JP4997740B2 - 生産管理装置、生産管理方法、生産管理システム、生産管理プログラム、および記録媒体 - Google Patents

生産管理装置、生産管理方法、生産管理システム、生産管理プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、生産ラインにおける装置の生産を管理する生産管理装置、生産管理方法、生産管理システム、生産管理プログラム、および記録媒体に関する。
24時間稼働の工場では、生産ラインを複数の直に分け、引継を行なうことによって、さまざまな情報を共有している。かつては引継ぎを、紙を使って行なっていた。しかし紙の引継書では、申し送りを充分にうまくできない可能性があった。また製造設備は、経年化、環境変化、材料変更などによる影響から、最適な調整データが一定ではなく、合わせこみを必要としていた。
そこで従来、生産ラインにおいて何らかの問題が生じたとき、あらかじめ定められた手順を実行することによって、その問題を自動的に解決する生産管理システムが提案されている。このような技術は、たとえば、特許文献1および2に開示されている。
特許文献1には、機器の操作を行った操作状況を取得する操作情報取得手段と、現在の機器の状態を示すステータス情報を取得するステータス情報取得手段と、機器の操作情報だけでなく操作対象機器のステータス情報の変化も操作データとして記録する操作データ記録手段と、操作対象機器のステータス状況をチェックしながら操作データを再生する操作データ再生手段とを備え、操作対象機器の状態に応じた操作手順の再実行を行動作指示装置が開示されている.
一方、特許文献2には、あらかじめ実行したい作業手順及び/又は当該作業に必要なデータを記述したマクロファイルを作成し、起動要求によって前記マクロファイルを実行することで、当該マクロファイルに記述された前記作業手順及び/又は前記データに従って作業を自動的に実行するマクロ機能を備えていることを特徴としている生産管理プログラムが開示されている。
特開2003−202944号公報(2003年7月28日公開) 特開2004−178390号公報(2004年6月24日公開)
しかし、上述した従来の技術は、あらかじめ決められた手順を実行し、期待された結果が得られることを前提としたものである。ところが製造設備では、経年変化、環境変化、材料変更などにより、調整の手順やパラメータの最適値が変動する可能性がある。そのため単純な自動実行方法を適用したところで、問題は必ずしも解決されるとは限らない。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、生産ラインにおいて発生した問題への対処を柔軟に実行できる生産管理装置、生産管理方法、生産管理システム、生産管理プログラム、および記録媒体を提供することにある。
本発明に係る生産管理装置は、上記の課題を解決するために、
生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置であって、
上記調整機から上記測定データを取得する測定データ取得手段と、
上記測定データ取得手段が取得した上記測定データと、あらかじめ定められたトリガ条件とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定手段と、
上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の成立に関係する問題に対応する対応事例に含まれている複数の実行ステップのうち、いずれを上記調整機に実行させるのかをユーザに選択させる実行ステップ編集手段と、
ユーザが選択した上記実行ステップを、上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、生産ラインには、調整機および測定機が備えられている。調整機は、生産ラインの設備の状態を調整する。測定機は、生産ラインを流れる装置の状態を測定して、測定結果を表す測定データを生成する。ここで生産管理装置は、この生産ラインに流れる装置の生産を管理する。
生産管理装置では、測定データ取得手段が、測定機が生成した測定データを取得する。この測定データを、トリガ条件判定手段が、あらかじめ定められたトリガ条件と比較する。これによりトリガ条件判定手段は、トリガ条件が成立するか否かを判定する。
生産管理装置には、当該トリガ条件の成立に関係する問題に対応する対応事例があらかじめ用意されている。この事例には、調整機に実行させるための複数の実行ステップが含まれている。生産管理装置では、トリガ条件が成立するとき、実行ステップ編集手段が、これらの複数の実行ステップのうち、いずれを調整機に実行させるのかをユーザに選択させる。ユーザが選択した実行ステップを、調整機制御手段が調整機に実行させる。この制御により、ユーザが選択した実行ステップを調整機が実行するため、生産ラインの状態が調整され、生産ラインにおいて発生した問題が解決される。
以上のように、生産管理装置では、あらかじめ定められた手順を単に実行するのではなく、事例に含まれている実行ステップをユーザに選択させている。したがって生産ラインの経年変化等があったとしても、ユーザは、その変化に応じた実行ステップを新たなに選択できる。これにより生産管理装置は、生産ラインにおいて発生した問題への対処を柔軟に実行できる効果を奏する。
本発明に係る生産管理方法は、上記の課題を解決するために、
生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置において、上記装置の生産を管理する方法であって、
上記調整機から上記測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上測定データ取得ステップにおいて取得された上記測定データと、あらかじめ定められたトリガ条件とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定ステップと、
上記トリガ条件判定ステップにおいて上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の成立に関係する問題に対応する対応事例に含まれている複数の実行ステップのうち、いずれを上記調整機に実行させるのかをユーザに選択させる実行ステップ編集ステップと、
ユーザが選択した上記実行ステップを、上記調整機に実行させる調整機制御ステップとを含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、上述した生産管理装置と同様の作用効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置は、
上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、上記対応事例が複数存在するなら、当該対応事例のうち少なくとも1つをユーザに選択させる事例選択手段をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、トリガ条件が成立するとき、事例選択手段が、複数存在する対応事例のうち少なくとも1つをユーザに選択させる。これによりユーザは、発生した問題を解決できる可能性のある事例を任意に選択できる。これにより生産管理装置は、発生した問題により一層柔軟に対応できる効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
上記事例選択手段は、
ユーザが設定した数の上記対応事例を一度にユーザに提示することが好ましい。
上記の構成によれば、事例選択手段は、ユーザが設定した数の対応事例を一度にユーザに提示する。たとえば、3つの対応事例を一度にディスプレイに表示する。これにより生産管理装置は、ユーザが希望する数の事例を一度にユーザに提示できる効果を奏する。したがって、ユーザにとって使い勝手のよい生産管理装置を実現できる。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
上記事例選択手段は、
ユーザが設定した条件に従って、上記複数の対応事例を並び替えてユーザに提示することが好ましい。
上記の構成によれば、事例選択手段は、ユーザが設定した条件に従って、複数の事例を並び替えてユーザに提示する。たとえば、過去に実行された回数の多い順に、事例をディスプレイに表示する。これにより生産管理装置は、ユーザが求める条件にしたがった順に並んでいる事例をユーザに提示できる効果を奏する。したがってユーザは、提示されている事例を先頭から順に検討することによって、効率よく事例を選択できる。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
ユーザによる上記トリガ条件の追加を受け付けるトリガ条件追加手段をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、トリガ条件追加手段は、ユーザによるトリガ条件の追加を受け付ける。これによりユーザは、新たなトリガ条件を生産管理装置に追加登録できる。したがってトリガ条件判定手段は、ユーザが登録したトリガ条件が成立するか否かを判定できる。そのため生産管理装置は、対応できる問題の数を任意に増やすことができる効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
上記トリガ条件追加手段は、ユーザが設定した複数の上記トリガ条件を受け付け、
上記トリガ条件判定手段は、
上記トリガ条件追加手段が受け付けた上記複数のトリガ条件が成立するか否かを判定することが好ましい。
上記の構成によれば、トリガ条件追加手段は、ユーザが設定した複数のトリガ条件を受け付ける。これによりトリガ条件判定手段は、トリガ条件追加手段が受け付けた複数のトリガ条件が成立するか否かを判定する。すなわち、複数のトリガ条件が成立するときに、生産ラインにおいて問題が発生したと判定する。したがって生産管理装置は、より複雑な条件の下に発生する問題に対しても対応できる効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置は、
上記トリガ条件が成立しなくなるまで上記調整機に実行させた上記各実行ステップをまとめて新たな事例として、上記事例を格納している事例履歴データベースに追加する事例追加手段をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、事例追加手段は、トリガ条件が成立しなくなるまで調整機に実行させた上各実行ステップをまとめて新たな事例として、事例を格納している事例履歴データベースに追加する。すなわち新たな問題を解決できる新たな事例を、事例履歴データベースに保存する。これにより事例履歴データベースの内容が充実するため、生産管理装置は、さらに新たに発生した問題に対して、より確実に対処できる可能性が高まる効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
上記事例追加手段は、
上記新たな事例の関連情報として、上記各実行ステップを上記調整機に実行させた時刻、上記生産ラインを流れる装置の種類、上記調整機が生成する、上記調整結果を表す調整データ、調整データ、上記測定データ、上記事例の番号、上記事例に内容が類似する参考事例に関する情報のうち、少なくとも1つを、上記実行ステップに関連付けて上記事例履歴データベースに格納することが好ましい。
上記の構成によれば、事例追加手段は、新たな事例の関連情報として、各種の情報を事例履歴データベースに格納する。したがって、生産管理装置は、必要に応じてこれらの情報をユーザに提示できる効果を奏する。
また、本発明に係る生産管理装置では、さらに、
上記トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示する測定値提示手段を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、測定値提示手段は、トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示する。たとえば、測定値を、他の情報とは異なる色によって、ディスプレイに表示する。この表示を確認したユーザは、生産ラインにおいて、何に関するどのような問題が発生したのかを、一目で理解できる効果を奏する。
本発明に係る生産管理システムは、上記の課題を解決するために、上述したいずれかの生産管理装置を含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、生産ラインにおいて発生した問題を柔軟に解決できる生産管理システムを提供できる効果を奏する。
なお、上記生産管理装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記生産管理装置をコンピュータにおいて実現する生産管理プログラム、およびその生産管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように本発明に係る生産管理装置は、ユーザが選択した対応事例に含まれている複数の実行ステップのうち、いずれを調整機に実行させるのかをユーザに選択させる実行ステップ編集手段を備えているので、生産ラインにおいて発生した問題に対して柔軟に対応できる効果を奏する。
本発明の一実施形態について、図1〜図33を参照して以下に説明する。
(生産管理システム50)
まず、本発明に係る生産管理システム50について、図2を参照して以下に説明する。図2は、本実施形態に係る生産管理システム50の構成を表すブロック図である。この図に示すように、生産管理システム50は、生産管理装置1、調整機A、測定機B、調整機C、および測定機Dを含んでいる。
生産管理システム50では、製造される装置が図示しない生産ラインを順次流れている。この生産ラインには、調整機A、測定機B、調整機C、および測定機Dが、装置の流れる順に装着されている。調整機A,Cは、生産ラインの設備を調整することによって、その調整結果を表す調整データを生成する。測定機B,Dは、生産ラインを流れる装置の状態を測定し、その結果を表す測定データを生成する。
生産管理装置1は、調整機A,Cから調整データを取得する。さらに、測定機B,Dから測定データを取得する。また生産管理装置1は、所定の実行コマンドを調整機A,Cに送信することによって、調整機A,Cを操作する。調整機A,Cは受信した実行コマンドが表す操作内容を実行する。
(生産管理装置1)
生産管理システム50に含まれる生産管理装置1について、図1を参照して以下に詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る生産管理装置1の構成を示すブロック図である。この図に示すように、生産管理装置1は、入力デバイス10、表示デバイス11、入力制御部12、表示制御部13(測定値提示手段)、メモリ14、トリガ条件データベース15、事例履歴データベース16、実行手順データベース17、トリガ条件登録部18(トリガ条件追加手段)、手動対応部19、自動対応部20、編集対応部21(事例選択手段、実行ステップ編集手段)、実行コマンド送信部22、トリガ判定部23(トリガ条件判定手段)、調整データ取得部24、および測定データ取得部25(測定データ取得手段)を備えている。
(入力デバイス10、表示デバイス11)
入力デバイス10は、たとえばキーボードであり、ユーザが生産管理装置1に所定の情報を入力するときに使用される。出力デバイス11は、たとえばLCD(液晶ディスプレイ)であり、生産管理装置1に関する各種の情報を表示する。
(入力制御部12、表示制御部13)
入力制御部12は、入力デバイス10を通じた情報の入力を受け付ける。表示制御部13は、表示デバイス11への情報の出力を制御する。
(メモリ14)
メモリ14は一般的な不揮発性メモリであり、たとえばハードディスクである。このメモリ14には3つのデータベース、すなわちトリガ条件データベース15、事例履歴データベース16、および実行手順データベース17があらかじめ形成されている。
(トリガ条件データベース15)
トリガ条件データベース15は、生産ラインにおいて問題が発生したことを生産管理装置1が判定したときの基準となる所定のトリガ条件を格納している。このデータベースに格納されているトリガ条件については後述する。
(事例履歴データベース16)
事例履歴データベース16は、生産ラインにおいて発生した問題に生産管理装置1が対応した各種の対応事例の履歴を格納している。このデータベースに格納されている事例履歴の詳細については後述する。
(実行手順データベース17)
実行手順データベース17は、生産ラインにおいて問題が発生したときに生産管理装置1が対応した各事例の詳細(実行ステップなど)格納している。このデータベースに格納されているデータについては後述する。なお、実行手順データベース17は事例履歴データベース16と一体化されたものであってもよい。
(トリガ条件登録部18)
トリガ条件登録部18は、上述したトリガ条件のユーザによる追加登録を受け付ける。トリガ条件登録部18は、受け付けた情報を表すデータをトリガ条件データベース15に保存する。後述するように、トリガ条件登録部18は複数のトリガ条件を受け付け、トリガ条件データベース15に保存することもできる。
(手動対応部19)
生産ラインにおいて問題が発生したとき、ユーザは、問題解決のための操作を手動で生産管理装置1に入力し、対応することができる。手動対応部19は、このときユーザが入力する操作を受け付け、その入力内容に基づき調整機Aが実行する操作内容を表す実行コマンドを生成する。
(自動対応部20)
生産ラインにおいて問題が発生したとき、生産管理装置1は、あらかじめ用意されている自動実行ファイルを用いて、その問題に自動的に対処できる。この自動対処を、生産管理装置1では自動対応部20が実行する。すなわち自動対応部20は、問題に対応する事例を対応事例データベース16から選択し、その事例に含まれる各実行ステップを実行手順データベース17から読み出することによって、各実行ステップを用いて、調整機Aに実行させる操作内容を表す実行コマンドを生成する。
(編集対応部21)
生産ラインにおいて問題が発生したとき、ユーザは、生産管理装置1があらかじめ用意している対応事例の一部を編集することによって、問題に対してより適切な対応を取ることができる。この編集対応を、生産管理装置1では編集対応部21が実行する。すなわち編集対応部21は、ユーザの指示に基づき、まず、事例履歴データベース16から1つの事例を読み出す。さらに、この事例に含まれている各動作ステップを実行手順データベース17から読み出し、ユーザに提示する。これにより、どの実行ステップを調整機Aに実行させるのかを、ユーザに選択させる。ユーザが選択した実行ステップを組み合わせることによって、編集対応部21は、調整機Aに実行させる操作内容を表す実行コマンドを生成する。
(実行コマンド送信部22)
実行コマンド送信部22は、手動対応部19、自動対応部20、または編集対応部21が生成した実行コマンドを調整機Aに送信する。これにより調整機Aは、受信した実行コマンドが表す操作内容にしたがって、各種のパラメータを変更するなどして、生産ラインに備えられる設備を調整する。
(トリガ判定部23)
トリガ判定部23は、生産ラインにおいて問題が発生したか否かを判定する。具体的には、調整データが示す値が、トリガ条件データベース15に格納されている各トリガ条件を満たすか否かを判定する。満たすと判定したとき、トリガ判定部23は、トリガをオンに設定する。一方、満たさないと判定したとき、トリガをオフに設定する。
(調整データ取得部24)
調整データ取得部24は、上述した調整データを調整機Aから取得する。取得した調整データを、調整データ取得部24は、たとえばトリガ判定部23に出力する。
(測定データ取得部25)
測定データ取得部25は、測定機Bから、上述した測定データを取得する。取得した測定データを、測定データ取得部25は、たとえばトリガ判定部23に出力する。
(トリガ条件データベース15の一例)
トリガ条件データベース15について、図3を参照して以下にさらに詳しく説明する。図3は、トリガ条件データベース15に格納されているデータの一例を示す図である。
図3に示すように、トリガ条件データベース15は、トリガNo、トリガラベル、対象測定データ、およびその値を、互いに関連付けて格納している。たとえば、トリガNo.T001に、トリガラベルとしての「b値下限外れ」、対象測定データとしての「b値」、およびその値としての「b<50」を互いに関連付けて格納している。トリガラベルはユーザが名付ける名称であり、トリガ条件が何に関する条件であるのかをわかりやすく簡潔に示す説明文である。たとえば「b値下限外れ」とは、測定データとしてのb値があらかじめ定められた下限を下回ったとき、このトリガ条件が成立することを意味する。このとき対象測定データは「b値」であり、その値は「b<50」であるため、b値が50を下回ったときに、No.T001のトリガ条件が成立することになる。
(事例履歴データベース16の一例)
事例履歴データベース16について、図4を参照して以下にさらに詳しく説明する。図4は、事例履歴データベース16に格納されているデータの一例を示す図である。
図4に示すように、事例履歴データベース16は、事例No、トリガラベル、日付、開始時刻、終了時刻、調整データ、測定データ、および参考事例を、互いに関連付けて格納している。たとえば、事例No.C001に,トリガラベルとして「b値下限外れ」、日付として「2005/2/4」、開始時刻として「10:15」、終了時刻として「10:20」、調整データとして「a値:30、c値:5」、測定データとして「b値:40、d値:100」、および参考事例として「なし」を、互いに関連付けて格納している。すなわちC001に示す事例は「b値下限外れ」のトリガが成立したことに対応したものであり、トリガが成立したときのa値が10、c値が5、b値が40、d値が100であり、2005年2月4日の10時15分から10時20分の間に、この問題を解決するための実行コマンドを調整機Aに送信したことを示す。
「トリガラベル」は、トリガ条件データベース15に格納されているトリガ条件のうち、どれが成立したかを示すテキストである。「日付」とは、生産ラインにおいて問題が発生し、これに対応した事例を生産管理装置1が実行した日を表す。「開始時刻」は、生産管理装置1が調整データおよび測定データの測定を開始した時刻を示す。「終了時刻」とは、生産管理装置1が調整データおよび測定データの測定を終了した時刻を示す。「調整データ」とは、トリガ条件が成立したときにおける調整データの値を示す。「測定データ」とは、トリガ条件が成立したときにおける測定データの値を示す。「参考事例」とは、他に類似した事例が事例履歴データベース16に格納されているか否かを示す。図4に示す例では、事例NoC003に類似する事例として、C100が事例履歴データベース16に格納されている。「なし」なら類似事例は事例履歴データベース16に存在しないことを意味する。
(実行手順データベース17の一例)
実行手順データベース17に格納されているデータについて、図5を参照して以下にさらに詳しく説明する。図5は、実行手順データベース17に格納されているデータの一例を表示する図である。
図5に示す実行手順データベース17には、一例として、事例C001に含まれている各実行ステップが格納されている。具体的には、生産管理装置1が、10時15分から10時17分の間に6回、「a+1」の操作を調整機Aに実行させ、さらに、10時20分に1回、「a−1」の操作を調整機Aに実行させたことを表す実行ステップが、事例の詳細として、実行手順データベース17に格納されている。実行手順データベース17には、さらに、各実行ステップを調整機Aに実行させるごとに調整データ取得部24が取得した調整データ、および測定データ取得部25が取得した測定データが、各実行ステップに関連付けられて、それぞれ格納されている。
(トリガ条件の登録)
ユーザは、上述したトリガ条件を生産管理装置1に登録する。これによりトリガ判定部23は、ユーザが生産管理装置1に登録したトリガ条件が成立するか否かを判定する。そこで、ユーザが生産管理装置1にトリガ条件を登録するときの処理について、図6を参照して以下に説明する。図6は、ユーザが入力したトリガ条件をトリガ条件登録部18がトリガ条件データベース15に登録するときの処理の流れを示すフローチャートである。
(トリガラベルの設定)
生産管理装置1は、まずトリガラベルを設定する(ステップS11)。具体的には、ユーザが、トリガラベルに設定するテキストを、入力デバイス10を通じて入力する。このテキスト入力を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。トリガ条件登録部18は、入力されたテキストがトリガ条件データベース15においてトリガラベルとして登録済みであるか否かを判定する(ステップS12)。たとえばユーザが入力したテキストに完全一致するトリガラベルがトリガ条件データベース15に存在すれば登録済みであると判定し、存在しなければ未登録であると判定する。登録済みであると判定したとき(Yes)、トリガ条件登録部18は、そのトリガラベルに関連付けられているトリガ条件の各パラメータを、トリガ条件データベース15から読み出し、表示制御部13に出力する。表示制御部13は、入力されたトリガ条件の各パラメータを表示デバイス11に表示する(ステップS13)。ユーザは表示されたトリガ条件の値を変更する(ステップS14)。すなわち入力デバイス10を通じて、変更したい値を入力する。この値入力を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。トリガ条件登録部18は、トリガ条件データベース15に格納済みの値を、入力された値に置き換える。これによりトリガ条件登録部18は、ユーザが選択したトリガ条件を変更し、トリガ条件データベース15に再登録する(ステップS19)。
一方、ステップS12において、ユーザが入力したテキストがトリガ条件データベース15にトリガラベルとして登録されていないと判定したとき(No)、トリガ条件登録部18は、そのテキストを新しいトリガラベルとして使用する。このときトリガ条件登録部18は、トリガ条件データベース15において、新たなトリガNoを生成する(ステップS15)。トリガ条件登録部18は、生成したトリガNoに、入力テキストをトリガラベルとして関連付けて、トリガ条件データベース15に格納する。
(値の設定)
トリガ条件登録部18はつぎに、トリガ条件として設定できる項目をトリガ条件データベース15から読み出し、表示制御部13を通じて表示デバイス11に表示する。この表示を確認したユーザは、トリガ条件として設定したい項目を、表示デバイス11を通じて選択する。たとえば「b値」の変動をトリガ条件として選択する。この選択を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。これによりトリガ条件登録部18は、ユーザが選択したトリガ条件を設定する(ステップS16)。
トリガ条件登録部18は、設定したトリガ条件を、表示制御部13を通じて表示デバイス11に表示する。この表示を確認したユーザは、つぎに、設定したトリガ条件の値を入力する(ステップS17)。たとえば、「b値」の下限として「50」を、入力デバイス10を通じて入力する。この値入力を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。これによりトリガ条件登録部18は、このトリガ条件が成立すると判定する基準となる値を設定する。
つぎにトリガ条件登録部18は、トリガ条件を追加するか否かを判定する(ステップS18)。トリガ条件を追加すると判定したとき(Yes)、処理はステップS15に戻って、トリガ条件登録部18は、新たなトリガ条件を設定する。一方、トリガ条件を追加しないと判定したとき(No)、トリガ条件登録部18は、ユーザが設定したトリガ条件およびその値を、トリガ条件データベース15に登録する(ステップS19)。
トリガ条件を登録すると、トリガ条件登録部18は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS20)。終了しないと判定したとき(No)、処理はステップS11に戻って、トリガ条件登録部18は、上述したトリガラベル設定処理を再び行なう。一方、終了すると判定したとき(Yes)、トリガ条件登録部18は、トリガ条件の設定処理を終了する。
以上の処理によって、トリガ条件登録部18は、ユーザが入力したトリガ条件およびその値を、トリガ条件データベース15に登録する。トリガ判定部23は、測定データ取得部25が取得した測定データと、トリガ条件登録部18がトリガ条件データベース15に登録したトリガ条件の値とを比較することによって、トリガ条件データベース15に格納されている各トリガ条件が成立するか否かを判定する。成立する場合、トリガ判定部23は、生産ラインにおいて何らかの問題が発生したと判定し、トリガをオンにする。
(問題発生への対応)
生産管理装置1では、常時、調整データ取得部24が調整データを取得し、測定データ取得部25が測定データを取得している。これらのデータを用いて、トリガ判定部23が常時、生産ラインにおいて何らかの問題が発生していないかどうか、判定している。問題が発生したことをトリガ判定部23が判定したとき、生産管理装置1では、その問題に対して、事前の設定内容に基づき、手動対応部19、自動対応部20、または編集対応部21が対応する。すなわち、ユーザによる手動の対応は手動対応部19が行い、生産管理装置1による完全自動の対応は自動対応部20が行い、自動対応の一部をユーザが編集する対応は編集対応部21が行なう。
生産管理装置1が実行する生産管理処理の詳細について、図7を参照して以下に説明する。図7は、生産管理装置1が実行する生産管理処理の流れを示すフローチャートである。以下では、生産管理装置1、調整機A、および測定機Bからなる生産管理システムについて説明する。
(トリガ条件の取得)
生産管理装置1では、トリガ判定部23が、まず、トリガ条件データベース15からトリガ条件を取得する(ステップS21)。たとえば、「b<50」のような、ユーザが生産管理装置1において事前に設定した、トリガ成立の条件値を、トリガ条件データベース15から読み出す。本実施形態では、トリガ判定部23は、トリガ条件データベース15に登録されているトリガ条件を、すべて読み出しておく。
上述したように、生産管理装置1では、測定データ取得部25が、常時、測定機Bによって測定された測定データを取得している(ステップS22)。測定データ取得部25は、取得した測定データをトリガ判定部23に出力する。これによりトリガ判定部23は、測定データが表す値が、トリガ条件を満たしているか否かを判定する(ステップS23)。すなわちトリガ判定部23は、トリガ条件が成立するか否かを判定する(ステップS24)。たとえば、測定データが表す「b値」が「40」であり、トリガ条件の値が「b<50」であれば、トリガ判定部23は、このトリガ条件が成立すると判定する。
トリガ条件が成立すると判定したとき(Yes)、トリガ判定部23はトリガをオンに設定する(ステップS25)。具体的には、図示しない一時メモリに格納されているトリガ判定フラグを「1」に設定する。トリガがオンになったことを受けて、生産管理装置1は、問題対応処理を実行する(ステップS26)。この処理の詳細については後述する。
一方、トリガ条件が成立しないと判定したとき(No)、トリガ判定部23は、トリガをオフに設定する(ステップS27)。具体的には、図示しない一時メモリに格納されているトリガ判定フラグを「0」に設定する。
問題対応処理が終了するか、または、トリガがオフになると、生産管理装置1は、図7に示す処理を終了するか否かを判定する(ステップS28)。終了しないと判定したとき、処理は、ステップS22に戻って、測定データ取得部25が再び測定データを取得する。一方、終了すると判定したとき、生産管理装置1は、図7に示す問題対応処理を終了する。すなわち生産管理装置1は、処理を終了しないと判定する限り、測定データの取得およびトリガ条件の判定を続ける。
(問題対応処理)
生産管理装置1が実行する問題対応処理について、図8を参照して以下に説明する。図8は、生産管理装置1が実行する問題対応処理の流れを示すフローチャートである。
(自動対応処理を選択)
上述したように、トリガ判定部23は、生産ラインにおいて問題が発生したと判断するとき、トリガ判定フラグをオンする。トリガ判定フラグがオンになったことを受けて、自動対応部20が、発生した問題に対応する事例が事例履歴データベース16に格納されているか否かを判定する(ステップS31)。たとえば、成立すると判定されたトリガ条件のトリガラベルと完全に一致するトリガラベルが事例履歴データベース16に格納されているか否かを判定する。もし格納されているなら、その事例を事例履歴データベース16に存在する対応事例であると判定する。一方、格納されていないなら、対応事例は事例履歴データベース16に存在しないと判定する。
対応事例があると判定したとき(Yes)、自動対応部20は、自動対応設定が有効であるか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、たとえば図示しない一時メモリに格納されている自動対応設定フラグがオンであれば、自動設定が有効であると判定する。自動対応設定が有効であると判定したとき(Yes)、生産管理装置1において、自動対応部20は、自動実行ファイルが実行手順データベース17に存在するか否かを判定する(ステップS33)。あるなら、自動対応処理を実行して、問題の解決を試みる(ステップS34)。この処理では、自動対応部20は、問題に対応する事例を自動的に実行する。すなわちこの自動対応を実行している途中において、ユーザによる何らかの判断を仰ぐことはない。詳細は後述する。
自動対応部20による自動対応処理の終了後、トリガ判定部23が、トリガがオフであるか否かを判定する(ステップS35)。オフであるとき(Yes)、問題は解決している。したがって生産管理装置1は、図8に示す問題対応処理を終了する。一方、トリガがオンであるとき(No)、自動対応部20による自動対応処理では問題が解決されなかったことを意味する。これにより、生産管理装置1は、事例を自動ではなく、編集して実行することを選択する。そこで、編集対応部21が、問題に対応する事例を事例履歴データベース16から読み出し、表示制御部13を通じて、対応案として表示デバイス11に表示する(ステップS37)。
(編集対応処理を選択)
ステップS35においてトリガがオフであるときと同様に、ステップS32において自動対応が設定されていないときも(No)、編集対応部21が、発生した問題に対応する事例を事例履歴データベース16から読み出し、表示制御部13を通じて、対応案として表示制御部13に表示する(ステップS36)。このとき、編集対応部21は、どの事例を使用するのかを判定する。これにより生産管理装置1は、問題を解決するために、事例履歴データベース16にあらかじめ格納されている事例を使用するか否かを判定する(ステップS37)。使用すると判定したとき(Yes)、編集対応部21が、編集対応処理を実行する(ステップS38)。この処理では、編集対応部21は事例を編集する。この処理の詳細については後述する。
編集対応部21による編集対応処理の終了後、トリガ判定部23が、トリガがオフであるか否かを判定する(ステップS39)。オフであるとき、問題は解決している。したがって編集対応処理を終了する。一方、ステップS39においてトリガがオンであるとトリガ判定部23が判定したとき(No)、この編集処理では問題が解決されなかったことを意味する。これにより、生産管理装置1は、事例の編集をやりなおすことを決定する。すなわち編集対応部21が、事例履歴データベース16に格納されている事例を読み出し、生産管理装置1を通じて、対応案として再び表示デバイス11に表示し、ユーザに選択させる。
(手動対応処理を選択)
ステップS37において事例を使用しないときと判定したとき(No)、生産管理装置1は、事例を利用しない解決方法を実行することを決定する。すなわち手動対応部19が、手動対応処理を実行する(ステップ40)。この処理では、手動対応部19は、事例履歴データベース16に格納されている事例を使用せず、ユーザによる手動によって、問題に対応する。この処理の詳細については、後述する。
(自動対応処理の詳細)
以下に、自動対応処理、編集対応処理、および手動対応処理のそれぞれについて、順を追って説明する。まず、自動対応部20が実行する自動対応処理の流れについて、図9を参照して以下に説明する。図9は、自動対応部20が実行する自動対応処理の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、自動対応部20は、まず、実行手順データベース17に格納されている自動対応ファイルを読み出す(ステップS41)。この「自動対応ファイル」とは、実行手順データベース17に格納されている各事例の詳細と同一であるが、ただ、自動実行に対応するフラグがあらかじめ設定されている。すなわち自動対応部20は、実行手順データベース17において自動対応フラグが設定されている、事例の詳細データを、自動対応ファイルとして読み出す。読み出したファイルを使用して、自動対応部20は、実行コマンドを生成する(ステップS42)。
具体的には、自動対応ファイルに定義されている個々の実行ステップを、それぞれ、個々の実行コマンドに変換する。これにより自動対応部20は、実行コマンド送信部22を通じて、最初に調整機Aに実行させる実行内容を表す実行コマンドを、調整機Aに送信する(ステップS43)。実行コマンドを受信した調整機Aは、最初の実行コマンドが表す操作を実行する。たとえば、実行コマンドが「a+1」であれば、「a値」を1つ増やす操作を行なう。この操作が完了すると、調整機Aは、生産ラインの設備に設定した値を測定し、その値を表す調整データを生成する。さらにこのとき、測定機Bが、調整機Aによる実行コマンドの実行後、生産ラインに流れる装置の状態を測定することによって、測定データを生成する。
これにより生産管理装置1では、調整データ取得部24が調整機Aから調整データを取得し、測定データ取得部25が測定機Bから測定データを取得する(ステップS44)。自動対応部20は、実行コマンド送信部22が調整機Aに送信した実行コマンドが表す操作内容と、実行コマンドの送信後に調整データ取得部24が取得した調整データと、および測定データ取得部25が取得した測定データとを、互いに関連付けて、図示しない一時メモリに格納する。
つぎに自動対応部20は、生成した実行コマンドのすべてを、実行コマンド送信部22を通じて調整機Aに送信し終えたか否かを判定する(ステップS45)。送信し終えていないと判定したとき(No)、自動対応部20は、実行コマンド送信部22を通じて、つぎに調整機Aに実行させる実行コマンドを送信する。一方、送信し終えたと判定したとき(Yes)、トリガ判定部23が、トリガ条件を判定する(ステップS46)。これによりトリガ判定部23は、トリガ条件が成立するか否かを判定する(ステップS47)。
ステップS47においてトリガ条件が成立するとトリガ判定部23が判定したとき(Yes)、発生した問題はいまだ解決されていない。そこで自動対応部20は、つぎに処理できる自動対応ファイルが事例履歴データベース16に存在するか否かを判定する(ステップS48)。すなわち自動対応フラグが設定されている自動対応ファイルが他に存在するか否かを判定する。自動対応ファイルが他に存在すると判定したとき(Yes)、自動対応部20は、次の自動対応ファイルを読み出し(ステップS41)、上述した処理を繰り返す。一方、ステップS48において自動対応ファイルが他に存在しないと判定とき(No)、すなわち、実行手順データベース17に存在する自動対応ファイルをすべて処理し尽くしたと判定したとき、自動対応部20は、それまでの記録を実行手順データベース17に保存する。具体的には、図示しない一時メモリに格納されている、自動対応部20がそれまでに生成した各実行コマンドが表す内容と、各実行コマンドに対応して取得された調整データおよび測定データを、それぞれ互いに関連付けて、今回の事例(新たな事例)の詳細を表す各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する。また、自動対応部20は、事例履歴データベース16に、このとき、自動実行した事例を、新たな事例として登録する。
ステップS47おいてトリガ条件が成立しないとトリガ判定部23が判定したとき(No)、問題は解決されている。したがってトリガ判定部23は、トリガをオフする(ステップS49)。これにより自動対応部20は、図示しない一時メモリに格納されている、生成済みの実行コマンドが表す操作内容、各実行コマンドに対応する調整データおよび測定データを、それぞれ、今回の事例を表す各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する(ステップS50)。また、自動対応部20は、事例履歴データベース16に、このとき、自動実行した事例を、新たな事例として登録する。
(編集対応処理の詳細)
編集対応部21が実行する編集対応処理の流れについて、図10を参照して以下に説明する。図10は、編集対応部21が実行する編集対応処理の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、編集対応部21は、ユーザが選択した事例の各実行ステップを実行手順データベース17から読み出し、編集する(ステップS51)。具体的には、編集対応部21は、まず、事例に定義されている各実行ステップを表示制御部13を通じて表示デバイス11に表示する。これにより、どの実行ステップを調整機Aに実行させるのかを、ユーザに選択させる。編集対応部21は、ユーザが選択した実行ステップを組み合わせることによって、事例を編集する。これにより編集対応部21は、編集した事例を使用することによって、調整機Aに送信する実行コマンドを生成する(ステップS52)。具体的には、ユーザが選択した個々の実行ステップを、それぞれ、個々の実行コマンドに変換する。
編集対応部21は、実行コマンド送信部22を通じて、最初に調整機Aに実行させる実行コマンドを、調整機Aに送信する(ステップS53)。これにより調整機Aは、最初の実行コマンドを実行する。実行コマンドを受信した調整機Aは、最初の実行コマンドが表す操作を実行する。たとえば、実行コマンドが「a+1」であれば、「a値」を1つ増やす操作を行なう。この操作が完了すると、調整機Aは、生産ラインの設備に設定した値を測定し、その値を表す調整データを生成する。さらにこのとき、測定機Bが、調整機Aによる実行コマンドの実行後、生産ラインに流れる装置の状態を測定することによって、測定データを生成する。
これにより生産管理装置1では、調整データ取得部24が調整機Aから調整データを取得し、測定データ取得部25が測定機Bから測定データを取得する(ステップS54)。編集対応部21は、実行コマンド送信部22が調整機Aに送信した実行コマンドが表す操作内容と、この関連して調整データ取得部24が取得した調整データ、および測定データ取得部25が取得した測定データとを、互いに関連付けて、図示しない一時メモリに格納する。
つぎに、編集対応部21は、生成した各実行コマンドを、実行コマンド送信部22を通じて調整機Aにすべて送信し終えたか否かを判定する(ステップS55)。送信し終えていないと判定したとき(No)、自動対応部20は、実行コマンド送信部22を通じて、つぎに調整機Aが実行すべき実行コマンドを送信する。一方、送信し終えたと判定したとき(Yes)、トリガ判定部23が、トリガ条件を判定する(ステップS56)。これによりトリガ判定部23は、トリガ条件が成立するか否かを判定する(ステップS57)。
ステップS57においてトリガ条件が成立するとトリガ判定部23が判定したとき(Yes)、問題はいまだ解決されていない。そこで編集対応部21は、事例を再編集するか否かを判定する(ステップS58)。事例を再編集すると編集対応部21が判定したとき、処理はステップS51に戻って、編集対応部21は、事例を再度、編集する。
一方、ステップS58おいて事例を再編集しないとき(No)、図示しない一時メモリに格納されている、編集対応部21がそれまでに生成した各実行コマンドが表す操作内容、各実行コマンドに対応して取得した調整データおよび測定データを、それぞれ互いに関連付けて、今回の事例の詳細を表す各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する。また、編集対応部21は、事例履歴データベース16に、このとき編集対応により実行した事例を、新たな事例として登録する。
また、ステップS57おいて、トリガ条件が成立しないとトリガ判定部23が判定したとき(No)、問題は解決されている。したがってトリガ判定部23はトリガをオフする(ステップS59)。これにより編集対応部21は、図示しない一時メモリに格納されている、それまでに生成した各実行コマンドが表す操作内容、各実行コマンドに対応して取得された調整データおよび測定データを、それぞれ、今回の事例を表す各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する(ステップS60)。また、編集対応部21は、事例履歴データベース16に、このとき、自動実行した事例を、新たな事例として登録する。
(手動対応処理の詳細)
手動対応部19が実行する手動対応処理の流れについて、図11を参照して以下に説明する。図11は、手動対応部19が実行する手動対応処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、ユーザは、入力デバイス10を通じて、調整機Aに実行させる調整内容を入力する(ステップS61)。具体的には、調整機Aに実行させる実行ステップを1つ入力する。ユーザが入力した実行ステップを入力制御部12が受け付け、手動対応部19に出力する。手動対応部19は、入力された実行ステップを変換して、このステップを実行するための実行コマンドを生成し、実行コマンド送信部22を通じて調整機Aに送信する(ステップS62)。実行コマンドを受信した調整機Aは、この実行コマンドが表す操作を実行する。たとえば、実行コマンドが「a+1」であれば、「a値」を1つ増やす操作を行なう。この操作が完了すると、調整機Aは、生産ラインの設備に設定した値を測定し、その値を表す調整データを生成する。さらにこのとき、測定機Bが、調整機Aによる実行コマンドの実行後、生産ラインに流れる装置の状態を測定することによって、測定データを生成する。
これにより生産管理装置1では、調整データ取得部24が調整機Aから調整データを取得し、測定データ取得部25が測定機Bから測定データを取得する(ステップS63)。手動対応部19は、実行コマンド送信部22が調整機Aに送信した実行コマンドが表す操作内容と、この関連して調整データ取得部24が取得した調整データ、および測定データ取得部25が取得した測定データとを、互いに関連付けて、図示しない一時メモリに格納する。
つぎに、トリガ判定部23がトリガ条件を判定する(ステップS64)。これによりトリガ判定部23は、トリガ条件が成立するか否かを判定する(ステップS65)。
ステップS65においてトリガ条件が成立すると判定したとき(Yes)、問題はいまだ解決されていない。そこで手動対応部19は、問題への対応処理を強制終了するか否かを判定する(ステップS66)。強制終了しないと判定したとき(No)、処理はステップS61に戻って、ユーザは、つぎに調整機Aに実行させる実行ステップを入力する。すなわち、問題が解決されるまで、ユーザは実行ステップの入力を繰り返し、手動対応部19は、実行コマンドの送信を繰り返し、調整機Aは、実行コマンドの実行を繰り返す。
一方、ステップS66おいて強制終了すると手動対応部19が判定したとき(No)、問題は解決されないままであるため、手動対応部19は、このとき対応した内容を、新たな事例として事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存しない。これにより生産管理装置1は、図示しない一時メモリに格納されているデータを破棄し、オペレータによるメンテナンスを待つ。
また、ステップS65おいてトリガ条件が成立しないとトリガ判定部23が判定したとき(No)、問題は解決されている。したがってトリガ判定部23はトリガをオフする(ステップS67)。これにより、手動対応部19は、手動の対応内容を新たな事例として事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存する。具体的には、手動対応部19は、図示しない一時メモリに格納されている、それまでに生成した各実行コマンドが表す操作内容と、各実行コマンドに対応して取得された調整データおよび測定データとを、それぞれ互いに関連付けて、今回の事例の詳細を表す各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する(ステップS68)。また、自動対応部20は、事例履歴データベース16に、このとき、自動実行した事例を、新たな事例として登録する。
(作用、効果)
以上のように、生産管理装置1では、生産ラインにおいて問題が発生したとき、あらかじめ定められた手順を単に実行するのではなく、事例に含まれている実行ステップをユーザに選択させている。したがって生産ラインの経年変化等があったとしても、ユーザは、その変化に応じた実行ステップを新たなに選択できる。これにより生産管理装置1は、生産ラインにおいて発生した問題への対処を柔軟に実行できる。
また、トリガ条件が成立するとき、複数存在する対応事例のうち少なくとも1つをユーザに選択させる。これによりユーザは、発生した問題を解決できる事例を、任意に選択できる。これにより生産管理装置1は、発生した問題により一層柔軟に対応できる。
さらに、生産管理装置1は、トリガ条件が成立しなくなるまで調整機Aに実行させた各実行ステップをまとめて新たな事例として、事例を格納している事例履歴データベース16および実行手順データベース17に追加する。すなわち新たな問題を解決できる新たな事例を、事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存する。これにより事例履歴データベース16および実行手順データベース17の内容が充実するため、生産管理装置1は、さらに新たに発生した問題に対して、より確実に対処できる。
(発生した問題の表示)
図12は、生産ラインにおいて発生した問題を表示デバイス11に表示するための画面を表す図である。この図に示す例では、表示制御部13は、生産ラインの1直において発生した問題の情報として、「No」、「開始」、「終了」、「トリガラベル」、「設備」、「事例」を、表示デバイス11に表示している。この画面において、「No」は、発生した問題に付された識別番号を表す。「開始」は、生産管理装置1が問題への対応を開始した時刻を表す。「終了」は、生産管理装置1が問題への対応を終了した時刻を表す。「トリガラベル」は、トリガ判定部23によって成立したと判定されたトリガ条件の種類を表す。「設備」は、トリガ条件の判定の対象となる測定機を表す。「事例」は、発生した問題に対して実際になされた対応案(事例履歴データベース16に格納されている事例)へのリンク、または、発生した問題に対応可能な過去の対応案へのリンクである。
No.C001の問題を例に挙げれば、測定器Bにおいて、b値下限外れの問題が発生し、その問題を解決するための対応案を、生産管理装置1が、10時15分に開始して、10時20分に終了していることを、表示制御部13が表示デバイス11に表示している。したがって、この行における「参照」をユーザが選択すれば、表示制御部13は、この問題を解決するために生産管理装置1が利用した各実行ステップを、実行手順データベース17から読み出し、表示デバイス11に表示する。
一方、生産ラインの2直におけるNo.C003の問題を例に挙げれば、測定器Bにおいて、b値下限外れのトリガが成立する問題が、14時20分に発生している。この問題に対しては、生産管理装置1が、事例C001を適用して、問題を解決できる可能性があることを、図12に示す画面は表している。すなわち、事例の「C001」をユーザが選択すれば、表示制御部13は、事例C001の詳細(各実行ステップ)を実行手順データベース17から読み出し、表示デバイス11に表示する。
(編集画面の表示)
図13は、生産管理装置1が、問題の解決に使用する事例の各実行ステップを、ユーザに編集させるための事例編集画面を表す図である。図12に示すC001をユーザが選択すると、表示制御部13は、図13に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面に表示されている各実行ステップは、1直におけるNo.C001の問題を解決するために、生産管理装置1が調整機Aに実行させたものである。なお、このとき、表示制御部13は、トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示してもよい。たとえば、測定されたb値である40は、トリガ条件である50以下を満たすので、表示制御部13は、この「40」を、他の数値とは異なるたとえば赤色に表示してもよい。この表示を確認したユーザは、何に関するどのような問題が生産ライン5において発生したのか、一目で理解できる。
図13に示すように、生産管理装置1は、No.C001の問題を解決するために、問題への対応処理を10時15分に開始し、10時17分において、まず、a値を1つ増やすことを、4回、調整期Aに実行させている。つぎに、生産管理装置1は、10時20分において、a値を1つ減らすことを、1回、調整機Aに実行させている。これにより、調整機Aは、a値を、問題発生時の10から、13に変更する。この値変更により、測定機Bが測定するb値が50になるため、生産管理装置1は、問題が解決したと判定する。
これらの実行ステップを含んでいる事例を、生産管理装置1は、2直における問題No.C003に適用する。図13に示す画面を通じて、ユーザは、調整機Aに実行させる各実行ステップを選択する。問題C001の場合、a値が13になれば、b値は50に回復している。したがって、問題C003も、同様に、a値が13になれば、b値は50に回復する可能性が高い。そこでユーザは、a値を13に変更する最短の手順として、a+1の操作を3回、選択する(図13において「○」で示す)。
ここでユーザが「実行」ボタンを押せば、上述した手順を通じて、ユーザが選択した実行ステップを、調整機Aが実行する。したがって、問題C003は解決する。このとき、生産管理装置1では、編集対応部21が、調整データ取得部24を通じて調整機Aから調整データを取得し、測定データ取得部25を通じて測定機B,Dから測定データを取得する。編集対応部21は、各実行ステップ、調整データ、および測定データを、互いに関連付けて、問題C003を解決した新たな事例C003の各実行ステップとして、実行手順データベース17に保存する。またこの事例に関する代表的なパラメータを、事例履歴データベース16に保存する。これにより、事例履歴データベース16に新たな事例を登録する。この事例は、事例C001を編集対応部21が編集して、調整機Aに実行させたものである。したがって、編集対応部21は、事例履歴データベース16において、この事例に、事例C001を、ユーザが参照できる参考事例として関連付けておく。
(新たな事例の編集)
実行手順データベース17に保存した事例C003について、図14を参照して以下に説明する。図14は、実行手順データベース17に保存された新たな事例を、編集対応部21がユーザに編集させるための画面を表示する図である。表示制御部13は、事例C003の、各実行ステップとして、a値を1つ増やす操作を3回分、表示デバイス11に表示している。さらに、表示制御部13は、図14に示す画面に、事例C003の参考事例として事例C001を表示している。このことからユーザは、事例C003の内容は、事例C001に類似していることがわかる。たとえば、事例C003の各実行ステップは、事例C001の各実行ステップに共通している可能性が高いことを知る。
(ユーザによる表示の並び替え)
図12に示す画面において、事例の横に表示されている「表示設定」をユーザが選択すれば、生産管理装置1は、事例の表示方法を変更できる。このとき、たとえば、表示制御部13は、図15に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面には、〔並び順〕および〔表示件数〕が表示されている。〔並び順〕は、実行手順データベース17に保存されている対応事例を表示デバイス11に複数表示するとき、何を基準にした順序で表示するのかを表す。図13に示す画面では、ユーザは、「頻度順」または「日付順」を選択できる。「頻度順」は、事例が過去に実行された回数の大小に応じて、事例を並び替えて表示するためのオプションである。事例の実行回数は、事例履歴データベース16において、各事例にあらかじめ関連付けて保存されている。「日付順」は、事例が事例履歴データベース16に登録された日時の新旧に応じて、事例を並び替えて表示するためのオプションである。〔表示件数〕は、事例が事例履歴データベース16に複数格納されているとき、表示制御部13が表示デバイス11に一度に表示する数を表す。図13に示す例では、ユーザは、〔表示件数〕として3件を入力している。したがって、発生した問題に関連する事例が事例履歴データベース16に5件あったとしても、表示制御部13は、画面には一度に3件の事例のみを表示する。
以上の表示設定は、生産管理装置1において、たとえば、図示しない一時メモリに所定のパラメータとして保存される。問題に対応する事例が事例履歴データベース16に複数あるなら、表示制御部13は、表示設定の内容に応じて、関連する事例を複数、一度に表示デバイス11に表示する。たとえば図16に示す画面では、表示制御部13は、問題C014に関連する事例として3件すなわちC010、C003、およびC001の事例Noを、事例履歴データベース16から読み出し、登録日付順に並び替えて表示デバイス11に表示している。ユーザは、これらの事例のうち1つを選択して、事例に含まれる各実行ステップを編集できる。
一方、問題に対応する事例が事例履歴データベース16に存在しないなら、表示制御部13は、その事実を表示デバイス11を通じてユーザに通知する。たとえば図17に示す画面を表示デバイス11に表示する。すなわち問題C015に関連する事例が事例履歴データベース16に存在しないことを、「事例」の項目として「なし」を表示することによって、ユーザに通知している。この通知を確認したユーザは、たとえば、事例履歴データベース16に保存されている事例に頼らず、実行ステップを手動で入力して問題を解決することを試みる。
(トリガの一覧表示)
図12に示す画面において、ユーザが「トリガ設定」ボタンを押せば、表示制御部13は、トリガ条件データベース15に保存されているトリガ条件を、一覧にして表示デバイス11に表示する。このとき表示制御部13が表示デバイス11に表示する画面について、図18を参照して以下に説明する。
図18は、トリガ条件データベース15に保存されているトリガ条件を一覧にして表示するための画面の一例を示す図である。この図に示すように、表示制御部13は、「No」、「トリガラベル」、「対象設備」、「対象測定データ名」、「値」をそれぞれトリガ条件データベース15から読み出し、表示デバイス11に一覧にして表示する。ここで、「No」は、トリガ条件を識別する記号である。「トリガラベル」は、トリガ条件の内容を表すテキストである。「対象設備」は、トリガ判定部23がトリガ条件の成立を判定したときに使用する測定データを生成する設備(測定機)の名称である。「対象測定データ名」は、測定機が測定するデータの名前である。「値」は、トリガ条件の成立をトリガ判定部23が判定したときの測定データの値である。
図18に示す「No」として表示制御部13が表示デバイス11に表示する各項目は、ボタンとなっている。したがって、「T001」などのボタンをユーザが押せば、生産管理装置1は、そのトリガ条件の各パラメータをトリガ条件データベース15から読み出し、表示デバイス11に表示することによって、トリガ条件を編集するための画面を表示デバイス11に表示する。たとえば表示制御部13は、図19に示す画面を表示デバイス11に表示する。図19は、トリガ条件の値をユーザが変更するための画面を示す図である。この図に示す画面を通じて、ユーザは、トリガ条件の各値を変更できる。たとえば、対象設備を選択したり、対象測定データを選択したり、測定データの値を入力したりできる。
図18に示す画面において、表示制御部13は、さらに、「新規設定」というテキストも表示している。このテキストもボタンとして表示されており、ユーザが押せば、表示制御部13は、図20に示す画面を表示デバイス11に表示する。図20は、新たなトリガ条件をユーザが生産管理装置1に登録するための画面を示す図である。この図に示す画面を通じて、ユーザは、まずトリガラベルを入力し、「決定」ボタンを押す。トリガラベルがトリガ条件データベース15にすでに存在すれば、トリガ条件登録部18は、表示制御部13を通じて、そのトリガラベルが表すトリガ条件の値を変更するための画面を、表示デバイス11に表示する。たとえば図19に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面を通じて、ユーザは、トリガ条件の値を変更でき、トリガ条件登録部18は、ユーザが変更した値をトリガ条件データベース15に保存する。
トリガラベルがトリガ条件データベース15において重複していなければ、トリガ条件登録部18は、トリガ条件データベース15において重複しない新たなトリガ番号(No)を生成する。これによりユーザは、「対象設備」としていずれかの設備(測定機)を選択し、「対象測定データ名」を選択し、トリガ条件の「値」(数字と符号)を入力する。複数の条件からなるトリガを設定するなら、ユーザは、「条件追加」ボタンを押すことによって、必要なだけとトリガ条件を追加できる。条件追加の方法は、論理積(AND)または論理和(OR)から選択する。ユーザが論理積を選択すれば、設定した複数のトリガ条件がいずれも成立するとき、トリガ判定部23は、トリガをオンに設定する。一方、ユーザが論理和を選択すれば、設定した複数のトリガ条件のいずれかが成立するとき、トリガ判定部23は、トリガをオンに設定する。
(製品移動時間の設定)
生産管理装置1では、生産ラインにおいて製品が調整機から測定機までに移動するとき要する時間を、任意に設定できる。設定した値を、生産管理装置1は、事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存する。図21は、生産ラインを流れる製品が調整機から測定機まで移動するとき要する時間を設定するための画面を表す図である。図12に示す画面におけるユーザが「調整反映時間設定」ボタンを押せば、表示制御部13は、図21に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面の「変更」ボタンをユーザが押せば、図示しない一時メモリなどにすでに設定されている、製品の移動時間をユーザが変更できる。「新規」ボタンをユーザが押せば、他の条件に対応した新たな一行が加えられ、ユーザは、新たな設定(時間の入力)を行なえる。
(自動実行の設定)
上述したように、生産ラインにおいて何らかの問題が起これば、生産管理装置1は、自動で対応できる。このとき、自動対応が生産管理装置1にめ設定されているときに、自動対応部20が、自動対応を実行する。生産管理装置1では、問題に対して事例を自動実行するか否かを、ユーザが設定できる。図22は、自動対応を設定するための画面を示す図である。ユーザは、この図に示す画面を通じて、まず、自動対応を有効にするか、または無効にするかを決定できる。図22の例ではユーザは、「有効」をチェックしているので、生産管理装置1における自動対応は有効に設定される。
ユーザは、図22の画面を通じて、さらに、生産ラインにおいて問題が発生し、自動対応部20が自動対応を開始するときに、どの順番で事例を使用し、対応するかを設定できる。たとえば、「頻度順」、「日付順」、「ステップ数順」などを選択できる。「頻度順」は、過去に実行された数が多い事例の順に、自動対応部20が自動実行する設定である。「日付順」は、事例履歴データベース16に登録された日時が新しい順に、事例を自動対応部20が自動実行する設定である。「実行ステップ」は、実行手順データベース17に保存されている実行ステップが少ない順に、事例を自動対応部20が自動実行する設定である。
図22に示す例では、ユーザは、3件の事例を、事例履歴データベース16に登録された日付が新しい順に自動実行することを選択している。ユーザが図22に示す「表示ボタン」を押せば、表示制御部13は、この条件の下で、自動実行ファイルを一覧にして表示デバイス11に表示する。
図23は、自動対応ファイルを一覧にして表示するための画面である。この図に示す例では、表示制御部13は、「b値下限外れ」のトリガ条件が成立したときの事例を事例履歴データベース16から読み出し、事例履歴データベース16に保存された日付の新しい順に3件、表示している。この図に示す画面では、「C010」などの事例Noは、いずれもボタンとして表示されている。したがってユーザが「C010」などのボタンを押せば、表示制御部13は、ユーザが選択した事例の詳細を、実行手順データベース17から読み出し、それらを示す画面を表示デバイス11に表示する。図24は、ユーザが選択した事例の詳細を表示するための画面を示す図である。この図に示すように、表示制御部13は、事例の詳細として、各実行ステップにおいて調整機Aに具体的に実行させる各実行ステップの詳細などを、表示デバイス11に表示する。
以上の例に基づき、自動対応部20が行なう事例の自動実行を説明する。「b値下限外れ」のトリガ条件が成立するとトリガ判定部23が判定したとき、自動対応部20は、まず、図23に示す「C010」の事例を自動実行する。これによって問題が解決しない、すなわちトリガ条件が依然として成立するとトリガ判定部23が判定するなら、自動対応部20は、つぎに2番目の「C003」を自動実行する。それでも問題が解決しないとトリガ判定部23が判定するなら、自動対応部20は、つぎに3番目の「C001」を自動実行する。
仮にこれら3件の自動対応ファイルのすべてを自動実行しても、問題が解決されないとトリガ判定部23が判定するなら、編集対応部21は、表示制御部13を通じて図12に示す画面を表示デバイス11に表示する。これにより編集対応部21は、自動対応部20が一度実行した事例に含まれている各実行ステップをユーザに編集させ、最適化する。
なお、自動対応部20が対応事例を自動実行しているときには、表示制御部13は、図25に示す自動実行画面を表示デバイス11に表示する。図25は、事例を自動実行中に表示デバイス11に表示する画面を表す図である。この画面において、表示制御部13は、どの事例を自動対応部20が自動実行しているのかを表示している。この画面に表示されている事例の番号を示すボタン(C010)をユーザが押せば、表示制御部13は、その事例の詳細を実行手順データベース17から読み出し、たとえば図24に示す画面として表示する。
(メンテナンス情報に基づく自動対応の設定)
自動対応部20は、生産管理装置1においてあらかじめ定められている判定基準に基づき、問題に自動対応するか否かを決定できる。以下では、自動対応部20が、生産管理装置1に設定されているメンテナンスに関する情報に基づき、事例を自動実行するか否かを決定する例を説明する。
図26は、メンテナンスに関する情報の入力をユーザに求める画面の一例を示す図である。生産管理装置1では、表示制御部13が、図26に示すメンテナンス情報入力画面を表示デバイス11に表示する。ユーザは、この画面を通じて、生産管理装置1のメンテナンスに関する情報を入力する。すなわちユーザは、メンテナンスの日時、および対象設備を入力する。これにより生産管理装置1は、メンテナンス情報を、たとえば、図示しない一時メモリに記録する。この記録を元に、自動対応部20は、事例を自動実行するか否かを判定する。
たとえば、自動対応部20は、まず、現在の時点から、最新の事例が登録された日の間に、生産管理装置1のメンテナンスが行なわれていると判定したとき、自動対応を無効にする。この措置は、メンテナンスの実行により、生産ラインの特性が変化した可能性があるからである。また、自動対応部20は、最後に行なわれたメンテナンスから、ある一定期間が過ぎたと判定したときも、自動対応の設定を無効にする。この措置は、生産ラインの経年変化が激しくなっている可能性が高いからである。
ユーザは、自動対応に設定する条件を選択できる。図27は、自動対応を無効にする条件を選択するための画面を表す図である。この図に示す画面では、条件1および条件2を表示している。条件1は、現在の時点から、最新の事例が登録された日の間に、生産管理装置1のメンテナンスが行なわれているとき、自動対応を無効にするものである。一方、条件2は、最後に行なわれたメンテナンスから、ある一定期間が過ぎたと判定するときも、自動対応の設定を無効にするものである。図27に示す例では、ユーザは、自動対応設定として、条件2を選択している。すなわちメンテナンス後に3ヶ月が経過していると判定するとき、自動対応部20は、自動対応の設定を無効にする。
(複数の生産ラインへの適用)
生産管理装置1は、生産ラインが複数ある生産管理システムにも有効に適用できる。図28は、生産ラインが複数ある場合の生産管理システムを示す図である。この図に示す生産管理システムでは、生産管理装置1は、3つの生産ラインすなわち生産ライン1、生産ライン2、および生産ライン3を管理する。これらの生産ラインにおいて、調整機が生成する調整データ、および測定機が生成する測定データを、生産管理装置1は、取得する。生産管理装置1は、取得したデータに、どの生産ラインからのデータであるのかを示すライン情報が関連付けて、図示しない一時メモリに保存する。
(どの生産ラインからを選択)
図29は、表示条件としてどのラインからのデータであるのかを入力するための画面一例を示す図である。生産管理システムに生産ラインが複数あるので、生産管理装置1は、問題に対応する事例を表示デバイス11にするとき、どの生産ラインを対象にした事例を表示するかを設定できる。図29の例では、ユーザは、同じ生産ラインを対象に生産管理装置1が実行して事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存した事例を、表示デバイス11に表示することを設定している。
図30は、自動対応部20が自動実行する事例の順番をユーザが決定するとき、さらに、どの生産ラインにおける事例を自動実行するのかを選択するための画面を示す図である。生産管理システムに生産ラインが複数あるので、自動対応部20がどの順番で事例を自動実行するのかを決定するとき、どの生産ラインを対象にするのかをユーザは選択できる。図30の例では、ユーザは、同じ生産ラインにおいて実行手順データベース17に記録した事例を、自動対応部20が自動実行することを設定している。
(生産ラインに流れる機種に関する情報)
生産管理システム50では、製造される機種が頻繁に変更されることもある。そのためユーザは、どの期間において、どの機種を製造するのかに関する情報を、あらかじめ生産管理装置1に登録できる。図31は、生産ラインに流れる機種に関する情報を入力するための画面の一例を示す図である。
この図に示すように、ユーザは、生産ラインに流れる機種に関する情報を、表示制御部13を通じて入力する。たとえば、機種ごとに、製造開始および製造終了の日時を、入力する。生産管理装置1では、ユーザが入力したこれらの情報を、入力制御部12が受け付け、事例履歴データベース16に保存する。
図32は、生産ラインにおいて発生した問題に対応する事例をどの条件によって並び替えて表示するかを入力するとき、さらに、どの機種に関する事例であるのかを選択するための画面を示す図である。生産ラインに流す機種が複数あるので、ユーザは、対応事例の表示順序を設定するとき、どの機種を対象にするのかを選択できる。図32の例では、ユーザは、生産ラインに現在流れている機種と同じ機種を流しているときに生産管理装置1が事例履歴データベース16に記録した事例を表示デバイス11に表示することを設定している。
図33は、自動対応部20が自動実行する事例の順番をユーザが決定するとき、さらに、どの機種に関する事例を自動実行するのかを選択するための画面を示す図である。生産ラインに流れる機種が複数あるので、ユーザは、自動対応部20がどの順番で事例を自動実行するのかを決定するとき、どの生産ラインを対象にするのかを、図33の画面を通じて選択できる。図30の例では、ユーザは、生産ラインに現在流れている機種と同じ機種を流しているときに生産管理装置1が事例履歴データベース16に記録した事例を、自動対応部20が自動実行することを設定している。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、生産管理装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、生産管理装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、この制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記制御プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Randam Access Memory)、および、上記制御プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである生産管理装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。生産管理装置1に、この記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての生産管理装置1(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
プログラムコードを生産管理装置1に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわち、この記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
また、生産管理装置1を、通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して生産管理装置1に供給する。この通信ネットワークは、生産管理装置1にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Assymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(その他の構成)
なお本発明を、以下に記載する生産管理システムとしても実現できる。
(第1構成)
自動機ラインにおいて、調整機を制御する手段と、測定機の測定データを取得する手段と、あらかじめ設定した条件から外れたことをその内容とともに知らせる手段と、その内容に対応する事例をデータベースから検索し表示する手段とを備え、その事例の詳細として、操作履歴と関連情報をステップごとに展開して表示する機能と、展開された各ステップを実行するか否かを選択する編集機能と、選択されたステップを順に実行する機能と、あらかじめ設定した条件に収まるまで、実行したステップの操作履歴と関連情報を記録し、事例データベースに追加保存する機能を備えることを特徴とした生産管理システム。
(第2の構成)
第1の構成において、該当する事例が存在しなかった場合、該当事例がないことを示し、あらかじめ設定した条件に収まるまで、実行したステップの操作履歴と関連情報を記録し、事例データベースに追加保存する機能を備えることを特徴とした生産管理システム。
(第3の構成)
第1の構成において、該当する事例が複数存在した場合、それらの事例を、利用頻度や最近使用したもの順など、利用者が任意に設定できるソート機能を備える生産管理システム。
(第4の構成)
第1の構成において、該当する事例が複数存在した場合、それらの事例を、いくつまでを表示するかを、利用者が任意に設定できる機能を備える生産管理システム。
(第5の構成)
第1の構成において、トリガ条件は、利用者が任意に設定できる機能を備える生産管理システム。
(第6の構成)
第1の構成において、トリガ条件は、複数設定できる機能を備える生産管理システム。
(第7の構成)
第1の構成において、操作履歴の関連情報としては、ステップごとの時刻、測定データと整理番号、参照事例、設備の種類などを含む生産管理システム。
(第8の構成)
第7の構成において、調整機を通った製品が検査機に到達するまでにかかる時間分ずらして、因果関係を対応付けたデータを保存、表示する機能を備えた生産管理システム。
(第9の構成)
第1の構成において、条件から外れている情報を色づけなどの方法により区別する機能を備えた生産管理システム。
(第9の構成)
第1〜9の構成の任意の組み合わせを備えた生産管理システム。
本発明は、生産管理システムにおいて各種の装置の生産を管理する生産管理装置として幅広く利用できる。
本実施形態に係る生産管理装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る生産管理システムの構成を表すブロック図である。 トリガ条件データベースに格納されているデータの一例を示す図である。 事例履歴データベースに格納されているデータの一例を示す図である。 実行手順データベースに格納されているデータの一例を表示する図である。 ユーザが入力したトリガをトリガ条件登録部がトリガ条件データベースに登録するときの処理の流れを示すフローチャートである。 生産管理装置が実行する生産管理処理の流れを示すフローチャートである。 生産管理装置が実行する問題対応処理の流れを示すフローチャートである。 自動対応部が実行する自動対応処理の流れを示すフローチャートである。 編集対応部が実行する編集対応処理の流れを示すフローチャートである。 手動対応部が実行する手動対応処理の流れを示すフローチャートである。 生産ラインにおいて発生した問題を表示デバイスに表示するための画面を表す図である。 問題の解決に使用する事例の各実行ステップを、ユーザに編集させるための事例編集画面を表す図である。 実行手順データベースに保存された新たな事例を、編集対応部がユーザに編集させるための画面を表示する図である。 事例の表示方法を変更するための画面を表す図である。 対応する事例が3つ存在することを表示している画面を表す図である。 対応する事例が存在しないことを表示している画面を表す図である。 トリガ条件データベースに保存されているトリガ条件を一覧にして表示するための画面の一例を示す図である。 トリガ条件の値をユーザが変更するための画面を示す図である。 新たなトリガ条件をユーザが生産管理装置に登録するための画面を示す図である。 生産ラインを流れる製品が調整機から測定機まで移動するとき要する時間を設定するための画面を表す図である。 自動対応を設定するための画面を示す図である。 自動対応ファイルを一覧にして表示するための画面である。 ユーザが選択した事例の詳細を表示するための画面を示す図である。 事例を自動実行中に表示デバイスに表示する画面を表す図である。 メンテナンスに関する情報の入力をユーザに求める画面の一例を示す図である。 自動対応を無効にする条件を選択するための画面を表す図である。 生産ラインが複数ある場合の生産管理システムを示す図である。 表示条件としてどのラインからのデータであるのかを入力するための画面一例を示す図である。 自動対応部が自動実行する事例の順番をユーザが決定するとき、さらに、どの生産ラインにおける事例を自動実行するのかを選択するための画面を示す図である。 生産ラインに流れる機種に関する情報を入力するための画面の一例を示す図である。 生産ラインにおいて発生した問題に対応する事例をどの条件によって並び替えて表示するかを入力するとき、さらに、どの機種に関する事例であるのかを選択するための画面を示す図である。 自動対応部が自動実行する事例の順番をユーザが決定するとき、さらに、どの機種に関する事例を自動実行するのかを選択するための画面を示す図である。
符号の説明
1 生産管理装置
10 入力デバイス
11 表示デバイス
12 入力制御部
13 表示制御部
14 メモリ
15 トリガ条件データベース
16 事例履歴データベース
17 実行手順データベース
18 トリガ条件登録部(トリガ条件追加手段)
19 手動対応部
20 自動対応部
21 編集対応部(実行ステップ編集手段、調整機制御手段)
22 実行コマンド送信部
23 トリガ判定部(トリガ条件判定手段)
24 調整データ取得部
25 測定データ取得部(測定データ取得手段)
50 生産管理システム
A,C 調整機
B,D 測定機

Claims (13)

  1. 生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置であって、
    トリガラベル、対象測定データ、および値を互いに関連づけてトリガ条件として格納しているトリガ条件データベース、少なくとも事例Noとトリガラベルとを互いに関連づけて対応事例として格納している事例履歴データベース、および、少なくとも事例Noと複数の実行ステップとを互いに関連づけて格納している実行手順データベースが形成されているメモリと、
    入力デバイスと、
    表示デバイスと、
    上記測定機から上記測定データを取得する測定データ取得手段と、
    上記測定データ取得手段が取得した上記測定データが表す値と、上記トリガ条件データベースに格納されている上記トリガ条件の値とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定手段と、
    上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の上記トリガラベルと一致するトリガラベルに関連づけて上記事例履歴データベースに格納されている対応事例の事例No上記事例履歴データベースから読み出し、読み出した事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを上記実行手順データベースから読み出し、読み出した複数の実行ステップを上記表示デバイスを通じてユーザに提示して、いずれの実行ステップを上記調整機に実行させるのかを上記入力デバイスを通じてユーザに選択させる実行ステップ編集手段と、
    ユーザが選択した上記実行ステップを変換してこの実行ステップを実行するための実行コマンドを生成し生成した上記実行コマンドを上記調整機に送信することによって上記実行コマンドを上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えている生産管理装置。
  2. 上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、上記トリガ条件の上記トリガラベルに一致するトリガラベルに関連づけて格納されている上記対応事例が複数存在するなら、当該複数の対応事例をユーザに提示して、当該複数の対応事例のうち少なくとも1つ上記入力デバイスを通じて選択させる事例選択手段をさらに備え、
    上記実行ステップ編集手段は、上記ユーザが選択した上記対応事例の事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを、上記実行手順データベースから読み出すことを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
  3. 上記事例選択手段は、
    ユーザが設定した数の上記対応事例を一度にユーザに提示することを特徴とする請求項2に記載の生産管理装置。
  4. 上記事例選択手段は、
    ユーザが設定した条件に従って、上記複数の対応事例を並び替えてユーザに提示することを特徴とする請求項2に記載の生産管理装置。
  5. ユーザが上記入力デバイスを通じて入力した上記トリガ条件の追加を受け付けるトリガ条件追加手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
  6. 上記トリガ条件追加手段は、ユーザが設定した複数の上記トリガ条件を受け付け、
    上記トリガ条件判定手段は、
    上記トリガ条件追加手段が受け付けた上記複数のトリガ条件が成立するか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の生産管理装置。
  7. 上記調整機制御手段が上記実行コマンドを上記調整機に送信したあと、上記トリガ条件判定手段は、上記トリガ条件が成立するか否かを再度判定し、
    上記実行ステップ編集手段は、上記トリガ条件が成立すると再度判定した場合は、ユーザに新たな上記実行ステップを選択させ、
    上記トリガ条件が成立しなくなるまで上記調整機に実行させた上記各実行コマンドが表す上記各実行ステップをまとめて、新たな対応事例の事例Noと関連づけて上記実行手順データベースに保存するとともに、当該新たな対応事例の事例Noを上記事例履歴データベースに追加する事例追加手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
  8. 上記事例追加手段は、
    上記新たな対応事例の関連情報として、上記各実行ステップを上記調整機に実行させた時刻、上記生産ラインを流れる装置の種類、上記調整機が作成する、上記調整結果を表す調整データ、上記測定データ、上記新たな対応事例の事例No、上記新たな対応事例の参考事例を表す情報としての、上記実行ステップ編集手段が上記事例履歴データベースから読み出した上記対応事例の事例Noのうち、少なくとも1つを、上記新たな対応事例の事例Noに関連付けて上記事例履歴データベースに格納することを特徴とする請求項7に記載の生産管理装置。
  9. 上記トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示する測定値提示手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
  10. 生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置が実行する、上記装置の生産を管理する生産管理方法であって、
    上記生産管理装置は、
    トリガラベル、対象測定データ、および値を互いに関連づけてトリガ条件として格納しているトリガ条件データベース、少なくとも事例Noとトリガラベルとを互いに関連づけて対応事例として格納している事例履歴データベース、および、少なくとも事例Noと複数の実行ステップとを互いに関連づけて格納している実行手順データベースが形成されているメモリと、
    入力デバイスと、
    表示デバイスと、
    測定データ取得手段と、
    トリガ条件判定手段と、
    実行ステップ編集手段と、
    調整機制御手段とを備えており、
    上記測定データ取得手段が、上記測定機から上記測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    上記トリガ条件判定手段が、上記測定データ取得ステップにおいて取得された上記測定データが表す値と、上記トリガ条件データベースに格納されている上記トリガ条件の値とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定ステップと、
    上記実行ステップ編集手段が、上記トリガ条件判定ステップにおいて上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の上記トリガラベルと一致するトリガラベルに関連づけて上記事例履歴データベースに格納されている対応事例の事例No上記事例履歴データベースから読み出し、読み出した事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを上記実行手順データベースから読み出し、読み出した複数の実行ステップを上記表示デバイスを通じてユーザに提示して、いずれの実行ステップを上記調整機に実行させるのかを上記入力デバイスを通じてユーザに選択させる実行ステップ編集ステップと、
    上記調整機制御手段が、ユーザが選択した上記実行ステップを変換してこの実行ステップを実行するための実行コマンドを生成し生成した上記実行コマンドを上記調整機に送信することによって上記実行コマンドを上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えている生産管理方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の生産管理装置を含んでいることを特徴とする生産管理システム。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の生産管理装置を動作させる生産管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための生産管理プログラム。
  13. 請求項12に記載の生産管理プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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