JP4997740B2 - 生産管理装置、生産管理方法、生産管理システム、生産管理プログラム、および記録媒体 - Google Patents
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Description
一方、特許文献2には、あらかじめ実行したい作業手順及び/又は当該作業に必要なデータを記述したマクロファイルを作成し、起動要求によって前記マクロファイルを実行することで、当該マクロファイルに記述された前記作業手順及び/又は前記データに従って作業を自動的に実行するマクロ機能を備えていることを特徴としている生産管理プログラムが開示されている。
生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置であって、
上記調整機から上記測定データを取得する測定データ取得手段と、
上記測定データ取得手段が取得した上記測定データと、あらかじめ定められたトリガ条件とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定手段と、
上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の成立に関係する問題に対応する対応事例に含まれている複数の実行ステップのうち、いずれを上記調整機に実行させるのかをユーザに選択させる実行ステップ編集手段と、
ユーザが選択した上記実行ステップを、上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えていることを特徴としている。
生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置において、上記装置の生産を管理する方法であって、
上記調整機から上記測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上測定データ取得ステップにおいて取得された上記測定データと、あらかじめ定められたトリガ条件とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定ステップと、
上記トリガ条件判定ステップにおいて上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の成立に関係する問題に対応する対応事例に含まれている複数の実行ステップのうち、いずれを上記調整機に実行させるのかをユーザに選択させる実行ステップ編集ステップと、
ユーザが選択した上記実行ステップを、上記調整機に実行させる調整機制御ステップとを含んでいることを特徴としている。
上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、上記対応事例が複数存在するなら、当該対応事例のうち少なくとも1つをユーザに選択させる事例選択手段をさらに備えていることが好ましい。
上記事例選択手段は、
ユーザが設定した数の上記対応事例を一度にユーザに提示することが好ましい。
上記事例選択手段は、
ユーザが設定した条件に従って、上記複数の対応事例を並び替えてユーザに提示することが好ましい。
ユーザによる上記トリガ条件の追加を受け付けるトリガ条件追加手段をさらに備えていることが好ましい。
上記トリガ条件追加手段は、ユーザが設定した複数の上記トリガ条件を受け付け、
上記トリガ条件判定手段は、
上記トリガ条件追加手段が受け付けた上記複数のトリガ条件が成立するか否かを判定することが好ましい。
上記トリガ条件が成立しなくなるまで上記調整機に実行させた上記各実行ステップをまとめて新たな事例として、上記事例を格納している事例履歴データベースに追加する事例追加手段をさらに備えていることが好ましい。
上記事例追加手段は、
上記新たな事例の関連情報として、上記各実行ステップを上記調整機に実行させた時刻、上記生産ラインを流れる装置の種類、上記調整機が生成する、上記調整結果を表す調整データ、調整データ、上記測定データ、上記事例の番号、上記事例に内容が類似する参考事例に関する情報のうち、少なくとも1つを、上記実行ステップに関連付けて上記事例履歴データベースに格納することが好ましい。
上記トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示する測定値提示手段を備えていることが好ましい。
まず、本発明に係る生産管理システム50について、図2を参照して以下に説明する。図2は、本実施形態に係る生産管理システム50の構成を表すブロック図である。この図に示すように、生産管理システム50は、生産管理装置1、調整機A、測定機B、調整機C、および測定機Dを含んでいる。
生産管理システム50に含まれる生産管理装置1について、図1を参照して以下に詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る生産管理装置1の構成を示すブロック図である。この図に示すように、生産管理装置1は、入力デバイス10、表示デバイス11、入力制御部12、表示制御部13(測定値提示手段)、メモリ14、トリガ条件データベース15、事例履歴データベース16、実行手順データベース17、トリガ条件登録部18(トリガ条件追加手段)、手動対応部19、自動対応部20、編集対応部21(事例選択手段、実行ステップ編集手段)、実行コマンド送信部22、トリガ判定部23(トリガ条件判定手段)、調整データ取得部24、および測定データ取得部25(測定データ取得手段)を備えている。
入力デバイス10は、たとえばキーボードであり、ユーザが生産管理装置1に所定の情報を入力するときに使用される。出力デバイス11は、たとえばLCD(液晶ディスプレイ)であり、生産管理装置1に関する各種の情報を表示する。
入力制御部12は、入力デバイス10を通じた情報の入力を受け付ける。表示制御部13は、表示デバイス11への情報の出力を制御する。
メモリ14は一般的な不揮発性メモリであり、たとえばハードディスクである。このメモリ14には3つのデータベース、すなわちトリガ条件データベース15、事例履歴データベース16、および実行手順データベース17があらかじめ形成されている。
トリガ条件データベース15は、生産ラインにおいて問題が発生したことを生産管理装置1が判定したときの基準となる所定のトリガ条件を格納している。このデータベースに格納されているトリガ条件については後述する。
事例履歴データベース16は、生産ラインにおいて発生した問題に生産管理装置1が対応した各種の対応事例の履歴を格納している。このデータベースに格納されている事例履歴の詳細については後述する。
実行手順データベース17は、生産ラインにおいて問題が発生したときに生産管理装置1が対応した各事例の詳細(実行ステップなど)格納している。このデータベースに格納されているデータについては後述する。なお、実行手順データベース17は事例履歴データベース16と一体化されたものであってもよい。
トリガ条件登録部18は、上述したトリガ条件のユーザによる追加登録を受け付ける。トリガ条件登録部18は、受け付けた情報を表すデータをトリガ条件データベース15に保存する。後述するように、トリガ条件登録部18は複数のトリガ条件を受け付け、トリガ条件データベース15に保存することもできる。
生産ラインにおいて問題が発生したとき、ユーザは、問題解決のための操作を手動で生産管理装置1に入力し、対応することができる。手動対応部19は、このときユーザが入力する操作を受け付け、その入力内容に基づき調整機Aが実行する操作内容を表す実行コマンドを生成する。
生産ラインにおいて問題が発生したとき、生産管理装置1は、あらかじめ用意されている自動実行ファイルを用いて、その問題に自動的に対処できる。この自動対処を、生産管理装置1では自動対応部20が実行する。すなわち自動対応部20は、問題に対応する事例を対応事例データベース16から選択し、その事例に含まれる各実行ステップを実行手順データベース17から読み出することによって、各実行ステップを用いて、調整機Aに実行させる操作内容を表す実行コマンドを生成する。
生産ラインにおいて問題が発生したとき、ユーザは、生産管理装置1があらかじめ用意している対応事例の一部を編集することによって、問題に対してより適切な対応を取ることができる。この編集対応を、生産管理装置1では編集対応部21が実行する。すなわち編集対応部21は、ユーザの指示に基づき、まず、事例履歴データベース16から1つの事例を読み出す。さらに、この事例に含まれている各動作ステップを実行手順データベース17から読み出し、ユーザに提示する。これにより、どの実行ステップを調整機Aに実行させるのかを、ユーザに選択させる。ユーザが選択した実行ステップを組み合わせることによって、編集対応部21は、調整機Aに実行させる操作内容を表す実行コマンドを生成する。
実行コマンド送信部22は、手動対応部19、自動対応部20、または編集対応部21が生成した実行コマンドを調整機Aに送信する。これにより調整機Aは、受信した実行コマンドが表す操作内容にしたがって、各種のパラメータを変更するなどして、生産ラインに備えられる設備を調整する。
トリガ判定部23は、生産ラインにおいて問題が発生したか否かを判定する。具体的には、調整データが示す値が、トリガ条件データベース15に格納されている各トリガ条件を満たすか否かを判定する。満たすと判定したとき、トリガ判定部23は、トリガをオンに設定する。一方、満たさないと判定したとき、トリガをオフに設定する。
調整データ取得部24は、上述した調整データを調整機Aから取得する。取得した調整データを、調整データ取得部24は、たとえばトリガ判定部23に出力する。
測定データ取得部25は、測定機Bから、上述した測定データを取得する。取得した測定データを、測定データ取得部25は、たとえばトリガ判定部23に出力する。
トリガ条件データベース15について、図3を参照して以下にさらに詳しく説明する。図3は、トリガ条件データベース15に格納されているデータの一例を示す図である。
事例履歴データベース16について、図4を参照して以下にさらに詳しく説明する。図4は、事例履歴データベース16に格納されているデータの一例を示す図である。
実行手順データベース17に格納されているデータについて、図5を参照して以下にさらに詳しく説明する。図5は、実行手順データベース17に格納されているデータの一例を表示する図である。
ユーザは、上述したトリガ条件を生産管理装置1に登録する。これによりトリガ判定部23は、ユーザが生産管理装置1に登録したトリガ条件が成立するか否かを判定する。そこで、ユーザが生産管理装置1にトリガ条件を登録するときの処理について、図6を参照して以下に説明する。図6は、ユーザが入力したトリガ条件をトリガ条件登録部18がトリガ条件データベース15に登録するときの処理の流れを示すフローチャートである。
生産管理装置1は、まずトリガラベルを設定する(ステップS11)。具体的には、ユーザが、トリガラベルに設定するテキストを、入力デバイス10を通じて入力する。このテキスト入力を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。トリガ条件登録部18は、入力されたテキストがトリガ条件データベース15においてトリガラベルとして登録済みであるか否かを判定する(ステップS12)。たとえばユーザが入力したテキストに完全一致するトリガラベルがトリガ条件データベース15に存在すれば登録済みであると判定し、存在しなければ未登録であると判定する。登録済みであると判定したとき(Yes)、トリガ条件登録部18は、そのトリガラベルに関連付けられているトリガ条件の各パラメータを、トリガ条件データベース15から読み出し、表示制御部13に出力する。表示制御部13は、入力されたトリガ条件の各パラメータを表示デバイス11に表示する(ステップS13)。ユーザは表示されたトリガ条件の値を変更する(ステップS14)。すなわち入力デバイス10を通じて、変更したい値を入力する。この値入力を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。トリガ条件登録部18は、トリガ条件データベース15に格納済みの値を、入力された値に置き換える。これによりトリガ条件登録部18は、ユーザが選択したトリガ条件を変更し、トリガ条件データベース15に再登録する(ステップS19)。
トリガ条件登録部18はつぎに、トリガ条件として設定できる項目をトリガ条件データベース15から読み出し、表示制御部13を通じて表示デバイス11に表示する。この表示を確認したユーザは、トリガ条件として設定したい項目を、表示デバイス11を通じて選択する。たとえば「b値」の変動をトリガ条件として選択する。この選択を入力制御部12が受け付け、トリガ条件登録部18に出力する。これによりトリガ条件登録部18は、ユーザが選択したトリガ条件を設定する(ステップS16)。
生産管理装置1では、常時、調整データ取得部24が調整データを取得し、測定データ取得部25が測定データを取得している。これらのデータを用いて、トリガ判定部23が常時、生産ラインにおいて何らかの問題が発生していないかどうか、判定している。問題が発生したことをトリガ判定部23が判定したとき、生産管理装置1では、その問題に対して、事前の設定内容に基づき、手動対応部19、自動対応部20、または編集対応部21が対応する。すなわち、ユーザによる手動の対応は手動対応部19が行い、生産管理装置1による完全自動の対応は自動対応部20が行い、自動対応の一部をユーザが編集する対応は編集対応部21が行なう。
生産管理装置1では、トリガ判定部23が、まず、トリガ条件データベース15からトリガ条件を取得する(ステップS21)。たとえば、「b<50」のような、ユーザが生産管理装置1において事前に設定した、トリガ成立の条件値を、トリガ条件データベース15から読み出す。本実施形態では、トリガ判定部23は、トリガ条件データベース15に登録されているトリガ条件を、すべて読み出しておく。
生産管理装置1が実行する問題対応処理について、図8を参照して以下に説明する。図8は、生産管理装置1が実行する問題対応処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、トリガ判定部23は、生産ラインにおいて問題が発生したと判断するとき、トリガ判定フラグをオンする。トリガ判定フラグがオンになったことを受けて、自動対応部20が、発生した問題に対応する事例が事例履歴データベース16に格納されているか否かを判定する(ステップS31)。たとえば、成立すると判定されたトリガ条件のトリガラベルと完全に一致するトリガラベルが事例履歴データベース16に格納されているか否かを判定する。もし格納されているなら、その事例を事例履歴データベース16に存在する対応事例であると判定する。一方、格納されていないなら、対応事例は事例履歴データベース16に存在しないと判定する。
ステップS35においてトリガがオフであるときと同様に、ステップS32において自動対応が設定されていないときも(No)、編集対応部21が、発生した問題に対応する事例を事例履歴データベース16から読み出し、表示制御部13を通じて、対応案として表示制御部13に表示する(ステップS36)。このとき、編集対応部21は、どの事例を使用するのかを判定する。これにより生産管理装置1は、問題を解決するために、事例履歴データベース16にあらかじめ格納されている事例を使用するか否かを判定する(ステップS37)。使用すると判定したとき(Yes)、編集対応部21が、編集対応処理を実行する(ステップS38)。この処理では、編集対応部21は事例を編集する。この処理の詳細については後述する。
ステップS37において事例を使用しないときと判定したとき(No)、生産管理装置1は、事例を利用しない解決方法を実行することを決定する。すなわち手動対応部19が、手動対応処理を実行する(ステップ40)。この処理では、手動対応部19は、事例履歴データベース16に格納されている事例を使用せず、ユーザによる手動によって、問題に対応する。この処理の詳細については、後述する。
以下に、自動対応処理、編集対応処理、および手動対応処理のそれぞれについて、順を追って説明する。まず、自動対応部20が実行する自動対応処理の流れについて、図9を参照して以下に説明する。図9は、自動対応部20が実行する自動対応処理の流れを示すフローチャートである。
編集対応部21が実行する編集対応処理の流れについて、図10を参照して以下に説明する。図10は、編集対応部21が実行する編集対応処理の流れを示すフローチャートである。
手動対応部19が実行する手動対応処理の流れについて、図11を参照して以下に説明する。図11は、手動対応部19が実行する手動対応処理の流れを示すフローチャートである。
以上のように、生産管理装置1では、生産ラインにおいて問題が発生したとき、あらかじめ定められた手順を単に実行するのではなく、事例に含まれている実行ステップをユーザに選択させている。したがって生産ラインの経年変化等があったとしても、ユーザは、その変化に応じた実行ステップを新たなに選択できる。これにより生産管理装置1は、生産ラインにおいて発生した問題への対処を柔軟に実行できる。
図12は、生産ラインにおいて発生した問題を表示デバイス11に表示するための画面を表す図である。この図に示す例では、表示制御部13は、生産ラインの1直において発生した問題の情報として、「No」、「開始」、「終了」、「トリガラベル」、「設備」、「事例」を、表示デバイス11に表示している。この画面において、「No」は、発生した問題に付された識別番号を表す。「開始」は、生産管理装置1が問題への対応を開始した時刻を表す。「終了」は、生産管理装置1が問題への対応を終了した時刻を表す。「トリガラベル」は、トリガ判定部23によって成立したと判定されたトリガ条件の種類を表す。「設備」は、トリガ条件の判定の対象となる測定機を表す。「事例」は、発生した問題に対して実際になされた対応案(事例履歴データベース16に格納されている事例)へのリンク、または、発生した問題に対応可能な過去の対応案へのリンクである。
図13は、生産管理装置1が、問題の解決に使用する事例の各実行ステップを、ユーザに編集させるための事例編集画面を表す図である。図12に示すC001をユーザが選択すると、表示制御部13は、図13に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面に表示されている各実行ステップは、1直におけるNo.C001の問題を解決するために、生産管理装置1が調整機Aに実行させたものである。なお、このとき、表示制御部13は、トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示してもよい。たとえば、測定されたb値である40は、トリガ条件である50以下を満たすので、表示制御部13は、この「40」を、他の数値とは異なるたとえば赤色に表示してもよい。この表示を確認したユーザは、何に関するどのような問題が生産ライン5において発生したのか、一目で理解できる。
実行手順データベース17に保存した事例C003について、図14を参照して以下に説明する。図14は、実行手順データベース17に保存された新たな事例を、編集対応部21がユーザに編集させるための画面を表示する図である。表示制御部13は、事例C003の、各実行ステップとして、a値を1つ増やす操作を3回分、表示デバイス11に表示している。さらに、表示制御部13は、図14に示す画面に、事例C003の参考事例として事例C001を表示している。このことからユーザは、事例C003の内容は、事例C001に類似していることがわかる。たとえば、事例C003の各実行ステップは、事例C001の各実行ステップに共通している可能性が高いことを知る。
図12に示す画面において、事例の横に表示されている「表示設定」をユーザが選択すれば、生産管理装置1は、事例の表示方法を変更できる。このとき、たとえば、表示制御部13は、図15に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面には、〔並び順〕および〔表示件数〕が表示されている。〔並び順〕は、実行手順データベース17に保存されている対応事例を表示デバイス11に複数表示するとき、何を基準にした順序で表示するのかを表す。図13に示す画面では、ユーザは、「頻度順」または「日付順」を選択できる。「頻度順」は、事例が過去に実行された回数の大小に応じて、事例を並び替えて表示するためのオプションである。事例の実行回数は、事例履歴データベース16において、各事例にあらかじめ関連付けて保存されている。「日付順」は、事例が事例履歴データベース16に登録された日時の新旧に応じて、事例を並び替えて表示するためのオプションである。〔表示件数〕は、事例が事例履歴データベース16に複数格納されているとき、表示制御部13が表示デバイス11に一度に表示する数を表す。図13に示す例では、ユーザは、〔表示件数〕として3件を入力している。したがって、発生した問題に関連する事例が事例履歴データベース16に5件あったとしても、表示制御部13は、画面には一度に3件の事例のみを表示する。
図12に示す画面において、ユーザが「トリガ設定」ボタンを押せば、表示制御部13は、トリガ条件データベース15に保存されているトリガ条件を、一覧にして表示デバイス11に表示する。このとき表示制御部13が表示デバイス11に表示する画面について、図18を参照して以下に説明する。
生産管理装置1では、生産ラインにおいて製品が調整機から測定機までに移動するとき要する時間を、任意に設定できる。設定した値を、生産管理装置1は、事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存する。図21は、生産ラインを流れる製品が調整機から測定機まで移動するとき要する時間を設定するための画面を表す図である。図12に示す画面におけるユーザが「調整反映時間設定」ボタンを押せば、表示制御部13は、図21に示す画面を表示デバイス11に表示する。この画面の「変更」ボタンをユーザが押せば、図示しない一時メモリなどにすでに設定されている、製品の移動時間をユーザが変更できる。「新規」ボタンをユーザが押せば、他の条件に対応した新たな一行が加えられ、ユーザは、新たな設定(時間の入力)を行なえる。
上述したように、生産ラインにおいて何らかの問題が起これば、生産管理装置1は、自動で対応できる。このとき、自動対応が生産管理装置1にめ設定されているときに、自動対応部20が、自動対応を実行する。生産管理装置1では、問題に対して事例を自動実行するか否かを、ユーザが設定できる。図22は、自動対応を設定するための画面を示す図である。ユーザは、この図に示す画面を通じて、まず、自動対応を有効にするか、または無効にするかを決定できる。図22の例ではユーザは、「有効」をチェックしているので、生産管理装置1における自動対応は有効に設定される。
自動対応部20は、生産管理装置1においてあらかじめ定められている判定基準に基づき、問題に自動対応するか否かを決定できる。以下では、自動対応部20が、生産管理装置1に設定されているメンテナンスに関する情報に基づき、事例を自動実行するか否かを決定する例を説明する。
生産管理装置1は、生産ラインが複数ある生産管理システムにも有効に適用できる。図28は、生産ラインが複数ある場合の生産管理システムを示す図である。この図に示す生産管理システムでは、生産管理装置1は、3つの生産ラインすなわち生産ライン1、生産ライン2、および生産ライン3を管理する。これらの生産ラインにおいて、調整機が生成する調整データ、および測定機が生成する測定データを、生産管理装置1は、取得する。生産管理装置1は、取得したデータに、どの生産ラインからのデータであるのかを示すライン情報が関連付けて、図示しない一時メモリに保存する。
図29は、表示条件としてどのラインからのデータであるのかを入力するための画面一例を示す図である。生産管理システムに生産ラインが複数あるので、生産管理装置1は、問題に対応する事例を表示デバイス11にするとき、どの生産ラインを対象にした事例を表示するかを設定できる。図29の例では、ユーザは、同じ生産ラインを対象に生産管理装置1が実行して事例履歴データベース16および実行手順データベース17に保存した事例を、表示デバイス11に表示することを設定している。
(生産ラインに流れる機種に関する情報)
生産管理システム50では、製造される機種が頻繁に変更されることもある。そのためユーザは、どの期間において、どの機種を製造するのかに関する情報を、あらかじめ生産管理装置1に登録できる。図31は、生産ラインに流れる機種に関する情報を入力するための画面の一例を示す図である。
最後に、生産管理装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
なお本発明を、以下に記載する生産管理システムとしても実現できる。
自動機ラインにおいて、調整機を制御する手段と、測定機の測定データを取得する手段と、あらかじめ設定した条件から外れたことをその内容とともに知らせる手段と、その内容に対応する事例をデータベースから検索し表示する手段とを備え、その事例の詳細として、操作履歴と関連情報をステップごとに展開して表示する機能と、展開された各ステップを実行するか否かを選択する編集機能と、選択されたステップを順に実行する機能と、あらかじめ設定した条件に収まるまで、実行したステップの操作履歴と関連情報を記録し、事例データベースに追加保存する機能を備えることを特徴とした生産管理システム。
第1の構成において、該当する事例が存在しなかった場合、該当事例がないことを示し、あらかじめ設定した条件に収まるまで、実行したステップの操作履歴と関連情報を記録し、事例データベースに追加保存する機能を備えることを特徴とした生産管理システム。
第1の構成において、該当する事例が複数存在した場合、それらの事例を、利用頻度や最近使用したもの順など、利用者が任意に設定できるソート機能を備える生産管理システム。
第1の構成において、該当する事例が複数存在した場合、それらの事例を、いくつまでを表示するかを、利用者が任意に設定できる機能を備える生産管理システム。
第1の構成において、トリガ条件は、利用者が任意に設定できる機能を備える生産管理システム。
第1の構成において、トリガ条件は、複数設定できる機能を備える生産管理システム。
第1の構成において、操作履歴の関連情報としては、ステップごとの時刻、測定データと整理番号、参照事例、設備の種類などを含む生産管理システム。
第7の構成において、調整機を通った製品が検査機に到達するまでにかかる時間分ずらして、因果関係を対応付けたデータを保存、表示する機能を備えた生産管理システム。
第1の構成において、条件から外れている情報を色づけなどの方法により区別する機能を備えた生産管理システム。
第1〜9の構成の任意の組み合わせを備えた生産管理システム。
10 入力デバイス
11 表示デバイス
12 入力制御部
13 表示制御部
14 メモリ
15 トリガ条件データベース
16 事例履歴データベース
17 実行手順データベース
18 トリガ条件登録部(トリガ条件追加手段)
19 手動対応部
20 自動対応部
21 編集対応部(実行ステップ編集手段、調整機制御手段)
22 実行コマンド送信部
23 トリガ判定部(トリガ条件判定手段)
24 調整データ取得部
25 測定データ取得部(測定データ取得手段)
50 生産管理システム
A,C 調整機
B,D 測定機
Claims (13)
- 生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置であって、
トリガラベル、対象測定データ、および値を互いに関連づけてトリガ条件として格納しているトリガ条件データベース、少なくとも事例Noとトリガラベルとを互いに関連づけて対応事例として格納している事例履歴データベース、および、少なくとも事例Noと複数の実行ステップとを互いに関連づけて格納している実行手順データベースが形成されているメモリと、
入力デバイスと、
表示デバイスと、
上記測定機から上記測定データを取得する測定データ取得手段と、
上記測定データ取得手段が取得した上記測定データが表す値と、上記トリガ条件データベースに格納されている上記トリガ条件の値とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定手段と、
上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の上記トリガラベルと一致するトリガラベルに関連づけて上記事例履歴データベースに格納されている対応事例の事例Noを上記事例履歴データベースから読み出し、読み出した事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを上記実行手順データベースから読み出し、読み出した複数の実行ステップを上記表示デバイスを通じてユーザに提示して、いずれの実行ステップを上記調整機に実行させるのかを上記入力デバイスを通じてユーザに選択させる実行ステップ編集手段と、
ユーザが選択した上記実行ステップを変換してこの実行ステップを実行するための実行コマンドを生成し、生成した上記実行コマンドを上記調整機に送信することによって上記実行コマンドを上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えている生産管理装置。 - 上記トリガ条件判定手段によって上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、上記トリガ条件の上記トリガラベルに一致するトリガラベルに関連づけて格納されている上記対応事例が複数存在するなら、当該複数の対応事例をユーザに提示して、当該複数の対応事例のうち少なくとも1つ上記入力デバイスを通じて選択させる事例選択手段をさらに備え、
上記実行ステップ編集手段は、上記ユーザが選択した上記対応事例の事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを、上記実行手順データベースから読み出すことを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。 - 上記事例選択手段は、
ユーザが設定した数の上記対応事例を一度にユーザに提示することを特徴とする請求項2に記載の生産管理装置。 - 上記事例選択手段は、
ユーザが設定した条件に従って、上記複数の対応事例を並び替えてユーザに提示することを特徴とする請求項2に記載の生産管理装置。 - ユーザが上記入力デバイスを通じて入力した上記トリガ条件の追加を受け付けるトリガ条件追加手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
- 上記トリガ条件追加手段は、ユーザが設定した複数の上記トリガ条件を受け付け、
上記トリガ条件判定手段は、
上記トリガ条件追加手段が受け付けた上記複数のトリガ条件が成立するか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の生産管理装置。 - 上記調整機制御手段が上記実行コマンドを上記調整機に送信したあと、上記トリガ条件判定手段は、上記トリガ条件が成立するか否かを再度判定し、
上記実行ステップ編集手段は、上記トリガ条件が成立すると再度判定した場合は、ユーザに新たな上記実行ステップを選択させ、
上記トリガ条件が成立しなくなるまで上記調整機に実行させた上記各実行コマンドが表す上記各実行ステップをまとめて、新たな対応事例の事例Noと関連づけて上記実行手順データベースに保存するとともに、当該新たな対応事例の事例Noを上記事例履歴データベースに追加する事例追加手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。 - 上記事例追加手段は、
上記新たな対応事例の関連情報として、上記各実行ステップを上記調整機に実行させた時刻、上記生産ラインを流れる装置の種類、上記調整機が作成する、上記調整結果を表す調整データ、上記測定データ、上記新たな対応事例の事例No、上記新たな対応事例の参考事例を表す情報としての、上記実行ステップ編集手段が上記事例履歴データベースから読み出した上記対応事例の事例Noのうち、少なくとも1つを、上記新たな対応事例の事例Noに関連付けて上記事例履歴データベースに格納することを特徴とする請求項7に記載の生産管理装置。 - 上記トリガ条件を満たしている上記測定データの値を、他の情報とは異なる表示形態によってユーザに提示する測定値提示手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の生産管理装置。
- 生産ラインの設備の状態を調整する調整機と、上記生産ラインを流れる装置の状態を測定して、その測定結果を表す測定データを生成する測定機とが備えられている生産ラインにおける上記装置の生産を管理する生産管理装置が実行する、上記装置の生産を管理する生産管理方法であって、
上記生産管理装置は、
トリガラベル、対象測定データ、および値を互いに関連づけてトリガ条件として格納しているトリガ条件データベース、少なくとも事例Noとトリガラベルとを互いに関連づけて対応事例として格納している事例履歴データベース、および、少なくとも事例Noと複数の実行ステップとを互いに関連づけて格納している実行手順データベースが形成されているメモリと、
入力デバイスと、
表示デバイスと、
測定データ取得手段と、
トリガ条件判定手段と、
実行ステップ編集手段と、
調整機制御手段とを備えており、
上記測定データ取得手段が、上記測定機から上記測定データを取得する測定データ取得ステップと、
上記トリガ条件判定手段が、上記測定データ取得ステップにおいて取得された上記測定データが表す値と、上記トリガ条件データベースに格納されている上記トリガ条件の値とを比較することによって、上記トリガ条件が成立するか否かを判定するトリガ条件判定ステップと、
上記実行ステップ編集手段が、上記トリガ条件判定ステップにおいて上記トリガ条件が成立すると判定されたとき、当該トリガ条件の上記トリガラベルと一致するトリガラベルに関連づけて上記事例履歴データベースに格納されている対応事例の事例Noを上記事例履歴データベースから読み出し、読み出した事例Noに関連づけて上記実行手順データベースに格納されている複数の実行ステップを上記実行手順データベースから読み出し、読み出した複数の実行ステップを上記表示デバイスを通じてユーザに提示して、いずれの実行ステップを上記調整機に実行させるのかを上記入力デバイスを通じてユーザに選択させる実行ステップ編集ステップと、
上記調整機制御手段が、ユーザが選択した上記実行ステップを変換してこの実行ステップを実行するための実行コマンドを生成し、生成した上記実行コマンドを上記調整機に送信することによって上記実行コマンドを上記調整機に実行させる調整機制御手段とを備えている生産管理方法。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の生産管理装置を含んでいることを特徴とする生産管理システム。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の生産管理装置を動作させる生産管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための生産管理プログラム。
- 請求項12に記載の生産管理プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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