JP5318166B2 - マルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はマルチビーム露光走査方法及び装置に係り、特にフレキソ版などの印刷版の製造に好適なマルチビーム露光技術及びこれを適用した印刷版の製造技術に関する。
従来、複数のレーザビームを同時に照射し得るマルチビームヘッドを用いて版材の表面を彫刻し、凹凸の形状を形成することが行われている。このようなマルチビーム露光によって版を彫刻する場合、隣接ビームの熱の影響により、小点や細線などの微細形状を安定に形成することは大変困難である。
上記問題を解決するために、特許文献1には、深彫り領域は全ビーム発光させ、表面部分のエッジ近傍の領域は近接ビームの熱の影響を軽減するためNライン置きのインターレースで露光し、間のラインをN回露光走査して全ラインを露光する技術が開示されている。
特開2010―134292号公報
特許文献1の露光により、近接ビームの熱の影響を大幅に軽減することができる。しかしながら、それでも網点形成領域では僅かな熱の影響を受け、マルチビーム露光に伴う周期的なスジムラが視認されやすいという欠点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、マルチビーム露光に伴う周期的なスジムラを更に低減することができるマルチビーム露光走査方法及び装置並びに印刷版の製造方法を提案する。
前記目的を達成するために本発明に係るマルチビーム露光走査方法は、所定の走査線間隔で記録媒体に向けて複数のビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより前記記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域の周囲領域である第1領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回露光し、前記第1領域の外側である第2領域に対しては、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光を行うことを特徴とする。
本発明によれば、第2領域については効率よく彫刻することができると共に、第1領域については精密に彫刻することができるので、周期的なスジムラを低減することができる。
本発明によれば、周期的なスジムラを低減することができる。
本発明の実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置の構成図 露光ヘッド内に配置される光ファイバーアレイ部の構成図 光ファイバーアレイ部の光出射部の拡大図 光ファイバーアレイ部の結像光学系の概要図 光ファイバーアレイ部における光ファイバーの配置例と走査線の関係を示す説明図 本例の製版装置における走査露光系の概要を示す平面図 本例の製版装置における制御系の構成を示すブロック図 精密彫刻領域及び粗彫刻領域を示す図 1回目の露光走査について示した図 2回目の露光走査について示した図 3回目の露光走査について示した図 4回目の露光走査について示した図 露光走査順の変形例を示す図 4回の主走査毎に32ch分移動する副走査送りを示す図 4回の主走査毎に29ch分移動する副走査送りを示す図 1回の主走査毎に8ch分移動する副走査送りを示す図 1回の主走査毎に7ch分又は9ch分移動する副走査送りを示す図 フレキソ版の製版工程の概要を示す説明図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<マルチビーム露光走査装置の構成例>
図1は、本発明の実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置の構成図である。図示の製版装置11は、円筒形を有するドラム50の外周面にシート状の版材F(「記録媒体」に相当)を固定し、該ドラム50を図1中の矢印R方向(主走査方向)に回転させると共に、版材Fに向けてレーザ記録装置10の露光ヘッド30から、該版材Fに彫刻(記録)すべき画像の画像データに応じた複数のレーザビームを射出し、露光ヘッド30を主走査方向と直交する副走査方向(図1矢印S方向)に所定ピッチで走査させることで、版材Fの表面に2次元画像を高速で彫刻(記録)するものである。ここでは、フレキソ印刷用のゴム版又は樹脂版を彫刻する場合を例に説明する。
本例の製版装置11に用いられるレーザ記録装置10は、複数のレーザビームを生成する光源ユニット20と、光源ユニット20で生成された複数のレーザビームを版材Fに照射する露光ヘッド30と、露光ヘッド30を副走査方向に沿って移動させる露光ヘッド移動部40と、を含んで構成されている。
光源ユニット20は、複数の半導体レーザ21(ここでは合計32個)を備えており、各半導体レーザ21の光は、それぞれ個別に光ファイバー22、70を介して露光ヘッド30の光ファイバーアレイ部300へと伝送される。
本例では、半導体レーザ21としてブロードエリア半導体レーザ(波長:915nm)が用いられ、これら半導体レーザ21は光源基板24上に並んで配置されている。各半導体レーザ21は、それぞれ個別に光ファイバー22の一端部にカップリングされ、光ファイバー22の他端はそれぞれFC型光コネクタ25のアダプタに接続されている。
FC型光コネクタ25を支持するアダプタ基板23は、光源基板24の一方の端部に垂直に取り付けられている。また、光源基板24の他方の端部には、半導体レーザ21を駆動するLDドライバー回路(図1中不図示、図7の符号26)を搭載したLDドライバー基板27が取り付けられている。各半導体レーザ21は、それぞれ個別の配線部材29を介して、対応するLDドライバー回路に接続されており、各々の半導体レーザ21は個別に駆動制御される。
なお、本実施の形態では、レーザビームを高出力とするために、コア径の比較的大きな、多モード光ファイバーを光ファイバー70に適用している。具体的には、本実施形態においては、コア径が105μmの光ファイバーが用いられている。また、半導体レーザ21には、最大出力が10W程度のものを使用している。具体的には、例えば、JDSユニフェーズ社から販売されているコア径105μmで出力10W(6398-L4)のものなどを採用することができる。
一方、露光ヘッド30には、複数の半導体レーザ21から射出された各レーザビームを取り纏めて射出する光ファイバーアレイ部300が備えられている。光ファイバーアレイ部300の光出射部(図1中不図示、図2の符号280)は、各半導体レーザ21から導かれた32本の光ファイバー70の出射端が1列に並んで配置された構造となっている(図3参照)。
また、露光ヘッド30内には、光ファイバーアレイ部300の光出射部側より、コリメータレンズ32、開口部材33、及び結像レンズ34が、順番に並んで配設されている。コリメータレンズ32と結像レンズ34の組合せによって結像光学系が構成されている。開口部材33は、光ファイバーアレイ部300側から見て、その開口がファーフィールド(Far Field)の位置となるように配置されている。これによって、光ファイバーアレイ部300から射出された全てのレーザビームに対して同等の光量制限効果を与えることができる。
露光ヘッド移動部40には、長手方向が副走査方向に沿うように配置されたボールネジ41及び2本のレール42が備えられており、ボールネジ41を回転駆動する副走査モータ(図1中不図示、図7の符号43)を作動させることによってボールネジ41上に配置された露光ヘッド30をレール42に案内された状態で副走査方向に移動させることができる。また、ドラム50は主走査モータ(図1中不図示、図7の符号51)を作動させることによって、図1の矢印R方向に回転駆動させることができ、これによって主走査がなされる。
図2は光ファイバーアレイ部300の構成図であり、図3はその光出射部280の拡大図(図2のA矢視図)である。図3に示すように、光ファイバーアレイ部300の光出射部280は、等間隔に32個の光を出射するグラッド径125μm、コア径105μmの光ファイバー70が直線状の1列に並んで配置されている。
光ファイバーアレイ部300は、基台(V溝基板)302を有し、該基台302には片面に半導体レーザ21と同数、すなわち32個のV字溝282が所定の間隔で隣接するように形成されている。基台302の各V字溝282には、光ファイバー70の他端部の光ファイバー端部71が1本ずつ嵌め込まれている。これにより、直線状に並んで配置された光ファイバー端部群301が構成されている。したがって、光ファイバーアレイ部300の光出射部280からこれら複数本(32本)のレーザビームが同時に射出される。
図4は、光ファイバーアレイ部300の結像系の概要図である。図4に示すように、コリメータレンズ32及び結像レンズ34で構成される結像手段によって、光ファイバーアレイ部300の光出射部280を所定の結像倍率で版材Fの露光面(表面)FAの近傍に結像させる。本実施形態では、結像倍率は1/3倍とされており、これにより、コア径105μmの光ファイバー端部71から出射されたレーザビームLAのスポット径は、φ35μmとなる。
このような結像系を有する露光ヘッド30において、図3で説明した光ファイバーアレイ部300の隣接ファイバー間隔(図3中のL1)及び光ファイバーアレイ部300を固定するときの光ファイバー端部群301の配列方向(アレイ方向)の傾斜角度(図5中の角度θ)を適宜設計することにより、図5に示すように、隣り合う位置に配置される光ファイバーから射出されるレーザビームで露光する走査線(主走査ライン)Kの間隔P1を10.58μm(副走査方向の解像度2400dpi相当)に設定することができる。
上記構成の露光ヘッド30を用いることにより、32ラインの範囲(1スワス分)を同時に走査して露光することができる。
図6は、図1に示した製版装置11における走査露光系の概要を示す平面図である。露光ヘッド30は、ピント位置変更機構60と、副走査方向への間欠送り機構90を備えている。
ピント位置変更機構60は、露光ヘッド30をドラム50面に対して前後移動させるモータ61とボールネジ62を有し、モータ61の制御により、ピント位置を約0.1秒で約339μm移動させることができる。間欠送り機構90は、図1で説明した露光ヘッド移動部40を構成するものであり、図6に示すように、ボールネジ41とこれを回転させる副走査モータ43を有する。露光ヘッド30は、ボールネジ41上のステージ44に固定されており、副走査モータ43の制御により、露光ヘッド30をドラム50の軸線52方向に、約0.1秒で1スワス分(2400dpiの場合、10.58μm×64c=677.3μm)の間欠送りができる。
なお、図6において、符号46、47は、ボールネジ41を回動自在に支持するベアリングである。符号55はドラム50上で版材Fをチャックするチャック部材である。このチャック部材55の位置は、露光ヘッド30による露光(記録)を行わない非記録領域である。ドラム50を回転させながら、この回転するドラム50上の版材Fに対し、露光ヘッド30から32チャンネルのレーザビームを照射することで、32チャンネル分(1スワス分)の露光範囲92を隙間なく露光し、版材Fの表面に1スワス幅の彫刻(画像記録)を行う。そして、ドラム50の回転により、露光ヘッド30の前をチャック部材55が通過するときに(版材Fの非記録領域のところで)、副走査方向に間欠送りを行い、次の1スワス分を露光する。このような副走査方向の間欠送りによる露光走査を繰り返すことにより、版材Fの全面に所望の画像を形成する。
本例では、シート状の版材F(記録媒体)を用いているが、円筒状記録媒体(スリーブタイプ)を用いることも可能である。
<制御系の構成>
図7は、製版装置11の制御系の構成を示すブロック図である。図7に示すように、製版装置11は、彫刻すべき2次元の画像データに応じて各半導体レーザ21を駆動するLDドライバー回路26と、ドラム50を回転させる主走査モータ51と、主走査モータ51を駆動する主走査モータ駆動回路81と、副走査モータ43を駆動する副走査モータ駆動回路82と、制御回路80と、を備えている。制御回路80は、LDドライバー回路26、及び各モータ駆動回路(81、82)を制御する。
制御回路80には、版材Fに彫刻(記録)する画像を示す画像データが供給される。制御回路80は、この画像データに基づき、主走査モータ51及び副走査モータ43の駆動を制御するとともに、各半導体レーザ21について個別にその出力(オン・オフの制御並びにレーザビームのパワー制御)を制御する。
<彫刻領域におけるビーム制御>
次に、マルチビーム露光系によって印刷版を製造する際の露光走査工程について説明する。ここで、図8に示すように、版材Fの表面に残すべき平面形状(印刷面)200に対し、その周辺部(周囲領域)を精密彫刻領域(第1領域)202、さらにその周辺部(外側)を粗彫刻領域(第2領域)204とする。
本実施形態においては、図3に示す光ファイバーアレイ部300を有する露光ヘッド30を用いて、各副走査位置で(露光ヘッド30を移動させずに)4回ずつ主走査(露光走査)を行う。また、精密彫刻領域202は走査線間隔の2倍の間隔のビームを用いてインターレース露光し、粗彫刻領域204は全ビームを用いて同時に露光する。
図9〜図12は、それぞれ同一副走査位置における1〜4回目の露光走査について示した図である。各図(a)は彫刻された版材Fの断面を示しており、各図(b)は、各走査線110A〜110Bに対して各光ファイバー端部71A〜71Hから射出されるレーザビーム100A〜100Hの露光制御を示している。ここでは、説明のためレーザビームの数を減じて示しており、また、版材Fに対して各レーザビーム100A〜100Hが相対的に図の上方向に主走査される形態で例示している。
また図9〜図12においては、各図(a)に示す版材Fの断面は、厳密にはレーザビーム100A〜100Dのどの走査線における断面かによって彫刻深さの程度が異なってくるが、ここでは各走査線における断面の平均的な彫刻深さを示すものとする。
まず、当該副走査位置における1回目の主走査は、図9(b)に示すように、粗彫刻領域に対してレーザビーム100A〜100Hの全てを用いてノンインターレース露光を行い、各走査線110A〜110Hを彫刻する。斜め方向に配列された複数のビームにより露光すると、先に走査したビームの熱により、次に走査されるビームによる彫刻の深さの比率が大きくなる。したがって、このように彫刻することで、近接ビームの熱の流入を促進し、彫刻効率の向上を図ることができる。
また、粗彫刻領域において、精密彫刻領域に近づくほどレーザビーム100A〜100Hの出力を線形に下げるように制御することにより、精密彫刻領域への熱の流入による不必要な彫刻を防止している。
さらに、精密彫刻領域においては、隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いてインターレース露光することで、1列おきの走査線を彫刻する。ここでは図9(b)に示すように、各光ファイバー端部71A〜71Hから射出されるレーザビーム100A〜100Hのうち、100B、100D、100F、100H(第1のビーム群)を用いて露光走査することで、走査線110B、110D、110F、110Hを彫刻する。
このように制御することで近接ビームが先に通過して生じた熱の影響を緩和できるので、精密彫刻領域においてレーザビーム100B、100D、100F、100Hで露光した走査線110B、110D、110F、110Hだけを精密に彫刻することができる。
精密彫刻領域に対して射出するレーザビーム100B、100D、100F、100Hの出力は、粗彫刻領域に対して射出した際の出力よりも高くすることが望ましい。すなわち、副走査方向に配列された複数のビームだけで同時に露光する際には、斜め方向に配列された複数のビームで同時に露光することにより向上する彫刻効率の分だけレーザビームのパワーを上げることにより、一度の主走査において彫刻される彫刻深さと彫刻幅をどちらの場合も同様にすることができ、精密彫刻領域と粗彫刻領域の連続性を保つことができる。
また、精密彫刻領域においても、印刷面に近づくほどレーザビーム100B、100D、100F、100Hの出力を線形に下げるように制御する。このように制御することにより近接ビームが先に通過して生じた熱の影響を緩和できるので、印刷面への熱の流入による不必要な彫刻を防止する。
その結果、図9(a)に示すように版材Fの表面が彫刻される。すなわち、粗彫刻領域は、精密彫刻領域に近づくにつれて彫刻深さが浅くなっている。精密彫刻領域は、走査線110B、110D、110F、110Hだけが彫刻される。
2回目の主走査は、図10(b)に示すように、粗彫刻領域においてはレーザビーム100A〜100Hの全てを用いてノンインターレース露光を行い、近接ビームの熱の流入を促進して彫刻効率の向上を図りながら、走査線110A〜110Hを彫刻する。また、1回目の主走査と同様に、精密彫刻領域に近づくほどレーザビーム100A〜100Hの出力を線形に下げるように制御する。
さらに、精密彫刻領域においては、隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目に使用されていなかったビーム群を用いてインターレース露光することで、1回目に彫刻されていない走査線を彫刻する。即ち、図10(b)に示すように、各光ファイバー端部71A〜71Hから射出されるレーザビーム100A〜100Hのうち、100A、100C、100E、100G(第2のビーム群)を用いて露光走査することで、走査線110A、110C、110E、110Gを彫刻する。このように制御することで近接ビームが先に通過して生じた熱の影響を緩和できるので、精密彫刻領域においてレーザビーム100A、100C、100E、100Gで露光した走査線110A、110C、110E、110Gだけを精密に彫刻することができる。
1回目の主走査と同様に、精密彫刻領域に対して射出するレーザビーム100A、100C、100E、100Gの出力は、粗彫刻領域に対して射出した際の出力よりも高くすることが望ましい。これにより、一度の主走査において彫刻される彫刻深さと彫刻幅をどちらの場合も同様にすることができ、精密彫刻領域と粗彫刻領域の連続性を保つことができる。
また、精密彫刻領域においても、印刷面に近づくほどレーザビーム100Dの出力を線形に下げるように制御する。このように制御することにより、印刷面への熱の流入による不必要な彫刻を防止する。
その結果、図10(a)に示すように版材Fの表面が彫刻される。即ち、粗彫刻領域は1回目の断面よりも深く彫刻され、精密彫刻領域に近づくにつれて彫刻深さが浅くなっている。また、精密彫刻領域は、1回目に彫刻された走査線110B、110D、110F、110Hと、2回目に彫刻された走査線110A、110C、110E、110Gが彫刻されている。即ち、この2回の露光により、副走査位置の全ての走査線が均等に彫刻される。また、粗彫刻領域と同様に、印刷面に近づくにつれて彫刻深さが浅くなっている。
3回目の主走査は、図11(b)に示すように、粗彫刻領域においては1回目、2回目と同様にレーザビーム100A〜100Hによりノンインターレース露光を行い、走査線110A〜110Hを彫刻する。また、精密彫刻領域においては、隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いてインターレース露光(重ね露光)をすることで、1列おきの走査線を彫刻する。ここでは図11(b)に示すように、1回目の露光走査と同じ第1のビーム群を用いて露光走査することで、走査線110B、110D、110F、110Hを彫刻する。
その結果、図11(a)に示すように版材Fの表面が彫刻される。すなわち、粗彫刻領域は2回目の断面よりもさらに深く彫刻され、精密彫刻領域は第1のビーム群で走査した走査線110B、110D、110F、110Hが、深く彫刻される。
同様に、4回目の主走査は、図12(b)に示すように、粗彫刻領域においてはレーザビーム100A〜100Hにより4回目のノンインターレース露光を行い、走査線110A〜110Hを彫刻する。また、精密彫刻領域においては、隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、3回目に使用されていなかったビーム群を用いてインターレース露光(重ね露光)することで、3回目に彫刻されていない走査線を彫刻する。ここでは図12(b)に示すように、2回目の主走査と同じ第2のビーム群だけを用いて露光走査することで、走査線110A、110C、110E、110Gを彫刻する。
その結果、図12(a)に示すように版材Fの表面が彫刻される。すなわち、粗彫刻領域は3回目の断面よりもさらに深く彫刻され、精密彫刻領域に近づくにつれて彫刻深さが浅くなっている。また、精密彫刻領域は、3回目の主走査及び4回目の主走査により副走査位置の全ての走査線が均等に彫刻される。さらに精密彫刻領域は、最終的には印刷面に対して急峻なエッジ部分が形成されるように彫刻される。
このようにドラム50の4回転で1スワス分の彫刻を完成させた後、非記録領域たるチャック部材55が露光ヘッド30の前を横切るときに、露光ヘッド30を副走査方向(図6において右方向)に間欠送りし、隣接する次の1スワス分の彫刻を行う位置に移動させる。そして、当該位置において、図9〜図12で示した露光走査を同様に行う。以後、上記の工程を繰り返し、版材F上の全面を露光する。
以上のように、最終的に凸平面部として残す表面形状に対し、その周辺部(精密彫刻領域)においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用い、複数回の走査により露光する走査線を異ならせて露光済み走査線の間の未露光走査線を順次露光する。
このインターレース露光を4回繰り返して重ね露光を繰り返すことで、重ね露光前に生じた近接ビームの熱の影響や、ドラム回転時の主走査方向と副走査方向の振動、露光ヘッドの位置静定精度や副走査の送り精度、アレイの副走査方向のピッチ間隔誤差に伴う誤差などによる周期ムラ、振動ムラを低減することが可能となり、目的の平面形状とその周囲の傾斜部の形状を適切に彫刻することができる。
さらにその周辺部(粗密彫刻領域)においては全ての段の出射口列から同時にビームを射出することで近接ビームの熱の流入を促進させることにより彫刻効率を向上させることができる。
ここでは、精密彫刻領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いたインターレース露光を4回繰り返し行うことで各走査線を2回ずつ露光し、粗彫刻領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔と同じとするビーム群を用いてノンインターレース露光を4回行ったが、これらの数値は適宜決めることができる。即ち、精密彫刻領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回ずつ露光し、粗彫刻領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光をN×m回行うように構成すればよい。このNとmは、それぞれ2以上の整数であれば、所望の数字を適宜組み合わせることができる。
また、インターレース露光の順序は、図9〜図12で示した露光走査の順でなくてもよい。例えば、図13に示すように、1回目の主走査における露光を第1のビーム群で行い(図13(a))、次に2回目の主走査における露光を第2のビーム群で行う(図13(b))。その後、3回目の主走査における露光を再び第2のビーム群で行い(図13(c))、4回目の主走査における露光を第1のビーム群で行ってもよい(図13(d))。このように、インターレース露光は必ずしも交互に行う形態に限られない。また、第1のビーム群と第2ビーム群を入れ替えた順序でもよいことは言うまでもない。
<露光ヘッドの副走査送り>
〔4回の主走査毎に32ch分移動〕
図9〜図12を用いて説明した露光走査は、ドラム50の4回転(4回の主走査)で1スワス分の彫刻を完成させた後、露光ヘッド30を副走査方向に1スワス分(32ch分=走査線間隔×32)移動させた。
図14は、この様子を模式的に示す図である。同図において、各マス目は露光ヘッド30の各光ファイバー端部71を示している。また各光ファイバー端部71のうち、ハッチング部分は粗彫刻領域におけるレーザビーム出力を行うことを示しており、黒丸印部分は精密彫刻領域におけるレーザビーム出力を行うことを示している。
同図に示すように、1回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いて露光する。
2回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目とは異なるビーム群を用いて露光する。
3回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目と同じビーム群を用いて露光する。
4回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、2回目と同じビーム群を用いて露光する。
この4回の主走査で、1スワス分(32ch)の露光が全て終了する。次に露光ヘッド30を、副走査方向(図14において右方向)に32ch分移動させる。そして、この位置において4回の露光を行い、同様に32ch分の露光を行う。
このように、図9〜図12で説明した例では、各走査線を同じビームで露光している。また、ここでは露光ヘッド30の有する全ビーム数に相当する32ch分の副走査送りを行っている。即ち、全ビーム数と走査線幅との積に等しい量だけ副走査送りを行っている。
〔4回の主走査毎に29ch分移動〕
副走査の送り方は、図14に示す例に限定されるものではない。上記のヘッド30の有する全ビーム数に相当する副走査送りでは、スワス間の彫刻残りが発生することがある。これを防止するために、ビーム群を重複させる領域を設けて副走査送りしてもよい。
図15は、4回の走査後に29ch分だけ副走査送りをする場合を模式的に示す図である。同図に示すように、1〜4回目の露光は、左から3ch分のビーム群は使用しない。それ以外の制御については、図14に示した露光と同様である。
したがって、4回の主走査で、1スワス分(29ch)の露光が全て終了する。次に露光ヘッド30を、副走査方向(図15において右方向)に29ch分移動させる。
次の4回の主走査では、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光する。即ち、版材Fの左から30、31、32ライン目は、1〜4回目の主走査においてヘッド30の右から3ch分のビームによって露光され、さらに5〜8回目の主走査においてヘッド30の左から3ch分のビームによって露光される。このように露光することで、スワス間の彫刻残りを抑制することができる。
また、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いて露光するが、5〜8回目の主走査時には、左から3ch分のビーム群は必要に応じて露光すればよい。
このように、各走査線を同じビームで露光するとともに、ビーム群を重複させる領域を設けて副走査送りをすることも可能である。即ち、全ビーム数と走査線幅との積よりも所定量だけ小さい量だけ副走査送りを行ってもよい。
〔1回の主走査毎に8ch分移動〕
図14、図15に示す例では、各副走査位置で4回ずつ主走査を行ったが、各副走査位置で1回だけ主走査を行う態様も可能である。図16は、1回の主走査毎に8ch分の副走査送りをする場合を模式的に示す図である。
同図に示すように、露光画像の開始ラインを25ライン目に設定し、1回目の露光は、左から24ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いて露光する。
次に、8ch分(走査線間隔×8)の副走査送りを行い、2回目の露光を行う。2回目の露光は、左から16ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目とは異なるビーム群を用いて露光する。
次に、8ch分の副走査送りを行い、3回目の露光を行う。3回目の露光は、左から8ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目と同じビーム群を用いて露光する。
さらに、8ch分の副走査を行い、4回目の露光を行う。4回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、2回目と同じビーム群を用いて露光する。
この4回の主走査で、版材Fの左から25〜32ライン目の露光が全て終了する。
次に、8ch分の副走査を行い、5回目の露光を行う。5回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目と同じビーム群を用いて露光する。
2回目〜5回目の4回の主走査で、版材Fの左から33〜40ライン目の露光が全て終了する。以下、同様に、1回の主走査と8ch分の副走査とを繰り返す。
このように、1回の主走査毎に等間隔に副走査をさせてもよい。ここでは8ch分の副走査送りを行っているが、副走査の送り数は、ビーム数(32ch)の約数であればよい。即ち、ビーム数と走査線幅の積の約数と等しい量だけ副走査送りを行えばよい。
また、間欠送りではなく、ドラム50の回転中に副走査方向に一定速度で露光ヘッド30を移動させて版材Fの表面をスパイラル(らせん)状に走査するスパイラル露光方式を採用してもよい。
間欠送りの方式は、ドラムの回転速度が比較的遅い場合に有効である。一方、スパイラル露光方式は、ドラムの回転速度が比較的速い場合に有効である。
〔1回の走査毎に7ch分又は9ch分移動〕
図16に示した例では、1回の主走査毎に等間隔に副走査送りをしているが、1回の主走査毎に非等間隔で副走査送りをしてもよい。図17は、1回の走査毎に7ch分又は9ch分の副走査送りをする場合を模式的に示す図である。
同図に示すように、1回目の露光は、左から23ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群を用いて露光する。
次に、7ch分の副走査送りを行い、2回目の露光を行う。2回目の露光は、左から16ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光する。
また、精密彫刻領域においては、1回目の露光では、版材Fの左から25、27、29、31ライン目を露光しているので、今回の露光では、版材Fの左から24、26、28、30、32、34、36、38ライン目の露光を行う。ここでは副走査送りが奇数ch分であるため、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、1回目と同じビーム群を用いて露光することになる。
次に、9ch分の副走査送りを行い、3回目の露光を行う。3回目の露光は、左から7ch分のビーム群は使用しない。そして、粗彫刻領域においては残りの全ビーム群を用いて露光する。
また、精密彫刻領域においては、2回目の露光では、版材Fの左から24、26、28、30、32、34、36、38ライン目を露光しているので、今回の露光では、版材Fの左から25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47ライン目の露光を行う。ここでは副走査送りが奇数ch分であるため、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、2回目と同じビーム群を用いて露光する。
次に、7ch分の副走査を行い、4回目の露光を行う。4回目の露光は、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光する。また、精密彫刻領域においては、これまでと同様に隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、3回目と同じビーム群を用いて露光する。
この4回の走査で、版材Fの左から24〜32ライン目の9ラインの露光が全て終了する。
さらに、9ch分の副走査を行い、5回目の露光を行う。5回目の露光についても、粗彫刻領域においては全ビーム群を用いて露光し、精密彫刻領域においては隣接ビームの間隔を走査線間隔の2倍とするビーム群であって、これまでと同じビーム群を用いて露光する。
2回目〜5回目の4回の走査で、版材Fの左から33〜39ライン目の7ラインの露光が全て終了する。
以下、同様に、1回の主走査と7ch分又は9ch分の副走査とを繰り返す。
このように非等間隔、即ち複数の送り量で順次副走査送りをすることで、スワス間の彫刻残りを低減することができる。なお、ここでは32本のレーザビームが同時に射出されるヘッドを例に説明したが、ビーム数と副走査送り量は適宜決めることができる。
<フレキソ版の製造工程について>
次に、マルチビーム露光系によって印刷版を製造する際の露光走査工程について説明する。
図18に製版工程の概要を示す。レーザ彫刻による製版に用いる生版700は、基板702の上に彫刻層704(ゴム層又は樹脂層)を有し、該彫刻層704の上に保護用のカバーフィルム706が貼着されている。製版加工時には、図16(a)に示すように、カバーフィルム706を剥離して彫刻層704を露出させ、該彫刻層704にレーザ光を照射することにより、彫刻層704の一部を除去して所望の3次元形状を形成する(図18(b)参照)。具体的なレーザ彫刻の方法については、図1〜図17で説明したとおりである。なお、レーザ彫刻中に発生するダストは、不図示の吸引装置によって吸引して回収する。
彫刻工程が終了した後は、図18(c)に示すように、洗浄装置710による水洗浄を行い(洗浄工程)、その後、乾燥工程(不図示)を経てフレキソ版が完成する。
このように、版自体を直接にレーザ彫刻する製版方式をダイレクト彫刻方式という。本実施形態に係るマルチビーム露光走査装置を適用した製版装置は、CO2レーザを用いるレーザ彫刻機に比べて低価格を実現できる。また、マルチビーム化によって、加工速度の向上を達成でき、印刷版の生産性が向上する。
<他の応用例>
フレキソ版の製造に限らず、他の凸印刷版、或いは、凹印刷版の製造についても本発明を適用することができる。また、印刷版の製造に限らず、他の様々な用途の描画記録装置、彫刻装置について本発明を適用することができる。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示
す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1)
所定の走査線間隔で記録媒体に向けて複数のビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより前記記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域の周囲領域である第1領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回露光し、前記第1領域の外側である第2領域に対しては、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
これにより、周期的なスジムラを低減することができる。
(発明2)
発明1のマルチビーム露光走査方法において、前記第2領域に対してノンインターレース露光をN×m回繰り返し行う。
これにより、第2領域を深く彫刻することができる。
(発明3)
発明1のマルチビーム露光走査方法において、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域に近づくほどビームの出力を下げることで前記目的の平面形状の周囲の傾斜部の形状を彫刻する。
これにより、適切に目的の平面形状の周囲の傾斜部の形状を彫刻することができる。
(発明4)
記録媒体に向けて複数のビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、前記記録媒体と前記露光ヘッドとを主走査方向に相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる主走査手段と、前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域の周囲領域である第1領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回露光し、前記第1領域の外側である第2領域に対しては、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記主走査手段を制御する露光走査制御手段とを備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
これにより、周期的なスジムラを低減することができる。
(発明5)
発明4のマルチビーム露光走査装置において、前記第2領域に対してノンインターレース露光をN×m回繰り返し行う。
これにより、第2領域を深く彫刻することができる。
(発明6)
発明4又は5のマルチビーム露光走査装置において、前記露光ヘッドを前記記録媒体に対して前記主走査方向と直交する副走査方向に相対的に副走査させる副走査手段を備え、前記副走査手段は、前記主走査手段による主走査に対して間欠的に所定量だけ副走査させる。
これにより、記録媒体全体を彫刻することができる。
(発明7)
発明6のマルチビーム露光走査装置において、前記副走査手段は、前記主走査手段によるN×m回の主走査毎に所定量だけ副走査させる。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明8)
発明7のマルチビーム露光走査装置において、前記所定量は、前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔との積に等しい。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明9)
発明7のマルチビーム露光走査装置において、前記所定量は、前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔との積より小さい。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明10)
発明6のマルチビーム露光走査装置において、前記副走査手段は、前記主走査手段による1回の主走査毎に所定量だけ副走査させる。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明11)
発明10のマルチビーム露光走査装置において、前記所定量が前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔の積の約数と等しい。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明12)
発明10のマルチビーム露光走査装置において、前記所定量が複数の値を有する。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明13)
発明4のマルチビーム露光走査装置において、前記主走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムを有し、前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させる副走査手段を備え、前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行う。
これにより、適切に副走査させることができる。
(発明14)
発明1から3のいずれかのマルチビーム露光走査方法によって、前記記録媒体に相当する版材の表面を彫刻することによって印刷版を得ることを特徴とする印刷版の製造方法。
これにより、周期的なスジムラを低減した印刷版を得ることができる。
10…レーザ記録装置、11…製版装置、20…光源ユニット、21A,21B,21C,21D…半導体レーザ、22A〜22D,70A〜70D…光ファイバー、30…露光ヘッド、40…露光ヘッド移動部、50…ドラム、80…制御回路、100A〜100H…レーザビーム、110A〜110H…走査線、200…残すべき平面形状、202…精密彫刻領域、204…粗彫刻領域、F…版材、K…走査線

Claims (14)

  1. 所定の走査線間隔で記録媒体に向けて複数のビームを同時に照射し、同一走査線を複数回露光走査することにより前記記録媒体の表面を彫刻するマルチビーム露光走査方法において、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域の周囲領域である第1領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回露光し、
    前記第1領域の外側である第2領域に対しては、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光を行うことを特徴とするマルチビーム露光走査方法。
  2. 前記第2領域に対してノンインターレース露光をN×m回繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム露光走査方法。
  3. 前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域に近づくほどビームの出力を下げることで前記目的の平面形状の周囲の傾斜部の形状を彫刻することを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチビーム露光走査方法。
  4. 記録媒体に向けて複数のビームを同時に照射し、前記記録媒体の表面を彫刻する露光ヘッドと、
    前記記録媒体と前記露光ヘッドとを主走査方向に相対移動させて同一走査線を複数回露光走査させる主走査手段と、
    前記記録媒体の露光表面に残すべき目的の平面形状の領域の周囲領域である第1領域に対しては、隣接ビームの間隔を走査線間隔のN倍(Nは2以上の整数)とするビーム群を用いたインターレース露光をN×m回(mは2以上の整数)繰り返し行うことで各走査線をm回露光し、前記第1領域の外側である第2領域に対しては、隣接ビームの間隔が走査線間隔と等しいビーム群を用いたノンインターレース露光を行うように前記露光ヘッド及び前記主走査手段を制御する露光走査制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマルチビーム露光走査装置。
  5. 前記第2領域に対してノンインターレース露光をN×m回繰り返し行うことを特徴とする請求項4に記載のマルチビーム露光走査装置。
  6. 前記露光ヘッドを前記記録媒体に対して前記主走査方向と直交する副走査方向に相対的に副走査させる副走査手段を備え、
    前記副走査手段は、前記主走査手段による主走査に対して間欠的に所定量だけ副走査させることを特徴とする請求項4又は5に記載のマルチビーム露光走査装置。
  7. 前記副走査手段は、前記主走査手段によるN×m回の主走査毎に所定量だけ副走査させることを特徴とする請求項6に記載のマルチビーム露光走査装置。
  8. 前記所定量は、前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔との積に等しいことを特徴とする請求項7に記載のマルチビーム露光走査装置。
  9. 前記所定量は、前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔との積より小さいことを特徴とする請求項7に記載のマルチビーム露光走査装置。
  10. 前記副走査手段は、前記主走査手段による1回の主走査毎に所定量だけ副走査させることを特徴とする請求項6に記載のマルチビーム露光走査装置。
  11. 前記所定量が前記露光ヘッドの照射可能なビームの数と走査線間隔の積の約数と等しいことを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム露光走査装置。
  12. 前記所定量が複数の値を有することを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム露光走査装置。
  13. 前記主走査手段は、前記記録媒体を外周面に保持して回転するドラムを有し、
    前記ドラムの軸線方向に沿って前記露光ヘッドを移動させる副走査手段を備え、
    前記ドラムの軸線方向と平行な副走査送りを連続送りとするスパイラル露光走査を行うことを特徴とする請求項4に記載のマルチビーム露光走査装置。
  14. 請求項1から3のいずれか1項に記載のマルチビーム露光走査方法によって、前記記録媒体に相当する版材の表面を彫刻することによって印刷版を得ることを特徴とする印刷版の製造方法。
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