JP4992680B2 - 静電荷像現像用シアントナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法に用いるための静電荷像現像用シアントナーに関する。
近年、カラー電子写真画像形成装置である複写機、プリンターの高画質化が進み、一部のものにおいては、印刷業界の色再現規格である「ジャパンカラー 2003」の色再現が達成されている。
しかしながら、イエロー、マゼンタ、シアンそれぞれのカラートナーが形成する画像における色再現領域は、コンピューターディスプレイ画面上の色再現領域を完全にカバーできていないのが現状である。その技術的な障壁は、コンピューターディスプレイ画面が透過光による加色法で視認されるのに対し、カラートナーを用いて電子写真法によって形成される画像は反射光による減色法で視認されるという原理の違いにも起因する。とりわけ、オフィス用途に多く用いられる電子写真法の画像形成装置においては、退色しない画像保存性が求められたため、特にシアン着色剤の選択幅が限定されてきた。
実際上、シアン着色剤としては銅フタロシアニン化合物が用いられてきており、この銅フタロシアニン化合物は、フルカラー画像形成用のシアン色としては、ディープトーン(濃い・深い色)の発色に優れているものの、明度が低いため、明度の高いイエロー着色剤によるイエロートナーと共に発色する二次色すなわちグリーンが彩度の不十分なものになる、という問題があった。また、爽やかでバランスの良いライトブルーの発色やビビッドトーン(冴えた鮮やかな色)の発色が十分ではなかった。
一方、明度の高いシアン着色剤としては、銅フタロシアニン染料、あるいはシアン染料であるDirect Blue 199,Direct Blue 307,Direct Blue 86,Acid Blue 9が知られている(例えば特許文献1参照。)ものの、帯電性に問題があり、実用化されていないのが実情である。
特開2003−147247号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、高い帯電性能を有し、しかも高い透明性および適切な明度が得られる静電荷像現像用シアントナーを提供することにある。
本発明の静電荷像現像用シアントナーは、少なくとも結着樹脂およびシアン着色剤を含有するシアントナー粒子よりなるものであって、
前記シアントナー粒子を構成するシアン着色剤が、下記一般式(1)〜下記一般式()のいずれかで表される置換基含有着色剤化合物のうちの少なくとも1種よりなる着色剤化合物Aと、下記一般式(6)で表される着色剤化合物Bとを、着色剤化合物Aの含有質量mAおよび着色剤化合物Bの含有質量mBの比mA:mBが90:10〜50:50となる割合で含有するものであることを特徴とする静電荷像現像用シアントナー。

〔上記一般式(1)中、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子またはスズ原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Aは、下記式(A−1)で表される芳香環を示す。

〔上記一般式(2)中、Mはガリウム原子またはアルミニウム原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。〕

〔上記一般式(3)中、Mはケイ素原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Lは、−O−を示す。さらに、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。〕

〔上記一般式(6)中、Mは銅原子を示す。また、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。〕

〔上記一般式(7)中、R2 〜R4 は、炭素数1〜22のアルキル基を示す。〕
本発明の静電荷像現像用シアントナーにおいては、前記シアン着色剤を構成する着色剤化合物Aが、上記一般式(1)において中心金属原子を示すMがケイ素原子である化合物よりなることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用シアントナーによれば、特定の置換基含有構造を有するフタロシアニン系の着色剤化合物Aと、置換基を含有しないフタロシアニン系の着色剤化合物Bとを有するものであるために、基本的に高い帯電性能を有し、しかも高い透明性および適切な明度が得られ、従って、ビビッドトーンおよびダークトーンのいずれについても高い色再現性が得られ、その結果、ビビッドトーンからダークトーンまでの広い色域について高い色再現性が得られる。
これは、着色剤化合物Aは高い彩度を有するものであるためにビビッドトーンの色再現性に優れる一方ダークトーンの色再現性には欠けるところ、ダークトーンの色再現性が得られる着色剤化合物Bが特定の割合で含有されることによって、着色剤化合物Aよび着色剤化合物Bが相補的に作用できるからであると推察される。
一般式(1)〜一般式(5)で表される化合物から選ばれる着色剤化合物Aと、一般式(6)で表される置換基を含有しないフタロシアニン系の着色剤化合物Bが共存することにより高い透明性が得られる理由は、それぞれが単独で用いられるよりも、トナー粒子中におけるシアン着色剤の分散性が高く均質化されるためであると考えられ、また、高い帯電性能が得られる理由は、シアン着色剤の分散性が高く均質化されるためにトナーの帯電量分布がシャープになるためであると考えられる。
また、本発明の静電荷像現像用シアントナーによれば、明度の高いイエロートナーと共に彩度の高いグリーンを発色することができ、また、明度が比較的低いマゼンタトナーと共に発色するブルーにおいても、当該シアントナーが高い透明性を有するためにシアン色によるドットがマゼンタ像を隠蔽しないため、高い彩度のブルーを発色することができ、ときに微妙な色合いのブルーも発色することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の静電荷像現像用シアントナー(以下、単に「シアントナー」ともいう。)は、少なくとも結着樹脂および以下のようなシアン着色剤を含有するシアントナー粒子よりなるものである。
<シアン着色剤>
本発明のシアントナーを構成するシアン着色剤は、上記一般式(1)〜上記一般式(5)のいずれかで表される置換基含有着色剤化合物のうちの少なくとも1種よりなるフタロシアニン系の着色剤化合物Aと、上記一般式(6)で表されるフタロシアニン系の着色剤化合物Bとを、着色剤化合物Aの含有質量mAおよび着色剤化合物Bの含有質量mBの比mA:mBが90:10〜50:50となる割合で含有するものである。
着色剤化合物Aの含有質量および着色剤化合物Bの含有質量の比mA:mBが90:10〜50:50の範囲であることにより、ビビッドトーンおよびダークトーンのいずれについても高い色再現性が得られ、従ってビビッドトーンからダークトーンまでの広い色域について高い色再現性が得られる。
着色剤化合物Aは、中心金属原子Mからフタロシアニン環に対して垂直方向に置換基を有する化合物であり、着色剤化合物Bは、銅フタロシアニンと同様に、フタロシアニン環に対して垂直方向に置換基を有さない化合物である。なお、ここでいう垂直方向とは、フタロシアニン環に対して同一平面上にないという意味であり、着色剤化合物Aにおいて置換基が当該平面に正確に90℃に位置することは必須ではない。
着色剤化合物Aとしては、上記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
また、上記一般式(1)〜上記一般式(6)中、Mは中心金属原子を示す。
一般式(1),一般式(3)および一般式(5)における中心金属原子Mの具体例としては、例えばSi(ケイ素原子),Ge(ゲルマニウム原子),Sn(スズ原子)などを例示することができ、特にSiが好ましい。中心金属原子MとしてSiが好ましい理由は、適切な色相角を有し、明度が十分に高いからである。
また、一般式(2)および一般式(4)における中心金属原子Mの具体例としては、例えばGa(ガリウム原子),Al(アルミニウム原子),V(バナジウム原子),In(インジウム原子)などを例示することができ、特にGaが好ましい。
さらに、一般式(6)における中心金属原子Mの具体例としては、特にCu(銅原子)が好ましい。中心金属原子MとしてCuが好ましい理由は、MがCuである着色剤化合物Bを着色剤化合物Aと併用することによってシアン着色剤全体としてその分散がより均一化されるからである。
また、上記一般式(1)〜上記一般式(3)および上記一般式(5)中、Zは、各々ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または上記一般式(7)で表される化合物を示す。
Zとしては、例えば−OSi(CH3 3 ,−OSi(CH2 CH3 3 ,−OSi(CH2 CH2 CH3 3 などが挙げられる。
また、上記一般式(3)〜上記一般式(5)中、Lは、−O−または−OSi(R1 2 O−を示す。ただし、以上において、R1 は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、またはヒドロキシ基のいずれかである。
さらに、上記一般式(1)〜上記一般式(6)中、Aは、各々独立に電子吸引基を有してもよい芳香環を示し、Aの具体例としては、例えば下記式(A−1)〜下記式(A−29)に示すものを例示することができ、好ましくは下記式(A−1)に示すものである。
また、上記一般式(7)中、R2 〜R4 は、各々、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、または炭素数6〜18のアリールオキシ基を示す。
以上のようなシアン着色剤を用いることにより、得られるシアントナーを用いて普通紙上に形成した可視画像が、明度をL* 、赤−緑方向の色相をa* 、黄−青方向の色相をb* とするL* * * 系表色系によって表す場合に、色相角が180〜240°の範囲となる。
ここに、L* * * 系表色系とは色を数値化して表すのに有用に用いられる手段であり、z軸方向のL* は明度を表し、x軸およびy軸のa* およびb* の両者で色相と彩度を表す。なお、明度とは色の相対的な明るさをいい、色相とは赤、黄、緑、青、紫などの色合いをいい、彩度とは色の鮮やかさの度合いをいう。
そして、色相角とは、例えば明度がある値をとるときの色相と彩度の関係を表すx軸−y軸平面において、ある座標点(a,b)と原点Oとの半直線が、x軸の+方向(赤方向)から半時計回りの方向において、x軸の+方向に伸びる直線となす角度をいう。なお、x軸−y軸平面において、a* で示されるx軸の−方向が緑方向であり、b* で示されるy軸の+方向が黄方向であり、当該y軸の−方向が青方向である。
シアン着色剤の含有量としては、シアントナー粒子全体に対して好ましくは2〜12質量%、より好ましくは4〜8質量%である。
<結着樹脂>
結着樹脂としては、特に限定されずに用いることができる。
このような結着樹脂の具体例として、例えば、スチレン系樹脂、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂などのビニル系重合体、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アミド樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられ、特に、透明性や重ね合わせ画像の色再現性を向上させるために、透明性が高く、溶融特性が低粘度で高いシャープメルト性を有する、スチレン−アクリル系共重合樹脂が好適に挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、結着樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体;アクリル酸、フマル酸などのカルボン酸系単量体などを使用することができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような結着樹脂としては、分子量分布の最大ピークが3,000〜20,000、好ましくは3,500〜18,000、ガラス転移点温度(Tg)が10〜60℃、好ましくは20〜50℃、軟化点温度が70〜110℃、好ましくは80〜100℃である樹脂を使用することが好ましい。
<シアントナーの製造方法>
本発明のシアントナーを製造する方法は、結着樹脂よりなる微粒子(以下、「結着樹脂微粒子」という。)とシアン着色剤を含有する着色剤微粒子とを凝集、融着させるものであって、具体的には、例えば乳化重合凝集法が挙げられる。
乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された結着樹脂微粒子の分散液を、他の着色剤微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
この結着樹脂微粒子としては、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の構成とすることもでき、この場合、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した第1樹脂微粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する方法を採用することができる。
本発明のシアントナーを乳化重合凝集法によって得る場合の製造工程の一例を具体的に示すと、
(1)シアン着色剤を含有する着色剤微粒子が水系媒体中分散されてなる着色剤微粒子の分散液を得る着色剤微粒子分散液調製工程、
(2)結着樹脂を形成すべき重合性単量体に必要に応じて離型剤、荷電制御剤などのトナー粒子構成材料を溶解あるいは分散させて重合性単量体溶液を調製し、これを水系媒体中に添加し、機械的エネルギーを加えて油滴を形成し、次いで水溶性ラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該油滴中において重合反応を行うことにより、結着樹脂微粒子を得る結着樹脂微粒子重合工程、
(3)結着樹脂微粒子および着色剤微粒子が存在している水系媒体中に、凝集剤を添加し、温度調節することにより、塩析を進行させると同時に凝集・融着を行い、シアントナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程、
(4)水系媒体からシアントナー粒子を濾別し、当該シアントナー粒子から界面活性剤などを除去する濾過、洗浄工程、
(5)洗浄処理されたシアントナー粒子を乾燥する乾燥工程、
(6)乾燥処理されたシアントナー粒子に外添剤を添加する工程、
から構成される。
ここで、「水系媒体」とは、水50〜100質量%と、水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランを例示することができ、得られる樹脂を溶解しないアルコール系有機溶媒が好ましい。
着色剤微粒子形成工程においては、機械的エネルギーによって水系媒体中に着色剤微粒子を分散させた着色剤微粒子の分散液が調製され、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではなく、高速回転するローターを備えた撹拌装置「クレアミックス」(エムテクニック社製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。
この着色剤微粒子形成工程において調製される分散液中の着色剤微粒子は、その体積基準のメジアン径が20〜1,000nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜140nm、特に好ましくは30〜100nmである。
着色剤微粒子の体積基準のメジアン径を10〜500nmに制御する方法としては、例えば上述の機械的エネルギーの大きさを調整することなどにより、制御することができる。
また、結着樹脂微粒子重合工程において調製される分散液中の結着樹脂微粒子は、その体積基準のメジアン径が50〜300nmの範囲であることが好ましい。
〔連鎖移動剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子を乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えば2−クロロエタノール、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタンおよびスチレンダイマーなどを挙げることができる。
〔重合開始剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子をまたは乳化重合凝集法によって製造する場合に、結着樹脂を得るための重合開始剤は、水溶性の重合開始剤であれば適宜のものを使用することができる。重合開始剤の具体例としては、例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど)、アゾ系化合物(4,4’−アゾビス4−シアノ吉草酸およびその塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩など)、パーオキシド化合物などが挙げられる。
〔界面活性剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子を乳化重合凝集法によって製造する場合に使用する界面活性剤としては、従来公知の種々のアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン界面活性剤などを用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸塩類;ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類;ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類;ポリエトキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸エステル塩、およびその誘導体類などを挙げることができる。
また、カチオン系界面活性剤としては、例えば脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などを挙げることができる。
さらに、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエートなどのソルビタン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレートなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマーなどを挙げることができる。
〔凝集剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子を乳化重合凝集法によって製造する場合に使用する凝集剤としては、例えばアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩を挙げることができる。凝集剤を構成するアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどが挙げられ、凝集剤を構成するアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられる。これらのうち、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましい。前記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の対イオン(塩を構成する陰イオン)としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。
〔離型剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子中には、オフセット現象の抑止に寄与する離型剤が含有されていてもよい。ここに、離型剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油ワックス、蜜蝋ワックスなどを挙げることができる。
シアントナー粒子中に離型剤を含有させる方法としては、シアントナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程において、離型剤微粒子の分散液(ワックスエマルジョン)を添加し、結着樹脂微粒子と着色剤微粒子と離型剤微粒子とを塩析、凝集、融着させる方法や、シアントナー粒子を形成する塩析、凝集、融着工程において、離型剤を含有する結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを塩析、凝集、融着させる方法を挙げることができ、これらの方法を組み合わせてもよい。
シアントナー粒子中における離型剤の含有割合としては、結着樹脂100質量部に対して通常0.5〜5質量部とされ、好ましくは1〜3質量部とされる。離型剤の含有割合が結着樹脂100質量部に対して0.5質量部未満であると、十分なオフセット防止効果が得られず、一方、結着樹脂100質量部に対して5質量部より大きいと、得られるシアントナーが透光性や色再現性の低いものとなる。
〔荷電制御剤〕
本発明のシアントナーを構成するシアントナー粒子中には、荷電制御剤が含有されていてもよい。ここに、荷電制御剤としては、特に限定されず摩擦帯電により正または負の電荷を与える種々の物質を挙げることができ、例えば、シアントナー粒子に用いられる負帯電性の荷電制御剤としては、シアントナーの色調や透光性に悪影響を及ぼさないよう、無色、白色あるいは淡色の荷電制御剤が挙げられる。このような荷電制御剤としては、例えば、サリチル酸誘導体の亜鉛やクロムによる金属錯体(サリチル酸金属錯体)、カリックスアレーン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩化合物などを好適に挙げることができる。具体的には、サリチル酸金属錯体としては、例えば特開昭53−127726号公報、特開昭62−145255号公報などに開示されるもの、カリックスアレーン系化合物としては、例えば特開平2−201378号公報などに開示されるもの、有機ホウ素化合物としては、例えば特開平2−221967号公報に開示されるもの、含フッ素4級アンモニウム塩化合物としては例えば特開平3−1162号公報に開示されるものを挙げることができる。
シアントナー粒子中における荷電制御剤の含有割合としては、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜10質量部とされ、好ましくは0.5〜5質量部とされる。
シアントナー粒子中に荷電制御剤などの内添剤を含有させる方法としては、上記に示したオフセット防止剤を含有させる方法と同様の方法を挙げることができる。
<シアントナー粒子の粒径>
本発明のシアントナーの粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この平均粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
シアントナーの体積基準のメジアン径は「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にデータ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(シアントナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、シアントナー分散液を調製し、このシアントナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
<外添剤>
上記のシアントナー粒子は、そのままで本発明のシアントナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該シアントナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のシアントナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、シアントナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔現像剤〕
本発明のシアントナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明のシアントナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
キャリアの体積基準のメジアン径としては20〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜60μmとされる。キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
好ましいキャリアとしては、耐スペント性の観点から、被覆樹脂としてシリコーン系樹脂、オルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂(グラフト樹脂)またはポリエステル樹脂を用いたコートキャリアが挙げられ、特に、耐久性、耐環境安定性および耐スペント性の観点から、オルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂(グラフト樹脂)に、イソシアネートを反応させて得られた樹脂で被覆したコートキャリアを好ましく挙げられる。
このようなシアントナーによれば、特定の置換基含有構造を有するフタロシアニン系の着色剤化合物Aと、置換基を含有しないフタロシアニン系の着色剤化合物Bとを有するものであるために、基本的に高い耐光性を有し、しかも高い彩度および適切な色相角が得られ、従って、ビビッドトーンおよびダークトーンのいずれについても高い色再現性が得られ、その結果、ビビッドトーンからダークトーンまでの広い色域について高い色再現性が得られる。
これは、着色剤化合物Aは高い彩度を有するものであるためにビビッドトーンの色再現性に優れる一方ダークトーンの色再現性には欠けるところ、ダークトーンの色再現性が得られる着色剤化合物Bが特定の割合で含有されることによって、着色剤化合物Aよび着色剤化合物Bが相補的に作用できるからであると推察される。
また、本発明の静電荷像現像用シアントナーをイエロートナーと共に用いて形成したグリーン画像について、当該静電荷像現像用シアントナーのシアン着色剤がビビッドトーンからダークトーンまでの広い色域について高い色再現性が得られることから退色速度がイエロートナーとなって当該グリーン画像が経年劣化により色が薄めになってもグリーンの色みの変動が小さい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔着色剤微粒子分散液の調製例1〕
n−ドデシル硫酸ナトリウム9.2質量部をイオン交換水160質量部に撹拌溶解し、撹拌を継続しながら、着色剤化合物Aとして、下記式(1−a)で表されるフタロシアニン系化合物〔1−a〕5質量部、および、着色剤化合物Bとして、下記式(6−a)で表されるフタロシアニン系化合物〔6−a〕5質量部を徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クレアミックス」(エムテクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。この着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径で80nmであった。
〔着色剤微粒子分散液の調製例2〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物Aであるフタロシアニン系化合物〔1−a〕の添加量を7質量部にすると共に、着色剤化合物Bであるフタロシアニン系化合物〔6−a〕の添加量を3質量部にしたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で90nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔2〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例3〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物Aであるフタロシアニン系化合物〔1−a〕の添加量を9質量部にすると共に、着色剤化合物Bであるフタロシアニン系化合物〔6−a〕の添加量を1質量部にしたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で100nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔3〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例4〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに下記式(3−a)で表されるフタロシアニン系化合物〔3−a〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で86nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔4〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例5〕
着色剤微粒子分散液の調製例3において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりにフタロシアニン系化合物〔3−a〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で96nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔5〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例6〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに、下記式(1−b)で表されるフタロシアニン系化合物〔1−b〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で106nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔6〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例7〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに、下記式(1−c)で表されるフタロシアニン系化合物〔1−c〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で82nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔7〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例8〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに、下記式(1−d)で表されるフタロシアニン系化合物〔1−d〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で94nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔8〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例9〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに、下記式(2−e)で表されるフタロシアニン系化合物〔2−e〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で96nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔9〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例10〕
着色剤微粒子分散液の調製例2において、着色剤化合物Aとしてフタロシアニン系化合物〔1−a〕の代わりに、下記式(2−f)で表されるフタロシアニン系化合物〔2−f〕を用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で107nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔10〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例11(比較用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物Aであるフタロシアニン系化合物〔1−a〕の添加量を4質量部にすると共に、着色剤化合物Bであるフタロシアニン系化合物〔6−a〕の添加量を6質量部にしたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で82nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔11〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例12(比較用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物Aであるフタロシアニン系化合物〔1−a〕の添加量を9.5質量部にすると共に、着色剤化合物Bであるフタロシアニン系化合物〔6−a〕の添加量を0.5質量部にしたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔12〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例13(イエロートナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物A(フタロシアニン系化合物〔1−a〕)および着色剤化合物B(フタロシアニン系化合物〔6−a〕)、合計10質量部の代わりに、C.I.Pigment Yellow 74を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で102nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔13〕を調製した。
〔着色剤微粒子分散液の調製例14(マゼンタトナー用)〕
着色剤微粒子分散液の調製例1において、着色剤化合物A(フタロシアニン系化合物〔1−a〕)および着色剤化合物B(フタロシアニン系化合物〔6−a〕)、合計10質量部の代わりに、C.I.Pigment Red 122を10質量部用いたことの他は同様にして、粒子径が体積基準のメジアン径で98nmである着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔14〕を調製した。
〔樹脂微粒子分散液の製造例1〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコに、予めアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交換水2760gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。一方、離型剤として下記式(W)で表される化合物72.0g、スチレン115.1g、n−ブチルアクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合液を80℃に加温して溶解させて第1の単量体溶液を調製した。循環経路を有する機械式分散機により、前記界面活性剤溶液(80℃)中に、前記第1の単量体溶液(80℃)を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)の分散液を調製した。次いで、この分散液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃にて3時間にわたって加熱、撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、ラテックスを調製した。
次いで、このラテックスに、重合開始剤(KPS)8.00gおよび水溶性連鎖移動剤として2−クロロエタノール10.0gをイオン交換水240gに溶解させた溶液を添加し、15分経過後、80℃で、スチレン383.6g、n−ブチルアクリレート140.0g、メタクリル酸36.4gからなる第2の単量体溶液を126分間かけて滴下した。滴下終了後、60分にわたって加熱撹拌することにより重合(第2段重合)を行った後、40℃まで冷却し樹脂微粒子〔1〕を含有する樹脂微粒子分散液〔LX−1〕を調製した。
式(W):C{CH2 OCO(CH2 20CH3 4
〔シアントナーの製造例1〕
樹脂微粒子分散液〔LX−1〕1250gと、イオン交換水2000gと、着色剤微粒子分散液〔1〕165gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた5リットルの四つ口フラスコに入れて撹拌して会合用溶液を準備した。この会合用溶液の内温を30℃に調整した後、5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物52.6gをイオン交換水72gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6分間かけて90℃まで昇温した(昇温速度=10℃/分)。その状態で、「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の平均粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム115gをイオン交換水700gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、液温度90℃±2℃にて6時間にわたって加熱、撹拌することにより融着を継続させた。その後、6℃/分の条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した会合粒子を固液分離し、15リットルのイオン交換水による洗浄を4回繰り返し、その後、40℃の温風で乾燥して、シアントナー母体粒子〔1〕を得た。
〔外添剤処理〕
このシアントナー母体粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合した。その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、シアントナー粒子〔1〕よりなるシアントナー〔1〕を製造した。
なお、シアントナー母体粒子について、疎水性シリカの添加によっては、その粒径は変化しない。
〔シアントナーの製造例2〜12〕
シアントナーの製造例1において、着色剤微粒子分散液〔1〕の代わりにそれぞれ着色剤微粒子分散液〔2〕〜〔12〕を用いたことの他は同様にして、シアントナー母体粒子〔2〕〜〔12〕を得、シアントナーの製造例1と同様にして外添剤処理を行うことにより、シアントナー粒子〔2〕〜〔12〕よりなるシアントナー〔2〕〜〔12〕を製造した。なお、シアントナー粒子〔11〕〜〔12〕は、比較用のものである。
〔イエロートナーの製造例1〕
シアントナーの製造例1において、着色剤微粒子分散液〔1〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔13〕を用いたことの他は同様にして、イエロートナー母体粒子〔13〕を得、シアントナーの製造例1と同様にして外添剤処理を行うことにより、イエロートナー粒子〔13〕よりなるイエロートナー〔13〕を製造した。
〔マゼンタトナーの製造例1〕
シアントナーの製造例1において、着色剤微粒子分散液〔1〕の代わりに着色剤微粒子分散液〔14〕を用いたことの他は同様にして、マゼンタトナー母体粒子〔14〕を得、シアントナーの製造例1と同様にして外添剤処理を行うことにより、マゼンタトナー粒子〔14〕よりなるマゼンタトナー〔14〕を製造した。
〔現像剤の調製〕
上記のシアントナー〔1〕〜〔12〕、イエロートナー〔13〕およびマゼンタトナー〔14〕の各々に、シリコーン樹脂を被覆した体積基準のメジアン径60μmのフェライトキャリアを、前記シアントナーの濃度が6質量%になるよう混合し、二成分現像剤である現像剤〔1〕〜〔14〕を調製した。なお、現像剤〔1〕〜〔10〕が本発明に係るものであり、現像剤〔11〕〜〔12〕が比較用のものである。
<実施例1〜10、比較例1〜2>
この現像剤〔1〕〜〔12〕を用いて、フルカラー高速複合機「bizhub C 6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、定着線速310mm/min(約65枚/分)に設定された条件下でプリント画像形成動作を行い、下記(1)〜(6)の実機評価を行った。結果を表1に示す。
(1)ライトブルーの発色性
黄緑からライトブルーの領域にあたる6色のカラーコード(#ccffb3、#b3ffb3、#b3ffcc、#b3ffe6、#b3ffff、#b3e6ff)のパッチ画像を「PODグロスコート紙128g/m2 」(王子製紙社製)にプリントし、発色性、識別性を、
6色とも発色および識別が明瞭、かつ優良である場合を「優良」、
6色とも識別が可能で良好である場合を「良好」、
6色が5段階(5色)に識別できる場合を「実用可」、
6色が4段階(4色)以下に識別される場合を「不良」
として評価した。
(2)ダークブルーの発色性
ブルーからバイオレットの領域にあたる6色のカラーコード(#0077b3、#003cb3、#0000b3、#3c00b3、#7700b3、#b200b3)のパッチ画像を「PODグロスコート紙128g/m2 」(王子製紙社製)にプリントし、発色性、識別性を、
6色とも発色および識別が明瞭、かつ優良である場合を「優良」、
6色とも識別が可能で良好である場合を「良好」、
6色が5段階(5色)に識別できる場合を「実用可」、
6色が4段階(4色)以下に識別される場合を「不良」
として評価した。
(3)グリーンの色再現性
緑色系(黄緑〜青緑色)ロゴマークを採用している企業、地方自治体および公共機関から無作為に抽出した50団体のロゴマークを、各社ホームページより下記に詳細を記すコンピューターディスプレイ上に表示し、それを転写紙「和紙コピー大王」(小津産業社製)にプリントした。作製したプリント物を無作為に抽出した10代〜70代のパネラー100名に提示し、プリント上のロゴマークがディスプレイ上に表示したロゴマークと比較して違和感なく再現されている」と評価した人の数で評価を行った。
〔評価基準〕
A;「再現されている」と評価した人が90人以上(優良)
B;「再現されている」と評価した人が80人以上90人未満(良好)
C;「再現されている」と評価した人が60人以上80人未満(実用可能)
D;「再現されている」と評価した人が60人未満(不良)
−コンピューターディスプレイ条件−
・コンピュータ:iMAC(アップルコンピュータ(株)製)
・24インチワイドスクリーン液晶表示画面
・画面解像度:1920×1200ピクセル
・2.16GHz Intel Core 2 Duo プロセッサ1
・4MB共有L2キャッシュ
・1GBメモリ(2×512MB SO−DIMM)
・250GBシリアルATAハードドライブ2
・8x二層式SuperDrive(DVD+R DL、DVD±RW、CD−RW)
・NVIDIA GeForce 7300 GT 128MB GDDR3 メモリ
・AirMac ExtremeおよびBluetooth2.0内蔵
・Apple Remote
(4)透明性
OHT画像の透明性について以下のように評価した。すなわち、「330型自記分光光度計」(日立製作所社製)により、まず、トナーが担持されていないOHTシートをレファレンスとしてその可視分光透過率を測定して450nmでの分光透過率を求め、次に、OHTシート上にトナー付着量0.4mg/cm2 のベタ画像を形成したOHT画像について同様にして450nmの分光透過率を求め、レファレンスの分光透過率を100%としたときのOHT画像の分光透過率を算出した。数値が大きいほど透明性に優れており、本発明においては、80%以上であれば良好な透明性を有すると判断される。
(5)帯電特性
現像ローラ上のトナーの帯電特性を帯電量分布測定機「E−SPART III 」(ホソカワミクロン(株)製)を使用して逆極性トナーを個数%で測定した。
(6)文字チリとドットの評価
温度32℃、湿度90%RHの環境下において、画像率2%の画像をA4横通紙で10万枚形成した後、1/2の領域に2mm2 の大きさの平仮名文字画像、残りの1/2の領域に100μm2 のドット画像が形成されたテスト画像を1枚形成し、当該テスト画像を50倍の光学顕微鏡を用いて観察し、
文字画像、ドット画像共に再現されている場合を「優良」、
文字画像は再現されているがドット画像の輪郭はトナーのチリによりぼけて見える場合を「良好」、
文字画像は再現されているがドット画像の輪郭が僅かにしか確認できない場合を「実用可」、
文字画像、ドット画像共に再現することができず、文字が読めない場合を「不良」
として評価した。
以上のように、実施例1〜10に係る現像剤〔1〕〜〔10〕によれば、ライトブルー、ダークブルーの良好な発色が得られると共にグリーンの良好な再現性が得られ、優れた透明性が得られ、さらに高い帯電特性が得られることが確認された。

Claims (2)

  1. 少なくとも結着樹脂およびシアン着色剤を含有するシアントナー粒子よりなる静電荷像現像用シアントナーであって、
    前記シアントナー粒子を構成するシアン着色剤が、下記一般式(1)〜下記一般式()のいずれかで表される置換基含有着色剤化合物のうちの少なくとも1種よりなる着色剤化合物Aと、下記一般式(6)で表される着色剤化合物Bとを、着色剤化合物Aの含有質量mAおよび着色剤化合物Bの含有質量mBの比mA:mBが90:10〜50:50となる割合で含有するものであることを特徴とする静電荷像現像用シアントナー。

    〔上記一般式(1)中、Mはケイ素原子、ゲルマニウム原子またはスズ原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Aは、下記式(A−1)で表される芳香環を示す。


    〔上記一般式(2)中、Mはガリウム原子またはアルミニウム原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。〕

    〔上記一般式(3)中、Mはケイ素原子を示す。また、Zは下記一般式(7)で表される化合物を示す。また、Lは、−O−を示す。さらに、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。

    〔上記一般式(6)中、Mは銅原子を示す。また、Aは、上記式(A−1)で表される芳香環を示す。〕

    〔上記一般式(7)中、R2 〜R4 は、炭素数1〜22のアルキル基を示す。〕
  2. 前記シアン着色剤を構成する着色剤化合物Aが、上記一般式(1)において中心金属原子を示すMがケイ素原子である化合物よりなることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用シアントナー。
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