JP4979936B2 - 天板付きキャップシール - Google Patents

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Description

本発明は、天板及び筒状フィルムがポリ乳酸系重合体から形成された天板付きキャップシールに関する。
従来、飲料・食品・医薬品・化粧品などが収納された容器の口部を被覆して、口部を衛生的に保護する天板付きキャップシールが知られている。
かかる天板付きキャップシールは、容器の口部を保護する天板と、天板の上面周縁部に熱溶着され且つ天板の下方側に伸びる熱収縮性の筒状フィルムと、から構成されている。
天板としては、紙やポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系シートなどの合成樹脂が用いられ、筒状フィルムとして、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムやポリ塩化ビニル系フィルムなどの合成樹脂が用いられ、該天板と筒状フィルムを熱溶着するため、両者の接着面に熱溶着性のコーティング剤が塗工されている。しかしながら、このようにコーティング剤を塗工すると、材料費や加工費が必要となる。又、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂からなる天板や筒状フィルムは、使用後、そのまま廃棄されると、自然界に於いて分解され難く、環境上好ましくない。
この点、天板及び筒状フィルムがポリ乳酸系重合体から形成された天板付きキャップシールが知られている(特許文献1)。
具体的には、該天板付きキャップシールは、ポリ乳酸系重合体を主成分とする天板と、ポリ乳酸系重合体を主成分とする熱収縮性の筒状フィルムとを備え、筒状フィルムの上端部と天板の上面周縁部とが重なった部位に、平坦リング状の熱シールバーを押圧することにより、筒状フィルムの上端部と天板の周縁を含む上面周縁部とが熱溶着にて一体化された構成からなる(特許文献1の[0032]など)。
かかる天板付きキャップシールは、従来品と同様に、容器の口部に被せ、所定温度に加熱することにより、筒状フィルムが熱収縮し、容器の口部に装着される。
このポリ乳酸系重合体からなる天板付きキャップシールは、天板及び筒状フィルムが同種の材料で形成され且つ両者を比較的低温で熱溶着できる上、微生物によって分解されるため、環境保護の観点から非常に好ましいものである。
しかしながら、上記天板付きキャップシールは、熱収縮により容器の口部へ装着した際、筒状フィルムが、折り曲げられた角部(天板の周縁に対応する位置近傍)で破損することがある。特に、装着する容器が、ビア樽(生ビールなどを充填した大容量の容器であって、主として業務用に使用されている)などの樽型容器にあっては、筒状シュリンクフィルムの角部が破損し易い傾向にある。
特開2004−345691公報
そこで、本発明は、天板及び筒状フィルムがポリ乳酸系重合体から形成され、筒状フィルムが熱溶着にて天板に接着されている天板付きキャップシールに於いて、容器の口部へ加熱装着した際、筒状フィルムが破損し難い天板付きキャップシールを提供することを課題とする。
上記問題点に鑑みて、本発明者らは、鋭意研究したところ、ポリ乳酸系重合体から形成された筒状フィルムは、天板へ熱溶着する際に加える熱によってポリ乳酸系重合体の結晶化が進み、図7に示すように、筒状フィルム300の上端部310を天板200の周縁200aまで熱溶着すると(熱溶着部分を判りやすく示すため、熱溶着部分を層状に表し且つ薄墨塗りで示す)、天板200の周縁200aに位置する筒状フィルム300の角部350にまで熱が伝わり、該角部350の結晶化が進んで脆くなる傾向にある。そして、かかる天板付きキャップシールを容器口部に被せ、これを熱収縮させるべく再度加熱すると、この脆くなった角部350が破れて破損することを突き止めた。特に、樽型容器は、樽状の容器本体の上面中央部に容器口部が形成され、この口部を囲繞するように、容器本体の上面周縁部に突出周壁部が突設されているので、天板付きキャップシールを熱収縮させる際、容器本体の上斜め方向から熱風などを吹き付けることから、脆くなった筒状フィルムの角部に熱が特に加わり易く、より破損を生じやすくなる。
上記知見の下、本発明は、平板状に形成された天板と、天板の周縁から下方側へ延びる熱収縮性の筒状フィルムと、を備え、筒状フィルムの上部が、内側に折り曲げられ且つ天板の上面に熱溶着されている天板付きキャップシールであって、天板及び筒状フィルムが、ポリ乳酸系重合体から形成され、筒状フィルムの上部が、天板の周縁に接する又は近接する内径に形成されていると共に、筒状フィルムの上部と天板を接着する熱溶着部が、天板の周縁よりも内側に形成されており、筒状フィルムの上部と天板とが接着されていない非熱溶着部が、熱溶着部の外側縁と天板の周縁の間に形成され、且つその非熱溶着部が天板の周囲全体に形成されている天板付きキャップシールを提供する。
上記天板付きキャップシールは、筒状フィルムの上部と天板を接着する熱溶着部が、天板の周縁よりも内側に形成されているので、筒状フィルムの上部を天板に熱溶着する際の熱が、筒状フィルムの折り曲げ部分である角部に伝わり難く、該角部が脆くなることを防止できる。従って、該天板付きキャップシールを容器口部に被せ、これを熱収縮させるべく再度加熱しても、筒状フィルムの角部が破損することを防止できる。
また、上記天板付きキャップシールは、ポリ乳酸系共重合体から形成されているので、それぞれ同一素材で直接熱溶着でき、しかも、自然界に於いて分解されるので、環境保護の点からも優れている。
また、本発明の天板付キャップシールは、天板が平板状に形成されている。一般に、天板が平板状であると、筒状フィルムを熱収縮させた際、筒状フィルムの角部及び角部近傍が天板の周縁に強く接するため、筒状フィルムの角部が脆くなっていると破損が生じやすい。この点、上記天板付きキャップシールに於いては、天板が平板状であるが、筒状フィルムの角部の破損を防止できる。
また、本発明の好ましい態様では、樽型容器の口部に装着可能に構成されている上記天板付きキャップシールに係り、該天板付きキャップシールは、従来、筒状フィルムの角部の破損が生じやすい樽型容器の口部にも、良好に熱収縮装着することができる。
本発明に係る天板付きキャップシールは、容器口部に加熱装着した際、筒状フィルムの破損を防止することができる。従って、容器の口部を確実に保護でき、装着外観も良好となる天板付きキャップシールを提供することができる。
また、本発明の天板付きキャップシールは、天板と筒状フィルムがポリ乳酸系重合体から形成されているので、別途にコーティング剤などを塗工しなくても同一素材で直接熱溶着でき、更に、使用後に廃棄されても自然界で生分解され、環境保護の観点でも優れている。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。但し、方向を示す用語として「内側」とは、天板の中心部へ近づく側をいい、「外側」とは、天板の中心部から離れる側をいう。
図1及び図2に於いて、1は、容器口部の開口を覆う平板状の天板2と、この天板2の上面に熱溶着され、且つ天板2の周縁から下方側へ延びる熱収縮性の筒状フィルム3と、を備える天板付キャップシールを示す。
天板2は、容器口部の上面形状に適合する所定形状(例えば上面視円状など)に形成されており、例えば厚み50〜500μm、好ましくは厚み100〜200μm程度の平板シートからなる。
天板2の大きさは、装着する容器口部に応じて適宜設計され、例えば、ビア樽などの樽型容器の口部に装着する場合には、半径約20〜50mm程度に形成される。
筒状フィルム3は、所定温度(例えば80〜100℃のスチーム)で少なくとも周方向に熱収縮しうるフィルムを筒状に成形することにより構成されている。
この筒状フィルム3の上部は、天板2の周縁2aに接する又は近接する内径に形成されており、天板2の上面周囲に接するように、天板2の周縁2aに対面する部分に於いて内側に略直角に折り曲げられている。このように折り曲げることで、筒状フィルム3の上部には、角部35を介して天板2の周囲上面に接するリング状の折曲げ上部31が形成されている。
一方、筒状フィルム3の下方側は、その内径が次第に広げるように形成され、これにより筒状フィルム3の下方側には、スカート状の胴部32が形成されている。
折曲げ上部31の幅W1は、特に限定されないが、余りに短いと、折曲げ上部31と天板2との熱溶着領域を十分に確保できないことから、約5mm以上、更に約7mm以上に形成されていることが好ましい。
また、折曲げ上部31の一部分には、開封用摘み片33が内側に突設されており、この摘み片33の基部両端から筒状フィルム3の胴部32の下端部にかけて、2本のミシン目34,34が刻設されている。
この開封用摘み片33を摘んで外側下方へ引くことにより、2本のミシン目34に沿って筒状フィルム3の一部が帯状に切り取られ、これにより筒状フィルム3を分断できる。
上記筒状フィルム3の折曲げ上部31は、摘み片33の基部両端の延長線で挟まれた領域(上記のように2本のミシン目34が形成されている場合には、該2本のミシン目34で挟まれた領域。以下、切取り領域という)を除き、天板2の上面周囲に熱溶着することで接着され、この熱溶着部5は、天板2の周縁2aよりも内側に形成されている。
具体的には、筒状フィルム3の折曲げ上部31は、天板2の上面周囲に重ねられ、重ね合わせ部分のうち切取り領域を除き、天板2に対して熱溶着することで接着されている。この折曲げ上部31と天板2とを接着する熱溶着部5は、その外側縁5aが天板2の周縁2aよりも内側寄りに形成されている。一方、熱溶着部5の内側縁5bは、折曲げ上部31の縁31aに至るまで形成されている。従って、熱溶着部5の外側縁5aと天板2の周縁2aとの間には、折曲げ上部31と天板2が熱溶着されていない非熱溶着部6が天板2の周方向に形成されている。
この非熱溶着部6の幅W2は、特に限定されないが、余りに短いと筒状フィルム3の角部35の破損防止効果を十分に得られない虞があるため、約1mm以上確保されていることが好ましく、更に、約2mm以上がより好ましい。
熱溶着部5の幅W3についても特に限定されないが、筒状フィルム3の折曲げ上部31と天板2を確実に接着するために、約2〜10mm程度、更に、約3〜7mm程度に形成するのが好ましい。
尚、天板2や筒状フィルム3の表面(又は裏面)に、商品名や任意のデザイン等を表すため意匠印刷を全面又は一部に施してもよい。
また、上記の例では、折曲げ上部31の縁31aに至るまで熱溶着されているので、折曲げ上部31の縁31aを通じて、折曲げ上部31と天板2の間に粉塵などが入り込むことを防止できるため好ましい。もっとも、例えば、図3(a)に示すように、熱溶着部5の内側縁5bを、折曲げ上部31の縁31aよりも外側寄りに形成することも可能である。
さらに、上記の例では、熱溶着部5は、切取り領域を除き、天板2の周方向に形成されているが、例えば、図3(b)に示すように、熱溶着部5が、天板2の周方向に断続的に形成(周方向に複数に分割形成)されていてもよい。この場合に於いても、熱溶着部5の外側縁5aは、天板2の周縁2aよりも内側寄りに形成される。
また、上記の例では、筒状フィルム3には、摘み片33の基部両端の延長線に沿って2本のミシン目34が形成されているので、筒状フィルム3を容易に分断できるので好ましいが、例えば、何れか1本のみミシン目34を形成する態様に変更してもよく、又、ミシン目34を形成しない態様に変更することもできる。この場合、筒状フィルム3を確実に切り取るため、筒状フィルム3は、縦方向に引裂き性を有するフィルムを用いることが好ましい。
さらに、上記の例では、天板2は、平板状に形成されているが、例えば、図4に示すように、天板2の周縁部を容器口部の上端外周面に沿うように下方側へ略直角に曲げることにより、天板2の周囲に湾曲部21が形成されていてもよい。この場合に於いても、熱溶着部5の外側縁5aは、天板2の周縁2aよりも内側寄りに形成されるが、特に、熱溶着部5は、その外側縁5aが天板2の折曲げ角部22よりも内側寄りに形成されることが好ましい。
次に、上記天板2及び筒状フィルム3の材質について説明する。
天板2及び筒状フィルム3は、ポリ乳酸系重合体により形成されている。
ポリ乳酸系重合体とは、乳酸(D−乳酸、L−乳酸、DL−乳酸、又はこれらの混合物)を単量体成分とする重合体を意味し、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸又はラクトン類との共重合体も含まれる。他のヒドロキシカルボン酸として、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが例示される。ポリ乳酸系重合体を構成する全単量体に占める乳酸の割合は、一般に50モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上であり、特に95モル%以上(例えば100モル%)のものが好ましい。ポリ乳酸系重合体は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。例えば、L−乳酸とD−乳酸との比率が異なるポリ乳酸系重合体を2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリ乳酸系重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、通常5万〜100万、好ましくは8万〜40万程度である。分子量が小さすぎると機械物性や耐熱性が劣り、分子量が大きすぎると成形加工性が低下する。
天板2及び筒状フィルム3は、それぞれポリ乳酸系重合体を主成分として含み、ポリ乳酸系重合体以外の樹脂成分を少量含んでいてもよい。ポリ乳酸系重合体以外の樹脂として、例えば、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステルアミド、脂肪族ポリエステルエーテル、脂肪族ポリエステルカーボネートなどの生分解性樹脂などが挙げられる。ポリ乳酸系重合体以外の樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも脂肪族ポリエステルが特に好ましい。ポリ乳酸系重合体に脂肪族ポリエステルを添加することによりフィルムの柔軟性や熱接着性(ヒートシール性)を向上させることができる。脂肪族ポリエステルは、脂肪族又は脂環式ジオール成分と脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分との縮重合、脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸の縮重合、ラクトン類の開環重合、又はこれらの組み合わせにより製造される。各単量体成分は複数種組み合わせて用いることもできる。脂肪族又は脂環式ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール;ジエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール;1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオールなどが例示される。脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸及びラクトン類としては、上記例示のものを使用できる。
脂肪族ポリエステルにおいては、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分の一部(例えば0.1〜50モル%程度)を芳香族ジカルボン酸成分で置き換えてもよい。このようにして得られるポリエステル(芳香族脂肪族ポリエステル)をポリ乳酸系重合体に添加して得られるフィルムは、耐衝撃性に特に優れ、熱収縮させた後にも破断しにくいという特徴を有する。芳香環ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用できる。この生分解性の脂肪族ポリエステルの代表的な例として、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)などが挙げられる。
天板2を構成する樹脂全体に占めるポリ乳酸系重合体の割合は、通常50重量%以上(50〜100重量%、特に50〜95重量%)、好ましくは60重量%以上(60〜100重量%、特に60〜90重量%)、さらに好ましくは65重量%以上(65〜100重量%、特に65〜85重量%)である。ポリ乳酸系重合体の割合が少ないと、透明性が低下したり、脂肪族ポリエステル等を多く混合した場合には、熱によって変形しやすくなる。天板2は、耐熱変形性、耐衝撃性、熱接着性及び透明性等を考慮すると、ポリ乳酸系重合体50〜85重量%及び前記脂肪族ポリエステル15〜50重量%からなる樹脂で構成されているのが特に好ましい。
一方、筒状フィルム3を構成する樹脂全体に占めるポリ乳酸系重合体の割合は、通常50重量%以上(50〜100重量%、特に50〜95重量%)、好ましくは60重量%以上(60〜100重量%、特に60〜90重量%)、さらに好ましくは65重量%以上(65〜100重量%、特に65〜85重量%)である。ポリ乳酸系重合体の割合が少ないと、透明性が低下したり、脂肪族ポリエステル等を多く混合した場合には軟らかくなりすぎて収縮仕上がり性が低下しやすくなる。
天板2及び筒状フィルム3には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤が含まれていてもよい。天板2や筒状フィルム3は複数の層で構成することもできる。
天板2は、上記ポリ乳酸系重合体に必要に応じて他の樹脂や適当な添加剤を加えた樹脂組成物を、公知の方法によって成形し二軸延伸処理を行うことでシートを得、これを打ち抜くことにより形成することができる。天板2を構成するシートは、強度及び筒状フィルム3との熱溶着性等の観点から、低延伸倍率であるのが好ましい。
また、筒状フィルム3は、上記ポリ乳酸系重合体に必要に応じて他の樹脂や適当な添加剤を加えた樹脂組成物を、熱収縮性フィルムを製造する公知の方法によって製膜し延伸処理を行うことで熱収縮性フィルムを得、これを筒状に丸め、両側端部を重ね合わせて接着することにより形成することができる。
筒状フィルム3に使用する上記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、一般には約20〜100μm、好ましくは約30〜70μm程度である。
熱収縮性フィルムの熱収縮率は、筒状フィルム3の周方向に於ける熱収縮率(90℃温水中に10秒間浸漬)が、30%以上(例えば、30〜70%)、特に50〜70%であることが好ましい。尚、また、熱収縮性フィルムは縦方向に若干熱収縮してもよく、かかるフィルムの縦方向に於ける熱収縮率(90℃温水中に10秒間浸漬)は、約−3〜15%程度のものが例示される。
但し、熱収縮率(%)=[{(周方向(又は縦方向)の元の長さ)−(周方向(又は縦方向)の浸漬後の長さ)}/(周方向(又は縦方向)の元の長さ)]×100。
上記天板付きキャップシールは、例えば、下記の方法にて製造することができる。
図5(a)に示すように、容器口部の形状に適合する平坦状の天面71を有し、且つこの天面71から断面視円弧状のコーナー部72を介して下方側に次第に拡径する胴部73を有する成形型7の該天面71に、天板2を載せる。尚、この天板2は、平坦な天面71上に載置され、該載置状態に於いて、天板2の周縁2aよりも外側に、成形型7のコーナー部72が僅かに膨出している。
この成形型7の胴部73に、上記熱収縮性フィルムを筒状に成形した筒状体8を外嵌する。この筒状体8は、その上部が天板2の上方側に出るように外嵌される。
次に、同図(b)に示すように、この筒状体8全体を加熱することにより、筒状体8の上部が天板2の上面周囲に沿って折れ曲がる。かかる予備成形工程を経て、折曲げ上部31と胴部32の形成された筒状フィルム3を得ることができる。
次いで、同図(c)に示すように、天板2よりも小径のリング状の加熱バー9を用い、この加熱バー9の外周縁9aが天板2の周縁2aの内側に位置するように、加熱バー9を筒状フィルム3の折曲げ上部31に当てることにより、熱溶着部5を形成する。加熱バー9の表面温度としては、通常120〜140℃程度である。
最後に、成形型7から取り外すことにより、図1に示すような、筒状フィルム3の折曲げ上部31と天板2を接着する熱溶着部5が天板2の周縁2aよりも内側に形成されている天板付きキャップシール1を得ることができる。
かかる天板付きキャップシール1は、筒状フィルム3の折曲げ上部31を熱溶着する際、加熱バー9の熱が天板2と重ならない筒状フィルム3の角部35にまで伝わり難く、従って、該角部35に於けるポリ乳酸系重合体の結晶化が起こり難く、この部分の脆弱化を防止できる。
上記構成からなる天板付キャップシール1は、各種容器の口部に装着して使用される。
容器としては、特に限定されず、飲料・食品・医薬品・化粧品などが収納された容器に本発明の天板付きキャップシール1を装着できるが、中でも、従来のものでは破損が生じ易かったビア樽などの樽型容器に装着することが効果的である。
この種の樽型容器10は、一般に、図6に示すように、比較的大容量の樽状の容器本体11と、容器本体11の上面略中央部に形成された口部12と、容器本体11の上面周縁部から上方に突設された突出周壁部13と、を備え、該突出周壁部13には、手を入れて突出周壁部13を把持するための取手形成用の開口部14が形成されている。
この樽型容器10の口部12に、従来と同様にして天板付きキャップシール1を被せ、容器10の上斜め方向(図示した矢印方向)から所定温度(例えば、100〜200℃程度)の熱風を吹き付ける。これにより、筒状フィルム3が熱収縮して装着され、天板付きキャップシール1によって容器口部12が封止された樽型容器10を得ることができる。
本発明の天板付きキャップシール1は、熱溶着部5が天板2の周縁2aよりも内側に形成されているので、筒状フィルム3の熱溶着時に、筒状フィルム3の角部35が脆くなることを防止できる。よって、この天板付きキャップシール1を容器口部12に被せ、これを熱収縮させるべく再度加熱しても、筒状フィルム3の角部35の破損が生じ難い。
特に、容器として樽型容器10に天板付きキャップシール1を装着する際には、樽型容器10の突出周壁部13の存在によって、上斜め方向から熱を加えるため、筒状フィルム3の角部35に熱が最も加わるが、本発明の天板付きキャップシール1によれば、かかる樽型容器10に装着しても筒状フィルム3の破損が生じ難い。
さらに、平板状の天板2を用いると、筒状フィルム3を熱収縮させた際、筒状フィルム3の角部35及び角部35近傍が天板2の周縁2aに強く接するが、本発明の天板付きキャップシール1によれば、天板2が平板状であっても筒状フィルム3の破損が生じ難い。
(a)は、本発明の天板付きキャップシールの一実施形態を示す正面図、(b)は、同平面図。但し、図1(b)に於いて、熱溶着された部分を、便宜上、薄墨塗りで示す(図3(b)に於いても同様)。 (a)は、図1のA−A線断面図、(b)は、同(a)の一部省略部分拡大図。 (a)は、天板付きキャップシールの他の実施形態を示す一部省略拡大断面図、(b)は、天板付きキャップシールの他の実施形態を示す平面図。 天板付きキャップシールの他の実施形態を示す一部省略拡大断面図。 (a)〜(c)は、本発明の天板付きキャップシールの製造工程を示す一部省略断面図。 樽型容器に本発明の天板付きキャップシールを装着した状態を示す一部省略断面図。 従来の天板付きキャップシールを示す一部省略断面図。
符号の説明
1…天板付きキャップシール、2…天板、2a…天板の周縁、3…筒状フィルム、31…筒状フィルムの折曲げ上部、31a…折曲げ上部の縁、32…筒状フィルムの胴部、35…筒状フィルムの角部、5…熱溶着部、5a…熱溶着部の外側縁、5b…熱溶着部の内側縁、6…非熱溶着部、10…樽型容器、12…樽型容器の口部、W1…折曲げ上部の幅、W2…非熱溶着部の幅、W3…熱溶着部の幅

Claims (2)

  1. 平板状に形成された天板と、天板の周縁から下方側へ延びる熱収縮性の筒状フィルムと、を備え、筒状フィルムの上部が、内側に折り曲げられ且つ天板の上面に熱溶着されている天板付きキャップシールであって、
    天板及び筒状フィルムが、ポリ乳酸系重合体から形成され、
    筒状フィルムの上部が、天板の周縁に接する又は近接する内径に形成されていると共に、筒状フィルムの上部と天板を接着する熱溶着部が、天板の周縁よりも内側に形成されており、
    筒状フィルムの上部と天板とが接着されていない非熱溶着部が、熱溶着部の外側縁と天板の周縁の間に形成され、且つその非熱溶着部が天板の周囲全体に形成されていることを特徴とする天板付きキャップシール。
  2. 樽型容器の口部に装着可能に構成されている請求項1記載の天板付きキャップシール。
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