JP2008145830A - 表示素子の製造方法及び表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極に対する損傷を与えることなく、耐久性(シール性)及び表示ムラ耐性に優れた表示素子が得られる表示素子の製造方法と、それにより得られるエレクトロデポジション方式及びエレクトロクロミック方式の表示素子を提供する。
【解決手段】電解質が高分子バインダーとスペーサー3とを含有し、該電解質を用いて対向電極の一方の電極2上に電解質層4を形成し、対向電極のもう一方の電極6を貼り合せて表示素子を形成する電気化学的に動作する表示素子の製造方法において、該対向電極のもう一方の電極6を貼り合せる時点で、該スペーサー3の平均粒径と該電解質層の膜厚が実質的に等しくなっており、該電解質層4の外周を囲むように熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層が形成されており、かつ該電解質層と熱硬化型または光硬化型樹脂の層との間にピラー7が形成されていることを特徴とする表示素子の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐久性(シール性)及び表示ムラ耐性を向上した表示素子の製造方法と、それにより得られるエレクトロデポジション方式及びエレクトロクロミック方式の表示素子に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来は紙等の印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手し、電子情報として閲覧する方法が様々提案されている。
この様な電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段の1つとして、外光を利用して像保持の為に電力を消費しない(メモリー性)反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低く白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製造方法の多くは、簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は、電圧高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要であること等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子の凝集による耐久性に懸念を抱えている。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、エレクトロクロミック表示素子(以下、EC方式と略す)や金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション方式(以下、ED方式と略す)の表示素子が知られている。EC方式は、3V以下の低電圧でフルカラー表示が可能で、簡易なセル構成で、白表示品質に優れる等の利点があり、ED方式もまた、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成で、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、従来技術では、長期間の使用において、表示ムラが発生することが判明した。この表示ムラを解決する手段としては、電解質のゲル状化や高分子バインダーによる高粘度化が挙げられるが、ゲル状の電解質や高粘度の電解質を用いた場合、表示サイズがある程度大きくなると、一般的に知られているLCD等の表示素子の製造方法をそのまま応用することができない。
例えば、従来からLCDの製造方法として知られている液晶注入方法では、セル内にゲル状の電解質や高粘度の電解質を注入するのが困難であり、また近年、大型LCD用の製造方法として普及しつつある液晶滴下法は、ゲル状の電解質や高粘度の電解質をセル内に充填するのに適した方法ではあるが、対向電極間のギャップを決める有効な手段が見つかっておらず、例えば、フォトスペーサーによるギャップ決めは、スペーサーの耐久性の観点からアスペクト比を上げることができず、結果として、表示領域の開口率が低下するという問題が発生する。別の手段として、電解質中にギャップを決めるためのスペーサーを混合し、ディスペンサで電解質を滴下して電解質層を形成する方法が挙げられるが、この場合、もう一方の対向電極を貼り合せるときに電解質と共にスペーサーが電極上を移動することになり、結果として電極表面を傷つけてしまい、また同時に完全に硬化していないシール剤と電解質層が接触することでシール剤の硬化性や密着性が低下するという問題が発生することが判明した。
WO2004/068231号明細書 WO2004/067673号明細書 米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、電極に対する損傷を与えることなく、耐久性(シール性)及び表示ムラ耐性に優れた表示素子が得られる表示素子の製造方法と、それにより得られるエレクトロデポジション方式及びエレクトロクロミック方式の表示素子を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.電解質が高分子バインダーとスペーサーとを含有し、該電解質を用いて対向電極の一方の電極上に電解質層を形成し、対向電極のもう一方の電極を貼り合せて表示素子を形成する電気化学的に動作する表示素子の製造方法において、該対向電極のもう一方の電極を貼り合せる時点で、該スペーサーの平均粒径と該電解質層の膜厚が実質的に等しくなっており、該電解質層の外周を囲むように熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層が形成されており、かつ該電解質層と熱硬化型または光硬化型樹脂の層との間にピラーが形成されていることを特徴とする表示素子の製造方法。
2.前記電解質層と熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層との間に、少なくとも2つのピラーが形成されていることを特徴とする前記1に記載の表示素子の製造方法。
3.前記電解質層が含有するスペーサーの平均粒径により、前記対向電極間の距離が決定されることを特徴とする前記1または2に記載の表示素子の製造方法。
4.前記ピラーの高さにより、前記対向電極間の距離が決定されることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
5.前記電解質層が含有するスペーサーの平均粒径と、前記ピラーの最大高さが実質的に等しいことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
6.2つの前記対向電極を貼り合せる時に、前記熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層の膜厚が、前記ピラーの高さよりも大きいことを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
7.前記対向電極を貼り合せた時に、オーバーフローした前記熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂が、隣接した2つのピラー間にトラップされることを特徴とする前記2〜6のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
8.前記電解質を用いて対向電極の一方の電極上に電解質層を形成する方法が、スクリーン印刷法であることを特徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
9.前記スペーサーの平均粒径が、10μm以上、50μm以下であることを特徴とする前記1〜8のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
10.前記高分子バインダーが、ブチラール樹脂であることを特徴とする前記1〜9のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
11.前記電解質層が、溶媒として環状カルボン酸エステル類を含有していることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
12.前記ブチラール樹脂の平均重合度が、300以上、1000以下であることを特徴とする前記10または11に記載の表示素子の製造方法。
13.前記ブチラール樹脂の平均重合度が、400以上、800以下であることを特徴とする前記10または11に記載の表示素子の製造方法。
14.前記ブチラール樹脂は、下記(A)で表されるPVA基の数が、1)該PVA基、2)下記(B)で表されるPVAc基及び3)下記(C)で表されるPVB基の総数の15%以上、25%以下であることを特徴とする前記10〜13のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
Figure 2008145830
〔式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。〕
15.前記電解質層を構成する溶媒とブチラール樹脂との質量比が、10:1〜2:1の範囲であることを特徴とする前記10〜14のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
16.前記電解質層が、白色散乱物が含有することを特徴とする前記1〜15のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
17.前記白色散乱物が、SiO2、Al23及び有機物から選ばれる少なくとも1種により表面修飾されている二酸化チタンであることを特徴とする前記16に記載の表示素子の製造方法。
18.前記1〜17のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法により製造され、表示方式がエレクトロデポジション方式であることを特徴とする表示素子。
19.対向電極間に銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行うことを特徴とする前記18に記載の表示素子。
20.前記電解質が、メルカプト化合物またはチオエーテル化合物を含有していることを特徴とする前記19に記載の表示素子。
21.前記メルカプト化合物またはチオエーテル化合物が、下記一般式(1)または(2)で表されることを特徴とする前記20に記載の表示素子。
Figure 2008145830
〔式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
一般式(2)
2−S−R3
〔式中、R2、R3は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。〕
22.前記1〜17のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法により製造され、表示方式が、エレクトロクロミック性を示す化合物を用いたエレクトロクロミック方式であることを特徴とする表示素子。
23.前記エレクトロクロミック性を示す化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする前記22に記載の表示素子。
Figure 2008145830
〔式中、R1は、−(CH2m−(ここにおいてmは0或いは1〜10の整数を表す。)、各々炭素原子数14までのアリーレン基、ヘテロアリーレン基、或いは各々炭素原子数10までの分岐アルキレン基、アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基であり、各々のアリーレン基、ヘテロアリーレン基、分岐アルキレン基、分岐アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基は任意に−P(O)(OH)2基を−(CH2n−基を介して有していてもよい。また、任意に置換されていてもよい。ここにおいてnは0或いは1〜10の整数を表す。R2は、R34で表される基であり、ここにおいてR3は、−(CH2p−(ここにおいてpは0或いは1〜10の整数を表す。)を表し、R4は、−P(O)(OH)2基、或いは、炭素原子数14までのアリール基、ヘテロアリール基、各々炭素原子数10までの分岐アルキル基、或いはアルケニル基、或いはシクロアルキル基、を表す。X2 -は、荷電を中和するイオンを表す。但し、R2が−(CH22−P(O)(OH)2である場合、R1は、−(CH2m−(mは2または3)であることはない。また、R2がフェニル基の場合、R1は−(CH2m−(mは2)であることはない。〕
24.前記エレクトロクロミック性を示す化合物が、下記一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする前記22に記載の表示素子。
Figure 2008145830
〔式中、R5は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R6、R7は各々水素原子または置換基を表す。Xは>N−R8、酸素原子または硫黄原子を表し、R8は水素原子、または置換基を表す。〕
25.対向電極の少なくとも一方の電極が、プラスチック樹脂上に構成されていることを特徴とする前記18〜24のいずれか1項に記載の表示素子。
本発明により、電極に対する損傷を与えることなく、耐久性(シール性)及び表示ムラ耐性に優れた表示素子が得られる表示素子の製造方法と、それにより得られるエレクトロデポジション方式及びエレクトロクロミック方式の表示素子を提供することができた。
以下、本発明の表示素子及びその製造方法の詳細について説明する。
本発明の表示素子の製造方法は、電解質が高分子バインダーとスペーサーとを含有し、該電解質を用いて対向電極の一方の電極上に電解質層を形成し、対向電極のもう一方の電極を貼り合せて表示素子を形成する電気化学的に動作する表示素子の製造方法において、該対向電極のもう一方の電極を貼り合せる時点で、該スペーサーの平均粒径と該電解質層の膜厚が実質的に等しくなっており、該電解質層の外周を囲むように熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂から形成される層(以下、シール剤層ともいう)が形成されており、かつ該電解質層とシール剤層との間にピラーが形成されていることを特徴とする。本発明でいうスペーサーの平均粒径と電解質層の膜厚が実質的に等しいとは、両者の差が5%以内でありことをいい、好ましくは1%以内である。
更に、本発明の表示素子の製造方法においては、更には、電解質中に高分子バインダーとしてブチラール樹脂を添加することでスクリーン印刷適性を付与し、さらに対向電極間のギャップに相当する平均粒径を有するスペーサーを混合した状態で電極上にスクリーン印刷法で電解質層を形成することで、電極貼り合わせ時にスペーサーの移動が実質的にほとんどないために、電極表面を傷つけることなく、さらには電解質とシール剤との間にピラーを設けることで、電解質の接触によるシール剤の硬化性と密着性の低下がなくなることを特徴とする。
はじめに、本発明の表示素子の構成を、図を用いて説明する。
(表示素子の基本構成)
本発明の表示素子において、例えば、エレクトロデポジション方式のED表示部には、対応する1つの対向電極が設けられている。表示部に近い対向電極の1つである電極AにはITO電極等の透明電極、他方の電極Bには銀電極等の金属電極が設けられている。電極Aと電極Bとの間には、ED方式では、銀または銀を化学構造中に含む化合物を有する電解質層が担持されており、対向電極間に正負両極性の電圧を印加することにより、電極1と電極2上で銀の酸化還元反応が行われ、還元状態の黒い銀画像と、酸化状態の透明な銀の状態を可逆的に切り替えることができる。
また、本発明の表示素子において、例えば、エレクトロクロミック方式のEC表示部には、対応する1つの対向電極が設けられている。表示部に近い対向電極の1つである電極CにはITO電極等の透明電極、他方の電極DにはITO電極上にアンチモンをドープした酸化スズ層を有する電極が設けられている。電極Cと電極Dとの間には、エレクトロクロミック色素を有する電解質層が設けられており、対向電極間に正負両極性の電圧を印加することにより、電極C上でエレクトロクロミック色素の酸化還元反応が行われ、エレクトロクロミックの着色の状態を可逆的に切り替えることができる。
図1は、本発明に係るピラーを適用しない従来方式の表示素子の構成の一例を示す概略断面図である。
図1において、表示素子1は、対向電極の一方の電極2上に、スペーサー3を含む電解質層4が設けられ、この電解質層4の外周部には、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂から形成されるシール剤層5が設けられ、この構成上に対向電極のもう一方の電極6を貼り合せて表示素子を形成する。この様な方式で表示素子を構成した場合には、溶媒を含む電解質とシール剤層5を形成する熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂とが直接接することとなり、その結果、長期間にわたり保存した際に、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂による電解質の変質やシール剤層と電極間での剥離を生じやすくなり、表示性能の低下やシール性の低下を招くこととなる。また、電極2上に電解質層4及びシール剤層5を付与した後、その上部にもう一方の電極6を貼り合せる際、その間隙はスペーサー3のみで規制されることとなり、貼り合わせ時に電極6の移動や電解質の広がりに伴い、スペーサー3が電極2上で移動を起こすこととなり、その結果、電極2表面を傷つけることとなる。
図2は、本発明に係るピラーを適用した表示素子の構成の一例を示す概略断面図である。
図2のa)において、表示素子1は、対向電極の一方の電極2上に、スペーサー3を含む電解質層4が設けられ、この電解質層4の外周部には、熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂から形成されるシール剤層5が設けられ、この電解質層4とシール剤層5との間に、ピラー7が設けられている。この構成上に対向電極のもう一方の電極6を貼り合せて表示素子を形成する。この様な方式で表示素子を構成した場合には、溶媒を含む電解質とシール剤層5を形成する熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂とが直接接することがなく、その結果、長期間にわたり保存した際に、シール剤層と電極間で剥離をピラーで遮断することにより、電解質の特性やシール性が十分に維持されることとなる。また、電極2上に電解質層4、ピラー7及びシール剤層5を付与した後、その上部にもう一方の電極6を貼り合せる際、その間隙はピラー7及びスペーサー3で規制されることとなり、貼り合わせ時に電極6の移動や電解質の広がりに伴い、スペーサー3が電極2上で移動を起こすことを防止することが出来る。
本発明の表示素子の製造方法においては、図2に示すように、電解質層4が含有するスペーサー3の平均粒径Rと、ピラー7の最大高さHとが、実質的に等しいことが好ましい、本発明でいう実質的に等しいとは、平均粒径Rとピラー7の最大高さHとの差が5%以内であり、好ましくは1%以内である。
更に、本発明においては、対向電極間の距離がスペーサー3の平均粒径Rで規制する方法、あるいは、対向電極間の距離がピラー7の最大高さHで規定する方法が好ましいが、電極2への損傷防止を考慮すると、後者がより好ましい。
また、本発明の表示素子の製造方法においては、電極2上に電解質層4、ピラー7及びシール剤層5を付与した後、その上部にもう一方の電極6を貼り合せる際、シール剤層5の膜厚H2が、ピラー7の高さHより大きいことが好ましい。
図2のb)は、電解質層4とシール剤層5との間に、複数個(図2のb)では2個)のピラー7を設けた構成を示してある。
この様に複数個のピラー7を設けることにより、電極6を被覆した際に、過剰の熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂がオーバーフローを起こすが、隣接した2個のピラー間で、このオーバーフローした熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂をトラップすることで、より電解質層とシール剤との接触を高度に防止することができ好ましい。
次いで、本発明の表示素子の各構成要素について、更に詳細に説明する。
〔ピラー〕
本発明の表示素子の製造方法においては、電解質層と熱硬化型または光硬化型樹脂の層との間にピラーが形成されていることを特徴とする。
本発明に係るピラーは、電解質とシール剤との接触を防ぐ構造物であることを特徴とし、熱または光によって硬化する熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂を含んだインクをインクジェット記録方式で吐出して形成したり、あるいは熱または光によって硬化する熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂を含んだペーストをスクリーン印刷でパターニングしたり、また液晶等で用いられているフォトスペーサー技術を用いて形成することができる。
〔電解質層〕
本発明に係る対向電極間に形成する電解質層は、高分子バインダーおよびスペーサーを含有していることを特徴とし、更に白色散乱物、有機溶媒、イオン性液体、酸化還元活性物質、支持電解質等を必要に応じて添加することができる。
以下、本発明に係る電解質層の各構成要素について説明する。
(高分子バインダー)
本発明に係る電解質層においては、粘度を高める観点から、高分子バインダーを用いることを特徴とし、高分子バインダーとしては、特に制限はないが、例えば、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリフッ化ビリニデン等の様々な高分子化合物の中から、表示素子の特性や電解質の粘度の観点から選択することができる。
本発明に係る高分子バインダーとしては、本発明の目的効果をより発揮できる観点から、ブチラール樹脂を用いることが好ましい。
本発明に適用可能なブチラール樹脂としては、特に制限はないが、本発明の目的効果をより発揮できる観点から、前記(A)で表されるPVA基の数が、1)該PVA基と、2)前記(B)で表されるPVAc基と3)前記(C)で表されるPVB基との総数〔1)+2)+3)〕の15%以上、25%以下であるブチラール樹脂を適用することが好ましい。
本発明に係るブチラール樹脂としては、平均重合度が300以上、1000以下の範囲にあるブチラール樹脂であることが好ましく、より好ましくは平均重合度が400以上、800以下のブチラール樹脂である。
本発明に係るブチラール樹脂は、有機溶媒に添加した後、加熱溶解して用いることができ、有機溶媒とブチラール樹脂との質量比は10:1〜2:1の範囲にあることが好ましく、より好ましい範囲は10:1〜10:3である。
本発明に係る電解質層に適用可能なブチラール樹脂の具体例としては、例えば、電気化学工業株式会社製の#3000−1、#3000−2、#3000−4、#3000−K、#4000−2、#5000−A、#5000−D、#6000−C、#6000−AS、#6000−CS、積水化学工業株式会社製のエスレックシリーズ等が挙げられる。
(スペーサー)
本発明に係るスペーサーとは、対向電極間のギャップを制御するための微粒子であり、例えば、液晶ディスプレイ等に使用されているガラス製、アクリル樹脂製、シリカ製等の微小真球を使用することができる。平均粒径は、電解質中での分散安定性、スクリーン印刷適性あるいは素子の表示特性の観点から、10μm以上、50μm以下の範囲にあることが好ましい。
(有機溶媒)
本発明に係る電解質層で適用可能な有機溶媒としては、電解質層を形成した後、揮発を起こさず電解質層に留まることができる沸点が120〜300℃の範囲にある有機溶媒を用いることができ、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、テトラメチル尿素、スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−(N−メチル)−2−ピロリジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ブタノール、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等を挙げることができる。
上記有機溶媒の中でも、環状カルボン酸エステル類が好ましい。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチルラクトンが挙げられる。
本発明で用いることのできるその他の溶媒として、J.A.Riddick,W.B.Bunger,T.K.Sakano,“Organic Solvents”,4th ed.,John Wiley & Sons(1986)、Y.Marcus,“Ion Solvation”,John Wiley & Sons(1985)、C.Reichardt,“Solvents and Solvent Effects in Chemistry”,2nd ed.,VCH(1988)、G.J.Janz,R.P.T.Tomkins,“Nonaqueous Electrolytes Handbook”,Vol.1,Academic Press(1972)に記載の化合物を挙げることができる。
(白色散乱物)
本発明に係る電解質層には、白色散乱物を含有させることが好ましい。
本発明でいう白色散乱物とは、電解質層に添加することで表示色を調整できる全ての材料であり、好ましくは無機系材料、より好ましくは金属酸化物である。金属酸化物としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス等を挙げることができる。
また、有機化合物として、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂などが単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記着色材料の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられ、特に、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、二酸化チタンを用いることがより好ましい。また、二酸化チタンは、SiO2、Al23及び有機物から選ばれる少なくとも1種により表面修飾されている二酸化チタンであることが好ましい。
本発明に係る白色散乱物は、本発明に係る電解質層を構成する有機溶媒とブチラール樹脂との混合物に添加し、超音波分散機やビーズミル等の湿式微粉砕分散機を用いて電解質中に分散させて使用することができる。
本発明においては、有機溶媒と着色材料との質量比が10:1〜1:1の範囲であることが好ましく、より好ましくは5:1〜5:4である。
本発明に係る白色散乱物は、有機溶媒やイオン性液体にブチラール樹脂を溶解後に白色散乱物を添加することが好ましい。
(銀または銀を化学構造中に含む化合物)
本発明の表示素子がED方式である場合、電解質中には銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有するが、本発明でいう銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
(メルカプト化合物、チオエーテル化合物)
本発明に係る電解質層では、上記説明した白色散乱物、ブチラール樹脂、有機溶媒等と共に、メルカプト系化合物またはチオエーテル系化合物を含有していることが好ましく、更には、メルカプト化合物が、前記一般式(1)で表される化合物であること、あるいはチオエーテル化合物が、前記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
本発明に係る前記一般式(1)で表されるメルカプト化合物について説明する。
前記一般式(1)において、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。
一般式(1)のMで表される金属原子としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Ag等が挙げられ、4級アンモニウムとしては、例えば、NH4、N(CH34、N(C494、N(CH331225、N(CH331633、N(CH33CH265等が挙げられる。
一般式(1)のZで表される含窒素複素環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトオキサゾール環等が挙げられる。
一般式(1)のR1で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル等の各基が挙げられ、アルキルカルボンアミド基としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチロイルアミノ等の各基が挙げられ、アリールカルボンアミド基としては、例えば、ベンゾイルアミノ等が挙げられ、アルキルスルホンアミド基としては、例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールスルホンアミド基としては、例えば、ベンゼンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ等が挙げられ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ等の各基が挙げられ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、トリルチオ基等が挙げられ、アルキルカルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイル、ピペリジルカルバモイル、モルホリルカルバモイル等の各基が挙げられ、アリールカルバモイル基としては、例えば、フェニルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、エチルフェニルカルバモイル、ベンジルフェニルカルバモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルファモイル基としては、例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジブチルスルファモイル、ピペリジルスルファモイル、モルホリルスルファモイル等の各基が挙げられ、アリールスルファモイル基としては、例えば、フェニルスルファモイル、メチルフェニルスルファモイル、エチルフェニルスルファモイル、ベンジルフェニルスルファモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基等が挙げられ、アリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル、4−クロロフェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各基が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の各基が挙げられ、アリールオキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル等が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル等の各基が挙げられ、アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、アルキルベンゾイル基等が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチロイルオキシ等の各基が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(1)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されているわけではない。
Figure 2008145830
Figure 2008145830
次いで、前記一般式(2)で表されるチオエーテル化合物について説明する。
前記一般式(2)において、R2、R3は各々アルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して環を形成してもよい。
前記一般式(2)のR2、R3で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(2)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されているわけではない
2−1:CH3SCH2CH2OH
2−2:HOCH2CH2SCH2CH2OH
2−3:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
2−4:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
2−5:HOCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2OH
2−6:HOCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OH
2−7:H3CSCH2CH2COOH
2−8:HOOCCH2SCH2COOH
2−9:HOOCCH2CH2SCH2CH2COOH
2−10:HOOCCH2SCH2CH2SCH2COOH
2−11:HOOCCH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2COOH
2−12:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
2−13:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
2−14:H3CSCH2CH2CH2NH2
2−15:H2NCH2CH2SCH2CH2NH2
2−16:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
2−17:H3CSCH2CH2CH(NH2)COOH
2−18:H2NCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2NH2
2−19:H2NCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2NH2
2−20:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
2−21:HOOC(NH2)CHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH(NH2)COOH
2−22:HOOC(NH2)CHCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH(NH2)COOH
2−23:HOOC(NH2)CHCH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH(NH2)COOH
2−24:H2N(O=)CCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2C(=O)NH2
2−25:H2N(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NH2
2−26:H2NHN(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NHNH2
2−27:H3C(O=)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(=O)CH3
2−28:H2NO2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SO2NH2
2−29:NaO3SCH2CH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH2SO3Na
2−30:H3CSO2NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHO2SCH3
2−31:H2N(NH)CSCH2CH2SC(NH)NH2・2HBr
2−32:H2N(NH)CSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SC(NH)NH2・2HCl
2−33:H2N(NH)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(NH)NH2・2HBr
2−34:〔(CH33NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2N(CH332+・2Cl-
Figure 2008145830
Figure 2008145830
本発明に係るメルカプト化合物またはチオエーテル化合物は、1種のみで用いても複数種を併用して用いてもよく、電解質層のAgイオンのモル数に対するメルカプト系化合物及びチオエーテル系化合物の合計のモル数が0.2〜2の範囲にあることが好ましい。
(ハロゲンイオン、銀イオン濃度比)
本発明のED方式の表示素子においては、電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(1)で規定する条件を満たすことが好ましい。
式(1)
0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明でいうハロゲン原子とは、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子のことをいう。[X]/[Ag]が0.01よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.001がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
(電解質−銀塩)
本発明のED方式の表示素子においては、ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、酸化銀、硫化銀、クエン酸銀、酢酸銀、ベヘン酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、メルカプト類との銀塩、イミノジ酢酸類との銀錯体、等の公知の銀塩化合物を用いることができる。これらの中でハロゲンやカルボン酸や銀との配位性を有する窒素原子を有しない化合物を銀塩として用いるのが好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸銀が好ましい。
本発明に係るED方式の電解質に含まれる銀イオン濃度は、0.2モル/kg≦[Ag]≦2.0モル/kgが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/kgより少ないと希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、2モル/kgよりも大きいと溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
〔EC方式の表示素子〕
本発明のEC方式の表示素子において、エレクトロクロミック性を呈する化合物、具体的には、エレクトロクロミック色素を含有する。
(エレクトロクロミック色素)
本発明に係るエレクトロクロミック色素としては、エレクトロクロミック特性を備えた化合物であれば特に制限はなく、具体的には、特開昭62−297382号、同63−286489号、特開平3−54528号、特開平5−224242号、特開平5−98251号、特開2004−01729号、特開2000−241835号、国際公開第2004/067673号パンフレット等に記載されている色素を挙げることができる。
本発明においては、その中でも、前記一般式(3)及び前記一般式(4)で表されるエレクトロクロミック性を有する化合物であることが好ましい。
はじめに、前記一般式(3)で表される化合物について説明する。
前記一般式(3)において、R1は、−(CH2m−(ここにおいてmは0或いは1〜10の整数を表す。)、各々炭素原子数14までのアリーレン基、ヘテロアリーレン基、或いは各々炭素原子数10までの分岐アルキレン基、アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基であり、各々のアリーレン基、ヘテロアリーレン基、分岐アルキレン基、分岐アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基は任意に−P(O)(OH)2基を−(CH2n−基を介して有していてもよい。また、任意に置換されていてもよい。ここにおいてnは0或いは1〜10の整数を表す。R2は、R34で表される基であり、ここにおいてR3は、−(CH2p−(ここにおいてpは0或いは1〜10の整数を表す。)を表し、R4は、−P(O)(OH)2基、或いは、炭素原子数14までのアリール基、ヘテロアリール基、各々炭素原子数10までの分岐アルキル基、或いはアルケニル基、或いはシクロアルキル基、を表す。X2 -は、荷電を中和するイオンを表す。但し、R2が−(CH22−P(O)(OH)2である場合、R1は、−(CH2m−(mは2または3)であることはない。また、R2がフェニル基の場合、R1は−(CH2m−(mは2)であることはない。
1で表される、各々炭素数14までのアリーレン基、ヘテロアリーレン基、各々炭素数10までの分岐のアルキレン基、分岐のアルケニレン基、或いはシクロアルキレン基は、任意に、置換基を有してもよく、これらの基は一つ或いは2以上置換されていてもよく、また複数置換されている場合、それぞれ異なっていてもまた同じ置換基でもよい。
これらの置換基としては、以下の基が挙げられる。
低級アルキル基、低級アルケニル基、フェニル置換−低級アルキル基、ジフェニル置換−低級アルキル基、フェニル基、フェノキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルキルアミノ基、ジ(低級アルキル)アミノ基、フェニルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、低級アルキルスルフォニルアミノ基、フェニルスルフォニルアミノ基、低級アルカノイル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−低級アルキルカルバモイル基、N,N−ジ−(低級アルキル)カルバモイル基、ウレイド基、N−低級アルキルウレイド基、低級アルキルスルフォニル基、フェニルスルフォニル基、ヒドロキシル基、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ(低級アルキル)アミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、或いは低級アルコキシカルボニル基で置換された低級アルコキシ基、炭素原子数3〜7のアルコキシ基、そして2価のメチレンジオキシ基等があげられる。
また、上記において挙げられたフェニル基、またベンゾイル基、フェニルアミノ基等に含まれるフェニル基は、全て、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、そして/またニトロ基等により置換されていてもよい。
また、R4で表されるアリール基、ヘテロアリール基、分岐のアルキル基、或いはアルケニル基、或いはシクロアルキル基等も無置換でもよいが、前記R1の置換基として定義された基により一つ或いは複数置換されていてもよい。
前記一般式(3)において、好ましい化合物としては、R1が、−(CH2m−(ここにおいてmは、1、2、3を表す)、フェニル基(−(CH2n−基を介してp位が−P(O)(OH)2基で置換されており、nは1或いは2を表す)であり、R2(R34で表される)において、R3は−(CH2p−(ここにおいてpは0、1、2、3を表す)を表し、R4は、未置換のフェニル或いはナフチル、或いは、炭素原子数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、フェノキシ基、或いはベンゾイル基によってモノ−、ジ−或いはトリ−置換されたフェニル或いはナフチル基である。
また、X2 -は、Cl-、Br-、ClO4 -、PF6 -、BF4 -、C26NO42 -、或いはCF3SO3 -であり、特に好ましくは、Cl-、PF6 -である。
以下に、一般式(3)で表されるエレクトロクロミック色素の好ましい具体例を挙げる。
3−1)1−フォスフォノエチル−1′−(3−プロピルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−2)1−フォスフォノエチル−1′−(3−プロピルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
3−3)1−フォスフォノエチル−1′−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−4)1−フォスフォノエチル−1′−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
3−5)1−フォスフォノエチル−1′−(ナフチル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−6)1−フォスフォノエチル−1′−(4−シアノナフチル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−7)1−フォスフォノエチル−1′−(4−メチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−8)1−フォスフォノエチル−1′−(4−シアノフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−9)1−フォスフォノエチル−1′−(4−フルオロフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−10)1−フォスフォノエチル−1′−(4−フェノキシフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−11)1−フォスフォノエチル−1′−(4−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−12)1−フォスフォノエチル−1′−(2,6−ジメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−13)1−フォスフォノエチル−1′−(3,5−ジメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−14)1−フォスフォノエチル−1′−(4−ベンゾフェノン)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−15)1−フォスフォノベンジル−1′−(3−プロピルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−16)1−フォスフォノベンジル−1′−(3−プロピルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
3−17)1−フォスフォノベンジル−1′−(フォスフォノエチル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−18)1−フォスフォノベンジル−1′−(2,4−ジニトロフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−19)1−フォスフォノベンジル−1′−(2,4−ジニトロフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
3−20)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−フェノキシフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−21)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−フェノキシフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ビス−ヘキサフルオロフォスフェート
3−22)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−フルオロフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−23)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−メチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−24)1−フォスフォノベンジル−1′−(2,4,6−トリニトロフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−25)1−フォスフォノベンジル−1′−(ベンジル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−26)1−フォスフォノベンジル−1′−(ナフチル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−27)1−フォスフォノベンジル−1′−(フェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−28)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−シアノフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−29)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−ベンゾフェノン)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−30)1−フォスフォノベンジル−1′−(4−シアノフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−31)1−フォスフォノベンジル−1′−(2,6−ジメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−32)1−フォスフォノベンジル−1′−(3,5−ジメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド
3−33)1−フォスフォノベンジル−1′−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウム トリフルオロメタンスルフォンイミド
これらの化合物の製造法は、国際公開第2004/067673号パンフレットに記載されている。
また、本発明において好ましいエレクトロクロミック色素としては、前記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
一般式(4)において、R5は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R6、R7は各々水素原子または置換基を表すが、R5、R6、R7で表される置換基の具体例としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等)、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、グリシジル基、アクリレート基、メタクリレート基、芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スリホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ヘキサンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレタン基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、フェニルウレイド基、2−ピリジルウレイド基等)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイル基、ピリジノイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メチルウレイド基等)、アミド基(例えば、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ブタンアミド基、ヘキサンアミド基、ベンズアミド基等)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メチルスルホンアミド基、オクチルスルホンアミド基、フェニルスルホンアミド基、ナフチルスルホンアミド基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、アニリノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスホノ基(例えば、ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ホスホノオキシエチル基)、オキザモイル基等を挙げることができる。また、これらの基はさらにこれらの基で置換されていてもよい。
5は、置換もしくは無置換のアリール基であり、好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基、更に好ましくは置換もしくは無置換の2−ヒドロキシフェニル基または4−ヒドロキシフェニル基である。
6及びR7として好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、芳香族基、複素環基であり、より好ましくは、R6及びR7のいずれか一方がフェニル基、他方がアルキル基、更に好ましくはR6及びR7の両方がフェニル基である。
1として好ましくは>N−R8である。R8として好ましくは、水素原子、アルキル基、芳香族基、複素環基、アシル基であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のアリール基、アシル基である。
以下に、一般式(4)で表されるエレクトロクロミック色素の具体的化合物例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2008145830
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〔電解質添加の増粘剤〕
本発明の表示素子においては、本発明の目的効果を損なわない範囲で、本発明に係るブチラール樹脂の他に電解質層に増粘剤を使用することができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。
〔電解質層の形成〕
本発明に係る電解質層は、スクリーン印刷法で形成することが好ましく、スクリーン印刷法とは、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に電解質液を付与して形成する方法であり、電解質に含まれるスペーサーの平均粒径とスクリーン印刷で電解質層を形成したときの電解質層の膜厚が実質的に同じであることを特徴とする。
電解質層を形成した後に、対向電極のもう一方の電極を貼り合わせる。貼り合せ時の気泡の混入を回避する観点から、真空状態で貼り合せることが好ましい。
〔その他の構成要素〕
本発明の表示素子においては、上記説明した構成要素の他、必要に応じて種々の構成層を設けることができる。
(金属酸化物を含む多孔質電極)
本発明の表示素子においては、金属酸化物を含む多孔質電極を用いることもできる。
本発明の表示素子で、該対向電極のうち、画像観察側でない面の電極面を、金属酸化物を含む多孔質電極により保護することで、画像観察側でない面での銀または銀を化学構造中に含む化合物の酸化還元反応が、該金属酸化物を含む多孔質電極上または多孔質電極中で行われことを見出したことにより、画像観察側でない電極の種類選択肢の拡大及び耐久性を向上させることができる。
本発明において、多孔質電極を構成する金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化スズ、Snドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛等、またはこれらの混合物が挙げられる。
多孔質電極は、上記金属酸化物の複数個の微粒子を結着または接触させることにより形成される。金属酸化物微粒子の平均粒子径は5nm〜10μmが好ましく、より好ましくは20nm〜1μmである。また、金属酸化物微粒子の比表面積は、簡易BET法で1×10-3〜1×1022/gであることが好ましく、より好ましくは1×10-2〜10m2/gである。また、金属酸化物微粒子の形状は、不定形、針状、球形など任意の形状のものが用いられる。
金属酸化物微粒子の形成または結着法としては、公知のゾルゲル法や焼結法を採用することができ、例えば、1)Journal of the Ceramic Society of Japan,102,2,p200(1994)、2)窯業協会誌90,4,p157、3)J.of Non−Cryst.Solids,82,400(1986)等に記載の方法が挙げられる。また、気相法により作製した酸化チタンデンドリマー粒子を溶液上に分散して基体上に塗布し、120〜150℃程度の温度で乾燥して溶媒を除去して多孔質電極を得る方法を用いることもできる。金属酸化物微粒子は結着させた状態が好ましく、連続加重式表面性測定機(例えば、スクラッチ試験器)で0.1g以上、好ましくは1g以上の耐性を有する状態が好ましい。
本発明でいう多孔質とは、多孔質電極を配置し、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が多孔質電極内を移動可能な貫通状態を言う。
(電子絶縁層)
本発明の表示素子においては、電気絶縁層を設けることができる。
本発明に適用可能な電子絶縁層は、イオン電導性、電子絶縁性を合わせて有する層であればよく、例えば、極性基を有する高分子や塩をフィルム状にした固体電解質膜、電子絶縁性の高い多孔質膜とその空隙に電解質を担持する擬固体電解質膜、空隙を有する高分子多孔質膜、含ケイ素化合物の様な比誘電率が低い無機材料の多孔質体、等が挙げられる。
多孔質膜の形成方法としては、燒結法(融着法)(高分子微粒子や無機粒子をバインダー等を添加して部分的に融着させ粒子間に生じた孔を利用する)、抽出法(溶剤に可溶な有機物又は無機物類と溶剤に溶解しないバインダー等で構成層を形成した後に、溶剤で有機物又は無機物類を溶解させ細孔を得る)、高分子重合体等を加熱や脱気するなどして発泡させる発泡法、良溶媒と貧溶媒を操作して高分子類の混合物を相分離させる相転換法、各種放射線を輻射して細孔を形成させる放射線照射法等の公知の形成方法を用いることができる。具体的には、特開平10−30181号、特開2003−107626号、特公平7−95403号、特許第2635715号、同第2849523号、同第2987474号、同第3066426号、同第3464513号、同第3483644号、同第3535942号、同第3062203号等に記載の電子絶縁層を挙げることができる。
〔その他の添加剤〕
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層、酸化スズ多孔質層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
(層構成)
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、更に説明する。
本発明の表示素子に係る構成層として、正孔輸送材料を含む構成層を設けることができる。正孔輸送材料として、例えば、芳香族アミン類、トリフェニレン誘導体類、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール類、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリトルイジン誘導体、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等を挙げることができる。
(基板)
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも一方の電極が、プラスチック基板上に構成されていることが好ましい。
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
(電極)
本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
(表示素子駆動方法)
本発明のED方式の表示素子においては、析出過電圧以上の電圧印加で黒化銀を析出させ、析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続させる駆動操作を行うことが好ましい。この駆動操作を行うことにより、書き込みエネルギーの低下や、駆動回路負荷の低減や、画面としての書き込み速度を向上させることができる。一般に電気化学分野の電極反応において過電圧が存在することは公知である。例えば、過電圧については「電子移動の化学−電気化学入門」(1996年 朝倉書店刊)の121ページに詳しい解説がある。本発明の表示素子も電極と電解質中の銀との電極反応と見なすことができるので、銀溶解析出においても過電圧が存在することは容易に理解できる。過電圧の大きさは交換電流密度が支配するので、本発明のように黒化銀が生成した後に析出過電圧以下の電圧印加で黒化銀の析出を継続できるということは、黒化銀表面の方が余分な電気エネルギーが少なく容易に電子注入が行えると推定される。
本発明の表示素子の駆動操作は、単純マトリックス駆動であっても、アクティブマトリック駆動であってもよい。本発明でいう単純マトリックス駆動とは、複数の正極を含む正極ラインと複数の負極を含む負極ラインとが対向する形で互いのラインが垂直方向に交差した回路に、順次電流を印加する駆動方法のことを言う。単純マトリックス駆動を用いることにより、回路構成や駆動ICを簡略化でき安価に製造できるメリットがある。アクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、階調やメモリー機能などのメリットがあり、例えば、特開2004−29327号の図5に記載されている回路を用いることができる。
また、本発明のEC方式の表示素子によりフルカラー表示を行う場合は、
1.イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー、ブラック等に異なる色調に発色−消色するエレクトロクロミック表示素子を複数積層して複数色を表示可能とする方法、
2.異なる色調に発色−消色するエレクトロクロミック色素を吸着させた酸化チタンを含む多孔質層を、対向電極間にパターン状に配置することにより、複数色を表示可能とする方法、
3.異なる色調に発色−消色するエレクトロクロミック色素を同一の酸化チタンを含む多孔質層に吸着させることにより、複数色を表示可能とさせる方法、等が挙げられる。
3の場合は、エレクトロクロミック色素に閾値を持たせる必要があり、閾値を持たせる方法としては、発色または消色方向の電圧または電荷量、あるいは、発色または消色方向への電圧ヒステリシスを色素毎に変更する方法が挙げられる。
本発明のEC方式の表示素子におけるアクティブマトリックス駆動は、走査線、データライン、電流供給ラインが碁盤目状に形成され、各碁盤目に設けられたTFT回路により駆動させる方式である。画素毎にスイッチングが行えるので、階調やメモリー機能などのメリットがあり、例えば、特開2004−29327号の図5に記載されている回路や、「エレクトロクロミックディスプレイ」(1991 産業図書株式会社刊)の77〜102ページに記載の方法を用いることができる。
本発明においては、エレクトロクロミック表示素子の、該酸化スズ多孔質層が該対向電極の一方を介して、アクティブマトリックス駆動に用いる画素回路に接続されていることが好ましくスイッチングトランジスタのドレインとコンタクトをとり、これにより、エレクトロクロミック色素を吸着させた酸化チタンを含む多孔質層を有する対極側とは、切断されている状態になるため、電流リークが生じにくく、カラー表示時の色ずれが生じにくい利点がある。
実際の画素回路においては、着色駆動の他、減衰、消去等の駆動に係わるトランジスタ、そのための電源線等が実装され、例えば、特開2004−29327号の図8に記載された等価回路で示される様にコンタクトをとって接続が行われるが、その効果については全く同様である。
〔商品適用〕
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェイカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《電解質液の調製》
(電解質液1の調製)
ジメチルスルホキシド(表1にはDMSOと略記する)の2.5g中に、トシル酸銀を75mgと下記化合物1を150mg加えて加熱溶解して、電解質液1を得た。
Figure 2008145830
(電解質液2の調製)
ジメチルスルホキシドの2.5g中に、化合物2(平均分子量が20万のポリエチレンオキシド)を500mgと、石原産業社製の二酸化チタンCR−90を1.2gと、トシル酸銀を100mgと、前記化合物1を200mg加えて加熱溶解して、電解質液2を得た。
(電解質液3の調製)
ジメチルスルホキシドの2.5g中に、化合物B−1(平均重合度が1200、ポリビニルアルコール比率10%のブチラール樹脂)を500mgと、石原産業社製の二酸化チタンCR−90を1.2gと、トシル酸銀を100mgと、前記化合物1を200mg加えて加熱溶解して、電解質液3を得た。
(電解質液4の調製)
ジメチルスルホキシドの2.5g中に、化合物B−2(電気化学工業社製#300−1、平均重合度が600、ポリビニルアルコール比率18%のブチラール樹脂)を500mgと、石原産業社製の二酸化チタンCR−90を1.2gと、トシル酸銀を100mgと、下記化合物3を200mg加えて加熱溶解して、電解質液4を得た。
Figure 2008145830
(電解質液5の調製)
上記電解液4の調製において、化合物3に代えて、下記化合物4を用いた以外は同様にして、電解質液5を得た。
Figure 2008145830
《電極の作製》
(電極1の作製)
厚さ1.5mmで10cm×10cmのガラス基板上に、ピッチ145μm、電極幅130μmのITO膜を公知の方法に従って形成して、透明電極(電極1)を得た。
(電極2の作製)
厚さ1.5mmで10cm×10cmのガラス基板上に、公知の方法を用いて、電極厚み0.8μm、ピッチ145μm、電極間隔130μmの銀−パラジウム電極(電極2)を形成して、電極2を得た。
《表示素子の作製》
(表示素子1の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂(シール剤層)で縁取りした電極2の上に電極1を貼り合わせ、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解質液1を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子1を作製した。
(表示素子2の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂(シール剤層)で縁取りした電極2の上に、同ガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%となるように混合した電解質液2をディスペンサで射出し、5分間静置した後に真空状態で電極1を貼り合わせ、加熱押圧して、表示素子2を作製した。
(表示素子3の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂(シール剤層)で縁取りした電極2の上に、同ガラス製球形ビーズ状スペーサーが体積分率として10%となるように混合された電解質液3をスクリーン印刷で膜厚5μmとなるように塗布して電解質層を形成し、5分間静置した後に真空状態で電極1を貼り合わせ、加熱押圧して、表示素子3を作製した。
(表示素子4の作製)
上記表示素子3の作製において、シール剤層の内側に、図2のa)で示すように、エポキシ系の紫外線硬化型樹脂を含んだペーストを用いて、幅10μm、高さ40μmのピラー1をスクリーン印刷でパターニングして形成した以外は同様にして、表示素子4を作製した。
(表示素子5の作製)
上記表示素子4の作製において、形成したピラー1の内側に、更に、図2のb)に示すように第2のピラー2を5μmの間隔をあけて形成した以外は同様にして、表示素子5を作製した。
(表示素子6の作製)
上記表示素子5の作製において、電解質液3に代えて電解質液4を用いた以外は同様にして、表示素子6を作製した。
(表示素子7の作製)
上記表示素子6の作製において、シール剤層及び電解質液に添加するガラス製球形ビーズ状スペーサーの平均粒径を5μmに変更し、かつピラー1、2の高さをそれぞれ5μmに変更した以外は同様にして、表示素子7を作製した。
(表示素子8の作製)
上記表示素子6の作製において、シール剤層及び電解質液に添加するガラス製球形ビーズ状スペーサーの平均粒径を60μmに変更し、かつピラー1、2の高さをそれぞれ60μmに変更した以外は同様にして、表示素子8を作製した。
(表示素子9の作製)
上記表示素子5の作製において、電解質液3に代えて電解質液5を用いた以外は同様にして、表示素子9を作製した。
(表示素子10の作製)
上記表示素子9の作製において、ピラー1、2の高さをそれぞれ30μmに変更した以外は同様にして、表示素子10を作製した。
上記作製した表示素子1〜10の構成を、表1に示す。
Figure 2008145830
《表示素子の評価》
(電極表面の損傷の評価)
上記で作製した各表示素子を丁寧に分解して電極2を取り出し、取り出した電極2を純水洗浄、エタノール洗浄をした後、60℃で1時間加熱乾燥して得られた電極2の表面の状態を光学顕微鏡で観察し、損傷の有無を判定した。
(表示ムラ耐性の評価)
上記で作製した各表示素子を25℃の環境下30日間保存した後、1.5Vの電圧を1.5秒間印加して白色を表示させ、−1.5Vの電圧を0.5秒間印加させてグレーを表示させることを1000回繰り返し、表示素子の任意の5箇所の550nmでの反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定し、反射率の最大値と最小値の差を算出した。算出した反射率の差をΔRGlayとした。ここでは、ΔRGlayが小さいほど表示ムラ耐性に優れていることを表す。
(耐久性の評価)
上記で作製した各表示素子を、90℃の環境下で、1時間後、2時間後、3時間後、6時間後、12時間後、1日後、2日後、3日後に、それぞれシール剤層の剥れの有無を目視観察し、シール剤層の剥がれが発生する時間を求めた。
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2008145830
表2に記載の結果より明らかなように、高分子バインダーを含有していない電解質液1を用いた表示素子1は繰り返し駆動で表示ムラの発生が大きい。また、表示素子2、3は電極1と電極2を貼り合わせる時に、スペーサーを含有した電解質液が電極2上に広がることで、電極2の表面を傷つけてしまっていることがわかる。
一方、本発明に係るピラーを備え、高分子バインダーとスペーサーを有する電解質液により形成した表示素子4〜10は、電極1と電極2を貼り合わせる時に、実質的に電解質が電極2上を広がらないために、スペーサーが電極2表面を傷つけることがなく、また電解質層とシール剤層がピラーで分離されているため、耐久性に優れていることが分かる。
実施例2
《電解質液の調製》
(電解質液6の調製)
γブチロラクトン(表3では、γBLと略記する)中に、下記Ex1を50mmol/Lと、化合物5(過塩素酸リチウム)を1mmol/L加えて、加熱溶解して、電解質液6を得た。
(電解質液7の調製)
γブチロラクトン中に、前記化合物2を20質量%と、石原産業社製二酸化チタンCR−90を40質量%と、下記Ex1を50mmol/Lと、前記化合物5を1mmol/L加えて、加熱溶解して、電解質液7を得た。
(電解質液8の調製)
上記電解質液7の調製において、化合物2に代えて、前記化合物B−2を用いた以外は同様にして、電解質液8を調製した。
(電解質液9の調製)
上記電解質液8の調製において、酸化還元性化合物であるEx1に代えて、下記Ex−2を用いた以外は同様にして、電解質液9を調製した。
(電解質液10の調製)
上記電解質液9の調製において、酸化還元性化合物であるEx2に代えて、例示化合物3−3を用いた以外は同様にして、電解質液10を調製した。
(電解質液11の調製)
上記電解質液9の調製において、酸化還元性化合物であるEx2に代えて、例示化合物3−15を用いた以外は同様にして、電解質液11を調製した。
(電解質液12の調製)
上記電解質液9の調製において、酸化還元性化合物であるEx2に代えて、例示化合物2−107を用いた以外は同様にして、電解質液12を調製した。
(電解質液13の調製)
上記電解質液9の調製において、酸化還元性化合物であるEx2に代えて、例示化合物2−109を用いた以外は同様にして、電解質液13を調製した。
《電極の作製》
(電極3の作製)
ITO電極上にテルピネオールに分散した二酸化チタン(平均一次粒径30nm)分散液を付与し、400℃で1時間焼成して、酸化チタン多孔質層(乾燥膜厚10μm)を形成し、電極3を得た。
(電極4の作製)
ITO電極上にテルピネオールに分散したアンチモンをドープした酸化スズ(平均一次粒径:30nm)分散液を付与し、400℃で1時間焼成して、酸化スズ多孔質層(乾燥膜厚10μm)を形成し、電極4を作製した。
《表示素子の作製》
(表示素子11の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂(シール剤層)で縁取りした電極4の上に電極3を貼り合わせ、加熱押圧して空セルを作製した。該空セルに電解液6を真空注入し、注入口をエポキシ系の紫外線硬化樹脂にて封止し、表示素子11を作製した。
(表示素子12の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂で縁取りした電極4の上に、同ガラス製球形ビーズ状スペーサーが体積分率として10%となるように混合された電解質7をディスペンサで射出し、5分間静置した後に真空状態で電極3を貼り合わせ、加熱押圧して、表示素子12を作製した。
(表示素子13の作製)
周辺部を、平均粒径が40μmのガラス製球形ビーズ状スペーサーを体積分率として10%含むエポキシ系の紫外線硬化樹脂で縁取りした電極4の上に、同ガラス製球形ビーズ状スペーサーが体積分率として10%となるように混合された電解質8をスクリーン印刷で膜厚40μmとなるように電解質層を形成し、5分間静置した後に真空状態で電極3を貼り合わせ、加熱押圧して表示素子13を作製した。
(表示素子14の作製)
上記表示素子13の作製において、シール剤層の内側に、図2のa)で示すように、エポキシ系の紫外線硬化型樹脂を含んだペーストを用いて、幅10μm、高さ40μmのピラー1をスクリーン印刷でパターニングして形成した以外は同様にして、表示素子14を作製した。
(表示素子15の作製)
上記表示素子14の作製において、形成したピラー1の内側に、更に、図2のb)に示すように第2のピラー2を5μmの間隔をあけて形成した以外は同様にして、表示素子15を作製した。
(表示素子16〜20の作製)
上記表示素子15の作製において、電解質液8に代えて、それぞれ電解質液9〜13を用いた以外は同様にして、表示素子16〜20を作製した。
上記作製した表示素子11〜20の構成を、表3に示す。
Figure 2008145830
《表示素子の評価》
(電極表面の損傷の評価)
上記で作製した各表示素子を丁寧に分解して電極4を取り出し、取り出した電極4を純水洗浄、エタノール洗浄をした後、60℃で1時間加熱乾燥して得られた該電極の表面の状態を光学顕微鏡で観察し、損傷の有無を目視で判定した。
(表示ムラ耐性の評価)
上記で作製した各表示素子を25℃の環境下で30日間保存した後、1.5Vの電圧の1.5秒間印加と、−1.5Vの電圧の0.5秒間印加を1000回繰り返し、表示素子の任意の5箇所の反射スペクトルをコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dで測定し、各表示素子で表示される色調の反射率の極大値を取るときの波長での反射率の最大値と最小値の差を算出した。算出した反射率の差ΔRColorを求め、このΔRColorが小さいほど表示ムラ耐性に優れていることを表す。
(耐久性の評価)
実施例1に記載の方法と同様にして、耐久性を評価した。
以上により得られた結果を、表4に示す。
Figure 2008145830
表4に記載の結果より明らかなように、EC方式の表示素子においても、高分子バインダーを含有していない電解質液6を用いた表示素子11は繰り返し駆動で表示ムラの発生が大きい。また、表示素子12、13は電極3と電極4を貼り合わせる時に、スペーサーを含有した電解質液が電極4上に広がることで、電極4の表面を傷つけてしまっていることがわかる。
一方、本発明に係るピラーを備え、高分子バインダーとスペーサーを有する電解質液により形成した表示素子14〜20は、電極3と電極4を貼り合わせる時に、実質的に電解質が電極4上を広がらないために、スペーサーが電極4表面を傷つけることがなく、また電解質層とシール剤層がピラーで分離されているため、耐久性に優れていることが分かる。
従来方式の表示素子の構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るピラーを適用した表示素子の構成の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 表示素子
2、6 電極
3 スペーサー
4 電解質層
5 シール剤層
7 ピラー

Claims (25)

  1. 電解質が高分子バインダーとスペーサーとを含有し、該電解質を用いて対向電極の一方の電極上に電解質層を形成し、対向電極のもう一方の電極を貼り合せて表示素子を形成する電気化学的に動作する表示素子の製造方法において、該対向電極のもう一方の電極を貼り合せる時点で、該スペーサーの平均粒径と該電解質層の膜厚が実質的に等しくなっており、該電解質層の外周を囲むように熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層が形成されており、かつ該電解質層と熱硬化型または光硬化型樹脂の層との間にピラーが形成されていることを特徴とする表示素子の製造方法。
  2. 前記電解質層と熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層との間に、少なくとも2つのピラーが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示素子の製造方法。
  3. 前記電解質層が含有するスペーサーの平均粒径により、前記対向電極間の距離が決定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示素子の製造方法。
  4. 前記ピラーの高さにより、前記対向電極間の距離が決定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  5. 前記電解質層が含有するスペーサーの平均粒径と、前記ピラーの最大高さが実質的に等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  6. 2つの前記対向電極を貼り合せる時に、前記熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂の層の膜厚が、前記ピラーの高さよりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  7. 前記対向電極を貼り合せた時に、オーバーフローした前記熱硬化型樹脂または光硬化型樹脂が、隣接した2つのピラー間にトラップされることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  8. 前記電解質を用いて対向電極の一方の電極上に電解質層を形成する方法が、スクリーン印刷法であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  9. 前記スペーサーの平均粒径が、10μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  10. 前記高分子バインダーが、ブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  11. 前記電解質層が、溶媒として環状カルボン酸エステル類を含有していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  12. 前記ブチラール樹脂の平均重合度が、300以上、1000以下であることを特徴とする請求項10または11に記載の表示素子の製造方法。
  13. 前記ブチラール樹脂の平均重合度が、400以上、800以下であることを特徴とする請求項10または11に記載の表示素子の製造方法。
  14. 前記ブチラール樹脂は、下記(A)で表されるPVA基の数が、1)該PVA基、2)下記(B)で表されるPVAc基及び3)下記(C)で表されるPVB基の総数の15%以上、25%以下であることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
    Figure 2008145830
    〔式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。〕
  15. 前記電解質層を構成する溶媒とブチラール樹脂との質量比が、10:1〜2:1の範囲であることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  16. 前記電解質層が、白色散乱物が含有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
  17. 前記白色散乱物が、SiO2、Al23及び有機物から選ばれる少なくとも1種により表面修飾されている二酸化チタンであることを特徴とする請求項16に記載の表示素子の製造方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法により製造され、表示方式がエレクトロデポジション方式であることを特徴とする表示素子。
  19. 対向電極間に銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行うことを特徴とする請求項18に記載の表示素子。
  20. 前記電解質が、メルカプト化合物またはチオエーテル化合物を含有していることを特徴とする請求項19に記載の表示素子。
  21. 前記メルカプト化合物またはチオエーテル化合物が、下記一般式(1)または(2)で表されることを特徴とする請求項20に記載の表示素子。
    Figure 2008145830
    (式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zは含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R1はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR1は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。)
    一般式(2) R2−S−R3
    (式中、R2、R3は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。)
  22. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法により製造され、表示方式が、エレクトロクロミック性を示す化合物を用いたエレクトロクロミック方式であることを特徴とする表示素子。
  23. 前記エレクトロクロミック性を示す化合物が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項22に記載の表示素子。
    Figure 2008145830
    〔式中、R1は、−(CH2m−(ここにおいてmは0或いは1〜10の整数を表す。)、各々炭素原子数14までのアリーレン基、ヘテロアリーレン基、或いは各々炭素原子数10までの分岐アルキレン基、アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基であり、各々のアリーレン基、ヘテロアリーレン基、分岐アルキレン基、分岐アルケニレン基、或いはシクロアルキレン基は任意に−P(O)(OH)2基を−(CH2n−基を介して有していてもよい。また、任意に置換されていてもよい。ここにおいてnは0或いは1〜10の整数を表す。R2は、R34で表される基であり、ここにおいてR3は、−(CH2p−(ここにおいてpは0或いは1〜10の整数を表す。)を表し、R4は、−P(O)(OH)2基、或いは、炭素原子数14までのアリール基、ヘテロアリール基、各々炭素原子数10までの分岐アルキル基、或いはアルケニル基、或いはシクロアルキル基、を表す。X2 -は、荷電を中和するイオンを表す。但し、R2が−(CH22−P(O)(OH)2である場合、R1は、−(CH2m−(mは2または3)であることはない。また、R2がフェニル基の場合、R1は−(CH2m−(mは2)であることはない。〕
  24. 前記エレクトロクロミック性を示す化合物が、下記一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項22に記載の表示素子。
    Figure 2008145830
    〔式中、R5は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R6、R7は各々水素原子または置換基を表す。Xは>N−R8、酸素原子または硫黄原子を表し、R8は水素原子、または置換基を表す。〕
  25. 対向電極の少なくとも一方の電極が、プラスチック樹脂上に構成されていることを特徴とする請求項18〜24のいずれか1項に記載の表示素子。
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