JP4980445B2 - 操舵装置 - Google Patents
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Description
そして、回転ハンドル型の操作子とスティック型の操作子を両方備えた操舵装置も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、この発明は、複数の操作子を備えながら、操作性に優れた操舵装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、回転操作によって車両を操舵する第1操作子(例えば、後述する実施例における回転ハンドル41)と、車両前後方向の操作によって車両を操舵する第2操作子(例えば、後述する実施例におけるスティック42A,42B)とを一体化し、前記第1操作子は一部が欠けた略円弧状をなしており、前記第2操作子は前記第1操作子の欠けた部分に配置され第1操作子に揺動可能に取り付けられていることを特徴とする操舵装置(例えば、後述する実施例における電動ステアリング装置1)である。
このように構成することにより、第1操作子と第2操作子のいずれの操作子を操作しても車両を操舵することができ、しかも、第1操作子と第2操作子を一体化しているので、第1操作子と第2操作子を極めて接近して配置することができる。
初めに、この発明に係る操舵装置に関連する技術の参考例を図1から図4の図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両の電動ステアリング装置(操舵装置)1は、運転者が操作して操作入力を入力する入力装置30Aを備えており、この入力装置30Aがステアリングシャフト2の上端に連結されている。
ステアリングホイール31A,31Bは互いに対称な形状をなしており、略半円弧状をなす円弧部32と、ガイドロッド3A,3Bに軸線方向へ摺動可能に取り付けられた支持筒部33と、円弧部32の中央と支持筒部33とを連結するアーム34から構成されている。両ガイドロッド3A,3Bの先端は連結プレート4によって連結されており、連結プレート4はステアリングホイール31A,31Bがガイドロッド3A,3Bから離脱するのを阻止している。
また、入力装置30Aは、各支持筒部33,33の中立位置からの変位量を検出する変位センサ(状態量検出手段)36,36を備えており、各変位センサ36,36は検出した変位量に応じた電気信号をステアリング制御装置20に出力する。ステアリング制御装置20は、各変位センサ36,36から入力した電気信号に基づいて各反力装置35,35のソレノイドに対する電流制御を実行する。
なお、図1では、図示の都合上、ステアリングホイール31Bの側に反力装置35を記載し、ステアリングホイール31Aの側に変位センサ36を記載しているが、反力装置35と変位センサ36は各ステアリングホイール31A,31Bにそれぞれ1つずつ備えている。
また、電動ステアリング装置1は、ロック動作によってアッパーシャフト2Aを回転不能にし、アンロック動作によってアッパーシャフト2Aを回転可能にするロック装置26を備えている。ロック装置26のロック動作、アンロック動作はステアリング制御装置20によって制御される。
したがって、ロック装置26をアンロック動作させるとともに、クラッチ25を連結状態にしたときには、ステアリングホイール31A,31Bを回転操作したときのトルクをピニオン6に伝達することができ、これにより通常のラック&ピニオン式の転舵操作が可能になり、前輪9,9を転舵させて車両の向きを変えることができる。ラック軸7とタイロッド8,8は転舵機構を構成する。
また、ラック軸7と同軸上にステアリングモータ10が配設されている。このステアリングモータ10の出力トルクは、ラック軸7に対してほぼ平行に設けられたボールねじ機構12を介して推力に変換され、ラック軸7に作用せしめられる。そのために、ラック軸7を挿通させたステアリングモータ10のロータに駆動側ヘリカルギヤ11を一体的設け、この駆動側ヘリカルギヤ11に噛合する従動側ヘリカルギヤ13を、ボールねじ機構12のスクリューシャフト12aの一端に設け、ボールねじ機構12のナット14をラック7に固定している。
この状態でステアリングホイール31A,31Bを回転すると、ステアリングホイール31A,31Bに入力されたトルクがステアリングシャフト2からピニオン6に伝達されるので、通常のラック&ピニオン式の転舵操作と同様にラック軸7を介して前輪9を転舵することができる。また、これと同時に、ステアリング制御装置20は、操舵トルクセンサ16で検出した操舵トルクに応じて補助操舵力を決定し、ステアリングモータ10が前記補助操舵力に応じたトルクを出力するように、駆動回路21を介してステアリングモータ10に対する電流制御を行う。これにより、ステアリングホイール31A,31Bを回転操作して操舵するときの運転者の負担を軽減する。
また、ステアリングホイール31A,31Bを前後方向に操作しているときにはクラッチ25を解放し、ステアリングホイール31A,31Bの回転操作を無効にしているので、ステアリングホイール31A,31Bに対する回転操作と前後方向操作が干渉するのを防止することができる。
特に、ロック機構26を設けずに、ステアリングホイール31A,31Bの回転操作と前後方向の操作を同時に行うことを可能にし、図4に示すようにステアリングシャフト2の軸線を車両前方に進むにしたがって車両下方に下がるように傾斜させた場合には、ステアリングホイール31A(または31B)に水平方向前方に力を加えて押し込むと、ステアリングホイール31A,31Bに回転方向の分力が生じるので、前後方向操作から回転操作への移行をスムーズに行うことができるというメリットがある。
この実施例の操舵装置が前述した参考例の操舵装置と相違する点は入力装置にある。参考例における入力装置30Aは、回転操作用の第1操作子と前後方向操作用の第2操作子を共通の操作子(ステアリングホイール31A,31B)で構成したが、この発明の実施例における入力装置では、回転操作専用の第1操作子と、前後方向操作専用の第2操作子を別々に設けている。
入力装置30Bは、第1操作子としての回転ハンドル41と、第2操作子としての一対のスティック42A,42Bとを備えている。
回転ハンドル41は、ステアリングシャフト2との連結部を形成するセンターコア部45と、センターコア部45の外側に配置されて運転者に近い側において略半円弧状をなしアーム部46を介してセンターコア部45に連結された第1円弧部47と、センターコア部45の外側に配置されて運転者から遠い側において略半円弧状をなしアーム部48を介してセンターコア部45に連結された第2円弧部49と、を備えて構成されている。第1円弧部47と第2円弧部49は同一平面上に配置されており、第1円弧部47の両端部と第2円弧部49の両端部は所定寸法離間して対向配置されている。
回転ハンドル41はステアリングシャフト2の上端に連結されており、ステアリングシャフト2と一体となって回転する。したがって、回転ハンドル41を回転操作することにより前輪9を転舵することができる。
すなわち、回転ハンドル41は、一部(すなわち、第1円弧部47の端部と第2円弧部49の端部との間)が欠けた略円弧状をなしており、スティック42A,42Bは回転ハンドル41の欠けた部分に揺動可能に取り付けられている。
その場合、基本的には、車両を左旋回させたいときには右側のスティック42Aを車両前方に傾けるか、あるいは左側のスティック42Bを車両後方に傾ける。また、車両を右旋回させたいときには左側のスティック42Bを車両前方に傾けるか、あるいは右側のスティック42Aを車両後方に傾ける。ステアリング制御装置20は、前記各角度センサからの出力信号に基づいて操舵方向と操舵力を決定し、決定した操舵方向および操舵力に応じたトルクをステアリングモータ10が出力するように、駆動回路21を介してステアリングモータ10に対する電流制御を行う。これにより、電動ステアリング装置1は所謂ステア・バイ・ワイヤ式のステアリング装置として前輪9を転舵することができる。また、これと同時にステアリング制御装置20は、前記各角度センサからの出力信号に基づいて前記各反力装置を制御して、スティック42A,42Bに反力を付与する。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではなく、車両以外の移動体の操舵装置にも実施可能である。
41 回転ハンドル(第1操作子)
42A,42B スティック(第2操作子)
Claims (1)
- 回転操作によって車両を操舵する第1操作子と、車両前後方向の操作によって車両を操舵する第2操作子とを一体化し、前記第1操作子は一部が欠けた略円弧状をなしており、前記第2操作子は前記第1操作子の欠けた部分に配置され第1操作子に揺動可能に取り付けられていることを特徴とする操舵装置。
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