の隣接ビーム間隔(副走査方向の間隔)をBPとするとき、PK≦BP<BPとなるように、ビーム配置の設計と、各領域の露光時における使用チャンネルの制御を行う。
例えば、ビーム配置としてN走査線置きのインターレース配置を採用し(Nは2以上の整数)、このインターレース配置(BP=N×PK)によって第2領域をインターレース露光走査する。また、当該インターレース配置から更に均等に1/Mに間引いたビーム群(ただし、Mは2以上の整数)によって第1領域をインターレース露光走査する(BP=M×BP)。
このような実施形態によっても、第5及び第6実施例と同様に、良好な目的形状を形成することができる。
<実施例の組合せについて>
上述した第1〜第7実施例の方法は、適宜組み合わせることができる。
〔組合せ例1〕
例えば、第1実施例における微細彫刻の工程について、第2実施例のように副走査方向のエッジ部の形成工程と、主走査方向のエッジ部の形成工程とに分けて実施する態様がある。
〔組合せ例2〕
第1実施例における粗彫刻工程の後に、第3実施例による輪郭線彫刻工程と傾斜部形成工程を実施する態様がある。或いは、第3実施例による輪郭線彫刻工程の後に、第1実施例による粗彫刻工程と、微細彫刻工程を実施する態様がある。
〔組合せ例3〕
第1実施例における微細彫刻の工程を第5乃至第7実施例で説明したインターレース露光とする態様が可能である。
〔組合せ例4〕
第2実施例における副走査方向及び主走査方向の各方向エッジ部を形成する工程について、第5乃至第7実施例で説明したインターレース露光とする態様が可能である。
〔組合せ例5〕
第3実施例における輪郭線彫刻工程と傾斜部形成工程のうち少なくとも一方の工程について、第5乃至第7実施例で説明したインターレース露光とする態様が可能である。
その他、上記組合せ例1〜5以外にも様々な組合せ態様が可能であり、いずれの態様も副走査方向間欠送り露光方式、スパイラル露光方式のどちらの方式でも実現することが可能である。
<フレキソ版の製造工程について>
図25に製版工程の概要を示す。レーザ彫刻による製版に用いる生版700は、基板702の上に彫刻層704(ゴム層又は樹脂層)を有し、該彫刻層704の上に保護用のカバーフィルム706が貼着されている。製版加工時には、図25(a)に示すように、カバーフィルム706を剥離して彫刻層704を露出させ、該彫刻層704にレーザ光を照射することにより、彫刻層704の一部を除去して所望の3次元形状を形成する(図24(b)参照)。具体的なレーザ彫刻の方法については、図1〜図24で説明したとおりである。なお、レーザ彫刻中に発生するダストは、不図示の吸引装置によって吸引して回収する。
彫刻工程が終了した後は、図25(c)に示すように、洗浄装置710による水洗浄を行い(洗浄工程)、その後、乾燥工程(不図示)を経てフレキソ版が完成する。
このように、版自体を直接にレーザ彫刻する製版方式をダイレクト彫刻方式という。本実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置は、CO2レーザを用いるレーザ彫刻機に比べて低価格を実現できる。また、マルチビーム化によって、加工速度の向上を達成でき、印刷版の生産性が向上する。
<他の応用例>
フレキソ版の製造に限らず、他の凸印刷版、或いは、凹印刷版の製造についても本発明を適用することができる。また、印刷版の製造に限らず、他の様々な用途の描画記録装置、彫刻装置について本発明を適用することができる。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状とその周囲の傾斜部との概略形状をなす第1形状を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程と同一の走査線上を第2ビーム群によって露光走査し、前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の最終形状をなす第2形状を形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明によれば、相対的に記録媒体に照射するエネルギーが大きくなるようにビームを照射する第1ビーム群によって粗彫刻(第1露光走査工程)を行い、その後、記録媒体に照射するエネルギーが小さくなるようにビームを照射する第2ビーム群によって目的の最終形状を精密に彫刻する(第2露光走査工程)。これにより、残したい表面部への熱の影響を低減することができ、最終形状の高精度化と傾斜部(スロープ)の急峻化を両立できる。
(発明2):複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第2ビーム群で形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明によれば、第1方向に沿う第1エッジ部と、第2方向に沿う第2エッジ部を1度に(同時に)形成する場合と比較して、両エッジ部が互いに交差する角部における熱の影響を低減することができ、角部の形状精度を向上させることができる。
例えば、第1方向と第2方向のうち、一方を主走査方向、他方をこれと直交する副走査方向とする態様がある。ただし、角部の熱影響を低減するという観点から、第1方向と第2方向は必ずしも互いに直交する方向であることを要しない。
(発明3):複数の光ビームを同時に照射しながら同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第1ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第1露光走査工程と、前記第1露光走査工程の後に、第2ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第2露光走査工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明によれば、相対的に記録媒体に照射するエネルギーが小さくなるようにビームを照射する第1ビーム群によって目的の平面形状の輪郭線を精密に描画彫刻し(第1露光走査工程)、その後、この輪郭線の外側領域を相対的に記録媒体に照射するエネルギーが大きくなるようにビームを照射する第2ビーム群で彫刻する(第2露光走査工程)。これにより、残すべき表面部に対して過度に熱を与えることなく加工することができ、所望の表面形状を高精度に形成することができる。
(発明4):複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域とし、前記第1領域は、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行い、前記第2領域は、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明によれば、残すべき表面形状の近傍(第1領域)については、インターレース露光を行うことによって隣接ビームの間隔を空け、隣接ビームの熱の影響(熱干渉)を低減している。これにより、熱のこもりを低減した精密彫刻が可能である。また、第1領域よりも更に外側の第2領域については、ノンインターレース露光による粗彫刻・深掘りなどが可能である。
(発明5):発明1に記載のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第3ビーム群で形成する第3露光走査工程と、前記第3露光走査工程の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第4ビーム群で形成する第4露光走査工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
例えば、第2露光走査工程において、第3露光走査工程及び第4露光走査工程を実施する態様が可能である。
(発明6):発明1、2又は5に記載のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第5ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第5露光走査工程と、前記第5露光走査工程の後に、第6ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第6露光走査工程と、を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
例えば、第5露光走査工程によってエッジ部の線画を描画彫刻した後に、発明1における第1露光走査工程と第2露光走査工程を実施する態様がある。
(発明7):発明1乃至3、5、6のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域とし、前記第1領域は、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行い、前記第2領域は、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
例えば、発明1における第2露光走査工程においてインターレース露光を行う態様がある。
(発明8):発明1乃至7のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体をドラムの外周面に保持し、前記ドラムと共に回転する前記記録媒体の表面に前記複数の光ビームを照射する露光ヘッドを、前記ドラムの軸線方向に沿って移動自在な構成とし、前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを間欠送りにして露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明の態様による間欠送りの方式は、ドラムの回転速度が比較的遅い場合に有効である。
(発明9):発明1乃至7のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体をドラムの外周面に保持し、前記ドラムと共に回転する前記記録媒体の表面に前記複数の光ビームを照射する露光ヘッドを、前記ドラムの軸線方向に沿って移動自在な構成とし、前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
本発明の態様によるスパイラル露光方式は、ドラムの回転速度が比較的速い場合に有効である。
(発明10):発明9に記載のマルチビーム露光走査方法において、同一走査線の複数回露光の際に先行する第1ビーム群と、後続の第2ビーム群との間に少なくとも1画素を含む間隔を空けるようにビーム群の配列を設定した露光ヘッドを用いることを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
スパイラル露光に用いる露光ヘッドに関して、第1ビーム群と第2ビーム群の間隔を空けることにより、同時照射されるビーム群間の熱干渉を低減することができる。
(発明11):記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状とその周囲の傾斜部との概略形状をなす第1形状を第1ビーム群で形成する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、前記第1露光走査と同一の走査線上を第2ビーム群によって露光走査し、前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の最終形状をなす第2形状を形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
本発明によれば、残したい表面部への熱の影響を低減することができ、目的とする表面形状の高精度化と傾斜部(スロープ)の急峻化を両立できる。
なお、第1露光走査制御手段と第2露光制御手段は、ともに露光ヘッドと走査手段を制御するものであり、物理的には共通の制御回路によって実現することが可能である。
(発明12):記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第1ビーム群で形成する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、前記第1露光走査の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第2ビーム群で形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
本発明によれば、第1方向に沿う第1エッジ部と、第2方向に沿う第2エッジ部とが交差する角部の形状を精度よく彫刻することが可能である。
(発明13):記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第1ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、前記第1露光走査の後に、第2ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
本発明によれば、残すべき表面部近傍への熱の影響を抑えることができ、所望の表面形状を高精度に形成することができる。
(発明14):記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域として、前記第1領域については、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行う一方、前記第2領域については、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記走査手段を制御する露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
本発明によれば、残すべき表面形状の近傍(第1領域)を彫刻するにあたり、隣接ビームの間隔を空けたインターレース露光を行うため、隣接ビームの熱の影響が低減され、高精度の精密彫刻が可能である。
(発明15):発明11に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第3ビーム群で形成する第3露光走査を行わせる第3露光走査制御手段と、前記第3露光走査の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第4ビーム群で形成する第4露光走査を行わせる第4露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
(発明16):発明11、12又は15に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第5ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第5露光走査を行わせる第5露光走査制御手段と、前記第5露光走査の後に、第6ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第6露光走査を行わせる第6露光走査制御手段と、を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
なお、発明15における第3露光走査制御手段と第4露光走査制御手段、発明16における第5露光走査制御手段と第6露光走査制御手段、いずれも露光ヘッドと走査手段を制御するものであり、第1露光走査制御手段、第2露光走査制御手段と合わせて、物理的には共通の制御回路によって実現することが可能である。
(発明17):発明11乃至13、15、16のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域として、前記第1領域については、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行う一方、前記第2領域については、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記走査手段を制御する露光走査制御手段を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
なお、発明15における第3露光走査制御手段と第4露光走査制御手段、発明16における第5露光走査制御手段と第6露光走査制御手段、発明17における露光走査制御手段いずれも露光ヘッドと走査手段を制御するものであり、第1露光走査制御手段、第2露光走査制御手段と合わせて、物理的には共通の制御回路によって実現することが可能である。
(発明18):発明11乃至17のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムと、前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、を含んで構成され、前記ヘッド移動手段により前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを間欠送りにして露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
ドラムの回転によって主走査方向の走査を行い、ドラムの軸線方向への露光ヘッドの移動によって副走査方向の走査を行う装置構成において、副走査送りを間欠送りとする態様を採用することができる。
(発明19):発明11乃至17のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムと、前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、を含んで構成され、前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
ドラムの回転によって主走査方向の走査を行い、ドラムの軸線方向への露光ヘッドの移動によって副走査方向の走査を行う装置構成において、副走査送りを連続送りとする態様を採用することができる。例えば、ドラムを一定速度で回転させながら、露光ヘッドを一定速度で副走査送りすることにより、ドラム周面に沿ったスパイラル状の走査線を露光することができる。なお、ビーム群の配列形態によっては、副走査方向の送り速度を変更する場合もあり得る。
(発明20):発明19に記載のマルチビーム露光走査装置において、前記露光ヘッドは、同一走査線の複数回露光の際に先行する第1ビーム群と、後続の第2ビーム群との間に少なくとも1画素を含む間隔を空けるようにビーム群の配列が設定されていることを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
かかる態様によれば、ビーム群間の熱干渉を抑制することができる。
(発明21):発明1乃至10のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法によって、前記記録媒体に相当する版材の表面を彫刻することによって印刷版を得ることを特徴とする印刷版の製造方法。
本発明によれば、高速かつ高精度に印刷版を製造することができ、生産性の向上、低コスト化を実現できる。
本発明の実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置の構成図 露光ヘッド内に配置される光ファイバーアレイ部の構成図 光ファイバーアレイ部の光出射部の拡大図 光ファイバーアレイ部の結像光学系の概要図 光ファイバーアレイ部における光ファイバーの配置例と走査線の関係を示す説明図 本例の製版装置における走査露光系の概要を示す平面図 本例の製版装置における制御系の構成を示すブロック図 第1実施例における露光の走査順序を説明するための説明図 第1実施例によって版材の表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図 第1実施例におけるレーザ出力の制御例を示すグラフ 第2実施例によって版材の表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図 第2実施例におけるレーザ出力の制御例を示すグラフ 第3実施例によって版材の表面に微細な矩形形状を彫刻する場合の説明図 第4実施例によるスパイラル露光に好適な光ファイバーの配置形態と走査線の関係を示す模式図 第5実施例による走査露光方式の概要を示す模式図 第5実施例において、版材の表面に残したい領域と走査線及びビーム位置(チャンネル)の関係を示した模式図 第5実施例に係る1回目の走査によって露光される領域を示す説明図 第5実施例に係る2回目の走査によって露光される領域を示す説明図 第5実施例の各回の走査によって形成される形状の説明図 第6実施例による走査露光方式の概要を示す模式図 第6実施例に係る1回目の走査によって露光される領域を示す説明図 第6実施例に係る2回目の走査によって露光される領域を示す説明図 第6実施例に係る3回目の走査によって露光される領域を示す説明図 第6実施例の各回の走査によって形成される形状の説明図によって形成される形状の説明図 フレキソ版の製版工程の概要を示す説明図
符号の説明
10…レーザ記録装置、11…製版装置、20…光源ユニット、21A,21B…半導体レーザ、22A,22B,70A,70B…光ファイバー、30…露光ヘッド、40…露光ヘッド移動部、50…ドラム、80…制御回路、300…光ファイバーアレイ部、512…インターレース領域、514…ノンインターレース領域、F…版材、K…走査線

Claims (21)

  1. 複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状とその周囲の傾斜部との概略形状をなす第1形状を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、
    前記第1露光走査工程と同一の走査線上を第2ビーム群によって露光走査し、前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の最終形状をなす第2形状を形成する第2露光走査工程と、
    を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  2. 複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第1ビーム群で形成する第1露光走査工程と、
    前記第1露光走査工程の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第2ビーム群で形成する第2露光走査工程と、
    を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  3. 複数の光ビームを同時に照射しながら同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第1ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第1露光走査工程と、
    前記第1露光走査工程の後に、第2ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第2露光走査工程と、
    を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  4. 複数の光ビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法であって、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域とし、
    前記第1領域は、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行い、
    前記第2領域は、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  5. 請求項1に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第3ビーム群で形成する第3露光走査工程と、
    前記第3露光走査工程の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第4ビーム群で形成する第4露光走査工程と、
    を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  6. 請求項1、2又は5に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第5ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第5露光走査工程と、
    前記第5露光走査工程の後に、第6ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第6露光走査工程と、
    を含むことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  7. 請求項1乃至3、5、6のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域とし、
    前記第1領域は、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行い、
    前記第2領域は、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体をドラムの外周面に保持し、
    前記ドラムと共に回転する前記記録媒体の表面に前記複数の光ビームを照射する露光ヘッドを、前記ドラムの軸線方向に沿って移動自在な構成とし、前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを間欠送りにして露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体をドラムの外周面に保持し、
    前記ドラムと共に回転する前記記録媒体の表面に前記複数の光ビームを照射する露光ヘッドを、前記ドラムの軸線方向に沿って移動自在な構成とし、
    前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  10. 請求項9に記載のマルチビーム露光走査方法において、
    同一走査線の複数回露光の際に先行する第1ビーム群と、後続の第2ビーム群との間に少なくとも1画素を含む間隔を空けるようにビーム群の配列を設定した露光ヘッドを用いることを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  11. 記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、
    前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状とその周囲の傾斜部との概略形状をなす第1形状を第1ビーム群で形成する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、
    前記第1露光走査と同一の走査線上を第2ビーム群によって露光走査し、前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の最終形状をなす第2形状を形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  12. 記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、
    前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第1ビーム群で形成する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、
    前記第1露光走査の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第2ビーム群で形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  13. 記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、
    前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第1ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第1露光走査を行わせる第1露光走査制御手段と、
    前記第1露光走査の後に、第2ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第2露光走査を行わせる第2露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  14. 記録媒体に向けて複数の光ビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、
    前記記録媒体と露光ヘッドとを相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる走査手段と、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域として、前記第1領域については、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行う一方、前記第2領域については、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記走査手段を制御する露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  15. 請求項11に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のうち、第1方向又はこれと異なる第2方向のどちらか一方の方向に沿う第1エッジ部を第3ビーム群で形成する第3露光走査を行わせる第3露光走査制御手段と、
    前記第3露光走査の後に、前記第1方向及び前記第2方向のうち前記一方と異なる他方の方向に沿う第2エッジ部を第4ビーム群で形成する第4露光走査を行わせる第4露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  16. 請求項11、12又は15に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状のエッジ部のみが形成されるように第5ビーム群によって前記エッジ部の線画を描画彫刻する第5露光走査を行わせる第5露光走査制御手段と、
    前記第5露光走査の後に、第6ビーム群によって前記線画の外側領域を露光走査して前記目的の平面形状の周囲の傾斜部を形成する第6露光走査を行わせる第6露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  17. 請求項11乃至13、15、16のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域及びその周囲領域を第1領域とし、前記第1領域の外側を第2領域として、前記第1領域については、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用い、複数回の走査により、露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光することで前記目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を彫刻するインターレース露光を行う一方、前記第2領域については、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いて彫刻するノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記走査手段を制御する露光走査制御手段を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  18. 請求項11乃至17のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムと、前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、を含んで構成され、
    前記ヘッド移動手段により前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを間欠送りにして露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  19. 請求項11乃至17のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムと、前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させるヘッド移動手段と、を含んで構成され、
    前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  20. 請求項19に記載のマルチビーム露光走査装置において、
    前記露光ヘッドは、同一走査線の複数回露光の際に先行する第1ビーム群と、後続の第2ビーム群との間に少なくとも1画素を含む間隔を空けるようにビーム群の配列が設定されていることを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  21. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法によって、前記記録媒体に相当する版材の表面を彫刻することによって印刷版を得ることを特徴とする印刷版の製造方法。
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