JP5005983B2 - 吐水ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、シャワーヘッド等の吐水ヘッドに関する。
一般、水栓は、水栓本体と、この水栓本体の湯水を吐水するための吐水具と、を備えている。この吐水具としては、吐水管(カラン)の他に、シャワーヘッド等の吐水ヘッドが用いられている(特許文献1を参照)。この吐水ヘッドは、図25に示すように、把持部(グリップ部)80aを備えると共に内部に湯水の通水流路を備えるヘッド本体80と、このヘッド本体80の端末部(通水流路の端末部)側に配設される吐水フェース81と、を備えている。
この吐水フェース81は、裏面部を通水流路の1次側に向け、表面部を81a吐水ヘッドの外部に露呈させた状態で配置されると共に、表裏面を貫通する状態の吐水孔85を、例えば、散点状に多数、備える。そして、通水流路を通過した湯水は、この多数の吐水孔85を通じて、外部に吐水される。
特開2002−364037号公報
しかし、この従来例の吐水ヘッドには以下のような問題がある。即ち、使用者が把持部80aを握り、固定して使用する場合の吐水範囲(吐水ヘッドが吐水を行う範囲)の横幅(以下、「吐水幅」ということがある。)Aは、比較的狭い範囲に限定される。例えば、吐水ヘッドが、洗髪のために高い頻度で使用されることを考慮して、使用者の頭部に効率的に吐水可能な幅とされる。換言すると、吐水範囲の横幅Aは、「使用者の頭部の幅をカバーできる範囲」に設定される。
このため、使用者が、自己の体のうちで、この頭部よりも幅の広い部位に吐水しようとする場合は、この吐水ヘッドの使用勝手が悪くなる。例えば、胴部(図25中、胴部の幅を符号Bで示す。)に対して吐水しようとする場合、吐水ヘッドを自己の面前において、左右に、しかも、大きく移動することが必要であり、使用者にとって面倒であるからである。
また、この吐水ヘッドを用いた場合、使用者に「物足りなさ」を感じさせることがある。例えば、この吐水ヘッドを用いて、自己の体に温水を浴びせても、この体において温水を浴びる範囲が、逐一変化する。このため、この吐水ヘッドを用いて、自己の体を十分に温めることは困難であるからである。特に、冬季等の寒い時期に、浴槽につからず、シャワーのみで入浴を済まそうとする場合(以下、「シャワー入浴」という。)に、使用者が、「物足りなさ」や「寒さ」を感じる傾向が強くなる。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる吐水ヘッドを提供することを目的とする。
請求項1の発明の吐水ヘッドは、
把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
を備える吐水ヘッドであって、
前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
前記ヘッド本体、若しくは、前記ヘッド本体に装着された被係合部材に被係合部を設け、前記可動部材に係合部を設け、
前記形成領域の前記回転軸心に直交する一の方向が略水平な方向を向いたときと、
前記形成領域の前記回転軸心に直交する他の方向が略水平な方向を向いたときと、
の少なくとも何れか一方のときに、前記係合部と前記被係合部材とが係合状態となることを特徴とする。
また、請求項2の発明の吐水ヘッドは、
把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
を備える吐水ヘッドであって、
前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
前記ヘッド本体、若しくは、前記ヘッド本体に装着された被係合部材に、第1の被係合部及び第2の被係合部を設け、前記可動部材に第1の係合部及び第2の係合部を設け、
前記形成領域の前記回転軸心に直交する一の方向が略水平な方向を向いたときに、前記第1の係合部と前記第1の被係合部材とが係合状態となり、
前記形成領域の前記回転軸心に直交する他の方向が略水平な方向を向いたときに、前記第2の係合部と前記第2の被係合部材とが係合状態となることを特徴とする。
更に、請求項3の発明の吐水ヘッドは、
把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
を備える吐水ヘッドであって、
前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位には、取付用端面部が設けられ、該取付用端面部からは、前記吐水フェースの回転軸心と軸心を一致させた軸部が突出し、
前記可動部材は、
後面部を前記取付用端面部に対向させ、軸挿通部に前記軸部を挿通させつつ、前記軸部によって回転可能な状態に支持される基体部材と、該基体部材に対して該基体部材の前面部の側から装着される前記吐水フェースと、
を備え、
前記軸部において前記軸挿通部の前方に突出する部位には、抜け止め部材が装着され、
前記後面部の所定の部位には、装着孔が開口し、前記吐水フェースにおいて前記装着孔と位置合わせされる箇所には被螺着部が設けられ、所定の雄ネジ部材の雄ネジ部を、前記後面部の後方から、前記装着孔を介して前記被螺着部に螺着しすることによって、前記吐水フェースが前記基体部材に対して固定され、
前記取付用端面部において、前記吐水フェースの回転軸心に直交する一の方向に沿った第1の幅が、前記吐水フェースの回転軸心に直交する他の方向に沿った第2の幅のよりも大きくされ、
前記装着孔と吐水フェースの回転軸心との距離が、前記第2の幅よりも大きく、前記第1の幅よりも小さくされることを特徴とする。
請求項1〜3発明の吐水ヘッドによると、可動部材の回転量(以下、可動部材の回転量というと、回転軸心回りの回転量を指す。)を選択することで、形成領域の横幅を変更することができる。換言すると、「吐水孔の形成範囲の横方向への広がり度合い」を変更することができる。よって、可動部材の回転量を選択することで、吐水幅を選択することができるため、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる。
各請求項の発明の「形成領域」とは、「吐水フェースにおいて吐水孔が形成される領域」である。そして、吐水孔は、「吐水フェースにおいて、形成領域の外縁部の以内の部位(外縁部上、つまり、オンラインも含む、外縁部の内側の部位)」に多数、分布する状態に形成される。尚、各請求項の発明において、「形成領域における吐水孔の分布密度」は、略一定とされていてもよし、バラツキを生じていてもよい。また、各請求項の発明の「形成領域」の中心部が、吐水フェースの軸心と一致していることが望ましいが、中心部が吐水フェースの軸心と不一致となっていてもよい。
各請求項の発明において、形成領域の外縁部と吐水フェースの外縁部とが一致していてもよいが、通常、形成領域の外縁部は、吐水フェースの外縁部よりも内側とされる。この場合、「吐水フェースの外縁部と形成領域の外縁部の距離」が、吐水フェースの外縁部を周回する方向に沿って一定となってもよいし、バラツキを生じてもよい。但し、この「距離のバラツキ」を、20%以下(0%を含む。)とすることが好ましく、10%以下(0%を含む。)とすることが更に好ましく、5%以下(0%を含む。)とすることが好ましい。
各請求項の発明において、「他の方向」は、1つの方向のみであってもよいし、複数の方向であってもよい。ここで、「他の方向」が「1つの方向」の場合「一の方向」と「他の方向」とが直交してもよいし(例えば、「回転軸心と直交することを前提とした縦方向」と、「回転軸心と直交することを前提とした横方向」)、直交しなくてもよい。また、各請求項の発明において、可動部材は、(1)吐水フェースのみで構成されてもよいし、(2)吐水フェースと、基体部(基体部が複数の部材で構成されてもよい。)とで構成し、吐水フェースと、ヘッド本体との間に基体部を介在させてもよい。
各請求項の発明では、「吐水フェースの形成領域」への吐水孔の形成態様を種々選択できるが、例えば、(1)散点状に形成する態様、(2)「吐水フェースの中央部から放射状に形成される複数の仮想線」の各々に沿って、間隔(等間隔であってもよいし、適宜、間隔が異なってもよい。)をおいて連続形成する態様、(3)「吐水フェースの中央部を基準とする複数の仮想的な同心円(真円、楕円、長円の何れでもよい。)」の各々に沿って、間隔(等間隔であってもよいし、適宜、間隔が異なってもよい。)をおいて連続形成する態様、等を例示できる。
各請求項の発明においては、「吐水フェースの軸心」は、例えば、「吐水フェースの中央部」に略直交する状態に設定される。そして、使用者は、把持部を固定しつつ(手で把持して固定したり、フック等の支持具に把持させて固定)、吐水方向を略一定方向としつつ、可動部材を回転することができる。
各請求項の発明の「吐水ヘッド」としては、シャワーヘッド(例えば、浴室用、洗面用、キッチン用等)や、その他の吐水ヘッド(例えば、キッチン用等)を例示できる。また、各請求項の発明の「湯水」は、「湯」若しくは「水」の意味で用いられ、その温度は特に問わない。即ち、この「湯水」は、(1)水道配管から供給されたままの状態の「水(つまり「原水」)」と、(2)「原水」を暖め若しくは沸かして構成される「湯(つまり、「原湯」)」と、(3)「原水」と「原湯」とを混合した「混合水」とのうちの何れをも指す意味で用いる。
本明細書において参考的に開示する参考発明の吐水ヘッドは、
把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
を備える吐水ヘッドであって、
前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
前記形成領域における前記回転軸心に直交する一の方向に沿って前記回転軸心から第1の距離だけ隔てた第1の部位に存在する吐水孔が構成する経路が、前記回転軸心と形成する角度(但し、この角度を、「鋭角」で判定する。)と、
前記形成領域における前記回転軸心に直交する他の方向に沿って前記回転軸心から第1の距離と同一の距離だけ隔てた第2の部位に存在する吐水孔が構成する経路、若しくは、該第2の部位から最も近い吐水孔が構成する経路が、前記回転軸心と形成する角度(但し、この角度を、「鋭角」で判定する。)と、
が異なることを特徴とする。
参考発明の吐水ヘッドによると、可動部材の回転量を選択することで、経路方向が異なる吐水孔を、使用者の面前の横方向に配置することができる。換言すると、「吐水ヘッドから吐水される湯水の吐水方向」の「使用者を基準とした横方向への広がり度合い」を変更することができる。よって、可動部材の回転量を選択することで、吐水幅を選択することができるため、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる。
尚、参考発明では、請求項1〜3発明と異なり、形成領域の平面形状を、真円状等の対称性の高い形状とすることもできる。また、参考発明において、「第1の距離と同一の距離だけ隔てた第2の部位に存在する吐水孔が構成する経路、若しくは、該第2の部位から最も近い吐水孔が構成する経路」としたのは以下の理由による。つまり、回転軸心に直交する他の方向に沿って、回転軸心から、第1の距離と同一の距離にある部位には、吐水孔が存在しない可能性もある。この場合は、この「同一の距離にある部位」に最接近する「吐水孔」の角度を考慮する意図である。
ここで、参考発明の「第1の距離」は、「1通り」のみ設定されてもよいし(以下、「前者」という。)、複数通り設定されてもよい(以下、「後者」という。)。そして、「第1の距離の部位に存在する吐水孔」は、前者の場合、吐水ヘッドの軸心を挟んで「一組」設定され、後者の場合、吐水ヘッドの軸心を挟んで「複数組」設定される。同様に、「第1の距離と同一の距離だけ隔てた第2の部位に存在する吐水孔、若しくは、該第2の部位から最も近い吐水孔」も、前者の場合、吐水ヘッドの軸心を挟んで「一組」設定され、後者の場合、吐水ヘッドの軸心を挟んで「複数組」設定される。
尚、「第1の距離」としては、例えば、「形成領域において、吐水フェスの回転軸心に直交する一の方向に沿った幅」と、「形成領域において、吐水フェスの回転軸心に直交する他の方向に沿った幅」と、のうちの長くない方の幅(同じ場合は、その幅)の「1/5」〜「1/2」のうち何れかの距離、好ましくは、「3/5」〜「1/2」のうち何れかの距離を例示できる。
請求項の発明の吐水ヘッドは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の吐水ヘッドにおいて、
前記吐水フェースにおいて、前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なることを特徴とする。
請求項の発明によると、吐水フェースの平面形状が長軸と短軸とを備えるため、使用者は、吐水フェースを観察することで、「吐水フェースの回転位置(回転量)」と、「吐水幅(吐水範囲)」との関係を瞬時に、しかも、明確に認識できる。よって、請求項の発明の吐水ヘッドでは、その使用勝手が更に向上する。尚、請求項の発明の「吐水フェースの平面形状」としては、略楕円形、略長円形、略長方形等を例示できる。
請求項の発明では、「吐水幅」が広くなる回転位置と、狭くなる回転位置と、のうちの少なくとも一方において、対応する係合部と被係合部とを係合させ、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることを意図している。
例えば、「吐水幅」が広くなる回転位置と、狭くなる回転位置とのうちの一方において、対応する係合部及び被係合部の係合を利用して、ヘッド本体と可動部材とを固定する態様を採用することによって、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることができる。
若しくは、対応する係合部と被係合部との係合態様を、弾性係合とすることによっても、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることができる。つまり、請求項の発明において(請求項発明においても同様である。)、対応する係合部及び被係合部のうちの一方を、弾性係合部(「板バネ」、「つる巻きバネ」、「ボールをバネ等で付勢して出没させるプランジャー」等)で構成し、他方を、この弾性係合部が弾性係合可能な凸部や凹部で構成する。そして、「吐水幅」が広くなる回転位置と、狭くなる回転位置と、において、対応する係合部と被係合部を弾性係合させる態様を採用することもできる。この場合、使用者は、この弾性係合により、例えば、ノッチ感(クリック感)を得ることができるため、吐水ヘッドの使用勝手が更に向上する。尚、請求項の発明においては、対応する「被係合部材及び係合部の係合」を、可動部材の回転位置の位置固定をすることと、クリック感を得ることの双方のために用いてもよい。
請求項の発明においては、「吐水幅」が広くなる回転位置と、狭くなる回転位置と、において、対応する係合部と被係合部とを係合させ、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることを意図している。
例えば、「吐水幅」が広くなる回転位置と、狭くなる回転位置とにおいて、対応する係合部及び被係合部の係合を利用して、ヘッド本体と可動部材とを固定する態様を採用することによって、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることができる。若しくは、対応する係合部と被係合部との係合態様を、弾性係合とすることによっても、吐水ヘッドの使用勝手を更に向上させることができる。尚、請求項の発明においても、対応する「被係合部材及び係合部の係合」を、可動部材の回転位置の位置固定をすることと、クリック感を得ることの双方のために用いてもよい。
ここで、請求項の発明では、「可動部材において、取付用端面部に近接する方向」、つまり、「湯水の通過方向に沿った1次側に位置する方向」を「後方」と定義し、「可動部材において、取付用端面部から離間する方向」、つまり、「湯水が吐水される方向」を「前方」と定義する。そして、この請求項の発明によると、「可動部材のヘッド本体への着脱」を容易なものとしつつも、吐水ヘッドの美観を確保することが容易である。
例えば、請求項の発明の吐水ヘッドにおいては、以下の手順により、「可動部材のヘッド本体への着脱」を行うことができる。つまり、基体部材の後面部を取付用端面部に対向させつつ、軸挿通部に軸部を挿通させると、基体部材は、軸部によって回転可能な状態に支持される。この後、軸部において軸挿通部の前方に突出する部位(例えば、軸部の突端部側の外周面)に、抜け止め部材を装着すると、軸部が軸挿通部の後方に抜け出ること(換言すると、軸挿通部が、軸部の前方に移動し、軸部が軸挿通部の後方に抜け出た状態になること)が防止される。そして、基体部材に吐水フェースに装着した後、基体部材の回転位置を所定の位置(以下、「装着用の回転位置」という。)とし、装着孔を、「吐水フェースの回転軸心に直交する他の方向」に沿って配置する。但し、基体部材の回転位置を「装着用の回転位置」とした後、基体部材に吐水フェースに装着してもよい。
これらの場合には、装着孔が、可動部材の後方に露呈するため、可動部材の後方から雄ネジ部材を取り付けて、吐水フェースを基体部材に固定することができる。一方、吐水フェースを基体部材に固定した状態で、基体部材の回転位置を「装着用の回転位置」とし、装着孔を可動部材の後方に露呈させると、基体部材の後方(可動部材の後方)に雄ネジ部材を取り外すことができる。この後、吐水フェースから基体部材を取り外し、更に、抜け止め部材を取り外すと、基体部材をヘッド本体から取り外すことができる。
また、吐水フェースを基体部材に固定した状態で、可動部材の回転位置を他の位置(以下、「隠蔽用の回転位置」という。)とし、装着孔を、「吐水フェースの回転軸心に直交する一の方向」に沿って配置したとき、装着孔や雄ネジ部材の頭部が、その後方に配置されるヘッド本体(取付用端面部)によって隠蔽される。このため、吐水ヘッドの美観を、確保し易くなる。従って、請求項の発明によると、「可動部材のヘッド本体への着脱」を容易なものとしつつも、吐水ヘッドの美観を確保することが容易である。
尚、請求項の発明においては、基体部材(回動部材)の回転位置が「装着用の回転位置」にある場合よりも、基体部材(回動部材)の回転位置が「隠蔽用の回転位置」にある場合の方が、実行頻度が高くされることが望ましい。つまり、吐水ヘッドの状態が、使用頻度の高い状態とされる場合に、この吐水ヘッドの美観が、より良好なものとされることが望ましいからである。また、請求項の発明において、基体部材の後面部と、ヘッド本体の取付用端面部とは、所定の隙間(間隔)をおいて対向してもよいし、接触状態(摺動可能な状態)で対向してもよい。また、被螺着部には、螺着用の孔が設けられてもよい。この場合、この孔の内壁部に、「雄ネジ部材の雄ネジ部」と螺合する雌ネジ部が設けられることが望ましい。
以上のように、本各発明によると、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる吐水ヘッドが得られる。
次に、本各発明に係わる「吐水ヘッド」の最良の形態(以下、「実施例」という。)を図面に従って詳細に説明する。
本実施例では、図1〜図13を用いて「吐水ヘッド」の一具体例としての「シャワーヘッド1」について説明する。尚、本実施例に係る「シャワーヘッド1」は、請求項1の発明等の一具体例を示すものである。
このシャワーヘッド1は、浴室用の水栓(図示を省略)から流出する湯水の吐水を行うものであり、図1及び図2に示すように、ヘッド本体10と、その端末側に着脱可能に取着された可動部材Kと、インナー部材50と、固定部材60とを備えている。
ヘッド本体10は、図1に示すように、緩やかに湾曲する略筒状体を用いて構成され、「ヘッド本体10の外縁部に沿って湾曲する内部空間」によって通水流路11を構成している。また、ヘッド本体10は、通水流路11に沿った前半側(通水流路11の一次側)に位置する把持部(グリップ部)12と、通水流路11に沿った後半側(通水流路11の2次側)に位置する取付部15と、を備える。
図1に示すように、ヘッド本体10の基端部(把持部12の基端部)によって接続部13が構成され、この接続部13にはシャワーホース(図示を省略)の端末部が接続される。また、図2及び図3に示すように、ヘッド本体10の端末部側には、略円形の外周縁を備える取付面16が設けられている。この取付面16の中心部には開口部16aが設けられ、取付面16において、この開口部16aを周回状に包囲する部位からは、取付筒部17が突出している。そして、このヘッド本体10の通水流路11は、接続部13の基端側に位置する開口部を、「1次側の端部(入口部)」とし、取付筒部17の端末側に位置する開口部を、「2次側の端部(出口部)」として構成されている。
図2及び図3に示すように、取付筒部17の外周部のうちで、基端側(取付面16に近接する側)に位置する部位には周回溝17aが設けられ、この周回溝17aには、シール部材(パッキン)Pが装着されている。また、取付筒部17の外周部のうちで、突端側(取付面16に離間する側)に位置する部位には雄ネジ部17bが設けられている。尚、図3においては、シール部材(パッキン)Pの図示を省略している。
可動部材Kは、図1及び図2に示すように、基体部材20と、シャワーフェース30と、を備えている。このうち、基体部材20は、図3〜図5に示すように、底部21に取付孔24を貫通状に備える略容器状体を用いて構成されている。つまり、この基体部材20は、略楕円形の平面形状を備える底部21と、底部21の表面部21aの周縁から突出する周壁部25と、を備えている。
底部21の中心部には、略円形の開口形状を備える取付孔24が貫通状に設けられている。この取付孔24は、シール部材(パッキン)Pが装着された取付筒部17を摺動状態で挿入可能なサイズとされている。また、底部21の表面部21aにおいて、取付孔24を周回する部位には、底部21の他の部位に比べて段差状に凹む、凹部22が設けられている。この凹部22は、略リング型の平面形状を備えている。
凹部22において、取付孔24を挟んで、底部21の長軸方向に対向する、2箇所には、位置決め手段22Aが設けられている。これらの位置決め手段22Aは、取付孔24に近接する位置に設けられた位置決め突起22aと、取付孔24と離間近接する位置に設けられた位置決め穴部22bとを備えている。また、周壁部25の突端部は、周壁部25の内周部の側に下る段差部25aとされている。
シャワーフェース30は、図6及び図7を用いて示されるように、平面形状が略楕円形の板状体を用いて構成されるフェース本体31と、フェース本体31の裏面部31bから周回状に突出する挿入突起32と、を備えている。このうち、フェース本体31は、裏面部31bを、シャワーフェース30の中心部30T(フェース本体31の中心部と一致する。)に向かって、なだらかな下り傾斜となる凹部とし、表面部31aを、シャワーフェース30の中心部30Tに向かって、なだらかな上がり傾斜となる突部としている。このシャワーフェース30は、基体部材20と一体となりつつ、「中心部30Tを略垂直に通過する回転軸心R(後述する。)」を中心に回転可能とされている。また、フェース本体31の中心部(つまり、シャワーフェース30の中心部30T)には、「フェース本体31の表面部31a及び裏面部31bを貫通する状態」の固定孔31cを備えている。尚、固定孔31cにおいて、表面部31a側に位置する入口部31tは、表面部31aに近接するに従って内径を徐々に拡大するテーパ状とされている。
図6に示すように、フェース本体31(シャワーフェース30)には、形成領域Nが設定されている。この形成領域Nは、フェース本体31(シャワーフェース30)において、「吐水孔35」が分布状に形成される領域である。そして、「形成領域Nの略楕円状の外縁部M」は、「フェース本体31の略楕円状の外縁部L(シャワーフェース30の外縁部と一致)」の内側に配設されている。この形成領域Nの外縁部Mと、フェース本体31の外縁部Lとの距離は、フェース本体31の外縁部Lを周回する方向に沿って略一定に保たれている。そして、「形成領域Nの長軸X1の方向に沿った幅d1(つまり、回転軸心Rに直交する一の方向沿った幅の具体例を示す。)」は、「形成領域Nの短軸Y1の方向に沿った幅d2(つまり、回転軸心Rに直交する他の方向沿った幅の具体例を示す。)」よりも大きくされている。
このフェース本体31においては、この外縁部Mの以内の部位(つまり、オンラインを含む部位)に、多数の「吐水孔35」が分布状に形成されている。この吐水孔35は、フェース本体31の形成領域N内において、図7に示すように、「フェース本体31の表面部31a及び裏面部31bを貫通する状態」に、多数、設けられている。この吐水孔35は、シャワーフェース30の中心部30T(フェース本体31の中心部)を基準に、シャワーフェース30の外縁部Lに向かって略等間隔に設けられている。尚、シャワーフェース30の長軸X1(フェース本体31の長軸)上に形成される吐水孔35の数(12個を例示)は、シャワーフェース30の短軸Y1(フェース本体31の短軸)上に形成される吐水孔35の数(6個を例示)に比べて多く(2倍を例示)されている(図6を参照)。
挿入突起32は、図7に示すように、フェース本体31の裏面部31bのうちで、シャワーフェース30の周縁部30S(フェース本体31の周縁部と一致)に近接する部位から周回状に突出している。この挿入突起32は、前述の段差部25aの内側に挿入可能なサイズとされている。尚、フェース本体31の裏面部31bであって、挿入突起32の外側に位置する部位31dは、シャワーフェース30を基体部材20に取り付ける際に、周壁部25の端面25hに当接する部位である。
インナー部材50及び固定部材60は、図2に示すように、ヘッド本体10への基体部材20の組付と、基体部材20へのシャワーフェース30の組付と、を行うための部材である。
このうち、インナー部材50は、図8及び図9に示すように、フランジ部51と、接続部52と、脚部53と、を備えている。このうち、フランジ部51は、略リング形状に構成され、基体部材20の凹部22に嵌合可能なサイズとされている。つまり、フランジ部51の外径は、「基体部材20の凹部22への嵌合を許容する大きさ」とされ、フランジ部51の肉厚は、凹部22の深さと略等しくされている。また、フランジ部51の中心部に形成される中空部51dの内径は、基体部材20の取付孔24の内径と略等しくされている。
接続部52は、略円筒形状を備えており、フランジ部51と同心状とされつつ、フランジ部51の中空部51d内に配置されている。この接続部52は、一端部を、フランジ部51の裏面部51bよりも突出させ、中間部及び他端部を、フランジ部51の表面部51aよりも突出させている。そして、接続部52の他端部側の内壁面には、雌ネジ部52aが設けられている。尚、接続部52は、取付筒部17に対して、取付筒部17の内壁部との間に所定の空間部を形成した状態で挿入可能なサイズとされている。
脚部53は、フランジ部51と、接続部52との間に介在されて、接続部52をフランジ部51に対して支持する部位である。つまり、接続部52の軸心回りに、90度ずつ隔てた「4箇所」に配設されている。そして、何れの脚部53も、その一端部を、フランジ部51の表面部51aに一体化し、その他端部を、接続部52の外周部に一体化している。このため、接続部52は、その外周部から突出する、4本の脚部53を用いてフランジ部51に支持された状態となっている。
フランジ部51の裏面部51bにおいて、フランジ部51の軸心を挟んで対向する2箇所であって、しかも、フランジ部51の外周縁に近接する部位からは、位置決め突起55が突出している。また、フランジ部51において、「この位置決め突起55と、フランジ部51の半径方向に沿った内側に近接する部位」が、位置決め用切り欠き部56とされている。尚、本実施例では、フランジ部51の軸心を挟んで対向する、一組の脚部53の基端側に、この位置決め突起55と、位置決め用切り欠き部56とが形成されている。
固定部材60は、図10に示すように、ナット状に構成される本体部61と、本体部61の外周部から突出する、2個の支持突起62、62と、を備えている。このうち、本体部61の外径は、「インナー部材50の4本の脚部53を結んで構成される仮想円」の半径よりも小さくされている。また、本体部61の内壁部に形成された雌ネジ部61aは、前述の「取付筒部17の雄ネジ部17b」に螺合可能とされている。
各支持突起62は、本体部61の外周部において、本体部61の一端部側に位置する部位から、本体部61の半径方向に沿った外方向に突出している。また、2個の支持突起62は、本体部61の軸心を挟んで対称な部位に設けられている。そして、両支持突起62の突端部間の距離は、「インナー部材50のフランジ部51の内径」、及び、「取付孔24の内径」よりも大きくされている。
次に、本シャワーヘッド1の組み立ての手順の一例を説明する。先ず、図3に示すように、ヘッド本体10に基体部材20を組み付ける。この組付は、ヘッド本体10の取付面16と、底部21の裏面部21bとを対向させ、取付孔24に取付筒部17を挿入することによって行われる。これにより、基体部材20は、パッキンPを介在させた状態で、ヘッド本体10によって、水密状で、しかも、回動可能な状態に支持される(図11を参照)。
次いで、インナー部材50の内側に固定部材60を挿入する(図11の矢印Dを参照)。この挿入は、固定部材60の他端部(支持突起62が形成されていない端部)を先頭にして、フランジ部51の裏面部51aの側から行われ、4本の脚部53で囲まれた空間内に固定部材60が到達することで完了する。
この状態で、図12(a)及び(b)に示すように、インナー部材50のフランジ部51を、基体部材20の凹部22に嵌合する。この際、インナー部材50の位置決め突起55が、基体部材20の位置決め穴部22bに嵌合されると同時に、基体部材20の位置決め突起22aが、インナー部材50の位置決め用切り欠き部56に嵌合されるため{図12(a)を参照}、インナー部材50の基体部材20に対する「回り止め」がなされる。そして、このように、フランジ部51を凹部22に嵌合すると、フランジ部51の表面部51aと、基体部材20の底部21の表面部21aのうちで、取付孔24の周囲の部位とが、略面一となる{図12(b)を参照}。
この後、インナー部材50において、隣接する脚部53の間から工具や、指を挿入して、固定部材60(本体部61)の雌ネジ部61aを、取付筒部17の雄ネジ部17bに螺合可能する。そして、支持突起62で、フランジ部51の表面部51aを押圧し、支持すると{図12(b)を参照}、ヘッド本体10に対する可動部材Kの組付を完了する。これにより、基体部材20は接続部52の軸心回りに回転可能とされる。
更に、ヘッド本体10に組み込まれた基体部材20には、シャワーフェース30が装着される。この装着は、フェース本体31の裏面部31b(シャワーフェース30の裏面部)を、底部21の表面部21aに対向させて行われる。そして、周壁部25の段差部25aの内側に対して、シール部材Qが装着された挿入突起32を水密状に挿入し、「フェース本体31の裏面部31bであって、挿入突起32の外側に位置する部位31d」を、周壁部25の端面25hに当接させることで完了する(図2を参照)。
この後、フェース本体31の表面部31aの側から、フェース本体31の固定孔31cを通じて、ビス70の軸部を、接続部52の雌ネジ部52aに螺合する(図2を参照)。そして、ビス70の軸部の頭部を、固定孔31cの入口部31tのテーパ状の内壁面に当接させると、シャワーヘッド1は、使用可能な状態となる。
以上のシャワーヘッド1は、図13に示すように、可動部材Kを、シャワーフェース30の軸心R{図7(a)及び(b)を参照}を回転軸心としつつ、回転させることができる。そして、(a)シャワーフェース30の長軸X1を鉛直方向に向ける使用態様(実線G1を参照、以下、「第1の態様」という。)や、(b)シャワーフェース30の長軸X1を水平方向に向ける使用態様(一点鎖線G2を参照、以下、「第2の態様」という。)で用いることができる。
シャワーヘッド1の使用態様が「第1の態様」である場合、形成領域Nの幅が横方向に狭くなるため(符号d2を参照)、一般的なシャワーヘッド1(吐水範囲が狭い、通常のシャワーを行うシャワーヘッド)等として使用できる。また、シャワーヘッド1の使用態様が「第2の態様」である場合、形成領域Nの幅が横方向に広くなるため(符号d1を参照)、特別なシャワーヘッド1(吐水範囲が広い、シャワーを行うシャワーヘッド)として使用できる。例えば、「シャワー入浴」の際に、使用者は、自身の体において幅方向に広範な部位(肩幅全体等)に対して、一度に(シャワーヘッド1を固定した状態)で、シャワーを当てることができる。このため、使用者は、快適なシャワー入浴を行うことができる。特に、冬季等の寒い時期も、十分暖まった状態で、シャワー入浴を行うことができる点で大きな意義を有している。
よって、本シャワーヘッド1を、「通常のシャワーを行うシャワーヘッド」としてのみならず、「シャワー入浴型のシャワーヘッド」としても兼用できる。つまり、本シャワーヘッド1は、「新しいコンセプトのシャワーヘッド」として使用することができる。
更に、本シャワーヘッド1においては、シャワーヘッド1の回転位置(例えば、長軸X1の回転角度)を、360度、無段階に選択することができる。このため、例えば、子供との入浴の際に、シャワーヘッド1の回転位置を適宜、変更しつつ、遊び感覚で入浴することもできる。
以上のように、本実施例のシャワーヘッド1によると、可動部材Kの回転量を選択することで、形成範囲Nの横幅を変更することができる。よって、可動部材Kの回転量を選択することで、吐水幅を選択することができるため、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる。
尚、本各発明の範囲は前記各実施例に示す具体的な態様に限定されず、本各発明の範囲内で種々の変形例を例示できる。
即ち、本実施例とは異なり、シャワーヘッドの回転位置に制限を設けてもよい。「可動部材Kの回転を停止できる回転停止位置を、90度間隔で設定し、この回転停止位置以外では、可動部材Kの回転を停止できない態様(停止し辛い態様でもよい。)」、「可動部材Kの回転を停止できる回転停止位置を、45度間隔、若しくは、30度間隔で設定し、この回転停止位置以外では、可動部材Kの回転を停止できない態様(停止し辛い態様でもよい。)」等とすることもできる。この場合、回転停止位置において、ヘッド本体の被係合部と、可動部材Kの係合部とを係合させることとする。そして、被係合部に係合部が係合する際に使用者の手が感ずる手感触(クリック感)によって、「可動部材Kが回転停止位置に到達したこと」を使用者に対して伝達することが有効である。
また、各請求項の発明では、例えば、シャワーフェース30と、ヘッド本体10とをデザイン上一体とせず、シャワーフェース30と、ヘッド本体10との各々に役目を持たせることもできる。
また、シャワーフェース30の平面形状は楕円形状に限定されない。例えば、図14の変形例(以下、「変形例1」という。)に示すように、矩形状や、長円状(図示を省略)等であってもよい。また、図14に示すように、シャワーフェース30の形成領域Nを、所定の間隔をおいて配置される複数の領域部N1、N2によって構成してもよい。この場合、複数の領域部N1、N2を、シャワーフェース30の長軸方向に配設すると、シャワーフェース30の長軸方向に沿って並ぶ吐水孔35の数と、短軸方向に沿って並ぶ吐水孔35の数とが異なることになる。よって、この変形例1においても、シャワーヘッド1を、シャワーフェース30の長軸方向を縦方向に向けて使用する場合と、シャワーフェース30の長軸方向を横方向に向けて使用する場合と、で異なる吐水幅を得ることができる。
また、シャワーフェース30の平面形状を「真円形」等の対称性の高い形状としつつも、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる吐水ヘッドが得られる。例えば、図15(a)の変形例2に示すように、シャワーフェース30の平面形状が「真円形」等であっても、「形成領域Nにおけるシャワーフェース30回転軸心Vに直交する一の方向に沿った幅F1」と、「シャワーフェース30における回転軸心Vに直交する他の方向に沿った幅F2」と、が異なるようにすれば、実施例と同様に、シャワーヘッド1の使用勝手を向上させることができる。
若しくは、シャワーフェース30の平面形状が円形であっても、図1(b)の変形例3に示すように、「シャワーフェースの回転軸心に直交する一の方向に沿って回転軸心から第1の距離だけ隔てた部位に存在する吐水孔35pの経路方向J1と、シャワーフェースの回転軸心と、が形成する角度(傾斜角)」と、「シャワーフェースの回転軸心に直交する他の方向に沿って回転軸心から第1の距離だけ隔てた部位に存在する吐水孔35qの経路方向J2と、シャワーフェースの回転軸心と、が形成する角度(傾斜角)」と、が異なっている場合等も、実施例と同様に、シャワーヘッド1の使用勝手を向上させることができる。
更に、本実施例では、インナー部材50を用いて、回動部材Kをヘッド本体10に対して回転可能な状態で支持する態様(を例示したが、回動部材Kの支持構造はこれに限定されない。例えば、(1)回動部材Kが、ヘッド本体10によって直接、回転可能な状態に支持されてもよいし、(2)他の態様の支持部材を回動部材K及びヘッド本体10の間に介在させてもよい。例えば、回動部材K及びヘッド本体10のうちの一方に回転軸部を設け、回動部材K及びヘッド本体10のうちの他方に、この回転軸部を回転可能な状態に支持する軸受け部を設けてもよい。より具体的には、(a)回動部材Kに、後方に(ヘッド本体10側に)突出する軸部(つまり、回転軸部)を設け、ヘッド本体10に軸挿通部(つまり、軸受け部)を設け、この軸部を、軸挿通部の前端部から軸挿通部に挿通すると共に、軸部のうちで、軸挿通部の後端部から突出する部位に抜け止め用部材(例えば、Cリング、Eリング等の止め輪)を装着する態様(以下、「第1の別態様」という。)を例示できる。また、(b)ヘッド本体10に、前方に(ヘッド本体10から離間する側に)突出する軸部(つまり、回転軸部)を設け、回動部材Kに軸挿通部(つまり、軸受け部)を設け、この軸部を、軸挿通部の後端部から軸挿通部に挿通すると共に、軸部のうちで、軸挿通部の前端部から突出する部位に抜け止め用部材(例えば、Cリング、Eリング等の止め輪)を装着する態様(以下、「第2の別態様」という。)を例示することもできる。尚、「第2の別態様」の「更に詳細な具体例」に関しては、「別の実施例(以下、「実施例2」という。)」として後述する。
また、本実施例では、通水流路11を、「ヘッド本体10の内部空間」によって構成したが、この通水流路11をヘッド本体10と別部材によって構成してもよい。例えば、ヘッド本体10の内部空間に流路形成用の部材(例えば、筒状体)や、ホース等の配管部材を挿入して、この通水流路11を形成することもできる。
更に、本実施例では、基体部材20と、シャワーフェース30と、を備える可動部材Kを例示したが、可動部材Kを、シャワーフェース30のみで構成してもよい。この場合、シャワーフェース30がヘッド本体10に対して、直接、若しくは、所定の支持部材を介して回転可能な状態で支持される。
次に、「実施例2」について説明する。この実施例2においても、「吐水ヘッド」の一具体例としての「シャワーヘッド1A」について説明する。尚、実施例2に係る「シャワーヘッド1A」は、前述の「第2の別態様」の更に具体的な内容を示すものである。
このシャワーヘッド1Aも、前述の実施例(以下、「実施例1」ということがある。)に係るシャワーヘッド1と同様、浴室用の水栓(図示を省略)から流出する湯水の吐水を行うものである。そして、このシャワーヘッド1Aは、図16及び図17に示すように、ヘッド本体110と、その端末側に着脱可能に取着された可動部材100Kと、抜け止め部材150と、雄ネジ部材160とを備えている。
このヘッド本体110は、図16に示すように、前述のヘッド本体10と同様な構成を備えている。つまり、このヘッド本体110も、緩やかに湾曲する略筒状体を用いて構成され、「ヘッド本体110の外縁部に沿って湾曲する内部空間」によって通水流路111を構成している。また、ヘッド本体110も、通水流路111に沿った前半側(通水流路11の一次側)に位置する把持部(グリップ部)112と、通水流路111に沿った後半側(通水流路11の2次側)に位置する取付部115と、を備える。
また、図16に示すように、このヘッド本体110の基端部(把持部112の基端部)によっても、接続部113が構成され、この接続部113にはシャワーホース(図示を省略)の端末部が接続される。また、図17に示すように、ヘッド本体110の端末部側には、略楕円形の外周縁を備える取付面116が設けられている。この取付面116は、「取付用端面部」の具体例を構成する。また、取付面116の長手幅は、請求項の発明の「第1の幅」の具体例を示し、取付面116の短手幅は、請求項の発明の「第2の幅」の具体例を示す。尚、実施例2では、「取付用端面部」の長手方向と、シャワーフェース130の長手方向とを一致させ、「取付用端面部」の短手方向と、シャワーフェース130の短手方向とを一致させる態様を例示したが、請求項の発明等においては、これらの方向が不一致とされてもよい。例えば、「取付用端面部」の長手方向が、シャワーフェース130の短手方向とが一致し、「取付用端面部」の短手方向と、シャワーフェース130の長手方向とが一致してもよいし、「取付用端面部」の長手方向及び短手方向の各々が、シャワーフェース130の長手方向及び短手方向の何れとも、異なる方向とされてもよい。
図17に示すように、取付面116の中心部には開口部116aが設けられ、取付面116において、この開口部116aを周回状に包囲する部位からは、取付筒部117が突出している。そして、このヘッド本体110の通水流路111は、接続部113の基端側に位置する開口部を、「1次側の端部(入口部)」とし、取付筒部117の端末側に位置する開口部を、「2次側の端部(出口部)」として構成されている。この取付筒部117は、請求項の発明の「軸部」の具体例を構成する。尚、本実施例では、軸部の筒状に構成し、その内部空間を用いて通水路(通水流路111の端末部)を構成したが、前述の「第1の別態様」、「第2の別態様」、請求項の発明等においては、「軸部(軸部の内部空間)によって通水路を構成しない構成」とすることもできる。
図17に示すように、取付筒部117は、取付面116側に近接する大径部117aと、中間側及び突端側に位置し、基端部117aよりも外径が段差状に小さくされた小径部117bとを備えている。また、大径部117a及び小径部117bの境界には、取付筒部117の突端側を指向し、略リング状とされ支持面117cが設けられている。また、小径部117bの外周部のうちで、小径部117bの突端側(取付筒部117の突端側)に位置する部位には、周回溝117dが設けられている。
図17に示すように、小径部117bの外周部には、シール部材(パッキン)100Pが装着されている。つまり、小径部117bの外周部において、周回溝117dよりも、「小径部117bの基端側」に位置する部位には、シール部材(パッキン)100Pが装着されている。尚、このシール部材(パッキン)100Pは、前述の支持面117cに当接する。また、「小径部117bに装着されたときのシール部材(パッキン)100Pの外径」は、大径部117aの外径よりも若干、大きくなる。更に、実施例2においては、このシール部材(パッキン)100Pとして、所謂「X(エックスパッキン)」を用いている。
可動部材100Kは、図16及び図17に示すように、基体部材120と、シャワーフェース130と、を備えている。このうち、基体部材120は、図18及び図19に示すように、底部121に取付孔124を貫通状に備える略容器状体を用いて構成されている。つまり、この基体部材120は、略楕円形の平面形状を備える底部121と、底部121の表面部(使用時に、使用者の側を向く面部であって、前面部である。)121aの周縁から突出する周壁部125と、を備えている。
図18に示すように、基体部材120は、底部121の裏面部121bを取付面116に対向させつつ(僅かな隙間を挟んだ状態で対向させつつ)、ヘッド本体110に装着される(図17を参照)。つまり、この「底部121の裏面部121b」が、「基体部材120の後面部」を構成する。
図18及び図19に示すように、取付孔124は、底部121の中心部において貫通状に設けられ、略円形の開口形状を備えている。この取付孔124は、底部121の表面部121aにおいて、取付孔124を周回状に包囲する部位からは、軸挿通部128が立ち上げられている。この軸挿通部128は、略円筒状の外形を備えている。また、軸挿通部128の突端部には、軸挿通部128の軸心方向に突出する(半径内側方向に鍔状に突出する)鍔部128aが設けられている。また、取付孔124のサイズと、軸挿通部128の内部空間のサイズは、「シール部材(パッキン)100Pが装着された小径部117b」、及び、大径部117aを摺動状態で挿入可能なサイズとされている。また、鍔部128aの内径は、「シール部材(パッキン)100Pが装着されていない小径部117b」を挿入可能であるが、「シール部材(パッキン)100Pが装着された小径部117b」を挿入不可能なサイズとされている。更に、軸挿通部128の軸心方向に沿った長さは、「取付面116と周回溝117dとの距離」と略等しくされている。
図19に示すように、底部121の長軸C1の方向(可動部材100Kの長軸方向でもある。)に沿った2カ所には、装着孔126、126が設けられている。つまり、これらの装着孔126は、取付孔124の中心部124Tから長軸C1の方向に沿って同一の距離E1にある2個所、換言すると、「シャワーフェース130の中心部130Tを略垂直に通過する回転軸心R1から長軸C1の方向に沿って同一の距離E1にある2個所」に設けられている。これらの装着孔126、126は、底部121を肉厚方向に貫通し、底部121の表面部121a及び裏面部121bにおいて開口している。
図19に示すように、各装着孔126、126と、取付孔124の中心部124Tとの距離E1は、底部121の短軸C2の方向に沿った幅E2{図18(b)を参照}よりも大きくされている。また、装着孔126、126の内径は、底部121の裏面部121bから表面部121aに向かって徐々に狭くなるようにされた後、表面部121aに近接する部位において一定とされている。つまり、装着孔126、126は、裏面部121b側に、空間形状が略円錐台形の「受圧部」126aを備えている。更に、底部121の表面部121aにおいて、各装着孔126、126を周回状に包囲する個所からは、位置決め用の筒状部127、127が突出している。これらの筒状部127、127は、略円筒状に構成されている。また、周壁部125の突端部側には、周壁部125の内周部の側に下る段差部125aが設けられている。
図20及び図21に示すように、シャワーフェース130は、前述のシャワーフェース30と同様な構成を備えている。つまり、このシャワーフェース130は、平面形状が略楕円形の板状体を用いて構成されるフェース本体131と、フェース本体131の裏面部131bから周回状に突出する挿入突起132と、を備えている。このうち、フェース本体131は、裏面部131bを、シャワーフェース130の中心部130T(フェース本体131の中心部と一致する。)に向かって、なだらかな下り傾斜となる凹部とし、表面部131aを、シャワーフェース130の中心部130Tに向かって、なだらかな上がり傾斜となる突部としている。
シャワーフェース130は、基体部材120と一体となりつつ、「中心部130Tを略垂直に通過する回転軸心R1(図21を参照)」を中心に回転可能とされている。また、シャワーフェース130の裏面部131bにおいて、その長軸X1の方向に沿った2カ所からは、2個の取付用の突出部138、138が突出している。これらの突出部138、138は、「被螺着部」の具体例を構成すると共に、シャワーフェース130の中心部130Tから長軸X1の方向に沿って同一の距離J1にある2個所に設けられている。これらの突出部138、138は、前述の筒状部127、127に嵌合可能な略円筒状に構成されると共に、内壁部に雌ネジ部138aが設けられている。そして、両突出部138、138の軸心間の距離は、筒状部127、127の軸心間の距離(両装着孔126、126間の距離)と等しくされている。つまり、「J1」と、「E1」とが等しくされている。
フェース本体131(シャワーフェース130)は、前述のフェース本体31(シャワーフェース30)と同様な構成を備えている。つまり、図20に示すように、フェース本体131(シャワーフェース130)にも、形成領域Nが設定されている。この形成領域Nは、フェース本体131(シャワーフェース130)において、「吐水孔135」が分布状に形成される領域である。そして、「形成領域Nの略楕円状の外縁部M」は、「フェース本体131の略楕円状の外縁部L(シャワーフェース30の外縁部と一致)」の内側に配設されている。この形成領域Nの外縁部Mと、フェース本体131の外縁部Lとの距離は、フェース本体131の外縁部Lを周回する方向に沿って略一定に保たれている。そして、「形成領域Nの長軸X1の方向に沿った幅d1(つまり、回転軸心R1に直交する一の方向沿った幅の具体例を示す。)」は、「形成領域Nの短軸Y1の方向に沿った幅d2(つまり、回転軸心R1に直交する他の方向沿った幅の具体例を示す。)」よりも大きくされている。
このフェース本体131においては、この外縁部Mの以内の部位(つまり、オンラインを含む部位)に、多数の「吐水孔135」が分布状に形成されている。この吐水孔135は、フェース本体131の形成領域N内において、図21等に示すように、「フェース本体131の表面部131a及び裏面部131bを貫通する状態」に、多数、設けられている。この吐水孔135は、シャワーフェース130の中心部130T(フェース本体131の中心部)を基準に、シャワーフェース130の外縁部Lに向かって略等間隔に設けられている。尚、シャワーフェース130の長軸X1(フェース本体131の長軸)上に形成される吐水孔135の数(12個を例示)は、シャワーフェース130の短軸Y1(フェース本体131の短軸)上に形成される吐水孔135の数(6個を例示)に比べて多く(2倍を例示)されている(図20を参照)。
尚、シャワーフェース130(フェース本体131)の表面部130aを説明するための「図20」において、円形の破線V1、V2で示す部分は、「シャワーフェース130(フェース本体131)の裏面部130bに形成された突出部138、138」の外周部を示す「隠れ線」である。つまり、突出部138、138」は、シャワーフェース130(フェース本体131)の表面部130aに露呈することはない。また、シャワーフェース130(フェース本体131)において、これらの突出部138、138の形成箇所に、吐水孔135は形成されていない。
挿入突起132は、図21に示すように、フェース本体131の裏面部131bのうちで、シャワーフェース130の周縁部130s(フェース本体131の周縁部と一致)に近接する部位から周回状に突出している。この挿入突起132は、前述の段差部125aの内側に挿入可能なサイズとされている。尚、フェース本体131の裏面部131bであって、挿入突起132の外側に位置する部位131dは、シャワーフェース130を基体部材120に取り付ける際に、周壁部125の端面125hに当接する部位である(図17を参照)。
図17に示すように、抜け止め部材150は、前述の「周回溝117d」に装着可能な止め輪(所謂、Cリングと称する止め輪)によって構成されている。また、雄ネジ部材160は、図17に示すように、前述の「筒状部138、138の雌ネジ部138a」に螺合可能な軸部161と、前述の受圧部126aに嵌合可能な頭部162とを備えている。つまり、この頭部162は、軸部161の側に向かって外径が徐々に小さくなる「略円錐台形状」とされている。
次に、実施例2のシャワーヘッド1Aの組み立ての手順の一例を説明する。この組み立てにおいては、先ず、図22に示すように、ヘッド本体110に基体部材120が組み付けられる。この組付は、ヘッド本体110の取付面116と、底部121の裏面部121bとを対向させ、取付孔124及び軸挿通部128に取付筒部117を挿通させることによって行われる。この挿通に先立ち、シール部材(パッキン)100Pが小径部117bに装着される。また、この挿通は、底部121の裏面部121bを、取付面116に当接、若しくは近接させることによって完了する。この挿通により、取付筒部117において、周回溝117dよりも突端側の部位が、軸挿通部128の突端部から突出する状態とされる。
また、この挿通により、基体部材120は、パッキン100Pを介在させた状態で、取付筒部117によって、水密状で、しかも、回動可能な状態に支持される。この後、周回溝117dに抜け止め部材150が装着される。この抜け止め部材150の外径が軸挿通部128の内径よりも大きくされるため、この抜け止め部材150によって、取付筒部117が、軸挿通部128の後方に抜け出ることが防止される。つまり、軸挿通部128が、取付筒部117を基準に前方に移動し、取付筒部117が、軸挿通部128から抜け出た状態となることが防止される。
次いで、ヘッド本体110に組み込まれた基体部材120には、シャワーフェース130が装着される。この装着は、図22に示すように、フェース本体131の裏面部131b(シャワーフェース130の裏面部)を、底部121の表面部121aに対向させて行われる。この際、事前に、挿入突起132の外周部にシール部材100Qが装着される。そして、図23に示すように、周壁部125の段差部125aの内側に対して、シール部材100Qが装着された挿入突起132を水密状に挿入し、「フェース本体131の裏面部131bであって、挿入突起132の外側に位置する部位131d」を、周壁部125の端面125hに当接させる。また、シール部材(パッキン)100Pは、支持面117cと、鍔部128a(鍔部128aにおいて、支持面117cと対向する略リング状の面)とで挟持される。このとき、各突出部138、138は、対応する(対向配置される)筒状部127、127に嵌合する。そして、各装着孔126、126は、対応する突出部138、138の内部空間(雌ネジ部138a)と、シャワーフェース130の着脱方向に沿って位置合わせされる。
この後、雄ネジ部材160を用いて、シャワーフェース130及び基体部材120を固定することで、シャワーヘッド1Aの組み立てを完了する。但し、この固定作業の際には、シャワーフェース130及び基体部材120を、取付筒部117を基準に適宜、回転し、底部121の長軸C1の方向と、シャワーフェース130の長軸X1の方向とが重なり合わないようにする。例えば、図23に示すように、底部121の長軸C1の方向に沿って、シャワーフェース130の短軸Y1の方向が配置されるようにする(「装着用の回転位置」の具体例を示す。)。これにより、各装着孔126、126が、基体部材120の後方に向かって露呈することになる。
そして、このように、基体部材120の後方に露呈する各装着孔126、126に対して、底部121の裏面部121bの側から(つまり、基体部材120の後面部の後方から)、雄ネジ部材160の軸部161を挿通し、この軸部161を、対応する「突出部138、138の雌ネジ部138a」に螺合する。これにより、雄ネジ部材160の頭部162が、受圧部126aに嵌合すると共に、この頭部162が、受圧部126a(装着孔126)の内壁部を、シャワーフェース130の方向に押圧するため、シャワーフェース130及び基体部材120は固定状態となる。
また、このように、シャワーフェース130及び基体部材120を固定した後、シャワーフェース130及び基体部材120を、取付筒部117を基準に適宜、回転し、底部121の短軸C2の方向と、シャワーフェース130の長軸X1の方向とを一致させると(「隠蔽用の回転位置」の具体例を示す。)、装着孔126及び雄ネジ部材160(頭部162)は、底部121の表面部121aと対向する位置に移動する。このため、装着孔126及び雄ネジ部材160(頭部162)は、ヘッド本体110によって隠蔽された状態となる。
このシャワーヘッド1Aを、そのメンテナンス等のために分解する際には、先ず、シャワーフェース130及び基体部材120を、取付筒部117を基準に適宜、回転し、底部121の長軸C1の方向と、シャワーフェース130の長軸X1の方向とが重なり合わないようにする(「装着用の回転位置」の具体例を示す。)。例えば、底部121の長軸C1の方向に沿って、シャワーフェース130の短軸Y1の方向が配置されるようにする。これにより、各装着孔126、126及び雄ネジ部材160(頭部162)が、基体部材120の後方に向かって露呈させ、この雄ネジ部材160を、基体部材120の後方に取り外し、シャワーフェース130を基体部材120から分離する。この後、抜け止め部材150を取り外すと、基体部材120を、ヘッド本体110から分離することができる。
このシャワーヘッド1Aにおいても、実施例1のシャワーヘッド1と同様に、「第1の態様」と、「第2の態様」とで用いることができる(図13を参照)。即ち、実施例2のシャワーヘッド1Aによっても、可動部材100Kの回転量を選択することで、形成範囲Nの横幅を変更し、吐水幅を選択することができるため、使用勝手が良く、使用者に満足感を与えることができる。しかも、実施例2のシャワーヘッド1Aによると、以下の効果を得ることもできる。つまり、実施例2のシャワーヘッド1Aでは、「相対的に回転する部材間に構成される接続部分(連結部分)」において、「ネジ止め」を使用しないため、「シャワーヘッド1Aの使用勝手が更に向上する」という、効果を得ることができる。
具体的には、「相対的に回転する部材間に構成される接続部分」、つまり、ヘッド本体110と可動部材100Kとの間の接続部分が、以下の構成を備える。即ち、ヘッド本体110に設けられた取付筒部(軸部)117を、可動部材100Kに設けられた軸挿通部128に挿通すると共に、この取付筒部(軸部)117において、軸挿通部128の前方に突出する部位に、抜け止め部材150を装着する。これにより、「取付筒部(軸部)117の抜け止め(軸挿通部128からの抜け止め)」を図っている。換言すると、軸部(取付筒部117)と、この軸部(取付筒部117)を挿通しつつ、この軸部(取付筒部117)に対して回動可能な状態とされる軸受部(軸挿通部128)と、軸部に装着される止め輪(抜け止め部材150)と、を用いて、この接続部分が構成される。
仮に、可動部材100Kを、雄ネジ部材(ビス等)を用いて、ヘッド本体110に接続し、しかも、この雄ネジ部材(ビス等)の軸心を可動部材100Kの回転軸心と一致させつつ、ヘッド本体110と可動部材100Kとの間に相対回転を行う場合に、シャワーヘッド1Aの使用期間の経過に伴い、雄ネジ部材(ビス等)に緩みを生ずる可能性がある。そして、これを放置すると、「シャワーヘッド1Aからの不用意な漏水」を生ずる可能性があるため、シャワーヘッド1Aの使用者等が、この「緩み」の有無を定期的に確認し、この緩みを修正することが必要となる。
一方、この「緩み」の発生を防止したり、この「緩み」の「発生頻度」を低くすることを目的に、雄ネジ部材(ビス等)に加える締付トルク(可動部材100Kをヘッド本体110に接続する際に、雄ネジ部材に加える締付トルク)を大きくすることも考えられる。ところが、この締付トルクが大きくなればなるほど、可動部材100Kを回転操作する際に、使用者が、可動部材100Kに与えるべき荷重(以下、「回転荷重」という。)が大きくなるおそれがある。
このように、「可動部材100Kを雄ネジ部材を用いてヘッド本体110に接続する態様」を用いると、シャワーヘッド1Aの製造時や使用時に、「締付トルク」の大きさを十分に管理することが必要なる。しかも、メンテナンスを行う者(メンテナンスを行う業者等)が、可動部材100Kをヘッド本体110に再度、組み付ける際に、「好適な締付トルク(規定の締付トルク)」を、雄ネジ部材(ビス等)に加えることができない場合もある。
これに対して、実施例2においては、ヘッド本体110と可動部材100Kとの間の接続部分に、ネジ止めを使用しないため、シャワーヘッド1Aの製造時や使用時において、「締付トルクの大きさの管理」等を行う必要がない。また、メンテナンスを行う者が、可動部材100Kをヘッド本体110に再度、組み付ける際にも、「締付トルクの大きさの管理」等を行う必要がない。しかも、可動部材100Kを回転操作する際の「回転荷重」を小さくすることもできる。従って、実施例2によると、シャワーヘッド1Aの使用勝手が更に向上する。また、実施例2のシャワーヘッド1Aにおいては、ヘッド本体110と可動部材100Kとの間の水密性が、特殊形状のシール部材(Xパッキン)100Pを用いて十分に確保されている。
尚、実施例2のシャワーヘッド1Aにおいても、回転位置に制限を設けてもよい。例えば、「可動部材100Kの回転を停止できる回転停止位置を、90度間隔で設定し、この回転停止位置以外では、可動部材100Kの回転を停止できない態様(停止し辛い態様でもよい。)」、「可動部材100Kの回転を停止できる回転停止位置を、45度間隔、若しくは、30度間隔で設定し、この回転停止位置以外では、可動部材Kの回転を停止できない態様(停止し辛い態様でもよい。)」等とすることもできる。この場合も、回転停止位置において、ヘッド本体の被係合部と、可動部材Kの係合部とを係合させることとする。そして、被係合部に係合部が係合する際に使用者の手が感ずる手感触(クリック感)によって、「可動部材Kが回転停止位置に到達したこと」を使用者に対して伝達することが有効である。また、実施例2のシャワーヘッド1Aに対しても、前述の「変形例1」〜「変形例3」を適用することもできる。
本発明は、例えば、水栓の製造、販売、施工、加工等を行う分野で利用可能である。
実施例(実施例1)のシャワーヘッドの縦断面図である。 実施例(実施例1)のシャワーヘッドの要部拡大縦断面図である。 実施例(実施例1)のヘッド本体と基体部材を示す斜視図である。 (a)は実施例(実施例1)の基体部材の底面図(裏面部側から見た図)、(b)は実施例(実施例1)の基体部材の平面図(表面部側から見た図)である。 (a)は図4(a)の1−1断面図 、(b)は図4(a)の2−2断面図である。 実施例(実施例1)のシャワーフェスの平面図(表面部側から見た図)である。 (a)は実施例(実施例1)のシャワーフェスの底面図(裏面部側から見た図)、(b)は図7(a)の3−3断面図、(c)は図7(a)の4−4断面図である。 実施例(実施例1)のインナー部材の斜視図である。 (a)は実施例(実施例1)のインナー部材の底面図(裏面部側から見た図)、(b)は図9(a)の5−5断面図である。 (a)は実施例(実施例1)の固定部材の斜視図、(b)は実施例(実施例1)の固定部材の平面図である。 実施例(実施例1)のシャワーヘッドの組み立て方法を説明するための説明図である。 (a)は実施例(実施例1)のシャワーヘッドを長軸方向に縦断する要部縦断面図、(b)は実施例(実施例1)のシャワーヘッドを短軸方向に縦断する要部縦断面図である。 実施例(実施例1)のシャワーヘッドの使用例を示す説明図である。 変形例1示す説明図である。 (a)は変形例2示す説明図、(b)は変形例3示す説明図である。 別の実施例(実施例2)のシャワーヘッドの縦断面図である。 別の実施例(実施例2)のシャワーヘッドの要部拡大縦断面図である。 (a)は別の実施例(実施例2)において基体部材を示す斜視図であり、(b)は別の実施例(実施例2)において基体部材を示す縦断面図(短軸方向)である。 別の実施例(実施例2)において基体部材を示す縦断面図(長軸方向)である。 別の実施例(実施例2)のシャワーフェスの平面図(表面部側から見た図)である。 別の実施例(実施例2)のシャワーフェスの縦断面図(長軸方向)である。 別の実施例(実施例2)のシャワーヘッドの組み立て方法を説明するための説明図である。 別の実施例(実施例2)のシャワーヘッドの組み立て方法を説明するための説明図である。 別の実施例(実施例2)のシャワーヘッドの組立状態を説明するための説明図である。 従来例を示す説明図である。
符号の説明
1、1A;シャワーヘッド(吐水ヘッド)、
10、110;ヘッド本体、
11、111;通水流路、
20、120;基体部材、
30、130;シャワーフェス、
20及び30;可動部材、
120及び130;可動部材、
35、135;吐水口、
N;形成領域、
L;フェス本体の外縁部(吐水フェスの外縁部)。

Claims (4)

  1. 把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
    前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
    を備える吐水ヘッドであって、
    前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
    前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
    前記ヘッド本体、若しくは、前記ヘッド本体に装着された被係合部材に被係合部を設け、前記可動部材に係合部を設け、
    前記形成領域の前記回転軸心に直交する一の方向が略水平な方向を向いたときと、
    前記形成領域の前記回転軸心に直交する他の方向が略水平な方向を向いたときと、
    の少なくとも何れか一方のときに、前記係合部と前記被係合部材とが係合状態となることを特徴とする吐水ヘッド。
  2. 把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
    前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
    を備える吐水ヘッドであって、
    前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
    前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
    前記ヘッド本体、若しくは、前記ヘッド本体に装着された被係合部材に、第1の被係合部及び第2の被係合部を設け、前記可動部材に第1の係合部及び第2の係合部を設け、
    前記形成領域の前記回転軸心に直交する一の方向が略水平な方向を向いたときに、前記第1の係合部と前記第1の被係合部材とが係合状態となり、
    前記形成領域の前記回転軸心に直交する他の方向が略水平な方向を向いたときに、前記第2の係合部と前記第2の被係合部材とが係合状態となることを特徴とする吐水ヘッド。
  3. 把持部を有すると共に内部に湯水を通過させる通水流路を具備するヘッド本体と、
    前記通水流路を通過した湯水を外部に吐水するための吐水孔が、形成領域において貫通状に多数、形成された吐水フェースを具備すると共に、前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位に配設される可動部材と、
    を備える吐水ヘッドであって、
    前記可動部材は、前記吐水フェースの軸心を回転軸心として回転可能な状態に配設されると共に、
    前記形成領域において前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記形成領域において前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なり、
    前記ヘッド本体において前記通水流路の端末部を構成する部位には、取付用端面部が設けられ、該取付用端面部からは、前記吐水フェースの回転軸心と軸心を一致させた軸部が突出し、
    前記可動部材は、
    後面部を前記取付用端面部に対向させ、軸挿通部に前記軸部を挿通させつつ、前記軸部によって回転可能な状態に支持される基体部材と、該基体部材に対して該基体部材の前面部の側から装着される前記吐水フェースと、
    を備え、
    前記軸部において前記軸挿通部の前方に突出する部位には、抜け止め部材が装着され、
    前記後面部の所定の部位には、装着孔が開口し、前記吐水フェースにおいて前記装着孔と位置合わせされる箇所には被螺着部が設けられ、所定の雄ネジ部材の雄ネジ部を、前記後面部の後方から、前記装着孔を介して前記被螺着部に螺着しすることによって、前記吐水フェースが前記基体部材に対して固定され、
    前記取付用端面部において、前記吐水フェースの回転軸心に直交する一の方向に沿った第1の幅が、前記吐水フェースの回転軸心に直交する他の方向に沿った第2の幅のよりも大きくされ、
    前記装着孔と吐水フェースの回転軸心との距離が、前記第2の幅よりも大きく、前記第1の幅よりも小さくされることを特徴とする吐水ヘッド。
  4. 前記吐水フェースにおいて、前記回転軸心に直交する一の方向に沿った幅と、前記回転軸心に直交する他の方向に沿った幅と、が異なることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の吐水ヘッド。
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