JP2007269063A - 車両の動力伝達装置、操舵装置、及び車輪支持装置 - Google Patents

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孝一 陶山
Hiromi Inagaki
裕巳 稲垣
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Abstract

【課題】一般的な構成の動力伝達機構及び操舵機構で車両の旋回半径を小さくする。
【解決手段】エンジン6の駆動力を前輪2・3に伝達するべくエンジン側の軸部と車輪側の軸部とを2つの中間シャフト及び3つの等速ジョイントを介して連結したドライブシャフト9を有するものとする。またステアリングハンドル13の操作に応じて前輪2・3を転舵するべく車体左右方向に延在するステアリングラック11がその長手方向に伸縮可能に設けられたものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両において駆動源の駆動力を操向駆動車輪に伝達する動力伝達装置、ステアリングハンドルの操作に応じて操向車輪を転舵する操舵装置、及び操向車輪を支持する車輪支持装置に関するものである。
余裕の少ない駐車スペースに駐車する場合や、幅員の小さな道路で車体の向きを変える場合などには、車体の旋回半径が小さい程、運転操作が楽になり、利便性を高めることができる。
このような旋回性の改善の要請に対して、従来から種々の技術が提案されており、例えば車輪をアクチュエータにより独立して転舵する技術が知られている(特許文献1参照)。また左右の車輪をハの字に配置して旋回半径を小さくするようにした技術が知られている(特許文献2参照)。これは、インホールモータのようにエンジンとは別に車輪ごとに設けられたモータでハの字に配置した車輪を駆動するようにしている。
この他、インホールモータを採用することにより4輪全てで独立して駆動輪を駆動させる技術が知られている(特許文献3参照)。これによると、エンジンの駆動力を車輪に伝達するドライブシャフトと車輪との干渉により舵角が制限される不都合がないため、大きな舵角を得ることが可能である。
特開2000−128008号公報 特開2001−30939号公報 特開2006−67753号公報
しかしながら、前記従来の技術は、車体前部に配置したエンジンの動力をドライブシャフトを介して車輪に伝達する一般的な構成の動力伝達機構や、ラックアンドピニオン型のような一般的な構成の操舵機構を備えた車両には適用することが難しく、製造コストが嵩む難点がある。また大きな舵角を達成するにあたっては、車輪と車体との干渉により舵角が制限される不都合を解消する必要がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、一般的な構成の動力伝達機構及び操舵機構を備えた車両において旋回半径を小さくすることができる動力伝達装置及び操舵装置を提供することにある。また本発明は、車輪と車体との干渉により舵角が制限されることがないように構成された車輪支持装置を提供することも目的とする。
このような課題を解決するために、本発明による動力伝達装置においては、請求項1に示すとおり、駆動源(エンジン6)の駆動力を操向駆動車輪(前輪2・3)に伝達するべく前記駆動源側の軸部(21)と前記車輪側の軸部(22)とを2つの中間シャフト(23・24)及び3つの等速ジョイント(25・26・27)を介して連結したドライブシャフト(9)を有するものとした。
これによると、車輪の転舵に伴ってドライブシャフトを大きく移動させることができることから、車輪とドライブシャフトとの干渉を避けて、大きな舵角を得ることができるため、車両の旋回半径を小さくすることができる。
本発明による操舵装置においては、請求項2に示すとおり、ステアリングハンドル(13)の操作に応じて操向車輪(前輪2・3)を転舵するべく車体左右方向に延在する操向伝達部材(伸縮型ステアリングラック11)がその長手方向に伸縮可能に設けられたものとした。
これによると、操向伝達部材を伸縮することにより、大きな舵角を得ることができるため、車両の旋回半径を小さくすることができる。
この場合、操向伝達部材の伸長により、左右の操向車輪を逆向きに転舵してハ字形状に配置するようにすると良く、これによれば、車輪を左右で逆向きに駆動させることで、車体内に旋回中心を有するその場旋回が可能になり、車両の旋回半径を極めて小さくすることができる。
前記操舵装置においては、請求項3に示すとおり、前記操向伝達部材の伸縮動作を低車速時にのみ許可する制御手段(コントローラ36・56・118)を有する構成とすることができる。これによると、操向伝達部材の伸縮動作が通常走行時に誤って行われることを防止することができる。
前記操舵装置においては、請求項4に示すとおり、前記ステアリングハンドルとは別に、前記操向伝達部材に伸縮動作を行わせる操作子(操作スイッチ37・57・119)を有する構成とすることができる。これによると、操向伝達部材の伸縮動作が運転者の意志に反して行われることを避けることができる。
本発明による車輪支持装置おいては、請求項5に示すとおり、操向車輪(前輪2・3)を回転可能に支持する車輪支持部材(121)を、前記操向車輪を転舵させるのに応じて、車体(フロントサイドフレーム124)から離反する向きに移動可能にサスペンションアーム(122)に支持させたものとした。
これによると、車輪と車体との干渉を避けて、大きな舵角を得ることができるため、車両の旋回半径を小さくすることができる。
また、本発明による動力伝達装置においては、請求項6に示すとおり、前後左右に4つの車輪を有し、該4つの車輪の内の1つのみを駆動し、他の車輪は自由に回転可能としたものとした。
これによると、1つの車輪の駆動力による車体の旋回が、他の車輪の駆動力によって阻害されることを避け、小さな旋回半径で行われる車体の旋回を円滑に行わせることができる。
この場合、駆動源の駆動力を車輪に伝達する駆動力伝達経路内に、駆動力伝達を断続するクラッチを設ければ良い。また車両は、旋回方向に車輪が向くように車輪を転舵可能な操舵装置を備え、特に左右の前輪をハ字形状に、左右の後輪を逆ハ字形状にそれぞれ配置して、4輪の中心位置に旋回中心を有するその場旋回を行わせることができるものとすれば良い。
前記動力伝達装置においては、請求項7に示すとおり、前記1輪のみの駆動動作を低車速時にのみ許可する制御手段(コントローラ118)を有する構成とすることができる。これによると、1輪のみの駆動動作が通常走行時に誤って行われることを防止することができる。
前記動力伝達装置においては、請求項8に示すとおり、ステアリングハンドルとは別に、前記1輪のみの駆動動作を行わせる操作子(操作スイッチ119)を有する構成とすることができる。これによると、1輪のみの駆動動作が運転者の意志に反して行われることを避けることができる。
このように本発明によれば、車輪とドライブシャフトとの干渉を避けて大きな舵角を得ることができ、また操向伝達部材を伸縮することにより大きな舵角を得ることができ、また車輪と車体との干渉を避けて大きな舵角を得ることができるため、車両の旋回半径を小さくする上で大きな効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1・図2は、本発明が適用された車両を模式的に示す上面図である。この車両は、車体1に搭載されたエンジン(駆動源)6で前輪(操向駆動車輪)2・3を駆動する前輪駆動車両であり、トランスミッション7、駆動方向切替装置8、及びトリプルジョイント型ドライブシャフト9からなる動力伝達機構を介して左右の前輪2・3にエンジン6の駆動力が伝達される。
またこの車両は、車体左右方向に延在する伸縮型ステアリングラック(操向伝達部材)11と、この伸縮型ステアリングラック11に歯合するピニオン12とからなるラックアンドピニオン型の操舵機構を備えており、ステアリングハンドル13の操作に応じて伸縮型ステアリングラック11が車体左右方向に移動して左右の前輪2・3が転舵される。
伸縮型ステアリングラック11は、ラック本体14の一端(ここでは左端)に車体左右方向に進退可能なロッド15を備えており、このロッド15は、左前輪3をキングピン16周りに回動可能に支持するステアリングナックル17にタイロッド18を介して連結されている。右前輪2のステアリングナックル17にはラック本体14がタイロッド18を介して連結されている。
この伸縮型ステアリングラック11では、図2に示す通常旋回時には、ロッド15が縮退した通常状態にあり、ステアリングハンドル13の操作に応じて、ラック本体14及びロッド15が一体的に左右方向に移動して、左右の前輪2・3が同一方向に転舵される。
他方、図1に示すように、伸縮型ステアリングラック11のロッド15を突出させることにより、ラック本体14の車体左右方向移動による通常の舵角よりも大きな舵角で左右の前輪2・3を逆方向に転舵して、左右の前輪2・3をハの字に配置することができる。この状態で駆動方向切替装置8により左右の前輪2・3を逆方向に回転させると、左右の後輪(従動輪)の中心位置を中心にして車体1が旋回するその場旋回が行われる。図示する例では、左前輪3を正転させる一方で右前輪2を逆転させることで車体1を右方向に旋回させている。
この図1に示すその場旋回では、運転者がステアリングハンドル13を左方向に切ることによりラック本体14が右方向に移動して右前輪2が大舵角に転舵され、他方、適宜なタイミングでロッド15を突出させることで左前輪3が逆方向に大きく転舵される。
図1に示した大舵角によるその場旋回の動作は、車体の速度が十分に低い場合に限定されるように制御される。すなわち、伸縮型ステアリングラック11のロッド15を進退動作させる油圧ユニット35が、車輪速センサ(車速検出手段)38の検出信号から求められる車速に基づいてコントローラ(制御手段)36により制御され、このコントローラ36では、例えば所定の車速上限値との比較でその場旋回モードへの移行の可否を判定し、車速上限値を超えない場合にのみ、伸縮型ステアリングラック11の伸長動作を許可する。これは、以下の図5・図6・図7に示す各例でも同様である。
また大舵角によるその場旋回の動作は、運転者による通常の操舵操作とは別の操作により実行され、具体的には、コントローラ36に接続された操作スイッチ(操作子)37の操作に応じてその場旋回モードに移行して、伸縮型ステアリングラック11の伸長動作が実行される。これは、以下の図5・図6・図7に示す各例でも同様である。
図3は、図1に示したトリプルジョイント型ドライブシャフト9を模式的に示す上面図である。図4は、図3に示したトリプルジョイント型ドライブシャフト9の要部を示す断面図である。なおここでは、右前輪2側を示すが、左前輪3側もこれと同様である。
このトリプルジョイント型ドライブシャフト9は、図3に示すように、駆動方向切替装置8側の軸部21と前輪2側の軸部22とを第1・第2の2つの中間シャフト23・24及び3つの等速ジョイント25〜27を介して連結してなっており、図3(B)に示す大舵角時には、中間シャフト23・24が後方に逃げて前輪2との干渉を避けることができる。
第1の中間シャフト23は、アウタ部材28に対してインナ部材29が出没可能に設けられた伸縮構造となっており、前輪2の舵角の変化に応じて第1の中間シャフト23の軸方向長を変化させることができ、図3(A)に示す直進時には、インナ部材29がアウタ部材28に入り込んだ没入状態となり、図3(B)に示す大舵角時には、インナ部材29がアウタ部材28から引き出された伸長状態となり、大舵角時にも適正なトルク伝達を確保することができる。
またここでは、トリプルジョイント型ドライブシャフト9の無用な方向の屈曲を避けるため、サブフレーム31に固定されたドライブシャフトガイド32で第1の中間シャフト23の位置が規定されるようになっている。このドライブシャフトガイド32は、図4に示すように、第1の中間シャフト23の横方向の変位を許容しつつ、第1の中間シャフト23の縦方向の変位を規制するように設けられている。
さらにここでは、トルク伝達可能な曲げ角度以上に等速ジョイント25〜27が屈曲しないように規制するストッパ33が設けられている。このストッパ33は、前輪2を支持するステアリングナックル17に固定され、その先端が中間シャフト24に当接することで所定の最大舵角を規定する。
図5は、本発明による操舵機構の別の例を模式的に示す上面図である。この操舵機構は、前記の例と同様に、車体左右方向に延在する伸縮型ステアリングラック41と、この伸縮型ステアリングラック41に歯合するピニオン42とからなるラックアンドピニオン型の操舵機構であるが、前記の例とは異なり、伸縮型ステアリングラック41は、左右に分割された第1・第2の1対のラック分割体43・44と、このラック分割体43・44に同軸的に設けられたロッド45とからなっている。
ロッド45は、第2のラック分割体44に一端が固定され、他端が第1のラック分割体43に出し入れ可能に挿入されており、ロッド45に沿って1対のラック分割体43・44が互いに離反する向き及び近接する向きに移動することができる。1対のラック分割体43・44は、タイロッド18を介してそれぞれ左右の前輪2・3のステアリングナックルに連結されている。
この伸縮型ステアリングラック41は、電動パワーステアリング機構51で駆動され、この電動パワーステアリング機構51は、車体右側の第1のラック分割体43に歯合するピニオン42に補助動力を与えるアシストモータ52と、車体左側の第2のラック分割体44に歯合するピニオン53を駆動するモータ54と、ステアリングハンドル13に入力した操舵トルクを検出するトルクセンサ55と、このトルクセンサ55からの信号に基づいてアシストモータ52及びモータ54を制御するコントローラ56と、このコントローラ56にその場旋回モードへの移行信号を送信する操作スイッチ57とを有している。
この操舵機構では、(A)に示す通常旋回時には、ロッド45が第1のラック分割体43に没入した通常状態にあり、ステアリングハンドル13の操作に応じて、アシストモータ52及びモータ54が連動して、1対のラック分割体43・44及びロッド45を一体的に左右方向に移動させて、左右の前輪2・3を同一方向に転舵する。
他方、(B)に示すその場旋回時には、運転者がステアリングハンドル13を左方向に切ることにより第1のラック分割体43が右方向に移動して右前輪2が大舵角に転舵され、他方、操作スイッチ57を操作することで、モータ54が第2のラック分割体44を第1のラック分割体43から離反する左方向に駆動し、左前輪3が右前輪2とは逆向きに大きく転舵され、これにより左右の前輪2・3がハの字位置となる。
図6は、本発明による操舵機構の別の例を模式的に示す上面図である。この操舵機構は、前記の例と同様に、伸縮型ステアリングラック61が、左右に分割された第1・第2の1対のラック分割体63・64を有しているが、ここでは前記の例とは異なり、1対のラック分割体63・64がねじ棒65で連結されている。このねじ棒65は、第2のラック分割体64に一端が固定されると共に他端側が第1のラック分割体63に螺入している。
第1のラック分割体63は、前記の例と同様に、ピニオン62が歯合して、ステアリングハンドル13に入力される操舵力及びアシストモータ52の補助動力により車体左右方向に駆動される。第2のラック分割体64は、モータ54により回転駆動されるウォームギア66が歯合するウォームホィールとなっており、ウォームギア66の回転に伴って第2のラック分割体64が回転するのに応じてねじ棒65が回転することで、第1のラック分割体63に対して第2のラック分割体64を離反する向き及び近接する向きに移動させることができる。
この操舵機構では、(A)に示す通常旋回時には、ねじ棒65が第1のラック分割体63に没入した通常状態にあり、ステアリングハンドル13の操作に応じてアシストモータ52により1対のラック分割体63・64及びねじ棒65が一体的に左右方向に移動して、左右の前輪2・3が同一方向に転舵される。
他方、(B)に示すその場旋回時には、運転者がステアリングハンドル13を左方向に切ることにより第1のラック分割体63が右方向に移動して右前輪2が大舵角に転舵され、他方、操作スイッチ57を操作することで、モータ54が第2のラック分割体64を第1のラック分割体63から離反する左方向に駆動し、左前輪3が右前輪2とは逆向きに大きく転舵され、これにより左右の前輪2・3がハの字位置となる。
図7は、本発明が適用された車両の別の例を模式的に示す上面図である。この車両は、車体1に搭載されたエンジン(駆動源)71で後輪4・5を駆動する後輪駆動車両であり、トランスミッション72、プロペラシャフト73、駆動方向切替装置74、及びドライブシャフト75からなる動力伝達機構を介して左右の後輪4・5にエンジン71の駆動力が伝達される。
またこの車両は、前記の例と同様に、車体左右方向に延在する伸縮型ステアリングラック11と、この伸縮型ステアリングラック11に歯合するピニオン12とからなるラックアンドピニオン型の操舵機構を備えており、ステアリングハンドル13の操作に応じて伸縮型ステアリングラック11が車体左右方向に変位して左右の前輪2・3が転舵され、また伸縮型ステアリングラック11のロッド15を突出させることで左右の前輪2・3を逆向きに大きく転舵させてハの字位置とすることができる。
この車両では、左右の前輪2・3をハの字位置とした状態で駆動方向切替装置74により左右の後輪4・5を逆方向に回転させると、左右の後輪4・5の中心位置を中心にして車体1が旋回するその場旋回が行われる。図示する例では、左後輪5を正転させる一方で右後輪4を逆転させることで車体1を右方向に旋回させている。
図8・図9は、本発明が適用された車両の別の例を模式的に示す上面図である。この車両は、車体1に搭載されたエンジン(駆動源)81で前輪2・3及び後輪4・5を駆動する4輪駆動車両であり、トランスミッション82、トランスファ83、フロントプロペラシャフト84、フロントディファレンシャル85、フロントドライブシャフト86を介して左右の前輪2・3にエンジン81の駆動力が伝達され、またトランスミッション82、トランスファ83、リアフロントプロペラシャフト87、ファイナルギア88、リアドライブシャフト89を介して左右の後輪4・5にエンジン71の駆動力が伝達される。
またこの車両は、トランスファ83からフロントプロペラシャフト84への動力伝達を断続するセンタクラッチ91と、ファイナルギア88から左右のリアドライブシャフト89への動力伝達を断続する左右のリアクラッチ92とを有しており、このセンタクラッチ91及びリアクラッチ92は、クラッチソレノイド94・95のオン・オフにより断続動作する。
またこの車両は、前記の例と同様に、車体左右方向に延在する伸縮型ステアリングラック101と、この伸縮型ステアリングラック101に歯合するピニオン102とからなるラックアンドピニオン型の操舵機構を備えている。伸縮型ステアリングラック101は、ラック本体104の左右両端に車体左右方向に進退可能なロッド105を備えており、このロッド105は、前輪2・3のステアリングナックル17にタイロッド18を介して連結されている。
さらにこの車両は、左右の後輪4・5を転舵する後輪操舵機構を備えており、この後輪操舵機構は、ステアリングモータ111と、このステアリングモータ111の出力軸に設けられたピニオン112と、このピニオン112が歯合するラック113とを有し、ラック113は、後輪4・5をキングピン114周りに回動可能に支持するステアリングナックル115にタイロッド116を介して連結されており、ステアリングモータ111により駆動されるピニオン112の回転に応じてラック113が車体左右方向に移動して左右の後輪4・5が転舵される。
この車両では、図9に示す通常旋回時には、伸縮型ステアリングラック101のロッド105が縮退した通常状態にあり、ステアリングハンドル13の操作に応じて、ラック本体104及びロッド105が一体的に左右方向に移動して、左右の前輪2・3が同一方向に転舵される。
このとき、後輪操舵用のステアリングモータ111は停止され、後輪4・5は中立位置に保持されている。またセンタクラッチソレノイド94はオンとなり、センタクラッチ91が接続されて前輪2・3にエンジン71の駆動力が伝達され、左右のリアクラッチソレノイド95はオフとなり、左右のリアクラッチ92が遮断されて後輪4・5にはエンジン71の駆動力が伝達されない。
他方、図8に示すその場旋回時には、ステアリングハンドル13が固定され、伸縮型ステアリングラック101の左右のロッド105を同時に突出させることで左右の前輪2・3を逆向きに転舵させてハの字位置とする。また後輪操舵用の左右のステアリングモータ111により左右のラック113を逆向きに移動させて左右の後輪4・5を逆向きに転舵させる、すなわち右側のラック113を内向き(左向き)に移動させて右後輪4を右方向に転舵し、また左側のラック113を内向き(右向き)に移動させて左後輪5を左方向に転舵させる。これにより左右の後輪4・5は前輪2・3と対称な逆ハの字位置となる。
またセンタクラッチソレノイド94はオフとなり、センタクラッチ91が遮断されて前輪2・3にはエンジン71の駆動力が伝達されず、前輪2・3は自由回転可能な状態ととなっている。他方、右後輪用のクラッチソレノイド95はオンとなり、右後輪4にエンジン71の駆動力が伝達されて右後輪4が回転駆動され、左後輪用のリアクラッチソレノイド95はオフとなり、左後輪5にはエンジン71の駆動力が伝達されず、左後輪5は自由回転可能な状態となっており、右後輪4の回転駆動力のみで、車体1の中心位置を中心にして車体1が旋回するその場旋回が行われる。図示する例では、右後輪4を正転させることで車体1を左方向に旋回させている。
図8に示した大舵角によるその場旋回の動作は、車体の速度が十分に低い場合に限定されるように制御される。すなわち、伸縮型ステアリングラック101のロッド105を進退動作させる油圧ユニット117、センタクラッチ91及びリアクラッチ92を断続動作させるクラッチソレノイド94・95、及びステアリングモータ111が、図1の例と同様の要領で取得した車速に基づいてコントローラ(制御手段)118により制御され、このコントローラ118では、例えば所定の車速上限値との比較でその場旋回モードへの移行の可否を判定し、車速上限値を超えない場合にのみ、伸縮型ステアリングラック101の伸長動作、センタクラッチ91及びリアクラッチ92の遮断動作、並びにステアリングモータ111の転舵動作を許可する。
また大舵角によるその場旋回の動作は、運転者による通常の操舵操作とは別の操作により実行され、具体的には、コントローラ118に接続された操作スイッチ(操作子)119の操作に応じてその場旋回モードに移行して、伸縮型ステアリングラック101の伸長動作、センタクラッチ91及びリアクラッチ92の遮断動作、並びにステアリングモータ111の転舵動作が実行される。
図10は、本発明による車輪支持構造を模式的に示す上面図である。なおここでは、左前輪3側を示すが、右前輪2側もこれと同様である。
この車輪支持構造は、前輪3を回転可能に支持する車輪支持部材121が、キングピン16周りに回動可能にサスペンションアーム122に支持されると共に、車輪支持部材121にキングピン16が挿通される長孔123が開設されて、伸縮型ステアリングラック11のロッド15が突出するのに応じて、車輪支持部材121が車体のフロントサイドフレーム124から離反する向きに移動するようになっている。
図10(A)に示すように前輪3が中立位置にある直進時には、車輪支持部材121の長孔123の外端寄りの位置にキングピン16が位置し、車輪支持部材121がフロントサイドフレーム124に近接する初期位置にあり、この初期位置は、図10(B)に示すように通常転舵時の最大舵角まで維持される。そして図10(C)に示す大転舵時には、伸縮型ステアリングラック11のロッド15が突出するのに応じて、車輪支持部材121の長孔123に沿ってキングピン16が相対移動することで、車輪支持部材121がフロントサイドフレーム124から遠ざかるように移動する。これにより、大きな舵角に転舵された前輪3がフロントサイドフレーム124と干渉することを避けることができる。
なお、車輪支持部材121は、伸縮型ステアリングラック11からタイロッド18を介して車輪支持部材121に作用する押し引き力により動作させる構成や、所要のアクチュエータで押し引き駆動させる構成が可能である。
本発明が適用された車両を模式的に示す上面図である。 本発明が適用された車両を模式的に示す上面図である。 図1に示したトリプルジョイント型ドライブシャフトを模式的に示す上面図である。 図3に示したトリプルジョイント型ドライブシャフトの要部を示す断面図である。 本発明による操舵機構の別の例を模式的に示す上面図である。 本発明による操舵機構の別の例を模式的に示す上面図である。 本発明が適用された車両の別の例を模式的に示す上面図である。 本発明が適用された車両の別の例を模式的に示す上面図である。 本発明が適用された車両の別の例を模式的に示す上面図である。 本発明による車輪支持構造を模式的に示す上面図である。
符号の説明
1 車体
2・3 前輪
4・5 後輪
6 エンジン(駆動源)
9 トリプルジョイント型ドライブシャフト
11 伸縮型ステアリングラック
14 ラック本体
15 ロッド
21 軸部
22 軸部
23・24 中間シャフト
25 等速ジョイント
36・56・118 コントローラ(制御手段)
37・57・119 操作スイッチ(操作子)
41 伸縮型ステアリングラック
43・44 ラック分割体
45 ロッド
61 伸縮型ステアリングラック
63・64 ラック分割体
65 ねじ棒
101 伸縮型ステアリングラック
104 ラック本体
105 ロッド
121 車輪支持部材
122 サスペンションアーム
123 長孔
124 フロントサイドフレーム

Claims (8)

  1. 駆動源の駆動力を操向駆動車輪に伝達するべく前記駆動源側の軸部と前記車輪側の軸部とを2つの中間シャフト及び3つの等速ジョイントを介して連結したドライブシャフトを有することを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. ステアリングハンドルの操作に応じて操向車輪を転舵するべく車体左右方向に延在する操向伝達部材がその長手方向に伸縮可能に設けられたことを特徴とする車両の操舵装置。
  3. 前記操向伝達部材の伸縮動作を低車速時にのみ許可する制御手段を有することを特徴とする請求項2に記載の車両の操舵装置。
  4. 前記ステアリングハンドルとは別に、前記操向伝達部材に伸縮動作を行わせる操作子を有することを特徴とする請求項2に記載の車両の操舵装置。
  5. 操向車輪を回転可能に支持する車輪支持部材を、前記操向車輪を転舵させるのに応じて、車体から離反する向きに移動可能にサスペンションアームに支持させたことを特徴とする車両の車輪支持装置。
  6. 前後左右に4つの車輪を有し、
    該4つの車輪の内の1つのみを駆動し、他の車輪は自由に回転可能としたことを特徴とする車両の動力伝達装置。
  7. 前記1輪のみの駆動動作を低車速時にのみ許可する制御手段を有することを特徴とする請求項6に記載の車両の動力伝達装置。
  8. ステアリングハンドルとは別に、前記1輪のみの駆動動作を行わせる操作子を有することを特徴とする請求項6に記載の車両の動力伝達装置。
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