JP4994629B2 - 水素透過構造体の製造方法、水素透過構造体及び燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池として用いられる水素透過構造体の製造方法に関するものである。本発明はさらに、この方法により製造される水素透過構造体及びこの水素透過構造体を用いる燃料電池にも関する。
燃料電池としては、水素透過性能を有する金属基材上に固体電解質膜を形成した水素透過構造体を用いたものが知られている。このような水素透過構造体は、SOLID STATE IONICS、162−163(2003)、291−296頁(非特許文献1)等に開示されている。ここには金属基材として、Pd又はPdを含む金属からなる基材を用い、又固体電解質膜として、アルカリ土類金属及びCe等の金属を含む酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜を用いた水素透過構造体が記載されている。酸化物プロトン導電性膜を用いることにより、高い耐熱性が得られ、燃料電池の作動温度を高温にすることができる。
燃料電池の出力を向上するためには、酸化物プロトン導電性膜に高いプロトン導電性が求められる。プロトン導電性は、酸化物プロトン導電性膜を構成する酸化物がより結晶化することにより向上するので、この酸化物としては、高い結晶性を有するものが望まれる。
従来、このような水素透過構造体の製造は、水素透過性能を有する金属基材上に、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法等により酸化物プロトン導電性膜を構成する酸化物を蒸着し成膜することにより行われている。蒸着は、450℃以上の温度、酸化性雰囲気下で行われる。しかし、このような条件下では、Pd又はPdを含む金属からなる金属基材が酸化され、プロトン透過の障壁となる問題があった。
一方、この条件の範囲外、例えば成膜の温度を低下すると、酸化物の結晶性は低下し、高いプロトン導電性が得られない。そこで、金属基材を酸化することなく、かつ結晶性が高い酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜が得られる方法の開発が望まれていた。
また基材の加熱による酸化を防ぐ方法として、成膜中の酸化物の膜表面だけをレーザーで加熱する方法も考えられている。しかしこの方法では、成膜開始時には、基材の加熱を防ぐために加熱することができないので、界面の酸化膜の結晶性が低下する。その結果、プロトン導電の抵抗が高くなる可能性がある。また領域の絞られたレーザー光では、大面積への対応が困難である。
SOLID STATE IONICS、162−163(2003)、291−296頁
本発明は、水素透過性能を有する金属基材上に、酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜を有する水素透過構造体の製造方法であって、金属基材を酸化することなく、結晶性が高い酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜を形成できる方法を提供することを課題とする。本発明はさらに、この方法により製造される水素透過構造体及びこの水素透過構造体を用いる燃料電池をも提供する。
前記の課題は、水素透過性能を有する金属基材上に、アルカリ土類金属並びにZr及びCeから選ばれる金属を含む酸化物を、400℃以下の酸化性雰囲気中で蒸着して酸化物膜を形成する工程、及びこの酸化物膜を、非酸化性雰囲気中で450℃以上に加熱する工程を有することを特徴とする水素透過構造体の製造方法(請求項1)により達成される。
400℃以下での蒸着により得られる酸化物膜の結晶性は低い。しかし本発明者は、検討の結果、この非結晶性の酸化物膜を、非酸化性雰囲気で、450℃以上に加熱してアニールすることにより再結晶化又は結晶成長が生じ、高い結晶性を有する酸化物プロトン導電性膜となること、さらにこのような条件で蒸着やアニールを行えば金属基材の酸化等の問題も生じないことも見出し、本発明を完成した。
水素透過性能を有する金属基材とは、金属からなり水素分子を透過可能な基材であり、水素透過性能を有する金属の膜(水素透過性金属膜)からなるもの、金属多孔体の表面に、水素透過性金属膜を設けたものが例示される。請求項2は、水素透過性能を有する金属基材が、水素透過性金属膜又は金属多孔体の表面に水素透過性金属膜を設けた基材である態様に該当する。
ここで、水素透過性金属膜としては、Pdを含んだ金属膜が挙げられ、より具体的にはPdの膜やPd−Ag、Pd−Pt、Pd−Cu等のPd合金の膜が例示される。さらに、V、Ta若しくはNbの膜の両面に、PdやPd合金を被覆したもの、又はV、Ta若しくはNbの合金の膜に、PdやPd合金を被覆したもの、すなわちV、Nb及びTaから選ばれるいずれかを含んだ金属膜の両面にPdを含んだ膜を成膜したものも用いることができる。V、Ta若しくはNbの合金としては、Ni、Ti、Co、Cr等との合金が例示される。
前記のように、金属基材としては、水素透過性金属膜のみからなるものの他、金属多孔体の表面に水素透過性金属膜を設けたものも用いられる。ここで、金属多孔体とは、導電性の金属であって水素の透過が可能な孔を有するものであり、SUS等からなる多孔体基材が例示される。
金属多孔体の表面に水素透過性金属膜を設ける方法としては、金属多孔体の表面上に、水素透過性金属膜を構成する金属を、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法により積層する方法が挙げられる。メッキ法等ウェットプロセスによる方法も採用可能である。
酸化物プロトン導電性膜とは、金属及び酸素を含有する化合物からなる固体電解質の膜であって、その中をプロトン(H、陽子)が伝播する性質を有するものである。本発明の製造方法においては、金属基材上に酸化物膜が形成され、アニールによりこの酸化物の結晶性が向上して高いプロトン導電性(プロトン導電率)を有する酸化物プロトン導電性膜となる。ここで、金属基材上に形成される酸化物膜は、アルカリ土類金属並びにZr及びCeから選ばれる金属を含む酸化物の膜である。
この酸化物膜を構成するアルカリ土類金属としては、Ca、Sr、Baが例示され、特にSr、Baを含む酸化物が好ましく用いられる。この酸化物膜を構成する酸化物は、さらにZr又はCeを含む。さらに又、Nd、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm、Prから選ばれる1以上の元素が通常含まれる。
より具体的には、この酸化物膜を構成する酸化物としては、化学式A(L1−x)O(式中、Aはアルカリ土類金属を表わし、LはZr又はCeを表わし、MはNd、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm又はPrを表わし、かつ0≦x<0.8であり、より好ましくは0.1≦x≦0.3である。)で表わされる酸化物が好ましく例示される。請求項3は、この好ましい態様に該当する。
前記のように、酸化物膜の高いプロトン導電率を得るためには、酸化物の結晶性は高い方が望ましい。特に、ペロブスカイト構造を有する酸化物が、プロトン導電率が高く好ましく用いられる。
本発明においては、先ず結晶性の低い(非晶質の)酸化物の膜を金属基材上に形成し(この工程を以後成膜工程とする。)、その後アニールして酸化物を結晶化する(この工程を以後アニール処理工程とする。)方法により、このような結晶性の高い酸化物の膜を得ることを特徴とする。
成膜工程は、400℃以下の酸化性雰囲気中で、酸化物を金属基材上に蒸着する方法により行われる。蒸着の際、前記金属基材は、酸化性雰囲気中に置かれるが、温度が400℃以下なので、酸化の問題を低減又は防ぐことができる。蒸着の方法としては、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法等が挙げられる。
酸化性雰囲気とは、酸素を含む雰囲気でありその酸素圧(分圧)としては、0.0001〜20mTorrの範囲が好ましい。請求項4は、この好ましい態様に該当する。酸素圧が、0.0001mTorr未満の場合は、酸素不足のため充分な結晶化が達成されない場合がある。一方、酸素圧が20mTorrを越える場合は基材が酸化される場合がある。より好ましくは、0.001mTorr〜10mTorrの範囲である
成膜工程後、金属基材上に形成された結晶性の低い酸化物膜は、非酸化性雰囲気中、450℃以上に加熱されてアニールされる。このアニールにより、結晶性の低い酸化物は結晶化し、結晶性の高い酸化物の膜が形成される。その結果高いプロトン導電性が得られる。
この工程では、金属基材も450℃以上に加熱される。しかし、この加熱は酸素を含まない非酸化性雰囲気中で行われるので金属基材が酸化されることはない。
非酸化性雰囲気とは、酸素を含まない雰囲気であり、窒素ガスや水素ガス等の酸素を含まないガス中が例示される。加熱時間(アニール時間)は、好ましくは、1時間〜10時間の範囲である。加熱時間が1時間未満の場合は充分な結晶化が達成されない場合がある。一方、加熱時間10時間を越えると酸化物を構成する元素が基材に拡散しプロトン透過の障壁となる場合がある。なお、金属基材の耐熱性を考慮すると、通常加熱温度は、650℃以下が好ましい。
本発明は、さらに、前記本発明の製造方法により製造された水素透過構造体を提供する(請求項5)。この水素透過構造体は、前記本発明の製造方法により製造されているので、金属基材の酸化の程度は小さく、かつ酸化物プロトン導電膜は高いプロトン導電性を有する。従って、燃料電池に好適に用いられる。
本発明はさらに又、前記本発明の水素透過構造体を用いることを特徴とする燃料電池を提供する(請求項6)。本発明の燃料電池は、前記の水素透過構造体からなることを特徴とするが、通常その酸化物プロトン導電性膜の最上層の上に酸素電極が設けられ、酸化物プロトン導電性膜が、水素透過性能を有する金属基材及び酸素電極に挟まれた構造を有する。酸素電極としては、Pd、Pt、Ni、Ruやそれらの合金からなる薄膜電極や、貴金属や酸化物導電体からなる塗布電極や多孔質電極が好ましく例示される。
本発明の燃料電池の使用時においては、水素透過構造体の金属基材側に接する水素が、金属基材中を透過して酸化物プロトン導電性膜に達し、そこで電子を放出してプロトンになる。このプロトンは酸化物プロトン導電性膜中を透過して酸素電極側に達し、そこで電子を得るとともに酸素電極側にある酸素と結合して水を生成し、系外に放出される。金属基材側及び酸素電極側での電子の授受により起電力を生じ、電池して機能する。本発明の燃料電池では、酸化物プロトン導電性膜が高いプロトン導電性を有するので、大きな出力を得ることができる。
本発明の水素透過構造体の製造方法によれば、水素透過性能を有する金属基材を酸化することなく、結晶性が高い酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜を形成することができる。従って、この製造方法により得られる本発明の水素透過構造体は、金属基材の酸化は小さく、かつ高いプロトン導電性を有する酸化物プロトン導電膜を有するものである。そして、この水素透過構造体を用いた本発明の燃料電池は、酸化物プロトン導電性膜が高いプロトン導電性を有するので、大きな出力を得ることができる。
次に、本発明を実施するための具体的な形態を説明する。
水素透過性能を有する金属基材が、水素透過性金属膜からなる場合、又は金属多孔体の表面に水素透過性金属膜を設けた基材である場合、この水素透過性金属膜の厚みは通常、10〜500μm程度が好ましい。10μm未満の場合は、金属膜の強度が不足し金属膜が破壊する場合がある。一方、500μmを越える場合は、金属膜の水素透過量が少なくなり、水素の透過が律速となって、充分なプロトン導電が得られない可能性がある。
PdやPd合金の膜をV等の膜の両面に被覆したものを用いる場合、PdやPd合金の膜の厚みは0.05〜2μm程度が通常好ましい。0.05μm未満の場合は、V等の膜(下地)を充分被覆できず、V等が劣化する可能性がある。一方、2μmを超えると高価なPd使用量が増えコストアップが問題となる。
酸化物プロトン導電性膜の厚みは、通常0.1〜20μm程度であり、好ましくは0.1〜5μm程度である。厚みが0.1μm未満では、水素がイオン化(プロトン化)することなく透過しやすくなり、一方20μmを越えると、プロトンの透過性能が低下し電池に用いた場合の出力が低下する。
酸化物プロトン導電性膜は、異なる酸化物から形成される2種以上の層により構成されていてもよい。例えば、上層(金属基材から遠い層)は二酸化炭素による劣化が小さいA(Zr1−x)O(式中、A、M及びxは前記と同じ意味を表わす。)からなり、下層(金属基材に接する層)はプロトン導電率が大きい化学式A(Ce1−x)O(式中、A、M及びxは前記と同じ意味を表わす。)からなる2層の酸化物プロトン導電性膜を用いることができる。この2層からなる膜によれば、大きなプロトン導電率が得られるとともに、二酸化炭素による劣化が小さいとの利点が得られる。
この2層からなる酸化物プロトン導電性膜の場合、A(Zr1−x)Oからなる上層の厚みとしては、0.01〜2μmであることが好ましい。厚みが0.01μm未満の場合は、二酸化炭素による劣化を防ぐ効果が充分でなく、経時による出力の低下が生じる場合もある。一方、厚みが2μmを越える場合は、プロトン導電率が低下し電池としても充分な出力が得られない場合もある。
このような2以上の層からなる酸化物プロトン導電性膜を有する水素透過構造体は、前記の金属基材上に、酸化物膜の各層を順次形成(成膜)した後、アニールする方法により得ることができる。
燃料電池の酸素電極が薄膜電極の場合、この薄膜電極は、Pd、Pt、Ni、Ruやそれらの合金を、酸化物プロトン導電性膜の上に、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法等により成膜して得ることができる。通常厚みは、0.01〜10μm程度、好ましくは0.03〜0.3μm程度である。
酸素電極が塗布電極の場合、この塗布電極は、例えばPtペースト、Pdペーストや酸化物導電体ペーストを酸化物プロトン導電性膜の上に塗布し、焼付けることにより形成することができる。このようにして形成された電極は一般的に多孔質の電極となる。酸化物導電体としては、LaSrCo酸化物、LaSrFe酸化物、SrPrCo酸化物等が挙げられる。塗布厚は通常5〜500μm程度である。
次に実施例により、本発明をさらに具体的に説明する、本発明の範囲はこの実施例に限定されない。
1.成膜工程
15mm角、厚み100μmのPd板基材(水素透過性能を有する金属基材)を、レーザー透過用の合成石英ガラス窓を備えた真空チャンバー内部のホルダーにセットし、ホルダー部の温度を300℃に加熱した。酸素を、マスフローメータを通して導入し、酸素分圧10mTorrにチャンバー内圧力を調整した。
その状態で、BaCe0.80.2の焼結体(20mmφ、厚み5mm)に、レーザー照射用窓を通してKrFエキシマレーザー(周波数20Hz)を120分間照射し、レーザーアブレーション法により、前記Pd板基材上に、厚み2.0μmのBaCe0.80.2の膜を形成し、Pd基材100μm厚/BaCe0.80.2成膜層(酸化物膜)2.0μm厚の構造体を得た。
このようにして得られた構造体の酸化物膜について、Cuターゲットを用い、薄膜XRD測定(構造評価)を入射角0.5°で実施したところ、結晶性が低く、非結晶の微粒子からなることが明らかとなった。なお、Pd板基材の酸化は見られなかった。
2.アニール処理工程
次に得られた構造体を、水素ガス中500℃で、3時間加熱した。その後、前記と同じ条件で薄膜XRD測定(構造評価)を実施したところ、ペロブスカイト構造の結晶となっていることが明らかとなった。
3.電池構造体の作成、プロトン導電率評価
このようにして得られた構造体の酸化物膜上に、ステンレスマスクを通して、2mm角サイズのPd薄膜を、0.1μmの厚みに電子ビーム蒸着で設け、Pd板基材/酸化物膜/Pd薄膜(酸化電極)の順で積層されたサンドイッチ構造を有する電池構造体(燃料電池)を得た。この電池構造体について、500℃、1気圧の水素中で、電池構造体のPd板基材とPd薄膜(酸化電極)との間に1Vの電圧を加え、その際の電流値より抵抗値を求めたところ、低い抵抗値を示し、酸化物膜が、プロトンを通すプロトン導電性を有していることが明らかとなった。又燃料電池としても大きな電池出力が得られることが確認された。

Claims (6)

  1. 水素透過性能を有する金属基材上に、アルカリ土類金属並びにZr及びCeから選ばれる金属を含む酸化物を、400℃以下の酸化性雰囲気中で蒸着して酸化物膜を形成する工程、及びこの酸化物膜を、非酸化性雰囲気中で450℃以上に1時間〜10時間加熱する工程、を有することを特徴とする水素透過構造体の製造方法。
  2. 水素透過性能を有する金属基材が、水素透過性金属膜又は金属多孔体の表面に水素透過性金属膜を設けた基材であることを特徴とする請求項1に記載の水素透過構造体の製造方法。
  3. 酸化物膜が、化学式A(L1−x)O(式中、Aはアルカリ土類金属を表わし、LはZr又はCeを表わし、MはNd、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm又はPrを表わし、かつ0≦x<0.8である。)で表わされる酸化物の膜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水素透過構造体の製造方法。
  4. 蒸着が行われる酸化性雰囲気の酸素圧が、0.0001〜20mTorrであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水素透過構造体の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の水素透過構造体の製造方法により製造された水素透過構造体。
  6. 請求項5に記載の水素透過構造体を用いることを特徴とする燃料電池。
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