JP5004653B2 - Aeコンクリートの調製方法及びaeコンクリート - Google Patents
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Description
第1工程:水と下記の起泡剤及び泡沫膜安定剤とを水/起泡剤/泡沫膜安定剤=93〜98.8/0.2〜2/1〜5(質量%)の割合で混合して混合溶液を調製する工程
第2工程:第1工程で調製した混合溶液を気泡発生装置に供し、圧縮空気と気液混合して、気泡径1〜200μmの液状泡沫体を調製する工程
R1,R2,R3:炭素数8〜12のアルキル基
M1,M2,M3:カリウム
・調製例1
次の第1工程及び第2工程を経て液状泡沫体(A−1)を調製した。
第1工程:練り混ぜ用の水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩と、泡沫膜安定剤としてのポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製の商品名J−ポバールJP−18、鹸化度88モル%、4%水溶液の20℃における粘度25mPa・s)とを、水道水/起泡剤/泡沫膜安定剤=98.0/0.4/1.6(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した。
次の第1工程及び第2工程を経て液状泡沫体(A−2)を調製した。
第1工程:練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのラウリルリン酸ジエステルカリウム塩と、泡沫膜安定剤としてのポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製の商品名J−ポバールJP−05、鹸化度88モル%、4%水溶液の20℃における粘度5mPa・s)とを、水道水/起泡剤/泡沫膜安定剤=98.0/0.7/1.3(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した。
次の第1工程及び第2工程を経て液状泡沫体(A−3)を調製した。
第1工程:練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩/オクチルリン酸ジエステルカリウム塩=1/1(質量比)の混合物と、泡沫膜安定剤としてのポリビニルアルコール(調製例2で用いたものと同じもの)とを、水道水/起泡剤/泡沫膜安定剤=97.5/0.5/2.0(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した。
次の第1工程及び第2工程を経て液状泡沫体(A−4)を調製した。
第1工程:練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩と、泡沫膜安定剤としてのメチルセルロース(信越化学工業社製の商品名hi−メトローズ90SH―4000)を、水道水/起泡剤/泡沫膜安定剤=98.7/0.3/1.0(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した。
次の第1工程及び第2工程を経て液状泡沫体(A−5)を調製した。
第1工程:練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩/オクチルリン酸ジエステルカリウム塩=1/1(質量比)の混合物と、泡沫膜安定剤としてのメチルセルロース(調製例4で用いたものと同じもの)を、水道水/起泡剤/泡沫膜安定剤=97.5/1.3/1.2(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した。
調製例1〜5の液状泡沫体(A−1)〜(A−5)と同様にして、表1に記載した調製例6〜9の液状泡沫体(A−6)〜(A−9)を調製した。
練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩とを、水道水/起泡剤=99.5/0.5(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した後、該混合溶液を気泡発生装置に供し、圧力0.55MPaの圧縮空気と気液混合して、気泡径が60〜500μmの範囲の独立気泡で形成された液状泡沫体(R−1)を調製した。
練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸ジエステルカリウム塩とを、水道水/起泡剤=99.5/0.5(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した後、該混合溶液を気泡発生装置に供し、圧力0.55MPaの圧縮空気と気液混合して、気泡径が70〜500μmの範囲の独立気泡で形成された液状泡沫体(R−2)を調製した。
練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩/オクチルリン酸ジエステルカリウム塩=1/1(質量比)の混合物とを、水/起泡剤=99.5/0.5(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した後、該混合溶液を気泡発生装置に供し、圧力0.55MPaの圧縮空気と気液混合して、気泡径が60〜500μmの範囲の独立気泡で形成された液状泡沫体(R−3)を調製した。
練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸モノエステルカリウム塩と、泡沫膜安定剤としてのポリビニルアルコール(調製例1で用いたものと同じもの)とを、水/起泡剤/泡沫膜安定剤=99.47/0.03/0.5(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した後、該混合溶液を気泡発生装置に供し、圧力0.55MPaの圧縮空気と気液混合して、気泡径が50〜380μmの範囲の独立気泡で形成された液状泡沫体(R−4)を調製した。
練り混ぜ水の一部としての水道水と、起泡剤としてのオクチルリン酸ジエステルカリウム塩と、泡沫膜安定剤としてのポリビニルアルコール(調製例2で用いたものと同じもの)とを、水/起泡剤/泡沫膜安定剤=74.5/0.5/25(質量%)の割合となるよう混合して混合溶液を調製した後、該混合溶液を気泡発生装置に供し、圧力0.55MPaの圧縮空気と気液混合して、気泡径が120〜660μmの範囲の独立気泡で形成された液状泡沫体(R−5)を調製した。
調製例10〜14の液状泡沫体(R−1)〜(R−5)と同様にして、表1に記載した調製例15及び16の液状泡沫体(R−6)及び(R−7)を調製した。
気泡径(μm):光学顕微鏡を用いた液状泡沫体の写真画像のなかから無作為に抽出した50個の気泡について、それらの気泡径を測定し、気泡径の範囲を求めた。
気泡の個数割合(%):光学顕微鏡を用いた液状泡沫体の写真画像のなかから無作為に抽出した50個の気泡について、それらの気泡径を測定し、気泡径が10〜90μmの範囲内の気泡の個数を計測して、その個数の割合を算出した。
b−1:オクチルリン酸モノエステルカリウム塩
b−2:ラウリルリン酸ジエステルカリウム塩
b−3:オクチルリン酸モノエステルカリウム塩/オクチルリン酸ジエステルカリウム塩=1/1(質量比)の混合物
b−4:ヘキサデシルリン酸モノエステルカリウム塩
b−5:オレイン酸ナトリウム塩
c−1:ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製の商品名J−ポバールJP−18、鹸化度88モル%、4%水溶液の20℃における粘度25mPa・s)
c−2:ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製の商品名J−ポバールJP−05、鹸化度88モル%、4%水溶液の20℃における粘度5mPa・s)
c−3:メチルセルロース(信越化学工業社製の商品名hi−メトローズ90SH―4000)
c−4:ポリエチレングリコール(吸う平均分子量20000)
c−5:でんぷん
・実施例又は参考例1〜9及び比較例1〜8
表2に記載の調合条件1で、50リットルのパン型強制練りミキサーに練り混ぜ水の残部としての水道水、普通ポルトランドセメント(密度=3.16g/cm3、ブレーン値3300)、細骨材(大井川水系砂、密度=2.58)、セメント分散剤(竹本油脂社製のポリカルボン酸塩系高性能AE減水剤、商品名チューポールHP−11)及び乾燥収縮低減剤(ジプロピレングリコールジエチレングリコールモノブチルエーテル)の各所定量を投入して45秒間練り混ぜた。次に、試験区分1で得た液状泡沫体(A−1)の所定量を投入して30秒間練り混ぜ、更に粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.68)を投入して60秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm(17〜19cm)、目標空気量が5.5±1.5%(4〜7%)の範囲となる実施例1のAEコンクリートを調製した。同様にして、実施例又は参考例2〜9及び比較例1〜8のAEコンクリートを調製した。
表2に記載の調合条件2で、50リットルのパン型強制練りミキサーに練り混ぜ水の残部としての水道水、普通ポルトランドセメント、細骨材、セメント分散剤(竹本油脂社製のポリカルボン酸塩系高性能AE減水剤、商品名チューポールHP−8)及び乾燥収縮低減剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)の各所定量を投入して45秒間練り混ぜた。次に、試験区分1で得た液状泡沫体(A−1)の所定量を投入して30秒間練り混ぜ、更に粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.68)を投入して60秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm(17〜19cm)、目標空気量が5.5±1.5%(4〜7%)の範囲内となる実施例10のAEコンクリートを調製した。同様にして、実施例又は参考例11〜13及び比較例9のAEコンクリートを調製した。
表2に記載の調合条件で、50リットルのパン型強制練りミキサーに練り混ぜ水としての水道水、普通ポルトランドセメント、細骨材、粗骨材、セメント分散剤(実施例10と同じもの)、乾燥収縮低減剤(実施例10と同じもの)及びAE剤(竹本油脂社製のアルキルエーテルサルフェート系AE剤、商品名AE−200)の各所定量を投入して30秒間練り混ぜた。次に、粗骨材を投入して90秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm(17〜19cm)、目標空気量が5.5±1.5%(4〜7%)の範囲内となる比較例10のAEコンクリートを調製した。
表2に記載の調合条件で、50リットルのパン型強制練りミキサーに練り混ぜ水としての水道水、普通ポルトランドセメント、細骨材、粗骨材、セメント分散剤(竹本油脂社製のリグニンスルホン酸塩系AE減水剤、商品名チューポールEX20)、乾燥収縮低減剤(5−エチル−1,3−ジオキサン−5−メタノール)及びAE剤(竹本油脂社製のアルキルエーテルサルフェート系AE剤、商品名AE−200)の各所定量を投入して30秒間練り混ぜた。次に、粗骨材を投入して90秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm(17〜19cm)、目標空気量が5.5±1.5%(4〜7%)の範囲内となる比較例11のAEコンクリートを調製した。
表2に記載の調合条件で、50リットルのパン型強制練りミキサーに練り混ぜ水としての水道水、普通ポルトランドセメント、細骨材、粗骨材、セメント分散剤(実施例10と同じもの)及びAE剤(比較例10と同じもの)の各所定量を投入して30秒間練り混ぜた。次に、粗骨材を投入して90秒間練り混ぜて、目標スランプが18±1cm(17〜19cm)、目標空気量が5.5±1.5%(4〜7%)の範囲内となる比較例12のAEコンクリートを調製した。
調製した各例のAEコンクリートについて、空気量、スランプ、スランプ残存率を下記のように求め、結果を表3にまとめて示した。また各例のAEコンクリートから得られた硬化体について、乾燥収縮率、気泡間隔係数、凍結融解耐久性指数、促進中性化深さ及び圧縮強度を下記のように求め、結果を表4にまとめて示した。
・スランプ(cm):空気量の測定と同時に、JIS−A1101に準拠して測定した。
・スランプ残存率(%):(60分間静置後のスランプ/練り混ぜ直後のスランプ)×100で求めた。
・気泡間隔係数(μm):各例のAEコンクリートを、20℃×60%RHの条件下で26週間保存し、得られた硬化体の表面を研磨仕上げした供試体について、気泡組織をASTM−C457のリニアトラバース法に準拠して顕微鏡で測定した。
・凍結融解耐久性指数(300サイクル):各例のAEコンクリートについて、JIS−A1148に準拠して測定した値を用い、ASTM−C666−75の耐久性指数で計算した数値を示した。この数値は、最大値が100で、100に近いほど、凍結融解に対する抵抗性が優れていることを示す。
・促進中性化深さ(mm):各例のAEコンクリートについて、10×10×40cmの角型供試体の上面を除いて他の5面をエポキシ樹脂でシールし、20℃×60%RH、炭酸ガス濃度5%の条件下で促進試験を行なった。材齢13週に供試体の断面を切断し、1%フェノールフタレイン溶液を吹き付けて赤色化しない部分を中性化しない部分とし、外側からの幅を促進中性化深さとした。この数値は小さいほど中性化が進まず、耐久性が優れていることを示す。
・圧縮強度(N/mm2):各例のコンクリートについて、JIS−A1108に準拠し、材齢7日と材齢28日で測定した。
*1:調製したAEコンクリート1m3当たりのセメント分散剤の固形分としての添加量(kg/m3)
*2:調製したAEコンクリート1m3当たりの乾燥収縮低減剤の固形分としての添加量(kg/m3)
*3:調製したAEコンクリート1m3当たりの液状泡沫体の添加量(kg/m3)
D−1:竹本油脂社製のポリカルボン酸塩系高性能AE減水剤、商品名チューポールHP−11
D−2:竹本油脂社製のポリカルボン酸塩系高性能AE減水剤、商品名チューポールHP−8
D−3:竹本油脂社製のリグニンスルホン酸塩系AE減水剤、商品名チューポールEX20
E−1:ジプロピレングリコールジエチレングリコールモノブチルエーテル
E−2:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
E−3:5−エチル−1,3−ジオキサン−5−メタノール
F−1:竹本油脂社製のアルキルエーテルサルフェート系AE剤、商品名AE−200
Claims (7)
- セメント、水、細骨材、粗骨材、セメント分散剤、乾燥収縮低減剤及び液状泡沫体を用いるAEコンクリートの調製方法において、セメント分散剤として水溶性ビニル共重合体を主成分とするポリカルボン酸塩系のものを用い、また液状泡沫体として下記の液状泡沫体を用い、且つAEコンクリート1m3当たり下記の液状泡沫体を0.1〜10kgの割合で用いて、連行空気量を3〜8容量%に調製することを特徴とするAEコンクリートの調製方法。
液状泡沫体:次の第1工程及び第2工程を経て得られる液状泡沫体
第1工程:水と下記の起泡剤と泡沫膜安定剤とを、水/起泡剤/泡沫膜安定剤=93〜98.8/0.2〜2/1〜5(質量%)の割合で混合して混合溶液を調製する工程
第2工程:第1工程で調製した混合溶液を気泡発生装置に供し、圧縮空気と気液混合して、気泡径1〜200μmの液状泡沫体を調製する工程
起泡剤:下記の化1で示されるアルキルリン酸モノエステル塩及び下記の化2で示されるアルキルリン酸ジエステル塩から選ばれる一つ又は二つ以上
R1,R2,R3:炭素数8〜12のアルキル基
M1,M2,M3:カリウム) - 泡沫膜安定剤が、酢酸ビニル重合体を鹸化度80〜95モル%の範囲で部分鹸化したポリビニルアルコールであって、且つその4%水溶液の20℃における粘度が1〜50mPa・sの範囲のポリビニルアルコールである請求項1記載のAEコンクリートの調製方法。
- 先にセメント、水、細骨材、セメント分散剤及び乾燥収縮低減剤を練り混ぜ、次に液状泡沫体及び粗骨材を加えて更に練り混ぜる請求項1又は2記載のAEコンクリートの調製方法。
- 乾燥収縮低減剤が、ポリアルキレングリコール低級アルキルエーテルである請求項1〜3のいずれか一つの項記載のAEコンクリートの調製方法。
- 水/セメント比を35〜65%に調製する請求項1〜4のいずれか一つの項記載のAEコンクリートの調製方法。
- 請求項1〜5のいずれか一つの項記載のAEコンクリートの調製方法によって得られるAEコンクリート。
- 得られる硬化体の気泡間隔係数が、100〜300μmの範囲内となるものである請求項6記載のAEコンクリート。
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