JP2006286537A - 水素透過構造体、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜間の密着性に優れ、剥離が生じにくいとともに、短絡の問題も生じにくく、かつ電池出力等の発電性も良好な水素透過構造体、この水素透過構造体の製造方法、及びこの水素透過構造体を用いる燃料電池を提供する。
【解決手段】 水素透過性基材、及びその上に積層された酸化物プロトン導電性膜を有し、前記水素透過性基材の前記酸化物プロトン導電性膜側の表面が、プラトー部分を有し、表面の最大高さ(Ry)が0.3〜3.0μmであり、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)が75%以上、99%以下であることを特徴とする水素透過構造体、及びその製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 水素透過性基材、及びその上に積層された酸化物プロトン導電性膜を有し、前記水素透過性基材の前記酸化物プロトン導電性膜側の表面が、プラトー部分を有し、表面の最大高さ(Ry)が0.3〜3.0μmであり、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)が75%以上、99%以下であることを特徴とする水素透過構造体、及びその製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜により構成され、燃料電池等に好適に用いられる水素透過構造体、及びその製造方法に関する。
水素透過性能を有する基材(水素透過性基材)上に固体電解質膜を形成した水素透過構造体は、その基材側及び電解質膜側をそれぞれ水素及び酸素と接することにより電池出力(起電力)を生じるので、燃料電池等として用いられており、例えば、SOLID STATE IONICS、162−163(2003)、291−296頁(非特許文献1)に開示されている。この水素透過構造体を構成する水素透過性基材としては、Pd又はPdを含む金属からなる基材が記載されており、又固体電解質膜としては、アルカリ土類金属及びCe等の金属を含む酸化物からなる酸化物プロトン導電性膜が記載されている。酸化物プロトン導電性膜を用いることにより、プロトン伝導性ポリマー等の他の固体電解質を用いた場合より、高い耐熱性が得られ、燃料電池の作動温度を600℃程度の高温にすることができる。
しかし、燃料電池の作動温度が600℃程度の高温の場合、作動時と停止時の温度差が600℃近くになり、水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜の熱膨張係数の差違により、両者の界面に繰り返し応力が発生し、酸化物プロトン導電性膜の剥離が生じやすくなる。剥離が生じると、プロトンの導電性が無くなり電池出力は生じない。
基材−膜間の密着性を向上させる方法として、日刊工業新聞社発行、「薄膜作成の基礎(第3版)」、麻蒔立男著、(1998年)、136−140頁(非特許文献2)には、水洗、有機溶剤による洗浄、超音波洗浄やエッチング、イオンのボンバードにより、膜表面を清浄化して、イオン結合、金属結合、ファンデルワールス結合等を向上させ、密着性を向上させる方法が記載されている。しかし従来の基材であって、表面粗さRaが0.02μm程度の平滑な基材に、この方法を適用しても、満足される密着性は得られなかった。
又、基材表面に凸凹を設ける、第三物質を析出させる等により、いわゆるアンカー効果を利用して密着性を向上させる方法も考えられる。例えば、社団法人日本セラミックス協会発行 セラミックスの評価方法(1993年)、334頁左欄2.1.3(非特許文献3)には、このアンカー効果による密着性の向上が記載されている。しかし、表面の粗い基材を用いると、アンカー効果により密着性は向上するものの、プローブ又は集電体との接触面圧が高いため、膜が破れやすくなり、基材とブローブが直接接触し短絡する問題が生じる。
SOLID STATE IONICS、162−163(2003)、291−296頁 日刊工業新聞社発行、「薄膜作成の基礎(第3版)」、麻蒔立男著、(1998年)、136−140頁 社団法人日本セラミックス協会セラミックスの評価方法、(1993年)、334頁左欄2.1.3
SOLID STATE IONICS、162−163(2003)、291−296頁 日刊工業新聞社発行、「薄膜作成の基礎(第3版)」、麻蒔立男著、(1998年)、136−140頁 社団法人日本セラミックス協会セラミックスの評価方法、(1993年)、334頁左欄2.1.3
本発明は、従来技術の前記の問題を解決するためになされたものであり、水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜間の密着性に優れ、膜の剥離が生じにくいとともに、短絡の問題も生じにくく、かつ電池出力等の発電性も良好な水素透過構造体を提供することを課題とする。本発明はさらに、この水素透過構造体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は検討の結果、所定の粗さを有する水素透過性基材の表面にプラト一部分を形成することにより、この表面上に形成された酸化物プロトン導電性膜との間の密着性が向上することを見出し、以下に詳述する本発明を完成した。
本発明はその第一の発明として、水素透過性基材、及びその上に積層された酸化物プロトン導電性膜を有し、前記水素透過性基材の前記酸化物プロトン導電性膜側の表面が、プラトー部分を有し、このプラトー部分の最大高さ(Ry)が0.3〜3.0μmであり、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)が75%以上、99%以下であることを特徴とする水素透過構造体(請求項1)を提供する。
この水素透過構造体は、水素透過性基材の酸化物プロトン導電性膜側の表面が、プラト一部分を有することを特徴とする。プラトー部分とは、JIS BO671−1に、「あらい輪郭曲線の高い部分を除去してできる不規則波形部分」と定義されている。すなわち、図2に示すような断面形状であって、谷部分と平滑(粗さRaが10〜50nm程度)な頂部を有する部分を言う。
水素透過性基材表面がプラトー部分を有することにより、アンカー効果が増大し、密着強度が向上するとともに、プローブ又は集電体との接触面圧を低減することができると考えられ、膜破れによる短絡が防止される。そこで、この水素透過構造体は、水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜間の密着性に優れ、かつ膜破れによる短絡が防止されたものとなる。
このプラトー部分の最大高さ(Ry)は0.3〜3.0μmの範囲である。ここで、最大高さ(Ry)とは、「粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から最も高い山頂までの高さYpと最も低い谷底までの深さYvとの和。」と定義される(JIS B0601)。すなわち、プラトー部分の断面における最も低い高さ(すなわち、谷部分の底の高さ)と、最も高い高さ(すなわち、平滑な頂部の高さ)との間の高さの差である。
最大高さ(Ry)が0.3μm未満の場合は、アンカー効果が不十分になり、満足する密着性が得られない。一方、最大高さ(Ry)が3.0μmを越える場合は、プロトン導電抵抗が高くなり、発電性が低下する。
又、このプラトー部分の、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)は75%以上、99%以下である。ここで、負荷長さ率(tp)は、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の粗さ曲線を山頂線に平行な切断レベルで切断したときに得られる切断部分の長さの和(負荷長さηp)を基準長さLで除算し、その比を百分率で表わしたもの(tp=(ηp/L)×100)である。本発明では、切断レベルを、最大高さの70%の位置に取る。すなわち、プラトー部分の断面における最も低い位置(すなわち、谷部分の底の高さ)から、最大高さ(Ry)の70%の高さ上昇した位置を切断レベルとする。
負荷長さ率(tp)が75%未満の場合は、プローブ又は集電体との接触面圧を充分低減することができず、膜破れによる短絡が生じやすくなる。一方、負荷長さ率(tp)が99%を越える場合は、アンカー効果が不十分になる。より好ましくは、75%以上、90%以下である。
本発明の水素透過構造体を構成する水素透過性基材としては、水素透過性能を有する金属の膜(水素透過性金属膜)からなるもの、又、金属多孔体基材の表面に水素透過性金属膜を設けたものが挙げられる。
ここで、水素透過性金属膜としては、Pdの膜やPd−Ag、Pd−PtやPd−Cu等のPd合金の膜、すなわちPdを含んだ金属膜が好ましく例として挙げることができる。さらに、V、Ta若しくはNbの膜の両面に、PdやPd合金を被覆したもの、又はV、Ta若しくはNbの合金の膜に、PdやPd合金を被覆したもの、すなわちV、Nb及びTaから選ばれるいずれかを含んだ金属膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られるものは高価なPdの使用量を減少できるので、これらも好ましい例として挙げることができる。V、Ta若しくはNbの合金としては、Ni、Ti、Co、Cr等との合金が例示される。
請求項2及び請求項3は、この好ましい態様に該当し、その中で、請求項2は、水素透過性基材が、水素透過性金属膜からなる態様に該当し、請求項3は、水素透過性基材が、金属多孔体基材の表面に水素透過性金属膜を設けたものを用いた態様に該当する。
水素透過性金属膜の厚みは通常、10〜500μm程度が好ましい。10μm未満の場合は、膜の強度が不足し膜が破壊する場合がある。一方、500μmを越える場合は、膜の水素透過量が少なくなり、水素の透過が律速となって、充分なプロトン導電性が得られない可能性がある。PdやPd合金の膜をV等の膜の両面に被覆したものを用いる場合、PdやPd合金の膜の厚みは0.05〜2μm程度が通常好ましい。0.05μm未満の場合は、V等の膜(下地)を充分被覆できず、V等が酸化して劣化する可能性がある。一方、2μmを超えると高価なPd使用量が増えコストアップが問題となる。
前記のように、水素透過性基材としては、水素透過性金属膜のみからなるものの他、金属多孔体基材の表面に水素透過性金属膜を設けたものも用いられる。ここで、金属多孔体基材とは、導電性の金属であって水素の透過が可能な孔を有するものであり、SUS等からなる多孔体基材が例示される。
金属多孔体基材の表面に水素透過性金属膜を設ける方法としては、金属多孔体基材の表面上に、水素透過性金属膜を構成する金属を、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法により積層する方法が例示される。メッキ法等ウェットプロセスによる方法も採用可能である。
本発明の水素透過構造体を構成する酸化物プロトン導電性膜は、金属及び酸素を含有する化合物からなる固体電解質の膜であって、その中をプロトン(H+、陽子)が伝播する性質を有するものである。この酸化物プロトン導電性膜としては、結晶性の酸化物やアモルファスの構造の酸化物等を用いることができる。
中でも、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1つの元素、Ce、Zr及びHfからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、Nd、Ga、Al、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm及びPrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、及び酸素からなる酸化物により形成されているものが、プロトン導電性が高く好ましい。請求項4は、この好ましい態様に該当する。
このような酸化物としては、化学式A(L1−xMx)O3で表わされ、ペロブスカイト構造を有する酸化物がより好ましく例示される。請求項5は、このより好ましい態様に該当する。この式中、Aは、アルカリ土類金属を表わし、中でもSr、Ba及びCaがより好ましい。LはCe又はZrである。Mは、Nd、Ga、Al、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm又はPrを表わし、かつ0≦x<0.8であり、より高いプロトン導電性を得るために、0.1≦x≦0.3がより好ましい。
特にこの酸化物プロトン導電性膜が、化学式A(Ce1−xMx)O3(式中、A、M及びxは前記の意味を表わす。)で表わされる酸化物の層、及びこの層の中間層とは反対側の面、すなわち燃料電池としたときに空気に接する面上に積層された化学式A(Zr1−xMx)O3(式中、A、M及びxは前記の意味を表わす。)で表わされる酸化物の層、からなる場合は、A(Zr1−xMx)O3の層により、空気中のCO2による膜の劣化、経時による出力の低下を防ぎ、かつA(Ce1−xMx)O3の酸化物層により高いプロトン導電性が得られるので、好ましい。
酸化物プロトン導電性膜の厚みは、通常0.1〜20μm程度であり、好ましくは0.1〜5μm程度である。厚みが0.1μm未満では、水素がイオン化(プロトン化)することなく透過しやすくなり、一方20μmを越えると、プロトンの透過性能が低下し、燃料電池に用いた場合の電池出力が低下する場合がある。
又、酸化物プロトン導電性膜が、化学式A(Ce1−xMx)O3の層、及び化学式A(Zr1−xMx)O3の層の2層からなる場合は、Zrを含有する層の厚みとしては、0.01〜2μmの範囲が好ましい。
本発明はその第二の発明として、前記の水素透過構造体の製造方法を提供する。
すなわち、本発明の水素透過構造体は、Pdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜の表面を、研磨する工程、及びこの研磨された表面上に酸化物プロトン導電膜を形成する工程、を有する方法(請求項6)により製造することができる。
金属膜の表面を研磨には、ダイヤモンド砥粒やシリカ系やアルミナ系の砥粒が用いられる。例えば、シリカ系やアルミナ系の砥粒を用い、金属膜の表面の所定厚みを削り取ることにより、金属膜の表面の研磨を行うことができる。砥粒の好ましい粒径は、削り取る厚みやプラトー部分の求められる平滑度により変動し、限定されない。効率よく研磨するために、先ず粗い砥粒を用いて研磨し、その後細かい粒径の砥粒による研磨を行ってもよい。
砥粒による研磨の替わりに、Ar等のイオンを金属膜の表面に照射して表面の金属を削り取るイオンボンバード法による研磨も可能である。
又本発明の水素透過構造体は、前記の請求項6の方法の代りに、Pdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜を、プラトー部分が形成された型のプラトー部分に押しつけて、前記金属膜にプラトー部分を形成する工程、及びこのプラトー部分を形成した表面上に酸化物プロトン導電膜を形成する工程、を有する方法(請求項7)によっても製造することができる。
型にプラトー部分を形成する方法としては、前記の、金属膜の表面を研磨する方法と同様な、研磨による方法を挙げることができる。
請求項6、請求項7のいずれの方法においても、金属膜の表面にプラトー部分が形成され、プラトー部分の最大高さ(Ry)が0.3〜3.0μmであり、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)が75%以上、99%以下である水素透過性基材が得られた後、その表面上に酸化物プロトン導電性膜が形成される。
酸化物プロトン導電性膜を形成する方法としては、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法等の気相法が挙げられ、又ゾルゲル法等のウェットプロセス(湿式法)による方法も採用可能である。ペロブスカイト構造の酸化物プロトン導電性膜を得るためには、成膜を450℃以上の温度で、酸化性雰囲気で行うことが好ましい。又は、低温での成膜後、450℃以上の温度、非酸化性雰囲気での焼成を行うことによりペロブスカイト構造を得ることができる。
本発明の水素透過構造体は、燃料電池に好適に用いられる。この燃料電池は、本発明の水素透過構造体からなり、通常その酸化物プロトン導電性膜の上に酸素電極が設けられ、図1に示すような、酸化物プロトン導電性膜が、水素透過性基材と酸素電極に挟まれた構造を有する。酸素電極としては、Pd、Pt、Ni、Ruやそれらの合金からなる薄膜電極や、貴金属や酸化物導電体からなる塗布電極や多孔質電極が好ましく例示される。
薄膜電極は、Pd、Pt、Ni、Ruやそれらの合金を、酸化物プロトン導電性膜の上に、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、レーザーアブレーション法等により成膜して得ることができる。通常厚みは、0.01〜10μm程度、好ましくは0.03〜0.3μm程度である。
塗布電極は、例えばPtペースト、Pdペーストや酸化物導電体ペーストを酸化物プロトン導電性膜の上に塗布し、焼付けることにより形成することができる。このようにして形成された電極は一般的に多孔質の電極となる。酸化物導電体としては、LaSrCo酸化物、LaSrFe酸化物、SrPrCo酸化物等が挙げられる。塗布厚は通常5〜500μm程度である。
この燃料電池の使用時においては、水素透過構造体の金属基材側に接する水素が、水素透過性基材中及び中間層を透過して酸化物プロトン導電性膜に達し、そこで電子を放出してプロトンになる。このプロトンは酸化物プロトン導電性膜中を透過して酸素電極側に達し、そこで電子を得るとともに酸素電極側にある酸素と結合して水を生成し、系外に放出される。水素透過性基材側及び酸素電極側での電子の授受により起電力を生じ、電池して機能する。
本発明の水素透過構造体は、水素透過性基材と酸化物プロトン導電性膜との間の密着性に優れ、酸化物プロトン導電性膜の剥離が生じにくいとともに、プローブ等との接触圧が高いときの膜が破れて短絡する問題も生じにくく、かつ電池出力等の発電性も良好な水素透過構造体であり、燃料電池に好適に用いられる。この水素透過構造体は、本発明の水素透過構造体の製造方法により容易に得ることができる。
次の本発明を実施するための形態を、実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこの実施例により限定されるものではない。
実施例1、2
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.05μm程度のシリカ(SiO2)系スラリーを用いて、厚さ0.2μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させた。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.05μm程度のシリカ(SiO2)系スラリーを用いて、厚さ0.2μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させた。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
2.水素透過構造体の作成
このようにしてプラトー部分を形成した水素透過性基材を、レーザー透過用の合成石英ガラス窓を備えた真空チャンバー内部のホルダーにセットし、ホルダー部の温度を550℃に加熱した。酸素を、マスフローメータを通して導入し、酸素分圧1×10−2Torrにチャンバー内圧力を調整した。その状態で、プロトン導電性膜原料焼結体(BaCe0.8Y0.2O3)(20mmφ、厚み5mm)に、レーザー照射用窓を通してKrFエキシマレーザー(周波数20Hz)を照射して成膜を実施し、1.0μm厚の酸化物プロトン導電性膜を形成した。
このようにしてプラトー部分を形成した水素透過性基材を、レーザー透過用の合成石英ガラス窓を備えた真空チャンバー内部のホルダーにセットし、ホルダー部の温度を550℃に加熱した。酸素を、マスフローメータを通して導入し、酸素分圧1×10−2Torrにチャンバー内圧力を調整した。その状態で、プロトン導電性膜原料焼結体(BaCe0.8Y0.2O3)(20mmφ、厚み5mm)に、レーザー照射用窓を通してKrFエキシマレーザー(周波数20Hz)を照射して成膜を実施し、1.0μm厚の酸化物プロトン導電性膜を形成した。
3.電池構造体の作成
このようにして得られた水素透過構造体上に、ステンレスマスクを通して、2mm角サイズのPd薄膜を、0.1μmの厚みに電子ビーム蒸着で設け、Pd薄膜電極を形成し燃料電池構造体を得た。この電池構造体は、図1の概念断面図に示されるようなサンドイッチ構造を有する。
このようにして得られた水素透過構造体上に、ステンレスマスクを通して、2mm角サイズのPd薄膜を、0.1μmの厚みに電子ビーム蒸着で設け、Pd薄膜電極を形成し燃料電池構造体を得た。この電池構造体は、図1の概念断面図に示されるようなサンドイッチ構造を有する。
4.密着性評価
得られた水素透過構造体の酸化物プロトン導電性膜面に、スタッド(接着面のφ2.7×長さ15mmの棒)を接着剤にて取付けた後、そのスタッドを引張り、スタッドが剥がれた最大荷重を求める。その最大荷重を、膜の剥離面積で割った値を膜密着強度とし、その測定値を表1に示す。
得られた水素透過構造体の酸化物プロトン導電性膜面に、スタッド(接着面のφ2.7×長さ15mmの棒)を接着剤にて取付けた後、そのスタッドを引張り、スタッドが剥がれた最大荷重を求める。その最大荷重を、膜の剥離面積で割った値を膜密着強度とし、その測定値を表1に示す。
5.燃料電池評価
得られた電池構造体のPd板基材(水素透過性基材)側に、水素を500℃、0.4L/minで流し、Pd薄膜電極側に空気を0.4L/min流して、0.5Vでの電池出力を測定して発電性を評価し、その結果を表1に示した。電池出力が25mW/cm2以上の場合を発電良好とし、それ未満の場合を発電不足とした。又、電極とPd基材間の抵抗値から短絡の有無も評価しその結果を表1に示した。
得られた電池構造体のPd板基材(水素透過性基材)側に、水素を500℃、0.4L/minで流し、Pd薄膜電極側に空気を0.4L/min流して、0.5Vでの電池出力を測定して発電性を評価し、その結果を表1に示した。電池出力が25mW/cm2以上の場合を発電良好とし、それ未満の場合を発電不足とした。又、電極とPd基材間の抵抗値から短絡の有無も評価しその結果を表1に示した。
実施例3、4
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#400にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.8μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#400にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.8μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
実施例5
1.水素透過性基材の作成(金型転写方法)
砥粒番手#400にて研磨された、100mm、厚さ10mmのアルミナ型の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.9μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させ、金型を作った。次に、50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.04μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面にその金型を押し付けてプラトー部分をPd板基材表面に転写した。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(金型転写方法)
砥粒番手#400にて研磨された、100mm、厚さ10mmのアルミナ型の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.9μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させ、金型を作った。次に、50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.04μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面にその金型を押し付けてプラトー部分をPd板基材表面に転写した。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
実施例6
1.水素透過性基材の作成(スパッタ法)
砥粒番手#400にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面に、Arイオンを照射し、表面粗さの凸部を除去してプラトー部分を形成する。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(スパッタ法)
砥粒番手#400にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面に、Arイオンを照射し、表面粗さの凸部を除去してプラトー部分を形成する。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
実施例7、8
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#200にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ2μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#200にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ2μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例1、2
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.05μm程度のシリカ(SiO2)系スラリーを用いて、厚さ0.8μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させた。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.05μm程度のシリカ(SiO2)系スラリーを用いて、厚さ0.8μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させた。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例3、4
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#200にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.5μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
1.水素透過性基材の作成(研磨方法)
砥粒番手#200にて研磨された、50mm角、厚み0.1mmのPd板基材(水素透過性基材)の表面を、粒度0.5μm程度のアルミナ(Al2O3)系スラリーを用いて、厚さ0.5μm程度分研磨して、プラトー部分を形成させる。その表面形状を、接触式表面粗さ計(サーフテストSV−3000、ミットヨ製)を用いて測定し、その測定値(粗さ曲線)より、最大高さ(Ry)、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)を求めた。その結果を表1に示す。
このようにして得られた水素透過性基材を用いて、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成し、さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例5、6
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.02〜0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面に、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成した。さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.02〜0.05μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面に、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成した。さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
比較例7、8
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.1〜0.3μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面に、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成した。さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
50mm角、厚み0.1mmであって表面粗さRa=0.1〜0.3μm程度のPd板基材(水素透過性基材)の表面に、実施例1と同様にして、酸化物プロトン導電性膜を形成して水素透過構造体を作成した。さらに実施例1と同様にして、電池構造体の作成、密着性評価、燃料電池評価を行った。それらの結果を表1に示す。
表1の結果より明らかなように、実施例の水素透過構造体では、優れた膜密着強度が得られ、発電性も良好であり、短絡も生じない。一方、最大高さ(Ry)が0.3μm未満の比較例1、2では、膜密着強度が低い。又最大高さ(Ry)が3.0μmを越える比較例3、4では、発電性が低く発電不足である。
基材表面粗さ(Ra)が、0.02〜0.05μm程度の平滑な表面である比較例5、6では、膜密着強度が低い。一方、基材表面粗さ(Ra)が、0.1〜0.3μm程度の粗い表面である比較例7、8では、短絡が生じている。
Claims (7)
- 水素透過性基材、及びその上に積層された酸化物プロトン導電性膜を有し、前記水素透過性基材の前記酸化物プロトン導電性膜側の表面が、プラトー部分を有し、このプラトー部分の最大高さ(Ry)が0.3〜3.0μmであり、最大高さの70%の切断レベルにおける負荷長さ率(tp)が75%以上、99%以下であることを特徴とする水素透過構造体。
- 前記水素透過性基材が、Pdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜からなることを特徴とする請求項1に記載の水素透過構造体。
- 前記水素透過性基材が、金属多孔体基材の表面にPdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜、を設けたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水素透過構造体。
- 前記酸化物プロトン導電性膜が、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1つの元素、Ce、Zr及びHfからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、Nd、Ga、Al、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm及びPrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、及び酸素からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水素透過構造体。
- 前記酸化物プロトン導電性膜が、化学式A(L1−xMx)O3(式中、Aは、アルカリ土類金属を表わし、Lは、Ce又はZrを表わし、Mは、Nd、Ga、Al、Y、In、Yb、Sc、Gd、Sm又はPrを表わし、かつ0≦x<0.8である。)で表わされペロブスカイト構造を有する酸化物からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の水素透過構造体。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の水素透過構造体の製造方法であって、Pdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜の表面を、研磨する工程、及びこの研磨された表面上に酸化物プロトン導電膜を形成する工程、を有することを特徴とする水素透過構造体の製造方法。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の水素透過構造体の製造方法であって、Pdを含んだ金属膜、又はV、Nb及びTaから選ばれる金属からなる膜の両面にPdを含んだ膜を成膜して得られる金属膜を、プラトー部分が形成された型に押しつけて、前記金属膜にプラトー部分を形成する工程、及びプラトー部分を形成した表面上に酸化物プロトン導電膜を形成する工程、を有することを特徴とする水素透過構造体の製造方法。
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