JP4999299B2 - ワイパー用不織布 - Google Patents

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本発明は、剪断力を加えて、特定の範囲内にフィブリル化したアクリル繊維と有機繊維とを含有する不織布に関するものであり、詳しくは、拭き取り性、吸液性、適度に柔軟な風合い、強度に優れたワイパー用不織布に関するものである。
近年、生活環境の変化及び産業の発展や技術の高度化に伴い、汚れに対する除去要求は高まっている。汚れとは、固体表面に水性又は油性の液体付着及び固体粒子の付着などがあり、特に固体粒子には非常に細かいダスト、埃から髪の毛、綿ボコリやパン屑まで幅広いものがある。これらの汚れを除去すべく、従来から、雑巾、布巾、紙ウェスなどが用いられていたワイパー分野においても、多様化、高度化が進み、多種のワイパーが上市され、ワイパー用不織布もその機能を生かして、種々のタイプが提案され販売されている。
これらの種々のタイプの中で、極細繊維からなるワイパー用不織布は、構成する繊維の比表面積が大きく、極細繊維が細かい微細塵埃や油膜を除去し、これを極細繊維相互間に捕捉する性能に優れているため、好ましく使用されており、例えば、分割型繊維を用いて不織ウェブを形成した後、この分割型繊維を分割させる事によって、極細繊維を生成させたものが知られている。これらの極細繊維からなるワイパー用不織布には、物理的手段によって容易に割繊が可能である分割型繊維が中心となって用いられているが、ワイパー用不織布への要求機能である拭き取り性、吸液性、適度に柔軟な風合い、強度の全てを満足させるものは未だないのが現状である。
極細繊維からなる不織布として、海島型混合紡糸繊維又は海島型複合繊維からなる長繊維不織布を溶剤処理する事により該繊維の海成分を抽出除去して得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような方法では、抽出設備及び抽出工程が必要なため、生産性、環境等の面で様々な問題がある。また、重量平均分子量/数平均分子量の比が少なくとも5であるポリプロピレン系樹脂を含有するポリマーと、ポリエチレン系樹脂を含有するポリマーからなる中空タイプの分割型複合繊維を分割する事により得られた繊度0.5デシテックス以下の極細繊維を含有する極細繊維不織布ワイパー(例えば、特許文献2参照)が開示されているが、オレフィン系の極細繊維であるために、吸液性に劣るという問題や、分割後の極細繊維の繊維径が十分に小さくないため、拭き取り性に劣るという問題がある。
2成分以上の熱可塑性樹脂からなる多分割型複合繊維を含む不織布であり、多分割型複合繊維の一部が不織布内で分割されてフィブリル化している事を特徴とする不織布(例えば、特許文献3参照)が開示されているが、これは、基本的にはエアレイド不織布に関するものであり、また、フィブリル化した部分が未分割の部分や完全分割された部分との熱接着に関与する事で、より細かい3次元の網目構造が不織布内部に形成される事を特徴としているため、強度的には優れるが、不織布表面が多くのフィブリル化した繊維によって被覆されていないため、拭き取り性能に劣る問題がある。また、ポリビニルアルコール系易分割繊維とパルプからなり、両者の質量比が一定の割合である湿式抄造不織布に高圧水流を付与して、繊維の分割を行った不織布(例えば、特許文献4参照)が開示されているが、ポリビニルアルコール系分割繊維とパルプからなるので、吸液性に優れてはいるが、パルプを20〜70質量%含有しているため、ペーパーライクな風合いとなるという問題点がある。
また、繊維断面に不特定な形状の開口を多数有し、また、各開口が繊維の長さ方向に沿って筋状の空隙を形成する特殊な繊維構造を有するアクリル系割繊繊維とその一部が分割された微細繊維、熱溶融性繊維からなるアクリル系繊維の不織布が開示されているが(例えば、特許文献5参照)、このアクリル系割繊繊維は、原繊維が不織布に製造される工程で、高圧の柱状水流噴射により微細な繊維に分割されるため、柱状水流噴射の圧力が低いと、十分に割繊が行われず、拭き取り性能が劣るという問題があり、一方、柱状水流噴射の圧力が高いと、割繊は進行するが、不織布ウェブに破壊が生じるという問題がある。
特開昭62−97957号公報 特開2002−220740号公報 特開2002−61060号公報 特開平10−53994号公報 特開平5−321106号公報
従って、本発明の目的は、拭き取り性、吸液性、適度に柔軟な風合い、強度に優れたワイパー用不織布を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の本発明を見出した。
すなわち、本願の第1の発明は、予め剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維(A)、予め剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B)の両方もしくはどちらか一方と繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維(C)とを含有する湿式抄造ウェブの各繊維同士が、高圧柱状水流により3次元的に絡合され、 フィブリル化したアクリル繊維(A)と(B)の総和が、不織布に対して2〜98質量%の範囲内で含有し、有機繊維(C)が、不織布に対して2〜98質量%の範囲内で含有し、(A)と(B)と(C)の総和が、80〜100質量%となり、 フィブリル化したアクリル繊維がアクリロニトリル系ポリマーと、少なくとも1種類以上の添加剤ポリマーとから構成された多成分のアクリル繊維であり、不織布製造後において、該添加剤ポリマーが不織布表面に皮膜を形成していない事を特徴とし、 フィブリル化したアクリル繊維を構成する添加剤ポリマーがセルロースアセテートである事を特徴とするワイパー用不織布に関するものである。
本発明のワイパー用不織布は、剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維(A)、剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B)の両方もしくはどちらか一方と繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維(C)から構成されてなるもので、拭き取り性、吸液性、適度に柔軟な風合い、強度に優れたワイパー用不織布である。
以下、本発明のワイパー用不織布について、詳細に説明する。
本発明で言うフィブリル化とは、繊維内部のフィブリル(小繊維)が、摩擦や衝撃作用等により、表面に現れて、より細い超極細繊維を形成すると同時に、それらの超極細繊維が毛羽立ちささくれて、繊維状ネットワーク構造を生じる現象を言う。細かい微細塵埃や油膜を除去するために、ワイパー用不織布には極細繊維を使用した方が有利であり、物理的な衝撃により細分化する割繊性繊維や分割繊維が用いられるケースがあるが、本発明のフィブリル化した繊維を用いる場合、ワイパー用不織布表面に、適切な空隙を有した超極細繊維の繊維状ネットワーク構造を形成する事ができるので、これにより、極めて優れた拭き取り性能とダスト補足能を発揮する事ができる。
本発明のワイパー用不織布に用いるフィブリル化したアクリル繊維とは、通常のパルプ繊維と同様に、ビーター、PFIミル、シングルディスクリファイナー(SDR)、ダブルディスクリファイナー(DDR)、また、顔料等の分散や粉砕に使用するボールミル、ダイノミル等の叩解、離解、分散設備でフィブリル化したアクリル繊維を言う。また、これらの方法以外に、ウェブを形成させた後に、高圧の柱状水流噴射等の機械的な力を該ウェブに与える事によってフィブリル化したアクリル繊維を言う。これらの叩解、離解、分散処理、高圧柱状水流噴射処理を単独で、もしくは何れかを組み合わせる事によってフィブリル化が可能であれば、アクリル繊維を構成するポリマーに特に制限はない。すなわち、通常のアクリル繊維に用いられるアクリロニトリル系ポリマーのみから構成されても良いし、アクリロニトリル系ポリマーと添加剤ポリマーとから構成されても構わない。超極細繊維による繊維状ネットワーク構造を良好に生じさせるには、叩解、離解、分散処理の何れかの方法によりフィブリル化する事がより好ましいので、このフィブリル化が容易である事を考慮すれば、アクリロニトリル系ポリマーと添加剤ポリマーとから構成されたアクリル繊維の方がより好ましい。
アクリロニトリルの共重合成分は、通常のアクリル繊維を構成する共重合モノマーであれば特に限定されないが、例えば以下のモノマーが挙げられる。すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチルなどに代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどに代表されるメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどの不飽和単量体などである。
また、添加剤ポリマーは、特に限定されないが、アクリル樹脂系ポリマー、及びアクリル樹脂系ポリマー以外の一部のポリマーが挙げられる。アクリル樹脂系ポリマーを構成するモノマーは特に限定されないが、例えば以下のモノマーが挙げられ、このうちの1種以上を用いる事ができる。すなわち、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどに代表されるメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチルなどに代表されるアクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどの不飽和単量体などである。また、アクリル樹脂系ポリマー以外のポリマーとしては、セルロースアセテート、キトサン、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール、ポリエーテル系化合物、ポリエーテルエステル系化合物、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステル、ポリペプチドなどが挙げられ、このうちの1種以上を用いる事ができる。
また、添加剤ポリマーの軟化点もしくはガラス転移点が、ワイパー用不織布を製造する工程での処理温度よりも低い場合、軟化点もしくはガラス転移点以上の温度がかかる事で、添加剤ポリマーの一部又は全てが溶融し、不織布表面上のフィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)を覆う形で皮膜を形成する可能性がある。その場合、拭き取り性に有効なフィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)の効果が減少するだけでなく、吸液性も低下させる場合がある。この問題は、添加剤ポリマーの軟化点もしくはガラス転移点が比較的高いものを選択するか、不織布製造時に、温度がかかる工程、例えば、乾燥工程や熱処理工程での処理温度を添加剤ポリマーの軟化点もしくはガラス転移点よりも低い温度で行う事で解決できる。
本発明のワイパー用不織布に用いられるフィブリル化する前のアクリル繊維の断面形状に特に制限はなく、円形、楕円形のみならず偏平、三角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボーン型など、いわゆる異形断面形状をとるもの、中空状のもの、枝別れ状のものであっても良いが、フィブリル化の容易さの点から、円形もしくは、楕円形のものが最も好ましい。また、フィブリル化後の繊維の断面形状に特に制限はないが、円形、楕円形のみならず扁平、筋状、米字、三角などの異形断面形状をとるものが挙げられるが、良好な拭き取り性を得られる事から、異形断面形状のものが好ましい。
フィブリル化したアクリル繊維の特徴を最大限に発揮させ、ワイパー用不織布の拭き取り性、吸液性等の性能をバランス良く発現させるためには、最適なフィブリル化状態を見出す事が重要である。剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維(A)、及び、剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B)の2つのフィブリル化状態のアクリル繊維の両方もしくはどちらか一方を含有する必要がある。
フィブリル化したアクリル繊維は、叩解、離解、分散処理により、フィブリル化が進行し、ワイパー用不織布に適した素材となりうるので、最適な叩解、離解、分散条件の見極めが重要となる。フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)が適正に存在するフィブリル化状態を確認するためには、フィブリル化した繊維を水等で十分希釈した後に乾燥させて、顕微鏡か、好ましくは電子顕微鏡で観察する事が好ましい。更に、ワイパー用不織布に製造した後、その不織布表面を顕微鏡か、好ましくは電子顕微鏡で観察する事が好ましい。しかし、最適な叩解、離解、分散条件やワイパー用不織布の製造条件が決定した後は、その都度、フィブリル化状態を観察しなくても良い。
本発明のワイパー用不織布において、拭き取り性能、吸液性、強度をバランス良く発現するためには、(A)幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化した繊維は、アスペクト比(繊維長/繊維径)が10〜100000、好ましくは、100〜50000である。また、(B)幹部から枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維において、幹部のアスペクト比は、10〜50000、好ましくは50〜30000である。また、枝部のアスペクト比は、10〜100000、好ましくは100〜50000である。これらのフィブリル化状態は、上述の顕微鏡観察によって、確認する事ができる。
フィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)の両方もしくはどちらか一方のみで不織布を形成した場合、拭き取り性能及び吸液性に関しては比較的良好なワイパー用不織布が得られるが、その一方で、強度面が大きく劣ったり、風合いが柔らかすぎてコシがなくなり、拭き作業性に劣るため、好ましくない。そこで、強度とコシを発現させるために、不織布の骨材として有機繊維(C)を配合する。本発明のワイパー用不織布に用いる有機繊維(C)の繊維径は、1〜30μmであり、好ましくは3〜25μmである。1μmより細い繊維を用いた場合、十分な強度が得られない事があり、好ましくなく、一方、30μmを超えて太い繊維を用いた場合、拭き取り性能を低下させる事があるので、好ましくない。また、有機繊維(C)の繊維長は、繊維同士が絡み合う長さであれば良く、特に制限はない。絡み合いの度合いは、アスペクト比(繊維長/繊維径)に影響を受ける。アスペクト比は混合する対象によってもその最適なる大きさは異なる。本発明の様に、フィブリル化したアクリル繊維と混合する場合は、700〜2000の範囲が好ましい。700未満の場合、繊維が屈曲しにくいために繊維間の絡み合いが弱くなり、不織布に十分な強度が発現しない場合がある。一方、2000を超えて大きい場合、例えば、湿式抄造法によりウェブを製造した際に、均一な地合いのウェブが得られにくく、拭き取り性にムラが生じる事がある。
本発明のワイパー用不織布において、フィブリル化したアクリル繊維(A)と(B)の配合比率は特に限定しないが、フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)の不織布に対する総含有量は2〜98質量%が好ましく、更に好ましくは10〜80質量%である。また、有機繊維(C)の不織布に対する含有量は2〜98質量%が好ましく、更に好ましくは20〜90質量%である。フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)の含有量が2質量%未満では、フィブリル化したアクリル繊維が不織布表面に均一に分布できない事から、拭き取り性能を高める事ができない場合がある。一方、98質量%を超えると拭き取り性能は十二分に得られるものの、強度が大きく低下する事がある。有機繊維(C)の不織布に対する含有量が2質量%未満では、十分な強度、コシが得られない事があり、一方、98質量%を超えると拭き取り性能が大きく低下する事がある。また、本発明のワイパー用不織布において、フィブリル化したアクリル繊維(A)と(B)と有機繊維(C)の総和は80〜100質量%となる事が好ましく、更に好ましくは90〜100質量%である。フィブリル化したアクリル繊維(A)と(B)と有機繊維(C)の総和が、80質量%未満では、残り20質量%の繊維の性状によっては、ワイパー性能に影響を及ぼして、拭き取り性能が得られなかったり、あるいは強度が低下する事がある。
これら有機繊維(C)には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びこれらのコポリマー等のポリエステル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル、モダクリル等のアクリル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ウレタン繊維等の合成繊維、トリアセテート繊維、ジアセテート繊維等の半合成繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックレーヨン、リヨセル等の再生セルロース系繊維、コラーゲン、アルギン酸、キチン質などを溶液にしたものを紡糸した再生繊維が好ましい。これらの繊維を構成するポリマーは、ホモポリマー、変性ポリマー、ブレンド、共重合体などの形でも利用できる。上記の繊維の他に、植物繊維として、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ、ケナフパルプなどの木本類、草本類を含むものも利用できる。更に、古紙、損紙などから得られるパルプ繊維等も含まれる。当然ではあるが、これら複数の材質からなる複合繊維を用いても良い。また、断面形状がT型、Y型、三角等の異形断面を有する繊維も拭き取り性確保のために含有できる。
本発明のワイパー用不織布のように、フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)のフィブリル化した繊維と繊維径1〜30μmで1種以上の有機繊維(C)を含有した不織布は、フィブリル化したアクリル繊維が繊維径1〜30μmの有機繊維に程良く絡み合い、不織布表面に良好なネットワーク構造を形成する事により、緻密さによる拭き取り性能を保持しつつ、適当な空間によって、大きめのダストの捕集や、吸液性を確保する事ができる。好ましくは、1〜30μmの有機繊維が繊維径の異なる2種類以上の繊維等を含んだ場合、ネットワーク構造に更に空間が生まれるので、より好ましい。
本発明のワイパー用不織布において、繊維径が1〜30μmの有機繊維(C)は、熱融着性バインダー繊維であっても良い。熱融着性バインダー繊維を含有させて、バインダー繊維の溶融温度以上に不織布の温度を上げる工程を製造工程に組み入れる事で、ワイパー用不織布の機械的強度が向上する。また、熱融着性バインダー繊維としては、単繊維のほか、芯鞘繊維(コアシェルタイプ)、並列繊維(サイドバイサイドタイプ)などの複合繊維が挙げられる。複合繊維は、不織布表面に皮膜を形成しにくいので、不織布表面のフィブリル化したアクリル繊維が露出した状態を保持したまま、機械的強度を向上させる事ができる。熱融着性バインダー繊維としては、例えば、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせが挙げられる。また、ポリエチレン等の低融点樹脂のみで構成される単繊維(全融タイプ)や、ポリビニルアルコール系のような熱水可溶性バインダーは、濾材の乾燥工程で皮膜を形成し易いが、特性を阻害しない範囲であれば使用する事ができる。
本発明のワイパー用不織布の乾燥質量は、10〜150g/m2の範囲が好ましい。10g/m2より軽いと、強度、吸液性が十分でない事がある。一方、150g/m2を超えると、風合いが硬くなり、適度な柔軟性に劣る事がある。
本発明のワイパー用不織布は、本発明の範囲を阻害しない範囲であれば、その層構成に特に限定はない。すなわち、単層構造からなる不織布であっても良いし、2層、3層といった多層構造であっても良い。
2層構造とした場合、各層の繊維配合を変える事により、拭き取り性、吸液性に優れた拭き取り層と強度、コシに優れた支持体層とに機能を分ける事が可能となり、より効果的なワイパー用不織布を得る事ができる。この場合、拭き取り層には、フィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)の総含有量が、その層に対して2〜100質量%の範囲内で含む事が好ましく、更に好ましくは40〜90質量%である。フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)の総含有量が2質量%未満では、フィブリル化したアクリル繊維が不織布表面に均一に分布できない事から拭き取り性能を高める事ができない場合がある。また、支持体層には、有機繊維(C)を主成分とする事が好ましく、支持体層に対して、50〜100質量%を含む事が更に好ましい。有機繊維(C)の含有量が50質量%未満では、十分な強度、コシが得られない事がある。また、本発明の2層構造ワイパー用不織布全体の乾燥質量は、10〜150g/m2の範囲が好ましい。10g/m2より軽いと、強度、吸液性が十分でない事がある。一方、150g/m2を超えると、風合いが硬くなり、適度な柔軟性に劣る事がある。本発明の範囲を阻害しない範囲であれば、拭き取り層と支持体層の各層の乾燥質量に特に限定はないが、拭き取り層、支持体層共に各5g/m2上ある事が好ましい。拭き取り層が5g/m2未満の場合、フィブリル化したアクリル繊維が表面から内部へ埋没し、十分な拭き取り性能が得られない事がある。一方、支持体層が5g/m2未満の場合、強度が低下する事がある。
同様に、3層構造とした場合、2層の拭き取り層の中間に支持体層を設ける事で、不織布両面が拭き取り性、吸液性に優れ、かつ、十分な強度、コシを有する、より効果的なワイパー用不織布を得る事ができる。この場合、拭き取り層には、フィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)の総含有量が、その各層に対して2〜100質量%含む事が好ましく、更に好ましくは40〜90質量%である。フィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)の総含有量が2質量%未満では、フィブリル化したアクリル繊維が不織布表面に均一に分布できない事から拭き取り性能を高める事ができない場合がある。また、支持体層には、有機繊維(C)を主成分とする事が好ましく、支持体層に対して、50〜100質量%を含む事が更に好ましい。有機繊維(C)の含有量が50質量%未満では、十分な強度、コシが得られない事がある。また、不織布両面の拭き取り性は同程度の方が、ワイパー製品となった場合、利便性に優れるので、両面の拭き取り性、吸液性が同程度になるように、拭き取り層両面におけるフィブリル化したアクリル繊維(A)及び(B)の総含有量は同程度にする方がより好ましい。また、本発明の3層構造ワイパー用不織布全体の乾燥質量は、10〜150g/m2の範囲が好ましい。10g/m2より軽いと、強度、吸液性が十分でない事がある。一方、150g/m2を超えると、風合いが硬くなり、適度な柔軟性に劣る事がある。本発明の範囲を阻害しない範囲であれば、拭き取り層と支持体層の各層の乾燥質量に特に限定はないが、拭き取り層、支持体層共に各5g/m2以上ある事が好ましい。拭き取り層片面の乾燥質量が5g/m2未満の場合、フィブリル化したアクリル繊維が表面から内部へ埋没し、十分な拭き取り性能が得られない事がある。一方、支持体層が5g/m2未満の場合、強度が低下する事がある。
本発明のワイパー用不織布は、本発明の範囲を阻害しない範囲であれば、その表面性に特に限定はない。すなわち、実質的な開孔を有さない非開孔不織布であっても良いし、開孔不織布であっても良いし、エンボス模様やクレープ状の凹凸を有した不織布であっても良い。
次に、本発明のワイパー用不織布の製造法について説明を行う。本発明の不織布は、アクリル繊維をフィブリル化する工程、ウェブを製造する工程、繊維を3次元絡合する工程、水分を除去(乾燥)する工程により製造される。ウェブを製造した後、高圧柱状水流により繊維を3次元的に絡合させる事で、繊維同士の絡み合いによって、不織布に強度を発現させる事ができる。そのため、熱融着性バインダー繊維を使用しなくとも、あるいは、少量使用するだけで、不織布に十分な強度を与える事ができるので、適度に柔軟な風合いのワイパー用不織布を得る事ができる。
前述した様に、アクリル繊維をフィブリル化する工程は、アクリル繊維を水中に懸濁し、ビーター、PFIミル、シングルディスクリファイナー(SDR)、ダブルディスクリファイナー(DDR)、また、ボールミル、ダイノミル等の叩解、離解、分散設備で適当な叩解、離解、分散条件の下、フィブリル化を行う。
ウェブを製造する工程は従来公知の方法が用いられる。すなわち、湿式抄造法、カード法、エアレイ法、ニードルパンチ法等を行ってウェブを得る方法が挙げられる。これらウェブの製造方法の中で、本発明のワイパー用不織布の製造方法としては、湿式抄造法により湿式抄造ウェブを形成する方法が最適である。アクリル繊維をフィブリル化するためには、繊維を水中に懸濁した状態で、ビーター、PFIミルなどの設備で叩解、離解、分散処理を行う事から、湿式抄造法の場合、水中に懸濁、分散したフィブリル化したアクリル繊維をそのままの状態で使用できるからである。フィブリル化したアクリル繊維(A)、(B)の両方もしくはどちらか一方と有機繊維(C)を水中に投入し、パルパー等の回転式の装置で混合し、分散を行い、濃度0.1〜3質量%程度の繊維懸濁液を調製する。次いで、懸濁液を用い、長網、短網、円網等のワイヤーを少なくとも一つ有する抄紙機で抄造し、ウェブを得る。
次に、このようにして得られたウェブを、多孔質支持体上に載せ、高圧柱状水流を噴射し、繊維を絡合させ絡合ウェブを得る。多孔質支持体とはワイヤーあるいはパンチングプレート等が好ましく、ワイヤーを例にとると60〜150メッシュ相当のものが好ましい。高圧水流を噴射するノズルの径は10〜500μmの範囲が好ましく、ノズルの間隔は10〜1500μmが好ましい。これらのノズルは搬送されるウェブの、幅方向に亘り、少なくとも1回以上くまなく水流で加工できる範囲が必要である。絡合に用いる水圧は、50.5×106〜20×106Paの範囲で用いる事が好ましい。更に好ましくは4×106〜15×106Paである。0.5×106Paより小さいと、絡合が不十分で、十分な強度が発現しない事がある。20×106Paより大きいと、フィブリル化したアクリル繊維が飛散したり、絡合が余りに強くなりすぎて、適度に柔軟な風合いが損なわれる事がある。加工速度は3〜100m/分の範囲が好ましい。
このようにして得られた絡合ウェブは、余分な水分を吸引あるいはウェットプレスなどの方法で取り除いた後、乾燥させる。乾燥させる装置としては、シリンダードライヤー、エアドライヤー、エアスルードライヤー、サクションドライヤー等が好ましく、水が実質上完全に除去される温度で使用する事ができる。
本発明におけるワイパー用不織布は、一般工場用ワイパー、クリーンルーム用ワイパー、印刷用ブランケットワイパーと言った産業用分野、おしぼり、ハンドタオルと言った業務用分野、対人ワイパー、対物用ワイパー、眼鏡拭き、自動車洗車用ワイパー、ダストワイパーと言った家庭用分野といった様々な分野で用いる事ができる。また、商品としてドライの状態であっても良いし、ウェットの状態であっても良い。
例えば、ウェットタイプで用いる場合、通常のウェットワイパーに用いられる添加剤、すなわち、界面活性剤、殺菌剤や乾燥速度の向上剤としてのエタノールやイソプロピルアルコール、保湿剤としてのグリセリン、プロピレングリコールやポリエチレングリコール、また香料やその他の防腐効果のある抗菌剤、除菌剤、色素、酸化防止剤が適量添加されていても良い。ウェットタイプワイパーの形態は内部が密封可能に形成された容器に収納されて、この容器からウェットタイプワイパー用の不織布を1枚ずつ引き出し可能な包装体の形態であれば、特に限定されない。例えば、ロール状に巻かれたウェットワイパー用の不織布を収納した筒状のプラスチック容器や1枚ずつ折り重ねた状態で収納したピロー包装体や紙容器でも良く、これらが複合された形態でも良い。
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものでない。なお、実施例中の「%」及び「部」は特に断りのない限り、それぞれ「質量%」及び「質量部」を示す。実施例及び比較例に記載した物性の測定方法を以下に示した。
(1)拭き取り性(液体):ガラス板上にオリーブオイル(油性汚れ)をパスツールピペットで1滴量滴下し、100mm×100mm角の試験片でで1回拭き取った後に、ガラス板上のオイルの残存程度を目視観察し、評価した。拭き取り性の評価基準としては、以下の通りである。
◎:オイルが全く残らず良好。
○:オイルが殆ど残らず良好。
△:オイルが僅かに残るものの、効果は認められる。
×:オイルが殆ど残り、実用上問題がある。
(2)拭き取り性(固体):ガラス板状にベビーパウダー(粉体汚れ)を耳かきで軽く1杯滴下し、100mm×100mm角の試験片でで1回拭き取った後に、ガラス板上の粉体の残存程度を目視観察し、評価した。拭き取り性の評価基準としては、以下の通りである。
◎:粉体が全く残らず良好。
○:粉体が殆ど残らず良好。
△:粉体が僅かに残るものの、効果は認められる。
×:粉体が殆ど残り、実用上問題がある。
(3)吸水速度(単位:秒):本実施例中に記載されるワイパー用不織布の吸液性の指標として吸水速度を求めた。吸水速度は、水を滴下して試験片が水滴を吸収するにつれて鏡面反射が消え、湿潤だけが残った状態の時間を目視観察するもので、単位は秒である。試験方法は、以下の通りである。200×200mmの試験片を用意する。JIS L1907に規定する試験片保持枠に試験片を取り付ける。試験片の表面からビュレットの先端までが10mmの高さになるように調整し、ビュレットから水を1滴滴下させ、水滴が試験片の表面に達した時からその水滴が特別な反射をしなくなるまでの時間をストップウォッチで測定する。この操作を試験片5枚について行い、その平均した値を吸水速度とした。(4)保液性(単位:%):本実施例中に記載されるワイパー用不織布の吸液性の指標として保液性を求めた。保液性は、同量の灯油と水を混合した液体をワイパー用不織布に浸漬し、保持率(%)として測定した。まず、100mm×100mmの大きさの試験片について、質量W1(g)を測定する。次に、灯油と水の混合液中に試験片を広げて浸漬し、10分間放置したのち液体中から取り出し、直ちに濾紙(アドバンテックNo.26)で挟み、軽く押さえて表面の液体を吸い取り、その試験片の質量W2(g)を測定した。質量W2から質量W1を引いた差をW1で除して、百分率を求め保持率(%)を算出した。
(5)風合い:ドライ状態及びウェット状態におけるワイパー用不織布を手で握り、その時の触感を判断した。評価はモニター10名によって行い、各人がそれぞれ判断した評価の最多数を評価結果とした。風合いの評価基準としては、以下の通りである。
○:柔軟であるが、程良くコシがあり、拭き易くて良好。
△:普通。
×:硬い、もしくは柔らかすぎて拭きにくく、実用上問題がある。
(6)破断強度(単位:N/50mm):JIS L 1096記載の方法に準拠して、縦方向の破断強度を測定した。ただし、試料は幅50mm、長さ200mmとして、つかみ間隔100mmでそれぞれ5本測定し、平均値であらわした。単位は、N/50mmである。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300:アクリロニトリルポリマーとメタクリル酸メチルポリマーの2成分ブレンド繊維、3デシテックス×3mm)をダブルディスクリファイナーを用いて10回繰り返し処理し、幹部から離脱した平均繊維径0.9μmのフィブリル化したアクリル繊維(A1)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300、3デシテックス×3mm)をシングルディスクリファイナーを用いて30回繰り返し処理し、平均繊維径3μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B1)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300、3デシテックス×3mm)をPFIミルを用いて1万回転処理し、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維(A1)と、平均繊維径3μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300、3デシテックス×3mm)をPFIミルを用いて3000回転処理し、幹部から離脱した平均繊維径2.0μmのフィブリル化したアクリル繊維(D)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300、3デシテックス×3mm)をPFIミルを用いて1000回転処理し、平均繊維径5μmの幹部から平均繊維径2.5μmの枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(E)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(A.H.F:アクリロニトリルポリマーとセルロースアセテートポリマーの2成分ブレンド繊維、3デシテックス×6mm)をダブルディスクリファイナーを用いて18回繰り返し処理し、幹部から離脱した平均繊維径0.9μmのフィブリル化したアクリル繊維(A2)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(A.H.F、3デシテックス×6mm)をシングルディスクリファイナーを用いて45回繰り返し処理し、平均繊維径3μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B2)を調製した。
フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(A.H.F、3デシテックス×6mm)をPFIミルを用いて1万5千回転処理し、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維(A2)と、平均繊維径3μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B2)の混合繊維(A2+B2)を調製した。
参考例1)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合で水中に順次添加混合し、1%濃度の水性スラリーを調製した。この水性スラリーを用いて乾燥質量30g/mのウェブを傾斜短網抄紙機で抄造した。次に、この抄造ウェブを76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考例1のワイパー用不織布を作製した。なお、参考例で使用したフィブリル化したアクリル繊維(A1)であるボンネルM.V.P C300はアクリロニトリルポリマーとメタクリル酸メチルポリマーとをブレンドしており、両者が相分離状態にあるアクリル繊維であり、メタクリル酸メチルポリマーのガラス転移点は約70℃で、明確な軟化点はないが、140℃付近で熱変形するものであった。参考例1の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例2)
フィブリル化したアクリル繊維(B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例2のワイパー用不織布を得た。参考例2の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例3)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例3のワイパー用不織布を得た。参考例3の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例4)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)、フィブリル化したアクリル繊維(E)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ30/20/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例4のワイパー用不織布を得た。参考例4の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μmにフィブリル化したアクリル繊維と繊維径5μmの幹部から繊維径2.5μmの枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例5)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)、帝人ファイバー社製PET繊維(テピルスTM04PN 0.3デシテックス×5mm:繊維径 約5.5μm)をそれぞれ50/30/20とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例5のワイパー用不織布を得た。参考例5の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例6)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)、帝人ファイバー社製PET繊維(テピルスTT04N 3.3デシテックス×10mm:繊維径 約18μm)をそれぞれ50/30/20とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例6のワイパー用不織布を得た。参考例6の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考例7)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)、帝人ファイバー社製PET繊維(テピルスTJ04CN 1.7デシテックス×5mm、芯鞘複合熱融着繊維:繊維径 約13μm)をそれぞれ50/40/10とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考例7のワイパー用不織布を得た。参考例7の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(実施例
フィブリル化したアクリル繊維(A2)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、実施例のワイパー用不織布を得た。なお、本実施例で使用したフィブリル化したアクリル繊維(A2)であるA.H.Fはアクリロニトリルポリマーとセルロースアセテートポリマーとをブレンドしたアクリル繊維であり、セルロースアセテートポリマーのガラス転移点は160〜180℃で、融点も200℃以上と高く、熱に対しては安定なものであった。実施例の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、セルロースアセテートポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(実施例
フィブリル化したアクリル繊維(B2)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、実施例のワイパー用不織布を得た。実施例の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、セルロースアセテートポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(実施例
フィブリル化したアクリル繊維(A2)とフィブリル化したアクリル繊維(B2)の混合繊維(A2+B2)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、実施例のワイパー用不織布を得た。実施例の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、セルロースアセテートポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(比較例1)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)のみを配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例1のワイパー用不織布を得た。比較例1の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(比較例2)
フィブリル化したアクリル繊維(B1)のみを配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例2のワイパー用不織布を得た。比較例2の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(比較例3)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)のみを配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例3のワイパー用不織布を得た。比較例3の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維及び繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(比較例4)
有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)のみを配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例4のワイパー用不織布を得た。比較例4の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、フィブリル化したアクリル繊維の存在は観察されなかった。
(比較例5)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)の替わりに、フィブリル化したアクリル繊維(D)を配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例5のワイパー用不織布を得た。比較例5の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1.5〜2μmにフィブリル化したアクリル繊維の存在のみが観察された。
(比較例6)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)の替わりに、フィブリル化したアクリル繊維(E)を配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例6のワイパー用不織布を得た。比較例6の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径5μmの幹部から繊維径2〜2.5μmの枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在のみが観察された。
(比較例7)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)の替わりに、フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P C300、3デシテックス×3mm)を叩解処理しないでそのままの状態で配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例7のワイパー用不織布を得た。比較例7の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径16〜18μmの幹部から繊維径5〜7μmの枝部が発生したアクリル繊維の存在のみが観察された。
(比較例8)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)としてダイワボウレーヨン社製レーヨン繊維(SBタイプ 11デシテックス×10mm:繊維径 約31μm)をそれぞれ50/50とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例8のワイパー用不織布を得た。比較例8の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
(比較例9)
フィブリル化したアクリル繊維(A1)の替わりに、フィブリル化していない三菱レイヨン社製アクリル繊維(A.H.F、3デシテックス×6mm)を叩解処理しないでそのままの状態で配合した以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、比較例9のワイパー用不織布を得た。比較例9の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、繊維径15〜17μmの幹部から繊維径4〜7μmの枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在のみが観察された。
上記の実施例1〜3、参考例1〜7、比較例1〜9で得られたワイパー用不織布について、上述した評価試験により評価し、その結果を表1に示す。
Figure 0004999299
上記表1より、実施例1〜3、参考例1〜7に示す通り、本発明のワイパー用不織布は、油汚れや微粒子の拭き取り性、吸液性に優れるだけではなく、拭き取りに適した適度に柔軟な風合いと強度を用い合わせている事が判る。また、参考例1〜3と実施例の比較から判るように、フィブリル化したアクリル繊維を構成する添加剤ポリマーの成分が異なっていても、同じく優れたワイパー用不織布である事が判る。比較例1〜9に示したように、不織布を構成する繊維の種類や配合が本発明の範囲外の場合、本発明のワイパー用不織布に比べて、拭き取り性、吸液性、風合い、強度の何れかが大きく劣る事が判る。
参考
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ1/99とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考のワイパー用不織布を得た。参考の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ2/98とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考のワイパー用不織布を得た。参考の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考10
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ10/90とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考10のワイパー用不織布を得た。参考10の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考11
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ90/10とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考11のワイパー用不織布を得た。参考11の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考12
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ98/2とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考12のワイパー用不織布を得た。参考12の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考13
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ99/1とする配合とした以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考13のワイパー用不織布を得た。参考13の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考1415
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ50/50とする配合とし、高圧柱状水流による3次元絡合後のエアドライヤーを用いた乾燥を120℃で行った以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考14のワイパー用不織布を作製した。また、エアドライヤーを用いた乾燥を150℃で行った以外は、参考例1と同じ方法で加工を行い、参考15のワイパー用不織布を作製した。参考1415の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は、参考14の不織布では僅かに、参考15の不織布では、頻繁に観察された。また、参考1415共に、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考16
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ90/10とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層の乾燥質量が15g/mの各ウェブを連続して設置されている2台の傾斜短網抄紙機で抄造し、拭き取り層と支持体層との2層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考16の2層構造のワイパー用不織布を作製した。参考16の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考17
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ1/99とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層の乾燥質量が15g/mの各ウェブを連続して設置されている2台の傾斜短網抄紙機で抄造し、拭き取り層と支持体層との2層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考17の2層構造のワイパー用不織布を作製した。参考17の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考18
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ2/98とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層の乾燥質量が15g/mの各ウェブを連続して設置されている2台の傾斜短網抄紙機で抄造し、拭き取り層と支持体層との2層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考18の2層構造のワイパー用不織布を作製した。参考18の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考19
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ90/10とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層、拭き取り層の乾燥質量が10g/mの各ウェブを、連続して設置されている3台の傾斜短網抄紙機で抄造し、2層の拭き取り層の中間に支持体層が構成される3層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考19の3層構造のワイパー用不織布を作製した。参考19の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考20
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ1/99とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層、拭き取り層の乾燥質量が10g/mの各ウェブを、連続して設置されている3台の傾斜短網抄紙機で抄造し、2層の拭き取り層の中間に支持体層が構成される3層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考20の3層構造のワイパー用不織布を作製した。参考20の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
参考21
フィブリル化したアクリル繊維(A1)とフィブリル化したアクリル繊維(B1)の混合繊維(A1+B1)、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)をそれぞれ2/98とする配合で、1%濃度の拭き取り層用スラリーを調製した。次に、有機繊維(C)として三菱レイヨン社製アクリル繊維(ボンネルM.V.P 0.1デシテックス×6mm:繊維径 約3.5μm)を100とする配合で、1%濃度の支持体層用スラリーを調製した。拭き取り層、支持体層、拭き取り層の乾燥質量が10g/mの各ウェブを、連続して設置されている3台の傾斜短網抄紙機で抄造し、2層の拭き取り層の中間に支持体層が構成される3層が抄き合わされた乾燥質量30g/mのウェブを抄造した。次に、この抄造ウェブを、76メッシュの平織りのプラスチックワイヤー上に積載し、以下に示す3列のノズル列にて、圧力(8×10Pa)、加工速度20m/分で、絡合を行った。更にウェブを反転し、同様の条件で水流噴射して、絡合を行った。ノズル径とノズル間隔、ノズルの配列を以下に示す。第1列目はノズル径120μm、ノズル間隔1.2mmが千鳥状に2列配列、第2列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列、第3列目はノズル径100μm、ノズル間隔0.6mmがストレートに1列である。続いて、パッダーにて水を絞った後、エアドライヤーを用い、70℃で乾燥を行い、参考21の3層構造のワイパー用不織布を作製した。参考21の不織布表面を電子顕微鏡で観察した結果、メタクリル酸メチルポリマーの皮膜形成は観察されなかった。また、不織布表面には、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化したアクリル繊維と繊維径3μmの幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維の存在が観察された。
上記の参考21で得られたワイパー用不織布について、上述した評価試験により評価し、その結果を表2に示す。
Figure 0004999299
上記表2より、参考21に示す通り、本発明のワイパー用不織布の場合、拭き取り性、吸液性、風合い、強度において良好なワイパー用不織布が得られる事が判る。参考例3と1415の比較より、添加剤ポリマーの被膜を不織布表面に形成させない方が、より良好なワイパー用不織布を得る事ができる事が判る。また、参考例3、1619の比較より、特に、2層構造、もしくは3層構造とした場合、優れた拭き取り性と強度を持ったワイパー用不織布を得る事ができる事が判る。
本発明のワイパー用不織布は、拭き取り性、吸液性、適度に柔軟な風合い、強度に優れており、一般工場用ワイパー、クリーンルーム用ワイパー、印刷用ブランケットワイパーと言った産業用分野、おしぼり、ハンドタオルと言った業務用分野、対人ワイパー、対物用ワイパー、眼鏡拭き、自動車洗車用ワイパー、ダストワイパーと言った家庭用分野といった各種の用途に用いる事ができる。

Claims (1)

  1. 予め剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下にフィブリル化したアクリル繊維(A)、予め剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化したアクリル繊維(B)の両方もしくはどちらか一方と繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維(C)とを含有する湿式抄造ウェブの各繊維同士が、高圧柱状水流により3次元的に絡合され
    フィブリル化したアクリル繊維(A)と(B)の総和が、不織布に対して2〜98質量%の範囲内で含有し、有機繊維(C)が、不織布に対して2〜98質量%の範囲内で含有し、(A)と(B)と(C)の総和が、80〜100質量%となり、
    フィブリル化したアクリル繊維がアクリロニトリル系ポリマーと、少なくとも1種類以上の添加剤ポリマーとから構成された多成分のアクリル繊維であり、不織布製造後において、該添加剤ポリマーが不織布表面に皮膜を形成していない事を特徴とし、
    フィブリル化したアクリル繊維を構成する添加剤ポリマーがセルロースアセテートである事を特徴とするワイパー用不織布。
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