JP5003449B2 - 走行支援装置 - Google Patents

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本発明は走行支援装置に関し、特に、道路に設置した路側送信機から送信された信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を読取り、信号サイクル情報に基づいて車両の走行支援を行う走行支援装置に関するものである。
従来、道路に設置された光ビーコン等の路側送信機により、信号機における信号の変遷に関する情報を車両に対して提供することが行われている。例えば、特許文献1には、車両が信号のある交差点に向かって道路を走行している場合において、当該車両が、当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できず、当該交差点の手前で停止もできない車両の位置と速度の領域であるジレンマゾーンに入っている場合に、信号制御システムで設定される黄開始時刻等の信号制御の切り替えタイミング情報を車両で取り込み、ドライバーに対して当該交差点の手前で停止できる限界走行速度、当該車両が当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できる限界走行速度の提供を行うことにより、車両が交差点でスムーズに停止させるか、又は、黄信号終了以前で交差点に進入できるようにする技術が開示されている。
特開2006−139707号公報
ところで、運転者の交差点通過あるいは停止の判断(ジレンマ)には、信号切替わり(青信号→黄信号→赤信号等)のタイミングとともに、交差点における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等の他の交通状況の影響もある。熟練ドライバーは、知識及び経験に基づいて、信号と交通状況とに応じて交差点通過あるいは停止の判断を行う。つまり、例えば、黄信号で交差点に進入できるようなケースでも、対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等の存在によって、交差点で停止する判断を行う確率が増える。
しかしながら、上記のような技術では、ジレンマゾーンを回避するために、信号切り替わりのタイミング情報しか運転者に提供しないため、運転経験の少ない運転者では、対向右折車両の存在や、交差道路の横断歩行者等を認知したり、それらの挙動を予測したりする知識や余裕が少ないため、瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じる可能性がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、その目的は、交差点の通過あるいは停止の判断の際に、交差点に対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等が存在している場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる走行支援装置を提供することにある。
本発明は、道路に設置した路側送信機から送信された、信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を読取る信号サイクル読取手段と、道路に設置した路側送信機から送信された、信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかに関する情報である交通環境情報を読取る交通環境読取手段と、信号サイクル読取手段が読取った信号サイクル情報に基づいて、自車両が信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置を通過することができず、且つ自車両が信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置で停止することができない、自車両の位置及び速度の条件である自車ジレンマゾーンを判定する自車ジレンマゾーン判定手段と、自車ジレンマゾーン判定手段が判定した自車ジレンマゾーンに関する情報を、交通環境読取手段が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段と、を備えた走行支援装置である。
この構成によれば、信号サイクル読取手段が、道路に設置した路側送信機から送信された信号サイクル情報を読取り、交通環境読取手段が、道路に設置した路側送信機から送信された対向右折車等の交通環境情報を読取り、自車ジレンマゾーン判定手段が、当該信号サイクル情報に基づいて自車ジレンマゾーンを判定し、ドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段が、当該自車ジレンマゾーンに関する情報を交通環境読取手段が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、交差点の対向右折車や横断歩行者等の存在に応じたレベルでジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、交差点に対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等が存在している場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる。
この場合、ドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段は、交通環境情報が示す信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量が多いほど早いタイミングで、自車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供することが好適である。
この構成によれば、ドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段は、交通環境情報が示す対向右折車等の数量が多いほど早いタイミングで、自車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、判断に時間と余裕が必要となる対向右折車や横断歩行者の数が多いほど早期にジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを一層防止できる。
一方、先行車両と自車両との車間距離及び車頭時間のいずれかと、信号サイクル読取手段が読取った前記信号サイクル情報とに基づいて、先行車両が信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置を通過することができず、且つ先行車両が前記信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置で停止することができない、先行車両の位置及び速度の条件である先行車ジレンマゾーンを判定する先行車ジレンマゾーン判定手段と、先行車ジレンマゾーン判定手段が判定した先行車ジレンマゾーンに関する情報を、交通環境読取手段が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段と、を備えることが好適である。
この構成によれば、自車両が後続車両である場合に、先行車ジレンマゾーン判定手段が、先行車両と自車両との車間距離及び車頭時間(すなわち、先行車両がある位置を通過してから後続車両が同じ位置を通過するまでの時間)のいずれかと信号サイクル情報とに基づいて、先行車ジレンマゾーンを判定し、ドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段が、先行車ジレンマゾーン判定手段が判定した先行車ジレンマゾーンに関する情報を、交通環境読取手段が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するため、後続車両である自車両の運転者は、交差点の対向右折車や横断歩行者等の存在に応じたレベルで後続車両のジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、交差点に対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等が存在している場合に先行車両が早期にブレーキ操作を行うような場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、先行車両との追突を避けるためのブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる。
この場合、ドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段は、交通環境情報が示す信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量が多いほど早いタイミングで、先行車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供することが好適である。
この構成によれば、ドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段は、交通環境情報が示す信号機の位置における対向右折車等の数量が多いほど早いタイミングで、先行車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、交差点に対向右折車等が多く存在しており、先行車両が早期にブレーキ操作を行う可能性が高い状況ほど早期に先行車両のジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、先行車両の早期のブレーキ操作により、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、先行車両との追突を避けるためのブレーキ操作の遅れを生じることを一層防止できる。
本発明の走行支援装置によれば、交差点の通過あるいは停止の判断の際に、交差点に対向右折車、横断歩行者及び横断自転車等が存在している場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる。
以下、本発明の実施の形態に係る走行支援装置について添付図面を参照して説明する。図1は実施形態に係る走行支援装置が適用される状況を示す図であり、図2は実施形態に係る走行支援装置を示す機能ブロック図である。
図1及び2に示すように、本実施形態の走行支援装置50は、例えば同一車線を走行する先行車両A及び後続車両Bに搭載されるためのものである。本実施形態の走行支援装置50は、ビーコン(路側送信機)30,40からの信号機10における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報と、インフラセンサ20により検出されたビーコン30,40からの対向右折車C,対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qに関する交通環境情報とに基づき、先行車両A及び後続車両Bの走行支援を行うためのものである。
図2に示すように、インフラセンサ20の交差点交通環境認識部21は、対向右折車Cを認識するための対向右折車認識センサ・ECU22、対向右折車後続車Dを認識するための対向右折車後続車センサ・ECU23、横断歩行者Pを認識するための横断歩行者認識センサ・ECU24、横断自転車Qを認識するための横断自転車認識センサ・ECU25を備えている。これらの対向右折車C,対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qに関する情報は、交通環境情報としてビーコン30,40に送信される。
図2に示すように、先行車両A及び後続車両Bに搭載された走行支援装置50は、路車間通信機51、信号サイクル読取部52、交通環境読取部53、車両情報認識部54、自車速認識ECU55、自律センサ56、車車間通信機57、ジレンマゾーン通過/停止判定部58、及びドライバー情報提供部59を備えている。
路車間通信機51は、道路に設置したビーコン30,40から赤外線通信の形態で送信された路車間通信データを受信するためのものである。
信号サイクル読取部52は、路車間通信機51が赤外線通信の形態で受信した路車間通信データから、信号機10における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報や、ビーコン30,40を通過したときの自車両と信号機(交差点)10に応じた停止位置との距離に関する情報を読取るためのものである。信号サイクル読取部52は、特許請求の範囲に記載の信号サイクル読取手段として機能する。
交通環境読取部53は、路車間通信機51が赤外線通信の形態で受信した路車間通信データから、信号機10の位置における対向右折車C、対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qのいずれかに関する情報である交通環境情報を読取るためのものである。交通環境読取部53は、特許請求の範囲に記載の交通環境読取手段として機能する。
車両情報認識部54は、車速センサに接続された自車速認識ECU55により自車両の車速を認識するためのものである。また、車両情報認識部54は、GPS(Global Positioning System)により、自車両の現在位置を検出する。
自律センサ56は、具体的にはレーザセンサ等であり、自車両が後続車両Bとなった場合に、先行車両Aの現在位置、先行車両Aとの車間距離、相対接近速度、車頭時間を検出するためのものである。車車間通信機57は、先行車両A及び後続車両Bの間で車車間通信を行うためのものであり、互いに位置、車速、加速度(減速度)、ブレーキ操作の予定の有無等の情報を交換するためのものである。自律センサ56、車車間通信機57、及びビーコン30,40から路車間通信機51が取得した情報により、先行車両A及び後続車両Bの走行支援装置50は、自車両が先行車両Aであるか、後続車両であるかを認識することが可能となる。
ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、自車両が先行車両Aである場合に、信号サイクル読取部52が読取った信号サイクル情報及び信号機10に応じた停止位置までの距離に関する情報に基づいて、自車両が信号機の黄信号の終了までに信号機(交差点)10に応じた停止位置を通過することができず、且つ自車両が信号機の黄信号の終了までに信号機(交差点)10に応じた停止位置で停止することができない自車両の位置及び速度の条件である自車ジレンマゾーンを判定するためのものである。ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、特許請求の範囲に記載の自車ジレンマゾーン判定手段として機能する。
また、ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、自車両が後続車両Bである場合に、路車間通信機51によりビーコン40から受信した路車間通信データ、あるいは自律センサ56、車車間通信機57により取得した先行車両Aと自車両である後続車両Bとの車頭時間、自車両の現在位置、先行車両Aの現在位置、先行車両Aとの車間距離及び先行車両Aとの相対接近速度等の情報とに基づいて、先行車両Aが信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置を通過することができず、且つ先行車両Aが信号機の黄信号の終了までに信号機に応じた停止位置で停止することができない、先行車両Aの位置及び速度の条件である先行車ジレンマゾーンを判定するためのものである。ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、特許請求の範囲に記載の先行車ジレンマゾーン判定手段としても機能する。
ドライバー情報提供部59は、具体的には、GPSの液晶ディスプレイや音声スピーカであり、自車両が先行車両Aである場合に、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が判定した自車ジレンマゾーンに関する情報を、交通環境読取部53が読取った交通環境情報に応じたタイミングで先行車両Aである自車両の運転者に提供するためのものである。
本実施形態では、交通環境情報に応じたタイミングは、交通環境情報が示す信号機10の位置における対向右折車C、対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qのいずれかの数量が多いほど早いタイミングに修正されるように設定されている。図3は、対向右折車、横断歩行者・自転車の有無に対する情報提供タイミングの修正量を示したもので、例えば、交差点に対向右折車Cが一台存在し、横断歩行者P、横断自転車Qのいずれかが存在している場合(表中欄の下段)、タイミング修正量は「中」となるように設定されている。また、交差点に対向右折車C及び対向右折車対向車Dの二台が存在し、横断歩行者P、横断自転車Qのいずれかが存在している場合(表右欄の下段)、タイミング修正量は「大」となるように設定されている。ドライバー情報提供部59は、特許請求の範囲に記載のドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段として機能する。
また、ドライバー情報提供部59は、自車両が後続車両Bである場合に、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が判定した先行車ジレンマゾーンに関する情報を、図3に上述したように交通環境読取部53が読取った交通環境情報に応じたタイミングで後続車両Bである自車両の運転者に提供するためのものである。ドライバー情報提供部59は、特許請求の範囲に記載のドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段としても機能する。
なお、ドライバー情報提供部59は、交通環境読取部53が読取った交通環境情報が示す信号機10の位置における対向右折車C、対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qのいずれかの数量が多いほど、情報提供のタイミングを早める他、運転者に対する情報提供の強度(情報提供の頻度等)を強くしたり、重大性(音量、輝度)等を大きくするものであっても良い。
以下、本実施形態の走行支援装置の動作について説明する。以下の説明では、図1に示すように、本実施形態の走行支援装置50を搭載した同一車線を走行する先行車両A及び後続車両Bが、対向右折車C,対向右折車後続車D、横断歩行者P及び横断自転車Qのいずれかが存在する交差点に進入する場合を想定して説明する。
図4は、実施形態に係る走行支援装置の動作を示すフロー図である。図4に示すように、先行車両A及び後続車両Bに搭載された走行支援装置50は、ビーコン30,40からそれぞれ路車間通信機51により路車間通信データを受信し、信号サイクルサイクル読取部52により信号機10の信号サイクル情報及びビーコン30,40を通過したときの自車両と信号機(交差点)10に応じた停止位置との距離に関する情報を取得する(S11)。また、先行車両A及び後続車両Bに搭載された走行支援装置50は、路車間通信機51により受信された路車間通信データから、交通環境読取部53により信号機(交差点)10付近の交通環境を認識する(S12)。車両情報認識部54の自車速認識ECUは、自車両の自車速を認識する(S13)。
ここで、自律センサ56、車車間通信機57、及びビーコン30,40から路車間通信機51が取得した情報から、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が、自車両に先行車両がないと判定した場合、すなわち、自車両が先行車両Aである場合は(S14)、ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、自車両が、自車ジレンマゾーンに該当するか否かの判定を行う(S15)。
以下、図5及び6を参照して、ジレンマゾーンについて説明する。ジレンマゾーンとは、車両が信号のある交差点に向かって道路を走行している場合、当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できず、当該交差点の手前で停止もできない車両の位置と速度の領域をいう。図5は、ジレンマゾーンを説明するための図であり、情報提供が無い場合における停止線までの距離と車速との関係を示すグラフ図である。縦軸は車両の車速、横軸は車両の位置から交差点の停止線までの距離を表す。
図5において、曲線L1は当該車両が減速したならば停止線で停止することのできる走行速度と距離の関係(停止条件)を表し、直線L2は車両が走行中に黄信号になった場合にその黄信号時間内に(赤信号になる前に)車両が交差点の停止線まで到達することのできる走行速度と距離の関係(進入条件)を表す。
ここで、曲線L1,直線L2の左側の領域にある車両は、そのときの走行速度と距離では停止線の手前で停止することはできないが、黄信号時間内に停止線まで到達することは可能である。そこで、曲線L1,直線L2の左側の領域にある車両の運転者は、走行中に黄信号になった場合に車両が交差点をわたってしまおうと判断する。
また、曲線L1,直線L2の右側にある領域の車両は、そのときの走行速度と距離では停止線の手前で停止することは可能であるが、停止線まで到達した時点では、すでに黄信号時間は終わっている(赤信号になっている)。そこで、曲線L1,直線L2の右側にある領域の車両の運転者は、走行中に黄信号になった場合に減速して交差点で停止しようと判断する。
一方、曲線L1と直線L2との間にある斜線で示した領域dはジレンマゾーンといい、停止線でスムーズに(安全に)停止することも、黄信号が終わるまでに交差点に進入することもできない領域である。例えば、図5の曲線L3に示すように、ジレンマゾーンの領域dにおいて、信号機が青信号から黄信号に変わり、運転者がジレンマゾーンの領域dでブレーキ操作を開始した場合、通常よりも大きな減速度が必要となる。
この場合、図6の曲線L4に示すように、上述した特許文献1の装置のように、ジレンマゾーンの領域dに該当する信号機が青信号から黄信号に変わる前のタイミング(青信号が点灯中のタイミング)において、運転者に対して当該交差点の手前で停止できる限界走行速度、当該車両が当該交差点の黄信号の終了までに当該交差点に進入できる限界走行速度の提供があるときは、ブレーキ操作を早期に開始してジレンマゾーンの領域dに入らない余裕のある減速が可能となる。
以上のように、信号切替り(青→黄)時の信号無視とならない通過/停止判断は、黄点灯時間に依存し、黄信号中に停止線を通過するか否かである。停止線通過直後に赤信号が点灯したとしても、交差点においては走行車線、対向車線及び交差車線の全ての信号機が赤信号となるように制御されるため、交差点を通過することができる。
しかしながら、図1に示すように対向右折車Cが対向車線に存在する場合、対向右折車Cの運転者は、信号機が右折矢灯器を有する型式や時差式でない場合には、対向側と同じ信号切替り(青→黄→赤)に従うため、黄信号点灯時には対向直進車の停止を期待し、自車両が早く右折したいと考える。
また、対向右折車Cに対向右折車後続車Dが存在する場合には、対向右折車Cの運転者は、対向右折車後続車Dも右折が完了するようにとの思いやりや、対向右折車後続車Dが自車両後部に接近していることによる切迫感から、対向右折車後続車Dが存在しない場合よりも強く早く右折したいと考える。
さらに、信号交差点では、横断歩行者Pや横断自転車Q等は、車両の進行状況(停止し切れない車両等)よりも盲目的に信号に従う傾向が見られる。特に図1に示すような、先行車両Aに対して交差点の向こう側の横断歩行者Pや横断自転車Q等は、先行車両Aの停止線が遠いため注意を払わない傾向が強く、自分側の信号が青信号となるのと同時に横断し出す者もいる。
自車両が先行車両Aの状況となった多くの熟練運転者は、上記の事象が生じるとの知識及び経験に基づいて、信号と交通状況とに応じて、通過又は停止の判断を行う。つまり、黄信号で交差点に進入することが可能なケースであっても、対向右折車Cの存在や交差道路の横断歩行者P等の存在によって、停止側の判断を行う確率が増える。
一方、運転経験の少ない若年者や、運転免許を取得しても運転経験の少ない運転者では、対向右折車両の存在や、交差道路の横断歩行者等を認知したり、それらの挙動を予測したりする知識や余裕が少ないため、瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じる可能性がある。
加えて、自車両が後続車両Bの状況となった場合には、運転者が熟練者であったとしても、対向右折車Cの存在や交差道路の横断歩行者P等の存在を先行車両Aに遮られて的確に認知することができず、先行車両Aの余裕を持った停止行動を予測することができないことになり、ブレーキ操作の遅れを生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では、ドライバー情報提供部59は、交通環境読取部53が読取った交通環境情報に基づいて、図3に示す情報提供タイミングの修正量を決定する(S16)。さらに、ドライバー情報提供部59は、当該修正量により対向右折車C、横断歩行者P等の存在に応じて修正されたタイミングで、自車両である先行車両Aの運転者にジレンマゾーン回避よりも早期に停止判断を促す情報提供を行う(S17)。
一方、自律センサ56、車車間通信機57、及びビーコン30,40から路車間通信機51が取得した情報から、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が、自車両に先行車両が有ると判定した場合、すなわち、自車両が後続車両Bである場合は(S14)、ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、先行車両Aが、先行車ジレンマゾーンに該当するか否かの判定を行う(S18)。
ドライバー情報提供部59は、交通環境読取部53が読取った交通環境情報に基づいて、図3に示す情報提供タイミングの修正量を決定する(S19)。さらに、ドライバー情報提供部59は、当該修正量により対向右折車C、横断歩行者P等の存在に応じて修正されたタイミングで先行車両Aの運転者に先行車ジレンマゾーンに関する情報提供が行われると予測し、先行車両Aの早期の停止行動を予測して、自車両である後続車両Bの運転者に先行車両Aの減速動作に注意を促す情報提供を行う(S20)。
本実施形態によれば、信号サイクル読取部52が、道路に設置したビーコン30,40から送信された信号サイクル情報を読取り、交通環境読取部53が、道路に設置したビーコン30,40から送信された対向右折車等の交通環境情報を読取り、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が、当該信号サイクル情報に基づいて自車ジレンマゾーンを判定し、ドライバー情報提供部59が、当該自車ジレンマゾーンに関する情報を交通環境読取部53が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、交差点の対向右折車Cや横断歩行者P等の存在に応じたレベルでジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、交差点に対向右折車C、横断歩行者P及び横断自転車Q等が存在している場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる。
また、本実施形態によれば、ドライバー情報提供部59は、交通環境情報が示す対向右折車C等の数量が多いほど早いタイミングで、自車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、判断に時間と余裕が必要となる対向右折車Cや横断歩行者Pの数が多いほど早期にジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、ブレーキ操作の遅れを生じることを一層防止できる。
一方、本実施形態によれば、自車両が後続車両Bである場合に、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が、先行車両と自車両との車間距離及び車頭時間のいずれかと信号サイクル情報とに基づいて、先行車ジレンマゾーンを判定し、ドライバー情報提供部59が、ジレンマゾーン通過/停止判定部58が判定した先行車ジレンマゾーンに関する情報を、交通環境読取部53が読取った交通環境情報に応じた度合で自車両の運転者に提供するため、後続車両Bである自車両の運転者は、交差点の対向右折車Cや横断歩行者P等の存在に応じたレベルで後続車両Bのジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、交差点に対向右折車C、横断歩行者P及び横断自転車Q等が存在している場合に先行車両Aが早期にブレーキ操作を行うような場合でも、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、先行車両Aとの追突を避けるためのブレーキ操作の遅れを生じることを防止できる。
また、本実施形態によれば、ジレンマゾーン通過/停止判定部58は、交通環境情報が示す対向右折車P等の数量が多いほど早いタイミングで、先行車ジレンマゾーンに関する情報を自車両の運転者に提供するため、自車両の運転者は、交差点に対向右折車C等が多く存在しており、先行車両Aが早期にブレーキ操作を行う可能性が高い状況ほど早期に先行車両Aのジレンマゾーンに関する情報を提供されることになり、先行車両Aの早期のブレーキ操作により、運転者が瞬間的に恐怖感を感じることや、先行車両Aとの追突を避けるためのブレーキ操作の遅れを生じることを一層防止できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
実施形態に係る走行支援装置が適用される状況を示す図である。 実施形態に係る走行支援装置を示す機能ブロック図である。 対向右折車、横断歩行者・自転車の有無に対する情報提供タイミングの修正量を示す表である。 実施形態に係る走行支援装置の動作を示すフロー図である。 情報提供が無い場合における停止線までの距離と車速との関係を示すグラフ図である。 情報提供が有る場合における停止線までの距離と車速との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
10…信号機、20…インフラセンサ、21…交差点交通環境認識部、22…対向右折車認識センサ・ECU、23…対向右折車後続車センサ・ECU、24…横断歩行者認識センサ・ECU、25…横断自転車認識センサ・ECU、30,40…ビーコン、50…走行支援装置、51…路車間通信機、52…信号サイクル読取部、53…交通環境読取部、54…車両情報認識部、55…自車速認識ECU、56…自律センサ、57…車車間通信機、58…ジレンマゾーン通過/停止判定部、59…ドライバー情報提供部、A…先行車両、B…後続車両、C…対向右折車、D…対向右折車後続車、P…横断歩行者、Q…横断自転車。

Claims (4)

  1. 道路に設置した路側送信機から送信された、信号機における信号の変遷に関する情報である信号サイクル情報を読取る信号サイクル読取手段と、
    道路に設置した路側送信機から送信された、前記信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量に関する情報である交通環境情報を読取る交通環境読取手段と、
    前記信号サイクル読取手段が読取った前記信号サイクル情報に基づいて、自車両が前記信号機の赤信号の点灯開始までに前記信号機に応じた停止位置を通過することができず、且つ前記自車両が前記信号機の赤信号の点灯開始までに前記信号機に応じた停止位置で停止することができない、前記自車両の位置及び速度の条件である自車ジレンマゾーンを判定する自車ジレンマゾーン判定手段と、
    前記自車ジレンマゾーン判定手段が判定した自車ジレンマゾーンに関する情報を、前記交通環境読取手段が読取った前記交通環境情報が示す前記信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量に応じた度合で前記自車両の運転者に提供するドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段と、
    を備えた走行支援装置。
  2. 前記ドライバー自車ジレンマゾーン情報提供手段は、前記交通環境情報が示す前記信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量が多いほど早いタイミングで、前記自車ジレンマゾーンに関する情報を前記自車両の運転者に提供する、請求項1に記載の走行支援装置。
  3. 先行車両と前記自車両との車間距離及び車頭時間のいずれかと、前記信号サイクル読取手段が読取った前記信号サイクル情報とに基づいて、先行車両が前記信号機の赤信号の点灯開始までに前記信号機に応じた停止位置を通過することができず、且つ前記先行車両が前記信号機の赤信号の点灯開始までに前記信号機に応じた停止位置で停止することができない、前記先行車両の位置及び速度の条件である先行車ジレンマゾーンを判定する先行車ジレンマゾーン判定手段と、
    前記先行車ジレンマゾーン判定手段が判定した先行車ジレンマゾーンに関する情報を、前記交通環境読取手段が読取った前記交通環境情報が示す前記信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量に応じた度合で前記自車両の運転者に提供するドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段と、を備えた請求項1又は2に記載の走行支援装置。
  4. 前記ドライバー先行車ジレンマゾーン情報提供手段は、前記交通環境情報が示す前記信号機の位置における対向右折車、横断歩行者及び横断自転車のいずれかの数量が多いほど早いタイミングで、前記先行車ジレンマゾーンに関する情報を前記自車両の運転者に提供する、請求項に記載の走行支援装置。
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