JP4983227B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
ファーストコピータイムの短縮化を図る方法として、実行指示を受け付けると、とりあえず即時に1枚目のシートへの画像形成動作を開始する方法がとられる。この方法の場合、1枚目のシートへの画像形成の実行中に位置ずれ検出の要否が判断され、必要と判断されると1枚目の記録シートへの画像形成が終了した後、2枚目の記録シートへの画像形成が開始される前に位置ずれ検出が実行される。これにより、ファーストコピータイムの短縮化を図ることはできるが、1枚目の記録シートに形成された画像は、色ずれにより画質が劣化している可能性が高いといえる。
また、前記制御手段は、前回の位置ずれ量の検出時における装置内温度および/または湿度を記憶している記憶手段と、待機中に、前記記憶手段に記憶されている装置内温度および/または湿度と、前回の位置ずれ量の検出時以降であって当該待機中に検出された装置内温度および/または湿度との差分が所定値以上の場合に前記位置ずれ量を検出すべきである旨を設定する設定手段とを有し、前記実行指示が受け付けられたときに、前記検出すべきである旨が設定されている状態の場合に、前記受け付けられた画像形成の実行前に前記位置ずれ量の検出を実行させることを特徴とする。
さらに、前記設定手段は、前記検出すべきである旨を設定した後、次に前記位置ずれ量の検出が実行されるまでその設定の状態を維持し、次の位置ずれ量の検出が実行されると前記状態を解除することを特徴とする。
また、2以上の像担持体に画像を書き込んでカラー画像を形成するカラーモードを実行する機能と、一の像担持体のみに画像を書き込んでモノクロ画像を形成するモノクロモードを実行する機能を有し、前記制御手段は、前記カラーモードによる画像形成の実行指示が受け付けられたときに、当該画像形成の前に前記位置ずれ量の検出を実行し、前記モノクロモードによる画像形成の実行指示が受け付けられたときには、当該画像形成の前に前記位置ずれ量の検出を実行することを禁止して当該画像形成を開始させることを特徴とする。
[複写機の全体構成]
図1は、複写機1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、複写機1は、スキャナ部2とプリンタ部3とから構成され、原稿画像を読み取ってその画像データに基づいて記録シートに画像を形成するコピージョブ、外部端末からネットワークを介して送られて来た画像データに基づいて記録シートに画像を形成するプリントジョブ、画像データを外部に送信する送信ジョブ等を実行可能な、いわゆる多機能複合機(MFP:Multiple Function Peripheral)と呼ばれるものである。
画像プロセス部4は、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック(K)の各再現色のそれぞれに対応する作像ユニット10Y,10M,10C,10Kと、光学ユニット11と、中間転写ベルト12などを備える。
作像ユニット10Y〜10Kは、中間転写ベルト12に対向してベルト走行方向上流側から下流側に沿って所定間隔で直列に配置されている。作像ユニット10Yは、像担持体としての感光体ドラム21と、その周囲に配設された帯電部22と、現像部23と、中間転写ベルト12を挟んで感光体ドラム21と対向する一次転写ローラ24と、クリーナ25などを備えている。この構成は、他の作像ユニット10M〜10Kについて同様であり、同図では符号を省略している。以下、作像ユニットの構成部分の番号に再現色としてのY,M,C,Kを添字として付加して再現色毎に対応するものを区別することとする。
上記では、カラー画像形成動作を説明したが、複写機1は、カラーモードだけでなくモノクロモード、例えばブラック色だけの画像形成が選択的に可能になっている。モノクロモードの場合には、ブラック色の作像ユニット10Kだけが駆動されてブラック色のトナー像が中間転写ベルト12に一次転写され、そのトナー像が記録シートSに二次転写される動作が実行される。
基準パターン検出部34は、2個のパターン検出センサ34a、34b(図3)が主走査方向(ベルト走行方向B(副走査方向に相当)と直交する方向)に1直線上に所定の間隔をおいて配設されてなる。図3は、中間転写ベルト12を図1の矢印D方向から見たときの、中間転写ベルト12とパターン検出センサ34a、34bとの位置関係を示している。各パターン検出センサ34a、34bは、それぞれが発光ダイオードなどの発光素子とフォトダイオードなどの受光素子を内蔵した反射型の光学センサである。これにより中間転写ベルト12表面に形成された基準パターン101等(図3)が検出される。
〔制御部7の構成〕
図2は、制御部7の構成を示す図である。
エンジン制御部72は、位置ずれ検出部720、位置ずれ量格納部721、位置ずれ補正部722および温度情報格納部723を備え、MFPコントローラ71からの指示により、プリンタ部3を統括的に制御して画像形成動作を実行させて円滑なコピー等のジョブを実現する。また、エンジン制御部72は、PH温度検出センサ28、機内温湿度検出センサ49からの検出信号をサンプリングして平均化等の処理を行うことにより、光学ユニット11内および二次転写位置48付近の温度、湿度を検出する。
すなわち、図3に示すように中間転写ベルト12上における主走査方向両端部に相当する2箇所の位置それぞれに基準パターン101、102を形成する。基準パターン101は、各色毎に主走査方向に平行な直線部からなるレジストマーク101K、101Y、101M、101C・・からなる。基準パターン102は、各色毎に、第1の直線部とこれに対し45°の角度をなす第2の直線部で示されるV字型のレジストマーク102K、102Y・・からなる。各レジストマークは、色ずれが発生しない状態では主走査方向に同じ位置で副走査方向に相互に所定距離をもって形成されるようになっている。形成された各レジストマークは、中間転写ベルト12の走行によりパターン検出センサ34a、34bの検出位置を通過した際に同図の破線の検出ライン上でそれぞれ検出される。
エンジン制御部72は、プリントレポート(後述)をMFPコントローラ71に送る。また、上記温度T1と、現在の光学ユニット11内の温度T2との差分(位置ずれ検出時から現在までの間の温度変化)が所定値以上であるか否かを判断する温度変化判断処理を実行し、温度変化が所定値以上であることを判断すると、その旨を示す温度変化状態信号をMFPコントローラ71に送る。
図4は、温度変化判断処理の内容を示すフローチャートである。この温度変化判断処理は、エンジン制御部72において図示しないROM等の記憶手段に格納された制御プログラムに従ってCPU等により実行される。なお、図示していないが、メインルーチンが別途あり、当該メインルーチンにおいて当該処理サブルーチンがコールされる毎に実行される。このコールは、例えば待機中において所定間隔毎、具体的には数秒間隔毎などに行われる。ここで待機中とは、コピーやプリント等のジョブを実行しておらず、その実行指示があるのを待っている状態にあることを示す。
PH温度検出センサ28を用いて光学ユニット11内の現在の温度T2を検出する(ステップS102)。そして、温度T1とT2の差分が所定値ΔT以上であるか否かを判断する(ステップS103)。所定値ΔTは、当該値以上の温度変化があると光学ユニット11内のレンズ等の膨縮等に起因して形成画像の色ずれ発生に至ると想定される値であり、予め実験等から求められる。所定値ΔTのデータは、ROM等の記憶手段に格納される。
一方、当該差分が所定値ΔTよりも小さいことを判断すると(ステップS103で「NO」)、温度変化状態の設定を行わず、そのままメインルーチンにリターンする。この場合、温度変化状態設定部711では上記フラグが立てられない(セットされない)。
図5は、MFPコントローラ71が実行する処理の内容を示すフローチャートである。同図に示すように、画像形成の実行指示を待っている状態(待機中)において(ステップS111)、画像形成のジョブの実行指示を受け付けると(ステップS112で「YES」)、プリント要求処理を実行する(ステップS113)。このジョブの実行指示には、実行すべき画像形成モード(カラーモードまたはモノクロモード)、シート枚数及びシートサイズを示す情報が含まれている。
上記各処理は、図示しないROM等の記憶手段に格納された制御プログラムに従ってCPU等により実行される。なお、プリント実行処理は、図示していないが、メインルーチンが別途あり、当該メインルーチンにおいてプリント要求処理を受け付けたとき当該処理サブルーチンがコールされる毎に実行される。
図6に示すように、画像形成される記録シートSの片面を印字の際の1単位として、その面数を示す値nを1に設定する(ステップS121)。例えば、記録シートの片面にのみ画像形成する場合には、n=1は、画像形成面が1枚目の記録シートの片面であり、n=2は、2枚目の記録シートの片面であることを示している。また、記録シートの両面に画像形成する機能を有している構成における両面モードの場合には、n=1は、画像形成面が1枚目の記録シートの表面であり、n=2は、1枚目の記録シートの裏面であることを示している。
温度変化状態が設定されていないことを判断すると(ステップS123で「NO」)、カラーモードによる画像形成を実行するためのコマンドをエンジン制御部72に送って(ステップS125)、ステップS127に移る。
ステップS127では、エンジン制御部72からのレポートを受信する。このレポートは、後述のようにエンジン制御部72において第n面目に対する画像形成が正常に行われ、第(n+1)面目に対する画像形成を開始できる状態になったことを示す信号であり、図8の符号93に相当するものである。
第N面目(最後)に対する画像形成が終了するまで上記の処理が繰り返し実行され、n=Nと判断すると(ステップS128で「YES」)、メインルーチンにリターンする。図5のメインルーチンでは、ジョブ終了として待機状態に戻る(ステップS111)。
図7に示すようにエンジン制御部72は、MFPコントローラ71からのコマンドを受信すると(ステップS130)、そのコマンドが基準パターン形成コマンドであるか否かを判断する(ステップS131)。基準パターン形成コマンドであることを判断すると(ステップS131で「YES」)、画像形成の前に位置ずれ検出を実行する(ステップS132)。図9は、位置ずれ検出のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
前回の位置ずれ検出時における位置ずれ量が所定値以下であったことを判断すると(ステップS1321で「YES」)、位置ずれ検出1を実行して(ステップS1322)、リターンする。ここで、位置ずれ検出1とは、上記簡易基準パターンを用いて位置ずれ検出を実行する処理である。
図7に戻って、ステップS133では、光学ユニット11内の現在の温度を当該位置ずれ検出時における温度T1として検出し、温度情報格納部723に格納する。なお、既に温度T1の情報が格納されている場合には上書き保存される。なお、温度T1の履歴をとるために古いものから順にT1の情報を追記していく構成としても良い。
一方、受信コマンドが基準パターンコマンドではなくカラーモードのコマンドであることを判断すると(ステップS131で「NO」、S137で「YES」)、ステップS135に移り、カラーモードによる画像形成を実行して、ステップS136に移る。
(3)第1面目から第n面目までモノクロモードであり、第(n+1)面目からカラーモードに切り換えられるときに温度検出状態が設定されていれば、第(n+1)面目に対するカラーモードの前に位置ずれ検出が実行され、カラー画像の高画質化を図れる。なお、1ジョブのN面全てがモノクロモードの場合には温度検出状態にあっても画像形成の前に位置ずれ検出が実行されることはないので、この場合には、例えば第N面目のモノクロ画像形成の終了後(ジョブエンド)に位置ずれ検出を実行する構成をとるとしても良い。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、待機中に温度変化状態が一度設定されると、それ以降に温度T1とT2の差分がΔTよりも小さくなってもそのまま温度変化状態が維持されるとしたが、これに限られず、例えば当該差分がΔTよりも小さくなると温度変化状態を解除する構成をとることもできる。レンズ等の光学部材によっては、例えば前回の位置ずれ検出後に温度変化があっても温度が元に戻ると前回の位置ずれ検出時と略同じ状態に戻り、色ずれの発生までに至らない場合があり、そのような場合には、ジョブ受け付け時の直前に検出した温度T2との差分から温度変化状態を設定することで、無駄な位置ずれ検出の実行を回避できる。
4 画像プロセス部
7 制御部
10Y〜10K 作像ユニット
11 光学ユニット
12 中間転写ベルト
21Y〜21K 感光体ドラム
28 PH温度検出センサ
34a、34b パターン検出センサ
101、102 基準パターン
711 温度変化状態設定部
720 位置ずれ検出部
722 位置ずれ補正部
723 温度情報格納部
Claims (4)
- 画像書き込み手段により複数の像担持体に基準パターンを書き込み、各基準パターンを被転写体上に転写して、転写された各基準パターンの位置ずれ量を検出し、その結果に基づいて前記画像書き込み手段による書き込み位置を補正する画像形成装置であって、
装置内温度および/または湿度を検出する検出手段と、
待機中に画像形成の実行指示を受け付ける受付手段と、
前記実行指示が受け付けられたときに、前回の位置ずれ量の検出時における装置内温度および/または湿度と、前回の位置ずれ量の検出時以降であり前記画像形成の実行指示の受け付け前に検出された装置内温度および/または湿度との差分が所定値以上の場合には前記受け付けられた画像形成の実行前に前記位置ずれ量の検出を実行させる制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前回の位置ずれ量の検出時における装置内温度および/または湿度を記憶している記憶手段と、
待機中に、前記記憶手段に記憶されている装置内温度および/または湿度と、前回の位置ずれ量の検出時以降であって当該待機中に検出された装置内温度および/または湿度との差分が所定値以上の場合に前記位置ずれ量を検出すべきである旨を設定する設定手段とを有し、
前記実行指示が受け付けられたときに、前記検出すべきである旨が設定されている状態の場合に、前記受け付けられた画像形成の実行前に前記位置ずれ量の検出を実行させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記設定手段は、
前記検出すべきである旨を設定した後、次に前記位置ずれ量の検出が実行されるまでその設定の状態を維持し、次の位置ずれ量の検出が実行されると前記状態を解除することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 2以上の像担持体に画像を書き込んでカラー画像を形成するカラーモードを実行する機能と、一の像担持体のみに画像を書き込んでモノクロ画像を形成するモノクロモードを実行する機能を有し、
前記制御手段は、
前記カラーモードによる画像形成の実行指示が受け付けられたときに、当該画像形成の前に前記位置ずれ量の検出を実行し、
前記モノクロモードによる画像形成の実行指示が受け付けられたときには、当該画像形成の前に前記位置ずれ量の検出を実行することを禁止して当該画像形成を開始させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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