JP5005557B2 - 液圧式ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源にモータ駆動制御回路を介して接続された電動モータの回転で制動力を発生する電気的液圧発生手段を備えた液圧式ブレーキ装置に関する。
運転者の制動操作を電気信号に変換してモータシリンダを作動させ、このモータシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させる、いわゆるBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)式ブレーキ装置が、下記特許文献1により公知である。
このBBW式ブレーキ装置は、ブレーキペダルにより作動してブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、電動モータにより作動してブレーキ液圧を発生するモータシリンダと、車輪を制動するホイールシリンダとを備えており、モータシリンダが作動可能な正常時にはブレーキペダルの操作量に応じてモータシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させて制動を行い、モータシリンダが作動不能な異常時にはマスタシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させて制動を行うようになっている。
特開2007−245823号公報
ところで、かかるBBW式ブレーキ装置において、モータシリンダが発生するブレーキ液圧で制動を行いながら下り坂で停止している車両を前進発進させる場合、単にモータシリンダの電動モータに対する通電を遮断するだけだと、ブレーキ液圧の反力で電動モータが逆転して制動力が急激に解除されてしまい、車両を下り坂に沿ってゆっくりと発進させることが難しいという問題があった。
これを防止するには、電動モータに通電して制動力をゆっくりと解除すれば良いが、このようにすると電動モータがバッテリに蓄えた電力を消費するという問題がある。
またモータシリンダが発生するブレーキ液圧で制動を行いながら車両が傾斜路で停止しているとき、モータシリンダが故障してブレーキ液圧を発生できなくなると.車両が唐突に傾斜路をずり下がって運転者の違和感を与える可能性もあった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、電動モータに通電することなく、モータシリンダが発生する制動力をゆっくり解除することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、電源にモータ駆動制御回路を介して接続された電動モータの回転で制動力を発生する電気的液圧発生手段を備えた液圧式ブレーキ装置において、前記電動モータおよび前記モータ駆動制御回路を前記電源から切り離して、該電動モータがジェネレータとして機能した場合の発電電力を消費するための外部抵抗に接続する切換手段と、前記モータ駆動制御回路に対し前記電源とは並列に接続されて、該電源の失陥時に前記電動モータおよび前記モータ駆動制御回路を作動させて前記制動力を確保するためのコンデンサとを備えたことを特徴とする液圧式ブレーキ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記切換手段は、前記電気的液圧発生手段が発生している制動力を徐々に減少させるときに前記抵抗側への切り換えを行うことを特徴とする液圧式ブレーキ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記切換手段は、前記電気的液圧発生手段が制動力を発生している間に故障したときに前記抵抗側への切り換えを行うことを特徴とする液圧式ブレーキ装置が提案される。
さらに請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜3の何れか1項の構成に加えて、前記切換手段は、ヒルスタート・アシスト・スイッチを操作して車両を上り坂で発進させる場合に、前記抵抗側への切り換えを行うことを特徴とする液圧式ブレーキ装置が提案される。
尚、実施の形態のモータシリンダ23は本発明の電気的液圧発生手段に対応し、実施の形態のバッテリ51は本発明の電源に対応し、実施の形態の電源遮断スイッチ58、制動スイッチ61、切換スイッチ62および第1、第2切換スイッチ64a,64bは本発明の切換手段に対応する。
請求項1の構成によれば、切換手段が電気的液圧発生手段の電動モータおよびモータ駆動制御回路を電源から切り離して外部抵抗に接続すると、電気的液圧発生手段は制動力を発生している状態で電源から切り離されるため、外力で電動モータが逆転して制動力が急減する。このとき、電動モータがジェネレータとなって発電した電力を外部抵抗を通して消費することで、電動モータを回生制動しながらゆっくりと回転させて制動力の急激な減少を防止することができ、しかも電動モータに給電する必要がないので電力消費量を削減することができる。
その上、電源の失陥時には、前記電源と並列に配置されたコンデンサが必要最小限の時間だけモータ駆動制御回路及び電動モータを作動させることができるため、車両を安全に停止させるだけの制動力を確保可能となる。
また請求項2の構成によれば、切換手段が抵抗側への切り換えを行うことで、電気的液圧発生手段が発生している制動力が徐々に減少するので、制動力を断続的に発生させながら急な下り坂を降りる場合や、急な上り坂で発進する場合に、車速の急激な変化を防止することができる。
また請求項3の構成によれば、切換手段が抵抗側への切り換えを行うことで、電気的液圧発生手段が制動力を発生している間に故障したときに制動力が徐々に減少するので、制動力が急激に減少して運転者に違和感を与えるのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は車両用ブレーキ装置の正常時の液圧回路図、図2は図1に対応する異常時の液圧回路図、図3はモータ駆動制御回路の回路図、図4は電動モータのスイッチング素子への通電状態を示すタイムチャート、図5は電動モータの回生制動時の等価回路、図6は制御系のブロック図である。
図1に示すように、タンデム型のマスタシリンダ11は、運転者がブレーキペダル12を踏む踏力に応じたブレーキ液圧を出力する二つの第1液圧室13A,13Bを備えており、一方の第1液圧室13Aは液路Pa,Pb,Pc,Pd,Peを介して例えば左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15のホイールシリンダ16,17に接続されるとともに、他方の第1液圧室13Bは液路Qa,Qb,Qc,Qd,Qeを介して例えば右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19のホイールシリンダ20,21に接続される。
液路Pa,Pb間に常開型電磁弁である遮断弁22Aが配置され、液路Qa,Qb間に常開型電磁弁である遮断弁22Bが配置され、液路Pb,Qbと液路Pc,Qcとの間にモータシリンダ23が配置され、液路Pc,Qcと液路Pd,Pe;Qd,Qeとの間にABS装置24が配置される。
液路Qaから分岐する液路Ra,Rbには、常閉型電磁弁である反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26が接続される。ストロークシミュレータ26は、シリンダ27にスプリング28で付勢されたピストン29を摺動自在に嵌合させたもので、ピストン29の反スプリング28側に形成された液室30が液路Rbに連通する。
モータシリンダ23のアクチュエータ31は、電動モータ32の出力軸に設けた駆動ベベルギヤ33と、駆動ベベルギヤ33に噛合する従動ベベルギヤ34と、従動ベベルギヤ34により作動するボールねじ機構35とを備える。モータシリンダ23のシリンダ本体36の内部に一対のリターンスプリング37A,37Bで後退方向に付勢された一対のピストン38A,38Bが摺動自在に配置されており、ピストン38A,38Bの前面に一対の第2液圧室39A,39Bが区画される。一方の第2液圧室39Aはポート40A,41Aを介して液路Pb,Pcに連通し、他方の第2液圧室39Bはポート40B,41Bを介して液路Qb,Qcに連通する。
しかして、電動モータ32を一方向に駆動すると、駆動ベベルギヤ33、従動ベベルギヤ34およびボールねじ機構35を介して一対のピストン38A,38Bが前進し、液路Pb,Qbに連なるポート40A,40Bが閉塞された瞬間に第2液圧室39A,39Bにブレーキ液圧を発生させ、そのブレーキ液圧をポート41A,41Bを介して液路Pc,Qcに出力することができる。
ABS装置24の構造は周知のもので、左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の系統と、右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19の系統とに同じ構造のものが設けられる。その代表として左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15の系統について説明すると、液路Pcと液路Pd,Peとの間に一対の常開型電磁弁よりなるインバルブ42,42が配置され、インバルブ42,42の下流側の液路Pd,Peとリザーバ43との間に常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44,44が配置される。リザーバ43と液路Pcとの間に、一対のチェックバルブ45,46に挟まれた液圧ポンプ47が配置されており、この液圧ポンプ47は電動モータ48により駆動される。
図3は三相ブラシレス直流モータよりなる電動モータシリンダ23の電動モータ32の作動を制御するモータ駆動制御回路Cを示している。バッテリ51のプラス端子52+に連なるプラスライン53+とマイナス端子52−に連なるマイナスライン53−との間にコンデンサ54が接続される。電動モータ32はU相端子55U、V相端子55VおよびW相端子55Wを備える。
プラスライン53+とU相端子55Uとの間にスイッチング素子56U+が接続され、U相端子55Uとマイナスライン53−との間にスイッチング素子56U−が接続される。プラスライン53+とV相端子55Vとの間にスイッチング素子56V+が接続され、V相端子55Vとマイナスライン53−との間にスイッチング素子56V−が接続される。プラスライン53+とW相端子55Wとの間にスイッチング素子56W+が接続され、W相端子55Wとマイナスライン53−との間にスイッチング素子56W−が接続される。スイッチング素子56U+,56V+,56W+には、それぞれダイオード57+…が並列に接続され、スイッチング素子56U−,56V−,56W−には、それぞれダイオード57−…が並列に接続される。プラスライン53+には、スイッチング素子U+,V+,W+を介しての電動モータ32への電流の供給を遮断する電源遮断スイッチ58が配置される。
電動モータ32のU相端子55U、V相端子55VおよびW相端子55Wにそれぞれ接続されたダイオード59…は、共通の外部抵抗60および制動スイッチ61を対してマイナスライン53−に接続される。
図6に示すように、電子制御ユニットUは、マスタシリンダ11が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、ディスクブレーキ装置18,19に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbと、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサSc…と、ダウンヒル・スピード・レギュレーション・スイッチSd、ヒルスタート・アシスト・スイッチSeとからの信号に基づいて、遮断弁22A,22B、反力許可弁25、ABS装置24およびモータ駆動制御回路Cの作動を制御する。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
システムが正常に機能する正常時には、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bが消磁されて開弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25が励磁されて開弁する。この状態で液路Qaに設けた液圧センサSaが運転者によるブレーキペダル12の踏み込みを検出すると、モータシリンダ23のアクチュエータ31が作動して一対のピストン38A,38Bが前進することで、一対の第2液圧室39A,39Bにブレーキ液圧が発生する。このブレーキ液圧はABS装置24の開弁したインバルブ42…を介してディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21に伝達され、各車輪を制動する。
モータシリンダ23のピストン38A,38Bが僅かに前進すると、ポート40A,40Bが閉塞されて液路Pb,Qbと第2液圧室39A,39Bとの連通が遮断されるため、マスタシリンダ11が発生したブレーキ液圧はディスクブレーキ装置14,15,18,19に伝達されることはない。このとき、マスタシリンダ11の他方の第1液圧室13Bが発生したブレーキ液圧は開弁した反力許可弁25を介してストロークシミュレータ26の液室30に伝達され、そのピストン29をスプリング28に抗して移動させることで、ブレーキペダル12のストロークを許容するとともに擬似的なペダル反力を発生させて運転者の違和感を解消することができる。
そして液路Qcに設けた液圧センサSbで検出したモータシリンダ23によるブレーキ液圧が、液路Qaに設けた液圧センサSaで検出したマスタシリンダ11によるブレーキ液圧に応じた大きさになるように、モータシリンダ23のアクチュエータ31の作動を制御することで、運転者がブレーキペダル12に入力する踏力に応じた制動力をディスクブレーキ装置14,15,18,19に発生させることができる。
上述した制動中に、車輪速センサSc…の出力に基づいて何れかの車輪のスリップ率が増加してロック傾向になったことが検出されると、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bを励磁して閉弁するとともにモータシリンダ23を作動状態に維持し、この状態でABS装置24を作動させて車輪のロックを防止する。
即ち、所定の車輪がロック傾向になると、その車輪のディスクブレーキ装置のホイールシリンダに連なるインバルブ42を閉弁してモータシリンダ23からのブレーキ液圧の伝達を遮断した状態で、アウトバルブ44を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧をリザーバ43に逃がす減圧作用と、それに続いてアウトバルブ44を閉弁してホイールシリンダのブレーキ液圧を保持する保持作用とを行うことで、車輪がロックしないように制動力を低下させる。
その結果、車輪速度が回復してスリップ率が低下すると、インバルブ42を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧が増加させる増圧作用を行うことで、車輪の制動力を増加させる。この増圧作用により車輪が再びロック傾向になると、前記減圧、保持、増圧を再び実行し、その繰り返しにより車輪のロックを抑制しながら最大限の制動力を発生させることができる。その間にリザーバ43に流入したブレーキ液は、液圧ポンプ47により上流側の液路Pc,Qcに戻される。
上述したABS制御を実行している間、遮断弁22A,22Bが閉弁状態に維持されることで、ABS装置24の作動による液圧変化がキックバックとなってマスタシリンダ11からブレーキペダル12に伝達されるのを防止することができる。
さて、電源の失陥等によりモータシリンダ23が作動不能になると、モータシリンダ23が発生するブレーキ液圧に代えて、マスタシリンダ11が発生するブレーキ液圧による制動が行われる。
電源が失陥すると、図2に示すように、常開型電磁弁よりなる遮断弁22A,22Bは自動的に閉弁し、常閉型電磁弁よりなる反力許可弁25は自動的に閉弁し、常開型電磁弁よりなるインバルブ42…は自動的に開弁し、常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ44…は自動的に閉弁する。この状態では、マスタシリンダ11の第1液圧室13A,13Bにおいて発生したブレーキ液圧は、ストロークシミュレータ26に吸収されることなく、遮断弁22A,22B、モータシリンダ23の第2液圧室39A,39Bおよびインバルブ42…を通過して各車輪のディスクブレーキ装置14,15,18,19のホイールシリンダ16,17,20,21を作動させ、支障なく制動力を発生させることができる。
上述した異常時において、マスタシリンダ11の一方の第1液圧室13Aから液路Pa、遮断弁22A、液路Pb、モータシリンダ23の一方の第2液圧室39A、液路Pcおよび液路Pd,Peを介して左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置14,15のホイールシリンダ16,17に連なる第1の液圧系統と、マスタシリンダ11の他方の第1液圧室13Bから液路Qa、遮断弁22B、液路Qb、モータシリンダ23の他方の第2液圧室39B、液路Qcおよび液路Qd,Qeを介して右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置18,19のホイールシリンダ20,21に連なる第2の液圧系統とは完全に分離独立しているため、それら第1、第2の液圧系統の一方にブレーキ液圧の漏洩や液路の閉塞のようなトラブルが発生しても、四輪のうちの少なくとも二輪に制動力を発生させてフェールセーフを可能にすることができる。
三相ブラシレス直流モータよりなる電動モータ32の駆動は、電子制御ユニットUに接続されたモータ駆動制御回路Cにより制御される。ダウンヒル・スピード・レギュレーション・スイッチSdおよびヒルスタート・アシスト・スイッチSeがオフしているとき、電源遮断スイッチ58はオンして制動スイッチ61はオフしている。6個のスイッチング素子56U+,56U−,56V+,56V−,56W+,56W−は、電子制御ユニットUからの指令により、図4に示すスケジュールで何れか2個が順番にオンすることでステータに回転界磁を発生し、ロータの永久磁石との間に作用する吸引力および反発力でロータ軸を回転させる。
尚、バッテリ51と並列に配置されたコンデンサ54は、電源が失陥したときに必要最小限の時間だけスイッチング素子56U+,56U−,56V+,56V−,56W+,56W−を作動させ、車両を安全に停止させるだけの制動力を確保するためである。
ところで、車両が急勾配の下り坂を降りる場合には、モータシリンダ23により間欠的に制動力を発生させて車速の急変を防止する必要があり、また車両が急勾配の上り坂で発進する場合には、モータシリンダ23の制動力をゆっくりと解除して車両のずり下がりや飛び出しを防止する必要がある。このように、重力あるいはエンジンの駆動力で移動しようとする車両をモータシリンダ23の制動力で停止させているとき、モータシリンダ23の制動力をゆっくりと解除しないと、車速が急激に変化して運転者に違和感を与える可能性がある。
そこで本実施の形態によれば、車両が急勾配の下り坂を降りる場合や急勾配の上り坂で発進する場合に、ダウンヒル・スピード・レギュレーション・スイッチSdやヒルスタート・アシスト・スイッチSeが操作されると、電源遮断スイッチ58がオフして制動スイッチ61がオンすることで、モータ駆動制御回路Cは図5に示す等価回路の状態になる。この状態では、重力あるいはエンジンの駆動力で駆動される電動モータ32はジェネレータとして機能して発電を行い、その発電電力が外部抵抗60で消費されることで回生制動力が発生するため、モータシリンダ23への通電を遮断した瞬間に車両が急加速して運転者に違和感を与えるのを防止することができる。このとき、制動スイッチ61をPWM制御で開閉することで、電動モータ32が発生する回生制動力の大きさを任意に制御することができる。しかも電動モータ32に通電して制動力を発生させる必要がないため、バッテリ51の電力を消費することもない。
次に、図7に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態は電源遮断スイッチ58および制動スイッチ61を用いて電動モータ32の駆動および回生制動を切り換えているが、第2の実施の形態は前記電源遮断スイッチ58および制動スイッチ61を単一の切換スイッチ62で置き換えて部品点数を削減したものである。切換スイッチ62をバッテリ51側に切り換えると電動モータ32を駆動することができ、切換スイッチ62を抵抗60側に切り換えると電動モータ32を回生制動することができる。切換スイッチ62を抵抗60側に切り換えたとき、ダイオード57+…が第1の実施の形態のダイオード59…の機能を果たすため、部品点数の更なる削減が可能になる。
次に、図8に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1、第2の実施の形態の電動モータ32は三相ブラシレス直流モータであるが、第3の実施の形態の電動モータ32はブラシ付き直流モータで構成される。
図8は電動モータ32の作動を制御するモータ駆動制御回路Cを示すもので、電動モータ32は第1端子63aおよび第2端子63bを備える。プラスライン53+と第1端子63aとの間に第1切換スイッチ64aを介してスイッチング素子65a+が接続され、第1端子63Uとマイナスライン53−との間に前記第1切換スイッチ64aを介してスイッチング素子65a−が接続される。プラスライン53+と第2端子63bとの間に第2切換スイッチ64bを介してスイッチング素子65b+が接続され、第2端子63bとマイナスライン53−との間に前記第2切換スイッチ64bを介してスイッチング素子65b−が接続される。スイッチング素子65a+,65a−,65b+,65b−にそれぞれダイオード66…が並列に接続される。そして第1、第2切換スイッチ64a,64bの間に、電動モータ32に対して並列に抵抗60が接続される。
しかして、電源遮断スイッチ58をオンし、第1、第2切換スイッチ64a,64bを上側(図8の状態)に切り換えた状態で、スイッチング素子65a+およびスイッチング素子65b−をオンすると、電動モータ32の第1端子63aがバッテリ51のプラス端子52+に接続されるとともに、第2端子63bがバッテリ51のマイナス端子52−に接続されることで、電動モータ32は一方向に回転する。逆に、スイッチング素子65b+およびスイッチング素子65a−をオンすると、電動モータ32の第2端子63bがバッテリ51のプラス端子52+に接続されるとともに、第1端子63aがバッテリ51のマイナス端子52−に接続されることで、電動モータ32は逆方向に回転する。
車両が急勾配の下り坂を降りる場合や急勾配の上り坂で発進する場合に、ダウンヒル・スピード・レギュレーション・スイッチSdやヒルスタート・アシスト・スイッチSeが操作されると、第1、第2切換スイッチ64a,64bが下側に切り換わり、電動モータ32の第1、第2端子63a,63bが抵抗60の両端に接続される。この状態では、重力あるいはエンジンの駆動力で駆動される電動モータ32はジェネレータとして機能して発電を行い、その発電電力が抵抗60で消費されることで回生制動力が発生するため、モータシリンダ23への通電を遮断した瞬間に車両が急加速して運転者に違和感を与えるのを防止することができる。このとき、第1、第2切換スイッチ64a,64bをPWM制御で開閉することで、電動モータ32が発生する回生制動力の大きさを任意に制御することができる。しかも電動モータ32に通電して制動力を発生させる必要がないため、バッテリ51の電力を消費することもない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では電動モータ32で作動するモータシリンダ23が発生したブレーキ液圧で制動を行うようになっているが、電動モータ32の駆動力で直接ブレーキパッド等を駆動して制動を行うことができる。
また実施の形態ではダウンヒル・スピード・レギュレーション・スイッチSdやヒルスタート・アシスト・スイッチSeが操作されたときに本発明の制御を行っているが、モータシリンダ23が制動力を発生している間に電源が失陥したような場合にも、本発明の制御を行うことで制動力の急激な減少を防止することができる。
第1の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の正常時の液圧回路図 図1に対応する異常時の液圧回路図 モータ駆動制御回路の回路図 電動モータのスイッチング素子への通電状態を示すタイムチャート 電動モータの回生制動時の等価回路 制御系のブロック図 第2の実施の形態に係るモータ駆動制御回路の回路図 第3の実施の形態に係るモータ駆動制御回路の回路図
23 モータシリンダ(電気的液圧発生手段)
32 電動モータ
51 バッテリ(電源)
54 コンデンサ
58 電源遮断スイッチ(切換手段)
60 外部抵抗
61 制動スイッチ(切換手段)
62 切換スイッチ(切換手段)
64a 第1切換スイッチ(切換手段)
64b 第2切換スイッチ(切換手段)
C モータ駆動制御回路
Se ヒルスタート・アシスト・スイッチ

Claims (4)

  1. 電源(51)にモータ駆動制御回路(C)を介して接続された電動モータ(32)の回転で制動力を発生する電気的液圧発生手段(23)を備えた液圧式ブレーキ装置において、
    前記電動モータ(32)および前記モータ駆動制御回路(C)を前記電源(51)から切り離して、該電動モータ(32)がジェネレータとして機能した場合の発電電力を消費するための外部抵抗(60)に接続する切換手段(58,61,62,64a,64b)と
    前記モータ駆動制御回路(C)に対し前記電源(51)とは並列に接続されて、該電源(51)の失陥時に前記電動モータ(32)および前記モータ駆動制御回路(C)を作動させて前記制動力を確保するためのコンデンサ(54)とを備えることを特徴とする液圧式ブレーキ装置。
  2. 前記切換手段(58,61,62,64a,64b)は、前記電気的液圧発生手段(23)が発生している制動力を徐々に減少させるときに前記抵抗(60)側への切り換えを行うことを特徴とする、請求項1に記載の液圧式ブレーキ装置。
  3. 前記切換手段(58,61,62,64a,64b)は、前記電気的液圧発生手段(23)が制動力を発生している間に故障したときに前記抵抗(60)側への切り換えを行うことを特徴とする、請求項1に記載の液圧式ブレーキ装置。
  4. 前記切換手段(58,61,62,64a,64b)は、ヒルスタート・アシスト・スイッチ(Se)を操作して車両を上り坂で発進させる場合に、前記抵抗(60)側への切り換えを行うことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の液圧式ブレーキ装置。
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