JP2016112891A - 筆記具用インキ逆流防止体組成物 - Google Patents

筆記具用インキ逆流防止体組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 逆流防止性能やインキ追従性能や耐衝撃性能を満足し、更に、インキ収容筒内壁面にインキが付着することを抑制できる、ビジブル性と経時安定性に優れた実用性の高いインキ逆流防止体組成物を提供する。【解決手段】 筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進する筆記具用インキ逆流防止体組成物であって、難揮発性液体とゲル化剤と鱗片状シリカを配合してなる筆記具用インキ逆流防止体組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用インキ逆流防止体組成物に関する。更には、インキ収容筒内に直接収容されたインキの端面に配設される筆記具用インキ逆流防止体組成物に関する。
従来、筆記具に適用されるインキ逆流防止体組成物には、正立(チップ上向き)或いは横置き状態での保管時や運搬時にインキが収容筒後端から漏出することを防止するインキ逆流防止性能、筆記時にインキの減少に伴ってペン先方向へスムースに移動するインキ追従性能、更に、筆記具が高所から落下した際のインキ飛散やインキ流出を防ぐ耐衝撃性能等の性能が要求されている。
前記インキ逆流防止体組成物として、液状ポリブテン、αオレフィンコポリマー、シリコーンオイル等の難揮発性有機液体に、金属石鹸や微粒子シリカ等のゲル化剤を添加することでゲル状物としたインキ逆流防止体組成物が多数提案され、広く実用化されている。
前記インキ逆流防止体組成物のインキ追従性能に関し、追従性が充分ではない場合には、筆記によるインキ消費時にインキ収容筒内壁面に付着しながら追従してしまい、耐衝撃性能を阻害することがある。また、インキ追従時に壁面に付着するインキを削剥できずに追従してしまい、壁面に残留したインキによる視認性(ビジブル性)悪化や、インキの使い切りが不明瞭となることがある。
そこで前記不具合を解消するべく、前記インキ逆流防止体組成物に変性シリコーンオイルを配合したものが開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平11−170757号公報 特開2000−158876号公報
前記特許文献1の技術は、シリコーンオイルとゲル化剤からなるインキ逆流防止体に、カルボキシル変性シリコーンを添加するものであり、特許文献2の技術は、αオレフィンオリゴマーと微粒子シリカからなるインキ逆流防止体に、フッ素変性シリコーンオイルを添加するものであり、いずれも相溶状態で組成物を形成し、インキ収容筒内壁面に対して化学的に作用するものである。
しかしながら、前記インキ逆流防止体組成物では、使用するインキの組成によっては、経時的にインキ界面で離油や分離を生じてしまうことがあるため、製品の安定性に欠け、前述のインキ逆流防止体組成物に必要な性能が悪化して実用性を満足するものではなかった。
本発明は、前記した逆流防止性能やインキ追従性能や耐衝撃性能を満足し、更に、インキ収容筒内壁面にインキが付着することを抑制できる、ビジブル性と経時安定性に優れた実用性の高いインキ逆流防止体組成物を提供するものである。
更に、高所からの落下による強い衝撃を受けた場合にも変形や崩れによるインキ漏れを生じることなく、前記性能を満足できるインキ逆流防止体組成物を提供するものである。
本発明は、筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進する筆記具用インキ逆流防止体組成物であって、難揮発性液体とゲル化剤と鱗片状シリカを配合してなることを要件とする。
更に、前記鱗片状シリカが葉状二次粒子又は三次凝集粒子のいずれかであること、インキ逆流防止体組成物全量中1〜30質量%の範囲で添加されることを要件とする。
更には、前記難揮発性液体が、分子量520〜1020の範囲のポリブテンであることを要件とする。
本発明は基材となる難揮発性液体中にゲル化剤を加えたゲル状物に対し、鱗片状シリカを配合することで、インキ逆流防止性能、インキ追従性能、耐衝撃性能を満足し、インキ追従時にインキ収容筒内壁面に付着するインキを確実に削剥できる安定性に優れた組成物となる。そのため、ビジブル性能と経時安定性に優れた実用性の高いインキ逆流防止体組成物が得られるものである。
また、インキ逆流防止体組成物全量中に1〜30質量%の範囲で配合することで緩衝性が高くなり、落下衝撃による強い応力に対しても変形や崩れを生じることがないものとなる。
特に、難揮発性液体として、分子量520〜1020の範囲のポリブテンを用いることで、SM値を調整することなくより高い緩衝性が得られるため、繰り返しの落下等によって強い応力が連続して加えられた場合であっても、変形や崩れに伴うインキ漏れを抑制できるとともに、SM値を小さく調整することで発生していたチップのボール飛びの発生も抑制することが可能となる。
前記難揮発性液体はインキ逆流防止体組成物の基材(ベースオイル)として用いられるものであり、不揮発性のものも含む。用いられる成分としては、ポリブテン、αオレフィン類、流動パラフィン、シリコーンオイル、精製鉱油等を例示できる。特に、インキとの混和がし難く、インキ追従性、耐衝撃性に優れている点からポリブテンが好適である。
前記ポリブテンの市販品として具体的には、日石ポリブテンLV−7、同LV−50、同LV−100、同HV−15、同HV−35、同HV−50、同HV−100、同HV−300、同HV−1900、同SV−7000(以上、JX日鉱日石油エネルギー(株)製)、ポリブテン015N、同06N、同3N、同5N、同10N、ニューグライドM(以上、日油(株)製)等を例示することができる。
尚、前記難揮発性液体は逆流防止体組成物全量に対し、70〜98.9重量%の範囲で使用できる。
前記ゲル化剤は、難揮発性液体をインキ逆流防止体組成物としての好適な粘度まで増粘させるために添加される。前記ゲル化剤としては、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物等が挙げられるが、好ましくは前記難揮発性液体に十分な増粘効果を与え、且つ、安定性に優れる脂肪酸アルミニウム、脂肪酸デキストリン、アマイド変性ポリエチレンワックス、脂肪族アマイドが用いられる。
前記鱗片状シリカは、薄板状のシリカ(SiO)の微粒子であり、難揮発性液体中にゲル化剤を加えたゲル状物中で固体として存在するため、該微粒子の添加によって離油や分離や硬化等が生じることなく長期間安定したインキ逆流防止体組成物を構成できる。また、インキの追従に伴い、インキ収容筒内壁面に付着するインキを物理的に削剥することができるため、インキ逆流防止体組成物に高いビジブル性が付与できる。
前記鱗片状シリカとしては、粉体や水でスラリー状に分散されたものが適用でき、具体的には、薄片状の一次粒子、該薄片一次粒子が互いに面間が平行的に配向して複数枚重なって形成される実質的に葉状二次粒子(積層構造の粒子形態を有する鱗片状シリカ)、前記薄片一次粒子が葉状二次粒子形態で三次凝集した三次凝集粒子、更にこれらの混合物が例示できる。
前記薄片一次粒子は、その厚さが0.001〜0.1μmのものである。このような薄片一次粒子は、互いに面間が平行的に配向して1枚または複数枚重なった葉状シリカ二次粒子を形成する。前記二次粒子の厚さは、0.001〜3μm、好ましくは0.005〜2μmであり、厚さに対する葉状二次粒子の最長長さの比(アスペクト比)は、少なくとも10、好ましくは30以上、更に好ましくは50以上のものであり、厚さに対する葉状二次粒子の最長長さの比は、少なくとも2、好ましくは5以上、更に好ましくは10以上を有するような鱗片状のシリカである。
葉状二次粒子の厚さが0.001μm未満の場合には、葉状二次粒子の強度が不十分となるため好ましくない。一方、葉状二次粒子の厚さが3μmより大きくなると、十分なインキ削剥性が発現し難いものとなる。尚、二次粒子の厚さは、微粉末状のものを走査型電子顕微鏡観察することで測定ができる。また、厚さと平面方向の粒径は、透過型電子顕微鏡により撮影した粒子像サイズのスケール計測等により区別できる。
前記三次凝集粒子は、例えば特開平11−29317号や特開2000−72432号に開示される方法で製造される薄片一次粒子の凝集体であり、複数の葉状二次粒子が略放射状に不規則に間隙を有するように集合した三次凝集体構造である。そのため、インキ収容管内壁に接触する端部(板状部分)を複数有していることから、インキ削剥性能が高い構造となっている。尚、前記葉状二次粒子はこの三次凝集粒子を解砕して得ることができる。
前記鱗片状シリカは、その大きさを特に限定されるものではなく、平均粒子径が0.002〜20μm、好ましくは0.01〜10μm、更に好ましくは0.01〜8μmのものが適用できる。平均粒径が0.002μm未満の場合は、充分なインキ削剥機能が得られ難く多量の添加を必要としてしまい、20μmを越えると、製造時の高い混練力により変形、破壊等を生じ易くなる。尚、三次凝集粒子を用いる場合、平均粒子径が4〜6μm程度のものが最も有用である。
前記平均粒子径の測定方法としては、レーザー回折/散乱式粒度測定装置(例えば、堀場製作所社製、LA−920型)、動的光散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所社製、LB−500型)、コールターカウンター(例えば、コールターエレクトロニクス社製、MA−II型)等を粒子径の範囲に応じて適宜使用して測定される。
前記鱗片状シリカとしては、前述の文献に記載された方法で作成できるが、市販品を用いてもよく、例えばAGCエスアイテック社製のサンラブリー、C、TZ−824、LFS、LFS−C等が例示できる。
前記鱗片状シリカはインキ逆流防止体組成物全量に対し1〜30重量%、好ましくは1.5〜15重量%の範囲で用いられる。添加量が1重量%未満では所望の性能を発現し難く、また、30重量%を超えると、過剰の鱗片状シリカがインキ逆流防止体組成物中に存在することにより、インキ逆流防止体組成物としての機能が低下する。
また、組成物全量中に1〜30質量%の範囲で配合することで、インキ逆流防止体組成物の緩衝性が高くなるため、前述の効果とともに、落下衝撃による強い応力がかけられた場合であっても、変形や崩れを生じることなく、インキ収容筒収容状態での形状を維持することが可能となる。これは組成物中で分散状態の存在する鱗片状シリカの粒子が、適度な緩衝性を効果的に発現することによって、前記応力を均一化して緩和させることで、インキ逆流防止体組成物の変形や崩れを抑制するためである。
その他必要に応じて、ゲル化助剤、着色防止性能や逆流防止性能を向上させるためのアルコールやグリコール等の極性溶剤、安定剤として種々の界面活性剤、酸化金属粒子や各種微粒子の添加も可能である。
前記インキ逆流防止体組成物はベースオイルとして用いられる難揮発性液体にゲル化剤、鱗片状シリカを添加し、更に必要に応じて各種添加剤を加え、加熱により均一に溶解し、ディスパー等の攪拌機で均一になるように分散した後、三本ロール、ニーダー、バスケットミル等の分散機で混練することにより得られる。また、必要に応じて遠心脱法等によって脱気することもできる。
本発明のインキ逆流防止体のような高粘稠液体の硬さ及び流動性等を測定する簡便な手段としてはスプレッドメーター(平行板粘度計)があり、その測定値をSM値という。SM値として、20℃の1分値が20〜60mmの範囲にあるインキ逆流防止体が耐衝撃性、逆流防止性及びインキ追従性において良好な特性を示す。SM値の範囲は20〜60mmが好ましいが、25〜50mmであれば更に好ましい。
尚、前記SM値を小さく調整した際、インキ逆流防止体が硬くなり過ぎることで、落下時の強い衝撃を吸収できずにペン先のボールが飛んでしてしまうことがあり、特に繰り返し落下することで生じ易い。
そこで前記不具合を解消するべく検討した結果、難揮発性液体として、分子量520〜1020の範囲のポリブテンを用いることで、SM値を調整することなくより高い緩衝性が得られることを見出し、更なる性能向上を成し遂げた。
分子量が520〜1020の範囲にあるポリブテンは、落下衝撃による強い応力がかかった際には、その応力を吸収することで変形を抑制する。更に、繰り返し強い応力がかかった場合であっても、落下直後や経時後においても初期状態を維持できるため、度重なる落下によっても逆流防止体組成物が崩れることがなく、形状保持性に優れたインキ漏れを生じることがないものとなる。特に、分子量が540〜1000の範囲にあるものは、前述の効果が高くより有用である。
分子量が520未満のものは、形状保持力が弱く強い応力で変形し易くなり、分子量が1020より大きくなると逆流防止体組成物自体の緩衝性が低下してボール飛びや経時後の液栓崩れを生じ易くなる。
前記インキ逆流防止体組成物は、ペン先を備えたインキ収容筒にインキを充填した後、最後端に充填されるものであり、必要に応じて固体のインキ逆流防止体と併用して配設される。これによりインキ収容筒後端からのインキの蒸発を防止し、ペン先を上向きで放置した場合や、衝撃が加わった場合にインキが逆流することを防止するものとなる。
前記インキとしては、従来公知の水性又は油性インキが用いられる。前記インキが油性インキの場合、特に25℃でのインキ粘度が100mPa・s以上5000mPa・s以下(剪断速度3.5[1/sec])の低粘度乃至中粘度油性インキが好適に用いられる。また、水性インキの場合は、特に剪断減粘性水性インキが好適に用いられる。
前記ペン先には、マーキングペンチップやボールペンチップが用いられる。特に、ボールペンチップを用いたボールペン形態での適用が好ましく、例えば、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。また、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の0.15〜1.2mm径程度のものが適用できる。
前記インキ収容筒は、金属加工体や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられる。特に樹脂成形体においては、透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、外部からインキを視認することが可能であり、特異の意匠効果を与えると共に、インキの色相や残量等を確認できる。従って本発明のインキ逆流防止体組成物の効果がより顕著なものとなる。前記インキ収容筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容筒とチップを連結してもよい。尚、前記インキ収容筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを樹脂や金属からなる軸筒内に収容するものでもよいし、軸筒をインキ収容筒として用いて、前記軸筒内に直接インキとインキ逆流防止体を充填してもよい。
以下に実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。尚、表中の実施例、比較例の数字は重量部を表わす。またSM値は、20℃におけるスプレッドメーターの1分値を表わす。
Figure 2016112891
表中の原料の内容を注番号に従って説明する。
(1)JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名:日石ポリブテンHV−35(平均分子量:750)
(2)日油(株)製、商品名:ポリブテン3N(平均分子量:720)
(3)JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名:日石ポリブテンLV−100(平均分子量:500)
(4)日油(株)製、商品名:ポリブテン015N(平均分子量:580)
(5)信越シリコーン(株)製、商品名;KF−50−1000
(6)エチレンビスステアリン酸アマイド、日油(株)製、商品名:アルフローH−50S
(7)エルカ酸アマイド、日油(株)製、商品名:アルフローP−10
(8)日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル130
(9)AGCエスアイテック(株)製、商品名:サンラブリー
(10)AGCエスアイテック(株)製、商品名:サンラブリーC
(11)AGCエスアイテック(株)製、商品名:サンラブリーTZ−824
(12)モメンティブ・マテリアルズ・パフォーマンス・ジャパン製、商品名:トスパール1110
(13)信越シリコーン(株)製、商品名;X−22−162A
インキ逆流防止体組成物の作製
基材成分中にゲル化剤を所定量投入してディスパー2000rpmで10分間攪拌した後、更に添加剤成分を加えて撹拌し、三本ロール処理(3pass)後に遠心脱法することでインキ逆流防止体組成物を得た。
試料ボールペンの作製
直径0.5mmの超硬合金製ボールを備えたステンレスパイプチップ(ボールペンチップ)を先端に嵌着した、内径3.8mmのポリプロピレン製パイプ(インキ収容筒)に、20℃における粘度が100mPa・sの水性赤インキ(剪断減粘性顔料インキ)を0.9g充填し、インキ後端に実施例及び比較例のインキ逆流防止体組成物をそれぞれ0.12g接触配置した後に遠心処理し、キャップ式筆記具外装に組み込むことで試料ボールペンを得た。
上記の試料ボールペンを用いて以下の試験を実施し、それぞれの評価基準で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2016112891
インキ追従性試験
前記試料ボールペンについて、筆記荷重100g、筆記角度70度に調整した螺旋式筆記試験機を用いて筆記速度4m/分でインキが無くなるまで筆記試験を行ない、インキに対する追従性を目視により観察した。
○:インキ逆流防止体組成物がインキの消費に伴って壁面付着インキを削剥しながら良好に追従し、書き切りまで壁面の付着インキを排除してビジブル性が確保できる。
△:インキ逆流防止体組成物がインキの消費に伴って壁面付着インキを削剥しながら追従するが、書き切りまでは壁面の付着インキを排除できない。
×:インキ逆流防止体組成物の追従性が乏しく、壁面付着インキを削剥できない、又は、インキ逆流防止体組成物が収容筒内壁に付着して残る。
経時安定性試験
前記試料ボールペンをチップ上向き状態で50℃の環境下に60日間静置した後、インキ逆流防止体組成物の状態を目視で観察した。
○:インキ逆流防止体組成物の状態に変化が認められない。
×:インキ逆流防止体組成物の一部が分離してインキ内に浸入している、又は、インキ逆流防止体組成物の一部がインキ収容筒後端から流出して筆記具外装内に漏れ出している。
落下衝撃性試験
JIS S6037に準じ、前記試料ボールペンをペン先上向き状態で1mの高さから5回落下させた際、及び10回落下させた際のインキ逆流防止体組成物の状態を目視で観察して初期と比較した。
○:インキ逆流防止体組成物が初期の形状を維持しており変形は認められない。
△:インキ逆流防止体組成物の端面が変形している、全体が変形して崩れている。
×:インキ逆流防止体組成物が崩れてインキが漏れ出している、又はペン先からボールが飛んでいる。

Claims (4)

  1. 筆記具のインキ収容筒内に直接収容したインキの後端面に配設され、前記インキの消費に従って前進するインキ逆流防止体組成物であって、難揮発性液体とゲル化剤と鱗片状シリカを含有してなることを特徴とする筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  2. 前記鱗片状シリカが、葉状二次粒子又は三次凝集粒子のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  3. 前記鱗片状シリカが、インキ逆流防止体組成物全量中1〜30質量%の範囲で添加されることを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
  4. 前記難揮発性液体が、分子量520〜1020の範囲のポリブテンである請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用インキ逆流防止体組成物。
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