JPH09325104A - 検査装置および試料検査方法 - Google Patents

検査装置および試料検査方法

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JPH09325104A
JPH09325104A JP8141772A JP14177296A JPH09325104A JP H09325104 A JPH09325104 A JP H09325104A JP 8141772 A JP8141772 A JP 8141772A JP 14177296 A JP14177296 A JP 14177296A JP H09325104 A JPH09325104 A JP H09325104A
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JP
Japan
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sample
substance
inspection
desorbed
gas
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Application number
JP8141772A
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English (en)
Inventor
Naotoshi Akamatsu
直俊 赤松
Kinya Eguchi
欣也 江口
Masayuki Katsumoto
正之 勝本
Toru Habu
徹 土生
Takashi Iwata
孝 岩田
Takeshi Tajima
武 但馬
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Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料の特定部位について、その部位から脱離
する物質を選択的に分析する検査装置、および、試料検
査方法を提供すること。 【解決手段】 遮蔽容器31により試料4の検査対象と
する領域を外部雰囲気から遮蔽し、加熱用光源6により
遮蔽された領域の特定部位に光ビーム52を照射して、
試料4の該特定部位を加熱し、冷却濃縮部2により遮蔽
容器31の内部に脱離した物質を捕集し、ガスクロマト
グラフ81および質量分析計1により捕集された物質を
分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品に付着した物
質を検査する検査装置および試料検査方法に係り、特
に、部品の特定の部位を選択して検査することに適した
検査装置および試料検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、試料に付着している有機物を検
出する場合、試料を加熱し、試料から脱離する物質を分
析していた。このような分析を行う分析装置として、例
えば、特開平5−157742号公報に記載された、
「ガスクロマトグラフ等の分析装置」が知られている。
この分析装置は、熱分解装置と冷却濃縮装置とを連結さ
せ、冷却濃縮装置をガスクロマトグラフあるいはガスク
ロマトグラフ質量分析装置等の検出器に接続させた構成
の分析装置である。
【0003】図10を参照して、上記「ガスクロマトグ
ラフ等の分析装置」について説明する。図10におい
て、試料4を試料室3へ導入し、試料室3において、試
料4を全体的に加熱する。試料4から熱脱離した成分
は、冷却濃縮部2に送られ、冷却濃縮部2で冷却トラッ
プされる。その後、冷却濃縮部2を急速に昇温し、トラ
ップされた脱離成分を一度にガスクロマトグラフ81に
導入して分析する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、試料の特定
の部位に付着する有機物を特定するためは、特定の部位
から脱離する成分を選択的に分析しなければならない。
しかし、上述したような、従来の検査装置では、試料全
体を加熱するため、試料全体から有機物が脱離し、分析
の対象とする特定の部位に付着した物質について選択的
に分析を行うことはできなかった。
【0005】本発明の第1の目的は、試料の特定部位に
ついて、その部位から脱離する物質を選択的に分析する
ことができる検査装置および試料検査方法を提供するこ
とにある。
【0006】また、本発明の第2の目的は、加工対象物
の加工している部位から脱離する物質を分析しつつ、加
工を行うことが可能な加工方法を提供することにある。
【0007】さらに、本発明の第3の目的は、製品の、
異物が付着した汚染部位を選択的に分析し、汚染の状態
を特定することによって、汚染管理を支援する汚染管理
支援システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、本発明の第1の態様によれば、試料
の少なくとも一部について、その一部を外部雰囲気と隔
離するための隔離容器と、試料を支持するための試料台
と、試料の検査部位に、エネルギービームを照射するビ
ーム源と、上記隔離容器内に脱離した物質を補集するた
めの補集器と、上記捕集器に捕集された物質を分析する
ための分析装置とを備えることを特徴とする検査装置が
提供される。
【0009】また、本発明の第2の態様によれば、試料
の少なくとも検査部位を、隔離容器によって外部雰囲気
から隔離し、隔離した上記検査部位にエネルギービーム
を照射し、上記検査部位から脱離した物質を補集し、分
析することを特徴とする試料検査方法が提供される。
【0010】また、上記第2の目的を達成するため、本
発明の第3の態様によれば、加工対象にエネルギービー
ムを照射し、照射された部位の物質を脱離させて除去す
る加工方法において、上記エネルギービームが照射され
た部位から脱離した物質を捕集し、上記捕集した物質を
分析した結果に基づいて、エネルギービームを照射する
時間を制御することを特徴とする加工方法が提供され
る。
【0011】さらに、上記第3の目的を達成するため、
本発明の第4の態様によれば、製品の生産ラインにおけ
る汚染管理支援システムにおいて、製品を観察するため
の観察手段と、上記観察手段により得られた情報に基づ
いて、製品の汚染の有無、および、汚染部位を検出する
ための汚染検出手段と、上記汚染検出手段によって検出
された汚染部位にエネルギービームを照射する加熱手段
と、上記加熱手段によってエネルギービームを照射され
た部位から脱離した物質を捕集する捕集手段と、上記捕
集された物質を分析する分析手段と、上記分析手段によ
って得られた情報を処理し、製品の汚染状況を判断する
情報処理手段と、上記情報処理手段が判断した汚染状況
を表示するための表示手段とを備えることを特徴とする
汚染管理支援システムが提供される。
【0012】そして、本発明の第5の態様によれば、ア
ルミニウム合金基板上に、非磁性物質層と、磁性記録層
と、保護層を積層し、さらに潤滑剤を塗布する磁気ディ
スクの製造方法において、上記保護層を積層した後に、
磁気ディスクの表面を検査し、上記検査によって異物
が、保護層に付着していることが検出された際に、磁気
ディスクから脱離する物質を分析しつつ、上記付着した
異物を焼き飛ばし、上記異物を除去した磁気ディスクに
潤滑剤を塗布することを特徴とする磁気ディスク媒体の
製造方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1から図3を参照して、本発明
の第1の実施形態について説明する。本実施形態は、比
較的大きな試料4、例えば、半導体ウェハー、磁気ディ
スク円板等に対応可能な構成の検査装置である。
【0014】本実施形態の検査装置は、試料4の観察を
行うと共に、試料4にエネルギービームを照射して加熱
する光学系700と、試料4から脱離する物質を捕集す
るための捕集系800と、試料4から脱離した物質を分
析するための分析系900とを有して構成される。
【0015】図1および図2を参照して、捕集系800
について説明する。捕集系800は、試料4を収容する
ための試料室3と、試料4から脱離した物質を移送する
ためのキャリアガス源であるガスボンベ71、72と、
脱離物質を含んだキャリアガスから、脱離物質を濃縮し
て捕集するための冷却濃縮部2とを備える。
【0016】試料室3には、ガスライン36hが接続さ
れている。このガスライン36hに、真空ポンプ39が
接続され、試料室3の内部を減圧することができるよう
に構成される。
【0017】試料室3内に設置される隔離容器31の内
部にキャリアガスを導入するためのガスライン36bに
は、開閉バルブ37cを介して、ガス源、例えば、ガス
ボンベ72が接続される。また、後述する隔離容器31
と冷却濃縮装部2とは、ガスライン36b、36eによ
って接続される。冷却濃縮部2と、その内部を減圧する
ための真空ポンプ56とが、ガスライン36gを介して
接続される。冷却濃縮部2で濃縮された物質は、ガスラ
イン36fを通じて、ガスクロマトグラフ81と、質量
分析計1とを備える分析系900に移送される。また、
冷却濃縮部2に濃縮された物質を、分析系900に移送
するためのキャリアガスを導入するためガスライン36
dが、ガスライン36bとガスライン36eとの接続部
に接続される。ガスライン36dには、キャリアガスを
供給するためのガスボンベ71が、開閉バルブ37bを
介して接続される。また、ガスライン36bには、開閉
バルブ37aを備え、外気に解放されるガスライン36
cが接続される。
【0018】図1に示すように、試料室3には、試料4
を導入するための試料導入室14が接続され、試料室3
には、試料4を観察し、また試料4に光ビーム52を照
射して加熱するための観察窓10が設けられる。観察窓
10は、光ビーム52を透過可能な材質で構成される。
また、例えば、さらに、可視光に対して透明で均質な材
料で、平行な平面を有してする形状に構成することによ
って、試料4をより明瞭に観察することができる。具体
的には、石英ガラスの平行平板によって観察窓10を形
成することができる。観察窓10の上方には、試料4を
加熱するための光学系700が配設される。
【0019】図2(a)に示すように、試料室3には、
試料4を載せるための試料台25、および、試料4の分
析対象とする部位と、外部雰囲気とを遮断するための遮
蔽容器31が設けられる。試料台25は、移動可能に支
持されて、試料4の任意の部位を分析対象部位として選
択できるように構成される。具体的には、XYステージ
33によって水平面内に移動可能に、Zステージ34に
よって鉛直方向に移動可能に設置される。これによっ
て、試料4表面上の分析対象とする部位を選択し、ま
た、後述する顕微鏡7との相対位置を変更することが可
能になる。また、試料台25の水平面内の移動は、XY
方向の移動に限らず、例えば、直線移動と回転を組み合
わせてrθ方向の移動を行うように構成してもよい。こ
れによって、回転対称性を有する試料4、例えば、磁気
ディスクに対する部位の選択を容易に行うことができ
る。
【0020】図2(b)をさらに参照して、遮蔽容器3
1について詳細に説明する。遮蔽容器31は、試料4か
ら脱離した物質が吸着されにくく、また、加熱すること
により清浄化することが可能な材質、例えば、石英で形
成される。この遮蔽容器31は、筒状、例えば、円筒形
であって、両端に外向きフランジ31a、31bを有す
る形状に形成される。また、後述する、ガスサンプルノ
ズル35およびキャリアガス供給ノズル40を、弾性を
有する構成とし、遮蔽容器31を遮蔽容器支持治具32
で支持することによって、試料4との相対位置の変更
を、試料4と遮蔽容器31とが接触することなく行え
る。例えば、外向きフランジ31a、外向きフランジ3
1bの面は、それぞれ平坦に仕上げられ、外向きフラン
ジ31aと観察窓10とを接触させ、および、外向きフ
ランジ31bと試料4と外向きフランジ31a、31b
とを接触させた場合に、両者間に隙間があかないように
形成される。また、外向きフランジ31a、31bの、
試料4および観察窓10にそれぞれ接する面をすりガラ
ス状に仕上げることによって、気密性を保ちつつ、外向
きフランジ31a、31bが試料4や観察窓10に張り
付いてしまうことを防ぐことができる。
【0021】また、図2(a)に示すように、遮蔽容器
31の内部空間には、ガスライン36aに接続されるキ
ャリアガス供給ノズル40、および、ガスライン36b
に接続されるガスサンプルノズル35とが開口してい
る。これによって、気密な状態を保ったまま、遮蔽容器
31の内部にキャリアガスを供給し、試料4から脱離す
る物質を捕集することが可能になる。ガスサンプルノズ
ル35は、試料4側に湾曲し、開口が光ビーム52が照
射される部位の付近になる形状に形成される。これによ
って、試料4から脱離する物質を、より効率よく捕集す
ることが可能になる。
【0022】次に、図1を参照して、光学系700につ
いて説明する。
【0023】光学系700には、観察窓10を通して試
料4を観察し、また、光ビーム52を照射するための顕
微鏡7と、観察窓10を通して赤外線を照射し、遮蔽容
器31のベーキングを行うための赤外線源8とが、試料
室3の上部に配設され、一軸ステージ12によって、顕
微鏡7と赤外線源8とのそれぞれが観察窓10の上方に
変位可能に支持される。光学系700には、試料4を光
学的に観察するための撮像装置51と、試料4を光学的
に観察する際に、試料4の表面を照明するための照明用
光源5と、試料4を分析する際に、試料4を加熱するた
めの加熱用光源6と、試料4を加熱する際に、試料4の
温度を測定するための温度計24とが備えられる。ま
た、加熱用光源6の光路上には、光ビーム52の照射時
間を調整するためのシャッタ装置9が設けられる。撮像
装置51と、照明用光源5と、加熱用光源6と、温度計
24とは、顕微鏡7の対物レンズ50を含む光学系を共
用する。
【0024】顕微鏡7の光軸上には、最も試料4側に、
対物レンズ50が設けられ、かつ、三つの半透鏡54
a,54b,54cがこの順に配設される。対物レンズ
50からの光路は、対物レンズ50に近い側から、半透
鏡54aによって反射される照明用光源5からの光路
と、半透鏡54bによって反射される加熱用光源6から
の光路と、半透鏡54cによって反射される赤外線温度
計24からの光路とに分岐される。三つの半透鏡54
a,54b,54cを透過した光路は、撮像装置51に
よって試料4の表面を観することに用いられる。撮像装
置51は、結像光学系を備え試料4の像を電子的に記録
する。また、この像を観察するには、目視によって観察
してもよいし、写真に撮影してもよい。また、ここに分
光器をおくことによって、試料4について、異物を、そ
の分光特性を利用して検出することが可能になる。分光
器によって、試料4を観察する場合には、必ずしも結像
光学系は必要ではなく、単に、光束を選択する絞りであ
ってもよい。
【0025】顕微鏡7の対物レンズ50を、焦点距離に
対して大きな口径を有する(以下、口径比が小さいとい
う)構成とすることによって、光ビーム52を効率よく
試料4に集束させることができる。対物レンズ50の焦
点距離の下限は、観察窓10の顕微鏡7側の面と試料4
の表面との距離によって制限されるため、小さな口径比
を実現するには、大きな口径を有する対物レンズ50が
要求される。また、口径比を小さくすることによって、
光ビーム52は、焦点において急峻に集束し、かつ、焦
点以外では大きく発散する。これによって上下方向の光
ビーム52のエネルギ密度の変化を大きくし、試料4の
表面にエネルギを集中させることが可能になる。
【0026】また、対物レンズ50を、物界側の焦点に
試料4の表面が位置するように配設することと、照明用
光源5から出射される照明光53、および、加熱用光源
6から出射される光ビーム52をそれぞれ平行にコリメ
ートすることとによって、対物レンズ50と、照明用光
源5および加熱用光源6との相対距離が変化しても、顕
微鏡7から射出される光が集束する焦点の位置を不変に
保つことが可能になる。このとき、物界側の焦点から出
た光線が対物レンズ50によって平行に屈折される場合
に、収差が小さくなるように対物レンズのベンディング
を設計することによって、集光点のスポットサイズを小
さくすることができる。このように、物界側の焦点と、
その対物レンズ50における共役点とに対する光路の誤
差を小さくするように設計した光学系を、以下、無限遠
焦点の光学系と呼ぶ。
【0027】顕微鏡7の結像点を試料4の表面に合致さ
せるには、顕微鏡7と、試料4との相対距離を操作すれ
ばよい。このためには、上記捕集系800のZステージ
34によって試料4を移動してもよいし、顕微鏡7全体
を上下方向に移動させてもよい。また、顕微鏡7の結像
点と、対物レンズ50の物界側の焦点とを一致するよう
に設計されている場合には、上述のように、対物レンズ
50の像界側の光路は互いに平行となるから、昇降機構
11によって、対物レンズ50のみを上下方向に移動す
ることによって、試料4の表面に結像点を合わせること
が可能である。これによって、光ビーム52、照明光5
3の光路を変更せずに、試料4の表面に結像点を合わせ
ることが可能である。
【0028】また、顕微鏡7と試料4との相対位置関係
を水平面内で変更することによって、試料4の表面を走
査することができる。これには、捕集系800のXYス
テージ33を用いて試料4を移動してもよいし、顕微鏡
7を移動してもよい。なお、対物レンズ50のイメージ
サークルが十分大きい場合には、対物レンズ50のみを
水平面内に移動することによっても、顕微鏡7の視野を
移動することが可能である。
【0029】加熱用光源6は、平行にコリメートした光
ビーム52を射出し、光ビーム52の光軸が顕微鏡7の
光軸と一致するように設置される。従って、顕微鏡7か
ら投射される光ビーム52は、顕微鏡7で観察した、試
料4の分析対象とする位置に集束するように照射するこ
とが可能である。
【0030】加熱用光源6としては、エネルギーの強度
が大きい光源、例えば、レーザ装置が用いられる。具体
的には、アルゴンイオンレーザ装置、YAGレーザ装置
を用いることができる。
【0031】また、加熱用光源6の光路上には、光ビー
ム52を照射する時間を操作するための高速シャッタ装
置9が設置される。高速シャッタ装置9としては、例え
ば、機械式に開閉するシャッタが挙げられる。また、電
気光学モジュレータ(E−Oモジュレータ)、液晶など
を使用して、光ビーム52の照射時間を操作することも
可能である。
【0032】赤外線温度計24によって、温度を測定し
ながら、光ビームの強度、照射時間を操作することによ
って、試料4の光ビーム52が照射される部位の温度を
制御することができる。これによって、試料4に与える
損傷を抑えて、照射される部位に付着した物質を試料4
から脱離させることができる。
【0033】また、光学系700には、遮蔽容器31を
ベーキングするための赤外線源8が設けられる。赤外線
源8と顕微鏡7とは、一軸ステージ12によって、それ
ぞれが、試料室3の観察窓10の上方に変位可能に支持
される。すなわち、試料4に光ビーム52を照射する場
合には、顕微鏡7が観察窓10の上方に位置し、また、
遮蔽容器31をベーキングする場合には、赤外線源8が
観察窓10の上方に位置するように、一軸ステージ12
によって顕微鏡7および赤外線源8を変位させることが
できる。
【0034】遮蔽容器31の清浄化は、赤外線源8を用
いたベーキング操作によって行うことができる。すなわ
ち、赤外線源8から観察窓10を通して、遮蔽容器31
に赤外線を照射して加熱することによって行われる。こ
のベーキング操作は、試料4の導入に先だって行われ
る。遮蔽容器31をベーキングすることによって、遮蔽
容器31に吸着された物質を脱離させて、遮蔽容器31
を清浄化することができる。従って、分析に際し、遮蔽
容器31からバックグラウンドノイズの原因となる物質
の脱離を低減させることができる。遮蔽容器31の清浄
化に際しては、開閉バルブ37を開放した状態で、ガス
ボンベ72から清浄なキャリアガスを供給しつつ、遮蔽
容器31を加熱する方式と、真空ポンプ39によって、
試料室3の全体を減圧しつつ、遮蔽容器31を加熱する
方式とが可能である。
【0035】次に、図1および図3を参照して、本実施
形態における検査装置による分析の手順について説明す
る。
【0036】試料4を試料室3へ導入することに先だっ
て、真空ポンプ39によって試料室3の内部を減圧しす
る。具体的には、試料室3の内部を1×10-4Pa程度
まで減圧する。また、一軸ステージ12によって、観察
窓10の上方に赤外線源8を移動させる。そして、ガス
ボンベ72から試料室3内部にキャリアガス、例えばヘ
リウムガスを導入しつつ、赤外線源8によって遮蔽容器
31を加熱する。これによって遮蔽容器31の内面に吸
着されている物質を脱離させ、遮蔽容器31を清浄化す
ることができる。
【0037】試料室3を清浄化した後、試料4を試料導
入室14から試料室3に導入する。導入された試料4を
顕微鏡7で観察し、試料4における分析の対象とする部
位を特定する。この状態では、遮蔽容器31は、図3
(a)に示すように、遮蔽容器支持治具32によって試
料4に接触しないように支えられている。これによっ
て、試料4に傷を付けずに、試料4の位置を移動するこ
とができる。
【0038】そして、図3(b)に示すように、Z軸ス
テージ34を用いて、試料4をすくい上げ、試料4で遮
蔽容器31を観察窓10に押圧する。このようにするこ
とによって、図3(b)に示すように、試料4の表面、
遮蔽容器31、および、観察窓10で、試料4の表面に
おける分析対象とする部位を囲み、囲まれた領域の内部
を外部雰囲気と遮断することができる。この状態では、
試料4を観察したときよりも、顕微鏡7と試料4との相
対距離は小さくなっているので、顕微鏡7は、試料4の
表面に結像しない。そこで、図2に示す、顕微鏡7に設
けられた昇降機構11によって、対物レンズ50を上下
方向に移動し、顕微鏡7の結像点が、試料4の表面に合
致するように調整する。
【0039】次に、図1に示すように、試料室3の内部
が正圧になるまで、ガスボンベ72よりキャリアガスを
導入する。具体的には、試料室3の内圧が、2気圧程度
になるようにキャリアガスを導入する。そして、加熱用
光源6より、光ビーム52を照射する。このとき、対物
レンズ50によって、光ビーム52は、試料4表面の上
記特定された部位に集光される。光ビーム52の照射に
際し、赤外線温度計24により、試料4表面の光ビーム
52が照射される部位の温度を観測する。赤外線温度計
24で照射部位の温度を監視しつつ、加熱用光源6によ
って光ビーム52の強度を操作し、また、高速シャッタ
装置9で光ビーム52の照射時間を操作することによっ
て、照射部位の温度を制御することができる。
【0040】この状態で、試料4におけるレーザ光52
が照射された部位から脱離した物質は、キャリアガス配
管36を通り、冷却濃縮部2へ導かれる。このとき、冷
却濃縮部2を冷却しておくことによって、導かれた物質
を冷却濃縮部2へ濃縮し、捕集することができる。冷却
濃縮部2への物質の移送に際して、真空ポンプ56によ
って、冷却濃縮部2の後方のガスライン36gから排気
する。これによって、冷却濃縮部2を真空に減圧した状
態で、光ビーム52を照射し、脱離する物質を冷却濃縮
部2へ導くことができる。その結果、より高い捕集効率
で物質を捕集することができる。また、脱離する物質を
捕集する際に、キャリアガス配管36を加熱しておくこ
とによって、冷却濃縮部2へ導かれる途中で、物質がキ
ャリアガス配管36に吸着されることを防ぐことができ
る。具体的には、キャリアガス配管36を摂氏250度
程度まで昇温することによって効率よく物質を冷却濃縮
部2へ導くことができる。
【0041】次に、冷却濃縮部2を急速に昇温させるこ
とによって、冷却濃縮部2にトラップされた物質が、一
度にガスクロマトグラフ81へ導入される。導入された
物質をガスクロマトグラフ81で成分分離し、さらに質
量分析計1によって分析する。ガスクロマトグラフ81
で分離された成分を質量分析計1で分析するには、例え
ば、ガスクロマトグラフ81で分離された成分をそのま
ま連続的に、質量分析計1に導入することによって、ガ
スクロマトグラフ質量スペクトラム分析を行うことがで
きる。また、分離した成分を一旦、冷却トラップ等によ
り捕集してから質量分析計1に導入してもよい。
【0042】以上のようにして、光ビーム52を照射さ
れた部位から脱離する物質についてのガスクロマトグラ
フ質量分析スペクトラムを得ることができる。
【0043】なお、図1に示すように、さらに制御装置
600を備えて、試料4の加熱および加熱部位の温度制
御と、脱離した物質の移送および捕集と、捕集した物質
の分析と、分析した結果の記録および解析とを自動的に
行うように構成してもよい。この場合、顕微鏡7の撮像
装置51によって得られる試料4の外観情報を制御装置
600において、形状認識、または、分光分析すること
によって、製品100が汚染されているか否かを判定す
ることができる。また、汚染が検出された時点における
XYステージ33の位置から、汚染部位を特定すること
ができる。光ビーム52の照射に際しては、赤外線温度
計24よって計られる光ビーム52の照射部位における
温度に基づく、加熱用光源6の出力、および、シャッタ
装置9のシャッタ開放時間を操作する制御を制御装置6
00によって行うことにより、試料4の照射部位の温度
を制御することができる。また、試料4から脱離した物
質の捕集は、制御装置600が開閉バルブ37a、37
bのバルブ開度を各ガスラインにおける圧力を監視しな
がら操作することによって可能である。また、分析系8
00が行う分析操作を個々に制御装置600によって制
御するか、または、分析系800として、ガスクロマト
グラフ81と質量分析計1とを統合的に動作させ、質量
分析の結果を処理する一連の動作を行う分析装置とし
て、例えば、GC−MA−CPUを用いることにより、
制御装置600は、脱離した物質を含むキャリアガスを
GC−MA−CPUに導入する制御を行うことで分析す
ることができる。また、GC−MA−CPUの処理した
分析結果を数値的に受け取ることも可能である。
【0044】図6を参照して、本発明の第2の実施形態
について説明する。本実施形態は、小型の電子部品に対
応する形式の検査装置の実施形態である。
【0045】本実施形態における検査装置は、図6に示
すアダプタ60を備える点で、第一の実施形態と異な
る。
【0046】アダプタ60は、少なくとも遮蔽容器31
の底面より大きく構成され、遮蔽容器31の底面との接
触面に隙間ができない形状に形成される。例えば、アダ
プタ60の表面を、滑らかな平面に形成する。また、ア
ダプタ60を、試料4を支持することができる支持構造
を備えて構成することによって、試料4がアダプタ60
上で移動しないように支持することができる。これに依
って、顕微鏡7による試料4表面の観察、および、光ビ
ーム照射に際し、より確実に分析部位を特定すること可
能になる。例えば、アダプタ60の中央部に凹部61を
設け、そこに試料4を載せる。具体的には、試料4の外
形が定まっている場合に、凹部61の形状を試料4の形
状に合わせて形成する。これによって、試料4を容易
に、かつ、より確実に支持することができる。
【0047】次に、本実施形態における検査の手順につ
いて説明する。
【0048】アダプタ60に形成された凹部61に試料
4を導入した後、顕微鏡7で試料表面を観察して、分析
部位を選択する。次に、Z軸ステージ34を使いアダプ
タ60をすくいあげて、アダプタ60で遮蔽容器31を
観察窓10に押しつける。すると、図6の様に、アダプ
タ60、観察窓10、遮蔽容器31で外部雰囲気と分析
部を遮断できる。
【0049】以後の検査の手順は第1の実施形態と同様
であるので説明を省略する。
【0050】上記のように、小型の検査対象について
も、アダプタ60を用いることによって、検査部位を外
部雰囲気から遮断した状態で検査を行うことができる。
【0051】図7を参照して、本発明の第3の実施形態
について説明する。本実施形態は、第1および第3の実
施形態に対して、遮蔽容器31を使用しない点で異な
る。すなわち、本実施形態では、試料4を試料室3によ
って外部雰囲気から隔離する。図7に示す試料室3の内
部で、試料4の表面の分析対象とする部位の付近に、キ
ャリアガスを供給するためのキャリアガス供給ノズル4
0と、試料4から脱離した物質を捕集するためのガスサ
ンプルノズル35とが、それぞれ開口するように配設さ
れる。また、キャリアガス供給ノズル40、および、ガ
スサンプルノズル35は、試料室3の隔壁を介して、キ
ャリアガス源(図示せず)に接続されるガスライン36
a、および、冷却濃縮部(図示せず)へ続くガスライン
36bに接続される。
【0052】遮蔽容器31を用いないため、光学系70
0の結像点が、試料4の表面に合致するように試料4を
支持した場合であっても、試料4と観察窓10との相対
位置が遮蔽容器31によって制限されない。これによっ
て、検査位置を変更する際に、Zステージ34を用い
て、試料4をすくい上げる手順を省略できるので、検査
の手順を簡略化できる。
【0053】なお、本実施形態の場合であっても、第2
の実施形態と同様に、アダプタ(図示せず)を用いて小
型の試料4に対応できることは勿論である。
【0054】図8および図17を参照して、本発明の第
4の実施形態について説明する。本実施形態は、図1に
示す第1の実施形態の、開閉バルブ37bに代えて、図
8に示すように、3方バルブ70を組み込んである点で
第1の実施形態と異なる。すなわち、図8に示すガスラ
インで、ガスライン36b、36d、36eとを接続す
る流路を、3方バルブ70によって選択することを可能
にした構成である。従って、試料室3に接続されるガス
ライン36bに対して閉じた状態で、ガスライン36d
とガスライン36eとの流路を接続することが可能にな
る。
【0055】図8に示す検査装置を用いて検査を行う手
順について説明する。
【0056】まず、試料4から脱離する物質を冷却濃縮
部2に捕集する。このとき、3方バルブ70によって、
試料室3側の配管36bと、冷却濃縮部2に向かう配管
36eとの流路を開き、ガスボンベ71からの配管36
dの流路を閉じる。これによって、ガスボンベ72から
供給するキャリアガスによって、試料4から脱離する物
質を冷却濃縮部2に導入することができる。
【0057】次に、分析系900によって、冷却濃縮部
2に捕集された物質を分析する。このとき、3方バルブ
70によって、試料室3からの配管36bの流路を閉
め、ガスボンベ71からの配管36dと、冷却濃縮部2
に向かう配管36eのとの流路を開く。これによって、
清浄なキャリアガスをガスボンベ71から冷却濃縮部2
へ供給することができる。
【0058】本実施形態の検査装置においては、試料室
3を通過しない清浄なキャリアガスによって、冷却濃縮
部2に捕集された物質を移送することが可能になる。従
って、試料室3側から脱離する物質の成分が、分析対象
のガスに混入することをより確実に防ぐことができる。
【0059】なお、図17のように配管することによっ
て、ガスボンベ72から、試料室3をバイパスして、冷
却濃縮部2へキャリアガスを供給することができる。従
って、この場合には、ガスボンベ71を省略することが
できる。
【0060】以上の実施形態に関する説明では、ガスラ
インおよび試料室についての各種態様について示した。
次に、分析系900について、これまでの実施の形態に
含まれている態様とは異なる態様の実施の形態について
図9(a)および(b)を参照して説明する。なお、分
析系900について以下に述べる実施態様は、これまで
に述べた実施の形態のいずれについても適用可能であ
る。
【0061】図9(a)に示す、本発明の第5の実施形
態は、ガスクロマトグラフ81を使用せず、試料4から
脱離した物質を冷却濃縮部2に捕集した後、捕集された
物質を成分分離することなく、質量分析計1に導入す
る。上記脱離した物質を導入する配管には、例えば、配
管の内面をポリイミド等でコーティングした石英管を用
いることができる。
【0062】この場合、成分分離することはできない
が、ガスクロマトグラフ81のカラム内部にコーティン
グしてある液層が溶出することよる感度の低下を防ぐこ
とができる。
【0063】また、図9(b)に示す、本発明の第6の
実施形態は、質量分析計を用いずに、ガスクロマトグラ
フ81を用いる例である。この例では、質量スペクトラ
ムを得ることはできないが、分析系900を簡単に構成
することができる。また、ガスクロマトグラフ81は内
部を減圧する操作を行わなくても分析を実行できるた
め、分析を簡易な手順で行うことができる。
【0064】図11から図13を参照して、本発明の第
7の実施形態について説明する。本実施形態は、電子部
品等の製品の生産ライン、例えば、磁気ディスクの生産
ラインにおいて、製品である磁気ディスクの表面に汚物
が付着した場合に、その汚物を特定することによって、
生産ラインの汚染管理を支援するための汚染管理支援シ
ステムの例である。
【0065】図11を参照して、本実施形態における生
産ラインの汚染管理支援システムの構成を説明する。本
汚染管理支援システムは、生産ライン200上に製品1
00について、抜き取り検査を行い、検査の結果に基づ
いて、生産ラインの汚染管理を支援する汚染管理支援シ
ステム300として構成される。汚染管理支援システム
300は、製品100を検査するための検査部310
と、検査部310を制御し、検査部310の検査結果に
基づいて製品100の汚染状態を判定するための情報処
理部320と、情報処理部320が判定した汚染状態、
および、汚染管理を支援する情報を表示するための表示
部330を備えて構成される。
【0066】検査部310は、光学系700、捕集系8
00、および、分析系900を備えている。検査部31
0は、図1に示す上記第1の実施形態における検査装置
と同様の構成であるので説明を省略する。
【0067】情報処理部320は、検査部310を制御
し、分析系900によって分析された分析結果を判定
し、汚染管理を支援する情報を生成するためのCPU5
10と、CPU510が処理すべき手順、および、処理
に際し参照すべきデータを記録するためのメモリ520
と、CPU510と、メモリ520、および、検査部3
10、表示部330とを接続するためのインタフェース
540とを備えて構成される。
【0068】表示部310は、情報処理部320によっ
て生成された、汚染管理を支援する情報を表示する。
【0069】検査部310において、光学系700の顕
微鏡7によって製品100の表面を観察する。製品10
0の表面に異物が付着したことが検出された場合に、製
品100の異物が付着した部位に、光学系700の加熱
用光源6から光ビーム52を照射する。光ビーム52が
照射された部位から脱離した物質を捕集系800により
捕集する。捕集系800により捕集された物質を分析系
900で分析し、質量分析計1により、例えば、図4に
示すような、質量スペクトラムを得る。
【0070】汚染判定部320において、検査部310
で分析された異物の、図4に示すような質量スペクトラ
ムを、図13に示す判定基準の質量スペクトラムと比較
する。比較の結果、判定基準を上回る強度のスペクトル
が現れた場合に、そのスペクトルの質量数を表示するこ
とによって、基準を越えて検出された物質を報知するこ
とができる。これによって、生産ライン200の汚染管
理において、異物が付着した工程、原因を特定すること
を支援することができる。また、検出された異物の質量
数と、強度とを表示することにより、汚染の状態が、製
品100の性能低下をもたらすか否かを判定することを
支援することも可能である。また、表示部330が、分
析した汚染物質の成分を示す質量スペクトラムを表示す
ることによって、汚染の状態をより把握し易くすること
ができる。さらに、監視基準とする質量スペクトラム
と、測定された質量スペクトラムとを併せて表示し、監
視基準を超過したピークについて強調表示を行うことに
よって、監視基準を越える汚染が発生したか否か、およ
び、その汚染の成分を認識し易くすることが可能であ
る。強調表示としては、例えば、強調して表示すべき部
分の輝度を変えて表示すること、強調して表示すべき部
分の色彩を変えて表示すること、強調して表示すべき部
分を点滅表示することなどが挙げられる。
【0071】また、検査の結果、汚染の状態が顕著であ
るために、生産ライン200に生産される製品100に
要求される性能を維持できないと判定した場合に、生産
ライン200の制御部210に対して、生産ラインの停
止を促す指示を出力してもよい。
【0072】また、生産ライン200に、光学的に製品
100を観察し表面の異物を検出することができる検査
部を設け、製品100の表面を観察し、生産ライン上
で、抜き取るべき製品100の選択を行ってもよい。こ
の場合は、表面に異物が検出された製品100につい
て、汚染管理システムで検査し、汚染状態が判定基準を
越えるか否かを判定すればよい。生産ライン200にお
いて、製品100の光学的な検査を行うことにより、抜
き取られたサンプルの製品100だけでなく、生産ライ
ン200で生産される製品100全体について、表面に
異物が付着したか否かを検査することが可能になる。
【0073】次に、図12を参照して、図1と同様に構
成された検査部310を有する汚染管理支援システム3
10における、情報処理部320の処理手順を説明す
る。
【0074】まず、製品100の検査すべきスキャン範
囲の設定値を読み込む(ステップ1020)。
【0075】設定されたスキャン範囲の初期位置が、光
学系700の観察視野に入るように、光学系700の顕
微鏡7と製品100との相対位置を調整させる指示を、
XYステージ33に与える(ステップ1030)。
【0076】顕微鏡7の撮像装置51によって製品10
0を観察させる指示を与え、撮像された情報に基づいて
異物の有無を判定する(ステップ1040)。撮像され
た情報により異物が検出された場合には、ステップ10
80に進み異物分析を行う。また、視野内に、異物が検
出されなかった場合にはステップ1050に進み、次の
観察位置を設定する。
【0077】ステップ1050で設定された観察位置
が、スキャンすべき範囲内にあるか否かを判定する(ス
テップ1060)。設定された観察位置がスキャン範囲
を越える場合には、スキャンすべき範囲の観察が終了し
た場合には検査を終了する。そうでなければ、ステップ
1030へ進み、次の部位を光学系700の視野に導入
させるように駆動する指示をXYステージ33に与え
る。
【0078】また、ステップ1080における異物分析
に際しては、試料台25を上昇させるように駆動する指
示をZ軸ステージ34に与える。これによって、観察窓
10、遮蔽容器31、製品100によって閉じた空間を
構成させ、製品100の分析対象とする部位を、外部雰
囲気と隔離させる(ステップ1082)。
【0079】次に、光学系700の加熱用光源6に、光
ビーム52を照射させる指示を与え、光ビーム52を製
品100の分析対象とする部位に照射させる(108
3)。また、捕集系800に対して、遮蔽容器内31の
内部に脱離した物質を捕集させる指示を与える(108
4)。
【0080】そして、捕集された物質を分析させる指示
を分析系900に与え、質量分析計1から質量スペクト
ラムを示す情報を受け取る(1085)。
【0081】分析が終了したら、試料台25を下降させ
るように駆動する指示をZ軸ステージ34に与える(1
086)。これによって、XYステージ33の以降の移
動が可能になる。
【0082】このようにして、異物が付着した汚染部位
を選択的に分析し、汚染の状態を特定して、特定した汚
染の状態の情報を表示し、生産ラインの汚染管理を支援
することができる。
【0083】図14から図16を参照して、本発明の第
8の実施形態について説明する。本実施形態は、加工対
象から脱離する物質を分析しつつ、加工対象の表面を加
熱することによって、加工対象の内部への焼損を抑制し
た状態で、加工対象の表面の物質を取り除く加工装置の
例である。
【0084】図14を参照して、加工装置の構成につい
て説明する。本実施形態における加工装置は、図1に示
す第1の実施形態の検査装置と同様に、光学系700、
捕集系800、分析系900を有して構成される。本実
施形態では、さらに、これらを制御するための制御部4
40を備える。
【0085】制御部440には、制御を実行するための
CPU510と、CPU510が行うべき手順を示した
プログラム、および、実行時に参照すべき情報を記憶す
るためのメモリ520と、上記実行時に参照すべき情報
を入力するための入出力装置530と、インタフェース
540とが備えられる。
【0086】次に、図15を参照して、図14に示す加
工装置の制御部440の処理手順について説明する。
【0087】まず、加工対象の表面の物質を取り除くべ
き部位、および、加工すべきでない下層の物質の成分の
設定を入出力装置443から受け取る(ステップ202
0)。
【0088】そして、加工対象の所定の位置を光学系7
00の顕微鏡7の結像位置に移動させるようにXYステ
ージ33に駆動させる指示を与える(ステップ203
0)。
【0089】次に、Zステージ34に上昇させる指示を
与え、加工対象と隔離容器31と観察窓10とで、加工
部位の周囲を外部雰囲気と遮断させる(ステップ204
0)。
【0090】加工対象の光ビーム52が照射される部位
の温度を赤外線温度計24から受け取りこの温度を監視
しつつ、加熱用光源6に光ビーム52を照射させる指示
を与える。このとき、操作させる赤外線温度計24で計
られる温度が所定の温度になるように、加熱用光源6の
出力を調整する指示を与え、かつ、高速シャッタ装置9
にシャッタの開放時間を調整する指示を与える(ステッ
プ2050)。
【0091】光ビーム52を予め定められた単位時間だ
け照射させたら、捕集系800に、加工対象から脱離し
た物質を捕集させる指示を与える(ステップ206
0)。
【0092】捕集された物質を分析系900に移送させ
るように捕集系800のバルブ開度を調整する指示を捕
集系800に与える。そして、捕集された物質を分析さ
せる指示を分析系900に与える(ステップ208
0)。
【0093】分析系900による分析の結果を受け取
り、加工対象の、表面層の下層を構成する物質の成分が
検出されたか否かを判定する(ステップ2090)。
【0094】判定の結果、下層の物質の成分が検出され
ていなければ、ステップ2050へ戻り、再度加熱用光
源6に光ビーム52を所定時間だけ照射させる。下層の
物質の成分が検出されたならば、試料台25を下降させ
る指示をZ軸ステージ34に与え、その部位における加
工を終了させる(ステップ2100)。
【0095】加工対象とする位置をスキャンし終えたか
否かを判定し(ステップ2110)、加工すべき位置を
スキャンし終えていない場合には、ステップ2030に
戻り、次の加工位置を、光学系700の結像点に位置決
めさせる指示をXYステージ33に与え、光ビーム52
の照射を行わせる指示を加熱用光源6に与える。スキャ
ンが終了した場合には、加熱用光源6を停止させ、加工
処理を終了する。
【0096】このようにして、加工対象物の加工してい
る部位から脱離する物質を分析しつつ、加工を行うこと
が可能になる。
【0097】図16を参照して、本実施形態の加工対象
の例として、連続薄膜形の磁気ディスク媒体について説
明する。図16の断面模式図に示されるように、基板1
01、例えば、アルミニウム合金の円盤の表面に、非磁
性層102を介して、磁性層103が積層される。磁性
層103の表面には、化学的、物理的な浸食を避けるた
めの保護膜104が形成される。この保護層104とし
ては、例えば、カーボン、SiO2、または、ZrO2
膜が形成される。保護膜104の上に、さらに潤滑剤1
05が塗布される。
【0098】例えば、カーボンで構成された保護膜10
4上に付着した塵埃を除去する加工を行う場合に、本装
置の光ビーム52を塵埃に照射しつつ、磁気ディスク媒
体から脱離する物質を分析する。保護膜104を構成す
る物質であるカーボンが脱離したことが検出された時に
加工を中止することによって、保護膜の焼損を抑制した
状態で、塵埃を焼き飛ばすことが可能になる。
【0099】なお、光ビーム52を照射している間に、
対物レンズ50を水平面内で移動することにより、加工
対象の表面の物質を所定の形状に焼き飛ばすことも可能
である。
【0100】なお、上記の加工の制御は、制御部440
を用いず、マニュアルで、分析系900の分析結果を参
照しながら行うことも可能である。
【0101】本加工方法を磁気ディスクの生産ラインに
適用することによって、生産ラインにおける不良磁気デ
ィスクの発生を抑えた磁気ディスク製造が可能になる。
【0102】
【実施例】図4および図5を参照して、図1に示す上記
第1の実施形態の検査装置によって、磁気ディスクを試
料4として、この磁気ディスクに付着した微小汚れを測
定した結果について説明する。
【0103】まず、本実施例において検査に用いた検査
装置の構成について説明する。
【0104】図1に示す上記第1の実施形態において、
観察窓10および隔離容器31を石英で形成し、観察窓
10は、平滑な平行平面と有するように形成し、隔離容
器31は、フランジ31a、31bの面を、平坦で、か
つ、テクスチャ(粗面化)されたすりガラス状に仕上げ
た。分析系900は、ガスクロマトグラフ81と、質量
分析計1とを組み合わせて使用し、冷却濃縮部2の後方
には、真空ポンプ56を配し、冷却濃縮部2の内部を真
空に減圧した状態で、物質を捕集できるようにした。ま
た、冷却濃縮部2には、液体窒素を用いる冷却器および
電気ヒータを備え、これを用いて内部の温度調整を行っ
た。冷却濃縮部2へのガスライン36b、36eについ
ても電気ヒータによって、ガスラインの配管の温度が2
50度前後になるように加熱した。試料4である磁気デ
ィスクと、顕微鏡7との相対位置の変更は、試料台25
をXYステージ33とZ軸ステージ34によって3軸方
向に移動することによって行った。
【0105】また、顕微鏡7において、対物レンズ50
を無限遠焦点の光学系に設計し、顕微鏡7の鏡筒の長さ
を変更し、対物レンズ50を昇降させる昇降機構11を
設けた。照明用光源5および加熱用光源6には、それぞ
れコリメート光学系を備え、照明光53および光ビーム
52をそれぞれ平行にして射出させた。加熱用光源6と
しては、アルゴンイオンレーザを用い、機械式の高速シ
ャッタ装置9によって、レーザビームの照射時間を操作
した。顕微鏡7による試料4の観察は、結像レンズ系を
有するCCDカメラを撮像装置51として用いて行っ
た。
【0106】次に、本実施例における検査の手順につい
て説明する。
【0107】まず、磁気ディスク4を試料室3に導入す
るに先だって、磁気ディスク4を試料導入室14に格納
した状態で隔離容器31の清浄化を行った。隔離容器3
1の洗浄は、試料室3の内部をターボポンプを用いた真
空ポンプ39によって1.5×10-4Pa以下に排気し
た状態で、赤外線源8によって、観察窓10を介して赤
外線を照射することにより、隔離容器31を加熱して行
った。
【0108】隔離容器31を清浄化してから、試料導入
室14から磁気ディスク4を、試料室3内の試料台25
の上に導入し、XYステージ33で磁気ディスク4の表
面を走査しながらCCDカメラ51を用いて磁気ディス
ク4の表面を観察した。磁気ディスク4の表面に異物が
発見されたとき、異物が付着した部位を顕微鏡7の視野
の中央部に導入し、Z軸ステージ34によって、磁気デ
ィスク4を上昇させて、磁気ディスク4、遮蔽容器3
1、観察窓10を圧接した。この状態で、顕微鏡7の集
光点が磁気ディスクの表面に合致するように、昇降機構
11によって対物レンズ50を上昇させた。
【0109】そして、冷却濃縮部2を摂氏マイナス13
0度に冷却し、冷却濃縮部2へのガスライン36b、3
6eを配管の温度が250度前後になるように加熱し
た。
【0110】昇降機構11によって、磁気ディスク4表
面の異物が、明瞭に見えるように調整し、アルゴンイオ
ンレーザ装置6によって、磁気ディスク4の表面にレー
ザ光52を照射した。そして、開閉バルブ37cを開け
てガスボンベ72からヘリウムガスをキャリアガスとし
て供給し、隔離容器31内に脱離した物質を冷却濃縮部
2へ捕集した。
【0111】次に、開閉バルブ37cを閉じ、開閉バル
ブ37cを開けて、ガスボンベ71からヘリウムガスを
供給しつつ、冷却濃縮部2を摂氏300度まで急速に昇
温させ、冷却濃縮部2に捕集された物質を移送し、ガス
クロマトグラフ81で成分分離してから、質量分析計1
に送り込んで、質量クロマトグラフを得た。
【0112】次に、上記のようにして、得られた質量ク
ロマトグラフについて説明する。
【0113】上記のように、磁気ディスクから脱離する
物質を捕集し、全質量数を検出しながら測定した質量ク
ロマトグラフを図4に示す。また、対照のために、脱離
する物質を捕集する際に、遮蔽容器31を使用しないこ
とだけを差異とする測定の質量クロマトグラフを図5に
示す。図4および図5において、横軸は、測定開始から
の経過時間で、縦軸は、観測された全質量数の信号強度
である。質量分析計1に導入する成分をガスクロマトグ
ラフ81によって変化させながら測定しているため、横
軸は、ガスクロマトグラフ81によって分離した成分に
も対応している。
【0114】図4に示すように、本実施例における検査
装置による質量クロマトグラフでは、より信号ノイズ比
の高いスペクトルを得ることができ、図5の質量クロマ
トグラムではバックグラウンドノイズに隠れて検出する
ことができない質量スペクトル信号についても、図4の
質量クロマトグラムでは明確に表れている。
【0115】
【発明の効果】本発明では、エネルギービームを照射す
ることによって、試料の局所部のみを加熱し、その脱離
する物質を選択的に捕集する機構を採用し、微小部につ
いてのGC-MS(ガスクロマトグラフ−質量スペクトラ
ム)を得ることが可能となった。
【0116】また本発明では、試料台を3軸方向に移動
可能に支持する機構を備え、より的確に試料上の異物を
発見し、異物が検出された部位にエネルギービームを照
射することを可能とした。
【0117】またさらに、分析対象とする部位を外部雰
囲気から遮断する機構、および、試料室から物質を捕集
した後、分析時に別経路から清浄なキャリアガスを供給
する機構を備えることによって、バックグラウンドノイ
ズの低い状態で測定することができた。
【0118】このようにして、試料の特定部位につい
て、その部位から脱離する物質を選択的に分析すること
ができる検査装置を構成することができた。
【0119】また、本発明を適用した加工方法により、
加工対象物の加工している部位から脱離する物質を分析
しつつ、加工を行うことが可能である。
【0120】また、本発明を適用した汚染管理支援シス
テムによって、異物が付着した汚染部位を選択的に分析
し、汚染の状態を特定して、汚染管理を支援することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における検査装置の構成を示
す説明図である。
【図2】 第1の実施形態における検査装置の説明図で
あって、(a)試料室を拡大した断面を示す説明図、
(b)遮蔽容器を示す斜視図である。
【図3】 第1の実施形態における検査装置の試料室を
拡大した断面を示す説明図である。
【図4】 実施例における検査装置で測定した実施例の
マスクロマトグラムである。
【図5】 実施例における検査装置の遮蔽容器を持たな
い対照実験の実施例のマスクロマトグラムである。
【図6】 第2の実施形態における検査装置の試料室を
拡大した断面を示す説明図である。
【図7】 第3の実施形態における検査装置の試料室を
拡大した断面を示す説明図である。
【図8】 第4の実施形態における検査装置の構成を示
す説明図である。
【図9】 検査装置の分析系の説明図であって、(a)
第5の実施形態における検査装置の分析系を模式的に示
す説明図、(b)第6の実施形態における検査装置の分
析系を模式的に示す説明図である。
【図10】 従来の分析装置の系統図である。
【図11】 第7の実施形態における汚染管理支援シス
テムの構成を示す概念図である。
【図12】 第7の実施形態における汚染管理支援シス
テムの処理手順を示すフロー図である。
【図13】 第7の実施形態における汚染管理支援シス
テムの汚染判定基準の例を示す質量スペクトラムであ
る。
【図14】 第8の実施形態における加工装置の構成を
示す概念図である。
【図15】 第8の実施形態における加工装置の処理手
順を示すフロー図である。
【図16】 磁気ディスク媒体の断面を模式的に示す説
明図である。
【図17】 第4の実施形態の検査装置の別な例の構成
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…質量分析計、2…冷却濃縮部、3…試料室、4…試
料、5…照明用光源、6…加熱用光源、7…顕微鏡、8
…赤外線源、9…高速シャッタ装置、10…観察窓、1
1…昇降機構、12…一軸ステージ、14…試料導入
室、24…赤外線温度計、25…試料台、31…遮蔽容
器、32…遮蔽容器支持治具、33…XY軸ステージ、
34…Z軸ステージ、35…ガスサンプルノズル、36
…キャリアガス配管、37a,37b,37c,37
d,37e,37f,37g,37h…開閉バルブ、3
8…ニードルバルブ、39…真空ポンプ、40…キャリ
アガス供給ノズル、50…対物レンズ、51…撮像装
置、52…光ビーム、53…照明光、54…半透鏡、5
6…真空ポンプ、60…アダプタ、70…3方バルブ、
71、72…ガスボンベ、81…ガスクロマトグラフ、
100…製品、101…基板、102…非磁性層、10
3…磁性層、104…保護層、105…潤滑剤、200
…生産ライン、210…生産ライン制御部、300…汚
染管理支援システム、310…検査部、320…汚染判
定部、330…表示部、400…加工装置、440…制
御部、510…CPU、520…メモリ、530…入出
力装置、540…インタフェース、600…制御装置、
700…光学系、800…捕集系、900…分析系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 30/12 G01N 30/12 S G11B 5/84 G11B 5/84 Z C // H01L 21/66 H01L 21/66 L (72)発明者 勝本 正之 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 土生 徹 東京都青梅市藤橋3丁目3番2 日立東京 エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 岩田 孝 東京都青梅市藤橋3丁目3番2 日立東京 エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 但馬 武 東京都青梅市藤橋3丁目3番2 日立東京 エレクトロニクス株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料の少なくとも一部について、その一部
    を外部雰囲気と隔離するための隔離容器と、 試料を支持するための試料台と、 試料の検査部位に、エネルギービームを照射するための
    ビーム源と、 上記隔離容器内に脱離した物質を補集するための補集器
    と、 上記捕集器に捕集された物質を分析するための分析装置
    とを備えることを特徴とする検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記隔離容器は、内部に試料を収容し、かつ、その状態
    で、内部を外部雰囲気と隔離する隔壁の一部であること
    を特徴とする検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 上記隔離容器は、試料の少なくとも検査部位を、外部雰
    囲気と隔離することができることを特徴とする検査装
    置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上記隔離容器は、試料に対向する面に少なくとも開口す
    る形状に形成され、 上記開口は、試料の検査部位を囲み得る形状を有するこ
    とを特徴とする検査装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか一項において、 光ビームを集束させることができる集束光学系を備え、 上記エネルギービームは、上記集束光学系によって集束
    される光ビームであることを特徴とする検査装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記遮蔽容器内を観察するための顕微鏡を備えることを
    特徴とする検査装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 上記顕微鏡の光学系と、集束光学系とは、光学系の一部
    を共用し、 上記共用される光学系は、対物レンズを含むことを特徴
    とする検査装置。
  8. 【請求項8】請求項6および7のいずれか一項におい
    て、 上記試料台および上記顕微鏡の少なくともいずれかは、
    互いの相対位置関係を変更する機構を有することを特徴
    とする検査装置。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれか一項において、 エネルギビームの照射時間を制御するためのシャッタ機
    構を備えることを特徴とする検査装置。
  10. 【請求項10】請求項1から9のいずれか一項におい
    て、 照射部位に接触することなく、該部位の温度を測定する
    ことができる温度計を備えることを特徴とする検査装
    置。
  11. 【請求項11】請求項1から4のいずれか一項におい
    て、 上記脱離した物質を捕集する際の第一のキャリア気体
    と、 捕集した物質を分析装置に移送するための第二のキャリ
    ア気体とを切り替えることができる手段を備えることを
    特徴とする検査装置。
  12. 【請求項12】請求項1から4のいずれか一項におい
    て、 捕集した物質を分析装置に移送するためのキャリア気体
    を、上記隔離容器の内部を通らない経路で導入すること
    を特徴とする検査装置。
  13. 【請求項13】請求項1、11、および、12のいずれ
    か一項において、 上記分析装置は、ガスクロマトグラフ装置および質量分
    析装置の少なくともいずれかであることを特徴とする検
    査装置。
  14. 【請求項14】試料の少なくとも検査部位を、隔離容器
    によって外部雰囲気から隔離し、 上記隔離された検査部位にエネルギービームを照射し、 上記検査部位から脱離した物質を補集し、分析すること
    を特徴とする試料検査方法。
  15. 【請求項15】加工対象にエネルギービームを照射し、
    照射された部位の物質を脱離させて除去する加工方法に
    おいて、 上記エネルギービームが照射された部位から脱離した物
    質を捕集し、 上記捕集した物質を分析した結果に基づいて、エネルギ
    ービームを照射終了するタイミングを制御することを特
    徴とする加工方法。
  16. 【請求項16】請求項15において、 上記加工対象の加工すべき領域を隔離容器によって、外
    部雰囲気から隔離し、 上記脱離した物質の捕集は、隔離容器内部の気体を捕集
    して行うことを特徴とする加工方法。
  17. 【請求項17】製品の生産ラインにおける汚染管理支援
    システムにおいて、 製品の外観情報を取得し、上記外観情報に基づいて、製
    品の汚染の有無、および、汚染部位を検出するための汚
    染検出手段と、 上記汚染検出手段によって検出された汚染部位にエネル
    ギービームを照射する加熱手段と、 上記加熱手段によってエネルギービームを照射された部
    位から脱離した物質を捕集する捕集手段と、 上記捕集された物質を分析する分析手段と、 上記分析手段によって得られた情報を処理し、製品の汚
    染状況を判断する情報処理手段と、 上記情報処理手段が判断した汚染状況を表示するための
    表示手段とを備えることを特徴とする汚染管理支援シス
    テム。
  18. 【請求項18】請求項17において、 少なくとも上記汚染部位を含む領域を、外部雰囲気から
    遮断する遮断容器を備え、 上記捕集手段は、隔離容器内部の気体を捕集して、上記
    脱離した物質を捕集することを特徴とする汚染管理支援
    システム。
  19. 【請求項19】アルミニウム合金基板上に、非磁性物質
    層と、磁性記録層と、保護層を積層し、さらに潤滑剤を
    塗布する磁気ディスクの製造方法において、 上記保護層を積層した後に、磁気ディスクの表面を検査
    し、 上記検査によって異物が、保護層に付着していることが
    検出された際に、 磁気ディスクから脱離する物質を分析しつつ、上記付着
    した異物を焼き飛ばし、 上記異物を除去した磁気ディスクに潤滑剤を塗布するこ
    とを特徴とする磁気ディスク媒体の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100355595B1 (ko) * 2000-06-21 2002-10-11 김조천 휘발성 유기화합물 분석장치의 시료주입장치
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JP2013254704A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Hitachi High-Technologies Corp 昇温脱離ガス分析装置及び試料支持板フォルダ

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