JP5309476B2 - 表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、銀の溶解析出を利用した電気化学的な表示素子に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会がますます増大している。
このような電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持のために電力を消費しない(メモリー性)反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低いため白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製法の多くは簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は電圧が高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要である等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子凝集による耐久性に懸念がある。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、エレクトロクロミック表示素子(以下、EC方式と略す)や、金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション方式(以下、ED方式と略す)が知られている。EC方式は、3V以下の低電圧でフルカラー表示が可能で、簡易なセル構成、白品質で優れる等の利点があり、ED方式もまた、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、従来技術では、電解液をセル内に真空注入する製造工程において、電解液の溶媒が揮発することによる表示素子の性能が製造ロット毎に変動してしまう問題が発生することが判明し、これを解決する手段としては、電解質の溶媒にイオン性液体やフタル酸エステル等のプラスチック用可塑剤等の難揮発性溶媒を用いることが有効であったが、イオン性液体を用いた場合、表示速度が不十分あることが分かった。また、イオン性液体は、それ自体が高コストであるために、他の安価な溶媒と併用して用いることが望ましいが、併用系だとやはり製造時の溶媒揮発による性能変動が抑制できないことが分かった。一方、プラスチック用可塑剤を用いた場合は、表示速度が遅い、添加剤を溶かす能力が低い等の重欠点を有していることが分かった。
国際公開第04/068231号パンフレット 国際公開第04/067673号パンフレット 米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、表示速度が速く、製造ロット毎の表示素子の性能変動が少ない表示素子を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.対向電極間に、下記一般式(1)で表され、かつ分子量が105〜200の範囲にある化合物を含有する電解質を有することを特徴とする表示素子。
Figure 0005309476
(式中、R1はアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、カルボニル基、カルボキシル基、アリール基を表し、R2は水素原子またはアルキル基を表す。R1とR2はさらに置換基を有していてもよい。環は窒素原子を含む5〜6員環を表す。)
2.前記一般式(1)で表される化合物の分子量が120〜160の範囲にあることを特徴とする前記1に記載の表示素子。
3.前記一般式(1)で表される化合物に対して、カルボン酸エステル化合物を質量比で1〜1/20の範囲で含有することを特徴とする前記1または2に記載の表示素子。
4.対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物と前記一般式(1)で表される化合物とを含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行うことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の表示素子。
5.前記銀を化学構造中に含む化合物が、下記一般式(2)または(3)で表される化合物であることを特徴とする前記4に記載の表示素子。
一般式(2) R1−SO3−Ag
一般式(3) R2−CO2−Ag
(式中、R1及びR2は各々電子吸引性基を表し、ハメットの置換基定数σmが+0.2以上の置換基を表す。)
6.前記一般式(2)における置換基R1が、下記一般式(4)または(5)で表されることを特徴とする前記5に記載の表示素子。
Figure 0005309476
(式中、nは0以上の整数を表し、R3〜R10は、各々前記一般式(2)におけるR1としての条件を満たす置換基である。なお、*は結合位置を示す。)
7.前記一般式(3)における置換基R2が、下記一般式(4)または(5)で表されることを特徴とする前記5に記載の表示素子。
Figure 0005309476
(式中、nは0以上の整数を表し、R3〜R10は、各々前記一般式(2)におけるR1としての条件を満たす置換基である。なお、*は結合位置を示す。)
8.前記電解質が、下記一般式(6)または(7)で表される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の表示素子。
一般式(6) R11−S−R12
(式中、R11、R12は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。)
Figure 0005309476
(式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R 13 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR 13 は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。)
9.前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする前記4〜8のいずれか1項に記載の表示素子。
式(1) 0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明により、表示速度が速く、製造ロット毎の表示素子の性能変動が少ない表示素子を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、対向電極間に、分子量が105〜200の範囲になる前記一般式(1)で表される化合物を電解質の溶媒として含有することを特徴とする表示素子により、表示速度が速く、製造ロット毎の表示素子の性能変動が少ない表示素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明の表示素子においては、さらには、対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物と前記一般式(1)で表される化合物とを含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であることが好ましい。
以下、本発明の詳細について説明する。
〔電解質〕
本発明でいう「電解質」とは、一般に、水等の溶媒に溶けて、その溶液がイオン伝導性を示す物質(以下、「狭義の電解質」という。)をいうが、本発明の説明においては、狭義の電解質としては、電解質、非電解質を問わず他の金属、化合物等を含有させた混合物を電解質(「広義の電解質」)という。
本発明に係る対向電極間に存在させる電解質は、本発明に係る一般式(1)で表される化合物の他に、有機溶媒、イオン性液体、酸化還元活性物質、支持電解質、錯化剤、白色散乱物、高分子バインダー等を必要に応じて選択して構成されている。
以下、本発明に係る電解質の各構成要素について、さらに説明する。
(一般式(1)で表される化合物)
前記一般式(1)において、R1はアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、カルボニル基、カルボキシル基、アリール基を表し、R2は水素原子またはアルキル基をし、環は窒素原子を含んだ5〜6員環を表す。また、分子量は105〜200の範囲にあることを特徴とする。
本発明においては、R1はアルキル基であることが好ましく、環はピペリジン環、ピロリジン環が好ましく、分子量は120〜160の範囲にあることが好ましい。
以下に、本発明に係る一般式(1)で表される化合物の代表的な具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005309476
Figure 0005309476
Figure 0005309476
(有機溶媒)
本発明に係る電解質には、有機溶媒として一般式(1)で表されるアミド系化合物を用いることを特徴とするが、本発明の目的効果を損なわない範囲で、他の有機溶媒を併用してもよい。一般式(1)で表される化合物に併用可能な有機溶媒としては、電解質を形成した後、揮発を起こさず電解質に留まることができる、沸点が120〜300℃の範囲にある有機溶媒であることが好ましく、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、テトラメチル尿素、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ブタノール、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリクレジルホスフェート、2エチルヘキシルホスフェート、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケート等を挙げることができる。
上記有機溶媒の中でも、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン等のカルボン酸エステル系化合物を、前記一般式(1)で表される化合物に対して、質量比で1〜1/20の範囲で混合して用いることが好ましい。
(イオン性液体)
本発明に係る電解質にはイオン性液体を添加することができる。本発明でいうイオン性液体とは、室温でも液体で存在する塩を指し、例えば、イミダゾリウム誘導体、ピリジニウム誘導体、ピペリジウム誘導体、アルキルアンモニウム誘導体、アルキルホスホニウム誘導体、スピロアンモニウム誘導体等の陽イオンと、フッ化物イオンやトリフラート等の陰イオンの組合せから選択することができる。
(高分子バインダー)
本発明に係る電解質に適用可能な高分子バインダーとして、表示素子の特性や電解質の粘度の観点から、例えば、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリフッ化ビリニデン等の様々な高分子化合物の中から選択することができるが、本発明においては、高分子バインダーとしてブチラール樹脂を用いることが好ましい。本発明においては、ブチラール樹脂を有機溶媒に添加した後、加熱溶解して用いることができ、有機溶媒とブチラール樹脂との質量比は10:1〜2:1の範囲にあることが好ましく、より好ましい範囲は10:1〜10:3である。
本発明に係る電解質に適用可能なブチラール樹脂の具体例としては、例えば、電気化学工業株式会社製の#3000−1、#3000−2、#3000−4、#3000−K、#4000−2、#5000−A、#5000−D、#6000−C、#6000−AS、#6000−CS、積水化学工業株式会社製のエスレックシリーズ等が挙げられる。
(スペーサ)
本発明の表示素子においては、電解質にスペーサーを添加することができる。本発明でいうスペーサーとは、対向電極間のギャップを制御するための微粒子であり、例えば、液晶ディスプレイ等に使用されているガラス製、アクリル樹脂製またはシリカ製等の微小真球を使用することができる。平均粒径は、電解質中での分散安定性、スクリーン印刷適性または表示素子特性の観点から、10〜50μmの範囲にあることが好ましい。
(白色散乱物)
本発明に係る電解質には、白色散乱物を適用することができる。本発明でいう白色散乱物とは、電解質に添加することで表示色を調整できる全ての材料であり、好ましくは無機系材料、より好ましくは金属酸化物である。金属酸化物としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及び水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス等を挙げることができる。
また、有機化合物として、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂等が単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記着色材料の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられ、特に、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、二酸化チタンを用いることがより好ましい。また、二酸化チタンは、無機酸化物(Al23またはSiO2)で表面処理した二酸化チタンであることが好ましい。
本発明に係る白色散乱物は、本発明に係る電解質を構成する有機溶媒とブチラール樹脂との混合物に添加し、超音波分散機やビーズミル等の湿式微粉砕分散機を用いて電解質中に分散させて使用することができる。
本発明においては、有機溶媒と着色材料との質量比が10:1〜1:1の範囲であることが好ましく、より好ましくは5:1〜5:4である。
本発明に係る白色散乱物は、有機溶媒やイオン性液体にブチラール樹脂を溶解後に白色散乱物を添加することが好ましい。
本発明の表示素子は、対向電極間に白色散乱物を含んだ多孔質層(以下、多孔質白色散乱層ともいう)を形成してもよい。多孔質白色散乱層は、白色散乱物及び分散溶媒及び蛍光増白剤及び高分子化合物を含有した分散物を塗布方式、インクジェット方式、印刷方式等で形成することができる。多孔質白色散乱層の好ましい形成方式は、スクリーン印刷方式である。
多孔質白色散乱層の膜厚は、5〜50μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜30μmの範囲である。
本発明でいう多孔質とは、多孔質の白色散乱物を形成した後、該散乱物上に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質液を与えた後に対向電極で挟み込み、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が電極間で移動可能な貫通状態のことを言う。
(銀または銀を化学構造中に含む化合物)
本発明に係る電解質に含有される銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
本発明に係る電解質に含まれる銀イオン濃度は、0.2モル/kg≦[Ag]≦2.0モル/kgが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/kgより少ないと希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、2モル/kgよりも大きいと溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
本発明の表示素子においては、電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことが好ましい。
式(1) 0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明でいうハロゲン原子とは、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子をいう。[X]/[Ag]が0.01よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.001がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
(一般式(2)または一般式(3)で表される化合物)
本発明においては、上記銀を化学構造中に含む化合物としては、下記一般式(2)または(3)で表される化合物が好ましい。
一般式(2) R1−SO3−Ag
一般式(3) R2−CO2−Ag
式中、R1及びR2は各々電子吸引性基を表し、ハメットの置換基定数σmが+0.2以上の置換基を表す。より好ましくは、ハメットの置換基定数σmが+0.3以上の置換基である。
本発明におけるハメットの置換基定数σmでは、置換安息香酸の酸解離平衡定数における置換基の効果を数値で表したものを言う。
本発明の条件を満たすR1及びR2で表される置換基としては、例えば、CBr3、CCl3、CF3、CN、CHO、CONH2、C=CH、CH2SO2CF3、COCH3、CO2CH3、C=O(NHCH3)、C=S(NHCH3)、CF(CF32、C(OH)(CF32、CH=CHCN、CH=CHCHO、CO225、CF2CF2CF2CF3、CH=CHCOCH3、C6Cl5、C6CF5、OCF3、OCHF2、OSO2CH3、OCF2CHFCl、OCOCH3、OC65、OSO265、POCl2、PCl2、POF2、PF2、PSCl2、P(Cl)N(CH32、PO(CH32、PO(OCH32、PO(C252、OCF2CF2H、2−C54N、OSO2CF3、C(CF33、ピロール、CH=C(CN)2、COOC65、C(OC)(CF32等が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物の代表的な具体例を以下に示す。
Figure 0005309476
上記例示した化合物のうち、特に好ましい化合物は、例示化合物2−1である。
次に、一般式(3)で表される化合物の代表的な具体例を以下に示す。
Figure 0005309476
上記例示した化合物のうち、特に好ましい化合物は、例示化合物3−1である。
上記一般式(2)において、置換基R1が前記一般式(4)または(5)で表されることが好ましく、また、一般式(3)において、置換基R2が前記一般式(4)または(5)で表されることが好ましい。
前記一般式(4)、(5)において、nは0以上の整数を表し、R3〜R10は、各々前記一般式(2)、(3)におけるR1、R2としての条件を満たす置換基である。なお、*は結合位置を示す。
一般式(4)で表される化合物の代表的な具体例を以下に示す。
Figure 0005309476
上記例示した化合物のうち、特に好ましい化合物は、例示化合物4−1、4−2、4−5、4−6である。
次に、一般式(5)で表される化合物の代表的な具体例を以下に示す。
Figure 0005309476
上記例示した化合物のうち、特に好ましい化合物は、例示化合物5−1、5−2、5−5、5−6である。
(一般式(6)または一般式(7)で表される化合物)
本発明の表示素子においては、電解質が、一般式(6)または一般式(7)で表される化合物の少なくとも1種を含有することが好ましい。
前記一般式(6)において、R11、R12は各々置換または無置換の炭化水素基を表し、これらには芳香族の直鎖基または分岐基が含まれる。また、これらの炭化水素基では、1個以上の窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含んでもよい。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。
炭化水素基に置換可能な基としては、例えば、アミノ基、グアニジノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基、ハロゲン化合物、カルボン酸基、カルボキシレート基、アミド基、スルフィン酸基、スルホン酸基、スルフェート基、ホスホン酸基、ホスフェート基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができる。
一般に、銀の溶解析出を生じさせるためには、電解質中で銀を可溶化することが必要である。例えば、銀と配位結合を生じさせたり、銀と弱い共有結合を生じさせるような、銀と相互作用を示す化学構造種を含む化合物等と共存させて、銀または銀を含む化合物を可溶化物に変換する手段を用いるのが一般的である。前記化学構造種として、ハロゲン原子、メルカプト基、カルボキシル基、イミノ基等が知られているが、本発明においては、チオエーテル基も銀溶剤として有用に作用し、共存化合物への影響が少なく、溶媒への溶解度が高い特徴がある。
以下、本発明に係る一般式(6)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
6−1:CH3SCH2CH2OH
6−2:HOCH2CH2SCH2CH2OH
6−3:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
6−4:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
6−5:HOCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2OH
6−6:HOCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OH
6−7:H3CSCH2CH2COOH
6−8:HOOCCH2SCH2COOH
6−9:HOOCCH2CH2SCH2CH2COOH
6−10:HOOCCH2SCH2CH2SCH2COOH
6−11:HOOCCH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2COOH
6−12:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
6−13:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
6−14:H3CSCH2CH2CH2NH2
6−15:H2NCH2CH2SCH2CH2NH2
6−16:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
6−17:H3CSCH2CH2CH(NH2)COOH
6−18:H2NCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2NH2
6−19:H2NCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2NH2
6−20:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
6−21:HOOC(NH2)CHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH(NH2)COOH
6−22:HOOC(NH2)CHCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH(NH2)COOH
6−23:HOOC(NH2)CHCH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH(NH2)COOH
6−24:H2N(=O)CCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2C(=O)NH2
6−25:H2N(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(O=)NH2
6−26:H2NHN(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NHNH2
6−27:H3C(O=)NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(O=)CH3
6−28:H2NO2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SO2NH2
6−29:NaO3SCH2CH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH2SO3Na
6−30:H3CSO2NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHO2SCH3
6−31:H2N(NH)CSCH2CH2SC(NH)NH2・2HBr
6−32:H2(NH)CSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SC(NH)NH2・2HCl
6−33:H2N(NH)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(NH)NH2・2HBr
6−34:〔(CH33NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2N(CH332+・2Cl-
Figure 0005309476
Figure 0005309476
上記例示した各化合物の中でも、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から、特に例示化合物6−2が好ましい。
次いで、本発明に係る一般式(7)で表される化合物について説明する。
前記一般式(7)において、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R13は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR13は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。
一般式(7)のMで表される金属原子としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Ag等が挙げられ、4級アンモニウムとしては、例えば、NH4、N(CH34、N(C494、N(CH331225、N(CH331633、N(CH33CH265等が挙げられる。
一般式(7)のZで表される含窒素複素環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトオキサゾール環等が挙げられる。
一般式(7)のR13で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル等の各基が挙げられ、アルキルカルボンアミド基としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチロイルアミノ等の各基が挙げられ、アリールカルボンアミド基としては、例えば、ベンゾイルアミノ等が挙げられ、アルキルスルホンアミド基としては、例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールスルホンアミド基としては、例えば、ベンゼンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ等が挙げられ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ等の各基が挙げられ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、トリルチオ基等が挙げられ、アルキルカルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイル、ピペリジルカルバモイル、モルホリルカルバモイル等の各基が挙げられ、アリールカルバモイル基としては、例えば、フェニルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、エチルフェニルカルバモイル、ベンジルフェニルカルバモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルファモイル基としては、例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジブチルスルファモイル、ピペリジルスルファモイル、モルホリルスルファモイル等の各基が挙げられ、アリールスルファモイル基としては、例えば、フェニルスルファモイル、メチルフェニルスルファモイル、エチルフェニルスルファモイル、ベンジルフェニルスルファモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基等が挙げられ、アリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル、4−クロロフェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各基が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の各基が挙げられ、アリールオキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル等が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル等の各基が挙げられ、アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、アルキルベンゾイル基等が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチロイルオキシ等の各基が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(7)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 0005309476
Figure 0005309476
上記例示した各化合物の中でも、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から、特に例示化合物7−12、7−18が好ましい。
〔表示素子の構成〕
本発明の表示素子においては、上記説明した電解質の他、必要に応じて種々の構成層を設けることができる。例えば、対向電極上にエレクトロクロミック性を示す化合物を含有した層を形成して、カラー表示が可能な素子構成を取ることもできる。
本発明の表示素子において、表示部には、対応する1つの対向電極が設けられている。表示部に近い対向電極(表示側電極)の1つである電極1には、ITO電極等の透明電極、他方の電極2(非表示側電極)には銀電極等の金属電極が設けられている。電極1と電極2との間には、銀または銀を化学構造中に含む化合物を有する電解質が担持されており、対向電極間に正負両極性の電圧を印加することにより、電極1と電極2上で銀の酸化還元反応が行なわれ、還元状態の黒い銀画像と、酸化状態の透明な銀の状態を可逆的に切り替えることができる。
(電子絶縁層)
本発明の表示素子においては、電気絶縁層を設けることができる。
本発明に適用可能な電子絶縁層は、イオン電導性、電子絶縁性を合わせて有する層であればよく、例えば、極性基を有する高分子や塩をフィルム状にした固体電解質膜、電子絶縁性の高い多孔質膜とその空隙に電解質を担持する擬固体電解質膜、空隙を有する高分子多孔質膜、含ケイ素化合物のような比誘電率が低い無機材料の多孔質体、等が挙げられる。
多孔質膜の形成方法としては、燒結法(融着法)(高分子微粒子や無機粒子をバインダ等を添加して部分的に融着させ粒子間に生じた孔を利用する)、抽出法(溶剤に可溶な有機物または無機物類と溶剤に溶解しないバインダ等で構成層を形成した後に、溶剤で有機物または無機物類を溶解させ細孔を得る)、高分子重合体等を加熱や脱気する等して発泡させる発泡法、良溶媒と貧溶媒を操作して高分子類の混合物を相分離させる相転換法、各種放射線を輻射して細孔を形成させる放射線照射法等の公知の形成方法を用いることができる。具体的には、特開平10−30181号、特開2003−107626号、特公平7−95403号、特許第2635715号、同第2849523号、同第2987474号、同第3066426号、同第3464513号、同第3483644号、同第3535942号、同第3062203号等に記載の電子絶縁層を挙げることができる。
(その他の添加剤)
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
(基板)
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。さらに、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行ってもよい。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。さらに公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。さらにRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
(電極)
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極、炭素電極または金属酸化物であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、パラジウム、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。
本発明において、金属電極は、必要に応じて2層以上の複数層からなる構成を取ってもよい。金属電極の最表面は、電極の耐久性の観点から高分子膜中に含まれる金属よりもイオン化傾向が小さい金属から形成されていることが好ましい。
電極の作製方法は、電解メッキ法、無電解メッキ法、置換メッキ法、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
また、本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
(その他の構成要素)
本発明の表示素子には、必要に応じて、シール剤、柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
シール剤は外に漏れないように封入するためのものであり封止剤とも呼ばれ、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の硬化タイプを用いることができる。
柱状構造物は、基板間の強い自己保持性(強度)を付与し、例えば、格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期で繰り返される配列等、基板の間隔を適切に保持でき、且つ、画像表示を妨げないように考慮された配列であることが好ましい。柱状構造物は表示素子の表示領域に占める面積の割合が1〜40%であれば、表示素子として実用上十分な強度が得られる。
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサーが設けられていてもよい。このスペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。基板間のギャップを均一に保持するために柱状構造物のみを設けてもよいが、スペーサー及び柱状構造物をいずれも設けてもよいし、柱状構造物に代えて、スペーサーのみをスペース保持部材として使用してもよい。スペーサーの直径は柱状構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。柱状構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚みに相当する。
(スクリーン印刷)
本発明においては、シール剤、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂等)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解する等してペースト状にして用いることが望ましい。
以上のようにして柱状構造物等を基板上に形成した後は、所望によりスペーサーを少なくとも一方の基板上に付与し、一対の基板を電極形成面を対向させて重ね合わせ、空セルを形成する。重ね合わせた一対の基板を両側から加圧しながら加熱することにより、貼り合わせて、表示セルが得られる。表示素子とするには、基板間に電解質組成物を真空注入法等によって注入すればよい。あるいは、基板を貼り合わせる際に、一方の基板に電解質組成物を滴下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶組成物を封入するようにしてもよい。
(表示素子の駆動方法)
本発明の表示素子においては、析出過電圧以上の電圧印加で黒化銀を析出させ、析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続させる駆動操作を行なうことが好ましい。この駆動操作を行なうことにより、書き込みエネルギーの低下や、駆動回路負荷の低減や、画面としての書き込み速度を向上させることができる。一般に電気化学分野の電極反応において過電圧が存在することは公知である。例えば、過電圧については「電子移動の化学−電気化学入門」(1996年 朝倉書店刊)の121ページに詳しい解説がある。本発明の表示素子も電極と電解質中の銀との電極反応と見なすことができるので、銀溶解析出においても過電圧が存在することは容易に理解できる。過電圧の大きさは交換電流密度が支配するので、本発明のように黒化銀が生成した後に析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続できるということは、黒化銀表面の方が余分な電気エネルギーが少なく容易に電子注入が行なえると推定される。
本発明の表示素子の駆動操作は、単純マトリックス駆動であっても、アクティブマトリック駆動であってもよい。本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で、互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、階調やメモリー機能等のメリットがあり、例えば、特開2004−29327号の図5に記載されている回路を用いることができる。
(商品適用)
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《電解質液の調製》
(電解質液1の調製)
ジメチルスルホキシド(DMSO)2.5g中に、ヨウ化銀(AgI)を100mgとメルカプトベンズイミダゾール(MBIZ)を200mg加えて加熱溶解して、電解質液1を得た。
(電解質液2の調製)
電解質液1の調製において、ジメチルスルホキシド(DMSO)を下記化合物1に変更した以外は同様にして、電解質液2を得た。
Figure 0005309476
(電解質液3の調製)
電解質液1の調製において、ジメチルスルホキシド(DMSO)の50質量%を化合物1に置き換えた以外は同様にして、電解質液3を得た。
(電解質液4の調製)
電解質液1の調製において、ジメチルスルホキシド(DMSO)をN−メチル−2−ピロリドン(分子量99)に変更した以外は同様にして、電解質液4を得た。
(電解質液5の調製)
化合物1−3(分子量197)2.5g中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液5を得た。
(電解質液6の調製)
化合物1−18(分子量141)2.5g中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液6を得た。
(電解質液7の調製)
化合物1−44(分子量127)2.5g中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液7を得た。
(電解質液8の調製)
化合物1−18(分子量141)2.0gとγ−ブチロラクトン0.5gの混合液中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液8を得た。
(電解質液9の調製)
化合物1−18(分子量141)1.25gとγ−ブチロラクトン1.25gの混合液中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液9を得た。
(電解質液10の調製)
化合物1−44(分子量127)2.0gとγ−ブチロラクトン0.5gの混合液中に、p−トルエンスルホン酸銀を100mgと3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを200mg加えて加熱溶解して、電解質液10を得た。
(電解質液11の調製)
電解質液6の調製において、p−トルエンスルホン酸銀を化合物4−2に変更した以外は同様にして、電解質液11を得た。
(電解質液12の調製)
電解質液7の調製において、p−トルエンスルホン酸銀を化合物4−2に変更した以外は同様にして、電解質液12を得た。
(電解質液13の調製)
電解質液8の調製において、p−トルエンスルホン酸銀を化合物4−2に変更した以外は同様にして、電解質液13を得た。
(電解質液14の調製)
電解質液9の調製において、p−トルエンスルホン酸銀を化合物4−2に変更した以外は同様にして、電解質液14を得た。
(電解質液15の調製)
電解質液8の調製において、p−トルエンスルホン酸銀を化合物3−2に変更した以外は同様にして、電解質液15を得た。
(電解質液16の調製)
電解質液9の調製において、γ−ブチロラクトンをジメチルスルホキシド(DMSO)に変更し、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを未添加にした以外は同様にして、電解質液16を得た。
(電解質液17の調製)
電解質液8の調製において、化合物1−18をジメチルスルホキシド(DMSO)に変更した以外は同様にして、電解質液17を得た。
《電極の作製》
(電極1の作製)
厚さ1.5mmで10cm×10cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成して、透明電極(電極1)を得た。
(電極2の作製)
厚さ1.5mmで10cm×10cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極隔130μmの銀−パラジウム電極を形成して、電極2を得た。
(二酸化チタン分散物の調製)
水/エタノール混合溶液に、クラレポバールPVA235(クラレ社製、ポリビニルアルコール樹脂)を固形分濃度で2質量%になるように添加し、加熱溶解させた後、石原産業社製の二酸化チタンCR−90を20質量%となるように超音波分散機で分散させて、二酸化チタン分散物を得た。
(電極3の作製)
上記作製した電極2上に、二酸化チタン分散物を乾燥後の平均膜厚が20μmになるようにスクリーン印刷し、その後50℃で30分間乾燥して溶媒を蒸発させた後、85℃の雰囲気中で1時間乾燥させて多孔質白色散乱層を形成した電極3を作製した。
《表示素子の作製》
(表示素子1の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むオレフィン系封止剤で縁取りした電極3の上に、平均粒径が20μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを散布した後に、電極3と電極1を貼り合わせ、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解質液1を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子1を作製した。同様な条件で、表示素子1を合計100個作製した。
(表示素子2〜14の作製)
前記表示素子1の作製において、電解質液1を電解質液2〜14に変更した以外は同様にして、表示素子2〜14を作製した。
《表示素子の評価》
上記で作製した各表示素子について、表示速度及び性能バラツキを評価した。
(表示速度)
表示素子の未駆動時の白色の550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定し、得られた反射率をRWとした。次に、−1.5Vの電圧を1秒間印加した後に、1.5Vの電圧を印加させてグレーを表示させ、550nmでの反射率がRWの1/10になるまでに要する時間をT10とし、T10を表示速度の指標とした。ここでは、T10が小さいほど表示速度が速いとする。
(性能バラツキの評価)
表示素子1〜14の各100個ずつに、−1.5Vの電圧を1秒間印加した後に、1.5Vの電圧を0.5秒間印加してグレーを表示させて、同一素子100個内の最大値と最小値の差を算出した。算出した550nmでの反射率の差をΔRGlayとし、ΔRGlayを素子の性能バラツキの指標とした。ここでは、ΔRGlayが小さいほど性能バラツキが少ないことを表す。
以上により得られた結果を表1に示す。
Figure 0005309476
表1に記載の結果より明らかなように、本発明の一般式(1)で表されるアミド系化合物を電解質の溶媒として用いることで、性能バラツキが大幅に改良されていることが分かる。また、カルボン酸エステルを本発明の一般式(1)で表されるアミド形化合物を併用したり、銀を構造中に含む化合物に一般式(4)で表される化合物を用いたときには、表示バラツキを劣化させることなく、表示速度が向上していることが分かる。

Claims (7)

  1. 対向電極間に、下記一般式(1)で表される化合物を含有する電解質を有し、下記(ア)または(イ)のいずれかであることを特徴とする表示素子。
    (ア)当該一般式(1)で表される化合物の分子量が120〜160の範囲にある;
    (イ)当該一般式(1)で表される化合物の分子量が105〜200の範囲にあり、かつ当該一般式(1)で表される化合物に対して、カルボン酸エステル化合物を質量比で1〜1/20の範囲で含有する。
    Figure 0005309476
    (式中、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、カルボニル基、カルボキシル基、アリール基を表し、Rは水素原子またはアルキル基を表す。RとRはさらに置換基を有していてもよい。環は窒素原子を含む5〜6員環を表す。)
  2. 対向電極間に、銀または銀を化学構造中に含む化合物と前記一般式(1)で表される化合物とを含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行うことを特徴とする請求項に記載の表示素子。
  3. 前記銀を化学構造中に含む化合物が、下記一般式(2)または(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項に記載の表示素子。
    一般式(2) R−SO−Ag
    一般式(3) R−CO−Ag
    (式中、R及びRは各々電子吸引性基を表し、ハメットの置換基定数σが+0.2以上の置換基を表す。)
  4. 前記一般式(2)における置換基Rが、下記一般式(4)または(5)で表されることを特徴とする請求項に記載の表示素子。
    Figure 0005309476
    (式中、nは0以上の整数を表し、R〜R10は、各々前記一般式(2)におけるRとしての条件を満たす置換基である。なお、*は結合位置を示す。)
  5. 前記一般式(3)における置換基Rが、下記一般式(4)または(5)で表されることを特徴とする請求項に記載の表示素子。
    Figure 0005309476
    (式中、nは0以上の整数を表し、R〜R10は、各々前記一般式(2)におけるRとしての条件を満たす置換基である。なお、*は結合位置を示す。)
  6. 前記電解質が、下記一般式(6)または(7)で表される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表示素子。
    一般式(6) R11−S−R12
    (式中、R11、R12は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。)
    Figure 0005309476
    (式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R 13 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR 13 は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。)
  7. 前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の表示素子。
    式(1) 0≦[X]/[Ag]≦0.01
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