JP5000924B2 - 成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形機やダイカストマシンなどの成形機に係り、特に、成形機におけるトグルリンク機構にかかわる技術に関する。
トグルリンク機構を用いた成形機は公知であり、型開閉用サーボモータなどの型開閉用駆動源の駆動力で伸張/折り畳み駆動されるトグルリンク機構によって、可動側金型を搭載した可動ダイプレートを前後進させるようになっている。そして、型閉じ・型締め時には、金型タッチ後も、トグルリンク機構への力の入力部材であるクロスヘッドを所定量だけ前進させることによって、ヘッドストックと固定ダイプレートとの間に架け渡したタイバーを引き伸ばし、タイバーの弾性回復力によって金型を大きな型締め力で締め付けるようになっている。
図5は、トグルリンク機構を用いた従来の射出成形機の型開閉系メカニズムの構成を示す図である。図5において、51は固設された固定ダイプレート、52は、固定ダイプレート51に搭載された固定側金型、53は、成形運転時には固定位置を保持されるテールストック、54は、成形運転時にはその両端を固定ダイプレート51とテールストック53とにそれぞれ固定された状態となる複数本のタイバー、55は、固定ダイプレート51とテールストック53との間で前後進可能な可動ダイプレート、56は、可動ダイプレート55に搭載された可動側金型、57は、テールストック53と可動ダイプレート55を連結したトグルリンク機構(ここでは、ダブル式のトグルリンク機構が示されている)、61は、テールストック53に搭載された型開閉用駆動源である型開閉用サーボモータ、62は、型開閉用サーボモータ61の回転を直線運動に変換するボールネジ機構、63は、テールストック53に図示せぬ軸受けを介して回転可能に保持されたボールネジ機構62のナット体、64は、ナット体63に螺合されてナット体63の回転で直線運動するボールネジ機構62のネジ軸、65は、ネジ軸64の先端に固定されて、ネジ軸64と一体となって前進または後退することで、トグルリンク機構57に力を伝達するクロスヘッドである。
59は、その一端側をテールストック53に回動可能に保持されたBリンク、58は、その一端側を可動ダイプレート55に回動可能に保持されると共に、その他端側をBリンク59の他端側と相対回動可能であるように結合されたAリンク、60は、その一端側をクロスヘッド65に回動可能であるように結合されると共に、その他端側をBリンク58の膨出部と相対回動可能であるように結合されたCリンクである。また、O11は、Bリンク59とテールストック53の回動結合部の回転中心、O12は、Bリンク59とAリンク58の回動結合部の回転中心、O13は、Bリンク59とCリンク60の回動結合部の回転中心、O14は、Aリンク58と可動ダイプレート55の回動結合部の回転中心、O15は、Cリンク60とクロスヘッド65の回動結合部の回転中心である。トグルリンク機構57は、上記のAリンク58とBリンク59とCリンク60とを有し、5つの回転中心(回動中心)O11〜O15をもつ5点軸支構造のリンク機構となっている。
図6は、図5のトグルリンク機構57中のBリンク59を示す図であり、Bリンク59において、回転中心O11、O12を結ぶ線分と、回転中心O12、O13を結ぶ線分とがなす角度(Bリンク59における3つの回転中心O11、O12、O13のなす角度)θ’は、90°未満に設定されており、従来のトグルリンク機構57では上記の角度θ’は、90°を超えることがない値をとる設計とされていた。
図7は、図5のトグルリンク機構57が型締め状態にある際と型開き完了状態にある際の様子を示しており、上半分が型締め状態を示しており、下半分が型開き完了状態を示している。型締め状態から、図5に示したボールネジ機構62によってクロスヘッド65が後退駆動されると、トグルリンク機構57は折り畳み駆動されて、これにより、可動ダイプレート55は型開き完了位置まで後退駆動される。また、型開き完了状態から、図5に示したボールネジ機構62によってクロスヘッド65が前進駆動されると、トグルリンク機構57は伸張駆動されて、これにより、可動ダイプレート55が前進駆動されて金型タッチが行われ、金型タッチ後もさらにクロスヘッド65が所定量だけ前進駆動されることで、トグルリンク機構57が完全に伸びきったデッドポイント状態に移行して、このとき図5に示したタイバー54には大きな引っ張り力が作用し、引き伸ばされたタイバー54の弾性回復力によって金型には所定の型締め力が付与される。
上述したようなトグルリンク機構の構成は公知であり、このようなトグルリンク機構の構成は、例えば特開昭63−091217号公報(特許文献1)に記載されている。
特開昭63−091217号公報
図8は、図5〜図7に示した従来のトグルリンク機構57による可動ダイプレート55の移動ストローク(位置)と、クロスヘッド65の速度と可動ダイプレート55の速度との比である速比特性(すなわち、トグルリンク機構57への入力速度とトグルリンク機構57の出力速度との比である速比特性)を表す図であり、ここでは、クロスヘッド65の速度は一定速の「1」である。
図8に示したように従来のトグルリンク機構57では、型閉じ・型締め工程においては、型開き開始当初には速比が2程度であり、型開き直後に速比が1.25程度まで急減した後、徐々に速比が上がって速比が1.8程度のピーク点に至り、ピーク点以降は徐々に速比が下がって、型締め完了時点では速比は0となる。また、型開き工程では、上記と逆の速比の遷移を示す。このため、型閉じ・型締め工程の初期、および、型開き工程の終期において、速比の増減方向が急激に切り替わる現象によって、可動ダイプレートの動きにガタツキを生じ易く、耐久性の観点から思わしくないという指摘のあるものであった。これは、前記したようにBリンク59において、回転中心O11、O12を結ぶ線分と、回転中心O12、O13を結ぶ線分とがなす角度θ’が、90°以下の場合には、型閉じ・型締めの初期(型開きの終期)付近では(図7の下半分を参照)、クロスヘッド65の直線移動によりCリンク60を介して、Bリンク59、Aリンク58を回動させるように作用するベクトル成分(可動ダイプレート55を移動させるように作用する力)が殆ど出ず、このため力は速度の逆数であるので、力が出ないということで速比が上昇するからである。
図9は、図5〜図7に示した従来のトグルリンク機構57による可動ダイプレート55の移動ストローク(位置)と、トグルリンク出力(出力パワー)との関係で示されるトグルリンク出力特性を示す図である。図9において、91はトグルリンク出力特性線、92は、主としてタイバー54のバネ定数特性線である(厳密には、タイバー54やテールストックやダイプレートを含んだ型締めで弾性変形する構造物全体のバネ定数特性線であるが、以降では、タイバー54のバネ定数特性線92と記す)。ここでは、後記する本発明の一実施形態と対比するために、本発明の一実施形態とトグルリンク機構のみが異なる構成での(つまり、後記する本発明の一実施形態と同等性能の型開閉用サーボモータを用いた場合での)トグルリンク出力特性線91が示されている。また、ここでは、型締め力580tonを得るためのバネ定数特性線92が示されている。
図9に示したように従来のトグルリンク機構57では、金型タッチの位置(型締め完了から1.5mm手前の位置)でのトグルリンク出力は約280tonであるのに対し、金型タッチの位置でのタイバーのバネ定数特性は約335tonであり、図9で示す領域Aにおいて、タイバー54を弾性的に引き伸ばすためのパワーが不足し、このままでは、型閉じ・型締めを行えない。そこで、従来は、トグルリンク出力特性線91の全体を破線で示すように上方ににシフトさせるように、定格トルクの大きい型開閉用サーボモータを用いて、トグルリンク機構57に入力するパワーをアップさせることで、タイバー54を引き伸ばして、型閉じ・型締めを行うようにしていた。したがって、従来のトグルリンク機構57では、型開閉用サーボモータを小型化することには自ずと限界のあるものとなっていた。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、トグルリンク機構を用いた成形機において、型開閉用サーボモータの小型化を図り、また、トグルリンク機構の出力側の動きを円滑なものとすることにある。
上記した目的を達成するため、本願による1つの発明では、その一端側をテールストックに回動可能に保持されたBリンクと、その一端側を可動ダイプレートに回動可能に保持されると共に、その他端側を前記Bリンクの他端側と相対回動可能であるように結合されたAリンクと、その一端側をクロスヘッドに回動可能であるように結合されると共に、その他端側を前記Bリンクの膨出部と相対回動可能であるように結合されたCリンクとを、有するトグルリンク機構により型開閉を行う成形機において、
前記Bリンクと前記テールストックの回動結合部の回転中心をO1、前記Bリンクと前記Aリンクの回動結合部の回転中心をO2、前記Bリンクと前記Cリンクの回動結合部の回転中心をO3、前記Aリンクと前記可動ダイプレートの回動結合部の回転中心をO4、前記Cリンクと前記クロスヘッドの回動結合部の回転中心をO5としたとき、
前記O1、前記O2を結ぶ線分と、前記O2、前記O3を結ぶ線分とがなす角度θを、θ>90°に設定し、
前記Bリンクと前記Aリンクとが伸びきって、前記O1と前記O2と前記O4とが一直線上に位置する状態においても、前記O3、前記O5を結ぶ線分が、型開閉方向と垂直な面に至るまで回動することがないように、前記Cリンクの傾き角度範囲を設定する。
本発明では、Bリンクにおいて、前記回転中心O1、O2を結ぶ線分と、前記回転中心O2、O3を結ぶ線分とがなす角度(Bリンクにおける3つの回転中心O1、O2、O3のなす角度)θを、θ>90°に設定しているので、本発明でのトグルリンク機構での速比特性は、シュミレーション計算から図3に示すようなものとなる。図3の横軸は、トグルリンク機構による可動ダイプレートの移動ストローク(位置)であり、図3の縦軸は、一定速の速度「1」であるクロスヘッドの速度と可動ダイプレートの速度との比である速比(すなわち、トグルリンク機構への入力速度とトグルリンク機構57の出力速度との比である速比)である。図3に示すように、本発明のトグルリンク機構では、型開き完了位置から型締め完了位置まで、トグルリンク機構の速比特性線は概略正弦波状のなだらかな増減カーブを描くものとなり、したがって、型開き工程においても、型閉じ・型締め工程においても、トグルリンク機構の出力側の動きを円滑なものとすることができ、従来のように可動ダイプレートの動きにガテツキを生じる虞がなくなる。
また、本発明でのトグルリンク出力特性は、シュミレーション計算から図4に示すようなものとなる。図4の横軸は、トグルリンク機構による可動ダイプレートの移動ストローク(位置)であり、図4の縦軸は、トグルリンク出力(出力パワー)である。図4において、41はトグルリンク出力特性線、42は、主としてタイバーのバネ定数特性線である(厳密には、タイバーやテールストックやダイプレートを含んだ型締めで弾性変形する構造物全体のバネ定数特性線であるが、以降では、タイバーのバネ定数特性線42と記す)。ここでは、前記した従来構成とトグルリンク機構のみが異なる構成での(つまり、従来構成と同等性能の型開閉用サーボモータを用いた場合での)トグルリンク出力特性線41が示されている。また、ここでは、型締め力580tonを得るためのバネ定数特性線42が示されている。図4に示すように、本発明によるトグルリンク機構では、金型タッチの位置(型締め完了から1.5mm手前の位置)でのトグルリンク出力は約345tonであり、この金型タッチの位置でのタイバーのバネ定数特性は約335tonであるので、タイバーを弾性的に引き伸ばすためパワーは十分に得られ、全領域にわたってタイバーのバネ定数特性を上回るトグルリンク出力が保証される。したがって、比較的に小型の(すなわち、定格トルクの小さい)型開閉用サーボモータを用いても、580tonの型締め力を得ることが可能となる。また、同じ型締め力を得るのに従来よりも小型の型開閉用サーボモータを用いることで、ボールネジ機構を小型化することも可能となり、サーボモータ、ボールネジ機構の小型化によってコストダウンを図ることも可能となる。
なお、前記回転中心O1とO2とO4とが一直線上に位置する状態である、BリンクおよびAリンクがデッドポイントにある状態においても、前記回転中心O3とO5を結ぶ線分が、型開閉方向と垂直な面に至るまで回動することがないように、Cリンクの傾き角度範囲を設定することも肝要で、このようにすることで、BリンクおよびAリンクがデッドポイントにある状態においても、Cリンクはデッドポイント状態に至ることがないので、たとえ、前記した角度θを90°を超えるものとしても、トグルリンク機構全体がデッドポイントを超える虞がなくなる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)による成形機に係り、図1は、本実施形態の成形機におけるトグルリンク機構の構成を示す図である。なお、図1では、トグルリンク機構が型締め状態にある際と型開き完了状態にある際の様子を描いてあり、上半分が型締め状態を示しており、下半分が型開き完了状態を示している。本実施形態の成形機は、トグルリンク機構を除いて図5に示した従来構成と同一構成を採っている。
図1において、1はテールストック、2は、テールストック1と図示せぬ固定ダイプレートとにその両端をそれぞれナット止めにより固定された複数本のタイバー(図1の下半分のタイバーは割愛してある)、3は、テールストック1と図示せぬ固定ダイプレートとの間で前後進可能な可動ダイプレート、4は、テールストック1と可動ダイプレート3を連結したトグルリンク機構、8は、図示せぬ型開閉用サーボモータの回転を直線運動に変換する図示せぬボールネジ機構により前後進駆動され、トグルリンク機構4に力を伝達するクロスヘッドである。
6は、その一端側をテールストック1に回動可能に保持されたBリンク、5は、その一端側を可動ダイプレート3に回動可能に保持されると共に、その他端側をBリンク6の他端側と相対回動可能であるように結合されたAリンク、7は、その一端側をクロスヘッド8に回動可能であるように結合されると共に、その他端側をBリンク6の膨出部と相対回動可能であるように結合されたCリンクである。また、O1は、Bリンク6とテールストック1の回動結合部の回転中心、O2は、Bリンク6とAリンク5の回動結合部の回転中心、O3は、Bリンク5とCリンク7の回動結合部の回転中心、O4は、Aリンク5と可動ダイプレート3の回動結合部の回転中心、O5は、Cリンク7とクロスヘッド8の回動結合部の回転中心である。本実施形態のトグルリンク機構4も、上記のAリンク5とBリンク6とCリンク7とを有し、5つの回転中心(回動中心)O1〜O5をもつ5点軸支構造のリンク機構となっている。
図2は、図1のトグルリンク機構4中のBリンク6を示す図であり、Bリンク6において、回転中心O1、O2を結ぶ線分と、回転中心O2、O3を結ぶ線分とがなす角度(Bリンク6における3つの回転中心O1、O2、O3のなす角度)θを、ここでは、104.48°に設定してある。本発明のトグルリンク機構では、上記の角度θは、θ>90°に設定されるようにされ、望ましくは100°〜110°の範囲に設定されるようにされる。
図1に示す構成において、型締め状態から、図示せぬ型開閉用サーボモータ、ボールネジ機構によってクロスヘッド8が後退駆動されると、トグルリンク機構4は折り畳み駆動されて、これにより、可動ダイプレート3は型開き完了位置まで後退駆動される。また、型開き完了状態から、図示せぬ型開閉用サーボモータ、ボールネジ機構によってクロスヘッド8が前進駆動されると、トグルリンク機構4は伸張駆動されて、これにより、可動ダイプレート3が前進駆動されて金型タッチが行われ、金型タッチ後もさらにクロスヘッド8が所定量だけ前進駆動されることで、トグルリンク機構4のAリンク5とBリンク6とが伸びきった最も力が出る状態に移行して、このときタイバー2には大きな引っ張り力が作用し、引き伸ばされたタイバー2の弾性回復力によって金型には所定の型締め力が付与される。
図3は、本実施形態のトグルリンク機構4による可動ダイプレート3の移動ストローク(位置)と、クロスヘッド8の速度と可動ダイプレート3の速度との比である速比特性(すなわち、トグルリンク機構8への入力速度とトグルリンク機構8の出力速度との比である速比特性;「速比」は、可動ダイプレートの速度とクロスヘッドの速度との比)を表す図である。
図3に示したように本実施形態のトグルリンク機構4では、型開き完了位置から型締め完了位置まで、トグルリンク機構4の速比特性線は概略正弦波状のなだらかな増減カーブを描くものとなる。したがって、型開き工程においても、型閉じ・型締め工程においても、トグルリンク機構4の出力側の動きを円滑なものとすることができ、従来のように可動ダイプレート3の動きにガテツキを生じる虞がなくなり、耐久性に優れた型開閉メカニズムを実現できる。これは、前記したようにBリンク6において、回転中心O1、O2を結ぶ線分と、回転中心O2、O3を結ぶ線分とがなす角度θが、90°を超える場合には、型閉じ・型締めの初期(型開きの終期)付近では(図1の下半分を参照)、クロスヘッド8の直線移動によりCリンク7を介して、Bリンク6、Aリンク5を回動させるように作用するベクトル成分(可動ダイプレート3を移動させるように作用する力)が十分に働き、このため力は速度の逆数であるので、力が出るということで速比が低下するからである。
図4は、本実施形態のトグルリンク機構4による可動ダイプレート3の移動ストローク(位置)と、トグルリンク出力(出力パワー)との関係で示されるトグルリンク出力特性を示す図である。図4において、41はトグルリンク出力特性線、42は、タイバー2のバネ定数特性線である(厳密には、タイバー2やテールストックやダイプレートを含んだ型締めで弾性変形する構造物全体のバネ定数特性線であるが、先にも述べたように、タイバー2のバネ定数特性線42と称している)。ここでは、前記した従来構成とトグルリンク機構のみが異なる構成での(つまり、従来構成と同等性能の型開閉用サーボモータを用いた場合での)トグルリンク出力特性線41が示されている。また、ここでは、型締め力580tonを得るためのバネ定数特性線42が示されている。
図4に示すように、本実施形態によるトグルリンク機構4では、金型タッチの位置(型締め完了から1.5mm手前の位置)でのトグルリンク出力は約345tonであり、この金型タッチの位置でのタイバーのバネ定数特性は約335tonであるので、タイバー2を弾性的に引き伸ばすためパワーは十分に得られ、全領域にわたってタイバー2のバネ定数特性を上回るトグルリンク出力が保証される。したがって、比較的に小型の(すなわち、定格トルクの小さい)型開閉用サーボモータを用いても、580tonの型締め力を得ることが可能となる。また、同じ型締め力を得るのに従来よりも小型の型開閉用サーボモータを用いることで、ボールネジ機構を小型化することも可能となり、サーボモータ、ボールネジ機構の小型化によってコストダウンを図ることも可能となる。
また、本発明のトグルリンク機構4では、回転中心O1とO2とO4とが一直線上に位置する状態である、Bリンク6およびAリンク5がデッドポイントにある状態においても、回転中心O3とO5を結ぶ線分が、型開閉方向と垂直な面に至るまで回動することがないように、Cリンク7の傾き角度範囲を設定してあり、本実施形態では、回転中心O1とO2とO4とが一直線上に位置する状態において、Cリンク7の傾き角度(型開閉方向と垂直な面と、回転中心O3、O5を結ぶ線分とがなす角度)を、7.51°に設定してある。このようにすることで、Bリンク6およびAリンク5がデッドポイントにある状態においても、Cリンク7はデッドポイント状態に至ることがないので、たとえ、前記した角度θを90°を超えるものに設定してあっても、トグルリンク機構4全体がデッドポイントを超える虞がないようにしてある。
なおまた、本実施形態のトグルリンク機構4では、Aリンク5と可動ダイプレート3の回動結合部の回転中心O4を、Bリンク6とテールストック1の回動結合部の回転中心O1よりも、マシンの中央側に配置してあり、これにより、可動ダイプレート3の主平面の面積を、テールストック1の主平面の面積よりも小さくすることを可能にしている。そして、このようにすることで、型締め時のダイプレートのたわみ量を低減させるようにしている。
本発明の一実施形態に係る成形機における、トグルリンク機構の構成を示す説明図である。 図1のトグルリンク機構中のBリンクを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る成形機における、トグルリンク機構への入力速度とトグルリンク機構の出力速度との比である速比特性を表す説明図である。 本発明の一実施形態に係る成形機における、トグルリンク機構による可動ダイプレートの移動ストローク(位置)と、トグルリンク出力(出力パワー)との関係で示されるトグルリンク出力特性を示す説明図である。 トグルリンク機構を用いた従来の射出成形機の型開閉系メカニズムの構成を示す説明図である。 図5のトグルリンク機構中のBリンクを示す説明図である。 図5のトグルリンク機構の型締め状態と型開き完了状態を示す説明図である。 従来技術における、トグルリンク機構への入力速度とトグルリンク機構の出力速度との比である速比特性を表す説明図である。 従来技術における、トグルリンク機構による可動ダイプレートの移動ストローク(位置)と、トグルリンク出力(出力パワー)との関係で示されるトグルリンク出力特性を示す説明図である。
符号の説明
1 テールストック
2 タイバー
3 可動ダイプレート
4 トグルリンク機構
5 Aリンク
6 Bリンク
7 Cリンク
O1〜O5 回動結合部の回転中心
8 クロスヘッド

Claims (4)

  1. その一端側をテールストックに回動可能に保持されたBリンクと、その一端側を可動ダイプレートに回動可能に保持されると共に、その他端側を前記Bリンクの他端側と相対回動可能であるように結合されたAリンクと、その一端側をクロスヘッドに回動可能であるように結合されると共に、その他端側を前記Bリンクの膨出部と相対回動可能であるように結合されたCリンクとを有するトグルリンク機構により型開閉を行う成形機において、
    前記Bリンクと前記テールストックの回動結合部の回転中心をO1、前記Bリンクと前記Aリンクの回動結合部の回転中心をO2、前記Bリンクと前記Cリンクの回動結合部の回転中心をO3としたとき、
    前記O1、前記O2を結ぶ線分と、前記O2、前記O3を結ぶ線分とがなす角度θを、θ>90°に設定したことを特徴とする成形機。
  2. 請求項1に記載の成形機において、
    前記Aリンクと前記可動ダイプレートの回動結合部の回転中心をO4、前記Cリンクと前記クロスヘッドの回動結合部の回転中心をO5としたとき、
    前記Bリンクと前記Aリンクとが伸びきって、前記O1と前記O2と前記O4とが一直線上に位置する状態においても、前記O3、前記O5を結ぶ線分が、型開閉方向と垂直な面に至るまで回動することがないように、前記Cリンクの傾き角度範囲を設定したことを特徴とする成形機。
  3. 請求項1に記載の成形機において、
    前記Aリンクと前記可動ダイプレートの回動結合部の回転中心をO4とし、前記リンクBと前記テールストックの回動結合部の回転中心をO1としたとき、前記可動ダイプレート上に対向に配置される2つの回転中心O4の設定間隔を、前記テールストック上に対向に配置される2つの回転中心O1の設定間隔よりも小さくしたことを特徴とする成形機。
  4. 請求項1ないし3の何れか1項に記載の成形機において、
    前記クロスヘッドをボールネジ機構を介して前後進させるサーボモータを有することを特徴とする成形機。
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