JP4990396B2 - サイドウォール保護手段を備えたタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ブロック構造体をタイヤのサイドウォールに設けることに関する。特に、本発明は、タイヤのサイドウォールの周囲に沿って設けられていて、サイドウォールを切断及び穴あけから保護し、ランフラット性能を向上させ、軟弱な地面に対して追加のトラクションを生じさせるブロック構造体に関する。
マックマニス(McMannis)に付与された米国特許第6,533,007号明細書(以下、「マックマニス明細書」という)は、グリップ作用を提供すると共にサイドウォール周りを支持する段部を備えたサイドウォールトレッド要素延長部を備えたオフロード用タイヤを開示している。マックマニス明細書は、石及び轍(わだち)の側部を上るタイヤを更に考察している。サイドウォール延長部は、タイヤサイドウォールに沿って延びると共にトレッド中心線から遠ざかる方向に内方に開口した窪みを有する外面を備えている。
ルーニー等(Rooney et al. )に付与された米国特許第7,048,022号明細書(以下、「ルーニー明細書」という場合がある)は、タイヤの外側領域及び上部サイドウォールのためのパンク防止パッドを備えたタイヤトレッドを開示している。かかるトレッドは、中央トレッドゾーン及び互いに反対側に位置する側方トレッドゾーンに分割された中央トレッド幅を有するものとして定義される。側方トレッドゾーンは、1対のトレッド要素相互間からタイヤのショルダ中に延びる細長いパッドによって保護されている。
米国特許第6,533,007号明細書 米国特許第7,048,022号明細書
本発明は、半径方向末端にトレッドを有すると共にトレッドの軸方向反対側の縁部の各々からタイヤの軸線に向かって半径方向に延びるサイドウォールを有するタイヤを開示している。サイドウォールは、互いに円周方向に間隔を置いてサイドウォールの各々に固定されていて、タイヤに対して同心状に第1のリングを構成する第1の一連のブロックと、互いに円周方向に間隔を置いてサイドウォールの各々に固定されていて、タイヤに対して同心状であって、第1のリングよりも小さな半径を有する第2のリングを構成する第2の一連のブロックとを有する。第2の一連のブロックは、第1の一連のブロックよりも小さい半径を有し、第2のリングに属するブロックは、第1のリングに属するブロックに対して互い違いの円周方向配置関係をなすと共に第1のリングに属するブロックに対して半径方向オーバーラップ関係をなす。ブロックの各々は、その関連のサイドウォールに固定されたベースと、頂部と、ベースと頂部との間に位置する第1の対をなす円周方向に間隔を置くと共に軸方向に延びる側面と、ベースと頂部との間に位置する第2の対をなす半径方向に間隔を置くと共に軸方向に延びる側面とを有する。第2の対をなす側面は、ベースから鋭角をなして軸方向に延び、それにより第1の傾斜面を提供する。
本発明の幾つかの実施形態が図面に記載されている。
本発明のブロックコンポーネントの一実施形態の斜視図である。 図1に示されているブロックの平面図である。 図2に示されているブロックの側面図である。 サイドウォールに固定されたブロックの2つの列を有するタイヤの部分側面図である。 図4の5‐5線矢視断面図である。 路上危険物に近づいているタイヤを示す図である。 本発明のブロック及びサイドウォールが路上危険物によって撓んでいる状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態としてのブロックの斜視図である。 図8に示されているブロックの平面図である。 図9に示されているブロックの側面図である。 図8に示されているブロックが取り付けられたタイヤサイドウォールの部分側面図である。 図11の12‐12線矢視断面図である。 本発明のブロックの第3の実施形態の斜視図である。 図13に示されているブロックの平面図である。 図14に示されているブロックの側面図である。 タイヤサイドウォールの部分側面図であり、タイヤサイドウォールに固定された第3の実施形態としてのブロックの4つの列を示す図である。 図16の17‐17線矢視断面図である。
本発明によれば、タイヤのサイドウォールに設けられた本発明のブロック構造体が攻撃的な(損傷を与える)物体からのタイヤのケーシングの保護を可能にし、軟弱な地面に対するトラクションを向上させ、サイドウォールからのブロックのかぎ裂き又は引き裂きを制限し、タイヤが低圧で走行しているときのケーシングプライの曲率を減少させることが判明した。別の利点及び別の特徴は、種々の図を参照して行う以下の説明から明らかになり、これらの図は、本発明の好ましい実施形態を図示する目的で与えられているに過ぎず、本発明を限定するものと解されてはならない。
図面の図6を参照すると、本発明のタイヤ12が示されている。タイヤ12は、典型的には、ゴム及び他の材料で作られた標準型ラジアルタイヤ又はラジアルプライタイヤであるが、他形式のタイヤ、例えばバイアスプライタイヤも又、本発明の範囲に含まれる。図6に示されているように、タイヤ12は、一般に、ケーシングプライ100を有し、このケーシングプライは、強度及び形状をタイヤに与えるコードのネットワークを意味している。ケーシングプライ100は、1対の互いに反対側に位置するビード102相互間に延び、これらの周りに上方に曲げられている。ラジアルタイヤを考慮する場合、ケーシングプライ100を構成するコードのネットワークは全て、移動方向に対して約90°の角度をなして位置している。さらに、ケーシングプライ100は、内側ライナ104の半径方向外方に位置決めされ、この内側ライナは、互いに反対側に位置するビード先端106相互間に延びている。補強コードの多数のプライから成るベルト構造体110が、ケーシングプライ100の半径方向外方に且つ中央トレッド領域104の内方に位置している。ケーシングプライ100がタイヤのサイドウォール内に設けられていることにより、タイヤは、ばねのように働くことができ、融通性及び乗り心地の快適さを与える。さらに、ベルト構造体110は、中央トレッド領域108を補強し、走行距離を長くすると共に良好な性能を提供する。
ケーシングプライ100は、タイヤの強度を向上させると共にその形状を安定化させるよう機能すると共に融通性及び乗り心地の快適さを提供するので、ケーシングプライ100の保護が重要である。これは、鋭利な物体がタイヤをパンクさせる恐れがあり、タイヤケーシングプライ100を劣化させそれによりタイヤの寿命を短くするオフロード走行において特に重要である。
図1〜図3は、本発明において用いられるブロック構造体10の一実施形態を示している。図4に示されているように、ブロック構造体10は、タイヤ12のサイドウォール11周りに同心パターンをなして互いに円周方向等間隔を置いてタイヤ12の互いに反対側のサイドウォール11に形成されている。ブロック構造体10は、図5に示されているようにタイヤ12のサイドウォール11から外方に突き出ており、図5は、図4の5‐5線矢視断面図である。以下に説明する実施形態のいずれにおいても、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック構造体10の形状は、軟弱な地面に対して最高のトラクションを提供する。さらに、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック構造体10の形状及びパターンは又、そのようにしていなければ、それぞれ、ブロックのかぎ裂き又は引き裂きを生じさせたり、タイヤが低圧で走行しているときにケーシングプライの曲率を減少させたりする攻撃的な物体からサイドウォールを保護する。
図1〜図5に示されているブロックの実施形態は、各々、主要構成要素として、一緒になって3次元台形構造体を形成する6つの主要な表面を有している。6つの表面のうちの4つは、図1に示されている。第1の表面は、ブロック構造体10の頂面又は頂部フェース13であり、この第1の表面は、全体としてタイヤ12のサイドウォール11に平行である。
第2の表面は、ブロック10の底面又はベース15であり、この第2の表面は、全体として、タイヤサイドウォール11の曲率を辿り、これに固定されている。一実施形態では、ベース15は、タイヤ12のサイドウォール11と共に形成される。別の実施形態では、第2の表面又はベース15は、タイヤ12のサイドウォール11に取り付けられている。さらに別の実施形態では、第2の表面又はベース15は、サイドウォール11を形成した後にサイドウォール11に取り付けられる。
第1の表面13と第2の表面15の両方は、形状が代表的には、四辺形であり、例えば長方形又は台形である。例えば図2に示されている一実施形態では、長方形フェース13の2つの互いに平行な辺相互間の幅“w”は、ベース15の2つの共通の互いに平行な辺相互間の幅“x”よりも小さい。
ブロック10の第3及び第4の表面17,19は、全体としてタイヤ12のサイドウォール11に垂直であり、この垂直方向は、地面に対するスリップ方向であり、したがって、第3及び第4の表面は、オフロード走行に用いられる場合、例えば、軟弱な地面である泥又は砂の走行の際に追加のトラクションを提供する。第3及び第4の表面17,19は各々、フェース13及びベース15と少なくとも1つの共通の辺を共有する。図1の実施形態に示されているように、第3及び第4の表面17,19は、代表的には、台形の形を形成し、この台形の短い方の長さ“w”は、ブロック10のフェース13と共通であり、台形の長い方の長さ“x”は、ブロック10のベース15と共通である。長さ“x”は又、図1〜図5に示されている実施形態のブロック10の全長でもある。長さ“x”は、好ましくは、ブロック10による支持トラクションに適当な面積を提供するのに十分大きいが、好ましくは、上部サイドウォール中にブロック10の少なくとも2つのリングを設けることができるほど小さい。タイヤが1200R20サイズのタイヤ(これは、本明細書において提供される測定値に用いられた例示のタイヤであるに過ぎない)である。一実施形態では、長さ“x”は、約61mmである。
台形の形を形成する第3及び第4の表面17,19の高さ“y”は、ブロック10のベース15からフェース13までの距離でもあり、この高さは、好ましくは、約10mmである。代表的には、高さ“y”は、ブロック10による支持トラクションに適当な面積を提供すると共にサイドウォールを穴あけから保護するのに十分高い。さらに、高さ“y”は、路上の危険物、例えば泥又は砂中の物体によるかぎ裂きに対する不必要な露出を生じさせ又は過度の体積をタイヤ12のサイドウォール11のゴムに追加する高さまでは延びないことが好ましい。高さ“y”は、代表的には、タイヤの高さ又はサイズで決まる。
ブロック10の第5及び第6の表面21,23は、ブロック10のベース15からブロック10のフェース13まで傾斜又は外方に角度がつけられた勾配をもたらす。図4及び図5に示されているように、第5及び第6の表面21,23の外方角度つき勾配は、半径方向である。サイドウォールに対する路上危険物の大多数の経路に鑑みて、第5及び第6の表面21,23の外方角度つき勾配を半径方向にすることにより、物体、例えば路上危険物がタイヤサイドウォールのブロック10をかぎ裂きし又は引き裂くのが阻止される。さらに、ブロック10は、サイドウォールに対して良好に固定されているので、ブロックの厚さは、タイヤサイドウォール及びケーシングを路上危険物による穴あけから良好に保護する。図3に示されているように、外方角度“α”は、ベース15からの第5の表面21の外方角度であり、この外方角度は、好ましくは、20°〜40°である。一実施形態では、外方角度“α”は、約25°である。しかしながら、角度“α”は、0°を超える角度と90°との間のどのような角度であっても良い。さらに、角度“α”は、ブロックが物体でかぎ裂きされないようにするのにできる限り小さいが、適当なブロック高さがサイドウォールを保護すると共にブロックによる最も大きな支持トラクションを生じさせるのに十分な面積を提供することができるほど大きいことが好ましい。ブロックが物体でかぎ裂きされないようにするためには、“α”は、好ましくは45°未満である。角度“β”は、ブロック10のベース15からブロック10のフェース13までの第6の表面23の外方角度であり、この角度“β”も又、0°よりも大きい角度と90°との間の任意の角度であって良い。角度“α”と同様、角度“β”は、好ましくは、20°〜40°である。一実施形態では、外方角度“β”は、約25°である。角度“β”は、ブロックが物体でかぎ裂きされないようにするのにできる限り小さいが、適当なブロック高さがサイドウォールを保護すると共にブロックによる最も大きな支持トラクションを生じさせるのに十分な面積を提供することができるほど大きいことが好ましい。ブロックが物体でかぎ裂きされないようにするためには、“β”は、好ましくは45°未満である。好ましくは、角度“α”と角度“β”は、相対的に等しいが、角度“α”と角度“β”は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、大幅に異なっていても良い。
図2に示されているように、第5の表面21は、幅“u”を有している。幅“u”は、代表的には、ブロック10の長さ“x”に等しく又はこれよりも僅かに小さい。第5の表面21の幅“u”は、タイヤ12の円周方向において適当な剛性をブロック10に与えるのに十分広いことが好ましい。さらに、図2に示されているように、第6の表面23は、幅“v”を有している。幅“v”は、第5の表面21の幅“u”に等しくても良いが、幅“v”は、ブロック10がタイヤ12の半径方向にテーパすることができるよう第5の表面21の幅“u”よりも小さいのが良い。第5の表面21の幅“u”と同様、第6の表面23の幅“v”は、タイヤ12の円周方向に適当な剛性をブロック10に与えるのに十分広いことが好ましい。
図4及び図5は、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック10から成る2つの円周方向列又はリングを示している。図示の実施形態では、ブロック10の各円周方向リングは、円周方向に等間隔を置いて位置したブロック10から成る。ブロックの各リングに属するブロックは、円周方向に等間隔を置いて位置する必要はなく、このことは、本発明の精神及び範囲から逸脱しない。さらに、ブロック10の各リングは、タイヤ12の回転中心112から互いに異なる半径を有し、それにより、ブロック10は、半径方向に互いにオフセットしている。この半径方向オフセットにより、タイヤ12のサイドウォール11周りに円周方向に延びるブロック10から成る2つの別々の円周方向リングが形成される。サイドウォールの寸法及び特定のブロックの寸法に応じて、ブロックの3つ以上のリングを用いても良い。ブロック10の2つの円周方向リングを半径方向にオフセットさせることにより、轍内における良好な側方グリップが得られると共に扁平走行時又は低圧走行時に良好なサイドウォール支持が得られる。
例えば、半径方向にオフセットしたブロック10相互間には空間又はボイドが形成され、かかる空間又はボイドにより、轍内の泥又は水雪(半分解けた雪)が未改修状態の道路の走行時に円周方向においてブロック10の前に堆積することができる。ブロック10相互間の距離“B”は、制限されないが、この距離は、好ましくは、1mm〜5mmである。また、距離“B”は、タイヤサイドウォールにより多くのブロックを形成することができるようできるだけ小さいことが好ましい。
また、ブロックをオフセットさせると共にオーバーラップさせることにより、タイヤが扁平走行しているとき、サイドウォール支持作用が向上する。ブロック10をオフセットさせると共にこれらが互いにオーバーラップしている場合、タイヤが扁平な状態でゼロ圧力又はほぼゼロの圧力の転動時の場合であっても、追加の厚みにより、ケーシングプライの曲率が減少する。ブロック10が互いにオーバーラップしていない場合、ケーシングプライは、ブロック10相互間の曲率が小さくなるので迅速に疲労する。
図4では、ブロック10は、オフセットしていて、距離“A”にわたり半径方向にわたり互いにオーバーラップしている。ブロック10が互いにオーバーラップしているので、距離“A”は、ゼロよりも大きい。図4に示されている一実施形態では、ブロック10の第1のリングと第2のリングは、互いにほぼ同じ寸法を有し、その結果、ベース15からフェース13までの第5又は第6の表面21,23の傾斜長さである寸法“l”は、ブロック10の全てについて同じである。距離“A”は、図4に示されているように、ブロック10の傾斜長さ“l”と同じである。距離“A”は、扁平走行中、ケーシングプライの曲率を減少させるに足るほど大きいことが好ましい。一実施形態では、距離“A”と距離“l”は、両方とも約30mmである。別の実施形態では、距離“A”は、約20mmであり、距離“l”は、約30mmである。さらに別の実施形態では、距離“A”は約30mmであり、距離“l”は、約20mmである。
図6及び図7は、タイヤ12のサイドウォールを保護するよう機能するサイドウォールブロックの一例を示している。図6に示されているように、シャープな縁を有し、タイヤ中心の下に位置する固定状態の1個のデブリ200が、もう少しでタイヤ12のサイドウォール11を穴あけしようとしている。ブロック10の表面21,23は、タイヤの半径方向に傾けられているので、タイヤが回転すると、デブリ200は、ブロック10の表面に接触してこれに圧力を加えるが、ブロック10のかぎ裂き又は引き裂きを回避する。さらに、ブロック10の厚みの追加により、デブリ200は、サイドウォール11に直接接触しないようになり、それどころか、デブリ200は、ブロック10に直接接触する。デブリ200によって生じ、例えば、図7において矢印で示された内方変形によって示されている応力は、サイドウォールブロック10が設けられていないタイヤとは対照的に、ブロック10が設けられている場合、ケーシングプライ200及びタイヤ12全体に良好に分布される。したがって、デブリ200をケーシングプライ100から遠ざけたままにすることにより、ケーシングプライ100が、保護され、タイヤ12の寿命が延びる。
図8〜図10は、本発明に用いられる別の実施形態としてのブロック構造体30を示している。図11に示されているように、ブロック構造体30は、タイヤ12のサイドウォール11周りに同心パターンで互いに円周方向等間隔を置いてタイヤ12の互いに反対側のサイドウォール11上に形成されている。ブロック構造体30は、図12に示されているようにタイヤ12のサイドウォール11から外方に突き出ており、図12は、図11に示されている12‐12線矢視断面図である。上述の実施形態では、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック構造体30の傾斜面の数の増大により、攻撃的な物体からの最高度の耐穴あき性又は耐パンク性が得られ、もしそのようにしなければ、攻撃的な物体は、サイドウォール11のブロックのかぎ裂き又は引き裂きを生じさせる。ブロック10と同様、タイヤ12のサイドウォール11に設けられているブロック構造体30の形状及びパターンは又、それぞれ、サイドウォールにブロックが設けられていないタイヤと比較して、追加の軟弱な地面に対する追加のトラクションを生じさせると共にタイヤを低い圧力で走行させているときのケーシングプライの曲率を減少させる。
図8〜図12に示されているブロックの実施形態は、各々、主要構成要素として、一緒になって頂部を備えた3次元切頭ピラミッド形構造体を形成する6つの主要な表面を有している。6つの表面のうちの5つは、図8に示されている。第1の表面は、ブロック構造体30の頂面又は頂部フェース33であり、この第1の表面は、全体としてタイヤ12のサイドウォール11に平行である。第2の表面は、ブロック30の底面又はベース35であり、この第2の表面は、全体として、タイヤサイドウォール11の曲率を辿り、これに固定されている。
第1の表面33と第2の表面35の両方は、形状が代表的には、四辺形であり、例えば長方形又は台形である。例えば図9に示されている一実施形態では、フェース33の長方形の2つの互いに平行な円周方向に延びる辺相互間の幅“n”は、ベース35の2つの共通の互いに平行な辺相互間の幅“j”よりも小さい。幅“j”は、図8〜図12に示されている実施形態のブロック30の全幅でもある。幅“j”は、好ましくは、ブロック30による支持トラクションに適当な面積を提供するのに十分大きいが、好ましくは、タイヤ12のサイドウォール11の円周方向に多数のブロック30を設けることができるほど小さい。一実施形態では、幅“j”は、約30〜63mmである。さらに、一実施形態では、幅“m”は、約15〜30mmである。さらに別の実施形態では、幅“j”は、61mmであり、幅“m”は、30mmである。
図9に示されているように、ブロック30の一実施形態は、フェース33の2つの互いに平行に半径方向に延びる辺を有し、この辺の長さ“p”は、ベース35の2つの互いに平行に半径方向に延びる辺の長さ“o”よりも小さい。長さ“o”は、図8〜図12に示されている実施形態のブロック30の全長でもある。長さ“o”は、好ましくは、ブロック30による支持トラクションに適当な面積を提供するのに十分大きいが、好ましくは、タイヤ12のサイドウォール11の半径方向にブロック30の少なくとも2つのリングを設けることができるほど小さい。一実施形態では、長さ“o”は、約49〜60mmである。さらに、一実施形態では、長さ“p”は、約15〜33mmである。さらに別の実施形態では、長さ“o”は、60mmであり、長さ“p”は、30mmである。
ブロック30のそれぞれの残りの表面、即ち、第3の表面37,第4の表面39、第5の表面41及び第6の表面43は、ブロック30のベース35からブロック30のフェース33まで外方に角度がつけられた勾配をもたらす。第3、第4、第5及び第6の表面37,39,41,43が全て、ブロック30のベース35からフェース33まで外方に角度のついた勾配を生じさせるようにすることにより、サイドウォール11とブロック10の第3、第4、第5及び第6の表面17,19,21,23との間の急な移行に起因したサイドウォールの亀裂の恐れが大幅に減少する。さらに、急な移行を無くすことにより、ブロック30は、路上危険物による引き裂き又はかぎ裂きから保護される。ブロック10は、サイドウォールに対して良好に固定されているので、ブロックの厚さは、タイヤサイドウォール及びケーシングを路上危険物による穴あけから良好に保護する。第3及び第4の表面37,39は、代表的には、台形の形を形成し、この台形の短い方の長さ“p”は、ブロック30のフェース33と共通であり、台形の長い方の長さ“o”は、ブロック30のベース35と共通である。図11及び図12に示されているように、第3及び第4の表面37,39の外方角度つき勾配は、半径方向である。
第3及び第4の表面37,39と同様、第5及び第6の表面41,43は、代表的には、台形の形を形成し、この台形の短い方の幅“n”は、ブロック30のフェース33と共通であり、台形の長い方の幅“j”は、ブロック30のベース35と共通である。図11及び図12に示されているように、第5及び第6の表面41,43の外方角度つき勾配は、半径方向である。
図11に示されているように、長さ“o”は、幅“j”よりも大きくても良く、これらよりも小さくても良く、或いはこれに等しくても良い。第5の表面41の幅“j”は、タイヤ12の円周方向において適当な剛性をブロック30に与えるのに十分広いことが好ましい。第6の表面43の幅は、示されていないが、これは、代表的には、第5の表面41の幅“j”に等しいが、第6の表面43の幅は、ブロック30がタイヤ12の半径方向にテーパすることができるよう幅“j”よりも小さいのが良い。また、第3の表面37の長さ“o”は、タイヤ12の半径方向に適当な剛性をブロック30に与えるのに十分広いことが好ましい。第4の表面39の長さは示されていないが、これは、代表的には、第3の表面37の長さ“o”にほぼ同じ又はこれに等しい。
図10に示されているように、第3、第4、第5及び第6の表面37,39,41,43は、ベース35からフェース33まで距離“k”にわたり外方に延びている。一実施形態では、第3、第4、第5及び第6の表面37,39,41,43は、ベース35からフェース33まで約10mmの高さにわたり外方に延びている。代表的には、高さ“k”は、ブロック30による支持トラクションに適当な面積を提供すると共にサイドウォールを穴あけから保護するのに十分高い。さらに、高さ“k”は、路上の危険物、例えば泥又は砂中の物体によるかぎ裂きに対する不必要な露出を生じさせ又は過度の体積をタイヤ12のサイドウォール11のゴムに追加する高さまでは延びないことが好ましい。高さ“k”は、代表的には、タイヤの高さで決まる。
個々に説明することはしないが、第3、第4、第5及び第6の表面37,39,41,43の各々は、ベース35からフェース33まで外方に角度のついた勾配を有している。例えば、図10に示されているように、外方角度“γ”は、ベース35からの第4の表面37の外方角度であり、この外方角度“γ”は、25°〜45°である。しかしながら、角度“γ”は、0°を超える角度と90°との間のどのような角度であっても良い。さらに、角度“γ”は、ブロックが物体でかぎ裂きされないようにするのにできる限り小さいが、適当なブロック高さがサイドウォールを保護すると共にブロックによる最も大きな支持トラクションを生じさせるのに十分な面積を提供することができるほど大きいことが好ましい。一般的に言って、傾斜面37,39,41,43の各々の外方角度は、ほぼ同一であるが、これら外方角度は、本発明の範囲から逸脱しないで大幅に異なっていても良い。
図8〜図12に示されている実施形態では、ブロック30は、キャップ部分を更に有する。キャップ部分は、フェース33から垂直に内方に延びると共に第3、第5、第4及び第6の表面にそれぞれつながる4つの側面51,52,53,54により形成されている。キャップ部分は、フェース33を更に有する場合がある。キャップ部分の側面51,52,53,54は、内方に高さ“m”にわたって延び、側面51,52,53,54は、それぞれ、傾斜面37,41,39,43と接合関係をなして終端している。一実施形態では、側面51,52,53,54の高さ“m”は、3mmである。別の実施形態では、側面51,52,53,54の高さ“m”は、ブロック30の高さ“k”の約1/4である。さらに別の実施形態では、キャップ部分は、フェース33に対して垂直ではなく、フェース33に対して内方に角度をなして延びている。ブロック30のキャップ部分は、必要ではなく、本発明の任意の実施形態において使用できるものであるが、このキャップ部分は、タイヤ12の製造性及びアピール性(訴求力)に関して特に有利な特徴である。
図11及び図12は、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック30から成る4つの円周方向列又はリングを示している。図示の実施形態では、ブロック30の各円周方向リングは、円周方向に等間隔を置いて位置しているが、各リングは、タイヤ12の回転中心112から互いに異なる半径を有する。したがって、ブロック30は、半径方向にオフセットすると共に互いにオーバーラップしている。この半径方向オフセットにより、タイヤ12のサイドウォール11周りに円周方向に延びるブロック30から成る4つの別々の円周方向リングが形成されている。タイヤサイドウォールの寸法及び特定のブロックの寸法に応じて、ブロックの5つ以上又は3つ以下のリングを用いることができる。図示の実施形態では、数個の別々の寸法のブロックが用いられているが、ブロックは、同一寸法のものであっても良い。ブロック30の4つの円周方向オフセットリングの半径方向オーバーラップにより、扁平走行時においても良好なサイドウォール支持作用が得られる。
図13〜図17は、本発明において用いられる別の実施形態としてのブロック構造体60を示している。図16に示されているように、ブロック構造体60は、タイヤ12のサイドウォール11周りに同心パターンで互いに円周方向等間隔を置いてタイヤ12の互いに反対側のサイドウォール11上に形成されている。ブロック構造体60は、図17に示されているようにタイヤ12のサイドウォール11から外方に突き出ており、図17は、図16に示されている17‐17線矢視断面図である。上述の実施形態では、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック構造体60の形状により、軟弱な地面に対するトラクションと攻撃的な物体からのサイドウォール保護の両方の最高の組み合わせが得られ、もしそのようにしなければ、攻撃的な物体は、サイドウォール11のブロックの引き裂き又はサイドウォール若しくはケーシングプライのかぎ裂きを生じさせる。さらに、タイヤのサイドウォールに設けられブロック構造体60について採用されている主要なパターンにより、タイヤを低圧で走行させたときにおけるケーシングプライの曲率が減少する。
図13〜図17に示されている実施形態としてのブロック60は、6つの主要な表面のうちの5つが図1に示されているものであるという点においてブロック構造体30と非常に良く似ている。第1の表面は、ブロック60の頂面又は頂部フェース63であり、この第1の表面は、全体としてタイヤ12のサイドウォール11に平行である。第2の表面は、ブロック60の底面又はベース65であり、この第2の表面は、全体として、タイヤサイドウォール11の曲率を辿り、これに固定されている。
第1の表面63と第2の表面65の両方は、形状が代表的には、四辺形であり、例えば長方形又は台形である。例えば図14に示されている一実施形態では、フェース63の長方形の2つの互いに平行な円周方向に延びる辺相互間の幅“c”は、ベース65の2つの共通の互いに平行な辺相互間の幅“f”よりも小さい。幅“f”は、図13〜図17に示されている実施形態のブロック60の全幅でもある。幅“f”は、好ましくは、ブロック60による支持トラクションに適当な面積を提供するのに十分大きいが、好ましくは、タイヤ12のサイドウォール11の円周方向に多数のブロック60を設けることができるほど小さい。一実施形態では、幅“f”は、約30〜63mmである。さらに、一実施形態では、幅“c”は、約15〜30mmである。さらに別の実施形態では、幅“f”は、61mmであり、幅“c”は、30mmである。
図14に示されているように、ブロック60の一実施形態も又、フェース63の2つの互いに平行に半径方向に延びる辺を有し、この辺の長さ“e”は、ベース65の2つの互いに平行に半径方向に延びる辺の長さ“h”よりも小さい。長さ“h”は、図13〜図17に示されている実施形態のブロック60の全長でもある。長さ“h”は、好ましくは、ブロック60による支持トラクションに適当な面積を提供するのに十分大きいが、好ましくは、タイヤ12のサイドウォール11の半径方向にブロック60の少なくとも2つのリングを設けることができるほど小さい。一実施形態では、長さ“h”は、約45〜60mmである。さらに、一実施形態では、長さ“c”は、約15〜33mmである。さらに別の実施形態では、長さ“h”は、45mmであり、長さ“c”は、30mmである。
ブロック60の第3及び第4の表面67,69は、ブロック60のベース65からブロック60のフェース63まで外方に角度がつけられた勾配をもたらす。第3及び第4の表面67,69は、代表的には、台形の形を形成し、この台形の短い方の長さ“e”は、ブロック60のフェース63と共通であり、台形の長い方の長さ“h”は、ブロック60のベース65と共通である。図16及び図17に示されているように、第3及び第4の表面67,69の外方角度つき勾配は、半径方向である。
第3及び第4の表面37,39と同様、第5及び第6の表面41,43は、代表的には、台形の形を形成し、この台形の短い方の幅“n”は、ブロック30のフェース33と共通であり、台形の長い方の幅“j”は、ブロック30のベース35と共通である。図11及び図12に示されているように、第5及び第6の表面41,43の外方角度つき勾配は、半径方向である。
また、ブロック30の実施形態と同様、ブロック60の第5及び第6の表面71,73は、ブロック60のベース65から外方に角度のつけられた勾配を生じさせているが、第5及び第6の表面71,73の外方角度つき勾配は、第3及び第4の表面67,69よりも外方角度つき勾配の度合いが小さく、その結果、表面71,73は、フェース63の手前で終端している。これにより、キャップ部分により広い面積を有するブロック60が形成され、或いは、実施形態がキャップ部分を備えていない場合、第5及び第6の表面71,73からそれぞれフェース63まで延びる第7の表面82及び第8の表面84が形成される。一実施形態では、第7及び第8の表面は、フェース63に垂直である。別の実施形態では、第7及び第8の表面82,84は、第5及び第6の表面71,73からそれぞれフェース63まで外方に角度がつけられている。
第3及び第4の表面67,69と同様、第5及び第6の表面71,73は、代表的には、台形の形を形成しており、台形の大きい方の幅“f”は、ブロック60のベース65と共通であるが、上述したように、台形の小さい方の幅“b”は、ブロック60の第7及び第8の表面82,84と共通である。図16及び図17に示されているように、第5及び第6の表面71,73の外方角度つき勾配は、半径方向である。サイドウォールに対する路上危険物の大多数の経路に鑑みて、第5及び第6の表面71,73の外方角度つき勾配を半径方向にすることにより、物体がブロック60をかぎ裂きし又は引き裂くのが阻止される。
図16に示されているように、長さ“h”は、幅“f”よりも大きくても良く、これよりも小さくても良く、或いはこれに等しくても良い。第5の表面71の幅“f”は、タイヤ12の円周方向において適当な剛性をブロック60に与えるのに十分広いことが好ましい。第6の表面63の幅は、示されていないが、これは、代表的には、第5の表面71の幅“f”に等しいが、第6の表面73の幅は、ブロック60がタイヤ12の半径方向にテーパすることができるよう幅“f”よりも小さいのが良い。また、第4の表面69の長さ“h”は、タイヤ12の半径方向に適当な剛性をブロック60に与えるのに十分広いことが好ましい。第3の表面67の長さは示されていないが、これは、代表的には、第4の表面69の長さ“h”にほぼ同じ又はこれに等しい。
図15に示されているように、第3及び第4の表面67,69は、ベース65からフェース63まで距離“g”にわたり外方に延びている。一実施形態では、第3及び第4の表面67,69は、ベース65からフェース63まで約10mmの高さにわたり外方に延びている。代表的には、高さ“g”は、ブロック60による支持トラクションに適当な面積を提供すると共にサイドウォールを穴あけから保護するのに十分高い。さらに、高さ“g”は、路上の危険物、例えば泥又は砂中の物体によるかぎ裂きに対する不必要な露出を生じさせ又は過度の体積をタイヤ12のサイドウォール11のゴムに追加する高さまでは延びないことが好ましい。高さ“g”は、代表的には、タイヤの高さで決まる。
第5及び第6の表面71,73は、ベース65からそれぞれ第7及び第8の表面82,84まで距離“a”にわたり外方に延びている。一実施形態では、第5及び第6の表面71,73は、ベース65から第7及び第8の表面82,84まで約3mmの高さにわたり外方に延びている。
図15に示されているように、外方角度“φ”は、ベース65から第8の表面84までの第6の表面73の外方角度である。外方角度“φ”は、約25°であることが好ましい。好ましい一実施形態では、第5及び第6の表面71,73は、代表的には、ベース65から第7及び第8の表面82,84までの外方角度つき勾配が第3及び第4の表面67,69の場合と同一である。この好ましい実施形態では、図13〜図16に示されているように、表面71,73の各外縁からフェース63の共通縁までの円周方向距離は、表面67,69の各外縁からフェース63の共通縁までの半径方向距離よりも小さい。別の実施形態では、ブロック60の第5及び第6の表面71,73は、ベース65から第7及び第8の表面82,84までの外方角度つき勾配の方が小さい。
側面82,84は、フェース63から内方に高さ“d”にわたり延び、側面82,84は、傾斜面71,73と接合関係をなして終端している。一実施形態では、側面82,84の高さ“d”は、7mmである。
図16及び図17は、タイヤ12のサイドウォール11に設けられたブロック60から成る4つの円周方向列又はリングを示している。図示の実施形態では、ブロック60の各円周方向リングは、円周方向に等間隔を置いて位置しているが、各リングは、タイヤ12の回転中心112から互いに異なる半径を有する。したがって、ブロック60は、半径方向にオフセットすると共に互いにオーバーラップしている。この半径方向オフセットにより、タイヤ12のサイドウォール11周りに円周方向に延びるブロック60から成る4つの別々の円周方向リングが形成されている。タイヤサイドウォールの寸法及び特定のブロックの寸法に応じて、ブロックの5つ以上又は3つ以下のリングを用いることができる。図示の実施形態では、数個の別々の寸法のブロックが用いられているが、ブロックは、同一寸法のものであっても良い。ブロック60の4つの円周方向オフセットリングの半径方向オーバーラップにより、扁平走行時においても良好なサイドウォール支持作用が得られる。
さらに、列の数は、タイヤのサイズ又はサイドウォールに設けられるブロックの好ましい配列又はパターンに応じて様々であって良い。図4、図11及び図16に示されているように、ブロックのリングに属する第1のブロックと同一のブロックリングに属する第2のブロックとの間の円周方向距離は、タイヤ12の回転中心112から測定して角度“Δ”に基づいている。この角度“Δ”は、代表的には、約16°である。一実施形態では、角度“Δ”は、約16.36°である。
ブロックは、タイヤ12の外周部のトレッド108とタイヤサイドウォール11のロゴ部分114との間に延びるよう配置されることが好ましい。タイヤにロゴが施される必要がない場合、ブロックは、タイヤの内周部のできるだけ近くまで延びるのが良い。タイヤサイドウォールに主要な構造的コンポーネントを提供するものとして上述したタイヤのケーシングプライは、ブロックがタイヤの外周部と内周部との間の領域を跨ぐようにすることによって保護される。ブロックは又、タイヤの外周部及び外面に設けられたトレッド108中に延びるよう配置されても良い。一実施形態では、ブロックは、タイヤの第1のサイドウォールからタイヤの反対側のサイドウォールまで延び、それにより、外面にわたって延びてタイヤのトレッド中に合体するよう配置されている。かかるタイヤは、オフハイウェイ用途に好ましい場合がある。例えば図4に示されている別の実施形態では、ブロックの半径方向最も外側の円周方向リングは、中央トレッド部分108又はタイヤ12の中央トレッド部分108の金型継ぎ目から距離“C”だけ離されている。上述したように、距離“C”は、上部サイドウォール内のブロックを中央トレッド部分108の近くに設けることにより最小限に抑えられることが好ましい。一実施形態では、距離“C”は、約3〜4mmである。
注目されるべきこととして、上述の距離は、例えば目安を得るために過ぎず、1200R20サイズのタイヤを用いた好ましい距離を想定している。タイヤの他のサイズ及び形式は、本発明の範囲に含まれる。一般的に言って、本発明を何ら限定するものではなく、タイヤが大きければ大きいほど、上述の距離はそれだけ一層大きくなる。
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施できる。したがって、上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、あらゆる点において例示として解されるべきであり、本発明の範囲は、上述の説明によってではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて定められ、したがって特許請求の範囲の文言上の意味及びその均等範囲に属するあらゆる変更は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれるものである。

Claims (19)

  1. タイヤであって、その半径方向末端にトレッドを有すると共に前記トレッドの軸方向互いに反対側の縁部の各々から前記タイヤの軸線に向かって半径方向に延びるサイドウォールを有し、
    互いに円周方向に間隔を置いて前記サイドウォールの各々に固定されていて、前記タイヤに対して同心状に第1のリングを構成する第1の一連のブロックを有し、
    互いに円周方向に間隔を置いて前記サイドウォールの各々に固定されていて、前記タイヤに対して同心状であって、前記第1のリングよりも小さな半径を有する第2のリングを構成する第2の一連のブロックを有し、前記第2のリングに属する前記ブロックは、前記第1のリングに属する前記ブロックに対して互い違いの円周方向配置関係をなすと共に前記第1のリングに属する前記ブロックに対して半径方向オーバーラップ関係をなし、前記第1の一連のブロックに属する前記ブロック相互間の円周方向間隔は、前記第2の一連のブロックに属する前記ブロックの円周方向幅よりも大きく、それにより前記第1の一連のブロックに属する前記ブロックのうちの1つと前記第2の一連のブロックに属する前記ブロックのうちの1つとの間には円周方向に1〜5ミリメートルの距離“B”が生じ、
    前記ブロックの各々は、その関連のサイドウォールに固定されたベースと、頂部と、前記ベースと前記頂部との間に位置する第1の対をなす円周方向に間隔を置くと共に軸方向に延びる側面と、前記ベースと前記頂部との間に位置する第2の対をなす半径方向に間隔を置くと共に軸方向に延びる側面とを有し、
    前記第2の対をなす側面は、前記ベースから鋭角をなして軸方向に延び、それにより第1の傾斜面を提供している、タイヤ。
  2. 前記第1の一連のブロックの円周方向と間隔は、互いに等しい、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記第1の一連のブロックと前記第2の一連のブロックとの間の前記オーバーラップは、前記第2の対をなす側面のうちの一方の半径方向寸法以下である、請求項1記載のタイヤ。
  4. 前記第2の対をなす側面の各々の前記鋭角は、20°〜40°である、請求項1記載のタイヤ。
  5. 前記ブロックは、四辺形のベース及び四辺形の頂部を有する、請求項1記載のタイヤ。
  6. 前記第1の対をなす側面は、前記ベースから前記頂部まで鋭角をなして軸方向に延び、それにより第2の傾斜面を提供している、請求項1記載のタイヤ。
  7. 前記頂部は、キャップ部分を有する、請求項記載のタイヤ。
  8. 前記キャップ部分は、各々が軸方向内方に延び、前記頂部と前記ベースとの間の中間点のところで終端しているフェースを有する、請求項記載のタイヤ。
  9. 前記フェースは、前記第1の傾斜面及び前記第2の傾斜面のそれぞれの上縁部のところで終端している、請求項記載のタイヤ。
  10. 前記キャップ部分は、4つのフェースを有する、請求項記載のタイヤ。
  11. 4つの同心リングを構成する4つの一連の円周方向に間隔を置いたブロックを有する、請求項1記載のタイヤ。
  12. 前記4つの同心リングの各々は、前記同心リングのうちの別のリングに対して半径方向にオーバーラップしている、請求項11記載のタイヤ。
  13. 前記第1の傾斜面は、第3の対をなす半径方向に間隔を置くと共に軸方向に延びる側面のところで終端している、請求項記載のタイヤ。
  14. 前記第3の対をなす側面は、前記頂部まで延びている、請求項13記載のタイヤ。
  15. 前記第3の対をなす側面は、前記頂部から垂直に軸方向に延びている、請求項14記載のタイヤ。
  16. 前記第3の対をなす側面は、前記頂部から角度をなして軸方向に延びている、請求項14記載のタイヤ。
  17. 前記頂部は、キャップ部分を有する、請求項13記載のタイヤ。
  18. 前記キャップ部分は、各々が軸方向内方に延び、前記頂部と前記ベースとの間の中間点のところで終端しているフェースを有する、請求項17記載のタイヤ。
  19. 前記フェースは、前記第2の傾斜面及び前記第3の傾斜面のそれぞれの上縁部のところで終端している、請求項18記載のタイヤ。
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