JP5004033B2 - エネルギ蓄積装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に電気エネルギ蓄積装置、例えば直列接続される複数の蓄積素子及び電荷再分配回路を持つエネルギ蓄積装置に関する。エネルギ蓄積装置は、蓄積素子電圧を測定して電圧閾値と比較するように構成され、蓄積素子の電圧が電圧閾値を超過すると、電荷再分配回路がこの蓄積素子から電荷を放出し、これによりその電圧を低下する。
電気エネルギ用蓄積装置は、通常個々の蓄積素子から構成されている。この蓄積素子の公称作動電圧は、大抵は比較的低い電圧値例えば二重層コンデンサの場合2〜2.5Vの範囲にある。しかし大抵の使用のためには、エネルギ蓄積装置のもっと高い作動電圧が必要である。例えばハイブリッド車両の電気駆動装置は、形式に応じて45V〜300Vで作動せしめられるので、このような駆動装置の給電のために使用されるエネルギ蓄積装置は、それに応じて高い作動電圧を持っていなければならない。この高い電圧を得るために、エネルギ蓄積装置では、典型的に適当な数の蓄積素子が直列接続されている。例えば48Vのエネルギ蓄積装置は、約2.4Vの作動電圧を持つ20個の二重層コンデンサの直列回路により形成することができる。
その間に、個々の蓄積素子の充電状態の均一化によりこのようなエネルギ蓄積装置の寿命を著しく短くすることが公知である(例えばH.Schmidt et.al.,“The charge equalizer−a new system to extend battery lifetime in photovoltaic system, U.P.S. and electric vehicles”, International Telecommuniactions Energy Conference, Intelec, Paris,27.〜30.September 1993, IEEE,Vol.2,Conf.15,P.146−151)。個々の蓄積素子の直列回路において、これらの素子すべてが同じ特性を持ち、常に同じ充電状態にあることが、まず仮定された。実際には、公称的には同じ蓄積素子は、その特性量(例えば容量、自己放電率)に関して一般に僅か互いに相違している。簡単な直列回路では、このような相違は、一方では放電過程において全放電又は小さい容量の蓄積素子の逆充電を生じ、他方では充電過程において早期に充電される蓄積素子の過充電を生じることがある。この挙動は発散的であり、即ち個々の蓄積素子の間の小さい相違でも、充分多数の充−放電サイクルしか行われない時、時間の経過と共に前記の現象が生じる。前記の現象はまず関係する蓄積素子の損傷又は故障を生じ、最後には連鎖反応のようにエネルギ蓄積装置全体の早期の故障を生じる可能性がある。
個々の蓄積素子の間の(実際には不可避な)相違のこのような影響を回避するため、複数の発明者が種々の方法を提案しており、この方法により個々の蓄積素子の充電状態の対称化が行われる(既に述べたSchmidt等の会議寄稿、欧州特許出願公開第0432639号明細書、N.Kutkut et.al.の「Dynamic equalization techniques for series battery stacks」、Telecommunications Energy Conference1996 (Intelec),Boston, 1996年10月6日から10日、IEEE0−7803−3507−4/96,P.514−521及び欧州特許出願公開第1283580号明細書)。これらの提案の基礎になっている共通な思想は、蓄積素子の電圧を監視し、高度に充電された蓄積素子から電荷を取出すことである(多くの提案ではすべての蓄積素子から電荷が取出されるが、高度に充電されている蓄積素子からは低度に充電されているものより多くの電荷が取出される)。以前の提案(例えばSchmidtが前記の会議文書が報告している)では、高度に充電される蓄積素子から取出されるエネルギが加熱抵抗において放散されるが、別の提案によれば、取出されるエネルギが再びエネルギ蓄積装置(即ち別の蓄積素子)へ供給される。このような再蓄積は効率的には有利である。なぜならば、この場合再蓄積される全エネルギが失われるのではなく、再蓄積過程に伴う損失しか生じないからである。これらの提案により、比較的良い効率で、前記の種類のエネルギ蓄積装置の寿命が著しく延長される。
欧州特許出願公開第1283580号明細書に記載されている対称化回路は、個々の蓄積素子に付属しかつ充分自発的に動作する電荷放出回路から構成されている。上位の制御装置は、電荷放出回路に電圧閾値を規定する(欧州特許出願公開第1283580号明細書の段落0027)。
本発明は、第1の局面によれば、直列接続される複数の蓄積素子及び1つの電荷再分配回路を持つエネルギ蓄積装置に関する。エネルギ蓄積装置は、蓄積素子電圧が測定されて、電圧閾値と比較されるように構成されている。蓄積素子の電圧が電圧閾値を超過すると、電荷再分配回路がこの蓄積素子から電荷を放出し、これによりその電圧を減少する。更に蓄積装置に関する温度が求められ、電圧閾値が、求められる温度に関係して可変にされて、温度の上昇と共に電圧閾値が減少される。更に電圧閾値が車両の現在の作動状態にも関連して可変にされて、比較的高い蓄積又は取出し需要を持つ比較的短い持続時間に対する閾値が一層大きく設定される。
別の局面は、直列接続される複数の蓄積素子及び再分配回路を持つ、電気駆動装置又は電気ハイブリッド駆動装置を備えた車両用のエネルギ蓄積装置に関する。エネルギ蓄積装置は、蓄積素子電圧が測定されて、電圧閾値と比較されるように構成されている。蓄積素子の電圧が電圧閾値を超過すると、電荷再分配回路がこの蓄積素子から電荷を放出し、これによりその電圧を減少する。電圧閾値が車両の現在の作動状態に関係して可変にされて、比較的高い蓄積又は取出し需要を持つ比較的短い持続時間に対する閾値が一層大きく設定される。
別の局面は、直列接続される複数の蓄積素子及び再分配回路を持つエネルギ蓄積装置に関する。蓄積素子電圧が測定されて、電圧閾値と比較されるように構成されている。蓄積素子の電圧が電圧閾値を超過すると、電荷再分配回路がこの蓄積素子から電荷を放出し、これによりその電圧を減少する。比較的大きく進行する老化を持つ蓄積素子に対する電圧閾値が、比較的小さく進行する老化を持つ蓄積素子に対する電圧閾値より低く設定される。
それ以外の特徴は、開示される装置に含まれているか、又は実施例の以下の詳細な説明及び添付図面からわかる。
例えば二重層コンデンサの寿命−電圧線図を図1により説明する前に、好ましい実施例に対する若干の注がまず続く。
これらの注は直列接続される複数の蓄積素子を持つエネルギ蓄積装置に関し、これらの蓄積素子は電池、コンデンサ、二重コンデンサ等である。蓄積素子を直列接続する理由は、最初に説明したように、エネルギ蓄積装置が、全体として見て、個々の蓄積素子の公称作動電圧より高い作動電圧を供給せねばならないことである。例えば直列接続される2.4Vの20個の蓄積素子を持つエネルギ蓄積装置は、約48Vの電圧を供給する。特定の実施例では単独の蓄積素子は、複数の下位素子の並列回路であってよい。このような蓄積素子は、ここではその内部構造に関係なく「蓄積素子」と称される。
最初に説明したように、(個々の蓄積素子の間の電荷平衡なしの)純粋の直列回路では、個々の蓄積素子の間に存在する不可避な相違が、不同の充電状態を生じることがある。従って実施例では、直列接続される個々の蓄積素子から電荷を取出すのに適した電荷再分配回路が設けられている。蓄積素子の電圧が電圧閾値を超過している時、この蓄積素子から電荷の取出しが行われる。このため電荷再分配回路が連続的に蓄積素子電圧を測定し、これを電圧閾値と比較し、測定される蓄積素子電圧が電圧閾値を超過する時、電荷放出を行わせる。
更に以下に詳述するように、若干の実施例では、エネルギ蓄積装置のすべての蓄積素子に対して単一の電圧閾値が用いられるが、他の実施例では、各蓄積素子に個々の電圧閾値が割当てられ、この電圧閾値は他の蓄積素子の電圧閾値と相違していてもよい(しかし個々の場合相違していなくてもよい)。更に別の実施例では、これら両極端の間の中間も実現され、それぞれの群の蓄積素子(例えば蓄積素子対)に固有の電圧閾値が割当てられる。
種々の実施例に共通なことは、単一の閾値又は個々の閾値が不変に規定されているのではなく、1つ又は複数のパラメータに関係して可変に設定されることである。関係パラメータは、例えば(i)蓄積素子の温度、(ii)車両の作動状態及び(iii)蓄積素子の老化状態である。多くの実施例ではこれらの関係のうち1つのみ(即ち例えば(i)又は(ii)又は(iii))が実現され、他の実施例ではこれらの関係のうち2つが組合わされ(即ち例えば(i)と(ii)又は(i)と(iii)又は(ii)と(iii))、最後に別の実施例では3つの関係すべてが一緒に実現される(即ち(i)と(ii)と(iii))。
可変な閾値設定のためのこれら種々の手段の基礎となっていて共通な認識は、種々の形式の蓄積素子において、蓄積素子の寿命が、蓄積素子を作動させる電圧に強く関係していることである。作動電圧が高いほど、蓄積素子はそれだけ早く老化する。例えば二重層コンデンサの作動電圧が高いほど、電解質がそれだけ速く分解する。寿命を高めるために、電圧閾値を比較的低い値に不変に規定することはもちろん可能であろう。しかしその代償はエネルギ蓄積装置の全体として少ない蓄積容量であろう。これに反し、可変に設定される電圧閾値のためここで講じられる手段によって、一方では、蓄積装置容量の一般的な(即ちすべてのこの作動状態において又はすべての蓄積素子に対して同じ)減少なしに、エネルギ蓄積装置の比較的長い寿命が得られる。
一般にエネルギ蓄積装置は、電圧閾値が上昇されると、一層蓄積可能になる。充電される蓄積装置において電圧閾値を低くすると、(他の蓄積素子がまだ蓄積可能である限り)電圧に関して特に高い蓄積素子からエネルギの再蓄積のみがおこなわれるか、又はエネルギ蓄積装置全体から蓄積されているエネルギの取出しが、(他の蓄積素子がもはや蓄積可能でない時)例えば電荷再分配回路の損失熱の形で行われる。
手段(i):温度に関係する閾値の変化
第1群の実施例では、電圧閾値が蓄積素子の温度に関係して設定される。それの基礎になっている認識は、蓄積素子の寿命が電圧以外に蓄積素子の温度にも関係している、ということである。なぜならば、コンデンサのような蓄積素子では、高い電圧だけではなくて、高い温度における高い電圧が、電解質の速い分解をひき起こすからである。電圧及び温度は、寿命に関して相補的な影響量である。従って低い蓄積素子温度では、このような蓄積素子は比較的高い電圧で作動せしめられ、また逆もその通りである。従ってこの群の実施例では、この相補性を利用するために、蓄積装置に関する温度検出が行われ、電圧閾値が、求められる温度に関係して可変に設定されて、温度の上昇と共に電圧閾値が減少される。
蓄積素子の温度は、外部及び内部の熱源又はヒートシンクにより決定される。外部の熱源又はヒートシンクは周囲である(周囲温度が蓄積素子温度以下であるか以上であるかに応じるが、周囲温度は例えば季節により変動することがある)。大抵の場合周囲はヒートシンクであり、例えばエネルギ蓄積装置は周囲空気によって冷却される(多くの実施例では、周囲空気によりエネルギ蓄積装置を冷却するため、冷却送風機が設けられている)。更に場合によっては別の外部熱源をエネルギ蓄積装置の近くに設けることができる。エネルギ蓄積装置がハイブリッド車両の機関室に設けられている場合、内燃機関の廃熱を(例えば熱伝導、対流、放射により)得て、内燃機関温度に関係してエネルギ蓄積装置を加熱することができる。主要な内部熱源は、蓄積素子の通電の際その内部抵抗のため生じる損失熱を形成する。全体としてエネルギ蓄積装置の温度は、周囲温度、車両の作動状態及び出力に応じて(取出されるか又は蓄積される出力の大きさに関係して)、(100℃までの)比較的大きい温度範囲で変動可能である。
若干の実施例では、蓄積装置に関する温度が温度測定により求められる。このため例えば温度センサが設けられて、各蓄積素子の現在の作動温度を測定する。他の実施例では、蓄積素子の群例えば蓄積素子対が、その群の蓄積素子のほぼ平均温度を測定する温度センサをそれぞれ備えている。別の実施例では、温度センサが全部の蓄積素子のほぼ平均温度を測定するように、エネルギ蓄積装置に設けられている。
これに反し別の実施例では、温度測定によるのではなく、(測定されるか又は他の方法で求められる)他の量から温度を推論することができる。例えば(測定される)周囲温度、内燃機関の(測定される)冷却水温度、及び(例えば同様に測定によってわかる)エネルギ蓄積装置の通電から、現在のエネルギ蓄積装置温度を推論することができる。
若干の実施例では、既に上述したように、エネルギ蓄積装置の蓄積素子に対して単一の電圧閾値が使用される。この単一の電圧閾値は、求められる温度に関係して可変に設定され、この温度が種々の蓄積素子のほぼ平均温度を表している。若干の実施例では、個々の蓄積素子の温度が測定され、平均温度がこれらの温度の平均により計算される。これに反し他の実施例では、例えば蓄積素子と熱伝導接触しかつ平均蓄積素子温度にほぼ一致する温度を持つエネルギ蓄積装置のハウジングの温度測定により、平均温度が測定される。
他の実施例では、同様に既に上述したように、個々の蓄積素子又は蓄積素子の群に個々の電圧閾値が割当てられる。これらの個々の電圧閾値は、個々の蓄積素子又は蓄積素子群に対して、蓄積素子又は蓄積素子群のために個々に求められる温度に関係して可変に設定される。これにより、(例えば内燃機関の特に近くにあるため)特別な外部熱供給及び/又は(例えば平均値以上にある内部抵抗のため)特別な内部抵抗のため他の蓄積素子より高い温度を持つ蓄積素子において、電圧低下が行われる。このように個々の蓄積素子温度に関係する個々の蓄積素子電圧閾値の設定は、個々の蓄積素子の老化に対して均一に、従って蓄積装置全体の寿命に対して特に有利に作用を及ぼす。
手段(ii):車両作動状態に関係する閾値の変化
第2群の実施例は、電気駆動装置又は内燃機関−電気ハイブリッド駆動装置を備えた車両がエネルギ蓄積装置を備えている場合に関する。この第2群では、電圧閾値が車両の作動状態に関係して設定され、しかも閾値が、比較的大きいエネルギ蓄積又は取出し需要を持つ比較的短い接続時間に対して、他の時間に対するより大きく設定される。この手段の基礎になっている考えは、比較的短い時間に対しては比較的速い老化が受容可能なことである。なぜならば、このような短い時間は、全寿命に対する割合が小さいため、寿命を短くすることに対してあまり問題にならないからである。他方このような手段によりエネルギ蓄積装置の有効蓄積能力が著しく高まる。
第2群の実施例では、閾値の設定に関係する作動状態は、例えば1つ又は複数の次の状態である。
走行作動/作動休止。多くの実施例では、車両が作動休止状態にある時にも、エネルギ蓄積装置は充電された状態にある。電圧閾値は、車両の作動休止中には、走行作動の場合より小さい値に設定される。例えば私的に利用される普通の乗用車が、典型的には走行作動状態の20倍の長さの作動休止状態にあるという事実により、作動休止における電圧低下は寿命を著しく長くするように作用する。
動的作動/非動的作動。「動的」作動、即ち頻繁な加速とそれに続く制動のように走行状態が著しく変化する作動では、電気制動及び制動エネルギ回収を行う電気車両又は電気ハイブリッド車両では、電気制動の際得られるエネルギをエネルギ蓄積装置へ供給する必要が比較的頻繁にある。その場合そのつど蓄積されるエネルギは、大抵の場合比較的短時間だけエネルギ蓄積装置に留まる。なぜならば、このエネルギは、しばしばすぐ続く加速過程において直ちに再び電動加速又は加速補助のために、蓄積装置から取出されるからである。それに応じて多くの実施例では、動的作動の場合即ち(例えば市内交通において)走行状態が甚だしく変化する作動の場合、電圧閾値が、非動的作動の場合即ち(例えば高速自動車道路において)均一な走行状態での作動の場合より大きく設定される。
常用制動/非常用制動。現在の作動状態が動的(市内交通)であるか非動的(高速自動車道路交通)であるかに関係なく、原理的に比較的大きい電気常用制動の場合、比較的大きいエネルギ量の供給需要がある。従って多くの実施例では、電気常用制動の場合電圧閾値が高く設定される。この高設定は、常用制動後特定の時間にわたって維持される。それから初めて閾値が再び低下される。しばしばこの時間中に、蓄積されている制動エネルギが、直ちに再び利用目的例えば車両加速のために、蓄積装置から取出される。それによりこの短時間の閾値上昇により、多量の制動エネルギが回収可能である。
従って全体として手段(ii)は、電気車両又は電気ハイブリッド車両における制動エネルギ及び駆動エネルギ蓄積装置として使用する際、エネルギ蓄積装置の著しい寿命短縮を伴うことなく、エネルギ蓄積装置の一層効率的な利用を可能にする。
手段(iii):蓄積素子老化状態に関係する閾値の変化
手段(i)及び(ii)による実施例には,(強制的でないとしても)蓄積素子を同じに扱い、単一の電圧閾値を可変なやり方ですべての蓄積素子に対して共通に設定することが可能であるが、手段(iii)は,異なる蓄積素子老化状態を均一にするため蓄積素子の不同な取扱いに関する。直列接続される多数の蓄積素子から構成されているエネルギ蓄積装置の寿命は、大体において最短寿命の蓄積素子の寿命に等しい。従って長い寿命の蓄積素子を犠牲にして、既に平均以上に老化する蓄積素子の老化を遅くすることは、エネルギ蓄積装置の全体寿命を長くする。個々の蓄積素子の選択的な老化減速は、第3群の実施例では、関係する蓄積素子の電圧閾値を他の蓄積素子より小さく設定することによって、行われる。
蓄積素子の老化状態に対して種々の指標がある。これらの指標の1つは例えば蓄積素子の容量である。なぜならば、この容量は老化の増大と共に減少するからである。容量は周知のように、単位電圧当たり蓄積素子に蓄積される電荷として定義されている。従って多くの実施例では、老化状態を測定するために、蓄積素子を通って流れる電流が測定される(又はその代わりに既知の大きさの電流が印加される)。この電流から積分により、蓄積される電荷の変化が求められる。それに伴って蓄積素子において降下する電圧の変化が測定される。最後に電荷変化と電圧変化との関係を形成することによって、蓄積素子の容量が求められる。これから蓄積素子の老化状態が推論される。エネルギ蓄積装置のすべての蓄積素子のほぼ同じ「死時点」を得るため、求められる老化状態に基いて、老化が進行する蓄積素子に対する電圧閾値が、老化が僅かしか進行しない蓄積素子に対する電圧閾値より小さく設定される。個々の場合この手段は、エネルギ蓄積装置の可能出力を著しく低下することなしに、このエネルギ蓄積装置の全寿命を著しく増大することができる。
前記の手段の重畳
既に上述したように、多くの実施例では、前記3つの手段が一緒に使用される。これに反し若干の実施例は、それぞれ2つの手段の下位組合わせである。例えば電圧閾値の(単一又は蓄積素子個々の)温度調節に、車両の作動状態に関係する(すべての蓄積素子に対して単一の)調節が重畳可能である。これらの両方の関係に、老化状態に関係する個々の閾値が重畳可能である。このような重畳は、例えば平均の閾値から偏差として示すことができ、これらの偏差は各蓄積素子に対して加算される。例えば平均の公称電圧閾値が2.4Vであると仮定する。エネルギ蓄積装置の現在測定される比較的高い温度のため、この閾値が0.3Vだけ低下されるものとする。しかし車両の現在の作動状態(通常とみなされる非動的作動とは異なり動的作動)は、現在0.1Vだけ高い電圧閾値を可能にするであろう。この考察される2つの蓄積素子のうち、1つが比較的「若く」、従って老化減速のため閾値減少を必要としないものとする。この例において、この蓄積素子に対して2.2Vの閾値が設定される。これに反し考察されている他の蓄積素子では、老化が他の蓄積素子に対して、これに対し老化減速のため閾値が0.1Vだけ低下されるように、大きく進行せしめられる。この例においてこの蓄積素子に対して、2.1Vの閾値が設定される。
車両の作動状態及びエネルギ蓄積装置の温度は秒ないし分内で変化することがあるが、蓄積素子の老化状態は比較的緩慢(例えば日ないし月の時間目盛)に変化する量である。それに応じて多くの実施例では、温度又は車両作動状態の検出及びそれに応じて温度又は車両走行状態に関係する閾値の調節は、比較的頻繁に(例えば秒ないし分の範囲にある周期で)行われるが、個々の蓄積素子の老化状態の検出及びそれに応じて老化状態に関係する閾値の調節は、まれに(例えば日ないし月の範囲にある周期で)行われる。
閾値を超過する蓄積素子及びエネルギ蓄積装置全体からのエネルギ放出
若干の実施例では、閾値超過のため蓄積素子から取出されるエネルギが放散され、例えば損失抵抗を介して消耗される。これに反し全体として効率的には有利である他の実施例では、蓄積素子から放出される電荷は、エネルギ蓄積装置の1つ又は複数の他の蓄積素子へ供給される。即ち最初に述べたように不均一な充電の傾向のため、しばしばこれらの他の蓄積素子は、充電の際直ちにその電圧閾値を超過することなく、まだ充電可能である。
多くの(又は多分すべての)蓄積素子が閾値を超過し、残りの蓄積素子(存在する場合)放出すべき電荷のために充分な受入れ能力をもはや持っていない、ということがもちろん起こり得る。この場合多くの実施例では、充−放電制御装置がエネルギ蓄積装置全体からのエネルギ取出しをひき起こす(充−放電制御装置も、例えばエネルギ蓄積装置を全体としても温度及び/又は作動状態に関係して充電しかつ放電するために、温度及び/又は作動状態の情報を受け、このため一般に電圧閾値より少し低い電圧が個々の蓄積素子のために与えられて、閾値制御される電荷平衡過程との干渉を回避する)。取出されるエネルギは例えば有効負荷へ供給されるか、又は抵抗を介して消耗(放散)される。多くの実施例では、電荷再分配回路自体もエネルギ放散作用することができる。このため若干の実施例では、加熱抵抗が電荷再分配回路に設けられている。他の実施例では、エネルギ放散が電荷再分配の際電荷再分配回路に生じる損失に基いている。これらの損失は、全エネルギ蓄積装置からエネルギを熱の形で取出す。エネルギ蓄積装置内の全エネルギが大きすぎると、最後にあげた実施例では、電荷の連続する再分配が蓄積されるエネルギを次第に減少させ、最後には全蓄積素子の電圧が電圧閾値を下回るようになる。
例としての蓄積素子
蓄積素子は、若干の実施例では電池であり、他の実施例ではコンデンサであり、しかもこれら実施例の多くでは(既に上述した)二重層コンデンサである。
電池はエネルギを化学的な形で蓄積する。従って比較的大きいエネルギ密度が得られる。化学的エネルギから電気的エネルギへの変換は、特定の損失を伴い、例えば(二重層)コンデンサにおけるより少し緩慢に行われるので、これらと比較して、全体として蓄積可能なエネルギ量に関して若干小さい出力しか取出し可能でない。更に変換速度は温度の低下と共に低下し、更にこのような電池の寿命は限られている。それにもかかわらず種々の使用において大きいエネルギ密度への要求が優勢なので、多くの実施例では電池例えばニッケル−金属−水素化物電池又はリチウム−イオン電池が使用される。
コンデンサはエネルギを直接電気的な形で蓄積するので、実際上損失及び遅れなしにかつ任意の頻度で取出すことができる。しかし従来のコンデンサにおけるエネルギ密度は比較的小さい(典型的に電界コンデンサでは0.01Wh/kg)。二重層コンデンサは従来のコンデンサの利点(実際上損失なしで速く頻繁な放電可能性)を持っているが、ずっと大きいエネルギ密度をとる。エネルギ密度は例えばアルミニウム電解コンデンサより1〜2けた大きい。その蓄積機構は、(従来の誘電体を持つコンデンサにおけるようにイオンの分極だけでなく)電界中におけるイオンの移動に基いている。しかも電気化学的二重層の充−放電が起こる(従って「二重層コンデンサ」という名称が生じる)。この層は2つの相を含み、例えば一方の側にある導電可能な炭素と他方の側にあって溶媒に溶解しているイオンを含んでいる。充電及び放電の際、イオンが分極化した炭素電極から取出されるか又は突き出される。電荷担体の間隔は数nmにすぎず、このような炭素材料の面積は非常に大きいので、小さい体積で比較的大きい容量が得られる(例えばT.Dietrich:UltraCaps−Power fuer innovative Automobilapplikationen。なお「UltraCap」はEpcos社から販売される二重層コンデンサの商標名であり、専門文献ではしばしば二重層コンデンサ用の一般名称として使用される)。
図1:電圧及び温度の関数としての寿命
さて図1に戻って、そこにはエネルギ蓄積素子の実施例において使用される蓄積素子、ここでは典型的な二重層コンデンサの寿命が、4つの異なる温度に対する蓄積素子電圧の関数として示されている。4つの寿命−電圧曲線に共通なことは、電圧の低下と共に寿命が著しく(しかも指数関数的に)増大し、更に温度の低下と共に増大することである。例えば約25℃だけ温度の低下に寿命の10倍が相当する。
若干の実施例では、図1に示す関係に基いて、蓄積素子の作動電圧が、電圧閾値の適当な設定により、そのつど存在する温度に関係して、充分小さい値に保持されて、蓄積素子の特定の寿命を得る。図1において10年線が破線で示されて、−15℃において10年の寿命を得るために、2.65Vの電圧を維持せねばならず、例えば5℃,25℃,45℃では電圧を2.45V,2.25V,2.05Vに低下せねばならないことを示している。
図2:個々の蓄積素子を持つ電荷再分配回路
図2による電荷再分配回路は、直列接続される複数の蓄積素子2を持っている。この実施例では、これらの蓄積素子は、後述するように約2.4Vの範囲で作動せしめられる二重層コンデンサである。従ってエネルギ蓄積装置1の約48Vの全電圧UESを得るために、例えば20個の蓄積素子2が直列接続されている。エネルギ蓄積装置1は、外部へ出力電流を導く2つの接続線即ち正接続線3及びアースへの接続線4を持っている。接続線3,4を介して電流が流れ、この電流によりエネルギ蓄積装置1が外部から充電されるか又は外部へ放電される。
図2の実施例では、各蓄積素子2に電荷再分配装置5が付属している。電荷再分配装置5は、共同で1つの電荷再分配回路6を形成している。電荷再分配装置5はそれぞれ2つの入力接続部7,8及び2つの出力接続部9.10を持っている。入力接続部7,8のうち一方7が対応する蓄積素子2の正端子に接続され、他方8が負端子に接続されている。出力接続部9,10のうち、高い電位にある接続部9がエネルギ蓄積装置1の正接続部3に接続され、低い電位にある接続部10がアース4に接続されている。従って電荷再分配装置5は、出力側で蓄積素子2の直列回路と並列接続されている。
電荷再分配装置5はそれぞれ1つの変圧器11を持ち、この変圧器11が電荷再分配装置5を、入力接続部7,8を持つ一次部分12と出力接続部9,10を持つ二次部分13とに分割する。変圧器11は変圧作用する必要がなく、従って1の変圧比を持つことができる。図2による例では、一次巻線14及び二次巻線15は異なる極性を持っているので、一次側及び二次側でそれぞれ高い電圧レベルと低い電圧レベルが対向している。
電荷再分配装置5の一次部分12は一次巻線14とパワスイッチ16との直列回路によって形成され、パワスイッチは例えばバイポーラトランジスタ又は電界効果形パワトランジスタ(ここではパワMOSFET)である。二次部分13は二次巻線15とダイオード17との直列回路により形成され、ダイオード17は蓄積素子2の直列回路の正接続部3へ電流を通す。
更に電荷再分配装置5は、パワスイッチ16用のスイッチ信号を供給する局部制御装置18を持っている。図2に示す実施例では、この局部制御装置18は入力接続部7及び8に接続されて、それぞれ対応する蓄積素子2の電圧UELを測定する。
図2による実施例では、蓄積素子2にそれぞれ1つの温度センサ19が付属している。この温度センサ19は蓄積素子2の現在の温度を連続的に測定し、局部制御装置18が測定される温度を表す信号を連続的に供給する(「n」は蓄積素子2の数である)。温度センサ19は例えばそれぞれの蓄積素子2のハウジングに熱伝導するように設けられている。
局部制御装置18は、(例えば直列バスの形の)制御導線を介して上位の制御装置21に接続されている。局部制御装置18は、上位の制御装置21へ、制御導線20を介して、局部情報例えば現在蓄積素子2において降下する測定電圧UELn及び蓄積素子2の現在の測定温度Tnを通報する(「n」は蓄積素子2の数である)。上位の制御装置21は、別の方向に局部制御装置18へ、制御導線20を介して電圧閾値を通報する。この場合若干の実施例では、電圧閾値は個々の電荷再分配装置5(図には実線で示されている)用の個々の閾値UTHRnであり、これに反し他の実施例では、上位の制御装置21は、すべての電荷再分配装置5(図2に破線で示す)に対して単一の閾値UTHRを送信する。
電荷再分配は次のように行われる。1つ又は複数の蓄積素子2の測定される現在の電圧UELnが、上位の制御装置21により規定される電圧閾値UTHRn又はUTHRより上にあると、関係する局部制御装置18により、この電圧が電圧閾値UTHRn又はUTHRより低下するまで、電荷が関係する蓄積素子2から放出される(若干の実施例ではヒステリシスが設けられ、即ち例えば固定値だけ電圧閾値UTHRn又はUTHRより下にある第2の閾値より下へ電圧UELnが低下するまで、電荷放出が行われる)。このため局部制御装置18がパワスイッチ16をクロック制御する。スイッチ16が閉じられると、一次部分12に電流が流れるので、エネルギが変圧器11へ供給される。スイッチ16が開かれると、出力接続部9.10に、一次側電圧UELnよりずっと大きく従って蓄積素子2の直列回路の電圧USPより大きい電圧が誘起される。換言すれば、スイッチ16が開くと、変圧器11に供給されるエネルギが、二次側で電圧を上昇させながら放出される。個々の蓄積素子2から取出されるエネルギは、電荷再分配回路6において損失熱に変換されるエネルギを別として、電圧上昇後再び蓄積素子2の直列回路へ供給される。全体として電荷再分配装置5は、いわゆる一次クロック制御されるブロッキングオシレータ形変換器を形成する。
多くの実施例では、個々の温度センサ19の代わりに共通な温度センサ19″が設けられて(図2に破線で示す)、例えばエネルギ蓄積装置1の全体ハウジングと伝熱結合され、かつ蓄積素子2の共通な温度Tを連続的に測定して、上位の制御装置21へ通報する。
多くの実施例では、エネルギ蓄積装置1の充−放電回路に電流測定器22が設けられて、その電流値を上位の制御装置21へ通報する。充電過程又は放電過程における充−放電電流を知り、それに伴う個々の蓄積素子2の電圧UELnの変化を知ると、上位の制御装置21は個々の蓄積素子2の容量を求めることができる。
エネルギ蓄積装置1が電気車両又は電気ハイブリッド車両の駆動エネルギ及び制動エネルギ蓄積装置として用いられる多くの実施例では、上位の制御装置21が、現在の車両作動状態(又は車両作動状態の変化)を表す信号を受信する。これらの作動状態信号は、例えば車両がちょうど作動休止又は作動状態にあるか、又は強く又は弱く変化する走行状態で作動しているか、かつ/又は電気常用制動が行われるかを示す。
後述するように、上位の制御装置21は、前記の入力量(個々の温度T又は共通の温度T、充−放電電流及びそれに伴う電圧UELnの変化、及び/又は車両作動状態についての情報)から、個々の電圧閾値UTHRn又は多くの実施例では単一の電圧閾値UTHRを計算し、これを局部制御装置18へ伝送し、この局部制御装置がこの閾値又はこれらの閾値をその(上述した)電荷放出動作の基礎とする。
図3:蓄積素子群を持つ電荷再分配回路
図3a〜3cは他の実施例を示し、(ここでは2a′及び2b′で示される)それぞれ2つの直列接続される蓄積素子が、以前の(未公開の)ドイツ連邦共和国特許出願第102004062186号に従って1つの蓄積素子群2′にまとめられている。蓄積素子2a′及び2b′の個別電圧はUELna′及びUELnb′で示され、UELna′とUELnb′との和である蓄積素子群2′の電圧はUELn′で示されている。図3aの蓄積素子群2′を図2の蓄積素子2と類似であるものとみなすと、図2に対して述べたことが図3の実施例にも当てはまる。例えば図3において局部制御装置18′が個々の蓄積素子群2′の電圧UELn′を測定する。個々の温度センサTn′が、図3ではそれぞれの蓄積素子群2′の蓄積素子2a′,2b′の共通な温度を測定する。局部制御装置18′は、これらの値を、図2に関して上述したように上位の制御装置21′に通報する。この制御装置21′は、これらの(及び場合によっては上述した他の)入力量に基いて、図3では蓄積素子群2′の電圧UELn′に関する個々又は単一の閾値UTHRn′又はUTHR′を求める。図2の実施例の特定の電圧閾値UTHRn又はUTHR例えば2.25Vは、従って図3の実施例では上位の制御装置21′により規定される2倍の高さの電圧閾値UTHRn′又はUTHR′即ち4.5Vに相当する。
電荷再分配は図2と同じように行われる。即ち1つ又は複数の蓄積素子群2′の測定される現在の電圧UELn′が、上位の制御装置21′により規定される電圧閾値UTHRn′又はUTHR′の上にあると、局部制御装置18′により、電荷が関係する蓄積素子群2′から放出される。このため局部制御装置18′が(図3bのマイクロコントローラ26により)パワスイッチ16をクロック制御するので、関係する蓄積素子群2′から電荷が取出されて、他の蓄積素子群2′へ供給される。
原則的には、1つの蓄積素子群2′内における両方の蓄積素子2a′,2b′の間の充電状態における非対称が生じることもあろう。このような非対称を回避するため、図3の実施例の局部制御装置18′は、それぞれの蓄積素子群2′内の個別電圧UELna′及びUELnb′を対称にするように構成されている。この目的のため付加的な電圧タップが個々の蓄積素子2a′,2b′の間に設けられて、それぞれの局部制御装置18′が、それぞれの蓄積素子群2′の電圧UELn′のみならず個々の蓄積素子2a′,2b′の電圧UELna′及びUELnb′も測定できるようにする。個々の電圧UELna′又はUELnb′が、上位の制御装置21′により規定される閾値UTHRn′又はUTHR′の半分を超過すると、局部制御装置18′がこの蓄積素子(例えば2a′)から電荷を取出して、閾値UTHRn′2又はUTHR′/2(及び場合によっては付加的なヒステリシス値)を再び下回るまで、関係する蓄積素子群2′の他の蓄積素子(例えば2b′)へこの電荷を供給する。
群内部のこの電荷再分配を行うため、局部制御装置18′は例えば図3bに示す下部構造を持っている。これは、2つの電圧変換器23a,23b、2つの電圧測定増幅器24,1つの通信インタフェース25及びマイクロコントローラ26を含んでいる。電圧変換器23a,23bは蓄積素子2a′,2b′の群内部の電圧再分配に役立つので、これらは以下「蓄積素子変換器」とも称される。蓄積素子2a′,2b′の蓄積素子変換器23a,23bは、その出力端をそれぞれ他方の蓄積素子2b′又は2a′の正端子に接続されている。蓄積素子変換器23a,23bは例えばチョーク変換器であり、上部蓄積素子変換器23aは例えば電圧低下変換器であり、下部蓄積素子変換器は例えば電圧上昇変換器である。電圧上昇チョーク変換器3b用の回路が図3cに概略的に示されている。図2に関連して説明した電荷再分配装置5におけるのと同様に、蓄積素子変換器23a,23bにおいて、パワスイッチ27をクロック操作することにより、それぞれ付属の蓄積素子2a′,2b′から電荷の放出が行われる。これは、チョーク28における自己誘導により、電圧を上昇又は低下しながら通電をひき起こす。スイッチ27の駆動は、スイッチ16の駆動と同じようにマイクロコントローラ26により行われる。電圧を低下チョーク変換器23b用の回路は、例えば図3cから、大体においてスイッチ27とショーク28の交換により得られる。
図4:双子装置
図4は2つの蓄積素子2a′,2b′の双子装置29を示す。蓄積素子は例えば二重層コンデンサであり、そのハウジングは例えば円形の2つの端面を有する長く延びた円筒形状を持っている。両方の蓄積素子2a′,2b′は、共通な面内にあるハウジング円筒の縦軸線を平行に設けられている。蓄積素子2a′,2b′はそれぞれ反対側端面に正の電流接続部30及び負の電流接続部31を持っている。蓄積素子2a′,2b′は、その極性に関して逆に向けて設けられ、即ち隣接する端面に、一方の蓄積素子の正の電流接続部30及び他方の蓄積素子の負の電流接続部31がある。一方の側で両方の隣接する電流接続部30,31が接続導体32に結合されている。従って両方の蓄積素子2a′,2b′は一緒に図3の蓄積素子群2′を形成する。他方の側にある電流接続部30及び31は、この群2′の正又は負の接続端子33及び34を形成している。これらの接続端子は、それぞれ接続帯片35を介して図示した種類の別の双子装置に接続されている。両方の接続端子33,34の間で、群2′に付属する電荷再分配装置5′(図3)がハウジング36内に設けられている。ハウジング36は温度センサ19′も収容し、しかもこの温度センサが両方の蓄積素子2a′,2b′と熱伝導接触するように収容している。ハウジング36内の電荷再分配装置は、図3により上述したように、蓄積素子対2′の両方の接続端子33,34に接続され、更に例えば接続帯片32の接触により両方の蓄積素子2a′,2b′の間の電位にあるタップ37を持っている。ハウジング36内の電荷再分配装置は、更に蓄積素子群2′を含む全蓄積装置の正及び負の接続端子にも接続されている。更にそれは、通信接続のため上位の制御装置21に制御導線20を介して接続されている。
図5:電荷再分配
図5は、図2〜4による実施例によって行われる電荷再分配機能を種々の電圧−時間線図により示している。縦軸にはそれぞれ電圧UELnが記入され、横軸には時間tが記入されている。線図において、蓄積素子2に対する電圧推移がn=2,n=3で、また1つ又は複数の電圧閾値UTHR又はUTHRnが示されている。電圧閾値にはそれぞれヒステリシスが属する。
図5aは第1の場合を示し、充電過程中に電圧閾値UTHRが超過される。図5aによる例は、すべての蓄積素子に対して単一の電圧閾値が用いられる。
既に初期状態において、異なる蓄積素子が異なる電圧を持ち、しかも初めに電圧UEL1が3つの電圧のうち最高の電圧を持ち、電圧UEL2が中間の電圧を持ち、電圧UEL3が最低の電圧を持っている。既に最初に与えられるこれらの電圧差異は、例えば先行する充電過程及び放電過程に因る。即ちこのような充電対称を形成する一般的な傾向は既に上述した。さて時点tに充電過程が始まって、3つの蓄積素子すべての電圧UELnがほぼ同じ傾斜で増大する。時点tに最高の所にある蓄積素子の電圧UEL1が、上位の制御装置により規定される電圧閾値UTHRを超過する、この閾値超過と共に既に説明した再充電過程が始まって、蓄積素子n=1から電荷が取出され、この電荷が他の蓄積素子へ供給される。簡単にするため図5aにおいて、閾値UTHRの超過と共に充電過程も終了するものと仮定されているので、図5aにtから電荷取出しの効果のみを示すことができる(これに反し一般的な場合充電過程はt後もなお継続することがあるので、蓄積素子n=1に、充電過程のため電荷が供給され、再充電過程のため放出される)。その結果再充電過程に関係する蓄積素子n=1の電圧UEL1が低下し、それに反し他の蓄積素子の電圧UEL2及びUEL3はほぼ一定のままである(精確に言えばこの電圧は少し上昇する。なぜならば蓄積素子n=1から取出される電荷が他の蓄積素子へ供給されるからである。しかし他の蓄積素子の数が比較的大きい場合、比較的強い希薄効果が生じるので、他の蓄積素子の電圧上昇は、図5に示す図面の精度では認められない)。時点tに、減少する電圧UEL1はヒステリシスだけ減少した電圧閾値に達し、それから再充電過程が終了せしめられ、今や電圧UEL1も一定に留まる。
図5bは類似な場合を示すが、閾値超過は充電過程によってひき起こされるのではなく、閾値UTHRの低下によってひき起こされる。初期状態は図5aの初期状態に一致している。時点tに、閾値UTHRが上位の制御装置21により減少される。既に述べ更に後述するように、これは例えば蓄積素子の温度の適当な上昇又は車両作動状態の変化に因ることができる。閾値変化のため高い方の電圧UEL1が閾値UTHRより上にあり、他の電圧値UEL2及びUEL3は減少した閾値UTHRの下に留まる。図5aにおけるように、超過する蓄積素子n=1に対する閾値超過(ここではtにおける)と共に再充電過程が始まるので、その電圧UEL1が低下する。これに反し他の蓄積素子の電圧UEL2及びUEL3は、図面の精度内で同じままである。tで電圧UEL1がヒステリシスを含めて閾値UTHRを下回るので、再充電過程が終了し、電圧UEL1は今や一定に留まる。
図5cは図5aに類似の場合を示すが、蓄積素子に固有の電圧閾値を持つ実施例を示している。図5cの例において、蓄積素子n=2に対する閾値(即ち閾値UTHR2)は他の蓄積素子に対する閾値UTHR1及びUTHR3より低い所にある。図5cにおいて仮定される電圧UELnの初期状態は、図5aの初期状態に一致している。時点tに充電過程が始まり、tで閾値を生じる。図5cの例では閾値UTHR2は他の閾値より著しく小さいので、蓄積素子n=2ではその電圧UEL2が閾値を超過し、電圧UEL1及びUEL3はその閾値UTHR1及びUTH3を超過しない。その結果tにおいて、蓄積素子n=2に対して再充電過程が始まって(図5aにおけるように充電過程の同時終了を仮定して)、電圧UEL12の低下をひき起こす。これに反し電圧UEL1及びUEL3はほぼ一定のままである。tで電圧UEL2はヒステリシスを含む閾値UTHR2を下回るので、この時点に再充電過程が終了する。一層低い閾値UTHRは、例えば蓄積素子n=2が他の蓄積素子より高い温度又は高い実効老化を持つことによって、根拠づけられる。
図5dは蓄積素子が固有の閾値を持つ場合を示すが、閾値超過は充電によるのではなく、図5bのように閾値低下によってひき起こされる。初期状態で3つの閾値すべてUTHR1,UTHR2及びUTHR3がほぼ同じ値に設定されている。時点tにこれらの閾値のうち1つ即ちUTHR2が低下される。このような選択的低下は、例えば蓄積素子n=2の特別な温度上昇によるか、又はこの蓄積素子が特に大きく老化していることの検証によってひき起こすことができる。閾値低下に伴ってUEL2による閾値超過のため、蓄積素子n=2に対して電荷再分配過程が始まって、図5b及び5cに従って閾値/ヒステリシス下回りの際再び終了する。
図6:温度の関数としての閾値
図6は、例えば上位の制御装置により規定される電圧閾値が温度に関係してどのように変化されるかを示している。図示した関係は、単一の閾値UTHR及び実施例に応じて使用される蓄積素子に固有の閾値UTHRnの温度依存性に対しても同じように当てはまる。前者の場合電圧閾値の図示した推移は、蓄積装置の共通な温度Tに関し、後者の場合個々の蓄積素子2又は個々の蓄積素子群2′(図3)の個々の温度Tに関する。その関係は、温度T又はTの低下と共に電圧閾値UTHR又はUTHRnが増大し、しかも蓄積素子の特定の寿命が得られるように増大する。図示した図6の例は、10年の寿命である。更に電圧閾値UTHR又はUTHRnの上昇は、特定の最高値例えば2.5Vに限定することができる。図6に示す関係は、多くの実施例において、例えば表の形で上位の制御装置21に記憶されている。この制御装置は、測定されるか求められる温度T又はTに関係して表から閾値UTHR又はUTHRnを求めて、これを局部制御装置18に規定する。
図7:車両の作動状態の関数としての閾値
同じように図7は、電圧閾値と車両作動状態との関係を示している。多くの実施例では、この関係は単独で、即ち図6に示す温度関係なしに与えられている。これらの実施例に関して、図7の左の縦軸は電圧閾値の絶対値UTHRを示している。他の実施例では、図7に示す電圧閾値と車両作動状態との関係が、図6に示す温度の関係に重畳されている。これらの実施例に対して図7の右の縦軸が変化値ΔUTHR′を示している。これらの変化値は、符号に応じて図6の閾値UTHR又はUTHRnに加算されるか又はこれから減算される。種々の作動状態がエネルギ蓄積装置1のすべての蓄積素子2又は蓄積素子群2′に同じように該当するので、図7には共通な電圧閾値UTHR又は共通な閾値変化ΔUTHRの関係のみが示されているが、個々の電圧閾値又は電圧閾値の個々の変化は示されてない。
図7の例では4つの作動状態、即ち作動休止、非動的作動(例えば高速自動車道路走行)、動的作動(例えば市内交通)及び電気制動が区別されている。「非動的作動」の作動状態は、この場合他のやり方で(例えば温度に関係して)決定される電圧閾値の変化を伴わない通常状態とみなされる。これに反し作動休止では、電圧閾値が寿命延長のため著しく低下され、図7の例では0.2Vだけ低下される。これに反し動的作動及び電気制動では、蓄積装置の容量増大のため、電圧閾値が高められ、しかも動的作動では0.1V、電気制動では更に0.2Vだけ高められる。
図8:老化を均一化するための閾値設定
図8は、既に平均以上に老化した蓄積素子の一層緩慢な老化を行うため多くの実施例において行われる非対称な閾値設定を示している。まず図8aは、例えば蓄積素子例えば二重層コンデンサの容量が老化の増大と共にどのように減少するかを示し、従って容量の算定から蓄積素子の実効老化をどのように推論するかも示している。図8aに示す関係では、例えば基礎となっている蓄積素子がこのような電圧で作動せしめられ、約10年後にその寿命の終わりに達することが仮定された。上述したように、上位の制御装置21は、充−放電電流及びそれに伴う電圧変化の測定により容量を求める。図8aに示す関係から、個々の蓄積素子の実効老化が推論される。
既に上述したように、個々の蓄積素子の早期の老化は、通常この早期の老化に対するエネルギ蓄積装置の早期の故障をひき起こすことになる。このような早期の老化は、図8bの横軸に、エネルギ蓄積装置の1つの蓄積素子の実効老化とすべての蓄積素子の平均老化との差として記入されている。さて図8bには、考察されている蓄積素子nの電圧閾値が、その早期の老化に関係してどんな差値ΔUTHRnだけ低下されて、この蓄積素子の引続く老化を遅らせ、それにより蓄積素子の老化を均一化し、従ってエネルギ蓄積装置の寿命を全体として高めるかが、例として示されている。図8bが示すように、平均老化の場合、電圧閾値のこのような低下は行われない。例えば図1からわかるように、ここで考察されている蓄積素子例えば二重層コンデンサでは、0.2Vの電圧低下は、寿命を1年から約10年に延長する。それに応じて図8bによれば、考察されている蓄積素子が実効的に既に10年だけ蓄積素子の平均より老化していると、電圧閾値が約0.2Vだけ低下される。上位の制御装置21はすべての蓄積素子の実効老化を求め、平均老化を求め、それから実効老化と各蓄積素子に対する平均老化との差を計算し、それから上位の制御装置21に記憶されている図8bの関係により、各蓄積素子に対する閾値低下ΔUTHRnを求め、蓄積素子に個々に低下される電圧閾値ΔUTHRnに応じて、局部制御装置18に伝送する。
図9:これらの閾値関係の組合わせ
図9は、図6に対応して電圧閾値の温度依存性を示しているが、更に図7に示す車両作動状態との関係及び図8に示す個々の蓄積素子の老化状態の関係と共に示している。n=1と称される第1の蓄積素子は、図9の例においてまだ老化しておらず、即ち老化「0年」を持っている。「非動的作動」の作動状態に対して、その閾値−温度曲線は図6に示すものと一致する。これに反しn=2と称される第2の蓄積素子は、図9の例では既に著しく老化しており、既に5年の実効老化を持っている。従って図8bに従って、蓄積素子n=2の閾値−温度曲線は、例えば0.1Vだけ低い方の電圧へ移動されている。
破線で図9は、他の車両作動状態に対する同じ電圧閾値−温度曲線即ち「作動休止」の作動状態を示している。この場合図7に従って、電圧閾値−温度曲線は、「非動的作動」の作動状態に対して0.2Vだけ低い方の値に移動している。
図10:エネルギ蓄積装置を持つ駆動システム
図10は、図2〜9によるエネルギ蓄積装置1及び電荷再分配回路6を持つ自動車の駆動システムを示している。駆動システムは内燃機関101を持ち、この内燃機関101が駆動軸102(例えば内燃機関101のクランク軸)、クラッチ103及び動力伝達系の別の(図示しない)部分を介して車両の駆動車輪へトルクを送出する。駆動軸102上に、駆動補助手段(ブースタ)及び回生ブレーキとして動作する電気機械104ここでは三相非同期機又は例えば永久磁石を備えた三相同期機がある。この電気機械104は電動機作動と発電機作動との間で切換え可能である。電気機械104は、内燃機関のブースタ及び場合によってはスタータとして電動機作動で動作し、これに反し回生ブレーキ及び場合によっては負荷への給電及びエネルギ蓄積装置の充電のための発電機として発電機作動で動作する。電気機械104は、駆動軸102上に直接はまってこれと相対回転しないように結合される回転子105、及び例えば内燃機関101のハウジングに支持される固定子106を持っている。電気機械104及び内燃機関101は常に一緒に回転する。即ち内燃機関101の始動、ブースタ機能、回生制動機能及び/又は発電機機能は、直接に変速なしに行われる。固定子106の(ここには図示してない)巻線は、逆変換装置107により、自由に設定可能な振幅、位相及び周波数を持つ電流及び電圧を供給される。逆変換装置107は、これらの電流及び電圧を、従来の長時間電池(例えば鉛−硫酸蓄電池)が設けられている直流電圧入力回路から発生する。入力回路には、充−放電制御装置38を介して、電荷再分配回路6を持つエネルギ蓄積装置1も接続されている。エネルギ蓄積装置1は、図2及び3に詳細に示したように、直列接続される蓄積素子群2′から構成されている。例えば車両加速の際トルク付加(ブースタ機能)のため、電気機械104が短時間大きい電力を必要とする場合、エネルギ蓄積装置1から短時間大きい電力が取出され、逆変換装置107を介して電気機械104へ供給される。車両の制動過程において、電気機械104が短時間大きい機械的出力を電力に変換し、逆変換装置107を介してエネルギ蓄積装置1へ供給する場合、大きい電力の電気エネルギの蓄積が逆の方向に行われる。更に連続する作動中、例えば電気機械104が負荷等へ給電するため発電機として動作する場合、エネルギ蓄積装置の再充電が行われる。例えば比較的長い車両停止後エネルギ蓄積装置1が放電してしまっている場合、始動過程前に長時間電池108からエネルギ蓄積装置を充電することができる。作動中に電圧閾値が求められ、この電圧閾値を用いて行われる再充電が、図2〜9に関して説明したように行われる。電圧閾値の設定は、図2又は3による上位の制動装置21,21′が行う。このための入力情報は、例えば温度センサ19,19′により測定される温度、求められる蓄積素子の老化状態及び/又は内燃機関制御装置109から通報される車両作動状態である。充−放電制御装置38も温度情報及び/又は作動状態情報を受けて、エネルギ蓄積装置1を全体として温度及び/又は作動状態に関係して充電しかつ放電する。
好ましい実施例は、直列接続される複数の蓄積素子を持つエネルギ蓄積装置が高い全体効率で寿命を保つやり方で作動するのを可能にする。
エネルギ蓄積装置において使用される蓄積素子の寿命と電圧及び温度との関係を示す。 個々の蓄積素子を持つ電荷再分配回路を示す。 蓄積素子群を持つ電荷再分配回路の実施例を示す。 電荷再分配回路の局部制御装置を示す。 電圧上昇チョーク変換機用回路を示す。 2つの蓄積素子の双子装置を示す。 電荷再分配のための電圧−時間線図を示す。 電荷再分配のための別の電圧−時間線図を示す。 電荷再分配のための別の電圧−時間線図を示す。 電荷再分配のための別の電圧−時間線図を示す。 電圧閾値と温度との関係を示す。 車両作動状態の関数としての電圧閾値を示す。 蓄積素子の容量と寿命との関係を示す。 老化と電圧閾値との関係を示す。 車両の作動状態を含めて温度と電圧閾値との関係を示す。 エネルギ蓄積装置を持つ車両用駆動システムを示す。

Claims (12)

  1. 直列接続される複数の蓄積素子(2,2’)及び1つの電荷再分配回路(6,6’)を持つ、電気駆動装置又は電気ハイブリッド駆動装置を備えた車両用のエネルギ蓄積装置であって、
    蓄積素子電圧(UELn,UELn’)が測定されて、電圧閾値(UTHRn,UTHR,UTHRn’,UTHR’)と比較され、蓄積素子(2,2’)の電圧が電圧閾値(UTHRn,UTHR,UTHRn’,UTHR’)を超過すると、電荷再分配回路(6,6’)がこの蓄積素子(2,2’)から電荷を放出し、これによりその電圧(UELn,UELn’)を減少し、
    更に蓄積装置に関する温度が求められ、電圧閾値(UTHRn,UTHR,UTHRn’,UTHR’)が、求められる温度(T,T)に関係して可変にされて、温度(T,T)の上昇と共に電圧閾値(UTHRn,UTHR,UTHRn’,UTHR’)が減少され、
    電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が車両の現在の作動状態にも関係して可変にされて、比較的高い蓄積又は取出し需要を持つ比較的短い持続時間に対する閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が一層大きく設定される、
    エネルギ蓄積装置。
  2. 蓄積素子(2,2’)から放出される電荷が、エネルギ蓄積装置(1)の1つ又は複数の他の蓄積素子(2,2’)へ供給される、請求項1に記載のエネルギ蓄積装置。
  3. エネルギ蓄積装置(1)の蓄積素子(2,2’)に対して共通な電圧閾値(UTHR,UTHR’)が使用され、この共通な電圧閾値(UTHR,UTHR’)が、求められる温度(T)に関係して可変にされる、請求項1又は2に記載のエネルギ蓄積装置。
  4. 求められる温度(T)が蓄積素子の共通な温度である、請求項3に記載のエネルギ蓄積装置。
  5. 個々の蓄積素子(2)又は蓄積素子の群(2’)に個々の電圧閾値(UTHRn,UTHRn’)が割当てられ、これらの電圧閾値(UTHRn,UTHRn’)が、個々の蓄積素子(2)又は蓄積素子の群(2’)に対してこれら蓄積素子(2)又は蓄積素子の群(2’)のために求められる温度(T)に関係して異なるように、これらの電圧閾値が可変にされる、請求項1又は2に記載のエネルギ蓄積装置。
  6. 求められる温度(T,T)が個々の蓄積素子(2)又は蓄積素子の群(2’)の測定される温度である、請求項5に記載のエネルギ蓄積装置。
  7. 蓄積素子(2,2’)がその老化に関して異なる大きさで進行可能であり、
    蓄積素子電圧(U ELn ,U ELn’ )が測定されて、電圧閾値(U THRn ,U THRn’ )と比較され、蓄積素子(2,2’)の電圧が電圧閾値(U THRn ,U THRn’ )を超過すると、電荷再分配回路(6)がこの蓄積素子(2,2’)から電荷を放出し、これによりその電圧(U ELn ,U ELn’ )を減少し、
    比較的大きく進行する老化を持つ蓄積素子(2,2’)に対する電圧閾値(U THRn ,U THRn’ )が、比較的小さく進行する老化を持つ蓄積素子(2,2’)に対する電圧閾値より低く設定される、
    請求項1〜6の1つに記載のエネルギ蓄積装置。
  8. 電圧閾値(U THRn ,U THRn’ )が、求められる温度(T ,T)又は車両作動状態に関して、蓄積素子老化に関するより一層頻繁に変換可能である、請求項7に記載のエネルギ蓄積装置。
  9. 直列接続される複数の蓄積素子(2,2’)及び1つの電荷再分配回路(6,6’)を持つ、電気駆動装置又は電気ハイブリッド駆動装置を備えた車両用のエネルギ蓄積装置であって、
    蓄積素子電圧(U ELn ,U ELn’ )が測定されて、電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )と比較され、蓄積素子(2,2’)の電圧が電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )を超過すると、電荷再分配回路(6,6’)がこの蓄積素子(2,2’)から電荷を放出し、これによりその電圧(U ELn ,U ELn’ )を減少し、
    電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が車両の現在の作動状態に関係して可変にされて、比較的高い蓄積又は取出し需要を持つ比較的短い持続時間に対する閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が一層大きく設定される、
    エネルギ蓄積装置。
  10. 車両の現在の作動状態の関係が、次の1つ又は複数の関係である、
    車両の作動中に、閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が作動休止におけるより大きい、
    強く変化する走行状態を持つ作動の際、閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が、比較的一定の作動状態を持つ作動の際より大きい、
    電気常用制動の際及びその後、閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )が電気常用制動のない場合より大きい、
    請求項1又は9に記載のエネルギ蓄積装置。
  11. 直列接続される複数の蓄積素子(2,2’)及び1つの電荷再分配回路(6,6’)を持つエネルギ蓄積装置であって、
    蓄積素子電圧(U ELn ,U ELn’ )が測定されて、電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )と比較され、蓄積素子(2,2’)の電圧が電圧閾値(U THRn ,U THR ,U THRn’ ,U THR’ )を超過すると、電荷再分配回路(6,6’)がこの蓄積素子(2,2’)から電荷を放出し、これによりその電圧(U ELn ,U ELn’ )を減少し、
    比較的大きく進行する老化を持つ蓄積素子(2,2’)に対する電圧閾値(U THRn ,U THRn’ )が、比較的小さく進行する老化を持つ蓄積素子(2,2’)に対する電圧閾値より低く設定される、
    エネルギ蓄積装置。
  12. 個々の蓄積素子(2,2’)の老化状態が蓄積素子容量の測定によって求められることを特徴とする、請求項7又は11に記載のエネルギ蓄積装置。
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