JP4554230B2 - 操舵装置 - Google Patents
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Description
そして、回転ハンドル型の操作子とスティック型の操作子を両方備えた操舵装置も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、この発明は、複数の操作子を備えながら、操作性に優れた操舵装置を提供するものである。
このように構成することにより、回転ハンドルを回転して操舵することができ、あるいは、スティックを揺動して操舵することができる。また、スティックは回転ハンドルの外周部に沿って取り付けられているので、運転者が操作子を持ち替える際の手の移動量を少なくすることができる。
このように構成することにより、低速走行時以外は回転ハンドルでのみ操舵が可能となり、車両の運転状態に応じた操作子の選択が可能になる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、車両の転舵輪を転舵する転舵装置と、ステアリング・バイ・ワイヤ・システムを備え、前記ステアリング・バイ・ワイヤ・システムの異常時には、前記ロック装置が作動し、前記回転ハンドルが前記転舵装置と機械的に連結されることを特徴とする。
また、必要に応じてスティックの揺動を規制して、回転ハンドルだけの操作に限定することが可能になる。
請求項3に係る発明によれば、ステアリング・バイ・ワイヤ・システムの異常時には、回転ハンドルを操作することにより操舵することができ、安全性が向上する。
操舵装置1は、第1操作子としての回転ハンドル2と、第2操作子としての一対のスティック3,3とを備えている。回転ハンドル2は、車両に回転可能に支持されたステアリングシャフト(回転軸)4に連結され、ステアリングシャフト4と一体となって回転する。
また、スティック3の揺動角度は図示しない角度センサによって検出され、この角度センサの検出値に基づいて前記ステアリングモータが電気的に制御され、前記転舵輪が転舵されるようになっている。
つまり、この操舵装置1はSBWシステムに組み込まれていて、運転者は回転ハンドル2あるいはスティック3を独立して操作可能であり、回転ハンドル2を回転して操舵することも、あるいは、スティック3を揺動して操舵することもできる。
そして、この操舵装置1では、通常、スティック3を揺動して操舵するか、あるいは第1操作部7の両端部を把持して回転ハンドル2を回転操作して操舵するが、スティック3は第1操作部7の両端部に設けられていて一体化されているので、運転者が第1操作部7の端部とスティック3を持ち替える際の手の移動量が少なくて済み、容易に持ち替えることができて操作性が極めてよい。
したがって、低速走行時には回転ハンドル2とスティック3のいずれを操作しても操舵することができるが、中速および高速走行時にはスティック3では操舵することが不可能になり、回転ハンドル2を操作しなければ操舵することができない。これは、中速および高速走行時には、スティック3よりも大きな操作量を必要とする回転ハンドル2に操作子を限定することにより、中速および高速走行時の車両の走行安定性を確保するためである。これにより、車両の走行状態(運転状態)に応じた操作子の選択が可能になる。
このように、回転ハンドル2とスティック3を使い分けることにより、操舵操作に対する車両の応答遅れ感を低減することができ、運転者の操作負担を軽減することができ、操作性が向上する。
なお、このように回転ハンドル2を転舵装置に直結して操作する場合には、操舵に必要な回転ハンドル2の操作量が正常時の操作量(すなわち、ステアリングモータを動作させて操舵するときの操作量)よりも大きくなるが、回転ハンドル2は第1操作部7と対向する側に第2操作部9を有しているので、回転ハンドル2を大きく回転させるときには、一般的な丸ハンドルのように、第1操作部7から第2操作部9に持ち替えて操作することができる。
参考例1の操舵装置を図4から図6の図面を参照して説明する。図4は、車両を直進させるときの姿勢を示す操舵装置1の正面図であり、以下この姿勢を基準にして説明する。
参考例1の操舵装置1は、飛行機の操縦桿型をなす回転ハンドル22と、一対のスティック23,23とを備えている。
回転ハンドル22は、ステアリングシャフト24に連結されたセンターコア部25と、センターコア部25の両端から斜め側方であって運転者に近づく方向へ延びるアーム部26,26と、各アーム部26の端部から車両前方側へ延びる把持部27,27と、を備えて構成されている。
なお、転舵輪の転舵量同一で比較した場合の操作量は、スティック23の方が回転ハンドル22よりも小さく設定されている。すなわち、同一の転舵量を得るために、スティック23では小さい揺動角度で操舵することができるが、回転ハンドル22では大きく回転させないと操舵することができないように設定されている。
このように、回転ハンドル22とスティック23を使い分けることにより、操舵操作に対する車両の応答遅れ感を低減することができ、運転者の操作負担を軽減することができ、操作性が向上する。
図5に示す操舵装置1の回転ハンドル22は、センターコア部25の背面側において、把持部27,27の基部とステアリングシャフト24とが補助ハンドル29,29により連結されている。補助ハンドル29,29は、把持部27に対して所定角度傾斜して設けられており、センターコア部25からステアリングシャフト24の軸方向に離間して配置されている。したがって、把持部27,27と補助ハンドル29,29は、ステアリングシャフト4の軸方向前後に互いに離間した面で回転することとなる。
また、図6に示す操舵装置1の回転ハンドル22は、補助ハンドル29,29を有するだけでなく、運転者に近い側において把持部27,27の基部が補助ハンドル30によって連結されている。
すなわち、前述した実施例で説明したように、SBWシステムに電気的な故障を生じたときに、回転ハンドル22をステアリングシャフト24を介して機械的に転舵装置に直結させた場合、回転ハンドル2を操作することにより操舵することができるが、同じ転舵量を得るにも回転ハンドル22の操作量は正常時よりも大きくなる。
図5に示す操舵装置1の場合には、回転ハンドル22に補助ハンドル29,29が設けられているので、回転ハンドル22を大きく(例えば、90度以上)回転させるときには、把持部27,27から補助ハンドル29,29に持ち替えて操作することができ、操作性が向上する。
また、図6に示す操舵装置1の場合には、回転ハンドル22に補助ハンドル29,29と補助ハンドル30が設けられているので、回転ハンドル22を大きく回転させるときには、把持部27,27から補助ハンドル29,29あるいは補助ハンドル30に持ち替えて操作することができ、さらに操作性が向上する。
参考例2の操舵装置1は、円板状の回転ハンドル42と、円板状のダイヤル43とを備えている。
回転ハンドル42は、ステアリングシャフト44に連結された円板部45と、円板部45の外周縁に形成されたリム部46から構成されている。
ダイヤル43は回転ハンドル42の円板部45の上部中央に設置されており、円板部45と同心上に配置されて、回転ハンドル42に対して相対回転可能に取り付けられている。ダイヤル43は、ステアリングシャフト44に相対回転可能に挿通されたダイヤルシャフト47に連結されている。また、ダイヤル43の上面には互いに180度離間した位置に操作用の凹部49、49が形成されている。
また、ダイヤル43の回転角度は図示しない別の回転角センサによって検出され、この角度センサの検出値に基づいて前記ステアリングモータが電気的に制御され、前記転舵輪が転舵されるようになっている。
つまり、この操舵装置1もSBWシステムに組み込まれていて、運転者は回転ハンドル42あるいはダイヤル43を独立して操作可能であり、回転ハンドル42を回転して操舵することも、あるいは、ダイヤル43を回転して操舵することもできる。
このように、回転ハンドル42とダイヤル43を使い分けることにより、操舵操作に対する車両の応答遅れ感を低減することができ、運転者の操作負担を軽減することができ、操作性が向上する。
2 回転ハンドル(第1操作子)
3 スティック(第2操作子)
4 ステアリングシャフト(軸)
10 連結ロッド(ロック装置)
Claims (3)
- 車両を操舵するために運転者がそれぞれ独立して操作可能な第1操作子と第2操作子とを備え、前記第1操作子は軸を中心に回転する回転ハンドルであり、前記第2操作子は前記回転ハンドルの外周部に沿って取り付けられた揺動可能なスティックであり、前記スティックの揺動を規制するロック装置を備え、前記ロック装置の作動時には前記回転ハンドルと前記スティックが環形状を形成することを特徴とする操舵装置。
- 前記スティックは前記車両の低速走行時にのみ操作可能としたことを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
- 車両の転舵輪を転舵する転舵装置と、ステアリング・バイ・ワイヤ・システムを備え、前記ステアリング・バイ・ワイヤ・システムの異常時には、前記ロック装置が作動し、前記回転ハンドルが前記転舵装置と機械的に連結されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操舵装置。
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