JP4985224B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
本発明では、紙幅検出用の光学式紙幅検出センサから照射される光が記録用紙に当たる場合には反射光が検出センサに反射するが、紙案内の傾斜面に当たる場合には反射光が検出センサに向けて反射しなくなるため、反射光の有無によって、より確実に記録用紙の有無を認識することができる。また、紙粉排出部から紙粉を排出することができるので、傾斜面に紙粉が堆積し難くなり、検出センサの性能によっても異なるが、傾斜面に堆積した紙粉による光の乱反射によってセンサの誤動作を生じる可能性が少なくなる。
また、記録用紙の搬送の際に発生した紙粉は、傾斜面に沿って移動して紙粉排出部から排出されるため、紙粉が傾斜面に堆積し難くなり、光学式紙幅検出センサの誤検出のおそれが少なくなる。さらには、案内面から紙粉を取り除くために行うメンテナンスの回数を少なくすることができるので、利用者の利便性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明の記録装置の実施形態に係るプリンタ10の前方の外観を示す斜視図であり、図2は、プリンタ10の側断面図であり、図3及び図4は、このプリンタ10のフレーム構成を示す斜視図である。
このプリンタ10は、複数の記録ワイヤを選択的に打ち出す記録ヘッド20と、この記録ヘッド20が搭載されるキャリッジ21とを備え、記録ヘッド20から打ち出された記録ワイヤを記録用紙(以下、シートPという。図8参照)に打ち付けることによって文字を含む画像を記録するシリアルドットインパクトプリンタである。図2に示すように、このプリンタ10は、大別すると、記録ユニットを構成するプリンタ本体12と、トラクタユニット13と、シートガイド14とを備え、これらの上方、下方が、図1に示すように、アッパケース15およびロアケース16で覆われる構成となっている。上記シートPには、所定長さに裁断されたカットシートと、複数枚が連結された連続シートとがある。カットシートとしては、例えば単票紙、複写紙、通帳またはカットフィルムなどがあり、連続シートとしては連続紙がある。
プリンタ本体12は、記録機構部としての記録ヘッド20、キャリッジ21及び平プラテン22と、シート搬送機構部としての複数の搬送ローラ23とを備えている。詳述すると、プリンタ本体12は、図3及び図4に示すように、一対のサイドフレーム(左サイドフレーム25、右サイドフレーム26)の間に、背面フレーム27、平プラテン22、キャリッジ軸28、複数のローラ軸23a、トラクタユニット13などが架け渡され、キャリッジ軸28にはキャリッジ21が、各ローラ軸23aには搬送ローラ23が設けられている。
これにより、上記キャリッジ21は、キャリッジ駆動モータの正転又は逆転により、タイミングベルト48を介しキャリッジ軸28に案内されて、上記キャリッジ軸28の軸方向及び平プラテン22の長手方向と一致する主走査方向に走行(走査)される。上記記録ヘッド20は、多数の記録ワイヤ(不図示)を備え、これら記録ワイヤを平プラテン22に向けて打ち出す。
これにより、記録ヘッド20は、キャリッジ21と共に主走査方向に走行される間に、これら記録ワイヤを突出させてインクリボンに打ち当て、このインクリボンのインクを、平プラテン22と記録ヘッド20との間に搬送されたシートPに付着し、該シートPに文字を含む画像を記録する。なお、キャリッジ21には、図3にも示すように、リボンマスクホルダ51が設置され、リボンマスクホルダ51はインクリボンカートリッジ29内のインクリボンから、平プラテン22の上面に接して搬送されるシートP(カットシートまたは連続シート)を保護している。
各トラクタ30は、図2に示すように、トラクタ駆動プーリ30aと、トラクタ従動プーリ30bと、これらプーリ30a,30bに巻き掛けられたトラクタベルト31とを備え、図示せぬ駆動機構によってトラクタ駆動プーリ30aを回転駆動し、トラクタベルト31を駆動して連続シートを搬送する。
記録ヘッド20による記録動作は、記録ヘッド20がキャリッジ21により主走査方向に移動される間に、記録ヘッド20からの記録ワイヤの打ち出しにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シート搬送機構部としての搬送ローラ23(およびトラクタユニット13)が連続シートを所定長搬送させ、これらの動作が繰り返されて実施される。
上述したキャリッジ21には、上記キャリッジ軸28が摺動自在に挿通するボス部19aが一体に形成されており、該キャリッジ21はキャリッジ軸28に案内されて該キャリッジ軸28の軸方向(主走査方向)に駆動される。
キャリッジ21には、上述したように、案内ピン52にリボンマスクホルダ51が取り付けられている。
この紙幅検出センサ43は反射型光学式センサであり、図示せぬ発光部及び受光部を備えており、この発光部及び受光部が、図2及び図5に示すように、紙案内45の案内面45aに対して上下方向において対向する態様で配置されている。
この紙案内45は、キャリッジ21に搭載された記録ヘッド20の下側であって、平プラテン22のシート搬送下流側(図2における右側、図5における平プラテン22の奥側)に配置されている。この紙案内45の上側の面である案内面45aによって、搬送されるシートPを搬送下流側に案内するようになっている。また、紙案内45は、図5に示すように、記録ヘッド20の主走査方向に亘って延在しており、搬送されるシートPの紙幅全体を下側から受けるようになっている。この紙案内45の両端は、左サイドフレーム25及び右サイドフレーム26に取り付けられている。
傾斜面45bは、図8に示すように、搬送上流側及び下流側にそれぞれ設けられており、略水平面をなす案内面45aに対し角度Aだけ下側に向かって傾斜している。なお、案内面45aとシートPの印刷面はほぼ平行であるため、傾斜面45bは、搬送されるシートPの印刷面に対しても角度Aだけ傾斜している(図9参照)。
紙粉排出用孔46は、両側の傾斜面45bの下端側に形成され、主走査方向に長孔形状を有している。この紙粉排出用孔46からは、上述した傾斜面45bに沿って落ちてきた紙粉47が紙案内45の下方へ排出されるようになっている。また、紙粉排出用孔46には、リボンマスクホルダ51に搭載された紙幅検出センサ43の発光部から照射される光Lが向けられている。この光Lは紙粉排出用孔46を通過して下方に照射されるため、反射光Rが紙幅検出センサ43の受光部へ入り込むことがない。
また、紙粉排出用孔46を長手方向に連続して形成した場合に、紙案内45の強度が小さくなり振動によるがたつきが生じることが考えられるため、紙粉排出用孔46を長手方向に間隔を置いて複数設けるようにしてもよい。また、紙案内45のがたつきを防止するために、両サイドフレーム25、26以外にも紙案内45を下側から支える支持部材(図示せず)を設けてもよい。
さらに、紙案内45の案内面45aおよび傾斜面45bに黒色等の色彩を施して、反射光を弱めるようにすることにより、例えば紙幅検出センサ43からの光が乱反射して受光部に入り込むという誤動作を防止するようにしてもよい。
本第1実施形態では、記録装置としてシリアルドットインパクトプリンタについて説明したが、記録ヘッドに光学式検出センサを搭載し、反射光によって紙の有無を検出するものであれば、サーマルヘッドプリンタ、インクジェットプリンタなどの記録装置にも適用することができる。これにより、搬送時に生じる紙粉によって、紙検出の誤動作が生じるおそれを少なくすることができる。
以下に、本発明の第2実施形態を図10を用いて説明する。なお、この第2実施形態は、第1実施形態の傾斜面45bおよび紙粉排出用孔46を変更したものであり、他の構成はすべて同じである。
図10は、紙案内45を主走査方向と直交する断面で切断した断面図であり、図8に対応するものである。本題2の実施形態では、一方の傾斜面145b(図10では、上流側に位置する傾斜面)の下端部150を他方の傾斜面45bの下端部151の下方まで延ばす態様で構成している。
紙粉排出用孔146は、両方の下端部150、151によって横方向に開口を有する態様で形成され、主走査方向に長孔形状を有している。この紙粉排出用孔146からは、上述した傾斜面145bに沿って落ちてきた紙粉47が紙案内145の下方へ排出されるようになっている。また、下流側の傾斜面45bに沿って落ちてきた紙粉47は、傾斜面145bに落下した後に、紙粉排出用孔146から紙案内145の下方へ排出される。
さらに、紙案内45の案内面145aおよび傾斜面145bに黒色等に着色して、反射光を弱めるようにすることにより、例えば紙幅検出センサ43からの光が傾斜面145bで乱反射して受光部に入り込むという誤動作を防止するようにしてもよい。
Claims (4)
- 記録ヘッドを搭載して走査方向に移動するキャリッジと、前記キャリッジと対向配置され、前記キャリッジとの間に搬送される記録用紙を案内する案内面が形成された紙案内とを備え、前記キャリッジには、記録用紙又は案内面に向けて照射した光の反射に基づいて記録用紙の有無を検出する光学式検出センサが搭載された記録装置において、
前記紙案内の案内面であって前記光学式検出センサの光が当たる部分に、搬送される記録用紙の印刷面に対して異なる角度となる傾斜面を、前記記録用紙の搬送方向における上流側及び下流側にそれぞれ形成し、これら2つの傾斜面の下端の間に開口し、記録用紙から発生する紙粉を排出するための紙粉排出用孔を設け、
前記光学式検出センサは前記紙粉排出用孔に対向して配置されたことを特徴とする記録装置。 - 前記紙案内の案内面であって前記光学式検出センサの光が当たる部分に、前記紙粉排出用孔を設け、
前記光学式検出センサは、前記紙粉排出用孔の上に位置する前記記録用紙に反射した光を受光することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記光学式検出センサが備える発光部及び受光部が、前記紙粉排出用孔に対向して配置されたことを特徴とする請求項2記載の記録装置。
- 前記2つの前記傾斜面は前記記録用紙の一面側に設けられ、前記印刷面に対する2つの前記傾斜面の角度が等しいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
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