JP5004201B2 - 黒着色ポリアミド樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、成形品外観、耐候性、機械的性質を損なうことなく、押出機や射出成形機のスクリュー、シリンダーおよび金型等の更なる長期使用を可能とする黒着色ポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド樹脂は、機械的及び熱的性質並びに耐油性に優れているため、自動車や電気・電子製品等の部品に広く用いられている。また、ポリアミド樹脂にガラス繊維を配合した強化ポリアミド樹脂は、機械的特性、耐熱性、耐薬品性等が大きく向上することにより、従来金属製であった部品を、軽量化および工程の合理化等の観点から強化ポリアミド樹脂製とすることも可能となり、近年積極的に検討が進められている。
特に、ガラス繊維単独、又はガラス繊維と他の無機充填材とを併用し、高濃度に配合した強化ポリアミド材料は、得られる成形品が高い剛性を有するばかりでなく、その組み合わせにより、成形品の表面平滑性を高めたり、振動特性に優れた材料が得られるために、幅広い用途に利用されている。
また、光沢性や耐候性を高めるためにニグロシン系化合物やカーボンブラック等の配合による黒色着色例が報告されている。
ポリアミド樹脂とニグロシン系化合物を配合した具体例として、半芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミド混合ポリアミドにガラス繊維、ワラストナイト、特定のカーボンブラック、銅化合物、アジン系染料を配合した組成物により、成形品光沢や漆黒度に優れ、且つ、屋外、特に降雨に曝される使用条件下でも、黒色の退色が少なく、ガラス繊維の浮きがない成形品を得ることができる低耐候変色で、機械的物性に優れた成形品を得ることができる組成物が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、結晶性樹脂中に繊維状補強材と硫酸および/または燐酸でニグロシンを処理することにより得られる水不溶性のニグロシン系化合物を配合することにより、結晶性樹脂の成形中の流動性が良好でその成形精度に優れ、その成形物の表面光沢度等の外観及び表面形状が良好に改善される組成物が開示されている。(例えば、特許文献2参照。)
しかしながら、いずれの樹脂組成物も、加工装置の長期使用性に関しては触れられていない。
特開2004−315606号公報 特開2001−11055号公報
本発明は、成形品外観、耐候性、機械的性質を損なうことなく、押出機や射出成形機のスクリュー、シリンダーおよび金型の更なる長期使用を可能にする黒着色ポリアミド樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の末端基比率を持つポリアミド樹脂に特定の塩素濃度を有するニグロシンを配合させた組成物及びその成形品が、前記発明課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下に記載する通りのものである。
(1)末端カルボキシル基濃度[COOH]と末端アミノ基濃度[NH2]の関係が0.5<[COOH]/([COOH]+[NH2])<0.8であるポリアミド樹脂100重量部に対して、(B)含有塩素濃度が5000ppm以下であるニグロシンを0.01〜10重量部含むことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(2)(A)ポリアミド樹脂が、(a1)半芳香族ポリアミドおよび/または(a2)脂肪族ポリアミドからなるポリアミドであることを特徴とする(1)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(3)(1)または(2)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物30〜95重量%と、(C)無機充填材5〜70重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(4)前記(C)無機充填材が、下記(c−1)と(c−2)から構成され、且つ、(c−1)に対する(c−2)の重量比が0.2〜3の範囲にあることを特徴とする(3)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(c−1)ガラス繊維
(c−2)ワラストナイト、タルク、カオリン、マイカから選ばれる少なくとも1種の無機充填材
(5)(1)または(2)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物60〜99.95重量%と、(D)カーボンブラック0.05〜40重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(6)(3)または(4)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物90〜99.95重量%と、(D)カーボンブラック0.05〜10重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(7)(D)カーボンブラックのアグリゲート径が50〜120nm、一次粒子径が20nm以下であることを特徴とする(5)または(6)記載載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物100重量部と、(E)有機系0.01〜0.5重量部からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
(9)(1)〜(8)に記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物を成形して得られる成形体。
(10)黒着色ポリアミド樹脂組成物が、アウターハンドル、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエーターファン、ラジエーターグリル、ベアリングリテーナー、コンソールボックス、サンバイザーアーム、スポイラー、スライドドアレールカバー、机及び椅子の脚、座受け、肘掛け、車椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室の握り棒または窓用ノブの成形材料として用いられることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物は、成形品外観、耐候性、機械的性質を損なうことなく、押出機や射出成形機のスクリュー、シリンダーおよび金型の長期使用を可能にすることから、アウターハンドル、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエーターファン、ラジエーターグリル、ベアリングリテーナー、コンソールボックス、サンバイザーアーム、スポイラー、スライドドアレールカバー、机及び椅子の脚、座受け、肘掛け、車椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室等の握り棒、窓用ノブ等の成形用材料として好適に用いることができる。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の(A)ポリアミド樹脂の具体例としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリアミド6/612、ポリアミドMXD,6(MXD:m−キシリレンジアミン)、ポリアミド6/MXD,6、ポリアミド66/MXD6、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド6/6T、ポリアミド6/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6I、ポリアミド6/6T/6I、ポリアミド66/6T/6I、ポリアミド6/12/6T、ポリアミド66/12/6T、ポリアミド6/12/6I、ポリアミド66/12/6Iなどが挙げられ、複数のポリアミドを押出機等で共重合化したポリアミド類も使用することができる。
これらは、もちろん2種以上組み合わせて使用しても構わない。
本発明の(A)ポリアミド樹脂として、特に好ましい例としては、(a1)半芳香族ポリアミドおよび/または(a2)脂肪族ポリアミドからなるポリアミドであって、(a1)半芳香族ポリアミドとしては、結晶性半芳香族ポリアミド、又は結晶性半芳香族ポリアミドと非晶性半芳香族ポリアミドとの混合物のいずれの場合も本発明に用いることができる。
本発明において特に好ましい半芳香族ポリアミド(a1)の例としては66成分が60〜95重量%、6成分が0〜10重量%及び6I成分が5〜40重量%の範囲であるポリアミド66/6/6I共重合体を挙げることができる。
6I成分は、成形品外観、耐候性に優れた成形品を得るという観点から、5重量%以上が好ましく、成形時の生産性の観点から、40重量%以下が好ましい。
また、6成分は、吸水による機械的特性、熱時の剛性の観点から、10重量%以下であることが好ましい。
次に脂肪族ポリアミド(a2)について説明する。これらの例としてはポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド66/6共重合体、またはこれらのブレンド物等が挙げられる。
好ましくはポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド12、ポリアミド66/6共重合体、またはこれらのブレンド物等であり、これらのポリアミドを用いることにより、ガラス繊維及び無機フィラーの配合量が多い場合においても、外観の良好な成形品を得ることができる。
本発明に用いるポリアミド(A)の好ましいポリアミドの末端カルボキシル基濃度[COOH]と末端アミノ基濃度[NH2]との関係は、成形性、成形品外観の観点から、[COOH]/([COOH]+[NH2])が0.5より大きく、加工装置の更なる長期使用の観点から0.8より小さいことが好ましい。
本発明に用いるポリアミド樹脂の末端基濃度の制御方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば重合時にモノカルボン酸、ジカルボン酸又はモノアミンを所定量添加することが挙げられる。具体的な例としては、酢酸、カプリル酸、カプロン酸、ウンデカン酸、ステアリン酸等の脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、メチルシクロカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸、安息香酸等の芳香族モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン等の脂肪族モノアミンが利用できる。
本発明に用いるポリアミドの分子量は、機械的特性、成形性、表面光沢性の観点から、硫酸溶液粘度ηr(95.5%硫酸100mlにポリマー1gを溶解し、オストワルト型粘度計を用いて25℃で測定する。)で1.5〜3.5、好ましくは1.8〜3.0、更に好ましくは、2.0〜2.8である。
本発明の(B)成分であるニグロシンとしては、COLOR INDEXにC.I.SOLVENT BLACK 5及びC.I.SOLVENTBLACK 7として記載されているような黒色アジン系縮合混合物を用いることができる。その合成は、例えば、アニリン、アニリン塩酸塩及びニトロベンゼンを、塩化鉄の存在下、反応温度160乃至180℃で酸化及び脱水縮合することにより得られる。
ニグロシンは、種々の異なる化合物の混合物として生成するが、各種のトリフェナジンオキサジン及びフェナジンアジン等のアジン系化合物の混合物と推定されている。
本発明におけるニグロシンに含有される塩素濃度としては、加工装置の長期使用の観点から、5000ppm以下が好ましい。ここでいうニグロシンに含有される塩素濃度とは、イオンクロマトグラフィーにより分析、測定した塩素濃度である。
また、本発明におけるニグロシン(B)の添加量は、ポリアミド(A)100重量部に対して0.01〜10重量部である。
本発明におけるニグロシンの添加量は、成形品の光沢性の観点から、0.01重量部以上、加工装置の長期使用の観点から、10重量部以下が好ましい。更に好ましくは、0.01〜1重量部である。
本発明の(C)成分である無機充填材は、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、タルク、カオリン、ウオラストナイト、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム等から選ばれる少なくとも1種の無機充填材であり、特に(c−1)ガラス繊維と(c−2)ワラストナイト、タルク、カオリン、マイカから選ばれる少なくとも1種の無機充填材を併用することが好ましい。
無機充填材は、ポリアミドとの接着性を向上させる目的で従来公知の表面処理剤で表面処理して用いてもかまわない。表面処理剤の種類としてはアミノ基やエポキシ基を含有するシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等を例示できる。このような表面処理剤は、予め無機充填材表面に処理することもできるし、ポリアミドと無機充填材を混合する際に添加してもかまわない。
本発明で用いられる(c−1)ガラス繊維は、通常熱可塑性樹脂に使用されているものを使うことができ、繊維径や長さに特に制限はなく、例えば平均繊維径が5〜30μmのチョップドストランド、ロービング、ミルドファイバーのいずれでも良い。チョップドストランドを用いる場合には、その長さが0.1から6mmの範囲で適宜選択すればよい。
これらのガラス繊維は、またその表面に通常公知の集束剤やシラン系カップリング剤を付着させたものを用いることも好ましく利用できる。例えばγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどを利用できる。
本発明の(c−2)成分は、ワラストナイト、タルク、カオリン、マイカから選ばれる少なくとも1種の無機充填材である。
ワラストナイトは、化学名がメタケイ酸カルシウムであり、白色針状結晶の鉱物である。通常、SiOを40〜60重量%、CaOを40〜55重量%含有し、その他にFe、Al、MgO、NaO、KO等の成分を含有するものである。
ワラストナイトは、吸油量20〜50cc/100g、嵩比重が0.1〜1.0、繊維長が0.1〜1000μm、繊維径が0.1〜50μmのものを用いることができる。
本発明におけるワラストナイトの平均粒子径は、成形品の表面外観の観点から、50μm以下が好ましく、さらに好ましくは5〜30μmである。
ここでいう、平均粒子径は、攪拌し、場合によっては更に超音波照射した純水中に透過率が85%になるように分散させたワラストナイトをレーザ回折/散乱式粒度分布装置などを用いて導出する方法において粒度分布累積の50%に相当する粒子径を示す。
尚、これらのワラストナイトは、天然に存在するものを粉砕、場合によっては分級したものでも、合成品でも使用できる。また、ハンター白色度が60以上で、ポリアミドへの耐候性を悪化させない意味で高純水へ10%スラリーとした際のスラリーのpH値が6〜8のものを好ましく用いることができる。
さらに、本発明におけるワラストナイトは、ポリアミドとの接着性を向上させる目的で従来公知の表面処理剤で表面処理をして用いてもかまわない。表面処理剤の種類としてはアミノ基やエポキシ基を含有するシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等を例示できる。このような表面処理剤は、予めワラストナイト表面に処理することもできるし、ポリアミドとワラストナイトを混合する際に添加してもかまわない。
タルクは、4SiO・3MgO・HOの化学式で表され、含水ケイ酸マグネシウムと呼ばれる。通常はタルク鉱石をさまざまな手法で粉砕し、0.1〜20μm程度の粒子径のものがプラスチック用充填材として使用される。好ましいタルクの径は0.5〜5μmである。
カオリンは、化学組成がAlSi(OH)で、2八面体型1:1層状の積み重なり方が異なるカオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイトがあるがいずれも使用することができる。通常、ポリアミドに配合するカオリンは脱水した構造の焼成カオリンが成形体の揮発成分を減少させることや、成形体加工時の安定性向上の観点から好ましい。粒子径は、通常0.1〜3μm程度のものが好適に用いられる。また、白色度の高いものほど成形体の色調への影響が少なく好ましい。
マイカは、産地や合成法により結晶構造や化学組成が異なるが特に限定されない。本発明に使用されるマイカの主成分はSiOであり、結晶構造は、SiO四面体が六角網目の板状に連なり、この板が2枚で一組となっているものである。また、その板間に八面体位をとるイオン(例えばAl3+、Mg2+)がイオン結合している。これをタブレットといい、これが層をなして積み重なっており、タブレット間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属のイオン(例えばK、Li、Na)がイオン結合している。
マイカには白雲母、金雲母、黒雲母、人造雲母などがあり、いずれを使用してもかまわないが、より白色に近い白雲母、人造雲母が好適に用いられる。マイカはタブレット間のイオン結合が弱いことからこれを利用して薄片状に粉砕される。この厚みの幅に対する比率が高いほど成形体の剛性を向上できるため、好ましく使用できる。通常粒子径としては、1〜30μm程度のマイカが外観と剛性のバランスに優れるため好ましく用いることができる。
本発明の(c)無機充填材の配合量は5〜70重量%であり、好ましくは10〜65重量%である。無機充填材の配合量は強度剛性の観点から、5重量%以上、樹脂組成物の流動性、成形品の表面光沢性の観点から70重量%以下が好ましい。
本発明では、(C)無機充填材が(c−1)ガラス繊維と(c−2)ワラストナイト、タルク、カオリン、マイカから選ばれる少なくとも1種の無機充填材とを併用し、且つ(c−1)に対する(c−2)の重量比を0.2〜3とする。(c−1)に対する(c−2)の重量比は、屋外に暴露された場合のガラス繊維の浮きを抑制するという観点から、0.2以上、強度及び剛性の観点から、3以下が好ましい。
本発明の(D)成分であるカーボンブラックは、オイルファーネス法、ガスファーネス法、チャネル法又はサーマル法のいずれの製法で製造されたものも使用でき、特に限定されるものではない。
本発明におけるカーボンブラックは、アグリゲート径が50〜120nm、一次粒子径が20nm以下のものがしぼ平板と光沢平板の耐候暴露後の耐変色性(耐黒退色性)の観点から、好ましく用いられる。
本発明のカーボンブラックのアグリゲート径とは、電子顕微鏡で測定されるカーボンブラック凝集粒子の長径と短径を400個以上の凝集体から測定し、円相当径に換算したものである。
本発明のカーボンブラックの一次粒子径は透過型もしくは走査型電子顕微鏡により観察し、視野内に観察されたカーボンブラックの一次粒子を400個以上測定し、その平均により求めることができる。また、カーボンブラックは、日本工業規格K6221に定められた950℃で7分間加熱した際の減量(揮発分)が0.5〜5%、吸油量(ジブチルフタレートを用いた測定値)が50〜150cc/100g、窒素吸着比表面積が120〜150m/gの範囲であるものを好ましく使用できる。
本発明におけるカーボンブラックの添加量は、黒着色ポリアミド樹脂組成物に対して、0.05〜40重量%、無機充填材を配合した黒着色ポリアミド樹脂組成物に対しては、0.05〜10重量%が好ましい。カーボンブラックの添加量は、耐候性試験後のガラス繊維浮き上がりを抑制するという観点から、上記0.05重量%以上、強度及び剛性の観点から、上記10重量%以下が好ましい。
本発明の(E)成分である有機系熱安定剤は、必須成分ではないが、ポリアミド樹脂組成物の熱エージング性改良効果、特に成形品を高い温度で長期間放置した場合の機械的特性の低下を抑制したり、成形片表面の変色を抑制したりする作用効果を有するものであり、フェノール系安定剤、リン系安定剤、アミン系安定剤などが挙げられる。これらを二種以上併用してもよい。
本発明における有機熱安定剤の添加量は、黒着色ポリアミド樹脂組成物100重量部に対して0.01〜0.5重量部である。
具体的にはフェノール系安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物を好適に用いることができる。例えば、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2―チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを例示できる。
また、2,2−チオビス(4−メチル−6−1−ブチルフェノール)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシンナマミド)、3,5―ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシーベンジルフォスファスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4、6―トリス(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルホン酸エチルカルシウム、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、2,6−ジ−t―ブチルーp―クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t―ブチルー4−エチルフェノール、ステアリルーβ−(3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートである。
また、2,2‘−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’―メチレンービス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4‘―チオビス−(3−メチル−6−t―ブチルフェノール)、オクチル化ジフェニルアミン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンである。
また、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス[3,3‘−ビス−(4’−ヒドロキシー3‘−T−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5‘−ジ−t−ブチルー4’―ヒドロキシベンジル)−sec−トリアジン−2,4,6―(1H,3H,5H)トリオン、d−α−トコフェロールなどを例示することができる。
またリン系安定剤としては、有機リン系化合物を好適に用いることができる。例えば、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4‘−ビフェニレンフォスフォナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t―ブチルフェニル)フォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、フェニルジイソデシルフォスファイトである。
また、4,4−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニル・フェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレンなどを例示することができる。
またアミン系安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物を好適に用いることができる。例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ−[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノー1,3,5−トリアジンー2,4−ジイル][2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル]イミノ]ヘキサメチレン[[2,2,5,6−テトラメチル−4−ピペリジル]イミノ]2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)である。
また、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3.5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどを例示することができる。
本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物および成形体は、上記(A)〜(E)成分および必要に応じて用いられる各種の添加剤を混合し、混練して製造すればよい。
その際、配合、混合、及び混練方法やそれらの順序には特に制限はなく、通常用いられる混合機、例えばヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンブレンダー等で混合すればよい。混練機としては、通常、単軸又は2軸の押出機が用いられる。本発明による成形品は、押出機により、通常まず上記本発明の樹脂組成物からなるペレットを製造し、このペレットを圧縮成形、射出成形、押出成形等により任意の形状に成形して所望の樹脂製品とすることによって得られる。
本発明は射出成形条件を特に限定するものではないが、成形温度が250℃〜310℃、金型温度が40℃〜120℃で成形することが好ましい。
また、本発明の組成物は、それを得るための混合順序に特に制限はなく、例えば、(A)〜(E)を一括して混練する方法、(A)と(C)とを溶融混練後、(B)と(D)を混練する方法等が挙げられ、また、全部を溶融混練せずに、いわゆるペレットブレンドとしては、(A)の一部と(C)とを混練したものと、(A)の残りと(B)と(D)を混練したものを、ペレットブレンドして加工に供する方法等を例示できる。また、予め、(A)に(B)と(D)を高濃度で含むマスターペレットを製造しておき、これと(A)と(C)からなる組成物とを再混練又はペレットブレンドして用いても差し支えない。また、有機系熱安定剤(F)の添加方法に関しては、特に制限はなく、添加することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じ本発明の目的を損なわない範囲に於いて通常のポリアミド樹脂に添加される酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光劣化防止剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核剤、難燃剤、銅フタロシアニン誘導体等の着色用染料等を添加することもできるし、他の熱可塑性樹脂をブレンドしても良い。
本発明による組成物は、例えば、アウターハンドル、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエーターファン、ラジエーターグリル、ベアリングリテーナー、コンソールボックス、サンバイザーアーム、スポイラー、スライドドアレールカバー、机及び椅子の脚、座受け、肘掛け、車椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室等の握り棒、窓用ノブ、グレーティング材等工業用成形品及び雑貨用成形品に特に好ましく利用できる。
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に用いた測定方法及び原材料を以下に示す。
[硫酸相対粘度の測定]
95.5%硫酸100mlに試料1gを溶解し、オストワルト型粘度計を用いて25℃で測定した。
[末端カルボキシル基濃度[COOH]の測定]
試料を170±5℃のベンジルアルコールに溶解し、0.1Nの苛性ソーダで滴定した。指示薬として、フェノールフタレインを使用した。
[末端アミノ基濃度[NH]の測定]
試料をフェノールに溶解し、0.02N塩酸で電位差滴定を行った。
[ニグロシンに含有する塩素濃度の測定]
染料中に含まれる塩素濃度は、試料10mgを用い、吸収液として超純水25mlを用いた酸素フラスコ燃焼法により得られた試料溶液を10倍に希釈して、ダイオネクス社製DX−500イオンクロマトグラフィーを用いて測定した。測定の諸条件を以下に記す。
カラム IonPac AG12A、AS12A(4mmφ×250mm)
溶離液 : 0.3mM NaHCO+ 2.7mM NaCO
溶離液流量 : 1.2ml/min
検出器 : 電気伝導度検出器
[機械物性]
東芝機械(株)製IS−50EP射出成形機を用いて、スクリュー回転数200rpm、樹脂温度290℃の成形条件にて、厚さ3mmのASTMタイプ1を成形し、この成形片を物性測定用試料とし、それぞれASTM D638及びD790に従って引張破断強さ、及び曲げ弾性率を測定した。
[外観]
東芝機械(株)社製IS150E射出成形機を用いて、シリンダー温度290℃、金型温度120℃で、充填時間が約1.5秒になるように射出圧力、及び速度を適宜調整し、100×90×3mmの射出成形板を得た。この平板を用い、光沢計(HORIBA製IG320)を用いてJIS−K7150に準じて60度グロスを測定した。
[加工装置の長期使用性]
80℃で24時間乾燥した樹脂ペレットを金属性密閉試験容器に入れ、その中央に樹脂ペレットと接触するように試験片(表面研磨を施した炭素鋼(SS400)(20mm×10mm×2mm))を入れ、試験温度280℃、試験時間6時間という条件にて、試験を行った。なお、試験容器内は試験前に窒素ガスによる置換を行った。評価方法としては、試験後の試験片を取り出し、試験片の表面を金属顕微鏡で分析し、損傷部分を次のような計算方法を用いて、試験後の重量減少として換算し、評価した。
重量減少量=7.86×A×B
B=π×(平均穴半径)×平均掘れ深さ
ここで、Aは穴の個数、Bは平均穴体積を意味する。
<原材料>
[A]ポリアミド樹脂
A1:ポリアミド66樹脂(以下PA66と略記)
硫酸相対粘度 2.4
末端カルボキシル基濃度 94(ミリ等量/kg)
末端アミノ基濃度 40(ミリ等量/kg)
A2:PA66
硫酸相対粘度 2.4
末端カルボキシル基濃度 113(ミリ等量/kg)
末端アミノ基濃度 25(ミリ等量/kg)
A3:ポリアミド66/6I(以下PA66/6Iと略記)
硫酸相対粘度 2.1
末端カルボキシル基濃度 102(ミリ等量/kg)
末端アミノ基濃度 44(ミリ等量/kg)
A4:ポリアミド66/6I
硫酸相対粘度 2.1
末端カルボキシル基濃度 120(ミリ等量/kg)
末端アミノ基濃度 35(ミリ等量/kg)
A5:ポリアミド66/6I
硫酸相対粘度 2.1
末端カルボキシル基濃度 130(ミリ等量/kg)
末端アミノ基濃度 25(ミリ等量/kg)
[B]ニグロシン
B1:中央合成化学(株)製 商品名 オイルブラックS
含有塩素濃度 800(ppm)
B2:オリエント化学(株)製 商品名 ヌビアンブラックPA9801
含有塩素濃度 20000(ppm)
[C]無機充填材
(c−1)ガラス繊維
日本電気硝子(株)製;商品名 T−275H 平均繊維径=10.5μm
(c−2)無機充填材
ワラストナイト ナイコ社製;商品名 Nyglos8 平均粒子径=8μm
[D]カーボンブラック
三菱化学(株)製 商品名 #980
[実施例1]
(A)ポリアミドとしてA1を95重量部、(B)ニグロシンとしてB1を5重量部混合して、東芝機械(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温度290℃、スクリュー回転数300rpm)にフィードホッパーより供給し、紡口より押し出された溶融混練物をストランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。得られた組成物の加工装置の長期使用性を前記方法にて評価した。その組成及び評価結果を表1に示す。得られた組成物は加工装置の長期使用性に優れる。
[比較例1〜3]
使用する(A)ポリアミド、(B)ニグロシンを変えた以外は、実施例1と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表1に示す。得られた組成物は実施例1と比較して加工装置の長期使用性に劣る。
[実施例2、3]
使用する(A)ポリアミドを変えた以外は、実施例1と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表2に示す。得られた組成物は加工装置の長期使用性に優れる。
[比較例4〜6]
使用する(A)ポリアミド、(B)ニグロシンを変えた以外は、実施例2と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表2に示す。得られた組成物は実施例2または3と比較して加工装置の長期使用性に劣る。
[実施例4]
(A)ポリアミドとしてA3を40重量部、(D)カーボンブラックを1.5重量部、(B)ニグロシンとしてB1を0.3重量部混合して、東芝機械(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温度290℃、スクリュー回転数300rpm)にフィードホッパーより供給し、更にサイドフィード口を2カ所設け、上流側のサイドフィード口より無機充填材としてワラストナイトを25重量部供給し、下流側のサイドフィード口よりガラス繊維を35重量部供給し、紡口より押し出された溶融混練物をストランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。得られた組成物を前記の方法にて評価した。その組成及び評価結果を表3に示す。成形品は機械物性、成形品外観に優れ、加工装置の長期使用性も優れる。
[実施例5]
(A)ポリアミドをA4に変えた以外は、実施例4と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表3に示す。成形品は実施例4と同様に機械物性、成形品外観に優れ、加工装置の長期使用性も優れる。
[比較例7〜9]
使用する(A)ポリアミド、(B)ニグロシンを変えた以外は、実施例4と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表3に示す。成形品は機械物性、成形品外観に優れるものの、実施例4または5と比較して加工装置の長期使用性に劣る。
[比較例10]
(B)ニグロシンを添加しない以外は、実施例4と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表3に示す。成形品は機械物性、耐候性、加工装置の長期使用性に優れるものの、実施例4または5と比較して、成形品外観に劣る。
Figure 0005004201
Figure 0005004201
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本発明によって得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物は、成形品外観、耐候性、機械的性質を損なうことなく、押出機や射出成形機のスクリュー、シリンダーおよび金型の長期使用を可能にすることから、アウターハンドル、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエーターファン、ラジエーターグリル、ベアリングリテーナー、コンソールボックス、サンバイザーアーム、スポイラー、スライドドアレールカバー、机及び椅子の脚、座受け、肘掛け、車椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室等の握り棒、窓用ノブ等の成形用材料として好適に用いられる。

Claims (10)

  1. (A)末端カルボキシル基濃度[COOH]と末端アミノ基濃度[NH2]の関係が0.5<[COOH]/([COOH]+[NH2])<0.8であるポリアミド樹脂100重量部に対して、(B)含有塩素濃度が5000ppm以下であるニグロシンを0.01〜10重量部含むことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記(A)ポリアミド樹脂が、(a1)半芳香族ポリアミドおよび/または(a2)脂肪族ポリアミドからなるポリアミドであることを特徴とする請求項1記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物30〜95重量%と、(C)無機充填材5〜70重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記(C)無機充填材が、下記(c−1)と(c−2)から構成され、且つ、(c−1)に対する(c−2)の重量比が0.2〜3の範囲にあることを特徴とする請求項3記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
    (c−1)ガラス繊維
    (c−2)ワラストナイト、タルク、カオリン、マイカから選ばれる少なくとも1種の無機充填材
  5. 請求項1または2記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物60〜99.95重量%と、(D)カーボンブラック0.05〜40重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  6. 請求項3または4記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物90〜99.95重量%と、(D)カーボンブラック0.05〜10重量%からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  7. 前記(D)カーボンブラックのアグリゲート径が50〜120nm、一次粒子径が20nm以下であることを特徴とする請求項5または6記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物100重量部と、(E)有機系熱安定剤0.01〜0.5重量部からなることを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物を成形して得られる成形体。
  10. 黒着色ポリアミド樹脂組成物が、アウターハンドル、アウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエーターファン、ラジエーターグリル、ベアリングリテーナー、コンソールボックス、サンバイザーアーム、スポイラー、スライドドアレールカバー、机及び椅子の脚、座受け、肘掛け、車椅子部品、ドアハンドル、手摺り、浴室の握り棒または窓用ノブの成形材料として用いられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
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