JP2017170663A - 筆記具用インキ逆流防止体組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材としてポリブテンを用いた場合であっても、経時による離油を抑制することができるとともに、優れたインキ追従性能を発現できる、水分蒸発抑制効果が高く耐衝撃性能を満足するインキ逆流防止体組成物を提供する。【解決手段】 筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進するインキ逆流防止体であって、ポリブテンを基材として疎水性シリカとタルクを添加してなる筆記具用インキ逆流防止体組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用インキ逆流防止体組成物に関する。更には、インキ収容筒内に直接収容されたインキの端面に配設される筆記具用インキ逆流防止体組成物に関する。
従来、筆記具に適用されるインキ逆流防止体組成物には、正立(チップ上向き)或いは横置き状態での保管時や運搬時にインキが収容筒後端から漏出することを防止するインキ逆流防止性能、筆記時にインキの減少に伴ってペン先方向へスムースに移動するインキ追従性能、更に、筆記具が高所から落下した際のインキ飛散やインキ流出を防ぐ耐衝撃性能等の性能が要求されている。
前記インキ逆流防止体組成物として、古くは高粘度の油性インキを内蔵する油性ボールペン用として、グリース等が適用されているが、前記油性ボールペン用インキ逆流防止体を粘度が低い水性インキを内蔵した水性ボールペンに適用した場合、インキ消費時の追従不良や温度変化に伴う過度の粘度変化を生じることがあり、水性インキの逆流を抑止できない等の不具合を生じることがあった。そのため、前記不具合を解消するべく、液状ポリブテン、鉱油、シリコーンオイル等の難揮発性有機液体に、金属石鹸や微粒子シリカ等のゲル化剤を添加してゲル状物としたインキ逆流防止体組成物が多数提案され、広く実用化されている(例えば、特許文献1乃至2参照)。
特開2010−52242号公報 特開2006−306975号公報
前記難揮発性有機液体のうち水分蒸発抑制効果が高い点から、ポリブテンが特に好適に用いられているが、ポリブテンは分子量分布が大きいため、経時によって低分子量のものが離油することがある。離油が生じた際には、ペン先側に流動して筆記不良を生じたり、後端側に流動して漏れ出したり、耐衝撃性が低下する等の不具合を生じる虞がある。
前記離油を抑制するために、ゲル化剤の配合量を増やすことが検討されているが、その場合、組成物全体が硬くなるため、インキ消費時の追従性能が悪化してしまう。前記ゲル化剤の中でも、微粒子シリカは離油抑制に高い効果を発現することから特に有用であるものの、前記硬化現象が顕著であるため、性能の改良が望まれていた。
本発明は、基材としてポリブテンを用いた場合であっても、経時による離油を抑制することができるとともに、優れたインキ追従性能を発現できる、水分蒸発抑制効果が高く耐衝撃性能を満足するインキ逆流防止体組成物を提供するものである。
本発明は、筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進するインキ逆流防止体であって、ポリブテンを基材として疎水性シリカとタルクを添加してなる筆記具用インキ逆流防止体組成物を要件とする。
更に、前記タルクの平均粒子径が3μm以上であること、前記タルクがインキ逆流防止体組成物全量中3〜12質量%の範囲で添加されることを要件とする。
更に、前記疎水性シリカがジメチルジクロロシランで表面処理されてなること、脂肪酸アマイドを添加してなることを要件とする。
本発明は基材となるポリブテン中に疎水性シリカとタルクを添加することで、経時による離油を抑制できるとともに、硬化することなく優れたインキ追従性能(流動性)を発現できる。そのため、水分蒸発抑制効果が高く耐衝撃性能、インキ逆流防止性能、経時安定性能をすべて満足する実用性の高いインキ逆流防止体組成物を提供するものである。
前記ポリブテンはインキ逆流防止体組成物の基材(ベースオイル)として用いられるものである。前記ポリブテンは水性媒体と混和し難く、水分蒸発抑制効果が高いことから特に水性インキ用に好適である反面、逆流防止体として単独で使用した際には経時によって離油を生じ易いものである。
前記ポリブテンの市販品として具体的には、ポリブテンLV−7、同LV−10、同LV−25、同LV−50、同LV−100、同HV−15、同HV−35、同HV−35、同HV−50、同HV−100、同HV−300(以上、新日本石油化学(株)製)、ポリブテン0H、同5H、同10H−T、同15H、同300H、同15R、同35R、同100R、同100R、同300R(以上、出光石油化学(株)製)、015N、06N、3N、5N、10N、ニューグライドM、ニューグライドμ、015N(以上、日油(株)製)等を例示することができる。尚、前記ポリブテンは逆流防止体組成物全量に対し、70〜98.9質量%の範囲で使用できる。
更に、必要に応じて、従来からベースオイルとして使用されるαオレフィンコオリゴマー、シリコーンオイル、流動パラフィン、精製鉱油等の汎用の難揮発性液体を併用添加することもできる。
前記疎水性シリカは、ポリブテンをインキ逆流防止体組成物としての好適な粘度まで増粘させるゲル化剤としての機能とともに、ポリブテンの離油を抑制する効果を発現するために添加される。
前記疎水性シリカとしては、疎水性であれば限定されないが、例えば、シリカ粒子表面にメチル基、トリメチルシリル基等の疎水性基を付与したものや、シリカ粒子表面をジメチルシリコーンオイル等のシリコーンオイルで処理したもの等を用いることができる。特に、シリカ粒子をジメチルジクロロシランで表面処理したものは離油抑制効果が高く好適である。
好ましい市販品としては、例えば、AEROSIL R972、AEROSIL R974、AEROSIL R812(日本アエロジル株式会社製)等が挙げられる。
更に、汎用のゲル化剤を併用することもできる。前記ゲル化剤としては、例えば、脂肪酸アルミニウム、脂肪酸デキストリン、アマイド変性ポリエチレンワックス、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物等が挙げられるが、前記疎水性シリカとの併用時に高い耐衝撃性が得られることから脂肪族アマイドが特に好適である。
前記疎水性シリカ及びゲル化剤は、インキ逆流防止体組成物全量に対し0.5〜30質量%、好ましくは1.0〜15質量%の範囲で用いられる。
前記タルクは、ポリブテンと疎水性シリカからなるインキ逆流防止体中に分散されることで、ポリブテンの硬化を抑制することができる。そのため、経時後であっても優れたインキ追従性能を維持したまま、離油が生じることのないインキ逆流防止体組成物を形成できる。
特に、平均粒子径(レーザー回析法、D50)が3μm以上であるもの(好ましくは10μm以下)が、硬化抑制に対する効果が高いため、より有用であり、特に好ましくは4〜8μmのものが適用される。
市販品としては、例えば、日本タルク(株)製のミクロエースシリーズや、富士タルク工業(株)製のFシリーズ等を例示することができる。
前記タルクは、インキ逆流防止体組成物全量中3〜12質量%、好ましくは5〜10質量%の範囲で添加される。前記範囲で用いることで、経時後においてもインキ逆流防止体が初期と同等の高い性能を維持したまま、不具合なく機能する。
その他必要に応じて、ゲル化助剤、着色防止性能や逆流防止性能を向上させるためのアルコールやグリコール等の極性溶剤、安定剤として種々の界面活性剤、酸化金属粒子や各種微粒子の添加も可能である。
前記インキ逆流防止体組成物はベースオイルとして用いられるポリブテンに疎水性シリカ(必要により他のゲル化剤)を添加し、更にタルク(必要に応じて各種添加剤)を加え、ディスパー等の攪拌機で均一になるように分散した後、三本ロール、ニーダー、バスケットミル等の分散機で混練することにより得られる。また、必要に応じて遠心脱泡等によって脱泡することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は、ペン先を備えたインキ収容筒にインキを充填した後、最後端のインキと接触した位置に充填されるものであり、必要に応じて固体のインキ逆流防止体と併用して配設される。これによりインキ収容筒後端からのインキの蒸発を防止し、ペン先を上向きで放置した場合や、衝撃が加わった場合にインキが逆流することを防止するものとなる。
前記インキとしては、従来公知の水性又は油性インキが用いられる。前記インキが油性インキの場合、特に20℃でのインキ粘度が100mPa・S以上5000mPa・S以下の低粘度乃至中粘度油性インキが好適に用いられる。また、水性インキの場合は、特に剪断減粘性水性インキが好適に用いられる。
尚、本発明のインキ逆流防止体組成物は、離油を抑制しながらも高いインキ追従性能を発現できるため、離油による不具合を生じ易い水性インキに対して特に有用である。
前記ペン先には、マーキングペンチップやボールペンチップが用いられる。特に、ボールペンチップを用いたボールペン形態での適用が好ましく、例えば、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。また、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の0.15〜1.2mm径程度のものが適用できる。
前記インキ収容筒は、金属加工体や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。特に樹脂成形体においては、透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、外部からインキを視認することが可能であり、特異の意匠効果を与えると共に、インキの色相や残量等を確認できる。前記インキ収容筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容筒とチップを連結してもよい。尚、前記インキ収容筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、軸筒をインキ収容筒として用いて、前記軸筒内に直接インキとインキ逆流防止体を充填してもよい。
以下に実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。尚、表中の実施例、比較例の数字は質量部を表わす。
表中の原料の内容を注番号に従って説明する。
(1)日油(株)製、商品名:ポリブテン3N
(2)日油(株)製、商品名:ポリブテン5N
(3)日本アエロジル工業(株)製、商品名:アエロジルR974
(4)日本アエロジル工業(株)製、商品名:アエロジルR972
(5)楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン6900−20X(有効成分20%)
(6)富士タルク工業(株)製、商品名:FH−105(平均粒子径5μm(レーザー回析法、D50))
(7)富士タルク工業(株)製、商品名:FH−108(平均粒子径8μm(レーザー回析法、D50))
(8)日本タルク(株)製、商品名:ミクロエースP−4(平均粒子径4.5μm(レーザー回析法、D50))
インキ逆流防止体組成物の作製
ポリブテン中に疎水性シリカ、タルク、必要により脂肪酸アマイドを所定量投入してディスパー1000rpmで10分間均一になるように攪拌した後、三本ロール処理(2pass)を行い、更に遠心脱泡することでインキ逆流防止体組成物を得た。
試料ボールペンの作製
直径0.5mmの超硬合金製ボールを備えたステンレス切削チップ(ボールペンチップ)を先端に嵌着した、内径4.4mmのポリプロピレン製パイプ(インキ収容筒)に、20℃における粘度が400mPa・Sの水性黒インキ(剪断減粘性インキ)を1.0g充填し、インキ後端に実施例及び比較例のインキ逆流防止体組成物をそれぞれ0.17g接触配置した後に遠心処理してボールペンレフィルを作製し、各レフィルが収容可能なキャップ式形態の筆記具外装にそれぞれ組み込むことで試料ボールペンを得た。
前記試料ボールペンを用いて以下の試験を実施し、それぞれの評価基準で評価した。結果を表2に示す。
筆記試験
前記試料ボールペンを20℃の環境下でJIS P3201筆記用紙Aに、4m/minで螺旋状の丸を書き切りまで連続筆記した。その際の筆跡とインキ逆流防止体の状態を目視により観察した。
○:インキ逆流防止体組成物がインキの消費に伴って良好に追従しており、書き切りまで均一の筆跡が得られた。
×:インキ逆流防止体組成物が追従せず、筆跡にカスレや線飛びが見られた、又は途中で筆記不能となった。
経時安定性試験
前記試料ボールペンをペン先上向き状態で50℃の環境下に30日間静置した後のインキ逆流防止体組成物の状態を目視で観察して初期と比較した。
○:離油を生じることなく初期の形態を維持している。
×:離油を生じて流動し、レフィル後端から漏れ出している、もしくはインキ中に這い上がる。

Claims (5)

  1. 筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進するインキ逆流防止体であって、ポリブテンを基材として疎水性シリカとタルクを添加してなる筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  2. 前記タルクの平均粒子径が3μm以上である請求項1記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  3. 前記タルクがインキ逆流防止体組成物全量中3〜12質量%の範囲で添加される請求項1又は2に記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  4. 前記疎水性シリカがジメチルジクロロシランで表面処理されてなる請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  5. 脂肪酸アマイドを添加してなる請求項1乃至4のいずれかに記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
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