JP5003413B2 - インキ追従体組成物 - Google Patents

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本発明は、水性ボールペンや万年筆、水性マーキングペンといった水を主溶剤としたインキを用いた筆記具や、インキジェットプリンタなどの記録機器に用いるインキカートリッジのインキ収容部内に直接充填された状態で収容されるインキと共にインキ収容部内に収容され、前記インキの外気との接触部分となり得る境界部分を封じ、インキの乾燥やインキの漏れを抑制したり、インキ収容部内壁へのインキの付着を減少したりするインキ追従体組成物に関する。
インキタンク内に繊維集束体などのインキ吸蔵体を使用せずに自由状態のインキを収容した場合、そのインキの粘度が数千〜2万mPa・sと非常に高い場合には、インキタンクの内径が2.8mm以下のような小径のものであれば、インキタンク内でのインキの層はインキの自重では移動し難くなり、インキタンクのペン先と反対側の端部が開放されている場合にも該部からのインキ漏れの恐れは少ない。
しかしながら、インキタンクの内径が2.8mmを越えるような大径のものの場合やインキの粘度が50〜数千mPa・sと低い場合には、衝撃が加わった際はインキの自重以上の力がインキに付与されることになり、また、高温の環境下に置かれた際にはインキ自身の流動性が増す場合があることから、インキ漏れが懸念される。
そこで、ワセリン、シリコーングリス、シリコーンオイル又は流動パラフィンとワセリンとの混合物などをインキのペン先と反対側の界面位置に層状に配置し、この層の移動し難さによってインキの逆流防止を図ろうとしたものが知られてる。
この層は筆記によるインキ容量の減少に伴うインキ界面の移動に追従して、インキ界面と接触した層として得られるものであり、インキ逆流防止体組成物、インキ追従体組成物、インキフォロワー組成物などと称されている。また、主溶剤に水を用いた水性インキの場合、インキの蒸発乾燥防止や、使用時のインキ収納筒内面へのインキ付着防止の目的でインキ追従体組成物を使用しているものが知られている。
水性インキにおけるインキ追従体組成物にはワセリン(特許文献1参照)、シリコーンオイル(特許文献2参照)、ポリブテン(特許文献3、4参照)、α−オレフィンオリゴマー(特許文献4参照)、エチレン−α−オレフィンオリゴマー(特許文献5参照)、ジベンジリデンソルビトール(特許文献6参照)などの難揮発性有機液体に粘稠性を付与したものが知られている。
特開昭57−200472号公報 特開2000−96033号公報 特開平06−264048号公報 特開平09−220896号公報 特開平07−266780号公報 特開昭57−153070号公報
しかし、前述した難揮発性有機液体に粘稠性を付与したインキ追従体組成物には、高温下や長期間保存された場合に基材である油分の分離現象(離油)が起きやすいという欠点があった。
筆記具のインキ追従体組成物に離油が起きると、大気との界面やインキ収納部内壁との界面で粘度の低い液状物が発生する。この液状物は流動しやすい為、インキ収容部の開放口より外へ漏れ出したりしてインキ追従体組成物の体積が減少する。また、その場合、インキ追従体組成物に含有する基材の量が減少してしまい、インキ追従体組成物の粘度が上昇する。離油がインキ追従体組成物と大気の界面で発生した場合、粘度が高くなったインキ追従体組成物がインキ収納部の内壁に強く付着してしまい、筆記にともなうインキの移動に対する抵抗になり、インキの追従性が悪くなったりし、また、インキ収納部内壁との界面で発生した場合には、低粘度の液状物の流れ出した隙間をインキが通り抜けてインキ漏れが発生したりする等の不具合を生じる場合があった。
この問題点の改善策として、本発明は、20℃における蒸気圧の差が5mmHg以上である液体の組み合わせを少なくとも含有し、当該組み合わせにおける蒸気圧が低い方の液体中に蒸気圧が高い液体を分散させて存在させると共に、蒸気圧が高い方の液体中に成膜性樹脂を分散、混合又は溶解させてなるインキ追従体組成物を要旨とするものである。
本発明のインキ追従体組成物には、20℃における蒸気圧の差が5mmHg以上である2種類以上の液体成分を含んでいる。これらの液体のうち、蒸気圧が低い液体が基材となり、インキ追従体組成物の基本となる部分を構成し、蒸気圧の高い側の液体成分が筆記具に充填された状態のインキ追従体が放置された場合に揮発する。更に、この蒸気圧の高い液体は、成膜性樹脂を分散、混合又は溶解した状態で基材中に存在する。
この成膜性樹脂を含有する液体は、液体分が揮発した場合に樹脂の皮膜を形成する性質を持つものである。そのため、筆記具のインキ収容部に充填されたインキの、ペン先と反対側の界面位置に本発明のインキ追従体を層状に配置した状態で長期間放置した場合に、インキ収容部の開放口側のインキ追従体の界面に存在する成膜性樹脂を含有する揮発性液体から液体成分が蒸発し、開放口側のインキ追従体界面の全面を覆う樹脂の薄い膜を形成することができる。この樹脂被膜が、粘度の低い液体成分がインキ追従体組成物より分離するのを防ぐ働きをする。そのため、インキ追従体組成物としての機能を長期間維持することができるのである。
以下、本発明を詳細に説明する。
2種類以上含有する液体成分のうち、蒸気圧が低い方の液体は、インキ追従体組成物の基材として用いるものである。本発明のインキ追従体組成物は、インキと直接接触するように使用するため、インキとは化学的に反応せず、溶解あるいは混入懸濁といったことが起こりにくい必要がある。また、インキとインキ追従体組成物の比重差に起因する浮力によりインキとインキ追従体組成物の位置が逆転することを防止するため、インキとインキ追従体組成物の比重差は小さい方が好ましい。そのため、水性インキを用いた製品に用いるインキ追従体組成物の基材となる液体は、比重が0.8〜1.2の範囲の非水溶性有機液体より選択することが好ましい。具体的には、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(比重0.99)、フタル酸ジブチル(比重1.05)といったフタル酸エステル類、リン酸トリクレジル(比重1.175)といったリン酸エステル類、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(比重0.93)やアジピン酸イソデシル(比重0.92)といったアジピン酸エステル類、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(比重0.92)といったセバシン酸エステル類、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル(比重0.99)といったトリメリット酸エステル類、クエン酸トリエチル(比重1.14)やアセチルクエン酸トリブチル(比重1.04)といったクエン酸エステル類、エポキシ化大豆油(比重0.99)やエポキシ化アマニ油(比重1.04)といったエポキシ化植物油やエポキシ化脂肪酸エステル(比重0.92〜0.97)、ポリエステル系可塑剤(比重1.02〜1.12)のような可塑剤が挙げられる。また、ポリブテンLV−7、同LV−10、同LV−25、同LV−50、同LV−100、同HV−15、同HV−35、同HV−35、同HV−50、同HV−100、同HV−300(以上、新日本石油化学(株)製)、ポリブテン0H、同5H、同10H−T、同15H、同300H、同15R、同35R、同100R、同100R、同300R(以上、出光石油化学(株)製)等の液状ポリブテン類(比重0.82〜0.90)、ポリブタジエン(比重0.90)、IPソルベント2835(出光石油化学(株)製)、NAS−5H(日本油脂(株)製)、コスモSP10、同SP15、同SP32、同SP52、同SP83(以上、コスモ石油ルブリカンツ製)等の流動パラフィン類(比重0.85〜0.90)、α−オレフィンオリゴマー(比重0.82〜0.85)といった液状オリゴマーや液状ゴム類、ポリジメチルシリコーン(比重0.75〜1.00)、ポリエーテル変性シリコーン(比重1.00〜1.10)などのシリコーンオイル類、パラフィン系・ナフテン系・アロマ系プロセスオイル(比重0.85〜1.05)やワセリン、エクステンダーオイル等の鉱物油、植物油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の油脂類などが挙げられる。これらの液体は1種もしくは2種以上を混合して使用することが出来る。
更に、蒸気圧が高い方の液体は、成膜性樹脂を溶解及び/または分散させ、インキ追従体中に分散させて存在させるために使用するものである。そのため、この液体はインキ追従体の主成分である基材とは化学的に反応せず、相溶することが起こりにくい必要がある。また、筆記具を使用する環境条件において、蒸発する性質があることが必要である。
更に、この液体の沸点が低いとインキ追従体中で液体の気化による泡の発生の原因となり、また、沸点が高いとインキ収容部の開放口側界面で樹脂を溶解及び/または分散した液体の媒質が蒸発し難くく、インキ追従体を酸化から保護する樹脂膜を形成できない。そのため、筆記具に用いるインキ追従体組成物に用いる蒸気圧の高い液体としては、沸点が65℃以上120℃以下の範囲より選択することが好ましい。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、第2ブチルアルコール、第2アミルアルコール、第3アミルアルコール、ジエチルカルビノールなどの炭素数5以下のアルコール類や、水等が使用できる。
更に、本発明のインキ追従体組成物は、筆記具内においてインキの外気との接触部分となり得る境界部分を封じる様に配置される為、インキ追従体組成物を構成する基材は外気に対して容易に揮発し難い液体であり、またインキ追従体のインキ収容部の開放口側界面に樹脂による乾燥保護膜を形成するためには、樹脂成分を溶解及び/または分散する液体が外気に対して容易に揮発する必要がある。これらの関係をインキ追従体組成物で両立するには、蒸気圧の差が5mmHg以上ある2種類以上の液体を組み合わせて使用することが必要である。蒸気圧の差が5mmHgよりも小さいと、インキ追従体の開放口側界面に樹脂による膜が形成され難いため、分離した基材の流出を防ぐことができず、インキ漏れや、筆記に対する追従不良などの不具合が発生する傾向がある。
成膜性樹脂は、揮発性液体に溶解及び/または分散した状態でインキ追従体組成物中に存在させ、基材の漏れ出し現象を防止するために用いるものである。
本発明で使用する成膜性樹脂は、インキ追従体組成物に使用する液体に完全に溶解する溶解性樹脂と、微細なポリマー粒子を液体に分散した分散性樹脂である。
溶解性樹脂としてはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルギン酸、アラビアゴム、ゼラチン等の天然高分子化合物やその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル系樹脂、無水マレイン酸系樹脂、フタル酸系樹脂、エポキシ化合物、ポリエステル、ケトンアルデヒド樹脂、ポリアミン等の合成高分子化合物やその共重合体やその塩があげられる。本発明では、これらの樹脂を液体に溶解して使用する。
また、分散性樹脂としては、ポリ酢酸ビニルや、酢酸ビニル−アクリル酸エステル、酢酸ビニル−マレイン酸ジブチル、酢酸ブチル−エチレン等の酢酸ビニルコポリマーや、アクリル酸エステル−メタクリル酸メチル、アクリル酸エステル−スチレン等のアクリル酸エステルコポリマー、塩化ビニルコポリマー等の合成樹脂を液体に分散したり、乳化重合により得られる、樹脂エマルションをそのまま用いたりすることができる。更に、これらの分散性樹脂は、分散媒の蒸発にともない樹脂の粒子が融着することで皮膜を形成するため、筆記具に使用するインキ追従体組成物に用いる場合は、常温で成膜することが必要である。そのためには、造膜温度が60℃以下であるものを使用することが好ましい。
本発明では、これらの溶解性樹脂や分散性樹脂を、単独及び/または2種以上を混合して使用することができる。また、これらの樹脂は、インキ追従体組成物に加える前に、揮発性液体の全量または一部と予め混合して溶解及び/または分散して、均一な状態にしておくことがインキ追従体を製造する上で好ましい。
また、液体と成膜性樹脂を合わせた量は、インキ追従体組成物の全量に対して5重量%以上30重量%以下であることが好ましい。液体と成膜性樹脂を合わせた量が5重量%に満たないとインキ収容部の開放口側界面で基材の流出を防ぐのに充分な樹脂膜を形成することができず、基材が離油するのを抑制することができない。また30重量%を超えると、ゲル化剤がネットワーク構造を作るのを阻害してインキ追従体組成物が粘稠な状態を形成しにくくなったり、インキの溶剤との親和性が増してインキとインキ追従体組成物の界面で混ざり合い、インキ追従体としての機能を果たさなくなる等の問題が発生する。
更に、樹脂の量は、インキ追従体組成物に含まれる揮発性液体の量に対して5重量%以上50重量%以下が好ましい。水性樹脂の量が揮発性液体の5重量%に満たないと、インキ収容部の開放口側界面で基材の流出を防ぐのに充分な樹脂膜を形成することができない。
また、50重量%を超えると樹脂を含有した液相中で成膜性樹脂が析出したり、インキ収容部の内面への親和性が増して吸着し、筆記によるインキの移動に対する抵抗が増して追従し難くなるなどの不具合が生じる傾向がある。
本発明におけるゲル化剤は、インキ追従体組成物の粘度を上げ、粘稠性を付与することで、インキ追従体組成物が、筆記具本体に付与される衝撃等では移動しにくく、その層が破られにくくするものである。例えば、粘度を上昇させ、粘稠性を付与するものとしては、アエロジルR972、同R974、同200(日本アエロジル(株)製)等の微粒子シリカの他、ディスパロン305(水添ひまし油、楠本化成(株)製)等の水添ひまし油系のもの、ソロイド(セルロース硫酸エステルの四級アンモニュウム塩、三晶(株)製)等のセルロース系のもの、レオパールKE、同TL、同KL(変成デキストリン、千葉製粉(株)製)等の変成デキストリン系のもの、更にアルミニウム石けん、カルシウム石けん、ナトリウム石けん、リチウム石けん、バリウム石けん等の金属セッケン類、ベントナイト、モンモリロナイト等の粘土鉱物系のものなどが挙げられる。これらのゲル化剤は単独で用いても、また2種以上を混合して用いてもよい。また、ゲル化剤の配合割合は、インキ追従体組成物全量に対して1〜10重量%が好ましい。1重量%以下であると、インキ追従体組成物としてのゲル化強度が弱くなって、インキが逆流し易くなり、また10重量%以上であると、ゲル化強度が強すぎて、筆記によるインキの移動に対する追従性が悪くなる傾向にある。
また、本発明のインキ追従体組成物には前記必須の成分のほか、必要に応じて流動点降下剤、粘度指数向上剤、酸化防止剤等の従来公知の油脂添加剤を適宜選択して使用することができる。
本発明のインキ追従体組成物を製造するには、従来より知られている種々の方法を適用することできる。例えば、粘稠性付与剤にデキストリン系のものを用いた場合には撹拌機により他の成分と加熱撹拌混合(130℃から140℃)することにより、また、粘稠性付与剤としてアエロジルを用いた場合にはニーダー、ロールミル等の分散機により他の成分と共に分散混練することにより容易に得ることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
スペクトラシン100(基材、ポリα−オレフィン、20℃の蒸気圧0.1mmHg以下の液体、モービル石油(株)製) 67.3重量部
アエロジルR972(ゲル化剤、シリカ、日本アエロジル(株)製) 3.0重量部
レオパールKL(ゲル化剤、デキストリンパルミチン酸エステル、千葉製粉(株)製)
2.5重量部
水(20℃の蒸気圧17.5mmHgの液体、沸点100℃) 20.0重量部
水酸化ナトリウム(成膜性樹脂の可溶化剤) 0.2重量部
ジョンクリル67(成膜性樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、BASFジャパン(株)製) 7.0重量部
先ず、上記成分のうち、水と水酸化ナトリウムとジョンクリル67を混合、攪拌して溶解し、樹脂溶液(A)とする。
次に、残された各成分を混合し、150℃まで加熱攪拌し、温度を維持しながら更に3時間攪拌を行う。その後、液温が30℃以下になるまで徐冷し、三本ロールミルに2回通す。更に、再度加熱攪拌を行い、液温が90℃に達したら予め調整した樹脂溶液(A)を加えて30分間温度を維持しながら攪拌する。過熱攪拌終了後、室温まで徐冷させてインキ追従体組成物1を得た。
(実施例2)
ポリブテンHV−15(基材、ポリブテン、20℃の蒸気圧0.5mmHg以下の液体、新日本石油化学(株)製) 64.5重量部
アエロジルR974(ゲル化剤、シリカ、日本アエロジル(株)製) 4.0重量部
レオパールKE(ゲル化剤、デキストリンパルミチン酸エステル、千葉製粉(株)製)
1.5重量部
ジョンクリル711(成膜性樹脂、アクリル樹脂の水分散液(水58重量%、樹脂分40重量%)、BASFジャパン(株)製) 30.0重量部
上記成分のうち、ポリブテンHV−15と、アエロジルR974と、レオパールKEを混合して150℃まで加熱攪拌し、温度を維持しながら更に2時間攪拌を行う。その後、液温が30℃以下になるまで徐冷し、三本ロールミルに2回通す。更に、再度加熱攪拌を行い、液温が90℃に達したら上記のジョンクリル711を加えて30分間温度を維持しながら攪拌する。過熱攪拌終了後、室温まで徐冷させてインキ追従体組成物2を得た。
(実施例3)
ルーカントHC−100(基材、エチレン−α−オレフィンコポリマー、20℃の蒸気圧0.5mmHg以下の液体三井石油化学(株)製) 60.0重量部
ルーカントHC−40(基材、エチレン−α−オレフィンコポリマー、三井石油化学(株)製) 17.5重量部
アルミニウムステアレート#600(ゲル化剤、アルミニウム石けん、日本油脂(株)製)
1.5重量部
エタノール(20℃の蒸気圧43.6mmHg以下の液体、沸点78.3℃)
15.0重量部
PVP−K30(成膜性樹脂、ポリビニルピロリドン、アイエスピージャパン(株)製)
3.0重量部
先ず、上記成分のうち、エタノールとPVP−K30を混合、攪拌して溶解し、樹脂溶液(B)とする。
次に、残された各成分を混合し、140℃まで加熱攪拌し、温度を維持しながら更に3時間攪拌を行う。その後、液温が30℃以下になるまで徐冷し、三本ロールミルに2回通す。三本ロールミル処理後の液体に予め調整した樹脂溶液(B)を加え、ニーダーで1時間混合して、インキ追従体組成物3を得た。
(比較例1)
実施例1の成分から、水と水酸化ナトリウムとジョンクリル67を除き、スペクトラシン100の量を94.1重量部に、レオパールKLの量を2.9重量部に変更した。
各成分を混合し、150℃まで加熱攪拌し、温度を維持しながら更に3時間攪拌を行う。その後、液温が30℃以下になるまで徐冷し、三本ロールミルに2回通してインキ追従体組成物4を得た。
(比較例2)
実施例2の成分から、ジョンクリル711を除き、ポリブテンHV−15の量を93.7重量部に、アエロジルR974の量を4.8重量部に変更した。
各成分を混合し、150℃まで加熱攪拌し、温度を維持しながら更に2時間攪拌を行う。その後、液温が30℃以下になるまで徐冷し、三本ロールミルに2回通してインキ追従体組成物5を得た。
(比較例3)
実施例3の成分から、PVP−K30を除き、その分をエタノールに置き換えた以外は実施例3同様にしてインキ追従体組成物6を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3に記載のインキ追従体組成物を、市販のボールペン(ハイブリッド0.5(K175)、ぺんてる(株)製)に下記の試験サンプル用インキと共に充填した。ハイブリッドK175は、半透明な合成樹脂製のパイプをインキ収納筒とし、その先端にボールペンペン先を備えたペン先ホルダーが装着された構造のボールペンリフィルを用いたボールペンである。インキ収納筒の内部には、ペン先側に水性インキが、後端側にインキ追従体組成物が互いに接触して直接充填されるものである。このボールペンに下記の試験サンプル用インキを0.75g充填し、更にインキの上部にインキ追従体組成物各々を0.1g充填した後、ペン先の方向に遠心力が働くように配置して、遠心分離機(国産遠心器(株)製:卓上遠心機H−103N)で遠心処理を施し、筆記具内に存在する気体を除去して、ボールペン試料とし、40℃環境下でペン先を上向きにして3週間放置した。
試験前後のインキ追従体組成物のボールペン長手方向の高さを比較して、インキ追従体組成物の減量を確認し、また、目視で基材漏れの有無を確認した。
結果を表1に示す。
尚、試験サンプルには、以下の組成と方法により調整した水性インキを使用した。
(試験サンプル用インキの組成と調整方法)
カーボンブラック#850(着色剤、カーボンブラック、三菱化成工業(株)製)
11.5重量部
エマルゲンA−60(分散剤、界面活性剤、花王(株)製) 1.0重量部
プロピレングリコール(保湿溶剤) 11.0重量部
グリセリン(保湿溶剤) 8.0重量部
プライマルAC−33(定着向上剤、アクリル樹脂エマルション、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製) 10.0重量部
TBZ・FL25(防腐剤、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールの25%分散液、三愛石油(株)製) 0.2重量部
ケルザン(増粘剤、キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量部
モノエタノールアミン(pH調整剤) 1.0重量部
イオン交換水 57.0重量部
上記各成分のうちケルザンとプライマルAC−33を除いた各成分を混合し、攪拌機で2時間攪拌し、更にボールミルで5時間分散を行った後、プライマルAC−33とケルザンを加えて2時間攪拌し、最後に480メッシュのナイロンメッシュを通過させて粗大粒子を除去してボールペン用水性黒色インキを得た。

Claims (7)

  1. 20℃における蒸気圧の差が5mmHg以上である液体の組み合わせを少なくとも含有し、当該組み合わせにおける蒸気圧が低い方の液体中に蒸気圧が高い液体を分散させて存在させると共に、蒸気圧が高い方の液体中に成膜性樹脂を分散、混合又は溶解させてなるインキ追従体組成物
  2. 前記の液体のうち、蒸気圧の低い液体が、α−オレフィンオリゴマー、エチレン−α−オレフィンコポリマー、ポリブテン、鉱物油から選ばれる1種類もしくは2種以上の混合物を含む請求項1記載のインキ追従体組成物。
  3. 前記の液体のうち、少なくとも1種類が、炭素数が5以下のアルコール類及び/又は水より選ばれる1種類もしくは2種以上の混合物を含む請求項1又は請求項2に記載のインキ追従体組成物。
  4. 前記の成膜性樹脂の量が、インキ追従体組成物の全量に対して1重量%以上30重量%以下である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインキ追従体組成物。
  5. 前記のインキ追従体組成物が、ゲル化剤を含む請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインキ追従体組成物。
  6. 前記ゲル化剤が、微粒子シリカ、変性デキストリン、金属石けん、粘土鉱物から選ばれる1種類もしくは2種以上である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のインキ追従体組成物。
  7. 前記ゲル化剤の総量が、インキ追従体全量に対して1.0重量%以上10.0重量%以下である請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のインキ追従体組成物。
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