JP4979335B2 - エッジ検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検出対象物のエッジにて生じた単色光の回折パターンをラインセンサにて受光し、該ラインセンサによる受光分布パターンを解析して前記検出対象物のエッジ位置を検出するエッジ検出装置に関する。
検出対象物のエッジ位置を高精度に検出するべく、本発明者は先に単色平行光の検出対象物のエッジにおいて生じるフレネル回折に着目し、ラインセンサ(リニアイメージセンサ)を用いて検出される上記単色平行光の回折パターンを解析してエッジ位置を求める手法を提唱した(例えば特許文献1,2を参照)。この種のエッジ検出装置によれば、ラインセンサを構成する複数の画素セルの配列ピッチを大幅に上回る精度でエッジ位置を検出することができる。しかもその光軸方向のどの位置に検出対象物をおいた場合であっても、そのエッジ位置を高精度に検出し得ると言う特徴を有する。
また本発明者は、結像光学系を介して検出対象物の像をラインセンサにて受光(撮像)し、その受光分布パターンを解析することで同様にして前記検出対象物のエッジ位置を高精度に求める手法についても提唱した(例えば特許文献3を参照)。
特開2004−177335号公報 特開2006−72173号公報 特開2006−23199号公報
ところでエッジ検出装置による計測幅が、例えば30mm程度と広い場合、これに伴って平行光の光線束幅も上記計測幅に合わせて広くすることが必要となる。ちなみに上記平行光は、専ら、コリメータレンズを用いて半導体レーザ(LD)等の点光源から出力された単色光を平行化することにより得られる。しかし上述した30mm程度の広い光線束幅の単色平行光を得る場合、コリメータレンズが大型化することのみならず、レンズ周辺部における歪曲収差が大きくなることが否めない。しかも点光源とコリメータレンズとの位置関係を高精度に設定することが必要である。この為、単色平行光の平行度に起因して、多少ではあるがエッジ位置の検出精度が劣化したり、計測スパンのずれが生じる等の問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、例えばコリメータレンズの歪曲収差等に起因する計測誤差を簡易にして効果的に補正することができ、その検出精度を更に高めることのできるエッジ検出装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係るエッジ検出装置は、コリメータレンズを介して形成された単色平行光が、検出対象物のエッジにて生じる単色光の回折パターンをラインセンサにて受光し、該ラインセンサによる受光分布パターンを解析して前記検出対象物のエッジ位置を検出するものであって、
特に計測基準位置から前記検出対象物までの距離情報を設定する検出距離設定手段と、設定された距離情報に従って前記受光分布パターンの解析結果を補正する誤差補正手段とを具備したことを特徴としている。
ちなみに平行光を利用したエッジ検出装置は、基本的にはその光軸方向のどの位置に検出対象物をおいた場合であっても、そのエッジ位置を高精度に検出し得る。これ故、従来においては、専ら、その計測光学系を構築する投光器および受光器が計測対象物に衝突することがないように上記投光器および受光器の設置位置を決定するだけであり、その光路中のどの位置に検出対象物を位置付けるか、つまり検出対象物の計測距離については殆ど配慮されていない。
これに対して本発明に係るエッジ検出装置は、特に計測基準位置から前記検出対象物までの距離情報を設定し、設定された距離情報を用いて前記ラインセンサによる受光分布パターンの解析結果を補正することでその計測精度を高くすることを特徴としている。またコリメータレンズの光学特性等に起因してエッジ位置検出に用いる平行光の平行性が完全に保証されない場合であっても、上述した構成を採用することでその計測精度を保証するようにしたことを特徴としている。
具体的には前記ラインセンサは、例えばコリメータレンズを介して形成された単色平行光の光路中におかれた検出対象物のエッジによる回折パターンを受光するように構成される。そして前記検出距離設定手段は、前記ラインセンサを用いた計測光学系の設置時に定まる前記ラインセンサと検出対象物との間の距離を計測し、この距離計測により求められた距離情報を入力するように構成される。尚、前記検出距離設定手段を、前記ラインセンサによる受光分布パターンを解析して求められる該ラインセンサから検出対象物までの距離情報を初期設定データとして入力するものとして実現することも可能である。
また或いは前記ラインセンサは、結像光学レンズを介して結像する検出対象物の像を受光するように構成される。この場合には前記検出距離設定手段は、前記ラインセンサおよび前記結像光学レンズを用いた計測光学系の設置時に定まる前記結像光学レンズと検出対象物との間の距離を計測し、この距離距離計測により求められた距離情報を入力するように構成される。
尚、前記誤差補正手段においては、設定された距離情報に従って、例えばコリメータレンズの歪曲収差を補正する3次の誤差補正関数を求めてエッジ位置検出誤差を補正するように構成すれば良い。また設定された距離情報に従ってエッジ位置検出の計測スパンを補正する1次の誤差補正関数を求めて、その計測スパンのずれを補正するように構成すれば良い。
上述した構成のエッジ検出装置によれば、ラインセンサまたは結増光学レンズの位置として定められる計測基準位置と前記検出対象物との間の距離情報を設定するだけで、この設定された距離情報に従って前記ラインセンサによる受光分布パターンの解析結果を補正する誤差補正手段を備えるので、その検出精度を簡易に、しかも効果的に高めることができる。特に平行光を用いたエッジ検出においては、その計測自体には用いられることのない検出対象物までの距離情報を入力するだけで、例えば平行光を形成する為のコリメータレンズの歪曲収差に起因する計測誤差や、計測スパンのずれを効果的に補正することができるので、その計測精度を簡易に高める上での効果が非常に高い等の利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るエッジ検出装置について説明する。
図1は検出対象物Aのエッジにおける単色平行光の回折パターンをラインセンサを用いて検出し、上記回折パターンを解析して前記検出対象物Aのエッジ位置を検出するエッジ検出装置の概略構成図である。ちなみに単色平行光を生成する投光部1は、基本的には所定の拡がり角を有する単色光(例えばレーザ光)を発光するレーザダイオード(LD)等の点光源2と、この点光源2から出力された単色光を集光して所定の光線束幅の単色平行光に変換するコリメータレンズ3とを具備して構成される。
また上記投光部1に対向して配置される受光部4は、前記単色平行光の光路中におかれた検出対象物Aのエッジにて生じるフレネル回折による回折パターン(受光分布パターン)を検出するラインセンサ5を備えている。特にこの図1に示す例においては、前記受光部4は前記ラインセンサ5にて受光した回折パターンを記憶するパターンメモリ6、およびこのパターンメモリ6に記憶した上記回折パターンを解析して前記検出対象物Aのエッジ位置を検出する演算部7とを主体とする検出装置本体を一体に備えて構成される。
尚、上記演算部7は、例えばマイクロプロセッサ(MPU)を用いて実現されるものであって、前述した特許文献1に示されるようにラインセンサ5を形成する複数の受光セルの各受光量をそれぞれ[1]に正規化し、正規化した受光分布パターンを解析することで該受光分布パターンの最初の立ち上がり部分においてその受光量が[0.25]となる位置を前記検出対象物Aのエッジ位置として求める処理機能を有するものである。特に所定のピッチで配列した複数の受光セルにおいてその正規化受光量が[0.25]の前後となる2つの受光セルを求め、これらの受光セル間での受光分布を解析することで、その受光量が[0.25]となる特定の受光セル上の位置を求めることで、前記複数の受光セルの配列ピッチよりも細かい分解能で前記検出対象物Aのエッジ位置を高精度に求めるように構成される。
このような基本機能に加えて本発明の実施形態に係るエッジ検出装置に受光部4は、更に計測基準位置である前記ラインセンサ5から検出対象物Aまでの距離、つまり検出距離(WD)を入力する検出距離設定手段8と、この検出距離設定手段8を介して与えられる検出対象物Aまでの距離(WD)に応じて前述した演算部7による受光分布パターンの解析結果を補正する誤差補正手段9とを備えて構成される。特にこの誤差補正手段9は、後述するように前記コリメータレンズの歪曲収差に起因するエッジ位置検出誤差を補正する誤差補正関数を生成し、この誤差補正関数に基づいて前記受光分布パターンの解析結果を補正することでエッジ位置の検出精度を高める役割を担っている。また同時に上記誤差補正手段9は、検出対象物Aまでの距離(WD)に応じて前記ラインセンサ5による計測スパンのずれを補正する機能も備える。
図2は、光線束幅の広い単色平行光に対して、その光軸と直交する向きに検出対象物Aを移動させながら、測定幅が30mmのラインセンサ5を用いて上記検出対象物Aのエッジ位置を検出したときの検出結果を示している。尚、この例では投光部1と受光部4との距離SDを500mmとし、また検出対象物Aとラインセンサ5との距離(ワーキングディスタンス)WDを400mmとし、このような計測条件において検出対象物Aを移動ステージ(図示せず)に固定して前記単色平行光と直交する向きに30mmに亘って移動させながら、そのエッジ位置の検出を行った。また同時に上記移動ステージによる検出対象物Aの移動量とエッジ位置検出結果との差を、その計測誤差として求めた。
この図2に示す計測結果から明らかなように、この例ではエッジ位置の検出結果は検出対象物Aの移動量に対して略リニアであり、一般的には十分な計測精度を備えていると言える。しかし測定誤差に着目すると、単色平行光の光線束幅の中心部から外れるに従って計測誤差が大きくなり、全体的にはS字型の分布をなす計測誤差が生じている。しかもその計測誤差は、この例では最大で−85μm程度と、受光セルの配列ピッチ程度にも達している。
このような計測誤差は、専ら、前述したコリメータレンズ3の歪曲収差に起因して、図3にその光学系の概念を模式的に示すように所定の光線束幅の単色平行光における周辺部での平行性が損なわれている為であると考えられる。即ち、コリメータレンズ3の径を大きくすると、その周辺部において生じる歪曲収差の影響を無視することができなくなる。この為、光軸中心である前記コリメータレンズ3の中心部の領域においては概ね理想的な平行光を作り得るが、その周辺部の領域においては従って次第に歪みが大きくなり上記平行光の平行性が損なわれる為であると考えられる。この結果、上記単色平行光の周辺部に対峙する前記ラインセンサ5の両端部において計測誤差が増大して図3に示すようなS字型の計測誤差特性が生じると考えられる。またこのような状態でコリメータレンズ3の焦点位置に前述した点光源2を機械的に正確に位置合わせすることも困難であり、この焦点位置のずれに起因して図3にスパン誤差Sとして示すような計測スパンのずれも生じ易い。
また特に図示しないが、検出対象物Aとラインセンサ5との距離(ワーキングディスタンス)WDを変化させた場合、上記距離(ワーキングディスタンス)WDが大きくなるに従って前述した単色平行光の周辺部における平行性劣化の影響が大きく現れ、上述した計測誤差の振幅が大きくなることが確認された。更に上述した計測スパンのずれ量も、距離(ワーキングディスタンス)WDが大きくなるに従って増加することが確認された。
本発明に係るエッジ検出装置は、単色平行光の周辺部における平行性劣化の影響を除去するべく、例えば前記投光部1におけるコリメータレンズ3の光学特性を高めることは一般的には非常に困難であり、またコリメータレンズ3自体が大型化して高価格なものとなることが否めないことから、既存のコリメータレンズ3をそのまま用いながら、その計測精度を高めるようにしたものである。特にこの種のエッジ検出装置において、敢えて計測基準位置と検出対象物Aとの距離WD、つまりワーキングディスタンスWDの情報を設定する機能を設けることで、この距離情報(ワーキングディスタンス)WDを用いて前記ラインセンサ5により検出された受光分布パターンの解析結果を補正し、これによってその計測精度を更に高めるようにしたことを特徴としている。特にワーキングディスタンスWDに応じて、コリメータレンズ3の歪曲収差に起因して生じる誤差を示す誤差補正関数を求め、この誤差補正関数に基づいて受光分布パターンの解析結果を、つまり検出エッジ位置を補正することを特徴としている。
即ち、本発明は、前述した図1に示すようにラインセンサ5により求められる受光分布パターンを演算部7により解析して検出対象物Aのエッジ位置を検出するように構成したエッジ検出装置において、更に検出距離WDを入力する検出距離設定手段8と、前記演算部7による受光分布パターンの解析結果を上記検出距離設定手段8を介して与えられる距離情報WDに応じて補正する誤差補正手段9とを設けたことを特徴としている。上記検出距離設定手段8は、例えば検出対象物Aを検出すべき位置にエッジ検出装置を設置したとき、直定規等を用いて計測されるラインセンサ5と検出対象物Aとの距離WDを数mm単位で数値入力するものからなる。
尚、検出距離設定手段8については、エッジ検出装置の設置状況に応じて、例えば数mm単位〜数十mm単位のステップで予め段階的に設定されている複数の距離を選択することで、ラインセンサ5と検出対象物Aとの距離WDを初期設定情報として入力するものであっても良い。またラインセンサ5の受光分布パターンを解析して求められる検出対象物Aまでの距離zを、その計測光学系における検出距離WDとして入力するものであっても良い。即ち、エッジ検出装置の初期調整時に検出対象物Aによる単色平行光の回折パターンを複数回に亘って計測し、ノイズの影響を除去するべくその光量分布パターンの平均を求める。そして光量がピーク値を取る画素セルと25%光量となる画素セルとの間の光量分布の傾きを求めるようにしても良い。
具体的には前述した特許文献1に示されように、エッジ位置における受光分布の立ち上がり特性を示すフレネル回折の近似式
A(x)=1.37×sech[1.98(2/λz)1/2x−2.39]
を検出距離zについて解けば、25%光量の原点を求めた後、光量ピーク時の光量A(x)とそのときのエッジ位置xとから、検出対象物Aまでの距離z、つまりワーキングディスタンスWDを計算することができる。尚、このときのエッジ位置の検出誤差は高々十数μmなので、ワーキングディスタンスWDを数十mm単位で設定する上では実質的に無視することができる。
ところでサイデルの5収差は、レンズにおける球面収差、コマ収差、非点収差、湾曲収差、歪曲収差を3次までの収差としてまとめたものであり、単色平行光の平行性に関与する歪曲収差の大きさはそのレンズ中心からの距離Xの3次式で示される。例えば30mmの測定幅(ラインセンサ5上では31.936mm)を確保した場合の上記歪曲収差に起因する誤差ΔX(μm)は、実験的に5点の座標[0,−2],[8.828,1],[15.968,0],[23.108,−1],[31.936,2]を通る3次曲線として、図4に示すように
ΔX=a・WD(0.0013X−0.0623X+0.7886X−2)
として求めることができる。但し、上記WDは、前述した検出距離設定手段8により設定される検出対象物Aまでの距離(ワーキングディスタンス;mm)であり、aはコリメータレンズ3の特性(歪曲度)によって定まる係数である。
前述した誤差補正手段9は、上述した如く求められる計測誤差ΔXに従って、前記演算部7にてラインセンサ5による受光分布パターンを解析して求められるエッジ位置X(mm)を、
X'=X+ΔX
として補正する役割を担う。
かくして上述した如くして求められる3次の誤差補正関数を用いて、演算部7による受光分布パターンの解析結果(エッジ位置の検出結果)を補正するようにしたエッジ検出装置によれば、図5(a),(b)に示すように略30mmに亘る計測幅の全域に亘って、その計測誤差を±10〜15μm程度と十分小さく抑えることができる。尚、図5(a)は検出距離(ワーキングディスタンス)WDを150mmとした場合の計測結果であり、図5(b)は検出距離(ワーキングディスタンス)WDを350mmとした場合の計測結果である。この図5(a),(b)に示す計測結果に示されるように、本発明に係るエッジ検出装置によれば、コリメータレンズ3が有する歪曲収差自体を取り除くことなく、簡易にして効果的にその計測精度を計測範囲の全域に亘ってほぼフラットにし、その計測精度を十分に高くすることができるので、その実用的利点が多大である。
ところで前述した如くコリメータレンズ3に歪曲収差が存在する場合、単色平行光の平行性を確保し難いことと相俟って、該コリメータレンズ3と点光源2との光学的位置関係を高精度に設定することも困難となる。例えばレンズ近傍の光量パターンと、該レンズから遠く離れた位置での光量パターンとが一致するように上記コリメータレンズ3と点光源2との光学的位置関係を設定しても、その間に形成される光線束が歪んでいると平行光とはならない。従って上述したように光量パターンを一致させたとしても、その位置関係が合っているとは言えない。
ちなみにコリメータレンズ3が歪曲収差のない理想的なものであるとすれば、点光源2がコリメータレンズ3の焦点位置[f]からずれた位置に設置されると、図6(a),(b)にそれぞれ示すように、コリメータレンズ3により平行化すべき光線束が徐々に拡がり[>f]、或いは徐々に狭くなる[<f]。このように本来、平行であるべき光線束の平行度が悪い場合、例えば検出対象物Aが30mm変位した場合であっても、その変位量が29mmとして検出されるようになり、その計測スパンにずれが生じる。
このような計測スパンのずれに対しても、前述した如くラインセンサ5から検出対象物Aまでの距離(ワーキングディスタンス)WDが明らかであれば、そのずれ量Δx(mm)を
Δx=b・WD・x
として計算することができる。但し、bはその光学系(光線束の平行度)によって定まるスパン補正パラメータであり、光線束が拡がる場合にはマイナス値として、逆に光線束が狭まる場合にはプラス値として与えられる。そして上述した如く求められるずれ量Δxから、検出対象物Aの変位量(スパン)xを
x'=x+Δx
として簡易に補正することが可能となる。尚、上記スパン補正パラメータbについては、エッジ検出装置の組み付け後、その計測光路中のワーキングディスタンスWDを異にする2ヶ所において検出対象物Aの変位検出精度を測定する等して求めるようにすれば十分である。但し、この2ヶ所の検出では前記歪曲収差補正をした後の測定値を用いる必要がある。
以上のように本発明に係るエッジ検出装置においては、単色平行光を用いて検出対象物Aのエッジにおいて生じるフレネル回折のパターンを解析してエッジ位置を検出するにも拘わらず、敢えてそのワーキングディスタンスWDの距離情報を入力(設定)し、これによってコリメータレンズ3の歪曲収差に起因する誤差を補正するものとなっている。従ってコリメータレンズ3の光学特性に拘わることなく、その計測精度を飛躍的に高めることが可能となる。しかも光学特性に優れた高価で大型のコリメータレンズ3を用いることなく、簡易に、しかも効果的にその計測精度を高めることができると言う、実用上多大なる効果が奏せられる。
ところで上述した実施形態は、単色平行光による検出対象物Aのエッジにおける回折パターンから上記検出対象物Aのエッジ位置を検出するものであるが、前述した特許文献3に示すような結像光学系を介して撮像される検出対象物Aの像からエッジ位置を検出する方式のエッジ検出装置にも本発明を同様に適用することができる。
図7は、この種の結像撮像光学系を用いたエッジ検出装置の要部概略構成図で、11は光拡散板12を備えた面光源、13は受光部4におけるラインセンサ5に検出対象物Aの像を結像する結像レンズである。尚、14はその結像光学系に組み込んだ絞り機構を示している。このような構成のエッジ検出装置においては、結像レンズ13と検出対象物Aとの距離(ワーキングディスタンス)WDによって、多少ではあるがその結像倍率が変化することが否めない。そしてこの結像倍率の変化に伴って検出対象物Aに対する計測スパンに変化が生じる。
従ってこのような撮像光学系を採用したエッジ検出装置においても、検出対象物Aまでの距離情報(ワーキングディスタンス)WDを入力するようにすれば、この距離情報WDに従ってエッジ位置の検出結果や計測スパンを補正することが可能となるので、先の実施形態と同様にその計測精度を高めることが可能となる。しかも結像レンズ13の光学特性を高めなくても、その計測精度を容易に高めることができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば計測スパンの補正だけを目的とするならば、レーザ放射光を用いたエッジ検出装置にも同様に適用することができる。また距離情報(ワーキングティスタンス)WDの入力形態についても種々の形態を適用することができる。要は本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態に係るエッジ検出装置の概略構成図。 一般的なエッジ検出装置によるエッジ位置検出結果とその計測誤差を示す図。 コリメータレンズの歪曲収差が計測光学系に及ぼす影響を模式的に示す図。 コリメータレンズの歪曲収差に起因する誤差補正関数の例を示す図。 本発明のエッジ検出装置において、検出距離に応じた誤差補正を施したときのエッジ位置検出結果とその計測誤差を示す図。 コリメータレンズと点光源との位置ずれに起因する光線束幅の変化と、計測スパンのずれを説明する為の図。 結像光学系を用いたエッジ検出装置の要部概略構成図。
符号の説明
A 検出対象物
1 投光部
2 点光源
3 コリメータレンズ
4 受光部
5 ラインセンサ
6 パターンメモリ
7 演算部
8 検出距離設定手段
9 誤差補正手段
11 面光源
13 結像レンズ

Claims (6)

  1. コリメータレンズを介して形成された単色平行光が、検出対象物のエッジにて生じる単色光の回折パターンをラインセンサにて受光し、該ラインセンサによる受光分布パターンを解析して前記検出対象物のエッジ位置を検出するエッジ検出装置において、
    計測基準位置から前記検出対象物までの距離情報を設定する検出距離設定手段と、設定された距離情報に従って前記受光分布パターンの解析結果を補正する誤差補正手段とを具備したことを特徴とするエッジ検出装置。
  2. 前記ラインセンサは、コリメータレンズを介して形成された単色平行光の光路中に位置付けられた検出対象物のエッジによる回折パターンを受光するものであって、
    前記検出距離設定手段は、前記ラインセンサを用いた計測光学系の設置時に定まる前記ラインセンサと前記検出対象物との間の距離を計測し、この距離計測により求められた距離情報を入力するものである請求項1に記載のエッジ検出装置。
  3. 前記ラインセンサは、コリメータレンズを介して形成された単色平行光の光路中に位置付けられた検出対象物のエッジによる回折パターンを受光するものであって、
    前記検出距離設定手段は、前記ラインセンサによる受光分布パターンを解析して求められる該ラインセンサから前記検出対象物までの距離情報を初期設定データとして入力するものである請求項1に記載のエッジ検出装置。
  4. 前記ラインセンサは、結像光学レンズを介して結像する検出対象物の像を受光するものであって、
    前記検出距離設定手段は、前記ラインセンサおよび前記結像光学レンズを用いた計測光学系の設置時に定まる前記結像光学レンズと検出対象物との間の距離を計測し、この距離距離計測により求められた距離情報を入力するものである請求項1に記載のエッジ検出装置。
  5. 前記ラインセンサは、コリメータレンズを介して形成された単色平行光の光路中に位置付けられた検出対象物のエッジによる回折パターンを受光するものであって、
    前記誤差補正手段は、設定された距離情報に従って上記コリメータレンズの歪曲収差を補正する3次の誤差補正関数を求めるものである請求項1に記載のエッジ検出装置。
  6. 前記誤差補正手段は、設定された距離情報に従ってエッジ位置検出の計測スパンを補正する1次の誤差補正関数を求めるものである請求項1に記載のエッジ検出装置。
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