JP4990601B2 - 電気音響変換器用振動板および該振動板用のフィルム - Google Patents

電気音響変換器用振動板および該振動板用のフィルム Download PDF

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Description

本発明は、各種音響機器に使用される電気音響変換器用振動板とこれに用いられるフィルムに関し、さらに詳細には、スピーカー振動板として好適であり、成形性と高出力時の耐久性に優れた電気音響変換器用振動板に関する。
小型電子機器(例えば、携帯電話、PDA、ノートブックコンピューター、DVD、液晶TV、デジタルカメラ、携帯音楽機器など)の普及により、これら電子機器に使用される小型のスピーカー(通常、マイクロスピーカーと呼ばれる)や小型のレシーバ、さらにはマイクロホン、イヤホン等の小型の電気音響変換器の需要が非常に高まりつつある。
一般に、スピーカー振動板には、音響輻射音圧レベルを維持するため密度が低いこと、歪を抑制して耐許容入力を大きく保持するため剛性が大きいことに加えて、再生周波数帯を広げるため比弾性率が大きいこと、振動板の分割振動を抑え周波数特性を平坦にするため内部損失が大きいことなどが要求される。また、スピーカーの駆動源であるボイスコイル近傍や車載用スピーカーなどに使用する場合には、振動板が高温に長時間さらされるため、このような使用条件下で十分に耐えうる耐熱性が必要となる。
一方、近年、モバイルやユビキタス社会あるいは、音楽ソースのデジタル化などを背景に、各種小型電子機器の高機能化、高性能化が行われている。これらに用いられているスピーカーにおいても、例えば、携帯電話のスピーカー振動板に要求される耐入出力レベルが通常、汎用機種の0.3W程度に対して、高出力機種では、0.5〜0.6W程度以上(現状での上限は1.2W程度)と向上してきている。また、現状では0.6〜0.8W程度の機種が多く、1.0Wを超える機種の比率は低い。
ここで例えば、特許文献1及至3には、芳香族ポリサルホン樹脂、具体的には、ポリエーテルサルホン樹脂からなるフィルムを成形したスピーカー振動板が開示されている。これらの特許文献では、ポリエーテルサルホン樹脂からなるフィルムを用いることでスピーカー振動板の成形性、耐熱性や音響特性などに優れることが記載されている。しかしながら、これらの特許文献に記載のスピーカー振動板では、高出力時の耐久性が不十分であり、振動板の亀裂や破壊などが発生しやすいという問題があった。また、これらの特許文献には、芳香族ポリサルホン樹脂の構造、特に、特定の繰り返し単位を有する芳香族ポリサルホン樹脂からなるフィルムを成形したスピーカー振動板と高出力時の耐久性については記載も検討もされていない。
特許文献4には、ポリエーテル芳香族ケトン樹脂、具体的には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を成形したスピーカー振動板が開示されている。該特許文献では、ポリエーテルエーテルケトン樹脂からなるフィルムの弾性率が30,000kg/cm(約3000MPa)であり、値が高いために高音の再生に優れていることなどが記載されている。しかしながら、該特許文献では、マイクロスピーカーやマイクロスピーカーの低音の再生に関する記載、あるいは、ポリエーテル芳香族ケトン樹脂と他の樹脂との混合物からなる振動板の高出力時の耐久性や成形性については記載も検討もされていない。
一方、高出力時の耐久性に優れたスピーカー振動板としては、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)フィルムやポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)フィルムなどの二軸延伸熱固定フィルムが用いられている。しかしながら、これらのフィルムは、結晶性で剛性が高すぎるために最低共振周波数(f:エフゼロ)が高く、低音再生性に劣るなど音響特性が不十分であったり、特に、振動板の成形性(プレス成形や真空成形など)や成形サイクルがガラス転移温度(Tg)の高い非晶性樹脂(ポリエーテルイミドなど)からなるフィルムよりも劣るという問題があった。
特開昭60−139099号公報 特開昭59−63897号公報 特開2002−291092号公報 特開昭58−222699号公報
本発明の目的は、成形性と高出力時の耐久性に優れた電気音響変換器用振動板および当該振動板に用いられるフィルムを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の繰り返し単位を有する芳香族ポリサルホン樹脂と結晶性樹脂とを含有するフィルムを用いることにより、上記課題を解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨とするところは、
下記構造式(1)の繰り返し単位を有するポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムを成形してなることを特徴とする電気音響変換器用振動板に存する。
Figure 0004990601
(式中、R乃至Rは、−O−、−SO−、−S−、C=Oである。但し、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−SO−であり、且つ、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−O−である。Ar、Ar及びArは、6〜24の炭素原子を含有するアリーレン基であり、好ましくは、フェニレン又はビフェニレンである。a及びbは、0又は1のいずれかである。)
ここで、前記ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)は、下記構造式(2)の繰り返し単位を有するポリフェニルサルホン樹脂が好適に用いることができる。
Figure 0004990601
また、前記結晶性樹脂(B)は、下記構造式(3)の繰り返し単位を有するポリエーテルエーテルケトン樹脂が好適に用いることができる。
Figure 0004990601
また、本発明の別の要旨は、引張弾性率が1000MPa以上、2500MPa未満であることを特徴とする前記電気音響変換器用振動板に用いられるフィルムに存する。ここで、該フィルムは、平均厚みが40μm以下のものが好適に用いることができる。
本発明によれば、特に、携帯電話などの小型電子機器のスピーカー振動板として好適であり、成形性と高出力時の耐久性に優れた電気音響変換器用振動板とこれに用いられるフィルムが提供できる。
以下、本発明を詳しく説明する。
なお、本発明における数値範囲の上限値及び下限値は、本発明が特定する数値範囲内から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の均等範囲に包含するものである。また、本発明における主成分とは、通常50質量%以上、好ましくは80質量%以上含有する成分のことである。
まず、本発明の電気音響変換器用振動板は、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムを成形してなることを特徴とする。
ここで、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)とは、その構造単位に芳香核結合、スルホン結合、エーテル結合およびビフェニル結合を含む熱可塑性樹脂であり、下記構造式(1)の繰り返し単位を有する芳香族ポリサルホン樹脂である。
Figure 0004990601
(式中、R乃至Rは、−O−、−SO−、−S−、C=Oである。但し、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−SO−であり、且つ、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−O−である。Ar、Ar及びArは、6〜24の炭素原子を含有するアリーレン基であり、好ましくは、フェニレン又はビフェニレンである。a及びbは、0又は1のいずれかである。)
一般に、ビフェニル又はビフェニレン基の濃度が高くなる程、ポリマーの耐衝撃性などの特性は良好になる傾向にある。構造式(1)において、好ましくは50モル%以上、より好ましくは75モル%以上のアリーレン基Ar、Ar及びArは、p−ビフェニレンのようなビフェニレン基である。このビフェニル結合を必須の構成単位として含有することで高出力時の耐久性に優れるものと思われる。また、繰り返し単位数は、1〜100の整数であり、機械物性の確保の点から、通常20〜50のものが好適に用いられる。
ここで、構造式(1)の繰り返し単位を有するポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)としては、種々の組み合わせの繰り返し単位を有するものがあるが、本発明においては、ガラス転移温度(Tg)が150〜320℃、好ましくは、160〜300℃、特には180〜250℃であるものが好適に用いられる。ガラス転移温度(Tg)が150℃以上であれば、例えば、スピーカーの駆動源であるボイスコイル近傍や車載用スピーカーなどに使用する場合にも十分耐熱性があるため好ましく、一方、320℃以下であれば、振動板の成形(プレス成形や真空成形など)も比較的低温で行えるため好ましい。
本発明においては、特に、下記構造式(2)の繰り返し単位を有するガラス転移温度(Tg)が220℃のポリフェニルサルホン樹脂がフィルムの製膜加工性、振動板の加工性、耐熱性、音響特性および高出力時の耐久性などの点から好適に用いられる。具体的には、ソルベイアドバンストポリマーズ(株)から商品名「Radel R」として商業的に入手可能である。
Figure 0004990601
本発明で用いられるポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が採用できる。これらは、米国特許第3,634,355号、第4,008,203号、第4,108,837号及び第4,175,175号などの明細書に詳述されている。また、市販の樹脂をそのまま使用してもよい。ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂は、1種のみを単独で、又は2種以上を適宜混合して使用してもよい。
次に、結晶性樹脂(B)とは、示差走査熱量測定により結晶融解ピーク温度(Tm)が観察される樹脂であり、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリケトン樹脂、ポリアリールケトン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂などがあげられ、これらは、1種のみを単独で、又は2種以上を適宜混合して使用してもよい。
また、結晶性樹脂(B)の結晶融解ピーク温度(Tm)は、260〜380℃であることが好ましい。ここで、結晶融解ピーク温度が260℃以上であれば、本発明の電気音響変換器用振動板の耐熱性が向上し、例えば、リフロー工程における耐熱性が付与される。一方、結晶融解ピーク温度が380℃以下であれば、例えば、フィルムの溶融成形において汎用の設備を用い、比較的低温(上限温度430℃)での加工が出来るため好ましい。
さらに、結晶性樹脂(B)の結晶融解ピーク温度(Tm)とポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)とが、Tg<Tmの関係にあることが好ましい。ここで、該関係にあると、フィルムを熱プレス成形等によって振動板を加工する際に、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)以上の温度域でフィルムに温度分布が生じてもフィルムのドローダウンが抑制でき、また、加工温度域での応力−歪曲線も改良されるため、結果として、厚み精度の良い振動板を作製することが出来る。
本発明においては、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)との混合性や成形加工温度域が近く、耐熱性や力学特性にも優れたポリアリールケトン樹脂が好適に用いられる。ここで、ポリアリールケトン樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合及びケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂等があるが、本発明においては、下記構造式(3)の繰り返し単位を有するポリエーテルエーテルケトン樹脂がポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)との混合性(相溶性)や成形加工温度域が近く、耐熱性や力学特性にも優れており、また、フィルムの製膜加工性、振動板の加工性、耐熱性、音響特性および高出力時の耐久性などの点から好適に用いられる。
Figure 0004990601
具体的には、VICTREX(株)から商品名VICTREX PEEK「151G」、「381G」、「450G」、DEGUSSA(株)から商品名VESTAKEEP「2000G」、「3001G」「4000G」、ソルベイアドバンストポリマーズ(株)から商品名KetaSpirePEEK「KT−820NT」、「KT−880NT」、ガルーダケミカル(株)から商品名GATONE PEEK「5300」、「5400」、「5600」などとして商業的に入手可能である。
次に、本発明においては、前記したポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)との混合質量比が(A)/(B)=95〜55/5〜45であること好ましい。ここで、該混合質量比であれば、通常、非晶性樹脂であるポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)がフィルムのマトリックス(海)を形成するために、熱プレス成形等によって振動板を加工する際に、加工性やそのサイクルが良好であり、また、各種接着剤(例えば、アクリル系、エポキシ系などのUV硬化タイプや溶剤希釈タイプなど)や有機溶剤によるボイスコイルや筐体との接着性も良好となるため好ましい。さらに、結晶性樹脂(B)により、耐熱性や耐溶剤性などが向上し、熱プレス成形等によって振動板を加工する際に、加工温度域での応力−歪曲線も改良されるため、結果として、厚み精度や深絞り性の良い振動板を作製することが出来るため好ましい。これらのことから、本発明においては、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)との混合質量比が(A)/(B)=90〜60/10〜40であることがさらに好ましく、(A)/(B)=85〜65/15〜35であることが特に好ましい。
本発明の電気音響変換器用振動板は、前記したポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムを用いればよく、該フィルムを構成する樹脂組成物には、必要性に応じて他の樹脂を30質量%以下、好ましくは、20質量%以下の範囲で混合してもかまわない。
ここで他の樹脂としては、特に制限されるものではないが、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、液晶ポリマーおよび熱可塑性エラストマーなどが挙げられるが、本発明においては、主成分の樹脂との混合性やフィルムの製膜加工性などの点からポリスルホン樹脂およびポリエーテルイミド樹脂が好適に用いられる。これらの混合する他の樹脂は、1種のみを単独で、又は2種以上を適宜混合して使用してもよい。
さらに、本発明の電気音響変換器用振動板に用いられるフィルムには、上記した成分以外に、本発明の趣旨を超えない範囲で、充填材や各種添加剤、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、着色剤、滑剤、難燃剤等を適宜配合してもよい。
次に、本発明の電気音響変換器用振動板に用いられるフィルム及びその製造方法について説明する。まずフィルムの製膜方法としては、公知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法やカレンダー法、あるいは流延法等を採用することができ、特に限定されるものではないが、フィルムの生産性等の面からTダイを用いる押出キャスト法が好適に用いられる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる組成物の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね300℃以上、430℃以下である。溶融混練には、一般的に使用される単軸押出機、二軸押出機、ニーダーやミキサーなどが使用でき、特に制限されるものではないが、混合樹脂組成物の均一分散性、得られるフィルムの諸特性の安定性から二軸押出機、特に、同方向二軸押出機を用いることがより好ましい。
本発明で用いられるフィルムの厚みは、特に制限されるものではないが、電気音響変換器用振動板としては、5〜150μm、通常8〜100μm程度である。ここで、フィルムの厚み精度(%)(〔(フィルム厚み−平均厚み)/(平均厚み)〕×100)は、再生周波数帯、周波数特性などの音響特性に影響するため、±10%以内であることが好ましく、±8%以内であることがさらに好ましく、±5%以内であることが特に好ましい。また、フィルムの押出機からの流れ方向(MD方向)とその直交方向(TD方向)における物性の異方性をできるだけ少なくなるように製膜することも重要である。
また、本発明で用いられるフィルムの引張弾性率は、1000MPa以上、2500MPa未満であることが好ましい。ここで、引張弾性率が1000MPa以上であれば、電気音響変換器用振動板として使用可能な剛性(腰)を有しており、一方、引張弾性率が2500MPa未満であれば、例えば、マイクロスピーカーの振動板の場合、ハンドリング性や高出力時の耐久性などに優れた厚みが20〜40μmのフィルムを用いても最低共振周波数(f:エフゼロ)が十分低く、低音域の再生性が確保され音質が良好となるため好ましい。これらのことから、本発明においては、引張弾性率が、2000MPa以上、2500MPa未満であることがさらに好ましい。
ここで、例えば、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)フィルムは、引張弾性率が6000MPa程度であるため、携帯電話などのマイクロスピーカーの振動板において、最低共振周波数(f:エフゼロ)を低くするためには、フィルム厚みをかなり薄くする必要があり、ハンドリング性や静電気による振動板加工プロセス中での影響も大きくなり問題となることがある。
このようにして得られたフィルムは、電気音響変換器用振動板としてさらに加工される。ここでは、スピーカー振動板を例として説明する。加工方法は特に限定されるものではないが、該フィルムをそのガラス転移温度や軟化温度を考慮して加熱しプレス成形や真空成形等によりドーム形状やコーン形状などに加工される。また、振動板の形状は特に制限されず、任意であり、円形状、楕円形状、オーバル形状などが選択できる。
本発明で用いられるフィルムは、引張弾性率がある程度低いため、特に小型の電気音響変換器用振動板に用いた場合に、低音域の再生性が確保され音質が良好となるため好ましい。ここで、振動板の大きさとしては、最大径が25mm以下、好ましくは、20mm以下、下限は通常5mm程度のものが好適に用いられる。なお、最大径とは振動板の形状が円形状の場合には直径、楕円形状やオーバル形状の場合には長径を採用するものとする。
前記したように本発明においては、振動板の形状は特に制限されず、任意であり、円形状、楕円形状、オーバル形状などが選択できるが、例えば、特開平5−30592号公報や特開平11−146487号公報などに記載されているようなボイスコイル保持用の凹部を有する振動板などの深絞り性が要求される場合には、用いられるフィルムの加工温度域における引張破断伸びが少なくとも100%以上、好ましくは200%以上、特には300%以上であることがさらに好ましい。上限値は、通常600%程度である。ここで、引張破断伸びが300%以上であるフィルムは、種々の形状の振動板が破断トラブルなども少なく、安定して加工出来るため好ましい。
さらに、振動板面には、所謂タンジェンシャルエッジと呼ばれている横断面形状がV字状の溝などを適宜付与することができる。この際、フィルムの平均厚みが40μm以下、より好ましくは20〜38μmであると、厚みが十分確保されているためにハンドリング性も良く、プレス成形等の時間当たりの加工性や加工精度(形状の再現性)が向上しやすいため好ましい。
また、振動板の加工適性や防塵性あるいは、音響特性の調整や意匠性向上等のために用いるフィルムや成形した振動板の表面にさらに帯電防止剤や各種エラストマー(例えば、ウレタン系、シリコーン系、炭化水素系、フッ素系など)をコーティングや積層したり、金属を蒸着したり、スパッタリングあるいは、着色(黒色や白色など)するなどの処理を適宜行ってもよい。さらに、アルミニウムなどの金属や他のフィルムとの積層、あるいは、不織布との複合化なども適宜行ってもよい。
本発明の電気音響変換器用振動板は、スピーカー振動板に用いた場合に、高出力時の耐久性に優れている。例えば、携帯電話においては汎用機種の0.3W程度に対して、高出力機種に適用できる0.6〜1.0W程度の耐出力レベルに対応が可能となる。また、ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムは、スピーカー振動板、特にマイクロスピーカーの振動板としての基本的な音響特性に加えて、耐熱性や振動板加工時の成形性にも優れている。
以上、スピーカー振動板を中心に説明したが、本発明のフィルムから得られる電気音響変換器用振動板の適用範囲としては、スピーカーに限定されることなく、レシーバやマイクロホン、イヤホン等の電気音響変換器であれば、全てに適用可能であり、特に、携帯電話のマイクロスピーカーとして好適に用いられる。
以下に実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、本明細書中に表示されるフィルムについての種々の測定値および評価は次のようにして行った。ここで、フィルムの押出機からの流れ方向を縦方向、その直交方向を横方向とよぶ。
(1)ガラス転移温度(Tg)、結晶融解ピーク温度(Tm)
パーキンエルマー(株)製DSC−7を用いて、試料10mgをJIS K7121に準じて、加熱速度を10℃/分で昇温した時のサーモグラムから求めた。
(2)平均厚み
得られたフィルムの横方向から等間隔にマイクロメーターで20点測定し、その平均値を求めた。
(3)フィルム比重
得られたフィルムをJIS K7112(D法)により測定した。
(4)引張弾性率
得られたフィルムの横方向についてJIS K7127により温度23℃の条件で測定した。
(5)引張破断伸び(200℃)
得られたフィルムの縦方向についてJIS K7127により温度200℃、試験速度200mm/分の条件で測定した。また、下記の基準で評価した結果も併記した。
(◎):引張破断伸びが300%以上
(○):引張破断伸びが100%以上、300%未満
(×):引張破断伸びが100%未満
(6)耐久性評価
得られたフィルムを加熱し、200〜220℃でプレス成形によりタンジェンシャルエッジを有するφ16mmの円形状ドーム型振動板を得た。次にボイスコイル、マグネット、フレーム、ダンパーなどによって構成されるマイクロスピーカーユニットを作製した。得られたマイクロスピーカーは、耐久性試験機(SIGMA電子(株)製、ST−2000B)の端子に接続して、ホワイトノイズのEIAモードで、0.3W(1.55V)〜0.8W(2.53V)まで0.1W間隔で入力負荷を変化させ、100時間の連続入力で5セットの振動板全てに亀裂や破壊が見られない最大の入力レベル(W)を求めた。また、下記の基準で評価した結果も併記した。
(○):最大の入力レベルが0.6W以上
(×):最大の入力レベルが0.5W以下
(実施例1)
ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)として、ポリフェニルサルホン樹脂(ソルベイアドバンストポリマーズ(株)製、Radel R‐5000、Tg:220℃、非晶性樹脂)(以下、単にPPSUと略記することがある)85質量部と結晶性樹脂(B)として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス(株)製、PEEK450G、Tg:143℃、Tm:334℃)(以下、単にPEEKと略記することがある)15質量部とをTダイを備えたφ40mm単軸押出機を用いて設定温度370℃で溶融混練し、190℃のキャストロールで急冷製膜することにより平均厚みが35.0μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
表1に示すように、実施例1において、フィルムを構成する樹脂組成物をPPSU70質量部とPEEK30質量部との混合樹脂組成物に変更した以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが35.0μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
表1に示すように、実施例2において、結晶性樹脂(B)として、PEEKに替えてポリエーテルケトン樹脂(ビクトレックス(株)製、PEEK−HT G22、Tg:162℃、Tm:378℃)(以下、単にPEKと略記することがある)とし、溶融混練時の設定温度を390℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが35.0μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
表1に示すように、実施例1において、フィルムを構成する樹脂組成物をポリエーテルサルホン樹脂(住友化学(株)製、スミカエクセルPES4100G、Tg:223℃、非晶性樹脂)(以下、単にPESと略記することがある)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが35.0μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
表1に示すように、実施例2において、フィルムを構成する樹脂組成物をPPSUに替えてPESに変更した以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが35.0μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて、評価した結果を表1に示す。
Figure 0004990601
表1より、本発明のポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムを成形してなるスピーカー振動板は、成形性が良好であり、高出力時の耐久性に優れ、さらに、加工温度域(200℃)での引張破断伸びが大きく、例えば、深絞り成形性にも優れることが確認できる(実施例1及至3)。なお、PPSU単体からなるフィルムの200℃での引張破断伸びは、285.2%であった。これに対して、ビフェニル結合を有さない従来のポリエーテルサルホン樹脂からなるフィルム(比較例1)や該樹脂とPEEKとを含有するフィルム(比較例2)を成形してなるスピーカー振動板は、成形性には優れるものの、高出力時の耐久性が不十分であることが確認できる。PESとPEEKとの相溶性は、PPSUとPEEKとの相溶性よりも劣るため比較例2ではPEEKを混合しているにもかかわらず、耐久性がむしろ低下していることが確認できる。


Claims (10)

  1. 下記構造式(1)の繰り返し単位を有するポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)とを主成分として含有するフィルムを成形してなることを特徴とする電気音響変換器用振動板。
    Figure 0004990601
    (式中、R乃至Rは、−O−、−SO−、−S−、C=Oである。但し、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−SO−であり、且つ、R乃至Rのうちの少なくとも1つは、−O−である。Ar、Ar及びArは、6〜24の炭素原子を含有するアリーレン基であり、好ましくは、フェニレン又はビフェニレンである。a及びbは、0又は1のいずれかである。)
  2. ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)のガラス転移温度が180〜250℃であることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器用振動板。
  3. ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)が下記構造式(2)の繰り返し単位を有するポリフェニルサルホン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の電気音響変換器用振動板。
    Figure 0004990601
  4. 結晶性樹脂(B)がポリアリールケトン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気音響変換器用振動板。
  5. 結晶性樹脂(B)が下記構造式(3)の繰り返し単位を有するポリエーテルエーテルケトン樹脂であることを特徴とする請求項項1乃至4のいずれかに記載の電気音響変換器用振動板。
    Figure 0004990601
  6. ポリビフェニルエーテルサルホン樹脂(A)と結晶性樹脂(B)との混合質量比が(A)/(B)=95〜55/5〜45であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気音響変換器用振動板。
  7. 振動板の最大径が25mm以下であることを特徴とする請求項1及至6のいずれかに記載の電気音響変換器用振動板。
  8. 振動板がスピーカー振動板であることを特徴とする請求項1及至7のいずれかに記載の電気音響変換器用振動板。
  9. 引張弾性率が1000MPa以上、2500MPa未満であることを特徴とする請求項1及至8のいずれかに記載の振動板用のフィルム。
  10. 平均厚みが40μm以下であることを特徴とする請求項1及至9のいずれかに記載の振動板用のフィルム。

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