JP5007965B2 - フッ素系化合物の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ペルフルオロカーボン鎖を主成分とする分子性アニオンと含フッ素ポリマーとを含む溶液について、その環境および生態系に対する負担を低減すると共に、好ましくは上記アニオンを回収して有効活用する処理方法に関するものであり、具体的にはペルフルオロカーボン鎖を主成分とする分子性アニオンと含フッ素ポリマーを含む溶液について、層状複水酸化物を形成してこのアニオンと含フッ素ポリマーとを固定し、好ましくは、さらにこのアニオンを回収して再生する技術に関する。
ペルフルオロカーボン鎖を主成分とするアニオン性界面活性剤はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の乳化重合工程や電子部品産業の製造工程など多くの分野で生産工程の必須材料として用いられており、また各種塗料、コーティング剤、消火剤等の材料として多用されているが、生産工程では数重量%から0.01重量%の希薄水溶液で使用される場合が多く、特に、例えばPTFEの乳化重合ではフッ素系アニオン性界面活性剤に対して多量のPTFE樹脂の微粒子が溶液中に懸濁しており、工業的な規模での効率的な固定および回収を困難にしている。また、希薄溶液であるためにこの固定や回収の問題は従来殆ど意識されてこなかった。
しかも、このアニオン性界面活性剤等のフッ素系化合物は廃水処理として汎用されている活性汚泥処理では処理が難しい化合物である。ところが、近年、環境や生態系に対して化学物質の調和が強く求められており、このフッ素化合物についても、その固定および回収再生によるシステムのクローズド化に関する技術の必要性が強く認識され始めている。
このアニオン性界面活性剤の固定や回収に関して、層状複水酸化物をアニオンの捕捉剤ないしは除去剤として用いる技術がリン酸イオンや有機イオンについて検討され、実用化されているが、ペルフルオロカーボン鎖を主成分とする分子性アニオンについては、従来このような検討はなされていない。
なお、従来技術として、フルオロアルカン酸のアンモニウム塩をジクロロメタンまたはトリクロロメタンの有機溶媒を用いて抽出し回収する方法が知られているが(特開昭61−215346号)、この方法は塩素系有機溶剤を使用するので環境に対する負担を軽減する観点からは十分ではない。さらに、この方法では溶液中に懸濁しているPTFEの微粒子を除去する必要があり、処理に手間がかかる。また、イオン交換によってフルオロアルカン酸を回収する方法(WO99/62858、UK1314607)も知られているが、この方法でも予めPTFE微粒子を除去する必要がある。
なお、本発明者等はペルフルオロクタン酸アンモニウムの高濃度水溶液(重量比約8.6%)について、アニオンを層間に持つ層状複水酸化物(Zn2Al(OH)6715CO2)を材料合成の目的で先に報告したが(日本化学会第76春季年会)、この報告は0.01重量%濃度の希薄水溶液を含む広い濃度範囲の水溶液について、本発明のようなアニオンの固定回収を目的としたものではなく、このようなフッ素系化合物の吸着ないし固定に関する方法は未だ報告されていない。
特開昭61−215346号公報 国際特許出願公開WO99/62858号公開 英国特許第1314607号公報
本発明は、このようなペルフルオロカーボン鎖を有するフッ素化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液について、このフッ素化合物を含む層状複水酸化物の沈澱を形成させると共に含フッ素ポリマーを同時に沈澱させ、好ましくは、ペルフルオロカーボン鎖を主成分とするアニオン(カルボン酸イオン、スルホン酸イオン等)を、その0.01重量%濃度程度の希薄水溶液を含む広い濃度範囲の水溶液から高効率で固定し、回収する処理技術を提供するものである。
すなわち、本発明によれば以下の構成からなる処理方法が提供される。
〔1〕 フルオロカーボン鎖を有する有機化合物(フッ素系化合物と云う)がペルフルオロクタン酸化合物またはペルフルオロデカン酸化合物であり、該フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液のpHを4以上に調整し、二価の金属塩および三価の金属塩を添加して上記フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物を形成させ、該層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させることを特徴とするフッ素系化合物の処理方法。
〔2〕フッ素系化合物がペルフルオロクタン酸化合物またはペルフルオロデカン酸化合物であり、該フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液のpHを4以上に調整し、二価の金属塩および三価の金属塩を添加して上記フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物を形成させ、該層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させ、該沈澱を固液分離して回収し、この回収した固形分を酸に溶解してフッ素系化合物またはその塩を分離することを特徴とする処理方法。
〔3〕フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液にアルカリを添加して溶液のpHを4〜12に調整する上記[1]または上記[2]に記載するフッ素系化合物の処理方法。
〔4〕二価金属塩がマグネシウム、カルシウム、亜鉛、ニッケル、銅、マンガン(二価)、またはコバルト(二価)の塩であり、三価金属塩がアルミニウム、鉄、クロム、マンガン(三価)、コバルト(三価)、ガリウム、ランタン、スカンジウムの塩である上記[1]〜上記[3]の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
〔5〕二価金属塩および三価金属塩が塩化物である請求項1〜請求項4の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
〔6〕含フッ素ポリマーがポリ四フッ化エチレンである上記[1]〜上記[5]の何れかに記載する処理方法。
〔7〕フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物が次式〔1〕で表される上記[1]〜上記[6]の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
M(II)1-xM(III)x(OH)2x/m・nH2O……〔1〕
(式中、Yはフルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物の価数mのアニオン、M(II)は二価金属イオン、M(III)は三価金属イオン、Xは0.1〜0.5、nはゼロまたは正の実数)
〔8〕上記[2]の処理方法において、固液分離して回収した沈澱を鉱酸に溶解し、溶解せずに残留するフッ素系化合物またはその塩を固液分離して回収するフッ素系化合物の処理方法。
〔9〕上記[2]の処理方法において、固液分離して回収した沈澱を鉱酸に溶解し、この溶液をフッ素系化合物またはその塩の溶融温度以上に加熱した後に静置して、固形分の含フッ素ポリマーと液化したフッ素系化合物またその塩とに分離させ、固形分の含フッ素ポリマーを固液分離して回収するフッ素系化合物の処理方法。
〔10〕上記[9]の処理方法において、固形分の含フッ素ポリマーを固液分離した濾液の液温をフッ素系化合物またはその塩の溶融温度以上に保って静置することによって、二価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水層と、フッ素系化合物ないしその塩を含むオイル層とに分離させ、分離したオイル層を分取してフッ素系化合物を回収するフッ素系化合物の処理方法。
〔11〕上記[1]に記載する処理方法によって層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させた後に、これを固液分離して回収し、さらにこれを炭酸ナトリウム水溶液に接触させた後に固液分離し、回収した固形分を有機溶媒に溶解し、不溶解物を濾別してフッ素系化合物またはその塩を回収するフッ素系化合物の処理方法。
本発明の上記処理方法によれば、ペルフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などのフッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液に、二価金属塩および三価金属塩を添加し、このフッ化系化合物を層間に含む層状複水酸化物(LDH)の沈澱を形成することよってフッ素系化合物を安定に固定することができる。また、このLDHと共に含フッ素ポリマーが同時に沈澱するので、LDHと共に含フッ素ポリマーの沈澱を固液分離することにより、溶液から除去することができる。
本発明の処理方法は、ペルフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤アニオン水溶液の濃度が数重量%以下、例えば0.01重量%濃度程度の極めて低い濃度の場合でも、好適な態様では、このフッ素系化合物を90%以上の極めて高い割合で固定することができる。しかも、添加する金属塩は環境に対して安全なものを使用することができ、回収される層間複水酸化物は固体であり、これを乾燥して輸送や保管においても有利に処理することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
(イ)層状複水酸化物の形成
本発明は、フルオロカーボン鎖を有するカルボン酸イオン、スルホン酸イオンなどの有機フッ素化合物(フッ素系化合物)のアニオンとPTFE等の含フッ素ポリマーを含む水溶液に、二価金属イオンおよび三価金属イオンを添加し、層間に上記アニオンを含むLDHを形成することによって、上記アニオンをLDHの層間に固定させ、同時に含フッ素ポリマーの沈澱を生成させ、固液分離してこれらを溶液から分離することができる処理方法である。
具体的には、本発明の処理方法は、例えば、フルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物として、カルボン酸などのフッ素系界面活性剤などを含み、含フッ素ポリマーとしてポリ四フッ化エチレンなどを含む溶液などに対して効果的に適用することができる。なお、このようなフッ素系化合物と含フッ素ポリマーとを含む溶液としてはポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集排水などが挙げられる。
本発明において、フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物とは、例えば次式〔1〕に示す化合物である。なお、含水分を含むものでも、含まないものでも何れでも良い。
M(II)1-xM(III)x(OH)2x/m・nH2O……〔1〕
(式中、Yはフルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物の価数mのアニオン、M(II)は二価金属イオン、M(III)は三価金属イオン、Xは0.1〜0.5、nはゼロまたは正の実数。)
フッ素系化合物を層間に含む式〔1〕の層状複水酸化物は、例えば、次式〔2〕の化合物において、式中、Aのアニオンをフルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物Yに置き換えた形のものである。
M(II)1-xM(III)x(OH)2x/m・nH2O……〔2〕
(式中、Aは価数mのアニオン、M(II)、M(III)、X、nは式[1]に同じ)
二価金属イオンは、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ニッケル、銅、マンガン(二価)、またはコバルト(二価)の各イオン等であり、三価金属イオンは、例えば、アルミニウム、鉄、クロム、マンガン(三価)、コバルト(三価)、ガリウム、ランタン、スカンジウムの各イオン等である。これらのイオン源としては、塩化物、硫酸塩、あるいは硝酸塩などを用いることができる。
このうち、塩化物は入手し易く、反応効果も良いので好ましい。これらの金属塩は各々二種類以上のイオンを含む混合系でもよい。価数mのアニオンとしては、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、塩素イオン、硝酸イオン等が挙げられる。
上記式〔1〕で表される層状複水酸化物は、フルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物の水溶液のpHを4以上に調整し、好ましくはpH5〜8に調整し、このpHの調整と共に上記二価金属塩および三価金属塩を添加して形成させる。なお、金属塩の添加はpHの調整の後、またはpH調整と共に添加するのが好ましい。
具体的には、例えば、フルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物の水溶液に、上記二価金属塩と三価金属塩を混合した水溶液を、式〔1〕のモル比になるように徐々に滴下し、これと同時にアルカリを徐々に滴下して、溶液のpHを4以上、好ましくはpH5〜8に調整して上記層状複水酸化物を沈澱させる。アルカリとしては通常の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いることができる。
なお、二価金属イオンがカルシウムやマグネシウムの場合には溶液のpHは5〜12の範囲でも良い。二価金属塩および三価金属塩の添加量は上記式〔1〕においてこれらのモル比Xが0.1〜0.5になる量であれば良い。析出物が室温で自然沈降するには通常3時間程度の反応時間を要する。好ましくは溶液を撹拌する。沈降生成物は濾過して回収することができる。
上記層状複水酸化物において、式中のXが0.33前後のものは収容量(吸着容量)が大きいだけでなく、吸着したアニオンとの間で安定な化合物を作るので、吸着したアニオンの固定回収には最も好ましい。また、層状複水酸化物を形成する亜鉛やマグネシウムの二価金属イオン、アルミニウムや鉄の三価金属イオンは何れも環境に対して安全無害である。また、この層状複水酸化物の生成工程で用いられる塩素イオンやNaイオンも環境にとって安全無害である。また、水溶液のpHを中性付近に制御することによって排水による環境の影響も実質的に排除することができる。
なお、以上のようにフッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物の沈澱を形成させる際に、溶液のpH調整および金属塩の添加に先立ち、更には添加中に、フッ素系化合物および含フッ素ポリマーを含む溶液に予め不活性ガスをバブリングし、溶液中に含まれる炭酸成分を追い出すのが良い。溶液中に炭酸成分が残留していると、金属塩やアルカリが炭酸によって消費されるので好ましくない。
層状複水酸化物を形成する上記方法によれば、フルオロカーボン鎖を有する目的のフッ素系化合物アニオンを60%以上、好ましくは90%以上の高効率で固定することができる。また、本発明の処理方法によれば、層状複水酸化物の沈澱と共に溶液中の含フッ素ポリマーが凝集して沈澱する。これは上記層状複水酸化物が凝集剤として作用するものと推察される。
生成した層状複水酸化物を含む沈澱は一般的な固液分離手段によって分離することができる。具体的な分離装置ないし分離方法としては、例えば、濾過、デカンテーション、遠心分離、シックナー、フィルタープレス、プレコート、ボディフィールドなどを用いることができる。なお、これらに限定されない。
(ロ)フッ素系化合物の回収
回収した層状複水酸化物(式〔1〕で表される層状複水酸化物)からフッ素系化合物を分離するには、この層状複水酸化物の沈澱をpH1以下の鉱酸に溶解し、このときフッ素系化合物は強酸には溶解せずに残るので、これを固液分離して回収するか、またはこの溶液の液温がフッ素化合物ないしその塩の溶融温度以上であれば、このフッ素化合物が液化するので、これを静置して分離したオイル層を分取することによってフッ素系化合物またはその塩を回収することができる。また、層状複水酸化物と一緒に凝集沈澱した含フッ素ポリマーは強酸に溶解せずに残るので、液温をフッ素化合物ないしその塩の溶融温度以上にしてフッ素化合物を液化させることにより、含フッ素ポリマーを固形分として分離することができる。
具体的には、例えば、層状複水酸化物沈澱および含フッ素ポリマーの凝集沈澱物を固液分離して回収し、これをpH1以下の硫酸などに溶解する。このとき層状複水酸化物に含まれる二価金属成分および三価金属成分は溶解する。また、液温がフッ素系化合物ないしその塩の溶融温度より高いときにはフッ素系化合物ないしその塩が液化する。一方、沈殿物に含まれる含フッ素ポリマー凝集物は強酸に溶解しないので、液温を上記溶融温度以上に保持して溶液を固液分離し、固形分の含フッ素ポリマー凝集物を分離することができる。
さらに、この濾液を上記溶融温度以上に保って静置し、二価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水層とフッ素系化合物ないしその塩を含むオイル層とに分離させ、このオイル層を分取する。このような液−液分離によれば、含フッ素ポリマーとフッ素系化合物を容易に分離することができる。分取したオイル層を蒸留等によって精製すればカルボン酸等のフッ素系化合物を高純度かつ高収率で回収することができる。
なお、層状複水酸化物沈澱と含フッ素ポリマー凝集沈澱物とをpH1以下の硫酸などに混合すると、一般に希釈熱によって溶液の温度が上昇するので、これにより液温がフッ素系化合物ないしその塩の溶融温度以上になる場合には、この液温を保って固液分離し、液状のフッ素系化合物を含む濾液と、固形分の含フッ素ポリマー凝集物とを分離すれば良い。また、液温が低いときには上記溶融温度以上になるように加熱すれれば良い。
この他に、沈澱物を強酸に溶解した溶液を上記溶融温度以下の液温で固液分離することにより、フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを固形分として分離した後に、回収した固形分を上記溶融温度以上に加熱してフッ素系化合物を液化し、固形分として残る含フッ素ポリマー凝集物と分離しても良い。
以上のような沈殿物を強酸に溶解させる方法の他に、イオン交換を利用した回収方法も可能である。すなわち、固液分離した層状複水酸化物等を含む沈殿物を炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムの水溶液に分散させると、層状複水酸化物に固定されている二価金属イオンおよび三価金属イオンが炭酸イオンによってイオン交換され、液中に溶出する。これを固液分離し、回収した固形分をアルコールに溶解し、不溶解分を濾別することによってフッ素系化合物またはその塩を回収することができる。
回収した固形分をアルコールに接触させると、カルボン酸などのフッ素系化合物はアルコールに溶解するが、含フッ素ポリマー凝集物は溶解せずに固形分として残る。このフッ素系化合物のアルコール溶液は蒸留などの方法で精製することによりカルボン酸などのフッ素系化合物を高純度かつ高収率で回収することができる。
一方、含フッ素ポリマー凝集物の沈澱物は一般的な固液分離手段によって回収することができる。この分離装置ないし分離方法としては、例えば、濾過、デカンテーション、遠心分離、シックナー、フィルタープレス、プレコート、ボディフィールドなどを用いることができる。なお、これらに限定されない。
(ハ)応用
以上のように本発明の処理方法は、層間にフッ素系化合物を有する層状複水酸化物を形成することによってフッ素系化合物を固定し、この沈澱の形成と共に溶液中に懸濁する含フッ素ポリマーを凝集して沈澱させることができる。なお、排水が夾雑物として炭酸イオンや硫酸イオンなどのLDHを形成しやすいアニオンを含む場合でも、夾雑アニオンの量よりも過剰の上記金属塩を投入することによって効果的に本発明の処理方法を適用することができる。
本発明の処理方法に関連し、予め形成された上記〔2〕式で示されるイオン交換性に富む層状複水酸化物を利用し、これにフッ素系化合物を吸着固定させる方法(イオン交換法)、フッ素系化合物を吸着固定した化合物を焼成して吸着能を再生させて、これを再利用する方法(再水和法)など、本発明の方法を種々の方法に発展させることができる。
本発明の処理方法を以下の実施例によって具体的に説明する。
なお、これらの実施例において、水溶液中の陰イオンの濃度はLC/MS分析またはメチレンブルーによって比色定量した。検量線は上記陰イオンのアンモニウム塩を重量ベースで1〜5ppm含む標準水溶液5種類を調製し、それぞれ分液ロートに30mlとり、さらに10mlのクロロホルムと10mlのメチレンブルー溶液を加え、よく振った後に10分間静置し可視・紫外分光計を用いてそれぞれの吸光度を判定して検量線を作成した。測定波長は635nmに固定した。吸光度の値はこの濃度範囲で0〜1の範囲にあり、検量線は良い直線性を示した。実施例1〜11の試験条件および結果を表1に示した。
〔実施例1〕(Al−Zn系)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ148ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次にこの溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液[Al3+イオン0.378mmol(排水中APFOの1.1モル倍)、Zn2+イオン0.755mmol(排水中APFOの2.2モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを6.5以上7.5以下に調整した。塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は2.50gであった。
乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピーク、および層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿物はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は2ppmであり、従って、層状複水酸化物に含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は98.6%であった。また、上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
〔実施例2〕(Al−Mg系)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ200ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。液温は26℃であった。この溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン0.603mmol(排水中APFOの1.3モル倍)、Mg2+イオン1.21mmol(排水中APFOの2.6モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて100rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが9以上10以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は2.54gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと、陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿物はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は8ppmであり、従って層状複水酸化物に含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は95.9%であった。また、上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98以上%であった。
〔実施例3〕(Al−Mg系過剰添加)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ148ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。この溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン4.46mmol(排水中APFOの13モル倍)、Mg2+イオン8.92mmol(排水中APFOの26モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて100rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが10以上11以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降して、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は3.56gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿物はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は2ppmであり、従って、層状複水酸化物に含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は98.6%であった。また、上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
〔実施例4〕(Al−Zn系・硫酸による回収)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ500ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次にこの溶液20Lに塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液[Al3+イオン30.2mmol(排水中APFOの1.3モル倍)、Zn2+イオン69.6mmol(排水中APFOの3.0モル倍)]約100mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて75rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが6.5以上7.5以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥させた。沈殿物の乾燥重量は65.2gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことからこの沈殿物はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は3ppmであり、従って層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は99.4%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
この乾燥した沈殿物40gをとり、120gの希硫酸(濃度10%)に加え、室温で3時間攪拌した。その後、溶液を70℃に加熱して不溶解物を濾別した。濾別した固形分の乾燥重量は27.6gであり、これをDTAおよびIRで分析したところ、ポリフッ化エチレン樹脂に帰属するピークが検出された。一方、濾液を70℃に保って静置し、上層のZnイオンとAlイオンを含む水溶液と下層のオイル層とに分離させた。オイル層を分取し、蒸留してペルフルオロクタン酸4.0gを得た。
〔実施例5〕(Al−Mg系・硫酸による回収)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ500ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次に、この溶液20Lに塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン46.4mmol(排水中APFOの2.0モル倍)、Mg2+イオン92.8mmol(排水中APFOの4.0モル倍)]約1000mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが9以上10以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降して、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で恒量まで乾燥した。沈殿物の乾燥重量は66.6gであった。
乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は3ppmであり、従って層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は99.4%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
この乾燥した沈殿物40gをとり、120gの希硫酸(濃度10%)に加え、室温で3時間攪拌した。その後、溶液を70℃に加熱して不溶解物を濾別した。濾別した固形分の乾燥重量は27.0gであり、これをDTAおよびIRで分析したところ、ポリフッ化エチレン樹脂に帰属するピークが検出された。一方、濾液を70℃に保って静置し、上層のAlイオンとMgイオンを含む水溶液と下層のオイル層とに分離させた。オイル層を分取し、蒸留してペルフルオロクタン酸4.0gを得た。
〔実施例6〕(Al−Zn系・塩酸による回収)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ500ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次にこの溶液20Lに塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液[Al3+イオン30.2mmol(排水中APFOの1.3モル倍)、Zn2+イオン69.6mmol(排水中APFOの3.0モル倍)]約100mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて75rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリム水溶液を適宜滴下してpHが6.5以上7.5以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は65.0gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は3ppmであり、従って、層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は99.4%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
この乾燥した沈殿物40gをとり、120gの濃塩酸に加え、室温で3時間攪拌した。その後、溶液を70℃に加熱して不溶解物を濾別した。濾別した固形分の乾燥重量は27.8gであり、これをDTAおよびIRで分析したところ、ポリフッ化エチレン樹脂に帰属するピークが検出された。一方、濾液を70℃に保って静置し、上層のZnイオンとAlイオンを含む水溶液と、下層のオイル層とに分離させた。このオイル層を分取し、蒸留してペルフルオロクタン酸3.9gを得た。
〔実施例7〕(Al−Mg系・不溶解物を分離せず静置)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ500ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次にこの溶液20Lに塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン46.4mmol(排水中APFOの2.0モル倍)、Mg2+イオン92.8mmol(排水中APFOの4.0モル倍)]約100mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが9以上10以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で恒量まで乾燥した。乾燥後の沈殿物は66.6gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は3ppmであり、従って層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は99.4%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
この乾燥した沈殿物40gをとり、120gの希硫酸(濃度10%)に加え、室温で3時間攪拌した。その後、溶液を70℃に加熱し、不溶解物を濾別せずにこの液温のまま静置し、上層のZnイオンとAlイオンを含む水溶液と下層のオイル層とに分離させた。オイル層を分取し、蒸留してペルフルオロクタン酸4.1gを得た。
〔実施例8〕(Al−Ca系)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ1000ppmであった。なお、排水中に残存しているポリ四フッ化エチレン樹脂微粒子の影響を除去するために前処理を行った後に吸光度測定を行った。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウムを添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次に、この溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化カルシウムの混合水溶液[Al3+イオン2.32mmol(排水中APFOの1.0モル倍)、Ca2+イオン4.64mmol(排水中APFOの2.0モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが9以上10以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化カルシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄みは無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈殿物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は3.22gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は344ppmであり、従って層状複水酸化物に含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は65.6%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従ってこの沈澱率は98%以上であった。
〔実施例9〕(Al−Mg系・C919COONH4
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロデカン酸アンモニウム(C919COONH4)の濃度を測定したところ500ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。液温は26℃であった。次に、この溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン1.88mmol(排水中APFOの2.0モル倍)、Mg2+イオン3.77mmol(排水中APFOの4.0モル倍)]約100mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが9以上10以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し約5分で完全に沈降した。上澄みは無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取し、この沈殿物を濾紙ごと70℃で恒量まで乾燥した。沈殿物の乾燥重量は2.82gであった。
この乾燥した沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属するピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロデカン酸)に帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことからこの沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロデカン酸アンモニウムの濃度は3ppmであり、従って、層状複水酸化物に含まれるペルフルオロデカン酸の固定率は99.4%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従って沈澱率は98%以上であった。
〔実施例10〕(Al−Zn系・LHD形成温度60℃)
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ148ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。さらに、この溶液を加熱して液温を60℃〜70℃に保った。次に、この溶液1Lに塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液[Al3+イオン0.378mmol(排水中APFOの1.1モル倍)、Zn2+イオン0.755mmol(排水中APFOの2.2モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いて50rpmで攪拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHが6.5以上7.5以下になるように調整した。塩化アルミニウムと塩化亜鉛の混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の滴下開始後3時間で沈殿の生成は終了した。攪拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分で完全に沈降した。上澄液は無色透明であった。沈殿物を3μmのメンブランフィルターで濾取した。この沈澱物を濾紙ごと70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥重量は2.62gであった。
この乾燥沈殿物を示差熱重量分析(DTA)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析したところ、ポリ四フッ化エチレン樹脂に帰属されるピークと陰イオン界面活性剤(ペルフルオロクタン酸)に帰属されるピークおよび層状複水酸化物に帰属するピークが検出された。このことから、この沈殿はポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認された。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は13ppmであり、従って、層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は91.2%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従って沈澱率は98%以上であった。
〔実施例11〕
ポリ四フッ化エチレン樹脂の乳化重合後の凝集後排水(PTFE濃度2300ppm)について、ペルフルオロクタン酸アンモニウム(C715COONH4)の濃度を測定したところ100ppmであった。この水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを7に調整した。液温は26℃であった。次に、この溶液に塩化アルミニウムと塩化亜鉛および塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン0.232mmol(排水中APFOの1.0モル倍)、Zn2+イオン0.232mmol(排水中APFOの1.0モル倍)、Mg2+イオン0.232mmol(排水中APFOの1.0モル倍)]約10mLを3時間かけて滴下した。これ以降は溶液のpHを8〜9に調整した以外は実施例1と同様にして沈殿物を生成させた。沈殿物の乾燥重量は2.32gであった。この乾燥沈殿物について実施例1と同様にしてポリ四フッ化エチレン樹脂と陰イオン界面活性剤が層状複水酸化物と共に沈殿したものであることを確認した。この上澄液を分析したところペルフルオロクタン酸アンモニウムの濃度は4ppmであり、従って、層状複水酸化物の含まれるペルフルオロクタン酸の固定率は96%であった。また上澄液のポリ四フッ化エチレンの濃度は50ppm未満であり、従って沈澱率は98%以上であった。
〔産業上の利用可能性〕
本発明の方法によれば、ペルフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などのフッ素系化合物を層状複水酸化物の層間に吸着して安定に固定することができ、同時に溶液中のPTFEなどの含フッ素ポリマーを凝集して沈澱させることができる。溶液中で層状複水酸化物の形成とフッ素系化合物の吸着は同時に進行し、この層状複水酸化物は二価金属塩および三価金属塩の添加によって容易に形成されるので、上記フッ素系化合物を簡単に吸着固定することができる。また、好適な実施態様においては、ペルフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤アニオン水溶液の濃度が数重量%以下、例えば0.01重量%程度の極めて低い濃度の場合でも、容易に90%以上の極めて高い割合でこのフッ素系化合物を固定することができる。しかも、添加する金属塩は環境に対して安全なものを用いることができる。
また、層状複水酸化物は固体で回収することができるので、輸送、保管に有利である。さらに本発明の処理方法によれば、このような層状複水酸化物に固定されているフッ素系化合物を分離し、収率良く回収して再生利用することができる。従って、フッ素系化合物による環境や生態系に対する負担を低減することができ、また資源として再利用することができる。さらに、本発明の処理方法によれば、フッ素系化合物の固定と共に、溶液中のPTFEなどの含フッ素ポリマーを凝集して沈澱させることができるので、PTFEの乳化重合工程や電子部品産業の製造工程などの生産工程から排出される含フッ素ポリマーの凝集排水を効果的に処理することができる。
Figure 0005007965

Claims (11)

  1. フルオロカーボン鎖を有する有機化合物(フッ素系化合物と云う)がペルフルオロクタン酸化合物またはペルフルオロデカン酸化合物であり、該フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液のpHを4以上に調整し、二価の金属塩および三価の金属塩を添加して上記フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物を形成させ、該層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させることを特徴とするフッ素系化合物の処理方法。
  2. フッ素系化合物がペルフルオロクタン酸化合物またはペルフルオロデカン酸化合物であり、該フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液のpHを4以上に調整し、二価の金属塩および三価の金属塩を添加して上記フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物を形成させ、該層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させ、該沈澱を固液分離して回収し、この回収した固形分を酸に溶解してフッ素系化合物またはその塩を分離することを特徴とする処理方法。
  3. フッ素系化合物と含フッ素ポリマーを含む溶液にアルカリを添加して溶液のpHを4〜12に調整する請求項1または請求項2に記載するフッ素系化合物の処理方法。
  4. 二価金属塩がマグネシウム、カルシウム、亜鉛、ニッケル、銅、マンガン(二価)、またはコバルト(二価)の塩であり、三価金属塩がアルミニウム、鉄、クロム、マンガン(三価)、コバルト(三価)、ガリウム、ランタン、スカンジウムの塩である請求項1〜請求項3の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
  5. 二価金属塩および三価金属塩が塩化物である請求項1〜請求項4の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
  6. 含フッ素ポリマーがポリ四フッ化エチレンである請求項1〜請求項5の何れかに記載する処理方法。
  7. フッ素系化合物を層間に含む層状複水酸化物が次式〔1〕で表される請求項1〜請求項6の何れかに記載するフッ素系化合物の処理方法。
    M(II)1-xM(III)x(OH)2x/m・nH2O……〔1〕
    (式中、Yはフルオロカーボン鎖を有するフッ素系化合物の価数mのアニオン、M(II)は二価金属イオン、M(III)は三価金属イオン、Xは0.1〜0.5、nはゼロまたは正の実数)
  8. 請求項2の処理方法において、固液分離して回収した沈澱を鉱酸に溶解し、溶解せずに残留するフッ素系化合物またはその塩を固液分離して回収するフッ素系化合物の処理方法。
  9. 請求項2の処理方法において、固液分離して回収した沈澱を鉱酸に溶解し、この溶液をフッ素系化合物またはその塩の溶融温度以上に加熱した後に静置して、固形分の含フッ素ポリマーと液化したフッ素系化合物またその塩とに分離させ、固形分の含フッ素ポリマーを固液分離して回収するフッ素系化合物の処理方法。
  10. 請求項9の処理方法において、固形分の含フッ素ポリマーを固液分離した濾液の液温をフッ素系化合物またはその塩の溶融温度以上に保って静置することによって、二価金属イオンおよび三価金属イオンを含む水層と、フッ素系化合物ないしその塩を含むオイル層とに分離させ、分離したオイル層を分取してフッ素系化合物を回収するフッ素系化合物の処理方法。
  11. 請求項1に記載する処理方法によって層状複水酸化物と含フッ素ポリマーが凝集した沈澱を生成させた後に、これを固液分離して回収し、さらにこれを炭酸ナトリウム水溶液に接触させた後に固液分離し、回収した固形分を有機溶媒に溶解し、不溶解物を濾別してフッ素系化合物またはその塩を回収するフッ素系化合物の処理方法。
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