JP4982016B2 - 光硬化性組成物およびそれを用いたカラーフィルター - Google Patents

光硬化性組成物およびそれを用いたカラーフィルター Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光硬化性組成物およびそれを用いたカラーフィルターに関する。特に、本発明は、少ない露光量でもパターン形成が良好であり、露光量依存性が低く、使いやすいカラーレジスト液の製造に適した光硬化性組成物を提供し、もって優れた品質のかつ工業的生産に適したカラーフィルターの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD,CMOSなどのイメージセンサーに用いられるカラーフィルターは、フォトレジスト法で作製されるのが主流となっている。このフォトレジスト法は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)3色パターンを形成するのに光重合性モノマーと光重合開始剤との反応による光硬化作用が利用されている。
このイメージセンサーの製造をIC用設備の転用により対応する企業は多く、そのため水銀灯の線スペクトルの一つであるi線(365nm)が顔料分散系ネガ型カラーレジストを硬化させるための露光波長として使用されている。
【0003】
この場合、Blueのカラーレジストがその分光特性上からi線領域の光をほとんど通さないため、他のRed,Greenに比べ、より多くの露光量、露光時間が必要となり、したがって製造工程においてBlueのフィルター形成が律速になっていた。
例えば、従来の光重合開始剤であるトリアジン系の化合物(後述比較例1参照)の場合、感度が低いため、多くの露光量が必要であり、そのため作業工程上他のGreen、Redよりも形成に時間を要するとか、膜内部にまで光が届かず膜の内部まで硬化しないため、そこではポリマーが形成されず、アルカリ可溶の構造のままであり、そのため現像後膜上部よりも下部が細く切りこみの入ったような逆テーパー状態となりパターンのプロファイルが良好ではないとか、露光量の依存性が高く、露光量が少量振れただけで形成されたピクセルサイズが異なり、工程管理に困難が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、フィルターの製造工程において、従来よりも低露光量、短い露光時間においても良好なフィルターを提供できる光硬化性組成物、特に、Blueフィルターの製造工程において、従来よりも露光量をより低く、露光時間も短く、Green、Redと同じレベルにまで下げても良好なフィルターを提供できる光硬化性組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これらの欠点を解決すべく種々の組成物を検討したところ、以下の組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
<1> アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として下記一般式(Ia)で表されるO−アシルオキシム系化合物及び下記一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物とともに、一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物の少なくともひとつを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
【化14】
Figure 0004982016
一般式(Ia)中、R 1 はアルキル基を表す。
3 、R 4 、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
2 及びR 5 は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR 2 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよい。
【化15】
Figure 0004982016
一般式(II)中、R 21 〜R 24 は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【化16】
Figure 0004982016
式中R 31 、R 32 及びR 33 は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
【化17】
Figure 0004982016
式中R 41 及びR 42 は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【化18】
Figure 0004982016
式中qは、1〜4の整数である。
<2> 一般式(II)で表される化合物が下記化合物であることを特徴とする上記<1>に記載の光硬化性組成物。
【化19】
Figure 0004982016
<3> 該光重合開始剤として、前記一般式(III)で表される下記アセトフェノン系化合物を含有することを特徴とする上記<1>又は<2>に記載の光硬化性組成物。
【化20】
Figure 0004982016
<4> アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤(但し、染料を除く)及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として下記一般式(Ia)で表されるO−アシルオキシム系化合物と、下記一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物のうち少なくとも1種とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
【化21】
Figure 0004982016
一般式(Ia)中、R 1 はアルキル基を表す。
3 、R 4 、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
2 及びR 5 は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR 2 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよい。
【化22】
Figure 0004982016
式中R 31 、R 32 及びR 33 は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
【化23】
Figure 0004982016
式中R 41 及びR 42 は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【化24】
Figure 0004982016
式中qは、1〜4の整数である。
<5> 該アセトフェノン系化合物として下記の化合物を含有することを特徴とする上記<4>に記載の光硬化性組成物。
【化25】
Figure 0004982016
<6> 前記一般式(I)で表されるO−アシルオキシム化合物が下記化合物である上記<1>〜<5>のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
【化26】
Figure 0004982016
<7> 前記着色剤が、青色系着色剤もしくは緑色系着色剤である上記<1>〜<6>のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
<8> 上記<1>〜<7>の何れか一項に記載の光硬化性組成物を基板上に塗布、プリベーク、パターン露光、アルカリ現像、ポストベークして作製されたカラーフィルター。
<9> 410nm以下の波長の光でパターン露光して製造した上記<8>に記載のカラーフィルター。
本発明は、上記<1>〜<9>に記載の構成を有するが、以下、他の事項も含めて記載している。
【0006】
(1)アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として下記一般式(I)で表されるO(オルト)−アシルオキシム系化合物と下記一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
【0007】
【化16】
Figure 0004982016
【0008】
【化17】
Figure 0004982016
【0009】
一般式(I)中、R1はアルキル基を表す。
3、R4、R6及びR7は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
2及びR5は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR2及びR5は、同じでも異なっていてもよい。Lは、−O−、−S−又は−NH−を表す。
一般式(II)中、R21〜R24は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0010】
(2)該O−アシルオキシム系化合物が下記一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする上記(1)に記載の光硬化性組成物。
【0011】
【化18】
Figure 0004982016
【0012】
一般式(Ia)中、R1はアルキル基を表す。
3、R4、R6及びR7は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
2及びR5は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR2及びR5は、同じでも異なっていてもよい。
【0013】
(3)一般式(II)で表される化合物が下記化合物であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の光硬化性組成物。
【0014】
【化19】
Figure 0004982016
【0015】
(4)該光重合開始剤として、更に一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物の少なくとも1つを含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の光硬化性組成物。
【0016】
【化20】
Figure 0004982016
【0017】
式中R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
【0018】
【化21】
Figure 0004982016
【0019】
式中R41及びR42は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0020】
【化22】
Figure 0004982016
【0021】
式中qは、1〜4の整数である。
【0022】
(5)該光重合開始剤として、前記一般式(III)で表される下記アセトフェノン系化合物を含有することを特徴とする上記(4)に記載の光硬化性組成物。
【0023】
【化23】
Figure 0004982016
【0024】
(6)アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として上記(1)における一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物と下記一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物のうち少なくとも1種とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
【0025】
【化24】
Figure 0004982016
【0026】
式中R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
【0027】
【化25】
Figure 0004982016
【0028】
式中R41及びR42は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0029】
【化26】
Figure 0004982016
【0030】
式中qは、1〜4の整数である。
【0031】
(7)O−アシルオキシム系化合物が上記(2)における一般式(Ia)で表される化合物であることを特徴とする上記(6)に記載の光硬化性組成物。
【0032】
(8)該アセトフェノン系化合物として下記の化合物を含有することを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の光硬化性組成物。
【0033】
【化27】
Figure 0004982016
【0034】
(9)前記一般式(I)で表されるO−アシルオキシム化合物が下記化合物である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光硬化性組成物。
【0035】
【化28】
Figure 0004982016
【0036】
(10)前記着色剤が、青色系着色剤もしくは緑色系着色剤である上記(1)〜(9)のいずれかに記載の光硬化性組成物。
(11)上記(1)〜(10)の何れか1項に記載の光硬化性組成物を基板上に塗布、プリベーク、パターン露光、アルカリ現像、ポストベークして作製されたカラーフィルター。
(12)410nm以下の波長の光でパターン露光して製造した上記(11)に記載のカラーフィルター。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0038】
本発明の光硬化性組成物は、アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤及び溶剤を含有し、光重合開始剤は特定の光重合開始剤を併用するものである。
【0039】
〔1〕光重合開始剤
本発明で使用される特定の光重合開始剤は、前記一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物、及び一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物、一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物である。尚、式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物として、式(Ia)で表される化合物が好ましい。
【0040】
一般式(I)及び(Ia)中、R1はアルキル基を表す。
3、R4、R6及びR7は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
2及びR5は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。nが2〜4のとき複数のR2及びR5は、同じでも異なっていてもよい。
1としてのアルキル基は、一般的に炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜18、特に好ましくは2〜10である。
2、R3、R4、R5、R6及びR7としてのアルキル基は、一般的に炭素数1〜4、好ましくはメチル基又はエチル基、特に好ましくはメチル基を表す。
m及びnは、各々独立に、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜2、更に好ましくは0又は1、特に好ましくは0を表す。
式(I)におけるLは、−O−、−S−又は−NH−を表す。
【0041】
一般式(II)において、R21〜R24は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、又は直鎖若しくは分岐又はプロピル基である。
一般式(III)において、R31〜R33は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、又は直鎖若しくは分岐プロピル基である。pは、1〜4の整数であり、1または2が好ましい。
一般式(IV)において、R41〜R42は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、又は直鎖若しくは分岐プロピル基である。
一般式(V)において、qは1〜4の整数であり、1又は2が好ましい。
【0042】
一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物と一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物とを併用する場合は、質量比として、通常1:4 〜1:0.25、好ましくは1:2〜1:0.5である。
一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物と一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物を併用する場合は、質量比として、通常1 :4〜1:0.25、好ましくは1:2〜1:0.5である。
一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物、一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物、及び一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物を併用する場合は、質量比として、通常1:4:4〜1:0.25:0.25、好ましくは1:2:2〜1:0.5:0.5である。この場合、一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物と一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物との質量比の範囲は通常20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30である。
本発明の上記特定の光重合開始剤の合計量は、組成物中、通常0.5〜10質量%、好ましくは1.0〜8質量%である。
尚、本発明の効果を妨げない範囲で他の開始剤を併用してもよい。
【0043】
以下に、一般式(I)で表されるO−アシルオキシム系化合物の具体例(I−1)及び(I−2)、一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物(II−1)及び(II−2)、アセトフェノン系化合物の具体例(III−1)〜(III−5)を示す。尚、(I−1)及び(I−2)におけるC613はノルマルである。
【0044】
【化29】
Figure 0004982016
【0045】
【化30】
Figure 0004982016
【0046】
【化31】
Figure 0004982016
【0047】
【化32】
Figure 0004982016
【0048】
〔2〕アルカリ可溶性樹脂
本発明の光硬化性組成物の原料としてのアルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号明細書に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等であり、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたものなども有用である。特にこれらのなかでベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/および他のモノマーとの多元共重合体が好適である。この他に水溶性ポリマーとして、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等も有用である。
【0049】
また、特開平7−140654号に記載の2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
上記アルカリ可溶性樹脂の硬化性組成物中の添加量としては、組成物全質量に対して5〜90質量%が好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。
【0050】
〔3〕重合性モノマー
本発明の光硬化性組成物の原料としての重合性モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物であることが好ましい。
【0051】
少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基をもち、沸点が常圧で100℃以上の化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートを挙げることが出来る。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用できる。
【0052】
また、下記一般式(B−1)あるいは(B−2)で示される化合物も使用することができる。
【0053】
【化33】
Figure 0004982016
【0054】
{式(B−1)、(B−2)中、Bは、各々独立に、−(CH2CH2O)−及び−(CH2CH(CH3)O)−のいずれかを表し;Xは、各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基及び水素原子のいずれかを表し、しかも、式(B−1)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、式(B−2)中のそれは3個又は4個であり;nは,各々独立に0〜6の整数を表し、しかも各nの合計は3〜24であり;mは、各々独立に0〜6の整数を表し、しかも各mの合計は2〜16である。}
【0055】
これらの重合性モノマーは、本発明の組成物が放射線の照射を得て接着性を有する塗膜を形成し得るならば、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で任意の割合で使用できる。使用量は組成物の全固形分に対し通常5〜90質量%、好ましくは10〜50質量%である。
【0056】
〔4〕着色剤
本発明の光硬化性組成物の原料としての用いることができる着色剤としては、従来公知の種々の染料、無機顔料または有機顔料を一種又は二種以上混合して用いることができる。
【0057】
本発明で使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルター用として公知の染料が使用できる。例えば特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許4808501号明細書、米国特許5667920号明細書、米国特許505950号明細書、米国特許5667920号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報等に開示されている色素が使用できる。化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系等の染料が使用できる。特に、硬化性組成物は比較的低温での硬化が可能なので、顔料に比較して耐熱性に劣る染料であっても硬化膜に耐久性を付与するためのポスト・ベークの際の高温度下にさらされても分解等の問題を軽減することができる。
【0058】
無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物であり、具体的には鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、および前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
【0059】
有機顔料としては、C. I. Pigment Yellow 11, 24, 31, 53, 83, 85, 99, 108, 109, 110, 138, 139, 150, 151, 154, 167, 185、C. I. Pigment Orange 36, 38, 43, 71、C. I. Pigment Red 105, 122, 149, 150, 155, 171, 175, 176, 177, 209, 224, 242, 254、C. I. Pigment Violet 19, 23, 32, 39、C. I. Pigment Blue 1, 2, 15, 16, 22, 60, 66, 15:3, 15:6、C. I. Pigment Green 7, 36, 37、C. I. Pigment Brown 25, 28、C. I. Pigment Black 1, 7、カーボンブラック等を挙げることができる。
【0060】
これら有機顔料は、単独もしくは色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。具体例を以下に示す。赤の顔料としては、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料単独または、それらの少なくとも一種とジスアゾ系黄色顔料またはイソインドリン系黄色顔料との混合が用いられる。例えばアントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー83またはC.I.ピグメントイエロー139との混合が良好である。赤色顔料と黄色顔料の質量比は、100:5から100:50が良好である。この範囲において、400nmから500nmの光透過率を抑え、色純度を上げることができ、好ましい。
【0061】
緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料単独又は、ジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色染料またはイソインドリン系黄色顔料との混合が用いられ、例えばC.I.ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメントイエロー83、138、139との混合が好ましい。緑顔料と黄色顔料の質量比は、100:5〜100:100が好ましい。この範囲内において、400nmから450nmの光透過率を抑え、良好な色純度を得ることができる。
【0062】
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料単独又は、ジオキサジン系紫色顔料との混合が用いられ、例えばC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との混合が好ましい。青色顔料と紫色顔料の質量比は、100:0〜100:50が好ましい。この範囲内において、400nmから420nmの光透過率を抑え、色純度を上げることができる。
【0063】
更に上記の顔料をアクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー及びエチルセルロース樹脂等に微分散させた粉末状加工顔料を用いることにより分散性及び分散安定性の良好な顔料含有感光樹脂を得ることが出来る。
【0064】
また、ブラックマトリックス用の顔料としては、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、単独又は、混合が用いられカーボンと酸化チタンの場合が好ましい。質量比は、100:5から100:40の範囲が好ましい。この範囲内において長波長の光透過率が小さく、また分散安定性も良好である。
【0065】
〔5〕溶剤
本発明の硬化性組成物を調製する際に使用する溶剤としては、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等:エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等が挙げられる。
【0066】
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好ましく用いられる。
溶剤の添加量は、組成物中通常60〜90質量%、好ましくは70〜90質量%である。
【0067】
これら溶剤は、単独で用いてもあるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0068】
本発明の硬化性組成物には、更に増感剤を併用することができる。その具体例として、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、ベンジル、ジベンザルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチリルケトン、ベンゾアントロン等や特公昭51−48516号公報記載のベンゾチアゾール系化合物が挙げられる。
【0069】
本発明の硬化性組成物は、上記主要成分、さらに必要に応じて用いられるその他の添加剤を各種の混合機、分散機を使用して混合分散することによって調製することができる。
【0070】
本発明の硬化性組成物を用いたカラーフィルターの一般的な製造法は次の通りである。
本発明の組成物(カラーレジスト液)を基板上に塗布・乾燥する工程、得られた乾燥塗布膜にi線ステッパー等でパターン露光する工程、露光後にアルカリ現像する工程、次に加熱処理する工程を順次行い、各色(3色あるいは4色)ごとに前記工程を順次繰り返して硬化皮膜を作製することによりカラーフィルターが得られる。
【0071】
より具体的には、本発明の硬化性組成物を、スピンナー等により、適当な基板上に乾燥時の膜厚が一般的に0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmになるように塗布し、85℃のオーブンに2分間放置し平滑な塗膜を得る。
【0072】
基板としては、特に限定されないが、ガラス板、プラスチックス板、アルミ板、撮像素子用シリコンウエハ等の電子部品の基材、さらには透明樹脂板、樹脂フィルム、ブラウン管表示面、撮像感の受光面、CCD、BBD、CID、BASIS等の固体撮像素子が形成されたウエハー、薄膜半導体を用いた密着型イメージセンサー、液晶ディスプレー面、カラー電子写真用感光体、エレクトロクロミィー(EC)表示装置の基板等が挙げられる。
また、基板にカラーフィルター層との接着性を向上させるために高密着処理を施すことが好ましい。具体的には、基板上に予めシランカップリング剤等で薄く塗布した後に硬化性組成物のパターンを形成するか、あるいは予め硬化性組成物中にシランカップリング剤を含有させてもよい。
【0073】
尚、基板上に段差がある場合は、その段差を解消し塗設面を平滑にするための平坦化膜を基板上に塗設した後、本発明の硬化性組成物を塗布することができる。
例えば、CCDなどのイメージセンサーはシリコン基板上に受光量に応じて電子を発生させる光電子変換部(フォトダイオード)とその発生した電子を出力する為の読み出しゲート部とで構成されているが、読み出しゲート部に光が当たるとノイズの原因となり正確なデータが出力されないため、読み出しゲート部の上部には遮光膜層が形成されており、遮光膜層を持たないフォトダイオード部との間で段差が生じている場合がある。
このような段差上にカラーレジストを塗布し、直接カラーフィルターを形成すると光路長が長くなるため画像が暗く、また集光性も劣るようになる。これを改善する為、その段差を埋める目的で透明な平坦化膜をCCDとカラーフィルターとの間に形成することが好ましい。この平坦化膜の材料としては、本発明におけるような光硬化性レジスト液、アクリル系、エポキシ系等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
【0074】
光硬化性組成物を塗布した後、溶媒を蒸発させ乾燥塗布膜を得るため通常プリベークを行う。このプリベークの方法としては、減圧乾燥、高温の空気などによる間接加熱乾燥、ホットプレート等による直接加熱乾燥(約80〜140℃、50〜200秒)等がある。
また、現像後に得られたパターンを、十分硬化させて機械強度を高め永久膜とするためにポストベークが行われる。例えば、3色のカラーフィルターの製造に際しては、最初に形成されたパターンは、その後、他色のレジスト液の塗布、露光、現像を2度受ける。この際に、塗布されたレジスト液との混色、露光、現像によるパターンの欠落が生じないようにポストベークを行うものである。
このポストベークはプリベーク同様の方法が用いられるが、プリベークの条件よりも、高温、長時間で行われる。例えば、オーブンによる間接加熱の場合、約180〜250℃、約0.5〜2時間、ホットプレートによる直接加熱の場合、約180〜250℃、約2〜10分間行われる。
【0075】
露光のための光源は特に限定されないが、パターン形成性に関して顕著な効果がもたらされる光源として水銀灯のi線を挙げることができる。
本発明の特徴は工程の適正の面から水銀灯の線スペクトルの一つであるi線が使用されるイメージセンサー用カラーフィルターの製造において、特にその特徴が顕著となるが、LCD用においても使用できることは勿論である。
【0076】
硬化性組成物の現像に使用する現像液は特に制限はなく、従来公知の現像液を使用することができる。中でも、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(TMAH)などの4級アンモニウム塩類の有機アルカリ系の現像液が本発明の目的を達成する上で好ましい。
【0077】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例7、9及び11は、参考例である。
【0078】
<比較例1>
ベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸共重合体 16.4質量部
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 6.5質量部
プロピレングリコールモノメチルエチルアセテート 13.8質量部
エチル−3−エトキシプロピオネート 12.3質量部
トリアジン系開始剤(VI) 0.3質量部
を攪拌機で混合し、平坦化膜用レジスト液を作製した。
【0079】
この平坦化膜用レジスト液を6インチシリコンウエハ上にスピンコートでの塗布回転数を、塗布後に表面温度120℃×120秒、ホットプレート上で加熱処理した後にその膜厚が約2μmになるように調整した後、その回転数でウエハ上に平坦化膜用レジストを均一に塗布した。その後220℃×1時間、オーブンにて塗布膜を硬化させた。
【0080】
ベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸共重合体 3.3質量部
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 3.6質量部
山陽色素製顔料分散液 SF Blue 407 20質量部
山陽色素製顔料分散液 SF Violet I1003 5質量部
プロピレングリコールモノメチルエチルアセテート 11質量部
エチル−3−エトキシプロピオネート 4.4質量部
光重合開始剤としてトリアジン系開始剤(VI) 0.5質量部
を攪拌機で混合し、カラーレジスト液を作製した。
【0081】
トリアジン系開始剤(VI)は以下の化合物である。
【0082】
【化34】
Figure 0004982016
【0083】
このカラーレジスト液をスピンコートの塗布回転数を、塗布後に表面温度100℃×120秒、ホットプレートでの加熱処理後にその膜厚が約1.5μmになるように調整し、上記平坦化膜をコートしたシリコンウエハ上に均一に塗布した。
【0084】
次に塗布されたカラーレジスト層を加熱処理し、乾燥塗布膜を形成させた。この場合の加熱処理は、ホットプレート100℃×120秒で行った。
【0085】
次に上記乾燥塗布膜に6サイズ(1、1.5、2、3、4、7μm)の正方ピクセルがそれぞれ基板上の4×3mm中に配列されたマスクパターンを介してi線ステッパー、ニコン製 NSR-2005i9Cにて200〜4000msec、200msec間隔で20箇所に段階露光した。
【0086】
パターン露光された膜は、富士フイルムアーチ製有機アルカリ性現像液CD-2000の40質量%水溶液を用いて、室温にて60秒、パドル現像後、20秒スピンシャワーにて純水でリンスを行い、更に純水にて水洗を行った。その後、水滴を高圧のエアーで飛ばし、基板を自然乾燥させ、パターンを得た。
【0087】
比較例1においてカラーレジスト液における光重合開始剤を以下のものに変更した以外は全て同じ組成物および同じ方法を用いて作製した下記のカラーレジスト液についても同じ評価実験を行った。尚、平坦化膜用レジスト液は、すべて比較例1におけるものと同様のものを使用した。
用いた開始剤は、先に例示したものである。
【0088】
〔実施例1〕
I−1: 0.35質量部
II−1: 0.17質量部
III−1: 0.17質量部
【0089】
〔実施例2〕
I−2: 0.35質量部
II−1: 0.17質量部
III−1: 0.17質量部
【0090】
〔実施例3〕
I−1: 0.35質量部
II−2: 0.17質量部
III−1: 0.17質量部
【0091】
〔実施例4〕
I−1: 0.35質量部
II−1: 0.17質量部
III−2: 0.17質量部
【0092】
〔実施例5〕
I−1: 0.35質量部
II−1: 0.15質量部
III−3: 0.15質量部
【0093】
〔実施例6〕
I−1: 0.35質量部
II−1: 0.15質量部
III−4: 0.15質量部
【0094】
〔実施例7〕
I−1: 0.35質量部
II−1: 0.17質量部
【0095】
〔実施例8〕
I−1: 0.35質量部
III−1: 0.17質量部
【0096】
〔実施例9〕
I−2: 0.35質量部
II−1: 0.17質量部
【0097】
〔実施例10〕
I−2: 0.35質量部
III−1: 0.17質量部
【0098】
〔実施例11〕
I−1: 0.35質量部
II−2: 0.17質量部
【0099】
〔実施例12〕
I−1: 0.35質量部
III−2: 0.17質量部
【0100】
〔比較例2〕
I−1: 0.5質量部
【0101】
〔比較例3〕
II−1: 0.5質量部
【0102】
〔比較例4〕
III−1: 0.5質量部
【0103】
〔比較例5〕
II−1: 0.17質量部
III−1: 0.17質量部
【0104】
この現像行程を経て形成された3μmパターンを OLYMPUS製光学顕微鏡 BX60を用いて、反射観測(倍率1000倍)にて観察した。
【0105】
露光量が足りないため膜が硬化せず、パターンの欠けが少なくとも1箇所発生した露光量は不可とし、また露光量が多くパターン形状が大きくなり、隣り合ったパターンと密着した露光量をも不可とし、その間の1箇所の欠けもなく、パターン形成が良好な露光量を最適露光領域とし、パターン形成に最低限必要な露光量、「最低露光量」を観察した。
【0106】
また測長SEM(日立S-7800H)を用いて、3μmパターンの長方形ピクセルのパターン上部の幅(線幅)を測定し、(露光量3000msec時の線幅)−(露光量2000msec時の線幅)を算出した。
【0107】
この値が小さいものほど、露光量の変化が線幅の太りに与える影響が少なく、「露光量依存性」が低く、良好な使いやすいカラーレジスト液としてA〜Eまで段階的に評価した。
【0108】
また、一般に光がある厚さを持った層を透過する際、その光強度は上層に比べ下層ほど弱くなる性質があり、青色のカラーレジスト液は露光波長であるI線をあまり通さないことから、光強度の差が顕著になり、本来長方形になるべき各ピクセルの形状がパターンの上部より下部が細くなる逆台形状(逆テーパー)になりやすい。
【0109】
このパターン形状を観測する為、SEM(JEOL製 JSM-6340M)で露光量3000msec時の3μmパターンの断面形状を観測するとともにパターン上部と下部の幅を測定、パターン下部(Bottom)幅÷パターン上部(Top)幅を算出した。この値が1(=100%)に近いものほどパターンが逆台形状にではなく良好なプロファイルが得られていることになる。
【0110】
これらの実施例、比較例の「最低露光量」「露光量依存性」「パターン形状」について評価結果をまとめ、A〜Fまでの6段階で、比較例1をEとして、相対的に総合評価を行った。
尚、「剥がれ」とは上記現像行程終了後に、パターンが一切残らなかったものを指し、総合評価をFとした。
【0111】
【表1】
Figure 0004982016
【0112】
【発明の効果】
以上示したように、O−アシルオキシムを主たる開始剤とし、それにアセトフェノン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、またはその両方を含む2種または3種の開始剤を組み合わせることにより高感度化が実現した。併せて露光量依存性、パターンプロファイルも顧客要求にあったレジスト液コントロールが可能となった。またこのことにより、従来のトリアジン系開始剤を用いた際に必要とされた露光量に比べより低い露光量でのカラーフィルターの形成が可能になった。

Claims (9)

  1. アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として下記一般式(Ia)で表されるO−アシルオキシム系化合物及び下記一般式(II)で表されるベンゾフェノン系化合物とともに、一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物の少なくともひとつを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
    一般式(Ia)中、R 1 はアルキル基を表す。
    3 、R 4 、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
    2 及びR 5 は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR 2 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよい。
    Figure 0004982016
    一般式(II)中、R 21 〜R 24 は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    Figure 0004982016
    式中R 31 、R 32 及びR 33 は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
    Figure 0004982016
    式中R 41 及びR 42 は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    Figure 0004982016
    式中qは、1〜4の整数である。
  2. 一般式(II)で表される化合物が下記化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
  3. 該光重合開始剤として、前記一般式(III)で表される下記アセトフェノン系化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
  4. アルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤、着色剤(但し、染料を除く)及び溶剤を含有する光硬化性組成物において、該光重合開始剤として下記一般式(Ia)で表されるO−アシルオキシム系化合物と、下記一般式(III)〜(V)で表されるアセトフェノン系化合物のうち少なくとも1種とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
    一般式(Ia)中、R 1 はアルキル基を表す。
    3 、R 4 、R 6 及びR 7 は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。
    2 及びR 5 は、各々独立に、アルキル基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜5の整数を表す。m及びnが2〜5のとき複数のR 2 及びR 5 は、同じでも異なっていてもよい。
    Figure 0004982016
    式中R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
    Figure 0004982016
    式中R41及びR42は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    Figure 0004982016
    式中qは、1〜4の整数である。
  5. 該アセトフェノン系化合物として下記の化合物を含有することを特徴とする請求項4に記載の光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
  6. 前記一般式(I)で表されるO−アシルオキシム化合物が下記化合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
    Figure 0004982016
  7. 前記着色剤が、青色系着色剤もしくは緑色系着色剤である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の光硬化性組成物を基板上に塗布、プリベーク、パターン露光、アルカリ現像、ポストベークして作製されたカラーフィルター。
  9. 410nm以下の波長の光でパターン露光して製造した請求項8に記載のカラーフィルター。
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