JP4998471B2 - 表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、銀の溶解析出を利用した電気化学的な表示素子に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来、紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会が益々増大している。
この様な電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持の為に電力を消費しない、いわゆるメモリー性を有する反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低く白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製法の多くは簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は電圧高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要である等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子凝集による耐久性に懸念がある。また、エレクトロクロミック表示素子は、3V以下の低電圧で駆動が可能であるが、黒色またはカラー色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、グリーン、レッド等)の色品質が十分でなく、メモリー性を確保するため表示セルに蒸着膜等の複雑な膜構成が必要などの懸念点がある。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション(以下EDと略す)方式が知られている。ED方式は、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、従来技術では、近年のユーザーニーズを満足するには表示速度を始めとする表示素子の性能が不十分であることが判明し、例えば、表示速度の制御技術として、銀イオンと錯体を形成する化合物の添加が挙げられるが、銀イオンと錯体を形成する化合物は通常電解質に使用されるプロピレンカーボネートやγ−ブチロラクトンなどの電解質溶媒への溶解性が低く、表示素子の性能の観点から銀イオンと錯体を形成する化合物を選択することが困難であった。また、ジメチルスルフォキシドなどの電解質溶媒を添加して、イオンと錯体を形成する化合物の溶解性を高める技術も検討されているが、該技術を詳細に検討した結果、電解質溶媒にジメチルスルフォキシドを用いた場合には、繰り返し駆動で好ましくない表示ムラが発生することが判明した。
米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラスト、白表示反射率が高い表示素子であって、表示速度が速い表示素子を提供することにある。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
1.対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質層を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子において、電解質に分子内にスルフォンアミド基またはカルバミド基を有するメルカプト系化合物を含有していることを特徴とする表示素子。
2.前記メルカプト系化合物が、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物であることを特徴とする前記1に記載の表示素子。
3.前記メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されることを特徴とする前記2に記載の表示素子。
〔式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R2はアリール基または複素環基を表し、これらの各基は更に置換基を有しても良く、分子内に少なくとも1つのスルフォンアミド基またはカルバミド基を有する。〕
4.前記電解質の溶媒が環状カルボン酸エステルであることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の表示素子。
5.前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の表示素子。
式(1)
0≦[X]/[Ag]≦0.1
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラスト、白表示反射率が高い表示素子であって、表示速度が速い表示素子を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質層を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、1)該電解質に、分子内にスルフォンアミド基またはカルバミド基を有するメルカプト系化合物を含有する表示素子、2)該メルカプト系化合物が、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物である表示素子、3)該メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物が前記一般式(1)または前記一般式(2)で表される表示素子により、簡便な部材構成で、低電圧駆動が可能で、表示コントラストが高い表示素子であって、かつメモリー性に優れた表示素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の表示素子の詳細について説明する。
本発明の表示素子は、対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質層を有し、銀の溶解析出を生じさせるように対向電極の駆動操作を行う表示素子である。
〔銀または銀を化学構造中に含む化合物〕
本発明に係る銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
〔メルカプト系化合物〕
本発明の表示素子は、電解質に分子内にスルフォンアミド基またはカルバミド基を有するメルカプト系化合物を含むことを特徴とする。メルカプト系化合物としては、1種のみで用いても複数種を併用して用いてもよく、電解質のAgイオンのモル数に対するメルカプト系化合物の合計のモル数が2〜5の範囲にあることが好ましい。
本発明のメルカプト系化合物の中で、好ましく用いられる化合物は、メルカプトトリアゾール系化合物、メルカプトオキサジアゾール系化合物またはメルカプトチアジアゾール系化合物であり、特にメルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物が好ましい。
以下、本発明に係わるメルカプト系化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物に限定されるものではない。なお、一般式(1)又は(2)で示される化合物については後述する。
次に、本発明に係わる一般式(1)または(2)で表される化合物について説明する。
前記一般式(1)において、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデジル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。これらの基は更に置換基を有しても良い。
前記一般式(1)または一般式(2)において、R2はアリール基または複素環基を表し、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等、複素環基としては、例えば、ピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、イソキサゾール基、イソチアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、モルホリン基等が挙げることができる。これらの基は更に置換基を有しても良く、分子内には少なくとも1つのスルフォンアミド基またはカルバミド基を有する。
以下、本発明に係わる一般式(1)の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物に限定されるものではない。
以下、本発明に係わる一般式(2)の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物に限定されるものではない。
本発明の表示素子においては、電解質層における銀イオンを含む化合物の銀原子のモル濃度を[Ag](モル/kg)とし、ハロゲンイオンまたはハロゲン分子のハロゲン原子の総モル濃度を[X](モル/kg)とした時、下式(1)の条件を満たすことを特徴とする。
式(1)
0<[X]/[Ag]≦0.1
本発明でいうハロゲンとは、ヨウ素、塩素、臭素、フッ素を言う。
式(1)において、[X]/[Ag]が0.1を超える場合には、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲンのモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。
ハロゲンの存在はメモリー性の低下を招きやすいが、ハロゲンイオンを全く含まない場合は、電解質の導電性が低下して駆動速度の遅延を招くので、メモリー性を阻害しない範囲内で、ハロゲンを微量含むことが好ましく、0.01≦[X]/[Ag]≦0.1であることが好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
電解質層に含まれる銀イオン濃度[Ag]は、0.2モル/L≦[Ag]≦2.0モル/Lが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/L未満である場合には、希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、また、2モル/Lを超える場合には、溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
(電解質溶媒)
本発明の表示素子においては、電解質層が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−(N−メチル)−2−ピロリジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ブタノール、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、エタノール、メタノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及び水から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含むことが好ましい。
上記溶媒の中でも環状カルボン酸エステルを用いることが好ましく、環状カルボン酸エステルの例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトンが挙げられる。
また、上記溶媒の中でも誘電率が30〜80の範囲の電解質溶媒を用いることが好ましい。
本発明で用いることのできるその他の溶媒として、J.A.Riddick,W.B.Bunger,T.K.Sakano,“Organic Solvents”,4th ed.,John Wiley & Sons(1986)、Y.Marcus,“Ion Solvation”,John Wiley & Sons(1985)、C.Reichardt,“Solvents and Solvent Effects in Chemistry”,2nd ed.,VCH(1988)、G.J.Janz,R.P.T.Tomkins,“Nonaqueous Electorlytes Handbook”,Vol.1,Academic Press(1972)に記載の化合物を挙げることができる。
(電解質材料)
本発明の表示素子において、電解質が液体である場合には、以下の化合物を電解質中に含むことができる。カリウム化合物としてKCl、KI、KBr等、リチウム化合物としてLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiCF3SO3等、テトラアルキルアンモニウム化合物として過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムハライド等が挙げられる。また、特開2003−187881号公報の段落番号〔0062〕〜〔0081〕に記載の溶融塩電解質組成物も好ましく用いることができる。さらに、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ハイドロキノン等の酸化還元対になる化合物を用いることができる。
また、支持電解質が固体である場合には、電子伝導性やイオン伝導性を示す以下の化合物を電解質中に含むことができる。
パーフルオロスルフォン酸を含むフッ化ビニル系高分子、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、トリフェニルアミン類、ポリビニルカルバゾール類、ポリメチルフェニルシラン類、Cu2S、Ag2S、Cu2Se、AgCrSe2等のカルコゲニド、CaF2、PbF2、SrF2、LaF3、TlSn25、CeF3等の含F化合物、Li2SO4、Li4SiO4、Li3PO4等のLi塩、ZrO2、CaO、Cd23、HfO2、Y3、Nb25、WO3、Bi23、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CuBr、CuI、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl4、LiAlF4、AgSBr、C55NHAg56、Rb4Cu167Cl13、Rb3Cu7Cl10、LiN、Li5NI2、Li6NBr3等の化合物が挙げられる。
また、支持電解質としてゲル状電解質を用いることもできる。電解質が非水系の場合、特開平11−185836号公報の段落番号〔0057〕〜〔0059〕に記載のオイルゲル化剤を用いことができる。
(電解質添加の白色粒子)
本発明の表示素子においては、電解質層が白色粒子を含むことが好ましい。
本発明に係る白色粒子としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス、有機化合物としてポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂などが単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記白色粒子の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられる。また、無機酸化物(Al23、AlO(OH)、SiO2等)で表面処理した二酸化チタン、これらの表面処理に加えて、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン酢酸塩、トリメチルシクロシラン等の有機物処理を施した二酸化チタンを用いることができる。
これらの白色粒子のうち、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
(電解質添加の増粘剤)
本発明の表示素子においては、電解質層に増粘剤を用いることができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。
これらの増粘剤は2種以上を併用して用いてもよい。また、特開昭64−13546号公報の71〜75頁に記載の化合物を挙げることができる。これらの中で好ましく用いられる化合物は、各種添加剤との相溶性と白色粒子の分散安定性向上の観点から、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ヒドロキシプロピルセルロース類、ポリアルキレングリコール類である。
(電解質層のその他の添加剤)
本発明の表示素子においては、電解質層を含む対向電極間に設けることのできる構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
(層構成)
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、更に説明する。
本発明の表示素子に係る構成層として、正孔輸送材料を含む構成層を設けることができる。正孔輸送材料として、例えば、芳香族アミン類、トリフェニレン誘導体類、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール類、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリトルイジン誘導体、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等を挙げることができる。
(基板)
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
(電極)
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。金属電極は、電解質中の銀の酸化還元電位に近い仕事関数を有する金属が好ましく、中でも銀または銀含有率80%以上の銀電極が、銀の還元状態維持の為に有利であり、また電極汚れ防止にも優れる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
また、本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/cm2以下が好ましく、10Ω/cm2以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
(表示素子のその他の構成要素)
本発明の表示素子には、必要に応じて、シール剤、柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
シール剤は外に漏れないように封入するためのものであり封止剤とも呼ばれ、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エンーチオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の硬化タイプを用いることができる。
柱状構造物は、基板間の強い自己保持性(強度)を付与し、例えば、格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期で繰り返される配列等、基板の間隔を適切に保持でき、且つ、画像表示を妨げないように考慮された配列であることが好ましい。柱状構造物は表示素子の表示領域に占める面積の割合が1〜40%であれば、表示素子として実用上十分な強度が得られる。
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサーが設けられていてもよい。このスペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。基板間のギャップを均一に保持するために柱状構造物のみを設けてもよいが、スペーサー及び柱状構造物をいずれも設けてもよいし、柱状構造物に代えて、スペーサーのみをスペース保持部材として使用してもよい。スペーサーの直径は柱状構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。柱状構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚みに相当する。
(スクリーン印刷)
本発明においては、シール剤、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂など)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解するなどしてペースト状にして用いることが望ましい。
以上のようにして柱状構造物等を基板上に形成した後は、所望によりスペーサーを少なくとも一方の基板上に付与し、一対の基板を電極形成面を対向させて重ね合わせ、空セルを形成する。重ね合わせた一対の基板を両側から加圧しながら加熱することにより、貼り合わせて、表示セルが得られる。表示素子とするには、基板間に電解質組成物を真空注入法等によって注入すればよい。あるいは、基板を貼り合わせる際に、一方の基板に電解質組成物を滴下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶組成物を封入するようにしてもよい。
(表示素子駆動法)
本発明の表示素子においては、上記説明した対向電極の駆動操作が単純マトリックス駆動であることが好ましい。
本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。
本発明の表示素子は、アクティブマトリックス駆動を用いてもよい。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、諧調やメモリー機能などのメリットがある。
(本発明の表示素子の適用分野)
本発明の表示素子は、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、健康保険証、住民基本台帳、パスポート等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
(電解液1の作製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化銀75mgと比較化合物1(2−メルカプトベンズイミダゾール)150mgを加えて80℃で混合加熱して、電解液1を得た。
(電解液2の作製)
比較化合物1を比較化合物2(メルカプトオキサジアゾール)に変更した以外は電解液1と同様にして、電解液2を得た。
(電解液3の作製)
ジメチルスルホキシドをプロピレンカーボネートに変更した以外は電解液2と同様にして、電解液3を得た。
(電解液4の作製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化銀75mgと化合物8を150mg加えて80℃で混合加熱して、電解液4を得た。
(電解液5の作製)
ジメチルスルホキシドをプロピレンカーボネートに変更した以外は電解液4と同様にして、電解液5を得た。
(電解液6の作製)
ジメチルスルホキシドをγ−ブチロラクトンに変更した以外は電解液4と同様にして、電解液6を得た。
(電解液7の作製)
ヨウ化銀をトシル酸銀に変更した以外は電解液6と同様にして、電解液7を得た。
(電解液8の作製)
化合物8を化合物2に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液8を得た。
(電解液9の作製)
化合物8を化合物11に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液9を得た。
(電解液10の作製)
化合物8を化合物1−1に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液10を得た。
(電解液11の作製)
化合物8を化合物1−7に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液11を得た。
(電解液12の作製)
化合物8を化合物1−8に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液12を得た。
(電解液13の作製)
化合物8を化合物2−3に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液13を得た。
(電解液14の作製)
化合物8を化合物2−7に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液14を得た。
(電解液15の作製)
化合物8を化合物2−8に変更した以外は電解液7と同様にして、電解液15を得た。
(電極1の作製)
厚さ1.5mmで2cm×4cmのガラス基板上に、ITO膜を公知の方法に従って形成して、透明電極(電極1)を得た。
(電極2の作製)
厚さ1.5mmで2cm×4cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μmの銀−パラジウム電極(電極2)を形成して、電極2を得た。
(電極3の作製)
周辺部を、平均粒子径が40μmのガラス製球形ビーズを体積分率として10%含むオレフィン系封止剤で縁取りした電極2の上に、ポリビニルアルコール(平均重合度3500、けん化度87%)2質量%を含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散させた混和液を100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発させた後、45℃の雰囲気中で1時間乾燥させて、電極3を作製した。
《表示素子の作製》
〔表示素子1の作製〕
電極3と電極1を貼り合わせた後、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解液1を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子1を作製した。
〔表示素子2〜表示素子15の作製〕
電解液1をそれぞれ電解液2〜15に変更した以外は、表示素子1と同様にして表示素子2〜表示素子15を得た。
《表示素子の評価:溶解性の評価》
上記で作製した電解液を室温で30分間静置し、目視で析出の有無を確認し、析出の発生量を5段階で評価した。ここでは、数値が低いほど析出の発生量が少なく、レベル1は目視で析出の発生が確認できないレベルとする。
《表示素子の評価:表示速度の評価》
上記で作製した各表示素子に1.5Vの電圧を1.5秒間印加して白色を表示させた後に、−1.5Vの電圧を0.5秒間印加させてグレーを表示させ、550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定した。測定した反射率をRGlayとし、RGlayを表示速度の指標とした。ここでは、RGlayが低いほど表示速度が高いとする。
《表示素子の評価:表示ムラの評価》
上記で作製した各表示素子を1.5Vの電圧を1.5秒間印加して白色を表示させた後に、−1.5Vの電圧を0.5秒間印加させてグレーを表示させる作業を1000回繰返した後、表示素子の任意の5箇所の550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定し、反射率の最大値と最小値の差を算出した。算出した反射率の差をΔRGlayとし、RGlayを表示速度の指標とした。ここでは、ΔRGlayが小さいほど表示ムラが少ないとする。
以上の結果を表1に示す。
表1に記載の結果より明らかなように、比較化合物1または2を用い、電解質溶媒にジメチルスルフォキシドを用いた場合は、表示速度が遅く、かつ表示ムラが悪くなることがわかる。また、比較化合物2を用い、電解質溶媒に炭酸プロピレンを用いた場合は、電解液作製後に比較化合物2が析出して表示素子性能が評価できないことがわかる。
一方、本発明の化合物を使用した場合、電解質溶媒の種類に因らず、溶解性、表示速度、表示ムラに優れた表示素子が提供できていることがわかる。
特に、本発明の一般式(1)または一般式(2)で表される化合物を用い、さらに電解質溶媒に環状カルボン酸エステル系化合物を用いたときに、表示速度と表示ムラの改良効果が一段と高まることがわかる。

Claims (5)

  1. 対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質層を含有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子において、電解質に分子内にスルフォンアミド基またはカルバミド基を有するメルカプト系化合物を含有していることを特徴とする表示素子。
  2. 前記メルカプト系化合物が、メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表示素子。
  3. 前記メルカプトトリアゾール系化合物またはメルカプトオキサジアゾール系化合物が下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の表示素子。
    〔式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R2はアリール基または複素環基を表し、これらの各基は更に置換基を有しても良く、分子内に少なくとも1つのスルフォンアミド基またはカルバミド基を有する。〕
  4. 前記電解質の溶媒が環状カルボン酸エステルであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の表示素子。
  5. 前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記載の表示素子。
    式(1)
    0≦[X]/[Ag]≦0.1
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