JP4981609B2 - コイル巻線方法及びコイル巻線体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電磁弁や電磁アクチュエータ等の電磁装置に組み込まれるコイル(ソレノイド)の巻線方法、及び前記巻線方法によって形成されたコイル巻線体に関する。
従来から、例えば、ソレノイドを構成するコイル巻線体を励磁し電磁力を発生させることにより、可動コアを固定コア側に吸引して弁体を作動させる電磁弁等の電磁装置が知られている。この電磁装置では、電気的絶縁性(アイソレーション性)を確保するために、例えば、モールド成形等によって前記コイル巻線体の外表面を樹脂製材料によって被覆することが行われていた。
そこで、本出願人は、特許文献1に示されるように、円筒状のボビンレスコイルの内周面を除いた外周面及び軸方向の両端面に合成樹脂のコイルカバー(コイル被覆体)を一体的にモールドすることにより、ボビンレス組立体を製造するボビンレスコイル組立体の製造方法を提案している。
このボビンレスコイル組立体の製造方法では、ボビンレスコイルの用意工程において、円形断面からなる導線を円筒状に巻回してボビンレスコイルを形成しているが、前記導線の具体的な巻き方については、従来通りの巻線方法を行っていた。
特開2007−67090号公報(段落0035、図3)
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、線材を巻回して簡便にボビンレスコイルを形成することができると共に、巻回されたコイルのアイソレーション性を確実に確保することが可能なコイル巻線方法及びコイル巻線体を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、上プレートが装着された上治具と下プレートが装着された下治具とが同軸状に連結され、前記上治具及び前記下治具が所定方向に一体的に回転自在に支持されると共に、前記上下プレート間に設けられた爪部に対してノズルから送給される線材を巻回してコイル積層体を形成するためのコイル巻線方法である。
本発明によれば、先ず、線材の巻き始め部分が下プレートの第1巻き留め部に巻き留めされた後、前記下プレートの下面に形成されたガイド溝に沿って引き出される。続いて、前記線材を前記下プレートの下面から上面に露呈させて前記下プレートの外周部から内周部に引き出した後、前記爪部の周面に沿って前記線材を巻回してコイル積層体を形成する。さらに、前記線材を下プレートの上面に沿って内周部から外周部に引き出した後、前記線材の巻き終わり部分を前記下プレートの第2巻き留め部に巻き留めする。この場合、前記第1巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き始め部分と前記第2巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き終わり部分とは、前記下プレートの上下面において交差状に配置され前記下プレートが介在することにより非接触状態に設けられる。
このように本発明では、所定間隔離間して配置された上下プレートを上治具及び下治具によってそれぞれ保持し、上下プレート間に設けられた爪部の周面に線材を巻回して簡便にボビンレスコイルを形成することができる。
また、本発明では、上下プレート間に整列されたコイル積層体のアイソレーション性を好適に保持することができると共に、外部に露呈する前記コイル積層体の巻き始め部分及び巻き終わり部分のアイソレーション性を確実に確保することができる。
すなわち、本発明では、コイル積層体の巻き始め部が案内溝を介して下プレートの下面に沿って引き出される共に、前記コイル積層体の巻き終わり部分が下プレートの上面に沿って引き出され、しかも、第1巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き始め部分と第2巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き終わり部分とが、前記下プレートの上下面において交差状に配置される。この結果、本発明では、前記巻き始め部分と巻き終わり部分との間に、例えば、樹脂製材料等の電気的絶縁性を有する材料で形成された下プレートを介在させ、その上下面において交差状に配置して非接触状態とすることにより、アイソレーション性を確実に保持することができる。
さらに、本発明では、前記上下プレートの外周部に、上下方向に沿って非重畳するように配置され半径外方向に向かって突出する複数の凸部が設けられ、前記線材の巻き終わり部分を前記下プレートの第2巻き留め部に巻き留めした後、絡げ線によって前記上プレートの凸部と下プレートの凸部とを交互に且つ周方向に沿って絡げることにより、ボビンレスからなるコイル積層体を上下方向に沿って好適に保持することができる。
さらにまた、本発明では、前記爪部が複数の分割爪によって構成され、少なくとも一つの分割爪には、線材を周方向に沿って案内する溝部が形成されることにより、線材を巻き付けるときに前記溝部に沿って整列されコイル積層体の巻線精度を向上させることができる。
さらにまた、コイル巻線体に係る本発明は、樹脂製材料によってそれぞれ形成された上プレート及び下プレートと、前記上プレートと前記下プレートとの間に挟持され、線材が巻回されて複数段に積層されたコイルを有するコイル積層体と、千鳥足状に配置された前記上プレート及び前記下プレートの凸部同士を交互に絡げて前記上プレート及び下プレートを保持する絡げ線とを備えることを特徴とする。
コイル巻線体に係る本発明によれば、前記絡げ線が絡げられる上プレートの凸部と下プレートの凸部とが上下方向に沿って非重畳し且つ周方向に沿って互い違いに交互に配置されているため、上下プレートの回転方向に対する位置ずれを好適に防止することができる。
また、上下プレート間に絡げられた絡げ線は、コイル積層体の軸方向と略平行に延在するように配置されるとよい。この場合、例えば、次工程においてコイル巻線体の外表面を溶融樹脂によってモールドする際、金型のゲートから注入された溶融樹脂の充填方向を前記軸方向と略平行となるように設定することにより、溶融樹脂によって絡げ線に対して過大な負荷が付与されることがなく、前記絡げ線によってコイル積層体が保持された状態を維持したままで良好な樹脂成形体を得ることができる。
さらに、前記絡げ線を、例えば、コイル積層体の側周面に沿って周回するように絡げることにより、周方向に沿って均一な保持力を発生させることができ、この均一な保持力によってボビンレスからなるコイル積層体を好適に保持することができる。
線材を巻回して簡便にボビンレスコイルを形成することができると共に、巻回されたコイルのアイソレーション性を確実に確保することが可能なコイル巻線方法及びコイル巻線体を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るコイル巻線方法を実施するコイル巻線装置の概略構成斜視図であり、図2は、前記コイル巻線装置の一部省略分解斜視図であり、図3は、前記コイル巻線装置によって線材が巻回されたコイル巻線体の拡大斜視図である。
先ず、図1及び図2に示されるコイル巻線装置によって線材が巻回された完成品である本実施形態に係るコイル巻線体について説明する。なお、後記する線材の巻き取り段階において、軸方向を線材の列方向、径方向を段方向とする。
このコイル巻線体100は、図3に示されるように、樹脂製材料によってそれぞれ形成された上プレート102(以下、上プレート102の上面102a、下面102bとする)及び下プレート104(以下、下プレート104の上面104a、下面104bとする)と、前記上プレート102と下プレート104との間に挟持され、線材(導線)106が巻回されて複数段に積層されたコイルを有するコイル積層体108と、上下方向に沿って非重畳し千鳥足状に配置された前記上プレート102及び前記下プレート104の円弧状凸部114a、114b同士を交互に絡げて前記上プレート102及び下プレート104を保持する絡げ線116とを備える。なお、前記コイル積層体108のコイル内周面120は、コイルボビン等の芯材が何ら設けられておらず、外部に露呈した状態にある。
前記上プレート102及び下プレート104の外周部から半径外方向に突出する円弧状凸部114a、114bには、絡げ線116を絡げるときに前記絡げ線116を案内する第1ガイド溝122が形成される(図5参照)。前記第1ガイド溝122の内壁底面は、図4に示されるように、縦断面視して中央部が僅かに隆起した湾曲面123によって形成されることにより、絡げ線116が円弧状凸部114a、114bに対して絡げ易くなると共に、適宜の張力に保持される。
なお、前記円弧状凸部114a、114bは、上プレート102に5箇所設けられ(図3参照)、下プレート104に6箇所設けられる(図5参照)。また、上プレート102の円弧状凸部114aに形成された第1ガイド溝122は上向き開口するように設けられ、一方、下プレート104の円弧状凸部114bに形成された第1ガイド溝122は下向きに開口するように設けられて、それぞれ絡げ線116を好適に保持するように構成される。
前記下プレート104には、半径外方向に向かって突出し、線材106の巻き始め部分が巻き留めされる横断面略L字状の第1巻き留め部110aと、線材106の巻き終わり部分が巻き留めされる横断面略L字状の第2巻き留め部110bとが設けられる。なお、前記第1巻き留め部110a及び第2巻き留め部110bには、それぞれ、次工程において、図示しない一対のターミナル端子が加締め止めされて、前記線材106の巻き始め部分及び巻き終わり部分と電気的に接続される。
また、下プレート104の外周面と前記第1及び第2巻き留め部110a、110bとの間には、矩形状の平板部124が一体に形成される。前記下プレート104の下面104bの平板部124には、図5に示されるように、第1巻き留め部110aに巻き留めされた線材106の巻き始め部分を、前記第1巻き留め部110aから下プレート104の外周部に向かって案内する曲折した第2ガイド溝126が形成される。
さらに、下プレート104の内周部には、軸方向(下プレート104の上面104a及び下面104b)に向かって僅かに膨出する円筒状突起部128が形成される。図2及び図6に示されるように、前記下プレート104の上面104aには、前記環状突起部128に対し接線方向に延在する断面凹形状の溝からなり、前記線材106の巻き始め部分を下プレート104の外周部から内周部に向かって案内するガイドスロープ130が形成される。このガイドスロープ130は、図6及び図8に示されるように、内周部側が浅く外周部側に向かって徐々に深くなる所定角度傾斜した傾斜面(溝底)からなるように形成される。
前記傾斜面と略直交するガイドスロープ130の一方の側壁132には、図6に示されるように、所定間隔離間し該傾斜面側に向かって横方向に膨出する、例えば、2つのリブ134が形成される。このリブ134は、ガイドスロープ130内を案内される線材106に当接するようになっており、これにより、例えば、次工程においてモールドする際、溶融樹脂がガイドスロープ130内を前記線材106に沿って充填されることが阻止され、この結果、コイル内周面120に対する溶融樹脂の進入を好適に阻止することが可能となる。なお、リブ34は、複数に限定されるものではなく、1個以上あればよい。
さらにまた、下プレート104の円弧状凸部114bには、図5に示されるように、絡げ線106の絡げ始め部分を係止する切り欠き部136が形成され、他の円弧状凸部114bには、絡げ線106の絡げ終わり部分を係止する他の切り欠き部136が形成される。
下プレート104と対向する上プレート102の下面102bには、図9に示されるように、縦断面円弧状の複数の溝が連接して形成された第3ガイド溝138が形成され、この第3ガイド溝138は、線材106が複数段に積層されて折り返すときに前記線材106を案内して整列させる機能を発揮する。
次に、図1及び図2に基づいて、本実施形態に係るコイル巻線方法を実施するコイル巻線装置10について概略説明する。
このコイル巻線装置10は、図示しない昇降機構を介して上下方向に沿って昇降自在に設けられた上治具12と、モータMの回転駆動作用下に図示しない基台上に矢印方向に沿って回転自在に支持された下治具14とを含む。
前記上治具12は、上プレート102が装着されて前記上プレート102を係止するプレート保持部と、下治具14の後記する爪部16内に挿入されて前記爪部16(分割爪)を拡径させるテーパ状の挿入部18(図2参照)とを有する。
前記下治具14は、略円筒状を呈する治具本体部20と、前記治具本体部20の上部に設けられた台座22と、前記台座22に対し径方向に沿って変位自在に支持された第1〜第3分割爪16a〜16c(図2参照)を有し前記上治具12の挿入部18が挿入されることにより半径外方向に沿って拡径する爪部16と、前記治具本体部20の軸線と直交する方向に突出し線材106及び絡げ線106の巻き始めの一端部を係止する一組の係止部24とを備える。
図1に示されるように前記上治具12と前記下治具12とが同軸状に組み付けられたとき、所定距離だけ離間する上プレート102と下プレート104との間には、線材106が巻回される巻腺部として機能する爪部16の周面が露呈するように設けられる。この爪部16の周面は、第1〜第3分割爪16a〜16cの周面が周方向に沿って所定角度離間しクリアランスを介して配置されることにより構成されるものである。
第1及び第2分割爪16a、16bの周面には、水平方向に沿って平行に延在し、周面に巻回される線材106を案内する複数の溝部26が形成される。また、第3分割爪16cの周面は、何ら凹凸形状が形成されていない平滑面28からなる。この平滑面28は、線材106が周面に沿って巻回されたときに次の列に移行する乗り換えを円滑に遂行するものである。
さらに、コイル巻線装置10は、前記爪部16の周面に対して線材106を送給するノズル30と、前記ノズル30を相互に直交するXYZの3軸方向に変位させる3軸アクチュエータ32と、前記ノズル30から送給される線材106に対して適度の張力を付与するテンショナ34とを有する。
本実施形態に係るコイル巻線方法を実施するコイル巻線装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、前記コイル巻線装置10の動作と共にコイル巻線方法について詳細に説明する。
図2に示されるように、上プレート102が装着された上治具12と下プレート104が装着された下治具14とが同軸状に離間した状態において、図示しない昇降機構を介して上治具12を下治具14に向かって下降させる。この場合、上治具12の挿入部18が爪部16内に挿入されて第1〜第3分割爪16a〜16cを半径外方向に押圧し、前記第1〜第3分割爪16a〜16cが半径外方向にスライドすることにより、上治具12と下治具14との組み付けが完了する。前記上下治具12、14の組み付けが完了することにより、上下プレート102、104が所定間隔離間して状態で保持され、爪部16の周面(巻線部)に対する線材106の巻き付け準備が完了する。
続いて、このように上下治具12、14に保持された上下プレート102、104間に線材106を巻き付ける方法について説明する。
先ず、モータMが滅勢状態にあって上下治具12、14が静止した状態において、3軸アクチュエータ32の駆動作用下にノズル30を変位させ、前記ノズル30から送給された線材106の巻き始めの一端部を治具本体部20の係止部24に係止した後、図7(a)に示されるように、下プレート104の向かって左側に設けられた第1巻き留め部110aの外周面を下側から時計周り方向に1巻きする(矢印a1、a2参照)。なお、ノズル30から送給される線材106には、テンショナ34によって適度の張力が付与されているため、巻回された線材106がほつれることを好適に防止することができる。
続いて、3軸アクチュエータ32の駆動作用下にノズル30を横方向に沿って変位させ、下プレート104の向かって右側の第2巻き留め部110bの下面に形成された第2ガイド溝126に沿って線材106を挿通させた後(図7(a)の部分斜視図参照)、矢印a3に示されるように、下プレート104の上面104aに形成されたガイドスロープ130に沿って線材106が案内されるように前記下プレート104の外周部から内周部に向かって線材106を導出する。
線材106が前記ガイドスロープ130の傾斜面に沿って案内されて第3分割爪16cの平滑面28(最下部)に到達したとき、モータMを付勢して上下治具12、14を矢印方向に沿って一体的に回転させることにより、第1及び第2分割爪16a、16bの溝部26に案内されて、再び、第3分割爪16の平滑面28に到達する(図8参照)。その際、前記第3分割爪16cの周面は、平滑面28によって形成されて線材106の巻き取り方向を何ら拘束することがないため、線材106を次の列に円滑に乗り換えさせることができる。
さらに、ノズル30が上方に向かって変位し線材106が、矢印a4に示されるように、第1〜第3分割爪16a、16b、16cの周面の列方向(軸方向)に沿って複数巻回されると共に(図7(b)参照)、前記ノズル30が軸方向に沿って往復動作することにより、線材106が爪部16の周面の径方向に沿って順次積層される(図7(c)参照)。
上下治具12、14が一体的に回転すると共にノズル30が下プレート104と上プレート102との間を複数回往復しながら線材106が送給されて複数段からなるコイル積層体108が形成された後、前記上下治具12、14の回転を停止した状態において、図7(c)の矢印a5〜a7に示されるように、線材106の巻き終わり部分を下プレート104の上面104aの内周部から外周部に向かって導出し、さらに、右側の第2巻き留め部110bの外周面を上側から時計周り方向に1巻きした後、図示しないカッタ手段によって線材106の巻き終わり部分を切断する。
このようにして、上治具12と下治具14とが同軸状に組み付けられ、爪部16に対して上プレート102及び下プレート104が所定間隔離間した状態において、所定幅に設定された上プレート102と下プレート104との間に、線材106が整巻されて軸方向において整列したコイル積層体108を得ることができる。しかも、外部に露呈する前記コイル積層体108の巻き始め部分と巻き終わり部分とが、近接する第1巻き留め部110a及び第2巻き留め部110bにそれぞれ巻き留めされ、且つ下プレート104の平板部124の上下面にそれぞれ分離して交差状(クロス)に配置されることにより、前記巻き始め部分及び巻き終わり部分を含むコイル積層体108のアイソレーション性を確保することができる。
次に、ボビンレスコイルからなる前記コイル積層体108を上下方向に沿って保持する絡げ線106の絡げ方について、図10に基づいて以下説明する。なお、絡げ線106の絡げ始めの一端部が係止部24に係止される点は、前記線材106を巻回してコイル積層体108を構成する場合と同一であるため、その説明を省略する。また、前記絡げ線106としては、ノズル30から送給される線材106(導線)を用いて以下説明しているが、これに限定されるものではなく、導線以外の他の線材を用いてもよい。
矢印c1〜c3に示されるように、絡げ線106の絡げ始め部分を下プレート104の円弧状凸部114bの外周面に下方側から時計周り方向に1巻きした後、前記絡げ線106を上プレート102の円弧状凸部114aの第1案内溝122(図4参照)に係合させる。その際、前記下プレート104の円弧状凸部114bには、絡げ線106の絡げ始め部分を係止する切り欠き部136が形成されているため、前記切り欠き部136によって絡げ線106の絡げ始め部分が円滑に係止される。
続いて、モータMの駆動作用下に上下治具12、14を周方向に沿って一体的に回転させた状態において、ノズル30を上下方向に往復動作させながら、矢印c4〜c17に示されるように、上下方向に沿って非重畳し且つ周方向に沿って互い違いに配置された下プレート104の円弧状凸部114bの第1案内溝122と上プレート102の円弧状凸部114aの第1案内溝122に沿って絡げ線106を順次絡げる。なお、前記モータMは、図示しないコントローラによって制御され、適宜、正転及び逆転することにより、上下プレート102、104の円弧状凸部114a、114bに沿って絡げられる絡げ線106の張力が適度に設定される。
この場合、絡げ線106の係合部である上プレート102の円弧状凸部114aと下プレート104の円弧状凸部114bとは、千鳥足状に周方向に沿って互い違いに交互に配置されているため、上下プレート102、104の回転方向に対する位置ずれを好適に防止することができる。
また、上下プレート102、104間に絡げられた絡げ線106は、コイル積層体108の軸方向と略平行に延在している。このため、例えば、次工程においてコイル巻線体100の外表面を溶融樹脂によってモールドする際、図示しない金型のゲートから注入された溶融樹脂の充填方向を前記軸方向と平行となるように設定することにより、溶融樹脂によって絡げ線106に対して過大な負荷が付与されることがなく、前記絡げ線106によってコイル積層体108が保持された状態を維持したままで良好な樹脂成形体(図示せず)を得ることができる。
上下プレート102、104の円弧状凸部114a、114bを絡げ線106によって上下方向に沿って交互に絡げると共に、絡げ線106を上下プレート102、104の周方向に沿って引き回し、矢印c18〜c20に示されるように、下プレート104の他の円弧状凸部114bの外周面を時計回り方向に1巻きした後、図示しないカッタ手段によって絡げ線106の絡げ終わり部分を切断する。その際、前記下プレート104の他の円弧状凸部114bには、絡げ線106の絡げ終わり部分を係止する切り欠き部136が形成されているため、前記切り欠き部136によって絡げ線106の絡げ終わり部分が円滑に係止される。
このようにして、上下プレート102、104の外周面に絡げ線106が絡げられたコイル巻線体100が構成された後、図示しない昇降機構を介して上治具12を下治具14から離間させることにより、コイル巻線体100が取り出されて、次工程に搬送される。
本実施形態では、所定間隔離間して配置された上下プレート102、104を上下治具12、14によって保持し、下治具104に設けられた爪部16の周面に線材106を巻回して簡便にボビンレスコイルを形成することができる。
また、本実施形態では、上下プレート102、104間に整列されたコイル積層体108のアイソレーション性を好適に保持することができることは勿論のこと、外部に露呈する前記コイル積層体108の巻き始め部分及び巻き終わり部分が、左右方向に離間する第1巻き留め部110a及び第2巻き留め部110bにそれぞれ巻回され、且つ平板部124の上下面に分離してそれぞれ交差状に引き出されることにより、前記コイル積層体108のアイソレーション性を確実に確保することができる。
換言すると、本実施形態では、コイル積層体108の巻き始め部分が第2案内溝126を介して樹脂製の下プレート104の平板部124の下面に沿って引き出される共に、前記コイル積層体108の巻き終わり部分が下プレート104の平板部124の上面に沿って前記巻き始め部分と交差するように引き出され、前記巻き始め部分と巻き終わり部分との間に樹脂製材料で形成された平板部124を介在させて非接触状態とすることにより、アイソレーション性を確実に保持することができる。
本発明の実施形態に係るコイル巻線方法を実施するコイル巻線装置の概略構成斜視図である。 前記コイル巻線装置の一部省略分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るコイル巻線体の拡大斜視図である。 図3のIV−IV線に沿った縦断面図である。 下プレートの下面を示す底面図である。 下プレートの上面に設けられたガイドスロープを示す部分拡大斜視図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、上下プレート間に設けられた爪部に対して線材を巻回する巻き方の順序を示す一部省略斜視図である。 前記爪部を構成する第1〜第3分割爪の周面を便宜上平面的に表し、前記第1〜第3分割爪に対して線材が巻回される状態を示す一部切り欠き側面図である。 線材が折り返して積層される状態を示す部分縦断面図である。 上下プレートの外周部にそれぞれ形成された円弧状凸部同士を絡げ線によって絡げる状態を経時列的に示した斜視図である。
符号の説明
12 上治具
14 下治具
16 爪部
26 溝部
30 ノズル
100 コイル巻線体
102 上プレート
104 下プレート
106 線材、絡げ線
110a、110b 巻き留め部
114a、114b 円弧状凸部
126 ガイド溝

Claims (4)

  1. 上プレートが装着された上治具と下プレートが装着された下治具とが同軸状に連結され、前記上治具及び前記下治具が所定方向に一体的に回転自在に支持されると共に、前記上下プレート間に設けられた爪部に対してノズルから送給される線材を巻回してコイル積層体を形成するためのコイル巻線方法であって、
    前記線材の巻き始め部分が前記下プレートの第1巻き留め部に巻き留めされた後、前記下プレートの下面に形成されたガイド溝に沿って引き出される工程と、
    前記線材を前記下プレートの下面から上面に露呈させて前記下プレートの外周部から内周部に引き出した後、前記爪部の周面に沿って前記線材を巻回してコイル積層体を形成する工程と、
    前記線材を下プレートの上面に沿って内周部から外周部に引き出した後、前記線材の巻き終わり部分を前記下プレートの第2巻き留め部に巻き留めする工程と、
    を有し、
    前記第1巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き始め部分と前記第2巻き留め部に巻き留めされた前記線材の巻き終わり部分とは、前記下プレートの上下面において交差状に配置されることを特徴とするコイル巻線方法。
  2. 請求項1記載のコイル巻線方法において、
    前記上プレートの外周部には半径外方向に向かって突出する複数の凸部が設けられると共に、前記下プレートの外周部には半径外方向に向かって突出する複数の凸部が設けられ、前記上下プレートの凸部は、上下方向に沿って非重畳して配置され、
    前記線材の巻き終わり部分を前記下プレートの第2巻き留め部に巻き留めした後、絡げ線によって前記上プレートの凸部と下プレートの凸部とを交互に且つ周方向に沿って絡げることを特徴とするコイル巻線方法。
  3. 請求項1又は2記載のコイル巻線方法において、
    前記爪部は複数の分割爪によって構成され、少なくとも一つの分割爪には、線材を周方向に沿って案内する溝部が形成されることを特徴とするコイル巻線方法。
  4. 樹脂製材料によってそれぞれ形成された上プレート及び下プレートと、
    前記上プレートと前記下プレートとの間に挟持され、線材が巻回されて複数段に積層されたコイルを有するコイル積層体と、
    千鳥足状に配置された前記上プレート及び前記下プレートの凸部同士を交互に絡げて前記上プレート及び下プレートを保持する絡げ線と、
    を備えることを特徴とするコイル巻線体。
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