JP2003284921A - 含フッ素乳化剤の回収方法 - Google Patents
含フッ素乳化剤の回収方法Info
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/14—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by absorption
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- B01D—SEPARATION
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Abstract
(57)【要約】
【課題】含フッ素ポリマーの乾燥・熱処理工程からの排
気ガス中に含まれる含フッ素乳化剤を高回収率で回収で
きる方法の提供。 【解決手段】含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重
合または水性分散重合して得られる、含フッ素乳化剤を
含む含フッ素ポリマーの乾燥工程および/または熱処理
工程の排気ガスと、アルカリを用いてpHを7以上12
未満に調整した水溶液とを、接触させて該含フッ素乳化
剤を該アルカリ性水溶液中に吸収せしめ、該含フッ素乳
化剤含有水溶液中で層状複水酸化物を形成させて、その
層間に該含フッ素乳化剤を固定せしめて回収する。
気ガス中に含まれる含フッ素乳化剤を高回収率で回収で
きる方法の提供。 【解決手段】含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重
合または水性分散重合して得られる、含フッ素乳化剤を
含む含フッ素ポリマーの乾燥工程および/または熱処理
工程の排気ガスと、アルカリを用いてpHを7以上12
未満に調整した水溶液とを、接触させて該含フッ素乳化
剤を該アルカリ性水溶液中に吸収せしめ、該含フッ素乳
化剤含有水溶液中で層状複水酸化物を形成させて、その
層間に該含フッ素乳化剤を固定せしめて回収する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に含有さ
れる含フッ素乳化剤の回収方法に関する。
れる含フッ素乳化剤の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、含フッ素ポリマーの乳化重合
に使用される含フッ素乳化剤を回収する方法として、該
含フッ素ポリマーの乾燥工程、熱処理工程からの排気ガ
ス中に含まれる含フッ素乳化剤を、ガス吸収塔において
溶媒や溶液中に接触吸収させる方法が知られている。
に使用される含フッ素乳化剤を回収する方法として、該
含フッ素ポリマーの乾燥工程、熱処理工程からの排気ガ
ス中に含まれる含フッ素乳化剤を、ガス吸収塔において
溶媒や溶液中に接触吸収させる方法が知られている。
【0003】たとえば、US5990330、DE19
527276、EP731081、特開平8−2534
39等には、含フッ素乳化剤を含む排気ガスを、pHが
約14の高濃度アルカリ水溶液に接触吸収させ、含フッ
素乳化剤のアルカリ金属塩を析出させることによって回
収する方法が記載されている。また、WO98/056
21、EP0938464等には、前記高濃度アルカリ
水溶液を炭酸カリウムにより調整する方法が記載されて
いる。
527276、EP731081、特開平8−2534
39等には、含フッ素乳化剤を含む排気ガスを、pHが
約14の高濃度アルカリ水溶液に接触吸収させ、含フッ
素乳化剤のアルカリ金属塩を析出させることによって回
収する方法が記載されている。また、WO98/056
21、EP0938464等には、前記高濃度アルカリ
水溶液を炭酸カリウムにより調整する方法が記載されて
いる。
【0004】一方、該含フッ素乳化剤の低濃度水溶液中
からの回収方法として、陰イオン交換樹脂(以下、IE
Rという。)を用いる技術が知られている。たとえば、
特公昭47−51233、US4282162、DE2
044986等には、含フッ素ポリマーの凝集排水中に
含まれる含フッ素乳化剤であるペルフルオロオクタン酸
アンモニウム(以下、APFOという。)をIERに吸
着させて回収する方法が記載されている。
からの回収方法として、陰イオン交換樹脂(以下、IE
Rという。)を用いる技術が知られている。たとえば、
特公昭47−51233、US4282162、DE2
044986等には、含フッ素ポリマーの凝集排水中に
含まれる含フッ素乳化剤であるペルフルオロオクタン酸
アンモニウム(以下、APFOという。)をIERに吸
着させて回収する方法が記載されている。
【0005】WO99/62830には、含フッ素ポリ
マーの凝集排水にノニオンまたはカチオン性界面活性剤
を添加し、凝集排水中のポリ四フッ化エチレン(以下、
PTFEという。)微粒子を安定化し、IERの充填塔
の閉塞を防止する方法が記載されている。特開昭55−
120630、US5312935およびDE2908
001には、PTFEの凝集排水を限外ろ過法で濃縮す
るとともにPTFE製造に用いたAPFOの一部を回収
した後、IERでAPFOを吸着・回収する方法が記載
されている。
マーの凝集排水にノニオンまたはカチオン性界面活性剤
を添加し、凝集排水中のポリ四フッ化エチレン(以下、
PTFEという。)微粒子を安定化し、IERの充填塔
の閉塞を防止する方法が記載されている。特開昭55−
120630、US5312935およびDE2908
001には、PTFEの凝集排水を限外ろ過法で濃縮す
るとともにPTFE製造に用いたAPFOの一部を回収
した後、IERでAPFOを吸着・回収する方法が記載
されている。
【0006】特開昭55−104651、US4282
162およびDE2903981には、APFOをIE
Rに吸着させ、ついで酸と有機溶剤との混合物を用いて
ペルフルオロクタン酸を脱着し回収する方法が記載され
ている。WO99/62858には、あらかじめ四フッ
化エチレン/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)
共重合体(以下、PFAという。)の凝集排水に石灰水
を添加してpHを6〜7.5に調整後、塩化アルミニウ
ム、塩化鉄等の金属塩を添加して未凝集のPFAを凝集
させ、ついで機械的に凝集物を分離・除去した後に、得
られた排水のpHを硫酸で7以下に調製し、強塩基性I
ERを用いてAPFOを吸着・回収する方法が記載され
ている。
162およびDE2903981には、APFOをIE
Rに吸着させ、ついで酸と有機溶剤との混合物を用いて
ペルフルオロクタン酸を脱着し回収する方法が記載され
ている。WO99/62858には、あらかじめ四フッ
化エチレン/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)
共重合体(以下、PFAという。)の凝集排水に石灰水
を添加してpHを6〜7.5に調整後、塩化アルミニウ
ム、塩化鉄等の金属塩を添加して未凝集のPFAを凝集
させ、ついで機械的に凝集物を分離・除去した後に、得
られた排水のpHを硫酸で7以下に調製し、強塩基性I
ERを用いてAPFOを吸着・回収する方法が記載され
ている。
【0007】また、日本化学会第76春季年会および日
本化学会第80秋季年会では、アルミニウムと亜鉛の層
状複水酸化物を用いて、ペルフルオロクタン酸およびそ
のアンモニウム塩を固定する技術が報告されている。さ
らに、WO02/10104、WO02/10105に
は、フッ素系化合物を含む溶液またはフッ素系化合物と
含フッ素ポリマーを含む溶液に、二価金属塩および三価
金属塩を添加して、該フッ素系化合物を層間に含む層状
複水酸化物を沈殿させることによって、該フッ素系化合
物を高い割合で固定し、必要に応じて沈殿した層状複水
酸化物を回収し、層間の該フッ素系化合物またはその塩
を分離する方法が記載されている。
本化学会第80秋季年会では、アルミニウムと亜鉛の層
状複水酸化物を用いて、ペルフルオロクタン酸およびそ
のアンモニウム塩を固定する技術が報告されている。さ
らに、WO02/10104、WO02/10105に
は、フッ素系化合物を含む溶液またはフッ素系化合物と
含フッ素ポリマーを含む溶液に、二価金属塩および三価
金属塩を添加して、該フッ素系化合物を層間に含む層状
複水酸化物を沈殿させることによって、該フッ素系化合
物を高い割合で固定し、必要に応じて沈殿した層状複水
酸化物を回収し、層間の該フッ素系化合物またはその塩
を分離する方法が記載されている。
【0008】しかし、高濃度アルカリ水溶液を用いる排
気ガスからの回収では、吸収液中の該含フッ素乳化剤濃
度の上昇に伴い、該含フッ素乳化剤の泡立ちを完全には
抑制することができず、長時間の連続回収が困難であっ
た。
気ガスからの回収では、吸収液中の該含フッ素乳化剤濃
度の上昇に伴い、該含フッ素乳化剤の泡立ちを完全には
抑制することができず、長時間の連続回収が困難であっ
た。
【0009】また、IERを用いる排水からの回収方法
ではIERとの接触の前に未凝集の含フッ素ポリマーを
含む、浮遊固体成分(以下、SS分と記す。)を除去す
る必要があり、このSS分の除去が該含フッ素乳化剤の
回収効率に多大な影響を与えるだけでなく、有効なSS
分除去方法が見つかっていないなど、実際の操作上での
課題が多く残されている。
ではIERとの接触の前に未凝集の含フッ素ポリマーを
含む、浮遊固体成分(以下、SS分と記す。)を除去す
る必要があり、このSS分の除去が該含フッ素乳化剤の
回収効率に多大な影響を与えるだけでなく、有効なSS
分除去方法が見つかっていないなど、実際の操作上での
課題が多く残されている。
【0010】さらに、日本化学会第76春季年会および
日本化学会第80秋季年会で報告された層状複水酸化物
を用いた固定技術では、あくまでペルフルオロクタン酸
およびそのアンモニウム塩のみが溶解した水溶液での固
定化が示されただけで、他の夾雑物が含まれている実際
の含フッ素ポリマーの凝集排水についての回収技術を示
した報告はされていない。同様に、WO02/1010
4、WO02/10105においても、SS分等の他の
夾雑物についての認識がなされていない。
日本化学会第80秋季年会で報告された層状複水酸化物
を用いた固定技術では、あくまでペルフルオロクタン酸
およびそのアンモニウム塩のみが溶解した水溶液での固
定化が示されただけで、他の夾雑物が含まれている実際
の含フッ素ポリマーの凝集排水についての回収技術を示
した報告はされていない。同様に、WO02/1010
4、WO02/10105においても、SS分等の他の
夾雑物についての認識がなされていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、排ガ
ス中に含まれる含フッ素乳化剤を効率的に回収できる方
法を提供することにある。
ス中に含まれる含フッ素乳化剤を効率的に回収できる方
法を提供することにある。
【0012】本発明者は、排ガス中からの含フッ素乳化
剤の回収について鋭意検討を重ねた結果、含フッ素ポリ
マーの乾燥工程、熱処理工程からの排気ガスは、含フッ
素乳化剤とともに炭酸ガス等を多量に含み、該炭酸ガス
等が含フッ素乳化剤の回収に対して種々影響することを
見出した。たとえば、該排気ガスを前記層状複水酸化物
の水溶液と接触させると、炭酸ガス等により含フッ素乳
化剤の層間への固定化が不充分となり、回収率を高める
ことができない。また、前記高濃度アルカリ水溶液を用
いる場合にも、前記泡立ち等の難点とともに、多量の炭
酸ガス等と高濃度アルカリ水溶液とが接触することによ
る難点が生ずる。本発明者は、含フッ素乳化剤を含有す
る排ガスと特定の水性液とを接触させて吸収操作を行う
ことにより、前記問題点が円滑有利に解消できることを
新規に見出した。
剤の回収について鋭意検討を重ねた結果、含フッ素ポリ
マーの乾燥工程、熱処理工程からの排気ガスは、含フッ
素乳化剤とともに炭酸ガス等を多量に含み、該炭酸ガス
等が含フッ素乳化剤の回収に対して種々影響することを
見出した。たとえば、該排気ガスを前記層状複水酸化物
の水溶液と接触させると、炭酸ガス等により含フッ素乳
化剤の層間への固定化が不充分となり、回収率を高める
ことができない。また、前記高濃度アルカリ水溶液を用
いる場合にも、前記泡立ち等の難点とともに、多量の炭
酸ガス等と高濃度アルカリ水溶液とが接触することによ
る難点が生ずる。本発明者は、含フッ素乳化剤を含有す
る排ガスと特定の水性液とを接触させて吸収操作を行う
ことにより、前記問題点が円滑有利に解消できることを
新規に見出した。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、含フッ素乳化
剤を含有する排ガス(A)とpHが7以上12未満の水
性液(B1)とを接触させ、該排ガス中の該含フッ素乳
化剤を該水性液中に吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含
有する水性液(B2)を得る工程(X)、該水性液(B
2)中の含フッ素乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定
せしめる工程(Y)、および該工程(Y)で得られる層
間に含フッ素乳化剤が固定された層状複水酸化物(C)
を分離し、該含フッ素乳化剤を回収する回収工程(Z)
を含むことを特徴とする含フッ素乳化剤の回収方法を提
供する。
剤を含有する排ガス(A)とpHが7以上12未満の水
性液(B1)とを接触させ、該排ガス中の該含フッ素乳
化剤を該水性液中に吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含
有する水性液(B2)を得る工程(X)、該水性液(B
2)中の含フッ素乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定
せしめる工程(Y)、および該工程(Y)で得られる層
間に含フッ素乳化剤が固定された層状複水酸化物(C)
を分離し、該含フッ素乳化剤を回収する回収工程(Z)
を含むことを特徴とする含フッ素乳化剤の回収方法を提
供する。
【0014】また本発明は、含フッ素乳化剤を含有する
排ガス(A)とpHが7以上12未満の水性液(B1)
とを接触させ、該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性
液中に吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含有する水性液
(B2)を得る工程(X)、該水性液(B2)と含フッ
素ポリマーの製造工程における含フッ素ポリマーを分離
した後の排水(B3)とを混合する工程(X1)、該工
程(X1)で得られる混合水性液(B4)中の含フッ素
乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定せしめる工程
(Y)、および該工程(Y)で得られる層間に含フッ素
乳化剤が固定された層状複水酸化物(C)を分離し、該
含フッ素乳化剤を回収する回収工程(Z)を含むことを
特徴とする含フッ素乳化剤の回収方法を提供する。
排ガス(A)とpHが7以上12未満の水性液(B1)
とを接触させ、該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性
液中に吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含有する水性液
(B2)を得る工程(X)、該水性液(B2)と含フッ
素ポリマーの製造工程における含フッ素ポリマーを分離
した後の排水(B3)とを混合する工程(X1)、該工
程(X1)で得られる混合水性液(B4)中の含フッ素
乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定せしめる工程
(Y)、および該工程(Y)で得られる層間に含フッ素
乳化剤が固定された層状複水酸化物(C)を分離し、該
含フッ素乳化剤を回収する回収工程(Z)を含むことを
特徴とする含フッ素乳化剤の回収方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明における排ガス(A)は、
含フッ素乳化剤を含有する排ガスであれば、特に限定さ
れないが、通常は含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳
化重合または水性分散重合して得られる、含フッ素ポリ
マーの乾燥および/または熱処理工程の排気ガスが好ま
しい。典型的には、含フッ素モノマーまたは含フッ素モ
ノマーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとを、含フ
ッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合または水性分散
重合して得られた含フッ素ポリマーの水性分散液から、
該含フッ素ポリマーを塩析等で凝集して分離し、該分離
された含フッ素ポリマーをオーブン等の熱処理装置を用
いて乾燥および/または熱処理する際に、該熱処理装置
から排出される微量の固体の微粉を含む排気ガスが挙げ
られる。以下、該排気ガスを排ガス(A)として用いる
場合で代表させて説明する。
含フッ素乳化剤を含有する排ガスであれば、特に限定さ
れないが、通常は含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳
化重合または水性分散重合して得られる、含フッ素ポリ
マーの乾燥および/または熱処理工程の排気ガスが好ま
しい。典型的には、含フッ素モノマーまたは含フッ素モ
ノマーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとを、含フ
ッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合または水性分散
重合して得られた含フッ素ポリマーの水性分散液から、
該含フッ素ポリマーを塩析等で凝集して分離し、該分離
された含フッ素ポリマーをオーブン等の熱処理装置を用
いて乾燥および/または熱処理する際に、該熱処理装置
から排出される微量の固体の微粉を含む排気ガスが挙げ
られる。以下、該排気ガスを排ガス(A)として用いる
場合で代表させて説明する。
【0016】本発明においては、工程(X)で排ガス
(A)とpHが7以上12未満の水性液(B1)とを接
触させ、該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性液中に
吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B
2)を得るが、該含フッ素乳化剤を水性液(B2)中に
吸収させる方法としては、一般に知られているガス吸収
装置・方法を利用できる。ガス吸収方法としては液膜
式、液滴式、気泡式、泡沫式等が利用できる。また、ガ
ス吸収装置としては、液膜式として、充填塔、濡れ壁
塔、液中塔、液ジェット、連球塔、ディスク塔、トウリ
ル、セラリウストウリル、タイラー吸収装置等が例示で
きる。また、液滴式として、スプレー塔、円盤回転式吸
収装置、サイクロンスクラバー、ベンチュリースクラバ
ー、充填物流動層吸収装置、遠心式吸収装置等が例示で
き、気泡式として、気泡塔、気泡撹拌槽、段塔が例示で
きる。さらに、泡沫式としては泡沫分離等が例示でき
る。本発明においては、前記工程(X)で排ガス(A)
中の含フッ素乳化剤を該水性液(B1)中に吸収せしめ
る際に、液滴式吸収装置および/または液膜式吸収装置
を用いることが、吸収効率、装置の保守および点検など
の理由から好ましい。
(A)とpHが7以上12未満の水性液(B1)とを接
触させ、該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性液中に
吸収せしめて、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B
2)を得るが、該含フッ素乳化剤を水性液(B2)中に
吸収させる方法としては、一般に知られているガス吸収
装置・方法を利用できる。ガス吸収方法としては液膜
式、液滴式、気泡式、泡沫式等が利用できる。また、ガ
ス吸収装置としては、液膜式として、充填塔、濡れ壁
塔、液中塔、液ジェット、連球塔、ディスク塔、トウリ
ル、セラリウストウリル、タイラー吸収装置等が例示で
きる。また、液滴式として、スプレー塔、円盤回転式吸
収装置、サイクロンスクラバー、ベンチュリースクラバ
ー、充填物流動層吸収装置、遠心式吸収装置等が例示で
き、気泡式として、気泡塔、気泡撹拌槽、段塔が例示で
きる。さらに、泡沫式としては泡沫分離等が例示でき
る。本発明においては、前記工程(X)で排ガス(A)
中の含フッ素乳化剤を該水性液(B1)中に吸収せしめ
る際に、液滴式吸収装置および/または液膜式吸収装置
を用いることが、吸収効率、装置の保守および点検など
の理由から好ましい。
【0017】該排ガス(A)の吸収塔などのガス吸収装
置(以下、吸収塔で代表させて記すことがある。)内で
の線速は特に限定されないが、0.01m/秒以上10
m/秒以下が好ましく、0.01m/秒以上5m/秒以
下がより好ましく、特に0.01m/秒以上3m/秒以
下が好ましい。余りに大きい線速では吸収塔内のホール
ドアップ(吸収塔内の瞬間水量)が大きくなりすぎ、ま
た余りに小さい線速では処理に時間がかかるため効率的
でない。該工程(X)においては、飛沫分離装置(デミ
スタ)をガス吸収塔などに装備し、飛沫が次工程に同伴
するのを防ぐのも好ましい。
置(以下、吸収塔で代表させて記すことがある。)内で
の線速は特に限定されないが、0.01m/秒以上10
m/秒以下が好ましく、0.01m/秒以上5m/秒以
下がより好ましく、特に0.01m/秒以上3m/秒以
下が好ましい。余りに大きい線速では吸収塔内のホール
ドアップ(吸収塔内の瞬間水量)が大きくなりすぎ、ま
た余りに小さい線速では処理に時間がかかるため効率的
でない。該工程(X)においては、飛沫分離装置(デミ
スタ)をガス吸収塔などに装備し、飛沫が次工程に同伴
するのを防ぐのも好ましい。
【0018】該工程(X)において用いる水性液(B
1)の量は特に限定されないが、得られる水性液(B
2)中の含フッ素乳化剤の濃度が高いと、泡立ちによっ
て処理速度が急激に低下するので、排ガス(A)の流量
と水性液(B1)の使用量をコントロールして、水性液
(B2)中の含フッ素乳化剤が10質量ppm以上1質
量%以下の濃度になるようにするのが好ましい。
1)の量は特に限定されないが、得られる水性液(B
2)中の含フッ素乳化剤の濃度が高いと、泡立ちによっ
て処理速度が急激に低下するので、排ガス(A)の流量
と水性液(B1)の使用量をコントロールして、水性液
(B2)中の含フッ素乳化剤が10質量ppm以上1質
量%以下の濃度になるようにするのが好ましい。
【0019】該工程(X)における水性液(B1)の原
料としては、通常は水が用いられ、該水の種類は特に限
定されないが、排ガス(A)中に含まれる含フッ素乳化
剤や夾雑物による水性液(B1)または水性液(B2)
の泡立ち、吸収装置などへのスケーリング等の悪影響を
防止する観点から、イオン交換水を用いることが好まし
い。また、本発明においては、含フッ素ポリマーの製造
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)を、該水性液(B1)として用いることもできる。
料としては、通常は水が用いられ、該水の種類は特に限
定されないが、排ガス(A)中に含まれる含フッ素乳化
剤や夾雑物による水性液(B1)または水性液(B2)
の泡立ち、吸収装置などへのスケーリング等の悪影響を
防止する観点から、イオン交換水を用いることが好まし
い。また、本発明においては、含フッ素ポリマーの製造
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)を、該水性液(B1)として用いることもできる。
【0020】前記水性液(B1)は、アルカリを用いて
pHを7以上12未満に調整した水性液であることが好
ましい。工程(X)における排ガス(A)と水性液(B
1)との接触時の温度は、特に限定されないが、通常は
10℃以上60℃以下が好ましい。該温度は排ガス
(A)および/または水性液(B1)の温度によりコン
トロールできるが、通常は水性液(B1)の温度により
調整するのが実際的であり好ましい。該水性液(B1)
の温度は、前記アルカリや含フッ素乳化剤の溶解度など
を考慮し、10℃以上60℃以下が好ましい。
pHを7以上12未満に調整した水性液であることが好
ましい。工程(X)における排ガス(A)と水性液(B
1)との接触時の温度は、特に限定されないが、通常は
10℃以上60℃以下が好ましい。該温度は排ガス
(A)および/または水性液(B1)の温度によりコン
トロールできるが、通常は水性液(B1)の温度により
調整するのが実際的であり好ましい。該水性液(B1)
の温度は、前記アルカリや含フッ素乳化剤の溶解度など
を考慮し、10℃以上60℃以下が好ましい。
【0021】前記水性液(B1)に用いるアルカリは特
に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素カルシウム、アンモニア等を例示でき
る。このうちカルシウム塩は長期間の運転によって吸収
塔内のスケーリングの原因になりやすいため、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモ
ニアがより好ましい。
に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素カルシウム、アンモニア等を例示でき
る。このうちカルシウム塩は長期間の運転によって吸収
塔内のスケーリングの原因になりやすいため、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモ
ニアがより好ましい。
【0022】前記工程(X)においてガス吸収に用いる
水性液のpHは、基本的には被吸収物である含フッ素乳
化剤の特性からアルカリ性が好ましく、本発明における
水性液(B1)のpHは7以上12未満である。該水性
液(B1)のpHは、好ましくは8〜11である。ま
た、本発明においては、工程(X)で得られるガス吸収
後の水性液(B2)に対して工程(Y)、すなわち含フ
ッ素乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定せしめる工程
(Y)が適用されることから、該水性液(B1)のpH
を該層状複水酸化物に適したpHに予め調整しておくこ
とも好ましい。
水性液のpHは、基本的には被吸収物である含フッ素乳
化剤の特性からアルカリ性が好ましく、本発明における
水性液(B1)のpHは7以上12未満である。該水性
液(B1)のpHは、好ましくは8〜11である。ま
た、本発明においては、工程(X)で得られるガス吸収
後の水性液(B2)に対して工程(Y)、すなわち含フ
ッ素乳化剤を層状複水酸化物の層間に固定せしめる工程
(Y)が適用されることから、該水性液(B1)のpH
を該層状複水酸化物に適したpHに予め調整しておくこ
とも好ましい。
【0023】本発明においては、前記のとおり、工程
(X)で水性液(B1)として含フッ素ポリマーの製造
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)を用いることがある。また、工程(X)で得られた
水性液(B2)と該排水(B3)とを混合する工程(X
1)を経て、混合水性液(B4)とした後に、次の工程
(Y)を適用することもある。以下、排水(B3)を用
いた場合および混合水性液(B4)とした場合も含め
て、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B2)で代表さ
せて説明する。
(X)で水性液(B1)として含フッ素ポリマーの製造
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)を用いることがある。また、工程(X)で得られた
水性液(B2)と該排水(B3)とを混合する工程(X
1)を経て、混合水性液(B4)とした後に、次の工程
(Y)を適用することもある。以下、排水(B3)を用
いた場合および混合水性液(B4)とした場合も含め
て、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B2)で代表さ
せて説明する。
【0024】工程(Y)においては、含フッ素乳化剤が
層状複水酸化物の層間に固定せしめられるが、該固定
は、含フッ素乳化剤のアニオンが層状複水酸化物に吸着
されることで行われる。
層状複水酸化物の層間に固定せしめられるが、該固定
は、含フッ素乳化剤のアニオンが層状複水酸化物に吸着
されることで行われる。
【0025】一般に層状複水酸化物によるアニオンの吸
着の方法として、共沈法、イオン交換法、再構築法の3
種類が知られている。共沈法は、回収目的アニオンが溶
解している液中に、金属イオンを添加して、層状複水酸
化物を形成させると同時に回収目的アニオンを該層状複
水酸化物の層間に内包させる方法である。
着の方法として、共沈法、イオン交換法、再構築法の3
種類が知られている。共沈法は、回収目的アニオンが溶
解している液中に、金属イオンを添加して、層状複水酸
化物を形成させると同時に回収目的アニオンを該層状複
水酸化物の層間に内包させる方法である。
【0026】イオン交換法は、回収目的アニオン以外の
アニオン(例:塩化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イ
オンなど)が層状複水酸化物の層間に内包された構造の
層状複水酸化物を予め用意しておき、該層状複水酸化物
を回収目的アニオンが溶解している液中に添加し、既に
内包されているアニオンと入れ替わる形で回収目的アニ
オンを層間に内包させる方法である。
アニオン(例:塩化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イ
オンなど)が層状複水酸化物の層間に内包された構造の
層状複水酸化物を予め用意しておき、該層状複水酸化物
を回収目的アニオンが溶解している液中に添加し、既に
内包されているアニオンと入れ替わる形で回収目的アニ
オンを層間に内包させる方法である。
【0027】再構築法は、層間に炭酸イオンを内包した
層状複水酸化物を合成し、それを400〜500℃の高
温で焼成して内部の炭酸イオンを除去した固体を、アニ
オン吸着物質として、回収目的アニオンが溶解している
液中に添加することにより、該層状複水酸化物中に回収
目的アニオンを内包させる方法である。本発明において
は、工程(Y)で前記のいずれの方法も採用できるが、
水性液(B2)中の含フッ素乳化剤を層状複水酸化物の
層間に効率的に固定せしめることができることから、好
ましくは共沈法が採用される。
層状複水酸化物を合成し、それを400〜500℃の高
温で焼成して内部の炭酸イオンを除去した固体を、アニ
オン吸着物質として、回収目的アニオンが溶解している
液中に添加することにより、該層状複水酸化物中に回収
目的アニオンを内包させる方法である。本発明において
は、工程(Y)で前記のいずれの方法も採用できるが、
水性液(B2)中の含フッ素乳化剤を層状複水酸化物の
層間に効率的に固定せしめることができることから、好
ましくは共沈法が採用される。
【0028】本発明において、含フッ素乳化剤として
は、炭素原子数5〜13の、ペルフルオロアルカン酸、
ω−ヒドロペルフルオロアルカン酸、ω−クロロペルフ
ルオロアルカン酸,ペルフルオロアルカンスルホン酸等
の塩が好ましく、これらは直鎖構造でも分岐構造でもよ
く、それらの混合物でもよい。また、分子中にエーテル
性の酸素原子を含有してもよい。この炭素原子数の範囲
にあると乳化剤としての作用効果に優れる。前記酸の塩
としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩またはアンモニウム塩が好ましく、アン
モニウム塩またはナトリウム塩がより好ましく、アンモ
ニウム塩が最も好ましい。
は、炭素原子数5〜13の、ペルフルオロアルカン酸、
ω−ヒドロペルフルオロアルカン酸、ω−クロロペルフ
ルオロアルカン酸,ペルフルオロアルカンスルホン酸等
の塩が好ましく、これらは直鎖構造でも分岐構造でもよ
く、それらの混合物でもよい。また、分子中にエーテル
性の酸素原子を含有してもよい。この炭素原子数の範囲
にあると乳化剤としての作用効果に優れる。前記酸の塩
としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩またはアンモニウム塩が好ましく、アン
モニウム塩またはナトリウム塩がより好ましく、アンモ
ニウム塩が最も好ましい。
【0029】前記酸の具体例としては、ペルフルオロペ
ンタン酸、ペルフルオロヘキサン酸、ペルフルオロヘプ
タン酸、ペルフルオロオクタン酸、ペルフルオロノナン
酸、ペルフルオロデカン酸、ペルフルオロドデカン酸、
ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸、ω−ヒドロペルフ
ルオロオクタン酸、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸、
ω−クロロペルフルオロヘプタン酸、ω−クロロペルフ
ルオロオクタン酸、ω−クロロペルフルオロノナン酸等
が挙げられる。
ンタン酸、ペルフルオロヘキサン酸、ペルフルオロヘプ
タン酸、ペルフルオロオクタン酸、ペルフルオロノナン
酸、ペルフルオロデカン酸、ペルフルオロドデカン酸、
ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸、ω−ヒドロペルフ
ルオロオクタン酸、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸、
ω−クロロペルフルオロヘプタン酸、ω−クロロペルフ
ルオロオクタン酸、ω−クロロペルフルオロノナン酸等
が挙げられる。
【0030】また、CF3CF2CF2OCF(C
F3)COOH、CF3CF2CF2OCF(CF3)
CF2OCF(CF3)COOH、CF3CF2CF2
O[CF(CF3)CF2O]2CF(CF3)COO
H、CF3CF2CF2O[CF(CF3)CF2O]
3CF(CF3)COOH、CF3CF2CF2CF2
CF2OCF(CF3)COOH等が挙げられるととも
に、ペルフルオロヘキサンスルホン酸、ペルフルオロヘ
プタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸、
ペルフルオロノナンスルホン酸、ペルフルオロデカンス
ルホン酸等も挙げられる。
F3)COOH、CF3CF2CF2OCF(CF3)
CF2OCF(CF3)COOH、CF3CF2CF2
O[CF(CF3)CF2O]2CF(CF3)COO
H、CF3CF2CF2O[CF(CF3)CF2O]
3CF(CF3)COOH、CF3CF2CF2CF2
CF2OCF(CF3)COOH等が挙げられるととも
に、ペルフルオロヘキサンスルホン酸、ペルフルオロヘ
プタンスルホン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸、
ペルフルオロノナンスルホン酸、ペルフルオロデカンス
ルホン酸等も挙げられる。
【0031】前記アンモニウム塩の具体例としては、ペ
ルフルオロペンタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキ
サン酸アンモニウム、ペルフルオロヘプタン酸アンモニ
ウム、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム(APF
O)、ペルフルオロノナン酸アンモニウム、ペルフルオ
ロデカン酸アンモニウム、ペルフルオロドデカン酸アン
モニウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸アンモニ
ウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸アンモニウ
ム、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸アンモニウム、ω
−クロロペルフルオロヘプタン酸アンモニウム、ω−ク
ロロペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ω−クロロ
ペルフルオロノナン酸アンモニウム等が挙げられる。
ルフルオロペンタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキ
サン酸アンモニウム、ペルフルオロヘプタン酸アンモニ
ウム、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム(APF
O)、ペルフルオロノナン酸アンモニウム、ペルフルオ
ロデカン酸アンモニウム、ペルフルオロドデカン酸アン
モニウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸アンモニ
ウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸アンモニウ
ム、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸アンモニウム、ω
−クロロペルフルオロヘプタン酸アンモニウム、ω−ク
ロロペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ω−クロロ
ペルフルオロノナン酸アンモニウム等が挙げられる。
【0032】また、CF3CF2CF2OCF(C
F3)COONH4、CF3CF2CF 2OCF(CF
3)CF2OCF(CF3)COONH4、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COONH4、CF3CF2CF2O[CF(C
F3)CF2O]3CF(CF3)COONH4、CF
3CF 2CF2CF2CF2OCF(CF3)COON
H4等が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンス
ルホン酸アンモニウム、ペルフルオロヘプタンスルホン
酸アンモニウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アン
モニウム、ペルフルオロノナンスルホン酸アンモニウ
ム、ペルフルオロデカンスルホン酸アンモニウム等も挙
げられる。
F3)COONH4、CF3CF2CF 2OCF(CF
3)CF2OCF(CF3)COONH4、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COONH4、CF3CF2CF2O[CF(C
F3)CF2O]3CF(CF3)COONH4、CF
3CF 2CF2CF2CF2OCF(CF3)COON
H4等が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンス
ルホン酸アンモニウム、ペルフルオロヘプタンスルホン
酸アンモニウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸アン
モニウム、ペルフルオロノナンスルホン酸アンモニウ
ム、ペルフルオロデカンスルホン酸アンモニウム等も挙
げられる。
【0033】前記リチウム塩の具体例としては、ペルフ
ルオロペンタン酸リチウム、ペルフルオロヘキサン酸リ
チウム、ペルフルオロヘプタン酸リチウム、ペルフルオ
ロオクタン酸リチウム、ペルフルオロノナン酸リチウ
ム、ペルフルオロデカン酸リチウム、ペルフルオロドデ
カン酸リチウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸リ
チウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸リチウム、
ω−ヒドロペルフルオロノナン酸リチウム、ω−クロロ
ペルフルオロヘプタン酸リチウム、ω−クロロペルフル
オロオクタン酸リチウム、ω−クロロペルフルオロノナ
ン酸リチウム等が挙げられる。
ルオロペンタン酸リチウム、ペルフルオロヘキサン酸リ
チウム、ペルフルオロヘプタン酸リチウム、ペルフルオ
ロオクタン酸リチウム、ペルフルオロノナン酸リチウ
ム、ペルフルオロデカン酸リチウム、ペルフルオロドデ
カン酸リチウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸リ
チウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸リチウム、
ω−ヒドロペルフルオロノナン酸リチウム、ω−クロロ
ペルフルオロヘプタン酸リチウム、ω−クロロペルフル
オロオクタン酸リチウム、ω−クロロペルフルオロノナ
ン酸リチウム等が挙げられる。
【0034】また、CF3CF2CF2OCF(C
F3)COOLi、CF3CF2CF2OCF(C
F3)CF2OCF(CF3)COOLi、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COOLi、CF3CF2CF2O[CF(CF
3)CF2O]3CF(CF3)COOLi、CF3C
F2CF2CF2CF2OCF(CF3)COOLi等
が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンスルホン
酸リチウム、ペルフルオロヘプタンスルホン酸リチウ
ム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、ペルフ
ルオロノナンスルホン酸リチウム、ペルフルオロデカン
スルホン酸リチウム等も挙げられる。
F3)COOLi、CF3CF2CF2OCF(C
F3)CF2OCF(CF3)COOLi、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COOLi、CF3CF2CF2O[CF(CF
3)CF2O]3CF(CF3)COOLi、CF3C
F2CF2CF2CF2OCF(CF3)COOLi等
が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンスルホン
酸リチウム、ペルフルオロヘプタンスルホン酸リチウ
ム、ペルフルオロオクタンスルホン酸リチウム、ペルフ
ルオロノナンスルホン酸リチウム、ペルフルオロデカン
スルホン酸リチウム等も挙げられる。
【0035】前記ナトリウム塩の具体例としては、ペル
フルオロペンタン酸ナトリウム、ペルフルオロヘキサン
酸ナトリウム、ペルフルオロヘプタン酸ナトリウム、ペ
ルフルオロオクタン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン
酸ナトリウム、ペルフルオロデカン酸ナトリウム、ペル
フルオロドデカン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオ
ロヘプタン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオロオク
タン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸ナ
トリウム、ω−クロロペルフルオロヘプタン酸ナトリウ
ム、ω−クロロペルフルオロオクタン酸ナトリウム、ω
−クロロペルフルオロノナン酸ナトリウム等が挙げられ
る。
フルオロペンタン酸ナトリウム、ペルフルオロヘキサン
酸ナトリウム、ペルフルオロヘプタン酸ナトリウム、ペ
ルフルオロオクタン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン
酸ナトリウム、ペルフルオロデカン酸ナトリウム、ペル
フルオロドデカン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオ
ロヘプタン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオロオク
タン酸ナトリウム、ω−ヒドロペルフルオロノナン酸ナ
トリウム、ω−クロロペルフルオロヘプタン酸ナトリウ
ム、ω−クロロペルフルオロオクタン酸ナトリウム、ω
−クロロペルフルオロノナン酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0036】また、CF3CF2CF2OCF(C
F3)COONa、CF3CF2CF2OCF(C
F3)CF2OCF(CF3)COONa、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COONa、CF3CF2CF2O[CF(CF
3)CF2O]3CF(CF3)COONa、CF3C
F2CF2CF2CF2OCF(CF3)COONa等
が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンスルホン
酸ナトリウム、ペルフルオロヘプタンスルホン酸ナトリ
ウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸ナトリウム、ペ
ルフルオロノナンスルホン酸ナトリウム、ペルフルオロ
デカンスルホン酸ナトリウム等も挙げられる。
F3)COONa、CF3CF2CF2OCF(C
F3)CF2OCF(CF3)COONa、CF3CF
2CF2O[CF(CF3)CF2O]2CF(C
F3)COONa、CF3CF2CF2O[CF(CF
3)CF2O]3CF(CF3)COONa、CF3C
F2CF2CF2CF2OCF(CF3)COONa等
が挙げられるとともに、ペルフルオロヘキサンスルホン
酸ナトリウム、ペルフルオロヘプタンスルホン酸ナトリ
ウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸ナトリウム、ペ
ルフルオロノナンスルホン酸ナトリウム、ペルフルオロ
デカンスルホン酸ナトリウム等も挙げられる。
【0037】前記カリウム塩の具体例としては、ペルフ
ルオロペンタン酸カリウム、ペルフルオロヘキサン酸カ
リウム、ペルフルオロヘプタン酸カリウム、ペルフルオ
ロオクタン酸カリウム、ペルフルオロノナン酸カリウ
ム、ペルフルオロデカン酸カリウム、ペルフルオロドデ
カン酸カリウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸カ
リウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸カリウム、
ω−ヒドロペルフルオロノナン酸カリウム、ω−クロロ
ペルフルオロヘプタン酸カリウム、ω−クロロペルフル
オロオクタン酸カリウム、ω−クロロペルフルオロノナ
ン酸カリウム等が挙げられる。
ルオロペンタン酸カリウム、ペルフルオロヘキサン酸カ
リウム、ペルフルオロヘプタン酸カリウム、ペルフルオ
ロオクタン酸カリウム、ペルフルオロノナン酸カリウ
ム、ペルフルオロデカン酸カリウム、ペルフルオロドデ
カン酸カリウム、ω−ヒドロペルフルオロヘプタン酸カ
リウム、ω−ヒドロペルフルオロオクタン酸カリウム、
ω−ヒドロペルフルオロノナン酸カリウム、ω−クロロ
ペルフルオロヘプタン酸カリウム、ω−クロロペルフル
オロオクタン酸カリウム、ω−クロロペルフルオロノナ
ン酸カリウム等が挙げられる。
【0038】また、CF3CF2CF2OCF(C
F3)COOK、CF3CF2CF2OCF(CF3)
CF2OCF(CF3)COOK、CF3CF2CF2
O[CF(CF3)CF2O]2CF(CF3)COO
K、CF3CF2CF2O[CF(CF3)CF2O]
3CF(CF3)COOK、CF3CF2CF2CF2
CF2OCF(CF3)COOK等が挙げられるととも
に、ペルフルオロヘキサンスルホン酸カリウム、ペルフ
ルオロヘプタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオク
タンスルホン酸カリウム、ペルフルオロノナンスルホン
酸カリウム、ペルフルオロデカンスルホン酸カリウム等
も挙げられる。
F3)COOK、CF3CF2CF2OCF(CF3)
CF2OCF(CF3)COOK、CF3CF2CF2
O[CF(CF3)CF2O]2CF(CF3)COO
K、CF3CF2CF2O[CF(CF3)CF2O]
3CF(CF3)COOK、CF3CF2CF2CF2
CF2OCF(CF3)COOK等が挙げられるととも
に、ペルフルオロヘキサンスルホン酸カリウム、ペルフ
ルオロヘプタンスルホン酸カリウム、ペルフルオロオク
タンスルホン酸カリウム、ペルフルオロノナンスルホン
酸カリウム、ペルフルオロデカンスルホン酸カリウム等
も挙げられる。
【0039】本発明における含フッ素乳化剤としては、
特に、炭素原子数6〜12のペルフルオロアルカン酸の
アンモニウム塩が好ましく、ペルフルオロヘプタン酸ア
ンモニウム、APFO、ペルフルオロノナン酸アンモニ
ウムまたはペルフルオロデカン酸アンモニウムがより好
ましく、APFOが最も好ましい。
特に、炭素原子数6〜12のペルフルオロアルカン酸の
アンモニウム塩が好ましく、ペルフルオロヘプタン酸ア
ンモニウム、APFO、ペルフルオロノナン酸アンモニ
ウムまたはペルフルオロデカン酸アンモニウムがより好
ましく、APFOが最も好ましい。
【0040】本発明において、含フッ素ポリマーの製造
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)とは、含フッ素モノマーの重合体または含フッ素モ
ノマーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとの共重合
体の製造工程からの排水を意味し、通常は凝集排水が好
ましい。以下、該凝集排水を典型例として説明する。こ
こで、前記製造工程からの凝集排水とは、含フッ素モノ
マーまたは含フッ素モノマーと該含フッ素モノマー以外
のモノマーとを、含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳
化重合または水性分散重合して得られた含フッ素ポリマ
ーの水性分散液から、含フッ素ポリマーを塩析等で凝集
して分離した後の排水をいう。該凝集排水には、含フッ
素モノマーの重合時に使用された含フッ素乳化剤が含有
される。
工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水(B
3)とは、含フッ素モノマーの重合体または含フッ素モ
ノマーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとの共重合
体の製造工程からの排水を意味し、通常は凝集排水が好
ましい。以下、該凝集排水を典型例として説明する。こ
こで、前記製造工程からの凝集排水とは、含フッ素モノ
マーまたは含フッ素モノマーと該含フッ素モノマー以外
のモノマーとを、含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳
化重合または水性分散重合して得られた含フッ素ポリマ
ーの水性分散液から、含フッ素ポリマーを塩析等で凝集
して分離した後の排水をいう。該凝集排水には、含フッ
素モノマーの重合時に使用された含フッ素乳化剤が含有
される。
【0041】また、本発明における排ガス(A)は、前
記のとおり、含フッ素ポリマーの製造工程からの排気ガ
スであり、該排ガス(A)には含フッ素モノマーの重合
時に使用された含フッ素乳化剤が含まれる。該排ガス
(A)中の含フッ素乳化剤の含有量は特に限定されない
が、典型的な含フッ素ポリマーの乾燥工程および/また
は熱処理工程の排気ガスの場合には、通常は該排気ガス
中の含フッ素乳化剤の濃度で0.001g/Nm3以上
10g/Nm3以下、好ましくは0.01g/Nm3以
上1g/Nm3以下である。
記のとおり、含フッ素ポリマーの製造工程からの排気ガ
スであり、該排ガス(A)には含フッ素モノマーの重合
時に使用された含フッ素乳化剤が含まれる。該排ガス
(A)中の含フッ素乳化剤の含有量は特に限定されない
が、典型的な含フッ素ポリマーの乾燥工程および/また
は熱処理工程の排気ガスの場合には、通常は該排気ガス
中の含フッ素乳化剤の濃度で0.001g/Nm3以上
10g/Nm3以下、好ましくは0.01g/Nm3以
上1g/Nm3以下である。
【0042】前記含フッ素モノマーとしては、四フッ化
エチレン(以下、TFEという。)、CF2=CFC
l、CFH=CF2、CFH=CH2、CF2=CH2
(以下、VdFという。)等のフルオロエチレン類、ヘ
キサフルオロプロピレン(以下、HEPという。)、C
F2=CHCF3等のフルオロプロピレン類、CF2=
CFOCF3、CF2=CFO(CF2)2CF3(以
下、PPVEという。)、CF2=CFO(CF2)4
CF3等の炭素原子数3〜10のペルフルオロビニルエ
ーテル類、CH2=CH(CF2)3CF3等の炭素原
子数4〜10の(ペルフルオロアルキル)エチレン類等
が挙げられる。これらの含フッ素モノマーは、単独で用
いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
エチレン(以下、TFEという。)、CF2=CFC
l、CFH=CF2、CFH=CH2、CF2=CH2
(以下、VdFという。)等のフルオロエチレン類、ヘ
キサフルオロプロピレン(以下、HEPという。)、C
F2=CHCF3等のフルオロプロピレン類、CF2=
CFOCF3、CF2=CFO(CF2)2CF3(以
下、PPVEという。)、CF2=CFO(CF2)4
CF3等の炭素原子数3〜10のペルフルオロビニルエ
ーテル類、CH2=CH(CF2)3CF3等の炭素原
子数4〜10の(ペルフルオロアルキル)エチレン類等
が挙げられる。これらの含フッ素モノマーは、単独で用
いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0043】含フッ素モノマー以外のモノマーとして
は、酢酸ビニル等のビニルエステル類、エチルビニルエ
ーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類、ノルボルネ
ン、ノルボナジエン等の環状構造を有する単量体、メチ
ルアリルエーテル等のアリルエーテル類、エチレン(以
下、Eという。)、プロピレン(以下、Pという。)、
イソブチレン等のオレフィン類等が挙げられる。含フッ
素モノマーの以外のモノマーは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
は、酢酸ビニル等のビニルエステル類、エチルビニルエ
ーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル等のビニルエーテル類、ノルボルネ
ン、ノルボナジエン等の環状構造を有する単量体、メチ
ルアリルエーテル等のアリルエーテル類、エチレン(以
下、Eという。)、プロピレン(以下、Pという。)、
イソブチレン等のオレフィン類等が挙げられる。含フッ
素モノマーの以外のモノマーは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0044】本発明において、含フッ素ポリマーとして
は、PTFE、TFE/P共重合体、TFE/P/Vd
F共重合体、TFE/HFP共重合体、TFE/PPV
E共重合体、E/TFE共重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン等が挙げられる。より好ましくは、PTFE、TFE
/P共重合体、TFE/P/VdF共重合体またはTF
E/PPVE共重合体であり、最も好ましくは、PTF
Eである。
は、PTFE、TFE/P共重合体、TFE/P/Vd
F共重合体、TFE/HFP共重合体、TFE/PPV
E共重合体、E/TFE共重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン等が挙げられる。より好ましくは、PTFE、TFE
/P共重合体、TFE/P/VdF共重合体またはTF
E/PPVE共重合体であり、最も好ましくは、PTF
Eである。
【0045】本発明においては、前記排ガス(A)中に
含有される含フッ素乳化剤を回収できるが、水性液(B
1)として前記排水(B3)を用いる場合、または工程
(X1)を経て混合水性液(B4)とした場合は、凝集
排水などの排水(B3)(以下、凝集排水(B3)と記
すことがある。)中に含まれる含フッ素乳化剤も工程
(Y)で層状複水酸化物の層間に固定でき、排ガス
(A)および凝集排水(B3)の両方に含有される含フ
ッ素乳化剤を一緒に回収できる。
含有される含フッ素乳化剤を回収できるが、水性液(B
1)として前記排水(B3)を用いる場合、または工程
(X1)を経て混合水性液(B4)とした場合は、凝集
排水などの排水(B3)(以下、凝集排水(B3)と記
すことがある。)中に含まれる含フッ素乳化剤も工程
(Y)で層状複水酸化物の層間に固定でき、排ガス
(A)および凝集排水(B3)の両方に含有される含フ
ッ素乳化剤を一緒に回収できる。
【0046】本発明における工程(Y)では、凝集排水
(B3)がアルカリ性の場合は塩酸および/または硫酸
および/または硝酸により、該排水(B3)のpHを、
工程(Y)で用いる層状複水酸化物に応じて適宜調整す
るのが好ましい。たとえば、アルミニウムと亜鉛を用い
る場合は6以上8未満、アルミニウムとマグネシウムを
用いる場合は9以上11未満に調整するのが好ましい。
凝集排水(B3)が酸性の場合は水酸化カリウムおよび
/または水酸化ナトリウムにより、該排水(B3)のp
Hを、前記と同様に、アルミニウムと亜鉛を用いる場合
は6以上8未満、アルミニウムとマグネシウムを用いる
場合は9以上11未満に調整するのが好ましい。pHが
上記の範囲を外れるとアルミニウムと亜鉛、またはアル
ミニウムとマグネシウムがそれぞれ独立して水酸化物を
形成し、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグ
ネシウムを形成するため、層状複水酸化物を形成しにく
くなり、結果として含フッ素乳化剤の回収効率が著しく
低下する。
(B3)がアルカリ性の場合は塩酸および/または硫酸
および/または硝酸により、該排水(B3)のpHを、
工程(Y)で用いる層状複水酸化物に応じて適宜調整す
るのが好ましい。たとえば、アルミニウムと亜鉛を用い
る場合は6以上8未満、アルミニウムとマグネシウムを
用いる場合は9以上11未満に調整するのが好ましい。
凝集排水(B3)が酸性の場合は水酸化カリウムおよび
/または水酸化ナトリウムにより、該排水(B3)のp
Hを、前記と同様に、アルミニウムと亜鉛を用いる場合
は6以上8未満、アルミニウムとマグネシウムを用いる
場合は9以上11未満に調整するのが好ましい。pHが
上記の範囲を外れるとアルミニウムと亜鉛、またはアル
ミニウムとマグネシウムがそれぞれ独立して水酸化物を
形成し、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグ
ネシウムを形成するため、層状複水酸化物を形成しにく
くなり、結果として含フッ素乳化剤の回収効率が著しく
低下する。
【0047】前記工程(Y)において、層状複水酸化物
は3価金属と2価金属で水酸化物の形成pHが重なって
いるか、または、両水酸化物形成pHの範囲が近ければ
形成できる。該3価金属の例としては、アルミニウム、
ビスマス、セリウム、クロム、鉄(III)、ガリウム、
インジウム、マンガン、チタン、タリウム等を例示でき
るが、環境等に対する負荷が小さいこと、入手容易性な
どから、アルミニウムが好ましい。一方、該2価金属の
例としては、ベリリウム、カドミウム、コバルト、クロ
ム、銅(II)、鉄(II)、マグネシウム、マンガン、ニ
ッケル、鉛、白金、パラジウム、亜鉛、錫、カルシウム
等を例示できるが、環境等に対する負荷が小さいこと、
入手容易性などから、亜鉛またはマグネシウムが好まし
く、特にマグネシウムが好ましい。
は3価金属と2価金属で水酸化物の形成pHが重なって
いるか、または、両水酸化物形成pHの範囲が近ければ
形成できる。該3価金属の例としては、アルミニウム、
ビスマス、セリウム、クロム、鉄(III)、ガリウム、
インジウム、マンガン、チタン、タリウム等を例示でき
るが、環境等に対する負荷が小さいこと、入手容易性な
どから、アルミニウムが好ましい。一方、該2価金属の
例としては、ベリリウム、カドミウム、コバルト、クロ
ム、銅(II)、鉄(II)、マグネシウム、マンガン、ニ
ッケル、鉛、白金、パラジウム、亜鉛、錫、カルシウム
等を例示できるが、環境等に対する負荷が小さいこと、
入手容易性などから、亜鉛またはマグネシウムが好まし
く、特にマグネシウムが好ましい。
【0048】本発明において、前記凝集排水(B3)中
の含フッ素乳化剤の濃度および前記水性液(B2)中の
含フッ素乳化剤の濃度は、1質量ppm以上10質量%
以下が好ましく、10質量ppm以上1質量%以下がよ
り好ましく、とりわけ50質量ppm以上0.5質量%
以下が好ましい。該含フッ素乳化剤濃度がこれより低い
と、工程(Y)での層状複水酸化物による該含フッ素乳
化剤の捕捉効率が低下してしまう。またこれ以上の高濃
度の場合であれば、pHを変化させることにより該含フ
ッ素乳化剤を析出させるなどのより簡便で効率的な方法
を用いることができる。
の含フッ素乳化剤の濃度および前記水性液(B2)中の
含フッ素乳化剤の濃度は、1質量ppm以上10質量%
以下が好ましく、10質量ppm以上1質量%以下がよ
り好ましく、とりわけ50質量ppm以上0.5質量%
以下が好ましい。該含フッ素乳化剤濃度がこれより低い
と、工程(Y)での層状複水酸化物による該含フッ素乳
化剤の捕捉効率が低下してしまう。またこれ以上の高濃
度の場合であれば、pHを変化させることにより該含フ
ッ素乳化剤を析出させるなどのより簡便で効率的な方法
を用いることができる。
【0049】本発明において、凝集排水(B3)中に含
まれる未凝集の含フッ素ポリマー微粒子等の浮遊固形物
および浮遊固形物になりうる物質(以下、これらを総称
してSS成分という。)は、前記工程(Y)での含フッ
素乳化剤の固定および固定率に悪影響は及ぼさないもの
の、回収工程(Z)において前記層状複水酸化物(C)
から含フッ素乳化剤を再生する際の妨げになる可能性が
あるため、該層状複水酸化物(C)の生成前に1質量%
以下まで除去しておくことが好ましい。該SS成分は、
0.3質量%以下まで除去するのがより好ましく、とり
わけ0.05質量%以下まで除去するのが好ましい。な
お、浮遊固形物になりうる物質としては、含フッ素ポリ
マーの塩析凝集に使用された金属塩および/または凝集
排水(B3)のpHの変化によって析出する物質および
/または凝集排水(B3)の温度低下または温度上昇に
よって析出する物質などが挙げられる。
まれる未凝集の含フッ素ポリマー微粒子等の浮遊固形物
および浮遊固形物になりうる物質(以下、これらを総称
してSS成分という。)は、前記工程(Y)での含フッ
素乳化剤の固定および固定率に悪影響は及ぼさないもの
の、回収工程(Z)において前記層状複水酸化物(C)
から含フッ素乳化剤を再生する際の妨げになる可能性が
あるため、該層状複水酸化物(C)の生成前に1質量%
以下まで除去しておくことが好ましい。該SS成分は、
0.3質量%以下まで除去するのがより好ましく、とり
わけ0.05質量%以下まで除去するのが好ましい。な
お、浮遊固形物になりうる物質としては、含フッ素ポリ
マーの塩析凝集に使用された金属塩および/または凝集
排水(B3)のpHの変化によって析出する物質および
/または凝集排水(B3)の温度低下または温度上昇に
よって析出する物質などが挙げられる。
【0050】未凝集含フッ素ポリマー等のSS成分の除
去方法としては、多価金属カチオンを含有する金属塩に
よる塩析凝集が効果的である。具体的な金属塩(凝集
剤)としては、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム、塩化第一鉄、塩化第二鉄が挙げられる。凝集物はA
PFO等の含フッ素乳化剤が含有された状態で沈殿する
ことがあるため、水酸化ナトリウムおよび/または水酸
化カリウムを添加してpHを7以上に調整することによ
り、該含フッ素乳化剤を凝集物から水中に再溶解させる
ことが好ましい。
去方法としては、多価金属カチオンを含有する金属塩に
よる塩析凝集が効果的である。具体的な金属塩(凝集
剤)としては、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム、塩化第一鉄、塩化第二鉄が挙げられる。凝集物はA
PFO等の含フッ素乳化剤が含有された状態で沈殿する
ことがあるため、水酸化ナトリウムおよび/または水酸
化カリウムを添加してpHを7以上に調整することによ
り、該含フッ素乳化剤を凝集物から水中に再溶解させる
ことが好ましい。
【0051】本発明において、凝集排水(B3)に前記
金属塩を添加して凝集させたSS成分の凝集物を除去す
る方法としては、一般的な固液分離方法が採用でき、特
に、ろ過、デカンテーション、遠心分離および重力沈降
からなる群より選ばれる1種以上の方法を用いることが
好ましい。ろ過は、加圧下に実施することも好ましい。
また、凝集物を含む排水を静置し、凝集物を沈降させ
て、上澄み液をろ過することにより凝集物を除去するこ
とが好ましい。また、設備メンテナンスの容易さ等の点
から、シックナーまたはスクリューデカンターを用いる
固液分離方法が最も好ましい。
金属塩を添加して凝集させたSS成分の凝集物を除去す
る方法としては、一般的な固液分離方法が採用でき、特
に、ろ過、デカンテーション、遠心分離および重力沈降
からなる群より選ばれる1種以上の方法を用いることが
好ましい。ろ過は、加圧下に実施することも好ましい。
また、凝集物を含む排水を静置し、凝集物を沈降させ
て、上澄み液をろ過することにより凝集物を除去するこ
とが好ましい。また、設備メンテナンスの容易さ等の点
から、シックナーまたはスクリューデカンターを用いる
固液分離方法が最も好ましい。
【0052】本発明における工程(Y)では、水性液
(B2)または混合水性液(B4)との混合時のpH
を、アルミニウムとマグネシウムを用いる場合は9以上
11未満に調整するのが好ましい。通常は、アルミニウ
ムイオンとマグネシウムイオンのモル比が1:2であ
り、かつ、アルミニウムイオンおよびマグネシウムイオ
ンの濃度がそれぞれ0.01mol/L以上2mol/
L以下である水溶液を用いて、攪拌しながら前記水性液
(B2)または混合水性液(B4)と混合せしめて、形
成される層状複水酸化物の層間に含フッ素乳化剤を固定
せしめる。アルミニウムイオンとマグネシウムイオン
は、どのような原料を用いても問題ないが、入手の容易
さから、アルミニウムイオンの原料としては、塩化アル
ミニウム、塩化アルミニウム六水和物、硫酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウムが好ましく、特に塩化アルミニウ
ム、塩化アルミニウム六水和物が好ましい。また、マグ
ネシウムイオンの原料としては、塩化マグネシウム、塩
化マグネシウム六水和物、硝酸マグネシウム六水和物、
硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウ
ム七水和物、炭酸マグネシウムが好ましく、とりわけ塩
化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物が好まし
い。
(B2)または混合水性液(B4)との混合時のpH
を、アルミニウムとマグネシウムを用いる場合は9以上
11未満に調整するのが好ましい。通常は、アルミニウ
ムイオンとマグネシウムイオンのモル比が1:2であ
り、かつ、アルミニウムイオンおよびマグネシウムイオ
ンの濃度がそれぞれ0.01mol/L以上2mol/
L以下である水溶液を用いて、攪拌しながら前記水性液
(B2)または混合水性液(B4)と混合せしめて、形
成される層状複水酸化物の層間に含フッ素乳化剤を固定
せしめる。アルミニウムイオンとマグネシウムイオン
は、どのような原料を用いても問題ないが、入手の容易
さから、アルミニウムイオンの原料としては、塩化アル
ミニウム、塩化アルミニウム六水和物、硫酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウムが好ましく、特に塩化アルミニウ
ム、塩化アルミニウム六水和物が好ましい。また、マグ
ネシウムイオンの原料としては、塩化マグネシウム、塩
化マグネシウム六水和物、硝酸マグネシウム六水和物、
硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウ
ム七水和物、炭酸マグネシウムが好ましく、とりわけ塩
化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物が好まし
い。
【0053】また、アルミニウムと亜鉛を用いる場合に
は、水性液(B2)または混合水性液(B4)との混合
時のpHを、6以上8未満に調整するのが好ましい。通
常は、アルミニウムイオンと亜鉛イオンのモル比が1:
2であり、かつ、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオン
の濃度がそれぞれ0.01mol/L以上2mol/L
以下である水溶液を用いて、攪拌しながら前記水性液
(B2)または混合水性液(B4)と混合せしめて、形
成される層状複水酸化物の層間に含フッ素乳化剤を固定
せしめる。アルミニウムイオンと亜鉛イオンは、どのよ
うな原料を用いても問題ないが、入手の容易さから、ア
ルミニウムイオンの原料としては、塩化アルミニウム、
塩化アルミニウム六水和物、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウムが好ましく、特に塩化アルミニウム、塩化ア
ルミニウム六水和物が好ましい。また、亜鉛イオンの原
料としては、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、
硫酸亜鉛七水和物が好ましく、とりわけ塩化亜鉛が好ま
しい。
は、水性液(B2)または混合水性液(B4)との混合
時のpHを、6以上8未満に調整するのが好ましい。通
常は、アルミニウムイオンと亜鉛イオンのモル比が1:
2であり、かつ、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオン
の濃度がそれぞれ0.01mol/L以上2mol/L
以下である水溶液を用いて、攪拌しながら前記水性液
(B2)または混合水性液(B4)と混合せしめて、形
成される層状複水酸化物の層間に含フッ素乳化剤を固定
せしめる。アルミニウムイオンと亜鉛イオンは、どのよ
うな原料を用いても問題ないが、入手の容易さから、ア
ルミニウムイオンの原料としては、塩化アルミニウム、
塩化アルミニウム六水和物、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウムが好ましく、特に塩化アルミニウム、塩化ア
ルミニウム六水和物が好ましい。また、亜鉛イオンの原
料としては、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、
硫酸亜鉛七水和物が好ましく、とりわけ塩化亜鉛が好ま
しい。
【0054】本発明における工程(Y)では、前記金属
イオン水溶液は0.01mol/L以上2mol/L以
下の金属イオン濃度で添加するのが好ましい。金属イオ
ン濃度がこれ以下だと必要な金属を添加する際に水の量
が多くなってしまい、結果として該含フッ素乳化剤の濃
度が下がり、ひいては回収効率が低下してしまう。金属
イオン濃度がこれ以上だと、該金属イオン水溶液が酸性
であるため、水溶液の添加により、該工程(Y)におい
て局所的に層状複水酸化物を形成するのに最適なpHの
範囲を逸脱し、該金属イオンが層状複水酸化物形成に有
効に利用されなくなってしまう。しかし、一旦前記の濃
度範囲を外れた金属イオン水溶液を添加した場合でも、
改めて適切な濃度範囲の金属イオン水溶液を添加すれ
ば、該含フッ素乳化剤を効率的に回収することができ
る。
イオン水溶液は0.01mol/L以上2mol/L以
下の金属イオン濃度で添加するのが好ましい。金属イオ
ン濃度がこれ以下だと必要な金属を添加する際に水の量
が多くなってしまい、結果として該含フッ素乳化剤の濃
度が下がり、ひいては回収効率が低下してしまう。金属
イオン濃度がこれ以上だと、該金属イオン水溶液が酸性
であるため、水溶液の添加により、該工程(Y)におい
て局所的に層状複水酸化物を形成するのに最適なpHの
範囲を逸脱し、該金属イオンが層状複水酸化物形成に有
効に利用されなくなってしまう。しかし、一旦前記の濃
度範囲を外れた金属イオン水溶液を添加した場合でも、
改めて適切な濃度範囲の金属イオン水溶液を添加すれ
ば、該含フッ素乳化剤を効率的に回収することができ
る。
【0055】本発明における工程(Y)では、該金属イ
オンの使用量は、3価イオンが該含フッ素乳化剤に対し
て1モル倍以上10モル倍以下であり、2価イオンが該
含フッ素乳化剤に対して1モル倍以上20モル倍以下で
あり、かつ、3価イオンと2価イオンのモル比が3:1
〜1:3であることが好ましい。該3価イオンと2価イ
オンのモル比は、1:1〜1:2であることがより好ま
しい。該金属イオンの使用量が前記より少ないと該含フ
ッ素乳化剤の回収率が不充分であり、前記より多いと大
量の水溶液の添加によって相対的に該含フッ素乳化剤の
濃度が下がり、回収率が充分に高くならない。また、該
金属イオンの過剰使用は最終的な排水処理過程の負荷が
増大する面からも好ましくない。
オンの使用量は、3価イオンが該含フッ素乳化剤に対し
て1モル倍以上10モル倍以下であり、2価イオンが該
含フッ素乳化剤に対して1モル倍以上20モル倍以下で
あり、かつ、3価イオンと2価イオンのモル比が3:1
〜1:3であることが好ましい。該3価イオンと2価イ
オンのモル比は、1:1〜1:2であることがより好ま
しい。該金属イオンの使用量が前記より少ないと該含フ
ッ素乳化剤の回収率が不充分であり、前記より多いと大
量の水溶液の添加によって相対的に該含フッ素乳化剤の
濃度が下がり、回収率が充分に高くならない。また、該
金属イオンの過剰使用は最終的な排水処理過程の負荷が
増大する面からも好ましくない。
【0056】該工程(Y)において、含フッ素乳化剤を
含有する水性液(B2)と該金属イオン水溶液とを混合
する際には、撹拌を施すことが好ましい。該撹拌方法と
しては、特に限定されないが、形成された層状複水酸化
物(C)を機械的に破壊しない撹拌方法が好ましい。か
かる撹拌装置の撹拌翼としては、低速回転で混合液全体
を均一に混合できる撹拌翼が好ましく、フルゾーン翼、
マックスブレンド翼またはアンカー翼からなる群より選
ばれる1種が好ましい。該撹拌翼における撹拌時のG値
は、1〜300s−1が好ましく、5〜250s−1が
より好ましく、10〜200s−1が最も好ましい。こ
こで、G値とは以下の式によって導かれる値をいう。
含有する水性液(B2)と該金属イオン水溶液とを混合
する際には、撹拌を施すことが好ましい。該撹拌方法と
しては、特に限定されないが、形成された層状複水酸化
物(C)を機械的に破壊しない撹拌方法が好ましい。か
かる撹拌装置の撹拌翼としては、低速回転で混合液全体
を均一に混合できる撹拌翼が好ましく、フルゾーン翼、
マックスブレンド翼またはアンカー翼からなる群より選
ばれる1種が好ましい。該撹拌翼における撹拌時のG値
は、1〜300s−1が好ましく、5〜250s−1が
より好ましく、10〜200s−1が最も好ましい。こ
こで、G値とは以下の式によって導かれる値をいう。
【0057】
【数1】
【0058】上記式において、Pは撹拌動力(W)、V
は液容積(m3)、μは液粘性係数(Pa・s)を表
す。
は液容積(m3)、μは液粘性係数(Pa・s)を表
す。
【0059】該工程(Y)において、金属イオン水溶液
との混合中は系内に存在する炭酸イオンおよび/または
炭酸ガスを除去するため、窒素ガスやアルゴンガスなど
の不活性ガスでバブリングし、もしくは不活性ガスで炭
酸イオンおよび/または炭酸ガスを追い出したあと、反
応容器を密閉するのが好ましい。これは層状複水酸化物
が炭酸イオンと反応し、該含フッ素乳化剤の回収の妨げ
になるためである。バブリングを実施する場合の不活性
ガスの流量は0.1Nm3/m3・h〜10Nm3/m
3・hが好ましく、0.1Nm3/m3・h〜5Nm3
/m3・hがより好ましい。ガス流量がこれより少ない
と系内の炭酸イオンおよび/または炭酸ガスの除去が充
分に行われず、これ以上の流量だと、ガスに同伴して水
が蒸発してしまうだけでなく、気化熱によって水溶液の
温度が低下してしまう。該工程(Y)は、10℃以上5
0℃以下の温度で実施するのが好ましい。この温度が余
りに高すぎたり余りに低すぎたりすると、層状複水酸化
物による含フッ素乳化剤の固定率が低下してしまう。特
に余りに低温では固定率が著しく低下するため、固定化
反応器には加温装置を装備するのが好ましい。
との混合中は系内に存在する炭酸イオンおよび/または
炭酸ガスを除去するため、窒素ガスやアルゴンガスなど
の不活性ガスでバブリングし、もしくは不活性ガスで炭
酸イオンおよび/または炭酸ガスを追い出したあと、反
応容器を密閉するのが好ましい。これは層状複水酸化物
が炭酸イオンと反応し、該含フッ素乳化剤の回収の妨げ
になるためである。バブリングを実施する場合の不活性
ガスの流量は0.1Nm3/m3・h〜10Nm3/m
3・hが好ましく、0.1Nm3/m3・h〜5Nm3
/m3・hがより好ましい。ガス流量がこれより少ない
と系内の炭酸イオンおよび/または炭酸ガスの除去が充
分に行われず、これ以上の流量だと、ガスに同伴して水
が蒸発してしまうだけでなく、気化熱によって水溶液の
温度が低下してしまう。該工程(Y)は、10℃以上5
0℃以下の温度で実施するのが好ましい。この温度が余
りに高すぎたり余りに低すぎたりすると、層状複水酸化
物による含フッ素乳化剤の固定率が低下してしまう。特
に余りに低温では固定率が著しく低下するため、固定化
反応器には加温装置を装備するのが好ましい。
【0060】本発明における工程(Z)では、前記工程
(Y)で得られる層間に含フッ素乳化剤が固定された層
状複水酸化物(C)を先ず分離する。分離方法として
は、特に限定されることなく、一般的な固液分離方法が
採用できる。特に、ろ過、デカンテーション、重力沈降
および遠心分離からなる群より選ばれる1種以上の方法
を用いることが好ましい。ろ過は、加圧下に実施するこ
とも好ましい。また、設備メンテナンスの容易さ等の点
から、シックナーまたはスクリューデカンターを用いる
固液分離方法が最も好ましい。
(Y)で得られる層間に含フッ素乳化剤が固定された層
状複水酸化物(C)を先ず分離する。分離方法として
は、特に限定されることなく、一般的な固液分離方法が
採用できる。特に、ろ過、デカンテーション、重力沈降
および遠心分離からなる群より選ばれる1種以上の方法
を用いることが好ましい。ろ過は、加圧下に実施するこ
とも好ましい。また、設備メンテナンスの容易さ等の点
から、シックナーまたはスクリューデカンターを用いる
固液分離方法が最も好ましい。
【0061】さらに、本発明における工程(Z)では、
前記の分離された層状複水酸化物(C)から含フッ素乳
化剤が再生・回収される。この再生・回収の方法として
は、たとえば層状複水酸化物(C)を、塩酸、硫酸、硝
酸のような強酸または該強酸の2種以上の混合物で再溶
解させ、該溶解液から析出した含フッ素乳化剤の遊離酸
をフッ素系溶剤等の非水溶性有機溶剤で抽出するなどの
方法を挙げることができる。
前記の分離された層状複水酸化物(C)から含フッ素乳
化剤が再生・回収される。この再生・回収の方法として
は、たとえば層状複水酸化物(C)を、塩酸、硫酸、硝
酸のような強酸または該強酸の2種以上の混合物で再溶
解させ、該溶解液から析出した含フッ素乳化剤の遊離酸
をフッ素系溶剤等の非水溶性有機溶剤で抽出するなどの
方法を挙げることができる。
【0062】なお、本発明の含フッ素乳化剤の回収方法
は、前記含フッ素乳化剤だけでなく、トリフルオロ酢
酸、ペンタフルオロプロパン酸等の低分子量含フッ素カ
ルボン酸および/またはその塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸および/またはその塩等にも適用できる。
は、前記含フッ素乳化剤だけでなく、トリフルオロ酢
酸、ペンタフルオロプロパン酸等の低分子量含フッ素カ
ルボン酸および/またはその塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸および/またはその塩等にも適用できる。
【0063】
【実施例】次に、実施例を掲げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。なお、APF
O、ペルフルオロオクタン酸(以下、PFOAとい
う。)またはペルフルオロオクタン酸ナトリウムの濃度
は、メタノールと水の混合溶液を溶媒とした高速液体ク
ロマトグフィー−マススペクトル法を用いて測定した。
この方法で検出される種はペルフルオロオクタノエート
(C7F15COO−)である。また、凝集排水中のS
S成分の測定(単位:質量%)は、PTFEの水性分散
液からPTFEを凝集・分離した後の凝集排水の10g
をメトラートレド製ハロゲン式水分測定器HR−73に
入れ、200℃で質量が一定になるまで乾燥させた後の
蒸発残分をSS成分とした。
するが、本発明はこれらに限定されない。なお、APF
O、ペルフルオロオクタン酸(以下、PFOAとい
う。)またはペルフルオロオクタン酸ナトリウムの濃度
は、メタノールと水の混合溶液を溶媒とした高速液体ク
ロマトグフィー−マススペクトル法を用いて測定した。
この方法で検出される種はペルフルオロオクタノエート
(C7F15COO−)である。また、凝集排水中のS
S成分の測定(単位:質量%)は、PTFEの水性分散
液からPTFEを凝集・分離した後の凝集排水の10g
をメトラートレド製ハロゲン式水分測定器HR−73に
入れ、200℃で質量が一定になるまで乾燥させた後の
蒸発残分をSS成分とした。
【0064】[実施例1]APFOを乳化剤として用い
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末10.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は4.5Nm3/hであった。この排気ガス
の全量を直径50cm、高さ500cmのスプレー塔に
導入した。この時のガスの線速は約0.5m/秒であっ
た。このスプレー塔内に水酸化ナトリウムを用いてpH
を10に調整したイオン交換水35kgを循環・噴霧さ
せた。PTFE粉末の乾燥・熱処理終了後、スプレー塔
内のアルカリ水溶液中のAPFO濃度を分析したとこ
ろ、498質量ppmであった。
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末10.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は4.5Nm3/hであった。この排気ガス
の全量を直径50cm、高さ500cmのスプレー塔に
導入した。この時のガスの線速は約0.5m/秒であっ
た。このスプレー塔内に水酸化ナトリウムを用いてpH
を10に調整したイオン交換水35kgを循環・噴霧さ
せた。PTFE粉末の乾燥・熱処理終了後、スプレー塔
内のアルカリ水溶液中のAPFO濃度を分析したとこ
ろ、498質量ppmであった。
【0065】このAPFO含有水溶液に0.2Nの水酸
化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整し
た。液温は26℃であった。次に2Lのガラス製ビーカ
ーに、この溶液1L(APFO含有量0.498g、
1.16mmol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マ
グネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃度0.07
5mol/L、Mg2+イオン0.15mol/L]の
約77.3mL[Al3 +イオン総量5.80mmo
l、Mg2+イオン総量11.6mmol]を2時間か
けて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いてG値が10
0s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N
水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以
上10.2以下に調整した。
化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整し
た。液温は26℃であった。次に2Lのガラス製ビーカ
ーに、この溶液1L(APFO含有量0.498g、
1.16mmol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マ
グネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃度0.07
5mol/L、Mg2+イオン0.15mol/L]の
約77.3mL[Al3 +イオン総量5.80mmo
l、Mg2+イオン総量11.6mmol]を2時間か
けて滴下した。滴下中はアンカー翼を用いてG値が10
0s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N
水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以
上10.2以下に調整した。
【0066】塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの混
合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始
めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の
滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了した。撹拌を停止
すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分間でほぼ
沈降した。沈殿物を3μmのメンブランフィルターでろ
過した。この沈殿物をろ紙とともに70℃で15時間乾
燥した。沈殿物の乾燥質量は1.05gであった。乾燥
した沈殿物を示差熱質量分析(DTA)、赤外吸収スペ
クトル(IR)、XRDで分析したところ、PFOAに
帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピーク
が検出された。このことから、この沈殿物はPFOAが
層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認さ
れた。上澄液を分析したところAPFOの濃度は2質量
ppmであり、従って、層状複水酸化物に含まれる、ガ
ス回収水からのPFOAの固定率は99.6質量%であ
った。
合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の液が凝集を始
めると共に白色沈殿を生成し始めた。この混合水溶液の
滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了した。撹拌を停止
すると生成した沈殿は速やかに沈降し、約5分間でほぼ
沈降した。沈殿物を3μmのメンブランフィルターでろ
過した。この沈殿物をろ紙とともに70℃で15時間乾
燥した。沈殿物の乾燥質量は1.05gであった。乾燥
した沈殿物を示差熱質量分析(DTA)、赤外吸収スペ
クトル(IR)、XRDで分析したところ、PFOAに
帰属するピークおよび層状複水酸化物に帰属するピーク
が検出された。このことから、この沈殿物はPFOAが
層状複水酸化物と共に沈殿したものであることが確認さ
れた。上澄液を分析したところAPFOの濃度は2質量
ppmであり、従って、層状複水酸化物に含まれる、ガ
ス回収水からのPFOAの固定率は99.6質量%であ
った。
【0067】[実施例2]実施例1でPTFE粉末の乾
燥および熱処理中の排気ガスからAPFOを回収した水
溶液500mLとPTFEの乳化重合後の凝集後排水
(SS成分2300質量ppm含有、APFO濃度14
8質量ppm)500mLを混合した。この混合水溶液
中のAPFO濃度を分析したところ、323質量ppm
であった。この混合水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。液温は
26℃であった。
燥および熱処理中の排気ガスからAPFOを回収した水
溶液500mLとPTFEの乳化重合後の凝集後排水
(SS成分2300質量ppm含有、APFO濃度14
8質量ppm)500mLを混合した。この混合水溶液
中のAPFO濃度を分析したところ、323質量ppm
であった。この混合水溶液に0.2Nの水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。液温は
26℃であった。
【0068】次に2Lのガラス製ビーカーに、この水溶
液1L(APFO含有量0.323g、0.749mm
ol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの
混合水溶液[Al3+イオン濃度0.075mol/
L、Mg2+イオン0.15mol/L]の50.0m
L[Al3+イオン総量3.75mmol、Mg2+イ
オン総量7.49mmol]を2時間かけて滴下した。
滴下中はアンカー翼を用いてG値が100s−1になる
ように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウ
ム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上10.2以下
に調整した。
液1L(APFO含有量0.323g、0.749mm
ol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マグネシウムの
混合水溶液[Al3+イオン濃度0.075mol/
L、Mg2+イオン0.15mol/L]の50.0m
L[Al3+イオン総量3.75mmol、Mg2+イ
オン総量7.49mmol]を2時間かけて滴下した。
滴下中はアンカー翼を用いてG値が100s−1になる
ように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水酸化ナトリウ
ム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上10.2以下
に調整した。
【0069】この混合水溶液の滴下開始後2時間で沈殿
の生成は終了した。撹拌を停止すると生成した沈殿は速
やかに沈降し、約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μ
mのメンブランフィルターでろ過した。この沈殿物をろ
紙とともに70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質
量は0.65gであった。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれるPFOAの固定率は99.4質量%であ
った。
の生成は終了した。撹拌を停止すると生成した沈殿は速
やかに沈降し、約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μ
mのメンブランフィルターでろ過した。この沈殿物をろ
紙とともに70℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質
量は0.65gであった。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれるPFOAの固定率は99.4質量%であ
った。
【0070】[実施例3]APFOを乳化剤として用い
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末10.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は4.5Nm3/hであった。この排気ガス
の全量を直径50cm、高さ500cmのスプレー塔に
導入した。この時のガスの線速は約0.5m/秒であっ
た。
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末10.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は4.5Nm3/hであった。この排気ガス
の全量を直径50cm、高さ500cmのスプレー塔に
導入した。この時のガスの線速は約0.5m/秒であっ
た。
【0071】このスプレー塔内に水酸化ナトリウムを用
いてpHを10に調整した該PTFEの凝集排水(SS
分2300質量ppm、APFO濃度148質量pp
m)35kgを循環・噴霧させ、排気ガス中のAPFO
を吸収させた。PTFEの乾燥・熱処理終了後、スプレ
ー塔内の水溶液中のAPFO濃度を分析したところ、6
40質量ppmであった。
いてpHを10に調整した該PTFEの凝集排水(SS
分2300質量ppm、APFO濃度148質量pp
m)35kgを循環・噴霧させ、排気ガス中のAPFO
を吸収させた。PTFEの乾燥・熱処理終了後、スプレ
ー塔内の水溶液中のAPFO濃度を分析したところ、6
40質量ppmであった。
【0072】このAPFOを吸収させた凝集排水に0.
2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.
0に調整した。液温は26℃であった。次に2Lのガラ
ス製ビーカーに、この水溶液1L(APFO含有量0.
640g、1.48mmol)を入れ、塩化アルミニウ
ムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃
度0.075mol/L、Mg2+イオン0.15mo
l/L]の99.3mL[Al3+イオン総量7.40
mmol、Mg2+イオン総量14.8mmol]を2
時間かけて滴下した。
2Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.
0に調整した。液温は26℃であった。次に2Lのガラ
ス製ビーカーに、この水溶液1L(APFO含有量0.
640g、1.48mmol)を入れ、塩化アルミニウ
ムと塩化マグネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃
度0.075mol/L、Mg2+イオン0.15mo
l/L]の99.3mL[Al3+イオン総量7.40
mmol、Mg2+イオン総量14.8mmol]を2
時間かけて滴下した。
【0073】滴下中はアンカー翼を用いてG値が100
s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水
酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上
10.2以下に調整した。塩化アルミニウムと塩化マグ
ネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の
液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この
混合水溶液の滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了し
た。撹拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、
約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μmのメンブラン
フィルターでろ過した。この沈殿物をろ紙とともに70
℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質量は1.42g
であった。
s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水
酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上
10.2以下に調整した。塩化アルミニウムと塩化マグ
ネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の
液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この
混合水溶液の滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了し
た。撹拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、
約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μmのメンブラン
フィルターでろ過した。この沈殿物をろ紙とともに70
℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質量は1.42g
であった。
【0074】乾燥した沈殿物を示差熱質量分析(DT
A)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析した
ところ、PFOAに帰属するピークおよび層状複水酸化
物に帰属するピークが検出された。このことから、この
沈殿物はPFOAが層状複水酸化物と共に沈殿したもの
であることが確認された。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれる、ガス回収水からのPFOAの固定率は
99.7質量%であった。
A)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析した
ところ、PFOAに帰属するピークおよび層状複水酸化
物に帰属するピークが検出された。このことから、この
沈殿物はPFOAが層状複水酸化物と共に沈殿したもの
であることが確認された。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれる、ガス回収水からのPFOAの固定率は
99.7質量%であった。
【0075】[実施例4]APFOを乳化剤として用い
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末20.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は10Nm3/hであった。この排気ガスの
全量を直径10cm、高さ200cmの充填塔に導入し
た。充填塔内には8分の5インチのステンレス製ポール
リングを充填した。この時のガスの線速は約0.3m/
秒であった。この吸収塔内に水酸化カリウムを用いてp
Hを10に調整したイオン交換水70kgを500L/
hの流速で循環させた。PTFE粉末の乾燥・熱処理終
了後、充填塔内のアルカリ水中のAPFO濃度を分析し
たところ、495質量ppmであった。
る乳化重合で製造したPTFE水性分散液からPTFE
粉末を凝集させた。このPTFE粉末20.0kg(含
水率48質量%)を熱風循環式オーブンに入れ、100
℃から5℃/分の速度で経時的に昇温後、200℃で1
時間熱処理した。この熱風循環式オーブンからの排気ガ
スの排気量は10Nm3/hであった。この排気ガスの
全量を直径10cm、高さ200cmの充填塔に導入し
た。充填塔内には8分の5インチのステンレス製ポール
リングを充填した。この時のガスの線速は約0.3m/
秒であった。この吸収塔内に水酸化カリウムを用いてp
Hを10に調整したイオン交換水70kgを500L/
hの流速で循環させた。PTFE粉末の乾燥・熱処理終
了後、充填塔内のアルカリ水中のAPFO濃度を分析し
たところ、495質量ppmであった。
【0076】このAPFO含有水溶液に0.2Nの水酸
化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整し
た。液温は26℃であった。次に2Lのガラス製ビーカ
ーに、この水溶液1L(APFO含有量0.495g、
1.16mmol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マ
グネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃度0.07
5mol/L、Mg2+イオン0.15mol/L]の
約76.8mL[Al 3+イオン総量5.78mmo
l、Mg2+イオン総量11.55mmol]を2時間
かけて滴下した。
化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整し
た。液温は26℃であった。次に2Lのガラス製ビーカ
ーに、この水溶液1L(APFO含有量0.495g、
1.16mmol)を入れ、塩化アルミニウムと塩化マ
グネシウムの混合水溶液[Al3+イオン濃度0.07
5mol/L、Mg2+イオン0.15mol/L]の
約76.8mL[Al 3+イオン総量5.78mmo
l、Mg2+イオン総量11.55mmol]を2時間
かけて滴下した。
【0077】滴下中はアンカー翼を用いてG値が100
s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水
酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上
10.2以下に調整した。塩化アルミニウムと塩化マグ
ネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の
液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この
混合水溶液の滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了し
た。撹拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、
約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μmのメンブラン
フィルターでろ過した。この沈殿物をろ紙とともに70
℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質量は1.03g
であった。乾燥した沈殿物を示差熱質量分析(DT
A)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析した
ところ、PFOAに帰属するピークおよび層状複水酸化
物に帰属するピークが検出された。このことから、この
沈殿物はPFOAが層状複水酸化物と共に沈殿したもの
であることが確認された。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれる、ガス回収水からのPFOAの固定率は
99.6質量%であった。
s−1になるように撹拌を続けた。滴下の間0.2N水
酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下してpHを9.8以上
10.2以下に調整した。塩化アルミニウムと塩化マグ
ネシウムの混合水溶液の滴下直後から極く薄い乳白色の
液が凝集を始めると共に白色沈殿を生成し始めた。この
混合水溶液の滴下開始後2時間で沈殿の生成は終了し
た。撹拌を停止すると生成した沈殿は速やかに沈降し、
約5分間でほぼ沈降した。沈殿物を3μmのメンブラン
フィルターでろ過した。この沈殿物をろ紙とともに70
℃で15時間乾燥した。沈殿物の乾燥質量は1.03g
であった。乾燥した沈殿物を示差熱質量分析(DT
A)、赤外吸収スペクトル(IR)、XRDで分析した
ところ、PFOAに帰属するピークおよび層状複水酸化
物に帰属するピークが検出された。このことから、この
沈殿物はPFOAが層状複水酸化物と共に沈殿したもの
であることが確認された。上澄液を分析したところAP
FOの濃度は2質量ppmであり、従って、層状複水酸
化物に含まれる、ガス回収水からのPFOAの固定率は
99.6質量%であった。
【0078】
【発明の効果】本発明の含フッ素乳化剤の回収方法によ
れば、含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合また
は水性分散重合して得られる、含フッ素ポリマーの乾燥
工程および/または熱処理工程の排気ガス中に含まれる
含フッ素乳化剤を効率的に回収できる。また本発明の回
収方法によれば、前記排気ガス中に含まれる含フッ素乳
化剤とともに、含フッ素モノマーまたは含フッ素モノマ
ーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとを、含フッ素
乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合または水性分散重合
して得られた含フッ素ポリマーの水性分散液から、含フ
ッ素ポリマーを塩析等で凝集して分離した後の排水(通
常は凝集排水)中に含まれる含フッ素乳化剤をも効率的
に回収できる。
れば、含フッ素乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合また
は水性分散重合して得られる、含フッ素ポリマーの乾燥
工程および/または熱処理工程の排気ガス中に含まれる
含フッ素乳化剤を効率的に回収できる。また本発明の回
収方法によれば、前記排気ガス中に含まれる含フッ素乳
化剤とともに、含フッ素モノマーまたは含フッ素モノマ
ーと該含フッ素モノマー以外のモノマーとを、含フッ素
乳化剤を含む水性媒体中で乳化重合または水性分散重合
して得られた含フッ素ポリマーの水性分散液から、含フ
ッ素ポリマーを塩析等で凝集して分離した後の排水(通
常は凝集排水)中に含まれる含フッ素乳化剤をも効率的
に回収できる。
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フロントページの続き
(72)発明者 簗瀬 亙一
千葉県市原市五井海岸10番地 旭硝子株式
会社内
Fターム(参考) 4D002 AA22 AC07 BA02 CA04 CA20
DA35 DA70 EA07 FA01 GA01
GB09
4D020 AA10 BA23 BA30 BC10 CB08
CB25 CB31 CD04 DA03 DB08
4D038 AA08 AB14 BA04 BB13 BB18
Claims (10)
- 【請求項1】含フッ素乳化剤を含有する排ガス(A)と
pHが7以上12未満の水性液(B1)とを接触させ、
該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性液中に吸収せし
めて、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B2)を得る
工程(X)、該水性液(B2)中の含フッ素乳化剤を層
状複水酸化物の層間に固定せしめる工程(Y)、および
該工程(Y)で得られる層間に含フッ素乳化剤が固定さ
れた層状複水酸化物(C)を分離し、該含フッ素乳化剤
を回収する回収工程(Z)を含むことを特徴とする含フ
ッ素乳化剤の回収方法。 - 【請求項2】前記水性液(B1)が、含フッ素ポリマー
の製造工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排
水(B3)である請求項1に記載の含フッ素乳化剤の回
収方法。 - 【請求項3】含フッ素乳化剤を含有する排ガス(A)と
pHが7以上12未満の水性液(B1)とを接触させ、
該排ガス中の該含フッ素乳化剤を該水性液中に吸収せし
めて、含フッ素乳化剤を含有する水性液(B2)を得る
工程(X)、該水性液(B2)と含フッ素ポリマーの製
造工程における含フッ素ポリマーを分離した後の排水
(B3)とを混合する工程(X1)、該工程(X1)で
得られる混合水性液(B4)中の含フッ素乳化剤を層状
複水酸化物の層間に固定せしめる工程(Y)、および該
工程(Y)で得られる層間に含フッ素乳化剤が固定され
た層状複水酸化物(C)を分離し、該含フッ素乳化剤を
回収する回収工程(Z)を含むことを特徴とする含フッ
素乳化剤の回収方法。 - 【請求項4】前記排ガス(A)が、含フッ素乳化剤を含
む水性媒体中で乳化重合または水性分散重合して得られ
る、含フッ素ポリマーの乾燥工程および/または熱処理
工程の排気ガスである請求項1、2または3に記載の含
フッ素乳化剤の回収方法。 - 【請求項5】前記水性液(B1)が、アルカリを用いて
pHを7以上12未満に調整した水性液である請求項
1、2、3または4に記載の含フッ素乳化剤の回収方
法。 - 【請求項6】前記アルカリが、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素カルシウムおよびアンモニアか
らなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に
記載の含フッ素乳化剤の回収方法。 - 【請求項7】前記含フッ素ポリマーが、ポリ四フッ化エ
チレン、四フッ化エチレン/エチレン共重合体、四フッ
化エチレン/プロピレン共重合体、四フッ化エチレン/
プロピレン/フッ化ビニリデン共重合体、四フッ化エチ
レン/六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン
/CF2=CFO(CF2)2CF3共重合体およびポ
リフッ化ビニリデンからなる群より選ばれる少なくとも
1種である請求項2〜6のいずれかに記載の含フッ素乳
化剤の回収方法。 - 【請求項8】前記排水(B3)が、浮遊固形物および浮
遊固形物になりうる物質の含有量が10質量%以下であ
る排水である請求項2〜7のいずれかに記載の含フッ素
乳化剤の回収方法。 - 【請求項9】前記含フッ素乳化剤が、炭素原子数が5〜
13であり、分子中にエーテル性の酸素原子を含有して
もよい、ペルフルオロアルカン酸、ω−ヒドロペルフル
オロアルカン酸、ω−クロロペルフルオロアルカン酸お
よびペルフルオロアルカンスルホン酸からなる群より選
ばれる酸の塩の少なくとも1種である請求項1〜8のい
ずれかに記載の含フッ素乳化剤の回収方法。 - 【請求項10】前記工程(X)において、排ガス(A)
中の含フッ素乳化剤を水性液(B1)中に吸収せしめる
際に、液滴式吸収装置および/または液膜式吸収装置を
用いる請求項1〜9のいずれかに記載の含フッ素乳化剤
の回収方法。
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